事業の概要
- オンライン金融事業:マネックスグループは、オンライン証券会社であるマネックス証券(日本)とTradeStation Group(米国)、そして暗号資産交換業を営むコインチェック(日本)を主要な事業会社としています。これらの子会社を通じて、個人投資家向けに株式、投資信託、FX、暗号資産などの幅広い金融商品やサービスを提供し、手数料収入や取引差益を主な収益源としています。
- 持株会社体制:マネックスグループ株式会社は、これらの金融関連子会社や持分法適用会社を傘下に持つ持株会社です。各子会社がそれぞれの専門分野で事業を展開し、グループ全体として多様な金融サービスを提供することで、収益の多角化とリスク分散を図っています。グループ全体の戦略策定や資本配分を通じて、各事業の成長を支援しています。
- グローバルな事業展開:日本国内だけでなく、米国を中心にグローバルにオンライン金融サービスを展開しています。特に米国ではTradeStation Groupが金融商品取引業を、日本ではコインチェックが暗号資産交換業を担っており、それぞれの市場特性に合わせたサービスを提供することで、収益機会を最大化しています。これにより、特定の地域経済に依存しない安定した収益基盤の構築を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本事業:日本における事業投資や金融商品取引業を担うセグメントです。主要会社にはマネックスグループ株式会社、マネックス・アセットマネジメント株式会社、そして2024年4月に子会社化された3iQ Digital Holdings Inc.などが含まれます。マネックス証券は持分法適用会社ですが、NTTドコモとの連携により「dアカウント連携」や「dカード積立」などの新サービスを展開し、新規口座獲得とNISA口座開設率向上に注力しています。
- 米国事業:米国における金融商品取引業を主要な事業とするセグメントです。TradeStation Group, Inc.とTradeStation Securities, Inc.が主要な会社であり、先物やオプション取引を行うアクティブトレーダーなど、収益貢献度の高い大口顧客に焦点を当てています。高度なオプション取引機能の強化やAPI連携、コンシェルジュサービスの提供を通じて、顧客の取引体験向上とロイヤリティ向上を目指しています。
- 暗号資産事業:暗号資産交換業を主要な事業とするセグメントです。Coincheck Group N.V.とコインチェック株式会社が主要な会社であり、日本を拠点にビットコインなどの暗号資産の販売所および取引所を運営しています。Coincheck Groupは2024年12月に米国ナスダック市場に上場し、その知名度と信頼力を活かしてM&Aなどを通じ、グローバルなクリプトコングロマリット企業を目指しています。また、ステーキングサービスプロバイダーの買収も行っています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、前連結会計年度において「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「投資事業」の4つの報告セグメントとしていました。 当連結会計年度より、当社グループが進めてきた事業ポートフォリオの最適化に伴い報告セグメントを刷新し、「証券事業」・「クリプトアセット事業」・「アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業(以下、「AM・WM事業」)」・「投資事業」の4つの報告セグメントに変更しました。 当社グループの当連結会計年度における報告セグメントは以下のとおりであり、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメント区分と同一です。報告セグメント主要な事業主要な会社証券事業金融商品取引業TradeStation Securities, Inc.マネックス証券株式会社クリプトアセット事業暗号資産交換業Coincheck Group N.V.コインチェック株式会社3iQ Digital Holdings Inc.アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業投資運用業マネックス・アセットマネジメント株式会社Westfield Capital Management Company, L.P.マネックスPB株式会社投資事業有価証券等の投資事業マネックスベンチャーズ株式会社MV1号投資事業有限責任組合MV2号投資事業有限責任組合アンカバードマネックスアフリカ投資事業組合 (注)各法人はそれぞれ独立した経営単位であり、各法人で包括的な戦略を立案し、事業を展開しています。 当連結会計年度のグループの構成は、持株会社であるマネックスグループ株式会社(当社)、子会社39社、持分法適用会社等12社です。その他の関係会社として、株式会社しずおかフィナンシャルグループが存在します。 当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図として示すと、次のとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 厳しい競争環境により新規口座の獲得シェアが落ちる可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 金融商品取引業や暗号資産交換業は金融庁の監督指針や規制に準拠する必要がある。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:成長領域への投資の失敗やシナジー遅延 / 顧客取引に関わる信用リスク / 情報セキュリティリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
マネックスグループは、暗号資産交換業やFX事業など、特定の規制下にある事業を展開しており、これらは参入障壁となり得る。しかし、ブランド力や特許による明確な優位性は限定的。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
証券口座の乗り換えは可能だが、顧客が取引ツールや過去の取引履歴、保有銘柄などを移行する手間は一定のスイッチングコストとなる。しかし、他社との差別化要因が弱いため、乗り換えを強く抑制するほどではない。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
ソーシャルレンディングやコミュニティ機能など、ユーザー間の交流を促進する試みはあるが、現時点ではネットワーク効果が顕著に現れるほどの規模や影響力はない。
コスト優位☆☆☆☆☆
証券業界は手数料競争が激しく、コスト優位性を確立することは困難。マネックスグループが構造的に他社より安価にサービスを提供できる明確な証拠はない。
規模の経済★☆☆☆☆
国内証券業界において、マネックスグループは中堅規模であり、大手証券会社と比較して規模の経済による優位性は限定的。業界全体が成熟しており、最適化された少数寡占の状況とは言えない。
- 多様な金融サービス提供:マネックスグループは、証券取引、暗号資産交換、資産運用など多岐にわたる金融サービスをオンラインで提供しています。これにより、顧客は一つのグループ内で様々な金融ニーズを満たすことができ、顧客の利便性向上とグループ内での顧客囲い込みにつながる可能性があります。
- IT技術とプロフェッショナリズム:最先端のIT技術を活用し、グローバルな視点と専門性を持ったプロフェッショナル集団として、新しい時代のお金との付き合い方をデザインすることを目指しています。オンラインプラットフォームの内製開発・自社保有により、迅速なサービス改善やセキュリティ強化が可能となり、顧客体験の向上に貢献する可能性があります。
- ドコモ経済圏との連携:マネックス証券はNTTドコモとの資本業務提携により、「dアカウント連携」や「dカード積立」などの新サービスを展開しています。これにより、NTTドコモの広範な顧客基盤とdポイント経済圏を活用した新規顧客獲得が可能となり、特に投資初心者層へのアプローチにおいて競争優位性を確立する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- ROE15%の達成と企業価値向上:マネックスグループは、資本効率の目標としてROE(自己資本利益率)15%の達成を目指しています。この目標を達成するために、グループ各社の成長戦略を積極的に推進し、利益につながる成長領域への投資を促進することで、持続的な企業価値の向上を図ることを経営の最重要課題としています。
- グループ内シナジーの追求と事業ポートフォリオ最適化:「資本コストおよび株価を意識した経営」のもと、事業ポートフォリオの最適化を進めています。アセットマネジメントビジネスやテクノロジー分野への成長投資を強化しつつ、グループ会社間の連携(シナジー)を一層追求することで、新たな価値創造と収益機会の拡大を目指しています。
- グローバルな顧客基盤拡大とサービス強化:米国ではTradeStationがアクティブトレーダー向けに高度な取引機能やコンシェルジュサービスを提供し、欧州でのサービス立ち上げも準備しています。日本ではマネックス証券がNTTドコモとの連携による「ドコモ経済圏」を活用した新規顧客獲得やNISA口座開設率向上を目指し、UI/UX改善や認知度向上に注力しています。コインチェックはナスダック上場を強みにM&Aを活用し、グローバル・クリプト・コングロマリット企業を目指すことで、国内外での顧客基盤拡大とサービス強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針 当社はオンライン金融事業を営むマネックス証券株式会社(日本)及びTradeStation Group, Inc.(米国)並びに暗号資産交換業を営むコインチェック株式会社(日本)を始め、その他国内外に金融関連の子会社及び持分法適用会社を有する持株会社です。なお、マネックス証券株式会社は2024年1月より当社の持分法適用会社となりましたが、当社グループと企業理念やブランド等を共有しており、引き続き重要なグループ会社と考えております。当社グループは、次に掲げる企業理念および行動指針を基に、個人投資家の日々の生活及び資産形成に必要な総合金融サービスの提供を目指していきます。 ① 企業理念 MONEXとはMONEYのYを一歩進め、一足先の未来における人の活動を表しています。 常に変化し続ける未来に向けてマネックスグループは、最先端のIT技術と、グローバルで普遍的な価値観とプロフェッショナリズムを備え、新しい時代におけるお金との付き合い方をデザインするとともに、個人の自己実現を可能にし、その生涯バランスシートを最良化することを目指します。 ② 行動指針・自主性をもって事業を創造する 一人一人が、未来のあるべき姿と当社事業の成長のために自ら考え進んでいきます。プロフェッショナル意識を持ち、必要な知識や技術を追求し、自らの価値を高めるよう努めます。・公正であることを尊重する 多様な背景や考え方を尊重します。一人一人の能力が最大限発揮できる透明性のある公正なチームを構築することで、当社の企業価値の向上につなげるとともに、より良い社会の実現を目指します。・企業理念の実現に貢献する 私たちのステークホルダーの価値創造に貢献します。未来における人の活動において、生涯バランスシートを最良化するため、何が望まれているかを想像して、個人およびチームが短期的かつ長期的な目標に向かって邁進します。 (2) 目標とする経営指標及び現状の経営環境 当社グループは連結における年度の業績予算を策定していますが、当社グループはオンライン証券ビジネスやクリプトアセットビジネスなどをグローバルに展開しており、経済環境や相場環境等の影響を大きく受けるため、業績予想を行うことが困難な状況にあります。当社の業績予想および収益計画は、投資家に対して誤った情報を提供する可能性があることから適切でないと考えているため、開示しておりません。一方、資本効率に関する目標としてROEが妥当と考えており、15%を達成すべき水準と考えております。 2026年3月期は、証券事業の堅調な推移に加え、アセットマネジメント事業の大幅成長が寄与し、親会社の所有者に帰属する当期利益は109億円と前年を上回る着地となりました。 証券事業では、米国TradeStationが過去最高収益を記録し、グループの収益基盤を力強く支えています。国内のマネックス証券においても、NTTドコモとの連携が数字に結実しました。2026年1月には過去最高の月間口座開設数を更新し、4月には預かり資産が11兆円を突破するなど、着実に成長しています。 アセットマネジメント事業は、運用残高の成長に加え、マネックス・アクティビスト・ファンドの成功報酬やWestfield社の利益貢献により、セグメント利益(税引前利益)は61億円と大幅増益を達成しました。証券・クリプトに続く「第3の柱」として確立された同事業は、今後も高収益な成長エンジンとしてグループのROE向上を牽引していく見込みです。 クリプトアセット事業では、収益源の多角化が進んでいます。「ステーキング収益」が販売所取引の下振れをカバーしたほか、3iQ社の集約により、機関投資家向け運用と個人向けプラットフォームを掛け合わせた新たな市場開拓の土台が整いました。さらに2026年6月には、コインチェックグループはKDDI社との資本業務提携を開始しました。この強力なパートナーシップにより、投資家のみならず、あらゆる生活者の皆様へデジタル資産の世界をより広く開放してまいります。 当社は、規律ある資本政策と戦略的成長を両立し、ROE15%の達成とさらなる企業価値の向上に邁進してまいります。 (3) 対処すべき課題Ⅰ全社戦略1) 成長戦略の追求と利益成長当社グループはROEターゲットを15%と設定しています。当該目標を達成するにあたり、グループ各社の成長戦略を促進しつつ、成長領域への投資によりさらなる利益成長を図ることで、より一層の企業価値向上を目指します(主要セグメントの成長戦略については下記Ⅱ参照)。 2) グループ内シナジーの追求「資本コストおよび株価を意識した経営」の下、事業ポートフォリオの最適化を図ってきました。アセットマネジメントビジネスやテクノロジー等への利益につながる成長投資を促進するだけでなく、グループ会社間のシナジーをより一層追求していくことで、新たな価値の提供に努めてまいります。 3) 人的資本経営の高度化当社グループは、グローバルにリテール顧客基盤を有し、伝統的金融(TradFi)に加え、暗号資産・ブロックチェーン等のテクノロジー領域にも取り組むユニークな金融グループです。このような事業特性を支える最大の競争力は、「人」と「技術」を核とした多様な専門人材であり、「人材」を最も重要な経営資源と位置付けています。金融とテクノロジーの融合が加速し、事業環境が大きく変化する中、グローバルかつ多様なタレントが有機的に連携し、新たな価値創造やイノベーションに挑戦し続けられる組織を構築できるかが、中長期的な成長と企業価値向上の鍵になると考えています。そのため当社グループでは、プロフェッショナル人材の獲得・育成を強化するとともに、挑戦をフェアに評価するカルチャーの醸成、AI・デジタル領域を含む専門性向上、グループ横断での知見共有や人材連携の強化を推進し、持続的な成長と企業価値向上につなげてまいります。 4) サイバーセキュリティ対策当社グループは、お客様の重要な資産および個人情報をお預かりする金融機関グループとして、情報セキュリティおよびサイバーセキュリティの強化を、事業継続、顧客保護および企業価値の維持・向上に直結する経営上の重要課題と位置づけております。近年、生成AI技術の進展等を背景に、サイバー攻撃は世界的に高度化・巧妙化しており、証券事業やクリプトアセット事業をはじめ多様な事業を国内外で展開する当社グループにおいては、特定の事業や地域にとどまらない包括的な対策が不可欠です。このため、グループCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心に、国内外の各事業会社および外部専門機関と連携した体制を整備しております。最新の脅威情報の収集・分析、多層防御によるシステムの堅牢化、脆弱性管理、アクセス管理、常時監視体制の高度化等を通じ、サイバー攻撃の未然防止および早期検知に努めております。また、インシデント発生時の影響を最小限に抑えるため、迅速な初動対応、復旧および再発防止に向けた体制の実効性向上を図るとともに、役職員への継続的な教育・訓練を通じて、組織全体のセキュリティリテラシーおよびサイバーレジリエンスの向上に取り組んでまいります。 Ⅱグループ各社の事業戦略※11) 証券事業セグメント米国のTradeStationは、先物やオプションの取引を行うアクティブトレーダーなど収益貢献度の高い大口顧客にフォーカスし、彼らのニーズに合わせた取引体験を提供することに尽力しています。次世代のプラットフォームであるTITAN XやAIを活用したイノベーションを通じて顧客体験を継続的に向上しています。また、革新的な取引・分析ソリューションを提供するフィンテック企業の顧客の取引も取り込むべく、Trading Viewをはじめとするパートナー企業とのAPI連携も促進しています。さらにコンシェルジュサービスを実施し、専用サポートや高性能ツール・リサーチの提供により顧客の取引体験を向上させ、高付加価値顧客のロイヤリティ向上を目指します。米国および英国における営業組織を強化し、機関投資家への個別対応を推進しています。あわせて、世界中のアクティブトレーダーに選ばれるプラットフォーマーとしての地位確立を目指し、TradeStation Europeを設立してEU域内でのサービス提供に必要なライセンスの取得が完了し、速やかに事業を立ち上げる予定です。持分法適用会社であるマネックス証券株式会社は、2020年より「アセマネモデル」をビジネスモデルとして掲げ、お客様の資産の増加と当社の収益機会が連動する構造への転換に注力してまいりました。2024年1月に開始した株式会社NTTドコモ(以下、「NTTドコモ」)との資本業務提携は強力なシナジーを創出し、2026年1月には創業来最高となる月間4.7万口座の獲得を達成したほか、2026年3月末時点で預かり資産残高は10.8兆円に達するなど、飛躍的な成長を遂げております。NTTドコモとの提携開始後2年半で、dポイントを活用した「dアカウント連携」や、dカードでの投信積立サービス、d払いアプリ内で資産形成を始めることができる「かんたん資産運用」のリリースに加え、ドコモショップでの対面サポート開始やNTTグループ従業員向けサービスの展開により、投資初心者を含む顧客基盤の拡大に努めてまいりました。今後も、様々なライフステージのお客様に対するサービスの拡充を図るほか、UI/UXの継続的な改善を最優先課題に据えることで、さらなる利便性の向上と顧客基盤の拡大を目指します。 2) クリプトアセット事業セグメント当社のクリプトアセット事業は、コインチェックを傘下にもつCoincheck Group N.V.(以下、「CCG」)を中核として展開しております。CCGは、2024年12月の米国ナスダック市場上場以降、上場企業としての知名度・信頼性を活かしつつ、M&Aを通じて事業基盤の拡充を進めてまいりました。具体的には、2025年3月に株式会社Next Finance Tech、同年10月にAplo SASを買収し、2026年2月には、当社グループの組織再編の一環として、3iQ Digital Holdings Inc.のCCG傘下への移管を完了いたしました。当面は、上場後1年で拡大した事業ポートフォリオを単体最適ではなくグループ最適の観点から再配置し、各機能・プラットフォームを横断的に接続することによるシナジー創出、収益性の向上、ならびに機関投資家対応力の強化に取り組んでいます。具体的には、コインチェックがもつリテール向け事業に加えて、機関投資家向けにカストディやステーキング※2、投資ソリューション等の各サービスをワンストップで提供できる体制整備を進めます。顧客接点の拡大、収益機会の多層化および資本効率の改善を図り、日本をはじめとし、世界の各地域における機関投資家向けサービスにおけるプレゼンスを拡大することで中長期的な企業価値向上を追求していきます。こうした取組みとあわせて、日本国内における事業基盤のさらなる強化にも注力していきます。引き続き、7年連続ダウンロード数No.1※3のクリプトアプリ”Coincheck”の強みをさらに強化し、サービスラインアップを拡充することで顧客基盤の拡大を図っていきます。加えて、2025年8月には株式会社メルコインと業務提携契約を締結しました。今後、「メルカリ※4」の暗号資産取引サービスにおいて、“Coincheck”の口座開設および暗号資産取引が可能となる予定であり、こうしたアライアンス戦略にも積極的に取り組むことで、国内市場シェアの飛躍的な拡大を目指してまいります。 3) アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業セグメントマネックス・アセットマネジメント株式会社の運用残高は2026年3月末時点で1兆1,854億円まで拡大しました。ロボアドバイザーサービス「ON COMPASSシリーズ」については、NISA(少額投資非課税制度)の対象かつ高パフォーマンスにより、運用残高が2026年3月末で1,340億円まで拡大しました。また、機関投資家向け私募投信の運用残高は、業界全体が横ばいで推移する中、2026年3月末で9,936億円まで成長しました。さらに、上場企業の資本効率改善と資本市場活性化を追求するファンド「マネックス・アクティビスト・ファンド」の運用パフォーマンスは投資先企業へのエンゲージメント効果もあり好調に推移しており、運用残高は2026年3月末で531億円(年間成長率106%)まで拡大しました。2025年12月に運用を開始したマネックス・ゴールドファンドもその運用残高は順調に拡大しています。なお、アセットマネジメント事業については、戦略的な投資による成長加速を目指しており、2025年4月には米国中小型株の運用で優れた実績を誇る運用会社Westfield Capital Management Company L.P.に出資し、持分法適用会社化しました。ウェルスマネジメント事業として、マネックスPB株式会社は、富裕層のお客様向けに対面でのプライベートバンキングサービスを行っています。オンラインだけでは対応できないお客様のニーズに応えるべく、マネックス証券株式会社と連携することによって、外国籍投資信託や私募投資信託、各種外貨建て債券など多数のPB専用の商品サービスをお客様に提供してまいります。また、資産運用のみならず、資産承継や法人の資本政策なども含めた様々なご相談についても、当社グループ各社と連携しております。 ※1 当社グループは、2025年3月31日まで「日本」、「米国」、「クリプトアセット事業」、「投資事業」の4つを報告セグメントとしておりましたが、2025年4月1日より「証券事業」、「クリプトアセット事業」、「AM・WM事業」、「投資事業」の4つの報告セグメントに変更しましたので、変更後のセグメントに基づいて記載しています。※2 保有する暗号資産を一定期間ネットワーク運営に参加させることにより、対価(報酬)を得る仕組みをいいます。対象銘柄、報酬水準、受取条件等は、ネットワーク仕様やサービス内容により異なります。※3 対象:国内の暗号資産取引アプリ 期間:2019年1月〜2025年12月 データ協力:AppTweak※4 株式会社メルカリが運営するフリマアプリ。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針 当社はオンライン金融事業を営むマネックス証券株式会社(日本)及びTradeStation Group, Inc.(米国)並びに暗号資産交換業を営むコインチェック株式会社(日本)を始め、その他国内外に金融関連の子会社及び持分法適用会社を有する持株会社です。なお、マネックス証券株式会社は2024年1月より当社の持分法適用会社となりましたが、当社グループと企業理念やブランド等を共有しており、引き続き重要なグループ会社と考えております。当社グループは、次に掲げる企業理念および行動指針を基に、個人投資家の日々の生活及び資産形成に必要な総合金融サービスの提供を目指していきます。 ① 企業理念 MONEXとはMONEYのYを一歩進め、一足先の未来における人の活動を表しています。 常に変化し続ける未来に向けてマネックスグループは、最先端のIT技術と、グローバルで普遍的な価値観とプロフェッショナリズムを備え、新しい時代におけるお金との付き合い方をデザインするとともに、個人の自己実現を可能にし、その生涯バランスシートを最良化することを目指します。 ② 行動指針・自主性をもって事業を創造する 一人一人が、未来のあるべき姿と当社事業の成長のために自ら考え進んでいきます。プロフェッショナル意識を持ち、必要な知識や技術を追求し、自らの価値を高めるよう努めます。・公正であることを尊重する 多様な背景や考え方を尊重します。一人一人の能力が最大限発揮できる透明性のある公正なチームを構築することで、当社の企業価値の向上につなげるとともに、より良い社会の実現を目指します。・企業理念の実現に貢献する 私たちのステークホルダーの価値創造に貢献します。未来における人の活動において、生涯バランスシートを最良化するため、何が望まれているかを想像して、個人およびチームが短期的かつ長期的な目標に向かって邁進します。 (2) 目標とする経営指標及び現状の経営環境 当社グループは連結における年度の業績予算を策定していますが、当社グループはオンライン証券ビジネスやクリプトアセットビジネスなどをグローバルに展開しており、経済環境や相場環境等の影響を大きく受けるため、業績予想を行うことが困難な状況にあります。当社の業績予想および収益計画は、投資家に対して誤った情報を提供する可能性があることから適切でないと考えているため、開示しておりません。一方、資本効率に関する目標としてROEが妥当と考えており、15%を達成すべき水準と考えております。 2026年3月期は、証券事業の堅調な推移に加え、アセットマネジメント事業の大幅成長が寄与し、親会社の所有者に帰属する当期利益は109億円と前年を上回る着地となりました。 証券事業では、米国TradeStationが過去最高収益を記録し、グループの収益基盤を力強く支えています。国内のマネックス証券においても、NTTドコモとの連携が数字に結実しました。2026年1月には過去最高の月間口座開設数を更新し、4月には預かり資産が11兆円を突破するなど、着実に成長しています。 アセットマネジメント事業は、運用残高の成長に加え、マネックス・アクティビスト・ファンドの成功報酬やWestfield社の利益貢献により、セグメント利益(税引前利益)は61億円と大幅増益を達成しました。証券・クリプトに続く「第3の柱」として確立された同事業は、今後も高収益な成長エンジンとしてグループのROE向上を牽引していく見込みです。 クリプトアセット事業では、収益源の多角化が進んでいます。「ステーキング収益」が販売所取引の下振れをカバーしたほか、3iQ社の集約により、機関投資家向け運用と個人向けプラットフォームを掛け合わせた新たな市場開拓の土台が整いました。さらに2026年6月には、コインチェックグループはKDDI社との資本業務提携を開始しました。この強力なパートナーシップにより、投資家のみならず、あらゆる生活者の皆様へデジタル資産の世界をより広く開放してまいります。 当社は、規律ある資本政策と戦略的成長を両立し、ROE15%の達成とさらなる企業価値の向上に邁進してまいります。 (3) 対処すべき課題Ⅰ全社戦略1) 成長戦略の追求と利益成長当社グループはROEターゲットを15%と設定しています。当該目標を達成するにあたり、グループ各社の成長戦略を促進しつつ、成長領域への投資によりさらなる利益成長を図ることで、より一層の企業価値向上を目指します(主要セグメントの成長戦略については下記Ⅱ参照)。 2) グループ内シナジーの追求「資本コストおよび株価を意識した経営」の下、事業ポートフォリオの最適化を図ってきました。アセットマネジメントビジネスやテクノロジー等への利益につながる成長投資を促進するだけでなく、グループ会社間のシナジーをより一層追求していくことで、新たな価値の提供に努めてまいります。 3) 人的資本経営の高度化当社グループは、グローバルにリテール顧客基盤を有し、伝統的金融(TradFi)に加え、暗号資産・ブロックチェーン等のテクノロジー領域にも取り組むユニークな金融グループです。このような事業特性を支える最大の競争力は、「人」と「技術」を核とした多様な専門人材であり、「人材」を最も重要な経営資源と位置付けています。金融とテクノロジーの融合が加速し、事業環境が大きく変化する中、グローバルかつ多様なタレントが有機的に連携し、新たな価値創造やイノベーションに挑戦し続けられる組織を構築できるかが、中長期的な成長と企業価値向上の鍵になると考えています。そのため当社グループでは、プロフェッショナル人材の獲得・育成を強化するとともに、挑戦をフェアに評価するカルチャーの醸成、AI・デジタル領域を含む専門性向上、グループ横断での知見共有や人材連携の強化を推進し、持続的な成長と企業価値向上につなげてまいります。 4) サイバーセキュリティ対策当社グループは、お客様の重要な資産および個人情報をお預かりする金融機関グループとして、情報セキュリティおよびサイバーセキュリティの強化を、事業継続、顧客保護および企業価値の維持・向上に直結する経営上の重要課題と位置づけております。近年、生成AI技術の進展等を背景に、サイバー攻撃は世界的に高度化・巧妙化しており、証券事業やクリプトアセット事業をはじめ多様な事業を国内外で展開する当社グループにおいては、特定の事業や地域にとどまらない包括的な対策が不可欠です。このため、グループCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心に、国内外の各事業会社および外部専門機関と連携した体制を整備しております。最新の脅威情報の収集・分析、多層防御によるシステムの堅牢化、脆弱性管理、アクセス管理、常時監視体制の高度化等を通じ、サイバー攻撃の未然防止および早期検知に努めております。また、インシデント発生時の影響を最小限に抑えるため、迅速な初動対応、復旧および再発防止に向けた体制の実効性向上を図るとともに、役職員への継続的な教育・訓練を通じて、組織全体のセキュリティリテラシーおよびサイバーレジリエンスの向上に取り組んでまいります。 Ⅱグループ各社の事業戦略※11) 証券事業セグメント米国のTradeStationは、先物やオプションの取引を行うアクティブトレーダーなど収益貢献度の高い大口顧客にフォーカスし、彼らのニーズに合わせた取引体験を提供することに尽力しています。次世代のプラットフォームであるTITAN XやAIを活用したイノベーションを通じて顧客体験を継続的に向上しています。また、革新的な取引・分析ソリューションを提供するフィンテック企業の顧客の取引も取り込むべく、Trading Viewをはじめとするパートナー企業とのAPI連携も促進しています。さらにコンシェルジュサービスを実施し、専用サポートや高性能ツール・リサーチの提供により顧客の取引体験を向上させ、高付加価値顧客のロイヤリティ向上を目指します。米国および英国における営業組織を強化し、機関投資家への個別対応を推進しています。あわせて、世界中のアクティブトレーダーに選ばれるプラットフォーマーとしての地位確立を目指し、TradeStation Europeを設立してEU域内でのサービス提供に必要なライセンスの取得が完了し、速やかに事業を立ち上げる予定です。持分法適用会社であるマネックス証券株式会社は、2020年より「アセマネモデル」をビジネスモデルとして掲げ、お客様の資産の増加と当社の収益機会が連動する構造への転換に注力してまいりました。2024年1月に開始した株式会社NTTドコモ(以下、「NTTドコモ」)との資本業務提携は強力なシナジーを創出し、2026年1月には創業来最高となる月間4.7万口座の獲得を達成したほか、2026年3月末時点で預かり資産残高は10.8兆円に達するなど、飛躍的な成長を遂げております。NTTドコモとの提携開始後2年半で、dポイントを活用した「dアカウント連携」や、dカードでの投信積立サービス、d払いアプリ内で資産形成を始めることができる「かんたん資産運用」のリリースに加え、ドコモショップでの対面サポート開始やNTTグループ従業員向けサービスの展開により、投資初心者を含む顧客基盤の拡大に努めてまいりました。今後も、様々なライフステージのお客様に対するサービスの拡充を図るほか、UI/UXの継続的な改善を最優先課題に据えることで、さらなる利便性の向上と顧客基盤の拡大を目指します。 2) クリプトアセット事業セグメント当社のクリプトアセット事業は、コインチェックを傘下にもつCoincheck Group N.V.(以下、「CCG」)を中核として展開しております。CCGは、2024年12月の米国ナスダック市場上場以降、上場企業としての知名度・信頼性を活かしつつ、M&Aを通じて事業基盤の拡充を進めてまいりました。具体的には、2025年3月に株式会社Next Finance Tech、同年10月にAplo SASを買収し、2026年2月には、当社グループの組織再編の一環として、3iQ Digital Holdings Inc.のCCG傘下への移管を完了いたしました。当面は、上場後1年で拡大した事業ポートフォリオを単体最適ではなくグループ最適の観点から再配置し、各機能・プラットフォームを横断的に接続することによるシナジー創出、収益性の向上、ならびに機関投資家対応力の強化に取り組んでいます。具体的には、コインチェックがもつリテール向け事業に加えて、機関投資家向けにカストディやステーキング※2、投資ソリューション等の各サービスをワンストップで提供できる体制整備を進めます。顧客接点の拡大、収益機会の多層化および資本効率の改善を図り、日本をはじめとし、世界の各地域における機関投資家向けサービスにおけるプレゼンスを拡大することで中長期的な企業価値向上を追求していきます。こうした取組みとあわせて、日本国内における事業基盤のさらなる強化にも注力していきます。引き続き、7年連続ダウンロード数No.1※3のクリプトアプリ”Coincheck”の強みをさらに強化し、サービスラインアップを拡充することで顧客基盤の拡大を図っていきます。加えて、2025年8月には株式会社メルコインと業務提携契約を締結しました。今後、「メルカリ※4」の暗号資産取引サービスにおいて、“Coincheck”の口座開設および暗号資産取引が可能となる予定であり、こうしたアライアンス戦略にも積極的に取り組むことで、国内市場シェアの飛躍的な拡大を目指してまいります。 3) アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業セグメントマネックス・アセットマネジメント株式会社の運用残高は2026年3月末時点で1兆1,854億円まで拡大しました。ロボアドバイザーサービス「ON COMPASSシリーズ」については、NISA(少額投資非課税制度)の対象かつ高パフォーマンスにより、運用残高が2026年3月末で1,340億円まで拡大しました。また、機関投資家向け私募投信の運用残高は、業界全体が横ばいで推移する中、2026年3月末で9,936億円まで成長しました。さらに、上場企業の資本効率改善と資本市場活性化を追求するファンド「マネックス・アクティビスト・ファンド」の運用パフォーマンスは投資先企業へのエンゲージメント効果もあり好調に推移しており、運用残高は2026年3月末で531億円(年間成長率106%)まで拡大しました。2025年12月に運用を開始したマネックス・ゴールドファンドもその運用残高は順調に拡大しています。なお、アセットマネジメント事業については、戦略的な投資による成長加速を目指しており、2025年4月には米国中小型株の運用で優れた実績を誇る運用会社Westfield Capital Management Company L.P.に出資し、持分法適用会社化しました。ウェルスマネジメント事業として、マネックスPB株式会社は、富裕層のお客様向けに対面でのプライベートバンキングサービスを行っています。オンラインだけでは対応できないお客様のニーズに応えるべく、マネックス証券株式会社と連携することによって、外国籍投資信託や私募投資信託、各種外貨建て債券など多数のPB専用の商品サービスをお客様に提供してまいります。また、資産運用のみならず、資産承継や法人の資本政策なども含めた様々なご相談についても、当社グループ各社と連携しております。 ※1 当社グループは、2025年3月31日まで「日本」、「米国」、「クリプトアセット事業」、「投資事業」の4つを報告セグメントとしておりましたが、2025年4月1日より「証券事業」、「クリプトアセット事業」、「AM・WM事業」、「投資事業」の4つの報告セグメントに変更しましたので、変更後のセグメントに基づいて記載しています。※2 保有する暗号資産を一定期間ネットワーク運営に参加させることにより、対価(報酬)を得る仕組みをいいます。対象銘柄、報酬水準、受取条件等は、ネットワーク仕様やサービス内容により異なります。※3 対象:国内の暗号資産取引アプリ 期間:2019年1月〜2025年12月 データ協力:AppTweak※4 株式会社メルカリが運営するフリマアプリ。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 当社グループ(当社及び連結子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、前連結会計年度において「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「投資事業」の4つの報告セグメントとしていました。 当連結会計年度より、当社グループが進めてきた事業ポートフォリオの最適化に伴い報告セグメントを刷新し、「証券事業」・「クリプトアセット事業」・「アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業(以下、「AM・WM事業」)」・「投資事業」の4つの報告セグメントに変更しました。 また、グループ経営体制の一層の強化を目的として、2026年2月28日付で当社連結子会社である1000745629 ONTARIO INC.(カナダ法人 3iQ Digital Holdings Inc.の株式を96.8%(完全希薄化後ベースで94.7%)保有する中間持株会社)の株式を当社連結子会社であるCoincheck Group N.V.に譲渡しました。この組織再編に伴い、従来「AM・WM事業」に含まれていた3iQ Digital Holdings Inc.及びそのすべての子会社を「クリプトアセット事業」へ異動しました。これに伴い、前連結会計年度についても、この変更を反映した報告セグメントに再表示しています。 なお、報告セグメントの詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6セグメント情報」をご参照下さい。 (連結) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減増減率継続事業 受入手数料32,15137,1024,95115.4%増トレーディング損益11,85410,276△1,57813.3%減金融収益25,86428,6902,82610.9%増売上収益272,7482,720-その他の営業収益3,9174,79187422.3%増営業収益73,81483,6069,79213.3%増金融費用6,8198,6961,87727.5%増売上原価241,8041,780-販売費及び一般管理費61,32564,6323,3065.4%増その他の収益費用(純額)(△)△12,2154,32116,535-持分法による投資利益又は損失(△)1,9432,9631,02052.5%増税引前当期利益又は損失(△)△4,62615,75820,384-法人所得税費用3,3855,1141,72951.1%増継続事業からの当期利益又は損失(△)(A)△8,01110,64318,654-非継続事業 非継続事業からの当期利益又は損失(△)(B)813-△813-当期利益又は損失(△)(A)+(B)△7,19710,64317,841-親会社の所有者に帰属する当期利益又は損失(△)△5,06710,91415,981- 当連結会計年度は、AM・WM事業セグメントでファンド運用にかかる成功報酬が増加したことなどにより、受入手数料が37,102百万円(前連結会計年度比15.4%増)となりました。一方で、クリプトアセット事業セグメントで暗号資産取引が減少したことにより、トレーディング損益が10,276百万円(同13.3%減)となりました。また、証券事業セグメントで受取利息が増加したことなどにより、金融収益が28,690百万円(同10.9%増)となりました。さらに、クリプトアセット事業セグメントでステーキング収益を計上したことなどにより、売上収益は2,748百万円(売上原価は1,804百万円)となりました。加えて、クリプトアセット事業セグメントで運用するファンドから得られたステーキング関連の収益を計上したことなどにより、その他の営業収益は4,791百万円(同22.3%増)となりました。その結果、営業収益は83,606百万円(同13.3%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、証券事業セグメントやAM・WM事業セグメントなどで増加した結果、64,632百万円(同5.4%増)となりました。 その他の収益費用(純額)は、主にAM・WM事業セグメント及び証券事業セグメントにおいて収益が増加した結果、4,321百万円(前連結会計年度は12,215百万円の損失)となりました。なお、前連結会計年度はCoincheck Group N.V.のDe-SPAC上場にかかる一過性の株式報酬費用(上場関連費用)が含まれています。 持分法による投資利益は、主にAM・WMセグメントにおいてWestfield Capital Management Company, L.P.(以下、「Westfield」)の持分法適用化に伴い利益が増加した結果、2,963百万円(同52.5%増)となりました。 以上の結果、税引前当期利益は15,758百万円(前連結会計年度は4,626百万円の損失)となり、継続事業からの当期利益は10,643百万円(前連結会計年度は8,011百万円の損失)となりました。 なお、前連結会計年度において、Monex Boom Securities (H.K.) Limited他2社にかかる利益が非継続事業からの当期利益として表示されています。 各セグメントの詳細は「セグメント別の状況」でご説明します。 セグメント別の状況は以下のとおりです。(証券事業) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減増減率 受入手数料24,92125,7948733.5%増 金融収益26,26527,7071,4435.5%増 売上収益27220193700.8%増 その他の営業収益689741527.5%増 営業収益51,90254,4622,5604.9%増 金融費用6,7627,74097814.5%増 売上原価24191167700.8%増 販売費及び一般管理費36,50138,2471,7454.8%増 その他の収益費用(純額)(△)851,4531,368- 持分法による投資利益又は損失(△)2,0131,982△311.5%減 セグメント利益又は損失(△)(税引前利益又は損失(△))10,71311,7181,0059.4%増 証券事業セグメントは、主にTradeStation Securities, Inc.及びマネックス証券株式会社(持分法適用会社)で構成されております。 TradeStation Securities, Inc.においてはアクティブトレーダー層を主要な顧客層としており、当該顧客層の取引量増加が収益に貢献する傾向にあります。また、顧客の預り金を運用することで金融収益を獲得しています。さらに、米ドルの対円レート(期中平均)は前連結会計年度比で0.9%円高となったことから、業績はその影響を受けています。 当連結会計年度におけるDARTs(Daily Average Revenue Tradesの略称で、1営業日当たりの収益を伴う約定もしくは取引の件数)は238,365件(前連結会計年度比5.9%増)となりました。株式取引手数料の増加などにより、委託手数料は米ドルベースで1.6%増加し、オプションの取引量の増加などにより、その他の受入手数料は米ドルベースで8.8%増加しました。その結果、受入手数料は米ドルベースでは4.5%増加し、円換算後では25,794百万円(同3.5%増)となりました。また、金融収益は、顧客預り金からの金利収益は減少したものの、有価証券貸借取引の関連収益が増加したことにより米ドルベースでは6.5%増加し、円換算後では27,707百万円(同5.5%増)となりました。以上のことから、営業収益は米ドルベースで5.9%増加し、円換算後で54,462百万円(同4.9%増)となり、過去最高を記録しました。 金融費用は有価証券貸借取引の関連費用が増加したことにより7,740百万円(同14.5%増)となり、金融収支は米ドルベースで3.3%の増加、円換算後では19,967百万円(同2.4%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、一部顧客の先物オプション取引における証拠金不足に伴う費用の計上や、情報料などが増加した結果、米ドルベースで5.8%増加、円換算後では38,247百万円(同4.8%増)となりました。 その他の収益費用(純額)は、保有銘柄の評価益を計上したことなどにより1,453百万円の利益(前連結会計年度は85百万円の利益)となりました。 持分法による投資利益は、マネックス証券株式会社にかかるもので、1,982百万円(同1.5%減)となりました。これには、同社にて計上した不正アクセス関連の補償費用及び米株システムリプレイスに伴うデータ移行費用に対する当社持分相当額(約51%)の影響が含まれています。 以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は、11,718百万円(同9.4%増)となりました。 (クリプトアセット事業) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減増減率 受入手数料3,7733,583△1905.0%減 トレーディング損益11,85410,276△1,57813.3%減 金融収益86323238276.8%増 売上収益-2,5282,528- その他の営業収益329882553167.7%増 営業収益16,04217,5921,5509.7%増 金融費用60168108180.3%増 売上原価-1,6131,613- 販売費及び一般管理費16,64316,7541120.7%増 その他の収益費用(純額)(△)△12,28842312,711- 持分法による投資利益又は損失(△)-△18△18- セグメント利益又は損失(△)(税引前利益又は損失(△))△12,948△53912,410- クリプトアセット事業セグメントは、主にCoincheck Group N.V.、コインチェック株式会社及び3iQ Digital Holdings Inc.(以下、「3iQ」)で構成されています。 Coincheck Group N.V.はコインチェック株式会社の完全親会社であり、2024年12月に米国NASDAQに上場しました。また、コインチェック株式会社においては、日本を拠点としてビットコインをはじめとする暗号資産を取扱う販売所及び取引所の運営を主要事業としており、業績は主に販売所の売買動向の影響を受けます。さらに、3iQにおいては、傘下の子会社を通じた暗号資産ETFの運用を主要事業としており、業績は運用残高や運用パフォーマンスの影響を受ける傾向にあります。 当連結会計年度におけるコインチェック株式会社の取引所暗号資産売買代金は4兆1,294億円(前連結会計年度比21.3%減)、販売所暗号資産売買代金は3,126億円(同7.4%減)となりました。 こうした中、販売所取引が減少したことによりトレーディング損益は10,276百万円(同13.3%減)となりました。一方で、コインチェック株式会社においてステーキング収益を計上したことにより、売上収益は2,528百万円(売上原価は1,613百万円)となりました。また、3iQの運用ファンドから得られたステーキング関連の収益を計上したことにより、その他の営業収益は882百万円(同167.7%増)となりました。以上のことから、営業収益は17,592百万円(同9.7%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度におけるCoincheck Group N.V.のDe-SPAC上場にかかる一過性の専門家報酬4,531百万円が剥落したものの、M&Aによる連結範囲の拡大などに伴う人件費の増加や、事務委託費の増加などにより、16,754百万円(同0.7%増)となりました。 その他の収益費用(純額)は、423百万円の利益(前連結会計年度は12,288百万円の損失)となりました。なお、前連結会計年度はCoincheck Group N.V.の上場関連費用13,714百万円が含まれています。 以上の結果、セグメント損失(税引前損失)は539百万円(前連結会計年度は12,948百万円のセグメント損失)となりました。 ※当社の連結財務諸表において、子会社であるCoincheck Group, N.V.の連結子会社が行う暗号資産交換業におけるトレーディング損益は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」だけでなく、IFRS第9号「金融資産の分類と測定」も適用されると判断し、暗号資産の販売価額と購入価額の純額を収益として計上(以下「純額表示」という。)しています。しかし、Coincheck Group N.V.の米国NASDAQ上場申請プロセスにおいて、当該収益にはIFRS第15号のみが適用され、結果として両者を総額で表示(以下「総額表示」という。)する必要があるとの結論に達しております。一方、当社の連結財務諸表においては、報告主体が異なることに加え、以下の理由により引き続き純額表示を継続する方針です。当社は、純額表示はIFRSに準拠していると考えており、また、これまで純額表示で連結財務諸表を提出してきたことを踏まえると、総額表示に変更することは、却って日本の資本市場参加者を混乱させる恐れがあると考えています。従って、日本の資本市場参加者の意思決定に資する情報の提供及び有価証券報告書又は半期報告書の提出という目的においては、継続して純額表示を行うことにより、より有用な情報を提供することができると考えています。現行の会計方針は日本の会計基準(実務対応報告第38号「資金決済法における暗号資産の会計処理等に関する当面の取扱い」)と整合的であり、日本において連結子会社で暗号資産交換業を営んでいる他のIFRS適用企業においても純額表示が採用されています。このため、当社は、日本の資本市場においては、純額表示を継続することが同業他社との財務情報の比較可能性を確保することにつながり、日本の資本市場における財務諸表利用者にとってより有用であると考えております。なお、仮に当社が、2025年3月期における連結財務諸表においてCoincheck Group N.V.の連結財務諸表における収益と費用を総額で表示した場合、関連する収益は383,205百万円、費用は369,852百万円となり、総額表示によった場合、純額表示と比べて連結ベースで収益が369,852百万円、費用が369,852百万円多く計上されることになります。但し、収益と費用を純額表示と総額表示のどちらによって表示した場合であっても、2025年3月期の連結ベースの当期利益及び期末時点の資本合計の金額に影響はありません。 (アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減増減率 受入手数料3,4577,7254,268123.5%増 その他の営業収益1111△15.9%減 営業収益3,4687,7354,267123.0%増 金融費用53△131.1%減 販売費及び一般管理費3,1664,5951,42945.1%増 その他の収益費用(純額)(△)△162,1392,156- 持分法による投資利益又は損失(△)-858858- セグメント利益又は損失(△)(税引前利益又は損失(△))2816,1355,854- AM・WM事業セグメントは、主にマネックス・アセットマネジメント株式会社(以下、「MAM」)、Westfield及びマネックスPB株式会社(以下、「MPB」)で構成されています。なお、Westfieldは2025年4月に持分法適用会社化しました。 MAMにおいては、ロボアドバイザーサービス「ON COMPASSシリーズ」をはじめとして、その他公募ファンドや機関投資家向けの私募ファンドの運用を主要事業としています。また、Westfieldにおいては、時価総額を問わず幅広い米国の成長株式を対象とした資産運用を、さらにMPBにおいては、富裕層顧客向けのプライベートバンキングサービスをそれぞれ主要事業としています。従って、AM・WM事業セグメントの業績は運用残高や運用パフォーマンスの影響を受ける傾向にあります。 当連結会計年度におけるMAMの運用残高は1兆1,854億円(前連結会計年度比71.2%増)、Westfieldの運用残高は24,694百万米ドルで、決算時レートによる円換算後では3兆7,291億円となりました。 こうした中、MAMが運用するマネックス・アクティビスト・ファンドの運用パフォーマンスの好調に伴う成功報酬や運用報酬が増加したことにより、受入手数料は7,725百万円(同123.5%増)となりました。その結果、営業収益は7,735百万円(同123.0%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、業績連動賞与などによる人件費や運用残高の増加に伴う支払手数料などが増加した結果、4,595百万円(同45.1%増)となりました。 その他の収益費用(純額)は、Westfieldにかかる条件付対価(アーンアウト)の公正価値評価益を計上したことなどにより、2,139百万円の利益(前連結会計年度は16百万円の損失)となりました。 持分法による投資利益は、Westfieldにかかるものです。 以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は6,135百万円(前連結会計年度は281百万円の利益)となりました。 (投資事業) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減増減率 金融収益△560123682- その他の営業収益51681733.3%増 営業収益△509190699- 金融費用-6363- 販売費及び一般管理費128103△2519.4%減 その他の収益費用(純額)(△)△001- 持分法による投資利益又は損失(△)△60159219- セグメント利益又は損失(△)(税引前利益又は損失(△))△697184881- 投資事業セグメントは、主にマネックスベンチャーズ株式会社、MV1号投資事業有限責任組合、MV2号投資事業有限責任組合、アンカバードマネックスアフリカ投資事業組合で構成されています。 当連結会計年度は、保有する複数の銘柄の評価損益及び売却損益を計上したことにより、金融収益は123百万円(前連結会計年度は△560百万円)となり、営業収益は190百万円(前連結会計年度は△509百万円)となりました。 販売費及び一般管理費は、103百万円(同19.4%減)となりました。 持分法による投資利益は、主にアンカバードマネックスアフリカ投資事業組合にかかるものです。 以上の結果、セグメント利益(税引前利益)は184百万円(前連結会計年度は697百万円のセグメント損失)となりました。 ② 財政状態の状況 (連結) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月末)当連結会計年度(2026年3月末)増減 資産合計709,641746,76837,127 負債合計583,387616,79833,412 資本合計126,254129,9703,716 親会社の所有者に帰属する持分123,984126,3972,412 当連結会計年度の資産合計は、棚卸資産、有価証券投資などが減少したものの、持分法投資、有価証券担保貸付金などが増加した結果、746,768百万円(前連結会計年度末比37,127百万円増)となりました。また、負債合計は、受入保証金、その他の負債などが減少した一方、預り金、社債及び借入金などが増加した結果、616,798百万円(同33,412百万円増)となりました。 資本合計は、配当金の支払、子会社の追加取得などにより減少したものの、当期利益などにより増加した結果、129,970百万円(同3,716百万円増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 (連結) (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減 営業活動によるキャッシュ・フロー13,30017,8064,506 投資活動によるキャッシュ・フロー△32,178△14,57117,607 財務活動によるキャッシュ・フロー△25,191△5,00820,184 現金及び現金同等物の期末残高53,46752,786△681 当連結会計年度のキャッシュ・フローは営業活動による収入17,806百万円(前連結会計年度は13,300百万円の収入)、投資活動による支出14,571百万円(同32,178百万円の支出)及び財務活動による支出5,008百万円(同25,191百万円の支出)でした。この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物は52,786百万円(前連結会計年度末比681百万円減)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動により取得した資金は、17,806百万円となりました。 受入保証金及び預り金の増減により12,146百万円、利息の支払額により9,238百万円の資金を支出する一方、金銭の信託の増減により16,342百万円、利息及び配当金の受取額により31,827百万円の資金を取得しました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動により使用した資金は、14,571百万円となりました。 有価証券投資等の売却及び償還による収入により8,511百万円の資金を取得する一方、無形資産の取得による支出により4,445百万円、関連会社の取得による支出により15,848百万円の資金を使用しました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動により使用した資金は、5,008百万円となりました。 社債の発行による収入により6,486百万円、長期借入債務の調達による収入により12,907百万円の資金を取得する一方、社債の償還による支出により10,225百万円、配当金の支払額により10,199百万円、非支配持分からの子会社持分取得による支出により4,900百万円の資金を使用しました。 ④ 生産、受注及び販売の実績 金融商品取引業を営む会社を中心とする企業集団であるため、「生産、受注及び販売の実績」は該当する情報がないので記載していません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 私たちは今、未来を決定づける重要な転換点に立っています。昨年度までに、伝統的金融資産からクリプトア セットに至るまでを網羅する、世界でも類を見ない強固な事業基盤を着実に構築しました。特にアセットマネジメント事業の強化は、ストック収益により市場環境に左右されにくい安定的な収益構造を築くうえで、経営上きわめて重要な戦略です。進化したポートフォリオにグローバルの知見とAI等の先進技術を掛け合わせ、ROE15%の早期達成を明確な目標として掲げます。変化を恐れぬ挑戦を続け、持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 2026年3月期は、証券事業の堅調な推移に加え、アセットマネジメント事業の大幅成長が寄与し、親会社の所有者に帰属する当期利益は109億円と前年を上回る着地となりました。 証券事業では、米国TradeStationが過去最高収益を記録し、グループの収益基盤を力強く支えています。国内のマネックス証券においても、NTTドコモとの連携が数字に結実しました。2026年1月には過去最高の月間口座開設数を更新し、4月には預かり資産が11兆円を突破するなど、着実に成長しています。 アセットマネジメント事業は、運用残高の成長に加え、マネックス・アクティビスト・ファンドの成功報酬やWestfield社の利益貢献により、セグメント利益(税引前利益)は61億円と大幅増益を達成しました。証券・クリプトに続く「第3の柱」として確立された同事業は、今後も高収益な成長エンジンとしてグループのROE向上を牽引していく見込みです。 クリプトアセット事業では、収益源の多角化が進んでいます。「ステーキング収益」が販売所取引の下振れをカバーしたほか、3iQ社の集約により、機関投資家向け運用と個人向けプラットフォームを掛け合わせた新たな市場開拓の土台が整いました。さらに2026年6月には、コインチェックグループはKDDI社との資本業務提携を開始しました。この強力なパートナーシップにより、投資家のみならず、あらゆる生活者の皆様へデジタル資産の世界をより広く開放してまいります。 当社は、規律ある資本政策と戦略的成長を両立し、ROE15%の達成とさらなる企業価値の向上に邁進してまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 (キャッシュ・フローの状況) 当社グループの事業活動における主な資金使途としては、有価証券担保貸付金に関するものの他、M&A及び事業投資等があります。これらの資金需要に対して、市場環境や長短のバランスを考慮し、社債による直接金融、シンジケートローン及び銀行借入等による間接金融により資金を調達しております。 なお、キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。 (資本の財源) 当連結会計年度末の資本合計は1,300億円であり、固定的な資産1,283億円を上回っています。差額については子会社の自己資本維持に関する規制対応の他、以下の原資とする予定です。 1.将来の事業投資に備える内部留保 2.株主還元(配当金及び自己株式取得) (重要な資本的支出の予定) 重要な資本的支出の予定は、証券子会社における設備投資であり、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。 (資金の流動性) 当社グループでは、経営に必要な資金を大手金融機関をはじめとする複数の金融機関からの借入、インターバンク市場からの調達、また資本市場における社債の発行により調達し、一時的な余資は流動性の高い短期金融資産で運用しています。当社グループでは資金繰り状況及び見通しの把握を随時行っており、かつ、複数の金融機関との間で当座借越契約、コミットメントライン契約等を締結していることで、十分な流動性を確保しています。なお、債務の期日別の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.金融リスク管理」に記載のとおりです。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループは、グローバルなオンライン金融機関グループとして事業展開を推進する中で、財務情報の国際的な比較可能性を向上させるため、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しています。 当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって、のれんの減損テストにおける使用価値の算定等重要な判断や見積りを行っていますが、これらの見積りは実際の結果と異なる場合があります。当社が採用した重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」、同「22.無形資産」に記載のとおりです。
事業リスク
- 成長投資の失敗とシナジー遅延:成長領域への投資が進まない場合や、投資が失敗して損失を計上した場合、また投資後のグループ会社間の連携(シナジー)が遅れた場合、目標とするROE15%を達成できない可能性があります。特にTradeStationが大口顧客を獲得できなかったり、マネックス証券が新規口座数を伸ばせなかったりすると、利益成長が停滞するリスクがあります。
- 市場変動に伴う信用リスク:信用取引やFX取引などにおいて顧客に信用供与しているため、株式や為替市場の急激な変動により、顧客の債務不履行が発生する可能性があります。前金や担保の差し入れ、日常的なモニタリングでリスクを管理していますが、市場の急変時には顧客からの回収が困難となり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 情報セキュリティとサイバー攻撃:基幹システムの内製開発・自社保有により、システムの不具合やサイバー攻撃が発生した場合、事業運営に重大な支障が生じるおそれがあります。個人情報や機密情報の漏洩、暗号資産の窃取などが発生すると、信用低下や損害賠償請求により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に巧妙化するフィッシング詐欺への対策も課題です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】1.当社に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクについては、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、マネックス証券株式会社は持分法適用会社であり、同社の業務執行およびリスク管理は同社の経営管理体制の下で行われていますが、当社は、ブランド、顧客基盤および持分法投資損益への影響の重要性に鑑み、同社との定期的な情報共有、重要リスク発生時の報告体制および必要な対応協議を通じて、当社グループ全体のリスク認識に反映しています。 (1) ビジネスリスクについて 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載の成長領域への投資が進まない場合、投資の失敗により損失を計上することとなった場合、また投資後におけるグループ会社間のシナジーの発現が遅れた場合、利益成長が図れず、ROE15%を達成できない可能性があります。証券事業セグメントにおいては、TradeStationは収益貢献度の高い大口顧客を獲得することができず、収益が拡大しない可能性があります。マネックス証券はパートナー企業との連携が進まず、新規口座数が頭打ちとなり、顧客基盤を拡大できない可能性があります。クリプトアセット事業セグメントにおいては、Coincheck GroupによるM&Aが進まず、収益源を多様化できない可能性があります。コインチェックは厳しい競争環境により新規口座の獲得シェアが落ち、顧客基盤を拡大できない可能性があります。アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業は、セグメント内外でのシナジーの発現が遅れ、運用残高を伸ばすことができない可能性があります。 (2) 信用リスクについてa. 顧客取引に関わる信用リスク 当社グループの証券事業セグメントは、信用取引、先物・オプション取引、FX取引等により、顧客に対して信用供与をするため、株式市況、為替市況等の変動によっては顧客に対する信用リスクが顕在化する可能性があります。ただし、当社グループは、前金、保証金または担保の差し入れを受けており、また、取引状況の日常的なモニタリングを通じたポジションの偏り等のリスクを把握し管理していることなどから、顧客に対する信用リスクの顕在化は限定的と判断しています。 ただし、今後の市場環境等の急激な変動により、顧客立替金が生じる場合において、顧客からこれを十分回収できない可能性があり、その場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。なお、証券事業セグメント以外は、顧客に対して信用供与を行っておらず、顧客に対する信用リスクはありません。b. 取引金融機関等に関わる信用リスク 当社グループは、FX取引および暗号資産取引におけるカバー取引、貸株取引等により、取引金融機関および暗号資産交換業者等に対する信用リスクに晒されています。当社グループの取引金融機関および暗号資産交換業者等は、基本的には国内または海外で評判が確立された金融機関および暗号資産交換業者であるため信用リスクは限定的です。また、取引金融機関に対する格付引下げ等の信用不安につながり得る情報を入手した場合には、関係部門間で連携をとりながらリスク回避のために必要な措置を講じておりますが、今後の市況等の急激な変動により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 なお、信用リスクを含む金融リスクに関する定量的な分析は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.金融リスク管理」に記載しています。 (3) 情報セキュリティリスクについて 当社グループは、主要セグメントである証券事業セグメントやクリプトアセット事業セグメントおよびアセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業セグメントにおいて、サービスの根幹をなす基幹システムの不具合、処理能力不足、通信回線の障害などによりシステムの機能不全に陥った場合には、事業運営に重大な支障が生じるおそれがあります。 グローバルにビジネス展開をしている当社グループでは、深刻化するサイバーセキュリティに対する脅威からお客様の情報や資産を守り、安心してお取引を行っていただくため、金融庁が制定している金融商品取引業者向けの総合的な監督指針や、米国国立標準技術研究所(NIST)800シリーズを参照し、包括的なサイバーセキュリティ対策の強化に努めています。また、マネックスグループ全体でサイバー攻撃により発生した事象への対応、および被害を軽減させるためのグローバルな体制を構築しており、当社に設置したマネックスグループCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心に、主要グループ各社にもCSIRTを設置しています。マネックスグループCSIRTはグループ各社のCSIRTとの協力体制の下、ガバナンスの強化を行い、各社のCSIRTは各社の業務、情報資産、そしてシステムを守る機能を果たしており、組織運営、システム対応、人的対応、外部連携の以上4つの軸でサイバーセキュリティ対策を推進しています。しかしながら、上記の対応において、何らかの不備、あるいは現段階では予測できない原因により、当社グループの適切な対応が遅れる、または適切な対応がなされなかった場合や、外部からのサイバー攻撃等により個人情報や機密情報などが漏えいした場合には、当社グループの信用低下や被害者からの損害賠償請求等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、暗号資産交換業を営むコインチェックは、不正アクセスに対する備えとして、預り暗号資産の大半を安全性の高いコールドウォレット(※1)で保管しており、不正アクセスに対するリスクの低減を図っています。しかしながら、外部からの攻撃等により、ホットウォレット(※2)やコールドウォレットで保管している暗号資産を窃取され、不正送金が行われた場合には、当社グループの信用低下や被害者からの損害賠償請求等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。※1 暗号資産を管理するための秘密鍵(パスワードのようなもの)を、インターネットから完全に切り離されたオフライン環境で保管する仕組み※2 暗号資産を管理するための秘密鍵を、インターネットに常時接続されたオンライン環境で保管・利用する仕組み また、重要な持分法適用会社であるマネックス証券においても、フィッシング等により窃取された認証情報を用いた不正アクセスおよび不正取引のリスクが高まっています。同社においては、フィッシング詐欺による不正アクセス被害が発生しており、顧客被害への対応、レピュテーションの低下、追加的なセキュリティ対策費用、補償・紛争対応等により、当社グループのブランド価値、持分法投資損益および事業戦略に影響を及ぼす可能性があります。同社では、パスキーを用いたログインの必須化等、不正アクセスの防止を最優先課題としてセキュリティ強化に努めています。 2. 当社のリスク管理状況 (1)リスク管理体制当社は、経営に影響を与えるリスクを許容できる一定の範囲内にとどめることが事業目的達成に資するという考えおよびCOSO* ERMフレームワークに基づき、「統合リスク管理規程」等に定めたリスクを適切に識別、分析、評価したうえで、当社および当社グループ会社の各々のリスクについて、適切な管理体制を整備しています。以下の体制のとおり、CEOが任命するリスク管理統括責任者がリスク管理体制に関する整備状況、運用状況を把握し、VaR管理も含めて定期的に取締役会に報告しています。また、取締役会はそのリスク管理体制に関する整備状況等を確認すること、さらに、内部統制システムが有効に機能するよう体制の整備および運用状況についての内部監査を実施し、取締役会はリスク管理の有効性評価をしています。*COSO(Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission):トレッドウェイ委員会支援組織委員会) (2)リスク管理方法1)グループVaRおよび財務健全性指標等による定量的なリスク管理 当社グループでは、リスク管理の目的に応じ、以下の3つの観点から合理的な定量リスク管理を実施しています。その内容は取締役会で報告され、取締役が確認しています。各指標は、当社グループにおける内部管理指標として位置づけており、取締役会において定期的にモニタリングし、成長投資、株主還元、資金調達およびリスク対応に関する判断に活用しています。 当連結会計年度においては、オンライン証券取引における不正アクセス・不正取引リスクの高まり、暗号資産事業におけるサイバーセキュリティリスク、成長投資および株主還元と財務健全性の両立の重要性を踏まえ、サイバーセキュリティ、流動性、財務健全性および債務返済能力等に関する管理指標のモニタリングを強化しています。 ① グループVaRによる定量的なリスク管理 当社グループは、グループ全体で保有するリスク量が許容額に収まっているかを把握するため、毎月グループVaRを計算し、定量的に管理しています。市場リスクについては、一定の期間内(保有期間二週間)に一定の確率(信頼区間片側99%)で被りうる最大損失額、信用およびオペレーショナル・リスクについては、上記に準じて発生しうる最大損失額を算出しており、各リスクの増減要因を主な子会社別に分析するとともに、一定のストレスをかけた場合の合計額を自己資本と比較し、リスク許容額の評価を行っています。・市場VaR 市場リスクは、株式、金利、為替、暗号資産など、当社グループが保有する資産価格の変動により損失を被るリスクとして、月末時点の各資産残高にそれぞれの金融商品等における価格変動率を乗じてリスク額を計算しています。なお、当社グループにおける金融商品取引業および暗号資産交換業においては、ブローカー業務における収益の計上がほとんどであり、トレーディング目的として自己で保有することで収益を計上する取引はごく一部であり、当社グループの金融商品取引業および暗号資産交換業における市場リスクは限定的です。 ・信用VaR 信用リスクは、各社の金融商品取引、暗号資産取引における取引先および顧客の貸倒れリスクとして、取引先リスクおよび顧客リスクを計算しています。取引先リスクについては、取引金融機関に対する預金残高、金融商品取引等で発生する保証金および証拠金や取引先への預け暗号資産残高の残高に対して、各金融機関に付与されている外部格付評価機関の格付け評価に紐づいたデフォルト率を乗じて、リスク額を計算しています。顧客リスクは、信用供与された金融商品取引等における過去の貸倒れ実績に基づくデフォルト率に、該当する取引の残高を乗じて計算したリスク額や、過去リターン実績に基づく一日のリターンの範囲をリスク額として算出しています。 ・オペレーションVaR オペレーションリスクは、サイバーセキュリティリスクと、それ以外のオペレーションリスクを計算しています。サイバーセキュリティリスクについては、暗号資産取引における顧客の預かり資産であるウォレット残高に、コールドウォレットおよびホットウォレットごとに設定した不正送金リスク率を乗じ、サイバー攻撃によって生じうる損失をサイバーセキュリティリスクのリスク額として計算しています。サイバーセキュリティリスク以外のオペレーションリスクとして、各セグメントの金融費用控除後営業収益に一定の率を乗じた額により、リスク額を算出しています。 ・投資VaR 投資リスクは、海外子会社等への投資エクスポージャーや証券投資について、為替変動や価格変動による影響をリスク額として算出しています。 ② 成長投資および株主還元余力の管理 財務健全性を維持しつつ、成長投資や株主還元を適切に実施するため、以下の指標をモニタリングしています。・Core CF(コア・キャッシュフロー) 持株会社であるマネックスグループ株式会社単体およびグループ金融会社であるマネックスファイナンス株式会社単体のキャッシュフローの合計をCore CF(コア・キャッシュフロー)と定義し、成長投資および株主還元の余力を評価しています。 ・ネットデットエクイティレシオ 親会社の所有者に帰属する持分とネットデットを比較し、財務構成の観点から成長投資および株主還元の余力を評価しています。 ・ネットレバレッジレシオ 調整後EBITDAとネットデットを比較し、負債の返済能力の観点から成長投資および株主還元の余力を評価しています。 ③ 債務返済能力の管理 ブラックスワンイベント(予測困難な極端事象)発生時も含めた債務返済能力や、緊急時の流動性を把握するため、以下の指標をモニタリングしています。・LTV(Loan to Value) 保有する資産の換金価値を支払能力とし、借入金に対するカバー率を評価しています。換金価値の算出にあたっては、非上場株式に対して一定のディスカウントを適用するなど、保守的に評価を行っています。 ・ウォレット損失カバー率 サイバー攻撃等により暗号資産が流出した際の最大損失額に対し、当社の短期的な支払能力でどの程度カバーできるかを評価しています。 2)グループRCMにおける定性的なリスク管理と主要な取組み グループVaRとしての定量的なリスク管理に加えて、網羅的に残存リスク(グループ全体の影響度×発生確率/統制)の算出、評価をしたリスクコントロールマトリックスを取締役会に報告して、当社グループのリスクの状況を定性的に管理しています。 当社グループがオンライン金融商品取引業のサービスを営む上で、最も重要なリスクであるサイバーセキュリティリスクにおいては、マネックスグループCSIRTと連携する、グローバルなサイバーセキュリティリスク管理体制を構築しています。一方、暗号資産取引を営むコインチェックのウォレット管理においては、同社が不正送金に対して適切な管理体制を構築し、リスクの低減を図っています。 グループRCMにおけるリスクの定義および主要な取組みリスクカテゴリー1リスクカテゴリー2(*)リスクの定義主要な取組みビジネスリスク戦略リスク既存事業の競争力低下、新規投資の失敗、グループ内シナジー発現の遅れなどにより、投下資本を失い、将来の収益・利益が減少(逸失)するリスク証券事業:TradeStationによるアクティブトレーダー向けの洗練されたツールの開発・提供、サードパーティーとのAPI連携。マネックス証券によるアセマネモデルの推進、NTTドコモやイオン銀行等とのアライアンス推進クリプトアセット事業:Coincheck GroupによるM&A、コインチェックによる顧客基盤の拡大およびBtoBビジネスの拡大アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業:成長領域への投資、アセマネ事業のポートフォリオ最適化、セグメント内外でのシナジー創出経営管理リスクグループ会社の経営状況を適時的確に把握できず、最適な事業ポートフォリオを構築できないリスク取締役会等に月次でセグメントごとの業績やKPIを報告ファイナンシャル・リスク市場関連リスク市場リスク要因の変動による保有資産(オフバランスシート資産を含む)の変動による損失のリスクFX取引につきカバー取引に関する規定に基づき、外国為替ポジションを適切に制御(暗号資産交換取引につき、基本的に自己ポジションは保持していない)VaRの計算対象として、重点的にリスク量を計算信用リスク取引先および顧客へのクレジットリスク(気候変動リスクに晒されている取引先のクレジットリスクを含む)取引状況の日常的なモニタリングを通じてポジションの偏り等のリスクを把握VaRの計算対象として、重点的にリスク量を計算流動性リスク資金繰り管理における不備等で資金確保が困難になるリスク直接金融・間接金融の活用等資金調達手段を多様化オペレーショナル・リスク情報セキュリティリスク情報資産の漏えい、毀損等により機密性、完全性等が損なわれることで損失を被るリスク情報セキュリティ委員会の開催や定期的モニタリング、従業員へのセキュリティ教育の継続的実施サイバーセキュリティリスクサイバー攻撃等により、重要情報の漏えい、システムの不正使用、またはサービスの停止が発生することで損失を被るリスクグローバルな体制を構築し、組織運営、システム対応、人的対応、外部連携の軸で対策を推進。社内でのセキュリティ教育プログラムを強化。暗号資産取引におけるウォレット残高をVaRの計算対象として、重点的にリスク量を計算。重要な持分法適用会社における不正アクセス・不正取引リスクについても、定期的な情報共有、重要リスク発生時の報告体制および必要な対応協議を通じ、当社グループ全体のリスク認識に反映システム構築リスクシステムダウンや誤作動およびシステムの不正使用等により顧客および当社が損失を被るリスク第三者による定期的脆弱性診断の実施や脆弱性検知時における即時対応事務リスク従業員等のヒューマンエラーおよび清算機構やシステムベンダーなどの第三者に依拠することに伴う事務リスク新規プロジェクトや商品サービス導入時の主要事務リスクのレビューによる形式知化等内部不正リスク役職員等の不正により損失を被るリスク。各リスクの一類型としても管理されるが、主に内部不正の発生防止の観点から別途管理するもの役職員への教育や内部通報制度の周知徹底により、透明性の高い業務運営を推進マネー・ロンダリングおよびテロ資金供与リスクマネー・ロンダリング、およびテロ資金供与に利用され、または利用を企図されるリスク各グループ会社における対策の徹底およびグローバルな報告体制構築を通じたマネー・ロンダリング対策に係る課題の把握と対応リーガルリスク業務遂行の過程において、法令諸規則等違反、各種取引上の法律的な不確実性、解釈の相違および不完全な事実認識により損失を被るリスクコンプライアンス責任者からの定期的な法令遵守項目の周知徹底や、契約締結における確認フローのシステム化レピュテーションリスクマスコミ報道、風評・風説等により会社の評判が悪化することで損失を被るリスク(気候変動を含む環境問題への対応が遅れることにより、当社の評判が悪化し、顧客取引の減少等により損失を被るリスクを含む)マスコミ関係者やPR支援会社との連携強化による、風評被害発生リスクの最小化努力気候変動対応に関する取組みを積極的に情報開示災害リスク大災害やパンデミック等によるビジネス持続性リスク(自然災害による取引先の事業停滞に起因する資産の毀損リスクを含む)当社グループの主要な拠点において災害、テロ攻撃等の発生に備えた事業継続計画の策定や、有事の対応策の事前検討人的リスク人材のポートフォリオの偏り、人事評価の不公平・不公正や差別的行為等によるモラルの低下、労働災害やメンタルヘルス等に起因する人手不足により、事業目的の達成を制限されるリスク人材の多様性の確保と公正な評価制度(報酬体系)マネジメントやハラスメントをテーマにした各種研修や1対1のコミュニケーションやコーチング時間や場所の制約を受けない働き方を可能にする様々な人事制度組織エンゲージメントサーベイ内部通報制度の周知徹底情報開示リスク開示する情報の誤りや不備、開示の遅延等により、企業の評判を損ない、投資家からの信頼を失うリスク適切な内部統制の構築・運用に加え、公認会計士資格を有する社外取締役と会計監査人の連携等による、不正な会計処理を未然に防止する体制構築情報開示委員会による適時開示等プレスリリースの事前チェックその他リスクその他リスクカントリーリスク、政治リスクグローバル拠点の経営陣が出席する会議における、グローバルな経営環境等の情報共有(*)上記のリスクカテゴリー2に対応する残存リスク(グループ全体の影響度×発生確率/統制)を算出