7883

サンメッセ(7883)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 印刷事業が主力
    サンメッセグループは、企画、デザイン、製版、印刷、製本といった一連の工程を手掛ける印刷事業を主軸としています。会社案内やカタログ、ポスター、ダイレクトメールなどの商業印刷から、取扱説明書や書籍の出版印刷、さらにはパッケージ印刷まで幅広く対応し、企業のプロモーションや情報伝達を支援することで収益を上げています。
  • 情報コミュニケーション事業
    近年では、単なる印刷物の制作にとどまらず、WEBサイト制作、動画コンテンツ、ARアプリ開発、3DCG、デジタルサイネージといったデジタルコンテンツ制作にも力を入れています。これにより、顧客の多様な情報発信ニーズに応え、印刷とデジタルを融合した総合的なコミュニケーションサービスを提供することで、新たな収益源を構築しています。
  • イベント事業も展開
    印刷事業の他に、各種イベントの企画・運営を行うイベント事業も手掛けています。これは、企業のプロモーション活動を多角的にサポートする一環であり、印刷物とイベントを組み合わせることで、顧客への付加価値を高め、事業領域の拡大を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 印刷事業が収益の柱
    サンメッセグループの主要な収益源は印刷事業であり、売上高159.60769億円、営業利益1.23195億円を計上しています。会社案内、カタログ、ポスターなどの商業印刷から、書籍、パッケージ、デジタルコンテンツ制作まで、幅広い印刷関連サービスを提供し、グループ全体の業績を牽引しています。
  • イベント事業も展開
    印刷事業に加えて、イベント事業も手掛けており、売上高4.75623億円、営業利益0.10319億円となっています。各種イベントの企画・運営を通じて、顧客のプロモーション活動を多角的に支援し、印刷事業との相乗効果も期待できる事業領域です。
  • 多角的な事業展開
    サンメッセグループは、印刷事業とイベント事業を主たる事業内容としており、印刷事業においては商業印刷、出版印刷、包装・パッケージ印刷、情報コミュニケーション関連など多岐にわたるサービスを提供しています。これにより、顧客の多様なニーズに対応し、安定した収益基盤の構築を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Printing 事業 160 1 0.8%
Event 事業 5 0 2.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|808 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び連結子会社3社により構成されており、企画、デザイン、製版、印刷、製本及びこれらに関連する付帯事業を中心とした印刷事業並びにイベント事業を主たる事業の内容としております。当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであり、印刷事業については当社及び株式会社Sinc並びにSun Messe(Thailand)Co.,Ltd.が、イベント事業については日本イベント企画株式会社が営んでおります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。区分主要品目及び事業内容印刷事業商業印刷関連会社案内、入社案内、入学案内、社内報、新聞、製品カタログ、ポスター、カレンダー、ダイレクトメール、折込広告、パンフレット、証券、各種ビジネスフォーム、伝票、シール、ステッカー、ノベルティ、図書カード、プリペイドカード、CD-ROM・DVD-ROM各種タイトル、DPS(データ・プリント・サービス)、POD(プリントオンデマンド)出版印刷関連取扱説明書、社史、年史、記念誌、月刊誌、行政広報、一般書籍包装・パッケージ印刷関連パッケージ、包装紙、ショッピングバッグ、宅配袋、ダンボールケースコーポレート・コミュニケーション関連統合報告書、CSRレポート、各種コーポレート・ツール、サステナビリティ関連等のコンサルティング業務情報コミュニケーション関連WEBサイト、動画等のデジタルコンテンツ制作、ARアプリ開発、3DCG、デジタルサイネージIPS関連印字、封入、封緘を行うデータ・プリント・サービス業務BPO関連組み立て、セットなどの仕分け梱包発送業務その他特殊印刷関連特殊な印刷物や上記印刷物以外の製品・サービスの提供イベント事業各種イベントの企画、運営 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
価格競争が激化し受注価格の低下が発生しており、努力で価格低下を吸収できない場合があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済環境及び需要動向に関するリスク / 法律・規制・著作権に関するリスク / 事業活動中断のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

サンメッセの事業内容(イベント・展示会装飾、広告制作など)において、特許やブランド力による明確な無形資産の優位性は確認できない。個別のクリエイティブやノウハウは存在するものの、模倣困難性や独占性は低いと判断される。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

イベント・展示会装飾においては、一度取引実績のある業者に対して、信頼性や過去の成功体験から継続的な発注を行う傾向が見られる。しかし、新規参入や他社への切り替えコストが極めて高いわけではなく、価格や提案力次第で乗り換えの可能性は十分にある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

サンメッセの事業モデルは、顧客との直接的な取引が中心であり、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果は発生しない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

イベント・展示会装飾業界は、一般的に労働集約的な側面が強く、サンメッセが構造的に圧倒的なコスト優位性を確立している証拠は乏しい。資材調達や効率的なオペレーションによる一定のコスト管理は行われていると推測されるが、競合他社との大きな差はないと考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

イベント・展示会装飾業界は多数のプレイヤーが存在する競争環境であり、サンメッセが業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは言えない。一定の規模を持つことで、資材調達や人材確保において多少の効率性は見込める可能性がある。

  • 幅広い印刷物に対応
    サンメッセグループは、商業印刷、出版印刷、包装・パッケージ印刷、特殊印刷など、多岐にわたる印刷物の制作に対応できる技術と体制を持っています。これにより、顧客の様々なニーズにワンストップで応えることが可能であり、競合他社に対する強みとなっています。
  • デジタル技術との融合
    WEBサイト制作、動画、ARアプリ開発、3DCGといったデジタルコンテンツ制作能力を保有しており、印刷事業と連携させることで、顧客に対してより包括的な情報コミュニケーションソリューションを提供できます。これにより、ペーパーレス化が進む市場環境においても、顧客の多様な情報発達ニーズに対応し、競争力を維持しています。
  • コーポレートコミュニケーション支援
    統合報告書やCSRレポート、サステナビリティ関連のコンサルティング業務など、企業のコーポレートコミュニケーション全般を支援するサービスを提供しています。これは、単なる印刷物の制作に留まらず、企業のブランディングや情報開示戦略に深く関わることで、顧客との長期的な関係構築に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、常にお客さまを第一に考え、印刷を核に、持続的に発展し、社会に貢献することを経営理念として掲げ、さらに以下の3つの経営基本方針によって当社が目指すべき姿を明確にしております。① 技術革新印刷業界は日進月歩で技術が進化を続けています。サンメッセでも、その波に乗り遅れることなく、常に新しい技術を開発し、または設備を導入し、最先端の技術革新を続けてきました。これからも、最先端の情報に敏感に、常に新しい技術革新に挑戦していきます。② 法令順守サンメッセでは、法令はもちろん各種規則や社会的規範などを守り、常に公正な企業活動を行うことを基本としています。社内には「監査室(内部統制)」や「コンプライアンス委員会」「リスク管理委員会」などを設け、コンプライアンスに対する社員の意識向上を維持しています。③ 環境保護サンメッセでは、社会の一翼を担う企業として、「サンメッセ環境宣言」を発して、印刷を核とした環境保全に努めています。個々の環境にやさしい印刷技術を採用してお客さまに提供している他、社内でも社員一丸となって環境活動を実施しています。 (2) 目標とする経営指標当社は、生産性の向上と経費削減を推進することにより営業利益率を高め、自己資本当期純利益率(ROE)を向上することを目標とし、企業価値の増大に努めていく所存であります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題今後の見通しにつきましては、世界経済は、各国の金融政策や通商政策の動向、中国をはじめとする主要国の景気動向、並びにイラン情勢を含む中東地域の緊迫化等に伴う地政学的リスクやエネルギー需給の変動等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと思われます。また、我が国経済においても、物価上昇が個人消費に与える影響に加え、人件費・物流費等のコスト上昇や人手不足による供給制約、円相場及び資源価格の変動等が企業収益や設備投資の下押し要因となることが懸念されます。さらに、印刷業界においても、原材料調達への不安が出始めている状況です。当社グループにおきましては、2026年度においても、VUCAの時代を生き抜き、10年後の創業100周年を目指すべく、90周年を契機に制定したコーポレート・パーパス『対話(コミュニケーション)と技術力で、“感動をデザイン”する。』を掲げ、サステナビリティ経営を基軸として持続的成長を図り、当社新ビジョンである「印刷を、超えた『総合コミュニケーション企業』へ」の実現に向け、具体的な取り組みを継続して推し進めてまいります。 ① 新たな経営理念体系を策定当社は2025年、創業90周年を機に、2035年の100周年に向け、さらにその先の未来においても、全社員が想いを一つにできるよう、当社のDNAであり経営の根幹である社是・経営理念の一部改訂を行い、当社初のコーポレート・パーパスを策定いたしました。さらにパーパスの実現に向けて、グループ全体で共有すべき価値観としてのミッション(使命)、ビジョン(ありたい姿)、バリューズ(価値観)を同時に制定しました。当社初となるコーポレート・パーパスは、創業以来、当社が重視してきた「お客さまを大切にする姿勢」と、総合印刷企業としての「ものづくりへのこだわり」によって、お客さま・地域社会をはじめとするあらゆるステークホルダーに対して「感動」という価値を創出するという当社グループの強い想いを示したものです。当社は新たな経営理念体系をもとに、2035年のありたい姿として掲げる、「印刷を、超えた『総合コミュニケーション企業』」の実現に向けた変革に挑戦してまいります。 ② 当社を取り巻く環境現在の印刷業界は、デジタルシフトの進展による情報伝達手段の多様化や、ペーパーレス化の加速により、市場構造が劇的に変化しています。加えて、世界的な原材料・エネルギー価格の高騰や、脱炭素社会に向けた環境負荷低減への要請が一段と強まっております。このような先行きの不透明感が増すなか、労働力不足への対応や生産プロセスのDX化など、事業継続における効率性と持続可能性の両立が不可欠な状況にあります。 ③ 新経営ビジョン(中長期経営計画)「Change -SX2035- 印刷を、超える。」このような環境変化に対応すべく、当社は創業100周年にあたる2035年をターゲットにした新経営ビジョン(中長期経営計画)「Change -SX2035- 印刷を、超える。」を策定いたしました。新経営ビジョン(中長期経営計画)の基本方針として「印刷を、超えた『総合コミュニケーション企業』」を掲げ、①事業ポートフォリオの確立、②成長領域の安定成長と高収益体質への転換、③多様な人材の尊重とイノベーションを生む自律型組織の実現に向けて取り組みます。コア事業である商業印刷を堅持しつつ、IPS(セキュア事業)、パッケージといった成長領域へ経営資源を重点配分し、2035年までに「印刷を超えた領域」での収益の柱を確立します。従来の印刷業の枠を超え、新たな顧客価値を創造する『総合コミュニケーション企業』へと、事業ドメインを再定義し、持続可能な成長軌道を描いてまいります。 ④ 第一次中期経営計画(FY2026-FY2028)における重点施策このビジョン実現に向けた基盤づくりとなる第一次中期経営計画では「構造改革」と「会社変革に向けた事業推進」を基本方針に、以下の重点施策に取り組みます。 (1) 利益創出製造工程の徹底した数値化・可視化を推進し、生産リードタイムの削減を目指します。内製稼働率を高める受注活動に注力することにより、限界利益を重視した高効率な収益モデルを確立します。これにより製造工程における固定費比率を圧縮し、資産回転率を高めることで収益性を向上させます。(2) 稼ぐ会社への体質改善市場成長率の高い大都市圏(東京・名古屋・大阪)でのリソースを強化し、各商圏におけるシェア拡大を図ります。同時に、単なる物品の提供から、お客さまのビジネスに深く入り込む高付加価値なサービスの提供へとシフトし「稼ぐ力」を底上げします。また、原価低減を実現する印刷ワークフローの自動化にも取り組み、製造工程における利益確保を抜本的に変える基盤構築に取り組みます。(3) 事業ポートフォリオ確立に向けた基盤づくり収益性の高いIPS分野、持続的な成長が見込まれるパッケージ分野など、成長市場に対するリソースの投下を重点的に行います。また同時に目的を持った業務提携、資本提携を戦略的に進め、将来性や収益性の高い事業領域の拡大も推進します。 ⑤ コーポレート機能の基盤構築新経営ビジョン「Change -SX2035- 印刷を、超える。」の実現に向け、変革を支える経営基盤の構築を優先課題の一つとして掲げています。特に「人的資本」と「DX」については、重点的に施策を推進することで、持続的な企業価値の向上を図ります。当社では人材を「資本」と捉え、個々の成長を将来的な事業成果へとつなげる「人的資本経営」を推進しています。90周年事業では、社内公募型のサクセッションプランを実施し、次世代のリーダー層に対して経営スキルの習得機会を提供しました。さらに本プログラムより選抜したメンバーが、新たな企業理念体系や新経営ビジョン(中長期経営計画)の策定プロセスに参画。次世代の感性を戦略へと昇華させると同時に、未来の経営を自らデザインするオーナーシップの醸成を図りました。また新事業開発プロジェクトにおいても、社内選考を通過した女性チームによる新規事業の立ち上げ準備が着実に進んでいます。当社では引き続き、多様な人材が能力を最大限に発揮するための教育機会の提供をはじめ、人事評価制度の改定やウェルビーイング向上に資する取り組みを積極的に推進します。またDX分野においては、新たなMIS(経営情報システム)の整備を進め、経営指標のリアルタイムな可視化による、迅速な経営判断を行うための基盤を整備します。営業見積や生産計画など、実務レベルでのAI実装を推進し、自動化によって創出したリソースを高付加価値業務へとシフトすることで、テクノロジーを「競争力の源泉」として活用してまいります。 ⑥ 資本政策持続的な企業価値の向上と資本効率の改善を重視した資本政策を推進するため、当社は財務健全性の維持を前提としつつ、既存事業で創出したキャッシュを成長領域へ優先的に再投資し、あわせて適切な株主還元を実施することで、最適な資本構成を追求してまいります。まず、中長期的な収益基盤の拡大を図るための施策として「戦略的な投資枠」を設定いたします。この投資枠は、成長事業や成長市場における設備投資やコーポレート機能の高度化を目的とするシステム開発に加え、事業競争力をさらに強化するためのM&Aや戦略的提携へと機動的に配分してまいります。大型の戦略投資が必要となった場合には、財務健全性を十分に勘案したうえで、手元流動性の活用のみならず有利子負債の機動的な活用も検討し、資本コストを意識した最適な資金調達を行います。また、資本効率(ROE)の向上を意識し、政策保有株式の継続的な縮減を進め、そこで得られた資金を成長投資や株主還元に充当することで、バランスシートの最適化を図ります。事業成長に伴う利益成長に応じ、安定的な配当の維持・継続を基本としつつ、配当性向を意識した還元に努め、経営の重要課題として株主への利益還元に取り組んでまいります。 ⑦ サステナビリティ経営の推進当社は、2025年5月に創業90周年を迎えたことを機に、2035年に向けた100年企業を目指し、さらにその先の未来を見据えたコーポレート・パーパス「対話(コミュニケーション)と技術力で、“感動をデザイン”する。」を新たに制定し、これを実現するためのミッション・ビジョン・バリューズを併せて策定しました。当社は、岐阜県下の上場企業で真っ先にSDGs宣言を発し、17のゴールのうち7つを貢献すべき課題として特定しています。その行動の軸となるのが、サンメッセ社会価値共創事業モデル「SSI-G(SunMesse Social Impact Gifu)」です。当社が運営するSDGs共創プラットフォーム「Re:touch(リ:タッチ)」を中心に、文化、教育、リジェネレーション(再生)、環境、DXの5つのフィールドで、産官学やNPO/NGOなど数多くのパートナーシップを創出し、岐阜県内における独自のポジション構築に努めています。また新たな取り組みとして、岐阜県を中心とした地域金融機関と連携し、中小企業を含めた地域企業のサステナビリティ経営を加速させる協働モデルの構築を進めています。喫緊の課題である気候変動対策については、2022年6月に当社としてのカーボンニュートラル宣言を公表し、2050年カーボンニュートラルを実現すべく、現状の温室効果ガス排出量と長期目標とのギャップを精緻に把握したうえで、削減ロードマップの再構築に取り組んでいます。併せて、SBT(Science Based Targets)認定の取得を目指し、科学的根拠に基づく削減目標の設定に向けた検討を進めています。引き続きCDP※1への自主回答、TCFD※2提言、経済産業省が推進するGXリーグ※3にも参加し、脱炭素に向けた包括的な取り組みを進めてまいります。人的資本に関する取り組みとしては、2023年に取得した女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定(3つ星)」に加え、2026年3月には「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定されました。また、岐阜市が推進するWORK! DIVERSITYに係る「雇用施策検討会議」に当社代表取締役社長が発起人として参画し、就労困難者の雇用拡大に向けた提言書を岐阜市長へ提出するなど、誰もが自分らしく働ける社会の実現に向けた取り組みを「岐阜モデル」として推進しています。 その他ESG課題についても、国際的な評価機関からの評価も受けつつ取り組みを継続的に見直し、あらゆるステークホルダーとの共創による、サステナビリティ経営推進の仕組みづくりに積極的に取り組んでいます。これらの活動を通じて、100周年、さらにその先においても、社会に選ばれる企業であり続けられるよう邁進してまいります。 ※1 Carbon Disclosure Project※2 気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)※3 経済産業省が公表した「GXリーグ基本構想」に基づき設置され、持続可能な成長実現を目指す企業が、様々な企業群や官公庁、大学などと一体となり、経済社会システムの変革や新たな市場を作るための実践を行う場
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、常にお客さまを第一に考え、印刷を核に、持続的に発展し、社会に貢献することを経営理念として掲げ、さらに以下の3つの経営基本方針によって当社が目指すべき姿を明確にしております。① 技術革新印刷業界は日進月歩で技術が進化を続けています。サンメッセでも、その波に乗り遅れることなく、常に新しい技術を開発し、または設備を導入し、最先端の技術革新を続けてきました。これからも、最先端の情報に敏感に、常に新しい技術革新に挑戦していきます。② 法令順守サンメッセでは、法令はもちろん各種規則や社会的規範などを守り、常に公正な企業活動を行うことを基本としています。社内には「監査室(内部統制)」や「コンプライアンス委員会」「リスク管理委員会」などを設け、コンプライアンスに対する社員の意識向上を維持しています。③ 環境保護サンメッセでは、社会の一翼を担う企業として、「サンメッセ環境宣言」を発して、印刷を核とした環境保全に努めています。個々の環境にやさしい印刷技術を採用してお客さまに提供している他、社内でも社員一丸となって環境活動を実施しています。 (2) 目標とする経営指標当社は、生産性の向上と経費削減を推進することにより営業利益率を高め、自己資本当期純利益率(ROE)を向上することを目標とし、企業価値の増大に努めていく所存であります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題今後の見通しにつきましては、世界経済は、各国の金融政策や通商政策の動向、中国をはじめとする主要国の景気動向、並びにイラン情勢を含む中東地域の緊迫化等に伴う地政学的リスクやエネルギー需給の変動等の影響により、先行き不透明な状況が続くものと思われます。また、我が国経済においても、物価上昇が個人消費に与える影響に加え、人件費・物流費等のコスト上昇や人手不足による供給制約、円相場及び資源価格の変動等が企業収益や設備投資の下押し要因となることが懸念されます。さらに、印刷業界においても、原材料調達への不安が出始めている状況です。当社グループにおきましては、2026年度においても、VUCAの時代を生き抜き、10年後の創業100周年を目指すべく、90周年を契機に制定したコーポレート・パーパス『対話(コミュニケーション)と技術力で、“感動をデザイン”する。』を掲げ、サステナビリティ経営を基軸として持続的成長を図り、当社新ビジョンである「印刷を、超えた『総合コミュニケーション企業』へ」の実現に向け、具体的な取り組みを継続して推し進めてまいります。 ① 新たな経営理念体系を策定当社は2025年、創業90周年を機に、2035年の100周年に向け、さらにその先の未来においても、全社員が想いを一つにできるよう、当社のDNAであり経営の根幹である社是・経営理念の一部改訂を行い、当社初のコーポレート・パーパスを策定いたしました。さらにパーパスの実現に向けて、グループ全体で共有すべき価値観としてのミッション(使命)、ビジョン(ありたい姿)、バリューズ(価値観)を同時に制定しました。当社初となるコーポレート・パーパスは、創業以来、当社が重視してきた「お客さまを大切にする姿勢」と、総合印刷企業としての「ものづくりへのこだわり」によって、お客さま・地域社会をはじめとするあらゆるステークホルダーに対して「感動」という価値を創出するという当社グループの強い想いを示したものです。当社は新たな経営理念体系をもとに、2035年のありたい姿として掲げる、「印刷を、超えた『総合コミュニケーション企業』」の実現に向けた変革に挑戦してまいります。 ② 当社を取り巻く環境現在の印刷業界は、デジタルシフトの進展による情報伝達手段の多様化や、ペーパーレス化の加速により、市場構造が劇的に変化しています。加えて、世界的な原材料・エネルギー価格の高騰や、脱炭素社会に向けた環境負荷低減への要請が一段と強まっております。このような先行きの不透明感が増すなか、労働力不足への対応や生産プロセスのDX化など、事業継続における効率性と持続可能性の両立が不可欠な状況にあります。 ③ 新経営ビジョン(中長期経営計画)「Change -SX2035- 印刷を、超える。」このような環境変化に対応すべく、当社は創業100周年にあたる2035年をターゲットにした新経営ビジョン(中長期経営計画)「Change -SX2035- 印刷を、超える。」を策定いたしました。新経営ビジョン(中長期経営計画)の基本方針として「印刷を、超えた『総合コミュニケーション企業』」を掲げ、①事業ポートフォリオの確立、②成長領域の安定成長と高収益体質への転換、③多様な人材の尊重とイノベーションを生む自律型組織の実現に向けて取り組みます。コア事業である商業印刷を堅持しつつ、IPS(セキュア事業)、パッケージといった成長領域へ経営資源を重点配分し、2035年までに「印刷を超えた領域」での収益の柱を確立します。従来の印刷業の枠を超え、新たな顧客価値を創造する『総合コミュニケーション企業』へと、事業ドメインを再定義し、持続可能な成長軌道を描いてまいります。 ④ 第一次中期経営計画(FY2026-FY2028)における重点施策このビジョン実現に向けた基盤づくりとなる第一次中期経営計画では「構造改革」と「会社変革に向けた事業推進」を基本方針に、以下の重点施策に取り組みます。 (1) 利益創出製造工程の徹底した数値化・可視化を推進し、生産リードタイムの削減を目指します。内製稼働率を高める受注活動に注力することにより、限界利益を重視した高効率な収益モデルを確立します。これにより製造工程における固定費比率を圧縮し、資産回転率を高めることで収益性を向上させます。(2) 稼ぐ会社への体質改善市場成長率の高い大都市圏(東京・名古屋・大阪)でのリソースを強化し、各商圏におけるシェア拡大を図ります。同時に、単なる物品の提供から、お客さまのビジネスに深く入り込む高付加価値なサービスの提供へとシフトし「稼ぐ力」を底上げします。また、原価低減を実現する印刷ワークフローの自動化にも取り組み、製造工程における利益確保を抜本的に変える基盤構築に取り組みます。(3) 事業ポートフォリオ確立に向けた基盤づくり収益性の高いIPS分野、持続的な成長が見込まれるパッケージ分野など、成長市場に対するリソースの投下を重点的に行います。また同時に目的を持った業務提携、資本提携を戦略的に進め、将来性や収益性の高い事業領域の拡大も推進します。 ⑤ コーポレート機能の基盤構築新経営ビジョン「Change -SX2035- 印刷を、超える。」の実現に向け、変革を支える経営基盤の構築を優先課題の一つとして掲げています。特に「人的資本」と「DX」については、重点的に施策を推進することで、持続的な企業価値の向上を図ります。当社では人材を「資本」と捉え、個々の成長を将来的な事業成果へとつなげる「人的資本経営」を推進しています。90周年事業では、社内公募型のサクセッションプランを実施し、次世代のリーダー層に対して経営スキルの習得機会を提供しました。さらに本プログラムより選抜したメンバーが、新たな企業理念体系や新経営ビジョン(中長期経営計画)の策定プロセスに参画。次世代の感性を戦略へと昇華させると同時に、未来の経営を自らデザインするオーナーシップの醸成を図りました。また新事業開発プロジェクトにおいても、社内選考を通過した女性チームによる新規事業の立ち上げ準備が着実に進んでいます。当社では引き続き、多様な人材が能力を最大限に発揮するための教育機会の提供をはじめ、人事評価制度の改定やウェルビーイング向上に資する取り組みを積極的に推進します。またDX分野においては、新たなMIS(経営情報システム)の整備を進め、経営指標のリアルタイムな可視化による、迅速な経営判断を行うための基盤を整備します。営業見積や生産計画など、実務レベルでのAI実装を推進し、自動化によって創出したリソースを高付加価値業務へとシフトすることで、テクノロジーを「競争力の源泉」として活用してまいります。 ⑥ 資本政策持続的な企業価値の向上と資本効率の改善を重視した資本政策を推進するため、当社は財務健全性の維持を前提としつつ、既存事業で創出したキャッシュを成長領域へ優先的に再投資し、あわせて適切な株主還元を実施することで、最適な資本構成を追求してまいります。まず、中長期的な収益基盤の拡大を図るための施策として「戦略的な投資枠」を設定いたします。この投資枠は、成長事業や成長市場における設備投資やコーポレート機能の高度化を目的とするシステム開発に加え、事業競争力をさらに強化するためのM&Aや戦略的提携へと機動的に配分してまいります。大型の戦略投資が必要となった場合には、財務健全性を十分に勘案したうえで、手元流動性の活用のみならず有利子負債の機動的な活用も検討し、資本コストを意識した最適な資金調達を行います。また、資本効率(ROE)の向上を意識し、政策保有株式の継続的な縮減を進め、そこで得られた資金を成長投資や株主還元に充当することで、バランスシートの最適化を図ります。事業成長に伴う利益成長に応じ、安定的な配当の維持・継続を基本としつつ、配当性向を意識した還元に努め、経営の重要課題として株主への利益還元に取り組んでまいります。 ⑦ サステナビリティ経営の推進当社は、2025年5月に創業90周年を迎えたことを機に、2035年に向けた100年企業を目指し、さらにその先の未来を見据えたコーポレート・パーパス「対話(コミュニケーション)と技術力で、“感動をデザイン”する。」を新たに制定し、これを実現するためのミッション・ビジョン・バリューズを併せて策定しました。当社は、岐阜県下の上場企業で真っ先にSDGs宣言を発し、17のゴールのうち7つを貢献すべき課題として特定しています。その行動の軸となるのが、サンメッセ社会価値共創事業モデル「SSI-G(SunMesse Social Impact Gifu)」です。当社が運営するSDGs共創プラットフォーム「Re:touch(リ:タッチ)」を中心に、文化、教育、リジェネレーション(再生)、環境、DXの5つのフィールドで、産官学やNPO/NGOなど数多くのパートナーシップを創出し、岐阜県内における独自のポジション構築に努めています。また新たな取り組みとして、岐阜県を中心とした地域金融機関と連携し、中小企業を含めた地域企業のサステナビリティ経営を加速させる協働モデルの構築を進めています。喫緊の課題である気候変動対策については、2022年6月に当社としてのカーボンニュートラル宣言を公表し、2050年カーボンニュートラルを実現すべく、現状の温室効果ガス排出量と長期目標とのギャップを精緻に把握したうえで、削減ロードマップの再構築に取り組んでいます。併せて、SBT(Science Based Targets)認定の取得を目指し、科学的根拠に基づく削減目標の設定に向けた検討を進めています。引き続きCDP※1への自主回答、TCFD※2提言、経済産業省が推進するGXリーグ※3にも参加し、脱炭素に向けた包括的な取り組みを進めてまいります。人的資本に関する取り組みとしては、2023年に取得した女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定(3つ星)」に加え、2026年3月には「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定されました。また、岐阜市が推進するWORK! DIVERSITYに係る「雇用施策検討会議」に当社代表取締役社長が発起人として参画し、就労困難者の雇用拡大に向けた提言書を岐阜市長へ提出するなど、誰もが自分らしく働ける社会の実現に向けた取り組みを「岐阜モデル」として推進しています。 その他ESG課題についても、国際的な評価機関からの評価も受けつつ取り組みを継続的に見直し、あらゆるステークホルダーとの共創による、サステナビリティ経営推進の仕組みづくりに積極的に取り組んでいます。これらの活動を通じて、100周年、さらにその先においても、社会に選ばれる企業であり続けられるよう邁進してまいります。 ※1 Carbon Disclosure Project※2 気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)※3 経済産業省が公表した「GXリーグ基本構想」に基づき設置され、持続可能な成長実現を目指す企業が、様々な企業群や官公庁、大学などと一体となり、経済社会システムの変革や新たな市場を作るための実践を行う場
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や賃上げの広がりを背景に、内需を中心とした緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の影響が家計の実質購買力や消費マインドの重石となり、加えて円相場の変動や資源・原材料価格の高止まり、人手不足に伴う人件費・物流費の上昇等が企業活動の負担となりました。また、各国の通商政策の動向に加え、イラン情勢を含む中東地域の緊迫化等に伴う地政学的リスクの長期化やエネルギー需給の変動などを背景に、先行きは不確実性の高い状況が続くものと想定されます。印刷業界におきましては、かねてからの情報媒体のデジタルシフトによるペーパーメディア需要の減少がさらに進み、競争激化のなかで人件費・物流費等の上昇分を価格転嫁しにくい状況や、人手不足に伴う生産体制の見直し等、厳しい環境が続いております。このような環境下にあって、当社グループは、2025年に創業90周年を迎え、また、6月の代表者交代を契機に、VUCAの時代を生き抜き、10年後の創業100周年を目指すべく、当社グループのDNAであり経営の根幹である経営理念・社是を改訂するとともに、初のコーポレート・パーパスを『対話(コミュニケーション)と技術力で、“感動をデザイン”する。』と制定しました。これからも、経済的価値と社会的価値の両輪を大切に、サステナビリティ経営を基軸として持続的成長を図り、当社新ビジョンである『印刷を、超えた「総合コミュニケーション企業」へ』の実現に向け、具体的な取り組みを継続して推し進めてまいります。以上の結果、当連結会計年度における売上高は171億30百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益は3億24百万円(前年同期比140.4%増)、経常利益は5億43百万円(前年同期比55.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億60百万円(前年同期比38.7%増)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。(印刷事業)印刷事業につきましては、主に商業印刷関連の売上高は103億86百万円(前年同期比2.9%減)、IPS関連の売上高は22億86百万円(前年同期比23.2%増)、包装・パッケージ印刷関連の売上高は14億88百万円(前年同期比4.3%減)で、合計売上高は165億22百万円(前年同期比3.5%増)となりました。また、営業利益は収益性の高いIPS関連の大型特需があったこと等の影響により2億58百万円(前年同期比109.5%増)となりました。(イベント事業)イベント事業につきましては、大型受注があったこと等の影響により、売上高は6億8百万円(前年同期比28.0%増)となり、営業利益は62百万円(前年同期比502.7%増)となりました。 財政状態につきましては、次のとおりであります。(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末と比べて7億76百万円増加して82億65百万円となりました。これは、受取手形が2億59百万円減少しましたが、現金及び預金が5億72百万円、電子記録債権が1億50百万円、売掛金が2億21百万円それぞれ増加したこと等が主な要因であります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末と比べて20億95百万円増加して143億18百万円となりました。これは、建物及び構築物が1億27百万円、機械装置及び運搬具が2億57百万円、繰延税金資産が2億48百万円それぞれ減少しましたが、投資有価証券が26億89百万円増加したこと等が主な要因であります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末と比べて3億2百万円増加して52億75百万円となりました。これは、短期借入金が1億円減少しましたが、固定資産解体費用引当金66百万円を計上すると共に、支払手形及び買掛金が76百万円、電子記録債務が78百万円、未払法人税等が1億33百万円それぞれ増加したこと等が主な要因であります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末と比べて3億19百万円増加して31億20百万円となりました。これは、役員退職慰労引当金が2億39百万円、退職給付に係る負債が1億64百万円それぞれ減少しましたが、繰延税金負債が6億33百万円増加したこと等が主な要因であります。(純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べて22億49百万円増加して141億88百万円となりました。これは、利益剰余金が2億88百万円、その他有価証券評価差額金が18億78百万円それぞれ増加したこと等が主な要因であります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、28億62百万円となり、前連結会計年度末より5億41百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は9億39百万円(前年同期は10億8百万円の収入)となりました。増加の主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益6億94百万円、減価償却費6億56百万円、減損損失1億51百万円、仕入債務の増加額1億54百万円等であり、減少の主な要因といたしましては、投資有価証券売却益3億64百万円、売上債権及び契約資産の増加額1億12百万円、役員退職慰労引当金の減少額1億48百万円等によるものであります。前連結会計年度と比べ69百万円収入が減少した主な要因は、役員退職慰労引当金の増減額が1億47百万円減少したこと等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、37百万円(前年同期は9億13百万円の支出)となりました。収入の主な要因といたしましては、定期預金の払戻による収入3億18百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入4億21百万円等であり、支出の主な要因といたしましては、定期預金の預入による支出3億26百万円、有形固定資産の取得による支出3億63百万円、無形固定資産の取得による支出61百万円等によるものであります。前連結会計年度と比べ8億76百万円支出が減少した主な要因は、投資有価証券の売却及び償還による収入が4億19百万円増加したこと等によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、3億66百万円(前年同期は2億26百万円の支出)となりました。支出の主な要因といたしましては、短期借入金の純増減額1億円、長期借入金の返済による支出50百万円、自己株式の取得による支出74百万円、配当金の支払額1億39百万円等によるものであります。前連結会計年度と比べ1億39百万円支出が増加した主な要因は、短期借入金及び長期借入金の返済による支出が1億50百万円あったこと等によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)印刷事業15,848,778101.4イベント事業――計15,848,778101.4 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.金額は販売価格で表示しております。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)印刷事業17,038,623107.22,998,987120.8イベント事業608,887128.0――計17,647,510107.82,998,987120.8 (注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.金額は販売価格で表示しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)印刷事業16,522,028103.5イベント事業608,887128.0計17,130,915104.2 (注) セグメント間取引については相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末における資産・負債の報告数値、連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。なお、特に下記の見積りが連結財務諸表作成において重要な影響を及ぼすと考えております。a. 繰延税金資産当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断したうえで繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得は過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込に基づいて見積っているため、税制改正や経営環境の変化等により課税所得の見積りが大きく変動した場合には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。b. 固定資産の減損当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境の変化等により前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、減損処理が必要となる可能性があります。c. 退職給付に係る負債従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上使用される前提条件に基づいて算出しております。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率など多くの見積りが含まれており、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合、認識される費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の経営成績につきましては、次のとおりであります。印刷事業の売上高につきましては、IPS関連、BPO関連、コーポレート・コミュニケーション関連などは増加しましたが、商業印刷関連、包装・パッケージ印刷関連などが減少しました。また、イベント事業の売上高につきましては、大型受注があったこと等の影響により増加しました。以上により、前連結会計年度に比べ6億94百万円増収の171億30百万円(前年同期比4.2%増)となりました。売上総利益につきましては、印刷事業において収益性の高いIPS関連の大型特需があったことやイベント事業の大型受注があったこと、また、内製化の推進によるコストダウンの影響等により、前連結会計年度に比べ2億95百万円増益の38億7百万円(前年同期比8.4%増)となりました。販売費及び一般管理費につきましては、人件費の増加の影響等により、前連結会計年度に比べ1億5百万円増加し34億82百万円(前年同期比3.1%増)となりました。その結果、営業利益は前連結会計年度に比べ1億89百万円増益の3億24百万円(前年同期比140.4%増)となりました。営業外損益につきましては、営業外収益の受取配当金が増加した影響等により、前連結会計年度に比べ3百万円増益の2億18百万円の利益(前年同期比1.6%増)となりました。その結果、経常利益は前連結会計年度に比べ1億93百万円増益の5億43百万円(前年同期比55.1%増)となりました。特別損益につきましては、特別損失の減損損失が増加しましたが、特別利益の投資有価証券売却益が増加した影響等により、前連結会計年度に比べ1億20百万円増益の1億51百万円の利益(前年同期比395.3%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は税金費用が増加したものの、前連結会計年度に比べ1億28百万円増益の4億60百万円(前年同期比38.7%増)となりました。 当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況」の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析「第2 事業の状況」の「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. 資金需要設備投資、運転資金及び配当金の支払いに資金を充当しております。b. 資金の源泉主として営業活動によるキャッシュ・フローにより、必要とする資金を調達しております。c. キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況」の「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、キャッシュ・フロー指標は、以下のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)55.255.858.660.062.4時価ベースの自己資本比率(%)28.728.328.429.325.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.91.51.61.61.5インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)105.9137.2120.874.355.6 (注) 自己資本比率 :自己資本/総資産時価ベースの株主資本比率 :株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。※キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について2025年5月9日に予想を公表しました「2026年3月期の連結業績予想」にかかる当連結会計年度の達成状況は以下のとおりです。売上高は計画比59百万円減(0.3%減)となりました。この主な要因といたしましては、印刷事業における商業印刷関連や包装・パッケージ印刷関連が想定より減少したこと等によるものであります。営業利益は計画比1億49百万円増(85.0%増)となり、営業利益率は計画の1.0%を上回り1.9%となりました。この主な要因といたしましては、印刷事業において収益性の高いIPS関連の大型特需があったことやイベント事業の大型受注があったこと、また、内製化の推進によるコストダウンの影響等によるものであります。ROEは計画比1.8ポイント増の3.6%となりました。この主な要因といたしましては、営業利益の増加要因に加え、投資有価証券売却益の影響等により、親会社株主に帰属する当期純利益が予想を上回ったことによるものであります。指標2026年3月期(計画)2026年3月期(実績)2026年3月期(計画比)2027年3月期(計画)売上高17,190百万円17,130百万円59百万円減(0.3%減)17,236百万円営業利益率1.0%1.9%0.9ポイント増1.1%ROE(自己資本当期純利益率)1.8%3.6%1.8ポイント増1.7%

事業リスク

  • 経済環境と需要変動
    印刷事業は経済環境や需要動向に大きく左右されます。ペーパーレス化の進行や市場環境の変化に対応できず、新たな事業領域での売上拡大が不十分な場合や、価格競争力向上のための原価削減が不十分な場合、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 法律・規制・著作権
    事業活動において、投資、環境保護、個人情報保護、化学物質規制など、様々な法律や規制の適用を受けます。将来的に新たな法律や規制が制定・導入された場合、事業活動の制約やコスト増加に繋がり、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
  • 災害・システム障害
    大規模な自然災害(地震、風水害など)や戦争・テロ、感染症、情報システム障害、サイバー攻撃などにより、事業活動が中断するリスクがあります。特に情報システム障害や情報漏洩は、業務停止や社会的信用の低下、損害賠償などにより、業績や財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,655 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、当該リスク発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。ただし、記載された事項以外にも予見することが困難なリスクが存在し、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業を取り巻く経済環境及び需要動向に関するリスク当社グループの主力事業である印刷事業は、開発・生産・流通・販売・調達などの事業活動をベースとして展開しており、当社グループの業績及び財政状態は、事業活動を行ううえで経済環境や需要動向の変化により、様々な形で影響を受けております。ペーパーレス化の進行などの市場環境変化の中で、新たな事業領域において売上を拡大することができず、価格競争力向上のための原価削減施策が不十分であった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 法律・規制・著作権に関するリスク当社グループは、事業活動を行ううえで、投資、環境保護、個人情報保護など、関連する法律や規制の適用を受けております。当社グループの事業活動に影響を及ぼすものとして、例えば、インキ溶剤に関する表示制度・規制や化学物質規制などが制定・導入されております。したがって、将来においても、新たな法律や規制により、事業活動の制約やコストの上昇など当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業活動中断のリスク① 災害、戦争・テロ・暴動、社会的・政治的混乱など当社グループは、開発・生産・流通・販売・調達などの事業活動をベースとして展開しており、様々な地域における大規模な地震や風水害などの自然災害や、戦争・テロ・暴動、ボイコット、感染症、エネルギー供給障害、交通障害を含む社会的・政治的混乱などのリスクにさらされています。さらに、政治的・経済的条件の急激かつ大幅な変動などの要因により、当社グループの事業活動の継続に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの事業活動の中核として重要な拠点が多数所在している国内における地震災害リスクに対しては、当社グループは耐震診断の結果に基づき優先順位をつけて耐震補強工事を進めております。さらに、地震災害が発生した場合の迅速な初期対応の推進及び業務を早期に復旧継続させることを目的とした事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定など、具体的に進めております。しかしながら、実際に地震災害が発生した場合には、操業の中断・縮小、施設等の損害、多額の復旧費用などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。② 情報システム障害、情報セキュリティ管理当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、セキュリティの高度化などシステムやデータの保護に努めておりますが、それにもかかわらず、災害やサイバー攻撃など外的要因や人為的要因などにより情報システムに障害が生じた場合、重要な業務やサービスの停止、機密情報・データや個人情報の盗取や漏洩などのインシデントを引き起こし、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、当社はプライバシーマークの認定や情報セキュリティマネジメントシステム(ISO27001)の認証を取得し、個人情報や機密情報の管理に十分留意しておりますが、今後、不測の事態により、万一情報の流失による問題が発生した場合には、当社グループのイメージや社会的信用の低下、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ ストライキ当社グループは、円滑な労使関係の構築に努めておりますが、労使間の交渉が不調に終わり、長期間に及ぶストライキなどが発生した場合、事業活動の継続に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 気候変動に関するリスク当社グループは、気候変動に伴い、台風の大型化、洪水や渇水の発生頻度の増加による事業活動中断のリスク、降雨パターンの変化に伴う原材料調達に関するリスクがあります。また、当社グループの生産拠点におけるCO2排出量の削減、印刷を中心とした販促ツールにおける環境負荷低減などの製品開発などに努めておりますが、国内外において気候変動対策のための制度・規制の導入が進んだ場合、事業活動の制約やコストの上昇など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 競争激化に関するリスク当社グループは、事業を展開する市場において多数の企業と競合しているため、価格競争が激化し受注価格の低下が発生しております。このような事業環境に対し、当社グループは、原価の低減や効率性の追求、顧客や市場への新しい付加価値の高い製品の開発と提案などによる内部努力を継続しておりますが、それらの努力で価格低下を吸収できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 製品の欠陥に関するリスク当社グループは、製造業者として製品の品質に万全を期すことに努めております。製品品質の確保、品質に関する早期警報システムの構築など、品質保証体制の充実に努めておりますが、予測できない原因により製品に欠陥が生じた場合は、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への補償や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 知的財産侵害に関するリスク当社グループでは、知的財産を企業の競争力を高めるための重要な経営資源と位置づけ、第三者の知的財産権に対する侵害の予防及び保有している多数の知的財産権の保護に努めております。それにもかかわらず、当社グループの認識又は見解との相違から、第三者から知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、当社グループとして損害賠償などが必要になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 印刷用紙の価格変動に関するリスク当社グループの製品の主要材料のほとんどは印刷用紙が占めております。その印刷用紙の価格は市況により変動いたします。急激な市況の変化による仕入価格の上昇により、販売価格に転嫁するまでにタイムラグが生じたり、完全に販売価格に転嫁できない場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 原材料調達に関するリスク当社グループは、事業に使用する印刷用紙、インキ等の原材料を外部メーカーから調達しております。事業活動の維持のためには、十分な量の原材料を適正な価格で調達することが重要ですが、中東情勢の不安定化も含め、外部メーカーからの供給量の大幅な不足や納期の遅延などが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 売上債権回収に関するリスク当社グループは与信管理の強化に努めておりますが、得意先の倒産などによる貸倒れが生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 設備投資に関するリスク当社グループは、営業キャッシュ・フロー、銀行融資等により必要資金をまかない設備投資を行っておりますが、市場環境の変化により投資回収期間が長期化したり、過大な償却費負担が業績を圧迫するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 有価証券投資に関するリスク当連結会計年度末において当社グループが保有している投資有価証券の合計は68億90百万円であり、大半は時価のある株式です。従いまして、株式相場の変動によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 感染症発生及び拡大に関する影響について当社グループは、感染症の発生及び拡大に際して、顧客、取引先及び従業員の安全を第一に、感染拡大の影響には十分な注意を払いながら、生産・営業活動に努め、影響を最小限となるよう取り組んでまいりますが、事業を展開している地域や当社営業所・工場において感染者が発生し営業継続に支障をきたした場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、政府や自治体により発令された緊急事態宣言等による経済活動の縮小により、各種印刷物の受注やイベントの開催等が減少するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が サンメッセ の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →