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アニコム ホールディングス(8715)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

保険業 金融(除く銀行)

事業の概要

  • ペット保険事業が主力
    アニコムグループは、保険持株会社である当社と5つの連結子会社で構成されており、その中核は「損害保険事業」です。特にペット保険は、犬、猫、鳥、うさぎ、フェレットなど15種類の動物を対象とし、病気やケガの診療費を補償します。契約者は保険料を支払い、アニコム損害保険株式会社が約款に基づき保険金を支払う仕組みで、保有契約件数は128万件を超えています。
  • 多様な保険商品を提供
    ペットの年齢や購入経路、補償内容に応じた様々なペット保険商品を提供しています。例えば、「どうぶつ健保ふぁみりぃ」は一般的なペット向け、「どうぶつ健保べいびぃ」は子犬・子猫向け、「どうぶつ健保しにあ」は高齢犬・猫向けなど、きめ細やかなニーズに対応しています。また、入院と手術に特化した安価なプランや、ペットが他人に損害を与えた場合の賠償責任保険特約もあります。
  • 持株会社による経営管理
    当社は保険持株会社として、グループ全体の経営管理、リスク管理、コンプライアンス強化、事業戦略の策定、グループ間のシナジー促進などを担っています。各連結子会社から経営管理料を収受することで収益を得ています。これにより、グループ全体としての効率的な運営と成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 損害保険事業
    アニコムグループの中核事業であり、売上の大部分を占めています。アニコム損害保険株式会社がペット保険を提供しており、契約者が保険料を支払い、ペットの病気やケガの診療費に対して保険金を支払うビジネスモデルです。2024年度の経常収益は676.8億円、経常利益は49.4億円と過去最高を記録しており、グループ全体の収益を牽引する稼ぎ頭です。
  • ペット向けインターネットサービス事業
    株式会社シムネットが運営する「みんなのブリーダー」「みんなの子猫ブリーダー」などのブリーダーマッチングサイトや里親マッチングサイトが主な事業内容です。このプラットフォームは日本最大級であり、ペット保険契約件数の増加にも貢献しています。2024年度の売上は22.63億円で、損害保険事業とのシナジー創出を目指しています。
  • その他の事業
    動物病院支援事業、保険代理店事業、動物医療分野における臨床・研究事業、遺伝子検査等事業、その他事業が含まれます。例えば、アニコム パフェ株式会社による遺伝子検査事業や健康イノベーション事業(歯みがきジェル、腸内ケア商品など)、アニコム先進医療研究所株式会社による動物病院事業(58病院)や再生医療研究などが該当します。これらの事業は、ペットの健康増進と保険事業の強化を目的としています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PropertyAndCasualtyInsuranceReportableSegment 事業 605 − −
InternetServiceForPetsReportableSegment 事業 23 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,304 文字
3 【事業の内容】アニコムグループは、保険持株会社である当社、アニコム損害保険株式会社をはじめとした連結子会社5社により構成されています。当社は、経営管理及びそれに附帯する業務を行う持株会社として、各連結子会社の経営状況を把握し、グループのリスク管理及び、コンプライアンスの強化に努めるとともに、グループとしての事業戦略の策定及び、グループ間におけるシナジー発揮の促進等を業とし、経営管理料を収受しています。なお、当社は、特定上場会社等に該当しており、これによりインサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとしています。事業の系統図は以下のとおりです。当社グループは、中核事業となる「(1)損害保険事業」、「(2)ペット向けインターネットサービス事業」、「(3)動物病院運営事業」、「(4)健康イノベーション事業」、「(5)その他の事業 ①動物病院支援事業 ②保険代理店事業 ③遺伝子検査等事業 ④その他事業」を行っており、各事業の内容は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 (1) 損害保険事業 アニコム損害保険株式会社のペット保険は、契約者が保険契約に基づく保険料を支払い、保険契約期間中に対象となるペット(犬、猫、その他(鳥、うさぎ、フェレット、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲ、チンチラ、ヘビ)の15種)が病気やケガで診療を受けたとき、その診療費に対し、約款に基づき保険金を支払うものです。なお、アニコム損害保険株式会社の保有契約件数は1,392,772件となっており、取扱商品は以下のとおりです。 商品対象動物窓口精算通院入院手術概要〇〇〇〇ご家庭等で飼養されている所定年齢以下の指定の動物種を対象にしています。(犬、猫、鳥、うさぎ、フェレット以外につきましては、継続契約のみをご契約対象としています)保険期間は1年、保険の対象となる診療費の50%・70%を支払限度の範囲内でお支払いします。〇〇〇〇満0歳の犬、猫をご購入されると同時にペットショップ等の動物取扱業者でご契約いただける商品です。保険期間は1年、診療費につきましては、保険期間の初日から1ヶ月は保険の対象となる診療費の100%を、その後の11ヶ月はご契約のプランにより、50%・70%をお支払いします。これは、どうぶつが生後間もない時期は、病気等にかかりやすいことに対応したものです。〇〇〇〇・どうぶつ健保すまいるべいびぃ満0歳の犬、猫のお引渡日から1ヶ月に限り保険の対象となる診療費の100%をお支払いする商品です。ペットショップ等の動物取扱業者が保険を付保して販売することで、お客様がより安心してご家族としてお迎えいただけるように開発した商品です。 ・どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」の責任期間(1ヶ月)終了時にあわせて、ご契約いただける商品です。〇〇〇〇満1歳11ヶ月以下の指定の動物種をご購入されると同時にペットショップ等の動物取扱業者でご契約いただける商品です。〇〇〇〇保護犬・猫などを対象に、お迎えと同時に譲渡団体等の動物取扱業者でご契約いただける譲渡専用の商品です。契約年齢の上限はありません。保険期間は1年、診療費につきましては、保険期間の初日からご契約のプランにより、50%・70%をお支払いします。××〇〇入院と手術の補償に特化した商品で、保険料を安価に設定しています。保険期間は1年、保険の対象となる診療費の70%を支払限度の範囲内でお支払いします。〇×〇〇従来商品では新規でご契約いただけなかった、満8歳以上(上限なし)の犬・猫専用の商品です。入院と手術の補償に特化した商品です。付帯サービスの「どうぶつ健活」の結果が良好であれば「どうぶつ健保ふぁみりぃ」へ移行することもできます。保険期間は1年、保険の対象となる診療費の50%・70%を支払限度の範囲内でお支払いします。 ■その他主な特約ペット賠償責任保険ご契約いただいたどうぶつが、他人または他人の物に咬み付いたり、引っかいたりすること等によって、他人に損害を与え、飼い主様に法律上の賠償責任が生じた場合に、保険金をお支払いする特約です。所定の特約保険料を支払うことにより、「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」「どうぶつ健保きずな」「どうぶつ健保しにあ」の商品に付帯することができます。 (注) 1 「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」「どうぶつ健保きずな」の保険金支払限度額は、通院・入院は1日につき10,000円(50%プラン)、14,000円(70%プラン)とし、手術は1回につき100,000円(50%プラン)、140,000円(70%プラン)を限度としています。なお、通院・入院の限度日数は年間20日まで、手術の限度回数は年間2回までとなっています。 2 「どうぶつ健保べいびぃ」の保険金支払限度額は、通院・入院は1日につき20,000円、手術は1回につき200,000円までです。なお、通院・入院の限度日数は年間20日まで、手術の限度回数は年間2回までとなっています。 3 「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」の保険金支払限度額は、通院・入院は1日につき20,000円、手術は1回につき200,000円までです。なお、通院・入院の限度日数は月間20日まで、手術の限度回数は月間2回までとなっています。 4 「どうぶつ健保しにあ」の保険金支払限度額は、入院は1日につき10,000円(50%プラン)、14,000円(70%プラン)とし、手術は1回につき100,000円(50%プラン)、140,000円(70%プラン)を限度としています。なお、入院の限度日数は年間20日まで、手術の限度回数は年間2回までとなっています。 5 「どうぶつ健保ぷち」の保険金支払限度額は、入院は1日につき14,000円とし、手術は1回につき500,000円を限度としています。 6 保険料は動物の種別(犬、猫、鳥、うさぎ、フェレット、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲ、チンチラ、ヘビ)と年齢によって異なります。犬の場合のみ、品種に応じて5クラスに分類しており、それぞれ異なる保険料設定としています。なお、支払割合(50%・70%)は契約者が選択可能であり、その支払割合に応じて保険料を設定しています。 <商品の改定及び開発の状況>年月概要2008年4月 ペット保険「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいる」の引受開始2010年10月以下の商品改定を実施①入・通院限度日数を無制限に②支払割合90%・70%プランの新設2012年7月支払割合90%プランの取扱いを停止2014年11月以下の商品改定を実施①入・通院限度日数ありプランの新設(無制限プランの新規契約の取扱いを停止) ②鳥・うさぎ・フェレットの新規引受を停止(「どうぶつ健保ふぁみりぃ」) ③健康割増引制度の導入 2015年2月「どうぶつ健保はっぴぃ」の引受開始2016年11月「どうぶつ健保はっぴぃ」のご契約対象どうぶつに「モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲ」を追加2017年9月鳥・うさぎ・フェレットの新規引受を再開(「どうぶつ健保ふぁみりぃ」)2017年11月「どうぶつ健保ぷち」の引受開始2018年12月以下の商品改定を実施①腸内フローラ測定サービス「どうぶつ健活(けんかつ)」の付帯開始(「どうぶつ健保ぷち」は付帯対象外)②被保険者の範囲を拡大 2019年3月「どうぶつ健保はっぴぃ」のご契約対象どうぶつに「チンチラ、ヘビ」を追加 2019年11月「どうぶつ健保しにあ」の引受開始2020年11月「どうぶつ健保きずな」の販売開始 (2) ペット向けインターネットサービス事業 株式会社シムネットにおいて、ブリーダーとのマッチングサイトや譲渡などの里親マッチングサイトの運営等のペット向けインターネットサービス事業を行っています。同社が運営する「みんなのブリーダー」「みんなの子猫ブリーダー」は日本最大のブリーダーマッチングサイトであり、このプラットフォームを活用することで、当社グループの中核事業である損害保険事業のペット保険契約件数の増加に向けた効果的・効率的な施策につなげるとともに、ブリーダーサポートサービスの拡大につなげています。 (3) 動物病院運営事業 アニコム先進医療研究所株式会社において、どうぶつ医療分野における基礎研究の推進、科学的根拠に基づく診療方法の確立及び、予防・先進医療の開発に向けた研究・臨床・開発等を行うとともに、地域獣医療のサポートとしての病院承継を行っております。同社では、自ら動物病院を運営し、予防から1次・2次診療を展開しております。2025年10月に開院したJARVISどうぶつ医療センター Tokyoについては、2次診療・夜間救急を中心とした高度動物医療を提供し、症例蓄積やグループ連携を通じて、予防から高度医療までを支える成長拠点を目指しています。 (4) 健康イノベーション事業 主にアニコム パフェ株式会社において、各検査をキーにした口腔・腸内ケア商材の開発及び販売を行っております。同社では、歯周病予防のためにMA-T™を利用した歯みがきジェル「CRYSTAL JOY」や、腸内フローラの多様性を高める「7Days Food」、愛犬・愛猫の食事を美味しく健康にサポートする「CARE PUREE」の販売を開始するとともに販路の開拓を進め、日々の口腔・腸内ケアによって病気の予防を目指しています。 (5) その他事業 ① 動物病院支援事業 アニコム パフェ株式会社において、動物病院経営に必要となる顧客管理、レセプト精算、診療明細書の発行等の機能を有している動物病院カルテ管理システム「アニコムレセプター」の開発、販売及び保守業務等を行っています。「アニコムレセプター」を導入した動物病院では、顧客へ診療費の明細書を作成すると同時にアニコム損害保険株式会社への保険金請求(レセプト請求)用のデータが作成されます。同社に当該データを送付すると、調査後に保険金の支払いが実行される仕組みであり、これは動物病院の作業効率を高めるとともに、同社における保険金支払い業務の効率化に貢献しています。また、不正請求や計算ミスを未然に防止することも可能となることから、ペット保険に係る健全な業務体制構築の一助となっています。 ② 保険代理店事業 アニコム パフェ株式会社において、ペット関連の取引先企業等に対して損害保険及び生命保険の募集・販売を行っています。 ③ 遺伝子検査等事業 アニコム パフェ株式会社において、親と子の遺伝子検査を通じてペットが生まれてくる際の遺伝病を避けるべく、ペットショップ及びブリーダー向けに遺伝子検査の販売を行っております。加えて、どうぶつの健康チェックを目的とした腸内フローラ測定サービス(どうぶつ健活)の販売等を行っております。 ④ その他事業 上記のほかに、アニコム パフェ株式会社において、ペットの健康に関する24時間365日の電話相談サービス「アニコム24」の提供、ペットを失った悲しみ(ペットロス)を支えるWEBサイト「アニコム メモリアル」の運営、動物関係者に特化した人材紹介サイト「アニジョブ」の運営等を行っており、株式会社フローエンスにおいては、環境エンリッチメントに配慮した犬・猫のブリーディング事業を行っています。 [アニコムグループの事業と強み]アニコムグループは、2000年7月に創業し、当社グループの主たる事業であるペット保険事業では、2009年から2025年までの17年間連続で国内シェアNo.1(※)となっています。そうした当社グループの強みは、大きく以下の4つがあると考えています。(※)ペット保険会社各社のディスクロージャー誌及び決算公告等から当社が推計したもの ・アニコムグループの事業と強み ① 対応病院数業界トップの(※)「窓口精算システム」 ・アニコムグループの事業と強み ② 全国をカバーする営業力と、豊富な販売チャネル ・アニコムグループの事業と強み ③ 人材の多様性 ・アニコムグループの事業と強み ④ シナジー創出の追求 (※)2026年3月時点 当社調べ アニコムグループの事業と強み ① 対応病院数業界トップの「窓口精算システム」 アニコム損害保険株式会社では、人の国民健康保険と同様、窓口で保険証を提示すれば、自己負担分を支払うだけで済む保険の仕組み「窓口精算システム」を日本で初めて構築しました。このシステムは、少額かつ高頻度に利用されるペット医療の特性に合わせ、保険の使いやすさを重視したビジネスモデルであり、アニコム損害保険株式会社の最大の強みだと考えています。例えば、契約者が郵送で保険会社に請求する従来型のビジネスモデルでは、1件ごとに振込手数料、郵送費、査定等の事務コストがかかりますが、この「窓口精算システム」により、これらのコストを大幅に圧縮することができています。アニコム損害保険株式会社には、年間約480万件の保険金の請求が行われていますが、そのうち約9割が、この「窓口精算システム」による請求となっており、高い業務効率を達成しています。現在、この窓口精算ができる「アニコム対応病院」は約7,000病院(全国の病院の5割以上)を超え、その数は他社と圧倒的な差があります。また、2017年5月からは業界初の試みとして、コミュニケーションアプリ「LINE」での保険金請求サービスを開始しています。これまで保険契約者に必要であった書類の記入や郵送の手間を省き、早く簡単に保険金請求ができるようになっています。 アニコムグループの事業と強み ② 全国をカバーする営業力と、豊富な販売チャネル [01 NB(New Born)チャネル]アニコム損害保険株式会社の最大のチャネルは、ペットショップの新生児を対象とした「NB(New Born)チャネル」です。国内の主要なペットショップやブリーダーと代理店契約を締結し(1,352社と代理店契約締結。店舗数は5,122店舗)、生体販売時にペット保険を販売しています。こうしたペットショップ代理店では、アニコム損害保険株式会社の主力商品のひとつである「どうぶつ健保べいびぃ(ペットショップで販売される0歳の犬・猫を契約対象とするペット保険)」を販売しており、お客様がペットの購入と同時に保険を申込むことで、ペットショップの店頭から自宅にペットを連れて帰る、その瞬間から補償が開始されることになります。アニコム損害保険株式会社では、現在、ペットショップに加えて、猫の譲渡会やブリーダーからの直販のチャネルの開拓も進めており、さまざまなペットとの「出会いの場面」における保険販売に注力していきたいと考えています。 [02 一般チャネル]Web(当社直販・Web代理店)や銀行窓口などの金融機関の窓口で販売するチャネルです。主に、既に飼育されている全年齢の犬や猫などが対象であり、豊富なマーケットが特徴です。NBチャネルに比べ加入時の年齢が高いことから、損害率への影響を考慮しながら戦略的なマーケティングを行いつつ、拡大させており、注力しているチャネルです。 アニコムグループの事業と強み ③ 人材の多様性当社グループには、獣医師資格を持つアニコムファミリーが121名在籍し、日本で最も獣医師が集まる企業の一つです。この専門家集団の利点を活かし、他社には真似できない保険引受体制や査定体制の質の向上を図っています。また、疾患統計の抽出・分析、遺伝子や腸内細菌等の研究、論文や学会での発表、専門誌への執筆、獣医師向けセミナーの実施など、専門性を活かして獣医療業界の発展にも寄与しています。獣医師の他にも、当社グループには、農学/理学/薬学/歯学博士、弁護士、公認会計士、アクチュアリー(保険数理士)、弁理士、データサイエンティストやデザイナーなど、多種多様な専門家が働いており、これらの人材が当社グループの戦力の源泉となっています。 アニコムグループの事業と強み ④ シナジー創出の追求 2000年の会社設立時から予防型保険の確立を理念として掲げ、「予防」をキーワードとした各種取組みや研究開発を通じて、社会課題の解決に資することを経営のミッションとしています。四半世紀の保険事業で得られたデータベースをもとに、グループ内に限らずペット業界全般、さらに業界をも超えるシナジーを創出することを目指しています。具体的に以下の事業からシナジー創出を追求していきます。①データ分析力 保有する犬90万頭、猫30万頭のビッグデータから、がんを含む様々な病気や若齢発症の原因を特定し、適切な対策を講じることで更なる予防を実現していくことを目指しています。②高度先進医療 ロボット手術を含む最先端の高度獣医療を提供する動物病院においては、整形外科、脳外科のほか、歯科、消化器内科などあらゆる分野のスペシャリストがどうぶつの診療にあたっています。また、リバーフィールド社製の手術支援ロボットSaroa(サロア)を導入することで、繊細かつ高度な技術が研ぎ澄まされている日本の外科獣医療水準の更なる高度化に貢献し、日本のみならず世界の獣医療発展を促進していきます。③新商品の開発 口腔ケア商材である「CRYSTAL JOY」は、内閣総理大臣賞を受賞したMA-T™が配合され、適切なオーラルケアができているか確認できるよう香りや味でごまかさない「無色透明・無味・無臭」が特徴のどうぶつ用の歯磨きジェルです。また、多様な食材を使用し毎日手軽に続けられる「7Days Food」は、腸内フローラの多様性や腸内環境を高めるためのヒューマングレードな手作りフードです。これらの商材からどうぶつの健康促進だけでなく健康寿命延伸の実現といった企業価値向上も目指していきます。④他社企業との連携 ペットとの暮らしをより豊かなものにするためには、幅広い視点が必要と考え、ペット産業に関わらず、住宅・防災・製薬等、様々な企業と提携しています。 [事業系統図]当社は持株会社として各連結子会社の経営管理を行い、経営管理料を収受しています。なお、各連結子会社との系統図は事業の内容の冒頭に記載のとおりです。 [保険募集・保険金支払体制]アニコム損害保険株式会社における保険募集・保険金支払体制の概要は以下のとおりです。 ①保険募集体制NBチャネルでは、ペットショップ代理店において、「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保べいびぃ」「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」「どうぶつ健保すまいるふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」「どうぶつ健保ぷち」の6種のペット保険商品を取り扱っています。これらの商品は、アニコム損害保険株式会社とペット保険契約者との契約となりますが、「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」は、同社とペットショップとの契約となり、同契約を締結したペットショップで販売された0歳の犬・猫が、ペット保険の補償対象になります。 ②保険金支払体制1 契約者がアニコム損害保険株式会社の対応動物病院にて診療を受けた場合は、対応動物病院の会計窓口で保険金相当分を差し引いた金額のみをお支払いいただき保険金請求手続きは完了します。2 契約者がアニコム損害保険株式会社の対応動物病院ではない、未対応の動物病院にて診療を受けた場合は、一旦窓口で診療費の全額を支払い、別途アニコム損害保険株式会社へ請求を行うことで、後日保険金が支払われます。3 「どうぶつ健保べいびぃ」及び「どうぶつ健保すまいるべいびぃ」では、保険契約後の1ヶ月間は、補償対象となる診療費の100%が補償されます。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ペット保険の競争激化により、商品内容・サービス・価格等の競争が生じているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
保険業法に基づく規制や、ペット保険事業への参入には許認可が必要となるため。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:国内のペット業界が衰退するリスク / ペット保険事業の保険引受が減少するリスク / ペット保険の損害率の上昇リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

アニコムはペット保険分野で高いブランド認知度と「どうぶつ健保」という独自のサービス名を有している。ペット保険市場におけるパイオニアとしての地位は、新規参入企業に対する心理的障壁となる。ただし、ブランド力は絶対的ではなく、競合のマーケティング次第で揺らぐ可能性もある。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ペット保険は、一度加入すると継続利用する傾向が強い。特に、長年利用しているペットの年齢が上がると、新規保険への切り替えが難しくなる場合がある。また、アニコムの保険は、獣医師ネットワークや付帯サービスが充実しており、顧客が他の保険へ乗り換える際の不便さもスイッチングコストとなり得る。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ペット保険業において、明確なネットワーク効果は見られない。加入者数の増加が直接的に保険サービスの価値向上に繋がる構造ではない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

保険業は一般的に、規模の経済や構造的なコスト優位性を築きにくい。アニコムも、他社と比較して著しく低いコスト構造を持つわけではない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ペット保険市場において、アニコムは主要プレイヤーの一つであり、一定の市場シェアを確保している。規模の経済により、保険料率の安定化やサービス提供の効率化に貢献している可能性がある。しかし、市場全体がまだ成熟しておらず、絶対的な寡占状態ではない。

  • 豊富なデータと予防型保険
    アニコムは120万頭以上の加入動物と日々1万件以上の診療情報から得られる膨大なデータを活用し、病気のリスク要因特定や発症確率の解明を進めています。この分析に基づき、腸内細菌叢の多様性や口腔内ケアの重要性を提唱し、「予防型ペット保険」の確立に注力しています。これは、単に治療費を補償するだけでなく、ペットの健康寿命を延ばすことを目指す独自の強みです。
  • 多様な事業連携によるシナジー
    ペット保険事業を核としつつ、ブリーダーとのマッチングサイト運営、遺伝子検査、動物病院支援、口腔・腸内ケア商品の提供、再生医療研究など、ペットのライフステージ全体をカバーする事業を展開しています。これらの事業が相互に連携し、例えばブリーダー支援が保険契約数の増加につながるなど、グループ全体で相乗効果を生み出しています。
  • 高い顧客利便性と販売網
    アニコム損害保険は、全国の動物病院で利用できる「窓口精算システム」を提供しており、飼い主が動物病院の窓口で保険証を提示するだけで、自己負担分のみを支払うことができます。これにより、保険金請求の手間が省け、顧客の利便性が向上しています。また、全国をカバーする営業力と多様な販売チャネルも強みとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 予防型ペット保険の確立
    アニコムグループは「予防型ペット保険の確立」を経営戦略の柱としています。これは、ペットの病気を未然に防ぎ、健康寿命を延ばすことを目指すものです。膨大な診療データや遺伝子検査データを活用し、病気のリスクを特定し、腸内ケアや口腔ケアなどの健康増進サービスを提供することで、単なる保険に留まらない価値創造を目指しています。
  • 事業領域の拡大とシナジー創出
    ペット保険事業を中核としつつ、事業領域を「ブリーディング・子犬猫のマッチングサポート」「健診付き保険・口腔・腸内ケア商材等の提供」「医療の提供」へと拡大しています。これにより、ペットの誕生から生涯にわたる健康をサポートする有機的なポートフォリオを形成し、各事業が相互に好影響を与え合うシナジー効果の最大化を図っています。
  • ERM(統合的リスク管理)の推進
    安定的な事業成長と収益性確保のため、ERM(統合的リスク管理)を推進しています。リスクを回避するだけでなく、リスクを評価し、コントロールしながら収益を拡大する方針です。ペット保険市場の競争激化をリスクと捉えつつも、ニーズの顕在化と捉えて拡販を推進し、適切な資本配分とモニタリングを通じて自己資本を管理する体制を整えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、その達成等を保証するものではありません。 (1) 会社経営の基本方針アニコムグループは、社名に掲げた「ani(命)+communication(相互理解)=∞(無限大)」を企業活動の根源にすえています。これは、命のあるものすべてがお互いに理解し、尊重し合い、ともに一つの目的に向かって力を合わせることで、これまで不可能と思われていたことが可能になると考えているからです。こうした考えのもと、私たちアニコムでは、ペット保険事業を柱に、この無限大の価値創造力を活かし、世界中に「ありがとう」を拡大することを、グループの経営理念として掲げています。 (2) アニコムグループの理念体系<中長期的な経営戦略>近年、日本の15歳未満の人口は減少を続けており、約1,300万人である一方、犬猫の飼育頭数はそれを上回る約1,600万頭と推計されており、ペット業界の市場規模も2024年には1兆9,108億円注)へと伸長しています。また、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻等を経て人々の不安や孤独が高まる中、人々の不安や孤独を癒す存在としてペットの需要はますます高まっています。その結果、保険市場においてペット保険がとりわけ注目されるようになり、主要な保険会社による参入が相次ぐこととなりました。当社グループは、それぞれの命が持つ個性の違いを互いに尊重しあい、分業協力することで、世界中に「ありがとう」を拡大することを経営理念としています。その実現のため、2000年の創業以来「予防型ペット保険の確立」に注力してまいりました。生まれながらに遺伝的脆弱性を抱えるペットの健康のためには、後天的なケアが重要です。当社グループでは、加入動物139万頭超、日々1万件以上の診療情報による膨大なデータを活用し、病気のリスクを高める要因の特定や発症確率の解明を進めています。その分析結果から、遺伝的脆弱性をカバーするキーとなるのが、腸内細菌叢の多様性と口腔内ケアであると考え、更に研究を重ねております。また、当社グループの事業領域も、引き続き保険事業を中心としつつ、川上の「適正な繁殖・流通支援及びどうぶつと家族とのマッチングサポート」、川中の「予防・未病領域を含む健康維持サービス及び各種ケア商材の提供」、川下の「一次診療から高度医療までを含む動物医療の提供」等へと拡大しており、これまで当社グループを率いてきた保険事業にも好影響を与えあう有機的ポートフォリオを形成するに至りました。注)出所:株式会社矢野経済研究所「2025年版 ペットビジネスマーケティング総覧」 <ペット保険事業とその他の事業のシナジー> (川上から川中の施策)当社グループでは、ペット保険事業で培ってきたデータ、動物医療ネットワーク、遺伝子解析技術等を活用し、どうぶつが家族に迎えられる前の段階から、健康で幸せな一生を支えるための取り組みを進めています。ブリーディングサポート領域においては、適正な繁殖・流通、どうぶつの健康管理、ブリーダーの業務支援を目的として、繁殖サポート技術の確立、往診サポート対象地域の拡大、生体引き渡しセンター「こうのとりセンター」の展開、マッチングサービスの拡充、優良ブリーダーとの協業、動物愛護法の遵守態勢強化等を進めています。これらの取り組みは、単にブリーダーの事業活動を支援するものではなく、どうぶつの健康状態や飼育環境に関する情報を、家族に迎えられる前の段階から適切に把握し、将来の疾病予防や適正飼育につなげていくための基盤づくりと位置づけています。 (川中から川下の施策)当社グループでは、どうぶつが家族に迎えられた後も、日常の健康維持から高度医療までを一貫して支える体制の構築を進めています。アニコム パフェ株式会社が展開する健康イノベーション事業では、歯周病予防を目的とした歯みがきジェル「CRYSTAL JOY」、腸内フローラの多様性向上を目指すフード、愛犬・愛猫の食事を美味しく健康的にサポートするケア商品等を提供しています。直営動物病院やEC等を通じた販売に加え、今後は保険契約者、動物病院、ブリーダー等との接点を活用し、予防・未病領域における商品・サービスの拡充を進めていきます。動物病院運営事業については、アニコム先進医療研究所株式会社を中心に、一次診療、予防診療、再生医療、高度医療までを支えるグループ内医療ネットワークの拡充を進めています。特に、JARVISどうぶつ医療センター Tokyoについては、二次診療・夜間救急を中心とした高度動物医療を提供し、症例蓄積やグループ連携を通じて、予防から高度医療までを支える成長拠点として展開してまいります。さらに、当社グループの強みである保険金データ、診療データ、カルテデータ、遺伝子検査データ等を活用し、疾病の早期発見、予防法の高度化、診療品質の向上を目指しています。今後もデータ・テクノロジーを活用したペット業界の基盤整備を進めてまいります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題<経営環境等>2025年度のペット業界全般は、新規飼育頭数が前年比約2万頭減の約78万頭となりました。一方、ペットの家族化の進展により健康管理を意識する飼い主が増えたことなどから、国内のペット保険市場の普及率は23.8%にまで伸長しています。 [犬・猫の飼育頭数の推移及びペット保険の市場規模]その他、2025年度はペットの長寿化や動物医療の高度化、インフレによる医療費上昇が続き、ペット保険への関心が更に高まる一方、競争激化や損害率上昇により、ネット型保険を中心に事業撤退が相次ぎ、合従連衡が進行しました。当社グループは、そのような環境変化も踏まえつつ、これまで培ってきたグループ全体のリソース全てを用いて、ペット保険事業の経営効率向上、ひいてはペット業界全体の経営効率向上を目指していきたいと考えています。 <中期経営計画2025-2027> 当社グループでは、2030年度の第二期創業期完了を見据えた経営ビジョン実現に向け、2025年5月に「中期経営計画2025-2027」を策定いたしました。2025年から2027年までの3年間については、同ビジョン実現に向けた基盤を構築する第2フェーズと位置付け、保険会社の予防サービスの深化(差別化)、及び予防ケア「健診×医療×保険」の統合ペットヘルス基盤の構築を通じて、どうぶつ業界における川上から川下までを発展的に繋ぐインフラプレーヤーとして無限大の価値を社会に提供するとともに、当社グループの着実な利益成長と資本効率の向上を進めるフェーズとし、主要経営数値目標と主要KPI目標を重要な経営上の指標としています。その初年度である2025年度の実績は次のとおりです。 アニコム損害保険株式会社の新規の保険契約件数は26.6万件(前期比8.3%増)、保有契約件数は139.2万件(前期末比8.1%増)と堅調な伸長を継続しました。また、機動的な資産運用により資産運用収益が増加し、保険以外のシナジー創出事業などによって、その他経常収益も増加しました。当社グループ全体としては、保険事業を中心に堅調に伸長したことで、最終的な当社グループの経常収益は過去最高の738.4億円となり、経常利益は35.4億円となりました。配当性向については30.2%となり、中期経営計画の目標である30%水準に到達しております。規制当局により、保険の健全性に係る新たな資本規制(ESR及びリスク係数等)の導入が決定されたことから、今後新たに創出されるリスク量を勘案しながら目標値の再設定を行うと同時に、引き続き保険金の削減や損害率の低減に努め、ペット保険事業等の強化に取り組んでいきたいと考えています。 2026年度は、「中期経営計画2025-2027」の2年目として、目標達成に向けて策定した重点施策を引き続き着実に実行し、どうぶつの一生を豊かで健康にするための「入って健康になる保険」の実現に向けて、強みの「ペット保険事業」注1)と、どうぶつのライフステージに寄り添った「シナジー創出事業の拡大」 注2)の両輪で、社会的価値と経済的価値の両立を目指していきます。注1)予防型保険「アニコム」の独自性を追求した差別化、窓口精算システムによる高い顧客利便性と業務効率、 全国をカバーする営業力と多様な販売チャネル、豊富なデータの解析による新たな健康延伸サービス等の価値創出 多様な専門人材の積極的な登用 等注2)口腔ケア・腸内ケア商材を中心とした健康イノベーション事業の拡大、マッチングサイト及びブリーディングサポート事業の拡大、手術支援ロボットを活用した高度先進医療の実用化と拡大 [重点施策]
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、その達成等を保証するものではありません。 (1) 会社経営の基本方針アニコムグループは、社名に掲げた「ani(命)+communication(相互理解)=∞(無限大)」を企業活動の根源にすえています。これは、命のあるものすべてがお互いに理解し、尊重し合い、ともに一つの目的に向かって力を合わせることで、これまで不可能と思われていたことが可能になると考えているからです。こうした考えのもと、私たちアニコムでは、ペット保険事業を柱に、この無限大の価値創造力を活かし、世界中に「ありがとう」を拡大することを、グループの経営理念として掲げています。 (2) アニコムグループの理念体系<中長期的な経営戦略>近年、日本の15歳未満の人口は減少を続けており、約1,300万人である一方、犬猫の飼育頭数はそれを上回る約1,600万頭と推計されており、ペット業界の市場規模も2024年には1兆9,108億円注)へと伸長しています。また、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻等を経て人々の不安や孤独が高まる中、人々の不安や孤独を癒す存在としてペットの需要はますます高まっています。その結果、保険市場においてペット保険がとりわけ注目されるようになり、主要な保険会社による参入が相次ぐこととなりました。当社グループは、それぞれの命が持つ個性の違いを互いに尊重しあい、分業協力することで、世界中に「ありがとう」を拡大することを経営理念としています。その実現のため、2000年の創業以来「予防型ペット保険の確立」に注力してまいりました。生まれながらに遺伝的脆弱性を抱えるペットの健康のためには、後天的なケアが重要です。当社グループでは、加入動物139万頭超、日々1万件以上の診療情報による膨大なデータを活用し、病気のリスクを高める要因の特定や発症確率の解明を進めています。その分析結果から、遺伝的脆弱性をカバーするキーとなるのが、腸内細菌叢の多様性と口腔内ケアであると考え、更に研究を重ねております。また、当社グループの事業領域も、引き続き保険事業を中心としつつ、川上の「適正な繁殖・流通支援及びどうぶつと家族とのマッチングサポート」、川中の「予防・未病領域を含む健康維持サービス及び各種ケア商材の提供」、川下の「一次診療から高度医療までを含む動物医療の提供」等へと拡大しており、これまで当社グループを率いてきた保険事業にも好影響を与えあう有機的ポートフォリオを形成するに至りました。注)出所:株式会社矢野経済研究所「2025年版 ペットビジネスマーケティング総覧」 <ペット保険事業とその他の事業のシナジー> (川上から川中の施策)当社グループでは、ペット保険事業で培ってきたデータ、動物医療ネットワーク、遺伝子解析技術等を活用し、どうぶつが家族に迎えられる前の段階から、健康で幸せな一生を支えるための取り組みを進めています。ブリーディングサポート領域においては、適正な繁殖・流通、どうぶつの健康管理、ブリーダーの業務支援を目的として、繁殖サポート技術の確立、往診サポート対象地域の拡大、生体引き渡しセンター「こうのとりセンター」の展開、マッチングサービスの拡充、優良ブリーダーとの協業、動物愛護法の遵守態勢強化等を進めています。これらの取り組みは、単にブリーダーの事業活動を支援するものではなく、どうぶつの健康状態や飼育環境に関する情報を、家族に迎えられる前の段階から適切に把握し、将来の疾病予防や適正飼育につなげていくための基盤づくりと位置づけています。 (川中から川下の施策)当社グループでは、どうぶつが家族に迎えられた後も、日常の健康維持から高度医療までを一貫して支える体制の構築を進めています。アニコム パフェ株式会社が展開する健康イノベーション事業では、歯周病予防を目的とした歯みがきジェル「CRYSTAL JOY」、腸内フローラの多様性向上を目指すフード、愛犬・愛猫の食事を美味しく健康的にサポートするケア商品等を提供しています。直営動物病院やEC等を通じた販売に加え、今後は保険契約者、動物病院、ブリーダー等との接点を活用し、予防・未病領域における商品・サービスの拡充を進めていきます。動物病院運営事業については、アニコム先進医療研究所株式会社を中心に、一次診療、予防診療、再生医療、高度医療までを支えるグループ内医療ネットワークの拡充を進めています。特に、JARVISどうぶつ医療センター Tokyoについては、二次診療・夜間救急を中心とした高度動物医療を提供し、症例蓄積やグループ連携を通じて、予防から高度医療までを支える成長拠点として展開してまいります。さらに、当社グループの強みである保険金データ、診療データ、カルテデータ、遺伝子検査データ等を活用し、疾病の早期発見、予防法の高度化、診療品質の向上を目指しています。今後もデータ・テクノロジーを活用したペット業界の基盤整備を進めてまいります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題<経営環境等>2025年度のペット業界全般は、新規飼育頭数が前年比約2万頭減の約78万頭となりました。一方、ペットの家族化の進展により健康管理を意識する飼い主が増えたことなどから、国内のペット保険市場の普及率は23.8%にまで伸長しています。 [犬・猫の飼育頭数の推移及びペット保険の市場規模]その他、2025年度はペットの長寿化や動物医療の高度化、インフレによる医療費上昇が続き、ペット保険への関心が更に高まる一方、競争激化や損害率上昇により、ネット型保険を中心に事業撤退が相次ぎ、合従連衡が進行しました。当社グループは、そのような環境変化も踏まえつつ、これまで培ってきたグループ全体のリソース全てを用いて、ペット保険事業の経営効率向上、ひいてはペット業界全体の経営効率向上を目指していきたいと考えています。 <中期経営計画2025-2027> 当社グループでは、2030年度の第二期創業期完了を見据えた経営ビジョン実現に向け、2025年5月に「中期経営計画2025-2027」を策定いたしました。2025年から2027年までの3年間については、同ビジョン実現に向けた基盤を構築する第2フェーズと位置付け、保険会社の予防サービスの深化(差別化)、及び予防ケア「健診×医療×保険」の統合ペットヘルス基盤の構築を通じて、どうぶつ業界における川上から川下までを発展的に繋ぐインフラプレーヤーとして無限大の価値を社会に提供するとともに、当社グループの着実な利益成長と資本効率の向上を進めるフェーズとし、主要経営数値目標と主要KPI目標を重要な経営上の指標としています。その初年度である2025年度の実績は次のとおりです。 アニコム損害保険株式会社の新規の保険契約件数は26.6万件(前期比8.3%増)、保有契約件数は139.2万件(前期末比8.1%増)と堅調な伸長を継続しました。また、機動的な資産運用により資産運用収益が増加し、保険以外のシナジー創出事業などによって、その他経常収益も増加しました。当社グループ全体としては、保険事業を中心に堅調に伸長したことで、最終的な当社グループの経常収益は過去最高の738.4億円となり、経常利益は35.4億円となりました。配当性向については30.2%となり、中期経営計画の目標である30%水準に到達しております。規制当局により、保険の健全性に係る新たな資本規制(ESR及びリスク係数等)の導入が決定されたことから、今後新たに創出されるリスク量を勘案しながら目標値の再設定を行うと同時に、引き続き保険金の削減や損害率の低減に努め、ペット保険事業等の強化に取り組んでいきたいと考えています。 2026年度は、「中期経営計画2025-2027」の2年目として、目標達成に向けて策定した重点施策を引き続き着実に実行し、どうぶつの一生を豊かで健康にするための「入って健康になる保険」の実現に向けて、強みの「ペット保険事業」注1)と、どうぶつのライフステージに寄り添った「シナジー創出事業の拡大」 注2)の両輪で、社会的価値と経済的価値の両立を目指していきます。注1)予防型保険「アニコム」の独自性を追求した差別化、窓口精算システムによる高い顧客利便性と業務効率、 全国をカバーする営業力と多様な販売チャネル、豊富なデータの解析による新たな健康延伸サービス等の価値創出 多様な専門人材の積極的な登用 等注2)口腔ケア・腸内ケア商材を中心とした健康イノベーション事業の拡大、マッチングサイト及びブリーディングサポート事業の拡大、手術支援ロボットを活用した高度先進医療の実用化と拡大 [重点施策]
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度におけるアニコムグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりです。 ①経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇や海外経済の不確実性の影響がみられたものの、企業収益の改善や雇用・所得環境の向上を背景に、個人消費は底堅く推移し、設備投資やインバウンド需要も回復するなど、内需を中心に景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価動向の先行きに加え、中東情勢の緊迫化など地政学的リスクの高まりに伴うエネルギー価格の上昇や金融資本市場への影響が懸念されるなど、世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。このようななか、当社グループの中核子会社であるアニコム損害保険株式会社の重点施策と位置付けている「ペット保険の更なる収益力向上」に向け、堅調なペット飼育需要の継続に加え、販売チャネルの営業活動強化の様々な取組みや他社からの契約移管により、業績については堅調に推移しています。なお、当社グループの当連結会計年度の連結経営成績は次のとおりです。保険引受収益64,103百万円(前期比8.9%増)、資産運用収益1,640百万円(同3.4%増)、新規事業等を含むその他経常収益8,103百万円(同12.0%増)を合計した経常収益は73,846百万円(同9.1%増)となりました。一方、保険引受費用46,620百万円(同11.2%増)、営業費及び一般管理費20,706百万円(同16.0%増)などを合計した経常費用は70,303百万円(同12.1%増)となりました。この結果、経常利益は3,543百万円(同28.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,204百万円(同32.1%減)となりました。 当社グループの事業セグメントは、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表(セグメント情報等)」に記載のとおり、“損害保険事業(ペット保険)”、“ペット向けインターネットサービス事業”、“動物病院運営事業”、“健康イノベーション事業”、“その他の事業”です。最近2連結会計年度の経常収益をセグメント別に示すと、次のとおりです。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)対前年増減(△)率金額(百万円)金額(百万円)(%)損害保険事業(ペット保険)60,47965,8178.8 損害保険(アニコム損害保険㈱)60,47965,8178.8 (うち正味収入保険料)58,86264,1038.9ペット向けインターネットサービス事業2,2402,2701.3動物病院運営事業2,1692,40110.7健康イノベーション事業34657365.8その他の事業2,4472,78313.7 動物病院支援34938610.6 保険代理店142039.3 遺伝子検査等3203354.6 その他1,7622,04115.8合計67,68373,8469.1 (注)当連結会計年度より、従来「ペット向けインターネットサービス事業」及び「その他」に含まれていた「動物病院運営事業」及び「健康イノベーション事業」について質的な重要性が高まったため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分により作成しております。 <損害保険事業>損害保険事業の経常収益は、前年同期比5,338百万円増(同8.8%増)の65,817百万円となりました。アニコム損害保険株式会社では、重点施策と位置付けている「ペット保険の更なる収益力向上」に向け、堅調なペット飼育需要の継続に加え、販売チャネルの営業活動強化の様々な取組みや他社からの契約移管により、新規契約件数は266,231件(前年同期比8.3%増)、保有契約件数は1,392,772件(前期末から104,849件の増加・同8.1%増)と堅調な伸長を継続しています。〔新規契約件数・保有契約件数の推移〕E/I損害率注1)については、ペットの平均寿命の伸長やどうぶつ医療の高度化、インフレの影響による診療費の高止まりなどにより、62.2%と前年同期比で1.6pt上昇いたしました。既経過保険料ベース事業費率注2)は、他社契約移管コストの発生によって、32.8%と前年同期比で0.5pt上昇いたしました。この結果、両者を合算したコンバインド・レシオ(既経過保険料ベース)は前年同期比で2.1pt上昇し95.0%となりました。 注1) E/I損害率:発生ベースでの損害率。 (正味支払保険金+支払備金増減額+損害調査費)÷既経過保険料にて算出。 注2) 既経過保険料ベース事業費率:発生ベースの保険料(既経過保険料)に対する発生ベースの事業費率。 損保事業費÷既経過保険料にて算出。 〔E/I損害率・既経過事業費率の推移〕 〔コンバインド・レシオの推移〕 なお、保険引受業務、資産運用業務に関する2連結会計年度の比較並びに当連結会計年度のソルベンシー・マージン比率は、以下のとおりです。 (ⅰ)保険引受業務アニコム損保における保険引受の実績は以下のとおりです。(イ) 元受正味保険料(含む収入積立保険料)区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)構成比(%)対前年増減(△)率(%)金額(百万円)構成比(%)対前年増減(△)率(%)ペット保険58,836100.08.464,042100.08.8合計58,836100.08.464,042100.08.8(うち収入積立保険料)(-)(-)(-)(-)(-)(-) (注)1.元受正味保険料(含む収入積立保険料)とは、元受保険料から元受解約返戻金及び元受その他返戻金を控除したものです。(積立型保険の積立保険料を含む)2.諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。 (ロ) 正味収入保険料区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)構成比(%)対前年増減(△)率(%)金額(百万円)構成比(%)対前年増減(△)率(%)ペット保険58,862100.08.564,103100.08.9合計58,862100.08.564,103100.08.9 (注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。 (ハ) 正味支払保険金区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)構成比(%)対前年増減(△)率(%)金額(百万円)構成比(%)対前年増減(△)率(%)ペット保険33,345100.09.337,213100.011.6合計33,345100.09.337,213100.011.6 (注)諸数値はセグメント間の内部取引相殺後の金額であります。 (ⅱ)資産運用業務アニコム損保の資産運用実績は以下のとおりです。(イ) 運用資産区分前連結会計年度(2025年3月31日現在)当連結会計年度(2026年3月31日現在)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)預貯金15,42327.98,28113.0コールローン----買入金銭債権----有価証券29,41953.342,62667.0貸付金440.1--土地・建物1,3722.52,7204.3運用資産計46,26083.853,62884.3総資産55,217100.063,584100.0 (ロ) 有価証券区分前連結会計年度(2025年3月31日現在)当連結会計年度(2026年3月31日現在)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)国債--6,87616.1地方債4,48815.35,48612.9社債4,42815.15,20112.2株式2,3698.13,3127.8外国証券----その他の証券18,13361.621,74951.0合計29,419100.042,626100.0 (注) 「その他の証券」は、証券投資信託の受益証券等です。 (ハ) 利回り運用資産利回り(インカム利回り)区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)収入金額(百万円)平均運用額(百万円)年利回り(%)収入金額(百万円)平均運用額(百万円)年利回り(%)預貯金914,4820.13813,6700.3コールローン------買入金銭債権------有価証券72830,2352.480534,0212.4貸付金0451.40181.8土地・建物411,3733.0422,1242.0小計78046,1371.788749,8351.8その他------合計780--887-- (注) 平均運用額は、原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しています。 (ニ) 資産運用利回り(実現利回り)区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)資産運用損益(実現ベース)(百万円)平均運用額(取得原価ベース)(百万円)年利回り(%)資産運用損益(実現ベース)(百万円)平均運用額(取得原価ベース)(百万円)年利回り(%)預貯金914,4820.13813,6700.3コールローン------買入金銭債権------有価証券1,27430,2354.21,51634,0214.5貸付金0450.10180.4土地・建物411,3733.0422,1242.0その他------合計1,32546,1372.91,59849,8353.2 (注) 平均運用額(取得原価ベース)は原則として各月末残高(取得原価または償却原価)の平均に基づいて算出しています。 (ホ) 資産運用利回り(実現利回り)にその他有価証券の評価差額等を加味した時価ベースの利回り(時価総合利回り)は以下のとおりです。なお、資産運用損益等(時価ベース)は、資産運用損益(実現ベース)にその他有価証券に係る評価差額(税効果控除前の金額による)の当期増加額を加算した金額です。また、平均運用額(時価ベース)は、平均運用額(取得原価ベース)にその他有価証券に係る期首評価差額(税効果控除前の金額による)を加算した金額です。区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)資産運用損益等(時価ベース)(百万円)平均運用額(時価ベース)(百万円)年利回り(%)資産運用損益等(時価ベース)(百万円)平均運用額(時価ベース)(百万円)年利回り(%)預貯金914,4820.13813,6700.3コールローン------買入金銭債権------有価証券31128,5011.11,95031,3246.2貸付金0450.10180.4土地・建物411,3733.0422,1242.0その他------合計36244,4020.82,03147,1384.3 (ⅲ)ソルベンシー・マージン比率損害保険会社は、自然災害や市場の急変など、発生頻度は低いものの大きな損失が生じうるリスクに備え、十分な資本を保有しておく必要があります。そうした「通常の予測を超えるリスク」に対して、どれだけ支払余力(=ソルベンシー・マージン)を持っているか表したものがソルベンシー・マージン比率です。 この比率が100%以上あれば、その損害保険会社は必要な備えができているため一定の健全性が確保されていると評価されますが、100%を下回った場合には、早期是正措置により、金融庁長官によって早期に経営の健全性の回復を図るための措置がとられます。2026年3月期末のソルベンシー・マージン比率につきましては、2026年7月末に発行予定のディスクロージャー誌において公表することを検討しています。 (イ)連結ベースのソルベンシー・マージン比率国内保険持株会社は、保険業法施行規則第210条の11の3及び第210条の11の4ならびに令和7年金融庁告示第74号の規定に基づき、ソルベンシー・マージン比率を算出します。アニコム ホールディングス株式会社における2026年3月末のソルベンシー・マージン比率は、早期是正措置の発動基準である100%は上回る見込みです。 (ロ)単体ベースのソルベンシー・マージン比率国内保険会社は、保険業法施行規則第86条及び第87条ならびに令和7年金融庁告示第74号の規定に基づき、ソルベンシー・マージン比率を算出します。アニコム損害保険株式会社における2026年3月末のソルベンシー・マージン比率は、早期是正措置の発動基準である100%は上回る見込みです。 <ペット向けインターネットサービス事業>ペット向けインターネットサービス事業の経常収益は、前年同期比30百万円増(同1.3%増)の2,270百万円となりました。株式会社シムネットにおいては、犬や猫を販売するブリーダーと飼い主のマッチングサイトや保護された犬や猫の譲渡の機会を提供する里親マッチングサイトの運営等の「ペット向けインターネットサービス事業」を行っております。同社が運営する「みんなのブリーダー」は日本最大のブリーダーマッチングサイトであり、このプラットフォームを活用することで、当社グループの中核事業である損害保険事業のペット保険契約件数の増加に向けた効果的・効率的な施策につなげるとともに、ブリーダーサポートサービスの拡大につなげています。 <動物病院運営事業>動物病院運営事業の経常収益は、前年同期比231百万円増(同10.7%増)の2,401百万円となりました。アニコム先進医療研究所株式会社においては、どうぶつ医療分野における基礎研究の推進、科学的根拠に基づく診療方法の確立及び、予防・先進医療の開発に向けた研究・臨床・開発等を行うとともに、地域獣医療のサポートとしての病院承継を行っております。同社では、自ら動物病院を運営し、予防から一次・二次診療を展開しておりますが、JARVISどうぶつ医療センター Tokyoについては、二次診療・夜間救急を中心とした高度動物医療を提供し、症例蓄積やグループ連携を通じて、予防から高度医療までを支える成長拠点を目指しております。 <健康イノベーション事業>健康イノベーション事業の経常収益は、前年同期比227百万円増(同65.8%増)の573百万円となりました。主にアニコム パフェ株式会社において、各検査をキーにした口腔・腸内ケア商材の開発及び販売を行っております。同社では、歯周病予防のためにMA-T™を利用した歯みがきジェル「CRYSTAL JOY」や、腸内フローラの多様性を高める「7Days Food」、愛犬・愛猫の食事を美味しく健康にサポートする「CARE PUREE」の販売を開始するとともに販路の開拓を進め、日々の口腔・腸内ケアによって病気の予防を目指しています。 <その他の事業>その他の事業の経常収益は、前年同期比335百万円増(同13.7%増)の2,783百万円となりました。 ・動物病院支援事業アニコム パフェ株式会社において、動物病院経営に必要となる顧客管理、レセプト精算、診療明細書の発行等の機能を有しているカルテ管理システム「アニコムレセプター」の開発、販売、保守等を行っており、当連結会計年度における経常収益は386百万円(前連結会計年度比10.6%増)となりました。 ・保険代理店事業アニコム パフェ株式会社において、ペット関連の取引先企業等に対して損害保険及び生命保険の募集・販売を行っており、当連結会計年度における経常収益は20百万円(前連結会計年度比39.3%増)となりました。 ・遺伝子検査等事業アニコム パフェ株式会社において、親と子の遺伝子検査を通じてペットが生まれてくる際の遺伝病を避けるべく、ペットショップ及びブリーダー向けに遺伝子検査の販売を行っております。加えて、どうぶつの健康チェックを目的とした腸内フローラ測定サービス(どうぶつ健活)の販売等を行っておりますが、遺伝子検査の検体受注の安定等により、当連結会計年度における経常収益は335百万円(前連結会計年度比4.6%増)となりました。 ・その他事業上記のほかに、アニコム パフェ株式会社において、ペットの健康に関する24時間365日の電話相談サービス「アニコム24」の提供、ペットを失った悲しみ(ペットロス)を支えるWEBサイト「アニコムメモリアル」の運営、動物関係者に特化した人材紹介サイト「アニジョブ」の運営等を行っており、株式会社フローエンスにおいて、ブリーディング事業を行っております。その結果、その他事業全体としての経常収益は2,041百万円(前連結会計年度比15.8%増)となっています。 ②資産、負債及び資本の状況当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,198百万円増加して76,693百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産の増加3,347百万円であります。また、資産運用効率の向上を図るため、現預金から有価証券へシフトいたしました。その結果、現預金が13,068百万円減少した一方で、有価証券が13,200百万円増加いたしました。負債の部は、前連結会計年度末に比べ3,323百万円増加して47,751百万円となりました。その主な要因は、保険契約の増加に伴う保険契約準備金の増加2,305百万円及びその他負債の増加5,957百万円、社債の減少5,000百万円であります。純資産の部は、前連結会計年度末に比べ875百万円増加して28,942百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金の増加1,567百万円及び自己株式の増加999百万円によるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より13,518百万円減少し、9,092百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)保有契約の順調な増加により、責任準備金が1,721百万円増加したこと等により4,820百万円の収入となり、前連結会計年度に比べると1,580百万円の減少となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)16,666百万円の支出となりました。主に有価証券の取得による支出21,824百万円でありますが、前連結会計年度に比べると11,575百万円の支出の増加となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)前連結会計年度では271百万円の収入でしたが、自己株式の取得による支出1,016百万円などにより当連結会計年度では1,672百万円の支出となりました。 ④生産、受注及び販売の実績当社グループの業務の性質上、生産、受注及び販売の実績として把握することが困難であるため、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しているとおり、経常収益の実績を記載しています。 (2) 経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 ①経営数値目標に対する進捗 当社グループでは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、主要経営数値目標と主要KPI目標を重要な経営上の指標としています。当連結会計年度は「中期経営計画2025-2027」の初年度に当たりますが、各経営目標指標に対する進捗は、次のとおりです。 <主要経営数値目標およびKPIに対する進捗>主要経営数値目標については、項目毎に進捗の強弱はあるものの、「中期経営計画2025-2027」の初年度として全体的に計画線上の進捗となりました。保険事業については、損害率の上昇や他社契約移管手数料の発生による事業費率の上昇により、コンバインド・レシオは上昇いたしました。当社グループでは、ROEについて、「中期経営計画2025-2027」の中では、ROE12%水準を掲げておりますが、当連結会計年度のROEについては7.7%となりました。 当社の直近の株主資本コストである7.0%(※)と比較すると0.7ポイントのエクイティ・スプレッド(「ROE>資本コスト」)の水準となっています。今後もペット保険事業に加え、保険以外の事業の収益性や投資効率の改善を図ることで資本効率の向上を図りたいと考えています。(※)当社株主資本コストの算出株主資本コストの算出には資本資産評価モデル(CAPM)を使用し、国債などの安定資産の期待収益率、株式市場のリスクプレミアムに当社の株価変動率及び株式市場全体の変動率を加味した数値を用いて推計しています。(株主)資本コスト = Rf(リスクフリーレート) + β(ベータ値) × マーケット・リスクプレミアム (対TOPIX過去5年週次) 7.0% = 2.38% + 0.827 × 5.53% 〔経常収益・経常利益の推移〕 〔ROEの推移〕経常収益 経常利益 ②財政状態の分析当社グループの当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは4,820百万円であり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、9,092百万円となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、財務体質の健全性を維持しつつ、適切な資本配分による資本効率の改善と企業価値向上の実現に向け、営業キャッシュ・フローにより得られた資金を、再投資として、財務価値・非財務価値の双方に貢献度の高い案件(事業拡大投資+サステナビリティ投資)に優先的に配分すると同時に、段階的な株主還元の改善を図り、投資と還元のバランスに配慮した配分としています。 ③重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。その作成には、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りを必要としますが、実際には見積りと異なる結果となることもあります。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、特に以下の項目については、連結財務諸表に大きな影響を及ぼすと考えています。a.有価証券の減損売買目的有価証券以外の有価証券について、時価若しくは実質価額が取得原価に比べて著しく下落した場合、回復する見込みがあると認められるものを除き、減損処理を行っています。b.支払備金保険契約に基づいて支払義務が発生したと認められる保険金等のうち、未だ支払っていない金額を見積り、支払備金として積み立てています。このうち既発生未報告損害に対する支払備金については、主に統計的見積法により算出しております。各事象の将来における状況変化などにより、支払備金の計上額が、将来の保険金支払額と異なる可能性があります。c.責任準備金保険契約に基づく将来における債務の履行に備えるため、責任準備金等を積み立てています。当初想定した環境や条件等が大きく変化し、責任準備金等を上回る支払が発生する可能性があります。d.固定資産の減損固定資産については、のれんを含む資産グループに減損の兆候があり、かつ、当該資産グループに係る割引前将来キャッシュ・フローの合計が当該資産グループの帳簿価額を下回る場合に、減損損失を計上することとしております。減損の兆候把握及び減損損失の認識判定に当たっては、各資産グループが使用されている事業の将来利益やキャッシュ・フローを予測する必要があり、これらの予測に当たっての主要な仮定は、各事業を取り巻く経営環境の変化や事業戦略の成否によって影響を受けるため、不確実性を伴うものであります。したがって、これらの仮定が変化した場合には、当連結会計年度末において減損損失の計上を不要と判断したのれんを含む資産グループについて、減損損失を計上する必要が生じる可能性があります。なお、のれんの評価に関する算出方法等、主要な仮定については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。e.繰延税金資産及び繰延税金負債繰延税金資産及び繰延税金負債については、「税効果会計に係る会計基準(平成10年10月30日企業会計審議会)」に基づき回収可能と認められる額を計上しています。

事業リスク

  • ペット業界の衰退リスク
    国内のペット飼育頭数が減少する可能性があります。動物愛護管理法の改正によるペットショップの減少、経済環境の変化、人獣共通感染症の発生懸念などが原因で、ペットの飼育頭数が減少し、アニコムグループの主要事業であるペット保険のビジネスモデルが成り立たなくなる可能性があります。これは、売上の約90%を占めるペット保険事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • ペット保険事業の競争激化と損害率上昇
    大手損害保険会社や他業種からの参入、既存企業のグループ化などにより、ペット保険市場の競争が激化しています。これにより、商品内容や価格競争が生じ、保険契約数や委託代理店数の減少、保険料単価の下落による収入保険料の減少が懸念されます。また、動物の伝染病蔓延や医療費水準の上昇、保有契約ポートフォリオの変化などにより、保険金の支払いが増加し、損害率が上昇するリスクもあります。
  • 情報セキュリティとシステムリスク
    アニコムグループは、契約者情報や動物病院情報などの機密性の高い顧客情報を扱っており、情報漏えい事故が発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償金の支払いが発生する可能性があります。また、自然災害、サイバー攻撃、システムの不備などによる情報システムの停止や誤作動は、業務継続を阻害し、情報流出や損害賠償、行政処分につながるシステムリスクも抱えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,765 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財務状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」等は、下記(2)のとおりです。これらのリスクを含む当社のリスクの管理強化のため、取締役会はリスク管理部を設置しグループ全体としてのリスク管理の推進を行っています。定性リスク/定量リスクの管理として、下記(3)のとおりリスク管理を推進しています。また、当社は、当社グループ各社が直面するリスクや、当グループ体制特有のリスクに見合った十分な自己資本等を確保し、効率性・健全性・持続性を確保した企業成長を具現化するために、下記(1)のとおり、ERM(統合的リスク管理)を推進しています。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断しています。 (1) ERMの推進事業を進めるにあたり、リスクが存在することは必須です。そのリスクを「避ける」のではなく、リスクを直視し極力漏れなく洗い出し、期待収益等と比較・評価をする。そして、リスクをコントロールしながら収益を拡大させていくことが必要と考えています。当社グループでは、安定的な事業成長や収益性を確保するために、「グループリスク選好基本方針」を定め、予防型保険の確立に向けたインフラ整備等に向けた中期経営計画を策定・開示しています。この中期経営計画および各年度の経営計画において、将来のペットマーケットなどの変化を前提にペット保険のトップライン・損害率・事業費及び事業投資等の管理を継続的に実施しています。昨今、ペット保険の競争が激化していますが、当社では、この環境変化をリスクとしてだけ受け止めるのではなく、ペット保険のニーズの顕在化、と捉えて、拡販に向けた取り組みをさらに推進しています。そのうえで、さらなるリスク管理を推進するとともに、グループ間での適切な資本配賦運営を行うことにより自己資本を管理する体制を整えており、これらを適宜モニタリングすることで当社グループにおける自己管理型の統合的リスク管理を適切に行っております。当社グループ各社が直面するリスクや当グループ体制特有のリスクに見合った十分な自己資本等を確保しつつ、効率性・健全性・持続性を確保のバランスを取りながら企業成長を目指すために、ERM※の推進を実施しています。※ERM(Enterprise Risk Management:統合的リスク管理) (2) 主要なリスク等① 主要なリスク当社グループの「主要なリスク」は、主たる事業であるペット保険事業がグループ全体の売上の約90%を占めていることを踏まえ、以下のとおり認識しています。国内のペット業界が衰退するリスク動物の愛護及び管理に関する法律の改正に伴いペットショップ等が減少しペットの飼育頭数が減少、または、国内の経済環境の変化や人獣共通感染症の発生懸念等によりペットの飼育頭数が減少し、当社のペット保険を中心としたビジネスモデルが成り立たなくなる可能性があります。ペット保険事業の保険引受が減少するリスク以前から、少額短期保険業者を中心に、多くの会社がペット保険事業に参入していましたが、大手損害保険会社のペット保険参入や他業種からのペット保険事業への参入、さらにはペット保険を主に取り扱っている損害保険会社の大手生保グループ化など、ペット保険の競争激化がさらに加速しています。これにより、商品内容・サービス・価格等の競争が生じ、当社グループのペット保険契約、委託代理店数の減少、保険料単価の下落による収入保険料が減少する可能性があります。ペット保険の損害率の上昇リスクアニコム損保が提供する保険商品は、適正な補償内容及び保険料水準を設定していますが、動物の伝染病の蔓延(動物を発生源とした新型インフルエンザのような伝染病を含みます)による動物の疾病発症率や医療費水準が上昇する可能性があります。また、保有契約のポートフォリオの変化やリスク濃縮等により、適正な保険料水準を確保できない場合や過度にリスクが集積した場合等には、経営の健全性が維持できず、当社グループの財政状態や業績に影響を与える可能性があります。資産運用リスクアニコム損保は、株式、債券及び不動産等の多様な資産にリスク分散し、また預貯金等を保有することで流動性を確保しつつ安定的な資産運用を行っています。その上で、金利水準や株価水準等の変動をモニタリングするとともに、運用資産の時価が下落するリスクを適切にコントロールするべく、ロスカットルールなどの各種の対策を講じています。しかしながら、今後、金利水準の上昇や株価の大幅な下落等により、投資資産の評価損の発生や拡大のほか、社債等の発行者が債務を履行できなくなり、その元本及び利息等の支払が滞った場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 ② その他のリスク上記の「主要なリスク」のほか、当社グループの財政状態や業績に影響を与える可能性のあるリスクを以下のとおり認識しています。(a)事業中断等に関するリスク 当社グループでは、首都直下型地震等の大規模な自然災害や新型インフルエンザの大流行等の不測の事態に備え、事業継続計画の策定をはじめとする危機管理体制を整備しています。こうした危機管理体制を整備することにより、事業中断期間における事業への影響を一定程度に抑え、継続的に事業を継続する体制を整備しています。しかしながら、事業継続が阻害されたり、想定を超える影響が生じた場合には、当社グループの財政状態や業績に影響を与える可能性があります。 (b)情報セキュリティに関するリスク当社グループは、保険事業における契約者情報をはじめ代理店や動物病院情報等の顧客情報を取り扱っており、これらの情報を、グループ各社において情報管理体制を整備し厳重に管理しています。しかしながら、グループ各社または外部の業務委託先のシステムへの不正アクセスやコンピュータウイルスの感染等により情報漏えい事故が発生した場合には、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績等に影響を与える可能性があります。 (c)システムリスク 当社グループでは、自然災害、事故、サイバー攻撃等による不正アクセス及び情報システムの開発・運用に関する不備等により、情報システムの停止・誤作動・不正使用が発生するシステムリスクを一定程度に抑え、業務を継続的に運用できる体制を整備しています。しかしながら、過失、事故、サイバー攻撃、システムの新規開発等により重大なシステム障害が発生し、対策が有効に機能せず、システムリスクが顕在化した場合には、情報の流出、システムの誤作動や停止、それらに伴う損害賠償、行政処分やレピュテーションの毀損により、当社グループの財政状態や業績に影響を与える可能性があります。 (d)法的リスク 保険代理店等における保険募集について、日常的な営業活動や監査等をつうじて適切な保険募集管理を推進しておりますが、保険業法およびその他の法令等に抵触することにより、レピュテーションリスクが発現および適切な保険事業の継続が阻害される可能性があります。 また、当社グループの各種事業において、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律や、動物の愛護及び管理に関する法律などの関連法令等に抵触することにより、レピュテーションリスクが発現および事業の継続が阻害される可能性があります。 (e)のれんの減損にかかるリスク当社グループは、他の企業または事業を取得した場合、その取得に要した費用(取得原価)が受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を上回る場合には、その超過額をのれんとして認識しており、連結貸借対照表上、のれんに計上しております。当社グループは、毎期のれんの減損損失計上の要否における判定を実施しており、のれんを含む資産グループについて、営業活動による損益が継続して赤字で推移している場合、使用範囲または方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境の著しい悪化が認められる場合、資産グループの主要な資産について、市場価格が著しく下落している場合等には、のれんの減損損失を認識する可能性があります。 (3) リスクの管理状況当社グループでは、「グループリスク管理基本方針」などを定め、グループとしてのリスク管理を推進する体制としています。そして、グループ内の多様なリスクを管理するべくリスク管理部を設置し、リスク管理を推進しています。また、リスク管理の枠組みとしては、定性リスク管理および定量リスク管理として、以下のとおり推進しています。① リスク管理基本方針当社グループでは、リスク管理を経営の最重要課題と位置づけ、取締役会は「グループリスク管理基本方針」等を定め、グループ内におけるリスク管理の基本方針として実行しています。「グループリスク管理基本方針」では当社グループとしてリスクを予見しコントロールに努めるとともに、不測の事態にあってもサービスの品質維持、事業継続ができるよう日常業務における個別リスク管理体制の構築に努める旨を定めています。また、当社子会社であるアニコム損害保険株式会社では、この基本方針に沿った「リスク管理基本方針」を制定し、主体的にリスク管理を行っています。 ② リスク管理体制当社グループでは、リスク管理に関する会議体としてグループリスク管理委員会を設置しており、本委員会にてグループの個別リスク管理の状況及び統合的に評価したリスクの状況等に関して議論を行い、取締役会へ報告等を行うことで経営におけるリスク管理等の推進を図っています。 [グループリスク管理体制] ③ 定性リスク管理当社グループのリスクの状況を把握する観点から、リスク・プロファイルを作成し、リスクの洗い出し、現状と対応状況、顕在化した場合の対応などを整理しています。リスクは変化することから、定期的な見直し等を行うことで、リスクの状況を継続的かつ網羅的に把握しています。また、エマージングリスク※については、社外のレポートを参考に定期的に洗い出しをすすめ、認識できていなかったリスクの洗い出しなどに努めています。また、リスクは時間とともに変化するため、リスク状況の変化を把握する観点から定期的にモニタリング(リスク管理点検)を行うとともに、重要なリスクについては、改善対策を行う必要性から、リスク管理計画を作成し、改善状況の進捗を把握・評価することで、リスク管理のPDCAの体制を整備しています。※エマージングリスク:現時点では当グループの経営に大きな影響を与えるとは考えにくいが、将来、大きな影響を与える可能性のあるリスク ④ 定量リスク管理(a)内部モデルによるソルベンシー評価リスク量及び自己資本等の計測手法として当社の実績等に基づく内部モデルを定め、当社のソルベンシー評価を行うとともに、各種リスクの分析等を踏まえ、その高度化を進めています。 (b)ストレス・テスト 当社グループの経営に深刻な影響を及ぼしうるリスクを把握・管理するため、過去に発生したことがない仮想シナリオを含むストレスシナリオ、リバース・ストレス・テスト、感応度テストを定期的に実施し、自己資本等の充実度への影響度を分析しています。また、深刻な影響が見込まれる場合には、速やかに対応策を検討・実施する態勢を整備しています。

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