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東リ(7971)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • インテリア製品の製造販売
    東リグループは、主に内装材を中心としたインテリア製品の製造と販売を手掛けています。具体的には、ビニル床タイルやカーペット、壁装材などの床材・壁材、カーテンの企画・縫製など多岐にわたる製品を提供しており、人々の生活空間を豊かにする基盤を支えています。
  • インテリア関連商材の卸売と工事
    製造した自社製品だけでなく、インテリア関連商材の仕入れ販売や内装工事も行っています。これにより、製品の提供から実際の施工までを一貫して手掛けることができ、顧客の多様なニーズに応える総合的なサービスを提供しています。
  • 国内外での事業展開
    日本国内だけでなく、中国や北米にも販売拠点を持ち、自社ブランド製品の仕入れ販売を行っています。これにより、グローバル市場での事業拡大を目指し、海外での収益機会も追求することで、事業の多角化と成長を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • プロダクト事業(製造)
    この事業では、主にインテリア製品の製造を行っています。ビニル床タイル、ビニル床シート、カーペット、壁装材などの床材・壁材や、カーテンの企画・縫製などが含まれ、グループ全体の製品供給を担う基盤事業です。売上高は380.27億円と、グループの重要な収益源の一つとなっています。
  • インテリア卸及び工事事業(卸売・工事)
    この事業は、インテリア関連商材の仕入れ販売と内装工事を主な内容としています。リック株式会社や株式会社キロニーなどが仕入れ販売を、株式会社テクノカメイや東リインテリアサービス株式会社が内装工事を担当しており、顧客への総合的なサービス提供を通じて、売上高は676.81億円とグループ最大の事業規模を誇ります。
  • グローバル事業(海外販売)
    東璃(上海)貿易有限公司(中国)やTOLI North America Corporation(北米)を通じて、当社ブランド製品の仕入れ販売を行っています。これは、海外市場での事業拡大を目指す重要なセグメントであり、今後の成長戦略の中核を担うことが期待されています。翌連結会計年度からは「グローバル事業」として独立した報告セグメントに変更される予定です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ProductBusiness 地域 380 − −
InteriorWholesalingAndInstallationBusiness 地域 677 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|536 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社17社及び関連会社1社の計19社により構成されており、事業ポートフォリオ戦略をより明確なものとすべく、当連結会計年度から「インテリア事業」、「グローバル事業」、「建材その他事業」の3つの報告セグメントに変更しております。当社及び関係会社の位置付け並びに報告セグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、事業の種類はセグメントと同一の区分であります。事業の名称事業の概要主要な会社名インテリア事業日本国内における当社ブランド製品の製造販売とインテリア商材やサービス等の仕入販売、および内装工事等の業務を行っております。当社リック株式会社滋賀東リ株式会社グローバル事業当社ブランド製品およびそれに関連するインテリア商材の輸出販売、ならびに仕入販売の業務を行っております。当社東璃(上海)貿易有限公司TOLI North America Corporation建材その他事業日本国内における建材や住設機器等の仕入販売、業際・産業資材用途での当社ブランド製品の製造販売、ならびに新しく展開する事業の業務を行っております。当社リック株式会社北海道東リ株式会社 以上に述べた、グループ各社の主な役割と取引関係は、下図のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
他社製品との熾烈な競合状態にあり、市場価格の動向により販売価格が下落する可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
新素材、新加工技術等の基礎研究や、特許取得の独自意匠製品の開発を行っているため。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経営成績の下期偏重 / 原材料の仕入価格の変動 / 販売価格の動向
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東リは長年の歴史を持つ建材メーカーであり、「東リ」ブランドの認知度は一定程度存在する。しかし、特許や独自技術による明確な差別化や、それを守るための強力なIP戦略に関する情報は限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では弱いと考えられる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

住宅・建築市場において、一度採用された建材(カーペット、床材、壁装材など)を別のメーカーのものに変更するには、設計変更や施工の手間、コストが発生する可能性がある。特に大規模な建築プロジェクトでは、初期段階での採用メーカー選定が重要となるため、一定のスイッチング・コストが存在する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

東リの事業は、建材の製造・販売であり、ユーザーが増えることで製品価値が向上するようなネットワーク効果は発生しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建材業界は価格競争も存在するが、東リが突出した生産効率や原材料調達における圧倒的なコスト優位性を持っているという情報は少ない。規模の経済によるコスト削減効果はある程度期待できるものの、構造的なコスト優位性は限定的と見られる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

東リは日本の建材市場において、カーペット、床材、壁装材などの分野で主要なプレイヤーの一つであり、一定の市場シェアを有している。この規模は、生産、販売、研究開発において効率性を生み出し、小規模な競合他社に対する優位性となっていると考えられる。

  • 多様なインテリア製品の製造能力
    ビニル床材、カーペット、壁装材など、幅広い種類のインテリア製品を自社で製造できる技術と生産体制を持っています。これにより、顧客の多様なニーズに応えることができ、製品ラインナップの豊富さが競争優位性につながっています。
  • サプライチェーンの一貫管理体制
    製品の製造から在庫管理、配送、さらには内装工事までをグループ内で一貫して手掛ける体制を構築しています。これにより、品質管理の徹底や効率的な物流を実現し、顧客への安定供給と迅速な対応を可能にしています。
  • 国内外に広がる販売・施工ネットワーク
    日本国内に加えて、中国や北米にも販売拠点を持ち、グローバルな事業展開を進めています。また、国内ではインテリア関連商材の仕入れ販売や内装工事を行う子会社を通じて、広範な顧客層にアプローチできる販売・施工ネットワークを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 「信頼」を基盤とした価値創造
    東リグループは「信頼」を最も重要な価値とし、確かな品質と技術、お客様目線のモノづくりを通じて新たな価値を創造することを目指しています。これにより、世界の人々の心豊かな空間環境づくりに貢献し、持続的な成長を実現しようとしています。
  • 中長期的な経営指標の達成
    2028年3月期までに連結売上高1,130億円以上、連結営業利益50億円以上、ROE8.0%以上を目指し、さらに2031年3月期には売上高1,200億円以上、営業利益60億円以上、ROE10.0%以上を目標としています。これらの財務目標に加え、CO2排出量削減やリサイクル率向上などの環境目標も掲げ、ESG経営を推進しています。
  • 事業ポートフォリオの進化とグローバル展開
    国内建設市場の縮小リスクに対応するため、製品競争力の強化と新たな事業領域の拡大を目指しています。特に、北米や中国を中心としたグローバル事業の質的・量的拡大を重要な成長戦略と位置づけ、海外での「JAPAN TOLI」ブランドの存在感を高めることで、持続的な企業価値向上を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針<東リグループ経営理念>私たちは「信頼」を糧として新たな価値を創造し、世界の人々の心豊かな空間環境づくりに貢献します。<東リグループバリュー>1.「確かな品質と技術」を信頼に繋げる。2.「お客様目線のモノづくり」で共創の精神を貫く。3.「グローバルな進化」を目指す。<東リグループ経営理念>は企業グループとしての使命・あるべき姿を掲げています。<東リグループバリュー>は、事業活動において大切にすべき価値観・ものさし(基準)を示しています。経営理念のもと、「モノづくり」企業として、常に「品質と技術」に裏付けられた事業活動を実践し、お客様目線とグローバル視点をその中心に据えて、企業価値向上に取り組んでおります。また、法令を遵守することはもちろん、地球環境保全にも配慮するなど社会に対する責任を果たすべく、良識ある健全な企業活動に徹し、世の中から信頼され期待される企業グループを目指しております。 (2) 目標とする経営指標重点目標指標2028年3月期まで2031年3月期まで連結売上高1,130億円以上1,200億円以上連結営業利益50億円以上60億円以上ROE(自己資本当期純利益率)8.0%以上10.0%以上CO2排出量(スコープ1・2)※1-30%以上削減(2020年度比)リサイクル率 ※288.5%以上90%以上産業廃棄物排出量 ※358%以上削減(2019年度比)60%以上削減(2019年度比)※1 スコープ1:東リグループの燃料使用にともなう直接排出スコープ2:東リグループが他社から購入した電気の使用にともなう間接排出※2 リサイクル率:東リグループ国内主要生産拠点・東リ物流㈱および本社の排出物に占めるグループ内リサイクル+有価リサイクルの割合※3 産業廃棄物排出量:東リグループ国内主要生産拠点・東リ物流㈱および本社の排出物のうち、グループ内リサイクル+有価リサイクル以外の排出物 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2030年度のあるべき姿として長期ビジョン<TOLI VISION 2030>を掲げ、その実現に向けた第Ⅱフェーズとなる中期経営計画「SHINKA Plus ONE 2.0」を推進しております。「SHINKA Plus ONE 2.0」は<TOLI VISION 2030>の実現に向けた“さらなる進化への挑戦”フェーズと位置付け、前中期経営計画「SHINKA Plus ONE」で実行した投資効果の最大化と共に、新たな成長戦略を展開し、東リグループの持続的成長(バリューアップ)を目指してまいります。詳細はこちらをご覧ください。(https://www.toli.co.jp/ir/plan/) (4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、中長期的な国内建設市場の縮小リスクが鮮明となりつつある中、競争環境の激化がさらに加速していくものと予想されます。当社グループは、中長期的な事業成長に向けて優先的に取り組むべき対処すべき課題を次のように認識しております。 <国内人口減少・少子高齢化>製品競争力の強化国内建設市場の中長期的な縮小に対し、当社グループの競争優位性を高めることが最重要課題の一つです。機能性強化に向けた要素技術研究やさらなる製造原価低減に向けた設備投資などに積極的に取り組み、お客様に選ばれる製品開発を通じて、インテリア製品の競争力を強化してまいります。 事業領域の拡大持続的成長の実現に向けて、既存事業のさらなる強化とともに、次代を支える新たな事業領域への挑戦は欠かすことができません。ユーザー視点でのニーズの深掘りや産学官連携による研究開発を推進することで、新たな成長のタネを数多く創出し、事業ポートフォリオの多様化に努めてまいります。 グローバル事業の推進当社グループの成長において、グローバル事業の質的量的拡大は重要なキーポイントとなります。カントリーリスク・事業採算性を十分検証した上で、北米や中国に拠点を構えるグループ販売会社を中心にグローバル販売網の拡充を図るとともに、ビニル床タイル合弁事業を展開する江蘇長隆装飾材料科技有限公司(中国)での技術開発力を高め、グローバル市場における「JAPAN TOLI」ブランドの存在感を高めてまいります。 <原材料調達環境の変化>サプライチェーンマネジメントの推進当社グループは原材料調達から製造・販売に至るまで幅広いサプライチェーンを構築しており、サプライチェーンの最適化は重要課題の一つです。在庫量の最適化やリードタイムの短縮をはじめとした取り組みに加え、サプライチェーン全体において市場の変化に迅速に対応すべく、リスク管理の強化にも努めてまいります。 <社会的課題に対する意識の高まり>ESG経営の推進「東リグループ経営理念」・「東リグループESG基本方針」を制定し、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)経営を推進しております。あらゆる事業活動においてESG への取り組みを強化し、経済的価値と社会的価値の両立を目指しております。当社グループの企業価値向上を持続可能な社会の実現に繋げてまいります。 コーポレート・ガバナンスの強化持続的な企業価値の向上を目指すためには、適正なコーポレート・ガバナンスの確保が重要と認識しております。より一層のガバナンス強化を図ることで経営の透明性、客観性の向上に努めてまいります。 <気候変動リスクの高まり>安心・安全のモノづくり主要原材料に各種化学物質を取り扱うメーカーの責任として、安心・安全のモノづくりを推進しております。環境・化学物質に関する諸法規・諸規制を遵守するとともに、品質不正・改ざん等の未然防止体制、及び適正な情報提供体制を構築し、お客様に安心・安全をお届けする取り組みに努めてまいります。 事業活動における地球環境保全への取り組み心豊かな住空間づくりに貢献する企業グループとして、地球環境保全は重要な企業責任と認識しています。長期的な環境負荷低減目標(CO₂排出量削減、リサイクル率向上、産業廃棄物排出量削減)を掲げ、産業廃棄物削減に向けたリサイクル技術の確立などに取り組み、サーキュラーエコノミー型の事業活動の構築を目指しています。そして、統合報告書やホームページなどを通じて、気候変動に対する取り組み状況や結果についても積極的に開示してまいります。 BCP(事業継続計画)の推進近年、大規模な自然災害や感染症・伝染病等の流行などが、事業活動に影響を及ぼすリスクが高まっております。様々なリスクに対してBCP(事業継続計画)に基づくリスクマネジメント強化に取り組んでまいります。 <労働人口の減少>人材の確保少子高齢化や働き方の多様化などを背景に労働市場の流動化が進む中、人材の質的量的確保は重要課題です。多様化する社員の働き方に柔軟に対応し、個人の能力を最大限に高める「TOLIワークスタイル」の実現に向け、人事制度の見直しや職場の環境整備を進め、従業員エンゲージメントの向上を推進してまいります。また、当社グループでは、建設業界における深刻な人手不足に対して、国内代理店向け技能士育成支援制度を継続的に推進し、建設インテリア業界への入職を支援しております。 物流体制の再構築物流業界の労働時間規制や人手不足の影響に、物流体制の効率化は喫緊の課題です。原材料調達からお客様への配送に至る物流体制の最適化を目指し、運行便の見直しや在庫拠点の拡充等を図り、適切なサプライチェーンマネジメントを推進してまいります。 <サイバー攻撃の高度化>情報セキュリティの強化近年、サイバー攻撃の脅威が増大していることから、システム障害により事業活動が停止するリスクや、重要機密情報が漏洩するリスクが高まっております。閉域網での基幹システムの運営や標的型攻撃メールに対する予防訓練の実施などを通じて、役員社員のITリテラシー向上やリスク管理体制の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針<東リグループ経営理念>私たちは「信頼」を糧として新たな価値を創造し、世界の人々の心豊かな空間環境づくりに貢献します。<東リグループバリュー>1.「確かな品質と技術」を信頼に繋げる。2.「お客様目線のモノづくり」で共創の精神を貫く。3.「グローバルな進化」を目指す。<東リグループ経営理念>は企業グループとしての使命・あるべき姿を掲げています。<東リグループバリュー>は、事業活動において大切にすべき価値観・ものさし(基準)を示しています。経営理念のもと、「モノづくり」企業として、常に「品質と技術」に裏付けられた事業活動を実践し、お客様目線とグローバル視点をその中心に据えて、企業価値向上に取り組んでおります。また、法令を遵守することはもちろん、地球環境保全にも配慮するなど社会に対する責任を果たすべく、良識ある健全な企業活動に徹し、世の中から信頼され期待される企業グループを目指しております。 (2) 目標とする経営指標重点目標指標2028年3月期まで2031年3月期まで連結売上高1,130億円以上1,200億円以上連結営業利益50億円以上60億円以上ROE(自己資本当期純利益率)8.0%以上10.0%以上CO2排出量(スコープ1・2)※1-30%以上削減(2020年度比)リサイクル率 ※288.5%以上90%以上産業廃棄物排出量 ※358%以上削減(2019年度比)60%以上削減(2019年度比)※1 スコープ1:東リグループの燃料使用にともなう直接排出スコープ2:東リグループが他社から購入した電気の使用にともなう間接排出※2 リサイクル率:東リグループ国内主要生産拠点・東リ物流㈱および本社の排出物に占めるグループ内リサイクル+有価リサイクルの割合※3 産業廃棄物排出量:東リグループ国内主要生産拠点・東リ物流㈱および本社の排出物のうち、グループ内リサイクル+有価リサイクル以外の排出物 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2030年度のあるべき姿として長期ビジョン<TOLI VISION 2030>を掲げ、その実現に向けた第Ⅱフェーズとなる中期経営計画「SHINKA Plus ONE 2.0」を推進しております。「SHINKA Plus ONE 2.0」は<TOLI VISION 2030>の実現に向けた“さらなる進化への挑戦”フェーズと位置付け、前中期経営計画「SHINKA Plus ONE」で実行した投資効果の最大化と共に、新たな成長戦略を展開し、東リグループの持続的成長(バリューアップ)を目指してまいります。詳細はこちらをご覧ください。(https://www.toli.co.jp/ir/plan/) (4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、中長期的な国内建設市場の縮小リスクが鮮明となりつつある中、競争環境の激化がさらに加速していくものと予想されます。当社グループは、中長期的な事業成長に向けて優先的に取り組むべき対処すべき課題を次のように認識しております。 <国内人口減少・少子高齢化>製品競争力の強化国内建設市場の中長期的な縮小に対し、当社グループの競争優位性を高めることが最重要課題の一つです。機能性強化に向けた要素技術研究やさらなる製造原価低減に向けた設備投資などに積極的に取り組み、お客様に選ばれる製品開発を通じて、インテリア製品の競争力を強化してまいります。 事業領域の拡大持続的成長の実現に向けて、既存事業のさらなる強化とともに、次代を支える新たな事業領域への挑戦は欠かすことができません。ユーザー視点でのニーズの深掘りや産学官連携による研究開発を推進することで、新たな成長のタネを数多く創出し、事業ポートフォリオの多様化に努めてまいります。 グローバル事業の推進当社グループの成長において、グローバル事業の質的量的拡大は重要なキーポイントとなります。カントリーリスク・事業採算性を十分検証した上で、北米や中国に拠点を構えるグループ販売会社を中心にグローバル販売網の拡充を図るとともに、ビニル床タイル合弁事業を展開する江蘇長隆装飾材料科技有限公司(中国)での技術開発力を高め、グローバル市場における「JAPAN TOLI」ブランドの存在感を高めてまいります。 <原材料調達環境の変化>サプライチェーンマネジメントの推進当社グループは原材料調達から製造・販売に至るまで幅広いサプライチェーンを構築しており、サプライチェーンの最適化は重要課題の一つです。在庫量の最適化やリードタイムの短縮をはじめとした取り組みに加え、サプライチェーン全体において市場の変化に迅速に対応すべく、リスク管理の強化にも努めてまいります。 <社会的課題に対する意識の高まり>ESG経営の推進「東リグループ経営理念」・「東リグループESG基本方針」を制定し、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)経営を推進しております。あらゆる事業活動においてESG への取り組みを強化し、経済的価値と社会的価値の両立を目指しております。当社グループの企業価値向上を持続可能な社会の実現に繋げてまいります。 コーポレート・ガバナンスの強化持続的な企業価値の向上を目指すためには、適正なコーポレート・ガバナンスの確保が重要と認識しております。より一層のガバナンス強化を図ることで経営の透明性、客観性の向上に努めてまいります。 <気候変動リスクの高まり>安心・安全のモノづくり主要原材料に各種化学物質を取り扱うメーカーの責任として、安心・安全のモノづくりを推進しております。環境・化学物質に関する諸法規・諸規制を遵守するとともに、品質不正・改ざん等の未然防止体制、及び適正な情報提供体制を構築し、お客様に安心・安全をお届けする取り組みに努めてまいります。 事業活動における地球環境保全への取り組み心豊かな住空間づくりに貢献する企業グループとして、地球環境保全は重要な企業責任と認識しています。長期的な環境負荷低減目標(CO₂排出量削減、リサイクル率向上、産業廃棄物排出量削減)を掲げ、産業廃棄物削減に向けたリサイクル技術の確立などに取り組み、サーキュラーエコノミー型の事業活動の構築を目指しています。そして、統合報告書やホームページなどを通じて、気候変動に対する取り組み状況や結果についても積極的に開示してまいります。 BCP(事業継続計画)の推進近年、大規模な自然災害や感染症・伝染病等の流行などが、事業活動に影響を及ぼすリスクが高まっております。様々なリスクに対してBCP(事業継続計画)に基づくリスクマネジメント強化に取り組んでまいります。 <労働人口の減少>人材の確保少子高齢化や働き方の多様化などを背景に労働市場の流動化が進む中、人材の質的量的確保は重要課題です。多様化する社員の働き方に柔軟に対応し、個人の能力を最大限に高める「TOLIワークスタイル」の実現に向け、人事制度の見直しや職場の環境整備を進め、従業員エンゲージメントの向上を推進してまいります。また、当社グループでは、建設業界における深刻な人手不足に対して、国内代理店向け技能士育成支援制度を継続的に推進し、建設インテリア業界への入職を支援しております。 物流体制の再構築物流業界の労働時間規制や人手不足の影響に、物流体制の効率化は喫緊の課題です。原材料調達からお客様への配送に至る物流体制の最適化を目指し、運行便の見直しや在庫拠点の拡充等を図り、適切なサプライチェーンマネジメントを推進してまいります。 <サイバー攻撃の高度化>情報セキュリティの強化近年、サイバー攻撃の脅威が増大していることから、システム障害により事業活動が停止するリスクや、重要機密情報が漏洩するリスクが高まっております。閉域網での基幹システムの運営や標的型攻撃メールに対する予防訓練の実施などを通じて、役員社員のITリテラシー向上やリスク管理体制の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調となりました。一方、物価高の影響が家計を圧迫するなど、景気の下押し圧力も強まり、2月末以降の中東情勢の急激な緊迫化によって、先行きの不透明感がさらに深まる状況となっております。当社グループの事業と関連性の深い建設業界では、インバウンド需要に対応した宿泊施設向けやオフィスリニューアル需要が堅調に推移しました。一方、建設コストの高止まりや人手不足、並びに金利上昇などを背景に住宅・非住宅の新設建築着工量は共に低調に推移しており、今後も楽観の許されない状況が続くものと思われます。このような状況の下、当社グループは長期ビジョン<TOLI VISION 2030>の実現に向けた第Ⅱフェーズとする中期経営計画『SHINKA Plus ONE 2.0』を推進しております。前中期経営計画で実行した投資効果の最大化と新たな成長戦略を展開する“さらなる進化への挑戦”フェーズと位置付け、3つの事業セグメント(①インテリア事業、②グローバル事業、③建材その他事業)における実行戦略、並びにその成長を支える経営基盤の強化(④バリューアップドライバー戦略)を推進し、東リグループの持続的成長を目指しております。当期につきましては、前中期経営計画で実行した大型投資案件を活用し、競争力の高い新製品の発売や製造原価低減に注力するなど、投資効果を最大限に生み出すべく各施策を推進しました。これらの結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高112,337百万円(前期比6.3%増)、営業利益5,100百万円(前期比16.5%増)、経常利益5,733百万円(前期比22.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,459百万円(前期比27.1%増)となりました。セグメントに基づく業績は、次のとおりであります。尚、当連結会計年度より報告セグメントを「インテリア事業」・「グローバル事業」・「建材その他事業」の3区分に改訂し、前期の数値についても改訂後の区分に組み替えた数値として比較を行っております。また、セグメント間の取引を含めて表示しております。インテリア事業では、当社独自の技術を活かした新製品開発や高付加価値製品の販促活動に注力しました。ビニル系床材では、当期に発売したビニル床タイルの総合見本帳「タイルコレクション」やワックスメンテナンス不要の置き敷きビニル床タイル「ルースレイタイルシリーズ」が売上を伸ばしました。また、前期発売のビニル床シート見本帳「シートコレクションNW」の市場浸透が一層進んだことにより、ビニル系床材の売上高は前年を大幅に上回りました。カーペットでは、汎用品ナイロンタイルカーペットのラインアップを拡充すべく、10月に「GA-3600 サスティブバック」(全点自社内製糸使用)の新柄投入や「GA-100 シリーズ」のリニューアルを行い、カーペットの売上高は前年を上回る結果となりました。また、環境対応型タイルカーペットを構成するバッキング「サスティブバック」は、独自技術から生まれるリサイクルシステムに高い評価をいただき、2025年度グッドデザイン賞を受賞するなど、製品設計に基づく持続可能な社会への取り組みにも注力いたしました。壁装材では、足元の新設住宅市場が低調に推移する中、前期に発売した新ブランド見本帳「TOLI GRAND WALLCOLLECTION(グランウォールコレクション)」や汎用ビニル壁紙「東リウォールVS」、並びに全点不燃認定壁紙「DECOPOWER」が数量ベースで好調に推移しました。また、2月には特殊印刷技法で素材のリアルな質感を表現した不燃化粧仕上げ材「リアルデコ」をアイテム増強で発売するなど、壁装材全体の売上高は大きく伸長しました。ウィンドウトリートメントでは、当期に発売した「えらべるって、楽しい!」をコンセプトとする東リカーテン「fuful(フフル)」の販促活動に加え、学校・医療福祉施設向けコントラクトカーテンやグループ販売会社による窓回り製品の販促活動に注力したことで、ウィンドウトリートメント全体の売上高は前年を上回りました。これらの結果、インテリア事業の売上高は107,231百万円(前期比6.5%増)となりました。利益面では、大型設備投資の実行に伴う減価償却費や物流コスト・人件費などが増加したものの、ビニル系床材と壁装材を中心とした販売数量の増加や製造原価の低減効果に加え、一部製品の上代価格改定による販売価格の底上げが進展し、セグメント利益は5,156百万円(前期比17.8%増)となりました。グローバル事業では、グローバル戦略商品の販促活動及び各国現地代理店との取組みに注力し、TOLI ブランドのさらなる浸透に努めました。なお、海外関係会社(連結子会社2社)の2025年1月~12月までの実績を、当連結会計年度の業績に算入しております。中国市場では、不動産不況により住宅及びオフィス需要の低迷が続くなど、厳しい市場環境となりました。中国国内の販売業務を担う東璃(上海)貿易有限公司では、Eコマース市場の開拓や新製品説明会開催などの販促活動に注力しましたが、日系プロジェクト案件が減少し、販売数量は弱含みで推移しました。北米市場では、インフレや雇用環境悪化を背景に住宅やオフィス等の建設投資は伸び悩みました。そのような中、2024年7月に営業を開始した米国現地法人のTOLI North America Corporationでは、エリア別代理店施策や現地在庫戦略を推進し、ビニル系床材を中心とした販促活動に注力しました。また、ASEAN地域、オセアニア、中東・インドにおいては、各国のマーケット事情に応じた代理店施策と販売戦略の推進、並びに新規顧客の開拓に注力しましたが、各エリアにおける建設投資は弱含みで推移し、売上は伸び悩む結果となりました。以上のような状況のもと、グローバル事業の売上高は2,321百万円(前期比5.8%減)となりました。利益面では、売上高の減少、並びに輸送コストの上昇が影響し、セグメント損失は275百万円(前期 セグメント損失218百万円)となりました。業際分野及び産業資材向け東リブランド製品の製造販売では、独自技術を活かした浴室・浴場向けビニル床シート「バスナシリーズ」が好調に推移しました。10月には、プールサイドや半屋外での用途向け防滑性ビニル床シート「NS遮熱ガーデント」を発売するなど、業際市場向け製品は好調に推移しました。また、スポーツ分野への取り組みとして、卓球リーグ「Tリーグ」とのオフィシャルフロアマットパートナー契約に続き、カーリング練習用シート「スウィバリーシート」を発売するなど、新分野における製品開発や販売チャネルの開拓といった取り組みが進展いたしました。建材及び住設機器等のグループ販売会社による仕入れ販売では、新設住宅市場が低調に推移したことにより、売上高は前年を下回る結果となりました。これらの結果、建材その他事業の売上高は4,993百万円(前期比1.8%増)となりました。利益面では、製品販売に係る物流コストや人件費の増加がありましたが、高付加価値製品が堅調に推移したことにより、セグメント利益は219百万円(前期比0.1%減)と前年並みを維持しました。(注)セグメントの業績は、セグメント間の取引を含めて表示しております。②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前期末に比べ1,975百万円増加し、10,001百万円(前期末8,026百万円)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、9,115百万円の収入(前期 2,469百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益の増加及び仕入債務の減少額の減少等により、前期に比べ収入が増加しております。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、4,351百万円の支出(前期 4,769百万円の支出)となりました。有形固定資産の売却による収入の増加等により、前期に比べ支出が減少しております。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、2,862百万円の支出(前期 842百万円の収入)となりました。借入れによる収入の減少等により、前期の収入から支出へと転じております。③生産、受注及び販売の実績当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しているため、対前期増減率については変更後のセグメント区分の数値と比較しております。報告セグメントの変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前期増減率(%) インテリア事業44,6538.5 グローバル事業-- 建材その他事業--合計44,6538.5(注)1 金額は仕入価格によっております。2 当連結会計年度より報告セグメントを変更したことに伴い、金額の算出方法を変更しております。b.仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前期増減率(%) インテリア事業31,539△1.1 グローバル事業1,658△10.6 建材その他事業3,5602.1 内部取引消去△2,209△6.2合計34,549△1.0(注)1 金額は仕入価格によっております。2 当連結会計年度より報告セグメントを変更したことに伴い、金額の算出方法を変更しております。3 セグメント間の取引を含めて表示しております。c.受注実績各事業は概ね見込生産を行っているため、該当事項はありません。d.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)対前期増減率(%) インテリア事業107,2316.5 グローバル事業2,321△5.8 建材その他事業4,9931.8 内部取引消去△2,209△6.2合計112,3376.3(注)セグメント間の取引を含めて表示しております。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析<資 産>当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,349百万円増加し、54,083百万円となりました。これは主に、営業活動によるキャッシュ・フローの改善に伴う現金及び預金の増加等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ4,226百万円増加し、45,556百万円となりました。これは主に、製造設備増強に伴い機械装置及び運搬具が増加したことによるものです。この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,576百万円増加し、99,639百万円となりました。<負 債>当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,475百万円増加し、34,237百万円となりました。これは主に、増益に伴う未払法人税等の増加によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ289百万円増加し、13,214百万円となりました。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,765百万円増加し、47,451百万円となりました。<純資産>当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,810百万円増加し、52,188百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。b.経営成績の分析<売上高>当連結会計年度における売上高は、インバウンド需要に対応した宿泊施設向けやオフィスリニューアル需要が堅調に推移したことに加え、当社独自の技術を活かした新製品開発や高付加価値製品の販促活動に注力したことにより、売上高は好調に推移いたしました。また、当社グループの“伸びしろ”である壁装材が数量ベースで拡大するなど、大幅な増収となりました。<利 益>当社グループの主要な原材料である塩ビ樹脂やナイロン原糸をはじめとする各種原材料価格やエネルギーコストの高止まり状況が続き、大型設備投資の実行に伴う減価償却費や物流コスト・人件費の増加など、事業活動におけるコスト上昇圧力がより強まることとなりました。そのような中、ビニル系床材と壁装材を中心とした販売数量の増加や製造原価の低減効果に加え、一部製品の上代価格改定による販売価格の底上げが進展し、利益は前年を上回る結果となりました。なお、セグメント別の売上高及びセグメント利益の概況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。<今後の見通し>今後の見通しにつきましては、緊迫する中東情勢が長期化すれば、様々な側面で経済活動への深刻な影響が懸念され、サプライチェーンの混乱を伴う企業収益の悪化や物価上昇による個人消費の落ち込みなど、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。当社グループの事業環境では、建設コスト高や人手不足などを背景とする住宅・非住宅の新設建築着工量の伸び悩みに加え、地政学リスクの高まりによる原材料調達環境の悪化が大きな懸念事項であり、その対応策が急務となっております。このような状況の中、中期経営計画『SHINKA Plus ONE 2.0』の2年目となる2027年3月期は、前中期経営計画で実行した投資効果を最大限に活かして持続的な成長を目指し、中期連結経営指標(連結売上高1,130億円以上、連結営業利益50億円以上、ROE8.0%以上、リサイクル率88.5%以上、産業廃棄物排出量58%以上削減(2019年度比))達成に向けた取り組みを推進してまいります。2027年3月期は、インテリア事業におけるシェア拡大並びに、グローバル市場におけるTOLIブランドの浸透を目指すべく、きめ細かな販促活動に注力いたします。一方で、経済社会環境は極めて不安定な状況であり、売上高は前年と同水準を想定しております。利益面では、3大設備投資案件(広化東リフロア3号ライン・タイルカーペットリサイクルプラント・カーペット用ナイロン紡糸設備)による製造原価低減が進展する一方、減価償却費の増加や賃上げを伴う人件費の増加等を見込んでおります。また、中東情勢の緊迫化により4月以降の原材料価格は急騰しており、収益環境は悪化する見通しとなっております。このような事業環境の急激な変化に対応すべく、当社グループは販売価格の改定(7月27日受注分より)を予定しておりますが、後追いの改定によりタイムラグが生じ、当期における減益要因となります。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標は次のとおりであります。 2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期 自己資本比率 (%)47.950.051.152.0 時価ベースの自己資本比率 (%)19.427.229.237.5 キャッシュ・フロー対有利子負債比率 (年)2.51.74.91.4 インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)56.582.234.468.1(注) 自己資本比率 : 自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い1. 各指標は、何れも連結ベースの財務数値により計算しております。2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。3. 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの主要な資金需要は、運転資金及び設備投資資金等であり、これらの資金調達は、主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入により行っております。また、当社と一部の関係会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を通じて当社グループ企業相互間で余剰・不足資金を融通し、資金の効率化を図っております。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 経営成績の下期偏重
    東リグループの経営成績は、年度末の竣工物件からの受注が多いため、売上高や利益が下半期に集中する傾向があります。この偏りにより、上半期の業績が低調だと通期目標達成へのプレッシャーが大きくなる可能性があります。
  • 原材料価格の変動
    製品の原材料の多くは石油化学製品であり、原油価格や為替レートの変動に大きく影響されます。原油価格の高騰や円安が進行した場合、原材料の仕入れ価格が上昇し、製品の製造コストが増加することで、利益が圧迫される可能性があります。
  • 競合による販売価格の下落
    インテリア製品市場は競争が激しく、他社製品との競合により販売価格が下落したり、販売量が減少したりする可能性があります。これにより、売上高や利益が減少し、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,899 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、記載内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営成績の下期偏重 当社グループの経営成績は、年度末竣工物件での受注等により下半期に偏る傾向があります。最近2連結会計年度の上半期及び下半期の経営成績の推移は以下のとおりとなっております。(連結)(単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期 上半期下半期通期上半期下半期通期売上高47,41858,290105,70952,29260,045112,337(構成比)44.9%55.1%100.0%46.5%53.5%100.0%売上総利益13,66816,99030,65915,31418,29533,610(構成比)44.6%55.4%100.0%45.6%54.4%100.0%営業利益1,0123,3644,3761,3993,7015,100(構成比)23.1%76.9%100.0%27.4%72.6%100.0% (2) 原材料の調達環境の変化 当社グループで生産する製品の原材料は、その多くが石油化学製品であり、原油市況や為替動向と深く関係しております。需給バランスの変化や地政学リスク等に起因した原油価格の高騰、川上原材料の不足、為替変動等により、製造コストの上昇や生産・供給の調整など、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。原材料価格の変動及び調達・生産状況については、取締役会・経営会議等において定期的な報告及び確認を行い、適宜安定供給並びに利益改善について検討しております。(3) 販売価格の動向 当社グループで販売する製品の多くは、他社製品との熾烈な競合状態にあります。従って、市場価格の動向により当社グループ製品の販売価格が下落したり、販売量が減少する場合、売上高・利益が減少する等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。販売価格動向については、取締役会・経営会議等において競合状況、並びに需要と実勢価格のバランスについて精査しております。また、販売価格の階層別管理等を徹底し、売上・利益目標の管理に努めております。(4) 貸倒れリスク 当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、貸倒引当金を計上しております。しかしながら、重要な取引先が破綻した場合、貸倒引当金を大幅に超える貸倒損失が発生する等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、与信管理制度のもと取引先別に取引限度額を設定する等、与信リスクを軽減させるための対応策をとっております。(5) 研究開発 当社グループは、将来にわたる競争力強化のため、新素材、新加工技術等の基礎研究を行っております。しかしながら、研究開発活動はその性格から、成果が不確実なものであるため、十分に競争力のある新製品を開発できない可能性があります。そのような場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。重要な研究開発案件については、取締役会・経営会議等において投資の審議を行うとともに、開発状況の進捗報告を定期的に実施し、事業等へのリスク軽減に努めております。(6) 環境負荷低減に向けた規制 当社グループは、原材料として各種の化学物質を取り扱っており、国内外の環境負荷低減に向けた規制等を遵守して、事業活動を行っております。しかしながら、これらの規制強化等により、多額の対応コストの発生や事業活動が制限される等の事態が生じる可能性があります。そのような場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは環境負荷低減に向けた規制に関する法令を遵守するとともに、情報の早期把握に努め、リスクを最小限にする取り組みを進めております。(7) 固定資産の減損リスク 当社グループが保有する固定資産については着実な事業展開により収益をもたらしていますが、経営環境の著しい悪化により、事業の収益性が低下した場合や、市場価格が著しく下落した場合等には、固定資産の減損会計の適用による減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(8) 株価の大幅な下落 当社グループは、市場性のある株式を保有しております。株価が大幅に下落した場合、保有する株式に評価損が発生する等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。保有する株式については、取締役会・経営会議等において保有意義や株価等の点検を定期的に実施しております。(9) 退職給付債務及び退職給付費用 当社グループは、従業員の退職給付債務及び費用について、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて計算を行っております。このため、実際の金利水準の変動や年金資産の運用利回りが悪化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、年金資産については、その運用状況を定期的にモニタリングすることを通じ、積立金の適切な運用環境の整備に努めております。(10) 自然災害 当社グループは、国内に多くの事業拠点を保有しております。大規模な自然災害の発生により、生産・物流設備や情報システム等が多大な被害を受けた場合、生産活動の停止や多額の復旧費用の発生等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは災害リスクに対する事業継続計画を立案し、全方位的な点検を継続的に実施しております。事業継続計画に則り、現在、生産・物流施設を中心とした災害リスク対策を進行しております。(11) 疫病の発生・蔓延 当社グループは疫病の発生・蔓延により需要が変化し、売上高が減少する可能性があります。また、長期化した場合は生産及びサプライチェーンへの影響が懸念されます。疫病拡大が懸念される場面では、訪問による営業活動の自粛や在宅勤務等により拡大防止に努める一方、事業継続計画に則り業務品質やお客様への対応を維持するための方策を推進してまいります。(12) システム障害 当社グループのホームページや基幹システムに対してサイバー攻撃等を受けた場合、システム障害により事業活動が停止することや、重要機密が漏洩する可能性があります。近年、サイバー攻撃の脅威が増大していることから、閉域網の構築やWEBサイトの閲覧制限等の防御力を強化するとともに、「情報セキュリティポリシー」の策定や標的型攻撃メール訓練の実施など、役員社員のリテラシー向上を推進しております。

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