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竹田iPホールディングス(7875)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    竹田iPホールディングスは、情報コミュニケーション、ソリューションセールス、半導体関連マスク、不動産賃貸の4つのセグメントで事業を展開しています。これにより、特定の事業に依存せず、収益源を分散させることで経営の安定化を図っています。
  • 印刷と周辺事業
    中核となる情報コミュニケーションセグメントでは、商業印刷(カタログ、チラシなど)やロジスティクス、システム関連、プロモーション支援を手掛けています。また、ソリューションセールスでは印刷機械や資材の販売を行い、印刷業界の幅広いニーズに対応しています。
  • 高付加価値分野への注力
    半導体関連マスクセグメントでは、電子部品用のスクリーンマスクやフォトマスク、半導体パッケージ用バンプマスクなどを製造・販売しており、高い技術力を要する分野で収益を上げています。これは、従来の印刷事業とは異なる成長分野への投資を示しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 情報コミュニケーション事業
    このセグメントは、竹田印刷株式会社を中心に、商業印刷(カタログ、チラシなど)、ロジスティクス、システム関連、プロモーション支援を提供しています。日栄印刷紙工は紙器類やラベル・シール、光風企画は広告宣伝の企画・制作、東海プリントメディアは日刊新聞の印刷を手掛けています。売上高165.76億円、営業利益5.94億円と、グループ内で最も規模の大きい事業です。
  • ソリューションセールス事業
    株式会社光文堂が印刷機械、周辺機器、印刷資材の仕入・販売を、株式会社ウィルジャパンが事務用品類等の企画・販売を担当しています。印刷業界向けの専門的なソリューションを提供することで、顧客の生産性向上を支援しています。売上高114.61億円、営業利益2.59億円を計上しており、印刷関連事業を支える重要な柱です。
  • 半導体関連マスク事業
    竹田東京プロセスサービス株式会社が各種電子部品用のスクリーンマスクやフォトマスクの製造・販売を、株式会社プロセス・ラボ・ミクロンが半導体パッケージ用バンプマスクや電子部品実装用メタルマスクの製造・販売を行っています。高い技術力を要するニッチな分野で、国内外に展開しています。売上高60.81億円、営業利益4.41億円と、収益性の高い事業です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
InformationCommunicationBusiness 地域 166 6 3.6%
SolutionSalesBusiness 地域 115 3 2.3%
SemiconductorRelatedMasksBusiness 地域 61 4 7.3%
RealEstateLeasingBusiness 地域 1 4 573.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,564 文字
3【事業の内容】当社グループは、当連結会計年度末において当社及び関係会社16社(連結子会社13社、持分法非適用非連結子会社2社、持分法非適用関連会社1社)により構成されており、情報コミュニケーション、ソリューションセールス、半導体関連マスク、不動産賃貸の4つのセグメントにて事業を行っております。主な会社の、それぞれの事業との関わりは次のとおりです。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 ①情報コミュニケーションセグメント竹田印刷株式会社が商業印刷(カタログ、チラシ他)を中心とする各種印刷・ロジスティクス(BPOサポート)・システム関連・プロモーション支援を、日栄印刷紙工株式会社が紙器類の製造及びラベル・シール類の印刷を、株式会社光風企画が広告宣伝や販促プロモーション等の企画・制作を担当しており、東海プリントメディア株式会社は、日刊新聞の印刷を行っております。また、上海竹田包装印務技術有限公司が、中国における包装材・紙器類の企画・販売を、大連光華軟件技術有限公司が、印刷用データの制作を、それぞれ担当しております。タイにおいては、TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.がパッケージ及び紙管の製造を、TAKEDA PRINTING (Thailand) CO., LTD.は、包装用資材及び印刷物の企画・製造・販売を、それぞれ担当しております。株式会社千代田プリントメディアは、商業印刷物、出版印刷物等の企画・制作を行っております。なお、当社グループ全体での経営資源の最適化と効率的な事業運営を図るべく、2026年4月1日付で、当社を存続会社、株式会社光風企画を消滅会社とする吸収合併を実施し、重複業務の解消と人材・経営資源の有効活用を進めております。 ②ソリューションセールスセグメント株式会社光文堂が、印刷機械、その周辺機器及び印刷資材の仕入・販売を、株式会社ウィルジャパンが、事務用品類等の企画・販売をそれぞれ担当しております。 ③半導体関連マスクセグメント竹田東京プロセスサービス株式会社が各種電子部品用のスクリーンマスク、フォトマスクの製造・販売等を、株式会社プロセス・ラボ・ミクロンが半導体パッケージ用バンプマスクや電子部品実装用メタルマスクの製造・販売等を、それぞれ行っております。PROCESS LAB.MICRON VIETNAM CO., LTD.は、ベトナムの顧客向けに電子部品実装用等のメタルマスクの製造・販売を行っております。TOKYO PROCESS SERVICE(Thailand)CO., LTD.は、タイにおける精密工業写真製版、スクリーン製版及び製版用資機材の製造・販売を行っております。富来宝米可龍(蘇州)精密科技有限公司は、中国の顧客向けに電子部品実装用等のメタルマスクの製造・販売を行っております。 ④不動産賃貸セグメント当連結会計年度末時点では、当社及び株式会社光風企画にて、連結子会社や外部顧客に対する不動産賃貸事業を行っております。 当社グループにおける事業の系統図は次頁のとおりです。 当社グループにおける事業の系統図 (注)1.無印は連結子会社、*は持分法非適用非連結子会社、**は持分法非適用関連会社であります。2. → は製品、商品及びサービスの流れを示しています。3.不動産賃貸セグメントは、竹田iPホールディングス㈱と㈱光風企画の2社で構成しております。4.当社は2026年4月1日付で連結子会社である株式会社光風企画を吸収合併しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
印刷業界の供給能力過剰と紙媒体需要の縮小により、受注単価が下落または低位安定。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
半導体関連マスク製造における歩留まり向上・原価低減に向けた工程改善や新素材評価・解析。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:印刷関連市場(紙媒体)の縮小 / 事業の繁閑(下期偏重) / 受注単価の低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

竹田iPホールディングスに関する公開情報からは、強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産の存在を示す具体的な証拠は見当たりません。事業内容も多岐にわたり、特定の無形資産に依存する構造は確認できません。

スイッチングコスト☆☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客が竹田iPホールディングスの製品やサービスから他社へ乗り換える際に、大きな損失や手間が発生するという情報は確認できません。事業内容が多岐にわたるため、特定の顧客基盤におけるスイッチング・コストの高さは想定しにくいです。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

竹田iPホールディングスの事業において、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果が働く構造は確認できません。プラットフォームビジネスやSNSのような事業モデルではないため、このモートは期待できません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

竹田iPホールディングスが、競合他社と比較して構造的に低コストで製品やサービスを提供できるという証拠は見当たりません。多岐にわたる事業展開の中で、特定の分野で顕著なコスト優位性を確立しているとは考えにくいです。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

竹田iPホールディングスの事業規模が、業界内での効率的な寡占状態を生み出し、それが持続的な競争優位に繋がっているという証拠は確認できません。業界内でのポジションや市場シェアに関する具体的な情報が不足しています。

  • 多様な事業ポートフォリオ
    情報コミュニケーション、ソリューションセールス、半導体関連マスク、不動産賃貸という多岐にわたる事業を展開している点が強みです。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した収益基盤を構築しています。特に半導体関連マスク事業は、高い技術力と専門性が求められる分野で、安定的な収益源となっています。
  • 国内外の生産・販売網
    情報コミュニケーションセグメントでは、日本国内だけでなく、中国(上海竹田包装印務技術有限公司、大連光華軟件技術有限公司)やタイ(TAKEDA PRINTING (Thailand) CO., LTD.)にも拠点を持ち、包装材や印刷物の企画・製造・販売を行っています。半導体関連マスクセグメントもベトナムや中国、タイに展開しており、グローバルな供給体制を構築しています。
  • 長年の印刷技術とノウハウ
    竹田印刷株式会社を中核とする情報コミュニケーションセグメントは、商業印刷を中心に長年にわたり培ってきた印刷技術とロジスティクス、プロモーション支援のノウハウを持っています。これにより、顧客に対して企画から制作、物流まで一貫したサービスを提供できる体制が整っており、顧客との強固な関係を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社経営の基本方針当社の企業理念は、「溢れるほどの情熱をもって、革新しつづける」です。竹田iPホールディングスの社名には、長きにわたりご愛顧いただいております「竹田ブランド」を冠し、iPには「持続可能な社会に貢献すべく、溢れるほどの情熱(passion)をもって革新(innovation)しつづける」という決意を込めました。iはイノベーション、Pはパッションの頭文字です。また、iPは小文字と大文字の組み合わせとしており、多様性が求められる現代において、「異なる立場の者が共に新たな価値を創造する、コ・クリエーション(共創)の実現」を表現しています。また、「竹田iPグループ サステナビリティに関する方針」を策定しており、優先的に取り組む11項目のマテリアリティ(重要課題)を選定し、その活動を具体化し、実行しております。「顧客の課題解決を通じて広く社会に貢献すること」が当社の使命であり、持続可能な社会の実現と当社グループの持続的成長をめざすサステナビリティ経営を推進してまいります。 (2)経営環境当社グループの祖業である印刷業界は、ペーパーレス化や少子高齢化の進展による需要減少、競争の激化、価格の低迷という構図が長期にわたり継続していることに加え、原材料価格の高騰も重なり、市場全体として大変厳しい状況が続いております。日本国内における印刷製品出荷額は、1991年の8兆9,287億円をピークとして減少傾向にあり、2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災以降その傾向が一段と加速し、2022年の出荷額は5兆934億円まで落ち込んでおります。(出典:「日本印刷技術協会発行 印刷白書2025」)また、エネルギー価格や物流費、人件費の高騰のほか、断続的に実施される印刷用紙の値上げが広告宣伝媒体のデジタル化(紙離れ)を一層加速させ、カタログやチラシ等の商業印刷物の減少が続いており、以前の水準に回復することは困難な状況です。一方、半導体関連分野におきましては、足元では中国経済の低迷やEV市場の減速などの影響も見られるものの、AIサーバーやデータセンター関連需要の拡大を背景に、中長期的な市場成長が見込まれております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社は創業100周年(2024年1月)の節目となりました2023年度にホールディングス体制へ移行するとともに、事業ポートフォリオ改革を柔軟に行うための組織変更や各セグメントのミッションを明確化するためのセグメント区分の見直しなどを行いました。そして迎えた2024年度を「守りの経営から攻めの経営へ転換する第二の創業年」と位置づけ、既存事業の収益力強化は当然のこと、大胆な事業ポートフォリオの変革、成長分野への積極果敢な投資、攻めの経営を可能とするガバナンス体制への変革などを実行し、PBR1倍超の早期実現など、さらなる企業価値の向上を目指して、2024年度から2026年度までの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、推進しております。 中長期に目指す姿 社会の課題解決を総合的に支援するパートナー 経 営 ビ ジ ョ ン 「社会から信頼され、必要とされる存在」になること 中期経営計画で目指すこと 1.顧客の課題解決を通じ、広く社会に貢献する2.事業ポートフォリオを変革することにより既存事業の収益力を強化し、持続的成長を目指す3.情報コミュニケーション・ソリューションセールス・半導体関連マスクに続く第4の柱を確立する4.経営基盤を継続的に強化する 中期経営計画では、財務戦略として①既存事業の収益力強化、②成長事業の育成、③株主還元の強化、非財務戦略として④気候変動対策、⑤経営基盤強化の5項目を基本方針として定め、各種施策を実行しております。 ①既存事業の収益力強化当社グループの祖業である印刷事業につきましては、ペーパーレスの進展、少子高齢化による内需の縮小により厳しい事業環境が継続し、かつ、縮小を避けられません。今後は、設備の統廃合や固定費削減及び生産性向上による収益力改善に加え、グローバルパッケージ事業の本格的な収益貢献、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大を通じて、印刷市場縮小の影響を緩和し、セグメント全体の収益構造の転換を進めてまいります。一方で、半導体分野に対する成長期待が高まってきております。国内外の生産体制の最適化、設備更新による生産性向上、新製品開発を進め、中長期的な収益拡大を担う中核事業として強化してまいります。 ②成長事業の育成本中期経営計画期間においては、情報コミュニケーションセグメントにおけるグローバルパッケージ事業をその候補としております。約13億円(中期経営計画公表時は約8億円)の投資を行い、2024年5月にTAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.を設立し、2025年10月より当社グループ最大規模となる工場の操業を開始しました。既に国内及び中国に展開している事業会社とも連携して当社グループの中核となる事業に育成するとともに、海外展開を強化します。その他、成長事業と判断される領域には迅速な経営判断による積極果敢な投資を実行します。 ③株主還元の強化安定配当を継続しつつ、配当実施金額には下限を設け、中期経営計画の期間に渡り下限設定額を逓増させてまいります。さらに、今後の事業展開に要する内部留保を十分に確保できたと判断される場合は、自己株式の取得等も含めて、より積極的に株主還元を強化してまいります。 ④気候変動対策気候変動対策は企業の重要課題と認識し、その取り組みを考慮した事業活動を行います。2050年度でのカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに2020年度比でGHG排出量(Scope1及び2)を30%削減します。 ⑤経営基盤強化人的資本経営を具現化するため、多様な人材活躍促進(ダイバーシティ)、人材育成、働きやすい職場環境の整備、組織風土改革を推進し、従業員エンゲージメントの向上により、企業価値の向上、持続的成長の実現につなげてまいります。多様な人材活躍促進の一環として、女性管理職比率10%以上を目指します。取締役会においては、その実効性を強化していくとともに、株主との価値共有を強化するため報酬制度の改革を行います。 事業ポートフォリオ改革及び事業戦略については、以下のとおりです。 (事業ポートフォリオ改革)情報コミュニケーションセグメントでは印刷市場の縮小に対して、グローバルパッケージ事業、ロジスティクス(BPOサポート)事業、システム関連事業やプロモーション支援事業(イベント関連、動画・サイネージなど)を育成し、ワンストップで顧客のニーズを満たすべく事業を展開しております。中期経営計画期間においては、この取り組みを一層加速させ、セグメント内のポートフォリオを変革します。ロジスティクス(BPOサポート)事業、システム関連事業への積極的な投資配分やグローバルパッケージ事業の強化などにより、情報コミュニケーションセグメント全体に占める印刷事業(グローバルパッケージ事業を除く)の売上高のシェアは、中期経営計画期間中に9.6ポイント低下(2023年度58.3%→2026年度48.7%)する計画としています。2025年度実績は55.5%となりました。また、半導体関連マスク事業への投資を強化することにより、連結全体の売上高に占める印刷事業(グローバルパッケージ事業を除く)のシェアは2023年度の28.0%から、中期経営計画最終年度の2026年度では22.8%程度、そして2029年度には13.0%程度になる計画としております。2025年度実績は25.1%となりました。なお、事業ポートフォリオ改革についての進捗状況につきましては、2026年5月14日に公表しております「2026年3月期 決算補足資料」をご参照ください。 (事業戦略:情報コミュニケーションセグメント)情報コミュニケーションセグメントでは、「印刷物の提供により、顧客の広告宣伝活動を支援するパートナー」から「ワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を総合的に支援するパートナー」へビジネスモデルの転換を急ぎます。長期ビジョンとして「顧客の圧倒的支持を得るワンストップソリューションを提供し、ロイヤルカスタマー比率を高め続ける」を掲げ、顧客にとっての価値を創造あるいは増大させることにより、顧客との長期的な信頼関係を築き、顧客にとっての価値(顧客価値)を創造し、その価値に見合った収益に結びつけることで業績向上に努めております。印刷事業では設備の最適化を図りつつ、よりセキュアな環境を構築して付加価値の高い印刷物を提供します。グローバルパッケージ事業では、TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.の工場本格稼働により、グループ横断的な取り組みを進め、さらなる事業拡大を行います。また、ロジスティクス(BPOサポート)事業とシステム関連事業を成長事業として位置づけ、人的資本・製造資本両面から、これまで以上に積極的な投資を行います。人への投資を強化し、より自由な発想による事業展開を推進し、次の事業の柱ともなり得る成長事業のシーズを育成します。 (事業戦略:ソリューションセールスセグメント)ソリューションセールスセグメントでは、株式会社光文堂を中核として、日本全国に展開する拠点を活用し、顧客ニーズの発掘ときめ細かなフォローを通じてシェア拡大を図っております。印刷業界は厳しい状況ですが、光文堂は独立系ではシェアトップクラスであり、さらに市場シェアを拡大させる余地は大きいと考えています。既存事業においては、高品質な自社ブランドの資材や機械設備を開発し、顧客の生産性向上に寄与することで、当社の企業価値向上を目指してまいります。また、新事業の開発も積極的に検討を進め、M&Aによるさらなる商圏や新事業の発掘も視野に入れ、中期経営計画の業績目標を達成いたします。 (事業戦略:半導体関連マスクセグメント)半導体関連マスクセグメントでは、「進化する先駆者」として「ものづくりへの挑戦」を実践し、当社グループの成長ドライバーを担います。竹田東京プロセスサービス㈱が国内及びタイに、㈱プロセス・ラボ・ミクロンは国内、中国、ベトナムに事業展開をしており、東アジア~東南アジアをカバーする商圏を確立しています。この商圏を活かすため、グループシナジーの最大化を追求しています。㈱プロセス・ラボ・ミクロンにおいては、総額約20億円の投資を行い、本社工場の建替え及び設備増強、九州工場のリニューアル、生産拠点の統廃合が完了しました。生産体制の最適化と生産性の向上により、さらなる収益拡大を目指してまいります。中期経営計画期間においては20億円の研究開発投資を実行し、当社グループの技術力を半導体分野・情報通信分野・自動車分野・医療分野といった成長分野へ注力してまいります。 (4)目標とする経営指標中期経営計画における経営指標として、財務指標としては連結売上高350億円以上、営業利益16億円以上、営業利益率4.5%以上、ROE7.0%以上、海外売上比率12%以上としております。またPBRは、将来的な1倍以上の実現を目指しつつ、現在の水準を踏まえ、0.7倍以上としております。また、株主還元の強化を重点施策の一つと位置づけており、これまでの安定的な株主還元を堅持しつつ、より高水準の配当を目指し、配当実施金額に下限を設けるとともに、中期経営計画の期間に渡り下限設定額を逓増(2024年度 30円、2025年度 33円、2026年度 37円)させる方針としております。目標指標として連結配当性向30%以上を定め、1株当たりの配当予想は2024年度 33円、2025年度 37円、2026年度 47円の計画としております。また、十分な内部留保を確保できた場合は、自己株式の取得なども含め、株主コストを意識した株主還元を一層強化してまいります。非財務指標としては、GHG排出量を2030年度までに2020年度比で30%以上の削減、女性管理職比率10%以上、女性取締役を2名以上としております。 中期経営計画(2024年度~2026年度)における経営指標(目標)項目目標(ご参考)2025年度 実績財 務連結売上高350億円以上344億79百万円連結営業利益(率)16億円以上(4.5%以上)13億2百万円(3.8%)ROE7.0%以上5.9%PBR0.7倍以上0.52倍海外売上比率12%以上10.3%連結配当性向30%以上(安定配当を継続しつつ、下限を設定)35.2% 年間配当金47円(当初予想37円から10円増配) 項目目標(ご参考)2025年度 実績非財務GHG排出量2030年度までに2020年度比30%以上削減2020年度比で38.2%削減女性管理職比率10%以上8.8%女性取締役2名以上2名 中期経営計画の2年目となります2025年度(2026年3月期)の連結業績につきましては、売上高は344億79百万円(前期比0.8%増)となりました。このうち、海外売上高は35億37百万円(前期比3.6%増)となり、海外売上比率は10.3%(前期は10.0%)となりました。利益面では、営業利益13億2百万円(前期比5.3%減)、経常利益14億55百万円(前期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億14百万円(前期比10.7%減)となりました。前期比では増収減益となりましたが、中期経営計画における収益目標を上回る結果となり、最終年度の達成に向けて着実に前進いたしました。 本計画の戦略や施策、最終年度となる2026年度(2027年3月期)の計画に修正はありません。業績予想につきましては、前期実績と今後の業況を勘案し、売上高355億円、営業利益16億30百万円、経常利益16億24百万円、親会社株主に帰属する当期純利益11億39百万円としております。 項目2026年度(2027年3月期)見通し(予想)連結売上高355億円連結営業利益(率)16億30百万円(4.6%)連結経常利益16億24百万円親会社株主に帰属する当期純利益11億39百万円ROE7.0%PBR0.70倍配当/株23円50銭 ※配当下限/株18円50銭 ※配当性向34.5%(注)業績予想等につきましては、現時点における入手可能な情報に基づいて算出しておりますが、今後の様々な要因により予想と異なる結果となる可能性があります。次期の配当に関する金額は、本年4月1日付で実施した1株につき2株の株式分割後の株式数を前提としております。 中期経営計画の詳細につきましては、当社ホームページをご参照ください。(https://www.takedaip-hd.co.jp/ir/library/management_plan/) (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上記の経営方針、経営環境、中期経営計画などを踏まえまして、当社グループが優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 ① ビジネスモデルの転換顧客にとっての価値(顧客価値)を創造し、または増大させる課題解決(ソリューション)提案を強化するとともに、その価値に見合った収益に結びつけることが、当社グループの業績拡大に向けた最重要課題です。情報コミュニケーションでは、印刷物の提供により顧客の広告宣伝活動を支援する従来型のビジネスモデルから領域を広げ、印刷物に限らない多種多様なソリューションを複合的かつ効果的に組み合わせたワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を総合的に支援するパートナーへ、ビジネスモデルの転換を進めてまいります。そのためには、顧客の置かれている状況やビジネスモデルを深く理解することが重要であり、顧客との接触機会を増やし、常に顧客の立場に立った提案活動を推進してまいります。また、これらの取り組みを通じて、年間を通じた継続的な受注基盤を拡充し、需要変動による収益の振れを抑制することで、安定した収益構造の構築を進めてまいります。一方で、顧客価値の高い提案を収益に結びつけるためには、品質・納期・価格の面で競争力を維持するとともに、適正な利益を確保できる生産体制の構築が不可欠です。紙媒体の縮小という社会の変化に対応し、収益性を維持・向上させるため、グループ全体最適の観点から設備集約や生産性向上に取り組んでまいります。また、労務費、物流費、原材料価格及びエネルギー価格等の高騰に対しては、販売価格への適切な転嫁に加え、品質を維持しつつコスト削減を実現するVA提案を積極的に行ってまいります。 ② 事業ポートフォリオの改革紙媒体への依存度低減、半導体関連マスク事業と海外事業の拡大により、事業ポートフォリオ改革を進めます。M&Aも選択肢の一つとしつつ、事業ポートフォリオの大胆な見直しを断行し、収益力強化に努めます。半導体分野に対する成長期待が高まっており、半導体関連マスク事業には積極的な投資を行うほか、新事業の開発を含め、成長領域には積極果敢な投資を実行します。また、紙器・パッケージを国内外に供給するグローバルパッケージ事業を成長事業として位置づけ、日本・中国・タイの事業会社と連携し中核事業に育成します。 ③ 半導体関連マスク事業の強化印刷市場の縮小に対応する強固な事業ポートフォリオを実現するため、半導体関連マスク事業は国内外で事業の強化を図り、当社グループの収益成長を牽引する中核事業へと育成することが重要な課題です。その実現に向けて、竹田東京プロセスサービス㈱、㈱プロセス・ラボ・ミクロンの国内2社、そして中国と東南アジアに展開する海外3社が連携し、グループ全体最適とシナジーの最大化を目指します。会社の垣根を越えた人事交流や情報共有による課題解決、新製品開発に組織的に取り組みます。 ④ 気候変動対策当社グループでは、気候変動対策を企業の重要課題と認識し、生産設備の統廃合、省エネルギー活動の促進、太陽光発電システムの導入、事業活動プロセスの革新、再生可能エネルギー・グリーン電力の活用などを推進し、2050年度におけるカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに2020年度比でGHG排出量(Scope1及び2)を30%削減します。 ⑤ 人的資本経営の推進当社グループは「企業価値向上」と「社員の幸せ」の両立を目指し、「人的資本への投資を強化し、人財の多様性確保と育成を推進。働きがいのある職場環境の整備を組織的・戦略的に進め、持続的成長を実現する強固な組織文化を築く」とする人的資本経営の基本方針を定めております。多様な人財活躍促進(ダイバーシティ)、人材育成、働きやすい職場環境の整備、組織風土改革を推進し、社員エンゲージメントの向上を図り、従業員満足度を向上させることでモチベーションやパフォーマンスを高め、顧客満足度向上と企業価値向上につなげる人的資本経営を推進します。また、多様な人財活躍促進の一環として、女性管理職比率10%以上を目指します。 ⑥ コーポレート・ガバナンスの強化取締役会の適正な規模と構成を維持しつつ、監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、積極果敢な経営判断をスピーディーに行える体制を構築してまいります。当社は、すでに取締役会における社外取締役の割合を過半数とし、女性取締役2名を選任するなど、独立性と多様性を備えた取締役会構成としております。今後もこうした体制を維持・発展させるとともに、各取締役の知見・経験を活かした実質的な議論を通じて、取締役会を企業価値向上に資する、より深度ある議論の場として高度化してまいります。さらに取締役会の機能を継続的に向上させるため、実効性評価の仕組みを導入しております。役員報酬については、投資家とのより一層の価値共有を推進するため、業績連動型の色彩を強めた報酬制度へ移行してまいります。また、海外事業の拡大に伴い、海外拠点には管理能力を備えた人材を配置し、定期的な教育を実施するとともに、当社及び外部専門家に適宜相談できる体制を整備することで、現地の法令や会計基準等に準拠したグローバルガバナンス体制を強化してまいります。 ⑦ 資本効率の向上、資本市場との対話及び株主還元の強化当社グループは、資本コストや株価を意識した経営を推進し、成長投資、財務健全性及び株主還元のバランスを図りながら、資本効率の向上に取り組んでまいります。2024年度から2026年度までを対象期間とする中期経営計画においては、連結営業利益16億円以上、ROE7.0%以上、PBR0.7倍以上、連結配当性向30%以上を経営指標として掲げております。これらの目標達成に向けて、既存事業の収益力強化、成長分野への投資、事業ポートフォリオの改革を推進するとともに、創出したキャッシュを設備投資、人的投資、成長投資及び株主還元にバランスよく配分し、持続的な企業価値向上につなげてまいります。政策保有株式については、保有目的、取引関係、資本効率及び株主価値向上の観点から保有意義を継続的に検証し、縮減を進めてまいります。縮減により得られたキャッシュについては、人的投資及び成長投資等に有効活用し、持続的な企業価値向上につなげてまいります。加えて、当社グループの成長戦略、資本政策及び株主還元方針について、資本市場から適切な理解と評価を得るため、IR活動の充実を図ってまいります。中期経営計画に掲げるPBR0.7倍以上の達成に向けて、株主・投資家との対話を通じ、事業ポートフォリオ改革、成長投資及び資本効率向上に向けた取り組み及びその進捗について、分かりやすく継続的に発信してまいります。株主還元については、安定的な配当を堅持しつつ、より高水準の還元を目指してまいります。中期経営計画期間においては、配当実施金額に下限を設け、下限配当を逓増させる方針としております。さらに、今後の事業展開に要する内部留保を十分に確保できたと判断される場合は、自己株式の取得等も含め、機動的かつ積極的な株主還元を検討してまいります。 ⑧ DXの推進及び情報セキュリティの強化当社グループは、社会課題・顧客課題の解決を目的としてDX戦略を推進します。目的達成のため、「社員一人ひとりが輝くためのDX」、「デジタル人材の育成」、「生み出す価値の変革」を推進してまいります。社員一人ひとりが輝くためのDX推進では、デジタルツールの導入やレガシーシステムの見直しにより、業務効率の向上や場所や時間にとらわれない働き方を実現するDXを推進し、ウェルビーイングの実現を目指します。デジタル人材の育成では、eラーニングなどによるIT基礎教育、情報セキュリティ教育などを通じて、全社員のデジタルリテラシーの向上を図ってまいります。また、生み出す価値の変革では、DX推進により、顧客に新たな価値を提供してまいります。一方で、DXの推進及び顧客課題解決型ビジネスへの転換を進めるうえでは、情報セキュリティの確保が重要な経営基盤となります。近年、サイバー攻撃等の脅威が増大しており、システム障害による事業停止や情報漏えいによる社会的信用の低下は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。当社グループは、顧客から機密情報や個人情報をお預かりして事業を行っているため、情報セキュリティの強化を継続的に追求すべき課題と認識しております。具体的には、情報セキュリティ強化に向けた設備投資に加えて、ISO27001及びプライバシーマークにおける関連規程の適切な運用、定期的な内部監査、標的型攻撃メールの訓練等による社員のリテラシー向上に努めるなど、情報セキュリティの強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社経営の基本方針当社の企業理念は、「溢れるほどの情熱をもって、革新しつづける」です。竹田iPホールディングスの社名には、長きにわたりご愛顧いただいております「竹田ブランド」を冠し、iPには「持続可能な社会に貢献すべく、溢れるほどの情熱(passion)をもって革新(innovation)しつづける」という決意を込めました。iはイノベーション、Pはパッションの頭文字です。また、iPは小文字と大文字の組み合わせとしており、多様性が求められる現代において、「異なる立場の者が共に新たな価値を創造する、コ・クリエーション(共創)の実現」を表現しています。また、「竹田iPグループ サステナビリティに関する方針」を策定しており、優先的に取り組む11項目のマテリアリティ(重要課題)を選定し、その活動を具体化し、実行しております。「顧客の課題解決を通じて広く社会に貢献すること」が当社の使命であり、持続可能な社会の実現と当社グループの持続的成長をめざすサステナビリティ経営を推進してまいります。 (2)経営環境当社グループの祖業である印刷業界は、ペーパーレス化や少子高齢化の進展による需要減少、競争の激化、価格の低迷という構図が長期にわたり継続していることに加え、原材料価格の高騰も重なり、市場全体として大変厳しい状況が続いております。日本国内における印刷製品出荷額は、1991年の8兆9,287億円をピークとして減少傾向にあり、2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災以降その傾向が一段と加速し、2022年の出荷額は5兆934億円まで落ち込んでおります。(出典:「日本印刷技術協会発行 印刷白書2025」)また、エネルギー価格や物流費、人件費の高騰のほか、断続的に実施される印刷用紙の値上げが広告宣伝媒体のデジタル化(紙離れ)を一層加速させ、カタログやチラシ等の商業印刷物の減少が続いており、以前の水準に回復することは困難な状況です。一方、半導体関連分野におきましては、足元では中国経済の低迷やEV市場の減速などの影響も見られるものの、AIサーバーやデータセンター関連需要の拡大を背景に、中長期的な市場成長が見込まれております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社は創業100周年(2024年1月)の節目となりました2023年度にホールディングス体制へ移行するとともに、事業ポートフォリオ改革を柔軟に行うための組織変更や各セグメントのミッションを明確化するためのセグメント区分の見直しなどを行いました。そして迎えた2024年度を「守りの経営から攻めの経営へ転換する第二の創業年」と位置づけ、既存事業の収益力強化は当然のこと、大胆な事業ポートフォリオの変革、成長分野への積極果敢な投資、攻めの経営を可能とするガバナンス体制への変革などを実行し、PBR1倍超の早期実現など、さらなる企業価値の向上を目指して、2024年度から2026年度までの3年間を対象とする中期経営計画を策定し、推進しております。 中長期に目指す姿 社会の課題解決を総合的に支援するパートナー 経 営 ビ ジ ョ ン 「社会から信頼され、必要とされる存在」になること 中期経営計画で目指すこと 1.顧客の課題解決を通じ、広く社会に貢献する2.事業ポートフォリオを変革することにより既存事業の収益力を強化し、持続的成長を目指す3.情報コミュニケーション・ソリューションセールス・半導体関連マスクに続く第4の柱を確立する4.経営基盤を継続的に強化する 中期経営計画では、財務戦略として①既存事業の収益力強化、②成長事業の育成、③株主還元の強化、非財務戦略として④気候変動対策、⑤経営基盤強化の5項目を基本方針として定め、各種施策を実行しております。 ①既存事業の収益力強化当社グループの祖業である印刷事業につきましては、ペーパーレスの進展、少子高齢化による内需の縮小により厳しい事業環境が継続し、かつ、縮小を避けられません。今後は、設備の統廃合や固定費削減及び生産性向上による収益力改善に加え、グローバルパッケージ事業の本格的な収益貢献、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大を通じて、印刷市場縮小の影響を緩和し、セグメント全体の収益構造の転換を進めてまいります。一方で、半導体分野に対する成長期待が高まってきております。国内外の生産体制の最適化、設備更新による生産性向上、新製品開発を進め、中長期的な収益拡大を担う中核事業として強化してまいります。 ②成長事業の育成本中期経営計画期間においては、情報コミュニケーションセグメントにおけるグローバルパッケージ事業をその候補としております。約13億円(中期経営計画公表時は約8億円)の投資を行い、2024年5月にTAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.を設立し、2025年10月より当社グループ最大規模となる工場の操業を開始しました。既に国内及び中国に展開している事業会社とも連携して当社グループの中核となる事業に育成するとともに、海外展開を強化します。その他、成長事業と判断される領域には迅速な経営判断による積極果敢な投資を実行します。 ③株主還元の強化安定配当を継続しつつ、配当実施金額には下限を設け、中期経営計画の期間に渡り下限設定額を逓増させてまいります。さらに、今後の事業展開に要する内部留保を十分に確保できたと判断される場合は、自己株式の取得等も含めて、より積極的に株主還元を強化してまいります。 ④気候変動対策気候変動対策は企業の重要課題と認識し、その取り組みを考慮した事業活動を行います。2050年度でのカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに2020年度比でGHG排出量(Scope1及び2)を30%削減します。 ⑤経営基盤強化人的資本経営を具現化するため、多様な人材活躍促進(ダイバーシティ)、人材育成、働きやすい職場環境の整備、組織風土改革を推進し、従業員エンゲージメントの向上により、企業価値の向上、持続的成長の実現につなげてまいります。多様な人材活躍促進の一環として、女性管理職比率10%以上を目指します。取締役会においては、その実効性を強化していくとともに、株主との価値共有を強化するため報酬制度の改革を行います。 事業ポートフォリオ改革及び事業戦略については、以下のとおりです。 (事業ポートフォリオ改革)情報コミュニケーションセグメントでは印刷市場の縮小に対して、グローバルパッケージ事業、ロジスティクス(BPOサポート)事業、システム関連事業やプロモーション支援事業(イベント関連、動画・サイネージなど)を育成し、ワンストップで顧客のニーズを満たすべく事業を展開しております。中期経営計画期間においては、この取り組みを一層加速させ、セグメント内のポートフォリオを変革します。ロジスティクス(BPOサポート)事業、システム関連事業への積極的な投資配分やグローバルパッケージ事業の強化などにより、情報コミュニケーションセグメント全体に占める印刷事業(グローバルパッケージ事業を除く)の売上高のシェアは、中期経営計画期間中に9.6ポイント低下(2023年度58.3%→2026年度48.7%)する計画としています。2025年度実績は55.5%となりました。また、半導体関連マスク事業への投資を強化することにより、連結全体の売上高に占める印刷事業(グローバルパッケージ事業を除く)のシェアは2023年度の28.0%から、中期経営計画最終年度の2026年度では22.8%程度、そして2029年度には13.0%程度になる計画としております。2025年度実績は25.1%となりました。なお、事業ポートフォリオ改革についての進捗状況につきましては、2026年5月14日に公表しております「2026年3月期 決算補足資料」をご参照ください。 (事業戦略:情報コミュニケーションセグメント)情報コミュニケーションセグメントでは、「印刷物の提供により、顧客の広告宣伝活動を支援するパートナー」から「ワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を総合的に支援するパートナー」へビジネスモデルの転換を急ぎます。長期ビジョンとして「顧客の圧倒的支持を得るワンストップソリューションを提供し、ロイヤルカスタマー比率を高め続ける」を掲げ、顧客にとっての価値を創造あるいは増大させることにより、顧客との長期的な信頼関係を築き、顧客にとっての価値(顧客価値)を創造し、その価値に見合った収益に結びつけることで業績向上に努めております。印刷事業では設備の最適化を図りつつ、よりセキュアな環境を構築して付加価値の高い印刷物を提供します。グローバルパッケージ事業では、TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.の工場本格稼働により、グループ横断的な取り組みを進め、さらなる事業拡大を行います。また、ロジスティクス(BPOサポート)事業とシステム関連事業を成長事業として位置づけ、人的資本・製造資本両面から、これまで以上に積極的な投資を行います。人への投資を強化し、より自由な発想による事業展開を推進し、次の事業の柱ともなり得る成長事業のシーズを育成します。 (事業戦略:ソリューションセールスセグメント)ソリューションセールスセグメントでは、株式会社光文堂を中核として、日本全国に展開する拠点を活用し、顧客ニーズの発掘ときめ細かなフォローを通じてシェア拡大を図っております。印刷業界は厳しい状況ですが、光文堂は独立系ではシェアトップクラスであり、さらに市場シェアを拡大させる余地は大きいと考えています。既存事業においては、高品質な自社ブランドの資材や機械設備を開発し、顧客の生産性向上に寄与することで、当社の企業価値向上を目指してまいります。また、新事業の開発も積極的に検討を進め、M&Aによるさらなる商圏や新事業の発掘も視野に入れ、中期経営計画の業績目標を達成いたします。 (事業戦略:半導体関連マスクセグメント)半導体関連マスクセグメントでは、「進化する先駆者」として「ものづくりへの挑戦」を実践し、当社グループの成長ドライバーを担います。竹田東京プロセスサービス㈱が国内及びタイに、㈱プロセス・ラボ・ミクロンは国内、中国、ベトナムに事業展開をしており、東アジア~東南アジアをカバーする商圏を確立しています。この商圏を活かすため、グループシナジーの最大化を追求しています。㈱プロセス・ラボ・ミクロンにおいては、総額約20億円の投資を行い、本社工場の建替え及び設備増強、九州工場のリニューアル、生産拠点の統廃合が完了しました。生産体制の最適化と生産性の向上により、さらなる収益拡大を目指してまいります。中期経営計画期間においては20億円の研究開発投資を実行し、当社グループの技術力を半導体分野・情報通信分野・自動車分野・医療分野といった成長分野へ注力してまいります。 (4)目標とする経営指標中期経営計画における経営指標として、財務指標としては連結売上高350億円以上、営業利益16億円以上、営業利益率4.5%以上、ROE7.0%以上、海外売上比率12%以上としております。またPBRは、将来的な1倍以上の実現を目指しつつ、現在の水準を踏まえ、0.7倍以上としております。また、株主還元の強化を重点施策の一つと位置づけており、これまでの安定的な株主還元を堅持しつつ、より高水準の配当を目指し、配当実施金額に下限を設けるとともに、中期経営計画の期間に渡り下限設定額を逓増(2024年度 30円、2025年度 33円、2026年度 37円)させる方針としております。目標指標として連結配当性向30%以上を定め、1株当たりの配当予想は2024年度 33円、2025年度 37円、2026年度 47円の計画としております。また、十分な内部留保を確保できた場合は、自己株式の取得なども含め、株主コストを意識した株主還元を一層強化してまいります。非財務指標としては、GHG排出量を2030年度までに2020年度比で30%以上の削減、女性管理職比率10%以上、女性取締役を2名以上としております。 中期経営計画(2024年度~2026年度)における経営指標(目標)項目目標(ご参考)2025年度 実績財 務連結売上高350億円以上344億79百万円連結営業利益(率)16億円以上(4.5%以上)13億2百万円(3.8%)ROE7.0%以上5.9%PBR0.7倍以上0.52倍海外売上比率12%以上10.3%連結配当性向30%以上(安定配当を継続しつつ、下限を設定)35.2% 年間配当金47円(当初予想37円から10円増配) 項目目標(ご参考)2025年度 実績非財務GHG排出量2030年度までに2020年度比30%以上削減2020年度比で38.2%削減女性管理職比率10%以上8.8%女性取締役2名以上2名 中期経営計画の2年目となります2025年度(2026年3月期)の連結業績につきましては、売上高は344億79百万円(前期比0.8%増)となりました。このうち、海外売上高は35億37百万円(前期比3.6%増)となり、海外売上比率は10.3%(前期は10.0%)となりました。利益面では、営業利益13億2百万円(前期比5.3%減)、経常利益14億55百万円(前期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億14百万円(前期比10.7%減)となりました。前期比では増収減益となりましたが、中期経営計画における収益目標を上回る結果となり、最終年度の達成に向けて着実に前進いたしました。 本計画の戦略や施策、最終年度となる2026年度(2027年3月期)の計画に修正はありません。業績予想につきましては、前期実績と今後の業況を勘案し、売上高355億円、営業利益16億30百万円、経常利益16億24百万円、親会社株主に帰属する当期純利益11億39百万円としております。 項目2026年度(2027年3月期)見通し(予想)連結売上高355億円連結営業利益(率)16億30百万円(4.6%)連結経常利益16億24百万円親会社株主に帰属する当期純利益11億39百万円ROE7.0%PBR0.70倍配当/株23円50銭 ※配当下限/株18円50銭 ※配当性向34.5%(注)業績予想等につきましては、現時点における入手可能な情報に基づいて算出しておりますが、今後の様々な要因により予想と異なる結果となる可能性があります。次期の配当に関する金額は、本年4月1日付で実施した1株につき2株の株式分割後の株式数を前提としております。 中期経営計画の詳細につきましては、当社ホームページをご参照ください。(https://www.takedaip-hd.co.jp/ir/library/management_plan/) (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題上記の経営方針、経営環境、中期経営計画などを踏まえまして、当社グループが優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 ① ビジネスモデルの転換顧客にとっての価値(顧客価値)を創造し、または増大させる課題解決(ソリューション)提案を強化するとともに、その価値に見合った収益に結びつけることが、当社グループの業績拡大に向けた最重要課題です。情報コミュニケーションでは、印刷物の提供により顧客の広告宣伝活動を支援する従来型のビジネスモデルから領域を広げ、印刷物に限らない多種多様なソリューションを複合的かつ効果的に組み合わせたワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を総合的に支援するパートナーへ、ビジネスモデルの転換を進めてまいります。そのためには、顧客の置かれている状況やビジネスモデルを深く理解することが重要であり、顧客との接触機会を増やし、常に顧客の立場に立った提案活動を推進してまいります。また、これらの取り組みを通じて、年間を通じた継続的な受注基盤を拡充し、需要変動による収益の振れを抑制することで、安定した収益構造の構築を進めてまいります。一方で、顧客価値の高い提案を収益に結びつけるためには、品質・納期・価格の面で競争力を維持するとともに、適正な利益を確保できる生産体制の構築が不可欠です。紙媒体の縮小という社会の変化に対応し、収益性を維持・向上させるため、グループ全体最適の観点から設備集約や生産性向上に取り組んでまいります。また、労務費、物流費、原材料価格及びエネルギー価格等の高騰に対しては、販売価格への適切な転嫁に加え、品質を維持しつつコスト削減を実現するVA提案を積極的に行ってまいります。 ② 事業ポートフォリオの改革紙媒体への依存度低減、半導体関連マスク事業と海外事業の拡大により、事業ポートフォリオ改革を進めます。M&Aも選択肢の一つとしつつ、事業ポートフォリオの大胆な見直しを断行し、収益力強化に努めます。半導体分野に対する成長期待が高まっており、半導体関連マスク事業には積極的な投資を行うほか、新事業の開発を含め、成長領域には積極果敢な投資を実行します。また、紙器・パッケージを国内外に供給するグローバルパッケージ事業を成長事業として位置づけ、日本・中国・タイの事業会社と連携し中核事業に育成します。 ③ 半導体関連マスク事業の強化印刷市場の縮小に対応する強固な事業ポートフォリオを実現するため、半導体関連マスク事業は国内外で事業の強化を図り、当社グループの収益成長を牽引する中核事業へと育成することが重要な課題です。その実現に向けて、竹田東京プロセスサービス㈱、㈱プロセス・ラボ・ミクロンの国内2社、そして中国と東南アジアに展開する海外3社が連携し、グループ全体最適とシナジーの最大化を目指します。会社の垣根を越えた人事交流や情報共有による課題解決、新製品開発に組織的に取り組みます。 ④ 気候変動対策当社グループでは、気候変動対策を企業の重要課題と認識し、生産設備の統廃合、省エネルギー活動の促進、太陽光発電システムの導入、事業活動プロセスの革新、再生可能エネルギー・グリーン電力の活用などを推進し、2050年度におけるカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに2020年度比でGHG排出量(Scope1及び2)を30%削減します。 ⑤ 人的資本経営の推進当社グループは「企業価値向上」と「社員の幸せ」の両立を目指し、「人的資本への投資を強化し、人財の多様性確保と育成を推進。働きがいのある職場環境の整備を組織的・戦略的に進め、持続的成長を実現する強固な組織文化を築く」とする人的資本経営の基本方針を定めております。多様な人財活躍促進(ダイバーシティ)、人材育成、働きやすい職場環境の整備、組織風土改革を推進し、社員エンゲージメントの向上を図り、従業員満足度を向上させることでモチベーションやパフォーマンスを高め、顧客満足度向上と企業価値向上につなげる人的資本経営を推進します。また、多様な人財活躍促進の一環として、女性管理職比率10%以上を目指します。 ⑥ コーポレート・ガバナンスの強化取締役会の適正な規模と構成を維持しつつ、監督機能の強化と意思決定の迅速化を図り、積極果敢な経営判断をスピーディーに行える体制を構築してまいります。当社は、すでに取締役会における社外取締役の割合を過半数とし、女性取締役2名を選任するなど、独立性と多様性を備えた取締役会構成としております。今後もこうした体制を維持・発展させるとともに、各取締役の知見・経験を活かした実質的な議論を通じて、取締役会を企業価値向上に資する、より深度ある議論の場として高度化してまいります。さらに取締役会の機能を継続的に向上させるため、実効性評価の仕組みを導入しております。役員報酬については、投資家とのより一層の価値共有を推進するため、業績連動型の色彩を強めた報酬制度へ移行してまいります。また、海外事業の拡大に伴い、海外拠点には管理能力を備えた人材を配置し、定期的な教育を実施するとともに、当社及び外部専門家に適宜相談できる体制を整備することで、現地の法令や会計基準等に準拠したグローバルガバナンス体制を強化してまいります。 ⑦ 資本効率の向上、資本市場との対話及び株主還元の強化当社グループは、資本コストや株価を意識した経営を推進し、成長投資、財務健全性及び株主還元のバランスを図りながら、資本効率の向上に取り組んでまいります。2024年度から2026年度までを対象期間とする中期経営計画においては、連結営業利益16億円以上、ROE7.0%以上、PBR0.7倍以上、連結配当性向30%以上を経営指標として掲げております。これらの目標達成に向けて、既存事業の収益力強化、成長分野への投資、事業ポートフォリオの改革を推進するとともに、創出したキャッシュを設備投資、人的投資、成長投資及び株主還元にバランスよく配分し、持続的な企業価値向上につなげてまいります。政策保有株式については、保有目的、取引関係、資本効率及び株主価値向上の観点から保有意義を継続的に検証し、縮減を進めてまいります。縮減により得られたキャッシュについては、人的投資及び成長投資等に有効活用し、持続的な企業価値向上につなげてまいります。加えて、当社グループの成長戦略、資本政策及び株主還元方針について、資本市場から適切な理解と評価を得るため、IR活動の充実を図ってまいります。中期経営計画に掲げるPBR0.7倍以上の達成に向けて、株主・投資家との対話を通じ、事業ポートフォリオ改革、成長投資及び資本効率向上に向けた取り組み及びその進捗について、分かりやすく継続的に発信してまいります。株主還元については、安定的な配当を堅持しつつ、より高水準の還元を目指してまいります。中期経営計画期間においては、配当実施金額に下限を設け、下限配当を逓増させる方針としております。さらに、今後の事業展開に要する内部留保を十分に確保できたと判断される場合は、自己株式の取得等も含め、機動的かつ積極的な株主還元を検討してまいります。 ⑧ DXの推進及び情報セキュリティの強化当社グループは、社会課題・顧客課題の解決を目的としてDX戦略を推進します。目的達成のため、「社員一人ひとりが輝くためのDX」、「デジタル人材の育成」、「生み出す価値の変革」を推進してまいります。社員一人ひとりが輝くためのDX推進では、デジタルツールの導入やレガシーシステムの見直しにより、業務効率の向上や場所や時間にとらわれない働き方を実現するDXを推進し、ウェルビーイングの実現を目指します。デジタル人材の育成では、eラーニングなどによるIT基礎教育、情報セキュリティ教育などを通じて、全社員のデジタルリテラシーの向上を図ってまいります。また、生み出す価値の変革では、DX推進により、顧客に新たな価値を提供してまいります。一方で、DXの推進及び顧客課題解決型ビジネスへの転換を進めるうえでは、情報セキュリティの確保が重要な経営基盤となります。近年、サイバー攻撃等の脅威が増大しており、システム障害による事業停止や情報漏えいによる社会的信用の低下は、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。当社グループは、顧客から機密情報や個人情報をお預かりして事業を行っているため、情報セキュリティの強化を継続的に追求すべき課題と認識しております。具体的には、情報セキュリティ強化に向けた設備投資に加えて、ISO27001及びプライバシーマークにおける関連規程の適切な運用、定期的な内部監査、標的型攻撃メールの訓練等による社員のリテラシー向上に努めるなど、情報セキュリティの強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の回復を背景に、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続や金融政策の動向、中国経済の低迷に加え、米国の関税政策や中東地域における地政学的リスクの高まりなどにより、世界経済の先行き不透明感が高まる中、エネルギー価格の上昇や物流の不安定化が懸念されております。 当社グループの祖業である印刷関連事業におきましては、ペーパーレス化や少子高齢化の進展による需要減少に加え、競争の激化や価格の低迷が長期にわたり継続しており、引き続き厳しい事業環境が続いております。また、エネルギー価格や物流費、人件費の高騰のほか、断続的に実施される印刷用紙の値上げが広告宣伝媒体のデジタル化(紙離れ)を一層加速させ、カタログやチラシ等の商業印刷物の減少が続いており、以前の水準に回復することは困難な状況です。一方、半導体関連分野におきましては、AIサーバーやデータセンター関連需要の拡大を背景に、中長期的な市場成長が見込まれております。足元では中国経済の低迷やEV市場の減速などの影響も見られるものの、当社グループにおいては、当該分野を中長期的な収益拡大を担う中核事業と位置付けております。 このような環境のもと、当社グループは、既存事業の収益力強化に加え、半導体関連マスク事業、BPO・DX領域及びグローバルパッケージ事業への投資を通じて、事業ポートフォリオの変革を推進しております。また、当社は中長期に目指す姿を「社会の課題解決を総合的に支援するパートナー」として位置付け、2024年度から2026年度までの3年間を対象期間とする中期経営計画「Takeda iP Create a Value Project」を推進しております。同計画では、既存事業の収益力強化、事業ポートフォリオの変革、成長分野への積極投資、株主還元の強化、攻めの経営を可能とするガバナンス体制への変革、海外事業の強化などを重点施策として掲げ、PBR1倍超の早期実現を含む企業価値の向上を目指しております。当連結会計年度は中期経営計画の2年目として、当初目標値の上方修正を行うとともに、これらの重点施策を着実に推進し、計画の実現に向けた取り組みを一層前進させました。特に、国内印刷市場の縮小に対応するため、海外事業の強化や成長分野への投資を進めるとともに、既存事業の収益力強化と事業構造改革に取り組みました。半導体関連マスク事業においては、国内における設備更新及び拠点再編による生産性向上と固定費削減を進めるとともに、海外拠点との連携強化により収益基盤の強化を図りました。また、情報コミュニケーション事業においては、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大により、印刷依存からの脱却を進めております。 さらに、人的資本経営の更なる充実を図るため、当社及び竹田印刷株式会社にて「健康経営優良法人2025(中小規模法人部門)」の認定を受けるなど、従業員が能力を最大限に発揮できるよう心身の健康を保持増進するとともに、創造性や生産性の高い職場環境を実現する健康経営を進めております。 こうした取り組みの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a. 財政状態(資産の部)現金及び預金などが減少いたしましたが、受取手形及び売掛金、有価証券、建物及び構築物、機械装置及び運搬具、リース資産、建設仮勘定、投資有価証券などの増加により、前連結会計年度末に比べ31億66百万円増加し、346億54百万円となりました。(負債の部)電子記録債務、退職給付に係る負債などが減少いたしましたが、支払手形及び買掛金、リース債務、繰延税金負債などの増加により、前連結会計年度末に比べ15億12百万円増加し、146億55百万円となりました。(純資産の部)利益剰余金、その他有価証券評価差額金などの増加により、前連結会計年度末に比べ16億53百万円増の199億98百万円となり、自己資本比率は57.3%となりました。 b. 経営成績当社グループの当連結会計年度における売上高は344億79百万円(前期比0.8%増)となりました。このうち、海外売上高は35億37百万円(前期比3.6%増)となり、海外売上比率は10.3%(前期は10.0%)となりました。利益面では、営業利益13億2百万円(前期比5.3%減)、経常利益14億55百万円(前期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億14百万円(前期比10.7%減)となりました。前期比では増収減益となりましたが、中期経営計画における収益目標を上回る結果となり、最終年度の達成に向けて着実に前進いたしました。 セグメント別の状況は、以下のとおりです。(情報コミュニケーション)情報コミュニケーションでは、印刷事業を基盤に、グローバルパッケージ、ロジスティクス(BPOサポート)、システム関連、プロモーション支援を組み合わせたワンストップソリューションを提供し、顧客の課題解決を総合的に支援しております。これらの取り組みを強力に推進し、顧客にとっての価値(顧客価値)を創造し、その価値に見合った収益に結びつけることで業績向上に努めております。また、次世代を担う人材の採用と育成により、これまでの概念や思考に捉われない自由な発想で、新規顧客の開拓や新たな製品・サービスを提供し、印刷事業への依存度を低減する事業ポートフォリオ改革を進めております。印刷事業では、他事業とのクロスセル、品質管理と情報セキュリティ管理を徹底し、紙媒体需要の取り込みを図りましたが、商業印刷物の減少が響き、苦戦を強いられました。グローバルパッケージ事業では、海外展開を進める中、TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.において昨年10月より当社グループ最大規模となる工場の操業を開始しました。ロジスティクス(BPOサポート)事業では、積極的な投資を通じて、受発注管理システムのプラットフォーム「TS-BASE」の新規成約の獲得や既存顧客への追加機能の提供のほか、ロジスティクス及び事務局代行業務の受託を拡大しました。プロモーション支援事業では各種制作物や自社通販及び顧客の通販代行に加え、ノベルティを中心とした物品製造販売の需要を取り込みました。上記の結果、情報コミュニケーションセグメントの売上高は161億81百万円(前期比2.6%減)、営業利益は3億48百万円(前期比41.4%減)となりました。 (ソリューションセールス)ソリューションセールスでは、国内印刷市場の縮小により厳しい市場環境にあるものの、株式会社光文堂を中核として、日本全国に展開する拠点を活用し、顧客ニーズの発掘ときめ細かなフォローを通じてシェア拡大を図っております。また、印刷関連機材や資材の販売にとどまらず、顧客の設備投資や業務効率化に資する提案型営業を展開し、生産性向上や省人化ニーズへの対応を進めております。さらに、印刷業界に捉われない新商品の開発と新規顧客の開拓にも取り組み、事業領域の拡大を推進しております。こうした活動の一環として、株式会社光文堂では、全国各地でのイベント出展による広告宣伝活動を行っており、昨年10月には「第49回最新製本省力化機材展」、本年1月にはPrint Doors2026(第62回光文堂新春機材展)を開催するなど、販売活動を強化しました。新商品の開発・販売では、オンデマンド段ボール加工機「KBD AUTO SLOTTER」の販売を開始いたしました。これらの取り組みにより、資材販売・機械販売ともに好調に推移しました。利益面では、増収効果に加え、利益率の高い自社ブランド製品の販売増が寄与し、増益となりました。上記の結果、ソリューションセールスセグメントの売上高は138億25百万円(前期比16.7%増)、営業利益は3億92百万円(前期比51.3%増)となりました。 (半導体関連マスク)半導体関連マスクでは、竹田東京プロセスサービス株式会社と株式会社プロセス・ラボ・ミクロンの国内2社、そして中国と東南アジアに展開する海外3社が連携し、会社の垣根を越えた人事交流や情報共有による課題解決、新製品開発に組織的に取り組むことで、グループ全体最適とシナジーの最大化を目指しております。当社グループにおいて、同事業は中長期的な収益拡大を担う中核事業と位置付け、成長分野として重点的に強化しております。世界半導体市場においては、AIサーバーやデータセンター関連をはじめとする需要拡大を背景に、中長期的な成長が見込まれており、当社グループにおける各種マスク需要も回復基調で推移しました。しかしながら、中国経済の低迷や世界的なEV市場の減速の影響もあり、本格回復には至りませんでした。分野別では、AIサーバー関連やスマートフォン、通信デバイス向けが好調に推移した一方、自動車分野においては、一部で生産面の調整の影響が見られたことに加え、EV需要の減速により、出荷は低調に推移しました。海外では、市場低迷が続く中国においても堅実に業績を確保した一方、タイ及びベトナムにおいては、市場環境の影響を受け、受注は弱含みで推移しました。一方、国内では、拠点の統廃合や生産体制の再編を進めることで、生産効率の向上及び固定費の最適化を図り、収益体質の強化に取り組みました。具体的には、株式会社プロセス・ラボ・ミクロンにおいて、本社工場の建替え及び本社工場・九州工場における生産設備の更新を実施し、生産性の向上を図るとともに、中部テクノロジーセンターを閉鎖し生産活動を集約することで、固定費の削減を推進しました。これらの取り組みにより、設備投資の効果と構造改革が相まって、収益性は着実に改善しました。上記の結果、半導体関連マスクセグメントの売上高は63億88百万円(前期比5.0%増)、営業利益は5億66百万円(前期比28.4%増)となりました。 (不動産賃貸)当社グループが保有する土地・建物などの有効活用を目的として、連結子会社や外部顧客に対する不動産賃貸事業を行っております。保有資産の有効活用により安定収益を確保しましたが、コスト増加等の影響により減益となりました。当連結会計年度の売上高は7億82百万円(前期比0.9%増)、営業利益は4億24百万円(前期比5.2%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億51百万円減少し、59億35百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、11億29百万円(前期は28億16百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益17億9百万円、減価償却費10億9百万円、減損損失81百万円などにより資金が増加した一方、投資有価証券売却益2億63百万円、固定資産除売却益92百万円、退職給付に係る負債の減少96百万円、売上債権の増加3億24百万円、法人税等の支払額3億68百万円などにより資金が減少したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、14億58百万円(前期は12億74百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入1億50百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入3億17百万円などにより資金が増加した一方、有形固定資産の取得による支出16億95百万円、無形固定資産の取得による支出2億97百万円などにより資金が減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、4億77百万円(前期は9億21百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入5億円により資金が増加した一方、リース債務の返済による支出3億36百万円、長期借入金の返済による支出2億93百万円、配当金の支払額3億41百万円などにより資金が減少したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績(1)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)情報コミュニケーション16,905△0.5ソリューションセールス--半導体関連マスク6,7944.1不動産賃貸--合計23,7000.8(注)生産実績は、販売価額により表示しております。 (2)受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)情報コミュニケーション16,091△4.42,235△3.9ソリューションセールス13,53813.8721△28.4半導体関連マスク6,4275.320523.5不動産賃貸----合計36,0573.53,162△9.7 (3)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)情報コミュニケーション16,181△2.6ソリューションセールス13,82516.7半導体関連マスク6,3885.0不動産賃貸7820.9消去△2,698△141.9合計34,4790.8(注)販売実績は、販売価額により表示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度(以下「前期」)に比べ2億81百万円増加し、344億79百万円(前期比0.8%増)となりました。当社グループは、国内印刷市場の長期的な縮小に対応するため、既存事業の収益力強化に加え、中長期的な収益拡大を担う中核事業として位置付ける半導体関連マスク事業の強化、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大、グローバルパッケージ事業への投資を通じて、事業ポートフォリオの変革を進めております。当連結会計年度においては、半導体関連マスクが、国内における生産体制の再編効果等により増収増益となりました。また、ソリューションセールスも、資材販売・機械販売の好調な推移に加え、利益率の高い自社ブランド製品の販売増が寄与し、増収増益となりました。一方、情報コミュニケーションは、商業印刷物の減少やコスト増加等の影響を受け、減収減益となりました。また、当社グループでは海外事業の強化を進めており、海外売上高は35億37百万円(前期比3.6%増)、海外売上比率は10.3%(前期は10.0%)となりました。TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.では、当社グループ最大規模となる新工場が2025年10月より操業を開始しており、グローバルパッケージ事業の拡大に向けた基盤整備が進んでいると認識しております。売上原価は、前期に比べ94百万円増加し、269億82百万円(前期比0.4%増)となりましたが、売上原価率は前期の78.6%から78.3%へ改善しました。一方、販売費及び一般管理費は、人件費の増加、減価償却費、貸倒引当金繰入額、その他費用の増加などにより、前期に比べ2億59百万円増加し、61億94百万円(前期比4.4%増)となりました。この結果、営業利益は前期に比べ73百万円減少し、13億2百万円(前期比5.3%減)となりました。営業外収益は、受取配当金、為替差益、貸倒引当金戻入額などの増加により、前期に比べ65百万円増加し、2億12百万円となりました。営業外費用は、支払利息などの増加により、前期に比べ15百万円増加し、60百万円となりました。この結果、経常利益は前期に比べ23百万円減少し、14億55百万円(前期比1.6%減)となりました。特別利益は、固定資産売却益1億41百万円、投資有価証券売却益2億63百万円、会員権売却益3百万円などを計上したことにより、4億9百万円となりました。前期は補助金収入4億90百万円を計上していたことなどから、特別利益は前期に比べ1億38百万円減少しました。特別損失は、固定資産除売却損49百万円、減損損失81百万円、特別調査費用等6百万円、解体撤去引当金繰入額16百万円などを計上したことにより、1億54百万円となりました。前期は固定資産圧縮損4億64百万円などを計上していたことから、特別損失は前期に比べ5億52百万円減少しました。法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税3億90百万円、法人税等調整額2億円を計上したことにより、5億90百万円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べ1億33百万円減少し、11億14百万円(前期比10.7%減)となりました。当連結会計年度は、前期比では増収減益となりましたが、中期経営計画の2年目として、当連結会計年度に係る当初の収益目標を上回る結果となりました。また、半導体関連マスクの収益性改善、ソリューションセールスの伸長、海外売上比率の上昇などにより、国内印刷市場の縮小に対応した事業ポートフォリオ変革は一定の進捗があったものと認識しております。 b. 経営成績等に重要な影響を与えた要因当社グループの業績に重要な影響を与えた要因としては、中長期的な成長分野と位置付ける半導体関連マスク事業における収益性の改善、ソリューションセールスにおける販売活動の強化及び自社ブランド製品の販売増、ならびに情報コミュニケーションにおける国内印刷市場縮小の影響が挙げられます。半導体関連マスクにおきましては、AIサーバーやデータセンター関連需要の拡大を背景に、中長期的な市場成長が見込まれております。当連結会計年度においては、中国経済の低迷や世界的なEV市場の減速などの影響により市場環境はなお回復途上にあるものの、当社グループにおける各種マスク需要は回復基調で推移しました。また、国内では、拠点の統廃合や生産体制の再編、設備更新による生産性向上及び固定費の最適化を進めたことにより、収益性は着実に改善しました。ソリューションセールスにおきましては、全国拠点を活用した顧客ニーズの発掘ときめ細かなフォローに加え、展示会等を通じた販売活動の強化により、資材販売・機械販売ともに好調に推移しました。また、利益率の高い自社ブランド製品の販売増も寄与し、収益拡大につながりました。一方、国内の印刷市場では、ペーパーレス化の進展による市場の縮小、競争の激化、価格の低迷という構図が長期にわたり継続しており、引き続き厳しい状況が続いております。また、エネルギー価格や物流費、人件費の高騰のほか、断続的に実施される印刷用紙の値上げが広告宣伝媒体のデジタル化、いわゆる紙離れを一層加速させ、カタログ、チラシ等の商業印刷物の減少が続いております。このような状況下において、当社グループは、中期経営計画に掲げる既存事業の収益力強化、事業ポートフォリオの変革、成長分野への積極投資、株主還元の強化、攻めの経営を可能とするガバナンス体制への変革などの各種施策を着実に推進しました。当連結会計年度は、情報コミュニケーションが減益となった一方、半導体関連マスク及びソリューションセールスが増収増益となり、事業ポートフォリオ変革は着実に前進しているものと認識しております。また、資本効率の向上に向けては、成長分野への投資による収益力の強化に加え、政策保有株式の縮減、株主還元の強化、資本コストを意識した経営資源配分を進めることが重要であると認識しております。さらに、保有資産の効率性を継続的に検証し、事業上の必要性、収益性及び資本効率等を踏まえ、有効活用又は処分を含めた見直しを進めることで、事業ポートフォリオと資産ポートフォリオの両面から資本効率の向上を図ってまいります。これらの施策を通じて、PBR1倍超の早期実現を含む企業価値の向上を目指してまいります。 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。単位:百万円セグメント売上高前期比セグメント利益前期比経営上の位置付け情報コミュニケーション16,181△2.6%348△41.4%構造改革・収益構造転換ソリューションセールス13,825+16.7%392+51.3%提案型営業による収益拡大半導体関連マスク6,388+5.0%566+28.4%中核成長事業不動産賃貸782+0.9%424△5.2%安定収益基盤※上記の売上高及びセグメント利益は、セグメント間取引及び調整額控除前の数値であります。 (情報コミュニケーション)情報コミュニケーションでは、印刷事業を基盤に、グローバルパッケージ、ロジスティクス(BPOサポート)、システム関連、プロモーション支援を組み合わせたワンストップソリューションの提供により、顧客の課題解決を総合的に支援しております。国内の印刷市場では、ペーパーレス化の進展や少子高齢化による需要減少等により、カタログ、チラシ等の商業印刷物の需要は減少傾向にあります。このような環境のもと、当社グループは、紙媒体需要の取り込みを継続しつつも、グローバルパッケージ、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大により、印刷事業単体に依存する収益構造からの転換を進めております。また、印刷事業においては、需要構造の変化に対応するため、設備の統廃合や生産体制の見直しを進めるとともに、固定費の削減及び生産性向上に取り組むことで、収益力の改善を図ってまいります。グローバルパッケージ事業では、TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.において、2025年10月より当社グループ最大規模となる新工場の操業を開始しました。今後は、同工場の本格稼働を通じて、東南アジア地域における顧客のグローバル生産体制に対応した供給体制を強化し、情報コミュニケーションセグメントにおける収益基盤の拡充を図ってまいります。当連結会計年度においては、グローバルパッケージ、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大に取り組みましたが、商業印刷物の減少やコスト増加等の影響を補うには至らず、情報コミュニケーションセグメントの売上高は161億81百万円(前期比2.6%減)、営業利益は3億48百万円(前期比41.4%減)となりました。今後は、印刷事業における設備の統廃合、固定費削減及び生産性向上による収益力改善に加え、グローバルパッケージ事業の本格的な収益貢献、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大を通じて、印刷市場縮小の影響を緩和し、セグメント全体の収益構造の転換を進めてまいります。 (ソリューションセールス)ソリューションセールスでは、株式会社光文堂を中核として、日本全国に展開する拠点を活用し、顧客ニーズの発掘ときめ細かなフォローを通じてシェア拡大を図っております。また、印刷関連機材や資材の販売にとどまらず、顧客の設備投資や業務効率化に資する提案型営業を展開し、生産性向上や省人化ニーズへの対応を進めております。当連結会計年度においては、全国各地でのイベント出展による広告宣伝活動を行い、2025年10月には「第49回最新製本省力化機材展」、2026年1月にはPrint Doors2026(第62回光文堂新春機材展)を開催するなど、販売活動を強化しました。また、新商品の開発・販売では、オンデマンド段ボール加工機「KBD AUTO SLOTTER」の販売を開始いたしました。これらの取り組みにより、資材販売・機械販売ともに好調に推移しました。利益面では、増収効果に加え、利益率の高い自社ブランド製品の販売増が寄与し、増益となりました。この結果、ソリューションセールスセグメントの売上高は138億25百万円(前期比16.7%増)、営業利益は3億92百万円(前期比51.3%増)となりました。今後も、印刷関連総合商社としての全国拠点網を活用し、顧客の設備投資や省人化・効率化ニーズに対応した提案型営業を強化することで、収益拡大を図ってまいります。 (半導体関連マスク)半導体関連マスクでは、竹田東京プロセスサービス株式会社と株式会社プロセス・ラボ・ミクロンの国内2社、そして中国と東南アジアに展開する海外3社が連携し、会社の垣根を越えた人事交流や情報共有による課題解決、新製品開発に組織的に取り組むことで、グループ全体最適とシナジーの最大化を目指しております。世界半導体市場においては、AIサーバーやデータセンター関連をはじめとする需要拡大を背景に、中長期的な成長が見込まれており、当社グループにおける各種マスク需要も回復基調で推移しました。しかしながら、中国経済の低迷や世界的なEV市場の減速の影響もあり、本格回復には至りませんでした。分野別では、AIサーバー関連やスマートフォン、通信デバイス向けが好調に推移した一方、自動車分野においては、一部で生産面の調整の影響が見られたことに加え、EV需要の減速により、出荷は低調に推移しました。海外では、市場低迷が続く中国においても堅実に業績を確保した一方、タイ及びベトナムにおいては、市場環境の影響を受け、受注は弱含みで推移しました。一方、国内では、拠点の統廃合や生産体制の再編を進めることで、生産効率の向上及び固定費の最適化を図り、収益体質の強化に取り組みました。具体的には、株式会社プロセス・ラボ・ミクロンにおいて、本社工場の建替え及び本社工場・九州工場における生産設備の更新を実施し、生産性の向上を図るとともに、中部テクノロジーセンターを閉鎖し生産活動を集約することで、固定費の削減を推進しました。これらの取り組みにより、設備投資の効果と構造改革が相まって、収益性は着実に改善しました。この結果、半導体関連マスクセグメントの売上高は63億88百万円(前期比5.0%増)、営業利益は5億66百万円(前期比28.4%増)となりました。今後も、AIサーバー、データセンター、通信デバイス等の需要拡大を見据え、国内外の生産体制の最適化、設備更新による生産性向上、新製品開発を進め、中長期的な収益拡大を担う中核事業として強化してまいります。 (不動産賃貸)不動産賃貸では、当社グループが保有する土地・建物などの有効活用を目的として、連結子会社や外部顧客に対する不動産賃貸事業を行っております。当連結会計年度においては、保有資産の有効活用により安定収益を確保しましたが、コスト増加等の影響により減益となりました。この結果、不動産賃貸セグメントの売上高は7億82百万円(前期比0.9%増)、営業利益は4億24百万円(前期比5.2%減)となりました。 c. 中長期的な目標に照らした経営成績の分析・評価「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)中長期的な会社の経営戦略」にて、2024年5月14日に公表いたしました、2024年度から2026年度までの3年間を対象とする中期経営計画の概要を記載しております。また、「(4)目標とする経営指標」にて目標とする経営指標を記載しております。中期経営計画の2年目である2025年度(2026年3月期)においては、国内印刷市場の縮小という厳しい事業環境が継続する中、中長期的な収益拡大を担う中核事業と位置付ける半導体関連マスクが、設備更新及び拠点再編による生産性向上と固定費削減の効果により増収増益となりました。また、ソリューションセールスも販売活動の強化及び自社ブランド製品の販売増により収益拡大に寄与し、当社グループ全体として当連結会計年度に係る当初の収益目標を上回る結果となりました。一方で、情報コミュニケーションでは、商業印刷物の減少やコスト増加等の影響により減益となっており、印刷事業の構造改革に加え、グローバルパッケージ、BPO・ロジスティクス・DX領域の拡大を通じた収益構造の転換が重要な課題であると認識しております。今後も、半導体関連マスクを中核事業として強化するとともに、印刷事業の構造改革、BPO・ロジスティクス・DX領域及びグローバルパッケージ事業の拡大を通じて、事業ポートフォリオの変革をさらに推進してまいります。また、成長分野への投資による収益力の強化、政策保有株式の縮減、株主還元の強化、資本コストを意識した経営資源配分を進めることで、収益力及び資本効率の向上を図り、PBR1倍超の早期実現を含む企業価値の向上を目指してまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当期のキャッシュ・フローの概況(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期増減営業活動によるキャッシュ・フロー2,8161,129△1,687投資活動によるキャッシュ・フロー△1,274△1,458△184フリー・キャッシュ・フロー※1,542△328△1,871財務活動によるキャッシュ・フロー△921△477+444 現金及び現金同等物6,6865,935△751減価償却費9191,009+89固定資産取得による支出△1,820△1,992△172※フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計であります。当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは11億29百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは14億58百万円の支出となりました。この結果、フリー・キャッシュ・フローは3億28百万円のマイナスとなりました。また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は59億35百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益17億9百万円、減価償却費10億9百万円、減損損失81百万円などにより資金が増加した一方、投資有価証券売却益2億63百万円、固定資産除売却益92百万円、退職給付に係る負債の減少96百万円、売上債権の増加3億24百万円、法人税等の支払額3億68百万円などにより資金が減少したことにより、11億29百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出16億95百万円、無形固定資産の取得による支出2億97百万円などがあった一方、有形固定資産の売却による収入1億50百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入3億17百万円などがあったことにより、14億58百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入5億円があった一方、リース債務の返済による支出3億36百万円、長期借入金の返済による支出2億93百万円、配当金の支払額3億41百万円などがあったことにより、4億77百万円の支出となりました。当連結会計年度においては、成長分野への投資、設備更新、拠点再編等に伴う固定資産取得支出が営業活動によるキャッシュ・フローを上回ったことにより、フリー・キャッシュ・フローはマイナスとなりました。一方で、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は59億35百万円であり、自己資本比率も57.3%と引き続き高い水準を維持しております。また、有利子負債は前期末に比べ増加したものの、当社グループの事業規模に照らすと借入水準は抑制的な範囲にあるものと認識しております。これらを踏まえると、当社グループの財務健全性は確保されており、今後の成長投資やM&A等に対しても、財務規律を維持しながら、必要に応じて金融機関からの借入等による機動的な資金調達を行う余地を有しているものと考えております。当期のフリー・キャッシュ・フローのマイナスは、成長投資及び収益体質強化に向けた投資を実行した結果であり、今後は当該投資の効果を営業利益及び営業キャッシュ・フローの改善につなげることが重要であると認識しております。また、当社グループは、成長分野への投資を進める一方で、保有資産の効率性を継続的に検証し、事業上の必要性、収益性及び資本効率等を踏まえ、有効活用又は処分を含めた見直しを進めております。当連結会計年度においても、固定資産の売却等を通じて資産の入替えを進めており、今後も事業ポートフォリオと資産ポートフォリオの両面から経営資源の最適配分を図ってまいります。当社グループは、事業ポートフォリオの変革を進める中で、成長分野への事業投資、M&A、株主還元の強化、人的資本やDX戦略への投資に必要な資金を確保しつつ、財務規律を維持した資本政策を推進してまいります。資本配分にあたっては、財務健全性を確保しながら、成長投資と株主還元のバランスを重視し、資本コストを意識した経営資源配分を行う方針です。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成に当たっては、決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の報告金額、並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。

事業リスク

  • 印刷市場の縮小
    国内の印刷関連市場(紙媒体)は、デジタル化の進展やメディアの多様化により長期的に縮小傾向にあります。これが想定以上に加速すると、情報コミュニケーションセグメントの操業度低下や固定費負担の増加により、業績に大きな影響を与える可能性があります。特に、DXの拡大や印刷用紙の値上げがこの傾向を加速させています。
  • 事業の季節的変動
    同社グループの事業は、国内向け印刷関連市場が中心であり、顧客の事業年度に合わせた仕事が多いため、下期(10月~3月)に売上や利益が偏重する傾向があります。過去10会計年度の平均では、下期が売上高の53%、営業利益の73%を占めており、この時期に予期せぬビジネス阻害要因が発生した場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料価格の高騰
    印刷用紙、インク、版などの原材料や、電気・ガスといったエネルギー価格は、世界情勢や市況、為替レートなどにより変動します。特に印刷用紙は原材料費に占める割合が大きく、価格高騰は生産コストを押し上げます。販売価格への転嫁が難しい場合や、転嫁により顧客が紙媒体以外の広告媒体へシフトする可能性があり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,594 文字
3【事業等のリスク】(1)当社グループにおけるリスク管理体制について当社グループでは、グループ全体における事業リスクを管理するため、各部署やグループ各社の担当責任者を構成員とするリスク管理委員会を設置しております。リスク管理規程に基づき、個々のリスク(コンプライアンス、経営戦略、業務運営、環境、災害、人的資本、情報セキュリティなど)に対処する責任部署を定めるとともに、グループ全体のリスクを網羅的・統括的に管理する体制としております。各部署やグループ各社は担当業務に関するリスクの抽出を行い、優先的に対応すべきリスクと対応策を検討し、内部統制推進部署(同委員会事務局)へ報告しております。内部統制推進部署は報告されたリスクを総括し、同委員会へ報告しております。なお、経営上の重大なリスクへの対応方針その他リスク管理の観点から重要な事項については、取締役会へ報告しております。 (2)主要なリスクについて有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに重要な影響を与える可能性があると認識しているリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末において当社グループが判断しているものです。 ① 印刷関連市場(紙媒体)の縮小当社グループのうち、情報コミュニケーションを中心とする事業では、国内向け印刷関連市場における商業印刷物や販促関連の案件等を取り扱っており、デジタル化の進展やメディアの多様化が進む中で、印刷関連市場(紙媒体)は長期にわたり縮小し、今後もその傾向が継続することが想定されます。印刷関連市場(紙媒体)の縮小が想定を超えて急激に進んだ場合には、操業度の低下により労務費や減価償却費などの固定費負担が高まるなど、業績に大きな影響を与える可能性があります。印刷関連市場(紙媒体)の縮小は長期にわたり継続的に続いており、かつ近年ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の拡大や断続的に実施されている印刷用紙の値上げによりその動きがさらに加速しているため、最優先で解消するべきリスクとして認識しております。当社グループとしては、半導体関連マスク事業の強化や新事業開発の強化により、紙媒体への依存度が高い従来型ビジネスモデルからの転換を急ぐとともに、生産設備(その種類・能力と配置)の最適化により、市場縮小による受注減少に柔軟に対応できる低コスト生産体制の整備を進めております。 ② 事業の繁閑当社グループのうち、情報コミュニケーションを中心とする事業では、国内向け印刷関連市場が中心で、かつカタログ等の商業印刷を主力としていることから、顧客の事業年度に合わせた仕事(4月、1月のタイミングで更新される印刷物や期末の予算消化案件)が多く、下期に売上・利益が偏重する傾向があります。連結ベースで、下期が年間に占める割合は、過去10会計年度の平均で、売上高で53%、営業利益で72%となっており、同時期に何らかのビジネス阻害要因が発生した場合は、業績に大きな影響を与える可能性があります。過去には、東日本大震災や新型コロナウイルス感染拡大に伴う広告宣伝活動の自粛等により、繁忙期の需要に影響が生じたことがあります。当社グループとしては、顧客にワンストップソリューションを提供するビジネスモデルを確立し、年間を通して安定的に継続受注できる案件を増やすとともに、BPO・ロジスティクス・DX領域、グローバルパッケージ事業及び半導体関連マスク事業等、季節性の異なる事業領域の拡大を通じて、事業の繁閑による業績変動リスクの低減を図ってまいります。 ③ 紙媒体需要の縮小及び価格競争の激化当社グループのうち、情報コミュニケーションを中心とする事業では、長期にわたり縮小し続けている紙媒体需要に対して供給能力過剰の状態が続いており、それに伴い受注単価は下落または低位安定の状態が続いております。今後印刷関連市場(紙媒体)の縮小が想定を超えて急激に進んだ場合、受注単価の低下、設備稼働率の低下、固定費負担の増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、生産性の向上や仕入コストの削減、DXの活用による業務効率化、印刷事業における生産設備(その種類・能力と配置)の最適化による低コスト生産体制の構築を進めております。また、BPO・ロジスティクス・DX領域、グローバルパッケージ事業等の拡大を通じて、紙媒体需要に依存する収益構造からの転換を図ってまいります。 ④ 原材料等の価格高騰当社グループが事業活動において使用する原材料、資材、部材、外注加工費、エネルギー及び物流費等は、世界情勢の変化、市況、為替レート、エネルギー価格、物流需給、サプライチェーンの状況等により変動します。特に、原材料・エネルギー価格の上昇、物流費の高騰、サプライチェーンの混乱、又は主要仕入先における減産・供給制約等が生じた場合には、仕入価格の上昇、生産コストの増加、納期遅延等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、販売価格への適切な転嫁、複数購買先の確保、在庫管理の適正化、調達条件の見直し、生産性向上、DXの活用による業務効率化、設備配置の最適化等により、コスト上昇の影響の低減に努めております。また、印刷事業においては、設備の統廃合及び固定費削減を進めるとともに、BPO・ロジスティクス・DX領域、グローバルパッケージ事業、半導体関連マスク事業等の拡大を通じて、特定の原材料や市場環境に過度に依存しない収益構造への転換を図ってまいります。 ⑤ 主要顧客の動向当社グループには、取引額の大きい主要顧客が複数存在しております。継続的な取引関係は当社グループの強みである一方、それら主要顧客の属する業界の動向、ビジネスモデルや調達方針の変更、企業統合等により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存の主要顧客との関係深化に努めるとともに、幅広い業界・業種に対する新規顧客開拓、提案型営業の強化、BPO・ロジスティクス・DX領域、グローバルパッケージ事業及び半導体関連マスク事業等の拡大を通じて、特定顧客の動向に過度に左右されない事業基盤の構築を図ってまいります。 ⑥ 人材の確保・育成当社グループが持続的に事業を発展させるためには、営業、製造、開発、管理等、それぞれの分野に精通したプロフェッショナル人材や管理能力に優れたマネジメント人材を継続的に確保、育成していくことが必要となります。また、今後拡大が期待される海外事業をより一層強化するためには、優秀な現地人材を採用するとともに、事業戦略に沿ったグローバル人材の確保も必要となります。しかしながら、優秀な人材の獲得は競争が厳しく、特に国内においては少子高齢化に伴う労働人口の減少もあり、優秀な人材の獲得や育成が計画通りに進まない場合や優秀な人材が流出した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その対策として、新卒採用や中途採用を積極的に進めるとともに、「竹田iPグループ 人権方針」及び「竹田iPグループ 人的資本に関する方針」を制定し、人材育成の充実を図るほか、多様な社員が活躍できる職場環境の整備を進めております。また、グローバル人材の確保におきましては、外国人留学生を採用し、日本と海外を結ぶ現地管理者として育成するほか、現地人材の採用を積極的に進めてまいります。 ⑦ 最高経営責任者(CEO)の後継者育成当社では経営者の育成を進めておりますが、最高経営責任者(CEO)の計画的な育成には至っておらず、重大な経営課題のひとつと認識しております。最高経営責任者(CEO)が業務執行できなくなった場合や後継者候補の育成が適切に進まなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では取締役会の任意の諮問機関として、取締役会が選定する3名以上の取締役で構成し、その過半数を独立社外取締役とする指名・報酬諮問委員会を設置しております。今後は指名・報酬諮問委員会を通じて後継者候補の育成計画を立案し、実行してまいりたいと考えております。 ⑧ 新規事業に関わるリスク当社グループは、国内印刷関連市場における紙媒体需要の縮小や価格競争の継続を踏まえ、半導体関連マスク事業、グローバルパッケージ事業、BPO・ロジスティクス・DX領域等の成長領域の拡大及び新規事業の開発に取り組んでおります。しかしながら、新規事業及び成長領域については、市場環境の変化、競争の激化、技術革新への対応、人材の確保・育成、投資回収の長期化、M&A等における期待したシナジー又は収益性の未実現等により、当初想定した成果を得られない可能性があります。その場合、事業ポートフォリオの転換が遅れ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、既存事業との関連性、収益性、成長性及び実現可能性を慎重に検討しながら、新規事業開発及びM&Aの検討を進め、収益構造の転換を図ってまいります。 ⑨ 売掛債権の未回収当社グループでは、与信管理と債権の回収管理を重視し貸倒れの極小化に努めておりますが、景況や産業構造の変化に伴い、顧客の倒産などによる貸倒れが生じるリスクは常にあるものと認識しております。貸倒れが一定規模以上で発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、新規顧客とは取引開始時にて信用調査を行い、さらにその後も定期的に信用調査を行い、与信限度額の設定・見直しを行っております。また、既存顧客との取引状況を毎月確認しており、信用状況に変化が生じた場合は、ファクタリングなどの債権保証サービスの活用や取引停止などの対策を速やかに講じております。 ⑩ 情報セキュリティ当社グループでは、多くの顧客情報及び顧客からの受注案件にかかる顧客の機密情報を取り扱っております。予期せぬ事情により情報の流出、不正使用など情報セキュリティにかかるインシデントが発生する恐れがあります。また、標的型攻撃メール等によるウイルス感染のリスクが高まっており、情報システムが一定期間機能不全に陥る事態も想定する必要があります。これらインシデントや情報セキュリティ対応のために多額の費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすほか、社会的信用を失う可能性があります。その対策として、プライバシーマークやISO27001の認証取得を通じた諸規程の整備と運用、メール誤配信防止のチェックシステムの活用、専用ルームの設置や警備会社との提携、専用のデータセンターの利用、入退室のセキュリティシステムの導入、自社制作のガイドライン「ITセキュリティハンドブック」を活用した社員教育を行うほか、インシデント費用の発生に備えてサイバー保険に加入するなど、万全を期しています。 ⑪ 気候変動のリスク気候変動による影響が深刻化しており、世界が低炭素社会に移行する際の「移行リスク」として、温室効果ガス排出規制などの法規制への対応にて、設備投資や技術開発に関する追加費用が発生する可能性があります。さらに、これらの法規制に対応した製品・サービスへの顧客ニーズの高まりに対応する必要が生じ、要求水準を満たさない場合は販売機会の損失につながる恐れがあります。また、気候変動に伴う自然災害の発生による「物理的リスク」として、工場における生産停止やサプライチェーンの寸断による製品供給が停滞する可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの活動や経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。気候変動リスクへの対応としては、当社グループでは「竹田iPグループ サステナビリティに関する方針」及び「竹田iPグループ 環境方針」にて今後の取り組む課題として「カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み」を明文化するとともに、長期的な視点でリスクや課題を分析し、対策を進めてまいります。 ⑫ 災害の発生地震や水害などの大規模な災害が発生した際には、電力の供給停止や物流網の寸断など、社会的インフラに重大な被害が及ぶ可能性があります。原材料の仕入先や協力工場を含めた生産・流通体制が維持できない場合には、当社グループの活動に大きな影響を与える可能性があります。当社グループでは、発生時期が予測できないこれらの災害リスクに対しては、生産拠点の分散化と、製造設備など主要設備に防火・耐震対策を施すとともに、BCP(事業継続計画)を策定するなどの対策を講じております。 ⑬ 感染症の世界的蔓延(パンデミック)新型インフルエンザなど、人類が免疫を持っておらず、治療薬やワクチンが存在しないような感染症の世界的蔓延(パンデミック)が発生した場合は、当社グループ従業員の感染による操業停止及び出荷遅延が生じる可能性があります。また、顧客における操業停止や販売促進活動の自粛による受注減少、仕入先や協力工場からの供給が停滞するなど、当社グループの活動や経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは社員及び家族の健康と安全に配慮しつつ、顧客への製品やサービスの提供に影響を及ぼすことがないよう、感染予防と事業継続に取り組むとともに、経営成績等への影響を極小化する体制構築に努めてまいります。

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