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ケイヒン(9312)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

倉庫・運輸関連業 運輸・物流

事業の概要

  • 国内物流事業
    ケイヒンは、日本国内で倉庫での保管、荷物の積み下ろし、商品の加工、陸上輸送、宅配便、海上コンテナ輸送、そして物流システム開発まで、幅広いサービスを提供しています。これは、企業が商品を効率的に顧客に届けるための基盤となる事業であり、多くの連結子会社が実務を担っています。
  • 国際物流事業
    海外においては、国際的な運送の取り扱い、航空輸送、通関手続き、港湾での作業、そして船舶の代理店業務を行っています。シンガポール、香港、台湾などアジアを中心に展開しており、国内外の物流を連携させることで、顧客のグローバルなサプライチェーンを支えるビジネスモデルです。
  • 付帯業務と連携
    当社グループは、ケイヒン株式会社を中心に、14の連結子会社と1つの関連会社が相互に連携し、物流事業に関連する実作業や実運送を担当しています。これにより、一貫した物流サービスを提供し、顧客の多様なニーズに応えることで収益を上げています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内物流事業
    日本国内における物流サービス全般を担う事業です。倉庫での保管、荷物の積み下ろし、商品の加工、陸上運送、宅配、海上コンテナ輸送、そして物流システム開発といった幅広い業務が含まれます。2023年度の売上高は276.41億円、営業利益は29.75億円と、グループの主要な収益源となっています。
  • 国際物流事業
    海外における物流サービスを提供する事業です。国際運送の取り扱い、航空運送、通関手続き、港湾作業、船舶代理店業務などが含まれます。シンガポール、フィリピン、香港、台湾などアジア地域を中心に展開しており、2023年度の売上高は228.1億円、営業利益は16.38億円と、国内事業に次ぐ規模で収益に貢献しています。
  • 事業構成と連携
    ケイヒングループは、国内物流事業と国際物流事業の二つの柱で構成されており、それぞれが相互に連携しながら顧客の多様な物流ニーズに対応しています。連結子会社や関連会社が各事業の実務を担うことで、効率的かつ一貫したサービス提供を実現し、グループ全体の収益を支える体制を構築しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DomesticDistribution 事業 276 30 10.8%
OverseasDistribution 事業 228 16 7.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|623 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社および連結子会社14社、関連会社1社により構成されており、当社を中心に各社が相互に連携して国内物流事業、国際物流事業およびこれらに付帯する業務を行っており、連結子会社および関連会社の多くは、当社の物流事業に関連する実作業・実運送を担当しております。 当社グループの物流事業に係る位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。 区分主要な業務関係会社国内物流事業倉庫保管倉庫荷役流通加工陸上運送宅配海上コンテナ輸送物流システムソフト開発情報処理ケイヒン株式会社(当社)ケイヒン配送株式会社ケイヒン陸運株式会社〔本店 東京都足立区〕ケイヒン陸運株式会社〔本店 愛知県大府市〕ケイヒン陸運株式会社〔本店 兵庫県神戸市〕ケイヒンコンテナ急送株式会社オーケーコンテナエキスプレス株式会社ダックシステム株式会社(会社数 計 8社)国際物流事業国際運送取扱航空運送取扱通関港湾作業船舶代理店ケイヒン株式会社(当社)ケイヒン海運株式会社ケイヒン港運株式会社ケイヒン航空株式会社ケイヒン マルチトランス(シンガポール)プライベート リミテッドケイヒン エヴェレット フォワーディング カンパニー インクエヴェレット スティームシップ コーポレーションケイヒン マルチトランス(ホンコン)リミテッドケイヒン マルチトランス タイワン カンパニー リミテッド(会社数 計 9社) 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
価格競争等の物流市場の動向、顧客企業の物流合理化、競合企業との競争の影響を受けるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
東京・横浜・名古屋・大阪および神戸地区に倉庫を中心とした物流施設を有していること
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変動リスク / 感染症に関するリスク / 人財確保に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特筆すべき無形資産の存在は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

倉庫・運輸関連業という性質上、既存顧客との長期契約や、積み上げてきた信頼関係による一定のスイッチング・コストは存在する可能性があります。しかし、具体的な顧客離れを防ぐ強固な仕組みや、乗り換えによる顧客の損失が大きいことを示す証拠は乏しいです。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が事業成長のドライバーとなっている明確な証拠はありません。顧客や提携先の増加が直接的にサービスの価値を高める構造は見られません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

倉庫・運輸業は一般的に設備投資や人件費がコスト構造の大部分を占めます。ケイヒンが競合他社に対して構造的に低いコストを実現していることを示す具体的なデータや、規模の経済によるコスト優位性は現時点では確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

倉庫・運輸業界は、一定の規模を持つ企業が効率性を高めやすい側面があります。ケイヒンが業界内で一定のシェアを占めている可能性はありますが、それが最適化された少数寡占を形成し、持続的なコスト優位に繋がっているかは不明です。

  • 総合的な物流サービス
    ケイヒンは、国内物流から国際物流まで、倉庫保管、陸上運送、海上・航空輸送、通関、システム開発といった多岐にわたるサービスを一貫して提供できる強みがあります。これにより、顧客は複数の業者と契約する手間を省き、効率的な物流を実現できます。
  • 国内外の広範なネットワーク
    東京、横浜、名古屋、大阪、神戸といった主要な港湾都市に物流施設を保有し、さらにシンガポール、フィリピン、香港、台湾などアジア地域にも拠点を展開しています。この国内外に広がるネットワークは、顧客のサプライチェーンを強力にサポートし、競争優位性をもたらします。
  • DX推進による効率化
    AIやロボティクスの導入、国際物流一元管理システムの活用など、デジタルトランスフォーメーション(DX)を積極的に推進しています。これにより、物流の効率化、省人化、高付加価値サービスの提供が可能となり、顧客満足度向上とコスト競争力の強化に繋がっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 国内物流の収益力向上
    国内の物流施設を拡充し、医療医薬、食品、アパレルといった高付加価値分野の取り扱いを増やすことで収益向上を目指しています。AIやロボティクスを導入し、省人化と業務効率化を図りながら、神奈川県厚木地区に新規拠点を設けるなど配送効率の向上にも取り組みます。
  • 海外・国際物流事業の拡大と強化
    グローバルな代理店との連携を強化し、国際物流事業の拡大を図ります。特に成長が見込まれるアジア地域での新たな拠点進出や戦略的提携を視野に入れ、現地法人では高機能な物流センター運営と国内外輸送を提供し、事業基盤を強化します。国際物流一元管理システムの導入でサービスを強化し、グループ全体の収益向上を目指します。
  • グループ経営基盤の強化
    人的資本の最大化を目指し、多様なキャリアパスや挑戦を支援する人事制度の見直し、海外トレーニー制度や実践型育成に投資します。健全な財務バランスを維持しつつ、戦略投資を機動的に行い、資本コストを意識した経営で企業価値向上に取り組みます。リスク管理、コンプライアンス、ガバナンスを強化し、DXを活用した効率的な労働環境の実現や環境負荷低減にも貢献します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】今後の景気動向につきましては、地政学的緊張に伴うエネルギー供給網の不安定化や資源価格の高騰、米国の政策動向など、先行きは不透明で予断を許さない状況にあります。物流業界においては、国際面は中東情勢悪化によるサプライチェーンの混乱が生じており、国内面ではトラックドライバーを中心とした慢性的な労働不足への対応など、当社グループの業績にも影響を及ぼすことが懸念されます。当社は、引き続き新規顧客の獲得と安定的な貨物取扱いの確保に努めるほか、グローバル拠点の拡充、成長市場であるEC物流の強化、およびDXの推進によるサービス領域の拡大を推し進めることにより、強固な事業基盤の構築に努めてまいります。2026年度につきましては、下記のとおりの基本方針および事業戦略のもと、事業活動を推進してまいります。 (基本方針)① 国内物流事業の収益力向上② 海外・国際物流事業の拡大と基盤強化③ グループ経営の基盤強化 (主な事業戦略)① 高機能物流への取組みによる収益力向上・国内施設の拡充・高度化を通じて付加価値の高い医療医薬・食品・アパレル分野の取扱い拡大を図り、収益向上を目指します。・AI・ロボティクス導入による高付加価値物流を提供し、省人化と業務効率化を図ります。・物流拠点の見直し・拡充による配送の効率化および、積載率の向上に取り組みます(神奈川県厚木地区に新規拠点を開設予定)。② 海外・国際物流事業の拡大と基盤強化・グローバルに展開する代理店との更なる連携強化で、国際物流事業を拡大します。・今後も成長が見込まれるアジア地域において、新たな拠点進出と戦略的な事業提携も視野に入れ、事業拡大を推進してまいります。・現地法人においては、高機能な物流センター運営と国内外輸送の提供を通じて事業基盤の強化を図ります。・国際物流におけるDX(国際物流一元管理システム)導入によるサービス強化により、現地法人にも繋がる新規取扱いの拡大を図り、グループ全体の収益向上を目指します。③ グループ経営の基盤強化・中長期的な成長の源泉となる人的資本の最大化に向け、多様なキャリアパスや挑戦を後押しする人事諸制度の見直しを行うとともに、海外トレーニー制度や現場での多様な実務経験を通じた「実践型育成」に重点投資を行います。社員一人ひとりの自律的な挑戦を支援し、エンゲージメントを高めることで、グローバルな視座を持ち次世代を担う若手人財を早期に輩出する組織を目指します。・健全な財務バランスを維持しつつ、持続的成長に不可欠な戦略投資を機動的に行える体制を整えることで、資本コストを意識した経営を徹底し、グループ全体の企業価値向上に取り組みます。・リスク管理、コンプライアンスの徹底、ガバナンスの強化に焦点を置き、経営基盤を強化します。・徹底的なコスト管理、働き方改革についてDXの活用により、効率的な労働環境の実現に取り組みます。・モーダルシフトや共同配送の推進、再生可能エネルギーの導入などを通じて、環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献します。 2026年度の連結業績の見通しにつきましては、売上高510億円、営業利益35億円、経常利益36億円、親会社株主に帰属する当期純利益34億円を見込んでおります。なお、現時点において、中東情勢による業績への影響が不透明であるため、2027年3月期の連結業績予想には当該影響を織り込んでおりません。今後、業績予想の修正の必要性が生じた場合には、速やかに開示いたします。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】今後の景気動向につきましては、地政学的緊張に伴うエネルギー供給網の不安定化や資源価格の高騰、米国の政策動向など、先行きは不透明で予断を許さない状況にあります。物流業界においては、国際面は中東情勢悪化によるサプライチェーンの混乱が生じており、国内面ではトラックドライバーを中心とした慢性的な労働不足への対応など、当社グループの業績にも影響を及ぼすことが懸念されます。当社は、引き続き新規顧客の獲得と安定的な貨物取扱いの確保に努めるほか、グローバル拠点の拡充、成長市場であるEC物流の強化、およびDXの推進によるサービス領域の拡大を推し進めることにより、強固な事業基盤の構築に努めてまいります。2026年度につきましては、下記のとおりの基本方針および事業戦略のもと、事業活動を推進してまいります。 (基本方針)① 国内物流事業の収益力向上② 海外・国際物流事業の拡大と基盤強化③ グループ経営の基盤強化 (主な事業戦略)① 高機能物流への取組みによる収益力向上・国内施設の拡充・高度化を通じて付加価値の高い医療医薬・食品・アパレル分野の取扱い拡大を図り、収益向上を目指します。・AI・ロボティクス導入による高付加価値物流を提供し、省人化と業務効率化を図ります。・物流拠点の見直し・拡充による配送の効率化および、積載率の向上に取り組みます(神奈川県厚木地区に新規拠点を開設予定)。② 海外・国際物流事業の拡大と基盤強化・グローバルに展開する代理店との更なる連携強化で、国際物流事業を拡大します。・今後も成長が見込まれるアジア地域において、新たな拠点進出と戦略的な事業提携も視野に入れ、事業拡大を推進してまいります。・現地法人においては、高機能な物流センター運営と国内外輸送の提供を通じて事業基盤の強化を図ります。・国際物流におけるDX(国際物流一元管理システム)導入によるサービス強化により、現地法人にも繋がる新規取扱いの拡大を図り、グループ全体の収益向上を目指します。③ グループ経営の基盤強化・中長期的な成長の源泉となる人的資本の最大化に向け、多様なキャリアパスや挑戦を後押しする人事諸制度の見直しを行うとともに、海外トレーニー制度や現場での多様な実務経験を通じた「実践型育成」に重点投資を行います。社員一人ひとりの自律的な挑戦を支援し、エンゲージメントを高めることで、グローバルな視座を持ち次世代を担う若手人財を早期に輩出する組織を目指します。・健全な財務バランスを維持しつつ、持続的成長に不可欠な戦略投資を機動的に行える体制を整えることで、資本コストを意識した経営を徹底し、グループ全体の企業価値向上に取り組みます。・リスク管理、コンプライアンスの徹底、ガバナンスの強化に焦点を置き、経営基盤を強化します。・徹底的なコスト管理、働き方改革についてDXの活用により、効率的な労働環境の実現に取り組みます。・モーダルシフトや共同配送の推進、再生可能エネルギーの導入などを通じて、環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献します。 2026年度の連結業績の見通しにつきましては、売上高510億円、営業利益35億円、経常利益36億円、親会社株主に帰属する当期純利益34億円を見込んでおります。なお、現時点において、中東情勢による業績への影響が不透明であるため、2027年3月期の連結業績予想には当該影響を織り込んでおりません。今後、業績予想の修正の必要性が生じた場合には、速やかに開示いたします。 また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、物価高騰に伴う個人消費の下押し圧力が継続いたしました。特に期末以降、中東情勢の緊迫化に起因する燃料価格の変動や、国際物流における航路変更の常態化、運賃動向の不透明感が急速に高まっており、サプライチェーンの分断懸念が強まっております。これらに加え、米国の通商政策を巡る不確実性や金融資本市場の変動も重なり、景気の下振れリスクを含め、先行きは依然として予断を許さない状況が続いています。このような環境の中、当社グループにおいては、お客様のニーズに対応した高品質な物流サービスの提供と生産性の向上を通じて、事業基盤の強化に努めてまいりました。国内物流事業では、施設の拡充・高度化を通じて取扱拡大を推進しました。国際物流事業では、物流業務の高度化と効率化を支援する顧客とのコミュニケーションツールの提供を通じた取扱拡大に注力するとともに、輸出車両についても積極的な集荷活動を推進いたしました。これらの取り組みの結果、国内物流事業は、倉庫保管・荷役、自動車運送の取扱いが増加したことにより増収増益となりました。一方、国際物流事業は、航空貨物の取扱いが減少したほか、海上運賃の下落により減収減益となりました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は503億9百万円(前期比1億4千2百万円の減収、0.3%減)、営業利益は34億2千7百万円(前期比5億2千8百万円の増益、18.2%増)、経常利益は37億4百万円(前期比6億2百万円の増益、19.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は25億3千7百万円(前期比3億4千9百万円の増益、16.0%増)となりました。 当社グループのセグメント別概況は、次のとおりであります。 国内物流事業国内物流事業におきましては、倉庫業は保管・入出庫の取扱いが増加し、売上高は94億9千万円(前期比8.3%増)となりました。一方、流通加工業は取扱個数が増加したものの、出荷件数の減少により、売上高は68億9千3百万円(前期比0.7%減)となりました。陸上運送業は配送の取扱量が減少したことにより、売上高は113億3千万円(前期比2.6%減)となりました。以上の結果、国内物流事業の売上高は289億4千6百万円(前期比4億7千万円の増収、1.7%増)、営業利益は34億8千8百万円(前期比5億1千3百万円の増益、17.3%増)となりました。 国際物流事業国際物流事業におきましては、国際運送取扱業は複合一貫輸送、輸出車両の海上輸送、プロジェクト貨物の取扱いが増加したものの、期中に海上運賃が下落したこと、航空運送取扱業は運賃単価の高い北米向け危険物の取扱いが減少したこと等によりそれぞれ減収となり、合計の売上高は203億4千9百万円(前期比3.5%減)となりました。一方、港湾作業は船内荷役の取扱い増加と期中での荷役料金の改定により、売上高は20億4千1百万円(前期比10.8%増)となりました。以上の結果、国際物流事業の売上高は223億9千1百万円(前期比5億3千5百万円の減収、2.3%減)、営業利益は16億円(前期比3千7百万円の減益、2.3%減)となりました。 (2)生産、受注及び販売の状況① セグメント別売上高当連結会計年度におけるセグメント別売上高は次のとおりであります。セグメントの名称業務の種類売上高金額(百万円)前年同期比(%)国内物流事業倉庫業9,490108.3流通加工業6,89399.3陸上運送業11,33097.4その他1,233107.9計28,946101.7国際物流事業国際運送取扱業19,39097.9航空運送取扱業95875.7港湾作業2,041110.8計22,39197.7セグメント間の内部売上高△1,028-合計50,30999.7 ② セグメント別取扱高当連結会計年度におけるセグメント別取扱高は次のとおりであります。セグメントの名称業務の種類取扱高等前年同期比(%)国内物流事業倉庫保管保管残高(数量・月平均)156千トン100.6貨物回転率(数量・月間平均)68.6%-倉庫荷役入庫高1,289千トン100.7出庫高1,300千トン102.9流通加工業流通加工取扱個数220,634千個100.1陸上運送業陸上運送高1,581千トン102.6配送取扱件数782千件52.3国際物流事業国際運送取扱業国際運送取扱高1,671千トン102.1国際運送取扱業国際運送取扱高128千台112.8航空運送取扱業航空運送取扱高1,955トン87.3港湾作業港湾作業取扱高2,022千トン100.1 (注) 貨物回転率は貨物荷動きの状況を示すものであり、下記の算式によって算定しております。貨物回転率(%)=(入庫高+出庫高)×1/2×100月末平均保管残高×12ヶ月 (3) 財政状態の状況当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して86億6千3百万円増加し597億7千万円となりました。この要因は、主に不動産取得に伴い現金及び預金が減少したことにより流動資産が49億1千万円減少し、固定資産が135億7千7百万円増加したことによるものであります。一方、負債合計は、前連結会計年度末と比較して51億2千6百万円増加し259億7千6百万円となりました。この要因は、主に不動産取得に伴う借入金を計上したことによるものであります。純資産合計は、利益剰余金の増加及びその他の包括利益累計額の増加により、前連結会計年度末と比較して35億3千7百万円増加し337億9千3百万円となりました。借入金の増加により、自己資本比率は、前連結会計年度末の59.2%から56.5%へ低下し、借入金依存度は、前連結会計年度末の15.2%から18.9%へ上昇しました。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)51.255.057.059.256.5借入金依存度(%)23.020.316.815.218.9 (注) 自己資本比率:自己資本/総資産借入金依存度:借入金残高(社債含む)/総資産各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。 (4) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが56億2千5百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが121億1千3百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが27億1千9百万円の収入となり、これらに現金及び現金同等物に係る換算差額(8百万円の減少)を加え、全体では37億7千6百万円の減少となり、現金及び現金同等物の期末残高は、48億2百万円となりました。 ① 各キャッシュ・フローの概況 イ 営業活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益36億4千4百万円、減価償却費による資金留保18億9千6百万円等がありましたが、法人税等の支払による支出11億9百万円等により、56億2千5百万円の収入となりました。前期(38億4百万円の収入)との比較では、18億2千万円の収入の増加となりました。 ロ 投資活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、不動産取得を含む固定資産の取得127億8千3百万円が要因となり、全体では121億1千3百万円の支出となりました。前期(28億2千5百万円の支出)との比較では、92億8千8百万円の支出の増加となりました。 ハ 財務活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、既存借入金の返済、社債の償還及び配当金の支払等がありましたが、不動産取得に伴う長期借入金の収入等により、27億1千9百万円の収入となりました。前期(12億6千万円の支出)との比較では、39億8千万円の収入の増加となりました。 ② 資本の財源及び資金の流動性イ 資金需要の主な内容当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、物流事業に関わる海上輸送費、陸上運送費、倉庫保管・荷役費等があります。また、設備投資に係る支出では、物流施設及び物流機器の維持・更新、物流システムに係るIT投資等があります。なお、当連結会計年度においては、将来的な本社移転を見据え固定資産(土地および建物)を取得いたしました。当該取得資金につきましては、手元資金ならびに金融機関からの借入金等を充当しております。 ロ 資金調達の方法当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金ならびに物流施設への投資については、金融機関等からの借入金及び社債発行により資金調達しております。また、運転資金の効率的な調達を行うために当座貸越契約を、不測の事態への対応手段としてコミットメントライン契約を、金融機関と締結しております。取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、加えて財務基盤が改善されていることから、当社グループの事業の維持拡大、運営のための新たに必要な運転資金、投資資金は問題なく調達可能と認識しております。 2026年3月31日現在の借入金および社債の概要は下記のとおりであります。 区分年度別返済予定額合計1年以内1年超2年以内2年超3年以内3年超4年以内4年超短期借入金(百万円)1,5481,548----長期借入金(百万円)9,4931,1889245,1294061,845社債(百万円)2801608040-- (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 事業環境の変動リスク
    国内外の景気動向や在庫調整、価格競争、顧客企業の物流合理化、競合との競争など、事業を取り巻く環境の変化が経営成績に影響を与える可能性があります。主要顧客や協力企業との取引縮小・停止も売上減少やコスト増に繋がるため、新規顧客開拓や信頼関係構築でリスク分散を図っています。
  • 人財確保に関するリスク
    少子高齢化による労働力不足、特にトラックドライバーの人手不足は、人件費増加や受注抑制に繋がり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。2024年問題(ドライバーの時間外労働上限規制)も顕在化しており、職場環境・待遇改善や教育体制の充実、多様な雇用形態の活用で人財確保に努めています。
  • 災害・事故等に関するリスク
    東京、横浜、名古屋、大阪、神戸地区に保有する物流施設が、想定を超える災害で損害を受けた場合、事業所の閉鎖や修繕コスト発生により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。古い施設の耐震化やスクラップアンドビルドを進めていますが、大規模災害時には急激な売上減少やコスト負担が生じるリスクがあります。また、火災等の重大事故も経営に影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,298 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、コンプライアンスとリスク管理を統轄する組織として「危機管理委員会」を設置し、法令違反への対処、リスク発生の未然防止・発生時の損失最小化、再発防止のための措置を講ずる等、グループ会社を含めた一体的なコンプライアンス・リスク管理を行う体制を整備しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境の変動リスク当社グループは、倉庫・流通加工・陸上運送等の国内物流事業および国際運送・航空運送・港湾作業等の国際物流事業を行っており、荷動きは、国内外の景気動向や在庫調整の影響を受け、また、価格競争等の物流市場の動向、顧客企業の物流合理化、競合企業との競争等の事業環境の変動により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社を含むグループ各社の顧客企業または協力企業との取引額が大きな企業との取引が停止し、または大幅に縮小された場合には、売上の減少や委託コストの増加につながる可能性があります。当社グループでは、主要顧客、協力会社との信頼関係の構築に努めるとともに新規顧客の開発活動にも注力して、リスクの分散を図っております。 (2) 感染症に関するリスク新たな感染症の流行が今後発生した場合には、様々な規制に伴うサプライチェーンの混乱や消費低迷に伴う荷動きの減退により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは社会インフラを支える物流事業を行っているため、感染症が蔓延したとしても、従業員の感染防止策を講じつつ、事業継続を前提として取り組んでおりますが、政府・自治体からの行動制限によっては、事業所の一時的閉鎖など、事業活動に制約が生じる可能性があります。 (3) 人財確保に関するリスク少子高齢化による労働力不足等の影響から必要とする十分な人財を確保することが困難となり、人件費の増加や受注を抑制せざるを得なくなる等により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。特に、トラックドライバーの人手不足感が大きく、職場環境・待遇改善や教育体制の充実、嘱託社員・パートタイマーの活用等を通じて人財の確保・育成に努めておりますが、2024年からドライバーの時間外労働の上限規制が適用された、いわゆる2024年問題の影響も顕在化しており、必要な人財確保が困難となり、事業活動に制約が生じる可能性があります。 (4) 災害・事故等に関するリスク当社グループは、東京・横浜・名古屋・大阪および神戸地区に倉庫を中心とした物流施設を有しており、これらの施設は、想定を超える災害が発生し施設に損害が生じた場合には、事業所の閉鎖や修繕コストの発生等により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。施設の中には、現行の耐震基準前に建設された施設もあり、古い施設についてはスクラップアンドビルドを計画的に進めていく必要性がありますが、地震等の広範囲の大規模災害が発生した場合には、集中して再建する必要に迫られ、急激な売上減少・コスト負担が生じる可能性があります。また、火災等重大事故を起こさぬよう各種法令等遵守、定期的な保守点検、安全・品質にかかる社員教育等を実施し、不測の事態発生に備えて保険も付保しておりますが、全てが補填されるとは限らず、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 保有資産の減損リスク当社グループが保有する事業用資産(土地・建物等)の時価が大幅に下落、あるいは、当該資産から十分なキャッシュ・フローが見込めなくなった場合、また、保有する有価証券の時価が取得価格に比べて著しく下落した場合には、減損処理に伴う損失が発生し、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。事業用資産については、稼働状況や収益性を適宜モニタリングすることで減損の兆候を早期に把握し、収益向上策を策定する等の対応により、減損処理発生のリスク軽減を図っております。 (6) 繰延税金資産の減額リスク当社グループの繰延税金資産は、将来減算一時差異等を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しております。将来獲得し得る課税所得の時期および金額は合理的に見積もっておりますが、課税所得が生じる時期および金額は、将来の経済状況の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期および金額が見積りと異なった場合、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 公的規制・法令違反に関するリスク当社グループは、国内外のそれぞれの事業分野における様々な公的規制を受けております。これらの規制や法令を遵守すべく、当社グループでは「ケイヒングループ行動規範」および「ケイヒングループ行動指針」を策定しており、コンプライアンスの統轄組織として「危機管理委員会」を設置し、違反行動に対する予防・対応・再発防止のための措置等を行い、その下部組織として「コンプライアンス統轄チーム」を設け、「コンプライアンスマニュアル」に基づきコンプライアンス体制の整備・推進を図っておりますが、公的規制や法令を遵守できなかった場合には事業継続が制限される等により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、規制強化や新たな法的規制が実施された場合にも、事業機会の縮小や対応するためのコスト増につながる可能性があります。 (8) 情報システムに関するリスク当社グループで提供している物流サービス提供に係る情報システムに障害が発生し、適切な物流サービス提供が困難となった場合には、損害賠償請求等により、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、情報システムの品質維持に向けた保守・運用を厳格に実施するとともに、インターネットを通じた外部からの不正侵入等による障害を防止するため、ファイアウォールの設置をはじめとする厳重な情報セキュリティ対策を講じております。さらに、IT賠償責任保険を付保し、リスクの軽減に努めております。また、当社グループは、物流業務において個人情報を含む顧客情報等を取り扱っております。これらの情報について、外部への漏洩やデータ損失等が発生した場合には、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このため、情報漏洩等のリスクに対応したセキュリティ保険を付保し、リスクの軽減に努めております。 (9) 国際事業に関するリスク当社グループは、シンガポール・フィリピン・香港および台湾等において国際運送取扱等の物流事業を行っております。海外各国においては、予期しない法令・規制、政策等の変更、急激な政治的・経済的変動、戦争・テロ・伝染病その他の社会的混乱等によりサプライチェーンの停滞や荷動きの減退が生じ、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。海外での事業展開に当たっては、海外子会社を統轄する部門を中心に適宜モニタリング等のリスクマネジメントを行うことで法令違反や不正行為の未然防止に努めております。海外各国特有の制度改正や新たな法規制等についても対応すべくリスクアセスメントを実施してガバナンス強化に努めております。 (10) 為替レートの変動リスク当社グループの国際物流事業においては、米ドルをはじめとする外貨建て取引を多く行っており、為替レートの変動により経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの海外進出国・地域での取引における、現地通貨や外貨建ての収益・費用・資産・負債の項目は連結財務諸表作成にあたり円換算されます。そのため、換算時の為替レートの変動により円換算後の価値が影響を受け、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

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