有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する「総合シニアライフサポート企業」として事業を展開してまいりました。今後はこの基盤を活かし、終活支援を起点として多様なサービスを統合する「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図ってまいります。顧客の終活から供養、葬儀に至るまでの一連のニーズに対し、継続的かつ包括的な価値提供を行うことで、長期的な顧客関係の構築と新たな収益機会の創出を目指してまいります。また、中期経営計画に基づき、従来の資産・負債圧縮を中心とした「守り」の経営から、成長に向けた投資及び施策を強化する「攻め」の経営へと転換を図ります。営業力の強化、外部連携の活用及びコスト構造の最適化を通じて、高付加価値化と効率化を両立した収益性の高い事業構造を構築し、企業価値の向上に取り組んでまいります。 (2)経営戦略等 当社が属するメモリアル市場(葬祭、供養、終活支援等のライフエンディング関連サービスを含む市場)においては、少子高齢化の進展に加え、単身高齢者の増加や家族関係の変化等を背景に、従来の「家族単位」を前提とした供養・葬儀ニーズから、「個人単位」での終活ニーズへと大きく変化しております。特に、60歳代から70歳代を中心とした単身世帯や、親族との関係が希薄化したいわゆる「おひとりさま」の層においては、自身の将来や死後の手続き、供養の在り方に対する不安が顕在化しており、終活に関する包括的な支援ニーズが拡大しております。このような経営環境の中で、当社は従来、「総合シニアライフサポート企業」として、お墓事業及び葬祭事業を中心に終活関連サービスの提供を行ってまいりました。今後は、この事業基盤を活かしつつ、終活に関する多様なサービスを一体的に結び付ける「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図り、顧客のライフエンディングに関する一連の課題に対して、ワンストップで継続的に価値提供を行う体制を構築してまいります。具体的な経営戦略は、以下のとおりであります。 ① 終活支援を起点としたプラットフォーム型ビジネスの構築 当社は、終活支援サービスを起点として、顧客との継続的な関係構築を図るプラットフォーム型ビジネスへの転換を推進してまいります。 終活相談、セミナー、会員組織等を通じて早期に顧客接点を確立し、将来に対する不安や課題を顕在化させるとともに、その解決手段として、墓じまいや供養方法の見直し、生前の葬儀準備等を含めた各種サービスを段階的に提供してまいります。 これにより、従来の発生対応型の単発ビジネスから、顧客の意思決定プロセス全体に関与する継続型ビジネスへの転換を図ってまいります。 ② 墓じまいニーズの取り込みと納骨堂事業の連動強化単身高齢者の増加や地方墓の維持困難化を背景に、既存のお墓を整理する「墓じまい」ニーズは拡大しております。当社は、終活支援の中で顕在化するこれらのニーズに対応するため、墓じまいのサポートを入口とし、その受け皿として都市型納骨堂や樹木葬等への移行提案を一体的に行う体制を強化してまいります。特に納骨堂事業については、アクセス性や管理負担の軽減等の観点から、おひとりさま層との親和性が高いサービスであると認識しており、終活支援からの導線を明確化することで、安定的な需要の取り込みと収益基盤の強化を図ってまいります。 ③ お墓事業・葬祭事業のプラットフォーム中核機能化お墓事業及び葬祭事業については、引き続き当社の収益基盤を担う中核事業として位置付けつつ、終活プラットフォームを構成する中核サービスとして再定義してまいります。お墓事業においては、樹木葬、境内墓地、納骨堂等の多様な供養形態を取り揃えるとともに、墓じまいや改葬といった前後のサービスを含めたトータル提案を強化してまいります。葬祭事業においては、事前相談や生前契約を軸とした顧客接点の前倒しを進め、「後悔のない葬儀式」の提供とともに、価格競争に依存しない付加価値型のビジネスモデルへの転換を図ってまいります。 ④ 「おひとりさま」層を中心とした顧客戦略の強化当社は、60歳代から70歳代を中心とした単身高齢者や、親族との関係が希薄な「おひとりさま」層を主要ターゲットとして位置付けております。当該層においては、「墓の継承」「葬儀の執行」「死後手続き」等を自ら準備する必要性が高く、終活支援から供養、葬儀に至るまでの一体的なサポートに対するニーズが強いという特徴があります。当社は、「ニチリョク安心パック」等のサービスを通じてこれらのニーズに対応するとともに、会員制度や継続的な情報提供により顧客との接点を維持し、長期的な関係構築を図ってまいります。 ⑤ マーケティング戦略の転換と収益モデルの再構築当社は、従来の広告依存型の集客構造から、終活セミナーや会員制度等を活用した顧客接点の多層化へと転換を図ってまいります。これにより、「終活支援 → 墓じまい → 納骨堂 → 葬儀」という一連の顧客導線を構築し、顧客のライフステージに応じたサービス提供を行うことで、従来の単発収益型から継続的かつ複合的な収益モデルへの進化を実現してまいります。 ⑥ コスト構造改革広告費の最適化や小規模会館へのシフト等により固定費及び販管費の削減を進め、収益性の高い筋肉質なコスト構造の構築を図ります。これにより売上規模に左右されにくい安定的な収益基盤を確立してまいります。 ⑦ 営業力の強化とデータ活用顧客データの一元管理及び分析を通じて、資料請求から契約に至るまでの営業プロセスの高度化を図り、顧客生涯価値の最大化を推進します。 ⑧ 外部連携戦略の推進外部企業や寺院等との提携を通じて送客や商品補完を強化し、成長速度の加速及び収益機会の拡大を図ります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。また、終活プラットフォーマーとしての事業モデルの進展に伴い、会員数、顧客接点数及び各サービスへの送客状況等についても重要な指標として継続的にモニタリングしてまいります。 (4)経営環境メモリアル市場においては、少子高齢化の進展及び単身高齢者の増加に伴い、終活支援、供養、葬祭を含むライフエンディングサービス全体の需要が拡大しております。中でも、終活サービスに対する関心は高まっており、身元保証や死後手続き等の包括的な支援ニーズが拡大しております。一方で、お墓事業においては供養形態の多様化が進む中、一般墓の需要は減少傾向にあり、低価格帯サービスの拡大により競争環境は厳しさを増しております。葬祭事業においても、家族葬等の小規模化の進展及びインターネットを通じた価格競争の激化により、平均単価は低下傾向にあります。このような環境のもと、当社は顧客の終活から葬儀に至るまでの一連のニーズを捉えた統合的なサービス提供と、継続的な顧客関係の構築が重要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、これまで総合シニアライフサポート企業として、お墓事業及び葬祭事業を中心に事業を展開してまいりました。今後は、「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図る中で、以下の課題に優先的に取り組んでおります。 ① 終活支援を起点とした顧客基盤の構築当社が今後持続的な成長を実現するためには、終活支援サービスを起点とした顧客接点の拡大と、会員組織を基盤とした継続的な関係構築が不可欠であります。特に、単身高齢者や「おひとりさま」層に対して、終活相談やセミナー等を通じて早期に接点を確立し、墓じまい、納骨堂、葬儀といった各サービスへの導線を構築することが重要であると認識しております。そのため、「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得の強化に加え、終活支援サービスの拡充と顧客との継続的なコミュニケーションの強化に取り組んでまいります。 ② 納骨堂事業の収益力強化と差入保証金の管理納骨堂事業は、当社の中長期的な収益基盤の中核を担う重要な事業である一方で、宗教法人との契約に基づき差入保証金を伴うビジネスモデルであることから、資金効率及び収益性の観点で重要な課題を有しております。当該差入保証金は、販売進捗に応じて長期間にわたり回収される性質を有しており、販売状況によっては回収期間の長期化が財務面に影響を及ぼす可能性があります。このため、販売戦略の見直し及び集客力の強化により納骨堂の販売拡大を図るとともに、差入保証金の適切な評価及び回収管理を通じて、資産効率の向上と財務リスクの低減に努めてまいります。また、当社は、収益構造の多様化及び資産効率の向上を図る観点から、差入保証金を前提としない事業モデルの検討・導入も進めております。当事業年度末日後の2026年5月25日には、自動搬送式納骨堂「縁の園(東京都文京区)」の事業を譲り受けており、当該事業は差入保証金を伴わないビジネスモデルであることから、従来の納骨堂事業とは異なる収益構造を有しております。今後は、当該事業の運営状況を踏まえつつ、既存の納骨堂事業との最適な事業ポートフォリオの構築を進めてまいります。 ③ お墓事業・葬祭事業の収益性改善お墓事業においては、墓じまいや改葬ニーズの拡大を踏まえたサービス提供の強化とともに、樹木葬や納骨堂等の多様な供養形態への対応を進め、収益性の向上を図ってまいります。葬祭事業においては、価格競争の激化に対応するため、高付加価値サービスの提供を通じて顧客満足度の向上を図り、施行単価の維持・向上を目指してまいります。また、生前相談や会員施策の強化により受注件数の安定的な確保にも取り組んでまいります。 ④ 財務基盤の安定化当社は、納骨堂事業における差入保証金の増加や過去の債務保証の履行等により、手元流動性資金に影響を受けております。このため、営業キャッシュ・フローの改善を最優先課題とし、納骨堂の販売拡大を中心とした収益力の強化に加え、保有資産の適切なポートフォリオ管理を通じた資産効率の向上及び金融機関との連携強化により、財務基盤の安定化を図ってまいります。 ⑤ 成長戦略の実行コスト削減、営業力強化及び外部連携強化の三つの重点施策を着実に実行し、早期の収益改善及び中長期的な成長の実現を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する「総合シニアライフサポート企業」として事業を展開してまいりました。今後はこの基盤を活かし、終活支援を起点として多様なサービスを統合する「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図ってまいります。顧客の終活から供養、葬儀に至るまでの一連のニーズに対し、継続的かつ包括的な価値提供を行うことで、長期的な顧客関係の構築と新たな収益機会の創出を目指してまいります。また、中期経営計画に基づき、従来の資産・負債圧縮を中心とした「守り」の経営から、成長に向けた投資及び施策を強化する「攻め」の経営へと転換を図ります。営業力の強化、外部連携の活用及びコスト構造の最適化を通じて、高付加価値化と効率化を両立した収益性の高い事業構造を構築し、企業価値の向上に取り組んでまいります。 (2)経営戦略等 当社が属するメモリアル市場(葬祭、供養、終活支援等のライフエンディング関連サービスを含む市場)においては、少子高齢化の進展に加え、単身高齢者の増加や家族関係の変化等を背景に、従来の「家族単位」を前提とした供養・葬儀ニーズから、「個人単位」での終活ニーズへと大きく変化しております。特に、60歳代から70歳代を中心とした単身世帯や、親族との関係が希薄化したいわゆる「おひとりさま」の層においては、自身の将来や死後の手続き、供養の在り方に対する不安が顕在化しており、終活に関する包括的な支援ニーズが拡大しております。このような経営環境の中で、当社は従来、「総合シニアライフサポート企業」として、お墓事業及び葬祭事業を中心に終活関連サービスの提供を行ってまいりました。今後は、この事業基盤を活かしつつ、終活に関する多様なサービスを一体的に結び付ける「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図り、顧客のライフエンディングに関する一連の課題に対して、ワンストップで継続的に価値提供を行う体制を構築してまいります。具体的な経営戦略は、以下のとおりであります。 ① 終活支援を起点としたプラットフォーム型ビジネスの構築 当社は、終活支援サービスを起点として、顧客との継続的な関係構築を図るプラットフォーム型ビジネスへの転換を推進してまいります。 終活相談、セミナー、会員組織等を通じて早期に顧客接点を確立し、将来に対する不安や課題を顕在化させるとともに、その解決手段として、墓じまいや供養方法の見直し、生前の葬儀準備等を含めた各種サービスを段階的に提供してまいります。 これにより、従来の発生対応型の単発ビジネスから、顧客の意思決定プロセス全体に関与する継続型ビジネスへの転換を図ってまいります。 ② 墓じまいニーズの取り込みと納骨堂事業の連動強化単身高齢者の増加や地方墓の維持困難化を背景に、既存のお墓を整理する「墓じまい」ニーズは拡大しております。当社は、終活支援の中で顕在化するこれらのニーズに対応するため、墓じまいのサポートを入口とし、その受け皿として都市型納骨堂や樹木葬等への移行提案を一体的に行う体制を強化してまいります。特に納骨堂事業については、アクセス性や管理負担の軽減等の観点から、おひとりさま層との親和性が高いサービスであると認識しており、終活支援からの導線を明確化することで、安定的な需要の取り込みと収益基盤の強化を図ってまいります。 ③ お墓事業・葬祭事業のプラットフォーム中核機能化お墓事業及び葬祭事業については、引き続き当社の収益基盤を担う中核事業として位置付けつつ、終活プラットフォームを構成する中核サービスとして再定義してまいります。お墓事業においては、樹木葬、境内墓地、納骨堂等の多様な供養形態を取り揃えるとともに、墓じまいや改葬といった前後のサービスを含めたトータル提案を強化してまいります。葬祭事業においては、事前相談や生前契約を軸とした顧客接点の前倒しを進め、「後悔のない葬儀式」の提供とともに、価格競争に依存しない付加価値型のビジネスモデルへの転換を図ってまいります。 ④ 「おひとりさま」層を中心とした顧客戦略の強化当社は、60歳代から70歳代を中心とした単身高齢者や、親族との関係が希薄な「おひとりさま」層を主要ターゲットとして位置付けております。当該層においては、「墓の継承」「葬儀の執行」「死後手続き」等を自ら準備する必要性が高く、終活支援から供養、葬儀に至るまでの一体的なサポートに対するニーズが強いという特徴があります。当社は、「ニチリョク安心パック」等のサービスを通じてこれらのニーズに対応するとともに、会員制度や継続的な情報提供により顧客との接点を維持し、長期的な関係構築を図ってまいります。 ⑤ マーケティング戦略の転換と収益モデルの再構築当社は、従来の広告依存型の集客構造から、終活セミナーや会員制度等を活用した顧客接点の多層化へと転換を図ってまいります。これにより、「終活支援 → 墓じまい → 納骨堂 → 葬儀」という一連の顧客導線を構築し、顧客のライフステージに応じたサービス提供を行うことで、従来の単発収益型から継続的かつ複合的な収益モデルへの進化を実現してまいります。 ⑥ コスト構造改革広告費の最適化や小規模会館へのシフト等により固定費及び販管費の削減を進め、収益性の高い筋肉質なコスト構造の構築を図ります。これにより売上規模に左右されにくい安定的な収益基盤を確立してまいります。 ⑦ 営業力の強化とデータ活用顧客データの一元管理及び分析を通じて、資料請求から契約に至るまでの営業プロセスの高度化を図り、顧客生涯価値の最大化を推進します。 ⑧ 外部連携戦略の推進外部企業や寺院等との提携を通じて送客や商品補完を強化し、成長速度の加速及び収益機会の拡大を図ります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。また、終活プラットフォーマーとしての事業モデルの進展に伴い、会員数、顧客接点数及び各サービスへの送客状況等についても重要な指標として継続的にモニタリングしてまいります。 (4)経営環境メモリアル市場においては、少子高齢化の進展及び単身高齢者の増加に伴い、終活支援、供養、葬祭を含むライフエンディングサービス全体の需要が拡大しております。中でも、終活サービスに対する関心は高まっており、身元保証や死後手続き等の包括的な支援ニーズが拡大しております。一方で、お墓事業においては供養形態の多様化が進む中、一般墓の需要は減少傾向にあり、低価格帯サービスの拡大により競争環境は厳しさを増しております。葬祭事業においても、家族葬等の小規模化の進展及びインターネットを通じた価格競争の激化により、平均単価は低下傾向にあります。このような環境のもと、当社は顧客の終活から葬儀に至るまでの一連のニーズを捉えた統合的なサービス提供と、継続的な顧客関係の構築が重要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、これまで総合シニアライフサポート企業として、お墓事業及び葬祭事業を中心に事業を展開してまいりました。今後は、「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図る中で、以下の課題に優先的に取り組んでおります。 ① 終活支援を起点とした顧客基盤の構築当社が今後持続的な成長を実現するためには、終活支援サービスを起点とした顧客接点の拡大と、会員組織を基盤とした継続的な関係構築が不可欠であります。特に、単身高齢者や「おひとりさま」層に対して、終活相談やセミナー等を通じて早期に接点を確立し、墓じまい、納骨堂、葬儀といった各サービスへの導線を構築することが重要であると認識しております。そのため、「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得の強化に加え、終活支援サービスの拡充と顧客との継続的なコミュニケーションの強化に取り組んでまいります。 ② 納骨堂事業の収益力強化と差入保証金の管理納骨堂事業は、当社の中長期的な収益基盤の中核を担う重要な事業である一方で、宗教法人との契約に基づき差入保証金を伴うビジネスモデルであることから、資金効率及び収益性の観点で重要な課題を有しております。当該差入保証金は、販売進捗に応じて長期間にわたり回収される性質を有しており、販売状況によっては回収期間の長期化が財務面に影響を及ぼす可能性があります。このため、販売戦略の見直し及び集客力の強化により納骨堂の販売拡大を図るとともに、差入保証金の適切な評価及び回収管理を通じて、資産効率の向上と財務リスクの低減に努めてまいります。また、当社は、収益構造の多様化及び資産効率の向上を図る観点から、差入保証金を前提としない事業モデルの検討・導入も進めております。当事業年度末日後の2026年5月25日には、自動搬送式納骨堂「縁の園(東京都文京区)」の事業を譲り受けており、当該事業は差入保証金を伴わないビジネスモデルであることから、従来の納骨堂事業とは異なる収益構造を有しております。今後は、当該事業の運営状況を踏まえつつ、既存の納骨堂事業との最適な事業ポートフォリオの構築を進めてまいります。 ③ お墓事業・葬祭事業の収益性改善お墓事業においては、墓じまいや改葬ニーズの拡大を踏まえたサービス提供の強化とともに、樹木葬や納骨堂等の多様な供養形態への対応を進め、収益性の向上を図ってまいります。葬祭事業においては、価格競争の激化に対応するため、高付加価値サービスの提供を通じて顧客満足度の向上を図り、施行単価の維持・向上を目指してまいります。また、生前相談や会員施策の強化により受注件数の安定的な確保にも取り組んでまいります。 ④ 財務基盤の安定化当社は、納骨堂事業における差入保証金の増加や過去の債務保証の履行等により、手元流動性資金に影響を受けております。このため、営業キャッシュ・フローの改善を最優先課題とし、納骨堂の販売拡大を中心とした収益力の強化に加え、保有資産の適切なポートフォリオ管理を通じた資産効率の向上及び金融機関との連携強化により、財務基盤の安定化を図ってまいります。 ⑤ 成長戦略の実行コスト削減、営業力強化及び外部連携強化の三つの重点施策を着実に実行し、早期の収益改善及び中長期的な成長の実現を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、物価上昇の影響を受け個人消費に慎重さが見られる状況が続いたものの、雇用環境の改善やインバウンド需要の回復などもあり、全体としては大きな悪化には至りませんでした。一方で、原材料価格や物流費の動向に加え、中東情勢をはじめとする国際情勢の不透明感もあり、引き続き慎重な経営判断が求められる状況が続いております。このような状況のもと、当社は主力であるお墓事業並びに葬祭事業において、件数の拡大と付加価値の増大に努めてまいりました。また、当社は、2021年3月期から営業体制の強化や財務基盤の強化を進めてまいりました。具体的には、負債の圧縮やコスト削減を進めることで財務基盤を強化するとともに、営業体制の強化や外部連携の推進により、持続的な収益拡大を目指しております。また『第二の創業期』との位置づけのもと、次の三つの重点施策(1.コスト削減、2.営業力の強化、3.外部連携強化)を実施してまいります。ライフコンサルティングからお墓、葬祭までを一貫して提供できるビジネスモデルの再構築に取り組んでおります。 当事業年度における当社の経営成績は、売上高17億2千5百万円(前年同期比22.9%減)、営業損失4億2千万円(前年同期は営業損失1億1百万円)となり、減収減益の結果となりました。 また、当事業年度における経常損益は、経常損失6億8千9百万円(前年同期は経常損失2億9千4百万円)となり、営業損失の拡大等により損失幅は拡大いたしました。また、当期純損益は、当期純損失1億3千3百万円(前年同期は当期純損失4億1千8百万円)となり、前期と比較して損失は縮小しております。主な要因は、葬祭事業の一部門である葬儀会館「ラステル新横浜」の事業譲渡益(10億6千2百万円)によるものであります。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。お墓事業a.屋外墓地お墓事業につきましては、屋外墓地において販売可能な霊園在庫の減少により販売機会が制約され、成約件数が減少いたしました。本来、新規霊園の開発により販売可能基数を拡大することで売上成長は可能であると認識しておりますが、霊園開発に際しては寺院に対する差入保証金及び建設協力金等の資金負担が生じることから、現時点においては資金余力の観点で新規開発には一定の制約が存在しております。また、従来は霊園販売権の確保を前提とした販売モデルにより事業拡大を図ってまいりましたが、近年は複数事業者による共同販売が一般化しており、従来型の販売手法のみでは成長を実現することが困難な事業環境となっております。更に、外部提携による集客施策については、想定していた送客数に至らず、販売への寄与は限定的となりました。当該施策については収益貢献の見通しは不透明な状況にあります。このような状況から、当事業年度の売上高は減少いたしました。売上高は、5億5千5百万円(前年同期比18.7%減)となりました。 b.納骨堂納骨堂につきましては、広告宣伝費の見直しにより集客効率の改善を図ったものの、その過程において来苑者数が減少し、成約件数の減少につながりました。 一方で、2026年5月に取得した茗荷谷所在の納骨堂「縁の園」は約6,500基の販売可能区画を有しており、今後の納骨堂事業における重要な販売基盤と認識しております。当該物件により従来の在庫制約は一定程度解消される見込みであり、立地特性を活かした販売体制の構築及びマーケティング施策の強化により収益への貢献を図ってまいります。当事業年度の売上高は、1億4千4百万円(同8.9%減)となりました。 葬祭事業葬祭事業につきましては、当社が所有していた大型葬祭会館「ラステル新横浜」を売却したことに伴う減収影響があったほか、直葬の増加及び同業他社との価格競争の激化により、施行単価及び件数の双方が減少いたしました。なお、当該売却は財務基盤の改善及び資産効率向上を目的としたものであり、短期的には減収要因となるものの、収益構造の見直しを進める契機と認識しております。当事業年度の、売上高は、10億2千5百万円(同26.5%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の売却による収入等があったものの、長期借入金の返済による支出及び差入保証金の純増による支出等の要因により、前事業年度末に比べ1億4千6百万円増加し、当事業年度末には2億5千3百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、4億5千3百万円(前年同期は1億1千3百万円の使用)となりました。これは主に、営業収支による使用3億9千1百万円及び利息の支払5千3百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、12億3千1百万円(前年同期比707.8%増)となりました。これは主に、事業譲渡による収入15億円、保険積立金の解約による収入3千3百万円、差入保証金の純増による支出1億7千5百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、6億3千2百万円(前年同期比194.2%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出6億5千万円、短期借入金の純減による支出1億2千万円等によるものであります。 ③財政状態の状況当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。(資産)当事業年度末における流動資産は、5千6百万円増加し、5億9千2百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金1億4千6百万円、完成工事未収入金3百万円の増加及び売掛金2千万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定資産は、7億7千2百万円減少し、44億7千6百万円となりました。その主な要因は、差入保証金2億2千1百万円、関係会社株式3千万円の増加、土地6億7千3百万円、建物(純額)1億1千万円の減少等によるものであります。この結果、総資産は、50億7千6百万円となり、前事業年度末に比べ7億1千1百万円減少いたしました。 (負債)当事業年度末における流動負債は、3億6千2百万円減少し、19億8百万円となりました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金3億2千9百万円、預り金8百万円、短期借入金1億2千万円、未成工事受入金4千2百万円、買掛金2千8百万円及び賞与引当金2千7百万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定負債は、3億6千6百万円減少し、2億5千2百万円となりました。その主な要因は、長期借入金3億1千8百万円及び退職給付引当金2千7百万円の減少等によるものであります。この結果、負債合計は、21億6千1百万円となり、前事業年度末に比べ7億2千8百万円減少いたしました。 (純資産)当事業年度末における純資産合計は、1千7百万円増加し、29億1千5百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金1億3千3百万円の減少等によるものであります。この結果、自己資本比率は57.4%(前事業年度末は50.0%)となりました。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)524,98575.5葬祭事業(千円)1,025,42173.4合計1,550,40774.1(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)472,71867.286,58253.5お墓事業(納骨堂)151,08893.43,50072.9葬祭事業1,025,42173.4--合計1,649,22872.990,08354.1 c.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)555,76981.23お墓事業(納骨堂)(千円)(注)1.144,31691.02葬祭事業(千円)1,025,42173.42合計1,725,50877.05(注)1.お墓事業(納骨堂)は、販売に関わる受取手数料等であります。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)宗教法人興安寺108,3084.883,8014.8宗教法人威徳寺46,7782.051,3502.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社の当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。a.売上高売上高は17億2千5百万円(前年同期比22.9%減)となりました。当事業年度における売上減少の主因は、成約件数の減少によるものであります。その背景には、事業ごとに以下の構造的要因が存在しております。 お墓事業においては、霊園在庫の減少による供給制約に加え、新規開発に係る資金負担の制約があり、販売機会の拡大が十分に図れませんでした。また、市場環境の変化により従来型の販売手法の有効性が低下しております。加えて、墓じまい(改葬)や一般墓販売に係る外部提携施策についても、想定していた送客数に至らず、販売への寄与は限定的となりました。 納骨堂においては、広告施策の見直しに伴う来苑者数の減少により、成約件数が減少いたしました。 葬祭事業においては、大型葬祭会館の売却による一時的な減収影響に加え、直葬の増加及び価格競争の激化により、件数及び施行単価が低下いたしました。 b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費及び営業利益売上高の減少に伴い利益確保が困難となり、営業損失は4億2千万円(前年同期は営業損失1億1百万円)となりました。主に売上減少に加えて固定費負担の影響により損失が拡大しております。 c.営業外損益及び経常利益営業損失の拡大等により、経常損失は6億8千9百万円(前年同期は経常損失2億9千4百万円)となりました。 d.特別損益特別損益については、大型葬祭会館の売却に伴う事業譲渡益を特別利益として計上しております。当該事業譲渡益は、10億6千2百万円であります。当該特別利益は、資産効率の向上及び財務基盤の改善を目的とした施策によるものであり、当事業年度の当期純損失の縮小に寄与しております。なお、当該利益は一過性の要因によるものであり、継続的な収益力の改善に向けては、本業における営業力の強化及び収益構造の改善が重要であると認識しております。 e.法人税等法人税等は、9千8百万円となりました。当社は、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、当該資産の計上を行っておらず、税効果会計による影響は限定的となっております。 f.当期純利益当期純損失は1億3千3百万円(前年同期は当期純損失4億1千8百万円)となりました。前期比で損失は縮小しておりますが、引き続き収益構造の改善が課題と認識しております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。分析・検討した結果、当社における最重要課題は、営業キャッシュ・フローの改善であると認識しております。当事業年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは4億5千3百万円の支出となっており、主に営業損失の計上及び利息の支払等によるものであります。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは12億3千1百万円の収入となっており、主に事業譲渡による収入15億円によるものであります。また、財務活動によるキャッシュ・フローは6億3千2百万円の支出となっており、主に長期借入金の返済によるものであります。これらの結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2億5千3百万円となりました。当社は、投資活動による一時的な資金確保は達成されているものの、本業におけるキャッシュ創出力が十分ではない状況と認識しております。特に、営業活動によるキャッシュ・フローが継続的にマイナスとなっている点については、収益構造上の重要な課題であると認識しております。 今後は、 終活支援事業を起点とした顧客接点の拡大納骨堂事業における販売拡大葬祭事業における受注件数の増加コスト構造の最適化 を通じて、営業キャッシュ・フローの改善を図ってまいります。 また、資本の財源については、営業活動により得られるキャッシュ・フローを基盤とします。資金の流動性については、手元流動性の確保を最優先課題とし、投資案件の選別及び資産効率の向上により、安定的な資金繰りの確保を図ってまいります。 ③ 資金の流動性及び財務戦略当社は、営業キャッシュ・フローの改善を最優先課題と認識しております。今後は投資案件の選別を徹底しつつ、資金効率の改善を図ってまいります。 ④ 重要な会計上の見積り 当社の財務諸表の作成に当たって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。なお、差入保証金の評価に関する会計上の見積りについては、過年度において見積りの前提条件の見直しを実施しており、当事業年度の財務諸表にもその影響が反映されております。 当社としては、当該差入保証金の回収期間及び関連する販売進捗については、継続的にモニタリングを行ってまいります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する総合シニアライフサポート企業として発展し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上を第一に取り組みます。法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。 (2)経営戦略等近年の新型コロナウイルス感染症流行等により、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり施工単価が伸び悩む傾向にあることから、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供すべく、既存霊園の改造、増設を行うと同時に、墓じまい、一般墓や国産墓石の販売力強化、新たな施策である境内墓地や供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みます。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めていることから、ご葬家が後悔のない葬儀式を提供すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、受注件数並びに売上高の増大に努めます。また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てのサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であることから、多様な事業展開が可能となる優位性を保持しており、お墓事業及び葬祭事業を軸に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。 (4)経営環境当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり、樹木葬等を含む受注件数は堅調に推移しているものの、施工単価は下落傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。このような環境下、これまでに培ったノウハウや実績の分析やマーケティングを強化し、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めております。このような環境下、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、充実した終活セミナーやイベントの開催を通じて、さくら・あおい倶楽部会員である潜在顧客を確実に受注に繋げると同時に、効率的且つ効果的な集客媒体を選定し、会員以外の一般顧客も受注に繋げる施策を継続して行うことが肝要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題お墓事業(屋外墓地)につきましては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加していることから、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る境内型樹木葬を共同開発すると同時に、墓じまい、旧来の一般墓や国産墓石、新たな施策である境内墓地を含め販売力の強化に努めて参ります。お墓事業(納骨堂)につきましては、劇的な集客、販売力の回復には一定期間かかることを想定しております。消費者ニーズを見極め、抜本的に広告及び販売戦略を見直し、継続して収益を追求できる体制を再構築して参ります。 葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の配布、充実した終活セミナーやイベントの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。また、より魅力的な葬儀プランを開発し、低価格競争からの脱却を図ると共に、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大に努め、当社の中核をなす事業となるよう推進すると同時に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする「総合シニアライフサポート企業」として発展することを目指して参ります。財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、当面の返済について猶予を受けることで合意しております。このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する総合シニアライフサポート企業として発展し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上を第一に取り組みます。法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。 (2)経営戦略等近年の新型コロナウイルス感染症流行等により、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり施工単価が伸び悩む傾向にあることから、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供すべく、既存霊園の改造、増設を行うと同時に、墓じまい、一般墓や国産墓石の販売力強化、新たな施策である境内墓地や供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みます。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めていることから、ご葬家が後悔のない葬儀式を提供すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、受注件数並びに売上高の増大に努めます。また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てのサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であることから、多様な事業展開が可能となる優位性を保持しており、お墓事業及び葬祭事業を軸に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。 (4)経営環境当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり、樹木葬等を含む受注件数は堅調に推移しているものの、施工単価は下落傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。このような環境下、これまでに培ったノウハウや実績の分析やマーケティングを強化し、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めております。このような環境下、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、充実した終活セミナーやイベントの開催を通じて、さくら・あおい倶楽部会員である潜在顧客を確実に受注に繋げると同時に、効率的且つ効果的な集客媒体を選定し、会員以外の一般顧客も受注に繋げる施策を継続して行うことが肝要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題お墓事業(屋外墓地)につきましては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加していることから、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る境内型樹木葬を共同開発すると同時に、墓じまい、旧来の一般墓や国産墓石、新たな施策である境内墓地を含め販売力の強化に努めて参ります。お墓事業(納骨堂)につきましては、劇的な集客、販売力の回復には一定期間かかることを想定しております。消費者ニーズを見極め、抜本的に広告及び販売戦略を見直し、継続して収益を追求できる体制を再構築して参ります。 葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の配布、充実した終活セミナーやイベントの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。また、より魅力的な葬儀プランを開発し、低価格競争からの脱却を図ると共に、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大に努め、当社の中核をなす事業となるよう推進すると同時に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする「総合シニアライフサポート企業」として発展することを目指して参ります。財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、当面の返済について猶予を受けることで合意しております。このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、依然として資源価格の高止まりや円安傾向の継続により、物価上昇圧力が懸念される一方、個人消費やインバウンド需要の回復、企業収益の改善傾向なども見られ、全体として緩やかな持ち直しの動きが続いております。当社が属するメモリアル市場では、高齢化の進展が需要の下支え要因となる中、埋葬形態の多様化がさらに進み、特に都市部においては低価格帯の樹木葬への関心が高まっております。さらに、旧来の一般墓の新規購入層は依然として減少傾向が続いております。一方で、近年では地方にある先祖代々の墓を首都圏近郊へ改葬・引越しするニーズも緩やかに増加しており、当社ではこうした動きに対応してまいりました。このような状況の中で、お墓事業においては消費者のニーズにより柔軟に応えるため、既存霊園の改造、増設を行うと同時に旧来の一般墓や国産墓石の販売強化や新たに境内墓地の取り扱いを行うと共に、供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組んでまいりましたが、全般的に販売に苦戦しました。葬祭事業においては、超高齢化社会の進行に伴い葬儀の簡素化が定着傾向にある一方で、コロナ禍を経たご葬家の価値観の変化により、通夜式を含む本格的な葬儀への回帰の兆しも見られてはいましたが、引き続きインターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向は依然としてあります。また、同業者間の会館のドミナント戦略の激化により、件数でも苦戦しました。当社では、「後悔のない葬儀式」の提供を軸とした差別化施策を進めるとともに、幅広いお客様のニーズに対応し受注件数・売上高の回復に努めております。終活ビジネスにおいては、具体的な施策として、増加する高齢単身世帯や身寄りのない方々へのご相談に対応するため、2023年12月に発表した「ニチリョクの安心サポート・パックプラン」を引き続き注力しております。これは、核家族化の進行や配偶者との離別、婚姻率の低下等によりひとり暮らしの高齢者は年々増加しており、当社にも「頼れる(または頼りたい)身内がおらず、自分が亡くなった時、誰に頼めば良いか分からない。」、「伴侶に先立たれ、子供もいないので今後のことが心配。」とのご相談が多いためです。全社的なマーケティング戦略としては、引き続き季刊の会報誌の配布を継続するとともに、終活セミナーや地域連携イベントの開催頻度を高め、会員組織「さくら・あおい倶楽部」を中心とした販売促進を展開しております。会員向けには、墓石・納骨堂・仏壇・葬儀サービスを会員価格で提供するほか、終活相談から葬儀後の諸手続きまでを支援する「総合シニアライフサポート企業」としての機能強化を進めております。また、販売費及び一般管理費の低減に努めたものの、競争激化による売上高の減少を補うことはできず、営業赤字となりました。さらに、霊園在庫の評価損や繰延税金資産調整により、2億7千1百万円の当期損失を計上することとなりました。厳しい環境の中、流動負債は、有利子負債の減少等により、2億4千万円減少し、22億7千万円となりました。この結果、自己資本比率は60.2%から61.3%へと上昇し、引き続き財務の健全化に取り組んでおります。この結果、当事業年度の経営成績は、売上高22億4千2百万円(前年同期比21.4%減)、営業損失9千8百万円(前年同期は営業利益2億8千4百万円)、経常損失1億4千7百万円(前年同期は経常利益2億2千万円)、当期純損失2億7千1百万円(前年同期は当期純利益2億7千9百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。お墓事業a.屋外墓地屋外墓地(一般墓、樹木葬を含む)につきましては、高齢者の増加により成約件数は堅調に推移しているものの、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあります。一方で、「信頼できるお寺に永代にわたる供養を託したい」「近隣で良いお寺があれば、ご先祖を含め永続的に供養をお願いしたい」という消費者ニーズに応えるため、2023年11月より本格展開を開始した「境内墓地」の販売に注力しております。しかしながら、当事業年度は、低価格からの脱却に苦戦し、また、主要霊園の在庫の減少が販売件数の低下につながりました。売上高は、6億8千4百万円(前年同期比35.6%減)となりました。 b.納骨堂納骨堂につきましては、現在、第六号「赤坂一ツ木陵苑」(東京都港区)および第七号「大須陵苑」(名古屋市中区)において、販売受託事業を継続しております。いずれも、主要駅から徒歩圏内に位置し、都市部におけるアクセス性の高さと、消費者が受け入れやすい価格且つ価値観を超える現代的設備を備えた重厚な施設設計により、消費者のニーズに応える都市型納骨堂として高い評価をいただいております。特に赤坂一ツ木陵苑では、デジタルサイネージ機能「家系樹」を導入しており、家系図や故人情報を表示できるパネル型のタッチ端末サービスは、今後の納骨堂収益に寄与するものと確信をもって提供しております。名古屋では、CBCラジオでの定期的な放送枠を得て、ニチリョクの納骨堂、ニチリョクの終活の告知を実施しており、顧客の誘致につながるものと考えております。当事業年度は、販売強化に努めたものの、件数が僅かながらの減少となり、売上高は、1億6千1百万円(同7.6%減)となりました。 葬祭事業葬祭事業につきましては、高齢化の進行を背景に死亡者数は引き続き高水準で推移しているものの、直近では一部地域での微減や、葬儀形式の簡素化の影響もあり、市場全体としては価格競争が続く傾向にあり、成長速度は著しく鈍化したととらえております。こうした環境下においても、当社は「後悔のない葬儀式」の提供を基本方針とし、ご葬家の価値観や想いに応える多様なプランの開発を進めることで、低価格競争からの脱却を図り、単なる価格訴求に頼らない提案型営業の強化に取り組むとともに、体験価値の向上や紹介顧客の創出においては、サービスレベルの向上が重要であると認識しております。このため、対応スタッフの育成および研修体制を強化し、一定の受注件数と顧客満足度を維持しながら、事業の収益性向上を図ってまいりました。しかし、直葬の増加、低価格葬儀からの完全な脱却まで至らず、同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向は依然としてあります。また、同業者間の会館のドミナント戦略の激化により、件数でも苦戦しました。稼働率の向上と会館運営の効率化を実現するために、2025年12月には横浜市鶴見区での新会館開業に向けて着手をしております。これにより、より地域に密着にしたビジネス展開を推進し、業績の安定と持続的な成長を目指します。また、2023年6月より開始した「本堂葬儀」につきましては、仏教の伝統的な法式に則り、由緒ある寺院の本堂にて執り行う格調高い葬儀は、本来の葬儀の形としてご葬家より高い評価をいただいております。引き続き提携寺院の開発を実施し、葬儀単価を上げ、売上高の増加を目指してまいります。当事業年度は、前事業年度に比べ死亡者数が横ばいであったものの、単価・件数が共に減少したことにより、売上高は、13億9千6百万円(同13.5%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、有形固定資産の売却による収入等があったものの、長期借入金の返済による支出及び差入保証金の純増による支出等の要因により、前事業年度末に比べ1億7千5百万円減少し、当事業年度末には1億7百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、1億1千3百万円(前年同期は9千万円の獲得)となりました。これは主に、営業収支による使用6千7百万円及び利息の支払5千4百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、1億5千2百万円(前年同期比56.7%減)となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入1億7千6百万円、有形固定資産の売却による収入7千7百万円、差入保証金の純増による支出8千1百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、2億1千4百万円(前年同期比74.1%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1億6千2百万円、短期借入金の純減による支出5千万円等によるものであります。 ③財政状態の状況当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。(資産)当事業年度末における流動資産は、2億2千2百万円減少し、6億3千2百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金1億7千5百万円、完成工事未収入金2千2百万円及び売掛金1千3百万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定資産は、3億6千7百万円減少し、68億4千万円となりました。その主な要因は、差入保証金5千8百万円の増加、土地8千9百万円、建物(純額)6千2百万円、繰延税金資産7千1百万円及び保険積立金1億4千3百万円の減少等によるものであります。この結果、総資産は、74億7千5百万円となり、前事業年度末に比べ5億9千1百万円減少いたしました。 (負債)当事業年度末における流動負債は、2億4千万円減少し、22億7千万円となりました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金1億3千6百万円、預り金2千4百万円、短期借入金5千万円、未払費用1千5百万円、買掛金1千2百万円及び賞与引当金1千万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定負債は、8千万円減少し、6億1千9百万円となりました。その主な要因は、長期借入金2千6百万円及び退職給付引当金4千9百万円の減少等によるものであります。この結果、負債合計は、28億9千万円となり、前事業年度末に比べ3億2千1百万円減少いたしました。 (純資産)当事業年度末における純資産合計は、2億7千万円減少し、45億8千5百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金2億7千1百万円の減少等によるものであります。この結果、自己資本比率は61.3%(前事業年度末は60.2%)となりました。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)694,77473.4葬祭事業(千円)1,396,70986.5合計2,091,48381.6(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)702,58469.2161,564112.9お墓事業(納骨堂)161,69392.44,79799.3葬祭事業1,396,70986.5--合計2,260,98680.6166,362112.4 c.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)684,16564.4お墓事業(納骨堂)(千円)(注)1.161,72892.4葬祭事業(千円)1,396,70986.5合計2,242,60378.6(注)1.お墓事業(納骨堂)は、販売に関わる受取手数料等であります。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)宗教法人興安寺114,6944.0108,3084.8宗教法人威徳寺58,1212.049,9592.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。a.売上高売上高は、前事業年度より6億9百万円減少し、22億4千2百万円(前年同期比21.4%減)となりました。お墓事業(屋外墓地)においては、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が急増している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設を適宜行いました。しかしながら、当事業年度は、低価格からの脱却に苦戦し、また、主要霊園の在庫の減少により、前事業年度に比べ成約件数が減少したため、売上高は6億8千4百万円(同35.6%減)となりました。新たな施策として、「近隣で良いお寺があれば、ご先祖を含め永続的に供養をお願いしたい。」という消費者ニーズが高まりを見せていることから、「お寺と協同した供養の提供」を基本戦略とし、安心できるお寺をお探しの方と寺院を繋ぐため、2023年11月より「境内墓地」の本格展開を開始し、現在、首都圏を中心に31寺院をご案内できる体制を構築しており、これをひとつの梃に売上高の回復に努めることが肝要であると認識しております。お墓事業(納骨堂)は、都市部におけるアクセス性の高さと、消費者が受け入れやすい価格且つ価値観を超える現代的設備を備えた重厚な施設設計による都市型納骨堂として高い評価をいただいております。当事業年度は、販売強化に努めた強化に努めたものの、件数が僅かながら減少したため、売上高は1億6千1百万円(同7.6%減)となりました。赤坂一ツ木陵苑は、デジタルサイネージ機能「家系樹」を中心に差別化を周知し、集客力と共に販売力の強化が何より肝要であると認識しております。名古屋大須陵苑は、CBCラジオでの定期的な放送枠を得たことによる顧客誘致につながる告知が何より肝要であると認識しております。葬祭事業においては、死亡者数が年々増加傾向にある中、ご葬家に対して後悔のない葬儀式を提供することを念頭に、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、顧客満足度を維持しながら、売上高並びに受注件数の増大に努めました。しかしながら、当事業年度は、直送の増加、低価格葬儀からの完全な脱却には至らず、同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向が依然としてあり、前事業年度に比べ、単価・件数が共に減少し、売上高は13億9千6百万円(同13.5%減)となりました。当社は、単なる価格訴求に頼らない提案型営業の強化や、体験価値の向上や紹介顧客の創出においてサービスレベルの向上が肝要であると認識しております。また、2023年6月より開始した、由緒ある寺院の本堂にて執り行う格調高い「本堂葬儀」に注力し、引き続き提携寺院の開発を実施し、売上高の伸長に努めることが肝要であると認識しております。 b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費及び営業利益売上原価は、前事業年度より1億7千9百万円減少し、6億8千2百万円(同20.9%減)となりました。これは主に、営業部門における売上高の減少及び仕入価格の低減化等に伴うものであります。売上総利益は、前事業年度より4億2千9百万円減少し、15億6千万円(同21.6%減)となりました。これは主に、営業部門における売上高の減少等に伴うものであります。販売費及び一般管理費は、前事業年度より4千7百万円減少し、16億5千8百万円(同2.8%減)となりました。これは主に、営業部門における売上高の減少及び経費削減効果等に伴うものであります。この結果、営業損失は、売上原価や販売費及び一般管理費を見直し利益を確保できる体制の構築に努めたものの、売上高の減少を補うことはできず、9千8百万円(前年同期は営業利益2億8千4百万円)となりました。 c.営業外損益及び経常利益営業外損益は、前事業年度の6千4百万円の損失(純額)から、4千9百万円の損失(純額)となりました。これは主に、支払利息5千5百万円の計上等によるものであります。この結果、経常損失は、1億4千7百万円(前年同期は経常利益2億2千万円)となりました。 d.特別損益特別損益は、前事業年度の3千6百万円の利益(純額)から、4千2百万円の損失(純額)となりました。これは主に、減損損失3千2百万円の計上等によるものであります。 e.法人税等(法人税等調整額を含む。)法人税等は、前事業年度の△2千2百万円から、8千1百万円となりました。これは主に、法人税等調整額7千1百万円の計上等によるものであります。 f.当期純利益以上の結果、当期純損失は、2億7千1百万円(前年同期は当期純利益2億7千9百万円)となり、1株当たり当期純損失は16円92銭(前年同期は1株当たり当期純利益17円53銭)となりました。 g.検討内容上述の財政状態及び経営成績の状況を認識及び分析し検討した結果、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える主な要因は、葬祭事業における受注件数並びにお墓事業における特に納骨堂の集客力及び販売力にあります。葬祭事業は、仕入価格の低減化による利益を確保できる体制は整ってきていることから、受注件数の増減が売上高に直結します。また、納骨堂は、募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね損益に直結します。当事業年度の結果を踏まえ、徹底したコスト管理の継続は勿論のこと、受注件数の増大を目的としたマーケティング戦略の更なる強化を図ると同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして徹底的な差別化を図り、収益を追求する体制を構築して参ります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、分析・検討した結果、キャッシュ・フロー改善に向けての最重要課題は、納骨堂の販売拡大であるとの結論であります。当社は、納骨堂の販売が順調に推移すれば、営業活動によるキャッシュ・フローの増加は勿論のこと、投資活動によるキャッシュ・フローにおける差入保証金の差入による支出が抑えられ、財務活動によるキャッシュ・フローにおける借入金の純減等にも繋がり、現金及び現金同等物の増加にも寄与することから、継続して当課題に注力して参ります。当社の資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関等からの借入や社債の発行等を基本としております。当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて、主に営業収支による使用6千7百万円等、投資活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に保険積立金の解約による収入1億7千6百万円等、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に長期借入金の返済による支出1億6千2百万円等がありました。これら営業、投資及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の改善に繋げて参ります。なお、当事業年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は22億2千1百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1億7百万円となっております。経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する総合シニアライフサポート企業として発展し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上を第一に取り組みます。法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。 (2)経営戦略等近年の新型コロナウイルス感染症流行等により、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり施工単価が伸び悩む傾向にあることから、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供すべく、既存霊園の改造、増設を行うと同時に、墓じまい、一般墓や国産墓石の販売力強化、新たな施策である境内墓地や供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みます。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めていることから、ご葬家が後悔のない葬儀式を提供すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、受注件数並びに売上高の増大に努めます。また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てのサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であることから、多様な事業展開が可能となる優位性を保持しており、お墓事業及び葬祭事業を軸に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。 (4)経営環境当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり、樹木葬等を含む受注件数は堅調に推移しているものの、施工単価は下落傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。このような環境下、これまでに培ったノウハウや実績の分析やマーケティングを強化し、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めております。このような環境下、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、充実した終活セミナーやイベントの開催を通じて、さくら・あおい倶楽部会員である潜在顧客を確実に受注に繋げると同時に、効率的且つ効果的な集客媒体を選定し、会員以外の一般顧客も受注に繋げる施策を継続して行うことが肝要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題お墓事業(屋外墓地)につきましては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加していることから、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る境内型樹木葬を共同開発すると同時に、墓じまい、旧来の一般墓や国産墓石、新たな施策である境内墓地を含め販売力の強化に努めて参ります。お墓事業(納骨堂)につきましては、劇的な集客、販売力の回復には一定期間かかることを想定しております。消費者ニーズを見極め、抜本的に広告及び販売戦略を見直し、継続して収益を追求できる体制を再構築して参ります。 葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の配布、充実した終活セミナーやイベントの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。また、より魅力的な葬儀プランを開発し、低価格競争からの脱却を図ると共に、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大に努め、当社の中核をなす事業となるよう推進すると同時に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする「総合シニアライフサポート企業」として発展することを目指して参ります。財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、当面の返済について猶予を受けることで合意しております。このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する総合シニアライフサポート企業として発展し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上を第一に取り組みます。法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。 (2)経営戦略等近年の新型コロナウイルス感染症流行等により、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり施工単価が伸び悩む傾向にあることから、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供すべく、既存霊園の改造、増設を行うと同時に、墓じまい、一般墓や国産墓石の販売力強化、新たな施策である境内墓地や供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みます。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めていることから、ご葬家が後悔のない葬儀式を提供すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、受注件数並びに売上高の増大に努めます。また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てのサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であることから、多様な事業展開が可能となる優位性を保持しており、お墓事業及び葬祭事業を軸に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。 (4)経営環境当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり、樹木葬等を含む受注件数は堅調に推移しているものの、施工単価は下落傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。このような環境下、これまでに培ったノウハウや実績の分析やマーケティングを強化し、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めております。このような環境下、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、充実した終活セミナーやイベントの開催を通じて、さくら・あおい倶楽部会員である潜在顧客を確実に受注に繋げると同時に、効率的且つ効果的な集客媒体を選定し、会員以外の一般顧客も受注に繋げる施策を継続して行うことが肝要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題お墓事業(屋外墓地)につきましては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加していることから、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る境内型樹木葬を共同開発すると同時に、墓じまい、旧来の一般墓や国産墓石、新たな施策である境内墓地を含め販売力の強化に努めて参ります。お墓事業(納骨堂)につきましては、劇的な集客、販売力の回復には一定期間かかることを想定しております。消費者ニーズを見極め、抜本的に広告及び販売戦略を見直し、継続して収益を追求できる体制を再構築して参ります。 葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の配布、充実した終活セミナーやイベントの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。また、より魅力的な葬儀プランを開発し、低価格競争からの脱却を図ると共に、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大に努め、当社の中核をなす事業となるよう推進すると同時に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする「総合シニアライフサポート企業」として発展することを目指して参ります。財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、当面の返済について猶予を受けることで合意しております。このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、資源価格の高騰や歴史的な円安の影響による物価高等の下押し要因は依然存在するものの、企業の収益構造の見直しが進んだことやインバウンド消費の拡大等により、先行きは明るい兆しを見せております。当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は緩やかに増加しております。こうした流れに対応すべく、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供するため、既存霊園の改造、増設を行うと同時に旧来の一般墓や国産墓石の販売強化や新たに境内墓地の取り扱いを行うと共に、供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組んでおります。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向は依然としてあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めております。このような環境下、当社は、「後悔のない葬儀式」を提供すべく魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の伸長に努めております。全社的マーケティング戦略としては、会報誌を春夏秋冬に配布することに加え、コロナ禍により少人数に限定していた終活セミナーやイベントを本格的に開催し受注に繋げる施策を継続して行うと共に、さくら・あおい倶楽部会員に対して墓石、納骨堂、葬儀及び仏壇等を会員価格で提供するだけでなく、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする「総合シニアライフサポート企業」として発展することを目指しております。具体的な取り組みのひとつとして、核家族化の進行や配偶者との離別、婚姻率の低下等によりひとり暮らしの高齢者は年々増加しており、当社にも「頼れる(または頼りたい)身内がおらず、自分が亡くなった時、誰に頼めば良いか分からない。」、「伴侶に先立たれ、子供もいないので今後のことが心配。」等のご相談が近年特に増えていることから、頼れる方が身近にいない高齢者が必要とする生活の様々なサポートの手配や死亡時の葬儀や葬儀後の手続きを提供する「ニチリョクの安心サポート・パックプラン」を2023年12月に発表し、先行受注を開始以来多くの問い合わせをいただいております。また、売上原価や販売費及び一般管理費を抜本的に見直し、利益を確保できる体制の構築に努めたことにより、売上高は前事業年度に比べ減少したものの、営業利益及び経常利益は増加したことに加え、経営資源の有効活用及び財務体質の強化を図るため、当社が所有していた固定資産を2023年6月14日に譲渡し、固定資産売却益1億3千4百万円を特別利益として計上すると共に、早期売却を前提とした固定資産を減損処理し、減損損失8千2百万円を特別損失として計上する等、当社の利益率の向上並びに財務健全化は確実に進んでおります。この結果、当事業年度の経営成績は、売上高28億5千2百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益2億8千4百万円(同28.2%増)、経常利益2億2千万円(同59.9%増)、当期純利益2億7千9百万円(同136.8%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。お墓事業a.屋外墓地屋外墓地(一般墓、樹木葬を含む)につきましては、高齢者の増加により成約件数は堅調に推移しているものの、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあります。それに対し、樹木葬や共有墓等の需要は急増しており、当社は、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る境内型樹木葬を共同開発する等、販売力強化に努めております。また、新たな施策として、「近隣で良いお寺があれば、ご先祖を含め永続的に供養をお願いしたい。」という消費者ニーズに対応すべく、「お寺と協同した供養の提供」を戦略とし、安心できるお寺をお探しの方と寺院を繋ぐため、2023年11月より「境内墓地」の取り扱いを開始し、現在、首都圏を中心に31寺院をご案内できる体制を構築しております。しかしながら、当事業年度は、横浜三保浄苑や八千代悠久の郷霊園の主力区画が好評のうちに概ね完売状態になったこと等から、前事業年度に比べ成約件数が減少しました。売上高は、10億6千2百万円(前年同期比13.2%減)となりました。 b.納骨堂納骨堂につきましては、現在、第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」の募集代行を行っております。消費者が受け入れやすい価格且つ価値観を超える重厚な近代的設備を備えたお墓の形態であり、主要な駅から徒歩圏内という利便性も兼ね備えております。また、赤坂一ツ木陵苑においてデジタルサイネージ機能「家系樹」を実装しており、家系図、故人の情報を含むパネル式情報端末を作成しタッチパネルによる閲覧機能を兼ね備えた新たなサービスは、今後の納骨堂収益に寄与するものと確信をもって提供しております。しかしながら、当事業年度は、広告宣伝費を中心に費用対効果の是正を図ったこと等により、来園者数が前事業年度に比べ減少したことに伴い成約件数も減少しております。売上高は、1億7千5百万円(同25.6%減)となりました。葬祭事業葬祭事業につきましては、死亡者数が年々増加傾向にある中、ご葬家に対して後悔のない葬儀式を提供することを念頭に、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の増大に努めております。それに加え、新たな取り組みとして、仏教の儀式に則った丁寧な葬儀を求めるご葬家の要望に応えるため、2023年6月に歴史ある寺院の本堂にて寺院の宗派の法式によって執り行える「本堂葬儀」を開発し、荘厳且つ格調高い葬儀を提供し好評を得ております。しかしながら、当事業年度は、前事業年度に比べ死亡者数が僅かに減少したことや円安による物価高等に起因した消費者の節約志向の高まり等から減収となったものの、営業利益は売上原価の抜本的見直しにより増益となっております。売上高は、16億1千4百万円(同8.4%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が2億5千7百万円(前年同期比79.6%増)、有形固定資産の売却による収入等があったものの、長期借入金の返済による支出及び差入保証金の純増による支出等の要因により、前事業年度末に比べ3億8千7百万円減少し、当事業年度末には2億8千2百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、9千万円(前年同期比73.3%減)となりました。これは主に、営業収支による獲得1億8千4百万円、利息の支払5千6百万円及び法人税等の支払3千8百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、3億5千1百万円(前年同期比25.4%増)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入6億3千万円、差入保証金の純増による支出3億1千2百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、8億2千9百万円(前年同期比25.1%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出8億2千9百万円等によるものであります。 ③財政状態の状況当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。(資産)当事業年度末における流動資産は、4億4千8百万円減少し、8億5千5百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金3億8千7百万円、未成工事支出金3千7百万円及び流動資産のその他に含まれる仮払金1千1百万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定資産は、3億8千4百万円減少し、72億7百万円となりました。その主な要因は、差入保証金2億8千1百万円及び繰延税金資産3千2百万円の増加、土地5億7千8百万円、建物(純額)6千万円、保険積立金2千7百万円及び長期貸付金2千3百万円の減少等によるものであります。この結果、総資産は、80億6千7百万円となり、前事業年度末に比べ8億4千3百万円減少いたしました。 (負債)当事業年度末における流動負債は、3億9千8百万円減少し、25億1千1百万円となりました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金1億1千5百万円、預り金7千万円、未成工事受入金5千5百万円、短期借入金3千3百万円、未払費用2千8百万円、未払法人税等2千5百万円、買掛金2千5百万円、未払消費税等2千4百万円及び賞与引当金2千3百万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定負債は、7億6千万円減少し、7億円となりました。その主な要因は、長期借入金7億1千万円及び退職給付引当金4千7百万円の減少等によるものであります。この結果、負債合計は、32億1千1百万円となり、前事業年度末に比べ11億5千9百万円減少いたしました。 (純資産)当事業年度末における純資産合計は、3億1千6百万円増加し、48億5千6百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金2億7千9百万円、資本金1千8百万円及び資本準備金1千8百万円の増加等によるものであります。この結果、自己資本比率は60.2%(前事業年度末は50.9%)となりました。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)946,85682.9葬祭事業(千円)1,614,822110.1合計2,561,67988.6(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)1,014,78079.4143,14574.9お墓事業(納骨堂)175,06674.64,833100.6葬祭事業1,614,82291.6--合計2,804,66985.6147,97975.5 c.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)1,062,72186.8お墓事業(納骨堂)(千円)(注)1.175,03974.4葬祭事業(千円)1,614,82291.6合計2,852,58388.5(注)1.お墓事業(納骨堂)は、販売に関わる受取手数料等であります。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)当事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)宗教法人興安寺144,9384.5114,6944.0宗教法人威徳寺87,5582.758,1212.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。a.売上高売上高は、前事業年度より3億7千万円減少し、28億5千2百万円(前年同期比11.5%減)となりました。お墓事業(屋外墓地)においては、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が急増している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設を適宜行いました。しかしながら、当事業年度は、横浜三保浄苑や八千代悠久の郷霊園の主力区画が好評のうちに概ね完売状態になったこと等から、前事業年度に比べ成約件数が減少し、売上高は10億6千2百万円(同13.2%減)となりました。新たな施策として、「近隣で良いお寺があれば、ご先祖を含め永続的に供養をお願いしたい。」という消費者ニーズが高まりを見せていることから、「お寺と協同した供養の提供」を基本戦略とし、安心できるお寺をお探しの方と寺院を繋ぐため、当事業年度より「境内墓地」の取り扱いを開始し、現在、首都圏を中心に31寺院をご案内できる体制を構築しており、これをひとつの梃に売上高の回復に努めることが肝要であると認識しております。お墓事業(納骨堂)は、埋葬の選択肢の多様化等も重なり、販売は計画どおりに推移しておりません。当事業年度は、広告宣伝費を中心に費用対効果の是正を図ったこと等により、売上高は1億7千5百万円(同25.6%減)となりました。新型コロナウイルス感染症防止策であるマスクの着用推奨が緩和されたこと等により人流は戻っていることから、赤坂一ツ木陵苑のデジタルサイネージ機能「家系樹」を中心に差別化を周知し、集客力と共に販売力の強化が何より肝要であると認識しております。葬祭事業においては、死亡者数が年々増加傾向にある中、ご葬家に対して後悔のない葬儀式を提供することを念頭に、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の増大に努めました。しかしながら、当事業年度は、前事業年度に比べ死亡者数が僅かに減少したことや円安による物価高等に起因した消費者の節約志向の高まり等から受注件数が減少し、売上高は16億1千4百万円(同8.4%減)となりました。当社は、さくら・あおい俱楽部会員に対して葬儀等を会員価格で提供するだけでなく、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指すと同時に、売上高の伸長に努めることが肝要であると認識しております。 b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費及び営業利益売上原価は、前事業年度より1億6千2百万円減少し、8億6千2百万円(同15.9%減)となりました。これは主に、営業部門における売上高の減少及び仕入価格の低減化等に伴うものであります。売上総利益は、前事業年度より2億7百万円減少し、19億9千万円(同9.4%減)となりました。これは主に、営業部門における売上高の減少等に伴うものであります。販売費及び一般管理費は、前事業年度より2億7千万円減少し、17億5百万円(同13.7%減)となりました。これは主に、営業部門における売上高の減少及び抜本的な経費削減効果等に伴うものであります。この結果、営業利益は、売上高は減少したものの売上原価や販売費及び一般管理費を見直し、利益を確保できる体制の構築に努めたことから、前事業年度より6千2百万円増加し、2億8千4百万円(同28.2%増)となりました。 c.営業外損益及び経常利益営業外損益は、前事業年度の8千3百万円の損失(純額)から、6千4百万円の損失(純額)となりました。これは主に、支払利息5千6百万円の計上等によるものであります。この結果、経常利益は、2億2千万円(同59.9%増)となりました。 d.特別損益特別損益は、前事業年度の5百万円の利益(純額)から、3千6百万円の利益(純額)となりました。これは主に、固定資産売却益1億3千4百万円及び減損損失8千2百万円の計上等によるものであります。 e.法人税等(法人税等調整額を含む。)法人税等は、前事業年度の2千5百万円から、△2千2百万円となりました。これは主に、法人税等調整額△3千2百万円の計上等によるものであります。 f.当期純利益以上の結果、当期純利益は、2億7千9百万円(同136.8%増)となり、1株当たり当期純利益は17円53銭(前年同期は1株当たり当期純利益7円77銭)となりました。 g.検討内容上述の財政状態及び経営成績の状況を認識及び分析し検討した結果、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える主な要因は、葬祭事業における受注件数並びにお墓事業における特に納骨堂の集客力及び販売力にあります。葬祭事業は、仕入価格の低減化による利益を確保できる体制は整ってきていることから、受注件数の増減が売上高に直結します。また、納骨堂は、募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね損益に直結します。当事業年度の結果を踏まえ、徹底したコスト管理の継続は勿論のこと、受注件数の増大を目的としたマーケティング戦略の更なる強化を図ると同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして徹底的な差別化を図り、収益を追求する体制を構築して参ります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、分析・検討した結果、キャッシュ・フロー改善に向けての最重要課題は、納骨堂の販売拡大であるとの結論であります。当社は、納骨堂の販売が順調に推移すれば、営業活動によるキャッシュ・フローの増加は勿論のこと、投資活動によるキャッシュ・フローにおける差入保証金の差入による支出が抑えられ、財務活動によるキャッシュ・フローにおける借入金の純減等にも繋がり、現金及び現金同等物の増加にも寄与することから、継続して当課題に注力して参ります。当社の資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関等からの借入や社債の発行等を基本としております。当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて、主に営業収支による獲得1億8千4百万円等、投資活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に有形固定資産の売却による収入6億3千万円等、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に株式の発行による収入3千5百万円等がありました。これら営業、投資及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の改善に繋げて参ります。なお、当事業年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は24億3千8百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は2億8千2百万円となっております。経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する総合シニアライフサポート企業として発展し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上を第一に取り組みます。法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。 (2)経営戦略等新型コロナウイルス感染症の流行により、近年、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり施工単価が伸び悩む傾向にあることから、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供すべく、既存霊園の改造、増設を行うと同時に一般墓の販売力強化を図ると共に、供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みます。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めていることから、ご葬家が後悔のない葬儀を提供すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の増大に努めます。また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てのサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であることから、多様な事業展開が可能となる優位性を保持しており、お墓事業及び葬祭事業を軸に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。 (4)経営環境当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり、受注件数は順調に増加しているものの、施工単価は下落傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。このような環境下、これまでに培ったノウハウや実績の分析やマーケティングを強化し、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が徐々に戻り始めております。このような環境下、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、充実した終活セミナーやイベントの開催を通じて、さくら・あおい倶楽部会員である潜在顧客を確実に受注に繋げると同時に、効率的且つ効果的な集客媒体を選定し、会員以外の一般顧客も受注に繋げる施策を継続して行うことが肝要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題お墓事業(屋外墓地)につきましては、樹木葬や共有墓等の需要が急増していることから、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る寺院境内型樹木葬を共同開発する等、一般墓を含め販売力強化に努めて参ります。お墓事業(納骨堂)につきましては、埋葬の選択肢が多様化しており、劇的な販売力の回復には一定期間かかることを想定しております。消費者ニーズを見極め、抜本的な広告及び販売戦略を見直し、収益を追求する体制を構築して参ります。葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の配布、充実した終活セミナーやイベントの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。また、より魅力的な葬儀プランを開発し、低価格競争からの脱却を図ると共に、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大に努め、当社の中核をなす事業となるよう推進すると同時に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指して参ります。財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、2021年10月に当面の返済について猶予を受けることで合意しました。このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、終活に関連するあらゆるサービスを提供する総合シニアライフサポート企業として発展し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上を第一に取り組みます。法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。 (2)経営戦略等新型コロナウイルス感染症の流行により、近年、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり施工単価が伸び悩む傾向にあることから、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供すべく、既存霊園の改造、増設を行うと同時に一般墓の販売力強化を図ると共に、供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みます。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めていることから、ご葬家が後悔のない葬儀を提供すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の増大に努めます。また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てのサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であることから、多様な事業展開が可能となる優位性を保持しており、お墓事業及び葬祭事業を軸に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指します。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。 (4)経営環境当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあり、受注件数は順調に増加しているものの、施工単価は下落傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。このような環境下、これまでに培ったノウハウや実績の分析やマーケティングを強化し、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が徐々に戻り始めております。このような環境下、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、充実した終活セミナーやイベントの開催を通じて、さくら・あおい倶楽部会員である潜在顧客を確実に受注に繋げると同時に、効率的且つ効果的な集客媒体を選定し、会員以外の一般顧客も受注に繋げる施策を継続して行うことが肝要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題お墓事業(屋外墓地)につきましては、樹木葬や共有墓等の需要が急増していることから、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る寺院境内型樹木葬を共同開発する等、一般墓を含め販売力強化に努めて参ります。お墓事業(納骨堂)につきましては、埋葬の選択肢が多様化しており、劇的な販売力の回復には一定期間かかることを想定しております。消費者ニーズを見極め、抜本的な広告及び販売戦略を見直し、収益を追求する体制を構築して参ります。葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の配布、充実した終活セミナーやイベントの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。また、より魅力的な葬儀プランを開発し、低価格競争からの脱却を図ると共に、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大に努め、当社の中核をなす事業となるよう推進すると同時に、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指して参ります。財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、2021年10月に当面の返済について猶予を受けることで合意しました。このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、ウクライナ危機に端を発した資源価格の高騰や米国を中心にインフレ抑制を目的とした利上げによる円安に伴う物価高等の下押し要因があったものの、第4四半期会計期間には、約3年に亘り続いた政府の新型コロナウイルス感染症拡大防止策である外国人の新規入国制限の見直しやマスクの着用推奨が緩和され、インバウンド消費の拡大等、先行きに明るい兆しが見える形となりました。当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、低価格帯の樹木葬等の需要が増加している中、旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあります。一方、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかな増加傾向にあります。当社は、こうした流れに対応すべく、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を提供するため、既存霊園の改造、増設を行うと同時に旧来の一般墓の販売力強化を図ると共に、供養の全てを網羅した納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組んでおります。葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が進むと共に、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により、施行単価が伸び悩む傾向にあるものの、第4四半期会計期間には、コロナ禍により自粛傾向にあった通夜式を執り行うご葬家が戻り始めております。当社は、このような環境下、後悔のない葬儀を提供するべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の増大に努めております。また、当社は、現在、総合シニアライフサポート企業への転換を図っており、終活に関連するあらゆるサービスを提供することを念頭に、主要事業以外の消費者ニーズを迅速且つ柔軟に具現化することを目的として、2023年1月に「終活営業部」を新設しました。しかしながら、記録的な円安や資源、物価高等の影響による売上原価増加の対応に時間を要したことや予定していた有形固定資産の売却が持ち越しになったこと等から、売上高は増加したものの利益は減少しました。この結果、当事業年度の経営成績は、売上高32億2千3百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益2億2千1百万円(同23.8%減)、経常利益1億3千7百万円(同25.1%減)、当期純利益1億1千8百万円(同8.6%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。お墓事業a.屋外墓地屋外墓地(一般墓、樹木葬を含む)につきましては、高齢者の増加により成約件数は堅調に増加しているものの、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の一般墓の購入層は年々減少傾向にあります。それに対し、樹木葬や共有墓等の需要は急激に増加しており、当社は、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設、業務提携先である株式会社アンカレッジが得意とする花と眠る寺院境内型樹木葬を共同開発する等、販売力強化に努めております。売上高は、12億2千4百万円(前年同期比4.5%減)となりました。 b.納骨堂納骨堂につきましては、現在、第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」の募集代行を行っております。消費者が受け入れやすい価格且つ価値観を超える重厚な近代的設備を備えたお墓の形態であり、主要な駅から徒歩圏内という利便性も兼ね備えております。また、2022年4月より赤坂一ツ木陵苑において、DX戦略の一環として、デジタルサイネージ機能「家系樹」を追加しました。「家系樹」という家系図、故人の情報を含むパネル式情報端末を作成し、タッチパネルによる閲覧機能を兼ね備えた新たなサービスは、今後の納骨堂収益に寄与するものと確信をもって提供しております。売上高は、2億3千5百万円(同2.3%増)となりました。 葬祭事業葬祭事業につきましては、死亡者数が年々増加傾向にある中、春夏秋冬に発行する会報を配布すると共に、コロナ禍の収束に伴い終活セミナーやイベントの開催等を順次再開し、潜在顧客を受注に繋げる施策を継続して行っております。当社は、さくら・あおい倶楽部会員に対して葬儀等を会員価格で提供するだけでなく、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指しております。更に、後悔のない葬儀をご葬家へ提供するべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図り、売上高並びに受注件数の増大に努めた結果、収益は大幅に伸長しました。売上高は、17億6千3百万円(同20.2%増)となりました。②キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が1億4千3百万円(前年同期比4.8%減)、定期預金の解約による収入及び株式の発行による収入等があったものの、長期借入金の返済による支出等の要因により、前事業年度末に比べ4千2百万円減少し、当事業年度末には6億7千万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、3億3千9百万円(前年同期比0.8%増)となりました。これは主に、営業収支による獲得4億6千万円、利息の支払7千2百万円及び法人税等の支払4千9百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、2億8千万円(前年同期は1億8千万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の解約による収入4億2千万円、差入保証金の純増による支出1億5千1百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、6億6千3百万円(前年同期比27.1%増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出7億4千3百万円、株式の発行による収入1億1千1百万円等によるものであります。 ③財政状態の状況当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。(資産)当事業年度末における流動資産は、5億3千9百万円減少し、13億3百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金4億6千3百万円、未成工事支出金3千5百万円、仮払金1千4百万円及び完成工事未収入金1千4百万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定資産は、4百万円減少し、75億9千2百万円となりました。その主な要因は、差入保証金1億5千8百万円の増加、建物5千5百万円、霊園開発協力金3千8百万円、保険積立金3千3百万円、ソフトウエア2千6百万円及び長期貸付金1千万円の減少等によるものであります。この結果、総資産は、89億1千万円となり、前事業年度末に比べ5億5千6百万円減少いたしました。 (負債)当事業年度末における流動負債は、3億5百万円増加し、29億9百万円となりました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金2億8千7百万円、賞与引当金6千5百万円及び未成工事受入金4千1百万円の増加、未払金4千万円、未払消費税等2千8百万円及び短期借入金2千7百万円の減少等によるものであります。当事業年度末における固定負債は、10億8千8百万円減少し、14億6千1百万円となりました。その主な要因は、長期借入金10億2千8百万円及び役員退職慰労引当金4千7百万円の減少等によるものであります。この結果、負債合計は、43億7千1百万円となり、前事業年度末に比べ7億8千2百万円減少いたしました。 (純資産)当事業年度末における純資産合計は、2億2千5百万円増加し、45億3千9百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金1億1千8百万円、資本金5千6百万円及び資本準備金5千6百万円の増加等によるものであります。この結果、自己資本比率は50.9%(前事業年度末は45.5%)となりました。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)1,128,85690.9葬祭事業(千円)1,763,023120.2合計2,891,880106.7(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)1,278,214100.4191,086138.7お墓事業(納骨堂)234,529101.84,80688.9葬祭事業1,763,023120.2--合計3,275,767110.3195,893136.8 c.販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当事業年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)前年同期比(%)お墓事業(屋外墓地)(千円)1,224,93395.5お墓事業(納骨堂)(千円)235,128102.3葬祭事業(千円)1,763,023120.2合計3,223,085108.2(注)1.お墓事業(納骨堂)は、販売に関わる受取手数料等であります。2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)当事業年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)宗教法人興安寺151,0945.1144,9384.5宗教法人威徳寺75,9072.587,5582.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。a.売上高売上高は、前事業年度より2億4千4百万円増加し、32億2千3百万円(前年同期比8.2%増)となりました。お墓事業(屋外墓地)においては、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い低価格帯の樹木葬等の需要が急増している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の改造や増設を適宜行いました。しかしながら、資源価格の高騰や物価高等の影響により消費者の消費マインドの低下、低価格志向が強まり、来園数(見学者数)が計画を下回ったことから、売上高は12億2千4百万円(同4.5%減)となりました。お墓事業(納骨堂)は、コロナ禍による外出自粛の影響や埋葬の選択肢の多様化等も重なり、販売は計画どおりには推移しておりません。広告戦略の見直しや赤坂一ツ木陵苑においてデジタルサイネージ機能「家系樹」を追加し差別化に努めたものの、売上高は2億3千5百万円(同2.3%増)と、小幅改善に留まりました。第4四半期会計期間に、政府の新型コロナウイルス感染症防止策であるマスクの着用推奨が緩和されたこと等から人流は取り戻しつつあり、集客力強化が何より肝要であると認識しております。葬祭事業においては、コロナ禍による通夜式を自粛し告別式のみを執り行うご葬家が増加し施行単価が下落していたものの、魅力的なプランを開発し受注件数の増大と同時に低価格競争からの脱却を図った結果、売上高は17億6千3百万円(同20.2%増)となりました。当社は、さくら・あおい俱楽部会員に対して葬儀等を会員価格で提供するだけでなく、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指すと共に、収益の増大に努めることが肝要であると認識しております。 b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費及び営業利益売上原価は、前事業年度より1億8千1百万円増加し、10億2千5百万円(同21.6%増)となりました。これは主に、営業部門における売上高の増加、資源価格の高騰及び物価の上昇等に伴うものであります。売上総利益は、前事業年度より6千2百万円増加し、21億9千7百万円(同2.9%増)となりました。これは主に、営業部門における売上高の増加等に伴うものであります。販売費及び一般管理費は、前事業年度より1億3千1百万円増加し、19億7千5百万円(同7.1%増)となりました。これは主に、営業部門における売上高の増加等に伴うものであります。この結果、営業利益は、売上高は増加したものの売上原価増加の対応に時間を要したこと等から、前事業年度より6千9百万円減少し、2億2千1百万円(同23.8%減)となりました。 c.営業外損益及び経常利益営業外損益は、前事業年度の1億7百万円の損失(純額)から、8千3百万円の損失(純額)となりました。これは主に、支払利息6千5百万円の計上等によるものであります。この結果、経常利益は、1億3千7百万円(同25.1%減)となりました。 d.特別損益特別損益は、前事業年度の3千3百万円の損失(純額)から、5百万円の利益(純額)となりました。これは主に、新株予約権戻入益5百万円の計上等によるものであります。 e.法人税等(法人税等調整額を含む。)法人税等は、前事業年度の2千1百万円から、2千5百万円となりました。これは主に、法人税、住民税及び事業税3千5百万円の計上等によるものであります。 f.当期純利益以上の結果、当期純利益は、1億1千8百万円(同8.6%減)となり、1株当たり当期純利益は7円77銭(前年同期は1株当たり当期純利益9円54銭)となりました。 g.検討内容上述の財政状態及び経営成績の状況を認識及び分析し検討した結果、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える主な要因は、葬祭事業における会葬者数並びにお墓事業における納骨堂の集客力及び販売力にあります。葬祭事業は、会葬者の増減が施行単価に直結します。また、納骨堂は、募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね損益に直結します。当事業年度の結果を踏まえ、徹底したコスト管理は勿論のこと、受注件数の増大を目的としたマーケティング戦略の更なる強化を図ると同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして徹底的な差別化を図り、利益を追求する体制を構築して参ります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、分析・検討した結果、キャッシュ・フロー改善に向けての最重要課題は、納骨堂の販売拡大であるとの結論であります。当社は、納骨堂の販売が順調に推移すれば、営業活動によるキャッシュ・フローの増加は勿論のこと、投資活動によるキャッシュ・フローにおける差入保証金の差入による支出が抑えられ、財務活動によるキャッシュ・フローにおける借入金の純減等にも繋がり、現金及び現金同等物の増加にも寄与することから、継続して当課題に注力して参ります。当社の資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関等からの借入や社債の発行等を基本としております。当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて、主に営業収支による獲得4億6千万円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に株式の発行による収入1億1千1百万円等がありました。これら営業及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の改善に繋げて参ります。なお、当事業年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は33億円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は6億7千万円となっております。経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。