8051

山善(8051)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 生産財の提供
    山善は、工場などで使われる工作機械や産業用ロボット、自動化システムといった「生産財」を企業向けに販売しています。これらは製造業の生産性向上に不可欠な製品であり、企業の設備投資意欲が収益に直結します。国内外の幅広い顧客に提供することで、安定的な事業基盤を築いています。
  • 住設建材の販売
    住宅や建物の建設・リフォームに使われる厨房機器、浴室機器、空調設備、太陽光発電システムなどの「住設建材」を提供しています。これらは快適な住環境を支える製品であり、建設業界や個人消費の動向に影響を受けやすい特性があります。関連工事やサービスも手掛け、顧客のニーズに幅広く応えています。
  • 家庭機器の企画・販売
    扇風機や暖房機器、調理家電といった「家庭機器」や、家具、アウトドア用品などを企画・開発し、一般消費者向けに販売しています。プライベートブランド商品の開発にも力を入れており、多様なライフスタイルに合わせた製品を提供することで、消費者の暮らしを豊かにすることを目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 生産財関連事業
    この事業は、工場などで使用される工作機械、産業用ロボット、自動化システム、工具などを国内外の企業に販売しています。2026年3月期の売上高は3332億5百万円、営業利益は82億91百万円と、山善グループの主要な稼ぎ頭であり、製造業の設備投資動向に大きく影響されます。
  • 住建関連事業
    住宅や建物の建設・リフォームに使われる厨房機器、浴室機器、空調設備、太陽光発電システムなどの建材・設備を販売し、関連工事も手掛けています。2026年3月期の売上高は786億23百万円、営業利益は31億92百万円で、建設市場や住宅関連の需要に連動して業績が変動します。
  • 家庭機器関連事業
    扇風機や暖房機器、調理家電などの家電製品、インテリア家具、アウトドア用品などを企画・開発し、一般消費者向けに販売しています。2026年3月期の売上高は1008億83百万円、営業利益は44億49百万円で、消費者の購買意欲やライフスタイルの変化が業績に影響を与えます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ProductionEquipmentBusiness 地域 3,332 83 2.5%
BuildingMaterials 事業 786 32 4.1%
HomeProducts 事業 1,009 44 4.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,953 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社26社(2026年3月31日現在)により構成されており、生産財、住設建材及び家庭機器製品を販売しており、取扱製品別に戦略立案及び事業展開を統括する組織を設置しております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け等は次のとおりであります。 なお、次の3事業は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 [生産財関連事業](1)国内生産財事業(機械事業部) 当事業部においては、工作機械(マシニングセンタ、CNC旋盤、CNC研削盤、CNCフライス盤、放電加工機、汎用工作機械、3Dプリンター等)、鍛圧・板金機械(プレス、シャーリング、ベンディングマシン、レーザー加工機)、射出成形機、ダイカスト成形機、CAD/CAM、工作機械周辺機器(産業用ロボット、測定機器、自動化周辺機器、工作補要機器等)等の販売を行っております。(産業ソリューション事業部) 当事業部においては、マテハン機器、梱包・包装システム、ピッキング・ソーターシステム、自動倉庫、省力・自動化システム、搬送装置、コンベアシステム、助力装置、保管機器、AGV・AMR、ロボットシステム、油・空圧機器、電動アクチュエータ、直動機器、環境改善機器、集塵機、オイルミスト集塵機、洗浄システム、切削洗浄液浄化装置、排水処理設備、焼却炉、ポンプ、送風機、空調システム、冷暖房機器、クリーンルーム関連、コンプレッサ―、塗装機器、小型建設機械、鉄骨加工機械、発電機、溶接機器等の販売を行っております。(ツール&エンジニアリング事業部) 当事業部においては、切削工具、ツーリング、補要工具、工作機械周辺機器、測定・計測機器、研削・砥石・ダイヤモンド工具、作業・配管・電動工具、油・空圧工具、溶接機、切断機、板金加工機械、小型工作機械、プレス関連工具、工具研削盤、建設・荷役関連機器、化学製品、OA・事務機器、家電等の販売を行っております。[主な関係会社]大垣機工㈱、東邦工業㈱、㈱石原技研(2)海外生産財事業(海外事業部) 当事業部においては、工作機械、射出成形機、エレクトロニクス・半導体設備、工作機械周辺機器、切削工具、測定機器、要素部品、ロボット・自動化設備、環境機器等の輸出入、海外調達・生産工場の海外移転支援及び三国間取引/工場生産設備並びにシステムのトータルプランニング及び製品部材調達とその販売を行っております。[主な関係会社]Yamazen, Inc.、Plustech Inc.、Yamazen Mexicana,S.A.DE C.V.、Yamazen(Singapore)Pte.Ltd.、Yamazen(Malaysia)Sdn.Bhd.、PT.Yamazen Indonesia、Yamazen(Thailand)Co.,Ltd.、Yamazen Machinery & Tools Philippines Inc.、Yamazen Viet Nam Co.,Ltd.、Yamazen Co.,Ltd.、Souzen Trading (Shenzhen) Co.,Ltd.、Yamazen (Shanghai) Trading Co.,Ltd.、Yamazen (Shenzhen) Trading Co.,Ltd.、Yamazen Europe GmbH、Yamazen (Korea) Ltd. [消費財関連事業](3)住建事業(住建事業部) 当事業部においては、厨房機器、調理機器、浴室機器、洗面機器、給湯機器、衛生機器、空調・換気関連機器、太陽光発電、蓄電池、床暖房、太陽熱温水器、蓄熱式暖房機、管工機材、内装建材、外装建材、介護機器、インテリア、サッシ、エクステリア、地盤、建築副資材、建設資材、建設機材、構造躯体、機械工具関連、オフィス機器、ホーム機器、IoT機器、BCP関連機器等の販売、関連工事及びサービスを行っております。(4)家庭機器事業(家庭機器事業部) 当事業部においては、家電(扇風機・暖房機器・調理・AV・照明等)、インテリア家具、アウトドア・レジャー用品、キッチン・日用品、エクステリア、ガーデニング・農業、健康機器、衛生・ヘルスケア、工具、車用品・バイク用品、防災用品等の企画、開発及び販売を行っております。 [その他] イベント企画、旅行斡旋、倉庫・保管等を行っております。[主な関係会社]ヤマゼンクリエイト㈱、㈱ロジライズ、㈱トラベルトピア 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)1.※ 連結子会社2.持分法適用会社はありません。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:景気変動による需要変動と収益性低下 / カントリーリスク(政情不安、紛争、インフレ等) / 為替変動による為替差損益や売上減少
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

山善は特定の強力なブランドや特許を前面に出しているわけではない。ただし、長年の事業活動で培われた「モノづくり」への深い理解と、サプライヤー・顧客双方からの信頼は、一定の無形資産として機能している可能性がある。しかし、定量的な評価は難しい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客は特定のサプライヤーに依存する傾向があるが、山善が提供する多種多様な製品群(機械、工具、住宅設備など)は、顧客が他の卸売業者へ乗り換える際のスイッチング・コストを限定的にしている。特定の専門分野では高いスイッチング・コストが生まれる可能性もある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

山善のビジネスモデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すものではない。プラットフォーム型ビジネスとは異なり、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高める構造ではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の実績と規模を活かした仕入れ交渉力、効率的な物流網の構築により、競合他社に対して一定のコスト優位性を有していると考えられる。特に、多品種少量から大量生産まで対応できる調達・供給能力が強み。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

日本の機械工具卸売業界において、山善はトップクラスの売上高と取扱品目数を誇る。この規模は、サプライヤーとの強力な関係構築や、顧客への幅広い品揃え提供を可能にし、効率的な事業運営に寄る。業界内での寡占的な地位を築いている。

  • 幅広い事業領域と多角化
    山善は、企業の設備投資に連動する「生産財関連事業」と、個人消費に連動する「消費財関連事業」という異なる二つの事業領域を展開しています。これにより、景気変動の影響を受けにくい強固なビジネスモデルを構築しており、一方の事業が不調な場合でも、もう一方の事業でカバーできる可能性があります。
  • グローバルな事業展開
    米国、中国、東南アジア諸国などに拠点を持ち、海外での事業拡大を加速しています。2026年3月期の海外売上高は964億39百万円に達しており、工作機械や射出成形機などの輸出入、海外調達・生産支援を通じて、世界のものづくりを支えるネットワークを構築しています。
  • 「人づくり」を重視した人財戦略
    山善は「人づくりの経営」を掲げ、人財を最も重要な経営資源と位置付けています。「挑戦・考動主義」に基づいた人財マネジメント戦略により、有能な人財の確保と育成に注力しています。多様な人財が活躍できる環境を整備することで、持続的な成長と企業価値向上を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • パーパスと企業ビジョンの実現
    山善は「ともに、未来を切拓く」をパーパス(存在意義)とし、2030年には「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」企業ビジョンを目指しています。このビジョン達成のため、「働きがいのある職場の実現」や「グリーンビジネスの拡大」など5つの重要課題に取り組む方針です。
  • 中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」
    2027年までの3ヵ年を「価値創造期」と位置付け、前中期経営計画で培った機能を最大限に活用し、山善ならではの価値創造を進めます。「価値創造の深化」や「グローバル展開の加速」など5つの戦略ポイントに基づき、各機能戦略や事業戦略を推進する計画です。
  • 財務目標と経営指標
    中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」では、持続的な企業価値向上を目指し、自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー、自己資本比率を重要な経営指標としています。2027年度の目標値として、ROE8.0%、基礎的営業キャッシュ・フロー140億円、自己資本比率40.0%~45.0%を掲げ、これらを達成することで企業価値向上を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針及び経営戦略等当社グループは、様々なお客様※とともに、サステナブルな未来を切拓いていきたいという想いの下、「パーパス(存在意義)」を「ともに、未来を切拓く」と定めております。※お客様:メーカー、販売店、ユーザー、小売店、一般消費者と、投資家などを含む社会全体また、2030年に向けて当社のありたい姿を示す「企業ビジョン」を「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」とし、2030年の顧客を取り巻く世界観を定義し、当社グループとして取組むべき重要課題を特定しております。「働きがいのある職場の実現」、「グリーンビジネスの拡大」、「デジタル化による顧客価値の最大化」、「持続可能な調達・供給の実現」、「透明性のあるガバナンス体制の確立」という5つの重要課題への取組みを通じて、企業ビジョン「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」を実現し、持続可能な社会と当社グループの企業価値向上につなげてまいります。「働きがいのある職場の実現」を通じて人的資本を強化し、「グリーンビジネスの拡大」、「デジタル化による顧客価値の最大化」、「持続可能な調達・供給の実現」に取組み、将来にわたり安定的な収益源の強化と新たな収益源の獲得を追求し、中長期的な稼ぐ力(キャッシュ創出力)を増強してまいります。また、これらの個々の取組みと、すべての取組みを支える「透明性のあるガバナンス体制の確立」及び財務・非財務情報の開示拡充と市場との対話強化を通じて、事業リスクの低減と情報の非対称性縮減を実現し、資本コストの低減を図ってまいります。 (2)中期経営計画当社グループは、当連結会計年度より3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」に取組んでおります。変化の激しい時代において進取果敢な姿勢で挑む決意を示し、当該期間を「価値創造期」と位置付け、前中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」期間中に拡充した機能を最大限に活用し、当社ならではの価値創造を進める期間としております。前中期経営計画における課題や、外部環境の変化を踏まえ、①価値創造の深化、②グローバル展開の加速、③営業活動の高度化、④経営基盤の強化、⑤サステナビリティ経営の強化という5つの戦略ポイントを策定いたしました。これらの戦略ポイントに基づき、各機能戦略や事業戦略を推進し、仕入先、販売店、エンドユーザーの皆様とのパートナーシップをさらに強固なものとしてまいります。これらの取組みを通じて、業界内での競争力を高め、顧客満足度の向上を図り、社会に貢献する企業としての役割を果たしてまいります。 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題外部環境については、中東情勢の悪化に伴う原油や石油製品の価格高騰が、世界経済の先行きに不透明感を生み出しています。製造業においては、原材料不足等に端を発する生産計画の見直しや、設備投資の抑制を引き起こすリスク要因となっております。個人消費については、賃上げ効果により所得環境が改善し、個人消費は緩やかに回復することが期待されます。一方で、物価上昇の影響で耐久消費財に対する購買は慎重さを高め、価格だけでなく機能性・利便性といった価値要因を重視した選択的な消費が一段と強まると見込まれます。このような事業環境の中、当社の生産財関連事業では、技術専門性と世界的なグループネットワークを活かし、生産現場が抱える課題を解決するためのご提案に果敢に取り組んでまいります。また、消費財関連事業でも、快適な住環境の整備やライフスタイルの充実に向けた新たな商品やサービスの提案を加速させ、2030年企業ビジョンである「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」を実現してまいります。 (4)目標とする経営指標3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」においては、持続的な企業価値向上を実現するため、自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー※、自己資本比率を重要な経営指標と捉えております。3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」の2027年度(最終年度)の目標値は、自己資本利益率(ROE)8.0%、基礎的営業キャッシュ・フロー14,000百万円、自己資本比率40.0%~45.0%であります。※基礎的営業キャッシュ・フロー:会計上の営業キャッシュ・フローから運転資本増減の影響を控除したキャッシュ・フロー
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針及び経営戦略等当社グループは、様々なお客様※とともに、サステナブルな未来を切拓いていきたいという想いの下、「パーパス(存在意義)」を「ともに、未来を切拓く」と定めております。※お客様:メーカー、販売店、ユーザー、小売店、一般消費者と、投資家などを含む社会全体また、2030年に向けて当社のありたい姿を示す「企業ビジョン」を「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」とし、2030年の顧客を取り巻く世界観を定義し、当社グループとして取組むべき重要課題を特定しております。「働きがいのある職場の実現」、「グリーンビジネスの拡大」、「デジタル化による顧客価値の最大化」、「持続可能な調達・供給の実現」、「透明性のあるガバナンス体制の確立」という5つの重要課題への取組みを通じて、企業ビジョン「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」を実現し、持続可能な社会と当社グループの企業価値向上につなげてまいります。「働きがいのある職場の実現」を通じて人的資本を強化し、「グリーンビジネスの拡大」、「デジタル化による顧客価値の最大化」、「持続可能な調達・供給の実現」に取組み、将来にわたり安定的な収益源の強化と新たな収益源の獲得を追求し、中長期的な稼ぐ力(キャッシュ創出力)を増強してまいります。また、これらの個々の取組みと、すべての取組みを支える「透明性のあるガバナンス体制の確立」及び財務・非財務情報の開示拡充と市場との対話強化を通じて、事業リスクの低減と情報の非対称性縮減を実現し、資本コストの低減を図ってまいります。 (2)中期経営計画当社グループは、当連結会計年度より3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」に取組んでおります。変化の激しい時代において進取果敢な姿勢で挑む決意を示し、当該期間を「価値創造期」と位置付け、前中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2024」期間中に拡充した機能を最大限に活用し、当社ならではの価値創造を進める期間としております。前中期経営計画における課題や、外部環境の変化を踏まえ、①価値創造の深化、②グローバル展開の加速、③営業活動の高度化、④経営基盤の強化、⑤サステナビリティ経営の強化という5つの戦略ポイントを策定いたしました。これらの戦略ポイントに基づき、各機能戦略や事業戦略を推進し、仕入先、販売店、エンドユーザーの皆様とのパートナーシップをさらに強固なものとしてまいります。これらの取組みを通じて、業界内での競争力を高め、顧客満足度の向上を図り、社会に貢献する企業としての役割を果たしてまいります。 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題外部環境については、中東情勢の悪化に伴う原油や石油製品の価格高騰が、世界経済の先行きに不透明感を生み出しています。製造業においては、原材料不足等に端を発する生産計画の見直しや、設備投資の抑制を引き起こすリスク要因となっております。個人消費については、賃上げ効果により所得環境が改善し、個人消費は緩やかに回復することが期待されます。一方で、物価上昇の影響で耐久消費財に対する購買は慎重さを高め、価格だけでなく機能性・利便性といった価値要因を重視した選択的な消費が一段と強まると見込まれます。このような事業環境の中、当社の生産財関連事業では、技術専門性と世界的なグループネットワークを活かし、生産現場が抱える課題を解決するためのご提案に果敢に取り組んでまいります。また、消費財関連事業でも、快適な住環境の整備やライフスタイルの充実に向けた新たな商品やサービスの提案を加速させ、2030年企業ビジョンである「世界のものづくりと豊かなくらしをリードする」を実現してまいります。 (4)目標とする経営指標3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」においては、持続的な企業価値向上を実現するため、自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー※、自己資本比率を重要な経営指標と捉えております。3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」の2027年度(最終年度)の目標値は、自己資本利益率(ROE)8.0%、基礎的営業キャッシュ・フロー14,000百万円、自己資本比率40.0%~45.0%であります。※基礎的営業キャッシュ・フロー:会計上の営業キャッシュ・フローから運転資本増減の影響を控除したキャッシュ・フロー
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等の状況の概要は次のとおりであります。①経営成績等の状況 当社グループの主な事業領域は、生産財と消費財であり、「設備投資」と「個人消費」の動向が業績に影響を及ぼします。 当社グループを取り巻く事業環境として、国内の自動車製造業においては、当社のエンドユーザーである中小製造業の新規設備投資は総じて鈍い動きとなりました。一方で、人手不足対策である自動化・省人化へのニーズは高く、またエネルギー価格の高止まりを背景とした省エネ関連の設備投資も堅調に推移しました。 海外においては、北米市場では上半期は関税負担と高金利による影響のため、設備投資を控える動きがあったものの、下半期は防衛・航空宇宙・発電の各産業において回復が見られ、自動車産業も回復基調にあります。中国では、政府の景気刺激策や製造業再投資促進策が設備投資を後押ししました。ASEAN地域では、国内製造業のほか、他地域からの生産移管に伴う設備投資需要が活発化しました。台湾では、下半期からAI・半導体関連の需要が高まりを見せています。 国内の個人消費については、所得環境の改善がみられる一方、物価上昇に賃上げが追い付かず、耐久消費財に対する節約志向や商品の選別傾向が継続しました。住宅産業においては、新設住宅着工戸数は持家を中心に減少傾向にあるものの、省エネ需要の高まりにより住宅設備機器の更新需要は堅調に推移しました。 このような環境の中、当社グループの当連結会計年度の売上高は541,885百万円(前期比5.0%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は12,041百万円(同、26.3%増)、経常利益は13,010百万円(同、29.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9,330百万円(同、18.9%増)となりました。 セグメント別の概況は次のとおりであります。 [生産財関連事業] 当連結会計年度における国内生産財事業では、自動車産業においては中小製造業の投資活動が伸び悩み、自動車部品加工メーカー向け工作機械の売上は前年をやや下回りました。切削工具等の消耗品に関しては、中小製造業の設備投資動向の影響を受けましたが、生産現場で使用される様々な作業用品、小型機器の販売が堅調でした。また、自動化・省人化ニーズに対応し、作業負荷軽減に資する機器や、労働環境改善を目的とした環境改善機器等の売上も順調に推移しました。 営業活動としては工作機械の販売では、好調な造船・航空・防衛等の産業へのアプローチに加え、中堅・中小企業を対象にした大規模成長投資補助金等を活用した提案営業を積極的に行いました。また、第4四半期には回復が鮮明な半導体装置の部品メーカー等での需要を取り込み、受注は好調に推移しております。切削・補要工具等の販売においては、電子取引を拡大することで取引先の利便性と業務効率の向上を推進しております。また、「地域経済活性化のためのリアルプラットフォーム」として当社が企画する大型展示商談会を各地で開催することで、受注を獲得するとともに顧客との関係性をより深めました。新たな業界への展開・強化に向けては、業務効率化・省力化を主なテーマに各地の展示会への出展を強化するとともに、製造・物流現場の自動化ソリューションの提案を強化する等、製造現場の課題解決と需要喚起に努めました。さらに、需要の高まりを見せるヒューマノイドロボットの社会実装を加速するべく、コンソーシアム「J-HRTI(ジェイハーティ)」に参画しております。 海外生産財事業は、第3四半期までは支社ごとに好不調の波がありましたが、通期では全支社で前年実績を上回りました。北米支社では、一般産業の低迷を航空・宇宙産業・発電・データセンター関連等の需要で補い、台湾支社はAI・半導体関連の需要回復を機敏に捉え、第3四半期までの遅れを挽回しました。中国支社においては外資系企業の撤退が続く中、内需企業の需要を取り込み、アセアン支社では国内需要に加え、他国からの生産移管需要を取り込み、それぞれ当連結会計年度を通じて堅調に推移しました。(注) また、「グローバル展開の加速」に向け、拠点を拡充するとともに、本年2月にマレーシアの工作機械商社である「CK Mac Global Sdn.Bhd.」の親会社である「株式会社AtoG1」の全株式を、同年3月にはインドネシアの機械工具商社である「PT. Somagede Indonesia」の全株式を取得することにより、両社を子会社化いたしました。 以上の結果、生産財関連事業の売上高は349,218百万円(前期比4.8%増)となりました。 (注)営業地域及び顧客属性ごとに事業を区分したビジネスユニットを支社と称しております。 [消費財関連事業]〔住建事業〕 住建事業においては、猛暑や省エネ改修需要等の影響により空調設備の売上が好調に推移しました。さらに光熱費の高止まりが継続する中、消費者の節約志向に対応した高付加価値商材の提案に注力した結果、給湯機器等の販売も伸長しました。また、非住宅分野の開拓にも積極的に取り組み、中小企業のカーボンニュートラル対応及び光熱費削減へのニーズに向け、環境商材と施工をセットにした設備改修提案を強化したこと等により、販売が好調に推移しました。 その結果、住建事業の売上高は87,403百万円(前期比11.2%増)となりました。 〔家庭機器事業〕 家庭機器事業のプライベートブランド商品は、消費者の声を分析したマーケティング活動等を踏まえた迅速な企画・開発によりラインアップを拡充するとともに、SNS等を活用した情報発信を通じてYAMAZENブランドの浸透を図っております。当期においては、昨夏の猛暑の影響により、ファン付ウェアや移動式エアコンの販売が好調に推移したことに加え、販路別ではECの伸長が寄与し、増収となりました。販売チャネルの拡大を狙った法人・個人事業主向け自社ECサイト「山善ビズコム」においても、売上高・会員数が順調に伸長しました。 その結果、家庭機器事業の売上高は101,560百万円(前期比0.7%増)となりました。 ②生産、受注及び販売の実績 当社グループは、生産財、住設建材及び家庭機器製品の販売を主たる事業としておりますので、生産実績については、記載を省略しております。 また、受注実績については、特定分野の受注実績の把握にとどまるため、記載を省略しております。 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%) 生産財関連事業349,218 104.8 住建事業87,403 111.2 家庭機器事業101,560 100.7 消費財関連事業188,964 105.3 報告セグメント計538,182 105.0 その他 (注)23,702 108.4 報告セグメント以外計3,702 108.4 合計541,885 105.0 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.事業セグメントに識別されないサービス事業であります。 (2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析 経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。 ①経営成績の状況 当連結会計年度における経営成績は、生産財関連事業・消費財関連事業ともに前連結会計年度を上回る結果となりました。 売上高は、海外における設備投資需要の増加や空調・給湯機器をはじめとする住宅設備の販売が堅調に推移し、前連結会計年度より25,759百万円増加し、541,885百万円(前期比5.0%増)となりました。なお、セグメント別の概況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績等の状況」に記載のとおりであります。 売上総利益は、売上高の増加に伴い前連結会計年度から6,058百万円増加し、83,028百万円(前期比7.9%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、人件費や支払手数料の増加により、前連結会計年度より3,552百万円増加し、70,986百万円(前期比5.3%増)となりました。 上記の結果、営業利益は、前連結会計年度から2,505百万円増加し、12,041百万円(前期比26.3%増)となりました。また、売上高営業利益率は、前期に比べ0.4ポイント向上し2.2%となりました。 営業外損益(純額)は、受取利息・配当金等の計上により、968百万円となりました。 経常利益は、前連結会計年度より2,991百万円増加し、13,010百万円(前期比29.9%増)となりました。また、売上高経常利益率は、前期に比べ0.5ポイント向上し2.4%となりました。 特別損益(純額)は、投資有価証券売却益等を計上した結果、1,182百万円となりました。 以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度から1,936百万円増加し、14,192百万円(前期比15.8%増)となり、法人税等合計額4,561百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益300百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度から1,485百万円増加し、9,330百万円(前期比18.9%増)となりました。 ②財政状態の状況 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ59,724百万円増加し、351,990百万円となりました。これは、現金及び預金の増加(23,838百万円)、売上債権(受取手形、売掛金、電子記録債権)の増加(6,873百万円)、商品及び製品の増加(1,836百万円)、短期の満期保有目的債券や非連結子会社株式の取得による有価証券・投資有価証券の増加(19,361百万円)、退職給付に係る資産の増加(3,044百万円)、関係会社貸付金等の増加によるその他流動資産の増加(4,577百万円)が主な要因であります。 負債合計は、前連結会計年度末に比べ47,504百万円増加し、211,837百万円となりました。これは、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の減少(1,989百万円)、短期借入金の増加(20,054百万円)や転換社債型新株予約権付社債の増加(25,756百万円)が主な要因であります。 純資産は、前連結会計年度末に比べ12,219百万円増加し、140,153百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加(4,876百万円)、保有株式の株価の上昇によるその他有価証券評価差額金の増加(1,500百万円)や為替換算調整勘定の増加(3,653百万円)、退職給付に係る調整額の増加(1,570百万円)が主な要因であります。その結果、自己資本比率は前連結会計年度末の43.3%から39.3%へ4.0ポイント低下いたしました。 ③キャッシュ・フローの状況(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー8,3615,123△3,238投資活動によるキャッシュ・フロー△11,106△10,868238財務活動によるキャッシュ・フロー△10,72738,58749,315現金及び現金同等物に係る換算差額△1632,2972,461現金及び現金同等物の増減額△13,63535,14048,776現金及び現金同等物期首残高88,47774,841△13,635現金及び現金同等物期末残高74,841109,98135,140 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ35,140百万円増加し、109,981百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、償却前営業利益の計上、運転資本の増加や法人税等の支払いにより、5,123百万円の収入(前年同期は8,361百万円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得支出や基幹システム関連の無形固定資産の取得支出等により、10,868百万円の支出(前年同期は11,106百万円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入や短期借入金の増加等により、38,587百万円の収入(前年同期は10,727百万円の支出)となりました。 ④目標とする経営指標の達成状況 当社グループは、当期を初年度とする3ヵ年中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」において、持続的な企業価値向上を実現するため、自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー※、自己資本比率を重要な経営指標と捉えております。※基礎的営業キャッシュ・フロー:会計上の営業キャッシュ・フローから運転資本増減の影響を控除したキャッシュ・フロー経営指標80期(目標)(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)82期(最終年度目標)(自 2027年4月1日 至 2028年3月31日)80期(実績)(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)自己資本利益率(ROE)5.5%8.0%7.0%基礎的営業キャッシュ・フロー11,000百万円14,000百万円13,470百万円自己資本比率40%~45%39.3% ⑤資本の財源及び資金の流動性ⅰ)資金需要について 当社グループにおける主な資金需要は、運転資金、事業の維持・拡大のための設備投資資金及び配当金の支払等であります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金(手元資金及び営業活動により獲得した資金)を充当しております。また、既存事業とのシナジー効果が期待できるM&Aを含め、今後においても当社グループの持続的成長につながる投資を積極的に行ってまいります。所要資金については、主に自己資金を充当する予定でありますが、投資規模、投資件数、資金調達に関する諸条件等を総合的に検討し、金融機関からの借入及び社債発行等、最適な手段によることとしております。 ⅱ)資金の流動性について 当社グループは、取引先からの信頼を維持・獲得するために財務の健全性をより強化し、また、事業遂行に伴う支払債務を履行するのに十分な流動性を確保することの重要性を認識しております。連結ベースの流動比率は、運転資本の最適化により、前連結会計年度末は159.6%、当連結会計年度末は162.2%と相応の水準を維持しており、十分な流動性と健全性を確保しているものと判断しております。 当社は、短期資金に関しては、複数の金融機関と当座貸越契約を締結しており、金融・資本市場における不測の事態や急な資金需要が発生した場合に備えるため、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結し、十分な流動性補完を確保しております。さらに、格付投資情報センター(R&I)及び日本格付研究所(JCR)の2社から発行体格付けを継続的に取得し、本報告書提出時点における、両者により付与された発行体格付は、R&I:A-、JCR:Aとなっており、中長期資金に関しても、多様な調達手段の選択が可能な環境を確保できているものと判断しております。 ⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 景気変動の影響
    山善の事業は、企業の設備投資や個人消費の動向に大きく左右されます。世界経済の不透明感や景気の下降局面では、生産財や消費財の需要が減少し、収益性の低下や在庫の評価損が発生する可能性があります。これにより、業績が計画を下回るリスクがあります。
  • カントリーリスクと為替変動
    海外での事業展開や輸出入取引が多く、政情不安、紛争、インフレ、為替レートの変動などが業績に影響を与える可能性があります。特に、サプライチェーンの混乱による仕入コストや物流コストの高騰、為替差損益の発生、海外子会社の財務諸表換算リスクなどが挙げられます。
  • 新たなビジネスモデルへの対応と人財確保
    中期経営計画で新たな収益源の獲得や積極的な事業投資を掲げていますが、期待通りの効果が得られない場合、将来の成長に影響を及ぼす可能性があります。また、少子高齢化や労働人口減少により、有能な人財の確保・育成が困難になった場合、事業運営に支障をきたすリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,232 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、特定した重要課題に取り組むうえで、様々なリスクの存在を認識しております。これらのリスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクを以下に記載しております。当社グループは、必要なリスク管理体制を整備し、継続的にリスクの見直しを行い、これらのリスクに対して適切な対応方針が策定・実行されているかを取締役会等において評価しており、リスク発生の回避及び顕在化した場合の適切な対応に努めております。 なお、以下は当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。また、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)事業環境等に関するリスク ①景気変動 当社グループは、コア事業として「生産財関連事業」と「消費財関連事業」を展開しておりますが、各事業領域においては、企業の設備投資マインドや個人消費の動向により大きく需要が変動し、景気の変動の影響を受けやすい事業となります。当社グループは、この2つの異なる領域において事業展開することにより、外部環境の変化に強いビジネスモデルを構築するとともに、お客様の多様なニーズに応える専門性の追求、海外展開の加速、新市場の開拓を進めるなど、景気変動への耐性を強化しております。しかしながら、米国政府の外交・通商の政策動向、中東情勢の悪化等、世界経済の先行きに不透明感を生み出しています。グローバルな設備関連需要や国内個人消費の下降局面では収益性の低下や在庫の評価損等により、当社グループの業績が下振れする可能性があります。②カントリーリスク 当社グループは、海外の企業と輸出入取引を行い、また、米国、中国、東南アジア諸国等に拠点を配置し、当該国及びその周辺地域における事業拡大の加速を図っており、2026年3月期の海外売上高は96,439百万円となっております。引き続き先行き不透明なロシア、ウクライナ情勢においては、当社グループは当該地域に事業拠点を有さず、直接的な影響は現時点では僅少でありますが、中東情勢の悪化により、国内外のサプライチェーンに及ぼされる影響が仕入コスト及び物流コストの高騰や納期遅延等につながるリスクがあります。その他の国や地域においても、インフレ、政情不安、紛争等によって商品供給が遅延するリスクや事業活動の遂行を中断せざるを得ないリスクがあります。当社グループは、カントリーリスク情報の入手等により、リスクの管理・回避に努めておりますが、このようなリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③為替変動 当社グループは、外貨建てによる輸出入取引を行っております。外貨建て輸出入取引に対しては為替予約等によるヘッジを行い為替の変動リスクを最小限にとどめる努力をしておりますが、想定を超える大幅な為替変動が進行した場合には、多額の為替差損益の発生や当社取り扱い商品の買い控えによる売上の減少等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建ての財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。④経営計画に関するリスク 当社グループは、中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」において、持続的な企業価値向上を実現するために自己資本利益率(ROE)、基礎的営業キャッシュ・フロー、自己資本比率を重要な経営指標と捉えて事業戦略を推進、遂行しております。しかしながら、景気変動、カントリーリスク、為替変動を含む様々なリスクが生じることで、それらの取組みが計画どおりに進捗せず、掲げた経営指標等について、当初計画した期間内に達成できない可能性があります。 (2)事業運営に関するリスク ①新たなビジネスモデルへの対応 当社グループは、中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」において、企業価値向上に向けて特定した重要課題への取組みを通じた、新たな収益源の獲得、持続的成長に向けた積極的な事業投資を行ってまいります。 しかしながら、事業投資により期待した効果を得る事ができない場合には、当社グループの将来の成長、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②人財確保と育成 当社グループは、「人づくりの経営」を経営理念として掲げ、人財を最も重要な経営資源として捉えております。 しかしながら、少子高齢化や労働人口の減少等により有能な人財獲得が困難になった場合、当社グループの将来の成長、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、「挑戦・考動主義※」を基に持続的成長と企業価値向上を実現する為の人財マネジメント戦略を立案・実行することで、有能な人財を確保し育成する施策を実施しています。また、女性活躍をはじめとしたダイバーシティの推進も行っていくことで、人的資本の強化を今後も図ってまいります。※「挑戦・考動主義」:人事理念を実現する為の、人財マネジメントポリシーであり、挑戦は「高い目標や困難な課題に果敢に取り組むこと」、考動は「自ら考えて動く。動きながら考える。経験から学ぶ」と各定義しています。③与信 当社グループは、多様な営業活動を通して国内外の取引先に対して信用供与を行っており、与信リスクを有しております。そのため、当社グループは、社内管理規程に基づく与信管理を行い、リスクの低減に努めておりますが、予想外の事情等により取引先の債務不履行等が発生した場合や景気悪化による企業倒産が増加した場合には、貸倒損失等の計上により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2026年3月末時点の営業債権残高は113,084百万円となっております。④製造物賠償責任等 当社グループは、多くのプライベートブランド商品を開発・販売しており、総取扱高に占める割合は年々高まっております。当社グループは、品質管理規程を制定するとともに、危機管理委員会の配下に品質管理・PL分科会を設置し、品質管理を徹底し、高い品質水準の確保に努めております。また、製造物責任賠償について必要な保険に加入し、重大製品事故の発生等の緊急時の体制として、前述の危機管理委員会を設置しております。しかしながら、大規模なリコールや製造物責任賠償が発生した場合、多額の解決費用の発生や企業ブランド価値の毀損による収益の低下により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤情報システム及び情報セキュリティに関するリスク 当社グループは、事業全般においてコンピューターシステム及びITネットワークを活用し情報資産の管理を行うとともに業務の効率化を図っております。「ITガバナンス管理規程」や「情報セキュリティ基本方針」等を定め、情報システムの計画・開発・運用を適切に管理するとともに、情報セキュリティの強化、バックアップ体制の構築、機器の高性能化等、システムトラブル対策を講じ、定期的に社員教育を実施しております。 しかしながら、外部からの不正アクセスやコンピューターウイルス侵入等による個人情報・企業情報の漏洩・改竄・消滅、また、人為的過誤や自然災害、事故等によりシステムが不稼働状態となり、その復旧に時間を要した場合、システム連携業務の停止による機会損失や社会的信用の失墜につながり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(3)その他 ①コンプライアンス 当社グループは、国内外において、会社法、金融商品取引法、税法や外為法等の安全保障貿易管理をはじめとする貿易関連諸法等の法規制や政府の許認可など様々な公的規制の適用を受けて事業を行っており、これらの公的規制に違反した場合や人権侵害等のコンプライアンス違反が発生した場合は、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。 当社グループでは、内部統制とコンプライアンスを経営上の重要課題と位置付け、「内部統制委員会」及び「コンプライアンス委員会」を設置し、法令順守のみならず、役員・従業員が共有すべき倫理観、順守すべき倫理規範等を「山善グループ企業行動憲章」として制定し、当社グループにおける行動指針の順守並びに法令違反等予防に努めております。 また、広く社会から信頼され、期待され、支持される事業体を目指し「サステナビリティ基本方針」を定め、国際的な枠組みに基づき、人権を尊重した事業活動を推進しております。 しかしながら、グローバルに事業を展開する中で、国内外において、公的規制の新設・強化や想定外の適用、解釈の誤り等により、結果として当社グループが公的規制に抵触することになった場合や人権侵害等の事案が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②株価変動 当社グループの保有している投資有価証券は取引先などの株式が中心で、その多くが上場株式となります。このため、市場価格の変動に基づく株価の変動リスクがあります。定期的に投資目的やその効果に関する検証を行い、かかるリスクと保有のメリットを比較衡量しており、その結果、すべての保有株式について保有の妥当性があることを確認しています。なお、今後の状況変化に応じて、取引先との取引関係に与える影響を慎重に見極めながら縮減に努めてまいりますが、株価動向によっては当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、株式市場の低迷によって当社グループの年金資産の価値に毀損が生じた場合には、年金資産の期待収益率と年金資産の運用利回りとの間に乖離が生じ、退職給付費用及び債務の計上を通じて、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③固定資産の減損 当社グループは、今後も中長期的な企業競争力の強化に向け、事業用の不動産、リース資産やソフトウェア等の固定資産投資を継続していく方針であり、中期経営計画「PROACTIVE YAMAZEN 2027」においても、戦略的な投資を実施して参りますが、経済環境の動向や保有固定資産の経済価値の低下により必要な減損処理を実施することとなった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。④自然災害・疫病等 当社グループは、自然災害・疫病等による事業活動への影響を最小限にとどめるため、事業継続計画(BCP)の策定等の対応を進めるとともに、自社グループのみならずサプライチェーン全体でBCP導入を支援するべく、中小企業を対象とした導入支援を展開しております。しかしながら、当社グループの各事業所及び社員の活動は広範囲に及んでおり、地震、津波や洪水等の大規模自然災害や感染症や伝染病のパンデミックが発生した場合には、その被害を完全に回避できるものではありません。また、仕入先メーカーの製造中断、輸送ルート分断、情報通信インフラの損壊・途絶などサプライチェーンが分断された際には、お客様への商品の納入が遅延する可能性があります。このような想定を超える自然災害・疫病等の被害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現在策定している事業継続計画を更に充実させたサプライチェーンリスクマネジメントの構築や海外事業における危機管理に対応した取組みを積極的に推進してまいります。 ⑤気候変動リスク 当社グループは、従来より地球環境問題を経営上の重要課題と位置付け、あらゆる活動を通じて環境に配慮し、地球環境の保全と継続的改善に努めることを基本理念として事業活動を行っています。 気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの削減を目的とした取組みが世界的に進展しており、前述した自然災害による物理的リスクを認識することはもとより、温室効果ガス排出規制等の法規制の強化やサプライチェーンにおける規制等による販売機会の損失や、当社が地球環境の変化に関わる十分な配慮を怠ることで社会課題への取組みが不十分であるとみなされたことによる社会的信用の低下等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 気候変動リスクに関する詳細は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)重要なサステナビリティ項目 ②気候変動」に記載の通りであります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 山善 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →