7871

フクビ化学工業(7871)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 建材事業が中核
    フクビ化学工業グループは、合成樹脂製品や無機化合物などの製造加工・販売を主軸としています。特に、住宅の外装・内装建材、床材、システム建材などの開発・製造・販売を行う「建材事業」がグループ全体の売上の大部分を占める中核事業です。新築やリフォーム需要に合わせた製品提供で収益を上げています。
  • OEM/ODM製品の提供
    住宅設備や車両分野のメーカーからの依頼に基づき、顧客ブランドの製品(OEM)や、フクビ化学工業が企画・開発した製品を顧客ブランドで提供する(ODM)事業も展開しています。これにより、多様な産業分野で安定した収益源を確保し、技術力を活かした製品開発で顧客ニーズに応えています。
  • 機能性材料と海外展開
    反射防止機能を持つ樹脂シートなどの機能性コーティング製品を開発・製造・販売する「精密事業」も手掛けています。また、海外市場向けに建材などを展開する「グローバル事業」を通じて、事業の多角化と国際的な成長を目指しており、国内外の幅広いニーズに対応するビジネスモデルを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 建材事業
    フクビ化学工業グループの主要な収益源であり、売上高256.67億円、営業利益35.77億円を計上しています。住宅の外装材、内装材、床材、システム建材などの開発・製造・販売を手掛けており、建設工事の設計施工も行っています。グループの中核を担う事業であり、安定した収益基盤を形成しています。
  • CSE事業
    主に住宅設備や車両分野向けに、顧客からの注文に応じて製品を開発・製造・販売するOEM/ODM事業です。売上高100.59億円、営業利益3.26億円を計上しており、建材事業に次ぐ規模の事業です。顧客の多様なニーズに対応することで、幅広い産業分野での収益確保に貢献しています。
  • 精密事業
    反射防止機能を持つ樹脂シートなどの機能性コーティング製品の開発・製造・販売を行っています。売上高15.93億円、営業利益1.57億円と規模は小さいものの、高付加価値製品を提供しています。高い技術力を活かした製品で、特定の市場ニーズに応える事業です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BuildingMaterialsReportableSegment 事業 257 36 13.9%
CSEReportableSegment 事業 101 3 3.2%
PrecisionOpticalCoatingsAndPolymerizationReportableSegment 事業 16 2 9.9%
GlobalBusinessReportableSegment 地域 25 -1 -4.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|940 文字
3 【事業の内容】当社グループは、フクビ化学工業株式会社(当社)及び子会社8社及び関連会社1社により構成されており、事業は合成樹脂製品、無機化合物等の製造加工及び販売を主に行っているほか、建設工事設計施工の事業を営んでおります。事業内容と当社及び関係会社の当該事業にかかる位置付け及び事業の種類別セグメントとの関連は次のとおりであります。 建材事業外装建材、内装建材、床関連材、システム建材等を開発・製造・販売しております。また建設工事設計施工の事業を営んでおります。当社及びフクビハウジング㈱、リフォジュール㈱、アリス化学㈱、フクビ岡山㈱、FUKUVI VIETNAM CO.,LTD.、FUKUVI (THAILAND) CO.,LTD.(6社いずれも連結子会社)、㈱八木熊(持分法非適用関連会社)が製造販売しております。また、販売については商社、代理店、販売店を通じて行っておりますが、リフォジュール㈱はこの特約店の一部であります。 CSE事業主に住宅設備、車両分野でユーザーからの受注によるOEM製品・ODM製品等を開発・製造・販売しております。当社及びフクビハウジング㈱、アリス化学㈱、フクビ岡山㈱、FUKUVI VIETNAM CO.,LTD.、FUKUVI (THAILAND) CO.,LTD.(5社いずれも連結子会社)、㈱八木熊(持分法非適用関連会社)が製造販売しております。 精密事業反射防止付樹脂シートを主とする機能性コーティング製品を開発・製造・販売しております。当社が製造し、主に商社を通じて販売しております。 グローバル事業海外市場向けの外装建材、内装建材等を開発・製造・販売しております。当社及びFUKUVI USA,INC.、FUKUVI VIETNAM CO.,LTD.、FUKUVI (THAILAND) CO.,LTD.(3社いずれも連結子会社)が製造販売しております。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 〔事業系統図〕 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料価格の変動を製品価格に転嫁できない場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
反射防止付樹脂シートを主とする機能性コーティング製品の開発・製造・販売。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化による影響 / 原材料の市況変動による影響 / 販売先の信用悪化による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定のブランド力や特許による独占的な優位性は限定的。一部製品における技術的ノウハウは存在するが、汎用的な化学製品が多く、模倣されやすい側面がある。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建築用断熱材など一部製品では、顧客(ハウスメーカー等)の仕様変更や再選定の手間・コストが発生するため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、代替材料の選択肢も存在。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウと生産効率の改善により、一部製品においてコスト競争力を有していると考えられる。特に発泡樹脂分野での効率的な生産体制が強み。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

建築資材分野、特に断熱材や天井材において、国内で一定のシェアを確保しており、規模の経済による効率的な生産・販売体制を構築している。しかし、グローバルな巨大化学メーカーと比較すると規模は小さい。

  • 多様な建材製品群
    フクビ化学工業は、外装材、内装材、床材、システム建材など、住宅建築に必要な幅広い建材製品を自社で開発・製造・販売しています。これにより、顧客は様々なニーズを一つのグループで満たすことができ、製品ラインナップの豊富さが競争優位性となっています。
  • 長年の技術と実績
    合成樹脂製品や無機化合物の製造加工において長年の経験と技術を蓄積しており、これが製品の品質と信頼性を支えています。特に、住宅建築資材という品質が重視される分野での実績は、顧客からの信頼獲得に繋がり、安定した事業基盤を築いています。
  • 国内外の生産・販売網
    国内に加えて、ベトナムやタイ、アメリカにも子会社を持ち、海外市場向けの建材開発・製造・販売も行っています。これにより、グローバルな視点での事業展開が可能となり、特定の地域に依存しないリスク分散と成長機会の獲得に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「化学に立脚し、新たな価値を創造、提案する」、「企業経営を通じて、地域に貢献し、環境共生型社会形成に寄与する」の企業理念のもと、プラスチックを中心とする異形押出成形技術をコア技術として、常に新しい技術と製品の開発に専念し、企業価値の向上に努めてまいりました。今後さらに、フクビの絶対主義、即ち「絶対品質、絶対スピード、絶対コスト」に裏付けられた製品とサービスの提供を通して、お客様の企業価値の増大に貢献し、開発型メーカーとしての事業基盤を一層強化してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、2023年度より5ヶ年の第7次中期経営計画がスタートしています。中長期ビジョンのあるべき姿「新たな技術開発と市場創造に絶え間なく挑戦し、快適な社会の実現に貢献する」「一人一人の成長と企業の成長が一体となることで、喜びを実感できるフクビグループを目指す」に対し、現状とのギャップを埋めるための戦略と位置付けました。企業理念に立脚した事業活動を具現化することによって、企業としての存在価値を高めるとともに、VUCAの時代において安定的な経営を目指すため、3つの基本戦略を掲げました。① 循環型ビジネス拡大・プラスチックリサイクルへ事業領域を拡大し、循環型社会に貢献する。・環境配慮型商品のブランド展開とフクビの5R(Reduce、Reuse、Recycle、Renewable、Revalue)実践によりグループの存在感を高める。② 強靭な収益基盤構築・当社の強みである、材料配合・成形加工技術に関するバリューポジションをさらに拡大する。・社会のニーズに沿った商品開発や採算性を意識した事業PFの再構築、生産性向上によるさらなる原価低減を通じて付加価値をさらに高める。③ 成長を後押しする組織づくり・人的資本への積極的取り組みにより、従業員エンゲージメントを高め、従業員の力が最大限発揮できる清新な組織への改革を加速させる。・戦略を確実に実行するためのガバナンス体制を強化する。当社グループは、上記諸施策を推進することで100年企業へ向けた強固な基盤づくりを行い、さらには、地域の皆様や社会に貢献する経営を継続することで、常にステークホルダーに信頼され、選ばれ続ける企業を目指します。 (3) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く経営環境は、世界的な地政学リスクの高まりや資源価格の高騰、為替相場の変動に加え、デジタル技術の進展に伴う産業構造の変化など、依然として先行きが不透明な状況にあります。このような市場環境の「変化」を「新たな成長への機会」と捉え、既存のビジネスモデルの枠組みを超えた変革を加速させていく局面にあると認識しております。従来にない発想と行動で強固な経営基盤を構築するとともに、次世代を見据えた成長投資とイノベーションを推進するため、以下の重点課題に取り組んでまいります。① 循環型ビジネスの拡大と推進当社グループは、プラスチック製品の開発型メーカーとして原材料の配合と成型技術の分野で高いポテンシャルを有しています。第7次中期経営計画では、「循環型ビジネス拡大」を基本戦略の1つとして掲げ、フクビ独自の環境配慮型商品認証制度「Fukuvalue」の認証商品充実を図ってきました。現下の不透明な国際情勢において、当社グループの果たすべき役割はこれまで以上に高まっており、長年培った思想や技術をさらに進化させ、環境負荷の少ない製品開発や設計に最大限生かすことで社会課題の解決と収益機会の拡大の両立を進めてまいります。具体的には、木材資源や再生プラスチックの活用を加速させるとともに、成長牽引分野として位置付けている断熱事業において、大規模な生産拠点への投資を実行いたします。② 強靭な収益基盤の構築と資本コスト経営の実践当社グループの価値向上に向けて成長戦略と財務戦略を両輪で進めてまいります。成長戦略では、新たな事業領域へのチャレンジとして、2026年4月に建設工事を担う「フクビ・リフォジュールアーキテクツ株式会社」をスタートさせました(以下FRA)。当社グループの工事関連事業をFRAに統合・集約することで、メーカーとしての製品力と施工品質を融合させた、より付加価値の高いサービスを提供し「稼ぐ力」につなげてまいります。また、2024年1月にスタートさせた新基幹システム(ERP)により可能となったデータ分析を事業ポートフォリオの最適化に生かすとともに、ROIC(投下資本利益率)などの資本効率を意識した経営の実践を進めます。これにより創出した資金については、成長領域への投資と株主還元を念頭に最適なアロケーションを目指してまいります。③ グローバル基盤の強靭化海外市場の中では、特に北米市場について、成長が見込める有望市場として認識しており、国内外の体制を整えた上で推進に臨みます。既に建材品の一部や車両部材は好調に推移しているものもあり、それら製品の拡大をテコに強固なグローバル事業基盤を確立してまいります。サプライチェーンについては、中東情勢をはじめとする国際情勢の変化が激しい中、動向を見極めつつさらなる強靭化を図っていく必要があると認識しています。また、採算改善やリスク分散の観点から最適な生産アロケーションの検討を進めてまいりましたが、2026年度中に国内生産製品の一部について、ASEAN地域への移管を実施する予定です。④ 人的資本経営の推進とAI活用人的資本経営推進の観点から、人への投資を不断なく実施することで従業員の成長を後押しする組織を構築してまいります。従業員が自主的にキャリア形成に挑戦できる「チャレンジ・ジョブ制度」の運用や、全社エンゲージメント調査結果の分析を通じて安全・安心で働きがいのある職場環境の整備を進めます。AI活用では、「AIイノベーション・チャレンジプログラム」の社内公募を実施したところ、多数の社内応募があり、その中から数件を採用しトライアルに臨みます。また、「AI学習プログラム」を活用して全社的なデジタルリテラシーの向上を図るとともに、業務効率の改善や競争力強化につなげてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「化学に立脚し、新たな価値を創造、提案する」、「企業経営を通じて、地域に貢献し、環境共生型社会形成に寄与する」の企業理念のもと、プラスチックを中心とする異形押出成形技術をコア技術として、常に新しい技術と製品の開発に専念し、企業価値の向上に努めてまいりました。今後さらに、フクビの絶対主義、即ち「絶対品質、絶対スピード、絶対コスト」に裏付けられた製品とサービスの提供を通して、お客様の企業価値の増大に貢献し、開発型メーカーとしての事業基盤を一層強化してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、2023年度より5ヶ年の第7次中期経営計画がスタートしています。中長期ビジョンのあるべき姿「新たな技術開発と市場創造に絶え間なく挑戦し、快適な社会の実現に貢献する」「一人一人の成長と企業の成長が一体となることで、喜びを実感できるフクビグループを目指す」に対し、現状とのギャップを埋めるための戦略と位置付けました。企業理念に立脚した事業活動を具現化することによって、企業としての存在価値を高めるとともに、VUCAの時代において安定的な経営を目指すため、3つの基本戦略を掲げました。① 循環型ビジネス拡大・プラスチックリサイクルへ事業領域を拡大し、循環型社会に貢献する。・環境配慮型商品のブランド展開とフクビの5R(Reduce、Reuse、Recycle、Renewable、Revalue)実践によりグループの存在感を高める。② 強靭な収益基盤構築・当社の強みである、材料配合・成形加工技術に関するバリューポジションをさらに拡大する。・社会のニーズに沿った商品開発や採算性を意識した事業PFの再構築、生産性向上によるさらなる原価低減を通じて付加価値をさらに高める。③ 成長を後押しする組織づくり・人的資本への積極的取り組みにより、従業員エンゲージメントを高め、従業員の力が最大限発揮できる清新な組織への改革を加速させる。・戦略を確実に実行するためのガバナンス体制を強化する。当社グループは、上記諸施策を推進することで100年企業へ向けた強固な基盤づくりを行い、さらには、地域の皆様や社会に貢献する経営を継続することで、常にステークホルダーに信頼され、選ばれ続ける企業を目指します。 (3) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く経営環境は、世界的な地政学リスクの高まりや資源価格の高騰、為替相場の変動に加え、デジタル技術の進展に伴う産業構造の変化など、依然として先行きが不透明な状況にあります。このような市場環境の「変化」を「新たな成長への機会」と捉え、既存のビジネスモデルの枠組みを超えた変革を加速させていく局面にあると認識しております。従来にない発想と行動で強固な経営基盤を構築するとともに、次世代を見据えた成長投資とイノベーションを推進するため、以下の重点課題に取り組んでまいります。① 循環型ビジネスの拡大と推進当社グループは、プラスチック製品の開発型メーカーとして原材料の配合と成型技術の分野で高いポテンシャルを有しています。第7次中期経営計画では、「循環型ビジネス拡大」を基本戦略の1つとして掲げ、フクビ独自の環境配慮型商品認証制度「Fukuvalue」の認証商品充実を図ってきました。現下の不透明な国際情勢において、当社グループの果たすべき役割はこれまで以上に高まっており、長年培った思想や技術をさらに進化させ、環境負荷の少ない製品開発や設計に最大限生かすことで社会課題の解決と収益機会の拡大の両立を進めてまいります。具体的には、木材資源や再生プラスチックの活用を加速させるとともに、成長牽引分野として位置付けている断熱事業において、大規模な生産拠点への投資を実行いたします。② 強靭な収益基盤の構築と資本コスト経営の実践当社グループの価値向上に向けて成長戦略と財務戦略を両輪で進めてまいります。成長戦略では、新たな事業領域へのチャレンジとして、2026年4月に建設工事を担う「フクビ・リフォジュールアーキテクツ株式会社」をスタートさせました(以下FRA)。当社グループの工事関連事業をFRAに統合・集約することで、メーカーとしての製品力と施工品質を融合させた、より付加価値の高いサービスを提供し「稼ぐ力」につなげてまいります。また、2024年1月にスタートさせた新基幹システム(ERP)により可能となったデータ分析を事業ポートフォリオの最適化に生かすとともに、ROIC(投下資本利益率)などの資本効率を意識した経営の実践を進めます。これにより創出した資金については、成長領域への投資と株主還元を念頭に最適なアロケーションを目指してまいります。③ グローバル基盤の強靭化海外市場の中では、特に北米市場について、成長が見込める有望市場として認識しており、国内外の体制を整えた上で推進に臨みます。既に建材品の一部や車両部材は好調に推移しているものもあり、それら製品の拡大をテコに強固なグローバル事業基盤を確立してまいります。サプライチェーンについては、中東情勢をはじめとする国際情勢の変化が激しい中、動向を見極めつつさらなる強靭化を図っていく必要があると認識しています。また、採算改善やリスク分散の観点から最適な生産アロケーションの検討を進めてまいりましたが、2026年度中に国内生産製品の一部について、ASEAN地域への移管を実施する予定です。④ 人的資本経営の推進とAI活用人的資本経営推進の観点から、人への投資を不断なく実施することで従業員の成長を後押しする組織を構築してまいります。従業員が自主的にキャリア形成に挑戦できる「チャレンジ・ジョブ制度」の運用や、全社エンゲージメント調査結果の分析を通じて安全・安心で働きがいのある職場環境の整備を進めます。AI活用では、「AIイノベーション・チャレンジプログラム」の社内公募を実施したところ、多数の社内応募があり、その中から数件を採用しトライアルに臨みます。また、「AI学習プログラム」を活用して全社的なデジタルリテラシーの向上を図るとともに、業務効率の改善や競争力強化につなげてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の概況当社グループでは、第7次中期経営計画(2023年度~2027年度)の3年目として、「技術を押出し、未来へワクワク」のスローガンのもと、3つの基本方針「循環型ビジネス拡大」、「強靭な収益基盤構築」、「成長を後押しする組織づくり」に基づいた取り組みにより、企業価値向上に努めました。 ・循環型ビジネス拡大環境配慮型商品のブランド展開とプラスチックリサイクル領域の拡大を加速させ、循環型社会の実現と持続的成長の両立を図っております。<新ブランドの立ち上げ> 主力の再生木材『プラスッド』が好調に推移する中、『プラスッド デッキ ND KKAA』は「2025年度グッドデザイン賞」を受賞し、高い意匠性と環境性能が市場で高く評価されています。これまで培ってきたパブリック空間向けプロダクトの開発や空間づくりを起点に、多様な人やアイデアが交わり、まちと人の関係を育むプラットフォーム型事業ブランド『Fukuvi commons』を立ち上げました。<地域資源の活用と革新技術> 奈良県産材や宮城県産材を活用した製品開発を通じ、地域との連携を進めました。技術面では、CFRTP(熱可塑性炭素繊維複合材)の一貫製造プロセスが「NEDO省エネルギー技術開発賞」を受賞したほか、欧州をはじめとするグローバル自動車メーカーの環境規制に対応するため、他社に先駆けてフッ素化合物(PFAS)を一切使用しない『光ガイディングバーPFASフリータイプ』の開発に成功しました。<社会課題解決への取り組み> 廃校を活用した産学官連携による断熱改修実証プロジェクトを開始し、次世代型学校整備モデルの構築など既存建物の長寿命化と環境負荷低減に貢献してまいります。 ・強靭な収益基盤構築材料配合・成形加工技術という独自の強みを活かし、資本コストを上回る収益性の実現に向けた最適化を進めました。<断熱事業の強化> 高性能断熱材『フェノバボード』の需要拡大を受け、フクビ岡山(完全子会社)にて第2工場の建設を決定いたしました。これは経済産業省の「大規模成長投資補助金」に採択された事業であり、福井との2拠点体制の確立により、BCP(事業継続計画)対応力と安定供給体制を同時に強化いたします。<成長分野の伸長> 工場・倉庫向け商品『PLANTOOL』や、自動車内装のイルミネーション部材などに使用される『光ガイディングバー』が好調に推移し、収益を牽引しております。<事業の再編> 2026年4月より、グループ内の工事事業を統合し「フクビ・リフォジュールアーキテクツ株式会社」に再編いたしました。これにより、リソースの最適配置と効率化を加速させるとともに、営業力・製品力・工事ネットワークを一層強化し、さらなる事業の拡大と収益性の向上を図ってまいります。 ・成長を後押しする組織づくり「企業価値向上2030」の達成に向け、人的資本への積極投資とガバナンスの高度化を推進いたしました。<組織風土の刷新> 柔軟な働き方の推進の一環として男性の育休取得を推奨するとともに、周囲の業務をサポートする従業員への「育児休業取得支援制度(特別手当)」を新設いたしました。これらを通じ、多様な人材が能力を発揮できる清新な組織風土を醸成し、エンゲージメントの向上を図っております。<AI・デジタル戦略> 全社員対象の「AI学習プログラム」によるリテラシー底上げと、ガバナンスの観点から「利用ガイドライン」の策定を並行して実施いたしました。<未来への挑戦> 「AIチャレンジプロジェクト」を実施し、業務効率化のみならず、予測困難な(VUCA)時代において新たな価値を創出するイノベーション体制を加速させております。 以上により、当連結会計年度の売上高は、新築・リフォームを問わず求められる高性能断熱材の伸長に加え、非住宅建物向けや車両関連部材が復調したことから405億94百万円と、前期に比べ1.6%の増収となりました。利益面では、売上総利益は製造コストの上昇に対して生産性の向上に取り組み123億74百万円(前期比3.2%増)となりました。営業利益は人件費やデジタル関連費用が増加したものの、売上総利益の増加によりこれを吸収し、17億33百万円(前期比11.8%増)の増益となりました。経常利益は、為替差益等の計上もあり21億48百万円(同14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益等の計上により16億80百万円(同14.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、2025年4月1日付で実施した組織改編により、FRP事業のさらなる拡大を目的として、アリス化学株式会社を建材事業本部傘下から新規事業を手掛ける事業開発本部傘下へ再編しました。これに伴い、当連結会計年度より、従来「建材事業」に含めていたアリス化学株式会社を「その他」に移管しており、対前年の増減額及び増減率については、前年の数値を変更後の区分方法に組み替えた数値に基づいて作成しております。なお、各事業セグメントの概要は以下のとおりです。 〔建材事業〕(単位:百万円、%) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高25,64125,440△201△0.8売上総利益9,4019,342△60△0.6営業利益3,5503,7371865.3 建材事業全体の売上高は前期比0.8%減、営業利益は同5.3%増となり、増益を確保しました。住宅着工戸数の減少に伴い汎用品が影響を受けたものの、成長領域へのシフトが順調に進捗しカバーした形となりました。特に高性能断熱材『フェノバボード』をはじめとする断熱事業や、非住宅・リフォーム向け製品(『プラスッド』、『OAフロア』等)、環境配慮型製品へのポートフォリオ拡大を加速しています。また、フクビ岡山でのフェノバボード増産体制構築に向けた新工場投資など、さらなる事業拡大に向けた体制を強化してまいります。 〔CSE事業〕(※)(単位:百万円、%) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高10,05910,1601011.0売上総利益1,2881,4101229.5営業利益32649717052.3 CSE事業全体の売上高は、前期比1.0%増、営業利益は同52.3%増となり、増収および大幅な増益となりました。バスなどの大型車両向け需要が好調に推移したことに加え、イルミネーション部材『光ガイディングバー』や物流資材『樹脂製フォークガード』など、モビリティ分野での売上が利益拡大に大きく貢献しました。 (※)CSEとは、Customer Satisfaction & Expectation の頭文字をとった造語であり、専門知識と技術力を駆使したセールスエンジニアリングで顧客のニーズや期待を上回る価値を提供し、顧客満足度と信頼度の向上を目指します。 〔精密事業〕(単位:百万円、%) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高1,5932,07147830.0売上総利益33054521464.9営業利益157348191122.0 精密事業全体の売上高は前期比30.0%増、営業利益は同122.0%増となり、大幅な増収増益となりました。車載向け部材の売上が下半期にかけて大きく伸長したほか、非車載分野においてもレンズカバー製品が売上を牽引しました。製造原価低減策も寄与し、収益性が改善しました。 〔グローバル事業〕(単位:百万円、%) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率売上高3,4623,7903289.5売上総利益81897916119.7営業利益△122△2993― グローバル事業全体の売上高は前期比9.5%増、営業利益は93百万円の改善となりました。ASEANや米国での建材ビジネスが順調に推移し、また、新規OEM品や海外向け車両部材の販売が好調に推移した結果、増収に寄与しました。利益面においても、各現地法人で徹底した原価低減および販管費の抑制により、赤字幅を縮小しました。 ② キャッシュ・フローの概況当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前期と比べ6億85百万円(前期末比4.8%)減少し、134億99百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びその主な要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益23億44百万円、減価償却費14億11百万円、および売上債権の減少額12億16百万円などの収入に対し、仕入債務の減少額23億9百万円、法人税等の支払額6億12百万円などの支出により、合計13億53百万円のプラスとなり、前期比では30億82百万円減少しました。なお、前連結会計年度の売上債権及び契約資産の増減額、仕入債務の増減額、その他には前々連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響によるものが含まれており、これらが前々連結会計年度末日に決済されたものとして処理した場合、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前期に比べ10億81百万円の減少となります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、機械設備等の有形固定資産の取得による支出11億6百万円に対し、投資有価証券の売却による収入4億99百万円などにより、合計8億22百万円のマイナスとなり、前期比では4億41百万円減少しました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額5億73百万円、リース債務の返済による支出3億63百万円などの支出により、合計12億47百万円のマイナスとなり、前期比では96百万円減少しました。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製商品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製商品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。このため生産、受注及び販売の状況については、「① 経営成績の概況」におけるセグメント業績に関連付けて示しております。 (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)伊藤忠建材㈱6,97717.56,86816.9 ④ 財政状態の概況 (資産)総資産は前連結会計年度末に比べ17億17百万円(前期末比3.2%)増加し、549億54百万円となりました。主な増減要因としましては、流動資産では、棚卸資産が3億35百万円増加した一方で、現金及び預金が6億85百万円減少したことや売上債権が12億5百万円減少したことなどにより、14億64百万円(同4.1%)の減少となりました。固定資産では、有形固定資産が1億74百万円増加したことに加え、投資有価証券の時価評価額の上昇で投資その他の資産が30億51百万円増加したことなどにより、31億81百万円(同17.9%)の増加となりました。 (負債)負債は前連結会計年度末に比べ13億53百万円(前期末比8.6%)減少し、143億64百万円となりました。主な増減要因としましては、流動負債では、仕入債務が23億3百万円減少した一方で、未払費用が71百万円増加したことなどにより23億19百万円(同17.3%)の減少となりました。固定負債では、リース債務が61百万円減少した一方で、繰延税金負債が9億91百万円増加したことなどにより、9億65百万円(同41.6%)の増加となりました。 (純資産)純資産は前連結会計年度末に比べ30億70百万円(前期末比8.2%)増加し、405億90百万円となりました。主な増減要因は、その他有価証券評価差額金が14億24百万円増加し、利益剰余金が11億7百万円増加したことなどです。株主資本合計は347億50百万円となり、この結果、自己資本は399億5百万円となりました。成長戦略の一環として当社の子会社であるリフォジュール株式会社の株式を追加取得したため、非支配株主持分が2億40百万円減少し、自己資本比率は前期末の68.7%から3.9ポイント改善の72.6%となりました。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り及び予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある主な見積りとして、以下の会計処理があります。 (棚卸資産の評価)当社グループは、棚卸資産を取得原価で測定しておりますが、塩ビ・オレフィン等の汎用プラスチック樹脂を主原料としており、これらの原材料仕入価格の変動を、適時に生産技術の向上等によるコスト削減により吸収できない状況、または販売価格に転嫁できない状況が生じた結果、正味売却価額が取得原価より下落している場合には、当該正味売却価額で測定し、取得原価との差額を当期の費用として処理しております。また、顧客ニーズの変化等により、販売実績が当初の予測を大きく下回った場合、品目ごとの回転期間又は滞留期間の閾値を超えて営業循環過程から外れたと判断した棚卸資産については、規則的に帳簿価額を切り下げています。そのため、市場環境が予測より悪化して棚卸資産の収益性が低下した場合には、簿価切下げが必要となる可能性があります。 (固定資産の減損)当社グループは、国内外において取引先のニーズに応えるため継続的な設備投資を行っておりますが、生産設備の稼働率が当初予定していた生産計画を大幅に下回り、投資額の回収が困難になる可能性があります。その結果として固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。そのため、市場環境の変化により見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は405億94百万円と、前期に比べ1.6%の増収となりました。利益面につきましては、営業利益17億33百万円(前期比11.8%増)、経常利益21億48百万円(同14.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億80百万円(同14.6%増)となりました。当社グループが主要マーケットとする国内住宅業界では、金利上昇による住宅取得意欲への影響に加え、エネルギー費や物流費、各種資材価格の再高騰に伴う建設コスト増が続いており、新設住宅着工戸数は引き続き低水準での推移が予想されます。また、建設業界全体の構造的課題である人手不足と高齢化は引き続き顕在化しており、生産性向上や施工省力化へのニーズは高まりつつあります。こうした先行き不透明な環境下において、当社グループは、特定の地域やルートに依存しない調達網の多角化によるサプライチェーンの強靭化を急ぐとともに、コスト変動の可視化と適切な価格転嫁を実施し、安定的な収益確保に努めてまいります。同時に、この変革期を持続的成長への機会と捉え、建築物省エネ法改正により今後の需要増が期待される高性能断熱材『フェノバボード』の増産体制構築や、環境規制に対応する自動車内装向け部材のPFASフリー対応『光ガイディングバー』など、成長牽引分野への戦略的投資を加速させます。さらに、既存建物向け市場におけるリフォーム・リノベーション事業や非住宅建築物分野の成長を確実なものとするため、グループ内の工事事業をフクビ・リフォジュールアーキテクツ株式会社(完全子会社)に統合し、工事請負業の専門性と機動力を飛躍的に高めることで、単なる資材提供に留まらないソリューションビジネスへの転換を推進してまいります。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について世界経済は、米中の経済的対立の深化や各国の金融政策の調整過程にある中、2月下旬に端を発したイラン情勢の劇的な悪化により、地政学的緊張が一段と高まっております。ホルムズ海峡の封鎖等に伴う原油・エネルギー価格の急騰や、為替市場における有事のドル買いによる円安の進行など、グローバルなサプライチェーンや調達コストに対して、複合的な影響を及ぼすリスクが顕在化しております。国内におきましても、賃金上昇の動きは見られるものの、エネルギーおよび原材料コストの再高騰が企業収益や個人消費に影響を及ぼす懸念が強まっております。当社グループが主要マーケットとする国内住宅業界では、金利上昇による住宅取得意欲への影響に加え、エネルギー費や物流費、各種資材価格の再高騰に伴う建設コスト増が続いており、新設住宅着工戸数は引き続き低水準での推移が予想されます。 〔新設住宅着工および民間非居住建物着工の推移〕 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度前年比 増減数前年比 増減率新設住宅着工着工戸数(千戸)866861800816711△105△12.9%着工面積(千㎡)71,16168,65162,19562,83054,568△8,262△13.2%民間非居住建物着工着工戸数(千戸)6263595852△6△10.3%着工面積(千㎡)43,73843,29638,83234,74432,465△2,279△6.6% (出典:国土交通省) ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは、円滑な営業活動のための流動的な資金確保と長期的かつ安定的な資金調達を基本とし、資本効率にも考慮したうえで、運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は金融機関からの借入による調達を行っております。また、事業展開等に伴う資金需要に機動的に対応するため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額営業活動によるキャッシュ・フロー4,435(2,434)1,353△3,082(△1,081)投資活動によるキャッシュ・フロー△381△822△441財務活動によるキャッシュ・フロー△1,151△1,247△96現金及び現金同等物に係る換算差額7831△47現金及び現金同等物の増減額(△は減少)2,981(980)△685△3,666(△1,665)現金及び現金同等物の期首残高11,20314,1842,981現金及び現金同等物の期末残高14,184(12,184)13,499△685(1,315) (注)( )内は期末休日要因を除いた実質ベースの金額であります。 営業活動によるキャッシュ・フローは、13億53百万円のプラスとなりました。前期比では30億82百万円減少しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、機械設備等の有形固定資産の取得による支出11億6百万円などにより、8億22百万円のマイナスとなり、前期比では4億41百万円減少しました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額5億73百万円などにより12億47百万円のマイナスとなり、前期比では96百万円減少しました。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は、134億99百万円となり、前期比では6億85百万円(前期末比4.8%)減少しました。現金及び現金同等物の自己資本に対する比率は、33.8%(同5.0%減)となりました。また、期末休日調整後のフリーキャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は、前期末比15億23百万円減少し、5億31百万円となりました。インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)は135.0(同209.7減)となりました。当連結会計年度末における財政状態は、次のとおりであります。(単位:百万円) 前連結会計年度末当連結会計年度末増減額 流 動 資 産35,45433,989△1,464 固 定 資 産17,78320,9643,181資 産 合 計53,23754,9541,717 流 動 負 債13,39411,075△2,319 固 定 負 債2,3233,289965負 債 合 計15,71714,364△1,353純 資 産 合 計37,52040,5903,070 当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益16億80百万円を計上したことなどにより、株主資本合計は347億50百万円(前期末比3.5%増)となりました。この結果、自己資本は399億5百万円(同9.0%増)となり、自己資本比率は72.6%(前期比3.9%増)となりました。なお、時価ベースの自己資本比率は31.7%(同1.2%増)であります。

事業リスク

  • 住宅市場の変動
    フクビ化学工業グループは、住宅建築資材の生産・販売を主要事業としているため、個人消費の動向、住宅関連税制の変更、金利の変動などが、新築やリフォームの需要に大きく影響します。需要が減少した場合、固定資産や棚卸資産の価値が下がり、減損損失や評価損が発生し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料価格の変動
    主要製品の原料は塩ビやオレフィンなどの汎用プラスチック樹脂であり、これらの原材料価格が市場で変動するリスクがあります。原材料価格の上昇を、生産技術の改善で吸収できなかったり、製品価格に転嫁できなかったりした場合、利益率が低下し、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 大規模災害の影響
    生産拠点や物流拠点の中核が福井県に集中しているため、この地域で地震、台風、豪雪などの大規模災害が発生した場合、事業活動が中断したり、生産設備が損壊したり、物流機能が麻痺したりする可能性があります。これにより、製品の供給が滞り、売上の減少や復旧費用が発生し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,818 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財務状態などに重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクは次のとおりです。当社グループは、各種リスクの所在、発生の可能性並びにその影響度を適切に分析し、リスクの低減、移転並びに回避に努める一方、発現時には速やかに認識し、迅速かつ的確な対応ができるよう体制の整備に努めています。なお、下記事項には、将来に関する事項が含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループ自ら判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。 (1) 事業環境の変化による影響当社グループは、住宅建築資材の生産・販売を中核事業としています。このため、個人消費動向、住宅関連税制・消費税の改定および長期金利の動向等は、戸建住宅やマンション等の集合住宅の新築・増改築需要に影響を及ぼし、その結果、帳簿価額を回収できないと判断された場合には、固定資産や棚卸資産に対する減損損失や評価損の計上により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 原材料の市況変動による影響当社グループの主要製品は、塩ビ・オレフィン等の汎用プラスチック樹脂を主原料としています。為替相場やエネルギー価格の変動、原油価格の高騰などにより、原材料価格が上昇する可能性があります。また、地政学的リスク等を背景に原材料の供給が制約された場合には、生産活動や調達に支障をきたすおそれがあります。これらの影響を当社グループの努力のみで吸収できない場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 販売先の信用悪化による影響当社グループは、大手建材問屋又は大手商社を主たる販売先とし、取引信用保険の活用等により信用補完を実施する一方、意図しない集中が発生しないように、信用リスクの分散にも努めていますが、販売先の予期せぬ信用悪化により貸倒リスクが顕在化した場合には、追加的な損失又は引当金の計上が必要となり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製造物責任による影響当社グループでは、開発製品等が、予期しない品質問題等により大規模な補償問題を引き起こす可能性があると認識しています。そのため、品質管理基準を明確に定め、開発工程で厳格な品質管理に努める一方、必要に応じて賠償責任保険を付保していますが、補償金額あるいは補償範囲が、想定の範囲を超えた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 大規模災害等による影響当社グループの生産拠点並びに物流拠点の中核は福井県に所在しています。拠点の分散化には配慮していますが、福井県で地震、台風、豪雪等の大規模災害が発生した場合には、事業活動の中断、生産設備の壊滅、物流機能の麻痺等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、パンデミックや大規模災害により当社グループの基幹事業(製品)に係るサプライチェーンが寸断あるいは大きく毀損した場合にも、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 法規制による影響当社グループの事業活動は、環境、製造物責任、知的財産権、建設業、労務等各種の法令、規則の適用を受けます。関連法規の制定又は改正に対しては、その適時把握と事前の対応準備に努めていますが、関連法規の改正等は、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 情報セキュリティによる影響当社グループは、様々な事業活動を通じて、多数の個人情報や機密情報を保有しています。これらの情報については、社内規程に基づき適切な管理に努めていますが、万一情報が流出した場合には、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、不正アクセスやサイバー攻撃等により事業が停止した場合には、売上高の減少、在庫の増加及び損失の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、内部統制システムの整備及び運用の継続的な改善を進めておりますが、リスクの抽出、評価、対策の検討・実施並びに効果の検証のプロセスを重ねながら、引続きリスク管理態勢の強化を図っております。

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