8700

丸八証券(8700)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

証券・商品先物取引業 金融(除く銀行)

事業の概要

  • 有価証券の売買
    自社の資金を使って株式や債券などを売買し、その価格変動から利益を得る業務です。市場の動きを予測し、タイミングを見計らって売買することで収益を上げます。トレーディング業務もこれに含まれ、市場の状況によって収益が大きく変動する可能性があります。
  • 有価証券の仲介
    お客様からの依頼を受けて、株式や債券などの有価証券の売買を執行する業務です。お客様と市場の間に立ち、取引をスムーズに行うことで手数料を得ます。投資家が証券会社を通じて株を売買する際の基本的なサービスです。
  • 有価証券の引受け・募集
    企業が新しく株式や債券を発行する際に、その有価証券を証券会社が一旦引き受け、その後広く一般の投資家に販売する業務です。これにより、企業は資金を調達でき、証券会社は引受手数料や販売益を得ます。新規公開株(IPO)などがこれに該当します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 投資・金融サービス業
    丸八証券の事業は、金融商品取引業を中核とした「投資・金融サービス業」という単一のセグメントで構成されています。これは、お客様に対して資産運用の幅広いサービスを提供することを主な内容としています。
  • 有価証券関連業務
    このセグメントには、自己の計算による有価証券の売買(トレーディング業務)、お客様の委託を受けて有価証券の売買を執行する媒介・取次ぎ・代理業務が含まれます。これらが主な収益源となり、市場の動向に業績が左右されることがあります。
  • 引受け・募集関連業務
    有価証券の発行に際して、その全部または一部を引き受けたり、既発行の有価証券を広く一般に販売したりする業務もこのセグメントに含まれます。企業が資金調達をする際のサポートを行い、手数料収入を得ることで事業を成り立たせています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|506 文字
3【事業の内容】当社の事業は、金融商品取引業を中核とする「投資・金融サービス業」を主な事業の内容とし、顧客に対して資産運用の幅広いサービスを提供しております。主要業務としては、次の業務を営んでおります。1.「有価証券の売買」自己の計算により有価証券の売買(トレーディング業務を含む。)を行う業務であります。2.「有価証券の媒介、取次ぎまたは代理」顧客の委託を受けて有価証券の売買を執行することを中心とする業務であります。3.「有価証券の引受けおよび売出し」有価証券の発行に際し売出しの目的をもって発行者からその全部または一部を取得し、または、既発行有価証券を広く一般に均一の条件で売出す業務であります。4.「有価証券の募集および売出しの取扱い」有価証券の発行者または所有者もしくは引受人の委託を受け、新たに発行される有価証券の募集を取扱ったり、既発行有価証券について広く一般に売出す業務であります。5.「その他金融商品取引業に付随する業務」その他金融商品取引業に付随する業務として、金融商品取引法第35条に定められた業務であります。 なお、当社は「投資・金融サービス業」という単一の報告セグメントとしております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
金融商品取引業は市場の動向に収益が左右されやすく、価格決定権が限定的。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
金融商品取引法に基づく登録が必要であり、自己資本規制比率の維持など厳格な規制がある。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:金融商品取引業の登録取消し / 法令遵守違反による行政処分等 / 自己資本規制比率の維持義務
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

丸八証券は特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPによる競争優位性は確認できない。一般的な証券会社としてのサービス提供にとどまっている。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

一部の富裕層向けサービスや、長年の取引で築かれた顧客との関係性においては、一定のスイッチングコストが存在する可能性がある。しかし、一般的な個人投資家にとっては、手数料やサービス内容で容易に乗り換えが可能。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

証券取引プラットフォームや情報提供サービスにおいて、ネットワーク効果が顕著に働く要素は見られない。ユーザー数の増加が直接的なサービス価値向上に繋がる構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

証券業界全体として、IT投資や業務効率化によるコスト削減競争はあるが、丸八証券が構造的に他社より著しく低いコストでサービスを提供できる優位性は確認できない。むしろ、規模の小さい証券会社は固定費負担が重くなる傾向がある。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

証券業界は大手証券会社が市場シェアの大半を占める寡占市場であり、丸八証券は相対的に規模が小さい。業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えず、規模の経済による優位性は限定的。

  • 地域密着型サービス
    愛知県内に本支店が集中しており、地域のお客様との対面営業を重視した「ハートフルな対応」を強みとしています。これにより、お客様一人ひとりのニーズに合わせたきめ細やかな資産運用アドバイスを提供し、信頼関係を構築しています。
  • 資産形成支援の強化
    新NISA制度の普及やiDeCoの拡大といった「貯蓄から資産形成へ」の流れに対応し、お客様の長期的な資産形成を支援する体制を強化しています。多様な金融商品の提案や適切な投資情報の提供を通じて、顧客満足度向上を目指しています。
  • 専門家連携による資産承継
    少子高齢化が進む中で重要性が増している相続・贈与を含む資産承継に対し、「家族サポート証券口座」や「有価証券を活用した贈与スキーム」などを提供しています。外部の専門家と連携することで、複雑な課題解決を支援し、顧客ニーズに応えています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • お客様中心の経営
    お客様の「未来の安心」のために、堅実な資産形成と喜びを提供することを基本理念としています。透明性の高い企業統治のもと、お客様を第一に考えた収益の最大化を目指し、地域に密着した対面営業で満足度向上を図ります。
  • IT・DX活用による効率化
    中期経営計画では、ITやDX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に活用し、お客様の利便性向上と業務推進体制の強化を目指しています。これにより、業務水準の均一化と付加価値向上を図り、社員一人あたりの生産性向上にも繋げます。
  • 資産運用の高度化と承継支援
    複雑化するマーケット環境に対応するため、資産運用の高度化と資産形成支援の強化を重点施策としています。また、少子高齢化に伴う資産承継のニーズに対応するため、相続・贈与に関する助言・支援を外部専門家と連携して行い、顧客の多様な課題解決を目指します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は2008年7月に制定した次に掲げる基本理念の実現へ向け業務を展開しております。「未来の安心のために」お客様へ 堅実な資産形成と喜びを株主様へ 永続的な成長と喜びを従業員へ 考え働く幸福と喜びを社 会へ 地元愛知への貢献と喜びをまた、基本方針として次の3項目を掲げております。経営:透明性の高い明確なコーポレート・ガバナンス(企業統治)の確立営業:お客様を第一に考えた収益の最大化の確立管理:業務水準の均一化による付加価値向上の確立 (2) 証券市場を取り巻く環境① 世界的なインフレ・景気減速懸念と金融引締め継続による市場ボラティリティの高まり② ウクライナ情勢・中東情勢等の地政学リスクによるエネルギー・資源価格の不安定化③ 労働力不足・最低賃金引上げ等による人件費の上昇と中長期的な収益構造の変化④ 半導体・AI関連投資拡大による成長分野と非成長分野の業績・株価格差の拡大⑤ 東証要請を背景としたROE・資本効率改善と企業の自社株買い・増配による株主還元強化⑥ 新NISAおよび企業型DC・iDeCo普及による「貯蓄から資産形成へ」の流れと長期運用資金の市場流入拡大⑦ スマートフォンによるオンライン取引普及による手数料低下圧力⑧ サイバー攻撃の高度化や情報漏洩リスク増大に伴うシステム投資・セキュリティ関連コストの増加 (3) 会社の経営戦略当社は、2025年度から2027年度までの3ヵ年を対象とした新たな中期経営計画を策定いたしました。本中期経営計画は、当社がお客様と共に発展していくための「進むべき方向」とその「戦略」を示すものとなっております。(中期経営計画)①経営戦略前回の中期経営計画で掲げた次の3点の実現を引き続き目指し、展開いたします。1)営業基盤の拡大地域に密着した店舗展開と人員配置により、お客様との対面を中心としたハートフルな対応による満足度向上に努めます。2)推進体制の強化IT、DXの更なる活用を通して、お客様にとっての利便性向上による満足度向上に努めます。3)収益構造の安定社員の資質向上に努め、社員ひとりあたりの生産性向上を図ること、また費用構造の見直しから収益構造の安定化に努めます。②重点施策1)資産運用の高度化2)資産形成支援の強化3)世代間の円滑な資産承継③数値目標2028年3月末において、次の目標の達成を目指します。1)預り資産 360,000百万円2)自己資本利益率(ROE) 8.0% (4) 会社の対処すべき課題わが国において、2025年12月末時点の個人金融資産は2,351兆円に達しており、新NISA制度の普及・拡充を背景に、資産形成・資産運用の重要性は一層高まっています。一方、国内外におけるマーケット環境は複雑化しており、お客様一人ひとりの状況に応じた「最善の利益の追求」に基づく対応が求められています。このような状況のもと、当社は地域に密着した対面営業を通じて、 ①資産性格を鑑みた適切な助言 ②的確な金融商品の提案 ③適時投資情報の提供を行い、お客様の資産形成・資産運用を支援するとともに、企業価値の向上を目指しています。 また、わが国における少子高齢化の進行は、世代間の資産移転の必要性を高めており、相続・贈与を含む資産承継への対応が重要な課題となっています。当社では、「家族サポート証券口座」や「有価証券を活用した贈与スキーム」について、外部専門家と連携しながら助言・支援を行い、課題解決に対応しています。あわせて、法令等を踏まえたコンプライアンスおよびサイバー攻撃を含むリスク管理態勢の高度化を進めるとともに、お客様の資産および情報を適切に管理する内部管理・ガバナンス体制の一層の充実を図っています。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は2008年7月に制定した次に掲げる基本理念の実現へ向け業務を展開しております。「未来の安心のために」お客様へ 堅実な資産形成と喜びを株主様へ 永続的な成長と喜びを従業員へ 考え働く幸福と喜びを社 会へ 地元愛知への貢献と喜びをまた、基本方針として次の3項目を掲げております。経営:透明性の高い明確なコーポレート・ガバナンス(企業統治)の確立営業:お客様を第一に考えた収益の最大化の確立管理:業務水準の均一化による付加価値向上の確立 (2) 証券市場を取り巻く環境① 世界的なインフレ・景気減速懸念と金融引締め継続による市場ボラティリティの高まり② ウクライナ情勢・中東情勢等の地政学リスクによるエネルギー・資源価格の不安定化③ 労働力不足・最低賃金引上げ等による人件費の上昇と中長期的な収益構造の変化④ 半導体・AI関連投資拡大による成長分野と非成長分野の業績・株価格差の拡大⑤ 東証要請を背景としたROE・資本効率改善と企業の自社株買い・増配による株主還元強化⑥ 新NISAおよび企業型DC・iDeCo普及による「貯蓄から資産形成へ」の流れと長期運用資金の市場流入拡大⑦ スマートフォンによるオンライン取引普及による手数料低下圧力⑧ サイバー攻撃の高度化や情報漏洩リスク増大に伴うシステム投資・セキュリティ関連コストの増加 (3) 会社の経営戦略当社は、2025年度から2027年度までの3ヵ年を対象とした新たな中期経営計画を策定いたしました。本中期経営計画は、当社がお客様と共に発展していくための「進むべき方向」とその「戦略」を示すものとなっております。(中期経営計画)①経営戦略前回の中期経営計画で掲げた次の3点の実現を引き続き目指し、展開いたします。1)営業基盤の拡大地域に密着した店舗展開と人員配置により、お客様との対面を中心としたハートフルな対応による満足度向上に努めます。2)推進体制の強化IT、DXの更なる活用を通して、お客様にとっての利便性向上による満足度向上に努めます。3)収益構造の安定社員の資質向上に努め、社員ひとりあたりの生産性向上を図ること、また費用構造の見直しから収益構造の安定化に努めます。②重点施策1)資産運用の高度化2)資産形成支援の強化3)世代間の円滑な資産承継③数値目標2028年3月末において、次の目標の達成を目指します。1)預り資産 360,000百万円2)自己資本利益率(ROE) 8.0% (4) 会社の対処すべき課題わが国において、2025年12月末時点の個人金融資産は2,351兆円に達しており、新NISA制度の普及・拡充を背景に、資産形成・資産運用の重要性は一層高まっています。一方、国内外におけるマーケット環境は複雑化しており、お客様一人ひとりの状況に応じた「最善の利益の追求」に基づく対応が求められています。このような状況のもと、当社は地域に密着した対面営業を通じて、 ①資産性格を鑑みた適切な助言 ②的確な金融商品の提案 ③適時投資情報の提供を行い、お客様の資産形成・資産運用を支援するとともに、企業価値の向上を目指しています。 また、わが国における少子高齢化の進行は、世代間の資産移転の必要性を高めており、相続・贈与を含む資産承継への対応が重要な課題となっています。当社では、「家族サポート証券口座」や「有価証券を活用した贈与スキーム」について、外部専門家と連携しながら助言・支援を行い、課題解決に対応しています。あわせて、法令等を踏まえたコンプライアンスおよびサイバー攻撃を含むリスク管理態勢の高度化を進めるとともに、お客様の資産および情報を適切に管理する内部管理・ガバナンス体制の一層の充実を図っています。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当事業年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)のわが国経済は、食料品を中心とする物価上昇の継続や、米国の通商政策を巡る不透明感等が景況感の下押し要因となったものの、企業収益の改善を背景とした賃上げの動きや、政府による各種経済対策等に支えられ、総じて底堅く推移しました。他方、一部地域における地政学的リスクの高まりを背景として、エネルギー価格が不安定な動きを示す場面もあり、今後の国内経済および物価動向への影響については、引き続き注視が必要な状況となっております。海外経済につきましては、米国の通商政策の影響は総じて限定的なものにとどまる中、米国経済は堅調な個人消費および設備投資を背景に、概ね安定した成長を維持しました。一方、ユーロ圏では、主要国における景気の伸び悩みを背景として、低成長の状況が継続しました。また、アジア地域においては、インド経済が引き続き比較的高い成長率を維持したものの、中国経済は内需の弱さ等を背景に、成長ペースが緩やかに推移しました。国内株式市場においては、期初に35,900円台で始まった日経平均株価が、米国の通商政策を巡る不透明感等を背景に一時下落する場面が見られました。その後は、政策動向に対する懸念の後退や、AI関連分野への期待感の高まり等を受けて持ち直し、上昇基調で推移しました。期末にかけては、海外情勢の不透明感等を背景に調整局面となり、当事業年度末には51,000円台で取引を終えました。なお、2025年4月から2026年3月までの東証プライム市場における1日当たり平均売買代金は6兆7,015億円となり、前年同期(5兆631億円)を上回りました。米国株式市場においては、期初に41,800ドル台で始まったダウ平均株価が、通商政策を巡る先行き不透明感等から下落する局面が見られたものの、その後は、堅調な景気動向や企業業績を背景に回復基調で推移しました。期中には史上最高値を付ける場面も見られましたが、期末にかけては地政学的リスクの高まり等を背景に調整し、当事業年度末には46,300ドル台で取引を終えました。このような状況の下、当社では地域に密着した対面による提案営業をビジネスの柱とし、お客様の最善の利益を追求すべく、国内外の株式、投資信託および債券など、ニーズに合わせた商品ラインナップの拡充を図っております。また、地元企業や自治体の役職員を対象としたセミナーを通じて金融リテラシーの向上を後押しするとともに、将来にわたって安心安全なお取引を続けていただくために「家族サポート証券口座」の取扱いを開始するなど高齢社会において求められるきめ細やかなサービスをご提供することで、地域に根差したお客様本位の業務運営を行っております。この結果、当事業年度の財政状態および経営成績は、以下のとおりとなりました。1)財政状態当事業年度末の総資産は、2025年3月末(以下、前事業年度末)に比べ25億29百万円増加し124億46百万円、負債は、前事業年度末に比べ19億14百万円増加し42億38百万円、純資産は、前事業年度末に比べ6億14百万円増加し82億8百万円となりました。2)経営成績当事業年度の業績は、営業収益35億76百万円(前期比16.0%増)、純営業収益35億60百万円(同15.7%増)、営業利益7億39百万円(同67.5%増)、経常利益10億6百万円(同68.0%増)、当期純利益6億84百万円(同74.4%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況現金及び現金同等物の当事業年度末の残高は、前事業年度末に比べ7億89百万円増加し36億65百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、10億79百万円の収入(前期は35百万円の支出)、投資活動によるキャッシュ・フローは、50百万円の支出(前期は4億95百万円の支出)、財務活動によるキャッシュ・フローは、2億39百万円の支出(前期は3億19百万円の支出)となりました。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容1)財政状態(ⅰ)資産当事業年度末の総資産は、2025年3月末(以下、前事業年度末)に比べ25億29百万円増加し124億46百万円となりました。主に変動した項目としては、「現金及び預金」の13億15百万円増加、「信用取引資産」の11億97百万円増加、「投資有価証券」の4億6百万円増加、「預託金」の3億円増加、「預け金」の5億22百万円減少であります。(ⅱ)負債負債は、前事業年度末に比べ19億14百万円増加し42億38百万円となりました。これは主に、「預り金」が9億1百万円増加、「信用取引負債」が3億10百万円増加、「受入保証金」が2億64百万円増加、「未払法人税等」が2億49百万円増加したことによるものです。(ⅲ)純資産純資産は、前事業年度末に比べ6億14百万円増加し82億8百万円となりました。これは、「当期純利益」により6億84百万円増加、「その他有価証券評価差額金」の変動により1億70百万円増加、「剰余金の配当」により2億39百万円減少したことによるものです。 2)経営成績(ⅰ)受入手数料当事業年度の受入手数料は、27億18百万円(前期比20.9%増)となりました。その内訳は以下のとおりであります。(委託手数料)「委託手数料」は、17億77百万円(同40.7%増)となりました。これは主に、株式の委託手数料が17億57百万円(同42.2%増)となったことによるものです。(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)「募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料」は、5億96百万円(同15.6%減)となりました。これは主に、投資信託の販売手数料の減少によるものです。(その他の受入手数料)「その他の受入手数料」は、3億44百万円(同23.5%増)となりました。これは主に、投資信託の信託報酬の増加によるものです。(ⅱ)トレーディング損益「トレーディング損益」は、7億37百万円(同3.2%増)となりました。これは主に、株券等トレーディング損益の増加によるものです。(ⅲ)金融収支金融収支は、1億4百万円の利益(同8.3%減)となりました。これは、「金融収益」が1億20百万円(同1.5%増)、「金融費用」が16百万円(同229.0%増)となったことによるものです。(ⅳ)販売費及び一般管理費販売費及び一般管理費は、28億20百万円(同7.0%増)となりました。これは主に、「人件費」が1億40百万円増加し15億54百万円(同10.0%増)、「事務費」が25百万円増加し5億49百万円(同4.9%増)、「取引関係費」が22百万円増加し3億46百万円(同6.8%増)となったことによるものです。(ⅴ)営業外損益営業外損益は、2億67百万円の利益(同69.2%増)となりました。これは主に、「投資有価証券売却益」および「受取配当金」によるものです。(ⅵ)特別損益特別損益は、4百万円の損失となりました。これは主に、「金融商品取引責任準備金繰入れ」によるものです。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報1)キャッシュ・フローの状況の分析現金及び現金同等物の当事業年度末の残高は、前事業年度末に比べ7億89百万円増加し36億65百万円となりました。(ⅰ)営業活動によるキャッシュ・フロー当事業年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、10億79百万円の収入(前期は35百万円の支出)となりました。これは主に、「預り金及び受入保証金の増減額」が11億66百万円、「税引前当期純利益」が10億2百万円、「信用取引資産及び信用取引負債の増減額」が△8億86百万円であったことによるものです。(ⅱ)投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは、50百万円の支出(前期は4億95百万円の支出)となりました。これは主に、「投資有価証券の取得による支出」が△38億69百万円、「差入保証金の差入による支出」が△50百万円、「投資有価証券の売却による収入」が38億86百万円であったことによるものです。(ⅲ)財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは、2億39百万円の支出(前期は3億19百万円の支出)となりました。これは主に、「配当金の支払額」が2億39百万円であったことによるものです。 2)資本の財源及び資金の流動性について当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は36億65百万円となっており、日常の運転資金としては十分な額を有しております。また、不測の事態に備えるため、当社は取引金融機関6社と当座貸越契約または貸出コミットメント契約を締結しております。なお、現在重要な資金の支出の予定はございません。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして、投資有価証券の評価、金融債権にかかる貸倒引当金、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損処理などの資産・負債および収益・費用の状況に影響を与える見積りおよび判断については、過去の実績やその時点において入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる要因を考慮した上で行っております。多くの不確実な要素が存在する状況において、もっとも適切と考えられる前提条件、情報を通じて実施しておりますが、前提となる客観的な事実や事業環境の変化などにより、見積りと将来の実績が異なる場合があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。 ④経営指標の達成状況当社は2025年10月に策定しました中期経営計画において、2028年3月末までに預り資産3,600億円、自己資本利益率(ROE)8.0%を目標としております。当事業年度末の預り資産は3,203億円、自己資本利益率(ROE)は8.7%となりました。

事業リスク

  • 登録取消しリスク
    金融商品取引業者として事業を行うには、金融商品取引法に基づく登録が必要です。もし法律で定められた要件に違反し、登録が取り消された場合、主要な事業活動ができなくなり、会社の業績に非常に大きな悪影響が出る可能性があります。
  • 自己資本規制比率の低下
    金融商品取引業者は、経営の健全性を示す「自己資本規制比率」を一定以上に保つ義務があります。この比率が低下すると、業務改善命令や業務停止命令を受け、最悪の場合、登録を取り消される可能性があり、事業継続に重大な影響を及ぼします。
  • 市場変動による収益変動
    国内外の株式や債券市場の変動、為替相場の動きによって、有価証券の売買高が減少したり、自己勘定でのトレーディング業務の損益が大きく変動したりするリスクがあります。これにより、受取手数料やトレーディング損益が減少し、会社の業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,541 文字
3【事業等のリスク】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、ここに記載する項目については当社が現状で認識しているものに限られており、その全てが網羅されている訳ではありません。当社では、リスク発生の可能性を認識し、発生の回避および発生した場合の影響を最小限とすべく、その対応に努めてまいります。 (1) 主要な事業の前提について当社は、金融商品取引業者として金融商品取引法第29条に基づく金融商品取引業者の登録(登録番号 東海財務局長(金商)第20号)を受けて金融商品取引業を営んでおります。金融商品取引業については、金融商品取引法第52条第1項、同第53条第3項、同第54条にて登録の取消しとなる要件が定められており、これに該当した場合、登録の取消しが命じられます。将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、当社の主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社では、現時点においてこれらの取消し事由に該当する事項はないと認識しております。 (2) 金融商品取引法等法令の遵守について金融商品取引業者は、金融商品取引法等の法令・諸規則等の規制のもと、営業行為を行っております。法令違反等が発生した場合に、訴訟の提起やあっせんの申立て等を受ける、監督当局から行政処分等を受ける等によって、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、毎年度コンプライアンスプログラムを策定し、顧客管理、営業部店の管理・事務指導、情報等の管理、反社会的勢力への対応等、内部管理態勢を整備することにより、法令、諸規則違反や不適切な取引の未然防止、早期発見に取組むなど、健全かつ適切な業務運営を行っております。また、役職員の資質向上を目的とする研修(年1回)や、コンプライアンスに関する研修等の実施により、役職員の倫理観を高め、コンプライアンス意識の向上に努めております。 (3) 自己資本規制比率について金融商品取引法および金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、金融商品取引業者の経営の健全性の確保のため、金融商品取引業者は自己資本規制比率を一定以上に維持することを義務づけられております。当該比率が120%を下回った場合、内閣総理大臣は金融商品取引業者に対して、業務方法の変更等を命じ、財産供託その他監督上必要な事項を命じることができます。また、100%を下回った場合には3ヶ月以内の期間、業務の停止を命じることができ、さらに業務停止命令後3ヶ月を経過しても100%を下回り、かつ、回復の見込みがないときには金融商品取引業の登録を取り消すことができるとされています。また、金融商品取引業者は、四半期ごとに、この自己資本規制比率を記載した書面を作成し、3ヶ月間、全ての営業所に備え置き、公衆の縦覧に供しなければならず、これに違反した場合には罰則が科されます。当社では、日々リスク相当額(金商業等府令第178条第1項各号に規定するものをいう。)を計測の上、内部管理統括責任者へ報告しており、日々モニタリングしております。(注)自己資本規制比率とは、金融商品取引業者の経営の健全性を測る指標のことです。具体的には、固定化されていない自己資本の額の、保有する有価証券の価格変動その他の理由により発生しうるリスク相当額の合計に対する比率を指します。 (4) 顧客資産の分別管理について金融商品取引業者は、金融商品取引法および金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、経営破綻等が生じた場合に顧客資産が適切かつ円滑に返還されるよう、顧客から預託を受けた有価証券および金銭につき、自己の固有財産と分別して管理することが義務づけられております。しかし、分別管理が十分でないと判断された場合には、金融庁長官による行政処分の対象となるほか、刑事罰も科されます。当社では、上記法令に基づいた社内規程に従い、預託を受けた有価証券および金銭を管理しております。有価証券については、各顧客の持分が直ちに判別できるように当社の帳簿等により管理しております。金銭については、顧客毎の顧客分別金の額および顧客分別金必要額(顧客毎の顧客分別金の額の合計額)を日々算定するとともに、週1日設けた計算基準日(原則金曜日)における顧客分別金必要額を、当社の顧客を元本の受益者とした合同運用指定金銭信託に預託しております。 (5) 金融商品取引業の収益変動リスクについて国内および海外の株式・債券相場が下落または低迷した場合や為替相場の動向により、流通市場での売買高が減少し、当社の受入手数料等が減少する可能性があります。当社では、多様な金融商品を取り扱い、相場の環境に合わせて、顧客に対して最適な提案に努めております。 (6) トレーディング業務の影響について当社は自己勘定で株券・債券等のトレーディング業務を行っておりますが、その損益は株式・債券・為替の市況によって大きく変動するため、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、運用限度額、ロスカットルール等について取締役会で定め、またその損益およびポジション状況を毎日経営陣に報告するなど、リスク管理体制を徹底しております。 (7) 資金調達について当社は現在、自己資金の他、金融機関からの借入によって資金調達を行っておりますが、当社の経営成績および財政状態について信用不安等が広がった場合、著しく高い金利での調達を余儀なくされる、または資金調達が不能になる可能性があります。当社では、資金管理を日々徹底するとともに、常日頃より取引金融機関と良好な関係を築くことで不測の事態に備えております。 (8) システム関連について当社または当社の業務委託先が業務上使用する情報システムや回線に、重大な不都合、外部からの不正アクセス、災害等による障害が発生した場合、障害規模によっては当社業務に支障をきたし、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、情報セキュリティ教育を通じて役社員の意識の向上を図るとともに、ソフトウェアの継続的な更新と緊急時の業務執行体制の整備を行うことで、障害発生等のリスクの軽減を図ることを目指しております。 (9) 災害発生時について当社は本支店が愛知県内に集中していることから、地震、風水害、テロ等の災害の発生およびその恐れがある場合は、その災害地域・規模によっては業務に支障をきたし、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、「事業継続計画(BCP)」に基づき、事業を継続し、かつ重要な業務が中断した場合に速やかに当該事業が再開できるよう体制を構築しております。 (10) 顧客情報の漏洩について当社は秘匿性の高い個人情報を取り扱っていることから、顧客情報が流出した場合、賠償金の発生や社会的信用の失墜等により、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、顧客情報の保管に関する社内規程等を制定・整備し、その管理には万全を期しております。 (11) 事務リスクについて当社は多額の金銭を取り扱う関係上、事務処理プロセスで発生する事務ミス、事故、または不正等により損失が発生する可能性があります。当社では、各種マニュアルの整備や内部通報制度などのコンプライアンス体制の整備強化に努めております。 (12) 信用取引について信用取引においては、顧客への信用供与が発生し、市場の変動によって顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります(取引先等の債務不履行)。株式相場の変動等により、各顧客に追加で担保の差入れを求める場合がありますが、顧客が追加担保の差入れに応じない場合は、ルールに従い、建玉の処分および担保の処分を行うこととなります。株式相場が急激に変動した場合等、顧客に対する立替金を十分回収できない可能性があり、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社では、顧客との接触回数を増やすことで、適正な投資金額をお守りいただきながら、担保不足による回収不能という不測の事態を防ぐとともに、担当部署による日々のモニタリングによりリスクの最小化に努めております。

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