事業の概要
- 総合エネルギー事業家庭用LPガス「MaruiGas」や工場用LPガス・LNGの販売が主力です。カセットこんろや富士の湧水などの生活関連商品、ガス機器、都市ガス保安サービスも提供し、人々の暮らしのインフラを支えています。LPガスの輸入から小売りまで一貫した供給体制が特徴です。
- 産業ガス・機械事業酸素、窒素、水素、ヘリウムなどの産業ガスや医療用ガスを提供しています。また、ガス製造・供給設備、FAシステム、溶接装置、半導体製造装置、環境機器などの機械事業も展開しており、幅広い産業の基盤を支えるビジネスモデルです。
- マテリアル事業樹脂原料、樹脂製品、ミネラルサンド、ステンレス、非鉄金属、二次電池材料など、ものづくりに必要な多様な原料や部材を取り扱っています。環境商品や新商品の開発、海外事業の強化を通じて、事業規模の拡大を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 総合エネルギー事業売上高3,787.82億円、営業利益195.26億円。家庭用LPガス「MaruiGas」や工場用LPガス・LNGの販売が主要な事業内容です。カセットこんろ、富士の湧水などの生活関連商品やガス関連機器、都市ガス保安サービスも提供し、暮らしのインフラを支える同社の稼ぎ頭の一つです。
- 産業ガス・機械事業売上高2,714.49億円、営業利益175.72億円。酸素、窒素、水素、ヘリウム、炭酸ガス、半導体材料ガス、医療用ガスなどの産業ガスと、各種ガス製造・供給設備、FAシステム、溶接装置、半導体製造装置、環境機器などの機械事業を展開しています。幅広い産業の基盤を支える重要な事業です。
- マテリアル事業売上高2,016.85億円、営業利益117.48億円。樹脂原料、樹脂製品、ミネラルサンド、ステンレス、非鉄金属、二次電池材料など、ものづくりに必要な原料・部材を取り扱っています。環境商品や新商品の開発、海外事業の強化を通じて、事業規模の拡大を図っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Energy | 事業 | 3,788 | 195 | 5.2% |
| IndustrialGasesAndMachinery | 地域 | 2,714 | 176 | 6.5% |
| Materials | 事業 | 2,017 | 117 | 5.8% |
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3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社150社(うち連結子会社100社、持分法適用非連結子会社50社)、関連会社65社(うち持分法適用関連会社34社)及び関係会社以外の関連当事者により構成され、総合エネルギー事業、産業ガス・機械事業、マテリアル事業及びその他の分野(食品、畜産、金融、保険、運送、保安、情報処理等)に事業を展開しております。 各分野における当社、主要な関係会社の位置付け及びセグメントとの関連の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 LPガス販売価格をCPとMBに連動する価格体系としているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 高圧ガス保安法等に基づくLPガス・産業ガス等を取り扱っており、法律に基づいた検査が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:季節的要因及び天候変動によるLPガス販売量への影響 / LPガス輸入価格の変動による収益影響 / 気候変動に係る規制等による業績影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 12 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
岩谷産業は、国内LPガス販売量でトップシェアを誇り、長年にわたり築き上げた「イワタニ」ブランドの信頼性と、全国に広がる販売網・保安体制が強固な無形資産となっている。特に、家庭用・産業用双方における安定供給能力は、他社が容易に模倣できない参入障壁となっている。
スイッチングコスト★★☆☆☆
LPガスは、一度契約すると切り替えに手間や費用がかかるため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、他社も同様のインフラを持つため、顧客が他社へ乗り換える際の損失は限定的であり、スイッチング・コストによる優位性はそれほど高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
岩谷産業の事業モデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果はほとんど見られない。
コスト優位★★★☆☆
長年の事業で培われた調達力、物流網の効率化、そして国内トップクラスの販売量に基づくスケールメリットにより、LPガスや関連機器の提供においてコスト競争力を有している。特に、海外からの調達における交渉力は強みである。
規模の経済★★★★☆
国内LPガス業界において、岩谷産業はトップクラスのシェア(約2割)を有しており、その規模は業界全体のインフラ整備や価格形成に影響を与えるほど大きい。この規模は、新規参入者にとって容易に達成できない効率的な事業運営を可能にしている。
- LPガス一貫供給体制LPガスの輸入から小売りまでを一貫して行う日本で唯一の事業者であり、全国約300ヶ所の拠点を活かした販売・物流・保安体制が強みです。これにより、きめ細やかで質の高いサービスを全国に提供できる競争優位性を持っています。
- 水素事業の圧倒的シェア1941年から水素を取り扱い、液化水素の国内シェア100%、圧縮水素を含む水素全体の国内シェア約70%を誇ります。長年の経験とノウハウ、そして高い市場シェアは、将来の水素エネルギー社会において大きな競争優位となります。
- ガス・機械の技術力長年培ってきた技術力と、産業ガスから各種機械まで幅広い製品ラインナップにより、顧客の多様なニーズに合わせた提案が可能です。これにより、産業全体のインフラを支える重要な役割を担い、顧客との強固な関係を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 水素エネルギー社会の実現中期経営計画「PLAN27」のテーマとして「水素エネルギー社会の実現に向けて」を掲げています。液化水素製造能力の増強、再生可能エネルギーからの水素製造、海外からのCO2フリー水素輸入などに取り組み、将来の資源エネルギー事業として水素事業を拡大することを目指しています。
- 社会課題解決と持続的成長基本方針として「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」を掲げ、水素戦略、脱炭素戦略、国内エネルギー・サービス戦略、海外戦略、非財務戦略の5つの重点施策を推進しています。これにより、社会貢献と企業価値向上を両立させることを目指しています。
- 安定的な株主還元と成長投資継続的かつ安定的な配当による株主還元を重視しつつ、成長戦略を支えるための投資も積極的に行い、企業価値の最大化を図ります。PLAN27では、利益成長に応じた増配と、2027年度には配当性向20%以上(市況要因を除く当期純利益ベース)、累進配当を目標としています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、創業以来、「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」を企業理念として掲げ、常に世の中が求める新しい価値、お客様が求める価値の創造に努め、社会に貢献することを目指しています。 この観点から、株主様、お取引先様、従業員などからの信頼と期待に応えることが、会社繁栄の絶対条件と考え日々の事業経営に取り組んでおります。セグメントごとの事業内容は下記のとおりであります。 総合エネルギー事業は、全国のご家庭にMaruiGasブランドとしてお届けしている民生用LPガスや、工場で使用される産業用のLPガス・LNGを販売しています。また、カセットこんろ・ボンベや富士の湧水などの生活関連商品やガス関連機器・都市ガスの保安サービスなどをお客様に提供し、暮らしのインフラを支えています。特に民生用LPガスについてはLPガスの輸入から小売りまで一貫した供給体制をもち、全国展開している日本で唯一のLPガス事業者で、全国に約300ヶ所の拠点を有しており、その販売・物流・保安体制を活かし、きめ細やかで質の高いサービスを全国で提供しています。 産業ガス・機械事業は、エアセパレートガス(酸素・窒素・アルゴン)、水素、ヘリウム、炭酸ガス、半導体材料ガスや医療用ガスなどの産業ガス事業と、各種ガス製造・供給設備、FAシステム、溶接装置、半導体製造装置、環境機器などの機械事業を展開しています。長年培ってきた技術力と、ガス・機械の幅広いラインアップによりお客様のニーズに合わせた提案を行い、産業全体を支えています。 マテリアル事業は、樹脂原料や樹脂製品、ミネラルサンドなどの資源、ステンレスや非鉄金属、二次電池材料等、モノづくりに必要な原料・部材などを取り扱っています。環境商品等の成長分野への拡販や新商品の開発に加え、海外事業の強化に取り組み、事業規模の拡大を図っています。 (2) 目標とする経営指標 2024年3月期を初年度とする5ヵ年に亘る中期経営計画「PLAN27」では、テーマに「水素エネルギー社会の実現に向けて」を掲げ、基本方針を「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」としています。「PLAN27」の経営数値目標としては、利益目標を「営業利益650億円」、収益性目標を「ROE10%以上」「ROIC6%以上」としています。 (3) 中長期的な経営戦略 当社は、基本方針の実現に資する取り組みとして、中期経営計画「PLAN27」を策定し、「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」に取り組んでいます。 PLAN27では、投資や人材といったリソースを重点投下する分野を重点施策とし、「水素戦略」、「脱炭素戦略」、「国内エネルギー・サービス戦略」、「海外戦略」、「非財務戦略」の5つを掲げ、経営数値目標の達成に向けて取り組みを推進しています。 また、当社の利益配分に関する基本方針につきましては、継続的かつ安定的な配当により株主の皆様へ還元すると同時に、成長戦略を支えるための投資等に活用し、企業価値の最大化を図ることで株主の皆様のご期待に応えてまいります。 PLAN27では、最終年度にあたる2027年度には配当性向20%以上(市況要因を除く当期純利益ベース)、減配を行わない累進配当という目標を掲げています。 当社はこれらの取り組みを着実に実行し、「世の中に必要とされる企業」であり続けることにより、当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同の利益の実現に資することができるものと考えております。 (4) 当面の対処すべき内容等 今後の見通しについては、所得環境の改善に伴う個人消費の増加に加え、設備投資が堅調に推移することで緩やかな回復が続くと見込まれるものの、引き続き緊迫した中東情勢の影響等が懸念され、先行きは不透明な状況となっています。 総合エネルギー事業は、重要なエネルギーインフラの一つであるLPガスの安定供給に引き続き努めます。また、M&A等によるLPガス直売顧客数の拡大や、物流合理化による収益性の改善を図ります。エネルギーの低炭素化に向けては、燃料転換の推進やカーボンオフセットガスの販売に加え、グリーンLPガスの開発を推進します。カセットこんろ・ボンベにおいては、新商品開発などを通じて国内外の事業拡大を図ります。 産業ガス・機械事業は、エアセパレートガスや特殊ガスについて、調達・物流コスト上昇への対応や安定供給体制の整備を強化するとともに、拡大が見込まれる光ファイバー・電子部品業界向けの拡販に注力します。また、水素エネルギー社会の実現に向けては、脱炭素に関連した水素やアンモニアの販売強化を図ることに加え、低炭素水素サプライチェーンの事業化を推進します。 マテリアル事業は、ノルウェー産グリーンチタン鉱石の販売を開始するとともに、リサイクルPET事業を推進していきます。ステンレスでは国内加工拠点を活用し、事業規模の拡大を図ります。豪州のミネラルサンド事業は新たに取得した鉱区も含めて安定操業と生産性の向上に努め、欧米、アジアでは、重要鉱物資源の安定確保に向けた取り組みを強化していきます。 当社は1941年に水素の取り扱いを開始し、長い歴史に基づく経験とノウハウを有しています。液化水素の国内シェアは100%で、圧縮水素を含む水素の国内シェアは約70%となっております。水素事業は将来の資源エネルギー事業であり、大量で安価なCO2フリー水素源の獲得が最も重要だと考えています。当社グループは液化水素製造能力をさらに増強するとともに、再生可能エネルギーからの水素製造や海外からのCO2フリー水素の輸入などに取り組み、企業理念に沿った経営を進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、創業以来、「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」を企業理念として掲げ、常に世の中が求める新しい価値、お客様が求める価値の創造に努め、社会に貢献することを目指しています。 この観点から、株主様、お取引先様、従業員などからの信頼と期待に応えることが、会社繁栄の絶対条件と考え日々の事業経営に取り組んでおります。セグメントごとの事業内容は下記のとおりであります。 総合エネルギー事業は、全国のご家庭にMaruiGasブランドとしてお届けしている民生用LPガスや、工場で使用される産業用のLPガス・LNGを販売しています。また、カセットこんろ・ボンベや富士の湧水などの生活関連商品やガス関連機器・都市ガスの保安サービスなどをお客様に提供し、暮らしのインフラを支えています。特に民生用LPガスについてはLPガスの輸入から小売りまで一貫した供給体制をもち、全国展開している日本で唯一のLPガス事業者で、全国に約300ヶ所の拠点を有しており、その販売・物流・保安体制を活かし、きめ細やかで質の高いサービスを全国で提供しています。 産業ガス・機械事業は、エアセパレートガス(酸素・窒素・アルゴン)、水素、ヘリウム、炭酸ガス、半導体材料ガスや医療用ガスなどの産業ガス事業と、各種ガス製造・供給設備、FAシステム、溶接装置、半導体製造装置、環境機器などの機械事業を展開しています。長年培ってきた技術力と、ガス・機械の幅広いラインアップによりお客様のニーズに合わせた提案を行い、産業全体を支えています。 マテリアル事業は、樹脂原料や樹脂製品、ミネラルサンドなどの資源、ステンレスや非鉄金属、二次電池材料等、モノづくりに必要な原料・部材などを取り扱っています。環境商品等の成長分野への拡販や新商品の開発に加え、海外事業の強化に取り組み、事業規模の拡大を図っています。 (2) 目標とする経営指標 2024年3月期を初年度とする5ヵ年に亘る中期経営計画「PLAN27」では、テーマに「水素エネルギー社会の実現に向けて」を掲げ、基本方針を「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」としています。「PLAN27」の経営数値目標としては、利益目標を「営業利益650億円」、収益性目標を「ROE10%以上」「ROIC6%以上」としています。 (3) 中長期的な経営戦略 当社は、基本方針の実現に資する取り組みとして、中期経営計画「PLAN27」を策定し、「『社会課題解決』と『持続的成長』に向けた事業拡大」に取り組んでいます。 PLAN27では、投資や人材といったリソースを重点投下する分野を重点施策とし、「水素戦略」、「脱炭素戦略」、「国内エネルギー・サービス戦略」、「海外戦略」、「非財務戦略」の5つを掲げ、経営数値目標の達成に向けて取り組みを推進しています。 また、当社の利益配分に関する基本方針につきましては、継続的かつ安定的な配当により株主の皆様へ還元すると同時に、成長戦略を支えるための投資等に活用し、企業価値の最大化を図ることで株主の皆様のご期待に応えてまいります。 PLAN27では、最終年度にあたる2027年度には配当性向20%以上(市況要因を除く当期純利益ベース)、減配を行わない累進配当という目標を掲げています。 当社はこれらの取り組みを着実に実行し、「世の中に必要とされる企業」であり続けることにより、当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同の利益の実現に資することができるものと考えております。 (4) 当面の対処すべき内容等 今後の見通しについては、所得環境の改善に伴う個人消費の増加に加え、設備投資が堅調に推移することで緩やかな回復が続くと見込まれるものの、引き続き緊迫した中東情勢の影響等が懸念され、先行きは不透明な状況となっています。 総合エネルギー事業は、重要なエネルギーインフラの一つであるLPガスの安定供給に引き続き努めます。また、M&A等によるLPガス直売顧客数の拡大や、物流合理化による収益性の改善を図ります。エネルギーの低炭素化に向けては、燃料転換の推進やカーボンオフセットガスの販売に加え、グリーンLPガスの開発を推進します。カセットこんろ・ボンベにおいては、新商品開発などを通じて国内外の事業拡大を図ります。 産業ガス・機械事業は、エアセパレートガスや特殊ガスについて、調達・物流コスト上昇への対応や安定供給体制の整備を強化するとともに、拡大が見込まれる光ファイバー・電子部品業界向けの拡販に注力します。また、水素エネルギー社会の実現に向けては、脱炭素に関連した水素やアンモニアの販売強化を図ることに加え、低炭素水素サプライチェーンの事業化を推進します。 マテリアル事業は、ノルウェー産グリーンチタン鉱石の販売を開始するとともに、リサイクルPET事業を推進していきます。ステンレスでは国内加工拠点を活用し、事業規模の拡大を図ります。豪州のミネラルサンド事業は新たに取得した鉱区も含めて安定操業と生産性の向上に努め、欧米、アジアでは、重要鉱物資源の安定確保に向けた取り組みを強化していきます。 当社は1941年に水素の取り扱いを開始し、長い歴史に基づく経験とノウハウを有しています。液化水素の国内シェアは100%で、圧縮水素を含む水素の国内シェアは約70%となっております。水素事業は将来の資源エネルギー事業であり、大量で安価なCO2フリー水素源の獲得が最も重要だと考えています。当社グループは液化水素製造能力をさらに増強するとともに、再生可能エネルギーからの水素製造や海外からのCO2フリー水素の輸入などに取り組み、企業理念に沿った経営を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要) 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。 (1) 経営成績の状況①経済環境及び当社グループの取り組み 当連結会計年度における日本経済は、所得環境の改善による個人消費の持ち直しや、堅調な企業収益等を背景とした設備投資の増加により回復基調が続いたものの、中東情勢の緊迫化や膠着状態にある日中関係などの地政学的リスクにより、先行き不透明な状況が続きました。 このような状況のもと、当社グループは2024年3月期を初年度とする5ヵ年に亘る中期経営計画「PLAN27」に基づき、基本方針である「社会課題解決」と「持続的成長」に向けた事業拡大に取り組みました。 中東情勢が緊迫化する中、LPガスについては多様化した調達ソースを活用するとともに、ヘリウムについては国内外における備蓄設備の利用など、取引先に対しての安定供給に努めました。 水素エネルギー社会の実現に向けては、当社が出資する日本水素エネルギー株式会社が、川崎重工業株式会社と世界最大となる4万㎥型液化水素運搬船の造船契約を締結しました。引き続き、大量の水素を安定的に供給できる体制構築に向けた取り組みを推進していきます。また、株式会社大林組および株式会社小松製作所と共同で、燃料電池を搭載した中型油圧ショベルに関して、日本で初めて工事現場における実証実験を実施しました。今後、大容量かつ高速充填が可能な移動式水素充填システムの検討など、実用化に向けた整備を進め、建設現場などにおける水素の利用拡大に貢献していきます。 脱炭素戦略では、水素とエチレンの混合溶断ガス「ハイドロカット」に関しては、福島水素エネルギー研究フィールドで製造した再生可能エネルギー由来の水素を原料として、福島第一原子力発電所構内の溶接型タンク解体工事に供給しました。地産地消による水素利用を促進し、製造工程段階の脱炭素化に貢献していきます。 海外戦略では、豪州で買収したコバーン・リソーシーズ社においてミネラルサンドの生産を開始するとともに、出資先であるノルウェーのノルディック・マイニング社でもグリーンチタン鉱石の生産・出荷に向けた準備を進めました。また、フランスのカレマグ社に出資し、レアアースを精錬する工場建設を進めるなど、重要鉱物資源のサプライチェーンの多様化に取り組み、今後も安定した供給体制を構築していきます。 ②業績 当連結会計年度は、LPガスの市況変動やヘリウムの市況軟化による減益影響があったものの、固定資産売却益を計上した結果、売上高9,085億22百万円(前年度比255億10百万円の増収)、営業利益383億18百万円(同79億3百万円の減益)、経常利益552億20百万円(同62億60百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益476億66百万円(同72億円の増益)となりました。 セグメント業績は次のとおりです。 (a) 総合エネルギー事業 総合エネルギー事業は、LPガス輸入価格が低位で推移したことで減収となりました。利益面においては、LPガスの小売部門で収益性が改善したものの、卸売部門では販売数量が減少したことに加え、市況要因(前年度比59億27百万円の減益)により減益となりました。また、エネルギー関連機器は堅調に推移しましたが、カセットこんろ・ボンベの販売が国内外で低調に推移しました。 この結果、当事業分野の売上高は3,677億32百万円(前年度比110億50百万円の減収)、営業利益は134億98百万円(同60億21百万円の減益)となりました。 (b) 産業ガス・機械事業 産業ガス・機械事業は、水素ガスや水素関連設備の販売が増加したことに加え、エアセパレートガスは電子部品・光ファイバー業界向けの販売数量が堅調に推移しました。一方で、特殊ガスはヘリウム市況の軟化により収益性が低下し、機械設備については、自動車業界向け設備の出荷が減少しました。 この結果、当事業分野の売上高は2,887億30百万円(前年度比172億80百万円の増収)、営業利益は154億14百万円(同21億58百万円の減益)となりました。 (c) マテリアル事業 マテリアル事業は、レアアース等は中国の輸出規制が継続する中、安定供給に努めた結果、販売が伸長しました。バイオマス燃料や二次電池材料に加え、低環境負荷PET樹脂や食品包装向け樹脂製品の販売が堅調に推移しました。また、新規連結の影響によりステンレスの売上が増加しました。一方で、ミネラルサンド事業は豪州自社鉱区の収益性が低下し、機能性フィルムは販売数量が減少しました。 この結果、当事業分野の売上高は2,183億77百万円(前年度比166億91百万円の増収)、営業利益は116億13百万円(同1億34百万円の減益)となりました。 (d) その他 売上高は336億81百万円(前年度比25億88百万円の増収)、営業利益は35億17百万円(同2億10百万円の増益)となりました。 (2) 財政状態の状況①総資産 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ267億28百万円増加の8,997億72百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が113億90百万円減少したものの、投資有価証券が256億47百万円、有形固定資産が75億70百万円それぞれ増加したこと等によるものです。 ②負債 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べ250億58百万円減少の4,507億77百万円となりました。これは、短期借入金が136億15百万円、繰延税金負債が86億76百万円、長期借入金が86億34百万円それぞれ増加したものの、コマーシャル・ペーパー等の流動負債「その他」が356億32百万円、電子記録債務が70億86百万円、支払手形及び買掛金が65億64百万円、1年内返済予定の長期借入金が63億88百万円それぞれ減少したこと等によるものです。 なお、当連結会計年度末のリース債務等を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ170億88百万円減少の2,473億58百万円となりました。 ③純資産 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べ517億86百万円増加の4,489億95百万円となりました。これは、利益剰余金が321億88百万円、その他有価証券評価差額金が125億円、為替換算調整勘定が40億96百万円それぞれ増加したこと等によるものです。 (3) キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ72百万円増加の276億60百万円となりました。 ①営業活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ収入が67億12百万円増加したことにより591億32百万円の収入となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益707億12百万円、減価償却費306億67百万円、売上債権及び契約資産の減少額126億83百万円等による資金の増加と、法人税等の支払額207億82百万円、仕入債務の減少額152億22百万円、持分法による投資損益121億98百万円、固定資産除売却損益111億41百万円等による資金の減少によるものです。 ②投資活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が346億29百万円減少したことにより237億84百万円の支出となりました。 これは主に、有形固定資産の売却233億89百万円による資金の増加と、有形固定資産の取得383億80百万円、無形固定資産の取得74億30百万円等による資金の減少によるものです。 ③財務活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ支出が350億50百万円増加したことにより370億67百万円の支出となりました。 これは主に、借入金の純増加額148億12百万円による資金の増加と、コマーシャル・ペーパーの純減少額330億円、配当金の支払額162億4百万円等による資金の減少によるものです。 (4) 生産、受注及び販売の実績 当社グループの事業形態は主に商品の仕入による販売を主要業務としているため、生産実績及び受注状況に代えて仕入実績を記載しております。 ①仕入実績 当連結会計年度における外部からのセグメントごとの仕入実績(役務原価等を含む)は次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)総合エネルギー事業233,210△8.1産業ガス・機械事業208,6159.0マテリアル事業189,0138.8その他43,7799.1合計674,6192.4 ②販売実績 当連結会計年度における外部顧客へのセグメントごとの販売実績(役務収益等を含む)は次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)総合エネルギー事業367,732△2.9産業ガス・機械事業288,7306.4マテリアル事業218,3778.3その他33,6818.3合計908,5222.9(注) 販売実績が総販売実績の100分の10以上を占める相手先はありません。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容) 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容①経営成績の分析(a) 売上高及び売上総利益 売上高は、前連結会計年度と比べ2.9%増収の9,085億22百万円となりました。これは主に、マテリアル事業や産業ガス・機械事業において、工業分野向け商品の販売が堅調に推移したこと等によるもので、詳細は「(経営成績等の状況の概要) (1)経営成績の状況 ②業績」のセグメント業績をご参照ください。 売上総利益は、LPガスの小売部門で収益性が改善したことに加え、水素ガスや水素関連設備の販売が増加したこと等により、前連結会計年度と比べ0.7%増益の2,358億75百万円となりました。(b) 営業利益 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ5.0%増加の1,975億57百万円となりました。これは主に、減価償却費や支払手数料等の増加によるものです。 この結果、営業利益は、前連結会計年度と比べ17.1%減益の383億18百万円となりました。 (c) 経常利益 営業外損益は、169億2百万円の収益(純額)となり、前連結会計年度の152億59百万円の収益(純額)と比べ16億42百万円増加しました。これは主に、持分法による投資利益が増加したこと等によるものです。 この結果、経常利益は、前連結会計年度と比べ10.2%減益の552億20百万円となりました。 (d) 親会社株主に帰属する当期純利益 特別損益は、154億92百万円の収益(純額)となり、前連結会計年度の13億50百万円の収益(純額)と比べ141億41百万円の増益要因となりました。これは主に、固定資産売却益が増加したこと等によるものです。 法人税等合計は、前連結会計年度と比べ2.5%増加の215億68百万円となりました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ17.8%増益の476億66百万円となり、1株当たりの当期純利益は、前連結会計年度の175.84円に対し207.10円となりました。なお、2024年10月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり当期純利益を算定しております。 当社は、中期経営計画「PLAN27」において、最終年度の2028年3月期に、営業利益650億円、ROE10%以上、ROIC6%以上を目標としております。前連結会計年度及び当連結会計年度、PLAN27最終年度目標の営業利益、ROE、ROICは次のとおりであります。 (PLAN27との比較)項目第82期実績第83期実績PLAN27最終年度目標営業利益(億円)462383650ROE10.9%11.6%10%以上ROIC5.1%4.0%6%以上 (第83期業績予想との比較)項目第82期実績第83期実績第83期業績予想(注)売上高(億円)8,8309,0858,880営業利益(億円)462383358経常利益(億円)614552482親会社株主に帰属する当期純利益(億円)404476405 (LPガス輸入価格変動要因(市況要因)を除いた営業利益)項目第82期実績第83期実績第83期業績予想(注)営業利益(億円)462383358市況要因(億円)2△57△59市況要因を除く営業利益(億円)460440417(注) 第83期業績予想は、2026年2月10日に公表した数値を表示しております。 第83期(2026年3月期)実績は、LPガスの市況要因のマイナス影響に加え、ヘリウムの市況軟化に伴う収益性の低下などにより、営業利益は383億円、ROEは11.6%、ROICは4.0%となりました。 今後につきましては、引き続き重点施策に基づいた戦略を実行し、PLAN27の経営数値目標である営業利益650億円、ROE10%以上、ROIC6%以上の達成を図ります。②資本の財源及び資金の流動性についての分析 キャッシュ・フローの状況については、「(経営成績等の状況の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (a) 資金需要 当社グループの事業活動における運転資金の主なものは、商品の仕入、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&Aによる株式取得のためのものであります。当社グループにおいては、安心・安全を支えるインフラ整備については事業全体の収益を考慮して、将来の成長投資については資本コスト等を考慮して多角的かつ慎重に投資判断を行う方針であります。 (b) 財務政策 当社グループは、財務の健全性を保ちつつ、安定的に営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すことで、事業運営上必要な資本の財源及び資金の流動性を確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、コマーシャル・ペーパー(CP)により調達を行っております。設備投資や長期運転資金は、自己資金並びに金融機関からの長期借入、社債の発行等により調達を行っております。また、グループ内資金の効率化を目的として、グループ会社間で貸付等を行っております。 なお、当連結会計年度末のリース債務等を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ170億88百万円減少の2,473億58百万円となりました。
事業リスク
- 季節・天候による影響主力商品であるLPガスの消費量は気温や水温に左右されるため、夏季に販売量が減少し、冬季に増加する傾向があります。このため、利益が下半期に偏る収益構造であり、異常気象は販売量に直接影響し、業績変動のリスクとなります。
- LPガス輸入価格変動LPガスを中東と米国から輸入しており、輸入価格の変動が業績に影響を与えます。販売価格をCPやMBに連動させることで平準化を図っていますが、在庫評価に先入先出法を採用しているため、輸入価格と販売価格のタイムラグにより、価格上昇時は増益、下落時は減益となる可能性があります。
- 気候変動と脱炭素化化石燃料であるLPガスを主力とする一方で、脱炭素化の流れの中で水素などへの注力も進めています。今後の気候変動に関する規制強化や社会情勢の変化によっては、LPガス事業への影響や、脱炭素関連事業への投資負担が業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 季節的な要因及び天候の変動について LPガスの消費量は、気温や水温の影響を受けますので、当社グループの主力商品であるLPガスの販売量は夏季に減少し、冬季に増加します。このため当社グループは利益が下半期に偏る収益構造を有しています。また、特異な天候の変動によっても、当社グループのLPガス販売量に影響を及ぼす可能性があります。 (2) LPガス輸入価格による影響について 当社はLPガスを中東と米国から輸入しており、輸入価格の変動による影響を平準化するため、多くの卸売先との間で、販売価格をCP(Contract Price)とMB(Mont Belvieu)に連動する価格体系としています。当社では在庫評価について第3四半期連結会計期間より「先入先出法」から「総平均法」へ変更しておりますが、LPガスの輸入から販売までのタイムラグが約3ヶ月あるため、輸入価格の上昇時には安い原価の在庫を高く売ることから増益要因となる一方、下落時には高い原価の在庫を安く売ることから減益要因となります。 なお、当連結会計年度は57億円の減益効果(前連結会計年度は2億円の増益効果)が生じております。 (3) 気候変動に係るリスクについて 当社グループは、化石燃料であるLPガスを主力商品としている一方で、水素など脱炭素化に資する商品の普及拡大にも注力しており、今後の気候変動に係る規制等の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このため、グループ全体のリスクを統合的に管理する「危機管理委員会」の傘下に設置している「サステナビリティ推進委員会」にて、気候変動に係るリスク・機会、取り組み方針、目標などについての議論や実績の進捗確認を行っています。 気候変動に係る詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。 (4) 為替変動による影響について 当社グループは貿易取引において為替リスクを負うことがありますが、為替予約等を行うことにより、為替相場の変動によるリスクを回避しています。なお、急激な為替の変動が起きた場合には、このリスクを完全に排除することは困難であるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 災害等について 当社グループは、高圧ガス保安法等に基づくLPガス・産業ガス等を取り扱っております。そのため、法律に基づいた定期的な法定検査及び自主的な検査・点検を行っております。ただし、大規模な地震等の天災により基地などの出荷設備やお客様側の消費設備に甚大な被害があった場合や感染症の大規模な流行などにより、安定供給ができなくなる可能性があります。 (6) 規制緩和等による競争激化について 電力・ガス小売事業の全面自由化や国内の人口減少・地方都市の過疎化等に伴い、同業者間及びエネルギー間の競争環境が変化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(7) カントリーリスクの影響について 当社グループは、貿易取引やアジアを中心とする海外事業展開を行っていますので、その地域における政治・経済情勢の悪化や、予期しない法律・規則・税制の変更、治安の悪化等の状況によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 金利変動による影響について 当社グループは、LPガス直売顧客数の拡大を目的としたM&Aや産業ガス事業拡大に向けた設備投資など、戦略的な投資に対する資金需要があり、金利変動が業績に影響を与える可能性があります。 (9) 取引先の信用リスクの影響について 当社グループは、取引先に対して様々な形で信用供与を行っており、債権の回収が不可能となるなどの信用リスクを負っております。これらの信用リスクを回避するため、当社グループでは取引先の信用状態に応じて、信用限度額の設定や必要な担保・保証の取得などの対応策を講じております。しかしながら、取引先の信用状態の悪化や経営破綻等により債権が回収不能となった場合などには、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 保有有価証券価格の変動による影響について 当社グループは、グループ企業の株式を保有するとともに、事業上の関係緊密化を図るために取引先などの株式を保有しております。今後の株式市場の変動によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。政策保有の目的で保有する株式については、毎年取締役会において個別に保有の適否を判断しております。 (11) 商品の欠陥について 当社グループが提供する製品・サービスについては、適切な品質管理体制のもと対応しておりますが、製造物責任賠償やリコール等が発生した場合には、当社グループの社会的信用や企業イメージの低下、多額の費用負担が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 個人情報の取り扱いについて 当社グループは、LPガス事業をはじめとした各種事業において多くの個人情報を取り扱っており、個人情報保護法に定める個人情報取扱事業者として、個人情報の取扱状況について適切な管理を行い、法の遵守に努めております。ただし、当社グループの取り組みにもかかわらず、個人情報の流出が発生した場合には、当社グループの社会的信用の低下、顧客からの損害賠償請求など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) コンプライアンスに係るリスクについて 当社グループは、国内外で各種の法令・規制・社会規範の下で事業を展開していることから、コンプライアンス委員会を設置して遵法体制の強化に努めております。さらに、当社グループの全構成員が遵守すべき規範として「イワタニ企業倫理綱領」を制定・周知するなど、コンプライアンスの徹底を図っております。ただし、当社グループの取り組みにもかかわらず、法令等に抵触する事態が発生した場合には、当局からの行政処分、利害関係者からの訴訟、当社グループの社会的信用の低下などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。