事業の概要
- 多角的な事業展開RYODENグループは、FAシステム品、冷熱ビルシステム品、X-Tech品、エレクトロニクス品の仕入れ・販売を主軸とし、これらに付随するサービスや保険代理業も手掛けています。製造業から建設、医療、サービス業まで幅広い顧客基盤を持ち、多様な産業のニーズに応えることで収益を上げています。
- 国内外での事業展開国内だけでなく、中国、東南アジア、欧米など海外にも積極的に事業を展開しています。特に海外売上高が連結売上高の22%を占めるなど、グローバルな視点でのビジネスモデルを構築しており、地域ごとの特性に合わせた戦略で収益機会を最大化しています。
- 商社機能と新事業創出単なる製品の流通だけでなく、サプライチェーン全体の価値向上に貢献する商社機能を発揮しています。また、植物工場野菜の生産・販売や植物工場用システムの販売といったX-Tech分野での新事業創出にも力を入れ、高収益ビジネス領域の拡大を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- エレクトロニクス事業この事業はRYODENグループ最大の売上高を誇り、1264.81億円の売上と32.69億円の営業利益を上げています。半導体やデバイス品の仕入れ・販売が中心で、特に海外市場での展開が活発です。グループ全体の収益を牽引する稼ぎ頭と言えます。
- FAシステム事業工場自動化(Factory Automation)関連のシステム品を扱う事業で、売上高は481.9億円、営業利益は13.59億円です。製造業の設備投資動向に左右される側面がありますが、国内外の工場における生産性向上ニーズに応える重要な事業です。
- 冷熱ビルシステム事業空調機器やビル管理システム関連の製品・サービスを提供し、売上高は324.29億円、営業利益は18.23億円です。建物の快適性や省エネルギー化に貢献する事業であり、空調機器の保守・サービスも手掛けることで安定した収益を確保しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FASystemsReportableSegment | 事業 | 482 | 14 | 2.8% |
| CoolingAndHeatingBuildingSystemsReportableSegment | 事業 | 324 | 18 | 5.6% |
| XTechReportableSegment | 事業 | 87 | -0 | -0.1% |
| Electronics | 事業 | 1,265 | 33 | 2.6% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社のほか、子会社19社及びその他の関係会社1社で構成され、FAシステム品、冷熱ビルシステム品、X-Tech品及びエレクトロニクス品の仕入・販売及び各事業に附帯するサービス等を主な事業内容としております。当社のセグメントと子会社における事業との関連は次のとおりです。 セグメントの名称事業内容主要な会社FAシステム FAシステム品の仕入・販売双和テクニカル株式会社海外におけるFAシステム品の仕入・販売菱商電子(上海)有限公司RYOSHO (THAILAND) CO.,LTD.RYOSHO ENGINEERING (THAILAND) CO., LTD.RYOSHO MALAYSIA SDN.BHD.RYOSHO U.S.A., INC.冷熱ビルシステム空調機器の保守・サービス株式会社テクノフォート海外における冷熱ビルシステム品の仕入・販売PT. RYOSHO TECHNO INDONESIA (注)1RYOSHO (THAILAND) CO.,LTD.RYOSHO ENGINEERING (THAILAND) CO., LTD.RYOSHO VIETNAM CO.,LTD.RYOSHO MEXICO,S.A. de C.V.X-Tech植物工場野菜の生産・販売ブロックファーム合同会社植物工場用システムの販売株式会社ファームシップエレクトロニクス海外におけるエレクトロニクス品の仕入・販売菱商電子(上海)有限公司菱商香港有限公司台灣菱商股份有限公司菱商韓国株式会社(注)2RYOSHO TECHNO SINGAPORE PTE LTDRYOSHO TECHNO PHILIPPINES INC. (注)3RYOSHO TECHNO INDIA PRIVATE LIMITED (注)4RYOSHO (THAILAND) CO.,LTD.RYOSHO U.S.A., INC.RYOSHO EUROPE GmbH (注)1 PT. RYOSHO TECHNO INDONESIA は、2019年9月より事業を停止しております。 2 菱商韓国株式会社は、現在解散手続き中です。3 RYOSHO TECHNO PHILIPPINES INC.は、現在解散手続き中です。 4 RYOSHO TECHNO INDIA PRIVATE LIMITEDは、2017年1月より事業を停止しております。 当社グループの事業系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 主要仕入先の代理店政策や供給動向に影響を受ける可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 FAシステム品のレーザー加工技術、X-Techの革新的省エネ植物工場技術、エレクトロニクスのAIサービス開発など。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:経済環境の変動に関するリスク / 主要仕入先との関係 / 自然災害の発生
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
RYODEN(菱電)は、三菱電機グループの一員であり、そのブランド力や長年の実績は一定の信頼を得ている。しかし、特定の特許や規制ライセンス、独占的IPといった明確な無形資産による競争優位性は、公開情報からは確認しにくい。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
RYODENは、主に産業用電機機器や情報通信機器の専門商社として、顧客との長年にわたる取引関係を築いている。特定の顧客にとっては、サプライヤー変更に伴う手間やリスクから、乗り換えのハードルは存在する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
RYODENのビジネスモデルは、特定のプラットフォーム上でユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果を生み出す性質のものではない。サプライヤーと顧客を結びつける仲介業であり、直接的なネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★☆☆☆☆
専門商社として、仕入れや物流における効率化を進めている可能性はある。しかし、同業他社との価格競争が激しい卸売業において、構造的に圧倒的なコスト優位性を確立していると断定できるほどの情報は現時点では見当たらない。
規模の経済★★★☆☆
RYODENは、三菱電機グループの強力なバックボーンを持ち、幅広い製品群と国内外に広がる販売網を有している。これにより、一定の規模の経済性を享受し、競合他社に対して優位性を保っていると考えられる。特に、特定分野においては寡占的な地位を築いている可能性がある。
- 幅広い事業領域と顧客基盤FAシステム、冷熱ビルシステム、X-Tech、エレクトロニクスと多岐にわたる事業を展開し、製造業、卸売業、建設関連、医療関係、サービス業など幅広い業種の顧客を抱えています。これにより、特定の産業や製品に依存しない安定した収益基盤を築いています。
- 主要仕入先との強固な関係FAシステムや冷熱ビルシステムにおいて、三菱電機株式会社を主要仕入先とし、連結仕入高の16%を占めるなど緊密な関係を維持しています。販売代理店契約を通じて安定的な製品供給を受けられる体制は、事業運営の安定性に寄与しています。
- 新中長期経営計画による成長戦略新中長期経営計画「One RYODEN Growth 2029|2034」に基づき、イノベーション戦略やサプライチェーン戦略を推進しています。既存事業の深化・拡大に加え、植物工場などの新領域探索や高収益ビジネスの創出に注力することで、持続的な成長と企業体質の強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 未来を共創するエクセレントカンパニーRYODENグループは「未来を共創するエクセレントカンパニー」を新たなビジョンとして掲げています。これは、全てのステークホルダーと共に価値を創造し、世界に誇れる企業へと進化し続けることを目指す、長期的な企業像を示しています。
- 新中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」この計画は、2047年の100年企業を見据え、過去の反省と未来への展望を統合したものです。イノベーション戦略、サプライチェーン戦略など「6つの経営戦略」を遂行し、価値創出・提供・循環の3つの強みを強化することで、持続的な企業価値向上を目指します。
- 財務・非財務目標と成長投資2029年度には営業利益135億円、営業利益率5.0%以上、ROE10.0%以上といった財務目標に加え、GHG削減や女性管理職比率向上などの非財務目標を設定しています。5年間で250億円~350億円の成長投資を行い、連結総還元性向50%またはDOE3.5%を下限とする株主還元も計画しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。(1) 経営方針当社グループは、「パーパス」、「ビジョン」、「バリューズ」並びに「経営理念」及び「RYODENグループ行動指針」を経営の基本に置いて、事業活動を展開し、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくとともに、企業価値の向上とさらなる成長に向け取り組んでいます。①パーパス 人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする②ビジョン 未来を共創するエクセレントカンパニー③バリューズ ・人とのつながりを力に ・強みを知り、強みを磨く ・常に挑戦し、失敗から学ぶ ・フェアに、そして誠実に④経営理念 ・社会の変化に対応し、会社経営の安定と発展に努め、持続可能な社会の実現に貢献する ・誠実な事業活動と先進的な技術の提供により、ステークホルダーの信頼に応える ・社員の人格と個性を尊重し、専門性及び改革心と創造力の高い人財を育成する⑤行動指針 ・法令・ルールを遵守する ・利益ある成長を目指す ・グローバルな企業として社会に対する責任をはたす ・自己の考えを確立し、高い目的意識をもって自己啓発を行い、活力ある組織を創る ・経営者・管理者は自らの責任を全うする⑥サステナビリティ基本方針 ・RYODENグループは、パーパスである「人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする」のも と、企業活動を通じて、全てのステークホルダーと共に新たな価値を創出し続けることで、「社会的価値」と 「経済的価値」を両立させ、持続的な企業価値向上をめざします。 (2) 経営環境及び対処すべき課題世界経済は、金融・財政政策の下支えや人工知能関連の需要拡大を背景に堅調に推移すると見られていたものの、米国、イスラエルのイランへの攻撃と、それに伴うホルムズ海峡の封鎖による原油価格の高騰から波及するエネルギー価格や物価高により下振れが長期化する懸念があります。米国経済は、イラン情勢の先行きと物価高や経済活動における影響及びシェールオイル増産の影響など不確実性が高まっています。欧州経済は、エネルギー価格高騰による経済活動の低下が予想され、中国経済は、不動産不況から端を発した成長率の鈍化が国内消費の冷え込みを長引かせており、欧州、中国ともにかつてない程の先行き不透明感が高まりつつあります。加えてウクライナ情勢の不安定化や地政学的リスクも依然解決の糸口が見いだせない状況にあります。日本経済は、賃金の増加による個人消費の持ち直し、企業の設備投資意欲の拡大、政府の経済対策による雇用情勢や家計の改善など好条件はあるものの、エネルギー価格高騰に端を発する物価高の影響も短期間では解消しない可能性もあり、下振れリスクも懸念されます。当社グループの取引に関する業界については、半導体分野では電気自動車や生成AIなど先端分野への投資が堅調に推移する一方、メモリに関しては需給のひっ迫による調達難から、自動車関連をはじめとする顧客の生産活動に遅れが生じる懸念があります。また国内設備投資については、データセンター用設備、脱炭素・省電力投資、製造業省人化対策、暑熱対策等が堅調に推移し、FA関連の需要は徐々に回復し、冷熱ビルシステムの需要は旺盛に推移すると見込まれます。このような状況下、当社グループは、2025年度よりスタートした中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」において、「未来を共創するエクセレントカンパニー」をビジョンに掲げ、事業創出会社への変革を進めております。2026年度は、本計画における「収益化・拡大フェーズ」への移行年度と位置づけております。中長期経営計画に掲げる成長戦略実現に向けた投資を継続的に実行するとともに、これまでに実行したDX・人財・事業開発・アライアンス等への成長投資を軸に事業強化策を推進し、確実に成果に結びつけることで成長投資の収益化と、成長投資による収益拡大を図り、持続的な企業価値の向上を目指します。また、その中核を担うシステムインテグレーション事業では高付加価値ビジネスの拡大を目的として、「SI事業推進室」を新設いたしました。各事業部門の強みを掛け合わせ、全社横断的なソリューション提案を行うことで、イノベーション戦略のスケール化と中長期的な収益基盤の確立を図ってまいります。 (3) 社会課題解決に向けた事業部別の重点施策・FAシステム昨年度に実行した事業強化(商権拡充等)を確実に成果へ転換し、統合ソリューション型への進化を図り、導入後の稼働率向上や省エネまで踏み込んだ再現性のある収益モデルを確立します。・冷熱ビルシステム設備販売からエネルギーマネジメントを主体とした構造転換を図ります。特にGX(グリーントランスフォーメーション)領域において、蓄電池や再エネを活用した投資型ビジネスモデルの確立を急ぎます。・X-Techスマートアグリにおける光合成エンジニアリングをGX戦略の中核技術と位置付け、環境価値の収益化を加速させてまいります。ヘルスケアでは医療IoTを軸に、従来の機器導入型からデータ活用型サービスへの進化を図り、安定収益基盤を確立します。・エレクトロニクスパートナー(仕入先)との連携を深め、最適な組み合わせを設計する「パートナー・インテグレーション」を通じて、課題解決型の販売スタイルを徹底します。 (4)サステナビリティ経営の深化・地球環境との共生自社及びサプライチェーンを通じたGHG排出削減を加速させるとともに、環境配慮型製品・サービスの拡大を通じ、経済的価値の向上と地球環境負荷の低減を両立させます。・人的資本の最大化多様な個性が挑戦し、変化を楽しむ組織文化の醸成に向け、よりやりがいの持てる制度への改定や、次代を担う人財への投資を強化し、一人当たりの付加価値の最大化を図ります。・投資家・株主との対話成長投資の規律ある実行と事業ポートフォリオの最適化を推進し、株主資本コストを意識した経営による市場評価(企業価値)の持続的な向上を図ります。これらの活動を通じ、特定したマテリアリティの解決を経営戦略と一体化させることで、「経済的価値」と「社会的価値」が相乗的に高まる循環を作り上げ、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 (5)2026年度(第87期)業績見通し「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」の2年目にあたる次期の業績見通しにつきましては、連結売上高2,370億円、営業利益60億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益47億円を見込んでおります。なお、上記の見通しは現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、リスクや不確実性を含んでいます。実際の業績は、様々な要因によりこれらの見通しとは異なる結果となることがあります。2026年度は、これまでの投資を具体的な『成果』へと変える、当社にとって極めて重要な転換点となります。イノベーションを経営の中核に据え、全社一丸となって既存の枠組みを超えた価値創出に取り組むことで、持続的な企業価値の向上に邁進します。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。(1) 経営方針当社グループは、「パーパス」、「ビジョン」、「バリューズ」並びに「経営理念」及び「RYODENグループ行動指針」を経営の基本に置いて、事業活動を展開し、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくとともに、企業価値の向上とさらなる成長に向け取り組んでいます。①パーパス 人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする②ビジョン 未来を共創するエクセレントカンパニー③バリューズ ・人とのつながりを力に ・強みを知り、強みを磨く ・常に挑戦し、失敗から学ぶ ・フェアに、そして誠実に④経営理念 ・社会の変化に対応し、会社経営の安定と発展に努め、持続可能な社会の実現に貢献する ・誠実な事業活動と先進的な技術の提供により、ステークホルダーの信頼に応える ・社員の人格と個性を尊重し、専門性及び改革心と創造力の高い人財を育成する⑤行動指針 ・法令・ルールを遵守する ・利益ある成長を目指す ・グローバルな企業として社会に対する責任をはたす ・自己の考えを確立し、高い目的意識をもって自己啓発を行い、活力ある組織を創る ・経営者・管理者は自らの責任を全うする⑥サステナビリティ基本方針 ・RYODENグループは、パーパスである「人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする」のも と、企業活動を通じて、全てのステークホルダーと共に新たな価値を創出し続けることで、「社会的価値」と 「経済的価値」を両立させ、持続的な企業価値向上をめざします。 (2) 経営環境及び対処すべき課題世界経済は、金融・財政政策の下支えや人工知能関連の需要拡大を背景に堅調に推移すると見られていたものの、米国、イスラエルのイランへの攻撃と、それに伴うホルムズ海峡の封鎖による原油価格の高騰から波及するエネルギー価格や物価高により下振れが長期化する懸念があります。米国経済は、イラン情勢の先行きと物価高や経済活動における影響及びシェールオイル増産の影響など不確実性が高まっています。欧州経済は、エネルギー価格高騰による経済活動の低下が予想され、中国経済は、不動産不況から端を発した成長率の鈍化が国内消費の冷え込みを長引かせており、欧州、中国ともにかつてない程の先行き不透明感が高まりつつあります。加えてウクライナ情勢の不安定化や地政学的リスクも依然解決の糸口が見いだせない状況にあります。日本経済は、賃金の増加による個人消費の持ち直し、企業の設備投資意欲の拡大、政府の経済対策による雇用情勢や家計の改善など好条件はあるものの、エネルギー価格高騰に端を発する物価高の影響も短期間では解消しない可能性もあり、下振れリスクも懸念されます。当社グループの取引に関する業界については、半導体分野では電気自動車や生成AIなど先端分野への投資が堅調に推移する一方、メモリに関しては需給のひっ迫による調達難から、自動車関連をはじめとする顧客の生産活動に遅れが生じる懸念があります。また国内設備投資については、データセンター用設備、脱炭素・省電力投資、製造業省人化対策、暑熱対策等が堅調に推移し、FA関連の需要は徐々に回復し、冷熱ビルシステムの需要は旺盛に推移すると見込まれます。このような状況下、当社グループは、2025年度よりスタートした中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」において、「未来を共創するエクセレントカンパニー」をビジョンに掲げ、事業創出会社への変革を進めております。2026年度は、本計画における「収益化・拡大フェーズ」への移行年度と位置づけております。中長期経営計画に掲げる成長戦略実現に向けた投資を継続的に実行するとともに、これまでに実行したDX・人財・事業開発・アライアンス等への成長投資を軸に事業強化策を推進し、確実に成果に結びつけることで成長投資の収益化と、成長投資による収益拡大を図り、持続的な企業価値の向上を目指します。また、その中核を担うシステムインテグレーション事業では高付加価値ビジネスの拡大を目的として、「SI事業推進室」を新設いたしました。各事業部門の強みを掛け合わせ、全社横断的なソリューション提案を行うことで、イノベーション戦略のスケール化と中長期的な収益基盤の確立を図ってまいります。 (3) 社会課題解決に向けた事業部別の重点施策・FAシステム昨年度に実行した事業強化(商権拡充等)を確実に成果へ転換し、統合ソリューション型への進化を図り、導入後の稼働率向上や省エネまで踏み込んだ再現性のある収益モデルを確立します。・冷熱ビルシステム設備販売からエネルギーマネジメントを主体とした構造転換を図ります。特にGX(グリーントランスフォーメーション)領域において、蓄電池や再エネを活用した投資型ビジネスモデルの確立を急ぎます。・X-Techスマートアグリにおける光合成エンジニアリングをGX戦略の中核技術と位置付け、環境価値の収益化を加速させてまいります。ヘルスケアでは医療IoTを軸に、従来の機器導入型からデータ活用型サービスへの進化を図り、安定収益基盤を確立します。・エレクトロニクスパートナー(仕入先)との連携を深め、最適な組み合わせを設計する「パートナー・インテグレーション」を通じて、課題解決型の販売スタイルを徹底します。 (4)サステナビリティ経営の深化・地球環境との共生自社及びサプライチェーンを通じたGHG排出削減を加速させるとともに、環境配慮型製品・サービスの拡大を通じ、経済的価値の向上と地球環境負荷の低減を両立させます。・人的資本の最大化多様な個性が挑戦し、変化を楽しむ組織文化の醸成に向け、よりやりがいの持てる制度への改定や、次代を担う人財への投資を強化し、一人当たりの付加価値の最大化を図ります。・投資家・株主との対話成長投資の規律ある実行と事業ポートフォリオの最適化を推進し、株主資本コストを意識した経営による市場評価(企業価値)の持続的な向上を図ります。これらの活動を通じ、特定したマテリアリティの解決を経営戦略と一体化させることで、「経済的価値」と「社会的価値」が相乗的に高まる循環を作り上げ、持続的な企業価値向上を目指してまいります。 (5)2026年度(第87期)業績見通し「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」の2年目にあたる次期の業績見通しにつきましては、連結売上高2,370億円、営業利益60億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益47億円を見込んでおります。なお、上記の見通しは現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、リスクや不確実性を含んでいます。実際の業績は、様々な要因によりこれらの見通しとは異なる結果となることがあります。2026年度は、これまでの投資を具体的な『成果』へと変える、当社にとって極めて重要な転換点となります。イノベーションを経営の中核に据え、全社一丸となって既存の枠組みを超えた価値創出に取り組むことで、持続的な企業価値の向上に邁進します。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。(1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、米国の個人消費やAI投資を背景に前半は堅調に推移しましたが、関税強化や地政学リスクの高まりにより後半にかけては景気後退への警戒感から減速傾向となりました。米国では、良好な雇用環境を背景に個人消費が底堅く推移したものの、年度後半には関税政策や金融引き締めの影響で景気は抑制されました。中国では、不動産市場の調整長期化や内需の弱さが重石となり、停滞感が継続しました。日本では、物価上昇による影響や外需の弱さから一部に停滞感がみられたものの、雇用環境の改善や賃上げ、各種政策支援による内需が下支えした結果、個人消費が持ち直し、緩やかな回復基調を維持しました。当社グループの取引に関する業界では、電子部品・半導体分野では自動車向けパワー半導体やAI関連製品の需要は堅調に推移しましたが、産業機器用途では在庫調整局面および中国市場の不安定さが継続し市況は低調に推移しました。FA分野では自動化や省人化などの需要拡大を背景に年度末にかけて在庫調整が概ね一巡したものの、本格回復には至りませんでした。冷熱ビル分野では資材高騰や技術者不足の影響があったものの、省エネ設備の更新や環境対策設備が堅調に推移したことにより、全体として概ね好調に推移しました。当社グループは、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」の初年度として、将来の成長基盤を確実なものとするため、全セグメントで計画的な人財投資および戦略的投資を継続しました。財務面では、資本効率を意識した経営を徹底し、ROIC(投下資本利益率)の向上を重視しております。企業活動を通じて全てのステークホルダーと共に新たな価値を創出し続けることで「社会的価値」と「経済的価値」を両立させ、持続的な企業価値向上を実現すべく計画に取り組みました。その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,127億72百万円(前期比1.4%減)、営業利益52億44百万円(前期比4.3%減)、経常利益57億67百万円(前期比4.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益52億75百万円(前期比12.2%増)となりました。 セグメントごとの業績の概要及び分析は、次のとおりです。 FA分野では、販売店や盤メーカー向けが堅調に推移し、セットメーカー向け半導体装置関連の需要は回復基調にありますが、エンドユーザー向け等の回復は遅れており、主要取扱品の販売は、低調に推移しました。 冷熱分野では、大手設備業者向けビル用エアコン及び低温機器が低調に推移しましたが、職場環境改善や暑熱対策といった社会課題への対応需要を捉え、店舗設備用エアコンや施設エリア向け空調機の販売は好調に推移しました。ビルシステム分野では、産業用蓄電池などのエネルギー関連設備向けの販売や昇降機の販売が寄与したものの、資機材や労務費高騰に伴う計画見直しなどにより伸び悩みました。 スマートアグリ分野では、植物工場事業および野菜販売のトップシェアを維持するとともに、当事業で培ってきた光合成を最適化する技術を活用した受託研究やコンサルティング、テストプラントなどの受注も堅調に推移しました。ICT分野では、ビデオマネジメントシステム(FlaRevo)は堅調に推移しましたが、メモリ高騰に起因するIT関連商材のコスト高や供給問題の影響を受けました。ヘルスケア分野では、電子カルテ向け関連機器の販売は伸長しましたが、医療機関の経営悪化による設備投資の減速の影響を受け、低調に推移しました。X-Tech全体としては、当社の省電力技術の蓄積が効果的にスマートアグリ分野の事業運営に活かされたことで増益となり、通期で黒字化しました。 国内では、データセンター向けAIサーバー関連向けビジネスは好調を維持しました。産業機器市場では、顧客の中国向けビジネスは販売落込みによる在庫調整が継続しておりますが、一部仕向け先や機種では顧客の部品在庫の消化が進み、需要の底は脱しまだまだ限定的ながら受注が入り始めております。車載市場では、BEV(バッテリーEV)の減速や一部メーカーを除いた生産調整の継続、民生関連市場についても低迷が継続しており、低調に推移しました。海外では、民生関連市場においてOA機器向け販売は堅調に推移しましたが、中国を中心として産業機器関連・車載関連向けはいずれも低調に推移しました。台湾商材のソリューションビジネスが立ち上がり海外全体の業績に寄与しました。 通期の業績の見通しとして公表した経営目標値とその達成状況は次のとおりです。 経営目標値(百万円)当連結会計年度実績(百万円)達成率(%)売上高215,000212,77298.9営業利益5,5005,24495.3経常利益5,6005,767102.9親会社株主に帰属する当期純利益5,0005,275105.5 (2)生産、受注及び販売の状況①仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)FAシステム41,167104.1冷熱ビルシステム33,691112.7X-Tech6,62692.5エレクトロニクス105,53795.2合計187,02299.8 (注) 数量は単位、呼称が多岐にわたるため、省略しております。 ②販売実績ア 販売方法当社グループは、メーカー製造に係る商品をユーザー又は販売店に、また、材料・半製品をメーカー又はユーザーに販売しています。イ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)FAシステム50,023103.8冷熱ビルシステム36,779113.4X-Tech8,49697.8エレクトロニクス117,47192.9合計212,77298.6 (注) 1 販売実績は、受入手数料を含めて計上しています。2 数量は単位、呼称が多岐にわたるため省略しています。3 事業別の販売実績額には、事業間の内部取引の金額が含まれています。 (3)財政状態資産の部は、電子記録債権が7億75百万円、商品及び製品が28百万円減少しましたが、現金及び預金が1億51百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が4億82百万円、未収入金が62億48百万円増加したこと等により、資産合計は前連結会計年度末比123億7百万円増加し、1,543億3百万円となりました。負債の部は、電子記録債務が6億28百万円、長期借入金が2億13百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が49億86百万円、未払法人税等が8億99百万円増加したこと等により、負債合計は前連結会計年度末比69億88百万円増加し、597億70百万円となりました。純資産の部は、親会社株主に帰属する当期純利益を52億75百万円計上した一方、配当金26億6百万円の支払による利益剰余金の減少、為替換算調整勘定が2億58百万円、退職給付に係る調整累計額が15億21百万円増加等により、純資産合計は前連結会計年度末比53億19百万円増加し、945億33百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末比1.5ポイント減少し、61.2%となりました。 (4)キャッシュ・フロー当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持しながら、健全かつ効率的な財務活動を行っております。 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比1億51百万円増加し、334億57百万円の残高となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、60億67百万円(前年同期比123億85百万円支出増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益73億14百万円の計上と、売上債権・棚卸資産の減少、並びに仕入債務の増加によるネット資金の増加52億24百万円、未収入金の増加による資金の減少61億22百万円、法人税等の支払11億16百万円によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動に使用した資金は、29億85百万円(前年同期比29億70百万円支出増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出11億85百万円、無形固定資産の取得による支出32億18百万円、関係会社株式の売却による収入13億9百万円、投資有価証券の売却による収入8億19百万円、投資有価証券の取得による支出4億34百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動に使用した資金は、30億3百万円(前年同期比11億99百万円収入増)となりました。これは主に、配当金の支払26億円、短期借入金の返済1億88百万円、長期借入金の返済2億13百万円によるものです。 (5)資本の財源及び資金の流動性当社グループは、経営成績の向上と財政状態の安定を図り、資金需要に応じた一定の手許流動性を維持しながら、健全かつ効率的な財務活動を行っております。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売活動のための商品及び部材等購入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであり、営業費用の主なものは人件費及び運賃諸掛であります。当社グループは、持続的な企業価値の向上と共に株主の皆さまに対する継続的かつ安定的な利益配分を経営の最重要施策の一つとして位置づけ、配当水準の向上と安定化に努めてまいりました。2025 年4月にスタートした中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」では、株主の皆様に対する利益還元強化の姿勢をより明確化し、更なる拡充を図るため「連結総還元性向」及び「連結株主資本配当率(DOE)」を新たな指標として導入することといたしました。 当社グループは、財務の健全性を堅持するとともに中長期的な企業価値向上に向けた成長投資と株主各位への適正な利益還元を実施してまいります。 株主還元につきましては、短期的な業績に連動させず、中長期的かつ安定的に強化・拡充を図る方針であり、連結総還元性向50%又は連結株主資本配当率(DOE)3.5%を下限として剰余金の配当を実施いたします。 また、自己株式の取得につきましても、株価の動向や財務状況を勘案のうえ実施する予定です。 (6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 経済環境変動の影響RYODENグループは幅広い業種の取引先を持つため、景気変動や各業界の需要低迷、設備投資の減少などが業績に影響を及ぼす可能性があります。特に主要事業であるFAシステムやエレクトロニクスは製造業の動向に左右されやすい性質があります。
- 主要仕入先への依存FAシステムや冷熱ビルシステムにおいて三菱電機株式会社が主要仕入先であり、連結仕入高の16%を占めています。主要仕入先の事業戦略変更や代理店政策の変更、供給体制の変動などが、RYODENグループの業績に影響を与える可能性があります。
- 海外事業におけるカントリーリスク中国、東南アジア、欧米など海外での事業展開は、海外売上高の22%を占める重要な収益源です。しかし、各国の法規制変更、政治経済情勢の悪化、テロや戦争といった地政学的リスクなどが、海外事業の運営や収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】(1)当社のリスクマネジメント体制当社は、当社グループのリスクマネジメントに関する「リスクマネジメント基本規程」を定め、担当の役付執行役員を委員長とする「事業リスク委員会」において当社グループの多面的なリスクマネジメントを行っています。委員会を構成する各委員は、現在本社管理部門の長・事業本部長です。事業リスク委員会は当社グループ全体のリスクを分析し、発生可能性と影響度等を勘案し、管轄するリスクマネジメント統括委員会にその活動状況などを報告するとともに、主管部門に各対策の立案を指示し、その実施状況を監督します。体制図については、本有価証券報告書 「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等」又は当社「RYODEN REPORT 2025」コーポレート・ガバナンスに記載のとおりです。「RYODEN REPORT 2025」 https://ir.ryoden.co.jp/library/annual/(2)当社のリスクマネジメント体制の運用状況事業リスク委員会は原則年2回開催しており、本委員会では企業活動に関して抽出されたリスクとその対応策を策定するとともに、リスクマネジメントが有効に機能しているかの検証・評価を行います。当事業年度は2回開催し、自然災害、情報セキュリティ、カントリーリスク、新事業の展開による品質・知的財産権侵害のリスク及び投資リスクなどへの対応・対策について検討・評価しました。(3)事業等のリスク当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況などに重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。なお、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。また文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、リスクの発生可能性及び影響度については、それぞれ以下のように定義しております。 発生可能性影響度5いつ発生してもおかしくない長期にわたり経営に大きな影響がある41年に一度発生する長期にわたり経営に影響がある31~3年に一度発生する数ヶ月にわたり経営に一定の影響がある23~10年に一度発生する一時的に経営に影響がある110年に一度も発生しない経営にほとんど影響しない ①経済環境の変動に関するリスク発生可能性5影響度5 〇リスク 当社グループは、「FAシステム」、「冷熱ビルシステム」、ネットワークシステムやスマートアグリ・ヘルスケアなどの「X-Tech」、半導体・デバイス品などの「エレクトロニクス」関連の機器・システムの販売を主な事業とする企業集団であり、取引先は製造業や卸売業、建設関連及び医療関係やサービス業など幅広い業種に及んでいます。 各取引先の状況は、景気変動やそれぞれが属する業界の需要の低迷や設備投資の減少などにより影響を受けるため、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029|2034」で掲げるイノベーション戦略を推進、既存事業の維持だけでなく深化・拡大と新領域の探索に取り組むことで高収益ビジネスの領域を広げ、景気変動に影響されにくい企業体質へと進化してまいります。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」イノベーション戦略 ②主要仕入先との関係発生可能性3影響度4 〇リスク 当社グループの主要仕入先は、「FAシステム」及び「冷熱ビルシステム」では三菱電機株式会社であり、当連結会計年度における仕入高は連結仕入高の18%を占めています。 主要仕入先の事業戦略や製品の市場戦略、代理店政策の変更や供給動向などにより、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 〇対応策 主要仕入先との間では販売代理店契約などを締結し、緊密な関係を維持していますが、仕入先の代理店政策の変更による影響もあり、こうした影響を最小限にとどめるため、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029|2034」で掲げるサプライチェーン戦略を推進し、当社の商社機能としての価値を高めるだけでなく仕入先の価値向上にもつながる活動に取り組むことで関係を一層強固にしていきます。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」サプライチェーン戦略 ③自然災害の発生発生可能性4影響度3 〇リスク 大規模地震や異常気象その他自然災害が発生した場合、当社のインフラ(事業所、ネットワークなど)の損壊などにより本社・支社機能および営業活動に支障が生じる可能性があります。また、仕入先及び販売先の被災の状況、社会インフラ、物流網などの復旧の遅れ、さらには事業活動の制限や停止などでサプライチェーンに大きな影響を受けた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 こうした影響を最小限に留めるため、防災マニュアルなどBCPの策定、顧客や仕入先などのサプライチェーン全体での供給不足に対応するためのBCP在庫を確保するなどの対応を進めています。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」サプライチェーン戦略 ④新事業の展開発生可能性3影響度2 〇リスク 当社グループは、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」イノベーション戦略に基づき、新事業の創出に取り組んでいます。 新事業は先行者利益が得られることはもちろん他社との差別化につながり、高利益率・高収益が見込まれます。 一方、これまで当社仕入先が担ってきた品質や知的財産権の侵害リスクなどを当社自身が負担することとなり、当社の責に帰す想定外の不具合などが生じた場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 当社では、こうしたリスクに対応するため、戦略技術センターを中心に知的財産に関する戦略を推進し、国内外で体制強化に努めております。こうした取組は、事業創出会社を実現するためには不可欠なものであり、また他社との差別化にもつながるものと考えます。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」イノベーション戦略 ⑤カントリーリスク発生可能性4影響度2 〇リスク 当社グループは、中国を中心とした東アジア、タイを中心とした東南アジア及び欧米(ドイツ・米国)などで事業を展開しており、当連結会計年度における海外売上高の合計は連結売上高の24%を占めています。また中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」イノベーション戦略では、これまでの顧客追従型の海外展開から重点エリアを選択的に攻略する方針に転換、特に成長性の高い地域・エリアの攻略を戦略の軸に据えています。 海外事業展開時には、海外事業を担当する部門が予め関係部門と連携し、事業展開にあたっての法規制やリスクを第三者機関(現地弁護士事務所やコンサルタントなど)を通じて調査・検討し、経営会議・取締役会の審議を経て展開しています。 しかしながら、事業展開している国々・地域において予期しない法律又は規制の変更、政治又は経済情勢の悪化、テロ・戦争などによる社会的混乱など、国内における事業展開とは異なるカントリーリスクが発生した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 こうしたリスクを低減するため、事業展開している国・地域の法規則に照らし合わせた法令の自己チェックを毎年実施しているほか、現地のコンサルタントなどと連携し情勢の把握に努めています。また、海外子会社を担当する部門において定期的に現地法人の役員と情報交換を行い、適宜対策を講じています。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」イノベーション戦略 ⑥為替レートの変動発生可能性3影響度3 〇リスク 当社グループの事業には、海外顧客への商品供給及び海外仕入先からの調達があります。各地域における売上・費用・資産を含む現地通貨建の項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されています。決算時の為替レートにより、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また中長期的な通貨変動により、計画された調達及び商品供給を実行できないことや、予定された利益の確保ができない場合があるため、為替レートの変動は当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 当社グループは、先物為替予約などによる通貨ヘッジ取引を行い、米ドル及び円を含む主要通貨間の為替レートの短期的な変動による影響を最小限に止める取組を行っています。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」財務戦略中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」サプライチェーン戦略 ⑦在庫発生可能性4影響度3 〇リスク 当社グループは、顧客の所要見込みや仕入先の供給状況などの情報収集に努め、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防ぐ努力をしていますが、市況変動など当初見込んでいた顧客の所要見込みの減少により廃棄損や評価損を計上する場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 〇対応策 当社グループでは、事業セグメントごとの標準在庫月数などを定めた「標準在庫管理運営規則」に則りその管理を徹底しています。 また、金額に応じた発注権限の設定や発注時点での顧客の所要量の精査、引き取り確約や仕入先への発注量の調整などに注力し、適正な水準の維持に努めています。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」サプライチェーン戦略 ⑧投資発生可能性3影響度2 〇リスク 当社グループは、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」の財務戦略に基づき、成長投資による事業ポートフォリオ変革に取り組んでおり、将来の成長に向けビジネスパートナーに対して出資を行うことがありますが、出資先の業績が出資時点と大きくかい離し、出資の減損処理が必要になるリスクがあります。〇対応策 出資に際しては、出資先の財政状態、事業計画の実現性、投資リターン等を慎重に判断し、経営会議や取締役会で審議を行っています。また出資後は、出資先の財政状態、事業計画の進捗を定期的にモニタリングしています。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」財務戦略 ⑨気候変動問題への対応発生可能性4影響度4 〇リスク 2015年の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)で採択された「パリ協定」では、世界の平均気温上昇を抑制するために温室効果ガスの排出量を大幅に削減していくことが世界全体で取り組むべき目標として掲げられ、これを受け、日本では政府が2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。今後、環境関連法規制等の強化、気候変動に関するリスクへの対策、炭素税の導入、環境負荷低減の追加的な義務等による環境保全に関連する費用が増加した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。〇対応策 当社グループは、こうした流れの中、温室効果ガス排出抑制への取組を「低炭素」から「脱炭素」へと強化し、現在は「RYODENグループ環境方針」のもと、2030年までにScope1及びScope2について2023年度比で42%、Scope3について25%の温室効果ガス排出量削減を目標に掲げ取り組んでいます。 また取締役社長を最高責任者とするサステナビリティ委員会を設置し、本社・国内外の各拠点における環境管理体制や各種手続きを明文化し、環境に配慮した事業活動が行われているか、ルールが適正に守られているかなど、継続的かつ客観的にチェックする体制を整えています。 さらに、脱炭素社会への移行は重要な事業機会として捉え、社会課題の解決につながる事業の創出にも取り組んでいます。 経営方針等との関連性RYODENグループ環境方針中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」ステークホルダーエンゲージメント戦略 ⑩コンプライアンス発生可能性1影響度3 〇リスク 当社グループは、経営理念に基づく行動指針に「法令・ルールを遵守する」を掲げ、全ての事業活動において法令・ルールの遵守を最優先させるとともに、倫理を逸脱する行為は行わないことを社内外に約束しています。 しかしながら、管理体制上の問題が発生する可能性はゼロではなく、法令・規制に違反した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。また、従業員の不正行為は、その内容次第では当社の業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 当社グループでは、こうした影響を低減するため、担当の役付執行役員を委員長とする「倫理・遵法委員会」を設置し、企業活動における法令遵守・公平性・倫理性を確保するための活動を行っています。また、各部門・支社並びに海外を含めた関係会社において「遵法チェック」を行い、コンプライアンスに関する遵守状況の確認を行うとともに、グループ全社員に対しコンプライアンスe-learningを実施し、法令遵守の徹底に努めています。 また透明性・独立性を高めた内部通報制度を運用し、法令違反や不正の早期発見及び是正に取り組んでいます。 経営方針等との関連性経営理念に基づく行動指針「法令・ルールを遵守する」 ⑪人財の確保と育成発生可能性4影響度5 〇リスク 当社グループが掲げるビジョン:未来を共創するエクセレントカンパニーの実現の原動力は人財であり、優秀な人財の確保・育成及び定着は最重要課題です。また、労働人口が確実に減少しているなか、持続的な成長のためには女性活躍を含む多様性の確保が必要となりますが、こうした人財を採用・育成できない場合や優秀な人財が流出した場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対応策 これまで以上に積極的な採用活動に取り組むだけでなく、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029|2034」の人財戦略に基づき、人事制度の整備、社員研修などを通じて人財の育成や定着に取り組んでいます。また、エンゲージメントの向上や女性管理職比率を中長期経営計画のKPI(重要経営指標)とするほか、多様性の確保にも取り組んでまいります。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」人財戦略 ⑫情報セキュリティ発生可能性4影響度3 〇リスク 当社グループは、業務遂行にあたり社内外の情報システムを利用しておりますが、災害などによる物理的故障、ソフトウエアの品質不良、人為的オペレーションミス、悪意を持った第三者からの攻撃やコンピュータウイルスによる乗っ取り、不正アクセスなどによりシステムが停止した場合、可用性が損なわれ、サプライチェーンを含めた事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、機密情報・個人情報等の漏洩により当社グループの社会的信用に影響を及ぼす可能性もあります。これらの事象は当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。〇対策 当社グループでは、情報セキュリティリスクを重要な課題と捉え、情報資産やネットワークを含む情報システム運営に対するリスクへの備えとして「情報セキュリティ規則」を整備し、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)体制を構築し、インシデント発生時の対応を定めております。役職員に対しては定期的なeラーニングにより教育を施すとともに、偽の標的型攻撃メールを送信する「標的型メール訓練」などにより継続的に情報セキュリティ意識向上を図っております。 昨今、リモートワークにより接続されるネットワークが社内外を問わなくなっていることから、ゼロ・トラスト・セキュリティへの移行を行い、あわせて物理媒体には暗号化を施すなどセキュリティレベルの向上に向け取り組んでおります。また、業績への影響への備えとしてサイバーリスク保険への加入を行っております。 経営方針等との関連性中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」イノベーション戦略