事業の概要
- 証券事業アイザワ証券グループは、主に証券事業を柱として収益を上げています。これは、株式や債券などの金融商品の売買を仲介したり、顧客に投資のアドバイスを提供したりすることで手数料を得るビジネスです。投資信託やラップ口座といった、継続的に手数料が発生する「ストック商品」の提案に力を入れています。
- 投資事業自己資金を使って株式や債券、不動産、プライベートアセット(非公開株など)に投資し、その運用益を収益源としています。市場の変動リスクを伴いますが、高いリターンを目指して積極的に投資を行っています。
- 運用事業非公開市場の資産(プライベートアセット)の運用に注力しています。これは、一般の株式市場では取引されない資産に投資し、その成長から収益を得る事業です。世界的に注目されている分野で、上場資産よりも高いリターンが期待できるとされています。
出典: FY2023 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 金融証券事業この事業は、主に顧客の株式や債券などの売買を仲介し、その手数料で収益を得ています。最新年度の営業利益は2.55億円で、グループの主要な収益源の一つです。顧客への投資アドバイスや資産形成支援を通じて、安定的な収益基盤の構築を目指しています。
- 資産運用事業この事業は、非公開市場で取引される資産(プライベートアセット)の運用に特化しています。最新年度の営業利益は-1.16億円と赤字ですが、今後成長が期待される分野であり、運用資産残高の増加に注力することで収益改善を目指しています。
- 投資事業自己資金を用いて株式、債券、不動産、プライベートアセットなど様々な資産に投資し、その運用益を追求する事業です。最新年度の営業利益は15.39億円と、グループの中で最も高い利益を上げており、全体の業績に大きく貢献する稼ぎ頭となっています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FinancialSecuritiesBusiness | 地域 | − | 3 | − |
| AssetManagementBusiness | 地域 | − | -1 | − |
| InvestmentBusiness | 地域 | − | 15 | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、証券事業、投資事業、運用事業、金融商品仲介事業等の各事業を柱とする連結子会社6社を中心にした事業グループを構成しております。 (注)1.当連結会計年度において、Ariake Secondary Fund Ⅲ LPへ2022年6月16日付で出資を行ったため、連結の範囲に含めております。2.非連結子会社でありますライフデザインパートナーズ株式会社及びJapan Securities Co.,Ltd.は、持分法非適用会社であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 株式の売買委託手数料の自由化、規制緩和、オンライン取引業者の台頭により競争が激化 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 金融商品取引業の登録が必要であり、法令違反時には登録取消しや業務停止のリスクがある。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:主要な事業の前提に係るリスク / 市場の縮小に伴うリスク / 相場の急激な変動に伴うリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
アイザワ証券グループは、長年の歴史と顧客からの信頼を築いてきたが、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンスによる独占的な優位性は限定的。独立系証券としての地位は一定の無形資産となりうるが、他社との差別化要因としては弱い。
スイッチングコスト★★☆☆☆
既存顧客との長期的な関係性や、証券口座の乗り換え手続きの手間から、一定のスイッチング・コストは存在する。しかし、オンライン証券の台頭や商品多様化により、顧客が他社へ乗り換えるハードルは低下傾向にある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
アイザワ証券グループのビジネスモデルには、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
独立系証券として、大手証券グループと比較して固定費や組織構造におけるコスト優位性は限定的。特定の業務プロセスにおける効率化の努力は考えられるが、構造的なコスト優位性は低い。
規模の経済★★☆☆☆
独立系証券としては一定の規模を持つが、業界全体で見ると大手証券会社と比較して規模の経済性は小さい。特定のニッチ市場や地域においては強みを持つ可能性がある。
- 顧客との信頼関係構築アイザワ証券グループは、顧客とその家族の「人生の伴走者」となることを目指しています。これは、単に金融商品を販売するだけでなく、顧客のライフプランや将来の夢に寄り添い、長期的な視点で資産運用・形成のアドバイスを継続的に提供することで、深い信頼関係を築くことを強みとしています。
- 多様な事業展開による安定化証券事業だけでなく、自己資金を運用する投資事業や、非公開資産を扱う運用事業など、複数の事業を展開しています。これにより、株式市場の変動に収益が過度に左右されるリスクを軽減し、グループ全体の業績を安定させることを目指しています。
- 地域密着型営業と連携強化地域に密着した営業活動を徹底し、顧客基盤の拡大を図っています。また、保険代理店や地域金融機関との連携を強化することで、より幅広い顧客層にアプローチし、プラットフォームビジネスを拡大していく戦略も競争優位につながると考えられます。
出典: FY2023 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 顧客の人生の伴走者となるアイザワ証券グループは、「より多くの人に、より豊かな生活を」というパーパス(存在意義)のもと、資産運用・資産形成を通じて顧客とその家族の人生の伴走者となることをビジョンとして掲げています。顧客のライフステージに合わせた提案やアドバイスを継続的に行い、世代を超えた長期的なパートナーシップを築くことを目指しています。
- ゴールベースアプローチ型営業の推進証券事業では、顧客の将来の夢や目標(ゴール)を実現するために、継続的・長期的に寄り添う「ゴールベースアプローチ型営業」を徹底します。これにより、安定的な収益源となるストック商品の提案に注力し、顧客基盤の拡大を目指します。
- プライベートアセット運用強化投資事業および運用事業では、非公開市場で取引されるプライベートアセットへの投資を強化します。これは、上場資産よりも高いリターンが期待できる分野であり、運用資産残高の増加に注力することで、グループ全体の収益安定化と資産収益性向上に貢献する重要な戦略と位置付けています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】アイザワ証券グループは、時代の変化に応じて事業構造の大幅な変革を進めています。この中で、全社員が一体となって歩んでいく基盤を固めるために、私たちの存在意義・あるべき姿・大切にする価値観を明文化した「パーパス・ビジョン・バリュー(以下、PVV)」と、PVV を実現するためにステークホルダーの皆さまにお約束する「アイザワ宣言」を策定しております。変化が激しく、将来の見通しが立てにくい時代において、お客さまとそのご家族との信頼関係を深め、社員一人ひとりが自信と誇りを持って働くためには、共通の目的と価値観の共有が不可欠であると考えています。アイザワ証券グループの「PVV」および「アイザワ宣言」は、私たちの全ての原点となるものです。役職員一同が常に心に刻み行動することで、長期的にお客さまとそのご家族に寄り添い続ける資産運用・資産形成の伴走者を目指してまいります。 [パーパス:Purpose (存在意義)]より多くの人に より豊かな生活を [ビジョン:Vision (あるべき姿)]資産運用・資産形成を通じて お客さまとそのご家族の人生の伴走者となる [バリュー:Values (大切にする価値観)]チ ャ レ ン ジ・・・行動力 成長 変革リレーションシップ・・・信頼 思いやり 安心プロフェッショナリズム・・・誠実 責任 使命感チ ー ム ワ ー ク・・・調和 敬意 結束 [アイザワ宣言]お客さまへ 私たちは、お客さまの未来を見据えた金融サービスを提供します。株主の皆さまへ 私たちは、持続的な成長を通じて、企業価値向上に努めます。社会へ 私たちは、地域との繋がりを大切にし、社会の発展に貢献します。従業員の皆さんへ 私たちは、社員一人ひとりを尊重し、成長と挑戦を後押しします。 (1) 経営環境「貯蓄から投資へ」の大きな流れに代表されるように、我が国における個人の資産運用・資産形成はもはや不可避の流れです。その主体である資産形成層や準富裕層を中心に、「対面による継続的対話・アドバイス」へのニーズがますます高まっています。資産運用・資産形成アドバイスを含む「継続的・長期的にお客さまに寄り添う」ビジネスモデルへの転換が証券会社に求められています。このようなニーズに応えていくために、アイザワ証券グループは、資産運用・資産形成を通じてお客さまとそのご家族の人生の伴走者となることを目指しております。当社グループの目指す「伴走者」とは、お客さまとそのご家族の資産運用・資産形成に関して、継続的にお話を傾聴し、それぞれのライフステージに合った提案・アドバイスを送り、世代を超えて対話を続ける、長期にわたる人生のパートナーです。2025年4月には、2028年3月までの3年間を計画期間とする中期経営計画「資産運用・資産形成を通じてお客さまとそのご家族の人生の伴走者となる」を策定しました。中期経営計画に基づき、安定的にROE目標(8%以上)を達成できる事業構造・収益構造への抜本的な変革を実行してまいります。 (2) 事業戦略 財務報告上のセグメントごとの事業戦略は、以下のとおりであります。①証券事業お客さまとそのご家族の資産運用・資産形成の伴走者としてのビジネスモデルを確立するため、ゴールベースアプローチ型営業と地域密着を徹底します。お客さまのライフプラン・将来の夢・希望といった「ゴール」を実現するために、継続的・長期的にお客さまに寄り添い、ゴールベースアプローチによりストック商品のご提案に注力してまいります。また、資産形成層のお客さまを中心とした顧客基盤を拡大するため、保険代理店や地域金融機関等との連携を強化し、プラットフォームビジネスの拡大に努めます。 ②投資事業グループ連結業績の安定化と資産収益性向上に貢献する重要な事業と位置付け、運用成績を中期的に極大化することを最重視し、それを目的としたポートフォリオ運用、リスク管理及びパフォーマンス評価を行います。一定以上の流動性に留意しつつ、プライベートアセット、外国アセット、不動産等への投資を含めて運用を行ってまいります。 ③運用事業非公開市場で取引される資産であるプライベートアセットは、世界的にも注目されており、市場の拡大が続いております。プライベートアセットの投資リターンは上場資産より高い場合もあり、リスクに見合ったリターンが期待できます。そのため、プライベートアセットの運用資産残高の増加に注力いたします。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、後述の中期経営計画『資産運用・資産形成を通じてお客さまとそのご家族の人生の伴走者となる』において、2028年度3月期の達成目標として以下の計数目標を掲げております。中期経営計画の1年目となった2026年3月期は、全社を挙げてゴールベースアプローチ型営業を徹底した成果が出ており、2026年3月末時点で総預り資産が前期末比21.3%増加の2兆3,855億円、ストック商品(投資信託とラップ商品)預り資産が前期末比33.2%増加の5,639億円と順調に推移しております。実質ストック収益実質販管費カバー率についても、信託報酬の増加により実質ストック収益が増加したことにより、前期比6.9ポイント増加の35.6%となりました。 KPI2028年3月期 達成目標2026年3月期実績ROE(自己資本利益率)8%以上6.0%ストック商品預り資産8,000億円以上5,639億円総預り資産2兆5,000億円以上2兆3,855億円実質ストック収益(注)1 実質販管費カバー率(注)240%以上35.6%女性管理職比率15%以上15.0%エンゲージメントスコア(注)380%以上75.8% (注)1 信託報酬とラップ報酬の合計額から金融商品仲介業者等に支払う仲介手数料分を除外した収益額(注)2 アイザワ証券の販売費・一般管理費から金融商品仲介業者等に支払う仲介手数料を除外した額 (注)3 当社グループのエンゲージメント調査において、アイザワ証券グループに愛着や誇りを感じる、もしくはやや感じると回答する割合 (4) 内部管理体制の整備・運用状況① 内部牽制組織、組織上の業務部門及び管理部門の配置状況、社内規程の整備状況その他内部管理体制の強化のための牽制組織の状況当社グループは、内部監査の独立性を高めるため、内部監査を所管する監査部をいずれの業務ラインにも属さない独立した部署として設置しております。監査部は、「内部監査規程」に基づき、毎期初に策定する「内部監査計画書」に従って監査を実施し、監査結果報告会において監査対象部門と問題点の共有化を図ったうえで改善を指示し、改善状況の確認を行います。また、当社グループの内部統制については、統制組織及び統制手段の両面から内部牽制が有効に機能する仕組みを構築しております。統制組織としては、日本証券業協会の「協会員の内部管理責任者等に関する規則」に基づき、内部管理を担当する取締役1名を「内部管理統括責任者」として定めております。内部管理責任者は組織上、コンプライアンス部に属しており、人事上の評価につきましては組織の上長並びに内部管理統括補助責任者が行うこととし、内部管理体制の充実に努めております。これらの制度を通じ、金融商品取引法その他法令諸規則等の遵守、投資勧誘等の営業活動、顧客管理等が適正に行われるよう社内の監査部門が中心となり、内部管理体制の整備に努めております。② 内部管理体制の充実に向けた取り組みの最近1年間における実施状況(イ) コンプライアンス評価委員会金融商品取引法をはじめとした法令・諸規則遵守の強化を図るため、社内に「コンプライアンス評価委員会」を設置し、法令違反の未然防止策の立案、社内の問題点の洗い出しと改善策の検討・具体化を図っております。(ロ) リスク管理委員会内部統制上の会社のリスクを洗い出し、業務に活かすため「リスク管理委員会」を設け、月一回定期的に業務上のあらゆる問題を討議・検討しております。(ハ) 内部統制構築プロジェクト 監査部内に内部統制専門の担当者を設け、内部統制の運用を行っております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】アイザワ証券グループは、時代の変化に応じて事業構造の大幅な変革を進めています。この中で、全社員が一体となって歩んでいく基盤を固めるために、私たちの存在意義・あるべき姿・大切にする価値観を明文化した「パーパス・ビジョン・バリュー(以下、PVV)」と、PVV を実現するためにステークホルダーの皆さまにお約束する「アイザワ宣言」を策定しております。変化が激しく、将来の見通しが立てにくい時代において、お客さまとそのご家族との信頼関係を深め、社員一人ひとりが自信と誇りを持って働くためには、共通の目的と価値観の共有が不可欠であると考えています。アイザワ証券グループの「PVV」および「アイザワ宣言」は、私たちの全ての原点となるものです。役職員一同が常に心に刻み行動することで、長期的にお客さまとそのご家族に寄り添い続ける資産運用・資産形成の伴走者を目指してまいります。 [パーパス:Purpose (存在意義)]より多くの人に より豊かな生活を [ビジョン:Vision (あるべき姿)]資産運用・資産形成を通じて お客さまとそのご家族の人生の伴走者となる [バリュー:Values (大切にする価値観)]チ ャ レ ン ジ・・・行動力 成長 変革リレーションシップ・・・信頼 思いやり 安心プロフェッショナリズム・・・誠実 責任 使命感チ ー ム ワ ー ク・・・調和 敬意 結束 [アイザワ宣言]お客さまへ 私たちは、お客さまの未来を見据えた金融サービスを提供します。株主の皆さまへ 私たちは、持続的な成長を通じて、企業価値向上に努めます。社会へ 私たちは、地域との繋がりを大切にし、社会の発展に貢献します。従業員の皆さんへ 私たちは、社員一人ひとりを尊重し、成長と挑戦を後押しします。 (1) 経営環境「貯蓄から投資へ」の大きな流れに代表されるように、我が国における個人の資産運用・資産形成はもはや不可避の流れです。その主体である資産形成層や準富裕層を中心に、「対面による継続的対話・アドバイス」へのニーズがますます高まっています。資産運用・資産形成アドバイスを含む「継続的・長期的にお客さまに寄り添う」ビジネスモデルへの転換が証券会社に求められています。このようなニーズに応えていくために、アイザワ証券グループは、資産運用・資産形成を通じてお客さまとそのご家族の人生の伴走者となることを目指しております。当社グループの目指す「伴走者」とは、お客さまとそのご家族の資産運用・資産形成に関して、継続的にお話を傾聴し、それぞれのライフステージに合った提案・アドバイスを送り、世代を超えて対話を続ける、長期にわたる人生のパートナーです。2025年4月には、2028年3月までの3年間を計画期間とする中期経営計画「資産運用・資産形成を通じてお客さまとそのご家族の人生の伴走者となる」を策定しました。中期経営計画に基づき、安定的にROE目標(8%以上)を達成できる事業構造・収益構造への抜本的な変革を実行してまいります。 (2) 事業戦略 財務報告上のセグメントごとの事業戦略は、以下のとおりであります。①証券事業お客さまとそのご家族の資産運用・資産形成の伴走者としてのビジネスモデルを確立するため、ゴールベースアプローチ型営業と地域密着を徹底します。お客さまのライフプラン・将来の夢・希望といった「ゴール」を実現するために、継続的・長期的にお客さまに寄り添い、ゴールベースアプローチによりストック商品のご提案に注力してまいります。また、資産形成層のお客さまを中心とした顧客基盤を拡大するため、保険代理店や地域金融機関等との連携を強化し、プラットフォームビジネスの拡大に努めます。 ②投資事業グループ連結業績の安定化と資産収益性向上に貢献する重要な事業と位置付け、運用成績を中期的に極大化することを最重視し、それを目的としたポートフォリオ運用、リスク管理及びパフォーマンス評価を行います。一定以上の流動性に留意しつつ、プライベートアセット、外国アセット、不動産等への投資を含めて運用を行ってまいります。 ③運用事業非公開市場で取引される資産であるプライベートアセットは、世界的にも注目されており、市場の拡大が続いております。プライベートアセットの投資リターンは上場資産より高い場合もあり、リスクに見合ったリターンが期待できます。そのため、プライベートアセットの運用資産残高の増加に注力いたします。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、後述の中期経営計画『資産運用・資産形成を通じてお客さまとそのご家族の人生の伴走者となる』において、2028年度3月期の達成目標として以下の計数目標を掲げております。中期経営計画の1年目となった2026年3月期は、全社を挙げてゴールベースアプローチ型営業を徹底した成果が出ており、2026年3月末時点で総預り資産が前期末比21.3%増加の2兆3,855億円、ストック商品(投資信託とラップ商品)預り資産が前期末比33.2%増加の5,639億円と順調に推移しております。実質ストック収益実質販管費カバー率についても、信託報酬の増加により実質ストック収益が増加したことにより、前期比6.9ポイント増加の35.6%となりました。 KPI2028年3月期 達成目標2026年3月期実績ROE(自己資本利益率)8%以上6.0%ストック商品預り資産8,000億円以上5,639億円総預り資産2兆5,000億円以上2兆3,855億円実質ストック収益(注)1 実質販管費カバー率(注)240%以上35.6%女性管理職比率15%以上15.0%エンゲージメントスコア(注)380%以上75.8% (注)1 信託報酬とラップ報酬の合計額から金融商品仲介業者等に支払う仲介手数料分を除外した収益額(注)2 アイザワ証券の販売費・一般管理費から金融商品仲介業者等に支払う仲介手数料を除外した額 (注)3 当社グループのエンゲージメント調査において、アイザワ証券グループに愛着や誇りを感じる、もしくはやや感じると回答する割合 (4) 内部管理体制の整備・運用状況① 内部牽制組織、組織上の業務部門及び管理部門の配置状況、社内規程の整備状況その他内部管理体制の強化のための牽制組織の状況当社グループは、内部監査の独立性を高めるため、内部監査を所管する監査部をいずれの業務ラインにも属さない独立した部署として設置しております。監査部は、「内部監査規程」に基づき、毎期初に策定する「内部監査計画書」に従って監査を実施し、監査結果報告会において監査対象部門と問題点の共有化を図ったうえで改善を指示し、改善状況の確認を行います。また、当社グループの内部統制については、統制組織及び統制手段の両面から内部牽制が有効に機能する仕組みを構築しております。統制組織としては、日本証券業協会の「協会員の内部管理責任者等に関する規則」に基づき、内部管理を担当する取締役1名を「内部管理統括責任者」として定めております。内部管理責任者は組織上、コンプライアンス部に属しており、人事上の評価につきましては組織の上長並びに内部管理統括補助責任者が行うこととし、内部管理体制の充実に努めております。これらの制度を通じ、金融商品取引法その他法令諸規則等の遵守、投資勧誘等の営業活動、顧客管理等が適正に行われるよう社内の監査部門が中心となり、内部管理体制の整備に努めております。② 内部管理体制の充実に向けた取り組みの最近1年間における実施状況(イ) コンプライアンス評価委員会金融商品取引法をはじめとした法令・諸規則遵守の強化を図るため、社内に「コンプライアンス評価委員会」を設置し、法令違反の未然防止策の立案、社内の問題点の洗い出しと改善策の検討・具体化を図っております。(ロ) リスク管理委員会内部統制上の会社のリスクを洗い出し、業務に活かすため「リスク管理委員会」を設け、月一回定期的に業務上のあらゆる問題を討議・検討しております。(ハ) 内部統制構築プロジェクト 監査部内に内部統制専門の担当者を設け、内部統制の運用を行っております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)において、世界の株式市場は米国のトランプ政権による相互関税やイラン戦争の長期化に関する懸念で相場が調整する局面もありましたが、堅調な米国経済や歳出・減税法案の成立、FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ再開、欧州・中国の金融緩和・財政出動等を追い風に株高基調を維持しました。米国株式市場は、生成AI関連の設備投資拡大・イノベーション加速を背景に半導体やクラウド関連企業に対する物色が強まり、ダウ工業株30種平均やS&P500種、ナスダック総合等主要株価指数は史上最高値を更新しています。生成AIツールの台頭やプライベートクレジット問題、イラン戦争等のリスク要因が一時意識されましたが、底堅い雇用情勢と個人消費、半導体を中心とした好調な企業業績を背景に株価の上昇が続いています。国内株式市場は、2025年4月に発表された米国の相互関税をきっかけに日経平均株価が急落した後、米国との関税合意や生成AI関連の設備投資拡大、高市政権の誕生を背景に株価の上昇が加速し、史上最高値を更新しています。国内景気は米国の相互関税と中国との関係悪化、中東情勢緊迫化等の逆風が想定されるものの、高市政権による積極財政政策や企業の賃上げ、日銀の追加利上げ等によって経済は好循環に入るとの期待が高まっています。アジア株式市場は、世界的な生成AI関連の設備投資拡大を背景に、半導体・電子部品に強みを持つ韓国と台湾の株高が目立ったほか、輸出が好調なベトナムと金融緩和・財政出動を強化している中国(香港)の株価も上昇基調を維持しました。その中で韓国総合指数と台湾加権指数、ベトナムVN指数は史上最高値を更新し、米国から広がる国際分散投資の受け皿となっています。アジア各国の景気はまだら模様であるものの、新興産業の成長や景気支援に対する期待が株価の追い風となっています。 このような環境のもと、当社グループは2025年4月に企業理念を刷新し、パーパス(私たちの存在意義)「より多くの人に より豊かな生活を」、ビジョン(私たちのあるべき姿)「資産運用・資産形成を通じて お客さまとそのご家族の人生の伴走者となる」、バリュー(私たちが大切にする価値観)としてチャレンジ・リレーションシップ・プロフェッショナリズム・チームワークを定めるとともに、ステークホルダーの皆さまに対するコミットメント(約束)として「アイザワ宣言」を策定しました。また、新企業理念に基づき、2026年3月期から2028年3月期までの3年間を計画期間とする中期経営計画「資産運用・資産形成を通じて お客さまとそのご家族の人生の伴走者となる」を策定しました。事業戦略として証券事業の変革・投資事業のグレードアップ・運用事業の再構築を掲げ、安定的にROE目標(8%以上)を達成できる事業構造・収益構造への抜本的な変革を進めております。中期経営計画の1年目となる当期は、証券事業においてゴールベースアプローチ(GBA)型営業の徹底というきわめて大きな改革を実行し、収益構造の転換が着実に進展しました。 当社グループは、証券事業を主軸とし、投資事業、運用事業を展開しております。各事業における取組みは以下のとおりです。 [証券事業]証券事業を営むアイザワ証券株式会社は、収益構造の安定化に向けた改革を実行しております。全社一丸となってGBA型営業を推進しており、お客さまとそのご家族の不安を解消(安心を提供)し、ライフプランの実現に向けて伴走支援しております。GBA型の営業スタイルを確立するため、2025年4月より一部の店舗を試行店として展開し、お客さまとそのご家族と着実に対話を重ねております。2026年4月より全店展開することで、さらなるGBA型営業の徹底を図っております。このGBA型営業を通じて、ストック商品(投資信託とラップ商品)の残高積上げに注力し、相場環境に左右されにくい安定的な収益構造の実現を目指しております。2026年3月末時点で総預り資産2兆3,855億円(前年度末比4,193億円増)、うちストック商品預り資産5,639億円(同1,406億円増)となりました。プラットフォームビジネスにおいては、ライフプランの実現に向けて伴走者を必要とするお客さまを有する、金融商品販売を本業としない金融商品仲介業者(IFA業者)や預金金融機関と連携し、対面証券ならではの手厚いサポートを提供しております。資産形成層のお客さまの積立投資口座の獲得と積立金額の増加に取り組んでおり、顧客基盤の拡大を図っております。2026年3月末時点でプラットフォームビジネスにおける預り資産3,657億円(同926億円増)、うちストック商品預り資産1,377億円(同498億円増)となりました。プラットフォームビジネスの拡大に伴い、販売費・一般管理費が増加しておりますが、資産形成層のお客さまへアプローチする重要なチャネルであるため、引き続き本ビジネスの強化に取り組んでまいります。当期の証券事業における業績は、好調な相場環境により株式委託手数料が増加し、またストック商品預り資産残高の伸長により信託報酬が増加した結果、営業収益201億27百万円(前年度比12.6%増)、営業利益10億54百万円(同313.2%増)、税引前利益8億67百万円(同139.4%増)となりました。 [投資事業]投資事業を営むアイザワ・インベストメンツ株式会社は、国内外の成長企業や、配当金を含め安定的な期待収益が見込める企業等、中長期投資を基本に上場有価証券への投資を行っております。また、有望なベンチャー企業へ投資し、将来的な上場へ向けてサポートを行っているほか、ベンチャーキャピタルファンドやプライベートエクイティファンド、プライベートデットファンド等への投資を行っております。国内不動産に対する直接投資も行い、主に首都圏においてレジデンスを中心に物件を保有し、賃料収入による収益を得ております。当社グループにおいて、投資事業は連結業績の安定化と資産収益性向上に貢献する重要な事業と位置付けており、運用成績を中期的に極大化することを最重視し、それを目的としたポートフォリオ運用、リスク管理及びパフォーマンス評価を行っております。当期の投資事業における業績は、前年度に計上した投資先ファンドからの収益(分配金等)が減少したことにより、営業収益が前年度比65.4%減の8億32百万円となりました。また、非上場資産に投資するファンドの評価損や営業投資有価証券の減損損失の計上により、7億22百万円の営業損失となりました。一方で、投資有価証券の売却損益は一定水準の利益を確保したため、税引前利益は25億58百万円(同37.3%減)となり、連結純利益の確保に寄与しました。 [運用事業]運用事業を営むあいざわアセットマネジメント株式会社は、「日本で最も投資家に求められるオルタナティブ資産運用会社」になることを目標に掲げ、プライベートエクイティのセカンダリー投資を中心とするオルタナティブ資産の運用を行っております。当期の運用事業における業績は、営業収益1億94百万円(前年度比54.0%減)、ヘッジファンド事業の撤退に伴う費用増加により営業損失3億64百万円、税引前損失3億43百万円となりました。 アイザワ証券グループは、2024年10月に社債に係る発行登録を行い、2024年10月28日(効力発生日)から2026年10月27日までの2年間で上限300億円の社債を発行する予定です。本社債発行は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、当社グループの将来の成長に必要な資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。 これからも当社は、グループ各社がそれぞれの強みを発揮することで、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 ①財政状態及び経営成績の状況a. 財政状態当連結会計年度末の資産合計は1,243億24百万円と、前連結会計年度末に比べ147億95百万円の増加となりました。当連結会計年度末の負債合計は738億37百万円と、前連結会計年度末に比べ119億8百万円の増加となりました。当連結会計年度末の純資産合計は504億86百万円と前連結会計年度末に比べ28億87百万円の増加となりました。 b. 経営成績当連結会計年度の経営成績は、営業収益は209億73百万円(前年度比1.9%増)、営業利益は26百万円(同98.6%減)、経常利益は6億66百万円(同74.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は27億52百万円(同13.2%減)となりました。 c.セグメント毎の経営成績証券事業の営業収益は201億27百万円(前連結会計年度比12.6%増)、セグメント利益は10億54百万円(同313.2%増)となりました。運用事業の営業収益は1億94百万円(同54.0%減)、セグメント損失は3億64百万円となりました。投資事業の営業収益は8億32百万円(同65.4%減)、セグメント損失は7億22百万円となりました。上記のセグメント別営業収益には、セグメント間の内部営業収益又は振替高が含まれており、セグメント利益は連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ92億13百万円増加し、223億75百万円となりました。当連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は45億3百万円となりました。これは主に預り金の増加、信用取引負債の減少によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は34億70百万円となりました。これは主に投資有価証券の取得、投資有価証券の売却によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は11億56百万円となりました。これは主に短期社債の発行、短期社債の償還、配当金の支払によるものです。 ③ トレーディング業務の概要トレーディング商品:当連結会計年度末のトレーディング商品の残高は以下のとおりです。 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)資産の部のトレーディング商品(百万円)347135 商品有価証券等(百万円)347135 株式・ワラント(百万円)12120債券(百万円)226115受益証券等(百万円)00負債の部のトレーディング商品(百万円)2448 商品有価証券等(百万円)2448 株式・ワラント(百万円)2448 トレーディングのリスク管理:トレーディング業務は、市況の変化に影響を受けやすく、取引商品の多様化並びにマーケットリスクが複雑化しておりますので、リスク管理は極めて重要と認識しております。当社グループのリスク管理の基本は、財務状況に合せたリスクを適切にコントロールすることであります。このため当社の連結子会社であるアイザワ証券株式会社では「自己計算による売買取引の実施権限に関する規程」を定め、ポジション枠、ロスカットルール、与信枠等の設定をしております。また、リスク管理は、商品部門、営業部門から独立したコンプライアンス部が掌握し、トレーディングポジションの状況は経営者に毎日報告されており、損益と合わせて報告書が月例取締役会に提出され分析・検討が行われております。また、自己売買に関するポジション管理を目的とした、リスク管理委員会において、多様な取引手法やポジション枠の増加につきリスクをより正確に把握、監視する体制としております。 ④ 生産、受注及び販売の実績当社グループは、金融商品取引業を営む会社を中核とする企業集団であるため、「生産、受注及び販売の実績」に該当する事項はありません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績等(イ)財政状態(資産合計)当連結会計年度末の資産合計は1,243億24百万円と、前連結会計年度末に比べ147億95百万円の増加となりました。主な要因は、現金・預金98億34百万円の増加、預託金22億24百万円の増加、投資有価証券33億24百万円の増加によるものです。(負債合計)当連結会計年度末の負債合計は738億37百万円と、前連結会計年度末に比べ119億8百万円の増加となりました。主な要因は、信用取引負債23億68百万円の減少、預り金70億37百万円の増加、短期社債60億85百万円の増加によるものです。 (純資産合計)当連結会計年度末の純資産合計は504億86百万円と前連結会計年度末に比べ28億87百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金3億12百万円の減少、その他有価証券評価差額金32億6百万円の増加によるものです。 (ロ)経営成績(営業収益)当連結会計年度の営業収益は209億73百万円(前年度比1.9%増)となりました。営業収益のおもな内訳は次のとおりです。1)受入手数料当連結会計年度の受入手数料は、167億13百万円(同17.8%増)となりました。科目別の概況は以下のとおりです。ⅰ)委託手数料委託手数料は株式委託取引の増加により、72億12百万円(同25.0%増)となりました。ⅱ)引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は、国債の取扱いの増加により36百万円(同11.3%増)となりました。ⅲ)募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、投資信託の販売の増加により33億15百万円(同1.2%増)となりました。ⅳ)その他の受入手数料その他の受入手数料は、投資信託報酬の増加等により、61億49百万円(同20.2%増)となりました。2)トレーディング損益当連結会計年度のトレーディング損益は、24億74百万円(同18.2%減)となりました。科目別の概況は以下のとおりです。ⅰ)株券外国株国内店頭取引売買代金の減少により、20億78百万円(同17.2%減)となりました。ⅱ)債券外国債券の取扱いに伴う収益の減少により、1億22百万円(同29.3%減)となりました。ⅲ)その他外国為替取引から生じる損益の減少等により、2億73百万円(同19.9%減)となりました。3)金融収益金融収益は受取利息の増加等により9億75百万円(同10.1%増)となりました。金融費用は支払利息の増加等により1億20百万円(同21.0%増)となりました。これにより、金融収支は8億54百万円(同8.8%増)となりました。4)その他の営業収益その他の営業収益は営業投資有価証券売上高の減少等により8億10百万円(同67.4%減)となりました。なお、その他の営業費用は営業投資有価証券売上原価の増加等により9億47百万円(同103.1%増)となりました。 (販売費・一般管理費)販売費・一般管理費は、取引関係費及び人件費の増加等により、198億79百万円(同9.6%増)となりました。(営業外損益)営業外収益は受取配当金4億86百万円、収益分配金2億61百万円等により9億1百万円となりました。営業外費用は支払利息1億14百万円、社債利息1億22百万円等により2億61百万円となりました。これにより営業外損益は6億40百万円の利益(同6.5%減)となりました。 (特別損益)特別利益は投資有価証券売却益により38億65百万円となりました。特別損失は投資有価証券償還損2億70百万円等により3億75百万円となりました。これにより特別損益は34億89百万円の利益となりました。 b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループは、2025年4月に策定した中期経営計画において、2026年3月期から2028年3月期までを、お客さまとそのご家族の資産運用・資産形成の伴走者としてのビジネスモデルを確立し、安定的にROE目標を達成できる事業構造・収益構造に転換する3年間と位置付けております。中期経営計画の1年目となる当期は、証券事業においてゴールベースアプローチ(GBA)型営業の徹底というきわめて大きな改革を実行しました。相場環境に左右されにくい安定収益の確保に努め、ストック商品(投資信託とラップ商品)預り資産が大きく増加し、収益構造の転換が着実に進展しました。投資事業は、非上場資産の評価損等により営業赤字となりましたが、上場株式の売却利益計上により事業全体としては黒字となり、連結純利益の確保に寄与しました。運用事業は費用増加がありましたが、将来を見据えた事業再構築に尽力しているためであります。引き続き、将来の利益拡大のための改革を実行してまいります。 c. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、企業理念であるパーパス・ビジョン・バリューと「アイザワ宣言」のもと、2025年4月に策定した中期経営計画において、お客さまとそのご家族の資産運用・資産形成の伴走者としてのビジネスモデルを確立し、安定的にROE目標を達成できる事業構造・収益構造に転換することを目標としております。この目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、連結ROE(自己資本利益率)8%以上、証券事業におけるストック商品預り資産8,000億円以上、総預り資産2兆5,000億円以上、実質ストック収益 実質販管費カバー率40%以上を掲げております。 d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容証券事業は株式委託手数料の増加等により、営業収益は201億27百万円(前連結会計年度比12.6%増)、セグメント利益は10億54百万円(同313.2%増)となりました。運用事業は運用報酬の減少に伴い、営業収益は1億94百万円(同54.0%減)、セグメント損失は3億64百万円となりました。投資事業は営業投資有価証券売上高の減少に伴い、営業収益は8億32百万円(同65.4%減)、セグメント損失は7億22百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b. 資本の財源及び資金の流動性当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、信用取引買付代金の顧客への貸付であります。信用取引買付代金は株式市況の変動の影響を受けますが、当社グループは主に日本証券金融株式会社の貸借取引により調達しております。また、不測の事態に備え、安定的かつ機動的な財務運営を行うため、三井住友信託銀行株式会社と総額7億50百万円のコミットメントラインを設定しております。なお、当連結会計年度における当社グループの借入金の総額は148億61百万円です。借入の内訳は金融機関等からの短期借入金75億12百万円、証券金融会社からの信用取引借入金20億33百万円、金融機関からの長期借入金53億15百万円です。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に固定資産の減損会計、税効果会計、貸倒引当金、賞与引当金、役員賞与引当金、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び法人税等であり、継続して評価を行っております。当社グループの採用した重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
事業リスク
- 主要事業の前提に係るリスク金融商品取引法に基づき金融商品取引業の登録を受けていますが、法令違反があった場合、登録取り消しや業務停止命令を受ける可能性があります。これにより、主要な事業活動が停止し、業績に重大な影響が出る恐れがあります。
- 市場の変動に伴うリスク株式や債券市場の価格が下落したり低迷したりすると、取引量が減少し、受取手数料が減少する可能性があります。また、自己資金で行うトレーディングでは、株価や金利、為替などの市場価格の急激な変動が、会社の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 競合による収益悪化リスク金融商品取引業界では、手数料の自由化や新規参入により競争が激化しています。特にオンライン取引専門の業者や銀行の参入が増えており、競争力が低下すると、会社の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末において判断したものであります。 (1) 事業関連について① 主要な事業の前提に係るリスク当社グループでは、主要な事業活動である金融商品取引業務につき、金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録(登録番号関東財務局長(金商)第3283号)を受けております。金融商品取引業者は、金融商品取引業又はこれに付随する業務に関し、法令又は法令に基づく規定に違反した時は、登録又は認可の取消し、一定期間の業務停止又は何らかの改善命令を受ける可能性があります。現時点において当社グループはこれらの取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 市場の縮小に伴うリスク株式・債券相場の下落又は低迷により、流通市場の市場参加者が減少し、売買高や売買代金が縮小する場合、あるいは発行市場において計画の延期や中止が行われた場合、当社グループの受入手数料が減少する可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 相場の急激な変動に伴うリスク当社グループでは、自己勘定で市場リスクを内包するトレーディングを行っておりますので、株価・債券価格・金利・為替その他市場価格等の変動により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 競合によるリスク当社グループが属する金融商品取引業界においては、株式の売買委託手数料の自由化、規制緩和に伴う他業態からの新規参入等をはじめとした環境変化が進行しております。とりわけ、近年においては、オンライン取引に特化した金融商品取引業者の台頭、銀行の金融商品取引仲介業の解禁等もあり、当業界を取り巻く環境は年々厳しさを増す傾向にあります。そのため、このような事業環境の中で、競争力を低下させた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 業務範囲の拡大に伴うリスク当社グループは株式市況に過度に依存しない収益体質を構築するため、金融商品取引業務以外の金融関連業務を行うことを目的として、投資事業組合や匿名組合等への投資並びに新規業務を行っております。これらの投資及び新規業務への開始に際してはその採算性等について十分な検討を行っておりますが、投資先の事業及び新規業務が計画的に遂行できなかった場合等においては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 財務関連について① 信用取引に伴うリスク信用取引においては、顧客への信用供与が発生し、市況の変動によっては顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります。株式相場の変動等により、担保となっている有価証券等の価値が低下した場合等、各顧客に追加で担保の差し入れを求める場合があります。顧客が追加担保の差し入れに応じない場合には、担保となっている代用有価証券を処分いたしますが、株式相場が急激に変動し、顧客への信用取引貸付金を十分に回収できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、取引所取引における先物取引及びオプション取引(売建て)につきましても類似のリスクがあります。② 固定資産の減損に関するリスク当社グループが保有する固定資産について、資産の収益性低下等により投資額の回収が見込めなくなる可能性があります。これに伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に規定される減損損失を認識するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。③ 年金債務に関するリスク当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。 (3) 資金調達について当社グループは事業の特性上、日常業務の遂行に必要となる大量の資金を機動的かつ安定的に調達する必要があります。このため、長期・短期借入金といった安定的な資金調達に加えて、金融機関との間にコミットメントラインを設定する等、資金調達手段の多様化を図っております。また、調達による借換リスクを低減させるため、資金調達源の分散を図っております。ただし、経済情勢やその他の要因により、当社グループの経営成績及び財政状態が悪化した場合には、金融市場、資本市場等からの資金調達が困難となる、もしくは資金調達コストが上昇する可能性があります。 (4) 法的規制等について当社グループは、金融商品取引法の他、各金融商品取引所、日本証券業協会等の自主規制機関による法令・諸規則等に従って業務を遂行しておりますが、将来的に当社業務に関係する法令・諸規則や実務慣行、解釈等の変更が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 自己資本規制比率について金融商品取引業者は、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率を120%以上に維持することが求められております。万一、定められた自己資本規制比率を維持できない場合は業務停止や金融商品取引業者の登録の取消しを命じられる可能性があります。そのため、当該比率が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 法令遵守に関するリスクについて当社グループは法令遵守(コンプライアンス)体制の整備を経営の最重要課題として位置付け、内部統制の整備を図り、より充実した内部管理体制の確立と役職員の教育・研修等を通じた意識徹底に努めております。こうした内部統制の整備やコンプライアンス研修は、役職員の違法行為を未然に防止するための有効な方策ではありますが、違法行為の全てを排除することを保証するものではありません。また、役職員による意図的な違法行為は、総じて周到に隠蔽行為がなされ、長期間にわたって発覚しないケースもあり、将来において当社グループの業績に影響を及ぼすような損害賠償を求められる可能性もあります。このほか、非公開情報の不適切な使用・漏洩・情報受領者と共謀等の不正行為の可能性もあります。これらの不正行為は、会社の使用者責任及び法的責任等を問われることもあり、場合によっては監督官庁より種々の処分・命令を受ける可能性があり、また、当社グループの社会的な信用が低下する可能性もあります。かかる事態の発生により、当社グループが損失(若しくは得べかりし利益の逸失)を被り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 訴訟等について顧客に対する説明不足あるいは顧客との認識の不一致などによって、顧客に損失が生じた場合には、当社グループが訴訟の対象となる可能性があります。万一、訴訟等に発展し、当社の主張と異なる判断がなされた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、現在係争中の訴訟案件につきましては当社グループの経営に重大な影響を及ぼす可能性は低いと考えております。 (8) その他① システムに関するリスク当社グループが提供するインターネット取引システム及び当社が業務上使用するコンピューターシステムが、回線の不具合、外部からの不正アクセス、災害や停電時の諸要因によって障害を起こした場合、障害規模によっては当社業務に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。② 情報セキュリティに関するリスク当社グループでは「リスク管理委員会」を組織し、「情報セキュリティ管理規程」及び「情報セキュリティマニュアル」等を制定し、情報漏洩防止体制等管理体制の強化を図っておりますが、万一、顧客情報を含む社内重要事実が社外に不正流出した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、さらに技術的、人的安全管理措置等、顧客情報の管理を図ってまいります。③ 業務処理におけるリスク有価証券の受発注に関しましては、入力項目の確認等を励行しているほか、システム上の画面表示も注意喚起する等事故防止策が図られております。さらに、約定代金及び売買単位が多量になる場合には、システム的に一定の権限を付与された者以外は入力できないシステムとなっております。しかし、万一入力項目を誤って入力し、約定が成立した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 人材の確保及び育成について当社グループは常に質の高い投資情報サービスを提供し、お客様の満足度の向上を実現できる人材の確保並びに育成が重要な経営課題と捉えております。この観点から、新規採用及び中途採用の両面から積極的に人材を採用し、かつ社内研修の充実度を高めていく方針であります。しかしながら、当社グループが必要とする人材が確保できなかった場合には、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 業務の外部委託について当社グループは、業務の効率化を図るため、業務の一部を他社へアウトソーシングしております。これらの業務委託先がシステムの故障、処理能力の限界又はその他の理由によりサービスの提供を中断又は停止し、適時に代替策を講じることができない場合には、当社グループの顧客へのサービスの提供が途絶し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループといたしましては、他社へアウトソーシングした業務を管理し、一部の業務では外部委託先の内部統制について独立監査人の報告書を入手する等のモニタリングを実施しております。⑥ 自然災害等について当社グループの証券事業を営むアイザワ証券株式会社の営業拠点は、東京近郊、東海及び関西に集中していますが、一般的に他の地域と比較して地震の頻度が多いため、それに伴う被害も受けやすい地域であるといえます。 また、大規模な地震、津波、台風、噴火等の自然災害による直接的な影響のほか、これらに起因する社会的インフラへの影響、また、コンピューター・ウィルス、テロ攻撃といった事象などにより、同様の混乱状態に陥る可能性があります。 これらの災害等により、金融商品取引に関するインフラ等への物理的な損害、従業員への人的被害並びにお客様への被害等があった場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。⑦ 気候変動等に係るリスクについて気候変動に係るリスク及び収益機会が事業活動や収益等に与える影響につきましては、今年度より新たに策定した中期経営計画において、当社が取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として認識しております。一方、当社グループにおける各事業活動や収益等に与える影響は小さく、また事業活動による環境への負荷も小さいと想定しております。今後、必要なデータの収集・分析を行い、TCFD等の国際的に確立された枠組みに基づいて適切に開示することを検討してまいります。