9303

住友倉庫(9303)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

倉庫・運輸関連業 運輸・物流

事業の概要

  • 総合物流サービス
    住友倉庫グループは、倉庫での物品保管、港での船積み・陸揚げ、国内外の陸海空を使った輸送、そして陸上運送といった多岐にわたる物流サービスを提供しています。これらのサービスを組み合わせることで、顧客のサプライチェーン全体を支え、効率的な物流を実現しています。
  • 不動産賃貸・管理
    物流事業と並ぶもう一つの柱は不動産事業です。オフィスビルや土地の賃貸、売買、管理を通じて収益を得ています。特に首都圏や関西地区の保有資産を有効活用することで、安定した収益基盤を築いています。
  • 多様な子会社・関連会社
    国内外に40の子会社と9の関連会社を持ち、それぞれの地域や専門分野で事業を展開しています。例えば、倉庫業は住友倉庫九州や若洲、国際輸送はSumitomo Warehouse (U.S.A.)や住友倉儲(中国)などが担い、グループ全体で幅広いサービスを提供しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 物流事業(Logistics)
    住友倉庫グループの主要な稼ぎ頭であり、売上高は1,827.01億円、営業利益は140.69億円を計上しています。この事業には、倉庫での保管・流通加工、港湾での船積み・陸揚げ、国際的な輸出入貨物の輸送、国内の陸上運送など、多岐にわたるサービスが含まれます。国内外の子会社が連携し、顧客のサプライチェーン全体を支える総合的な物流ソリューションを提供しています。
  • 不動産事業(Real Estate)
    物流事業に次ぐもう一つの収益の柱であり、売上高は106.97億円、営業利益は54.13億円を計上しています。主に事務所や土地の賃貸、売買、管理を行う事業で、首都圏や関西地区などの主要都市に保有する優良資産を有効活用しています。安定した賃料収入を確保することで、グループ全体の収益基盤を強化しています。
  • 事業構成と収益性
    物流事業がグループ全体の売上の大部分を占める一方で、不動産事業は売上規模は小さいものの、高い営業利益率を誇ります。これは、保有資産からの安定的な賃料収入が収益に大きく貢献しているためです。両事業が互いに補完し合うことで、グループ全体の安定的な成長と収益性を確保しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Logistics 事業 1,827 141 7.7%
RealEstate 事業 107 54 50.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|919 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社39社及び関連会社9社で構成されており(2026年3月31日現在)、倉庫業、港湾運送業、国際輸送業及び陸上運送業等の物流事業並びに事務所及び土地等の賃貸等を行う不動産事業を営んでおります。 当社は総合物流事業者として物流事業及び不動産事業に携わっております。連結子会社の事業の当社グループにおける位置付け及び各事業セグメントとの関連は、次のとおりであります。物流事業(1) 倉庫業国内における、寄託を受けた物品を倉庫に保管する業務並びに寄託貨物の入出庫及びこれに付随する流通加工等の業務であって、住友倉庫九州㈱、㈱若洲等が行っております。(2) 港湾運送業国内の港湾における、海上運送に接続する貨物の船積み及び陸揚げ並びにその荷捌き等の業務であって、泉洋港運㈱、ニッケル.エンド.ライオンス㈱等が行っております。(3) 国際輸送業陸海空の各種輸送手段を結合し、輸出入貨物の国際複合輸送を取り扱う業務並びに海外における保管、荷役及び運送等を取り扱う業務であって、Sumitomo Warehouse (U.S.A.), Inc.、Sumitomo Warehouse (Europe) GmbH、Sumitomo Warehouse (Singapore) Pte Ltd、Union Services (S'pore) Pte Ltd、Rojana Distribution Center Co., Ltd.、住友倉儲(中国)有限公司等が行っております。(4) 陸上運送業国内における、自動車を使用する貨物運送業務並びに自動車及び鉄道による運送を取り扱う業務であって、遠州トラック㈱、井住運送㈱等が行っております。(5) その他事業ソフトウエア開発等上記事業に関連する業務であって、アイスター㈱等が行っております。不動産事業事務所及び土地等を売買、賃貸及び管理する業務であって、住倉建物サービス㈱等が行っております。 当社及び関係会社を、それぞれが携わる主な事業により区分した系統図は次のとおりであります。(注)1.矢印は役務の流れを示しております。2.下線は在外の会社(21社)であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
燃料油価格高騰時、顧客の理解を得ながら運賃等に反映しているが、全て転嫁できない場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
倉庫、港湾設備、運送車両などの大規模な事業用資産の保有が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済環境の変化(景気変動、市況変化) / 為替変動 / 投資有価証券の時価下落
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

住友倉庫は特定の強力なブランドや特許、規制ライセンス、独占的IPに依存する事業モデルではない。一般的な倉庫・運輸業であり、無形資産による競争優位性は限定的である。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

既存顧客との長期契約や、特定の港湾・地域に特化したサービス提供により、一定のスイッチング・コストは存在する。しかし、代替となる倉庫・運輸業者は複数存在し、顧客が乗り換える際の損失は限定的と推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

住友倉庫の事業は、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型のビジネスモデルではない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた効率的なオペレーション、広範な物流ネットワーク、および規模の経済によるコスト管理能力は、一定のコスト優位性をもたらしている可能性がある。特に、主要港湾でのインフラやノウハウは強みとなりうる。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

日本の主要港湾における広範な倉庫網と、長年にわたる物流ノウハウの蓄積は、業界内での規模の優位性を示唆する。特に、特定の地域や取扱品目においては、競合他社に対する規模の経済が働きやすい。

  • 広範な物流ネットワーク
    住友倉庫は、倉庫、港湾運送、国際輸送、陸上運送といった物流の主要機能を網羅し、国内外に広がる強固なネットワークを構築しています。これにより、顧客は一貫した高品質な物流サービスを享受でき、他社には真似できない総合的なソリューションを提供しています。
  • 歴史と信頼のブランド
    1899年創業以来、「信用を重んじ」「確実を旨とし」「浮利にはしらず」という住友の事業精神を継承し、120年以上にわたり社会インフラとしての物流を支えてきました。この長い歴史と実績に裏打ちされた信頼は、顧客からの厚い支持と安定的な事業基盤につながっています。
  • 戦略的な不動産ポートフォリオ
    物流事業と並行して、首都圏や関西地区に優良なオフィスビルや土地を保有し、賃貸・管理事業を展開しています。これにより、物流事業の景気変動リスクを分散し、安定した収益源を確保しています。また、これらの不動産は物流拠点としても活用され、事業間の相乗効果を生み出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 長期ビジョン“Moving Forward to 2030”
    住友倉庫グループは、2030年を見据えた長期ビジョンを掲げ、物流の結節点である倉庫と港湾を主軸に信頼性の高いサービスを提供し、デジタル技術を活用して新たな価値を創造することを目指しています。また、日本、アジア、欧州、米州の四極を中心に国際物流ネットワークを拡充し、グローバルサプライチェーンを支えることを目標としています。
  • 第五次中期経営計画(2023-2025年度)
    この計画では、物流・不動産の両事業に経営資源を集中し、物流事業では国内外拠点の拡充と海外事業の拡大、DX推進による効率化・自動化、高付加価値サービスの提供を進めます。不動産事業では、賃貸ノウハウを活かした積極的な事業投資と事業領域の拡大により収益力向上を図ります。
  • 持続可能な社会への貢献と人への投資
    気候変動対策として温室効果ガス排出量削減目標を設定し、太陽光発電導入や物流効率化に取り組むとともに、従業員の育成強化や多様な働き方の導入を通じて「人」への投資を充実させます。これにより、社会に貢献しつつ持続的な成長を目指し、企業価値の向上を図る方針です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、「信用を重んじ」「確実を旨とし」「浮利にはしらず」という「住友の事業精神」のもと、「物流という万人が必要とする社会インフラを、時代をこえて真摯に下支えするとともに、お客様と社会が求める新たなサービスの創造に努める」ことを企業理念としております。この企業理念が表す精神は、1899年(明治32年)の当社の創業以来、倉庫業を核に、港湾運送業、国際輸送業、陸上運送業を含む総合的な物流事業及びオフィスビル賃貸業を中心とする不動産事業等へ業容を拡大した現在に至るまで、一世紀以上にわたり一貫して受け継がれております。当社グループは、今後もこの企業理念のもと、事業を通じて社会に貢献しつつ、持続的な成長を目指してまいります。 (2) 当社の事業環境及び中長期的な会社の経営戦略① 当連結会計年度の事業環境国内においては、米国の通商政策の影響が見られたものの、設備投資は改善傾向を示し、個人消費も次第に持ち直すなど、緩やかな景気回復が続きました。海外においては、米国では関税引上げに伴う不透明感はあるものの、堅調な消費と設備投資を背景に景気は緩やかに拡大しました。中国では不動産市場の停滞が続き、景気は勢いを欠き徐々に減速傾向を示しました。 ② 中長期的な経営戦略2026年3月に、当社グループはパーパス「つなぐ 支える 次代を創る」を明文化するとともに、長期ビジョン“Moving Forward to 2030”(2020年5月策定)の最終フェーズとして「中期経営計画2026-2030」を策定しました。この「中期経営計画2026-2030」のもと、事業領域の拡張に挑戦し成長を実現することで、財務・非財務目標の達成を目指します。 「パーパス『つなぐ 支える 次代を創る』」の概要当社グループは、モノや情報の流通を通じて多様なヒトがつながることで「知」が共有され、これらの「知」の協創により、社会課題が解決され、時代や地域を越えた“つながり”が価値を生む「ネットワーク協創社会」の実現を目指します。この「ネットワーク協創社会」において、当社グループは、モノ、情報、そしてヒトを結ぶ物流などの社会インフラを担う存在として、多様なステークホルダーをつなぎ、そのつながりを強固に支えることで確かなものとし、新たな価値や次世代を創造することで、顧客、従業員及び地域社会をはじめとするすべてのステークホルダーの安心と成長、持続可能な社会の実現に貢献していきます。 「長期ビジョン“Moving Forward to 2030”」の概要(a) モノをつなぐ物流の結節点である倉庫と港湾を主軸に更に信頼性の高い物流サービスを提供します。また、物流業以外の業種との連携を深め、デジタル技術等を積極的に導入・活用することにより、各種の変化に迅速に対応しながら、物流における新たな価値を創造します。(b) 世界をつなぐ日本、アジア、欧州、米州の四極を中心に国際物流ネットワークの更なる拡充を図り、お客様の強固で安定的なグローバル・サプライチェーン構築を支えます。(c) ヒトをつなぐ貴重な経営資源である人材の育成を更に強化するとともに、少子高齢化等の社会の変化に対応し、柔軟で多様な働き方を導入し、ヒトを惹きつける会社であり続けます。(d) 時代をつなぐ120年を超える伝統をもつ企業グループとして、先人から受け継いだ有形無形の資産を後の世代に継承しつつ、お客様と社会の発展に貢献していきます。 「中期経営計画2026-2030」の概要以下の8つの成長戦略により、連結営業収益の増大、資本効率の改善を行い、企業価値を向上させます。物流事業においては、海外拠点の拡大、国内物流網の拡大、付加価値の高い物流の形成を図ります。不動産事業においては、国内及び海外の物流不動産への投資を通じて物流事業とのシナジー創出を図ります。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)及び業務集約等により成長のための人的資源を創出し、人的資本経営の推進により人材を育成します。(a) グローバルな付加価値物流の実現(b) グループ総合力を活かした国内物流網の拡大(c) 不動産ポートフォリオの強靭化と物流事業とのシナジー創出(d) オープンイノベーション型の次世代産業創出(e) DX・業務見直しを通じた成長のための人的資源の創出(f) 挑戦と成長期待が広がる人材・組織風土づくり(g) 成長への挑戦を支える盤石な管理基盤の構築(h) 財務と非財務が連動するサステナビリティ経営の推進 業績目標として2030年度(計画最終年度)の連結営業収益2,800億円、連結営業利益160億円、事業投資額(5か年累計)として1,650億円をそれぞれ計画しております。また、2030年度のROE目標を8%とするとともに、政策保有株式については計画期間中に600億円の売却を目標としております。 (3) 対処すべき課題今後の経済環境は、国内においては雇用・所得環境が改善する中で緩やかな景気回復が続くと予想されますが、緊迫した中東情勢がもたらす燃料油をはじめとした諸物価の高騰が景気の重荷となるおそれがあります。海外においては、米国は政策動向の不透明感はあるものの堅調な雇用環境等を背景に緩やかな景気拡大が続くと見込まれます。一方、中国では不動産市場の停滞による景気の減速が危惧されるほか、原油備蓄が乏しい東南アジア各国は中東情勢の影響をより深刻に受ける可能性があります。物流業界では、輸出入貨物の荷動きは総じて回復傾向を示すと期待されますが、地政学的リスクの上昇に伴い各種サプライチェーンが変調をきたした場合、物流需要も伸び悩むことが懸念されます。一方、不動産業界では、金利上昇により投資利回りが低下するリスクはあるものの、堅調なオフィスビル需要を背景に賃料水準の上昇及び空室率の改善が続くものと予想されます。このような情勢の中、当社グループは「中期経営計画2026-2030」を策定し、国内における成長分野の開拓、海外市場への進出及び新たな物流ニーズの創出など事業領域を拡張し、収益を増大させ、また資本効率を改善して企業価値向上を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、「信用を重んじ」「確実を旨とし」「浮利にはしらず」という「住友の事業精神」のもと、「物流という万人が必要とする社会インフラを、時代をこえて真摯に下支えするとともに、お客様と社会が求める新たなサービスの創造に努める」ことを企業理念としております。この企業理念が表す精神は、1899年(明治32年)の当社の創業以来、倉庫業を核に、港湾運送業、国際輸送業、陸上運送業を含む総合的な物流事業及びオフィスビル賃貸業を中心とする不動産事業等へ業容を拡大した現在に至るまで、一世紀以上にわたり一貫して受け継がれております。当社グループは、今後もこの企業理念のもと、事業を通じて社会に貢献しつつ、持続的な成長を目指してまいります。 (2) 当社の事業環境及び中長期的な会社の経営戦略① 当連結会計年度の事業環境国内においては、米国の通商政策の影響が見られたものの、設備投資は改善傾向を示し、個人消費も次第に持ち直すなど、緩やかな景気回復が続きました。海外においては、米国では関税引上げに伴う不透明感はあるものの、堅調な消費と設備投資を背景に景気は緩やかに拡大しました。中国では不動産市場の停滞が続き、景気は勢いを欠き徐々に減速傾向を示しました。 ② 中長期的な経営戦略2026年3月に、当社グループはパーパス「つなぐ 支える 次代を創る」を明文化するとともに、長期ビジョン“Moving Forward to 2030”(2020年5月策定)の最終フェーズとして「中期経営計画2026-2030」を策定しました。この「中期経営計画2026-2030」のもと、事業領域の拡張に挑戦し成長を実現することで、財務・非財務目標の達成を目指します。 「パーパス『つなぐ 支える 次代を創る』」の概要当社グループは、モノや情報の流通を通じて多様なヒトがつながることで「知」が共有され、これらの「知」の協創により、社会課題が解決され、時代や地域を越えた“つながり”が価値を生む「ネットワーク協創社会」の実現を目指します。この「ネットワーク協創社会」において、当社グループは、モノ、情報、そしてヒトを結ぶ物流などの社会インフラを担う存在として、多様なステークホルダーをつなぎ、そのつながりを強固に支えることで確かなものとし、新たな価値や次世代を創造することで、顧客、従業員及び地域社会をはじめとするすべてのステークホルダーの安心と成長、持続可能な社会の実現に貢献していきます。 「長期ビジョン“Moving Forward to 2030”」の概要(a) モノをつなぐ物流の結節点である倉庫と港湾を主軸に更に信頼性の高い物流サービスを提供します。また、物流業以外の業種との連携を深め、デジタル技術等を積極的に導入・活用することにより、各種の変化に迅速に対応しながら、物流における新たな価値を創造します。(b) 世界をつなぐ日本、アジア、欧州、米州の四極を中心に国際物流ネットワークの更なる拡充を図り、お客様の強固で安定的なグローバル・サプライチェーン構築を支えます。(c) ヒトをつなぐ貴重な経営資源である人材の育成を更に強化するとともに、少子高齢化等の社会の変化に対応し、柔軟で多様な働き方を導入し、ヒトを惹きつける会社であり続けます。(d) 時代をつなぐ120年を超える伝統をもつ企業グループとして、先人から受け継いだ有形無形の資産を後の世代に継承しつつ、お客様と社会の発展に貢献していきます。 「中期経営計画2026-2030」の概要以下の8つの成長戦略により、連結営業収益の増大、資本効率の改善を行い、企業価値を向上させます。物流事業においては、海外拠点の拡大、国内物流網の拡大、付加価値の高い物流の形成を図ります。不動産事業においては、国内及び海外の物流不動産への投資を通じて物流事業とのシナジー創出を図ります。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)及び業務集約等により成長のための人的資源を創出し、人的資本経営の推進により人材を育成します。(a) グローバルな付加価値物流の実現(b) グループ総合力を活かした国内物流網の拡大(c) 不動産ポートフォリオの強靭化と物流事業とのシナジー創出(d) オープンイノベーション型の次世代産業創出(e) DX・業務見直しを通じた成長のための人的資源の創出(f) 挑戦と成長期待が広がる人材・組織風土づくり(g) 成長への挑戦を支える盤石な管理基盤の構築(h) 財務と非財務が連動するサステナビリティ経営の推進 業績目標として2030年度(計画最終年度)の連結営業収益2,800億円、連結営業利益160億円、事業投資額(5か年累計)として1,650億円をそれぞれ計画しております。また、2030年度のROE目標を8%とするとともに、政策保有株式については計画期間中に600億円の売却を目標としております。 (3) 対処すべき課題今後の経済環境は、国内においては雇用・所得環境が改善する中で緩やかな景気回復が続くと予想されますが、緊迫した中東情勢がもたらす燃料油をはじめとした諸物価の高騰が景気の重荷となるおそれがあります。海外においては、米国は政策動向の不透明感はあるものの堅調な雇用環境等を背景に緩やかな景気拡大が続くと見込まれます。一方、中国では不動産市場の停滞による景気の減速が危惧されるほか、原油備蓄が乏しい東南アジア各国は中東情勢の影響をより深刻に受ける可能性があります。物流業界では、輸出入貨物の荷動きは総じて回復傾向を示すと期待されますが、地政学的リスクの上昇に伴い各種サプライチェーンが変調をきたした場合、物流需要も伸び悩むことが懸念されます。一方、不動産業界では、金利上昇により投資利回りが低下するリスクはあるものの、堅調なオフィスビル需要を背景に賃料水準の上昇及び空室率の改善が続くものと予想されます。このような情勢の中、当社グループは「中期経営計画2026-2030」を策定し、国内における成長分野の開拓、海外市場への進出及び新たな物流ニーズの創出など事業領域を拡張し、収益を増大させ、また資本効率を改善して企業価値向上を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績等の状況当期の経済環境は、国内においては、米国の通商政策の影響が見られたものの、設備投資は改善傾向を示し、個人消費も次第に持ち直すなど、緩やかな景気回復が続きました。海外においては、米国では関税引上げに伴う不透明感はあるものの、堅調な消費と設備投資を背景に景気は緩やかに拡大しました。中国では不動産市場の停滞が続き、景気は勢いを欠き徐々に減速傾向を示しました。物流業界では、国内貨物の輸送需要は伸び悩み、荷動きは総じて力強さに欠ける状況で推移しました。不動産業界では、オフィスビルの移転・拡張需要を背景に空室率は改善し、賃料水準は上昇基調が続きました。このような情勢のもと、当期の経営成績等は以下のとおりとなりました。 a. 経営成績の状況 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)前連結会計年度比増減金額(百万円)比率(%)営業収益193,398196,2442,8451.5営業利益13,27511,413△1,862△14.0経常利益17,49715,808△1,688△9.7親会社株主に帰属する当期純利益20,06517,668△2,397△11.9 セグメント別の状況は次のとおりであります。(ⅰ)営業収益内訳前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)前連結会計年度比増減金額(百万円)比率(%)物流事業182,710185,9183,2071.8(倉庫収入)(32,138)(33,402)(1,263)(3.9)(港湾運送収入)(32,534)(33,610)(1,076)(3.3)(国際輸送収入)(54,875)(54,596)(△279)(△0.5)(陸上運送ほか収入)(63,161)(64,308)(1,146)(1.8)不動産事業11,27410,930△343△3.0(不動産事業収入)(11,274)(10,930)(△343)(△3.0)計193,984196,8482,8631.5セグメント間内部営業収益△585△604△18-純営業収益193,398196,2442,8451.5 (ⅱ)営業利益 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)前連結会計年度比増減金額(百万円)比率(%)物流事業14,06913,538△530△3.8不動産事業5,4134,383△1,029△19.0計19,48317,922△1,560△8.0調整額△6,207△6,509△301-営業利益13,27511,413△1,862△14.0 b. 財政状態の状況 前連結会計年度末(百万円)当連結会計年度末(百万円)前連結会計年度末比増減金額(百万円)比率(%)資産合計439,847513,09873,25016.7負債合計165,701188,02522,32413.5純資産合計274,145325,07250,92618.6 c. キャッシュ・フローの状況 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー31,73328,162投資活動によるキャッシュ・フロー△10,045△20,001財務活動によるキャッシュ・フロー△25,273△14,303現金及び現金同等物に係る換算差額587262現金及び現金同等物の増減額(△は減少)△2,996△5,880現金及び現金同等物の期末残高44,95039,070 ②セグメントごとの主要業務の取扱高等 a. 物流事業(ⅰ)倉庫業(イ)保管用面積内訳前連結会計年度(2025年3月31日現在)当連結会計年度(2026年3月31日現在)所有庫991,307㎡995,086㎡借庫337,111㎡337,971㎡計1,328,417㎡1,333,057㎡貸庫482,673㎡487,054㎡差引実際保管用面積845,744㎡846,003㎡ (ロ)入出庫高及び保管残高区分前連結会計年度(2024年4月~2025年3月)当連結会計年度(2025年4月~2026年3月)入庫高2,328千トン2,309千トン出庫高2,340千トン2,307千トン保管残高期末624千トン626千トン期中平均630千トン646千トン (ハ)貨物回転率(月平均)区分前連結会計年度(2024年4月~2025年3月)当連結会計年度(2025年4月~2026年3月)数量30.9%29.7% (注) 貨物回転率 =出庫高(月平均) × 100平均保管残高 (ⅱ)港湾運送業事業別取扱数量区分前連結会計年度(2024年4月~2025年3月)当連結会計年度(2025年4月~2026年3月)沿岸荷役912千トン804千トン一般荷捌8,691千トン8,884千トンコンテナ荷捌54,491千トン58,577千トン船内荷役642千トン659千トン (ⅲ)国際輸送業取扱数量区分前連結会計年度(2024年4月~2025年3月)当連結会計年度(2025年4月~2026年3月)国際輸送12,195千トン12,373千トン b. 不動産事業 不動産賃貸面積区分前連結会計年度(2025年3月31日現在)当連結会計年度(2026年3月31日現在)賃貸ビル等272,337㎡272,395㎡ (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループにおきましては、当期が最終年度となる中期経営計画で掲げた事業戦略に基づき、持続的な成長を目指して諸施策を遂行してまいりました。物流事業では、国内においては、浜松市で建設を進めていた新倉庫を2026年1月に竣工させるなど、物流拠点の拡充に努めました。またDX推進の一環として、AI活用による業務効率化の促進やDX推進人材の育成に取り組みました。一方、海外においては、米国・欧州・東南アジアでの拠点拡充やインドへの進出に向けた検討を行ってまいりました。不動産事業では、2025年6月に大阪市城東区において賃貸用共同住宅を取得し、同年12月には大阪市中央区において共同所有していた賃貸用オフィスビルの共有持分を追加取得して当社の単独所有とするなど、収益規模の拡大を図りました。さらに埼玉県三郷市において3社共同による物流施設の建設に取り組みました。また、事業全般においてコスト上昇に対応する適正料金の収受に努めるとともに、会社の基幹情報を一元化するデータマネジメント基盤の整備を進めました。この結果、当期の経営成績等は以下のとおりとなりました。 a. 経営成績(営業収益)物流事業では、倉庫収入は、定温貨物等の高付加価値品の取扱いが増加したこと等から、334億2百万円(前期比3.9%増)となりました。港湾運送収入は、コンテナ荷捌の取扱いが増加したこと等から、336億10百万円(前期比3.3%増)となりました。国際輸送収入は、航空貨物輸送は増収となったものの、国際一貫輸送及びプロジェクト輸送が減収となったこと等から、545億96百万円(前期比0.5%減)となりました。陸上運送ほか収入は、貨物輸送の取扱いが増加したほか、情報システム子会社の業績が好調に推移したこと等から、643億8百万円(前期比1.8%増)となりました。以上に加えて、コスト上昇に対応する適正料金の収受に努めた結果、物流事業の営業収益は1,859億18百万円(前期比1.8%増)となりました。不動産事業では、前期及び当期に取得した賃貸用物件等が賃貸料の増加に寄与したものの、鉄道建設事業に伴う当社建物引渡しによる賃貸料の減少が大きく、営業収益は109億30百万円(前期比3.0%減)となりました。以上から、セグメント間の内部営業収益6億4百万円を控除した営業収益は、1,962億44百万円(前期比1.5%増)となりました。 (営業原価、販売費及び一般管理費)営業原価は、人件費等の増加により1,742億59百万円(前期比2.4%増)となりました。販売費及び一般管理費も同様の理由により、105億70百万円(前期比6.6%増)となりました。 (営業利益)物流事業では、人件費及び減価償却費の増加等により135億38百万円(前期比3.8%減)となりました。不動産事業では、減収に加え、新規取得物件に係る不動産取得税等の発生等もあり43億83百万円(前期比19.0%減)となりました。以上から、各セグメントに帰属しない全社費用等65億9百万円を控除した営業利益は、114億13百万円(前期比14.0%減)となりました。 (経常利益)経常利益は、受取配当金等が増加したものの、営業利益が減益になったことから、158億8百万円(前期比9.7%減)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の一部売却による投資有価証券売却益と鉄道建設事業に伴う当社建物に係る受取補償金を計上したものの、前期にそれらを上回る受取補償金の計上があったことから、176億68百万円(前期比11.9%減)となりました。 次期につきましては、物流事業において人件費等のコストの増加が見込まれる一方、倉庫、港湾運送における貨物取扱の堅調な推移が予想されます。不動産事業においては当期に追加取得した賃貸用オフィスビルの共有持分等について、減価償却費等の増加はあるものの、賃貸料の増加に寄与するほか、不動産取得税等の計上が減少する見込みです。この結果、当社グループの次期の営業収益は当期を1.9%上回る2,000億円、営業利益は当期を6.9%上回る122億円、経常利益は当期を1.8%上回る161億円を予想しております。親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式縮減に伴う投資有価証券売却益の計上を見込みますが、当期に計上した鉄道建設事業に伴う当社建物に係る受取補償金の額が大きく、当期を2.6%下回る172億円を予想しております。なお、中東情勢の影響については現時点では先行きが不透明であるため、今後の業績見通しには反映しておりません。 b. 財政状態資産合計は、株式相場の上昇に伴う「投資有価証券」の増加等により、5,130億98百万円(前期末比16.7%増)となりました。負債合計は、投資有価証券の評価差額に係る「繰延税金負債」の増加等により、1,880億25百万円(前期末比13.5%増)となりました。純資産合計は、株式相場の上昇に伴う「その他有価証券評価差額金」の増加等により、3,250億72百万円(前期末比18.6%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a. 連結キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上及び減価償却による資金の留保等により、281億62百万円の増加(前期は317億33百万円の増加)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、賃貸用オフィスビルの共有持分等の有形固定資産取得による支出等により、200億1百万円の減少(前期は100億45百万円の減少)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還、配当金の支払い及び自己株式の取得等により、143億3百万円の減少(前期は252億73百万円の減少)となりました。 当期の連結キャッシュ・フローは、以上の結果に「現金及び現金同等物に係る換算差額」(2億62百万円)を加えた合計で58億80百万円の減少となり、現金及び現金同等物の当期末残高は、390億70百万円となりました。 b. 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金の源泉は、主として営業キャッシュ・フローによる内部資金、社債の発行及び金融機関からの借入によっております。営業費用等の運転資金及び設備投資資金については、主として営業キャッシュ・フローによる内部資金で賄うほか、必要に応じて社債の発行及び金融機関からの借入を行っております。調達時期及び方法については、事業計画に基づく資金需要、金利動向及び起債環境等を考慮の上、決定しております。当期末における社債、借入金等を含む有利子負債の残高は821億77百万円、現金及び現金同等物の残高は390億70百万円となっております。次期のキャッシュ・フローの見通しについては、利益の計上、減価償却費等の資金の留保及び投資有価証券売却による収入等がありますが、埼玉県三郷市における物流施設建設等の設備投資や自己株式取得による支出等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は当期末を下回ると予想しております。資金の流動性を確保するため、金融機関と当座勘定借越契約を締結しております。また、当社は㈱日本格付研究所から「AA-」の長期発行体格付を取得しております。株主還元につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおり、当社は2026年度を開始年度とする5か年の中期経営計画「中期経営計画2026-2030」を定め、剰余金の配当については1株当たり年間配当金103円を下限とし、株主資本配当率(DOE)3.5%~4.5%を目安として実施する方針としております。このような方針のもと、次期の年間配当金につきましては、1株につき103円(中間・期末ともに1株につき51円50銭)とさせていただく予定です。また、自己株式の取得を計画期間中に350億円を目途に機動的に実施することとしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」における「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済環境の変動
    国内外の景気変動や社会情勢の変化は、物流事業における荷動きの悪化や競争激化、不動産事業におけるオフィスビルの供給過剰や市況変化を通じて、住友倉庫グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に国際輸送は世界経済の動向に左右されやすいです。
  • 為替変動と投資有価証券
    海外子会社の財務諸表の円換算や外貨建取引があるため、為替レートの変動がグループの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。また、取引先との関係維持のために保有する投資有価証券は、株式相場の下落や投資先の悪化により減損損失を計上し、業績に影響するリスクがあります。
  • 自然災害と情報システム障害
    地震や台風などの自然災害、テロや紛争、感染症の流行は、物流施設の損壊やサプライチェーンの寸断、従業員の健康被害などにより事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃やシステム障害が発生した場合、業務停止や情報漏洩により、社会的信用の低下や損害賠償が発生するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,236 文字
3【事業等のリスク】当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.経済環境に関連するリスク(1) 事業環境の変化当社グループは、倉庫業、港湾運送業、国際輸送業及び陸上運送業等を総合的に組み合わせた物流事業、首都圏及び関西地区等における保有資産の有効活用を中心とした不動産事業を展開しております。物流事業においては、国内外の景気変動や社会情勢の変化が荷動きの悪化、競争激化を通じて、また、不動産事業においてはオフィスビルの供給過剰等による市況の変化、需給バランスの変動により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 為替変動当社グループは、連結財務諸表の作成に当たっては、海外連結子会社の財務諸表を円換算しております。また、当社及び一部の国内連結子会社においては、外貨建取引を行っており、外貨建債権・債務を有しております。当社グループでは、外貨建債権・債務のバランスを考慮した為替変動の影響を緩和する措置を講じておりますが、為替変動が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 投資有価証券の時価下落当社グループは、取引先との関係の維持・強化を目的とした投資有価証券を保有しております。投資有価証券については株式相場の下落や投資先の財政状態の悪化により、投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上します。これにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 退職給付会計当社グループは、割引率等の前提条件に基づき計算された退職給付債務と時価評価された年金資産により退職給付に係る負債を計上しております。割引率の低下や年金資産の時価下落により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 2.事業活動に関連するリスク(1) 公的規制の変化当社グループは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可をはじめ、保管、荷役、運送、通商、独占禁止、租税、為替規制、環境、各種安全管理等の法規制の適用を受けております。これらの規制が変更された場合又は新たな規制が導入された場合、これを遵守するためのコストが発生する可能性があるほか、事業戦略の変更を余儀なくされたときは、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) グローバルな事業展開におけるリスク当社は、北米、欧州、中国、東南アジア及び中近東等において、関係会社を通じて事業を展開しております。海外での事業展開には、上記(1)の現地の法律や規制の変更リスクに加え、不確実性の高い政治・経済環境、テロ・紛争・その他の要因による社会的混乱などのリスクが内在しております。これらのリスクに対しては、現地情勢の調査研究の実施、グループ内外からの情報収集等により、どこに不確実性があるかを特定し、どのようなシナリオがあるかを検討し、その予防・回避に努めておりますが、リスクが顕在化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 燃料油価格の変動当社グループの物流事業における港湾運送業及び陸上運送業においては、燃料油の調達が不可欠となっております。燃料油価格は、原油の需給バランス、産油国の政情、投機資金の流入その他の要因により変動します。燃料油価格が変動した場合、当社グループは顧客の理解を得ながら運賃等に反映しておりますが、高騰した場合には費用の増加分を運賃等に全て転嫁することができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 事業用資産の減損当社グループは、事業用資産(土地、建物等)を保有しております。事業用資産は、物流事業資産については管理会計上の区分に基づき、不動産事業資産及び遊休資産については個別物件ごとにグルーピングを行っており、時価下落や収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合は、資産グループごとに帳簿価額を回収可能額まで減額し、減損損失を計上します。これにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 情報の漏洩当社は、企業の文書・磁気テープ・フィルム等情報記録媒体の保管等を行っており、最新鋭のセキュリティシステムの導入及び関係部署における情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO27001の認証取得など、情報記録媒体の管理・保護には万全を期す体制を整備しております。さらに、ISO27001については外部審査機関による継続審査を通じて体制の維持・改善を図っております。しかし、万一情報の外部漏洩等が発生した場合には、社会的信用の低下のほか、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (6) コンプライアンスに関するリスク当社は、コンプライアンスに関する基本方針として「住友倉庫グループ企業行動指針」を策定し、全役職員に遵守させるとともに、コンプライアンス・マニュアルの作成・配付、コンプライアンスに関する教育・研修などを行い、当社グループ全体でコンプライアンスの推進に取り組んでおります。しかし、重大な法令違反や不正行為が発生した場合には、社会的信用が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 3.自然環境等に関連するリスク(1) 自然災害と事故当社グループは、自然災害や不測の事故の発生に備えて、倉庫や賃貸ビルなどの保有施設等に対し保険を付しております。しかし、予測不可能な自然災害や事故に起因する被害を全て保険により填補できるとは限らないため、これらの被害の発生により当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 感染症当社グループは、急速かつ世界的な感染症の流行に備え、対策マニュアルや体制の整備などを行っております。しかし、国際的な人の往来が活発化するなかで、新たな感染症の発現に伴う人的被害の発生や社会インフラの機能不全などにより、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 情報システム関係当社は、基幹業務システム等を構成するサーバーを自然災害やセキュリティに対する安全対策の整ったデータセンターに設置する等、コンピュータの運用を含めた安全管理の徹底を図っております。また、外部からのサイバー攻撃や不正アクセスを監視・防止する管理体制、及び大規模障害時においては早期に復旧し業務を継続できる体制を構築しております。しかし、災害やサイバー攻撃等によりシステムが一定期間以上停止し、業務処理及び顧客への情報提供等が停滞した場合には、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 地球環境保全等の取組み当社グループは、気候変動対策をはじめとする地球環境保全が事業上の重要課題の一つであるという認識のもと、持続可能な社会の実現に貢献するため、温室効果ガス排出量の削減目標を設定のうえ、自社施設における太陽光発電システムの導入など、企業活動における環境負荷低減に向けた取組みを継続しております。また、拠点集約による物流の効率化やモーダルシフトをはじめとした、顧客のサプライチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減に資する保管・輸送サービスの提供に努めております。しかしながら、当社グループの地球環境保全に関する取組みが消極的と評価された場合は、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 なお、これらは当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを例示したものであり、これらに限定されるものではありません。

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