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TBSホールディングス(9401)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • メディア・コンテンツ事業
    テレビ・ラジオ放送を核に、番組制作、映像技術、VFX、音声技術、照明技術、カメラ取材、調査・研究など多岐にわたる事業を展開しています。さらに、各種イベントの企画・制作、ビデオソフトの制作・販売・配信、アニメ・マンガ、音楽ソフトの企画・制作なども手掛け、幅広いエンターテインメントコンテンツを提供することで収益を得ています。
  • ライフスタイル事業
    雑貨の小売、化粧品の製造・販売、知育・教育事業など、人々の日常生活を豊かにするサービスや商品の提供を通じて収益を上げています。多角的な事業展開により、放送事業以外の収益源を確保し、グループ全体の安定性を高めています。
  • 不動産・その他事業
    スタジオ管理、冷暖房管理、駐車場管理、機材リース、保険代理、不動産賃貸など、主に不動産の賃貸やそれに付随するサービスを提供しています。特に赤坂エリアの不動産を有効活用し、安定した賃料収入や関連サービス収入を得ることで、グループの収益基盤を支えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • メディア・コンテンツ事業
    この事業は、テレビ・ラジオ放送を中核に、番組制作、映像技術、VFX、アニメ・マンガ、音楽ソフト制作、イベント企画など、幅広いエンターテインメントコンテンツの企画・制作・提供を行っています。最新年度の売上高は2,962億4,200万円、営業利益は84億9,000万円で、グループの主要な収益源であり、コンテンツ創造力が強みです。
  • ライフスタイル事業
    雑貨小売、化粧品製造・販売、知育・教育事業など、人々の生活に密着したサービスや商品を提供しています。最新年度の売上高は935億7,600万円、営業利益は35億500万円です。放送事業以外の収益源として、グループ全体の安定性を高める役割を担っています。
  • 不動産・その他事業
    スタジオ管理、冷暖房管理、駐車場管理、機材リース、保険代理、不動産賃貸などを手掛けています。特に赤坂エリアの不動産賃貸が中心です。最新年度の売上高は168億8,100万円、営業利益は74億6,800万円です。安定した賃料収入や関連サービス収入が特徴で、グループの収益基盤を支える重要な事業です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MediaAndContents 事業 2,962 85 2.9%
Lifestyle 事業 936 35 3.7%
RealEstateAndOthers 事業 169 75 44.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,208 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、株式会社TBSホールディングス(当社)及び子会社62社、関連会社47社により構成されており、テレビ・ラジオの放送及び関連事業、ライフスタイル事業、不動産賃貸業を主に、これらに附帯するサービス、保守等を行っております。事業内容と当社及び関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。なお、次の3部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げる報告セグメントの区分と同一であります。区分主要な関係会社メディア・コンテンツ事業 ・放送関連事業放送、番組制作、映像技術、美術制作、VFX、音声技術、照明技術、カメラ取材、調査・研究等当社、㈱TBSテレビ、㈱TBSラジオ、㈱BS-TBS、㈱TBSスパークル、㈱TBSグロウディア、㈱TBSアクト、㈱CS-TBS、㈱THE SEVEN、㈱Seven Arcs、TCエンタテインメント㈱、㈱TBSメディア総合研究所、㈱日音、㈱マンガボックス、㈱WACUL、㈱100、TOKYO BROADCASTING SYSTEM INTERNATIONAL,INC.、Bellon Entertainment Inc.、THE SEVEN US, INC.、TOKYO BROADCASTING SYSTEM KOREA,INC.、㈱WOWOW、㈱リトプラ、㈱U-NEXTその他会社60社 ・各種催物、ビデオソフト等の企画・制作、CS事業、コンピュータソフト企画・開発映像・音声ソフト制作・販売・配信事業、各種催物、番組販売、ビデオソフト制作・販売、アニメ・マンガの企画・制作、音楽ソフト企画・制作等 (会社数 計83社)ライフスタイル事業 雑貨小売、化粧品製造・販売、知育・教育事業等 ㈱スタイリングライフ・ホールディングス、㈱CPコスメティクス、㈱ビコーズ、㈱やる気スイッチグループホールディングス、㈱やる気スイッチグループ、㈱やる気スイッチキャリア、㈱YPスイッチ、㈱寺小屋グループ、㈱YGC、台灣拓人教育事業股份有限公司、㈱サンリオやる気エデュテイリングその他会社5社 (会社数 計16社)不動産・その他事業 ・不動産賃貸・保守及びサービス事業スタジオ管理、冷暖房管理、駐車場管理、機材リース、保険代理、不動産賃貸等当社、㈱TBSテレビ、赤坂熱供給㈱、㈱TBS企画、㈱TBSサンワーク、㈱TBSヘクサ、㈱緑山スタジオ・シティ、㈱Amazing Sports Lab Japanその他会社1社 (会社数 計9社)(注)非連結子会社4社につきましては、セグメント上「全社(共通)」であるため、上記表に記載されている3セグメントにおける会社数に含めておりません。 前記の企業集団等について図示すると次のとおりです。 (注) 無印 連結子会社 ※ 関連会社で持分法適用会社

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
人件費や電気代・燃料費高騰に対し価格転嫁、適正価格でのセールスに取り組んでいるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
放送事業は公共の電波を使用するため、規制による参入障壁が存在すると推測される。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:地上波テレビ広告収入への依存と国内景気変動 / メディア間の競争及びコンテンツの獲得 / 映画、アニメ、イベント事業の競争激化と制作費高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

TBSは長年にわたり培ってきた強力なブランド力と、人気ドラマ・アニメ・バラエティ番組などの強力なIP(知的財産)を保有している。これらのコンテンツは、テレビ放送だけでなく、配信プラットフォームや海外展開を通じて収益化されており、新規参入障壁となっている。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

テレビ視聴におけるスイッチングコストは低いが、TBSの提供する特定の人気コンテンツ(例:日曜劇場、アニメシリーズ)への愛着や、過去の視聴履歴に基づくレコメンデーションなど、限定的なスイッチングコストが発生する可能性がある。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

テレビ放送は視聴者数が多いほど広告収入が増えるという側面があるが、現代のメディア環境では視聴者の分散化が進んでおり、明確なネットワーク効果は限定的。ただし、SNSでの話題性などがコンテンツの視聴を促進する間接的な効果はある。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

コンテンツ制作には多額の投資が必要であり、制作コストにおいて構造的な優位性を持つ競合は少ない。TBSが他社より圧倒的に安くコンテンツを制作できるという証拠はない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

テレビ放送事業においては、一定の規模を持つことで広告枠の販売力や番組制作能力に影響が出る。TBSは国内大手テレビ局の一つであり、一定の規模の経済性は存在するが、業界全体が成熟しており、圧倒的な効率規模の優位性とは言えない。

  • 強力なコンテンツ創造力
    長年にわたり培ってきたテレビ番組制作のノウハウとクリエイティブ力を活かし、時代を超えて愛される多様なコンテンツを生み出す能力が強みです。オリジナルIP(知的財産)の開発を推進し、映画、アニメ、イベントなど多角的に展開することで、コンテンツ価値を最大化しています。
  • 多角的な事業展開と収益源
    放送事業に加えて、ライフスタイル事業(雑貨、化粧品、教育)や不動産賃貸事業を展開することで、収益源を分散し、特定の事業に依存するリスクを低減しています。これにより、メディア環境の変化にも対応しやすい強固な経営基盤を構築しています。
  • デジタル・グローバル戦略の推進
    無料見逃し配信サービス「TBS FREE」や「TVer」に加え、U-NEXTとの協業による有料動画配信サービス「U-NEXT」で国内トップクラスの会員数を誇ります。さらに、NetflixやDisney+へのコンテンツ提供、海外戦略会社「THE SEVEN」による世界市場向けコンテンツ制作など、デジタルとグローバル展開を加速し、新たな成長機会を追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 企業理念とブランドプロミス
    2020年に「時代を超えて世界の人々に愛されるコンテンツとサービスを創り出し、多様な価値観が尊重され、希望にあふれる社会の実現に貢献する」という企業理念と、「最高の”時”で、明日の世界をつくる。」というブランドプロミスを制定しました。これらを経営活動の指針とし、公正・迅速な報道と愛されるコンテンツ提供を通じて企業価値向上を目指しています。
  • VISION2030とEDGE戦略
    2030年を見据えた長期ビジョン「VISION2030」を策定し、コンテンツ創造力を最大の武器としています。放送の枠を超えてコンテンツを「拡げる」拡張戦略「EDGE(Expand Digital Global Experience)」を推進。デジタルコンテンツの開拓、海外市場への展開、ライブエンタテインメントやライフスタイル体験事業の拡大に注力し、成長事業領域・放送事業以外の売上比率60%を目指しています。
  • 中期経営計画と成長投資
    「TBSグループ 中期経営計画2023アップデート」では、2023年度の定量目標として連結売上高3,900億円、連結営業利益260億円を設定しています。放送事業の価値向上に加え、EDGE戦略を加速するため、海外戦略会社「THE SEVEN」による世界水準コンテンツ制作(300億円規模)、国内最大級の新スタジオ建設、舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」のロングラン公演など、総額1,400億円の成長投資を計画しています。
出典: FY2023 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針2020年春、当社グループは企業理念を定めました。「TBSグループは、時代を超えて世界の人々に愛されるコンテンツとサービスを創り出し、多様な価値観が尊重され、希望にあふれる社会の実現に貢献してまいります。」この理念を実現していくうえで、当社グループの全員が常に心の中にとどめておくべき未来の志、お客様への大切な約束であるブランドプロミスも併せて制定しました。「最高の“時”で、明日の世界をつくる。」当社グループが、さまざまなフィールドで心揺さぶる“時間”をお届けし、社会を動かす起点となることを目指す。その未来への決意を表明したものです。また、企業理念とブランドプロミスを凝縮し、お客様にTBSグループの提供価値をよりわかりやすくお伝えするために「ブランドメッセージ」を制定しました。「ときめくときを。」我々は、この企業理念、ブランドプロミス及びブランドメッセージをあらゆる経営活動の指針とし、新しいことにチャレンジしつつ、公正・迅速な報道と愛されるコンテンツの提供に努めるとともに、さらなる企業価値の向上を目指し、株主の皆様のご期待にお応えしてまいりたいと存じます。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、企業価値を生み出す源泉としての指標である「売上高」と、本業の中で効率よく利益を生み出す指標としての「営業利益」、資本効率の向上を図る指標として「ROIC※」を重要な経営指標としています。当連結会計年度の売上高は4,248億5千万円(前年比4.5%増)、営業利益247億5千万円(同27.1%増)、ROICは3.8%でした。2026年度の目標を連結売上高4,400億円(前年比3.6%増)、同営業利益260億円(同5.1%増)、ROICは3.8%としています。 ※ROIC: Return On Invested Capital (3) 経営環境及び対処すべき課題と当社グループの経営戦略など当社グループの最大の課題は、予測が難しく変化が続く経営環境においても、社会に求められる企業として持続的に企業価値を向上していくことであると認識しています。こうした課題に対し、長期的な視点に立ち、将来の目指す姿として、2021年5月に「TBSグループ VISION2030」(以下「VISION2030」)を策定しました。VISION2030では、2030年度までの10年間を3つのフェイズに分け、それぞれの期間の位置付けを明確にした上で、目標達成に向けて計画を立案しています。2024年5月に、その第2フェイズである「TBSグループ中期経営計画2026」(以下「中計2026」)を発表し、2026年5月には、その一部を更新した「TBSグループ中期経営計画2026アップデート」(以下「中計2026アップデート」)を発表しました。刻々と変わる世界情勢や人口動態、日本の放送広告市場など、当社グループを取り巻く外部環境に対し、当社グループが持つ強みと、対処すべき経営課題を明確にし、VISION2030で示した姿を目指します。さらに、放送局には高い信頼性や公共性が求められています。TBSテレビを中核子会社に持つ当社グループとしては、コンプライアンスと人権尊重を徹底し、「マスメディアとしての社会的使命と信頼」をしっかり果たしていきます。 <当社グループを取り巻く環境と経営課題> 「TBSグループ VISION2030」の概要 当社グループにとって重要なのは“コンテンツ制作力”です。メディア環境が激変していく中で、今まで以上に人々の“信頼”に応え、心や生活を豊かにする素晴らしいコンテンツを創出します。「心揺さぶるもの」すべてをコンテンツと定義し、その価値を最大化するグループになることを目指します。具体的には、オリジナルIP(知的財産)開発を推進し、クリエイティブ力を強化していきます。そして、創ったコンテンツを無限に拡げる拡張戦略として「EDGE(Expand Digital Global Experience)」を推進します。配信を強化してデジタルコンテンツを開拓し(Digital)、海外市場へのさらなる飛躍を追求し(Global)、ライブエンタテインメントやライフスタイルを“体験する”事業の拡大(Experience)へ当社リソースを集中していきます。VISION2030では、拡張戦略「EDGE」によって、放送広告市場の大幅な拡大が見通せない状況下においても、成長事業領域を確実に伸長させることにより、グループ全体の成長を目指します。とはいえ、放送事業はこの成長の土台であり、放送事業の価値向上を目指すことに変わりはありません。マスメディアとしての社会的使命と信頼をしっかり果たし、パートナーと新たな価値を提案すること、また、データマーケティング推進によるメディアパワーの進化を目指していきます。そして、公共性や社会的使命をもつ当社グループならではのESG経営として、私たちが暮らす地球に(Environment)、社会や働く仲間に(Social)、責任企業として(Governance)「最高の“時”」を提供するため様々な施策を講じます。私たちはコンテンツを通じて、全てのステークホルダーとともに、多様な価値観が尊重される、幸福で持続可能な社会を共創していきます。 「TBSグループ 中期経営計画2026」で掲げる事業戦略及び取組状況 当社グループにとって重要なのは「コンテンツ制作力」であり、そこから生み出される「コンテンツIP」が企業としての価値の源泉です。中計2026においては、当社グループ全体で多様なアイディアを生み出せる環境を整備し、企画を見極める眼を養うとともにマーケティング力を強化することで優れたコンテンツIPを選定すること、さらにテクノロジーやデザインの力で磨き上げ、より強力なコンテンツIPを生み出せる体制を構築する方針を打ち出しました。その方針のもと、質・量ともに充実した強いコンテンツIPにレバレッジをかけ、放送だけでなく、「EDGE」領域におけるTBSの成長を加速させることで、皆さまの心の中に「時代を超えて残り続ける価値」、すなわち”Timeless Value”を追求・提供するグループを目指します。また、私たちは、自らの手でコンテンツIPを開発するだけでなく、投資によるIPの獲得も行っていきます。2025年5月にコンテンツIPの獲得・展開等を目的とする株式会社SAND Bを設立し、株式会社ケイコンテンツを当社グループに迎えました。また、2026年1月には子会社THE SEVEN US, INC.を通じて米国の映画製作・メディア企業であるLegend Pictures, LLCへの出資、および資本業務提携契約の締結を行った他、4月には韓国のエンタテインメント企業であるCJ ENM Co., Ltdおよび配信プラットフォームを運営する株式会社U-NEXT HOLDINGSとの合弁会社(株式会社StudioMonowa)の設立を決定する等、コンテンツIPのグローバルでの開発・製作体制の確立に向けた取り組みを行っています。さらに、当社グループのコンテンツ制作力を活用し、実社会に紐づく学びによる学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びを実現するためのエデュテインメント事業を立ち上げ、実証事業を通じた事業化に向けた取り組みを推進するなど、IPポートフォリオの強化・拡充に向けた取り組みを通じて、既存のメディア事業等はもちろん、「EDGE」領域の事業成長も加速してまいります。 「TBSグループ 中期経営計画2026アップデート」の概要 中計2026で掲げる事業戦略の確実な推進と積極的な成長投資を通じて企業価値の向上を目指してまいりますが、同時に中計2026においては、資本効率を意識した経営を推進するため、ROIC(Return On Invested Capital)を経営指標として導入したことを踏まえ、中計2026アップデートではその姿勢をより明確化するため、当社グループとして中長期的に取り組む方向性を提示しました。当社グループとしては、引き続き、収益基盤の強化や成長戦略投資を通じた持続的な成長に最優先で取り組んでまいりますが、コンテンツIP等への成長投資については、営業キャッシュ・フロー拡大の連鎖を生み出すまでに一定の時間を要する性質があることも踏まえ、成長戦略投資と株主還元を適切なバランスにより推進いたします。また、事業の推進にあたっては、リスクとリターンを適切に見積もることで自己資本と負債調達のバランスを見直し、資本効率の改善に取り組みます。そして、これらをキャピタル・アロケーションとして経営管理指標とすることで、適切なリソース配分を行い、資本コストを意識した経営をより一層推進してまいります。 TBSグループ マテリアリティ 「TBSグループマテリアリティ」は2022年5月、当社グループの企業理念・ブランドプロミスを踏まえ、VISION2030で掲げた拡張戦略「EDGE」を実現し、ESG経営を推進する上で取り組みが不可欠な重要課題として公表したものです。当社グループはコンテンツグループとしての企業価値の持続的向上と、持続可能な社会の実現に向けた取組を一層強化・促進するため、2021年10月に委員長を代表取締役社長とするサステナビリティ委員会を設置しました。サステナビリティ委員会は傘下に「地球環境保全」「ウエルネス」「人的資本」の3つのワーキンググループを置き、当社グループのサステナビリティ推進体制のチェックや、新たな施策の検討・提案、さらに適正な開示のあり方などを検証しています。2023年11月には人権の諸課題への対応や人権デュー・ディリジェンスを実施する「人権小委員会」、さらにサステナビリティ施策をグループ会社全体で共有・推進するための「グループサステナビリティ連絡会議」を新たに設置しました。また、当社はTBSテレビとともに「健康経営優良法人2026(大規模法人部門(ホワイト500))」に3年連続で認定されました。民放キー局では唯一の認定局です。当社グループは、「最高の”時”で、明日の世界をつくる。」というブランドプロミスの実現に向け、「TBSグループサステナビリティ方針」のもと、「TBSグループ健康宣言」を制定し、今後も安全で働きがいがあり、創造性を発揮できる職場づくりを目指し、様々な施策に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針2020年春、当社グループは企業理念を定めました。「TBSグループは、時代を超えて世界の人々に愛されるコンテンツとサービスを創り出し、多様な価値観が尊重され、希望にあふれる社会の実現に貢献してまいります。」この理念を実現していくうえで、当社グループの全員が常に心の中にとどめておくべき未来の志、お客様への大切な約束であるブランドプロミスも併せて制定しました。「最高の“時”で、明日の世界をつくる。」当社グループが、さまざまなフィールドで心揺さぶる“時間”をお届けし、社会を動かす起点となることを目指す。その未来への決意を表明したものです。また、企業理念とブランドプロミスを凝縮し、お客様にTBSグループの提供価値をよりわかりやすくお伝えするために「ブランドメッセージ」を制定しました。「ときめくときを。」我々は、この企業理念、ブランドプロミス及びブランドメッセージをあらゆる経営活動の指針とし、新しいことにチャレンジしつつ、公正・迅速な報道と愛されるコンテンツの提供に努めるとともに、さらなる企業価値の向上を目指し、株主の皆様のご期待にお応えしてまいりたいと存じます。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、企業価値を生み出す源泉としての指標である「売上高」と、本業の中で効率よく利益を生み出す指標としての「営業利益」、資本効率の向上を図る指標として「ROIC※」を重要な経営指標としています。当連結会計年度の売上高は4,248億5千万円(前年比4.5%増)、営業利益247億5千万円(同27.1%増)、ROICは3.8%でした。2026年度の目標を連結売上高4,400億円(前年比3.6%増)、同営業利益260億円(同5.1%増)、ROICは3.8%としています。 ※ROIC: Return On Invested Capital (3) 経営環境及び対処すべき課題と当社グループの経営戦略など当社グループの最大の課題は、予測が難しく変化が続く経営環境においても、社会に求められる企業として持続的に企業価値を向上していくことであると認識しています。こうした課題に対し、長期的な視点に立ち、将来の目指す姿として、2021年5月に「TBSグループ VISION2030」(以下「VISION2030」)を策定しました。VISION2030では、2030年度までの10年間を3つのフェイズに分け、それぞれの期間の位置付けを明確にした上で、目標達成に向けて計画を立案しています。2024年5月に、その第2フェイズである「TBSグループ中期経営計画2026」(以下「中計2026」)を発表し、2026年5月には、その一部を更新した「TBSグループ中期経営計画2026アップデート」(以下「中計2026アップデート」)を発表しました。刻々と変わる世界情勢や人口動態、日本の放送広告市場など、当社グループを取り巻く外部環境に対し、当社グループが持つ強みと、対処すべき経営課題を明確にし、VISION2030で示した姿を目指します。さらに、放送局には高い信頼性や公共性が求められています。TBSテレビを中核子会社に持つ当社グループとしては、コンプライアンスと人権尊重を徹底し、「マスメディアとしての社会的使命と信頼」をしっかり果たしていきます。 <当社グループを取り巻く環境と経営課題> 「TBSグループ VISION2030」の概要 当社グループにとって重要なのは“コンテンツ制作力”です。メディア環境が激変していく中で、今まで以上に人々の“信頼”に応え、心や生活を豊かにする素晴らしいコンテンツを創出します。「心揺さぶるもの」すべてをコンテンツと定義し、その価値を最大化するグループになることを目指します。具体的には、オリジナルIP(知的財産)開発を推進し、クリエイティブ力を強化していきます。そして、創ったコンテンツを無限に拡げる拡張戦略として「EDGE(Expand Digital Global Experience)」を推進します。配信を強化してデジタルコンテンツを開拓し(Digital)、海外市場へのさらなる飛躍を追求し(Global)、ライブエンタテインメントやライフスタイルを“体験する”事業の拡大(Experience)へ当社リソースを集中していきます。VISION2030では、拡張戦略「EDGE」によって、放送広告市場の大幅な拡大が見通せない状況下においても、成長事業領域を確実に伸長させることにより、グループ全体の成長を目指します。とはいえ、放送事業はこの成長の土台であり、放送事業の価値向上を目指すことに変わりはありません。マスメディアとしての社会的使命と信頼をしっかり果たし、パートナーと新たな価値を提案すること、また、データマーケティング推進によるメディアパワーの進化を目指していきます。そして、公共性や社会的使命をもつ当社グループならではのESG経営として、私たちが暮らす地球に(Environment)、社会や働く仲間に(Social)、責任企業として(Governance)「最高の“時”」を提供するため様々な施策を講じます。私たちはコンテンツを通じて、全てのステークホルダーとともに、多様な価値観が尊重される、幸福で持続可能な社会を共創していきます。 「TBSグループ 中期経営計画2026」で掲げる事業戦略及び取組状況 当社グループにとって重要なのは「コンテンツ制作力」であり、そこから生み出される「コンテンツIP」が企業としての価値の源泉です。中計2026においては、当社グループ全体で多様なアイディアを生み出せる環境を整備し、企画を見極める眼を養うとともにマーケティング力を強化することで優れたコンテンツIPを選定すること、さらにテクノロジーやデザインの力で磨き上げ、より強力なコンテンツIPを生み出せる体制を構築する方針を打ち出しました。その方針のもと、質・量ともに充実した強いコンテンツIPにレバレッジをかけ、放送だけでなく、「EDGE」領域におけるTBSの成長を加速させることで、皆さまの心の中に「時代を超えて残り続ける価値」、すなわち”Timeless Value”を追求・提供するグループを目指します。また、私たちは、自らの手でコンテンツIPを開発するだけでなく、投資によるIPの獲得も行っていきます。2025年5月にコンテンツIPの獲得・展開等を目的とする株式会社SAND Bを設立し、株式会社ケイコンテンツを当社グループに迎えました。また、2026年1月には子会社THE SEVEN US, INC.を通じて米国の映画製作・メディア企業であるLegend Pictures, LLCへの出資、および資本業務提携契約の締結を行った他、4月には韓国のエンタテインメント企業であるCJ ENM Co., Ltdおよび配信プラットフォームを運営する株式会社U-NEXT HOLDINGSとの合弁会社(株式会社StudioMonowa)の設立を決定する等、コンテンツIPのグローバルでの開発・製作体制の確立に向けた取り組みを行っています。さらに、当社グループのコンテンツ制作力を活用し、実社会に紐づく学びによる学習意欲の向上や主体的・対話的で深い学びを実現するためのエデュテインメント事業を立ち上げ、実証事業を通じた事業化に向けた取り組みを推進するなど、IPポートフォリオの強化・拡充に向けた取り組みを通じて、既存のメディア事業等はもちろん、「EDGE」領域の事業成長も加速してまいります。 「TBSグループ 中期経営計画2026アップデート」の概要 中計2026で掲げる事業戦略の確実な推進と積極的な成長投資を通じて企業価値の向上を目指してまいりますが、同時に中計2026においては、資本効率を意識した経営を推進するため、ROIC(Return On Invested Capital)を経営指標として導入したことを踏まえ、中計2026アップデートではその姿勢をより明確化するため、当社グループとして中長期的に取り組む方向性を提示しました。当社グループとしては、引き続き、収益基盤の強化や成長戦略投資を通じた持続的な成長に最優先で取り組んでまいりますが、コンテンツIP等への成長投資については、営業キャッシュ・フロー拡大の連鎖を生み出すまでに一定の時間を要する性質があることも踏まえ、成長戦略投資と株主還元を適切なバランスにより推進いたします。また、事業の推進にあたっては、リスクとリターンを適切に見積もることで自己資本と負債調達のバランスを見直し、資本効率の改善に取り組みます。そして、これらをキャピタル・アロケーションとして経営管理指標とすることで、適切なリソース配分を行い、資本コストを意識した経営をより一層推進してまいります。 TBSグループ マテリアリティ 「TBSグループマテリアリティ」は2022年5月、当社グループの企業理念・ブランドプロミスを踏まえ、VISION2030で掲げた拡張戦略「EDGE」を実現し、ESG経営を推進する上で取り組みが不可欠な重要課題として公表したものです。当社グループはコンテンツグループとしての企業価値の持続的向上と、持続可能な社会の実現に向けた取組を一層強化・促進するため、2021年10月に委員長を代表取締役社長とするサステナビリティ委員会を設置しました。サステナビリティ委員会は傘下に「地球環境保全」「ウエルネス」「人的資本」の3つのワーキンググループを置き、当社グループのサステナビリティ推進体制のチェックや、新たな施策の検討・提案、さらに適正な開示のあり方などを検証しています。2023年11月には人権の諸課題への対応や人権デュー・ディリジェンスを実施する「人権小委員会」、さらにサステナビリティ施策をグループ会社全体で共有・推進するための「グループサステナビリティ連絡会議」を新たに設置しました。また、当社はTBSテレビとともに「健康経営優良法人2026(大規模法人部門(ホワイト500))」に3年連続で認定されました。民放キー局では唯一の認定局です。当社グループは、「最高の”時”で、明日の世界をつくる。」というブランドプロミスの実現に向け、「TBSグループサステナビリティ方針」のもと、「TBSグループ健康宣言」を制定し、今後も安全で働きがいがあり、創造性を発揮できる職場づくりを目指し、様々な施策に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」といいます)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における我が国の経済は、緩やかに回復しました。個人消費や設備投資には持ち直しの動きがみられます。雇用や所得環境の改善による景気回復が期待される反面、物価上昇の継続が個人消費に影響を及ぼし景気を下押しするリスク、中東情勢が及ぼす影響等に留意する必要があります。このような状況の下、当連結会計年度における当社グループの連結売上高は、㈱TBSテレビの広告収入の増収や配信広告収入の伸長等により、4,248億5千万円(前年比4.5%増)となりました。売上原価と販売費及び一般管理費を合わせた営業費用は、4,001億円(前年比3.3%増)となりました。この結果、営業利益は247億5千万円(前年比27.1%増)となりました。経常利益は373億7千3百万円(同18.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益の増加等により522億2千8百万円(同18.9%増)となりました。 ◇メディア・コンテンツ事業セグメントメディア・コンテンツ事業セグメントの当連結会計年度の売上高は3,122億3千7百万円(前年比5.4%増)、営業利益は146億1千2百万円(同72.1%増)となりました。㈱TBSテレビのテレビ部門の当連結会計年度の売上高につきましては、放送収入が前年を上回ったこと、配信広告収入が引き続き好調なこと等により、130億6千7百万円増収の2,251億1百万円(前年比6.2%増)となりました。このうち、タイム収入は、「東京2025世界陸上」の貢献等により、73億8千6百万円増収の886億5千万円(同9.1%増)となりました。スポット収入は、シェアの伸長等により、50億5千7百万円増収の874億1千3百万円(同6.1%増)となりました。配信広告収入は、引き続きTVerを中心に好調で、143億1千2百万円(同18.8%増)となりました。一方、有料配信収入は、海外配信の作品数の差等により、93億3千4百万円(同16.8%減)となりました。㈱TBSテレビの事業部門の当連結会計年度の売上高は、21億8千3百万円増収の187億9千2百万円(前年比13.1%増)となりました。劇場版「TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション」の大ヒット、同社が幹事として製作した初めてのオリジナルアニメ映画「たべっ子どうぶつTHE MOVIE」の公開に加え、映画・アニメの二次利用収入の好調等が要因です。㈱TBSラジオは、デジタル音声収入が堅調に推移する中、放送収入が減少したこと等により、2億3千6百万円減収の81億1千3百万円(前年比2.8%減)となりました。㈱BS-TBSは、ショッピングが伸長したものの、スポット収入の減少により、8千3百万円減収の169億1百万円(前年比0.5%減)となりました。㈱TBSグロウディアは、ショッピング収入の減少等により、8億6千1百万円減収の297億9千8百万円(前年比2.8%減)となりました。㈱日音は、邦楽収入の増加等により、7億6千8百万円増収の99億6千万円(前年比8.4%増)となりました。TCエンタテインメント㈱は、DVD販売の減少等により、5億5千5百万円減収の53億3千4百万円(前年比9.4%減)となりました。この結果、同セグメントにおける営業利益は、61億2千1百万円増益となる146億1千2百万円(前年比72.1%増)となりました。 ◇ライフスタイル事業セグメントライフスタイル事業セグメントの当連結会計年度の売上高は957億2千4百万円(前年比2.3%増)、営業利益は28億6千6百万円(同18.2%減)の増収減益となりました。スタイリングライフグループでは、中核の雑貨小売事業の「プラザスタイルカンパニー」は、人件費や出店費用等の増加も、ヘアケア関連商材及びキャラクター商材が伸長したこと等により増収増益となりました。ビューティ&ウェルネス事業は、化粧品の開発・製造・販売を行っている「BCLカンパニー」の「乾燥さん」が伸長したことに加え、主力商品の「サボリーノ」が堅調に推移した等により増収増益となりました。この結果、スタイリングライフグループ全体では、増収増益となりました。やる気スイッチグループは、個別指導塾事業及び幼児教育他事業を展開しており、教室数及び生徒数の増加等により増収となりましたが、人件費の増加等により、減益となりました。 ◇不動産・その他事業セグメント不動産・その他事業セグメントの当連結会計年度の売上高は168億8千8百万円(前年比0.0%増)と前年並み、営業利益は1億9千6百万円減益の72億7千1百万円(同2.6%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,238億9千7百万円で、前連結会計年度末に比べて493億2千万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、101億2千5百万円の収入となりました(前年同期は232億8千3百万円の収入)。主な増額要因は、税金等調整前当期純利益815億1千2百万円、関係会社株式評価損15億4千9百万円等、一方、主な減額要因は、投資有価証券売却損益488億8千2百万円、法人税等の支払額328億2千3百万円等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、301億1百万円の収入となりました(前年同期は136億4千5百万円の収入)。主な内訳は、投資有価証券の売却による収入538億7百万円、有形固定資産の取得による支出130億4千2百万円等であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、90億8千8百万円の収入となりました(前年同期は61億6百万円の支出)。主な内訳は、長期借入れによる収入607億7千2百万円、自己株式の取得による支出257億4千9百万円、配当金の支払額123億2千8百万円等であります。 ③ 販売の実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)メディア・コンテンツ事業312,2375.4ライフスタイル事業95,7242.3不動産・その他事業16,8880.0合計424,8504.5(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。 相手先 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)㈱電通92,27822.7102,17124.0㈱博報堂DYメディアパートナーズ53,51313.2--㈱博報堂--55,66113.1(注)㈱博報堂DYメディアパートナーズは、2025年4月1日付で㈱博報堂を承継会社とする吸収分割により、㈱博報堂に統合しております。なお、総販売実績に対する割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.売上高及び営業利益「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」にて記載した通りです。 b.経常利益営業外収益は151億8千5百万円で、15億2千8百万円の増加となりました。受取配当金が8億9千4百万円増加したことが主な要因です。営業外費用は25億6千1百万円で、10億4千3百万円の増加となりました。投資事業組合運用損が3億1千8百万円増加したことが主な要因です。この結果、当連結会計年度における経常利益は373億7千3百万円で、57億6千9百万円、18.3%の増益となりました。 c.親会社株主に帰属する当期純利益特別利益は488億8千2百万円で、86億9千5百万円の増加となりました。投資有価証券売却益488億8千2百万円を計上しました。特別損失は47億4千3百万円で、26億5千7百万円の増加となりました。固定資産撤去費20億5千1百万円等を計上しました。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は522億2千8百万円で、83億1千3百万円、18.9%の増益となりました。 ② 財政状態に関する分析当連結会計年度末における資産合計は1兆6,282億2千万円で、前連結会計年度末に比べて3,320億9千5百万円の増加となりました。保有する株式の含み益の増加等により投資有価証券が2,598億2千6百万円増加したこと等によります。負債合計は4,928億3千万円で、前連結会計年度末に比べて1,459億3千7百万円の増加となりました。保有する株式の含み益の増加等に伴い繰延税金負債が840億4千7百万円増加、長期借入金が591億2千4百万円増加したこと等によります。純資産合計は1兆1,353億9千万円で、前連結会計年度末に比べて1,861億5千8百万円の増加となりました。その他有価証券評価差額金が1,814億3千8百万円増加したこと等によります。この結果、自己資本比率は69.3%、1株当たりの純資産は7,192円17銭となっております。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」にて記載した通りです。 b.資本の財源及び資金の流動性当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローは前年を131億5千7百万円下回りました。投資有価証券の売却による収入538億7百万円を計上したこと等により、手元資金は493億2千万円増加しました。設備投資や戦略的投資は、手元資金と通年の営業キャッシュ・フローに加え、政策保有株式の売却、負債調達等で賄う見込みです。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。なお、この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

事業リスク

  • 地上波テレビ広告収入への依存
    当社グループの売上高の多くを占める地上波テレビ広告収入は、国内景気や企業の広告費支出に大きく左右されます。経済状況の悪化や広告市場の縮小、あるいはレピュテーションリスクが発生した場合、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • メディア間の競争激化とコンテンツ獲得
    テレビ、衛星放送、インターネット配信サービスなど、映像・音声メディアの多様化により競争が激化しています。優良なコンテンツの獲得競争の激化や放送権料の高騰、またグローバルプラットフォームの台頭により、事業計画が達成できない場合、収益に影響が出る可能性があります。
  • 映画・アニメ・イベント事業のリスク
    映画、アニメ、イベント事業は、企画制作や出資に多額の費用がかかり、競争激化や制作費・人件費の高騰が顕著です。数年がかりのプロジェクトも多く、予期せぬ社会状況の変化で事業収入が計画を下回ったり、投資に見合う回収ができない場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|10,256 文字
3【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事項は、以下のとおりです。必ずしも事業のリスクに該当しない事項についても投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、情報開示の観点から開示しています。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅したものではありませんのでご留意ください。 <メディア・コンテンツ事業に関するリスク>(1)地上波テレビ広告収入への依存と国内景気変動について当社グループ売上高の大きな割合を占める地上波テレビ収入は、広告主である企業の業績やその購買者である消費者心理と強く連動しています。当連結会計年度は、価格引上げが一巡し、業績好調となった業種が増加したことや、人材確保を課題とするBtoB企業の広告出稿が活発となったことなどを受け、地上波テレビへの広告出稿は活況となりました。広告主である企業が、広告費を固定費(半期を契約期間とするタイムセールス)から変動費(タイム単発・スポットセールス)へシフトさせようとする潮流は依然として続いております。当社グループは、クライアントのニーズにあったセールスをすべく、半期を契約期間とする従来の手法にとらわれない、柔軟なタイムセールスを推進しております。加えて、人件費や電気代・燃料費などの高騰を受けて、速やかに価格転嫁、適正価格でのセールスにも取り組んでおります。そのような取組もあり、当連結会計年度はネットタイムセールスのレギュラーベースはプラスとなっており、スポットセールスにおいても前年度を大きく上回る売上となりました。今後も、クライアントのニーズに沿ったネットタイム・スポット枠の柔軟な運用など、売上高を最大化する取組を継続してまいります。当社グループは、引き続き、従来のセールス手法の枠を超えて、新しい取組を積極的に展開し、売上高の拡大を目指してまいりますが、地政学リスクや国際経済の不安定化、資源価格の高騰、各国中央銀行の金融政策の動向により、今後の経済動向が悪化し、広告市場、なかでも地上波テレビ広告市場が大幅に縮小した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、レピュテーションリスクが顕在化した場合にも、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)メディア間の競争及びコンテンツの獲得についてテレビを中心とした映像・音声の伝送メディアは、従来型の放送、すなわち地上波、衛星(BS及びCS)、ケーブルテレビに加えてインターネット上の配信サービスの普及が進展するなど多様化し、メディア間の競争も本格化しております。こうした中で、当社グループは持続的な成長を促進するべく「VISION2030」・「中計2026」・「中計2026アップデート」を策定し、競争力の強化に努めておりますが、更なる可処分時間の奪い合いが激しくなることが予想されます。当社グループでは、無料見逃し配信サービスとして「TBS FREE」、民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」を利用した動画配信を提供しています。有料動画配信サービスについては、2023年4月に㈱プレミアム・プラットフォーム・ジャパンと経営統合した㈱U-NEXTとの協業を主軸に展開しております。2023年7月には㈱プレミアム・プラットフォーム・ジャパンが運営していたParaviとU-NEXTはUI/UXも統合され、2025年度に会員数は500万を超え、国内有料配信プラットフォームとして圧倒的な首位を走っております。当連結会計年度は、海外有料配信プラットフォームにおいても存在感を示すため「Netflix」へのコンテンツ提供を継続しています。今後もコンテンツ供給を促進し、2022年4月にスタートしたリアルタイム配信も合わせて収益の裾野を持続的に拡げてまいります。また、スポーツコンテンツについては、放送権料が高騰する傾向にあり、優良なコンテンツの獲得をめぐるメディア間の獲得競争も激化しております。配信プラットフォームの急速な多様化を受けて、コンテンツ需要が高まるとともに、コンテンツへの投資速度は上がっております。当社グループは一層強いコンテンツを生み出し、最適なウインドウコントロールを行うことで利益を最大化し、リスクを回避してまいりますが、グローバルプラットフォームを有する有料配信事業者等が新たに広告型のサービスを展開するなど、競争環境が激化しつつあり、今後、事業が計画通りに伸長しない場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)映画、アニメ、イベント事業について当社グループは、アニメや映画の企画制作や出資だけでなく、劇場(TBS赤坂ACTシアター)を所有し、演劇やテレビ番組派生イベントなどの企画制作や出資も積極的に行っております。これらの企画制作及び出資は、収支のシミュレーションを十分に行ったうえで実施しております。一方、新規参入業者の増加による競争の激化や制作費・人件費の高騰も顕著で、特にアニメ業界では人材不足が深刻化している状況です。数年かけて企画・制作を進める案件も多く、予期せぬ社会状況の変化で事業収入が計画を下回る場合には、出資に見合う回収が出来ずに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)グローバル事業について当社グループは、2026年1月16日に、ハリウッドを拠点とする映画製作スタジオであるLegend Pictures, LLCに1億5,000万ドルの出資を行う等の内容を含む資本業務提携を締結いたしました。本提携に基づき、Legend Pictures, LLCが有する開発・制作・マーケティングの専門知識と、国内で数多くのドラマを制作するとともに、グローバル市場でも「今際の国のアリス」や「幽☆遊☆白書」など世界的な評価を得た制作実績を持つ当社グループの実績等を融合させ、今後は日本発のIPを原作とした作品を複数本、継続的に共同企画・開発することで合意しています。当社グループにとって「当社グループのコンテンツや知的財産を世界展開すべく、コンテンツ制作能力を国外へ拡げる」という戦略の重要なステップとなり、グローバル戦略の更なる拡大を後押ししますが、共同企画・開発が思うように進まない場合などには、出資に見合う回収が出来ずに、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)著作権等の知的財産権について当社グループの制作するテレビ番組等のコンテンツは、原作者、脚本家、音楽の作詞・作曲家、レコード製作者、実演家等、多くの著作権者等の方々の知的創作活動の成果として著作権や著作隣接権が密接に組み合わされた創作物であります。当社グループはコンテンツを地上波放送以外にも、BS・CS等の衛星放送はじめ、配信やパッケージなどにマルチユース展開しております。この際には、様々な著作権者等の権利に十分配慮しながら展開しておりますが、権利者からの使用許諾が得られなかった場合や、万一、著作権者等に対して不適切な対応を取った場合には、放送の差し止めや損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、コンテンツを用いた商品化や関連事業の展開において標章等を使用する際には、事前の商標調査や自社での商標権取得等により権利侵害リスクの回避に努めておりますが、調査の範囲外で他者の権利と抵触した場合や、当社グループの商標出願が拒絶された場合等には、他者の商標権等の侵害にあたるおそれがあります。その場合、当該事業の差し止めや損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)設備投資について当社グループの放送・配信事業を支える基幹設備については、従来の特定用途に限定される専用機器から、汎用装置およびソフトウェアを基軸としたシステムへの転換を進めております。「東京2025世界陸上」で利用したIOWN(次世代光ネットワーク)や、オンプレミス・サーバの自社構築に代えてAWS/GCP/Azureなどのクラウドサーバ利用など、IP化・汎用装置への転換はコストの低廉化が見込める一方で、基幹機器のライフサイクルの短期化やソフトウェア開発を前提とした機能確保を必要とします。これに伴い、記憶媒体の破損による重要データの喪失、開発ソフトウェアや社外インフラの予期せぬ障害による業務中断等のリスクも内包しております。また、大規模なソフトウェア開発においては精緻な仕様確定が不可欠であり、開発コストの予期せぬ増大や、重要システムの開発遅延・中止が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)テクノロジー、システム、セキュリティについて当社グループは、コンテンツの価値最大化と新たな収益源の創出に向け、積極的なテクノロジー投資とインフラ整備を推進しております。具体的には、「TBS ID」を中核とするデータ活用基盤の整備をはじめ、超低遅延映像伝送システム(LMS)やAIナレーション(音六AI)といった独自技術の開発および外販ビジネス化を進めております。また、社内IT基盤のモダナイゼーションにも注力しており、オンプレミスの仮想サーバー(VM)環境で稼働していた既存システムを整理し、クラウドへのリフトおよびシフトを進めております。あわせて、自社でCCoE(クラウド・センター・オブ・エクセレンス)を立ち上げ、耐障害性の向上や高度なセキュリティ確保など、クラウド利用のさらなる高度化を推進しております。一方で、業務の利便性向上や業務効率化を目的としたシステム間の連携強化、テレワークの定着、そして業務システムのクラウド化が急速に進展する中、予期せぬ設定ミス等によるシステム障害や業務の中断が発生するリスクがあります。また、近年はサイバー攻撃が高度化・巧妙化しており、ランサムウェア等の攻撃によるシステム停止や、業務委託先などのサプライチェーンを経由した個人情報・機密情報の漏洩リスクが存在します。これらの脅威に対し、当社グループは組織的ガバナンスと技術的対策の両面から抜本的なセキュリティ強化を実施しております。当事業年度においては、2026年1月にグループ全体のサイバーセキュリティ基本方針および規程、ならびに基幹6社に適用されるISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に準拠したガイドラインを制定いたしました。これにより、重大インシデント発生時の対策会議の定義を明確化するなど、グループ全体のガバナンス体制を大幅に強化しております。加えて、専門のインシデント対応チーム(TBS CSIRT)を中心に、外部公開資産の脆弱性を管理する「ASM」や、シャドーITを管理する「CASB」の導入、生体認証を活用した多要素認証の適用などのシステム面の防御策も推進しました。これらの継続的な取り組みの結果、米国国立標準技術研究所(NIST)のサイバーセキュリティフレームワーク(CSF)における当面の対応目標(Tier2)を計画より1年前倒しで達成しており、引き続き最新のセキュリティ技術への投資と全従業員への実践的な教育を両輪で進め、強固な防衛体制のアップデートを進めてまいります。しかしながら、すべてのシステム障害や高度なサイバー攻撃を完全に排除することは困難であり、予期せぬ事態が発生した場合、または社会的信用の失墜や損害賠償等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <ライフスタイル事業に関するリスク>(8)消費者のライフスタイルの変化とコスト構造について当社グループは、化粧品、雑貨小物、衣料品、食料品など、生活に密着した商品を調達から販売まで一貫して行うことで、消費者に豊かな生活を届けるビジネスを展開しております。景気停滞や原材料価格の高騰などのマクロ経済環境の変化に加え、消費者需要の変化、購買行動のオンライン化や商業施設の集客力低下、異常気象及び季節性による需要の偏りといった要因により滞留在庫が発生し、収益機会を逃すなどの事態が発生した場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これらに加え、人材の確保、固定資産の減損、店舗閉鎖損失、為替変動、法規制、情報漏洩、自然災害、設備投資などのリスクを有しており、これらリスクが顕在化した場合などには、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9)知育・教育を取り巻く環境の変化とレピュテーションリスクについて当社グループは、全国に展開する様々な教育ブランドの教室や園を運営しております。長期的な出生率の低下に伴う少子化等は、生徒数確保の競争激化を招く等の可能性があります。また、小学校、中学校、高等学校、大学をはじめとする各種学校の学制、休暇時期又は年度の変更等により、各講習・生徒募集時期の対計画比差異が発生する等の可能性があります。さらに、当社グループは、国籍、性別、年齢等において多様な人材確保に努めておりますが、労働人口の減少等により、人材の確保が困難となる等の可能性があります。また、食中毒・誤飲・アレルギーなどの事故、従業員による不正・不祥事などの発生等により、企業の信頼性・イメージの低下を招く可能性があり、これらリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)フランチャイズ契約について当社グループは、ライフスタイル事業の一部で、フランチャイズシステムを採用し、FC加盟店オーナーとの間で締結するフランチャイズ契約に基づいて、当社グループが保有するブランド名にてチェーン展開を行っております。当社グループは、フランチャイズ加盟者への経営指導等を適切に行い、集客・生徒数増加、店舗・教室数等の増加を目指しておりますが、契約の相手先であるフランチャイズ加盟店における不祥事等によりブランドイメージが低下する等の可能性があります。また、フランチャイズシステムは、契約当事者の双方向の信頼関係により業績が向上するシステムであり、信頼関係が損なわれたり、加盟店の収益性悪化により事業継続が困難となったりするなどの理由で、多くの加盟店とのフランチャイズ契約が解消される事態が発生する等の可能性があります。これらリスクが顕在化した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <不動産・その他事業に関するリスク>(11)賃貸等不動産市況について当社グループは港区赤坂を中心に不動産開発を行い、賃貸等不動産を保有しております。都心部でのオフィスビル新築物件の供給増加や、テレワークの定着に伴うワークスタイルの多様化により、オフィステナント需要を取り巻く環境は変化し続けています。当社の赤坂Bizタワーのオフィステナントは、足元では空室率0.00%(満床)および高い賃料水準を維持しておりますが、今後の周辺地区における大規模供給や需給バランスの変動等により、現在の高稼働や賃料水準を維持できず、空室率の上昇や成約賃料の下落等を招く可能性があります。一方で、不動産開発関連工事においては、資材調達費や人件費の高騰が長期化しており、赤坂二・六丁目地区開発計画では工事費の上振れ等が発生しております。引き続きコスト高騰への対応を共同事業者と共に行っておりますが、これらに伴う開発コストの更なる増大や、既存ビル運営における燃料費等の上昇等により、収益性が低下する等の可能性があり、これらリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <その他の事業リスク>(12)人材の確保について当社グループの企業価値向上の源泉はコンテンツ創造です。そして、生み出したコンテンツを無限に拡げていくために、「VISION2030」において掲げたコンテンツ拡張戦略「EDGE」の推進を加速させており、放送事業を土台としつつ、新ビジネス領域の拡大に注力しています。その基礎となるのは「人」であり、2022年度に制定した人的資本経営の体系においても、大きな柱となる「人材育成方針」として「社会への貢献と、世界で愛されるコンテンツIP開発やクリエイティブ強化を担う人材の育成」「EDGE戦略を実行するためのビジネス系人材の育成」などを掲げ、優秀な人材の育成と獲得に邁進しています。しかし、支配的なプラットフォームはグローバルに刻々と移り変わり、コンテンツの受け手の嗜好も多様化するなど、コンテンツ業界を取り巻く環境は急速に変化し続けています。こうした状況のもと、クリエイターは言うに及ばず、グローバルビジネス、事業投資、テクノロジー、知育・教育のスペシャリストなど、当社グループの今後の成長に必須である人材の獲得競争は激しさを増しています。また、その結果として、当社グループから優秀な人材、蓄積されたスキルやノウハウが流出してしまう懸念も高まっています。当社グループとしては、人的資本経営体系の大きな柱として、前述した「人材育成方針」とともに「社内環境整備方針」を定め、従業員の成長をサポートするとともに「幸福な挑戦」ができる仕組みや、多様な働き方を推進してまいります。こうした施策により、共に働く全ての仲間が幸せを感じる環境を整えることで、人材の定着率を高めるとともに、適切な人材の確保に努めてまいります。しかし、今後さらなる人材獲得競争の激化などに直面した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)投資有価証券の時価評価について当連結会計年度の純資産の部におけるその他有価証券評価差額金は、時価の変動などにより、前連結会計年度より1,814億3千8百万円増加いたしました。投資有価証券の時価評価額の増減はキャッシュ・フローに直接影響するものではありませんが、その増減に大きな変動があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態を示す指標に影響を及ぼす可能性があります。また、M&Aやスタートアップ企業への投資など、保有しているものの市場価格のない株式等は連結会計年度末に適切な評価を行っておりますが、投資企業の業績悪化や伸長が計画通りに進まない場合には、評価損の処理などによって当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14)個人情報等の取り扱いについて当社グループは、番組の出演者、観覧者、雑貨販売業者、通信販売事業、インターネット上の会員サービスなどにおいて個人情報を保有し、その他各種データを含めて、社内のデータベースや外部のクラウドサービスを利用して保管しております。これらの個人情報を当社グループ一体として適正に管理すべく、当社の個人情報管理事務局を中心に、当社グループ全体での個人情報の保有状況の把握や管理・運用体制の点検、従業員への教育を継続的に実施しております。このように、個人情報等の取り扱いにつきましては、十分な注意を払い、また、高度なセキュリティ対策を講じておりますが、2025年度には、当社業務の委託先システムへの不正アクセスにより当社グループのサービス利用者の個人情報が流出した可能性のある事案が発生いたしました。本件発生後、直ちに対象となるお客様への通知および個人情報保護委員会への報告を行うとともに、委託先におけるセキュリティ体制の再点検と管理強化を実施しております。今後もセキュリティ対策への投資を継続し、再発防止に努めてまいりますが、昨今のサイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、個人情報の漏洩や不正アクセス、不正利用、ランサムウェアによる情報漏洩・システム破壊等に起因する、信頼性の低下や損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(15)法的規制の影響について当社は、放送法が定める認定放送持株会社として放送法並びに関係の法令に規制されております。また、当社グループの主たる事業であるテレビ放送事業は、放送法、電波法等の法令に規制されております。放送法は放送の健全な発展を図ることを目的とし、番組編集の自由や放送番組審議会の設置などを定めています。また、電波法は、電波の公平かつ能率的な利用を確保し、公共の福祉を増進することを目的とし、無線局の免許制度を定め、放送局の免許の有効期間も定めています。当社グループの地上波テレビ放送については、1955年1月に免許を受けて以来、同法による免許の有効期間である5年毎に免許の更新を続け、その後、2009年4月1日に認定放送持株会社化した当社に代わって、子会社である㈱TBSテレビが同日免許を承継して現在に至っております。地上波ラジオ放送の免許については、1951年12月に免許を受けて以来同様に更新を続け、2001年10月に子会社である㈱TBSラジオ&コミュニケーションズ(現㈱TBSラジオ)がこれを承継して現在に至っております。また、㈱BS-TBS、㈱CS-TBSは衛星基幹放送の業務の認定を受けて現在に至っております。従前、地上波テレビ局及び地上波ラジオ局は、放送対象地域ごとに異なる放送番組を放送しなければならず、経営状態の悪化など特別な条件を満たす場合でなければ放送番組の同一化は認められていませんでしたが、2024年4月1日施行の改正放送法により、経営状態を問わず、総務大臣の認定を受けることにより、複数の放送対象地域において放送番組を同一化できる内容に改定されました。当該放送法改正は放送局の経営形態の合理化を意図するもので、複数の放送局間における資本関係の強化、経営統合等が実現することで、系列局の再編に発展する可能性があります。いずれの会社も、放送法、電波法等の法令による規制等に将来重大な変更があった場合や、それら法令に抵触する決定を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、放送法に定める外国人等が直接・間接に占める議決権の割合が当社の総株主の議決権の5分の1以上を占めることとなるときは、放送法の規定に従い、外国人等が取得した当社株式について、株主名簿に記載または記録することを拒むことができるとされております。また、放送法及び放送法施行規則の規定により、一の者が有し、または有するものとみなされる当社株式の保有割合の合計が、当社総株主の議決権に占める割合の33%を超えることとなるときは、当該超過部分の議決権を有しないとされております。その他、当社グループは、放送関連及び放送外の不動産賃貸事業、雑貨販売事業、通信販売事業、ビューティ&ウェルネス事業、知育・教育事業等を含む多様な企業群からなり、それぞれ、大規模小売店舗立地法、薬機法、特定商取引法、個人情報保護法などの関係法令や、表示、品質に関する基準、環境に関する基準、会計基準や税法など、事業ごとにさまざまな法規制を受けております。当社グループではコンプライアンス(法令等遵守)と倫理的行動に万全を期しておりますが、法制度の改廃等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16) 感染症の大規模な流行などの影響について当社グループは感染症の影響について、事業遂行上の大きなリスクとして認識しています。流行の局面では感染防止策の徹底など、その影響を最小限にとどめるよう取り組む方針ですが、予想以上に感染症の影響が長期化または更に拡大し、クライアントの広告宣伝費の抑制、劇場興行やイベントの中止・縮小、店舗の休業や営業時間の短縮、人流抑制による来店客の減少等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (17)気候変動・災害等の影響について放送事業者は放送法(108条)により、災害が発生、またはそのおそれがある場合には、その発生の予防または被害軽減のための放送を行うことが義務付けられています。気候変動の影響が懸念される大規模な災害の発生時には、緊急に報道特別番組を放送することにより、事前に予定されているCM放送の休止等に伴い収入が減少する等の可能性があります。それ以外にも、自然災害や大規模災害等の発生等により、景気動向と連動した広告収入の中長期的な減少や、放送設備等の被災による放送運行への影響等が生じる可能性があり、これらリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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