事業の概要
- SNSマーケティング支援企業がSNSを効果的に活用できるよう、戦略立案からアカウント運用代行、コンテンツ制作、キャンペーン実施、広告出稿、効果測定までを一貫してサポートしています。特に、SNS黎明期からの豊富な経験とノウハウを活かし、企業のブランド価値向上とファンコミュニティ形成を中長期的に支援しています。
- SaaS型ツール提供SNS運用を効率化するためのクラウドツールを開発・提供しています。例えば、「comnico Marketing Suite」は投稿管理や効果測定を、「ATELU」はSNSキャンペーンの応募者管理から当選までを自動化し、企業のSNS担当者の負担を軽減し、より戦略的な運用を可能にしています。
- 人材育成と教育SNSマーケティングに関する専門知識やリスク対策を体系化した検定講座を提供し、企業のSNS担当者のスキルアップを支援しています。これにより、SNS運用の専門人材不足という企業の課題を解決し、正しい知識の普及を通じて、SNSマーケティング業界全体の健全な発展にも貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- SNSマーケティング事業この事業は、企業がSNSを効果的に活用するための多岐にわたる支援を提供しています。具体的には、SNSアカウントの運用代行、コンテンツ制作、キャンペーン企画、広告出稿、効果測定などを含み、売上高は205.83億円、営業利益は60.63億円と、グループの主要な収益源となっています。
- DX支援事業この事業では、Webサイトの企画、デザイン、構築、運用までを一貫して提供し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。特にコーポレートサイトやブランドサイトの構築に強みを持ち、SNSなどのデジタル施策との相乗効果を創出しています。売上高は1.04億円ですが、営業利益は-0.08億円と、現時点では投資段階にあることが伺えます。
- 単一セグメントへの統合2025年10月期より、これまでの「SNSマーケティング事業」と「DX支援事業」を「マーケティング事業」という単一セグメントに統合しています。これは、各子会社の連携を強化し、事業間のシナジー効果を最大化することで、収益基盤の強化と効率的な事業運営を目指す戦略的な再編の一環です。
2024-10 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SNSMarketingBusinessReportableSegment | 地域 | 21 | 6 | 29.5% |
| DXSupportBusinessReportableSegment | 地域 | 1 | -0 | -7.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社および連結子会社9社(株式会社コムニコ、一般社団法人SNSエキスパート協会、DTK AD Co.,Ltd.、株式会社ジソウ、LOVABLE MARKETING GROUP ASIA SDN. BHD.、株式会社ユニオンネット、株式会社インバウンド・バズ、株式会社エルマーケ、株式会社ライスカレーLS)により構成されております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループは、「人に地球に共感を」をパーパスとし、現代の生活者の情報消費行動に寄り添い、共感を重視したマーケティング活動「愛されるマーケティング(Lovable Marketing)」を推進するマーケティング企業グループです。「最も愛されるマーケティンググループを創る」をグループミッションに、マーケティングの運用領域を主軸として事業展開をしております。 当社グループの事業は、マーケティング事業の単一セグメントですが、SNSマーケティング事業及びDX支援サービスの2つの事業により構成されています。 1.SNSマーケティング事業様々なテクノロジーやプラットフォームが普及した多チャネル時代には、常に生活者とつながり双方向のコミュニケーションが有効となっています。特に生活者は友達の勧めや体験者の声に耳を傾ける傾向が強く、生活者に「愛される=選ばれるマーケティング」を実現・実行する「マーケティングオペレーション」の必要性が高まっています。加えて、変化の早いトレンドやテクノロジーの特徴及び仕様に習熟し、かつクリエイティブなマーケティングオペレーション人材が必要とされていますが、ノウハウや運用体制がない、教育体制が整っていない等で、各チャネルに精通した人材が不足していることが課題となっております。 SNSマーケティング事業では「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」の3つのソリューションからなるMOS(Marketing Operating Service)(注1)を展開しており、これらのソリューションは相互補完しながら循環成長するビジネスモデルです。企業のSNSアカウントの戦略策定からアカウント開設、運用代行、コンテンツ制作、キャンペーンの企画・運用、広告出稿、レポート作成、効果検証までワンストップでサービスを提供する「SNSアカウント運用支援サービス」、SNSマーケティングの運用を効率化する「SaaS型のSNS運用支援ツールの開発・提供」、SNSに関するノウハウやリスク対策を体系化した検定講座を提供する「人材教育サービス」を提供しております。(注1)MOS(Marketing Operating Service)当社が提供するマーケティングにおけるオペレーション領域に必要な「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」といったソリューションの総称 a.SNSアカウント運用支援サービス戦略策定から投稿コンテンツ制作などの運用支援、分析・効果検証まで、SNSマーケティングのオペレーションをフルサポートしています。日本におけるSNS黎明期の2008年に創業し蓄積してきたアカウント運用の長い経験と実績があります。2017年12月には「ソーシャルメディアマネジメントセンター高知」を開設し、業務の効率化、人材採用・人材教育を充実させることによって、サポート企業数の増加、サポート内容の拡充を実現させております。目的、戦略、コンセプトの設計をしっかり行い、自社ブランドに適した手法や施策に落とし込み運用を活性化しながら、推奨意向が高いファンコミュニティを中長期で築きブランドの本質的資産を形成していきます。 また、SNSマーケティングと親和性の高い領域として、インフルエンサーを活用したマーケティング支援や訪日外国人旅行者向けのプロモーション支援を展開しております。2024年12月には、株式会社コムニコにおいて食インフルエンサーマーケティング事業「ライフインザキッチン」を事業譲受し、インフルエンサー領域における支援体制を強化しました。また、2025年3月には、子会社として株式会社インバウンド・バズを設立し、TALONTRAVEL CO., LTD.からインバウンドメディア「Talon Japan」事業を譲り受け、主にタイ市場を中心とした訪日旅行者向けプロモーション施策を展開しております。 b.SaaS型SNS運用支援ツールの開発・提供SNS運用支援ツールに関しましては、自社ノウハウを活かしたSaaS型クラウドツールを開発・提供しています。SNSアカウントでの投稿管理や効果測定にかかる作業時間を大幅に軽減するクラウドツールである「comnico Marketing Suite(コムニコマーケティングスイート)」、SNSキャンペーンに必要な作業(応募者の収集から当選まで)を効率化するツールである「ATELU(アテル)」、Instagram上でユーザーからのコメントに対して自動で応答するチャットボットツールである「autou(オウトウ)」を提供しております。 c.人材教育サービスSNSアカウントの開設・運用のノウハウや、炎上などSNSにひそむリスクに関する内容を体系化した検定講座を開発・提供しております。3つの検定講座による人材教育サービスのほか、セミナー、講演、書籍、メディアを通してSNSに関する正しい知識の普及活動にも努めています。検定講座は「初級SNSエキスパート検定」、「上級SNSエキスパート検定」、「SNSリスクマネジメント検定」があります。 2.DX支援サービス 2024年11月に子会社化した株式会社ユニオンネットを中心に、Webサイトの企画、デザイン、構築、運用までを一貫して提供するサービスを展開しています。コーポレートサイトやブランドサイトの構築に強みを持ち、クライアントのマーケティング課題や表現意図に応じたWebサイトやクリエイティブの開発を行うことで、SNSをはじめとする他のデジタル施策との相乗効果を創出しています。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 黎明期からの運用実績、自社開発ツール、運用支援体制、リスクマネジメントを強みに差別化を図っているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 SNSマーケティングの運用領域における高度な専門スキルやデジタル領域への深い理解を持つ人材の確保・育成。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:インターネット事業に関する一般的なリスク / 技術革新への対応遅れ / システム障害
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
公開情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できない。事業内容がインフルエンサーマーケティング支援であり、ノウハウや人的資本が中心と考えられるが、定量的な評価は困難。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
インフルエンサーマーケティングプラットフォームの利用には、一定の学習コストや運用ノウハウの蓄積が伴う可能性がある。しかし、プラットフォーム間の乗り換え障壁は一般的に低く、競合サービスへの移行は比較的容易と考えられる。
ネットワーク効果★★☆☆☆
インフルエンサーと企業のマッチングプラットフォームとしての側面を持つ。プラットフォーム上のインフルエンサーが増えれば企業にとって魅力が増し、企業が増えればインフルエンサーの収益機会が増えるという、限定的なネットワーク効果の可能性は示唆される。
コスト優位☆☆☆☆☆
インフルエンサーマーケティング支援事業において、構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は公開されていない。事業の性質上、人的リソースへの依存度が高く、規模の経済によるコスト削減効果は限定的と推測される。
規模の経済★☆☆☆☆
インフルエンサーマーケティング市場は成長しているが、多数のプレイヤーが存在する競争環境にある。同社が業界規模に対して最適化された少数寡占を形成しているとは現時点では評価できない。
- 長年の運用実績とノウハウ2008年のSNS黎明期から培ってきた豊富なアカウント運用経験と実績が強みです。これにより、変化の速いSNSトレンドやプラットフォームの仕様に迅速に対応し、顧客の多様なニーズに応える質の高いサービスを提供できる独自の競争優位性を持っています。
- ワンストップソリューションSNSマーケティングの「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」という3つのソリューションを「MOS(Marketing Operating Service)」として一体的に提供することで、顧客は戦略立案から実行、効果測定、人材育成までを一つのグループで完結できます。これにより、顧客は複数のベンダーと連携する手間を省き、効率的かつ一貫したマーケティング活動が可能です。
- M&Aによる事業拡大M&Aを成長戦略の柱の一つと位置づけ、食インフルエンサーマーケティングや訪日外国人向けプロモーション支援など、周辺領域への事業展開を積極的に行っています。これにより、企業の多様なマーケティング課題に包括的に対応できる体制を構築し、提供価値の最大化と市場における競争力の強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 「愛されるマーケティング」の推進短期的な成果を追求するのではなく、生活者や購買者の視点に立ち、価値ある情報を適切な形で届ける「愛されるマーケティング(Lovable Marketing)」を経営方針としています。これにより、顧客企業のブランド価値を長期的に高め、持続的な成長を支援することを目指しています。
- MOSによる競争優位性構築SNSアカウントの戦略立案から運用支援、AIを活用した運用支援ツールの開発・提供、SNS実務人材の育成を一体的に提供する「MOS(Marketing Operating Service)」をビジネスモデルとして構築し、独自の競争優位性を確立しています。これにより、顧客企業の多様なニーズに包括的に対応し、市場での存在感を強化しています。
- M&Aと資本政策の活用持続的かつ非連続的な成長を実現するため、M&Aを重要な成長ドライバーと位置づけ、周辺領域への事業拡大を積極的に推進しています。また、第三者割当増資による財務基盤の強化など、資本政策も柔軟に活用し、成長投資を通じて企業価値の最大化を図ることを目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当連結会計年度末現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、愛されるマーケティング活動を推進しており、その思いをラバブルマーケティンググループという名前に表しています。これは、短期的な成果のために生活者を欺いたり、邪魔をしたりする広告・マーケティング活動を決して行わないとする当社の強い思いを示すものです。これからの広告・マーケティングは、生活者や購買者の視点に立ち、邪魔をするのではなく、その人にとって価値のある情報を適切な形で届けることが重要です。私たちはそれを「愛されるマーケティング(Lovable Marketing)」と位置づけ、そのコンセプトを推進し日本のマーケティング業界を変えていきます。 (2) 経営戦略等当社グループは、「最も愛されるマーケティンググループを創る」をミッションに掲げ、SNSを中心としたデジタルマーケティング領域において、企業の課題解決とブランド価値向上を支援するマーケティングサービスを提供しております。主力であるSNSマーケティング事業においては、SNSアカウントの戦略立案から運用支援、AIを活用した運用支援ツールの開発・提供、SNS実務人材の育成を一体的に提供する「MOS(Marketing Operating Service)」というビジネスモデルを構築し、当社独自の競争優位性を形成しております。また、当社グループは、2025年1月に公表した中期経営計画に基づき、①既存事業の安定的成長、②新規領域の早期立ち上げ、③M&Aによる非連続的成長を成長戦略の柱として位置づけております。既存事業においては、SNSマーケティングの運用支援に加え、SNS運用支援ツールの機能拡充、教育サービスの提供、Webサイトの企画・制作、Web広告運用、Webコンサルティング、マーケティングオートメーションの導入支援等を通じ、マーケティングプロセス全体にわたる支援体制の強化を進めております。さらに、ITツールやAI技術の活用を通じて、顧客企業のマーケティング活動の効率化及び高度化に貢献するとともに、当社グループ内においても業務効率化や生産性向上を推進しております。新規領域においては、海外展開及びインバウンドプロモーション領域の拡大に注力しております。株式会社インバウンド・バズが運営する訪日タイ人観光客向けインバウンドメディア「Talon Japan」を軸に、訪日外国人旅行者向けの情報発信、クーポン施策、インフルエンサーを活用したプロモーション等を展開し、東南アジアを中心としたインバウンド需要の取り込みを進めております。また、株式会社コムニコが譲り受けた食インフルエンサーマーケティング事業「ライフインザキッチン」や、株式会社ユニオンネットのWebサイト制作・クリエイティブ支援機能との連携により、SNS、Web、インフルエンサー、インバウンドを組み合わせた包括的なマーケティング支援体制の構築を進めております。M&A戦略においては、持続的かつ非連続的な成長の実現に向けて、M&Aを当社グループの成長ドライバーの一つとして継続的に取り組んでおります。当連結会計年度においては、LINEを中心としたマーケティング支援に強みを持つ株式会社エルマーケ及びSNSマーケティング領域における支援機能を有する株式会社ライスカレーLSを連結子会社化いたしました。これにより、当社グループのサービス提供領域を拡充するとともに、既存事業とのクロスセルやノウハウ共有、顧客基盤の相互活用等によるシナジー創出を図っております。今後も、案件発掘からデューデリジェンス、PMI(買収後統合)に至る一連のプロセスを着実に遂行し、グループ全体の事業規模拡大及び収益基盤の強化を推進してまいります。さらに、資本政策面においては、2025年11月に実施した第三者割当増資により、成長投資を実行するための財務基盤を強化いたしました。今後は、強化された財務基盤を活用し、既存事業の成長投資、AI・DXを活用した生産性向上、新規領域への展開、M&Aによる外部成長を機動的に推進してまいります。これらの戦略を通じて、当社グループは、既存事業の安定的・持続的な成長と、新規領域及びM&Aによる非連続的な成長を組み合わせることで、収益基盤の強化及び企業価値の最大化を図ってまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、事業規模の成長と収益性の向上を両立させることを基本方針としており、「売上高」および「営業利益率」を重要な経営指標と位置付けております。売上高の拡大を通じて事業基盤の強化を図るとともに、営業利益率については、継続的な業務プロセスの見直しと業務効率化の推進により、収益性の向上を目指しております。具体的には、案件ごとの業務内容の明確化や業務フローの標準化・工数管理の徹底に加え、生成AIを活用した運用支援ツールや提案業務の効率化を通じて、開発費の最適化および生産性の向上を図っております。また、これらの取り組みで得られた知見や運用ノウハウをツールや研修プログラムに反映することで、グループ全体の事業運営効率の底上げを進めております。さらに、当社グループでは「調整後EBITDA(注1)」を補完的な経営指標として位置付けております。この指標は、M&Aにより発生するのれん償却費の影響を除外し、事業の実態に近い収益力やキャッシュ創出力を測る上で有用であり、特に成長投資を伴う当社の経営実態をより的確に把握するものと認識しております。(注1)調整後EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用+M&A関連費用 (4) 経営環境「2025年日本の広告費」(株式会社電通)によると、日本の総広告費は社会全体のデジタル化を背景に伸長し、8兆623億円(前年比105.1%)となりました。このうち、インターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)と高い成長を示し、総広告費に占める構成比も50.2%と初めて過半数に達しております。こうした背景のもと、当社グループが展開するSNSマーケティング事業を取り巻く環境も引き続き拡大傾向にあります。総務省の「令和7年通信利用動向調査」によれば、日本国内におけるソーシャルメディア利用者数は1億人を超えており、特に13〜49歳の9割以上がSNSを利用しているという結果が出ています。企業においてもSNSの重要性は年々高まっており、帝国データバンクの調査では、社外向けにSNSを活用している企業の割合は40.8%、とりわけBtoC企業では7割超という高い水準を示しています。(注1)一方で、人的リソースの不足や教育体制の未整備により、SNSを十分に活用できていない企業も少なくなく、SNS活用が進んでいない企業の割合は依然として半数近くを占めております。こうした状況に対し、当社グループでは「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」の3つのソリューションを通じ、企業のSNS活用を支援し、社会的なニーズに応えるサービス提供体制を強化しております。さらに、当社が上場する東京証券取引所グロース市場においては、2025年9月に公表された制度見直しにより、従来の「上場10年経過後の時価総額40億円以上」という上場維持基準から、「上場5年経過後の時価総額100億円以上」へと引き上げる方針が示されております。これに先立ち、当社は2025年1月に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」において、時価総額100億円を中期的な目標として掲げており、すでに戦略的な取り組みを開始しております。今後も、収益基盤の強化や非連続的成長に向けたM&Aの活用、資本政策の柔軟な運用等を通じて、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。(注1)出処:(株)帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」2023年9月15日発表 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 当社グループ及びサービスの認知度向上当社グループは、SNSマーケティングにおいて「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」を基軸とし、現代の生活者の情報消費行動に寄り添った包括的なマーケティング支援を展開しております。近年増加する訪日外国人旅行者に対応したインバウンドマーケティング支援をはじめ、企業の世界観をデジタル上で体現するWeb制作サービスや、専門性の高いインフルエンサーを活用したPR施策にも取り組んでおり、企業と生活者の新たな接点の創出に貢献しております。こうした多様なソリューションをより多くの企業へ届けるため、展示会やカンファレンス等の外部イベントへの出展を強化し、サービス認知の向上と見込み顧客の獲得を図るとともに、マーケティング実施体制のさらなる充実を推進してまいります。加えて、資本市場における当社グループの認知度向上を目的としたIR活動にも注力しており、株主・投資家との対話を通じて当社の事業内容や成長戦略に対する理解の促進を図り、株式市場における適正な企業価値評価の獲得に努めてまいります。 ② 人材戦略の強化と生成AIの活用による生産性向上当社グループの持続的成長には、優秀な人材の確保と育成が不可欠であり、採用力の強化とともに、教育体制の整備・拡充を重要な経営課題と捉えております。これに加え、近年急速に進展する生成AI技術の活用は、業務効率の抜本的な改善や、組織ナレッジやノウハウの共有・活用の高度化を実現する手段として極めて重要と認識しております。当社ではAI・DX推進室を中心に、生成AIを活用した業務支援や人材育成の高度化に取り組んでおり、全社的な展開を通じて、人的資本の質的向上と業務生産性の最大化を両立し、企業競争力の一層の強化を図ってまいります。 ③ グループ経営の強化当社グループは、2026年3月31日時点において、9社の連結子会社を保有しております。グループ内各社の強みやノウハウを相互に活かし合い、シナジー効果を最大限に発揮することで、グループ全体としての事業成長と企業価値の向上を図ってまいります。また、2025年11月に実施したAIフュージョンキャピタルグループ株式会社を割当先とする第三者割当増資を契機に、同社およびそのグループ会社や投資先企業との連携を深めてまいります。これにより、AI関連分野をはじめとした新規領域への展開や技術・人材・ビジネスネットワークの活用を通じた協業を推進し、グループ経営のさらなる強化を目指してまいります。 ④ 事業提携、企業買収への積極的な取り組み当社グループが持続的かつ非連続的な成長を実現するためには、既存事業の安定的成長に加えて、将来の成長を担う新たな事業の創出及び拡大が不可欠であると認識しております。その実現に向けては、自社による事業開発に加え、事業提携やM&Aなど外部資源の活用を通じて、新たな事業領域やサービスへの投資を積極的に検討・推進してまいります。投資にあたっては、既存事業の収益状況や財務バランスを踏まえ、許容可能なリスクの範囲内で慎重かつ機動的に意思決定を行う方針です。また、M&Aを成長戦略の柱として継続的かつ効果的に推進するため、専任チームの体制強化を図るとともに、案件の発掘からデューデリジェンス、PMI(買収後統合)に至るまでの一連のプロセスを社内で円滑に遂行できるよう、関係部門との連携体制を強化してまいります。これにより、グループ全体としての経営管理力とシナジー創出力のさらなる向上を目指してまいります。 ⑤ 内部管理体制の強化当社グループは、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務諸表の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するよう、一層の内部管理体制の整備・運用の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当連結会計年度末現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、愛されるマーケティング活動を推進しており、その思いをラバブルマーケティンググループという名前に表しています。これは、短期的な成果のために生活者を欺いたり、邪魔をしたりする広告・マーケティング活動を決して行わないとする当社の強い思いを示すものです。これからの広告・マーケティングは、生活者や購買者の視点に立ち、邪魔をするのではなく、その人にとって価値のある情報を適切な形で届けることが重要です。私たちはそれを「愛されるマーケティング(Lovable Marketing)」と位置づけ、そのコンセプトを推進し日本のマーケティング業界を変えていきます。 (2) 経営戦略等当社グループは、「最も愛されるマーケティンググループを創る」をミッションに掲げ、SNSを中心としたデジタルマーケティング領域において、企業の課題解決とブランド価値向上を支援するマーケティングサービスを提供しております。主力であるSNSマーケティング事業においては、SNSアカウントの戦略立案から運用支援、AIを活用した運用支援ツールの開発・提供、SNS実務人材の育成を一体的に提供する「MOS(Marketing Operating Service)」というビジネスモデルを構築し、当社独自の競争優位性を形成しております。また、当社グループは、2025年1月に公表した中期経営計画に基づき、①既存事業の安定的成長、②新規領域の早期立ち上げ、③M&Aによる非連続的成長を成長戦略の柱として位置づけております。既存事業においては、SNSマーケティングの運用支援に加え、SNS運用支援ツールの機能拡充、教育サービスの提供、Webサイトの企画・制作、Web広告運用、Webコンサルティング、マーケティングオートメーションの導入支援等を通じ、マーケティングプロセス全体にわたる支援体制の強化を進めております。さらに、ITツールやAI技術の活用を通じて、顧客企業のマーケティング活動の効率化及び高度化に貢献するとともに、当社グループ内においても業務効率化や生産性向上を推進しております。新規領域においては、海外展開及びインバウンドプロモーション領域の拡大に注力しております。株式会社インバウンド・バズが運営する訪日タイ人観光客向けインバウンドメディア「Talon Japan」を軸に、訪日外国人旅行者向けの情報発信、クーポン施策、インフルエンサーを活用したプロモーション等を展開し、東南アジアを中心としたインバウンド需要の取り込みを進めております。また、株式会社コムニコが譲り受けた食インフルエンサーマーケティング事業「ライフインザキッチン」や、株式会社ユニオンネットのWebサイト制作・クリエイティブ支援機能との連携により、SNS、Web、インフルエンサー、インバウンドを組み合わせた包括的なマーケティング支援体制の構築を進めております。M&A戦略においては、持続的かつ非連続的な成長の実現に向けて、M&Aを当社グループの成長ドライバーの一つとして継続的に取り組んでおります。当連結会計年度においては、LINEを中心としたマーケティング支援に強みを持つ株式会社エルマーケ及びSNSマーケティング領域における支援機能を有する株式会社ライスカレーLSを連結子会社化いたしました。これにより、当社グループのサービス提供領域を拡充するとともに、既存事業とのクロスセルやノウハウ共有、顧客基盤の相互活用等によるシナジー創出を図っております。今後も、案件発掘からデューデリジェンス、PMI(買収後統合)に至る一連のプロセスを着実に遂行し、グループ全体の事業規模拡大及び収益基盤の強化を推進してまいります。さらに、資本政策面においては、2025年11月に実施した第三者割当増資により、成長投資を実行するための財務基盤を強化いたしました。今後は、強化された財務基盤を活用し、既存事業の成長投資、AI・DXを活用した生産性向上、新規領域への展開、M&Aによる外部成長を機動的に推進してまいります。これらの戦略を通じて、当社グループは、既存事業の安定的・持続的な成長と、新規領域及びM&Aによる非連続的な成長を組み合わせることで、収益基盤の強化及び企業価値の最大化を図ってまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、事業規模の成長と収益性の向上を両立させることを基本方針としており、「売上高」および「営業利益率」を重要な経営指標と位置付けております。売上高の拡大を通じて事業基盤の強化を図るとともに、営業利益率については、継続的な業務プロセスの見直しと業務効率化の推進により、収益性の向上を目指しております。具体的には、案件ごとの業務内容の明確化や業務フローの標準化・工数管理の徹底に加え、生成AIを活用した運用支援ツールや提案業務の効率化を通じて、開発費の最適化および生産性の向上を図っております。また、これらの取り組みで得られた知見や運用ノウハウをツールや研修プログラムに反映することで、グループ全体の事業運営効率の底上げを進めております。さらに、当社グループでは「調整後EBITDA(注1)」を補完的な経営指標として位置付けております。この指標は、M&Aにより発生するのれん償却費の影響を除外し、事業の実態に近い収益力やキャッシュ創出力を測る上で有用であり、特に成長投資を伴う当社の経営実態をより的確に把握するものと認識しております。(注1)調整後EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用+M&A関連費用 (4) 経営環境「2025年日本の広告費」(株式会社電通)によると、日本の総広告費は社会全体のデジタル化を背景に伸長し、8兆623億円(前年比105.1%)となりました。このうち、インターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)と高い成長を示し、総広告費に占める構成比も50.2%と初めて過半数に達しております。こうした背景のもと、当社グループが展開するSNSマーケティング事業を取り巻く環境も引き続き拡大傾向にあります。総務省の「令和7年通信利用動向調査」によれば、日本国内におけるソーシャルメディア利用者数は1億人を超えており、特に13〜49歳の9割以上がSNSを利用しているという結果が出ています。企業においてもSNSの重要性は年々高まっており、帝国データバンクの調査では、社外向けにSNSを活用している企業の割合は40.8%、とりわけBtoC企業では7割超という高い水準を示しています。(注1)一方で、人的リソースの不足や教育体制の未整備により、SNSを十分に活用できていない企業も少なくなく、SNS活用が進んでいない企業の割合は依然として半数近くを占めております。こうした状況に対し、当社グループでは「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」の3つのソリューションを通じ、企業のSNS活用を支援し、社会的なニーズに応えるサービス提供体制を強化しております。さらに、当社が上場する東京証券取引所グロース市場においては、2025年9月に公表された制度見直しにより、従来の「上場10年経過後の時価総額40億円以上」という上場維持基準から、「上場5年経過後の時価総額100億円以上」へと引き上げる方針が示されております。これに先立ち、当社は2025年1月に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」において、時価総額100億円を中期的な目標として掲げており、すでに戦略的な取り組みを開始しております。今後も、収益基盤の強化や非連続的成長に向けたM&Aの活用、資本政策の柔軟な運用等を通じて、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。(注1)出処:(株)帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」2023年9月15日発表 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 当社グループ及びサービスの認知度向上当社グループは、SNSマーケティングにおいて「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」を基軸とし、現代の生活者の情報消費行動に寄り添った包括的なマーケティング支援を展開しております。近年増加する訪日外国人旅行者に対応したインバウンドマーケティング支援をはじめ、企業の世界観をデジタル上で体現するWeb制作サービスや、専門性の高いインフルエンサーを活用したPR施策にも取り組んでおり、企業と生活者の新たな接点の創出に貢献しております。こうした多様なソリューションをより多くの企業へ届けるため、展示会やカンファレンス等の外部イベントへの出展を強化し、サービス認知の向上と見込み顧客の獲得を図るとともに、マーケティング実施体制のさらなる充実を推進してまいります。加えて、資本市場における当社グループの認知度向上を目的としたIR活動にも注力しており、株主・投資家との対話を通じて当社の事業内容や成長戦略に対する理解の促進を図り、株式市場における適正な企業価値評価の獲得に努めてまいります。 ② 人材戦略の強化と生成AIの活用による生産性向上当社グループの持続的成長には、優秀な人材の確保と育成が不可欠であり、採用力の強化とともに、教育体制の整備・拡充を重要な経営課題と捉えております。これに加え、近年急速に進展する生成AI技術の活用は、業務効率の抜本的な改善や、組織ナレッジやノウハウの共有・活用の高度化を実現する手段として極めて重要と認識しております。当社ではAI・DX推進室を中心に、生成AIを活用した業務支援や人材育成の高度化に取り組んでおり、全社的な展開を通じて、人的資本の質的向上と業務生産性の最大化を両立し、企業競争力の一層の強化を図ってまいります。 ③ グループ経営の強化当社グループは、2026年3月31日時点において、9社の連結子会社を保有しております。グループ内各社の強みやノウハウを相互に活かし合い、シナジー効果を最大限に発揮することで、グループ全体としての事業成長と企業価値の向上を図ってまいります。また、2025年11月に実施したAIフュージョンキャピタルグループ株式会社を割当先とする第三者割当増資を契機に、同社およびそのグループ会社や投資先企業との連携を深めてまいります。これにより、AI関連分野をはじめとした新規領域への展開や技術・人材・ビジネスネットワークの活用を通じた協業を推進し、グループ経営のさらなる強化を目指してまいります。 ④ 事業提携、企業買収への積極的な取り組み当社グループが持続的かつ非連続的な成長を実現するためには、既存事業の安定的成長に加えて、将来の成長を担う新たな事業の創出及び拡大が不可欠であると認識しております。その実現に向けては、自社による事業開発に加え、事業提携やM&Aなど外部資源の活用を通じて、新たな事業領域やサービスへの投資を積極的に検討・推進してまいります。投資にあたっては、既存事業の収益状況や財務バランスを踏まえ、許容可能なリスクの範囲内で慎重かつ機動的に意思決定を行う方針です。また、M&Aを成長戦略の柱として継続的かつ効果的に推進するため、専任チームの体制強化を図るとともに、案件の発掘からデューデリジェンス、PMI(買収後統合)に至るまでの一連のプロセスを社内で円滑に遂行できるよう、関係部門との連携体制を強化してまいります。これにより、グループ全体としての経営管理力とシナジー創出力のさらなる向上を目指してまいります。 ⑤ 内部管理体制の強化当社グループは、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務諸表の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するよう、一層の内部管理体制の整備・運用の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当社は、当連結会計年度より決算期(事業年度の末日)を10月31日から3月31日に変更をしております。これに伴い決算期変更の経過期間となる当連結会計年度は、2025年11月1日から2026年3月31日までの5ヵ月となっているため、前連結会計年度との比較は行っておりません。当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは「マーケティング事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業による賃上げの継続、インバウンド需要の回復に加え、設備投資の増加などを背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、円安の進行や物価上昇の継続に加え、台湾情勢を巡る日中関係の緊張やウクライナ情勢、中東地域を巡る地政学的リスクの長期化、さらには米国の通商政策をはじめとする国際情勢の不透明感など、景気の下押し要因も多く、先行きについては引き続き不透明な状況が続いております。当社グループが事業を展開するデジタルマーケティング領域におきましては、国内外の様々な影響を受けつつも、社会活動のデジタル化を背景に高い成長率を維持し、「2025年日本の広告費」(株式会社電通)によると、インターネット広告市場は前年比10.8%増の4兆459億円となりました。当社グループは、「人に地球に共感を」をパーパスに掲げ、現代の生活者の情報消費行動に寄り添い、共感を重視したマーケティング活動「愛されるマーケティング」を推進するマーケティング企業グループです。近年、ITテクノロジーやプラットフォームの進展により、多チャネル化が加速し、生活者との継続的なコミュニケーションの重要性が一層高まっております。このような環境のもと、当社グループは、SNSマーケティングの運用支援をはじめ、運用支援ツールの提供、教育、Webサイトの企画・制作、Web広告運用、Webコンサルティング、マーケティングオートメーションの導入支援など、マーケティングプロセス全体にわたる多様なソリューションを提供しております。また、ITツールやAI技術の活用を通じて、企業のマーケティング活動の効率化にも貢献しております。 当社グループは、「最も愛されるマーケティンググループを創る」というグループミッションのもと、2025年1月に公表した中期経営計画に基づき、①既存事業の安定的成長、②新規領域(海外展開・インバウンドプロモーション、XR等)の早期立ち上げ、③M&Aによる非連続的成長を柱に、持続的な企業価値の向上に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、サービス領域の拡大およびSNS運用支援事業におけるシェア拡大を目的として、2件のM&Aを実行いたしました。具体的には、2026年1月にLINE公式アカウントの運用支援に強みを持つ株式会社エルマーケの株式を取得し子会社化いたしました。これにより、LINEマーケティング領域におけるソリューションの拡充を図るとともに、既存顧客へのクロスセルや新規顧客獲得の強化を推進しております。さらに、2026年3月には、SNSマーケティング支援事業を展開する株式会社ライスカレーLSの株式を取得し子会社化いたしました。同社が有する大手企業を中心とした顧客基盤およびインフルエンサーマーケティングにおける高い専門性を取り込むことで、当社グループの主力領域であるSNSマーケティング事業の競争力強化とシェア拡大を図り、シナジー創出による収益機会の拡大に取り組んでおります。新規事業におきましては、インバウンド領域において、訪日外国人向けメディア「Talon Japan」を軸としたサービス展開を推進いたしました。具体的には、自治体と連携したファムトリップ施策の実施や、スキー場情報プラットフォームとの業務提携による観光需要創出支援、さらには商業施設等のクーポン掲載による送客支援など、訪日前から訪日中の消費行動までを一体的に支援するサービスの拡充を進めました。また、タイを中心としたインフルエンサーとの専属契約を締結し、影響力の高い発信基盤を自社アセットとして取り込むことで、プロモーション効果の最大化と差別化の強化を図りました。加えて、クーポン掲載企業数の拡大などにより、インバウンド領域における収益モデルの構築を進めております。既存事業の強化におきましては、SNSマーケティング支援領域におけるプロダクトおよびサービスの高度化を推進いたしました。株式会社コムニコが提供するSNS運用効率化ツールにおいては、TikTokにおけるカルーセル投稿や楽曲設定機能への対応、ならびにXにおける画像と動画を組み合わせた投稿機能の実装など、各プラットフォームの進化に対応した機能開発を進め、顧客企業の運用効率向上と成果最大化に貢献しました。また、株式会社ジソウにおいては、Amazon広告運用支援サービスやAI活用支援サービスを開始し、SNSにとどまらない顧客のマーケティング課題の解決のため支援範囲を拡張いたしました。これらの取り組みにより、既存事業の付加価値向上と収益機会の拡大を図っております。また、全社横断の取り組みとして2024年12月に設置した「AI・DX推進室」を中心にグループ全体の業務生産性向上に継続的に取り組んでおります。これらの施策を通じて、当社グループは既存事業の収益基盤を着実に強化するとともに、新たな市場・領域への展開を同時に進め、次なる成長ステージに向けた企業価値の向上に取り組んでまいりました。この結果、当連結会計年度の売上高は1,302,975千円、営業利益57,558千円、経常利益59,828千円、親会社株主に帰属する当期純利益29,227千円となりました。 ② 財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ314,885千円増加し、1,798,026千円となりました。これは主に現金及び預金が132,450千円、売掛金が218,570千円増加したこと等によります。固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ814,891千円増加し、1,250,130千円となりました。これは主にのれんが624,509千円、繰延税金資産が170,207千円増加したこと等によります。その結果、資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べ1,129,777千円増加し、3,048,157千円となりました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ251,161千円増加し、1,244,001千円となりました。これは主に買掛金が68,523千円、1年内返済予定の長期借入金が146,913千円、未払金が60,278千円増加したこと等によります。固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ356,100千円増加し、817,204千円となりました。これは主に長期借入金が352,686千円増加したこと等によります。その結果、負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べ607,262千円増加し、2,061,205千円となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ522,514千円増加し、986,951千円となりました。これは主に第三者割当増資及び減資により資本剰余金が493,560千円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が29,227千円増加したこと等によります。この結果、自己資本比率は30.8%(前連結会計年度末は21.9%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ132,450千円増加し、1,003,147千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動におけるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、1,576千円となりました。これは主に売上債権の増加額129,125千円による資金の減少があった一方、税金等調整前当期純利益58,656千円、法人税等の還付額44,887千円による資金の増加があったこと等によるものであります。 (投資活動におけるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、818,333千円となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出815,460千円等によるものであります。 (財務活動におけるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、945,717千円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出130,239千円の資金の減少があった一方、長期借入れによる収入600,000千円、株式の発行による収入493,560千円による資金の増加があったこと等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社グループのサービス提供は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載は省略しております。 b 受注状況当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c 販売実績当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは「マーケティング事業」の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。サービス区分販売高(千円)前年同期比(%)SNSアカウント運用支援938,159-SaaS型SNS運用支援ツール187,846-人材教育3,690-DX支援173,278-合計1,302,975- (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。 2.当連結会計年度は決算期変更の経過期間に伴い5ヵ月決算となっておりますので、前年同期比につきましては記載しておりません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状等を勘案し合理的に見積り、計上しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあるものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 経営成績の分析(売上高)売上高は1,302,975千円となりました。これは主に、デジタルマーケティング市場全体の成長とその市場の中でもSNSマーケティングの需要の高まりにより、SNSアカウント運用支援サービスが大きく増収したことによるものです。 (売上原価、売上総利益)売上原価は670,349千円となりました。これは主に、売上高に伴う外注費の発生、昇給に伴う労務費の増加等によるものであります。この結果、売上総利益は632,626千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は575,067千円となりました。これは主に、昇給に伴う人件費の増加や、M&Aに伴う仲介手数料、デューデリジェンス費用などの発生によるものであります。この結果、営業利益は57,558千円となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益)営業外収益は18,828千円となりました。これは主に、為替差益と受取手数料によるものであります。営業外費用は16,559千円となりました。この主な内訳は支払利息であります。この結果、経常利益は59,828千円となりました。 (特別損益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)法人税等合計は28,818千円となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は29,227千円となりました。 b 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「3.事業等のリスク」に含めて記載しております。 c 財政状態の分析財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 d キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、事業拡大のための人件費、採用教育費、広告宣伝費であります。投資を目的とした資金需要は、M&A投資によるものであります。これらの必要資金については、自己資本を基本としつつ、今後の資金需要や金利動向等を勘案し、必要に応じて金融機関からの借入やエクイティファイナンス等による資金調達を検討する予定であります。なお、これらの資金調達方法の優先順位は、資金需要や資金使途等に合わせて最適な方法を検討・選択する予定であります。
事業リスク
- 技術革新への対応インターネット業界は技術革新のスピードが非常に速く、特に生成AIの進化や主要SNSプラットフォームの機能変更がマーケティング手法に大きな影響を与えます。新技術への対応が遅れると、提供するサービスの競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- プラットフォーム依存主要なSNSプラットフォーム(Instagram, Facebook, Xなど)上でのマーケティングが事業の中心であるため、これらのプラットフォームの利用規約変更やアルゴリズム変更、セキュリティ問題などが生じると、提供サービスの有効性や競争力が低下し、事業や業績に影響が出る可能性があります。
- 個人情報管理の徹底サービス提供において顧客や利用者の個人情報を扱っているため、外部からの不正アクセスや内部からの情報漏洩のリスクがあります。万が一情報漏洩が発生した場合、損害賠償請求や企業としての信用失墜につながり、事業および業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財務状況等に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障をきたさないよう努力してまいります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの事業環境及び固有の法的規制に関わるリスクについて① インターネット事業に関する一般的なリスク当社グループは、インターネット関連事業を主たる事業対象としているため、インターネットの活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットのさらなる普及が成長のための基本的な条件と考えております。インターネットの普及は引き続き進んでいるものの、今後どのように進展していくかについては不透明な部分もあります。また、生成AI等の新たな技術の急速な普及により、コンテンツ生成やマーケティング手法、競争環境が大きく変化する可能性もあります。当社グループは、法改正などの早期情報収集、市場動向や技術トレンドのモニタリングを行っておりますが、インターネットに関する何らかの弊害の発生、利用等に関する新たな規制の導入、技術環境の急激な変化その他予期せぬ要因によって、今後の普及や事業環境に大きな変化が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ② 技術革新について当社グループが事業を展開するインターネット業界及びデジタルマーケティング領域においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに対応する新サービスの導入が相次いで行われております。特に、生成AIの進展、主要SNSプラットフォームの機能拡張・仕様変更、LINE等のコミュニケーションプラットフォームを活用したマーケティング手法の高度化等により、マーケティング手法やサービス提供の在り方が短期間で変化する状況にあります。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者及び専門人材の確保、研修活動、生成AIを含む新技術の活用、サービス開発への投資を行っておりますが、想定どおりに進まない場合や、新技術への対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下し、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 ③ システム障害について当社グループでは事業の安定的な運営のためのシステム強化及びセキュリティ対策を行っておりますが、サイトへのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、当社グループソフトウエアの不具合、コンピューターウイルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な様々な要因によって、当社グループの事業活動に支障が生ずる可能性があります。また、サーバーの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や、当社グループに対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 ④ 個人情報管理によるリスク当社グループは、サービス提供にあたり、顧客、サービス利用会員、キャンペーン応募者、SNS利用者、Webサイト利用者、インバウンドメディア利用者等の個人に関連する情報を取得する場合があります。これらの情報の取り扱いには、外部からの不正アクセスや内部からの情報漏洩を防ぐため、セキュリティ環境の強化、アクセス権限の管理、従業員に対する個人情報の取り扱いに関する教育等、必要な対策を講じております。また、M&Aにより当社グループに加わった子会社についても、グループとしての情報管理体制の整備及び運用強化を進めております。しかしながら、今後何らかの理由により個人情報が漏洩した場合、又は個人情報保護法その他関連法令への対応に不備が生じた場合には、損害賠償、行政上の措置、信用力の低下等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑤ 知的財産権に係る方針等について当社グループによる第三者の知的財産権等を侵害する可能性については、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループの事業分野において、当社グループが認識していない知的財産権等が既に成立している可能性、又は新たに第三者により知的財産権等が成立する可能性があります。また、近年では生成AIを活用したコンテンツ制作や業務支援が進展しており、著作権や肖像権、商標権等の権利関係に関する法的解釈や実務対応について不確実性が存在しております。かかる場合において、当社グループが第三者の知的財産権等を侵害することによる損害賠償請求や差止請求、又はロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 ⑥ ソーシャルメディアデータの法整備についてソーシャルメディアが益々浸透し、クチコミが日々大量に生成されるようになりました。このような状況において、ソーシャルメディアデータに関する法整備においては、2010年1月に施行された改正著作権法でインターネット上の検索サービスを提供する事業者がその検索サービスに必要な情報を収集する行為が一定の条件下で認められるようになりました。しかしながら、今後の新たな法律の制定や既存の法律の改正により、自主規制が求められるようになる可能性があります。当社グループでは、これらの動向に関する情報収集を行っておりますが、当社グループのサービスを提供する上での情報収集やサービスの提供の仕方自体に何らかの制約を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑦ マーケティング業務のアウトソーシングについて当社グループは、顧客に対して、MOS(Marketing Operating Service)を事業コンセプトに、SNSマーケティングを中心としたマーケティングの運用領域の支援サービスを提供しております。また、近年では、Webサイトの企画・制作、Web広告運用、Webコンサルティング、LINEを中心としたマーケティング支援、インフルエンサーを活用したプロモーション、インバウンドマーケティング支援等、顧客のマーケティング課題に対応するサービス領域を拡大しております。専門性を有する人材の育成や確保の難しさ、外部の専門的な知見やファシリティを活用することによる費用対効果の明確化、繁忙期・閑散期に応じた柔軟なリソース活用等を背景に、企業によるマーケティング業務のアウトソーシング需要は今後も一定程度拡大するものと認識しております。当社グループは、マーケティングオペレーションの重要性や専門知識の必要性を発信し、顧客企業における外部活用の有用性が認知されるよう努めておりますが、今後、経済状況の変化、顧客企業の経営方針の変更、生成AIや各種マーケティングツールの普及等により、顧客企業がマーケティング業務を社内リソースで行う内製化の動きを強めた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑧ 主要SNSのユーザーの利用動向やプラットフォームの規制変更等について当社グループのサービスは、Instagram、Facebook、X(旧Twitter)等の主要SNSプラットフォーム上でのマーケティング手法を中心としております。これらのSNSにおけるユーザーの利用動向の変化、新たなSNSの台頭、既存SNSのアルゴリズム変更や広告関連規約・API提供方針の変更等により、従来可能であったマーケティング手法が制限される可能性があります。また、プラットフォーム側のセキュリティ問題や信頼性の低下、規制強化等が生じた場合、当社グループの提供するサービスの有効性や競争力に影響を及ぼす可能性があり、これらへの対応が遅れた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑨ サービスの陳腐化についてインターネット広告市場は、日々新たな技術革新やサービスが創出される市場であり、競合他社よりも有益な価値を顧客に提供し続ける必要があります。特に、生成AIの普及により、コンテンツ制作や運用支援の自動化・高度化が進展する中、当社グループのサービスや技術が市場の変化に適応できない場合、陳腐化する可能性があります。当社グループでは、新技術の導入やサービス機能の強化、人材確保に努めておりますが、変化への対応が十分に行えなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑩ インターネット広告市場についてマーケティング支援事業及び広告事業が対象とするインターネット広告市場は拡大傾向にあり、今後も当該市場は拡大していくものと想定されます。当社グループでは、これらの動向に関する情報収集を行っておりますが、景況感の変化や新たなイノベーションの創出により、インターネット広告市場が拡大傾向の鈍化あるいは縮小傾向に転じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑪ 法的規制について当連結会計年度末現在で、当社グループの主力事業において直接的な法的規制又は業界の自主規制はありませんが、広告主の広告内容により、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」等の規制を受ける可能性があります。当社グループでは、顧客の広告が各種法的規制に抵触することを避けるため、事例も含めた勉強会の実施、コンテンツ制作において判断に迷うものは法務部門へ問い合わせるなどして当社従業員の意識を高めるよう努めております。今後、法令等の改正や新たな法令等の制定、また生成AIやデジタル広告を取り巻く法的解釈の変更等により、業界の自主規制が制定され、その遵守を要請される場合には、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小 (2)経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について① 景気動向及び顧客企業の広告マーケティング予算の影響について当社グループの取引はクライアントの広告マーケティング予算に強く影響を受けます。景気低迷時には広報・広告宣伝予算が相対的に削減されやすく、企業の業績や投資判断の変化が、当社グループの事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、景気動向や市場環境の変化に関する情報収集を行っておりますが、想定を超える経済状況の悪化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ② 特定販売先への依存について当社グループは、企業のデジタルマーケティング支援を行っておりますが、企業はマーケティング施策全般を大手広告代理店に委託するケースも多く、当社グループは一部業務を代理店経由で受注する構造となっております。取引先上位会社の定期的なモニタリングを実施するとともに、直接取引の拡大も推進しておりますが、特定代理店からの発注が減少した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ③ 特定事業への依存について当社グループは、現在「マーケティング事業」単一セグメントで事業を展開しており、その中心はSNSマーケティングをはじめとするデジタルマーケティング領域が占めております。当社グループでは、Webサイトの企画・制作、Web広告運用、Webコンサルティング、LINEマーケティング、インバウンドマーケティング、インフルエンサーマーケティング等へのサービス領域の拡充を進めておりますが、売上構成上、SNSを中心としたデジタルマーケティング領域への依存は依然として高い状況にあります。そのため、主要SNSプラットフォームの利用動向や仕様変更、広告市場の変化、顧客企業のマーケティング投資方針の変更、競合環境の激化等により、中核となる事業領域の成長が鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、M&Aや新規サービス開発を通じた提供領域の拡大、既存サービスとのクロスセル、グループ各社間の連携強化等により、収益源の多様化及び事業基盤の強化に取り組んでおりますが、これらの施策が計画どおり進まない場合には、特定事業への依存による影響を十分に低減できない可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ④ 競合についてSNSマーケティング領域は市場成長が続く一方で、新規参入やサービスの多様化も活発に進んでおります。当社グループは、黎明期からの運用実績、自社開発ツール、運用支援体制、リスクマネジメント等を強みに差別化を図っておりますが、今後競合他社がより高機能なツールや価格競争力のあるサービスを展開した場合、当社グループの競争優位性が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑤ 生成AI活用の急速な進展による市場構造変化近年、生成AI技術の進展は急速に進んでおり、コンテンツ制作、マーケティング自動化、チャットボットによる顧客対応等、さまざまな業務領域に影響を与えつつあります。これに伴い、生成AIを活用した新たなマーケティング支援ツールや、AI主導の自動運用サービスの市場参入が活発化しており、当社グループの主要事業と競合する可能性があります。当社グループは、生成AIを活用したプロダクト、社内業務の効率化を推進しておりますが、技術革新のスピードや市場動向への適切な対応が遅れた場合、当社グループの提供価値や収益モデルに影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 (3)当社グループの事業運営体制に関わるリスクについて① 人材の確保及び育成について当社グループの事業展開においては、マーケティングの運用支援を担う高度な専門スキルや、SNSをはじめとするデジタル領域への深い理解を持つ人材が不可欠であり、これらの人材を適切に確保し、継続的な育成を行う必要があります。特に近年では、生成AIなどの新技術が急速に普及しており、それらを活用できるリテラシーや変化対応力を備えた人材の重要性が高まっております。また、今後の事業拡大により受注機会が増加した場合には、規模に応じた人員の確保も必要となります。当社グループでは、社内研修やナレッジ共有の仕組みを通じて人材育成を進めているほか、リモートワークやフレックスタイム制等の柔軟な勤務制度の整備にも取り組んでおりますが、必要な人材の確保が計画どおり進まなかった場合や、既存人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ② ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について当社では、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。発生可能性:高、発生する可能性のある時期:権利行使期間内、影響度:大 ③ 配当政策について当社の利益配分につきましては、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のための内部留保を意識しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら当社グループは、繰越欠損金の未解消かつ成長過程にあり、今後の事業発展及び経営基盤強化といった、内部留保の充実を図るため、配当を行っておりません。現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。発生可能性:事業計画の進捗状況による、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 ④ 他社との業務・資本提携等について当社グループは、他社との業務提携、資本提携等を通じて事業の拡大、スピードアップに取り組んでいく方針であります。当社グループと提携先の持つ技術やノウハウ等を融合することにより、事業シナジーを発揮することを目指します。当社グループでは、対象企業の属する業界の市場規模、業界環境や対象企業を調査し、事前に収益性などについて慎重に検討することとしておりますが、当初見込んだ効果が発揮されない場合、またこれらの提携等が何らかの理由で解消された場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑤ 借入金、金利の変動について当社グループは、M&A資金、運転資金及び成長投資資金等の一部について、金融機関からの借入により調達しております。当連結会計年度末においても一定水準の借入金を有しており、今後の金利情勢の変動によっては、支払利息の増加等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、資金需要や財務状況を踏まえた資金調達手段の検討、借入条件の適正化、資金繰り管理の徹底等により、財務健全性の維持に努めております。また、2025年11月に実施した第三者割当増資により財務基盤の強化を図っておりますが、今後、M&Aや新規事業への投資等により追加的な資金需要が発生した場合、借入金残高が増加する可能性があります。この場合、金融市場の環境変化や金利上昇により資金調達コストが増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中 ⑥ 代表取締役への依存について当社代表取締役は2008年11月の株式会社コムニコを設立以来、事業を牽引し、2014年には当社を設立しグループを大きく成長をさせてまいりました。現在も当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会等における経営層への情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない体制の確立に努めておりますが、何らかの理由により、同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑦ 自然災害、事故、パンデミック等について当社グループでは自然災害、事故等発生時には、速やかに対策本部を設置し、事業継続に向けて対応をするよう準備を行っております。また、当社では従来からリモートワークやフレックスタイム制による時差出勤制度を導入しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、リモートワークの環境整備支援やリモート会議システムを導入する等、従業員の安全を確保するとともに安定したサービス提供ができる環境作りを推進しております。しかしながら、本社所在地である関東圏において、大地震、台風等の自然災害や事故等により設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生した場合、当社グループ従業員の勤務が困難となり当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大 ⑧ 経営管理体制の複雑化について当社グループでは、M&A戦略の推進により連結子会社が増加し、事業領域、提供サービス、顧客基盤及び地域の拡張が進んでおります。2026年3月期においては、株式会社エルマーケ及び株式会社ライスカレーLSを連結子会社化しており、グループ全体の経営管理、業績管理、ガバナンス、内部統制、情報管理及びコンプライアンス体制の維持・強化の重要性が一層高まっております。当社では、M&A専門チームの設置、管理部門の体制強化、子会社管理の標準化、グループ共通の管理ルールの整備、買収後統合(PMI)の推進等を進めておりますが、これらの対応が計画どおりに進まなかった場合や、買収先企業との統合が円滑に進まない場合には、想定したシナジーの発現が遅延又は実現しない可能性があります。その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中