事業の概要
- 総合物流サービス: 山九グループは、港湾での貨物積み下ろしから倉庫保管、国内外への陸海運送、通関業務まで、物流に関するあらゆるサービスを一貫して提供しています。これにより、顧客は複数の業者と契約する手間なく、効率的なサプライチェーンを構築できます。特に、工場構内での原材料・製品輸送や管理作業も手掛けており、顧客の生産活動を物流面から強力にサポートしています。
- プラント・機工サービス: 製鉄所や石油化学工場、電力関連施設などの大型プラント建設、機器の据え付け、配管工事、さらには完成後のメンテナンスまでを一貫して請け負っています。大型重量物の輸送や、工場設備の土木・建築工事、機械の設計・製作も手掛けており、顧客の設備投資から運用、維持管理までをトータルで支援するビジネスモデルです。
- 多様な関連サービス: 物流・機工事業を補完する形で、情報システムの開発・運用、人材派遣、保険代理店業務、福利厚生のアウトソーシングなど、幅広いサービスを提供しています。これにより、顧客の多様なニーズに応えるとともに、グループ全体の収益源の多角化を図っています。特に情報システムは、物流効率化やプラント管理の高度化に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 物流事業: 港湾での荷役、海上・陸上運送、倉庫保管、通関業務、工場構内物流など、多岐にわたる物流サービスを提供しています。最新年度の売上高は約2,955億円、営業利益は約96億円で、グループの主要な収益源の一つです。特に鉄鋼、化学、電気電子業界をターゲットとし、顧客のロジスティクス最適化・高度化を目指しています。
- 機工事業: 製鉄機械、石油化学プラント、電力関連装置などの建設、据付、配管工事、メンテナンス、大型重量物輸送、機械設計・製作、土木・建築工事などを手掛けています。最新年度の売上高は約2,832億円、営業利益は約320億円と、グループの稼ぎ頭であり、高い収益性を誇ります。国内外の主要産業を支える基盤事業として、DX推進による効率化と成長事業への挑戦を進めています。
- その他事業: 情報システムの開発・運用、人材派遣、保険代理店、福利厚生のアウトソーシング、機材賃貸など、物流・機工事業を補完する多様なサービスを提供しています。これらの事業は、グループ全体のサービス提供能力を高めるとともに、収益源の多角化に貢献しています。具体的な売上や利益の記載はありませんが、グループの総合力を支える重要な役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Logistics | 事業 | 2,956 | 97 | 3.3% |
| PlantEngineeringAndMaintenance | 事業 | 2,833 | 320 | 11.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社74社、関連会社13社で構成され、当社が営む物流・機工の二事業に加えて、情報システム・人材派遣等のサービス事業を国内外において幅広く展開しております。グループ各社の事業に関わる位置付けおよび事業の種類別セグメントとの関連は、次のとおりであります。 (1) 物流事業:a. 港湾における船舶の貨物取卸し、積込み、本船内の荷繰り業務ならびにコンテナターミナルオペレーション、梱包、コンテナドレイを実施しております。 b. 船舶・艀による海上運送ならびに船舶貸渡業を実施しております。 c. 寄託を受けた貨物を倉庫に保管するとともに、保管貨物の入出庫および積替等の倉庫荷役を実施しております。 d. 長距離トラック輸送、引越・美術品輸送、環境を維持する廃棄物輸送等の特殊輸送ならびに一般貨物の自動車運送を実施しております。 e. 輸出入貨物の通関業務および船主・傭船者の代理業務ならびに国際複合輸送を実施しております。 f. お客様の工場構内において、原材料・資材および製品の輸送をはじめ、倉庫保管・管理作業等を実施しております。<主な関係会社>㈱スリーエス・サンキュウ、㈱サンキュウ・トランスポート・東京、㈱山九海陸、サンキュウエアロジスティクス㈱、Sankyu(Singapore)Pte.Ltd.、Sankyu-Thai Co.,Ltd.、Sankyu Saudi Arabia Co.、上海経貿山九儲運有限公司 (2) 機工事業:a. 製鉄機械、石油化学および電力関連装置をはじめ、一般産業機械、環境整備設備等の建設、機器据付、配管工事を実施しております。 b. 上記設備装置の建設、据付に引き続き、これら装置類のメンテナンスを実施しております。 c. 電力・エネルギー関連における各種プラント機器等の大型重量物輸送を実施しております。 d. 工作工場を有し、一般産業機械、橋梁等の設計、製作、組立を実施しております。 e. 工場構内の設備に関わる土木・建築工事を実施しております。<主な関係会社>山九プラントテクノ㈱、日本工業検査㈱、山九重機工㈱、Sankyu (Malaysia) Sdn. Bhd.、Sankyu Saudi Arabia Co. (3) その他:a. 情報システム、人材派遣、保険代理店、福利厚生等のアウトソーシング等の関連サービスを実施しております。 b. 道路や橋梁等に関わる土木・建築工事を実施しております。 c. 機材の賃貸ならびに附帯作業としてのメンテナンス、管理等を実施しております。<主な関係会社>㈱インフォセンス、サンキュウビジネスサービス㈱ 事業の系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 物価(原料・資材等)の高騰、競争の激化、競合他社の台頭や新規参入、価格の変動。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 港湾における船舶の貨物取卸し、積込み、コンテナターミナルオペレーション、倉庫保管、プラント建設・据付。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:自然災害・パンデミック / 地政学リスク / 経済・マーケット変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
山九は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという明確な証拠は見当たらない。事業は主に物流・エンジニアリングサービスであり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★★★☆☆
山九は、プラント建設やメンテナンス、倉庫・運輸といった多岐にわたるサービスを提供しており、顧客は特定のプロジェクトやサプライチェーン全体を山九に委託している場合がある。これらのサービスは専門性が高く、一度契約すると他の業者への切り替えには時間とコストがかかる可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
山九の事業モデルは、ユーザーが増えることでサービスの価値が増すネットワーク効果を生み出す性質のものではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような広範なネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の事業運営で培われた効率的なオペレーションやサプライヤーとの関係により、一定のコスト優位性を築いている可能性はある。しかし、業界全体で価格競争も存在するため、構造的な圧倒的コスト優位性とは言えない。
規模の経済★★★★☆
山九は、プラントエンジニアリング、物流、メンテナンスといった複合的なサービスを大規模に提供できる数少ない企業の一つである。特に大規模プラント建設やグローバルな物流網において、その規模が競争優位性となっている。業界内での地位は高く、効率規模のメリットを享受していると考えられる。
- 一貫した総合力: 山九は、港湾物流から陸海運送、倉庫保管、さらにはプラント建設・メンテナンスまで、多岐にわたるサービスをグループ内で一貫して提供できる強みを持っています。これにより、顧客は個別の業者に依頼するよりも効率的かつコストを抑えてサービスを受けられ、山九は顧客のサプライチェーン全体を最適化するソリューションを提供できます。
- 専門技術と動員力: 製鉄や石油化学といった重工業分野のプラント建設・メンテナンスにおいて、高度な技術と専門知識を持つ人材を多数抱えています。また、必要な技術・技能を持つ人材を適切なタイミングで大規模に動員できる能力は、大規模プロジェクトを円滑に進める上で大きな競争優位性となっています。
- 国内外の広範なネットワーク: 国内外に多数の拠点と子会社・関連会社を有しており、グローバルな事業展開が可能です。特に東南アジア、東アジア、中東といった成長地域での事業拡大に積極的であり、海外での物流・機工ニーズに迅速に対応できる体制を構築しています。これにより、顧客の海外進出や国際的なサプライチェーン構築を支援できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 「Vision2030」で目指す姿: 山九グループは、2030年に向けて「人・社会・環境への感謝」を事業で実現する人間力企業を目指しています。これは、顧客、従業員、社会といったステークホルダーへの感謝を忘れず、事業活動を通じて社会課題の解決に貢献し、持続的な成長を遂げることを意味しています。具体的には、事業ポートフォリオの再構築や既存顧客領域の拡大、成長市場への挑戦を通じて実現を目指します。
- 「中期経営計画2026」の重点戦略: 直近の急速な事業環境変化に対応するため、2026年までの中期経営計画を見直しました。既存事業の収益力強化、海外事業の拡大、グリーン機会の獲得・準備、新規事業領域への進出の4つを基本戦略としています。特に、物流事業のコスト構造改革で創出された人材をリスキリングし、機工事業やコーポレートスタッフとして活用することで、グループ全体の最適化を図ります。
- DX推進と人材強化: 経営基盤強化の柱として、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と人材強化を掲げています。現場の知恵とデジタル技術を融合させることで生産性向上とビジネスモデル変革を推進し、顧客のサプライチェーン最適化やCO2削減に貢献します。また、事業拡大に必要な人材の確保・育成に注力し、個人の能力と組織のパフォーマンスを最大化することで、持続的な成長を支えます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、「人を大切にすることを基本理念とし、お客様にとってなくてはならない存在としての山九を築きます。そして、社業の発展を通じて社員の福祉向上並びに社会の発展に貢献します。」とする経営理念のもと、各事業分野における豊富な実績と、技術・技能に裏付けられた質の高いサービスを提供することにより、お客様・株主・従業員・社会(地域)から信頼を獲得し、世の中から選ばれる企業であり続ける事を目指してまいります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 世界の人口構造変化、地政学的リスクの高まり、気候変動対応やデジタル技術の進展に伴う競争激化など、当社グループを取り巻く環境は、先を見通すことが難しい混沌とした状況が続いています。そのような環境下、我々の最も重要な経営資源である「人」の確保に関わる労働力不足の問題をはじめ、サプライチェーンの変化、カーボンニュートラル、DXなど、様々な事業環境変化による課題への対応が迫られています。 このような状況を踏まえ、2023年度を初年度とする「Vision2030」、「中期経営計画2026」を2023年1月に公表いたしましたが、加速する外部環境の変化を踏まえ2025年5月に「中期経営計画2026」の見直しを行いました。更に今年は、2030年度の過去最高水準のROE実現に向けた「Vision2030更改」を発表いたしました。今後、「中期経営計画2030」として事業戦略の具体的な内容や効果について、より詳細に開示する予定としております。当計画に基づき、急速に変化する事業環境においても、世界の産業を支え続けるという使命を果たしていけるよう、取り組んでまいります。 <Vision2030更改>1.パーパス「心に「Thank you」を、世界の産業に山九を。」私たち山九は自分たちを取り巻く様々な人たちへ常に感謝の念を忘れません。その想いを分かち合うパートナーとともに、 新たな価値を創造し、世界の産業とその先にある暮らしを支え続けます。 2.あるべき姿「人・社会・環境への感謝」を事業で実現する人間力企業 3.「Vision2030更改」の目的と方針 事業環境の変化を踏まえながら、課題と方針の対応関係をより明確にする観点から、当社が再成長企業になる為の新たな方針を事業・財務・非財務の3つの視点で整理しております。 (1) 事業 成長産業への展開、ポートフォリオマネジメントの推進、デジタルによる生産性向上 (2) 財務 エクイティガバナンスへの移行 (3) 非財務 人的資本の再生産 4.M&A方針 M&Aについては、従来の既存サービス維持から、業域の拡大と新規サービスの獲得を重視してまいります。 5.生産性向上への方策-人的資本人材の確保から循環型へ転換し、人材ポートフォリオ管理を強化してまいります。育成とエンゲージメント向上を通じて人的資本を再生産する仕組みをグローバルに展開し、企業価値の向上を実現してまいります。 <中期経営計画2026> 直近の急速な事業環境の変化に伴い、中期経営計画の見直しを行いました。中期経営計画における4つの基本戦略の取り組みは変えずに、物流事業におけるコスト構造を意識した収益力の改善、機工事業への人的投資、資本収益性のバランスの最適化を目指してまいります。また、物流事業のコスト構造の変革によって創出された人材をリスキリングすることで、機工事業やコーポレートスタッフとして活躍させてまいります。1.4つの基本戦略 (1) 既存事業の収益力強化世の中の変化が加速する中においても、中期4年間においては、既存領域における需要は旺盛であると見込んでいます。安全・品質・技術・技能・生産性を徹底的に高めて差別化を図り、顧客ニーズを捉え、確実な案件獲得に繋げてまいります。 (2) 海外事業拡大日本で培った事業のノウハウ・強みを活かして海外展開を拡大してまいります。日系企業に留まらず、現地の有力企業との取引拡大を見据え、海外ナショナル社員の育成拠点整備、物流施設の整備を進め、サービスレベルの高度化、グローバルな人材の流動化を図ることで、海外売上高比率を高めてまいります。 (3) グリーン機会の獲得・準備主要顧客においても、既にカーボンニュートラルに向けた取り組みが進んでおり、将来の機会獲得に向けた積極的な顧客へのサポートや、必要な技術・人材等への先行投資を行ってまいります。再生可能エネルギー関連等の事業拡大も図り、既存事業の需要を獲得しながら、将来の事業機会獲得に備えることで、継続的な事業拡大・成長を図ってまいります。 (4) 新規事業領域進出我々がこれまで培ってきた物流・操業・設備工事・メンテナンスなどの既存の強みを活かし、新たな事業領域への拡大に挑戦することで、事業の可能性を広げてまいります。 2.基本戦略を支える機能強化と経営基盤強化 (1) 機能強化 ①人材強化 事業拡大に必要な人材を確保・育成し、個人の能力と組織のパフォーマンスを最大化 ②DX推進 現場力(人)とデジタル/先進技術を融合し、生産性向上とビジネスモデル変革を推進 ③パートナー連携強化 パートナーとの協調・協創による機能の補完・拡充 (2) 経営基盤強化、リスクマネジメント 安全・品質・コンプライアンス・ガバナンス強化の継続、及び多様化する事業環境変化に対して、中期計 画を確実に進めるためのリスクマネジメントの強化を行ってまいります。 3.各事業戦略基本戦略に基づき、物流・機工各事業の戦略を策定し、持続的成長に向けた取り組みを推進してまいります。 (1) 物流事業物流事業においては、2026年のあるべき姿を「顧客ロジスティクスの最適化・高度化を担うソリューション企業」と定めておりますが、昨年の中期経営計画見直しにおいて、当社グループの強みが活かせる鉄鋼・化学・電気電子業界にターゲット業界の絞り込みを行いました。2030年の長期に向けては、個別の顧客から業界全体の最適化を提供することを目指してまいります。あるべき姿の実現に向け、以下の戦略を推進してまいります。 ①既存事業の収益力改善当社の強みである、鉄鋼・化学・電気電子業界をターゲット業界として、オペレーション部門における多重構造の見直しや、中国の市場環境に順応させた事業運営体制のスリム化等のコスト構造改革を行い、強固な収益構造の再構築に取り組んでまいります。 ②デジタル化・自動化とデータ連携強化事業拡大の最も重要な要素として、デジタル化・自動化等による顧客とのデータ連携強化を図ってまいります。基幹システムの再構築によるビッグデータの蓄積、自動化・省力化設備の積極的な導入により、顧客の最適なサプライチェーンの構築、CO2削減、生産性向上などに寄与する、ソリューション物流企業を目指してまいります。 ③パートナーとの協調・協創、不足機能の補完・拡充国内外において効率的に事業を推進するために補完・拡充が必要な機能については、外部パートナーとの協調・協創を推進することで、目標達成を目指してまいります。 (2) 機工事業機工事業においては、2026年のあるべき姿を「基盤事業の盤石化と成長事業への挑戦」と定義し、2030年の長期に向けては、保全・工事ノウハウを進化させ、世界の成長領域で戦えるポジションの確立を目指してまいります。あるべき姿の実現に向け、以下の戦略を推進してまいります。 ①収益基盤となる事業の深化と強化既存の主要業界である、石油・化学・鉄鋼の分野においては、国内外において引き続き旺盛な需要があると見込んでおり、強みである動員力や技術・技能を活かし、既存領域における事業強化を図ってまいります。今後、人手不足が深刻化する中でサービスの高度化を実現するために、人材リソースや技術・技能のデータベース化、プロジェクト管理のシステム化、最新技術を用いた予防保全サービスの提供など、効率化・生産性向上に向けたDX推進を実施してまいります。 ②成長事業と新規事業への挑戦既存事業で培ってきたノウハウと強みを活かし、国内外の中規模EPCや、再生可能エネルギーなどのグリーン関連事業、老朽化する社会インフラのメンテナンスなど、成長領域・新規領域における事業の拡大を図ってまいります。電気・計装などの補強が必要な機能は、外部のパートナーを選定し、資本提携等の手段も含めて連携することで機能強化を図ってまいります。 ③プロジェクトマネージャー・エンジニアの育成と流動化機工事業の拡大に最も重要な要素となる、プロジェクトマネージャー・エンジニアの育成に関しては、日本・東南アジア・中東の3つの人材育成拠点、エンジニアリング拠点を整備し、グローバルに人材育成と流動化を図ってまいります。また、物流事業から創出した人材への積極的なリスキリングを行い、品質を保ちながら事業機会の拡大に努めてまいります。 (3) 投資計画2026年度までの中期4年間、2030年度までの長期8年間における累計の成長投資額および人材投資額は、次のとおりであります。 中期経営計画20264年間累計長期目標20308年間累計成長投資額(注)900億円規模1,600億円規模人材投資額150億円規模300億円規模 (注)非財務指標のデジタル投資300億円含む (4) 目標とする経営指標 ①事業・財務指標 事業・財務指標中期目標2026年度長期目標2030年度(更改前)長期目標2030年度(更改後)売上高6,600億円 以上7,000億円 以上7,500億円+α営業利益率7.1% 以上8.0% 以上8.0% 以上海外売上高成長率(2021年度比)25.0% UP65.0% UP65.0% UP管理コスト(売上対比)--11.0%⇒10.0% 水準ROIC9.0%10.0% 水準10.0% 水準自己資本-2,700億円 水準3,000億円 水準ROE10.0%-14.6% 以上 ②非財務指標 非財務指標中期目標2026年度長期目標2030年度(更改前)長期目標2030年度(更改後)CO2排出量削減(2020年度比)(Scope1,2、単体及び国内連結子会社)18.0% 削減42.0% 削減42.0% 削減女性管理職比率9.5%11.0%11.0%従業員エンゲージメント--50.0% 以上デジタル投資額--300億円 (5) 資本政策 中期経営計画2026においては、事業活動における安定した営業キャッシュ・フローの創出を見込んでいる一方、中期4年間において将来の持続的成長に向けた多くの戦略投資を計画しています。財務の健全性・安定性を確保しながら、負債も積極的に活用し成長投資に充てることで資本コストの抑制を図る方針に変更はありませんが、昨年の中期経営計画見直しにより「配当性向40.0%水準」に加え、この期間において下限配当として「前年度1株当たり年間配当額」を設定し、自己株式の取得については4年間で700億円を実施することといたします。 上記の資本政策を実施することで、より充実した株主還元を図り、資本効率性を重視しながら企業価値の最大化を目指してまいります。 指標中期目標2026年度ROE10.0%ROIC9.0%配当性向40.0% 水準4年間の総還元性向100.0% 水準4年間の自己株式取得額700億円
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、「人を大切にすることを基本理念とし、お客様にとってなくてはならない存在としての山九を築きます。そして、社業の発展を通じて社員の福祉向上並びに社会の発展に貢献します。」とする経営理念のもと、各事業分野における豊富な実績と、技術・技能に裏付けられた質の高いサービスを提供することにより、お客様・株主・従業員・社会(地域)から信頼を獲得し、世の中から選ばれる企業であり続ける事を目指してまいります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題 世界の人口構造変化、地政学的リスクの高まり、気候変動対応やデジタル技術の進展に伴う競争激化など、当社グループを取り巻く環境は、先を見通すことが難しい混沌とした状況が続いています。そのような環境下、我々の最も重要な経営資源である「人」の確保に関わる労働力不足の問題をはじめ、サプライチェーンの変化、カーボンニュートラル、DXなど、様々な事業環境変化による課題への対応が迫られています。 このような状況を踏まえ、2023年度を初年度とする「Vision2030」、「中期経営計画2026」を2023年1月に公表いたしましたが、加速する外部環境の変化を踏まえ2025年5月に「中期経営計画2026」の見直しを行いました。更に今年は、2030年度の過去最高水準のROE実現に向けた「Vision2030更改」を発表いたしました。今後、「中期経営計画2030」として事業戦略の具体的な内容や効果について、より詳細に開示する予定としております。当計画に基づき、急速に変化する事業環境においても、世界の産業を支え続けるという使命を果たしていけるよう、取り組んでまいります。 <Vision2030更改>1.パーパス「心に「Thank you」を、世界の産業に山九を。」私たち山九は自分たちを取り巻く様々な人たちへ常に感謝の念を忘れません。その想いを分かち合うパートナーとともに、 新たな価値を創造し、世界の産業とその先にある暮らしを支え続けます。 2.あるべき姿「人・社会・環境への感謝」を事業で実現する人間力企業 3.「Vision2030更改」の目的と方針 事業環境の変化を踏まえながら、課題と方針の対応関係をより明確にする観点から、当社が再成長企業になる為の新たな方針を事業・財務・非財務の3つの視点で整理しております。 (1) 事業 成長産業への展開、ポートフォリオマネジメントの推進、デジタルによる生産性向上 (2) 財務 エクイティガバナンスへの移行 (3) 非財務 人的資本の再生産 4.M&A方針 M&Aについては、従来の既存サービス維持から、業域の拡大と新規サービスの獲得を重視してまいります。 5.生産性向上への方策-人的資本人材の確保から循環型へ転換し、人材ポートフォリオ管理を強化してまいります。育成とエンゲージメント向上を通じて人的資本を再生産する仕組みをグローバルに展開し、企業価値の向上を実現してまいります。 <中期経営計画2026> 直近の急速な事業環境の変化に伴い、中期経営計画の見直しを行いました。中期経営計画における4つの基本戦略の取り組みは変えずに、物流事業におけるコスト構造を意識した収益力の改善、機工事業への人的投資、資本収益性のバランスの最適化を目指してまいります。また、物流事業のコスト構造の変革によって創出された人材をリスキリングすることで、機工事業やコーポレートスタッフとして活躍させてまいります。1.4つの基本戦略 (1) 既存事業の収益力強化世の中の変化が加速する中においても、中期4年間においては、既存領域における需要は旺盛であると見込んでいます。安全・品質・技術・技能・生産性を徹底的に高めて差別化を図り、顧客ニーズを捉え、確実な案件獲得に繋げてまいります。 (2) 海外事業拡大日本で培った事業のノウハウ・強みを活かして海外展開を拡大してまいります。日系企業に留まらず、現地の有力企業との取引拡大を見据え、海外ナショナル社員の育成拠点整備、物流施設の整備を進め、サービスレベルの高度化、グローバルな人材の流動化を図ることで、海外売上高比率を高めてまいります。 (3) グリーン機会の獲得・準備主要顧客においても、既にカーボンニュートラルに向けた取り組みが進んでおり、将来の機会獲得に向けた積極的な顧客へのサポートや、必要な技術・人材等への先行投資を行ってまいります。再生可能エネルギー関連等の事業拡大も図り、既存事業の需要を獲得しながら、将来の事業機会獲得に備えることで、継続的な事業拡大・成長を図ってまいります。 (4) 新規事業領域進出我々がこれまで培ってきた物流・操業・設備工事・メンテナンスなどの既存の強みを活かし、新たな事業領域への拡大に挑戦することで、事業の可能性を広げてまいります。 2.基本戦略を支える機能強化と経営基盤強化 (1) 機能強化 ①人材強化 事業拡大に必要な人材を確保・育成し、個人の能力と組織のパフォーマンスを最大化 ②DX推進 現場力(人)とデジタル/先進技術を融合し、生産性向上とビジネスモデル変革を推進 ③パートナー連携強化 パートナーとの協調・協創による機能の補完・拡充 (2) 経営基盤強化、リスクマネジメント 安全・品質・コンプライアンス・ガバナンス強化の継続、及び多様化する事業環境変化に対して、中期計 画を確実に進めるためのリスクマネジメントの強化を行ってまいります。 3.各事業戦略基本戦略に基づき、物流・機工各事業の戦略を策定し、持続的成長に向けた取り組みを推進してまいります。 (1) 物流事業物流事業においては、2026年のあるべき姿を「顧客ロジスティクスの最適化・高度化を担うソリューション企業」と定めておりますが、昨年の中期経営計画見直しにおいて、当社グループの強みが活かせる鉄鋼・化学・電気電子業界にターゲット業界の絞り込みを行いました。2030年の長期に向けては、個別の顧客から業界全体の最適化を提供することを目指してまいります。あるべき姿の実現に向け、以下の戦略を推進してまいります。 ①既存事業の収益力改善当社の強みである、鉄鋼・化学・電気電子業界をターゲット業界として、オペレーション部門における多重構造の見直しや、中国の市場環境に順応させた事業運営体制のスリム化等のコスト構造改革を行い、強固な収益構造の再構築に取り組んでまいります。 ②デジタル化・自動化とデータ連携強化事業拡大の最も重要な要素として、デジタル化・自動化等による顧客とのデータ連携強化を図ってまいります。基幹システムの再構築によるビッグデータの蓄積、自動化・省力化設備の積極的な導入により、顧客の最適なサプライチェーンの構築、CO2削減、生産性向上などに寄与する、ソリューション物流企業を目指してまいります。 ③パートナーとの協調・協創、不足機能の補完・拡充国内外において効率的に事業を推進するために補完・拡充が必要な機能については、外部パートナーとの協調・協創を推進することで、目標達成を目指してまいります。 (2) 機工事業機工事業においては、2026年のあるべき姿を「基盤事業の盤石化と成長事業への挑戦」と定義し、2030年の長期に向けては、保全・工事ノウハウを進化させ、世界の成長領域で戦えるポジションの確立を目指してまいります。あるべき姿の実現に向け、以下の戦略を推進してまいります。 ①収益基盤となる事業の深化と強化既存の主要業界である、石油・化学・鉄鋼の分野においては、国内外において引き続き旺盛な需要があると見込んでおり、強みである動員力や技術・技能を活かし、既存領域における事業強化を図ってまいります。今後、人手不足が深刻化する中でサービスの高度化を実現するために、人材リソースや技術・技能のデータベース化、プロジェクト管理のシステム化、最新技術を用いた予防保全サービスの提供など、効率化・生産性向上に向けたDX推進を実施してまいります。 ②成長事業と新規事業への挑戦既存事業で培ってきたノウハウと強みを活かし、国内外の中規模EPCや、再生可能エネルギーなどのグリーン関連事業、老朽化する社会インフラのメンテナンスなど、成長領域・新規領域における事業の拡大を図ってまいります。電気・計装などの補強が必要な機能は、外部のパートナーを選定し、資本提携等の手段も含めて連携することで機能強化を図ってまいります。 ③プロジェクトマネージャー・エンジニアの育成と流動化機工事業の拡大に最も重要な要素となる、プロジェクトマネージャー・エンジニアの育成に関しては、日本・東南アジア・中東の3つの人材育成拠点、エンジニアリング拠点を整備し、グローバルに人材育成と流動化を図ってまいります。また、物流事業から創出した人材への積極的なリスキリングを行い、品質を保ちながら事業機会の拡大に努めてまいります。 (3) 投資計画2026年度までの中期4年間、2030年度までの長期8年間における累計の成長投資額および人材投資額は、次のとおりであります。 中期経営計画20264年間累計長期目標20308年間累計成長投資額(注)900億円規模1,600億円規模人材投資額150億円規模300億円規模 (注)非財務指標のデジタル投資300億円含む (4) 目標とする経営指標 ①事業・財務指標 事業・財務指標中期目標2026年度長期目標2030年度(更改前)長期目標2030年度(更改後)売上高6,600億円 以上7,000億円 以上7,500億円+α営業利益率7.1% 以上8.0% 以上8.0% 以上海外売上高成長率(2021年度比)25.0% UP65.0% UP65.0% UP管理コスト(売上対比)--11.0%⇒10.0% 水準ROIC9.0%10.0% 水準10.0% 水準自己資本-2,700億円 水準3,000億円 水準ROE10.0%-14.6% 以上 ②非財務指標 非財務指標中期目標2026年度長期目標2030年度(更改前)長期目標2030年度(更改後)CO2排出量削減(2020年度比)(Scope1,2、単体及び国内連結子会社)18.0% 削減42.0% 削減42.0% 削減女性管理職比率9.5%11.0%11.0%従業員エンゲージメント--50.0% 以上デジタル投資額--300億円 (5) 資本政策 中期経営計画2026においては、事業活動における安定した営業キャッシュ・フローの創出を見込んでいる一方、中期4年間において将来の持続的成長に向けた多くの戦略投資を計画しています。財務の健全性・安定性を確保しながら、負債も積極的に活用し成長投資に充てることで資本コストの抑制を図る方針に変更はありませんが、昨年の中期経営計画見直しにより「配当性向40.0%水準」に加え、この期間において下限配当として「前年度1株当たり年間配当額」を設定し、自己株式の取得については4年間で700億円を実施することといたします。 上記の資本政策を実施することで、より充実した株主還元を図り、資本効率性を重視しながら企業価値の最大化を目指してまいります。 指標中期目標2026年度ROE10.0%ROIC9.0%配当性向40.0% 水準4年間の総還元性向100.0% 水準4年間の自己株式取得額700億円
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における世界経済は、生産・投資・消費で持ち直しの動きをみせていますが、中国での過剰供給の調整や中東情勢の悪化が世界景気の重しとなっています。こうした中、国内経済は、堅調な設備増強・更新・環境関連投資が続く一方、関税問題・中国景気の減速影響の継続に加え、人手不足・賃上げ、足元では中東情勢の悪化等が消費・物流関連に影響しております。中国では、輸出増加の動きもありましたが、内需である住宅販売・個人消費・設備投資の減速が続き、日系企業の生産・販売においても引き続き厳しい状況となりました。東南アジアでは、中国景気の減速影響やインフレ影響を受けるも、半導体・電子部品の需要増加や内需の持ち直しが下支えとなっております。なお、当連結会計年度における中東情勢悪化による影響は軽微であります。 このような経済情勢の下、当連結会計年度における売上高は6,315億73百万円と前連結会計年度に比べ4.1%の増収、利益面においては営業利益が432億40百万円と1.6%の減益、経常利益が433億85百万円と2.9%の減益、一方で政策保有株式の縮減を進めた結果、親会社株主に帰属する当期純利益が315億5百万円と2.5%の増益となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。① 物流事業 港湾国際では、国内での新規作業開始、国内外において単価引き上げを実施しておりますが、国内でのプロジェクト輸送案件・海上コンテナ取扱量・倉庫作業が減少しております。 3PL一般では、主要客先での単価引き上げを進めております。特に一般物流では、主に中国域内での自動車部品・消費財等が内需不振の影響を受けて輸送・保管作業等が低調ですが、コスト削減施策により現法の採算改善を進めております。また、国内では単価引き上げに加え、スポット作業等の取扱いが増加となりました。 構内では、国内外客先での新規作業開始、海外での赤字作業撤退等の影響で収支改善を進めております。以上の結果、物流事業全体の売上高は2,952億56百万円と前期比0.1%の減収、セグメント利益(営業利益)は98億26百万円と前期比1.5%の増益となりました。なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は46.7%であります。 ② 機工事業設備工事では、国内産業の設備更新・脱炭素需要等を背景に、国内での鉄鋼・化学関連等設備建設・解体工事、環境関連工事が増加しました。一方、海外において一部の工事代金で貸倒引当金を計上しております。メンテナンスでは、2024年12月に新たに連結対象の子会社が1社加わった影響等で前年比売上が増加しておりますが、利益面では、国内での日常メンテナンス作業の減少や海外での定修工事量減等で減少しております。以上の結果、機工事業全体の売上高は3,074億58百万円と前期比8.5%の増収、セグメント利益(営業利益)は309億60百万円と前期比3.3%の減益となりました。なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は48.7%であります。 ③ その他道路・付帯設備における補修工事量の増加に加え、機材・資材の新規購入コスト等が減少しております。以上の結果、その他全体の売上高は288億58百万円と前期比3.3%の増収、セグメント利益(営業利益)は24億72百万円と前期比11.4%の増益となりました。なお、当連結会計年度の売上高に占める割合は4.6%であります。 (2) 財政状態の状況① 資産当連結会計年度末における総資産は5,597億46百万円であり、前連結会計年度末に比べ145億57百万円増加しました。この増加の主な要因は、時価の上昇に伴う投資有価証券の増加、退職給付に係る資産の増加等によるものです。 ② 負債当連結会計年度末における負債の部は2,527億58百万円であり、前連結会計年度末に比べ46億31百万円増加しました。この増加の主な要因は、季節資金等の支払を目的としたコマーシャル・ペーパーの発行等によるものです。 ③ 純資産当連結会計年度末における純資産の部は、3,069億88百万円であり、前連結会計年度末に比べ99億25百万円増加しました。この増加の主な要因は、配当金の支払いおよび自己株式の取得による減少と当期純利益の差等によるものです。その結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末を0.4ポイント上回る54.2%、D/Eレシオについては前連結会計年度末より0.02ポイント増加し、0.30倍となっております。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億44百万円増加し、当連結会計年度末残高は425億29百万円となりました。 ① 営業活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における営業活動による資金の増加額は、519億93百万円となりました。前連結会計年度との比較では、売上債権及び契約資産が減少したこと等により、資金の収入は84億61百万円増加しました。 ② 投資活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における投資活動による資金の減少額は、191億88百万円となりました。前連結会計年度との比較では、有形固定資産の取得による支出が減少したこと等により、資金の支出は72億84百万円減少しました。 ③ 財務活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における財務活動による資金の減少額は、323億83百万円となりました。前連結会計年度との比較では、長期借入れによる収入がなかったこと等により、資金の支出は70億69百万円増加しました。 (生産、受注及び販売の状況)当社連結グループが営んでおります事業では生産実績を定義することは困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。 (1) 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメント名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)物流事業295,028△0.1359△38.8機工事業295,035△0.481,520△13.2その他29,3955.31,36964.6合計619,4590.083,249△12.7 (2) 売上実績当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメント名称売上高(百万円)前年同期比(%)物流事業295,256△0.1機工事業307,4588.5その他28,8583.3合計631,5734.1 (注)1.当社連結グループの事業では、「販売実績」という定義は実態にそぐわないため、各事業の売上実績を記載しております。 2.主な相手先別の売上実績および当該売上実績の総売上実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度売上高(百万円)割合(%)売上高(百万円)割合(%)日本製鉄㈱86,85614.396,45215.3 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績① 既存事業の維持・領域拡大物流事業においては、海外経済低迷の影響を始めとした外部環境変化による国際貨物取扱量低下、構造改革の一部で遅れ等はありますが、国内における不採算事業の改善、適正な単価収受への交渉により、収益性の改善成果は着実に出ているものと考えております。中期目標実現に向け、化成品を基軸とした優位性のある貨種をターゲットに既存収益基盤の強化、DX活用による業務の効率化や人材の最適配置および組織構造改革によるコストの適正化をより一層加速し、国内外における競争力を強化してまいります。機工事業においては、社会インフラ事業の体制構築で一部の遅れ等はありますが、当社のビジネスモデルを武器にお客様のアウトソーシングニーズを着実に取り込み、特にメンテナンス事業が大きく伸長いたしました。これはお客様を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、当社の強みである動員力と技術力が選ばれてきた結果だと考えております。中期目標実現に向けて、主要業界である鉄鋼や石油化学の需要を確実に取り込むとともに、カーボンニュートラル関連、社会インフラ関連や海外事業などの成長領域への取り組みを強化していきます。また、機工人材の確保の面では、海外教育センターとの連携により人材育成と流動化の加速・外国人材の活用を図り、併せて積極的なM&Aを進めてまいります。 ② 現在から未来への持続的な収益力の確保(成長市場への挑戦)長期経営戦略の1st Stage「変革期」として、「経営基盤強化」、「リスクマネジメント強化」を経営戦略に掲げ、持続的な収益力の確保を取り組んでまいりました。物流事業においては、コスト構造の見直しや適正単価収受の交渉を進め、採算性の低い拠点の集約や作業撤退等を実行することで事業体質の改善を進めております。また、化成品物流の拡大、アセットライトな事業運営・事業構造改革の推進で生産性向上を進めてまいります。機工事業においては、事業本部が主導し、大型プロジェクトの進捗管理を徹底することで、事業全体の収益性が向上いたしました。工事工程の見直しや新技術の活用による省力化を進めるとともに、協力会社も含めた要員・機材をグループ全体で管理し、その効率的な配置にも継続的に取り組んでおります。また、グローバルな要員の流動化、社会インフラ・環境ビジネスの体制構築、新技術獲得などを通じて事業基盤・成長基盤の強化を図ってまいります。これらの取組結果として、中東情勢をはじめ世界経済の不確実性が増す中において収益性を損なうことなく、安定した利益を生み出す収益体質を構築することができました。中期目標実現に向けて、更なる収益性の向上に取り組んでまいります。 (2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社連結グループの主な資金需要は、事業運営に必要な労務費、外注費、材料費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用、さらには当社連結グループの設備新設、改修等に係る投資であります。2027年3月期を最終年度とする中期経営計画2026では「資本効率性を重視しながら、持続的成長と企業価値の最大化を実現」と掲げており、2027年3月期までに創出が見込まれる営業キャッシュ・フロー1,070億円に、政策保有株式の売却や負債活用等による380億円を加えた1,450億円を財源にして、システム投資、人材投資、M&Aなどの成長投資に800億円、株主還元に650億円を配分する計画としております。株主還元については、中期経営計画2026の資本政策である「連結配当性向40%水準」に加え、同期間計画における下限配当額を「前年度1株当たり年間配当額」を設定することで、より安定的な利益還元を目指すとともに、自己株式の取得計画も、同期間の累計400億円から、累計700億円に増額し、株主還元を強化しております。また、自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を目安とし、それを超える株式は原則として消却すること、保有した自己株式は、役員報酬制度に使用する等、企業価値向上に向けて有効に活用することを方針としております。これらの必要資金は、まずは営業活動によるキャッシュ・フローと自己資金にて賄い、必要に応じて金融機関からの借入または社債発行等にて対応することとしております。手許資金の流動性につきましては、グループ内資金を有効活用するため、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を活用し、資金効率の向上に努めるとともに、資金調達手段の多様化により、事業運営に必要な流動性を確保しております。また、急激な金融環境の変化や突発的な資金需要への備えとして、迅速かつ機動的に資金調達ができるコミットメントライン契約を金融機関と締結しております。なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。 (3) 財政状態当社連結グループでは、事業の選択と集中を実施し、政策保有株式の見直し、不稼動・低稼働資産の集約・売却等による資産圧縮を行います。その上で、フリーキャッシュフローの有効活用を進める過程で、機工事業における案件管理の高度化、中東・インドを中心とした海外事業拡大、事業領域の拡大・新規領域への進出への投資の集中を図っております。また、資金調達に関しては、営業キャッシュ・フローと負債の活用、設備投資の支出の状況、現預金残高の水準等を総合的に勘案し、適正な範囲内でかつ機動的に実施することを基本方針としており、その方針のもと、資金調達手段の多様化やグループ内余剰資金の有効活用等の各種施策を継続的に推進しています。 ① 流動資産当連結会計年度末における流動資産は2,692億55百万円であり、前連結会計年度末に比べ110億円、3.9%減少しました。主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少等によるものです。 ② 固定資産当連結会計年度末における固定資産は2,904億90百万円であり、前連結会計年度末に比べ255億57百万円、9.6%増加しました。主な要因は、時価の上昇に伴う投資有価証券の増加、退職給付に係る資産の増加等によるものです。 ③ 流動負債当連結会計年度末における流動負債は1,507億64百万円であり、前連結会計年度末に比べ116億94百万円、8.4%増加しました。主な要因は、季節資金等の支払を目的としたコマーシャル・ペーパーの発行と1年内償還予定の社債の減少の差等によるものです。 ④ 固定負債当連結会計年度末における固定負債は1,019億93百万円であり、前連結会計年度末に比べ70億62百万円、6.5%減少しました。主な要因は、長期借入金の流動負債への振替による減少等によるものです。 ⑤ 純資産当連結会計年度末における純資産は3,069億88百万円であり、前連結会計年度末に比べ99億25百万円、3.3%増加しました。主な要因は、配当金の支払いおよび自己株式の取得による減少と当期純利益の差等によるものです。当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末を0.4ポイント上回る54.2%となっております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社連結グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりです。 ① 繰延税金資産当社連結グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。 ② 退職給付債務および退職給付費用退職給付債務および退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算しております。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績および将来の経済・市場環境の見通し等を基礎として設定しております。割引率および長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。 ③ 工事損失引当金受注工事・作業の将来の損失に備えるため、未成工事・作業のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積ることができる工事・作業について、工事損失引当金を計上することとしております。技術的難易度の高い長期請負工事や海外でのカントリー・リスク等のある工事・作業において、工事・作業の進行に伴い見積りを超えた原価が発生する場合等は、当社連結グループの業績を悪化させる可能性があります。 ④ 完成工事高および完成工事原価の計上成果の確実性が認められる工事契約については、履行義務の充足に係る進捗度(工事の進捗度の見積りはインプット法)に基づき完成工事高を計上しております。想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、完成工事高および完成工事原価が影響を受け、当社連結グループの業績を変動させる可能性があります。
事業リスク
- 自然災害・パンデミック: 台風、洪水、地震、感染症の流行といった大規模な自然災害やパンデミックが発生した場合、国内外に多数ある事業拠点や設備が被害を受け、事業活動が停止したり、復旧に多額の費用がかかったりする可能性があります。これにより、売上減少やコスト増加が生じ、業績や財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 地政学・経済変動: 東南アジアや中東など海外での事業展開が広いため、各地域の経済状況の悪化、為替レートの変動、予期せぬ法規制の変更、政治的な混乱、テロや戦争による治安悪化などが、事業活動に大きな影響を与える可能性があります。これにより、海外事業の収益性が低下したり、事業継続が困難になったりするリスクがあります。
- 人材確保・育成: 物流・機工事業において、高度な技術や技能を持つ人材の確保と育成は非常に重要です。しかし、少子高齢化による生産年齢人口の減少など、労働環境の変化が加速する中で、計画通りに有能な人材を確保・育成できない場合、作業体制の維持が困難になり、事業の拡大や継続に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、リスクマネジメント委員会で審議の上、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 自然災害当社グループは、国内外の多数の拠点で事業活動を展開しています。地震、津波、噴火、台風、洪水等の大規模な自然災害が発生した場合、従業員や設備への被害はもとより、物流機能の停止、工事・操業の中断等、事業活動に制約が生じる可能性があります。また、復旧に多額の費用を要する等、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事業継続計画(BCP)を策定し、緊急連絡体制の整備、防災備蓄の確保および防災訓練等を通じ、災害発生時における事業継続体制の強化に努めています。 (2) パンデミック当社グループは、国内外の多数の拠点で事業活動を展開しています。そのため、新型感染症等のパンデミックが発生した場合、従業員間での感染拡大による人員不足、取引先における操業制限等、事業活動に制約が生じる可能性があります。また、感染拡大が長期化することでの工期遅延等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは事業継続計画(BCP)のほか、感染症発生時の対応方針を策定し、緊急連絡体制の整備、感染防止対策の周知展開等、事業継続体制の構築に努めています。 (3) 地政学当社グループは、東南アジア、東アジア、中東および米州の各地域で事業活動を展開しています。そのため、政治・社会情勢の変化、テロ・戦争等による治安悪化等の地政学リスクにより、事業活動に制約が生じる可能性があります。また、従業員の安全確保に要する追加コストや事業活動の停滞により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、グローバルガバナンス方針および海外危機管理マニュアルに基づき、有事の際の海外赴任者、出張者、現地社員およびその家族の安全確保に備えるとともに、各現地法人においても事業継続計画(BCP)を策定し、事業継続体制の構築に努めています。 (4) 経済・マーケット当社グループは、国内外で物流および機工を主軸に事業活動を展開しています。そのため、事業運営においては、景気変動、原材料・資材価格の高騰、市場競争の激化等、環境変化に備える必要があります。また、海外事業での外貨建取引には為替相場の変動リスクがあります。価格競争の激化や調達コストの増加、為替相場の変動等により収益性が悪化した場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、市場動向の把握に努めるとともに、既存事業の収益力強化および新規事業領域への展開等を含め、持続的な収益力の確保に努めています。 (5) 取引先管理当社グループは、多数の取引先企業と契約関係にあります。取引先企業の倒産や債務不履行等が生じた場合、不良債権の回収に多くの時間を要すことでの機会損失、また、結果として貸倒損失を計上することになった場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、取引先企業に関する事前の与信調査と継続的モニタリングを徹底することとし、取引先企業に滞留債権が生じた場合に備えて、報告体制や対応方法の見直しを図る等、取引先管理体制の強化に努めています。 (6) 人材当社グループは、必要な技術・技能を有する人材を適時に配置できる動員力を重要な競争力の1つと位置付けています。一方で、昨今の労働市場環境の変化等により、人材の確保が困難な状況が続いています。人材の確保・育成が遅滞した場合、採用・育成コストの増加のみならず、必要な作業体制の維持が困難となり、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、処遇改善や福利厚生制度の充実、キャリア採用の拡大等により採用活動を強化するとともに、リスキリング体制の整備、従業員エンゲージメント向上施策やDE&I推進等により、働きがいのある職場環境作りを推進し、人材定着率の向上に努めています。 (7) 安全衛生当社グループは、主要取引先である鉄鋼や石油化学工場構内をはじめ、多くの危険を伴う作業を請け負っており、安全確保を事業運営上の最重要事項の1つと位置付けています。重大な労働災害が生じた場合、被災者への補償はもとより、取引先企業への損害賠償、契約の解除や新規案件の失注等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、独自に、作業遂行の上で遵守徹底すべき事項として「安全基本行動5原則(+1)」を設定するほか、安全パトロールや災害事例の水平展開を通じ、安全意識の醸成に取り組んでいます。また、危険体感教育やAI技術等を活用した安全対策を推進し、安全衛生管理体制の強化に努めています。 (8) 企業倫理・法令違反当社グループは、多数の取引先企業と契約関係にあります。また、当社グループの事業には各種関係法令の適用を受けるものがあり、必要に応じて関係官庁の許認可を取得しています。そのため、不適切な取引や法令違反が発生した場合、契約の解除や新規案件の失注等のほか、法令に基づく処分、罰則、許認可の取り消しにより、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、許認可に関する管理体制を整備するとともに、法令改正動向の把握と周知展開に努めています。また、役員・従業員に対するコンプライアンス教育や事例共有等を通じ、企業倫理・コンプライアンス意識の向上を図っています。 (9) 契約違反・権利侵害当社グループは、取引先企業と各種契約を締結しています。また、取引先企業の機密情報、知的財産等を知得することがあります。契約条件への理解不足や契約締結上の瑕疵により、当社グループの契約不履行となった場合、または情報漏洩、知的財産権侵害が発生した場合は、取引先企業への損害賠償等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、契約締結においては法務部門の事前確認、契約の重要性に応じて「契約リスク審査会」での審査を実施し、契約リスク低減に努めています。また、情報管理および知的財産権等に関する社内規程の整備、役員・従業員への研修を通じて、権利侵害の防止に努めています。 (10) 情報システム当社グループは、取引先企業の機密情報、営業上・技術上の重要情報を保有しており、事業運営において情報システムおよびネットワークを活用しています。そのため、サイバー攻撃、自然災害等によるシステム障害が発生した場合、事業活動の停滞、復旧対応費用の発生等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、アクセス制御、バックアップ保護等の情報セキュリティ対策を実施するとともに、役員・従業員への研修を継続的に実施し、情報セキュリティ意識の向上に取り組んでいます。 (11) 資金調達当社グループは、運転資金および設備投資資金の一部を借入金等により調達しています。そのため、金利上昇や金融市場の不安定化の影響を受け、または当社グループの信用力が低下する事案が生じた場合、資金調達環境が悪化することでの資金調達コストの増加等、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、原則、長期借入金については固定金利で調達する等、金利変動リスクの低減に努めています。また、適切な資金管理を徹底することで、安定的な財務基盤の維持に努めています。 (12) 会計・税務当社グループは、従前の不正等事案を踏まえ、協力会社およびサプライヤーに関する管理強化、購買プロセスおよび統制手続きの見直し等を実施しています。ただし、不適切な会計処理、粉飾決算、税務申告漏れ等が生じた場合、法令等に基づく処分のほか当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、不正会計および粉飾決算を防止すべく、財務報告に係る内部統制の整備と運用の強化、内部監査によるモニタリングを継続的に実施し、財務報告の信頼性向上に努めています。 (13) 品質当社グループは、作業品質および施工品質の維持・向上を重要な経営課題の1つと位置付けています。作業上の瑕疵、取引先設備の破損、成果物の品質不良等が発生した場合、取引先企業への損害賠償、追加対応費用の発生、契約の解除や新規作業の失注等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、品質管理体制の整備、作業標準化、教育・訓練、品質パトロールおよび不具合事例の水平展開等を継続的に実施し、品質維持・向上および再発防止に努めています。 (14) 環境当社グループは、化学物質を取り扱う作業や廃棄物の運搬等を受注しており、各種環境関連法令や規制のなかで、当該作業を実施しています。そのため、環境事故で汚染等を生じさせ、それが法令違反に該当するとされた場合、許認可や事業免許の取り消し、除染等の原状回復、近隣住民等への損害賠償等により、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、環境関連法令の遵守を徹底するとともに、事故防止対策等を講じて環境負荷および環境リスクの低減に努めています。