8070

東京産業(8070)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    東京産業グループは、電力事業、環境・化学・機械事業、生活産業事業の3つの主要分野でビジネスを展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、幅広い産業ニーズに対応できる収益構造を構築しています。国内外で多様な機械、プラント、資材、工具、薬品などの販売、メンテナンス、サービスを提供し、顧客の多様な要求に応えています。
  • 三菱グループとの連携
    創業以来、三菱グループの一員として、特に三菱重工業や三菱電機といった大手メーカーの製品を国内外の産業界に供給・販売することで収益を上げています。電力事業では、発電プラントの納入や修繕業務において代理店的な役割を担っており、強固なパートナーシップが安定した事業基盤を支えています。
  • メンテナンス・サービス重視
    単なる製品販売に留まらず、販売後のメンテナンスやサービスにも注力しています。これにより、顧客との長期的な関係を構築し、安定した収益源を確保しています。特に電力事業における発電プラントの修繕業務は、継続的な需要が見込まれる安定収益の柱となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 電力事業
    発電所関連機器の販売とメンテナンスが中心です。具体的には、火力発電所や原子力発電所周辺機器、送変電機器などを取り扱っています。この事業は、売上高157.52億円、営業利益14.89億円と、グループ内で最も高い営業利益率を誇り、安定した収益源となっています。
  • 環境・化学・機械事業
    化学、石油精製、製薬、繊維、ゴム、非鉄金属業界向けのプラントや機械設備、太陽光発電事業、工作機械などを提供しています。売上高は498.49億円とグループで最大ですが、営業利益は5.64億円となっており、売上規模に対して利益率は電力事業より低い傾向にあります。
  • 生活産業事業
    節水型自動流水器、レジ袋、ファッション袋、ゴミ収集袋などの生活関連商品を扱っています。売上高は51.13億円、営業利益は2.12億円と、グループの中では比較的小規模な事業ですが、環境に配慮した植物由来ポリエチレン含有包装資材など、商品ラインナップの拡充に注力しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ElectricPowerBusinessReportableSegment 地域 158 15 9.5%
EnvironmentAndChemicalMachineryBusinessReportableSegment 地域 498 6 1.1%
LifestyleBusinessReportableSegment 地域 51 2 4.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|719 文字
3 【事業の内容】当社グループの企業集団は、当社、子会社14社、関連会社2社で構成されており、電力事業、環境・化学・機械事業、生活産業事業に分かれ、国内及び海外における各種機械・プラント・資材・工具・薬品等の販売、メンテナンス、サービス等を展開しております。また、当社・関係会社及び関連当事者の当該事業における位置付けとセグメントとの関連は次のとおりです。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 事業区分主要取扱商品・サービス内容関係会社及び関連当事者電力事業火力発電所関連機器、原子力発電所周辺機器、送変電機器等(株)アイ・エー・エッチTOKYO SANGYO MALAYSIA SDN.BHD.環境・化学・機械事業化学・石油精製・製薬・繊維・ゴム・非鉄金属の各業界向プラント並びに機械設備、太陽光発電事業、工作機械等光和興業(株)TOKYO SANGYO SINGAPORE (PTE) LTD.東京産業不動産(株)菱東貿易(上海)有限公司PT. TOKYO SANGYO INDONESIATOKYO SANGYO EUROPE GmbH社会環境イノベーション(株)TOKYO SANGYO VIETNAM CO.,LTD.(同)会津こもれび発電所TOKYO SANGYO (THAILAND) CO.,LTD.TOKYO SANGYO,INC.TOKYO SANGYO MACHINERY,S.A.de C.V.TOKYO SANGYO ASIA TRADING CO.,LTD.菱棟機械(上海)有限公司 生活産業事業節水型自動流水器、レジ袋、ファッション袋、ゴミ収集袋等 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
需要の減退や需給バランス悪化による価格の騰落を受ける可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
長年にわたり培ってきた事業と新規事業との相乗効果で収益力向上を図る。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:国内外の経済環境の変化によるリスク / 同一仕入先あるいは少数の販売先への取引の依存によるリスク / 取引先への信用供与に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

東京産業(8070)の事業内容(産業機械、建設機械、工作機械等の専門商社)において、特許やブランド力、規制ライセンスといった明確な無形資産の存在を示す情報は確認できませんでした。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

産業機械や建設機械の分野では、顧客は特定のメーカーやサプライヤーとの取引実績や信頼関係を重視する傾向があります。一度取引が始まると、代替サプライヤーへの切り替えには、仕様確認、契約手続き、納入体制の再構築などの手間やリスクが伴うため、一定のスイッチングコストが発生すると考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

東京産業の事業モデルは、サプライヤーと顧客を繋ぐ商社であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果が働く構造ではありません。ユーザー数の増加が直接的にサービスの価値を高める要素は見当たりません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

専門商社としての効率的な物流網や仕入れ交渉力は一定程度存在する可能性がありますが、業界全体として価格競争が激しい側面もあり、突出したコスト優位性を確立しているとは言えません。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

産業機械、建設機械、工作機械といった複数の分野で事業を展開し、長年の実績と広範な顧客基盤、サプライヤーネットワークを有しています。これらの分野において、業界内で一定の規模とシェアを確保しており、効率的な事業運営が可能となっています。

  • 三菱グループとの強固な関係
    創業以来、三菱グループの一員として、三菱重工業や三菱電機といった大手メーカーの製品を国内外に供給・販売してきた実績があります。この長年にわたる強固な信頼関係と販売チャネルは、他社が容易に模倣できない競争優位性であり、安定した仕入れと販売基盤を形成しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    電力、環境・化学・機械、生活産業という異なる分野で事業を展開している点が強みです。これにより、特定の市場の景気変動や需要減退のリスクを分散し、安定した収益基盤を維持しています。各事業が相互に補完し合うことで、グループ全体のレジリエンス(回復力)を高めています。
  • 技術力と専門性の蓄積
    長年にわたり、各種機械・プラント・資材・工具・薬品などの販売やメンテナンスを通じて培ってきた専門知識と技術力があります。特に電力事業における発電プラント関連機器の取り扱いや、環境・化学・機械事業におけるプラント設備に関する知見は、顧客からの信頼獲得に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 環境・エネルギー分野への注力
    創立80周年に向け、「環境・エネルギーに強い機械総合商社」としての地位確立を目指しています。主力である火力発電のメンテナンスに加え、原子力、バイオマス・アンモニア・水素混焼、再生可能エネルギーといった新領域へのビジネス拡大を積極的に進め、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。
  • 中期経営計画「T-ScaleUp2027」の実行
    2027年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、連結売上高730億円、連結営業利益25億円、ROE8.0%などの目標達成を目指しています。この計画では、エネルギートランジションへの積極関与、サステナブル社会構築に資する事業創出、グループ総合力強化、強靭な経営基盤の構築、株主還元の拡充の5つの成長戦略を掲げ、企業価値向上を図ります。
  • 資本効率と株主還元の強化
    中長期的な株主価値向上のため、資本効率を重視した成長投資と株主還元強化のバランスを追求しています。ROE8.0%以上、純資産配当率(DOE)4.0%以上を目標とし、政策保有株式の縮減やM&A・出資も活用しながら、財務基盤の強化と株主への利益還元を両立させる方針です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営方針当社グループは創業以来、各取引先からの「信頼」を得て、企業活動を通じ社会に「貢献」することを企業理念として掲げ経営に取り組んでまいりました。今後も、創立80周年に向けて、環境・エネルギーに強い機械総合商社としての地位確立を目指してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題1.中長期経営「T-Scale Up2027」の概要当社グループは2023年3月期において新たに策定した4ヵ年中期経営計画を公表いたしました。本計画は2018年に策定した10ヵ年の長期経営計画における最終ステージ、集大成の位置付けとなります。長期ビジョン「環境・エネルギーに強い機械総合商社」としての地位確立に向け、前中計で取り込んだ新たなビジネスの種を確実に収益化し、機械総合商社としての新たなモデルの確立に挑戦してまいります。中期経営計画「T-ScaleUp2027」最終年度にあたる次期(2027年3月期)の経営指標の計画値は①連結売上高630億円、②連結営業利益25億円、③親会社株主に帰属する連結当期純利益17億円、④ROE8.0%、⑤純資産配当率(DOE)4.0%以上といたします。売上高につきましては、中期経営計画において計画値730億円を公表しておりましたが、案件を精査した結果、630億円に変更しております。中期経営計画の達成に向け、以下の5つの成長戦略を着実に実行することにより、企業価値のさらなる向上とコーポレートガバナンスの強化に努めてまいります。 ① エネルギートランジションへの積極関与主力事業の火力発電メンテナンス・リプレースに加え、「原子力」「バイオマス専焼・混焼」等、新領域でビジネスを拡大② サステナブル社会構築に資する事業創出CO2削減関連新技術導入ニーズ、食糧自給関連ビジネス等を捕捉し、「サステナビリティ」「社会課題解決」に資する商機を創出③ グループ総合力強化経営資源の選択と集中、再配置によりグループシナジーを発揮。戦略分野のパートナー企業との関係強化や事業参画・協業・買収により、新技術・新サービス創出・バリューチェーン全体でのビジネス捕捉力を強化④ 強靭な経営基盤の構築コンプライアンス、リスク管理等「守り」強化により経営基盤・業績を安定化。人材投資、ガバナンス強化、システム投資により「攻め」の環境を整備⑤ 株主還元の拡充資本(資産)効率を意識した資産ポートフォリオ再構築によりROEを向上させ、「新規事業収益化・長期シーズ育成に向けた投資」と「株主還元強化」を両立 2.対処すべき課題(電力事業)安定した事業基盤のある電力事業では、事業用・産業用火力発電所向け設備のリプレース・メンテナンスや原子力関連施設の稼働に向けた対応などの代理店業務に加え、そこから派生した取引の拡大に注力してまいります。 (環境・化学・機械事業)成長性、収益性、リスクを総合的に評価の上、事業ポートフォリオの見直しを継続的に進めるとともに、顧客基盤拡充に注力することでセグメント利益の向上に取り組んでまいります。 (生活産業事業)環境にやさしい植物由来ポリエチレンを含有した包装資材等、商品ラインナップの拡充、新規商材の開拓および拡販に取り組んでまいります。 (3) 中期経営計画における資本政策(基本方針)・当社は中長期的な株主価値の向上のために、「資本効率を重視した成長投資」と「株主還元強化」の最適バランスを追求してまいります。・株主資本の有効活用を図る経営指標のひとつとして、ROE8.0%の目標を設定します。・上記資本効率に加えて、DOE4.0%以上を目標として掲げ、安定配当にも努めてまいります。・今後も従来からの安定配当の考え方は維持しつつ資本効率にも目配せしながら、中長期的な株主価値の向上を目指してまいります。 (目標数値)・計画期間中、早期にDOE4.0%以上を達成(2023年度に達成)・ROE8.0% (投資方針について)・一層の財務基盤の強化を図りつつ営業活動によるキャッシュフロー創出の他、必要に応じて保有資産の売却代金を原資とし、資本効率を重視の上、戦略分野等へ投資を検討してまいります。・また、戦略事業領域、バリューチェーン構築上の重要な領域については、M&Aや出資なども選択肢とします。 (政策保有株式について)・資本効率の向上を図るため、政策保有株式の縮減も検討してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。 (1) 経営方針当社グループは創業以来、各取引先からの「信頼」を得て、企業活動を通じ社会に「貢献」することを企業理念として掲げ経営に取り組んでまいりました。今後も、創立80周年に向けて、環境・エネルギーに強い機械総合商社としての地位確立を目指してまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題1.中長期経営「T-Scale Up2027」の概要当社グループは2023年3月期において新たに策定した4ヵ年中期経営計画を公表いたしました。本計画は2018年に策定した10ヵ年の長期経営計画における最終ステージ、集大成の位置付けとなります。長期ビジョン「環境・エネルギーに強い機械総合商社」としての地位確立に向け、前中計で取り込んだ新たなビジネスの種を確実に収益化し、機械総合商社としての新たなモデルの確立に挑戦してまいります。中期経営計画「T-ScaleUp2027」最終年度にあたる次期(2027年3月期)の経営指標の計画値は①連結売上高630億円、②連結営業利益25億円、③親会社株主に帰属する連結当期純利益17億円、④ROE8.0%、⑤純資産配当率(DOE)4.0%以上といたします。売上高につきましては、中期経営計画において計画値730億円を公表しておりましたが、案件を精査した結果、630億円に変更しております。中期経営計画の達成に向け、以下の5つの成長戦略を着実に実行することにより、企業価値のさらなる向上とコーポレートガバナンスの強化に努めてまいります。 ① エネルギートランジションへの積極関与主力事業の火力発電メンテナンス・リプレースに加え、「原子力」「バイオマス専焼・混焼」等、新領域でビジネスを拡大② サステナブル社会構築に資する事業創出CO2削減関連新技術導入ニーズ、食糧自給関連ビジネス等を捕捉し、「サステナビリティ」「社会課題解決」に資する商機を創出③ グループ総合力強化経営資源の選択と集中、再配置によりグループシナジーを発揮。戦略分野のパートナー企業との関係強化や事業参画・協業・買収により、新技術・新サービス創出・バリューチェーン全体でのビジネス捕捉力を強化④ 強靭な経営基盤の構築コンプライアンス、リスク管理等「守り」強化により経営基盤・業績を安定化。人材投資、ガバナンス強化、システム投資により「攻め」の環境を整備⑤ 株主還元の拡充資本(資産)効率を意識した資産ポートフォリオ再構築によりROEを向上させ、「新規事業収益化・長期シーズ育成に向けた投資」と「株主還元強化」を両立 2.対処すべき課題(電力事業)安定した事業基盤のある電力事業では、事業用・産業用火力発電所向け設備のリプレース・メンテナンスや原子力関連施設の稼働に向けた対応などの代理店業務に加え、そこから派生した取引の拡大に注力してまいります。 (環境・化学・機械事業)成長性、収益性、リスクを総合的に評価の上、事業ポートフォリオの見直しを継続的に進めるとともに、顧客基盤拡充に注力することでセグメント利益の向上に取り組んでまいります。 (生活産業事業)環境にやさしい植物由来ポリエチレンを含有した包装資材等、商品ラインナップの拡充、新規商材の開拓および拡販に取り組んでまいります。 (3) 中期経営計画における資本政策(基本方針)・当社は中長期的な株主価値の向上のために、「資本効率を重視した成長投資」と「株主還元強化」の最適バランスを追求してまいります。・株主資本の有効活用を図る経営指標のひとつとして、ROE8.0%の目標を設定します。・上記資本効率に加えて、DOE4.0%以上を目標として掲げ、安定配当にも努めてまいります。・今後も従来からの安定配当の考え方は維持しつつ資本効率にも目配せしながら、中長期的な株主価値の向上を目指してまいります。 (目標数値)・計画期間中、早期にDOE4.0%以上を達成(2023年度に達成)・ROE8.0% (投資方針について)・一層の財務基盤の強化を図りつつ営業活動によるキャッシュフロー創出の他、必要に応じて保有資産の売却代金を原資とし、資本効率を重視の上、戦略分野等へ投資を検討してまいります。・また、戦略事業領域、バリューチェーン構築上の重要な領域については、M&Aや出資なども選択肢とします。 (政策保有株式について)・資本効率の向上を図るため、政策保有株式の縮減も検討してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度において、将来的な電力需要増加の見通しや地政学リスクの変動等わが国のエネルギーを取り巻く環境が大きく変化する中、当社グループは成長が期待される電力事業等へのリソース再配分を行い、火力及び原子力発電に係る代理店業務に加え、そこから派生した取引の拡大を推し進めたほか、リスク管理体制の整備を進め強固な経営基盤の構築に取り組んでまいりました。当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ175億41百万円増加し、1,021億35百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ132億74百万円増加し、768億68百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ42億66百万円増加し、252億66百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における業績は、売上高632億35百万円(前期比74億81百万円減)、売上総利益112億96百万円(前期比20億30百万円増)、営業利益34億26百万円(前期比11億59百万円増)、経常利益40億45百万円(前期比13億48百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は25億13百万円(前期比3億48百万円増)となりました。また、各セグメントの売上高構成は、電力事業37.8%、環境・化学・機械事業52.9%、生活産業事業9.4%となりました。 なお、2026年4月30日付適時開示「和解による訴訟の解決および特別損失計上に関するお知らせ」のとおり、当連結会計年度に訴訟の和解に伴う解決金を、当該訴訟関連費用とともに特別損失に訴訟関連損失として計上しております。 セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。 (電力事業)ベース事業である火力発電所向け保守業務が伸長したことに加え、全ての長期バイオマス燃料供給契約において、燃料納入を開始したことが寄与し、売上高は238億74百万円と前期比81億21百万円増加、セグメント利益は21億81百万円と、前期比6億92百万円増加しました。 (環境・化学・機械事業)前期に太陽光関連の大型建設請負工事が完工した反動や一過性要因の剥落により、売上高は334億23百万円と前期比164億26百万円減少しました。損益面では、前期に欧州連結子会社で大型機器を納入した反動減があったものの、生産設備関連の大型請負工事が複数完工したことに加え、前期に完工した太陽光発電所建設請負工事の費用精算に伴う収益計上も寄与し、セグメント利益は前期比4億8百万円増加し9億73百万円となりました。 (生活産業事業)主力製品である包装資材において前期に拡大した大口顧客向けの販売が通期寄与したことにより、売上高は59億37百万円と前期比8億23百万円増加、セグメント利益は2億71百万円と、前期比58百万円増加しました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ87億10百万円増加し、193億72百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、増加した資金は47億85百万円となりました。収入の主な内訳は、契約負債の増加103億32百万円であり、支出の主な内訳は、前渡金の増加97億73百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、増加した資金は50億80百万円となりました。収入の主な内訳は、拘束性預金の払戻による収入52億90百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出4億93百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、減少した資金は13億78百万円となりました。支出の主な内訳は、配当金の支払額9億80百万円、長期借入金の返済による支出1億92百万円であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績該当事項はありません。 b.受注実績当連結会計年度におけるセグメントごとの成約状況は、次のとおりであります。 セグメントの名称成約高(百万円)前期比(%)契約残高(百万円)前期比(%)電力事業26,375139.316,317118.1環境・化学・機械事業24,38280.623,96883.1生活産業事業6,148111.82,742108.3合計56,907104.143,02895.2 (注) 1.当社グループの受注実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。 c.販売実績当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)電力事業23,874151.6環境・化学・機械事業33,42367.0生活産業事業5,937116.1合計63,23589.4 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)石油資源開発株式会社2,4423.58,37813.3 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたり、連結決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する工事案件に関連する工事原価総額の見積り、貸倒引当金、賞与引当金及び繰延税金資産であり、継続して評価を行っております。なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目は下記のとおりです。履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する工事案件に関連する工事原価総額の見積りについては、「(重要な会計上の見積り)1.履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する工事案件に関連する工事原価総額の見積り」をご参照下さい。長期未収入金の回収可能額の見積りについては、「(重要な会計上の見積り)2.長期未収入金の回収可能額の見積り」をご参照下さい。 ②財政状態の分析(資産の部)当連結会計年度末における総資産は1,021億35百万円となり、前連結会計年度末と比較して175億41百万円(20.7%)増加しました。主な要因として、売上債権や前渡金の増加等により流動資産が188億35百万円(30.1%)増加したことによるものであります。(負債の部)当連結会計年度末における負債合計は768億68百万円となり、前連結会計年度末と比較して132億74百万円(20.9%)増加しました。主な要因として、太陽光発電設備譲渡完了による収益計上に伴い預り金が減少した一方で、仕入債務や契約負債が大きく増加したことによるものであります。(純資産の部)当連結会計年度末における純資産合計は252億66百万円となり、前連結会計年度末と比較して42億66百万円(20.3%)増加しました。この結果、自己資本比率は24.7%となりました。 ③経営成績の分析a.成約高・売上高の状況当連結会計年度における成約高・売上高に関する分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。b.営業利益の状況販売費及び一般管理費につきましては、主として人件費の増加や、長期未収入金の回収額減少により、前期比8億70百万円(12.4%)増加の78億70百万円となりました。その結果、営業利益は前期比11億59百万円(51.2%)増加の34億26百万円となりました。c.経常利益の状況営業外収益につきましては、主として匿名組合投資利益の増加等により、前期比1億9百万円(12.8%)増加の9億70百万円となりました。また営業外費用につきましては、匿名組合投資損失の減少等により、前期比78百万円(△18.3%)減少の3億51百万円となりました。その結果、経常利益は前期比13億48百万円(50.0%)増加の40億45百万円となりました。 d.当期純利益の状況税金等調整前当期純利益は前期比2億38百万円(△7.3%)減少の30億14百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は25億13百万円となりました。 ④キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 資本の財源及び資金の流動性当社グループの主な資金需要は、仕入費用及び一般管理費等の運転資金に加え、システム維持更新に係る設備投資資金、株主還元として配当支払資金等があります。これら資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資本、金融機関からの借入金を財源としております。借入金については、取引金融機関と50億円のコミットメントライン契約および総額96億円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末における当該契約に基づく借入実行残高は総額72.5億円であります。コミットメントライン契約および当座貸越契約における借入余力を維持することで、資金の機動性および安定性を十分に確保しつつ将来の資金需要に対して十分に対応可能な体制を構築しております。また、株主還元につきましては、中期経営計画で掲げているDOE4.0%の安定配当を維持・継続いたします。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。

事業リスク

  • 経済環境変動リスク
    国内外の景気変動や経済情勢の変化は、取り扱い商品の需要減退や価格変動に直結し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、世界経済の不確実性が高まる中、需要の落ち込みや原材料価格の高騰などが収益を圧迫するリスクがあります。
  • 特定取引先への依存リスク
    電力事業セグメントでは、電力業界向けに発電プラントの納入や修繕業務に携わっており、特に三菱重工業など特定のメーカーや販売先への依存度が高いです。これらの取引先の販売政策変更や設備投資動向によっては、東京産業グループの業績に大きな影響が出る可能性があります。
  • 信用供与に関するリスク
    取引先に対して売上債権や貸付金などの信用供与を行っており、取引先の経営悪化や支払不能が発生した場合、回収不能となるリスクがあります。これにより、多額の損失が発生し、東京産業グループの業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,924 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努める仕組み作りを行っております。そのため、「内部統制システム整備の基本方針」を定め、コンプライアンス委員会を中心にコンプライアンス・環境、品質、情報セキュリティ及び輸出管理等に関するリスクの発生の未然防止に努める他、取締役会及び取締役会から移譲された権限の範囲内で業務の執行及び施策の実施等について審議、意思決定を行う本部長会が「職務決裁基準表」に基づき適切なリスク管理に努めております。また災害等の緊急事態が発生した場合には、社長指揮下の災害対策本部を設け迅速かつ適切に対応する所存であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。なお、以下は、当社グループの全てのリスクを網羅したものではなく、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。 (1)国内外の経済環境の変化によるリスク当社グループの取扱商品は、国内外の経済情勢や景気動向により、需要の減退や需給バランス悪化による価格の騰落等を受ける可能性があります。当社グループでは、これら経済環境の変化による影響を最小限にとどめるため、常に高い技術力を持つメーカーやオンリーワンの商品・サービスの発掘、資本提携やM&Aなど中期経営計画に従い商品のラインアップ、顧客基盤・ビジネスエリアの拡充や補完などに努めておりますが、これら商品の需要減退、価格騰落は当社の業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (2)同一仕入先あるいは少数の販売先への取引の依存によるリスク当社グループは創業以来三菱グループの一員として、グループ各社、とりわけ三菱重工業㈱、三菱電機㈱の製品を国内外の産業界に納入、販売してまいりました。特に、電力事業セグメントでは電力業界向けに代理店的立場で発電プラントの納入、修繕業務に携わってまいりました。また、三菱重工業㈱向けに産業設備、機器の販売を行っております。今後の電力業界の設備投資動向、また、メーカーの販売政策によっては当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。今後もこれら事業は当社グループの中核を担うと考えておりますが、特定の取引先への依存を解消するために、中期経営計画に従い商品のラインアップ、顧客基盤・ビジネスエリアの拡充や補完などに努めてまいります。 (3)取引先への信用供与に関するリスク当社グループは取引先に対し売上債権、前渡金、未収入金、貸付金、保証その他の信用供与を行っており、取引上の与信については「商品取引規定」を設け、段階的な裁量区分を明確化し、経理部が運用関知をするほか、その他の信用供与についても「職務決裁基準表」に基づき適切なリスク管理を行っております。長期未収入金は返済計画や担保資産に基づき、回収可能性を検討しております。さらに取引上のリスク管理の体制整備・強化のため、「リスク評価会議設置要領」を制定するとともに、リスク管理担当役員の選任ならびにリスク評価会議の設置をしております。リスク評価会議では、一定金額以上の大型取引やその他リスクが高いと考えられる取引等について、損失の発生防止・最小化並びに収益力強化のため審議、モニタリングを行い、その内容はリスク管理担当役員を通じ、取締役会および本部長会へ報告される体制としています。しかしながら、これら取引先が支払不能に陥るリスクは完全に排除することはできません。これらリスクが顕在化した場合は当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (4)売上計上予定時期の変更及び業績の期末偏重に関するリスク当社グループの売上高の計上時期は、顧客の検収時期等により変動するため、当初の予定時期から変更される場合があります。特に大口の機械又は設備の納入案件及び工事案件については、中間期末である9月もしくは年度末となる3月に納入時期が集中する傾向にあります。当該期末に納入を予定していた案件の納入時期や顧客の検収時期が、何らかの理由により翌期以降に変更となった場合は、計画未達など当社グループの当該期の業績に悪影響を与える可能性があります。 (5)製品及びサービスの品質管理に関するリスク当社グループの提供する製品及びサービスはその欠陥が原因で生じた損失に対する責任を追及される可能性があります。当社グループは仕入先との連携を密に行い品質管理の徹底を図るとともに、必要に応じPL保険の付保や新たに締結する契約書について責任範囲を明確化するなどの対策を行っておりますが、その欠陥が販売先に深刻な損失をもたらす場合など、製品またはサービスの欠陥が原因で生じた損失に対する責任を当社グループに対し追及された場合、さらに製品またはサービスに欠陥が生じたことにより当社グループの社会的評価が低下した場合は、当社グループの販売製品及びサービスに対する顧客の購買意欲が低減する可能性があります。これらの場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (6)自然災害などに関するリスク当社グループは、大規模な地震やその他の自然災害、テロ・暴動その他予期せぬ事態が発生した場合、当社グループの事業および販売活動の継続が困難となる可能性があります。当社グループでは社員安否確認システムの導入、事業用設備に対する保険加入、バックアップオフィスの設置、防災訓練および必要物資の備蓄など、災害に備える対策を講じておりますが、災害の種類や被害の規模によっては当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。なお、当社グループの気候変動リスクについては「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 TCFDに基づく情報開示」欄に記載しております。 (7)パンデミックリスク当社グループではコロナウイルス感染症が流行した際、政府や都道府県の指針に従い、在宅勤務や時差出勤の実施など感染拡大防止策の徹底に努めました。今後も、感染症の世界的流行が発生した場合は、当社グループが保有する資産や従業員に直接被害が及び、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (8)競合に関するリスク当社グループの取扱商品の市場は、競争的な環境にあります。当社グループは長年にわたり培ってきた事業に留まらず、新規事業との相乗効果で収益力を向上させ、商品販売における競争力を維持する方針ですが、新規事業者の参入や低価格競争の激化などの要因によって当社の競争力が低下し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (9)事業投資などに関するリスク当社グループは、持続的成長と収益率向上を図るためM&Aや関係会社設立などの事業投資を行っております。これら事業投資の実行及び投資実行後の案件管理にあたっては事業投資方針など社内規定に基づき、適正にリスクを管理しております。しかしながら、これらの事業の進展は当該事業パートナーの業績や財政状態といった当社グループが制御しえない要因による影響を受けるなど、その予測が困難なことがあります。その結果、当社が重大な損失を被る可能性があり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (10)カントリーリスク当社グループは世界各国との間で商品の輸出入などの事業を展開しており、当社グループでは担当部署を中心に現地の情報収集に努めておりますが、これらの事業はその国の政治的・経済的変動、法律・規制の大幅な改定、テロ・戦争の勃発あるいは感染症の発生などに起因するカントリーリスクの影響で当該国における事業及び取引の継続が困難となり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。また、原油価格の上昇や資源価格の高騰により、原材料の安定的な調達が困難になったり、著しく価格が上昇した場合には、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢について、現時点において当社グループは同地域に拠点を有しておらず同地域における事業も行っておりませんが、今後事態の悪化や長期化などにより、ヨーロッパ及びその他地域の仕入先もしくは販売先の事業に影響を及ぼす物価の高騰、物流の混乱や為替への影響等が生じた場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (11)為替リスク輸出入取引を行うことから生じる外貨建営業債権債務は、為替の変動リスクがあります。これらの為替の変動リスクを軽減するため先物為替予約等の通貨関連デリバティブ取引を行っておりますが全てが回避される保証はありません。為替の急激な変動は当社の業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (12)訴訟等に関するリスク当社グループが事業活動を展開するなかで、知的財産権、納入者責任、労務等様々な訴訟の対象となるリスクがあります。当社では管理本部内に法務部を設置するほか、コンプライアンス委員会を設置し、これらリスクの発生の未然防止に努めておりますが、重大な訴訟が提起された場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (13)法規制に関するリスク当社グループの事業には、建設業法・製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律、外国為替及び外国貿易法、輸出貿易管理令等または環境関連法令などの各種法規制等が適用されております。当社グループでは当社の管理本部内に法務部を設置するほか、コンプライアンス委員会を設置し「東京産業グループ行動規範」をもとに法令遵守に取り組むなど、これらリスクの発生の未然防止に努めております。しかしながら、これら法規制等の改正や新たな法規制が設けられた場合、またはこれらの法規制に抵触した場合は、当社グループの事業及び取引の継続が困難となり、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (14)投資有価証券等の価値変動リスク当社グループは運用目的または事業の遂行上、取引先等へ投資をすることがあります。これら投資資産の保有にあたっては有価証券運用規定、事業投資にあたっては事業投資方針などの社内規定に基づき、段階的な裁量区分を明確化するほか、その運用・投資状況について定期的に取締役会等に報告を行い、その必要性と保有のリスクを勘案し保有継続、処分の判断を行っております。しかしながら、投資先の財務状態の悪化、株式市況の下落によって当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (15)退職給付会計に関するリスク当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。当社の年金資産の運用については本部長会での決定を基に、国内の運用機関へ委託しております。また年金資産の運用に関する基本方針を作成しており、各運用受託機関はその基本方針を遵守した年金資産の運用、管理を行っております。当社は運用受託機関から運用状況に関する報告を受け財務・人事の専門性を有した当社グループ役職員がその内容を精査することで年金資産の運用を適切に管理しております。しかしながら、割引率の低下や運用利回りの悪化は当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (16)金利に関するリスク当社グループは各事業の必要資金のうち特に事業投資に関するものの一部を、金融機関からの借入により調達しており、将来的な資金需要に応じて今後も金融機関からの借入や社債発行等による資金調達を行う可能性があります。当社グループでは、資金使途や期間に応じて金利動向を踏まえた適切な調達を、取締役会の決定により行っております。今後、市場金利が上昇した場合など資金調達の条件が大幅に変動した場合、当社グループの業績と財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (17)情報セキュリティに関するリスク当社グループは日々の企業活動の収集、蓄積、処理等の情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運用しており、情報システム運営上の安全確保のため、情報管理に関する規定を定め、危機管理対応の徹底に取り組んでおりますが、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピューターウィルス侵入等による企業機密情報・個人情報の漏洩、さらには、自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブルなどにより情報システムが不稼働となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合は、システムに依存している業務の効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (18)工事案件による売上高に関するリスク履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識する工事案件の売上高は、履行義務の充足に係る進捗度に基づき計算されますが、進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した工事原価が、予想される工事原価総額に占める割合に基づいて行っております。工事原価総額の見積りにあたっては、完工に必要となる全ての作業が特定され、これら工事原価の見積りが合理的な根拠に基づいて行われているか、及び原材料の高騰や仕様の変更等、工事着工後の状況の変化による見積前提の変更が、適時に工事原価総額の見積りに反映されているか等、一定の不確実性を伴います。これらの判断が当連結会計年度末における工事案件による売上高の計上金額に影響を与える可能性があります。 (19)法令等の遵守とレピュテーションリスク当社グループは、「内部統制システム整備の基本方針」に基づくコンプライアンス経営の徹底を行っております。しかしながら、役職員による不正や企業不祥事等が発生した場合、顧客からの信頼喪失による事業上の影響ならびに不正等による直接的な損害が生じる等、当社グループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

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