事業の概要
- 多角的な事業展開京阪ホールディングスは、鉄道やバスといった運輸業を基盤に、不動産、百貨店などの流通業、ホテルやレジャー施設運営のサービス業など、幅広い事業を展開しています。これにより、特定の事業に依存せず、多様な収益源を確保しています。
- 沿線価値の創造鉄道事業を核として、沿線の開発や活性化に注力しています。不動産事業で住宅や商業施設を開発し、流通業やレジャー・サービス業で人々の生活を豊かにするサービスを提供することで、沿線全体の魅力を高め、相乗効果を生み出しています。
- 地域密着型ビジネス大阪、京都、滋賀を中心とした京阪沿線地域に深く根差した事業展開が特徴です。地域住民の日常生活を支える交通インフラから、観光客を呼び込むレジャー施設まで、地域社会のニーズに応えることで安定した顧客基盤を築いています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 不動産事業(Real Estate)売上1,240.53億円、営業利益223.42億円と、グループ内で最も高い売上と利益を誇る主力事業です。京阪電鉄不動産などが中心となり、沿線開発や賃貸ビル、商業施設などの不動産事業を展開し、グループ全体の収益を牽引しています。
- 運輸事業(Transportation)売上892.88億円、営業利益123.23億円を計上しており、京阪電気鉄道や京阪バスなどが担う基幹事業です。鉄道やバスの運行を通じて、沿線住民の生活を支えるとともに、観光客の誘致にも貢献しています。
- 流通事業(Retail)売上561.68億円、営業利益28.46億円で、京阪百貨店や京阪流通システムズなどが展開しています。沿線住民の消費を支える商業施設運営や小売事業を通じて、地域に密着したサービスを提供しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Transportation | 事業 | 893 | 123 | 13.8% |
| RealEstate | 事業 | 1,241 | 223 | 18.0% |
| Retail | 事業 | 562 | 28 | 5.1% |
| LeisureAndService | 事業 | 394 | 49 | 12.5% |
| Others | 事業 | 46 | 1 | 1.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社51社及び関連会社6社で構成され、その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。 <子会社> (1)運輸業事業の内容主要な会社名鉄道事業京阪電気鉄道㈱、京福電気鉄道㈱、叡山電鉄㈱、京福バス㈱、三国観光産業㈱、㈱京阪エンジニアリングサービス、㈱京阪ステーションマネジメント、㈱京阪エージェンシーバス事業京阪バス㈱、京都バス㈱、江若交通㈱、京阪京都交通㈱、ケーテー自動車工業㈱、京都京阪バス㈱、ケービー・エンタープライズ㈱ (2)不動産業事業の内容主要な会社名不動産事業当社、京阪電鉄不動産㈱、京阪建物㈱、京阪アセットマネジメント㈱、㈱ゼロ・コーポレーション、京阪カインド㈱建設事業京阪ビルテクノサービス㈱、京阪園芸㈱、京阪産業㈱、㈱かんこう (3)流通業事業の内容主要な会社名流通事業㈱京阪百貨店、㈱京阪流通システムズ、㈱京阪ザ・ストア、㈱ビオ・マーケット (4)レジャー・サービス業事業の内容主要な会社名ホテル事業㈱ホテル京阪、京阪ホテルズ&リゾーツ㈱レジャー事業大阪水上バス㈱、琵琶湖汽船㈱、㈱樟葉パブリック・ゴルフ・コース、比叡山自動車道㈱、 びわこフードサービス㈱、比叡山鉄道㈱ (5)その他の事業事業の内容主要な会社名その他の事業㈱京阪カード、㈱ビオスタイル (注)「主要な会社名」には、当社及び連結子会社を記載しております。 <関連会社>事業の内容主要な会社名鉄道事業中之島高速鉄道㈱不動産事業PANNARAI DEVELOPMENT CO., LTD.(注)「主要な会社名」には、持分法適用関連会社を記載しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 鉄道事業の運賃設定・変更には国土交通大臣の認可が必要。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 鉄道事業は鉄道事業法により国土交通大臣の許可が必要であり、運賃設定・変更には認可が必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:感染症の流行等による顧客減少や事業運営支障 / 自然災害・気候変動等による施設被害やコスト増 / 原油等の資源価格・資材価格の高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
京阪グループのブランド力は地域住民に浸透しているが、特許や規制ライセンスによる明確な独占性は限定的。沿線開発や不動産事業におけるブランド価値は存在するものの、他社との差別化要因としては弱い。
スイッチングコスト★★☆☆☆
沿線住民の鉄道利用におけるスイッチングコストは存在するが、他社路線への乗り換えやバス、自動車への転換も一定程度可能。不動産賃貸やホテル事業では顧客のロイヤリティは存在するが、乗り換え障壁は高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
鉄道事業や不動産事業において、明確なネットワーク効果は確認されない。利用者の増加が直接的にサービス価値を向上させる構造ではない。
コスト優位★☆☆☆☆
長年の事業運営による効率化や、沿線開発によるシナジー効果は考えられるが、他社と比較して圧倒的なコスト優位性を示す具体的な指標はない。規模の経済によるコスト削減効果は限定的。
規模の経済★★★☆☆
京阪沿線という特定の地域における鉄道事業、不動産開発、商業施設運営において、一定の規模の経済が働いている。地域内での寡占的な地位を築いており、効率的な事業運営が可能。
- 鉄道ネットワーク京阪グループは、大阪、京都、滋賀を結ぶ鉄道網を保有しており、これが事業の強固な基盤となっています。この広範なネットワークは、沿線住民の移動手段として不可欠であり、他の交通機関への乗り換えが難しい「スイッチングコスト」の高さが競争優位につながっています。
- 沿線開発力長年にわたる鉄道事業で培った沿線地域の土地勘と開発ノウハウが強みです。不動産事業を通じて、駅周辺の商業施設や住宅開発を一体的に進めることで、沿線の価値を向上させ、鉄道利用者の増加や不動産収益の安定化に貢献しています。
- 多角化による安定性運輸、不動産、流通、レジャー・サービスといった多岐にわたる事業ポートフォリオは、特定の市場変動リスクを分散させる効果があります。例えば、鉄道利用者が減少しても不動産賃貸収入で補うなど、事業間の相互補完により経営の安定性を高めています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 経営ビジョンの実現2050年を見据えた「美しい京阪沿線、世界とつながる京阪グループへ」という経営ビジョンの実現を目指しています。これは、単なる事業拡大だけでなく、沿線地域の魅力を高め、国内外から人々を惹きつける企業グループになることを意味します。
- 沿線価値の向上長期経営戦略として、沿線資源の発掘・深度化による事業の高付加価値化を掲げています。具体的には、京都タワーのリニューアルや三条駅周辺の開発などを通じて、沿線の歴史・文化を活かした商品やサービスを提供し、収益力向上を目指します。
- 資本効率の改善ROE(自己資本利益率)10%水準の達成を目標に、積極的な成長投資と同時に、賃貸資産の売却などによる有利子負債の適正化を図ります。これにより、収益力を強化しつつ、株主への利益還元も意識した持続的な企業価値向上を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針京阪グループでは、21世紀にも輝き、繁栄を続ける企業グループを目指して、「京阪グループ経営理念」を掲げ、経営理念実現のための基本的な取り組み姿勢を具体的に示した「経営方針」のもと、運輸業、不動産業、流通業、レジャー・サービス業などの分野で積極的な事業展開を図っております。「京阪グループ経営理念」及び「経営方針」は以下のとおりです。 <京阪グループ経営理念>京阪グループは、人の暮らしに夢と希望と信頼のネットワークを築いて、快適な生活環境を創造し、社会に貢献します。 <経営方針>○経営姿勢・地域社会、顧客、株主、社員を大切にします。・法令および社会規範を遵守し、企業の社会的責任を果たします。・自然環境にやさしい企業運営を目指し、環境の保全や資源の保護に配慮します。・常に新しいことに取り組み、自己改革を実現します。・顧客第一主義のもと、鉄道事業を基幹としたライフステージネットワークを展開し、快適な生活環境を創造します。 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、激変する将来の経営環境においても持続的な成長を続けるために、2050年を見据えた経営ビジョン「美しい京阪沿線、世界とつながる京阪グループへ」の実現に向け、長期経営戦略(目標年次2030年度)及び中期経営計画「BIOSTYLE~深化と挑戦~」(2023~2025年度)にグループ一丸となって取り組んでまいりました。今般、現行計画の達成状況と経営環境の変化を踏まえ、長期経営戦略の定量目標をさらなる高みへと引き上げ、目標達成に向けた成長ストーリーを再構築するとともに、これに基づく3ヵ年のアクションプランである中期経営計画「真価を磨く 2028」(2026~2028年度)を策定いたしました。あらためて京阪グループの「真価」である使命や強み・ポテンシャルを見つめ直し、「くらしと観光を彩るまちづくり企業」として京阪沿線の価値を高め続けるとともに、資本効率の改善に一層努め、持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。 ①長期経営戦略 定量目標アップデート当社グループは、2029年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画及び2031年3月期を目標年次とする長期経営戦略において「営業利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」、「EBITDA」(営業利益+減価償却費)、「ネット有利子負債/EBITDA倍率」及び「ROE」を重要な指標として位置付けております。翌連結会計年度予想(2027年3月期)、中期経営計画数値目標(2029年3月期)及び長期経営戦略数値目標(2031年3月期)は、以下のとおりです。 ②長期経営戦略 ROE10%に向けた成長ストーリー2030年度ROE10%水準の達成に向けて、京阪の「真価」を活かした新たな沿線価値創造とBSマネジメントによる企業価値向上を推進します。 a.沿線資源の発掘・深度化による事業の高付加価値化 沿線の拠点開発を着実に推進するとともに、沿線に息づく歴史・伝統・文化を発掘、深度化し、商品・サービスへ付加し事業を高付加価値化することで収益力向上を図ります。 b.持続的な企業価値向上に向けた資本構成の最適化 積極的な成長投資により収益力を強化し営業キャッシュフローの拡大を図るとともに、賃貸資産等の売却により有利子負債残高を適正な水準にコントロールしつつ、業績に応じた利益配当及び機動的な自己株式の取得を行うことで、資本効率を意識した持続的成長を実現します。 ③長期経営戦略 営業利益目標の達成に向けた各事業の成長ストーリーa.運輸業高効率な環境配慮型車両への更新・既存インフラ更新などに集中投資するとともに、京都を資源とした旅客誘致や高付加価値サービスの導入などにより「安全・安心」と「サービス品質」を抜本的に強化し、利益成長を図ります。 b.不動産業エリア、アセットタイプ、スキームなど広く「分散」を意識した不動産投資により高効率な収益基盤を構築し、不動産販売業における戦略的な物件販売による利益最大化や不動産賃貸業における着実な収入増加と物件売却・取得の再投資サイクル定着を図ります。 c.流通業多彩な沿線エリアの特性を踏まえ、独創的価値を強化し、沿線の需要を創造する商品・サービスにより利益率を向上させるとともに事業領域を拡大し、沿線生活インフラとしての持続的成長を図ります。 d.レジャー・サービス業積極的なホテル新規出店を行うとともにインバウンド需要を確実に捉えるためのリニューアルや沿線資源を活用した「唯一無二の滞在体験」の提供により高付加価値化を進め、収益の最大化と体験価値ブランドの確立を図ります。 ④長期経営戦略 将来に向けた重点施策・京都タワー(※)リニューアルや三条駅周辺プロジェクト、大津港活性化・再整備などの沿線まちづくり、さらには大阪IR開業や中之島線延伸などによる湾岸成長需要の取り込みを中長期的な視点で着実に推進します。・全事業が連携して「くらし」と「観光」の両面で沿線価値を磨き上げ、収益力と資本効率の向上を追求、「エリア全体の価値向上」を見据えた持続的な投資循環を確立することで、将来にわたる企業価値の向上を目指します。※「ニデック京都タワー」及び「京都タワービル」の総称
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針京阪グループでは、21世紀にも輝き、繁栄を続ける企業グループを目指して、「京阪グループ経営理念」を掲げ、経営理念実現のための基本的な取り組み姿勢を具体的に示した「経営方針」のもと、運輸業、不動産業、流通業、レジャー・サービス業などの分野で積極的な事業展開を図っております。「京阪グループ経営理念」及び「経営方針」は以下のとおりです。 <京阪グループ経営理念>京阪グループは、人の暮らしに夢と希望と信頼のネットワークを築いて、快適な生活環境を創造し、社会に貢献します。 <経営方針>○経営姿勢・地域社会、顧客、株主、社員を大切にします。・法令および社会規範を遵守し、企業の社会的責任を果たします。・自然環境にやさしい企業運営を目指し、環境の保全や資源の保護に配慮します。・常に新しいことに取り組み、自己改革を実現します。・顧客第一主義のもと、鉄道事業を基幹としたライフステージネットワークを展開し、快適な生活環境を創造します。 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループでは、激変する将来の経営環境においても持続的な成長を続けるために、2050年を見据えた経営ビジョン「美しい京阪沿線、世界とつながる京阪グループへ」の実現に向け、長期経営戦略(目標年次2030年度)及び中期経営計画「BIOSTYLE~深化と挑戦~」(2023~2025年度)にグループ一丸となって取り組んでまいりました。今般、現行計画の達成状況と経営環境の変化を踏まえ、長期経営戦略の定量目標をさらなる高みへと引き上げ、目標達成に向けた成長ストーリーを再構築するとともに、これに基づく3ヵ年のアクションプランである中期経営計画「真価を磨く 2028」(2026~2028年度)を策定いたしました。あらためて京阪グループの「真価」である使命や強み・ポテンシャルを見つめ直し、「くらしと観光を彩るまちづくり企業」として京阪沿線の価値を高め続けるとともに、資本効率の改善に一層努め、持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。 ①長期経営戦略 定量目標アップデート当社グループは、2029年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画及び2031年3月期を目標年次とする長期経営戦略において「営業利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」、「EBITDA」(営業利益+減価償却費)、「ネット有利子負債/EBITDA倍率」及び「ROE」を重要な指標として位置付けております。翌連結会計年度予想(2027年3月期)、中期経営計画数値目標(2029年3月期)及び長期経営戦略数値目標(2031年3月期)は、以下のとおりです。 ②長期経営戦略 ROE10%に向けた成長ストーリー2030年度ROE10%水準の達成に向けて、京阪の「真価」を活かした新たな沿線価値創造とBSマネジメントによる企業価値向上を推進します。 a.沿線資源の発掘・深度化による事業の高付加価値化 沿線の拠点開発を着実に推進するとともに、沿線に息づく歴史・伝統・文化を発掘、深度化し、商品・サービスへ付加し事業を高付加価値化することで収益力向上を図ります。 b.持続的な企業価値向上に向けた資本構成の最適化 積極的な成長投資により収益力を強化し営業キャッシュフローの拡大を図るとともに、賃貸資産等の売却により有利子負債残高を適正な水準にコントロールしつつ、業績に応じた利益配当及び機動的な自己株式の取得を行うことで、資本効率を意識した持続的成長を実現します。 ③長期経営戦略 営業利益目標の達成に向けた各事業の成長ストーリーa.運輸業高効率な環境配慮型車両への更新・既存インフラ更新などに集中投資するとともに、京都を資源とした旅客誘致や高付加価値サービスの導入などにより「安全・安心」と「サービス品質」を抜本的に強化し、利益成長を図ります。 b.不動産業エリア、アセットタイプ、スキームなど広く「分散」を意識した不動産投資により高効率な収益基盤を構築し、不動産販売業における戦略的な物件販売による利益最大化や不動産賃貸業における着実な収入増加と物件売却・取得の再投資サイクル定着を図ります。 c.流通業多彩な沿線エリアの特性を踏まえ、独創的価値を強化し、沿線の需要を創造する商品・サービスにより利益率を向上させるとともに事業領域を拡大し、沿線生活インフラとしての持続的成長を図ります。 d.レジャー・サービス業積極的なホテル新規出店を行うとともにインバウンド需要を確実に捉えるためのリニューアルや沿線資源を活用した「唯一無二の滞在体験」の提供により高付加価値化を進め、収益の最大化と体験価値ブランドの確立を図ります。 ④長期経営戦略 将来に向けた重点施策・京都タワー(※)リニューアルや三条駅周辺プロジェクト、大津港活性化・再整備などの沿線まちづくり、さらには大阪IR開業や中之島線延伸などによる湾岸成長需要の取り込みを中長期的な視点で着実に推進します。・全事業が連携して「くらし」と「観光」の両面で沿線価値を磨き上げ、収益力と資本効率の向上を追求、「エリア全体の価値向上」を見据えた持続的な投資循環を確立することで、将来にわたる企業価値の向上を目指します。※「ニデック京都タワー」及び「京都タワービル」の総称
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況 当連結会計年度末の財政状態は、次のとおりであります。 前連結会計年度末当連結会計年度末増減額増減率 百万円百万円百万円%総資産859,860909,54549,6855.8負債545,351559,98214,6302.7純資産314,508349,56335,05511.1 ②経営成績の状況 当連結会計年度の経営成績は、次のとおりであります。 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率 百万円百万円百万円%営業収益313,546332,47118,9256.0営業利益42,07149,1527,08116.8経常利益40,90546,9316,02514.7親会社株主に帰属する当期純利益28,26633,5815,31518.8 セグメント別の営業成績は、次のとおりであります。 当連結会計年度のセグメント別営業成績 営業収益営業利益前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率 百万円百万円%百万円百万円%運輸業91,38197,5226.712,32313,97713.4不動産業139,094146,2375.122,34226,06216.6流通業57,05957,9851.62,8462,818△1.0レジャー・サービス業39,97844,49111.34,9166,75937.5その他の事業5,1675,4094.768175156.4計332,681351,6455.742,49749,79217.2調 整 額△19,135△19,173-△426△640-連 結313,546332,4716.042,07149,15216.8 (運輸業) 運輸業全体の営業収益は97,522百万円(前期比6,140百万円、6.7%増)、営業利益は13,977百万円(前期比1,653百万円、13.4%増)となりました。営業利益の増益は、京阪電気鉄道㈱において運賃改定を実施したことに加え、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催効果などによるものです。 (不動産業) 不動産業全体の営業収益は146,237百万円(前期比7,142百万円、5.1%増)、営業利益は26,062百万円(前期比3,719百万円、16.6%増)となりました。営業利益の増益は、「けいはんな学研都市」の事業用地分譲やホテルコンドミニアム「リーガロイヤルリゾート沖縄北谷」の販売などによるものです。 (流通業) 流通業全体の営業収益は57,985百万円(前期比925百万円、1.6%増)、営業利益は2,818百万円(前期比28百万円、1.0%減)となりました。営業利益の減益は、百貨店業における前年度のインバウンド売上好調の反動などによるものです。 (レジャー・サービス業) レジャー・サービス業全体の営業収益は44,491百万円(前期比4,512百万円、11.3%増)、営業利益は6,759百万円(前期比1,843百万円、37.5%増)となりました。営業利益の増益は、大阪・関西万博の開催効果や旺盛なインバウンド需要の取り込みなどによるものです。 (その他の事業) その他の事業全体の営業収益は5,409百万円(前期比241百万円、4.7%増)、営業利益は175百万円(前期比106百万円、156.4%増)となりました。営業利益の増益は、インバウンド需要の取り込みなどによるものです。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローは、次のとおりであります。 前連結会計年度当連結会計年度増減額 百万円百万円百万円営業活動によるキャッシュ・フロー44,00740,340△3,666投資活動によるキャッシュ・フロー△63,198△42,98620,211財務活動によるキャッシュ・フロー10,1993,568△6,630現金及び現金同等物の増減額△8,9919239,914 ④生産、受注及び販売の実績 当社グループは、交通用役を提供する運輸業から、販売商品が一様でない不動産販売業、空間を提供する不動産賃貸業やホテル業、そして日用品などを販売する流通業などまで多様な事業を営んでおります。提供品目は広範囲かつ多種多様であり、同種のサービス、製品であっても、その内容、容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 そのため生産、受注及び販売の実績については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析」においてセグメントごとに業績と関連付けて示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況の分析 当社グループでは、各事業にわたり積極的な営業活動を行って、業績の向上に努めました結果、当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりとなりました。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ①財政状態の分析 当連結会計年度末の総資産につきましては、建物及び構築物や土地が増加したことなどにより、909,545百万円(前期末比49,685百万円、5.8%増)となりました。 負債につきましては、有利子負債が増加したことなどにより、559,982百万円(前期末比14,630百万円、2.7%増)となりました。なお、有利子負債(借入金、社債の合計額)は、382,786百万円(前期末比11,586百万円増)となりました。 純資産につきましては、剰余金の配当や自己株式の取得があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、349,563百万円(前期末比35,055百万円、11.1%増)となりました。 この結果、自己資本比率は37.5%(前期末比1.8ポイント上昇)となりました。 ②経営成績の分析<営業収益及び営業利益> 当連結会計年度の営業収益は332,471百万円(前期比18,925百万円、6.0%増)、営業利益は49,152百万円(前期比7,081百万円、16.8%増)となりました。これは、不動産業における「けいはんな学研都市」の事業用地分譲に加え、レジャー・サービス業や運輸業における大阪・関西万博の開催効果や、京阪電気鉄道㈱における運賃改定の実施などによるものです。 セグメント別の分析内容は、次のとおりであります。 (運輸業)a.当連結会計年度における主な取組み 鉄道事業におきましては、京阪電気鉄道㈱において、一層の安全性の向上を図るべく、祇園四条駅の1・2番線ホームに可動式ホーム柵を設置し、使用を開始いたしました。また、淀屋橋駅地下のコンコース階の大規模リニューアルを実施し、改札口内外の美装化や店舗区画の新設、動線変更を行ったほか、「淀屋橋ステーションワン」開業にあわせ、コンコース階と地上を結ぶ新たな出入口を設置いたしました。さらに、2025年10月26日、京阪線のダイヤを変更するとともに、3000系車両の「プレミアムカー」を2両連結に変更し、座席指定サービスを拡充いたしましたほか、定期券をよりスムーズに購入いただけるよう、2026年3月18日より「定期券WEB予約サービス」を導入するなど、利便性の向上を図りました。なお、今後も安全で安心な旅客輸送サービスを提供するため、2025年10月1日より京阪線及び大津線旅客運賃を改定いたしました。 バス事業におきましては、京阪バス㈱において、大阪・関西万博への来場者アクセスとして、中之島駅及び大阪駅からのシャトルバスや京都駅からの高速バスを運行いたしました。 これらの結果、運輸業全体の営業収益は、97,522百万円(前期比6,140百万円、6.7%増)となり、営業利益は13,977百万円(前期比1,653百万円、13.4%増)となりました。 b.営業成績の分析 運輸業営業成績 営業収益営業利益前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率 百万円百万円%百万円百万円%鉄道事業75,91681,4027.210,80612,32114.0バス事業23,78624,3982.61,4821,6199.3消 去△8,322△8,279-3436-計91,38197,5226.712,32313,97713.4 鉄道事業におきましては、京阪電気鉄道㈱において運賃改定を実施したことに加え、大阪・関西万博の開催効果などにより、営業収益は81,402百万円(前期比5,485百万円、7.2%増)となりました。営業費につきましては、車両新造等の設備投資に伴って減価償却費が増加しました。これらの結果、営業利益は12,321百万円(前期比1,514百万円、14.0%増)となりました。 バス事業におきましては、大阪・関西万博の来場者輸送バスの運行などにより、営業収益は24,398百万円(前期比612百万円、2.6%増)となりました。営業費につきましては、人件費や減価償却費などが増加しました。これらの結果、営業利益は1,619百万円(前期比137百万円、9.3%増)となりました。 c.京阪電気鉄道㈱の運輸成績 定期旅客収入につきましては、大阪方面の主要駅などにおける利用の増加などで、17,034百万円(前期比1,036百万円、6.5%増)となりました。定期外旅客収入につきましては、大阪・関西万博の開催効果や訪日外国人の増加に加え、運賃改定を実施したことなどで、36,128百万円(前期比2,647百万円、7.9%増)となりました。 京阪電気鉄道㈱ 運輸成績種 別単位当連結会計年度自 2025年4月1日至 2026年3月31日 対前連結会計年度増減率 %営業日数日365-営業キロキロ91.1-客車走行キロ千キロ74,903△0.8旅客人員定期千人139,3733.0定期外〃132,5291.1計〃271,9022.1旅客収入定期百万円17,0346.5定期外〃36,1287.9計〃53,1637.4運輸雑収〃3,6792.3収 入 計〃56,8427.1乗車効率%40.55-(注)乗車効率の算出は、延人キロ/(客車走行キロ×平均定員)×100によります。 京阪電気鉄道㈱ 旅客収入(対前年同月比) (不動産業)a.当連結会計年度における主な取組み 当社グループがかねてより参画してまいりました「淀屋橋駅東地区都市再生事業」について、2025年5月30日、複合施設「淀屋橋ステーションワン」が竣工、同年6月からは商業ゾーンの店舗を順次オープンしております。 不動産販売業におきましては、「京阪東ローズタウン」「南草津プリムタウン」などの土地建物のほか、「ファインレジデンス京都五条通」「ファインレジデンス烏丸五条」や、関西圏以外の物件として「ザ・ファインタワー名古屋今池」「ファインレジデンス武蔵新城」などのマンション、さらにはホテルコンドミニアム「リーガロイヤルリゾート沖縄北谷」を販売いたしました。 不動産賃貸業におきましては、2025年12月17日に賃貸ビル「ICON関内」(神奈川県横浜市)を、2026年3月31日に「昇龍苑」(京都市右京区)を取得いたしました。 これらの結果、不動産業全体の営業収益は146,237百万円(前期比7,142百万円、5.1%増)、営業利益は26,062百万円(前期比3,719百万円、16.6%増)となりました。 b.営業成績の分析 不動産業営業成績 営業収益営業利益前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率 百万円百万円%百万円百万円%不動産事業123,330129,5295.021,24724,97317.5 不動産販売業89,85894,3335.09,88312,97631.3 不動産賃貸業29,17630,7585.410,85811,4805.7 その他4,2954,4373.35055162.2建設事業23,24723,4030.71,1301,091△3.5消 去△7,483△6,695-△35△2-計139,094146,2375.122,34226,06216.6 不動産販売業におきましては、「けいはんな学研都市」の事業用地分譲やホテルコンドミニアム「リーガロイヤルリゾート沖縄北谷」の販売などにより、営業収益は94,333百万円(前期比4,475百万円、5.0%増)、営業利益は12,976百万円(前期比3,092百万円、31.3%増)となりました。 不動産賃貸業におきましては、前年度開業の「ステーションヒル枚方」の寄与などにより、営業収益は30,758百万円(前期比1,581百万円、5.4%増)、営業利益は11,480百万円(前期比622百万円、5.7%増)となりました。 (流通業)a.当連結会計年度における主な取組み ショッピングモールの経営におきましては、「淀屋橋ステーションワン」の商業ゾーンのプロパティマネジメント業務を受託し、「粋(すい)を尽くしたおもてなし」をコンセプトに、2025年6月以降、順次レストランや食物販店舗をオープンいたしました。 ストア業におきましては、淀屋橋駅コンコース階に新たに食物販店4店舗をオープンさせるなど、収益力の強化を図りました。 百貨店業におきましては、京阪百貨店守口店の開業40周年を記念し、和洋菓子ゾーンの新規店舗オープンを含むリニューアルを実施したほか、イベントスペースや食品売場を拡充するなど、競争力の強化を図りました。 これらの結果、流通業全体の営業収益は57,985百万円(前期比925百万円、1.6%増)となりましたが、営業利益は2,818百万円(前期比28百万円、1.0%減)となりました。 b.営業成績の分析 流通業営業成績 営業収益営業利益前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率 百万円百万円%百万円百万円%百貨店業24,40823,349△4.3184△121-ストア業16,14716,7803.95675771.9ショッピングモールの経営13,95414,5374.21,9952,33717.2その他4,8054,8541.09712△87.2消 去△2,257△1,536-211-計57,05957,9851.62,8462,818△1.0 百貨店業におきましては、前年度のインバウンド売上好調の反動などにより、営業収益は23,349百万円(前期比1,059百万円、4.3%減)、営業損失は121百万円(前期は184百万円の営業利益)となりました。 ショッピングモールの経営におきましては、2024年9月開業の「枚方モール」の寄与などにより、営業収益は14,537百万円(前期比582百万円、4.2%増)、営業利益は2,337百万円(前期比342百万円、17.2%増)となりました。 ストア業におきましても、同モール内に出店した「THE STORE 枚方モール店」の寄与などにより、営業収益は16,780百万円(前期比633百万円、3.9%増)、営業利益は577百万円(前期比10百万円、1.9%増)となりました。 (レジャー・サービス業)a.当連結会計年度における主な取組み ホテル事業におきましては、大阪・関西万博の開催効果や旺盛なインバウンド需要及び国内旅行需要の更なる取り込みを図るべく、各種営業活動を積極的に推進いたしましたほか、京都タワービル屋上に、エンターテイメントと食を融合させた「TOWERLAND -ROOFTOP BAR & BBQ-」を開業いたしました。また、1928年の創業からまもなく一世紀を迎える「京都センチュリーホテル」において、パブリックスペース及びメインダイニング「All Day Dining La Jyho」を刷新いたしました。調理パフォーマンスを間近でお楽しみいただけるビュッフェレストランにリニューアルするとともに、緑豊かなガーデンを望むビストロラウンジ「La Jyho Terrace」を新たに設けるなど、一層の競争力強化と施設の魅力向上に努めました。 レジャー事業におきましては、大阪水上バス㈱が大阪・関西万博の会場「夢洲」と「ユニバーサルシティポート」をむすぶ水素燃料電池船の運航を受託するなど、積極的な営業活動に努めました。 これらの結果、レジャー・サービス業全体の営業収益は44,491百万円(前期比4,512百万円、11.3%増)、営業利益は6,759百万円(前期比1,843百万円、37.5%増)となりました。 b.営業成績の分析 レジャー・サービス業営業成績 営業収益営業利益 前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率 百万円百万円%百万円百万円%ホテル事業36,16740,40811.74,6546,43938.3レジャー事業3,8384,1107.124430023.0消 去△27△27-1719-計39,97844,49111.34,9166,75937.5 ホテル事業におきましては、大阪・関西万博の開催効果や旺盛なインバウンド需要の取り込みなどにより、営業収益は40,408百万円(前期比4,240百万円、11.7%増)、営業利益は6,439百万円(前期比1,784百万円、38.3%増)となりました。 レジャー事業におきましては、大阪・関西万博の開催に伴う水素燃料電池船「まほろば」運航の受託などにより、営業収益は4,110百万円(前期比272百万円、7.1%増)、営業利益は300百万円(前期比56百万円、23.0%増)となりました。 (その他の事業) その他の事業におきましては、健康的で美しくクオリティの高い生活を実現し循環型社会に寄与するライフスタイル「BIOSTYLE」をコンセプトとして、㈱ビオスタイルが提案する商品を首都圏をはじめ全国で展開いたしましたほか、同社が運営する複合型商業施設「GOOD NATURE STATION」において積極的な営業活動と施設の魅力向上に努めました。 これらの結果、その他の事業全体の営業収益は5,409百万円(前期比241百万円、4.7%増)、営業利益は175百万円(前期比106百万円、156.4%増)となりました。 <営業外損益及び経常利益> 経常利益は46,931百万円(前期比6,025百万円、14.7%増)となりました。これは、支払利息の増加などにより営業外損益が悪化したものの、営業利益の増加が大きかったことによるものです。 <特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益> 特別損益は前連結会計年度に比べ701百万円改善しました。これは、固定資産売却益の増加などによるものです。 これらの結果、税金等調整前当期純利益は47,449百万円(前期比6,726百万円、16.5%増)となり、これから法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は33,581百万円(前期比5,315百万円、18.8%増)となりました。 ③キャッシュ・フローの分析 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比較して923百万円増加し、当連結会計年度末には14,700百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加に加え、棚卸資産の取得による支出が減少したものの、売上債権の増加や法人税等の支払額の増加などにより、前連結会計年度に比較して3,666百万円の収入減となり、40,340百万円の収入となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出の減少に加え、固定資産の売却による収入が増加したことなどにより、前連結会計年度に比較して20,211百万円の支出減となり、42,986百万円の支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出が減少したものの、社債の償還による支出が増加したことなどにより、前連結会計年度に比較して6,630百万円の収入減となり、3,568百万円の収入となりました。 ④資本の財源及び資金の流動性<財務戦略の基本方針> 当社グループは、財務健全性を維持した上で、獲得した利益や有利子負債による調達資金、資産売却による回収資金を、将来の成長を実現するための事業投資に優先的に配分することを財務戦略の基本方針としており、詳細は下記(1)~(5)に記載しております。 (1)当社グループが考える財務健全性について 当社グループは自己資本比率、ネット有利子負債/EBITDA倍率等を勘案して、財務健全性を維持してまいります。 (2)将来の成長を実現するための事業投資について 当社グループは長期経営戦略の主軸戦略である「沿線再耕」「体験価値共創」「地球環境保全」に基づき、不確実性の高い外部環境においても、将来にわたって持続的に成長する企業グループとしての基盤を築くための成長投資を実行してまいります。 (3)資金需要について 当社グループの資金需要には、営業活動に係る資金として主に運輸業における鉄道運行のための動力費、設備の修繕費、不動産業における販売用不動産の取得等があり、設備投資資金として、運輸業における鉄道設備への安全性、快適性の向上のための投資、不動産業における賃貸施設の建設資金等があります。なお、重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3.設備の新設、除却等の計画(1)重要な設備の新設等」に記載のとおりです。 このような資金需要に対し、自己資金又は借入、社債発行等により資金調達することとしております。また、運転資金の効率的な運用を行うため、複数の金融機関の間で当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。 (4)資金調達の方針について 当社グループは、財務健全性を確保した上で、さらなる金利上昇リスクに備えるために、金利動向を注視し、支払利息や償還時期を考慮しながら可能な限り調達時期の前倒しを行うとともに、長期での社債発行等、調達金利の固定化、調達期間の長期化を図ってまいります。 (5)株主還元の方針について 当社は、グループの持続的な企業価値向上に向けて、安定した経営基盤の確保及び積極的な成長投資に努めるとともに、財務健全性の維持や資本効率を勘案し、業績に応じた利益配当を実施すること、及び機動的な自己株式の取得を実施することを株主還元の基本方針としております。(配当)各期の配当額は業績に基づき連結配当性向30%程度とし、持続的な利益成長を通じた増配を目指します。※株主総会を決定機関とする年1回の期末配当を基本といたします。(自己株式取得)財務健全性及び資本効率等を踏まえた機動的な自己株式の取得を実施してまいります。 ⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している「重要な会計方針」については、「第5 経理の状況注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。 なお、当社グループにおける会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。 (固定資産の減損) 当社グループは、使用中の資産又は資産グループ、処分予定の資産又は資産グループの減損の兆候を定期的に確認しております。減損の兆候がある資産又は資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較し、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額しております。割引前将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、見積りを修正した場合には、評価の結果が変わり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性) 当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の収益力に基づく課税所得の見積りにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。将来の収益力に基づく課税所得の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、見積りを修正した場合には、繰延税金資産の取崩しが発生し、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (販売土地及び建物の評価) 当社グループは、販売土地及び建物の連結貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定しており、販売見込額から販売経費見込額を控除した正味売却価額が取得原価を下回っている場合には、当該正味売却価額をもって連結貸借対照表価額としております。正味売却価額の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、見積りを修正した場合には、評価の結果が変わり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2029年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画及び2031年3月期を目標年次とする長期経営戦略において「営業利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」、「EBITDA」、「ネット有利子負債/EBITDA倍率」及び「ROE」を重要な指標として位置付けております。 当連結会計年度の各指標は、前連結会計年度に比較して次のとおり推移いたしました。前連結会計年度からの変動は、営業利益の増加などによるものです。
事業リスク
- 外部環境変動リスク感染症の流行や自然災害、気候変動は、鉄道利用者の減少や施設への被害、事業運営の支障を引き起こす可能性があります。特に、脱炭素化に向けた規制強化は、炭素税や電力コストの増加を通じて経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
- 経済状況と競争原油・資材価格の高騰は、運輸事業の燃料費や不動産事業の建築費、ホテル事業のエネルギーコストを押し上げ、収益を圧迫する可能性があります。また、他社の新規参入や競争激化は、各事業の収益性を低下させるリスクがあります。
- 人口減少と人材確保事業エリアである大阪、京都、滋賀における少子高齢化の進行による人口減少は、鉄道旅客数の減少など、長期的な収益基盤を揺るがす可能性があります。また、採用難や人件費高騰は、事業運営に不可欠な人材の確保・育成に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)外部経営環境に関わるリスク①感染症の流行等当社グループの事業エリアにおいて、感染症の大規模流行や、それに伴う移動制限、ライフスタイルの大幅な変化等が生じた場合、当社施設を利用されるお客さまの減少や、鉄道の列車運行等の事業運営に支障をきたすことにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ②自然災害・気候変動等当社グループは、大阪府、京都府、滋賀県を中心とする事業エリアに鉄道施設をはじめとして賃貸ビルや店舗等の営業施設を多数所有しております。当該事業エリアに大きな被害をもたらす地震等の自然災害が発生した場合や、所有する施設がテロの対象となった場合を想定し、必要とされる安全対策や事業継続・早期復旧のための対策として、事業継続計画(BCP)を策定しております。しかし、全てのリスクを回避することは困難であり、回避できなかった場合には経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、脱炭素社会への動きが加速する中、低炭素化に向けた規制や政策の見直しがあった場合には、炭素税導入による税負担並びに再生可能エネルギー投資や電力需要の増大に伴う電力コストの上昇により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループは気候変動への対応を重要な課題として認識し取組みを推進するとともに、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言に賛同し、気候関連のガバナンス強化や戦略策定など同提言に基づく情報開示等を行っております。詳細は、当社ホームページ(https://www.keihan.co.jp/corporate/sustainability/environment/tcfd.html)をご参照ください。 ③原油等の資源価格・資材価格の高騰原油等の資源価格の上昇は、当社グループの鉄道事業やバス事業、レジャー事業などに大きな影響を及ぼします。また、不動産業における建築工事費や、ホテル事業、飲食店業におけるエネルギーコストについても、資源価格・資材価格が想定以上の水準にまで高騰した場合は、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④競合鉄道事業及びバス事業におきましては、当社グループの営業エリアに他社が参入してきた場合、また、流通業及びホテル事業におきましては、当社グループの店舗周辺に他社が新規進出することなどにより競争が激化した場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、当社事業エリアへの居住・誘客を促進するとともに、持続可能な社会の実現に寄与するライフスタイルの提案を通して、お客さまから共感され、選ばれる京阪グループを目指し、一層努力してまいります。 ⑤少子高齢化当社グループは、大阪府、京都府、滋賀県を事業エリアのベースとし、地域に密着した企業群でありますので、少子高齢化の進展により当該事業エリアの人口が大幅に減少した場合、鉄道旅客数の減少などにより経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。これらに対応するべく、当社事業エリアへの居住・誘客を促進するため、長期経営戦略に掲げる主軸戦略を推進しております。 ⑥人材確保・育成当社グループでは、社員のエンゲージメント向上によるパフォーマンスの最大化を進めるとともに、採用・人財開発・人財配置を通じた人財ポートフォリオの強化による経営戦略の実現を目指しておりますが、採用難や離職者の増加、あるいは人件費高騰により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦不動産市況の悪化国内外の要因により景気や金利、地価、税制が変動し、それに合わせて不動産市況が悪化する場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧海外事業展開当社グループが海外の会社への出資等をする際には、カントリーリスク及び為替リスクを勘案したうえで投資判断を行っておりますが、当該国の政治・経済・社会情勢に起因した代金回収や事業遂行の遅延・不能等、想定を上回る事態が発生し、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (2)財政状態①有利子負債当社グループにおける当連結会計年度末時点の連結有利子負債(借入金、社債の合計額)は382,786百万円となっており、今後市場金利の変動や当社格付の変更があった場合、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ②退職給付債務当社グループ従業員の退職給付費用及び債務は、主に割引率、長期期待運用収益率等の数理計算によって算出されておりますが、経済情勢の変化等によりこれらの前提条件が変更された場合や、年金資産の運用状況の悪化などがあった場合は、数理計算上の差異としてそれ以降の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ③保有資産の時価下落当社グループが保有する棚卸資産、有形・無形固定資産及び投資有価証券等は今後時価が著しく下落した場合、減損損失又は評価損を計上し経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ④企業買収等当社グループ各社は、今後の成長に向けた競争力強化のため企業買収等を行っており、また、将来行うことがあります。企業買収等の実施に当たっては、相手先企業の業績、財政状況、買収に伴うリスク等を考慮し進めるよう努めております。しかしながら、買収先企業の業績が買収時の想定を下回る場合、又は事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合には、企業買収等を行ったグループ各社においてのれん等の減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3)コンプライアンス当社グループでは、コンプライアンス経営を維持・推進するために、コンプライアンスに関する教育を定期的に実施する等の啓発活動に努めておりますが、これらに反する重大な不正・不法行為が発生した場合、当社グループの社会的信用の失墜や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (4)事故・不祥事等当社グループでは鉄道、バスなど大量の旅客を輸送する公共交通事業を営んでおり、安全管理には万全の注意を払っておりますが、大規模な事故が発生した場合には経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは多数のお客さまの個人情報を取扱っており、情報セキュリティ強化に努め、その管理には万全を期しておりますが、システムトラブルや犯罪行為により情報流出が発生した場合には京阪ブランドの信用失墜のみならず、お客さまからの損害賠償請求等により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このほか、当社グループでは、主として一般消費者を顧客としている流通業やレジャー・サービス業等において、関係法令の遵守状況の確認や品質・衛生管理・食品表示のチェックなどを実施し、販売する商品の品質・食品の安全性の確保、適切な食品表示に努めておりますが、これらについて信用毀損が生じた場合、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5)法的規制当社グループの基幹事業である鉄道事業は「鉄道事業法(昭和61年法律第92号)」の定めにより、経営しようとする路線及び鉄道事業の種別について国土交通大臣の許可を受けなければなりません(同法第3条)。なお、当該許可には期間の定めはありません。また、収入の根幹をなす旅客運賃等の設定・変更については上限を定め、国土交通大臣の認可を受けなければなりません(同法第16条)。なお、当該上限の範囲内で旅客運賃等を設定・変更しようとするときには、あらかじめ国土交通大臣に届け出なければなりません。許可の取り消しに関しては、同法第30条に定められており、同法、同法に基づく命令、同法に基づく処分・許可・認可に付した条件に違反した場合、正当な理由がないのに許可又は認可を受けた事項を実施しない場合、同法第6条に定める事業許可の欠格事由に該当することとなった場合などに許可の取り消しとなる可能性があります。現時点において同法に抵触する事実等は存在しませんが、抵触し、国土交通大臣より事業の停止や許可の取り消しを受けた場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このほか、鉄道事業以外の当社グループ会社が展開する各事業においても、様々な法令・規則等の規制の適用を受けており、遵守いたしますが、これら法的規制が変更された場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。