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NISSOホールディングス(9332)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 持株会社としての経営管理
    2023年10月2日に設立された持株会社として、グループ全体の経営管理とそれに付随する業務を行っています。これにより、傘下の子会社や関連会社の事業活動を統括し、グループ全体の効率的な運営と成長を支援する役割を担っています。
  • 人材ソリューションサービス
    創業理念である「人を育て 人を活かす」に基づき、「働く機会と希望を創出する」ことをミッションとしています。企業と個人の成長を支援する人材ソリューションサービスを提供し、働く人がやりがいを持って成長できる職場環境の構築を目指しています。
  • 社会変化への対応と変革
    社会や産業構造の変化に対応できるサービス提供を目指し、「高い成長力のある企業グループに変革する」ための取り組みを推進しています。具体的には、デジタル化の推進や人材投資を通じて、高付加価値サービスの提供と企業価値向上を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 総合人材サービス
    主に製造派遣、製造請負、エンジニア派遣、SES、事務派遣、BPO、高年齢者・障がい者向け人材サービスを提供しています。自動車、半導体、電子機器メーカーを中心に、幅広い産業に人材を供給し、企業の生産性向上を支援する主力事業です。
  • 製造生産系人材サービス
    製造派遣と製造請負が中心で、自動車製造や半導体製造などのメーカーにサービスを提供しています。請負では、自社で生産・品質・労務管理を行い、完成品を納品することで、顧客の生産活動を支える重要な役割を担っています。
  • 介護・福祉サービス
    有料老人ホームの運営による施設介護と、介護ステーション・通所介護施設での在宅介護サービスを提供しています。神奈川県横浜市や福島県いわき市を中心に展開し、高齢者とその家族の生活を支援することで、社会貢献と事業拡大を目指しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,734 文字
3【事業の内容】 当社は、2023年10月2日に単独株式移転により日総工産株式会社の完全親会社である持株会社として設立され、グループ会社の経営管理及びそれに付帯する業務を行っております。 当連結会計年度において、当社はMan to Manホールディングス株式会社及び同社の子会社5社とオールジヤパンガード株式会社を子会社化しております。また、株式会社SUBARU nw Sightを持分法適用関連会社としております。これにより、当社グループは持株会社である当社、連結子会社13社、非連結子会社1社、持分法適用関連会社3社で構成されることになりました。 創業理念である「人を育て 人を活かす」に則り、ミッションを「働く機会と希望を創出する」とし、企業と人の成長を支援する人材ソリューションサービスで、働く人がやりがいを持ち、成長していける職場を作り上げていくとともに、社会変化や産業構造変化に対応できるサービスの提供を目指し、「高い成長力のある企業グループに変革する」ための取り組みを推進しております。 当社グループが提供するサービスについては、「総合人材サービス」と「その他のサービス」の2つに大きく区分されますが、全セグメントに占める「総合人材サービス」の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいため、単一セグメントとみなしております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。 サービス別の概要は以下のとおりであります。(総合人材サービス)① 製造生産系人材サービス 製造生産系人材サービスは、主に製造派遣、製造請負に区分されます。 製造派遣は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に従い事業を行っており、自動車製造、半導体製造、電子機器製造をはじめとしたメーカーに対し派遣サービスを提供しております。 製造請負は、自動車製造、半導体製造、電子機器製造をはじめとしたメーカーに対しサービスを提供しております。製造請負とは、請負会社(グループ各社)が、自ら指揮命令を行い、自社による生産、品質管理や労務管理及び職場運営体制を構築しなければならないことが特徴であり、発注者(メーカー)からの注文に対し、自社管理体制のもとで製造や加工、検査等を行い、完成品(成果)を納品しております。 なお、Man to Man株式会社、Man to Man Assist株式会社を2025年6月30日より連結しています。 ② エンジニア系人材サービス エンジニア系人材サービスは、製造領域及びIT関連のエンジニア派遣、SESに区分されます。 SESとは、「System Engineering Service」の略称で、IT業界における業務委託契約の一つであります。 ③ 事務系人材サービス 事務系人材サービスは、一般事務派遣、BPO(Business Process Outsourcing)に区分されます。 一般事務派遣は、労働者派遣法に従い事業を行っており、主としてオフィス事務や受付業務などへの派遣サービス提供を行っております。 また、企業運営上の業務やビジネスプロセスを、専門企業に外部委託するBPOを一部受託しております。 ④ その他の人材サービス その他の人材サービスは、高年齢者社員の人材派遣、障がい者による軽作業請負やWebシステム開発などに区分されます。 なお、Man to Man Animo株式会社を2025年6月30日より連結しています。 (その他のサービス) 介護・福祉サービス、各種警備サービス、製造系システム開発受託などに区分されます。 なお、オールジヤパンガード株式会社、テックポート株式会社を2025年6月30日より連結しています。 [事業系統図] 事業系統図は、次のとおりであります。 2026年3月31日現在 (注)「障害者の雇用の促進等に関する法律」(厚生労働省)に基づく、特例子会社であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
賃金相場上昇分について適切な単価交渉を行う方針であり、ある程度の価格交渉力を持つ。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
労働者派遣事業は労働者派遣法、有料職業紹介事業は職業安定法に基づき厚生労働大臣の許可が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:賃金相場上昇による人員確保難・コストの増加 / 外国人労働者の増加に伴う就業環境整備の不足 / 大型の取引先との契約終了・縮小に伴う社員の雇用維持
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

時系列データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報が限定的であるため、客観的な根拠を示すことができません。

スイッチングコスト☆☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客が乗り換える際の損失に関する具体的な情報がなく、スイッチング・コストの有無や強さを評価する材料が不足しています。サービス内容や顧客基盤に関する詳細なデータが公開されていないため、判断できません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果に関する具体的なデータや事例が確認できません。ユーザー数の増加がサービスの価値向上に繋がるようなビジネスモデルであるかどうかの判断材料が不足しています。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

コスト優位性に関する具体的な情報がなく、構造的に安価に生産・提供できる能力を評価する根拠がありません。競合他社とのコスト構造の比較も困難です。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

業界規模に対する最適な少数寡占を形成しているかどうかの判断材料が不足しています。市場シェアや事業規模に関する具体的なデータが公開されていないため、効率規模の優位性を評価できません。

  • 多様な人材ソリューション
    製造生産系、エンジニア系、事務系、その他(高年齢者・障がい者)と多岐にわたる人材サービスを提供しています。これにより、幅広い産業の企業ニーズに対応し、多様な働き方を求める求職者にも機会を提供できる点が強みです。
  • 介護・福祉サービスとの連携
    総合人材サービスに加え、有料老人ホーム運営や在宅介護、通所介護といった介護・福祉サービスも提供しています。これにより、高齢化社会における人材ニーズと介護ニーズの両方に対応できる独自のビジネスモデルを構築しています。
  • リスク管理体制の強化
    事業目的に影響を与えるリスクに対し、「リスク管理規程」に基づき「リスク管理委員会」と「サステナビリティ委員会」を設置しています。これにより、企業不祥事の防止、多面的な企業体質の強化、持続可能な事業の実現に向けたモニタリング体制を構築し、安定的な事業運営を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • ミッションに基づく企業価値向上
    創業理念「人を育て 人を活かす」とミッション「働く機会と希望を創出する」に基づき、企業と人の成長を支援する人材ソリューションサービスを提供しています。デジタル化推進と人材投資により、高付加価値サービスを提供し、企業価値向上を目指しています。
  • 事業ポートフォリオの深化と探索
    製造派遣・請負などのコア領域の「深化」と、エンジニア派遣などの注力領域の「探索」を両立させる事業戦略です。コア事業の高質化・高付加価値化を進めつつ、変化するモノづくりに対応したビジネスモデルへの転換を図り、収益基盤を強化します。
  • 人的資本経営とデジタル化推進
    人材管理、教育研修、キャリア開発への積極的な投資を通じて、人的資本経営を実践しています。また、基幹システムの再構築やデータ活用基盤の整備、XR技術の活用により業務のデジタル化(BX)を推進し、データに基づいた経営体制を構築します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、創業理念である「人を育て 人を活かす」に則り、ミッションを「働く機会と希望を創出する」とし、企業と人の成長を支援する人材ソリューションサービスで、働く人がやりがいを持ち、成長していける職場を作り上げていくとともに、社会変化や産業構造変化に対応できるサービスの提供を目指し、「高い成長力のある企業グループに変革する」ための取り組みを推進してまいります。 (2)経営戦略(基本戦略) 当社グループは、ミッションの実現に向けたマテリアリティ(重要課題)を「働きやすい職場づくり」、「社会変化や構造変化への対応」、「ガバナンスの強化」と定義しています。 日本国内においては、Society5.0やIndustry5.0の進展、AI技術の進化、少子高齢化に伴う労働人口の減少などを背景に、人材需給構造そのものが大きく変化しており、当社グループを取り巻く経営環境は、かつてない速さで変化を続けています。また、米国の関税措置や中東情勢をはじめとした地政学的リスクの高まり等、事業活動に影響を与え得る不確実性も増しており、先行きは不透明な状況にあります。 このように見通しにくい経営環境を踏まえ、当社グループは、2024年8月に、2026年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画を策定し、事業の持続的な成長と企業価値の向上を図るため、人材の確保・育成・定着を通じた付加価値の高いサービス提供、事業環境の変化に対応した事業構造の強化、ならびにガバナンスを含む経営基盤の強化を重要な経営上の取り組みテーマとして位置づけています。 (中期経営計画を踏まえた経営戦略の考え方) 当社グループは、「高い成長力の企業グループに変革する」というビジョンの実現に向け、成長のスピードを一層高めることを目指していく考えのもと、当該中期経営計画の達成に向けて、需要動向や人材ニーズの変化に柔軟に対応できるよう、事業ポートフォリオの多様化を図ることで、収益機会の拡大を目指してまいります。 また、グループ事業運営基盤強化の一環として、グループ組織の再編を実施し、グループ横断での人材の最適配置を進めることで、バックオフィス機能の効率化による収益性の改善を図ってまいります。 さらに、既存領域に加え、成長領域へのM&Aや、外部成長の取り込みを目的とした資本業務提携などを通じて、事業基盤の強化と成長機会の拡大を図り、持続的な成長の実現につなげてまいります。その過程において、収益性の改善については、成長投資や人材育成への取り組みの進捗に応じて、段階的に表れてくると考えています。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、当該中期経営計画において、2028年3月期の主要な経営指標の目標を売上高150,000百万円、営業利益7,500百万円、営業利益率5%としております。 当該中期経営計画の初年度である当連結会計年度においては、売上高111,430百万円、営業利益3,190百万円となり、前連結会計年度と比較して売上高は増収となったものの、営業利益は減益となり、計画水準には至りませんでした。また、営業利益率は2.9%となり、前連結会計年度比で0.6ポイント低下しました。 今後は、売上総利益率の向上および販管費の効率化に継続して取り組むとともに、収益構造の改善に向けた施策の優先順位付けと実行力の強化を通じて収益性の改善を図り、中期的な目標の達成を目指してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(財務戦略)財務戦略方針 当社は、自社の資本コスト(株主資本コストおよび加重平均資本コスト(WACC))を注視し、重要な経営指標を自己資本利益率(ROE)と投下資本利益率(ROIC)とした上で、稼ぐ力の追求と資本効率性の向上に取り組みます。また、安定的にROICが資本コスト(加重平均資本コスト(WACC))を上回る構造を実現することで企業価値の向上に努めてまいります。財務戦略 当社グループは、稼ぐ力の追求に向けて、既存事業の高付加価値化、事業ポートフォリオの見直し、成長分野への投資、デジタル技術の活用による業務効率化、人材への投資を行ってまいります。また、財務規律の維持と資本効率性の向上に向けて、適切な経営資源の配分、適正な負債の活用、最適な株主還元(安定配当・自社株買)、適時適切な情報開示を行ってまいります。財務指標 当社は、当該中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、成長性を示す指標である売上高成長率(CAGR)12.3%以上、収益性を示す指標である営業利益率5%以上の達成を目指してまいります。 また、中期経営計画期間(2026年3月期から2028年3月期まで)における、財務の効率性を示す指標であるROE平均20%以上、ROIC平均15%以上、中期経営計画の最終年度である2028年3月期には財務の健全性を示す指標である財務レバレッジ2.5倍以下を目安にしています。 一方、当連結会計年度においては、各収益性指標は前期比で低下しましたが、これは主として将来成長に向けた先行投資を進めたことによる一時的な影響によるものと認識しています。当連結会計年度において、重要な経営指標であるROEは10.9%、ROICは11.1%となり、ROICはWACC(約8.2%)を上回る水準を維持しています。今後も、資本効率の改善に向けた取り組みを継続してまいります。 各指標については以下の定義にて算出しています。 ・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ ((期首自己資本 + 期末自己資本) ÷ 2) ・投下資本利益率(ROIC):税引後営業利益 ÷ 投下資本(当期平均有利子負債 + 当期平均純資産額) (非財務戦略)サステナビリティへの取組 当社グループは、グループの原動力である「人」への投資を通じて、社会や環境への貢献を図ることが重要であると認識しています。この考えのもと、2021年10月に策定した「サステナビリティ方針」に基づき、持続的な事業の成長を目指すとともに、人権と労働、環境、安全衛生、倫理に関する方針を定め、持続可能な社会の実現に向けた取組を推進しております。 なお、当社グループのサステナビリティ活動の詳細及び目標とする経営指標の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (事業戦略)総合人材サービスにおける取組インダストリー戦略 技術革新や環境問題を背景に加速度的に産業構造が変化していくのに合わせ、産業ごとに必要な人材像も刻一刻と変化しています。中でも日本経済をリードする自動車・半導体・電子を中心とした産業界の人材ニーズに応えるべく、当社は最新の製造設備を有する研修施設を立ち上げ、付加価値の高い人材を育成し、変革する産業界を強力にバックアップしてまいります。採用戦略 経済活動の正常化に伴う人材ニーズの高まりにより、当社グループにおいても就業者の確保が、これまで以上に必要になっています。 当社グループは、人材確保という課題に対し、グローバル人材の更なる活用を進めてまいります。日本に来てよかった、日本でもっと働きたいと思っていただける各種制度や環境を整備し、2031年3月期末の在籍3,000人を目指してまいります。 また、高付加価値人材の採用に向けて、当社グループ内での人材流動化と他社とのアライアンスを推進する「採用コンソーシアム」の拡大も図ってまいります。育成戦略 当社グループは、メーカーにおける生産活動の高度化、人材に求めるニーズの多様化、製造業全体における慢性的な人手不足といった課題への対応を目指し、事業の拡大に向けて必要となる事業領域を調査しながら、人材育成分野でお客様と共創してまいります。また、当社グループが拡大領域と位置付ける半導体や蓄電池の製造領域、保守・保全といった職種に、当社グループ独自の「人材育成モデル」を掛け合わせることで、高付加価値人材の育成を積極的に推進してまいります。官民と連携を取りながら、他産業や他職種で働いている人材に対して、リスキリングの機会を提供し、半導体関連の量産に対応できる人材育成も行ってまいります。新たなサービスの創出 連結売上高において、総合人材サービスは約9割を占めています。当該サービスはお客様との継続的な取引関係をベースとしており、「安定性」と「依存度」の2つの側面を持ち合わせている事業であることから、顧客の生産動向に当社グループの業績が大きく左右されることが課題となっています。 当社グループは、エンジニア系人材サービスの拡大のみならず、HRテックやAI関連サービスといった当社グループの事業と親和性の高い領域へ進出し、M&Aや新たなパートナーシップの構築などを通じて価値共創に取り組むことで、中核である総合人材サービスの事業拡大を図ってまいります。 また、当社グループは、教育受託サービスである「NISSO HR Development Service」を展開しています。このサービスは、お取引先から数多くお寄せいただいた、教育を担う講師人材の不足、繁忙のため実際の生産ラインや現場を使ったOJTができないことによる実技研修不足、未経験者向けの教育プログラムの不足などの課題に応えるため、全国に教育研修施設を有し、多くの研修カリキュラムを開発してきた実績を持つ当社グループが、社員研修を代行することで、課題解決をお手伝いできるサービスと位置づけており、そのニーズは順調に拡大しています。その他のサービスにおける取組介護・福祉サービス 介護・福祉業界においては、要介護者の増加や介護従事者の慢性的な不足などにより、サービスの安定的な提供が継続的な課題となっています。 当社グループは介護従事者の安定的な確保と定着率の向上を重要な課題と捉え、介護従事者への階層別教育や採用者への導入教育を通じて、働きやすい職場環境づくりを推進してまいります。また、外国人材の活用を促進するなど、多様な人材の活用を推進することで、新たな介護従事者の確保を目指してまいります。 (DX戦略) 当社グループが持続的に利益成長を続けていく上では、経営管理機能や事業運営基盤の強化に向けたDX化の推進が重要な経営課題であると認識しています。 当社グループは、デジタル基盤の構築に向けて、時と場所を選ばずアプリが利用できるIT基盤を提供し、グループ経営データの一元化・可視化・標準化・利活用などを推進してまいります。また、AIやVRなどを利用した業務の効率化や自動化を推進することで、業務品質の向上と販管費の抑制に努めてまいります。 (新たな価値共創(CSV)への取組) 当社グループは、お客様の抱える困りごとや社会課題の解決に向けて、グループ内の経営リソースのみに依拠することなく、産官学を含めたコンソーシアム等への参加、業務資本提携、スタートアップへの出資やM&Aなどを含め、必要に応じて外部パートナーとの協業を検討しながら、新たな価値の共創にも取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、創業理念である「人を育て 人を活かす」に則り、ミッションを「働く機会と希望を創出する」とし、企業と人の成長を支援する人材ソリューションサービスで、働く人がやりがいを持ち、成長していける職場を作り上げていくとともに、社会変化や産業構造変化に対応できるサービスの提供を目指し、「高い成長力のある企業グループに変革する」ための取り組みを推進してまいります。 (2)経営戦略(基本戦略) 当社グループは、ミッションの実現に向けたマテリアリティ(重要課題)を「働きやすい職場づくり」、「社会変化や構造変化への対応」、「ガバナンスの強化」と定義しています。 日本国内においては、Society5.0やIndustry5.0の進展、AI技術の進化、少子高齢化に伴う労働人口の減少などを背景に、人材需給構造そのものが大きく変化しており、当社グループを取り巻く経営環境は、かつてない速さで変化を続けています。また、米国の関税措置や中東情勢をはじめとした地政学的リスクの高まり等、事業活動に影響を与え得る不確実性も増しており、先行きは不透明な状況にあります。 このように見通しにくい経営環境を踏まえ、当社グループは、2024年8月に、2026年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画を策定し、事業の持続的な成長と企業価値の向上を図るため、人材の確保・育成・定着を通じた付加価値の高いサービス提供、事業環境の変化に対応した事業構造の強化、ならびにガバナンスを含む経営基盤の強化を重要な経営上の取り組みテーマとして位置づけています。 (中期経営計画を踏まえた経営戦略の考え方) 当社グループは、「高い成長力の企業グループに変革する」というビジョンの実現に向け、成長のスピードを一層高めることを目指していく考えのもと、当該中期経営計画の達成に向けて、需要動向や人材ニーズの変化に柔軟に対応できるよう、事業ポートフォリオの多様化を図ることで、収益機会の拡大を目指してまいります。 また、グループ事業運営基盤強化の一環として、グループ組織の再編を実施し、グループ横断での人材の最適配置を進めることで、バックオフィス機能の効率化による収益性の改善を図ってまいります。 さらに、既存領域に加え、成長領域へのM&Aや、外部成長の取り込みを目的とした資本業務提携などを通じて、事業基盤の強化と成長機会の拡大を図り、持続的な成長の実現につなげてまいります。その過程において、収益性の改善については、成長投資や人材育成への取り組みの進捗に応じて、段階的に表れてくると考えています。 (3)目標とする経営指標 当社グループは、当該中期経営計画において、2028年3月期の主要な経営指標の目標を売上高150,000百万円、営業利益7,500百万円、営業利益率5%としております。 当該中期経営計画の初年度である当連結会計年度においては、売上高111,430百万円、営業利益3,190百万円となり、前連結会計年度と比較して売上高は増収となったものの、営業利益は減益となり、計画水準には至りませんでした。また、営業利益率は2.9%となり、前連結会計年度比で0.6ポイント低下しました。 今後は、売上総利益率の向上および販管費の効率化に継続して取り組むとともに、収益構造の改善に向けた施策の優先順位付けと実行力の強化を通じて収益性の改善を図り、中期的な目標の達成を目指してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(財務戦略)財務戦略方針 当社は、自社の資本コスト(株主資本コストおよび加重平均資本コスト(WACC))を注視し、重要な経営指標を自己資本利益率(ROE)と投下資本利益率(ROIC)とした上で、稼ぐ力の追求と資本効率性の向上に取り組みます。また、安定的にROICが資本コスト(加重平均資本コスト(WACC))を上回る構造を実現することで企業価値の向上に努めてまいります。財務戦略 当社グループは、稼ぐ力の追求に向けて、既存事業の高付加価値化、事業ポートフォリオの見直し、成長分野への投資、デジタル技術の活用による業務効率化、人材への投資を行ってまいります。また、財務規律の維持と資本効率性の向上に向けて、適切な経営資源の配分、適正な負債の活用、最適な株主還元(安定配当・自社株買)、適時適切な情報開示を行ってまいります。財務指標 当社は、当該中期経営計画の最終年度である2028年3月期には、成長性を示す指標である売上高成長率(CAGR)12.3%以上、収益性を示す指標である営業利益率5%以上の達成を目指してまいります。 また、中期経営計画期間(2026年3月期から2028年3月期まで)における、財務の効率性を示す指標であるROE平均20%以上、ROIC平均15%以上、中期経営計画の最終年度である2028年3月期には財務の健全性を示す指標である財務レバレッジ2.5倍以下を目安にしています。 一方、当連結会計年度においては、各収益性指標は前期比で低下しましたが、これは主として将来成長に向けた先行投資を進めたことによる一時的な影響によるものと認識しています。当連結会計年度において、重要な経営指標であるROEは10.9%、ROICは11.1%となり、ROICはWACC(約8.2%)を上回る水準を維持しています。今後も、資本効率の改善に向けた取り組みを継続してまいります。 各指標については以下の定義にて算出しています。 ・自己資本利益率(ROE):親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ ((期首自己資本 + 期末自己資本) ÷ 2) ・投下資本利益率(ROIC):税引後営業利益 ÷ 投下資本(当期平均有利子負債 + 当期平均純資産額) (非財務戦略)サステナビリティへの取組 当社グループは、グループの原動力である「人」への投資を通じて、社会や環境への貢献を図ることが重要であると認識しています。この考えのもと、2021年10月に策定した「サステナビリティ方針」に基づき、持続的な事業の成長を目指すとともに、人権と労働、環境、安全衛生、倫理に関する方針を定め、持続可能な社会の実現に向けた取組を推進しております。 なお、当社グループのサステナビリティ活動の詳細及び目標とする経営指標の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (事業戦略)総合人材サービスにおける取組インダストリー戦略 技術革新や環境問題を背景に加速度的に産業構造が変化していくのに合わせ、産業ごとに必要な人材像も刻一刻と変化しています。中でも日本経済をリードする自動車・半導体・電子を中心とした産業界の人材ニーズに応えるべく、当社は最新の製造設備を有する研修施設を立ち上げ、付加価値の高い人材を育成し、変革する産業界を強力にバックアップしてまいります。採用戦略 経済活動の正常化に伴う人材ニーズの高まりにより、当社グループにおいても就業者の確保が、これまで以上に必要になっています。 当社グループは、人材確保という課題に対し、グローバル人材の更なる活用を進めてまいります。日本に来てよかった、日本でもっと働きたいと思っていただける各種制度や環境を整備し、2031年3月期末の在籍3,000人を目指してまいります。 また、高付加価値人材の採用に向けて、当社グループ内での人材流動化と他社とのアライアンスを推進する「採用コンソーシアム」の拡大も図ってまいります。育成戦略 当社グループは、メーカーにおける生産活動の高度化、人材に求めるニーズの多様化、製造業全体における慢性的な人手不足といった課題への対応を目指し、事業の拡大に向けて必要となる事業領域を調査しながら、人材育成分野でお客様と共創してまいります。また、当社グループが拡大領域と位置付ける半導体や蓄電池の製造領域、保守・保全といった職種に、当社グループ独自の「人材育成モデル」を掛け合わせることで、高付加価値人材の育成を積極的に推進してまいります。官民と連携を取りながら、他産業や他職種で働いている人材に対して、リスキリングの機会を提供し、半導体関連の量産に対応できる人材育成も行ってまいります。新たなサービスの創出 連結売上高において、総合人材サービスは約9割を占めています。当該サービスはお客様との継続的な取引関係をベースとしており、「安定性」と「依存度」の2つの側面を持ち合わせている事業であることから、顧客の生産動向に当社グループの業績が大きく左右されることが課題となっています。 当社グループは、エンジニア系人材サービスの拡大のみならず、HRテックやAI関連サービスといった当社グループの事業と親和性の高い領域へ進出し、M&Aや新たなパートナーシップの構築などを通じて価値共創に取り組むことで、中核である総合人材サービスの事業拡大を図ってまいります。 また、当社グループは、教育受託サービスである「NISSO HR Development Service」を展開しています。このサービスは、お取引先から数多くお寄せいただいた、教育を担う講師人材の不足、繁忙のため実際の生産ラインや現場を使ったOJTができないことによる実技研修不足、未経験者向けの教育プログラムの不足などの課題に応えるため、全国に教育研修施設を有し、多くの研修カリキュラムを開発してきた実績を持つ当社グループが、社員研修を代行することで、課題解決をお手伝いできるサービスと位置づけており、そのニーズは順調に拡大しています。その他のサービスにおける取組介護・福祉サービス 介護・福祉業界においては、要介護者の増加や介護従事者の慢性的な不足などにより、サービスの安定的な提供が継続的な課題となっています。 当社グループは介護従事者の安定的な確保と定着率の向上を重要な課題と捉え、介護従事者への階層別教育や採用者への導入教育を通じて、働きやすい職場環境づくりを推進してまいります。また、外国人材の活用を促進するなど、多様な人材の活用を推進することで、新たな介護従事者の確保を目指してまいります。 (DX戦略) 当社グループが持続的に利益成長を続けていく上では、経営管理機能や事業運営基盤の強化に向けたDX化の推進が重要な経営課題であると認識しています。 当社グループは、デジタル基盤の構築に向けて、時と場所を選ばずアプリが利用できるIT基盤を提供し、グループ経営データの一元化・可視化・標準化・利活用などを推進してまいります。また、AIやVRなどを利用した業務の効率化や自動化を推進することで、業務品質の向上と販管費の抑制に努めてまいります。 (新たな価値共創(CSV)への取組) 当社グループは、お客様の抱える困りごとや社会課題の解決に向けて、グループ内の経営リソースのみに依拠することなく、産官学を含めたコンソーシアム等への参加、業務資本提携、スタートアップへの出資やM&Aなどを含め、必要に応じて外部パートナーとの協業を検討しながら、新たな価値の共創にも取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度期間の業績は、次のとおりであります。a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は34,418百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,141百万円増加いたしました。 当連結会計年度末の負債合計は15,736百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,254百万円増加いたしました。 当連結会計年度末の純資産合計は18,682百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,887百万円増加いたしました。 b.経営成績 当連結会計年度の経営成績は、売上高111,430百万円(前期比9.7%増)、営業利益3,190百万円(前期比10.3%減)、経常利益3,200百万円(前期比10.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,902百万円(前期比1.7%減)となりました。(売上高) 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9.7%の増収となりました。 当社グループの主力である製造生産系人材サービスでは、M&Aによる子会社の業績を2025年7月1日から連結したことに伴う在籍人数の増加が主な要因となりました。(利益面) 当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ10.3%の減益となりました。 当社グループの中核である総合人材サービスにおいて、高収益であり連結売上高の約4割を占めるオートモーティブ分野で在籍人数が減少したことに加え、エンジニア系人材サービスでは、セミコンダクター分野を主とする高スキル人材の在籍人数は増加したものの計画には届かず、育成コストの回収が遅れました。この結果、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ0.3ポイント低下しました。 販管費については、M&Aに伴う人件費及びのれん償却費の増加やシステム投資、グローバル人材活用に向けた投資等の増加、個人株主増による優待費用等の増加が主な要因となり、売上高は増加したものの、販管費率は前連結会計年度に比べ0.3ポイント上昇しました。 この結果、営業利益率は2.9%となり、前連結会計年度に比べ0.6ポイント低下しました。 c.サービス別の業績総合人材サービス 当連結会計年度の総合人材サービスの売上高は107,766百万円(前期比9.4%増)、売上総利益は18,114百万円(前期比5.8%増)となりました。(製造生産系人材サービス) 製造派遣、製造請負に区分されます。 なお、Man to Man株式会社、Man to Man Assist株式会社の業績を2025年7月1日より含めています。 当連結会計年度の当サービスの売上高は86,374百万円(前期比10.1%増)となり、前連結会計年度に比べ増収となりました。 当サービスの期末在籍人数は15,902名(前期比1,684名増)となり、1か月当たりの離職率は3.7%(前期比0.1ポイント改善)となりました。製造スタッフの請求単価の上昇により、1人当たりの月平均売上高が463千円(前期比17千円増)となりました。この結果、当サービスの売上総利益率は17.4%となりました。(エンジニア系人材サービス) 製造領域の設備技術と生産技術、IT関連、設計・開発などに区分されます。 当連結会計年度の当サービスの売上高は13,058百万円(前期比12.3%増)となり、前連結会計年度に比べ増収となりました。 当サービスの期末在籍人数はキャリアチェンジ推進の取組が奏功し、2,248名(前期比194名増)となり、1か月当たりの離職率は1.9%(前期と同水準)となりました。1人当たりの月平均売上高は514千円(前期比11千円減)となりました。この結果、当サービスの売上総利益率は、前連結会計年度に比べ2.7ポイント低下し17.9%となりましたが、改善が継続しています。(事務系人材サービス) 一般事務派遣、BPO(Business Process Outsourcing)に区分されます。 当連結会計年度の当サービスの売上高は2,106百万円(前期比5.6%減)となりました。 当サービスの事務系派遣の在籍人数は495名(前期比55名減)となり、売上高は前連結会計年度に比べ減収となりました。(その他の人材サービス) 高年齢者社員の人材派遣、障がい者社員による軽作業請負やWebシステム開発などに区分されます。 なお、Man to Man Animo株式会社の業績を2025年7月1日より含めています。 当連結会計年度の当サービスの売上高は6,226百万円(前期比1.0%増)となりました。 高年齢者が活躍できる職場モデルの構築に向けて、高年齢者の活躍を支援し、雇用機会の開拓と確保、仕組みの構築に取り組んでいます。当連結会計年度の高年齢者社員(プライム社員)数は717名となりました。 障がい者が活躍できる職場モデルの構築に向けて、単に障がい者を雇用するだけではなく、一般の企業から軽作業の受託やWebシステム開発などを行うなど、一人ひとりの特性を活かした自立型の活躍を推進しながら、学校関係者や支援機関そして行政といった地域社会との共生を図っています。当連結会計年度の障がい者社員数は272名となりました。その他のサービス 介護・福祉サービス、各種警備サービス、製造系システム開発受託などに区分されます。 なお、オールジヤパンガード株式会社、テックポート株式会社の業績を2025年7月1日より含めています。 当連結会計年度の当サービスの売上高は3,664百万円(前期比18.7%増)、売上総利益は728百万円(前期比122.7%増)となりました。 当サービスの中核である施設介護サービスにおける、当連結会計年度の介護施設の入居者数は374名(前期比7名減)となりました。また、施設における入居率は93.0%(前期比1.8ポイント減)と引き続き高水準で推移しました。この結果、当サービスの売上総利益率は、前連結会計年度に比べ9.3ポイント改善し19.9%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,535百万円の収入となりました。 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは557百万円の支出となりました。 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは3,256百万円の支出となりました。 この結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、期首残高に比べ2,277百万円減少し、5,908百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,182百万円等の収入で、法人税等の支払額1,488百万円等の支出を吸収して、1,535百万円の収入(前連結会計年度は1,681百万円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出200百万円、有形固定資産の取得による支出210百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出306百万円等を保険積立金の解約による収入216百万円で吸収できず、557百万円の支出(前連結会計年度は2,076百万円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2,309百万円、配当金の支払額725百万円等により、3,256百万円の支出(前連結会計年度は1,060百万円の支出)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループは、総合人材サービス、介護・福祉サービスを提供しており、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 上記「a.生産実績」と同様の理由により、記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。サービスの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%) 総合人材サービス(百万円)107,7669.4 その他のサービス(百万円)3,66418.7合計(百万円)111,4309.7(注)総販売実績に対する割合が10%を超える販売先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容a.財政状態(資産合計) 当連結会計年度末における流動資産は20,528百万円となり、前連結会計年度末に比べ119百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が2,277百万円減少した一方、受取手形及び売掛金が1,874百万円、前払費用が200百万円増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定資産は13,890百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,022百万円増加いたしました。これは主に、M&A等によりのれんが1,441百万円、投資有価証券が478百万円、退職給付に係る資産が454百万円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は34,418百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,141百万円増加いたしました。(負債合計) 当連結会計年度末における流動負債は13,412百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,179百万円増加いたしました。これは主に、未払費用が1,275百万円増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定負債は2,323百万円となり、前連結会計年度末に比べ75百万円増加いたしました。これは主に、長期借入金が484百万円減少した一方、繰延税金負債が231百万円、退職給付に係る負債が308百万円増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は15,736百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,254百万円増加いたしました。(純資産合計) 当連結会計年度末における純資産合計は18,682百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,887百万円増加いたしました。これは主に、株式交換等による自己株式の処分791百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,902百万円及び剰余金の配当725百万円によるものであります。 この結果、自己資本比率は53.4%(前連結会計年度は52.8%)となりました。 b.経営成績(売上高) 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ9,870百万円増の111,430百万円となりました。 当社グループの中核である総合人材サービスにおいて、M&Aによる在籍人数増加が奏功し、前連結会計年度と比較して増収となりました。(売上総利益) 当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べ1,401百万円増の18,842百万円となりました。 連結売上高と同様に、M&Aによる在籍人数増加が奏功し、前連結会計年度と比較して増益となりました。(販売費及び一般管理費) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1,766百万円増の15,652百万円となりました。増加の主な要因は、M&Aによる間接人員及び役員の増加に加え、システムやグローバル人材活用に向けた投資費用の増加であります。(営業利益) 当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ365百万円減の3,190百万円となりました。売上高の増加がコストの増加を吸収しきれなかったことにより、前連結会計年度と比較して減益となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ32百万円減の1,902百万円となりました。 c.当社グループの成長に向けた取組について(インダストリー戦略) 当社グループは、日本経済をリードするオートモーティブ(自動車製造・EV関連製造業界)・セミコンダクター(半導体製造業界)・エレクトロニクス(電子機器製造業界)を中心としたインダストリー毎の人材ニーズに応えることで製造生産系人材サービスとエンジニア系人材サービスの拡大を目指しています。 オートモーティブの当連結会計年度の売上高は40,361百万円(前期比2.3%減)となりました。自動車関連需要は緩やかな回復基調にあったものの、期末には中東情勢の影響により稼働が低下しました。 セミコンダクターの当連結会計年度の売上高は15,379百万円(前期比14.3%増)と増収で、通期をとおした在籍人数の増加と請求単価の上昇が寄与しました。 エレクトロニクスの当連結会計年度の売上高は11,338百万円(前期比1.0%増)となり、在籍人数と稼働の緩やかな増加が要因となりました。(人材育成戦略) 当連結会計年度の教育実施者数は延べ22,211名となりました。 当社グループは、全国に教育研修施設を展開し、生産活動の高度化や求められる人材ニーズの多様化、製造業全体における慢性的な人手不足といった課題に対応するため、人材育成分野におけるお客様との共創を推進しています。 当連結会計年度においては、2025年5月に、岩手県が主体となって開設した半導体関連人材育成施設「I-SPARK(北上市)」の研修業務と施設運営を受託し、これまでに培った人材育成ノウハウの提供を通じて地域産業の人材基盤強化に貢献しています。また、新たな教育研修施設である「日総テクニカルセンター愛知」を開設し、2025年10月から稼働しています。当施設では、オートモーティブに向けた人材育成を主としつつ、これからの製造業を支える先端技術に対応できる教育カリキュラムを充実させることで、中長期な人材育成に取り組んでいます。 d.経営環境等の認識等を踏まえた今後の見通し 2027年3月期通期連結業績の見通しについて、中東情勢の更なる深刻化によっては、主力取引先が受ける影響が大きくなるリスクが考えられますが、本書提出日現在においては、当連結会計年度と比較して増収増益を予想しています。 当社グループの主力事業である総合人材サービスにおいては、各業界特有の動向を考慮し、重点領域ごとに異なる見通しを立てています。オートモーティブインダストリー(自動車製造及びEV関連製造業界)については、ハイブリッド車の需要拡大が予想されるものの、中東情勢の影響により中東向け輸出の減少や部品不足が発生するなど、生産稼働に一定の影響が及ぶ可能性から、国内生産量は横ばいから微減程度になると見込んでいます。このような市場環境を踏まえ、人材ニーズは横ばいであると予想しています。 一方、セミコンダクターインダストリー(半導体製造業界)では、生成AIの普及やデータセンター投資などを背景に、人材ニーズは高まるものと予想しています。また、エレクトロニクスインダストリー(電子機器製造業界)における電子部品需要については緩やかな回復を見込んでおり、人材ニーズは堅調であると予想しています。なお、これら2つの領域に対する中東情勢の影響については、現時点において限定的であると想定しています。 エンジニア系人材サービスについては、セミコンダクターの回復に併せて人材ニーズも堅調に推移することを予想しています。また、ITエンジニアの採用と育成を今後の強化戦略として推進してまいります。 この結果、2027年3月期の通期連結業績につきましては、売上高118,500百万円(前期比6.3%増)、営業利益3,500百万円(前期比9.7%増)、経常利益3,500百万円(前期比9.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,100百万円(前期比10.4%増)を見込んでおります。 なお、業績予想につきましては、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき判断したものであり、実際の業績は、今後の様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。 e.経営成績に重要な影響を与える要因について 当連結会計年度においては、事業環境や経営状況を踏まえ、事業等に影響を与えるリスクについて継続的な見直しを行っています。詳細については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フロー 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性(資金需要) 当社グループの事業活動における運転資金需要は、主として給与等の人件費及び人材確保のための社員募集費であります。設備資金需要としては、研修施設に加え、社内基幹システム、製造スタッフ管理システム及び採用サイト等の無形固定資産投資等であります。また、成長のための投資需要としては、M&Aによる企業買収や資本提携等であります。(財務政策) 当社グループの事業活動に必要となる運転資金については、営業活動によるキャッシュ・フローに加え、金融機関とのコミットメントライン契約の締結により、安定的な資金を確保しております。連結子会社は原則として銀行など外部からの資金調達を行わず、当社及び関係会社からのグループファイナンスにより対応しており、資金調達の一元化と資金効率の向上を図っております。 また、成長のための設備資金及び投資資金に対しては、金融機関からの借入による資金調達を有効に活用することにより、手許資金の確保を図っております。 なお、金融機関からの借入による資金調達の実施にあたっては、調達時期、金利動向、借入条件について最も有利な手段を選択すべく慎重に検討することで資金調達コストを低減しております。 この結果、当連結会計年度末の有利子負債は491百万円減少し、1,040百万円(前連結会計年度末は1,532百万円)となりました。 ③ 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。 その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 賃金相場上昇と人員確保難
    人材サービスを主力とするため、賃金相場の上昇は人員確保コストや維持費用を増加させ、業績に影響を与える可能性があります。これに対し、給与体系の見直しや多様な就業先の確保、適切な単価交渉で対応しています。
  • 大型取引先との契約終了リスク
    特定の大型取引先との契約が終了または縮小した場合、社員の雇用維持や業績に影響を及ぼす可能性があります。リスク低減のため、教育研修によるリスキリング支援や新たな取引先の拡大を通じて、特定の取引先に依存しない体制構築を進めています。
  • レピュテーションリスク
    SNS活用による情報拡散は、企業に関するネガティブな評判や噂が広がるリスクを伴います。このリスクに対し、マニュアル整備、従業員教育の徹底、継続的な情報監視を行うことで、ブランドイメージの毀損を防ぐ対策を講じています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,058 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、必ずしも事業上のリスク要因に該当しない事項であっても、投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しています。 (1)リスク管理体制 当社グループは、事業目的に影響を与えるリスク(以下、「リスク」という。)について、「リスク管理規程」を定めるとともに、リスクに適切に対応できる体制の整備を図るために「リスク管理委員会」を設置しています。また、リスク管理委員会は同規程にもとづき、具体的なリスクの特定・分析・評価を行い、その対応方針を定め、定期的に当社の取締役会への報告を行っています。 こうした体制のもと、事業運営においては不祥事防止や持続可能な事業運営に関わる課題など、複数の領域にまたがる課題への対応も重要であることから、「リスク管理委員会」と「サステナビリティ委員会」は相互に連携し、企業不祥事の防止や持続可能な事業運営に関わるグループ共通のリスクや課題について情報共有・意見交換を行う体制としています。 このような連携を円滑に行うために、2つの委員会の委員長を当社の取締役が務めることで、事業との連動を意識した審議を行い、当社の取締役会に定期的に付議することとしています。体制の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。 (2)リスクマネジメントプロセス 当社グループは、グループ各社の経営戦略、社会的信用、顧客との信頼関係、適用対象者の個人情報、知的財産、設備施設その他の財産などに関し、当社グループ各社の事業目的の達成を阻害する可能性のある社内外の全ての事象をリスクと定義しています。また、リスクの的確な把握ならびに適切な管理の実行が、企業価値の持続的な維持、向上に繋がるものであり、経営上の重要課題であると認識しています。 また、当社グループは、「リスク管理規程」に基づき、次の項目に関する協議を行い、取締役会の決議を通じて、各部門や関係会社に毎年共有しています。 ・ 事業運営においてどのようなリスクがあるかを特定した上で、リスクごとの発生頻度および影響度を識別、分析、評価し、リスクマップを作成するとともに、定期的にリスクマップの更新を行う。 ・ リスク管理状況を監視し、リスク管理上、緊急対応の必要があると認められる事態が発生した場合は、そのリスクを適切に制御するための必要な対応を行う。 ・ そのリスク内容が社内外的に開示の必要があると認められる場合は、当社の取締役会への提言を行う。 当連結会計年度においては、事業環境や経営状況を踏まえ、事業等に影響を与えるリスクの見直しを継続的に行った結果、発生の確率および経営への影響度の観点から、4項目の「特に重要なリスク」を特定しました。また、その見直しを行った結果として、経営上のリスク6項目およびサービス別のリスク14項目を特定し、それぞれのリスクの低減や回避に向けた取り組みを進めています。 (3)特に重要なリスクと対策項目発生の確率(注)1影響度(注)2主な対策賃金相場上昇による人員確保難・コストの増加大大多様な働き口の確保と多様な働き方の実現、単価交渉の実施外国人労働者の増加に伴う就業環境整備の不足大大働き続けられる就業環境を整備する大型の取引先との契約終了・縮小に伴う社員の雇用維持小大現職場以外での就業機会を高めるためのリスキリング、新たな取引先の拡大レピュテーションリスク小大マニュアル整備の継続、教育の徹底、情報の継続的な監視(注)1.「発生の確率」は、大:年に1回以上発生、中:数年に1回発生、小:発生の頻度は少ない、として分類しています。 2.「影響度」は、大:連結業績に著しく影響(連結営業利益の30%減少、または連結売上高10%減少)を与える、中:経営計画の達成に影響を与える、小:経営に与える影響は軽微、として分類しています。 賃金相場上昇による人員確保難・コストの増加 当社グループは「人」の企業であり、人員確保コストや維持費用コストの増加は、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するために、給与体系の変更や人事制度の見直し等、多様な就業先の確保と多様な働き方の実現を進めてまいります。また、採用コスト及び賃金相場上昇分については、適切な単価交渉を行ってまいります。外国人労働者の増加に伴う就業環境整備の不足 事業計画に則り、外国人材の活用機会が増加していますが、外国人労働者の環境整備の不足により、退職者の増加および法令違反、集団訴訟リスク等は、当社グループの運営、業績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するために、常に法令を順守しながら、法律改正への対応・様々な文化を持つ国ごとへの環境整備等に向けて、専門の部署の設置や士業の活用を行ってまいります。大型の取引先との契約終了・縮小に伴う社員の雇用維持 大型取引先との契約終了は当社グループの業績・雇用維持等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクの低減に向けて、当社グループの教育研修施設で新たなスキルを習得しジョブチェンジを行う仕組みの導入、また新たな取引先の拡大を行うことで特定の取引先に依存しない体制を構築するなど、社員の雇用を維持する事業運営体制の構築を目指してまいります。レピュテーションリスク 当社グループでは、総合人材サービスにおける営業活動や採用活動、また介護・福祉サービスの利用者の拡大といったことを目的に各種SNSの活用を行っています。一方、誤った活用を行った場合には企業に関するネガティブな評判やうわさが拡散されるリスクがあります。 このようなリスクの低減に向けて、当社グループでは、マニュアル整備の継続、教育の徹底、情報の継続的な監視を行っています。 (4)当社グループの経営全般組織再編(企業買収、資本提携、業務提携等)のリスク 当社グループは、成長戦略の一環として今後も組織再編(企業買収、資本提携、業務提携)を行う可能性があります。事業環境の変化等の影響により、当初想定した効果を創出できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。個人情報保護について 当社グループは、求職者(求人案件応募者や職業紹介希望者等)をはじめとする多数の個人情報を有しており、この個人情報及び個人情報に係る全ての情報を事業運営上もっとも重要な資産であると考えています。当社グループでは、2005年4月に施行された個人情報の保護に関する法律を遵守し、個人情報保護理念・個人情報保護方針を定め、個人情報保護基本規程に則り、社内運用体制の整備、定期的な研修、情報管理の徹底強化等、個人情報の厳正な管理に留意しています。しかしながら、個人情報の故意又は過失による漏洩や不正使用などの事態が生じた場合には、損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、社会的な信用を悪化させ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。固定資産の減損について 当社グループは、事業用の資産として土地・建物等の固定資産を有しており、固定資産の減損に係る会計基準を適用していますが、今後地価の動向及び対象となる固定資産の事業の収益性状況によっては、減損損失の計上が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。訴訟について 当社グループでは、必要に応じた教育機会を設けるなどして法令遵守を徹底しているため、訴訟、紛争の可能性は低いものと考えています。しかしながら、不測の事態により当社グループに関連する訴訟、紛争が発生した場合において、当社グループが的確に対応できなかった場合には、訴訟や損害賠償等による費用等の発生や社会的な信用低下、さらに当社グループのブランドイメージの低下により顧客からの受注の減少や就業希望者の減少が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。事業継続計画(BCP)について 当社グループでは、大規模な災害やパンデミック等、事業継続に支障を来たすリスクへの備えとして、「日総グループ事業継続計画(BCP)基本方針」を策定し、事業継続に向けた防災危機管理規程の定期的な改訂、防災・危機対応マニュアルの整備を行っています。また、重要業務の復旧対策については、各社の管理部門と連携しながら、作成に取り組んでいます。しかしながら、想定を超える事態が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。気候変動について 当社グループは、脱炭素社会への早期移行に向かい、21世紀後半の気温上昇を2℃とするシナリオに基づき、リスクと機会を特定しています。 詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (5)事業等におけるサービス別のその他のリスク(総合人材サービス)法的規制について 当連結会計年度における総合人材サービスの売上高は、連結売上高の96.7%を占めています。当サービスの中核である労働者派遣事業においては「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」、有料職業紹介事業は「職業安定法」に基づき、厚生労働大臣の許可を受けて行っています。また、製造請負事業においては、製造派遣との区分が明記されている「厚生労働省告示第518号(旧労働省告示第37号)」に基づいて事業を運営しています。そして、これら以外にも労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、健康保険法、個人情報保護法等、多岐にわたる法律に基づいて事業を運営しています。 当社グループでは、法令遵守を経営の最重要事項と位置づけ、関係法令の教育、指導、管理、監督体制の強化に努めるなどして法令遵守の徹底を図り、上記の諸法令に抵触する事実はないものと認識していますが、万一、関連諸法令に違反するような事象や不正行為等が発生した場合には、所轄監督官庁による処罰や社会的に信用が失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、これら関係諸法令は情勢の変化に伴い見直しが行われており、この法改正が行われた場合、その改正内容によっては、事業運営への制限の発生や対応する体制構築に時間を要することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループの許可・届出状況 (2026年3月31日現在)会社名許可名称監督官庁許可番号取得年月有効期限日総工産株式会社一般労働者派遣事業厚生労働省派14-1500482002年10月2026年12月31日有料職業紹介事業厚生労働省14-ユ-1500262002年8月2026年12月31日日総ブレイン株式会社一般労働者派遣事業厚生労働省派14-0200011986年7月2029年1月31日有料職業紹介事業厚生労働省14-ユ-0200112000年8月2028年7月31日株式会社ベクトル伸和一般労働者派遣事業厚生労働省派23-3003312005年9月2028年8月31日有料職業紹介事業厚生労働省23-ユ-3005812008年7月2026年6月1日株式会社ニコン日総プライム一般労働者派遣事業厚生労働省派14-3030922004年2月2027年1月31日有料職業紹介事業厚生労働省14-ユ-3016022007年10月2030年9月30日株式会社アイズ一般労働者派遣事業厚生労働省派13-0113592003年10月2026年9月30日有料職業紹介事業厚生労働省13-ユ-3000652004年5月2027年4月30日日総ぴゅあ株式会社一般労働者派遣事業厚生労働省派-14-3036922025年5月2028年4月30日有料職業紹介事業厚生労働省14-ユ-3022602024年8月2027年7月30日Man to Man株式会社一般労働者派遣事業厚生労働省派23-3013312012年7月2030年6月30日有料職業紹介事業厚生労働省23-ユ-3010862012年7月2030年6月30日Man to Man Animo株式会社一般労働者派遣事業厚生労働省派23-3022052018年2月2031年1月31日有料職業紹介事業厚生労働省23-ユ-3016312015年4月2028年3月31日 なお、上記の許可・届出について、事業停止、許可取消及び事業廃止となる事由は労働者派遣法第14条並びに職業安定法第32条に定められています。本書提出日現在において、当社グループはこれら事業停止、許可取消及び事業廃止事由に該当する事実はありませんが、該当した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。取引先業種の景況による影響について 当社グループの売上高のうち製造系人材サービスの売上高が大半を占めており、取引業種別売上高の構成比をみると、自動車関連が最も高く、続いて電子デバイス関連が高くなっています。当社グループでは、事業展開にあたり企業、業種等による大きな偏りが発生しないように取り組んでいますが、依存度の高い業界の業況が不振となる、又は取引規模の大きい企業の大規模且つ急激な生産変動や当社グループとの取引に対する姿勢の変更が生じるなどの場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。業界内における競争激化について 当社グループが属する人材サービス業界においては、法改正や人手不足を背景とした業界再編の動きが見られます。今後、採用力や価格競争力の高い競合が増加した場合、競争が激化することが予想されます。当社グループでは、顧客からのニーズを把握し、そのニーズに応えるための人材を募集し、顧客に対して的確かつ迅速な対応を行うことで顧客満足度を高め、競合会社と差別化を図っていますが、受注を獲得するための過当競争が生じて受注価格の引き下げや人材を確保するための募集費用等が増加した場合、また必要な人員が確保できない場合には、売上機会の損失による売上高の低下や収益性の悪化により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。販売機会の損失について 当社グループでは、人材の確保および育成を経営上の重要な取り組みの一つとして位置付け、各種研修等を通じて人材育成を行っていますが、研修修了後において顧客ニーズに合致した配属先や業務機会を適切に確保できない場合には、育成した人材を十分に活用できず、販売機会の損失が生じること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。製造請負について 当社グループで行っている工場構内の製造業務を請け負う製造請負は、労務管理と顧客企業の製品の生産量や納期、品質あるいは設備、在庫管理といった領域の責任を自社で負っており、当社グループでは付加価値の高い製造請負サービスを顧客企業に提供してまいりました。これらの長年の取り組みにより製造請負事業改善推進協議会(厚生労働省委託事業)から当社グループは「製造請負優良適正事業者」として認定されています。しかしながら、製造請負は、不良品の発生や顧客企業の設備の破損等の責任を負わなければならないため、これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。労働災害等のリスクについて 当社グループの主たるサービスである製造系人材サービスは、取引先メーカーの工場構内において、製造派遣・製造請負を行っています。製造派遣は法律上、人材を取引先メーカーに派遣し、派遣した人員の指揮命令等の労務管理が派遣先に委ねられる形態となっています。一方、取引先メーカーの工場構内で行う製造請負においては、取引先メーカーとの業務請負契約により生産量、生産期限、品質及び取引先メーカーの備品を使用するにあたっての備品管理といった領域まで責任を負っています。 製造派遣の取引形態と製造請負の取引形態では、業務を遂行する社員及び製造スタッフが労働災害に見舞われた場合において責任主体が異なり、製造派遣においては取引先メーカーがその損害について責任を負うのに対し、製造請負においては当社グループが責任を負うこととなります。 労働災害に関しましては、基本的に労働保険の適用範囲内で解決されるものと考えていますが、当社グループの瑕疵が原因で発生した労働災害において、被災者が労働保険の適用を超えて補償を要求する等、訴訟問題に発展した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。自然災害について 当社グループの主な就業場所は全国の顧客工場ですが、当該地域において大規模な地震、風水害等の自然災害が発生し、就業先工場が被災したり、製品調達先の被災によりサプライチェーン上の混乱などが生じ、生産活動が停止又は制限されたりした場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、取引先における災害ではない場合でも、これらの災害が発生したことにより国内の経済状況が悪化してしまった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。取引先企業の情報の取り扱いについて 当社グループの就業者は、取引先企業の生産計画や新製品の開発及び製造に関わる機密性が高い情報に接することがあります。当社グループにおいてはこれらの機密情報の扱いについて、業務請負契約書や派遣基本契約書等に、知り得た顧客情報は第三者に開示、漏洩してはならないと記載されており、就業者に対しても顧客情報の取り扱いの教育を行うなど適正な運用管理を行っています。しかしながら、予期せぬ事態によりこれらの情報が漏洩した場合には、当社グループへの損害賠償請求や社会的な信用低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (その他のサービス)法的規制について 介護保険法に基づく介護サービスを行うには、事業所としての指定を都道府県知事から受ける必要があります。指定を受けた事業所は、サービス毎に定められた事業の人員、設備及び運営に関する基準、並びに労働法規(労働基準法等)を遵守する必要があります。この基準並びに労働法規を遵守することができなかった場合や不正請求をした場合等においては、指定の取消又は停止処分を受ける可能性があります。 当社グループは各種マニュアルを整備し研修を行い、管理体制の強化を図り適切な事業経営に努めていますが、万一、事業所において指定の取消又は停止処分を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。介護保険制度の改正について 介護・福祉事業(施設介護・在宅介護)は、介護保険法の適用を受けるサービスの提供を事業内容とするため、介護保険制度の影響を受けることになります。この介護保険制度は、3年毎に介護保険法及び介護報酬の改正が行われており、これに合わせて3年を1期とする市町村介護保険事業計画の策定が行われています。 その改正の内容によっては、事業内容の見直しや変更を余儀なくされる等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。人材(有資格者)確保について 当社グループが提供する介護サービスは有資格者によるサービスが義務付けられています。この有資格者は提供するサービス内容によって、人員基準及び設備基準が厚生労働省令で規定されているため適切な資格を有する人材を確保する必要があります。当社グループにおいては、人員基準を満たす人材獲得及び研修等に積極的に取り組んでいますが、今後有資格者の確保が計画どおり進まず欠員が生じた場合や、基準の変更等により人材の補充が必要になっても確保できないこと等により、人員基準を満たせなくなった場合には、施設の新設及び現在提供しているサービス提供ができなくなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。業界内における競争激化について 介護保険制度の施行以来、介護サービスの利用者は増加傾向にあります。今後も高齢化が進行することにより、介護関連ビジネス市場は拡大が予測されており、当市場には医療法人や社会福祉法人といった非営利法人や株式会社等の営利法人なども参入してきている状況であります。当社グループは提供するサービスの質を高め、他社との差別化を図り、利用者の拡大とサービスの継続利用に努めていますが、今後、新規参入などによる当業界内で一層の競争激化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。安全管理及び健康管理について 当社グループのサービス対象は高齢者が多いことから、お客様の体調悪化や転倒等が重大な事故に発展する可能性があります。当社グループといたしましては、従業員に対し長年の実績に基づいた社内研修や実地訓練を行うとともに、利用者様に対する健康チェックの実施や施設内外の設備保全など、安全・健康管理には万全を期し、細心の注意を払っています。しかしながら、万一、事故等が発生し当社グループの責任が問われた場合には、当社グループの信用が低下するとともに訴訟等で損害賠償請求を受けるおそれがあり、事業の存続を含め、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。自然災害について 地震や津波等の大規模な自然災害が発生した場合、介護スタッフ及び施設が稼動できない状況になるおそれがあります。当社グループにおいては、お客様の安全を最優先とした危機管理態勢の強化を図っていますが、これらの災害発生により、サービス提供ができなくなる場合、また、これら災害等の発生に対し、当社グループの責任が問われた場合には、信用が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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