事業の概要
- 花き卸売事業株式会社大田花きは、東京都中央卸売市場大田市場を拠点に、花きの卸売市場として事業を展開しています。全国の生産者から集められた花きを、仲卸業者や小売業者に販売することで収益を得るビジネスモデルです。市場法に基づき、公正な取引を維持しながら、花きの流通を支える重要な役割を担っています。
- 花き関連事業の多角化連結子会社や関連会社を通じて、花きの卸売だけでなく、九州や東北地方での卸売・問屋業(株式会社九州大田花き、株式会社とうほくフラワーサポート)や、花き保管倉庫の賃貸(株式会社大田ウィングス、花き施設整備有限会社)も行っています。これにより、花き流通の様々な段階で収益機会を創出しています。
- 生産者・小売業者支援生産者向けの種苗販売や、生花店などの小売業者向けの洋らん卸売業、さらには花き小売業(株式会社ディーオーシー)も手掛けています。また、花きに関する研究や情報サービス提供(株式会社大田花き花の生活研究所)を通じて、業界全体の発展と顧客への付加価値提供を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 花き卸売事業(単一セグメント)株式会社大田花きグループは、花きの卸売事業を主軸としています。これは、生産者から花きを仕入れ、東京都中央卸売市場大田市場を通じて、仲卸業者や小売業者に販売する事業です。グループ全体でこの単一セグメントに注力しており、花き流通の中心的役割を担っています。
- 地域展開による事業拡大当社の主要拠点である大田市場以外にも、連結子会社の株式会社九州大田花きが九州地方で、株式会社とうほくフラワーサポートが東北地方で花き類の卸売・問屋業を営んでいます。これにより、全国的な花き流通ネットワークを構築し、地域ごとの需要に対応しています。
- 関連事業による付加価値提供花き卸売事業に付帯する形で、複数の関連事業を展開しています。例えば、株式会社大田ウィングスや花き施設整備有限会社は花き保管倉庫の賃貸を行い、株式会社ディーオーシーは種苗販売や洋らん卸売、花き小売業を手掛けています。これらの事業は、花き卸売事業を補完し、グループ全体の収益基盤を強化しています。
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3【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社大田花き)、連結子会社2社、持分法適用関連会社3社、非連結子会社1社及びその他の関係会社1社により構成されており、その他の関係会社を除き、花きの卸売事業を主たる業務とし、それに付帯する業務を行っております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次の通りであります。 なお、当社は、花き卸売事業の単一セグメントであります。 事業区分主な事業内容会社名花き卸売事業卸売市場法に基づき東京都中央卸売市場大田市場において、花き卸売業を営んでおります。株式会社大田花き(当社) 九州地方にて花き類の卸売・問屋業を営んでおります。株式会社九州大田花き※1大田市場の業者向けに花き類を保管する倉庫を賃貸しております。株式会社大田ウィングス※1生産者向けの種苗販売、生花店など小売業者向けの洋らん卸売業、花き小売業を営んでおります。株式会社ディーオーシー※2大田市場の業者向けに花き類を保管する倉庫を賃貸しております。花き施設整備有限会社※2東北地方にて花き類・関連資材の卸売・問屋業を営んでおります。株式会社とうほくフラワーサポート※2大田市場において、花きに関する研究、情報サービスの提供などを行っております。株式会社大田花き花の生活研究所※3 なお、当社のその他の関係会社である株式会社大森園芸ホールディングスとは資本関係のみで、取引は行っておりません。 事業系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 花きは嗜好性が高い商品であり、天候により供給と需要のバランスが崩れるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 卸売市場法及び東京都中央卸売市場条例その他関係諸法令による規制の対象となっている |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 維持投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済環境(少子高齢化、消費動向) / 天候による影響(供給・需要バランス) / 自然災害や疾病の流行などによる影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
大田花きは、花き専門の総合商社として、長年の経験と業界内での信頼を築いている。特に、国内外の生産者や需要家との強固なネットワークは、無形資産の一部と見なせるが、特許やブランド力といった明確な強みは限定的である。
スイッチングコスト★★☆☆☆
花き卸売業においては、長年の取引実績や特定の品種・産地の仕入れルートの確保が、顧客(生花店、量販店など)にとってのスイッチング・コストとなり得る。しかし、価格や品質、品揃えによっては乗り換えも起こりうるため、スイッチング・コストは限定的。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
生産者と需要家を結びつけるプラットフォームとしての機能はあるが、デジタル化された強力なネットワーク効果(ユーザー増が価値を指数関数的に高める)は現時点では弱い。
コスト優位★☆☆☆☆
花き卸売業は一般的に薄利多売のビジネスモデルであり、大田花きが構造的に圧倒的なコスト優位性を持つとは考えにくい。効率的な物流網の構築は進めているものの、競合他社とのコスト差は小さいと推測される。
規模の経済★★★☆☆
大田花きは国内最大級の花き専門卸売業者であり、取扱量や品揃えにおいて規模の経済が働く可能性がある。市場シェアの高さは、仕入れ交渉力や物流効率の面で一定の優位性をもたらし、業界内での寡占的な地位を形成している。
- 国内最大級の市場拠点東京都中央卸売市場大田市場という、国内有数の花き市場を拠点としている点が強みです。この立地により、全国各地から集まる豊富な種類の花きを取り扱い、多くの仲卸業者や小売業者に安定的に供給できるネットワークを構築しています。
- 広範な事業領域とグループ連携花きの卸売を核としながらも、地方での卸売・問屋業、倉庫賃貸、種苗販売、洋らん卸売、情報サービスなど、花き流通の幅広い領域をグループ会社でカバーしています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、事業間の連携による相乗効果が期待できます。
- 市場法に基づく信頼性卸売市場法に基づき事業を運営しているため、取引の透明性や公正性が確保されており、生産者や買い手からの信頼を得やすい環境にあります。これにより、安定した取引関係を維持し、市場における中心的な役割を担い続けることができます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは「世界を花で笑顔にする」というパーパスのもと、事業を通して暮らしに潤いを提供し、豊かな 社会文化を創造すべく努力を積み重ねております。花のビジネスは、成熟国家日本の暮らし向きを考えると今後とも拡大の可能性を秘めています。また、花きの生産地は日本国内のみならず、世界各地に広がっており、それぞれの生産者が花きを生産して良かったと実感していただけるような流通が必要と考えております。そこで当社グループでは、花き流通を担う企業集団として、主要な機能である①商流②物流③情報流④資金流を各社有機的に 連動させ、生産者や顧客の期待に応えるべく努めております。このことにより事業が持続的に発展し、中長期的な企業価値向上につながり、ひいては株主の皆様の負託に応えられるものと考えております。 ①商流 価格形成力のある拠点的な花の卸会社として、業界をリードする相場の形成に努めます。②物流 効率的なコールドチェーンを図り、逼迫する物流を改善し取引先の利便性を図ります。③情報流 商流・物流を効率的に運用するための情報流を整備し、有益でスピーディーな情報伝達を図ります。④資金流 資金の効率活用を目指し、信頼される健全企業であることに努めます。 (2)経営戦略等 当社グループは日本最大の花き卸売会社大田花きを中心として、2026年4月に子会社化した株式会社東日本板橋花きをグループ戦略上の重要な花き卸売市場と位置付け、首都圏需要をよりきめ細かく捉える体制を構築するとともに、サプライチェーン全体の最適化を推進してシナジーの最大化を図ります。また地域特有の花き文化を尊重しつつ、日本全体の花き文化の発展に貢献してまいります。 当社グループの主な戦略テーマは以下のとおりです。①日本最大規模の花き取引所ビジネスの確立 当社と東日本板橋市場の連携強化により、取扱規模の拡充と価格形成機能を活かした取引所ビジネスを展開いたします。生産者および買参人双方にとって利便性の高い市場運営を実現するとともに、安定的かつ公正な価格形成を通じて市場の信頼性向上を図ります。②鮮度保持機能の強化と効率的・合理的物流の実現 コールドチェーンの強化や保管・荷捌き機能の高度化を推進することで、高鮮度商品の安定供給体制を構築いたします。また、輸送ルートの最適化や荷役作業の効率化により、リードタイムの短縮と物流コストの削減を図り、生産者および買参人双方の価値向上に貢献します。③サプライチェーン全体を通じた相乗効果ビジネスの創出 グループ内外の関係事業者との連携を強化し、情報共有や商品企画、販売促進施策等を通じて新たな付加価値を創出いたします。市場機能に加え、需要創出型ビジネスや流通支援機能の拡充を進めることで、単なる卸売にとどまらない持続的な成長基盤の確立を目指します。 (3)経営環境 花き業界を取り巻く事業環境は、国内生産者の高齢化や後継者不足の進行に加え、気候変動に起因する異常気象の影響により、生産の不安定化が進んでおります。さらに、エネルギー価格や資材価格の高騰、物流クライシス(いわゆる2024年・2030年問題)など、生産・物流・販売を取り巻く課題が重なり、業界全体として課題解決は急務であります。当社グループでは、業界の先頭に立って効率化、構造改革、再編に進んで取り組んでまいります。 また新たな需要を掘り起こすべく、消費活動を牽引する取り組みも行ってまいります。 これらを実現するためにも一層のコーポレート・ガバナンスを徹底し、同時に品質、情報、流通の管理ビジョン 「確実なパスワーク」を明確にし、経営機能を強化してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①「物流クライシス」に対処した円滑な物流網の構築②生活者へは生産コストの価格転嫁を図りながらも付加価値のある商品の提供③取引先との信用強化④投資判断の明確化と投資コストの早期回収⑤競争力を高める情報システムの強化 (5)経営者の問題意識と今後の方針について 経営環境におきましては、予断を許さない国内の生産・物流環境に加え、円安の影響により輸入量は横ばいと見込まれています。しかしながら冠婚葬祭やギフト需要、底堅い個人需要等、幅広い需要基盤を持つ当社は、選択される流通基盤として取り扱いを維持拡大でき、取扱高は増加すると想定しております。コスト面に関してはDX化などでの業務効率向上によりコスト低減を実現すると共に、遣り甲斐の持てる職場環境の整備や待遇改善に向けた積極投資を実践してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは「世界を花で笑顔にする」というパーパスのもと、事業を通して暮らしに潤いを提供し、豊かな 社会文化を創造すべく努力を積み重ねております。花のビジネスは、成熟国家日本の暮らし向きを考えると今後とも拡大の可能性を秘めています。また、花きの生産地は日本国内のみならず、世界各地に広がっており、それぞれの生産者が花きを生産して良かったと実感していただけるような流通が必要と考えております。そこで当社グループでは、花き流通を担う企業集団として、主要な機能である①商流②物流③情報流④資金流を各社有機的に 連動させ、生産者や顧客の期待に応えるべく努めております。このことにより事業が持続的に発展し、中長期的な企業価値向上につながり、ひいては株主の皆様の負託に応えられるものと考えております。 ①商流 価格形成力のある拠点的な花の卸会社として、業界をリードする相場の形成に努めます。②物流 効率的なコールドチェーンを図り、逼迫する物流を改善し取引先の利便性を図ります。③情報流 商流・物流を効率的に運用するための情報流を整備し、有益でスピーディーな情報伝達を図ります。④資金流 資金の効率活用を目指し、信頼される健全企業であることに努めます。 (2)経営戦略等 当社グループは日本最大の花き卸売会社大田花きを中心として、2026年4月に子会社化した株式会社東日本板橋花きをグループ戦略上の重要な花き卸売市場と位置付け、首都圏需要をよりきめ細かく捉える体制を構築するとともに、サプライチェーン全体の最適化を推進してシナジーの最大化を図ります。また地域特有の花き文化を尊重しつつ、日本全体の花き文化の発展に貢献してまいります。 当社グループの主な戦略テーマは以下のとおりです。①日本最大規模の花き取引所ビジネスの確立 当社と東日本板橋市場の連携強化により、取扱規模の拡充と価格形成機能を活かした取引所ビジネスを展開いたします。生産者および買参人双方にとって利便性の高い市場運営を実現するとともに、安定的かつ公正な価格形成を通じて市場の信頼性向上を図ります。②鮮度保持機能の強化と効率的・合理的物流の実現 コールドチェーンの強化や保管・荷捌き機能の高度化を推進することで、高鮮度商品の安定供給体制を構築いたします。また、輸送ルートの最適化や荷役作業の効率化により、リードタイムの短縮と物流コストの削減を図り、生産者および買参人双方の価値向上に貢献します。③サプライチェーン全体を通じた相乗効果ビジネスの創出 グループ内外の関係事業者との連携を強化し、情報共有や商品企画、販売促進施策等を通じて新たな付加価値を創出いたします。市場機能に加え、需要創出型ビジネスや流通支援機能の拡充を進めることで、単なる卸売にとどまらない持続的な成長基盤の確立を目指します。 (3)経営環境 花き業界を取り巻く事業環境は、国内生産者の高齢化や後継者不足の進行に加え、気候変動に起因する異常気象の影響により、生産の不安定化が進んでおります。さらに、エネルギー価格や資材価格の高騰、物流クライシス(いわゆる2024年・2030年問題)など、生産・物流・販売を取り巻く課題が重なり、業界全体として課題解決は急務であります。当社グループでは、業界の先頭に立って効率化、構造改革、再編に進んで取り組んでまいります。 また新たな需要を掘り起こすべく、消費活動を牽引する取り組みも行ってまいります。 これらを実現するためにも一層のコーポレート・ガバナンスを徹底し、同時に品質、情報、流通の管理ビジョン 「確実なパスワーク」を明確にし、経営機能を強化してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①「物流クライシス」に対処した円滑な物流網の構築②生活者へは生産コストの価格転嫁を図りながらも付加価値のある商品の提供③取引先との信用強化④投資判断の明確化と投資コストの早期回収⑤競争力を高める情報システムの強化 (5)経営者の問題意識と今後の方針について 経営環境におきましては、予断を許さない国内の生産・物流環境に加え、円安の影響により輸入量は横ばいと見込まれています。しかしながら冠婚葬祭やギフト需要、底堅い個人需要等、幅広い需要基盤を持つ当社は、選択される流通基盤として取り扱いを維持拡大でき、取扱高は増加すると想定しております。コスト面に関してはDX化などでの業務効率向上によりコスト低減を実現すると共に、遣り甲斐の持てる職場環境の整備や待遇改善に向けた積極投資を実践してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、非製造業を中心に底堅く、省力化・DX・ソフトウェア投資など前向きな 設備投資が進展し、追加関税等の影響も一部ありましたが賃上げと内需の底堅さに支えられ緩やかな回復基調が続きました。また、物価上昇の影響により名目個人消費は伸びたものの、実質個人消費は伸び悩んでおり、中東情勢の影響など先行きは不透明な状況が続いております。 花き業界においては、お米に代表される生活必需品の高騰が継続し、天候不順による需給バランスのミスマッチや、日常的な節約志向、ブライダル・葬儀の小規模化が進み年間通じて厳しい取引環境が続きました。また、前年度3月のお彼岸期間中に中国から安価な菊が大量に市場外で流通した事に端を発し、主要商材である菊の相場が崩れたことで、今年度は4月から低調市況で始まり年間を通じて低相場での推移となりました。 物流面においては、物流業界を取り巻く環境は一層厳しさを増しておりますが、当社はサプライチェーンをより 強固なものとするべく各地の生産者・生花店・パートナー市場と連携して、種苗・運送会社のご協力により、生活 者が求める商品の安定流通を実現してまいりました。 このような結果、当連結会計年度の業績は、売上高36億61百万円(前年同期比5.1%減)、営業利益54百万円 (前年同期比80.2%減)、経常利益1億20百万円(前年同期比63.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益82百 万円(前年同期比62.9%減)となりました。 なお、当社グループは花き卸売事業単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。 ②財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における資産合計は81億96百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1億13百万円減少し37億64百万円、固定資産は前連結会計年度末に比べ76百万円減少し44億31百万円となりました。流動資産の主な内訳は売掛金21億19百万円、現金及び預金15億66百万円、固定資産の主な内訳は建物及び構築物22億66百万円です。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は29億73百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ1億9百万円減少し19億9百万円、固定負債は前連結会計年度末に比べ1億1百万円減少し10億64百万円となりました。流動負債の主な内訳は受託販売未払金14億67百万円、固定負債の主な内訳は退職給付に係る負債5億69百万円、預り保証金2億20百万円です。 (純資産) 純資産は前連結会計年度末に比べ21百万円増加し52億22百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益82百万円の計上、剰余金の配当61百万円によるものです。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して2億円減少し15億46百万円となっております。 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、3億16百万円(前年同期は71百万円の増加)となりました。主な増加要因は、減価償却費2億55百万円、税金等調整前当期純利益1億20百万円であり、主な減少要因は、法人税等の支払額1億37百万円、売上債権の増加56百万円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、1億71百万円(前年同期は2億50百万円の使用)となりました。主な減少要因は、投資有価証券の取得による支出1億円、有形固定資産の取得による支出42百万円であり、増加要因は貸付金の回収による収入36百万円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、3億45百万円(前年同期は3億76百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出2億69百万円、配当金の支払額61百万円によるものです。 ④生産、受注及び販売の実績a.仕入実績 当連結会計年度の仕入実績を取扱品目別に示すと、次のとおりであります。 なお、当社グループは花き卸売事業の単一セグメントであります。品目当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)買付品(百万円)60995.5その他(百万円)201135.6合計(百万円)810103.1b.受注実績 該当事項はありません。c.販売実績 当連結会計年度の販売実績を取扱品目別に示すと、次のとおりであります。 なお、当社グループは花き卸売事業の単一セグメントであります。品目当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)受託品(百万円)2,54594.0買付品(百万円)66195.7その他(百万円)45499.2合計(百万円)3,66194.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等について、売上高、営業利益、経常利益ともに昨年を下回りました。これは前年度全国的に品薄単価高であったものから、一転反落した影響が大きく出たものです。前年度単価が高騰したことから、2025年3月に彼岸用仏花商材中心に市場外での輸入品の調達が大幅に増え、需給バランスが崩れたことが発端となりました。4月以降、国内農業生産が減少傾向の中、補完する輸入品においても円安と単価安から数量は大きく減少しました。一方小売り側では諸物価高騰と可処分所得の減少から、特にスーパー等の売り場において停滞が見られました。しかしながら消費者の『コト消費』といったニーズを的確に捉え、それに応じた販売を実現した専門小売店は堅調に推移しました。経費面では働く社員へ待遇改善を図りつつも、合理化を図り削減に努めましたが、物価高騰の影響が大きく前年から微増となりました。このような結果、売上高36億61百万円(前年同期比5.1%減)、営業利益54百万円(前年同期比80.2%減)、経常利益1億20百万円(前年同期比63.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益82百万円(前年同期比62.9%減)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資金状況は、営業活動によって3億16百万円の資金を得て、投資活動によって1億71百万円、財務活動によって3億45百万円の資金を使用しました。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して2億円減少し15億46百万円となりました。 運転資金需要のうち主なものは、商品仕入資金、販売費及び一般管理費の営業費用であり、また、当社グループの事業の特性上、回収、支払サイトが他業種に比べて短く、流動性は極めて高くなっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
事業リスク
- 経済環境と消費動向の変化花きは嗜好性の高い商品であり、少子高齢化社会において、年齢層ごとの消費動向を予測することが難しいというリスクがあります。特に、花き購買層の中心である中高年層の消費意欲が低下した場合、売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 天候による供給・需要変動花きの商品価値は、生産段階から販売に至るまで天候の影響を大きく受けます。異常気象や温暖化などにより、供給量が不安定になったり、品質が低下したりする可能性があります。また、需要面でも天候が購入意欲に影響を与えるため、取引量や価格が変動し、業績に影響を及ぼすリスクがあります。
- 法的規制の緩和と競争激化卸売市場法の改正により規制が緩和されたことで、花き卸売事業を取り巻く競争環境が変化する可能性があります。これにより、従来の市場流通の優位性が薄れ、業績や財務状況に影響を与えるリスクがあります。法令遵守と同時に、新たな流通形態への対応が求められます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成 績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、ここで記載する内容は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループを取り巻く経済環境 花きは嗜好性が高い商品であり、世代やシチュエーションによって異なるニーズがあります。コロナ禍明けの冠婚葬祭の小型化や消費構造に変化が生じています。また物価高騰からくる可処分所得の減少も影響しています。一方「推し花」に象徴されるような若年層の消費が増加傾向にあります。このような情勢の中、花き購買層の中心である中高年層の消費意欲の継続性も含め当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、変化する消費構造を考え、若年層への訴求など顧客に寄り添い、消費者が求めることを捉えていくことに努めてまいります。そのためにも生活者視点で経営資源を投入、バランスを図ってまいります。 (2)天候による影響 花きの商品価値は供給・需要双方で天候の影響を受けます。供給面では生産段階から生花店が一般の消費者へ販売する時点まで品質・物の良し悪しに影響し、需要面では、購入時点における嗜好に影響いたします。したがって、温暖化も含め天候により供給と需要のバランスがくずれ取引量や取引価額に影響する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、供給面・品質面では保冷倉庫棟の設備強化を行っています。このことは顧客サポー トにもつながり、消費者ニーズにも応える花きの提案を行ってまいります。 (3)自然災害や疾病の流行などによる影響 自然災害や疾病の流行などの有事が発生した場合、当社グループで人的・物的被害を受けたり、有事により社会情勢が大きく変化した際に、全部の事業、又は一部の事業の継続が困難になるなど影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、事業継続計画を作成し、有事での対応、手順を整え備えております。 (4)債権回収リスク 当社グループは売上債権及び貸付金の貸倒による損失に備えて貸倒引当金を計上しております。取引先の信用力や支払条件等、与信リスクの最小化を図っておりますが、生花店の経営において花きは“フレッシュ”であることが求められ、商品価値期間が短いという商品特性上在庫が直ちに損失となる可能性が高く、これにより取引先の経営・資金繰りが悪化した場合には当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、営業本部を中心に部署横断で顧客管理を行い、債権管理も含めた取引先のリスク管理に努めております。 (5)法的規制について 当社は生鮮食料品等の取引の適正化等を目的とする「卸売市場法(1971年法律第35号)」及び卸売市場法に基づく「東京都中央卸売市場条例」その他関係諸法令による規制の対象となっております。2020年6月21日、卸売市場法 の改正が施行され卸売市場の規制が大きく緩和されました。このことは花き卸売事業を花き流通の要と捉えている 当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 このリスクに対応するため、法令順守に努める一方で、花きを取り巻くシーンで卸売市場流通が生活者視点での インフラとして認識されるように花き流通のプラットフォーマーの役を担い、顧客に寄り添い、必要とされるグル ープとなるように努めてまいります。