1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 今後の我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は持ち直しの動きが続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待されます。一方、物価上昇の影響や海外経済の減速、地政学的な緊張の高まり、金融資本市場の変動などには引き続き留意が必要であります。このように、内需を中心とした回復基調が見込まれるものの、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境のもと当社グループは、2026年3月期を初年度とする中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)において掲げたROE7%の確実な達成に向け、各事業の課題に取組んでまいります。 ① 各事業における主な課題・コラーゲン・ケーシング事業国内販売においては、多様なニーズに対応するため少量多品種製造体制の構築を進めてまいりましたが、多品種少量化の進展により生産性が低下し、収益性の低下要因となりました。このため、製品銘柄の絞り込み等により生産性の向上に取組んでまいります。さらに、生産工程の見直しや在庫水準の適正化を進め、安定的な生産体制の確保を図ってまいります。また、一部の不採算製造設備の整理を実施いたしました。今後は、生産性向上に向けた取り組みを一層加速してまいります。・ゼラチン関連事業本事業においては、一部取引先における商品に関する報道の影響やサイバーインシデントの発生等により販売が伸び悩み、販売面での課題が生じております。一方、消費者の健康志向の高まりを背景とした需要の拡大は継続しており、こうした成長分野への対応強化が重要となっております。さらに、価格競争の激化も見込まれるなか、収益性の確保が課題となっております。このため、由来原料や調達先の見直し、生産性の改善によるコスト競争力の強化に加え、新規案件の開拓を推進し、収益基盤の強化に取組んでまいります。・化粧品関連事業本事業においては、化粧品部門の主力商品における固定客化が十分に進んでいない点が課題となっております。このため、商品ラインナップの整理と当社の強みであるスペシャルケア領域を活かした商品構成の最適化を進め、顧客基盤の拡充に努めてまいります。また、健康食品部門においては、顧客対応体制の強化及び販路の拡充に取り組み、売上の伸長に努めてまいります。・皮革関連事業本事業においては、中国を中心とした自動車市場の低迷の影響により車輌用革の販売が減少し、また、革靴需要の減少により紳士・婦人靴用革についても厳しい状況が続いております。こうした状況を踏まえ、消費者のライフスタイルの変化を背景とした市場環境の変化への対応を重要課題と位置付けております。このため、新製品の開発や既存技術の応用による用途展開を進めるとともに、事業基盤の見直し及び取引基盤の強化に努めてまいります。・賃貸・不動産事業東京都足立区の土地賃貸事業「ポンテグランデTOKYO」及び大阪市浪速区の土地賃貸事業「なんば パークス サウス」は順調に推移しております。引き続き、両地区の認知度向上を図り、資産価値の向上と事業収益の最大化に取組んでまいります。・食品その他事業有機穀物は、海外サプライヤーとの関係強化を進め、安定した供給体制の維持に取組んでまいります。外食産業向けのイタリア輸入食材は、新規サプライヤーの確保及び切替の円滑化に取組むとともに、トマト製品を中心とした販路拡大を推進してまいります。バイオ関連製品は、研究用途製品における低価格品への需要シフト等により売上及び収益性が低下しているほか、医療用ゼラチンについても主要取引先の販売不振の影響を受けております。このため、収益性の高い製品の拡販及び営業体制の強化を図るとともに、特許技術を基盤とした新製品の開発を推進し、収益力の向上に取組んでまいります。 ② サステナビリティへの取組当社グループは、社会的責任を果たすことが企業継続の基礎であると認識し、法令・諸規程等の遵守に努め、公正かつ適切な経営の実現に取組んでおります。当社は、サステナビリティ推進を目的に、代表取締役社長を委員長として「サステナビリティ委員会」を設置しております。同委員会は定期的に活動し、当社のサステナブルな取組や、社内への周知を進めております。今後もコンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードに基づく経営体制の強化、地球温暖化防止への取組、人権への配慮及び多様性の確保を推進し、ステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得られるよう努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 今後の我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は持ち直しの動きが続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待されます。一方、物価上昇の影響や海外経済の減速、地政学的な緊張の高まり、金融資本市場の変動などには引き続き留意が必要であります。このように、内需を中心とした回復基調が見込まれるものの、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境のもと当社グループは、2026年3月期を初年度とする中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)において掲げたROE7%の確実な達成に向け、各事業の課題に取組んでまいります。 ① 各事業における主な課題・コラーゲン・ケーシング事業国内販売においては、多様なニーズに対応するため少量多品種製造体制の構築を進めてまいりましたが、多品種少量化の進展により生産性が低下し、収益性の低下要因となりました。このため、製品銘柄の絞り込み等により生産性の向上に取組んでまいります。さらに、生産工程の見直しや在庫水準の適正化を進め、安定的な生産体制の確保を図ってまいります。また、一部の不採算製造設備の整理を実施いたしました。今後は、生産性向上に向けた取り組みを一層加速してまいります。・ゼラチン関連事業本事業においては、一部取引先における商品に関する報道の影響やサイバーインシデントの発生等により販売が伸び悩み、販売面での課題が生じております。一方、消費者の健康志向の高まりを背景とした需要の拡大は継続しており、こうした成長分野への対応強化が重要となっております。さらに、価格競争の激化も見込まれるなか、収益性の確保が課題となっております。このため、由来原料や調達先の見直し、生産性の改善によるコスト競争力の強化に加え、新規案件の開拓を推進し、収益基盤の強化に取組んでまいります。・化粧品関連事業本事業においては、化粧品部門の主力商品における固定客化が十分に進んでいない点が課題となっております。このため、商品ラインナップの整理と当社の強みであるスペシャルケア領域を活かした商品構成の最適化を進め、顧客基盤の拡充に努めてまいります。また、健康食品部門においては、顧客対応体制の強化及び販路の拡充に取り組み、売上の伸長に努めてまいります。・皮革関連事業本事業においては、中国を中心とした自動車市場の低迷の影響により車輌用革の販売が減少し、また、革靴需要の減少により紳士・婦人靴用革についても厳しい状況が続いております。こうした状況を踏まえ、消費者のライフスタイルの変化を背景とした市場環境の変化への対応を重要課題と位置付けております。このため、新製品の開発や既存技術の応用による用途展開を進めるとともに、事業基盤の見直し及び取引基盤の強化に努めてまいります。・賃貸・不動産事業東京都足立区の土地賃貸事業「ポンテグランデTOKYO」及び大阪市浪速区の土地賃貸事業「なんば パークス サウス」は順調に推移しております。引き続き、両地区の認知度向上を図り、資産価値の向上と事業収益の最大化に取組んでまいります。・食品その他事業有機穀物は、海外サプライヤーとの関係強化を進め、安定した供給体制の維持に取組んでまいります。外食産業向けのイタリア輸入食材は、新規サプライヤーの確保及び切替の円滑化に取組むとともに、トマト製品を中心とした販路拡大を推進してまいります。バイオ関連製品は、研究用途製品における低価格品への需要シフト等により売上及び収益性が低下しているほか、医療用ゼラチンについても主要取引先の販売不振の影響を受けております。このため、収益性の高い製品の拡販及び営業体制の強化を図るとともに、特許技術を基盤とした新製品の開発を推進し、収益力の向上に取組んでまいります。 ② サステナビリティへの取組当社グループは、社会的責任を果たすことが企業継続の基礎であると認識し、法令・諸規程等の遵守に努め、公正かつ適切な経営の実現に取組んでおります。当社は、サステナビリティ推進を目的に、代表取締役社長を委員長として「サステナビリティ委員会」を設置しております。同委員会は定期的に活動し、当社のサステナブルな取組や、社内への周知を進めております。今後もコンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードに基づく経営体制の強化、地球温暖化防止への取組、人権への配慮及び多様性の確保を推進し、ステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得られるよう努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善が進むなか、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続や不安定な世界情勢、金融・資本市場の変動などの影響による下振れリスクもあり、先行き不透明な状況が続いております。このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)で掲げた「企業価値向上を実現するためのROE7%の確実な達成」をはじめとした基本方針に基づき、各種施策に取組んでまいりました。当連結会計年度は、コラーゲン・ケーシング事業における多品種少量化の進展に伴う生産性の低下や、皮革関連事業において中国を中心とした自動車市場の低迷の影響を受け販売が減少したことなどにより、それぞれ減益となりました。一方、ゼラチン関連事業及び化粧品関連事業が順調に推移したことなどにより、利益面では増益となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は、47,252百万円(前期比3.8%減)、営業利益は、4,153百万円(同14.5%増)、経常利益は、4,206百万円(同16.4%増)となりました。また、コラーゲン・ケーシング事業において一部不採算製造設備の整理を実施し減損損失438百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,832百万円(同15.3%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、営業利益は、セグメント間の内部取引による損益を振替消去した後の金額であり、セグメント利益(セグメント情報)は、これを振替消去する前の金額であります。 (コラーゲン・ケーシング事業)国内販売は、ウィンナーサイズ及び着色ケーシングが堅調に推移した一方、フランクサイズは夏場の天候の影響などにより需要が伸び悩み、苦戦しました。輸出販売は、北米向けが好調に推移した一方、アジア向けは価格競争の激化により減収となりました。利益面では、原料費や人件費の上昇に加え、販売品目の多品種少量化や夏期の高温多湿などによる生産効率の低下により、減益となりました。この結果、コラーゲン・ケーシング事業の売上高は、9,236百万円(前期比1.0%減)、営業利益及びセグメント利益は、812百万円(同30.3%減)となりました。(ゼラチン関連事業)ゼラチンの販売は、ソフトカプセル用途及び食品用途が苦戦し、減収となりました。ペプタイドの販売は、国内の医薬用途が好調に推移した一方、海外では価格競争の激化により苦戦し、全体では減収となりました。利益面では、原料価格が安定してきたことに加え、由来原料や原料供給国の見直し、生産性の改善などによりコストダウンを図り、増益となりました。この結果、ゼラチン関連事業の売上高は、12,585百万円(同5.0%減)、営業利益は、2,372百万円(同49.3%増)、セグメント利益は、2,376百万円(同49.2%増)となりました。(化粧品関連事業)化粧品の販売は、キャンペーンの効果もあり、堅調に推移しました。健康食品の販売は、物価高騰による消費マインドへの影響はあったものの、「ニッピコラーゲン100」の固定客化が引き続き進んだことにより、好調に推移しました。利益面では、化粧品及び健康食品の販売がともに順調に推移したことなどにより、広告費の増加を吸収し、増収増益となりました。この結果、化粧品関連事業の売上高は、8,256百万円(同7.2%増)、営業利益及びセグメント利益は、1,339百万円(同31.9%増)となりました。(皮革関連事業)皮革の販売は、アパレル用途及びオンラインショップ向けが順調に推移した一方、紳士・婦人靴用革は、革靴需要の減少により苦戦しました。また、ハンドル用革の販売は、中国経済の減速による需要の低迷の影響を受け、減収減益となりました。この結果、皮革関連事業の売上高は、5,852百万円(同19.0%減)、営業利益及びセグメント利益は、167百万円(同20.2%減)となりました。 (賃貸・不動産事業)東京都足立区の土地賃貸事業は、大規模商業施設、保育所、フットサルコート及び駐車場用地として有効活用を図っております。また、大阪府大阪市の土地賃貸事業は、中央区心斎橋における商業施設用地並びに浪速区なんばにおける「なんば パークス サウス」(タイの高級ホテル、ライフスタイル型ホテル及びオフィスビル用地)として活用しております。この結果、賃貸・不動産事業の売上高は、1,058百万円(同0.3%減)、営業利益は、826百万円(同1.2%減)、セグメント利益は、827百万円(同1.2%減)となりました。(食品その他事業)有機穀物は、安定した需要を背景に堅調に推移しました。外食産業向けのイタリア輸入食材は、概ね堅調に推移し、販管費の増加はあったものの、利益面でも底堅く推移しました。一方、バイオ関連製品は、一部製品の販売が想定を下回ったことに加え、人件費や設備関連費用の増加等もあり、減収減益となりました。この結果、食品その他事業の売上高は、10,263百万円(同3.0%減)、営業利益は、572百万円(同3.9%減)、セグメント利益は、567百万円(同4.1%減)となりました。 当連結会計年度末における総資産は70,126百万円となり、前連結会計年度末と比べ46百万円減少しました。これは主に、投資有価証券が1,242百万円増加しましたが、商品及び製品が324百万円、有形固定資産が1,032百万円減少したことなどによるものです。当連結会計年度末における負債は、28,196百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,406百万円減少しました。これは主に、電子記録債務が933百万円、繰延税金負債が438百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が2,460百万円、短期借入金が224百万円減少したことなどによるものです。当連結会計年度末における純資産は、41,929百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,359百万円増加し、自己資本比率は、58.6%となりました。これは主に、自己株買付により自己株式を999百万円取得した一方で、利益剰余金が1,106百万円、有価証券評価差額金が899百万円増加したことなどによるものです。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ178百万円減少し、8,581百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、3,015百万円の収入(前連結会計年度は4,652百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,879百万円の計上、減価償却費983百万円の計上、減損損失438百万円の計上、仕入債務の減少1,539百万円、法人税等の支払額1,038百万円などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、395百万円の支出(前連結会計年度は815百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入150百万円、有形固定資産の取得による支出537百万円などによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、2,834百万円の支出(前連結会計年度は3,750百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入4,000百万円、長期借入金の返済による支出3,733百万円、自己株式の取得による支出1,001百万円、配当金の支払額1,725百万円などによるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)コラーゲン・ケーシング事業8,3790.0ゼラチン関連事業8,117△6.7化粧品関連事業192△6.1皮革関連事業209△25.2食品その他事業344△10.8合計17,244△4.0 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、製造原価によっております。 b. 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)ゼラチン関連事業3,714△2.7化粧品関連事業2,2210.9皮革関連事業5,165△19.0食品その他事業7,686△4.6合計18,787△8.1 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。 c. 受注実績製品の性質上受注生産は行っておりません。 d. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)コラーゲン・ケーシング事業9,236△1.0ゼラチン関連事業12,585△5.0化粧品関連事業8,2567.2皮革関連事業5,852△19.0賃貸・不動産事業1,058△0.3食品その他事業10,263△3.0合計47,252△3.8 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先の該当がないので記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度は、中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)で掲げた「企業価値向上を実現するためのROE7%の確実な達成」をはじめとした基本方針に基づき、各種施策に取組んでまいりました。 (経営成績)当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,889百万円減少し、47,252百万円(前期比3.8%減)となりました。主な増減要因は、ゼラチン関連事業では、ソフトカプセル用途及び食品用途の販売が苦戦して減収となり、ペプタイドの販売では、価格競争の激化もありアジア向けの輸出販売が減少しました。また、皮革関連事業では、革靴需要の減少や中国経済の減速によるハンドル用革の需要減などが重なり売上高が減少したことなどが主な要因であります。 当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ525百万円増加し、4,153百万円(同14.5%増)となりました。主な増減要因は、コラーゲン・ケーシング事業では、原材料、人件費などの各種コスト増や、夏期の高温多湿による製造数量の伸び悩みにより、収益性が低下し減益となりました。一方、ゼラチン関連事業では、原料価格が多少の落ち着きを見せて収益の安定化に寄与するとともに、原料供給国の見直し等の施策により、円安傾向が進むなかでも為替変動の影響を低減することができ、収益性が向上しました。また、化粧品関連事業では、各種営業施策の効果で販売が順調に推移したことにより、広告費の増加を吸収し増益したことなどが主な要因であります。 当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ591百万円増加し、4,206百万円(同16.4%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、コラーゲン・ケーシング事業において一部不採算製造設備の整理を実施し減損損失438百万円を計上しましたが、前連結会計年度に比べ374百万円増加し、2,832百万円(同15.3%増)となりました。 (財政状態)当連結会計年度における流動資産は、27,246百万円となり、前連結会計年度末と比べ327百万円減少し、固定資産は、42,878百万円となり、前連結会計年度末と比べ281百万円増加しました。 当連結会計年度における流動負債は、12,968百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,724百万円減少し、固定負債は、15,228百万円となり、前連結会計年度末と比べ317百万円増加しました。 当連結会計年度における純資産は、41,929百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,359百万円増加しました。なお、自己資本比率は、仕入債務が大きく減少し流動負債が低下した一方、純資産が増加したことににより、56.8%から58.6%に上昇しました。 ② 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・商品などの仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業活動資金であります。それ以外の投資などを目的とした資金需要は、生産設備をはじめ事業拡大及び賃貸事業に伴う投資となっております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、資金の流動性に関する対応としては、現在未使用の状況にあるコミットメントライン枠の活用があります。短期的には手許現預金は、高水準の状態にありますが、今後は、国内外の経済情勢が不確実性の高いことを認識したうえで、設備投資を進める中で手許現預金及び有利子負債を活用してまいります。なお、資金調達に影響を及ぼす財務制限条項等への抵触リスクは、現状においてはグループ会社ともに低いと判断しております。また、今後の有利子負債の約定弁済につきましても手許現預金及び営業キャッシュ・フローなどで履行できると判断しております。当連結会計年度末の現預金は、前連結会計年度末と比べ178百万円減少しておりますが、配当原資の増加及び仕入債務の減少が主な要因であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して処理計上しております。また、繰延税金資産においては将来の回収可能性を十分に検討した上で計上しております。国内外情勢に起因する物価動向、消費動向が不透明さを増すなか、国内景気は少しずつ軌道修正しながら維持、回復していくものと想定し、当社における会計上の見積もり(繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金の計上、固定資産の減損等)を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 ④ 戦略的現状と見通し当社グループとしての戦略的現状につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 次期の見通しにつきましては、賃上げによる実質賃金の上昇により景気の回復が進むと期待される一方、中東情勢の緊迫化による原材料・エネルギー価格の高騰、為替の変動や金利の上昇などのリスクが高まり、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような環境の下で当社グループは、2025年5月に公表した中期経営計画に基づき、引き続き、生産性の向上を最大限に図り、既存事業の収益基盤の強化とともに、成長分野への戦略的投資を進めてまいります。2027年3月期の連結業績見通しは、売上高につきましては当連結会計年度に計画未達となった事業領域における営業活動の強化を図り、50,000百万円(前期比5.8%増)を見込んでおります。また利益面では、人件費やエネルギーコスト増の影響を考慮し、営業利益4,100百万円(同1.3%減)、経常利益4,100百万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,800百万円(同1.1%減)を見込んでおります。 詳細につきましては、当社ホームページ掲載の「中期経営計画(2026.3-2028.3)」をご参照ください。(アドレス https://www.nippi-inc.co.jp/ir/policy/mid_tern.html)。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 今後の我が国経済の見通しは、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、内需を中心に底堅い成長が続くことが期待されますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっているほか、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れを通じて個人消費に及ぼす影響などが懸念されます。また、金融資本市場の変動等の影響にも一層注意する必要があり、企業を取り巻く環境は依然として不透明な状況にあります。このような環境の下で当社グループは、2026年3月期を初年度とする新たな中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)(以下「新中計」という。)を策定しました。新中計では、次の(1)~(3)を基本方針として、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて取組んでまいります。(1) 成長事業への注力及び既存事業の収益力向上によるリターンの強化(2) 新たな資本政策の実施(3) 新中計を確実に実行するコーポレート・ガバナンス体制への進化 ① 各事業における主な課題・コラーゲン・ケーシング事業海外販売では、米国通商政策の動向を注視するほか、新たな市場開拓に取組んでまいります。国内販売では、多様なニーズに対応する少量多品種製造に対応可能な体制の構築を進め、顧客要望に沿った商品の提供に努めてまいります。また、引き続き一層の製造工程の見直し、改良、改善を実施し、製造コストの低減に努め、収益力の安定確保と競争力の向上に取組んでまいります。・ゼラチン関連事業販売価格の改定を段階的に実施したこと、原料価格が低減傾向にあることから収益性が改善しておりますが、競合他社の攻勢も強くなっていることから、今後も継続的にコスト削減に取組んでまいります。また、供給量増加に向けた海外協力工場との提携強化に取組むとともに、差別化を図るための機能性やハラル用途等の特定の素材開発などにより、引き続き顧客ニーズに対応した生産体制を構築してまいります。・化粧品関連事業化粧品等の通信販売市場は一層の競争激化が懸念されます。特徴のあるコンセプトや独自性の高い商品の販売に注力し新規顧客の獲得を目指してまいります。健康食品については、機能性表示やサプリメントに対する消費者の関心や意識に変化が見られる中、信頼性や安心感がより一層求められております。安心・安全な商品提供に引き続き注力するとともに、より丁寧な顧客対応を心がけながら、着実な販売促進に努めてまいります。・皮革関連事業車輌部門は自動車メーカーの動向に左右され、コストアップなどもあり先行き不透明な状況にありますが、生産工程の見直しや新しい加工技術の確立などに注力し、受注の回復と収益の改善を図ってまいります。靴・袋物部門は、紳士靴・婦人靴ともに売上は改善しているものの、国内の革靴市場は消費者のライフスタイルの変化と生産現場の高齢化に伴い漸減的に減少することが予測されます。当社グループは、業態間口の広さを活かして様々な角度から新規顧客の開拓に取組むとともに現商流の維持に努めてまいります。・賃貸・不動産事業東京都足立区の土地賃貸事業「ポンテグランデTOKYO」及び大阪市浪速区の土地賃貸事業「なんばパークス サウス」は順調に推移しております。引き続き、両地区の認知度向上を図り、資産価値の向上と事業収益の最大化に取組んでまいります。・食品その他事業有機穀物の貿易部門は、引き続き海外サプライヤーとの関係強化に努め、安定した供給体制の維持に取組んでまいります。イタリア食材部門は、トレーサビリティを重視したトマトビジネスの拡大に取組んでまいります。バイオ関連部門は、今後も持続的な伸長が見込まれる再生医療分野において、生産性向上や品質管理体制の強化などに取組んでまいります。 ② サステナビリティへの取組当社グループは、社会的責任を果たすことが企業継続の基礎であると認識し、法令・諸規程等の遵守に努め、公正かつ適切な経営の実現に取組んでおります。当社は、サステナビリティ推進を目的に、代表取締役社長を委員長として「サステナビリティ委員会」を設置しております。同委員会は定期的に活動し、当社のサステナブルな取組や、社内への周知を進めております。今後もコンプライアンスの徹底や、コーポレートガバナンス・コードに基づく経営体制の強化、地球温暖化防止への取組、人権への配慮や多様性の確保といった活動を通じて、ステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得られるよう努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 今後の我が国経済の見通しは、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果もあり、内需を中心に底堅い成長が続くことが期待されますが、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まっているほか、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れを通じて個人消費に及ぼす影響などが懸念されます。また、金融資本市場の変動等の影響にも一層注意する必要があり、企業を取り巻く環境は依然として不透明な状況にあります。このような環境の下で当社グループは、2026年3月期を初年度とする新たな中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)(以下「新中計」という。)を策定しました。新中計では、次の(1)~(3)を基本方針として、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて取組んでまいります。(1) 成長事業への注力及び既存事業の収益力向上によるリターンの強化(2) 新たな資本政策の実施(3) 新中計を確実に実行するコーポレート・ガバナンス体制への進化 ① 各事業における主な課題・コラーゲン・ケーシング事業海外販売では、米国通商政策の動向を注視するほか、新たな市場開拓に取組んでまいります。国内販売では、多様なニーズに対応する少量多品種製造に対応可能な体制の構築を進め、顧客要望に沿った商品の提供に努めてまいります。また、引き続き一層の製造工程の見直し、改良、改善を実施し、製造コストの低減に努め、収益力の安定確保と競争力の向上に取組んでまいります。・ゼラチン関連事業販売価格の改定を段階的に実施したこと、原料価格が低減傾向にあることから収益性が改善しておりますが、競合他社の攻勢も強くなっていることから、今後も継続的にコスト削減に取組んでまいります。また、供給量増加に向けた海外協力工場との提携強化に取組むとともに、差別化を図るための機能性やハラル用途等の特定の素材開発などにより、引き続き顧客ニーズに対応した生産体制を構築してまいります。・化粧品関連事業化粧品等の通信販売市場は一層の競争激化が懸念されます。特徴のあるコンセプトや独自性の高い商品の販売に注力し新規顧客の獲得を目指してまいります。健康食品については、機能性表示やサプリメントに対する消費者の関心や意識に変化が見られる中、信頼性や安心感がより一層求められております。安心・安全な商品提供に引き続き注力するとともに、より丁寧な顧客対応を心がけながら、着実な販売促進に努めてまいります。・皮革関連事業車輌部門は自動車メーカーの動向に左右され、コストアップなどもあり先行き不透明な状況にありますが、生産工程の見直しや新しい加工技術の確立などに注力し、受注の回復と収益の改善を図ってまいります。靴・袋物部門は、紳士靴・婦人靴ともに売上は改善しているものの、国内の革靴市場は消費者のライフスタイルの変化と生産現場の高齢化に伴い漸減的に減少することが予測されます。当社グループは、業態間口の広さを活かして様々な角度から新規顧客の開拓に取組むとともに現商流の維持に努めてまいります。・賃貸・不動産事業東京都足立区の土地賃貸事業「ポンテグランデTOKYO」及び大阪市浪速区の土地賃貸事業「なんばパークス サウス」は順調に推移しております。引き続き、両地区の認知度向上を図り、資産価値の向上と事業収益の最大化に取組んでまいります。・食品その他事業有機穀物の貿易部門は、引き続き海外サプライヤーとの関係強化に努め、安定した供給体制の維持に取組んでまいります。イタリア食材部門は、トレーサビリティを重視したトマトビジネスの拡大に取組んでまいります。バイオ関連部門は、今後も持続的な伸長が見込まれる再生医療分野において、生産性向上や品質管理体制の強化などに取組んでまいります。 ② サステナビリティへの取組当社グループは、社会的責任を果たすことが企業継続の基礎であると認識し、法令・諸規程等の遵守に努め、公正かつ適切な経営の実現に取組んでおります。当社は、サステナビリティ推進を目的に、代表取締役社長を委員長として「サステナビリティ委員会」を設置しております。同委員会は定期的に活動し、当社のサステナブルな取組や、社内への周知を進めております。今後もコンプライアンスの徹底や、コーポレートガバナンス・コードに基づく経営体制の強化、地球温暖化防止への取組、人権への配慮や多様性の確保といった活動を通じて、ステークホルダーの皆様からの信頼と共感を得られるよう努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、引き続き、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などを背景に緩やかな回復基調で推移しました。一方、長期化する地政学的リスク、金融・資本市場の大幅な変動、継続する物価上昇圧力、労働力不足の深刻化など、国内外の景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。このような経営環境の下で当社グループは、中期経営計画(2024年3月期-2026年3月期)で策定した基本方針である「成長と健全性の両立」、「収益基盤の改革」及び「人材育成の推進」に基づいて諸施策を講じてまいりました。当連結会計年度は、円安の進行と長期化の影響、燃料及び人件費等のコストアップなどにより収益は大幅に減少することを見込んでおりましたが、製造部門における生産性向上やゼラチン原料価格の低減傾向、食品その他事業の伸長もあり、営業利益は微増、経常利益は前期比3.4%減で着地しました。この結果、当連結会計年度の売上高は、49,141百万円(前期比0.2%増)、営業利益は、3,627百万円(同0.4%増)、経常利益は、3,615百万円(同3.4%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,457百万円(同3.6%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、営業利益は、セグメント間の内部取引による損益を振替消去した後の金額であり、セグメント利益(セグメント情報)は、これを振替消去する前の金額であります。 (コラーゲン・ケーシング事業)国内販売は、着色ケーシングが順調に推移したものの、フランクサイズが行楽シーズンの天候不順によるイベント中止などにより苦戦しました。また、原料価格高騰に対応したハム・ソーセージメーカーにおける価格改定により小売販売量が縮小したこともあり売上は減少しました。一方、輸出販売は、北米向けが順調に推移した結果、増収となりました。利益面では、原料の値上がりや人件費の上昇はあったものの、歩留まり向上や輸出為替などにより増益となりました。この結果、コラーゲン・ケーシング事業の売上高は、9,328百万円(前期比1.8%減)、営業利益及びセグメント利益は、1,165百万円(同20.2%増)となりました。(ゼラチン関連事業)ゼラチン部門は、惣菜用途が好調に推移したものの、グミキャンディ用途、健康食品向けカプセル用途は競争激化により苦戦しました。ペプタイド部門の国内販売は、価格競争激化と昨年3月に発生した健康食品サプリメントによる健康被害問題の影響を受けて減少しました。海外販売も中国製安価品の攻勢や処理水問題などの影響を受けて減収となりました。利益面では、円安の進行とその長期化に伴う仕入価格の上昇により収益性が低下したものの、下期には原料価格の上昇が落ち着いたことにより前期並みで着地しました。この結果、ゼラチン関連事業の売上高は、13,242百万円(同4.9%減)、営業利益は、1,589百万円(同0.5%減)、セグメント利益は、1,592百万円(同1.2%減)となりました。(化粧品関連事業)化粧品の販売は、競争の激化により苦戦したものの、2024年10月に「ラミニン」を配合した独自性の高い新商品を発売するなど、新たな顧客層の開拓に注力しました。健康食品の販売は、健康食品サプリメントの健康被害報道の影響が一部見られましたが、「ニッピコラーゲン100」の販売が引き続き伸長した結果増収となりました。利益面では、物価上昇に伴うコストアップの影響もあり足踏み状態で推移しました。この結果、化粧品関連事業の売上高は、7,704百万円(同1.5%増)、営業利益及びセグメント利益は、1,015百万円(同2.7%減)となりました。(皮革関連事業)靴用革の販売は、紳士用、婦人用ともに需要の回復により堅調に推移しました。一方、ハンドル用革の販売は、生産工程等の改善などによりコストを削減できたものの、中国経済の減速や自動車メーカーの認証不正問題に伴う生産販売の一時停止などの影響もあり苦戦しました。また、利益面では、輸入為替を含めた原材料、資材、運賃及び人件費等のコストアップが影響して大きく減少しました。この結果、皮革関連事業の売上高は、7,227百万円(同4.8%減)、営業利益及びセグメント利益は、210百万円(同41.5%減)となりました。 (賃貸・不動産事業)東京都足立区の土地賃貸事業は、大規模商業施設、保育所、フットサルコート、駐車場用地として、大阪府大阪市の土地賃貸事業は、中央区心斎橋における商業施設用地及び浪速区なんばにおける「なんばパークス サウス」(タイの高級ホテル、ライフスタイル型ホテル及びオフィスビル用地)としてそれぞれ有効活用を図っております。この結果、賃貸・不動産事業の売上高は、1,061百万円(同0.0%減)、営業利益は、836百万円(同1.4%減)、セグメント利益は、837百万円(同1.4%減)となりました。(食品その他事業)有機穀物は、安定した需要に支えられ好調に推移しました。外食産業向けのイタリア輸入食材についても、輸入為替の影響はあったものの需要の回復が進み好調に推移しました。バイオ関連製品は、国内外製薬会社や民間研究機関を中心に好調に推移した結果、増収増益となりました。この結果、食品その他事業の売上高は、10,577百万円(同12.7%増)、営業利益は、595百万円(同35.4%増)、セグメント利益は、591百万円(同39.2%増)となりました。 当連結会計年度末における総資産は70,172百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,221百万円減少しました。これは主に、投資有価証券が471百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が1,340百万円、原材料及び貯蔵品が449百万円、有形固定資産が770百万円減少したことなどによるものです。当連結会計年度末における負債は、29,603百万円となり、前連結会計年度末と比べ4,487百万円減少しました。これは主に、支払手形及び買掛金が1,276百万円、短期借入金が583百万円、1年内返済予定の長期借入金が777百万円、長期借入金が1,531百万円減少したことなどによるものです。当連結会計年度末における純資産は、40,569百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,265百万円増加し、自己資本比率は、56.8%となりました。これは主に、利益剰余金が1,824百万円、有価証券評価差額金が252百万円増加したことなどによるものです。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ154百万円増加し、8,760百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ税金等調整前当期純利益が31百万円の増加となり、法人税等の支出も増えましたが、売上債権、棚卸資産、仕入債務などが減少した結果、収入は482百万円増加し、4,652百万円の収入(前期比11.6%増)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ設備投資などにより支出が235百万円増加し、815百万円の支出(同40.6%増)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ有利子負債の返済などにより、支出が1,874百万円増加し、3,750百万円の支出(同99.9%増)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)コラーゲン・ケーシング事業8,3782.1ゼラチン関連事業8,704△12.6化粧品関連事業2050.6皮革関連事業280△0.9食品その他事業38626.6合計17,954△5.3 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、製造原価によっております。 b. 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称仕入高(百万円)前期比(%)コラーゲン・ケーシング事業―△100.0ゼラチン関連事業3,815△10.1化粧品関連事業2,2010.6皮革関連事業6,374△3.6食品その他事業8,05211.6合計20,4440.9 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。 c. 受注実績製品の性質上受注生産は行っておりません。 d. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)コラーゲン・ケーシング事業9,328△1.8ゼラチン関連事業13,242△4.9化粧品関連事業7,7041.5皮革関連事業7,227△4.8賃貸・不動産事業1,061△0.0食品その他事業10,57712.7合計49,1410.2 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先の該当がないので記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び会計上の見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して処理計上しております。また、繰延税金資産においては将来の回収可能性を十分に検討した上で計上しております。国内外情勢に起因する物価動向、消費動向が不透明さを増すなか、国内景気は少しずつ軌道修正しながら維持、回復していくものと想定し、当社における会計上の見積もり(繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金の計上、固定資産の減損等)を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度は、円安の長期化の影響、燃料及び人件費等のコストアップなどにより収益は減少することを見込んでいたものの、製造部門における生産が順調で立ったこと、また、アフリカ豚熱により高騰していた原料価格が落ち着いてきたこともあり、その他のコストアップを軽減できました。特に食品その他事業では欧米からの輸入が中心ですが、相場の上昇、円安の影響を売価に一定の転嫁ができたことにより、営業利益は微増いたしました。経常利益は前期比3.4%減で着地しましたが、外貨建て債権債務、為替予約の時価評価によるものです。当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ95百万円増加し、49,141百万円(前期比0.2%増)となり、営業利益は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し、3,627百万円(同0.4%増)となりました。主な内容は、コラーゲン・ケーシング事業は、国内向けフランクサイズが行楽シーズン中の猛暑の影響により販売が減少しました。一方で海外、特に北米向けは安定した需要と輸出為替の影響もあり、増収となりました。また、燃料や人件費等のコストアップがあったものの、生産は計画値を上回り順調に推移したことから増益となりましたゼラチン関連事業は、ゼラチンは惣菜用途が好調に推移したものの、グミキャンディ用途、健康食品向けカプセル用途は競争激化により苦戦しました。コラーゲンペプチドの国内販売は、価格競争激化と昨年3月に発生した健康食品サプリメントによる健康被害問題の影響を受けて減少、海外販売も中国製安価品の攻勢や処理水問題などの影響を受けて減収となりました。利益面では、円安の進行とその長期化に伴う仕入価格の上昇により収益性が低下したものの、下期には原料価格の上昇が落ち着いたことにより前期並みの着地となりました。化粧品関連事業は、化粧品の販売は競争の激化により苦戦したものの、2024年10月に「ラミニン」を配合した独自性の高い新商品を発売するなど、新たな顧客層の開拓に注力しました。健康食品の販売は、健康食品サプリメントの健康被害報道の影響が一部見られましたが、「ニッピコラーゲン100」の販売が引き続き伸長した結果増収となりました。利益面では、物価上昇に伴うコストアップの影響もあり足踏み状態で推移しました。皮革関連事業は、靴用革の販売は、紳士用、婦人用ともに需要の回復により堅調に推移しました。また、アパレル衣料用やライダーブーツ用の素材も好調に推移しました。一方、ハンドル用革の販売は、生産工程等の改善などによりコストを削減できたものの、中国経済の減速や自動車メーカーの認証不正問題に伴う生産販売の一時停止などの影響もあり苦戦しました。また、利益面では、輸入為替を含めた原材料、資材、運賃及び人件費等のコストアップが影響して大きく減少しました。食品その他事業は、外食産業向けのイタリア輸入食材及び有機穀物は、安定した需要に支えられ好調に推移しました。輸入為替の影響はあったものの、一定程度の価格転嫁ができたことで好調に推移しました。バイオ関連製品は、国内外製薬会社や民間研究機関を中心に順調に推移した結果、増収増益となりました。当連結会計年度における経常利益は、外貨建て債権債務、為替予約の時価評価により前連結会計年度に比べ125百万円減少し、3,615百万円(同3.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ90百万円減少し、2,457百万円(同3.6%減)となりました。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの各事業は、国内外市場で製品の販売を行う一方、製品原料や関連資材の買い付けも国内外の市場より調達しております。このため、それぞれの市場動向や規制、さらに海外の場合は、特に為替相場等の大きく急激な変動も各事業の業績に大きな影響を与える場合があります。諸物価の高騰、インフレなどによる個人の消費活動の停滞なども各事業の業績に大きな影響を及ぼしております。また、東アジアや世界情勢の悪化、地政学リスクの顕在化などに伴い、様々な影響が出ることが予測されております。これらは、エネルギー、原材料、薬品、物流など多岐にわたっての価格高騰に見舞われ、当社グループにおきましては、コラーゲン・ケーシング事業、ゼラチン関連事業における製造コスト及び全報告セグメントにおいて仕入価格の急上昇を引き起こしております。ある一定程度の価格転嫁ができなければ、経営成績に重要な影響を与える要因になります。そのほか当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④ 戦略的現状と見通しコラーゲン・ケーシング、ゼラチン関連、化粧品関連、皮革関連などの各報告セグメントにおきましては、顧客や市場ニーズを取り入れた新商品の開発により一層の高付加価値化を目指すとともに、宣伝広告等により商品や企業の認知度の向上を図っております。生産面では、工程の見直しなど、さまざまなコスト低減方法を常に模索し、販売面では、拡販及び価格の適正化を図りながら、収益体制の改善、強化に努めております。原材料価格、エネルギーコストなどの高止まりと円安幅の拡大、長期化の影響は、仕入価格に大きな影響を及ぼします。当連結会計年度においては、高騰し続けていた一部の原料価格が安定してきていることから生産性の向上をさらに図るべく注力してまいります。製造工程の短縮、生産速度の向上、不良率の低下、経費の削減など様々な施策を講じてコスト低減を図り、収益性の確保に努めてまいります。化粧品関連事業においては、好調な健康食品分野での拡販、基礎化粧品分野での巻き返しを図り、また、それぞれの新規商品開発に取組んでまいります。なお、賃貸・不動産事業におきましては、所有土地の事業化計画の実現と効率的運用を推進してまいります。今後の課題は、東京都足立区の所有地においても早期の本格的な事業化を目指し、収益性を十分考慮した運用を行い、当社グループの安定的な収益基盤の礎としてまいります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料・商品などの仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業活動資金であります。それ以外の投資などを目的とした資金需要は、生産設備をはじめ事業拡大及び賃貸事業に伴う投資を行っております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、資金の流動性に関する対応としては、現在未使用の状況にあるコミットメントライン枠の活用があります。また、短期的には手許現預金は、高水準の状態にあります。今後は、国内外の経済情勢が不確実性の高いことを認識したうえで、設備投資も進めながら手許現預金及び有利子負債を活用してまいります。なお、資金調達に影響を及ぼす財務制限条項等への抵触リスクは、現状においてはグループ会社ともに低いと判断しております。また、今後の有利子負債の約定弁済につきましても手許現預金及び営業キャッシュ・フローなどで履行できると判断しております。当連結会計年度末の現預金は、前連結会計年度末と比べ154百万円増加しておりますが、増加した配当原資及び法人税等の納付を予定していることが主な要因であります。 ⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について当社グループは、100年間に亘り、皮革事業において我が国のリーディングカンパニーとして製造・販売を行ってまいりました。その間、皮革事業で培った技術・知識・経験を礎に研究開発を重ね、新たにゼラチン、コラーゲンペプチドの事業を国内トップクラスに、また、コラーゲン・ケーシング事業を国内で唯一、世界の四大メーカーの一角を担うまでに、さらには、コラーゲン基礎化粧品「スキンケアジェル」と健康食品「ニッピコラーゲン100」の事業を当社主力事業のひとつに育成してまいりました。また、バイオマトリックス研究所で長年培った生体工学技術を生かし、再生医療分野への進出を果たしました。今後は、同分野を主力事業の一角にするべく注力してまいります。これらの事業を更に充実拡大させ、以って当社の理念である高品質なものづくりを通して人々に貢献し、より豊かな社会の実現を目指してまいります。そのためには、事業環境の変化を捉え、既存の知財に加え事業で得た新たな技術・経験を活かし、顧客や社会の要望に応えられる高付加価値商品を世に送り出して行かねばなりません。また、世界各地で紛争と長期化による資源価格高騰やアメリカ政府による関税政策などによる世界経済の混乱やインフレなど、また、それに伴う為替の急激かつ大きな変動などで国内景気は、今後も不透明な環境が続くものと思われます。 次期の見通しにつきましては、内需を中心に景気は緩やかな回復基調が続くと期待される一方、米国関税政策の動向、為替や金利の変動幅の増加、不安定な世界情勢による資源価格の高騰、また、海外経済の減速による影響が、国内景気下押しの圧力となる可能性もあり、先行きは不透明な状況であります。このような環境の下で当社グループは、引き続き、生産性の向上を最大限に図り、競争力のある商品づくりに取組んでいくとともに、社会全体の変容に対応しながら市場ニーズを的確に捉えた高付加価値商品を投入し、コストの大幅な変動に対しては価格の改定などの対応も行いながら、収益基盤の拡充に注力してまいります。当社は2023年9月に、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画(2024年3月期-2026年3月期)を策定いたしましたが、2025年3月期の時点で、営業利益、ROE及びROIC目標を前倒しで達成したため、今般、2026年3月期を1年目とする新中期経営計画(2026年3月期-2028年3月期)を策定し、2025年5月23日に公表しております。新中期経営計画では、引き続き、健康・医療関連分野の深耕に注力するとともに、既存事業の収益力強化に取組んでまいります。詳細につきましては、当社ホームページ掲載の「中期経営計画(2026.3-2028.3)」をご参照ください。(アドレス https://www.nippi-inc.co.jp/ir/policy/mid_tern.html)。 そのほか当社グループとしての問題認識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。