9405

朝日放送グループホールディングス(9405)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 放送・コンテンツ事業
    テレビやラジオの番組制作・放送、アニメ・イベントなどのコンテンツ企画・販売が主力です。具体的には、朝日放送テレビや朝日放送ラジオが中心となり、CSテレビ放送のスカイAなども含め、多岐にわたる映像・音声コンテンツを提供しています。これらの事業から得られる広告収入やコンテンツ販売収入が主な収益源となります。2025年にはテレビ広告市場が好調に推移し、増収を達成しています。
  • ライフスタイル事業
    住宅展示場やハウジングデザインセンターの企画・運営、通販事業、ゴルフ場の経営など、人々の生活に密着したサービスを提供しています。特にハウジング事業は売上の約7割を占め、関連子会社の合併により国内トップクラスのシェアを誇ります。顧客の豊かなライフスタイルを提案する場として、放送やコンテンツの力も活用しながら事業を展開しています。
  • 多様な収益源
    放送事業の広告収入に依存するリスクを分散するため、アニメなどのコンテンツ事業や住宅・通販・ゴルフなどのライフスタイル事業を強化しています。これにより、特定の市場変動に左右されにくい安定した収益構造を目指しており、グループ全体での連携を深めることで、変化に対応できる体制を構築しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 放送・コンテンツ事業
    この事業は、テレビ放送、ラジオ放送、CSテレビ放送(スカイAなど)を核とし、番組やアニメ、イベントなどのコンテンツの企画、制作、販売を行っています。朝日放送テレビや朝日放送ラジオが中心となり、高い視聴率を背景に業績を牽引しています。最新年度の売上高は約785.29億円、営業利益は約28.24億円と、グループの主要な収益源となっています。
  • ライフスタイル事業
    住宅展示場やハウジングデザインセンターの企画・運営、通販事業、ゴルフ場の経営など、人々の生活に密着したサービスを提供しています。特にハウジング事業は売上の約7割を占め、関連子会社の合併により国内トップクラスのシェアを誇ります。最新年度の売上高は約133.94億円、営業利益は約2.38億円で、グループの安定的な収益基盤を支えています。
  • 事業ポートフォリオ
    朝日放送グループは、放送・コンテンツ事業とライフスタイル事業の二つの主要セグメントで構成されています。放送・コンテンツ事業が売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭であり、ライフスタイル事業がそれに続く形で、事業の多角化とリスク分散に貢献しています。各事業間、グループ各社間の連携を深めることで、変化に対応できる体制を構築し、グループ全体の成長を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
BroadcastingAndContentReportableSegment 事業 785 28 3.6%
LifestyleReportableSegment 事業 134 2 1.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|597 文字
3 【事業の内容】当社、当社のその他の関係会社である㈱朝日新聞社はそれぞれに子会社、関連会社から構成される企業集団等を有し、放送、新聞、文化等広範囲に事業を行っております。 当社の企業集団等は当社、子会社28社、関連会社17社(当社グループ)で構成され、放送・コンテンツ事業及びライフスタイル事業を行っております。 当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。 区分 主要な会社放送・コンテンツ事業・テレビ放送、ラジオ放送、CSテレビ放送・番組、コンテンツ(アニメ・イベント含む)の企画、編成、制作および販売・その他コンテンツ関連事業 当社朝日放送テレビ㈱㈱ABCアーク朝日放送ラジオ㈱㈱スカイA㈱エー・ビー・シーリブラ㈱ABCフロンティア㈱ABCアニメーション㈱デジアサ㈱アイネックス㈱マッシュプロセンスタジオ㈱愛漫希(上海)文化伝媒有限公司㈱SILVER LINK.ゼロジーアクト㈱ABCオプテラスタジオ㈱㈱トイジアム㈱ベスティその他ライフスタイル事業・住宅展示場およびハウジングデザインセンターの企画、運営・通販等・ゴルフ場の経営当社エー・ビー・シー開発㈱ ※㈱ABCファンライフ㈱Eim㈱ABCゴルフ倶楽部その他 ※2026年4月にハウジングサポート㈱とアドバンス開発㈱を吸収合併し、ABCライフィズ㈱に社名変更。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
放送事業は広告収入に依存し、広告市場の動向に影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
放送法に基づく認定放送持株会社としての認定、電波法や放送法等の法令による規制。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済状況による広告収入への影響 / 競合メディアの台頭と視聴者ニーズの変化 / 放送法等の法的規制と免許更新リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

長年にわたり培われた「ABC」ブランド力は、視聴者からの信頼と認知度が高い。特にローカル局としての地域密着型コンテンツ制作能力は、他メディアとの差別化要因となっている。また、M-1グランプリや上方漫才大賞などの人気コンテンツIPは、強力な無形資産である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

テレビ視聴におけるスイッチングコストは低いが、有料配信サービス(TVerなど)の利用は、一定の習慣化により軽微なスイッチングコストを生む可能性がある。しかし、視聴プラットフォームの選択肢は多岐にわたるため、優位性は限定的。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

テレビ放送自体に直接的なネットワーク効果は薄いが、人気番組はSNSでの話題化を促し、視聴者層の拡大に間接的に寄与する。ただし、ユーザー増加が直接的なサービス価値向上に繋がる構造ではない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

コンテンツ制作や放送インフラ維持には相応のコストがかかる。他社と比較して構造的なコスト優位性を示す要素は見当たらない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ローカルテレビ局としては一定の規模を持つが、全国規模の放送局や大手メディアグループと比較すると、規模の経済性は限定的。広告収入やコンテンツ販売における交渉力に影響する可能性がある。

  • 強力なブランド力とIP
    朝日放送グループは、長年にわたる放送事業で培った高い信頼性とブランド力を持っています。特に、朝日放送テレビが開局以来初の2年連続視聴率3冠を達成するなど、視聴者からの支持が厚いです。これにより、独創的なIP(知的財産)を継続的に生み出し、これを成長ドライバーとして収益力の維持・向上に繋げています。
  • 多角的な事業展開
    放送事業だけでなく、アニメやイベントを含むコンテンツ事業、住宅展示場や通販、ゴルフ場経営といったライフスタイル事業を展開しています。これにより、異なる市場の変動リスクを分散し、グループ全体での安定した収益基盤を構築しています。特にライフスタイル事業では、ハウジング事業で国内トップクラスのシェアを確立しています。
  • メディア連携とシナジー
    放送事業で培ったノウハウやコンテンツ制作力を活かし、コンテンツ事業やライフスタイル事業との連携を強化しています。例えば、放送コンテンツと連動したイベント展開や、ハウジング事業での情報発信に放送の力を活用するなど、グループ内のシナジー効果を追求しています。TVerやradikoへの配信も進め、新しい時代に合わせた事業展開を深化・拡大しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • IP価値の最大化
    創立以来の「オリジナリティ」を原動力とし、放送、コンテンツ、ライフスタイルの3つの事業領域で、グループ全体のIP(知的財産)およびサービスの価値最大化を目指します。独創的なコンテンツを継続的に生み出し、これを多様な手法で日本全国、そして世界に届ける強力な創造集団となることを目標としています。
  • 多角的な事業成長
    放送事業では、信頼されるメディアとしての基盤を維持しつつ、TVerやradikoへの配信など、新しい時代に合わせた事業展開を深化・拡大します。コンテンツ事業では、実写コンテンツに加え、アニメ分野での成長投資を積極的に行い、中国現地法人などを通じた海外展開も強化します。ライフスタイル事業では、ハウジング事業の優位性をさらに強化し、「複合ライフスタイル情報発信拠点」への進化を図ります。
  • グループ連携の強化
    各事業領域の役割強化と、領域を越えた連携による相乗効果を高めることを重視しています。特に、放送やコンテンツの力を活用してライフスタイル事業を強化するなど、グループ全体のシナジーを追求します。成長投資も積極的に行い、業務提携や企業買収も選択肢に入れ、中期経営計画に沿った機能や資源を獲得し、成長のエンジンとします。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 事業別戦略当社の事業領域は、放送、コンテンツ、ライフスタイルの3つの領域で構成されています。各領域において、創立以来のアイデンティティである「オリジナリティ」を原動力とし、それぞれの役割強化と領域を越えた連携による相乗効果を高めることで、グループのIP(知的財産)、およびサービスの価値最大化に取り組んでまいります。 1.放送事業朝日放送テレビ・朝日放送ラジオ・スカイA(CS放送)からなる放送事業においては、2025年度は雇用や所得環境の改善に伴う日本経済の緩やかな回復を背景に、テレビ広告市場が好調に推移し、主力のスポット収入が増加するなどにより増収となりました。あわせて、朝日放送テレビが個人全体視聴率で開局以来初となる2年連続の3冠(全日、ゴールデン、プライム)を達成するなど、高い視聴率を背景に業績をけん引しました。2026年度も、国際情勢の不安定化や物価上昇の継続による景気の下振れリスク等を注視しつつ、引き続き信頼されるメディアであり続けることを経営の基軸に据え、安全・安心な社会への貢献を通じてグループの存在意義を示してまいります。同時に、強みである独創的なIPを成長ドライバーとして収益力の維持、向上を目指すとともに、一人でも多くのユーザー・視聴者・リスナー・生活者にコンテンツを届けられるよう、TVerやradikoへの配信等、新しい時代に沿った事業展開の深化・拡大も進めてまいります。 2.コンテンツ事業成長のキードライバーであるコンテンツ事業では、実写コンテンツ分野において、バラエティ・ドラマ・スポーツの3つを軸に成長を図るとともに、番組連携イベントの展開など収益の多角化を推進しております。今後も高い市場成長が見込まれるアニメについては、中国現地法人などを通して共創パートナーとの連携を深化させ、アニメ周辺事業や海外展開を拡充・強化しております。動画配信サービスの普及によりコンテンツプロバイダー間の競争は激化していますが、同時に、質の高いエンターテインメントへのニーズも高まっています。今後もコンテンツ事業への積極的な成長投資により質の高い独創的IPを生み出し、多様な手法で日本全国、そして世界に届ける強力な創造集団として、さらなる成長を目指します。 3.ライフスタイル事業ライフスタイル事業の売上高の7割を占めるハウジング事業は、人口減少やライフスタイルの多様化など、様々な課題に直面しております。こうした中、関連子会社の合併により、国内トップクラスのシェアという優位性をさらに強化しました。単なる住宅を展示する場にとどまらず、顧客に寄り添い豊かなライフスタイルを提案する場へと進化させています。今後も、放送やコンテンツの力も活用しながら、リアルなコミュニケーションや体験の場を幅広く提供し、住まいや暮らしに関する様々な情報を発信する「複合ライフスタイル情報発信拠点」としての発展・進化を図ります。通販事業においては、EC市場の拡大と消費者ニーズの多様化と細分化が進む一方で、市場競争は激しさを増しています。インターネット上に様々な情報があふれる中、安全・安心な商品を提供することを通じて、生活者の豊かな生活に貢献してまいります。今後も成長が予想されるEC事業を強化し、進化させていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 事業別戦略当社の事業領域は、放送、コンテンツ、ライフスタイルの3つの領域で構成されています。各領域において、創立以来のアイデンティティである「オリジナリティ」を原動力とし、それぞれの役割強化と領域を越えた連携による相乗効果を高めることで、グループのIP(知的財産)、およびサービスの価値最大化に取り組んでまいります。 1.放送事業朝日放送テレビ・朝日放送ラジオ・スカイA(CS放送)からなる放送事業においては、2025年度は雇用や所得環境の改善に伴う日本経済の緩やかな回復を背景に、テレビ広告市場が好調に推移し、主力のスポット収入が増加するなどにより増収となりました。あわせて、朝日放送テレビが個人全体視聴率で開局以来初となる2年連続の3冠(全日、ゴールデン、プライム)を達成するなど、高い視聴率を背景に業績をけん引しました。2026年度も、国際情勢の不安定化や物価上昇の継続による景気の下振れリスク等を注視しつつ、引き続き信頼されるメディアであり続けることを経営の基軸に据え、安全・安心な社会への貢献を通じてグループの存在意義を示してまいります。同時に、強みである独創的なIPを成長ドライバーとして収益力の維持、向上を目指すとともに、一人でも多くのユーザー・視聴者・リスナー・生活者にコンテンツを届けられるよう、TVerやradikoへの配信等、新しい時代に沿った事業展開の深化・拡大も進めてまいります。 2.コンテンツ事業成長のキードライバーであるコンテンツ事業では、実写コンテンツ分野において、バラエティ・ドラマ・スポーツの3つを軸に成長を図るとともに、番組連携イベントの展開など収益の多角化を推進しております。今後も高い市場成長が見込まれるアニメについては、中国現地法人などを通して共創パートナーとの連携を深化させ、アニメ周辺事業や海外展開を拡充・強化しております。動画配信サービスの普及によりコンテンツプロバイダー間の競争は激化していますが、同時に、質の高いエンターテインメントへのニーズも高まっています。今後もコンテンツ事業への積極的な成長投資により質の高い独創的IPを生み出し、多様な手法で日本全国、そして世界に届ける強力な創造集団として、さらなる成長を目指します。 3.ライフスタイル事業ライフスタイル事業の売上高の7割を占めるハウジング事業は、人口減少やライフスタイルの多様化など、様々な課題に直面しております。こうした中、関連子会社の合併により、国内トップクラスのシェアという優位性をさらに強化しました。単なる住宅を展示する場にとどまらず、顧客に寄り添い豊かなライフスタイルを提案する場へと進化させています。今後も、放送やコンテンツの力も活用しながら、リアルなコミュニケーションや体験の場を幅広く提供し、住まいや暮らしに関する様々な情報を発信する「複合ライフスタイル情報発信拠点」としての発展・進化を図ります。通販事業においては、EC市場の拡大と消費者ニーズの多様化と細分化が進む一方で、市場競争は激しさを増しています。インターネット上に様々な情報があふれる中、安全・安心な商品を提供することを通じて、生活者の豊かな生活に貢献してまいります。今後も成長が予想されるEC事業を強化し、進化させていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況<経営成績>当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の日本経済は、雇用や所得環境の改善等に伴い、緩やかに回復を続けました。しかしながら、中東情勢の影響を注視する必要が高まっているほか、金融資本市場の変動やアメリカの通商政策の動向の影響等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような経済状況の中、当社グループが主力事業を展開する放送・コンテンツ事業においては、ネットタイム収入の減少によりテレビ放送における収入が減少したものの、コンテンツ収入が増収となったほか、ライフスタイル事業も増収となりました。以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は959億9千8百万円となり、前年同期に比べて40億7千5百万円(4.4%)の増収となりました。費用面では売上原価が634億8千5百万円で、前年同期に比べて17億2千5百万円(2.8%)増加しました。販売費及び一般管理費は277億5千万円となり、1億7千7百万円(0.6%)増加しました。この結果、営業利益は47億6千3百万円となり、21億7千1百万円(83.8%)の増益、経常利益は44億1千5百万円で19億9百万円(76.2%)の増益となりました。また、特別利益に土地の売却益や事業譲渡益等を計上した一方、特別損失に子会社移転関連費用等を計上しました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は71億6千7百万円で36億4千2百万円の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は44億5千6百万円となり、19億5千4百万円の増益となりました。セグメントごとの経営成績は、以下のとおりです。 [放送・コンテンツ事業]放送・コンテンツ事業の売上高は821億5千万円となり、前年同期に比べ36億2千万円(4.6%)の増収となりました。テレビのスポット収入やローカルタイム収入が増加したほか、大阪・関西万博関連の収入が増加したこと等によるものです。増収に伴い営業費用も増加した結果、営業利益は45億6千万円となり、前年同期に比べて17億3千6百万円(61.5%)の増益となりました。 [ライフスタイル事業]ライフスタイル事業の売上高は138億4千8百万円となり、子会社を新規連結したこと等により前年同期に比べ4億5千4百万円(3.4%)の増収となりました。増収に伴い営業費用も増加した結果、営業利益は2億4千5百万円となり、前年同期に比べて7百万円(3.0%)の増益となりました。 <財政状態>(資産)当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べて59億7千9百万円増加し、1,345億1千8百万円となりました。有価証券や退職給付に係る資産が増加したこと等によるものです。 (負債)負債合計は前連結会計年度末に比べて6千万円減少し、502億5千1百万円となりました。未払法人税等やその他引当金が増加した一方で、そのほかの未払金等が減少したこと等によるものです。 (純資産)純資産合計は前連結会計年度末に比べて60億4千万円増加し、842億6千6百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が増加したこと等によるものです。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により77億7千9百万円の収入となり、投資活動により23億7千9百万円の支出となり、財務活動により20億1千万円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度の期末残高は、前連結会計年度末より36億8千4百万円増加の305億8千6百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を計上した上で、減価償却費や固定資産売却益等の非資金項目を調整した結果、77億7千9百万円の収入(前年同期は52億9千9百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得や有形固定資産の取得等により23億7千9百万円の支出 (前年同期は38億9百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出等により20億1千万円の支出(前年同期は2億7千5百万円の収入)となりました。 ③販売の状況当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)放送・コンテンツ事業82,1504.6ライフスタイル事業13,8483.4合計95,9984.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 当社グループは、主要な顧客である広告主に対し、広告代理店を通じてテレビ広告枠の販売などを行っております。最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合を広告代理店別に示すと次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)㈱電通20,25122.020,83321.7㈱博報堂DYメディアパートナーズ15,81617.214,77715.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社経営陣は、この連結財務諸表の作成に際し、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与える会計方針の決定及び見積りを行わなければならず、貸倒引当金、投資、財務活動、退職金、偶発事象等に関しては、継続して評価を行っております。また、その他の当社グループ固有の事象については、他の方法では判定しづらい場合には、過去の実績等を勘案して、より合理的であると当社経営陣が考えられる基準に基づき判定の根拠としています。従って、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容<経営成績等の状況>当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。当社グループは、地上波テレビ・ラジオ、CS放送による放送事業を中核に、アニメ・動画配信・イベント事業などによるコンテンツ事業、そして住宅展示場やゴルフ場運営、通販事業などによるライフスタイル事業等を合わせた「強力な創造集団」として企業価値の向上に取り組んでいます。2026年3月期の連結売上高は959億9千8百万円であり、前年同期に比べて40億7千5百万円の増収となりました。また、営業利益は47億6千3百万円であり、21億7千1百万円の増益となりました。そして、親会社株主に帰属する当期純利益は44億5千6百万円で、増収増益という結果になりました。当連結会計年度の日本経済は、雇用や所得環境の改善等に伴い、緩やかに回復を続けました。しかしながら、中東情勢の影響を注視する必要が高まっているほか、金融資本市場の変動やアメリカの通商政策の動向の影響等により、先行き不透明な状況が続いております。このような経済状況の中ではありますが、当社グループが主力事業を展開する放送・コンテンツ事業および、ライフスタイル事業は増収となりました。 <資本の財源及び資金の流動性についての分析>当社グループの当連結会計年度の資本の財源及び資金の流動性の状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。投資にかかる資本コストを意識した経営資源配分を行うことで事業ポートフォリオを最適化し、中期経営戦略実現のための継続的な成長投資を行うことで、総合コンテンツ事業グループとしての企業価値向上を目指します。そして、財務の健全性と財務レバレッジの適切なバランスを維持するために、最適な資金調達手段及び資金効率の最大化を目指します。 <経営成績に重要な影響を与える要因について>詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 経済状況による影響
    主な収益源である放送事業は広告収入に大きく依存しており、日本のマクロ経済動向や企業の広告支出に影響を受けます。景気悪化や広告市場の低迷は、グループ全体の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特にインターネット広告の成長が著しい中で、メディア接触の変化に対応し、放送事業の価値維持と他事業の成長が求められます。
  • 放送事業の競争激化と規制
    インターネット動画配信サービスの普及により、映像コンテンツ市場での競争が激化しています。視聴者のニーズに応えられない番組制作や、競合メディアへの対応遅延は、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、放送法などの法的規制に違反した場合、免許取り消しや行政処分、法令改正による設備投資増加のリスクも存在します。
  • 情報管理と災害リスク
    個人情報の外部流出は、社会的信用の失墜や経営成績への悪影響に繋がる可能性があります。また、大規模地震や火災、停電などによる放送設備の被害は、放送中断や事業収益の減少を引き起こす可能性があります。ハウジングやゴルフ事業においても、災害による事業用地の被害は収益に悪影響を及ぼすため、BCP(事業継続計画)の整備が重要です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,705 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済状況による影響について当社グループの主たる事業である放送事業は、広告収入に依存しております。日本の広告市場は、国内マクロ経済の動向や広告支出額の多い企業の業績に影響を受けると考えられます。2025年の日本の総広告費は、好調な企業収益や大阪・関西万博などの世界的なイベント、インバウンド需要の高まりなどに支えられ、前年から5.1%増加し、8兆623億円となりました。中でもインターネット広告費は、SNS上の縦型動画広告やコネクテッドTVの動画広告需要の高まりなどを背景に、前年比10.8%増と前年より大きく増加しました。当社グループの連結業績は、メディア接触の変容と相まって、今後も国内広告市場等の動向に影響を受ける可能性があります。こうしたリスクに対応するために、中核である放送事業の価値を維持、向上しながらコンテンツ事業、ライフスタイル事業の成長を図ることで、各事業間、グループ各社間の連携をより深化させ、グループ全体で変化に対応できる体制を構築いたします。 (2) 放送事業について ①番組制作について 当社グループは、朝日放送テレビ株式会社を中心に放送事業各社が連携し、継続して斬新で魅力ある番組を開発し発信する体制を整えてまいりました。しかし、視聴者や広告主、社会のニーズに応えることができなければ、支持される番組を制作し続けることはできないと考えております。経営理念に掲げている通り「変化に対応しながら進化を続け、強力な創造集団として、社会の発展に寄与する」ことは当社事業の根幹であり、視聴者・広告主・社会のニーズに応えることができなければ、当社の経営にも悪影響を及ぼす可能性があると考えています。今後も、これまで以上に、視聴者のニーズや社会の変化を積極的に感じ取り寄り添うことで、これまでの手法にとらわれない新たな番組作りのあり方を常に模索し、広く支持される番組作りを進めてまいります。②番組内容について 当社グループは、放送番組の内容については、番組審議会や放送番組検討会議等の社内チェック機関ならびに日常の社員教育により問題が生じないように努めておりますが、完璧であることを保証するものではありません。大きな訴訟や賠償につながるような誤った報道または番組内容があった場合は、当社グループの評価に重要な影響を与え、経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。そうした事態を避けるため、今後も放送人としての意識とモラルを保つための制度や研修体制を強化し、放送倫理に基づいた番組制作体制の確立をはかってまいります。③競合メディアについて 技術革新とIT化の普及により、映像コンテンツに触れることができるデバイスは多様化し、インターネット動画配信サービスが利用者を大きく伸ばし続けるなど、放送事業においては大きな脅威となっており、今後もこの状況は進んでいくものと思われます。一方で、コンテンツの供給先としてとらえれば、こうした状況はビジネスチャンスの拡大につながると考えられますが、それらの進展状況や当社グループとしての対応が遅延する又は支障が生じた場合には経営成績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。今後は、地上波放送の価値を維持しながら、グループ全体でコンテンツビジネスの拡大を図り、新たなメディア環境に柔軟に対応しうる体制を構築してまいります。 (3) 法的規制について当社は放送法の規定に基づき認定放送持株会社としての認定を受けております。また当社グループの売上の大半を占める放送事業は、電波法や放送法等の法令による規制および政府、監督官庁の放送行政に大きな影響を受けております。朝日放送株式会社は1951年10月に放送法に基づく放送免許を取得、60年以上にわたり更新し、2018年4月にテレビおよびラジオの放送免許を当社の子会社である朝日放送テレビ株式会社および朝日放送ラジオ株式会社にそれぞれ承継しております。最近では2023年11月に更新を受けており、有効期限が5年であります。しかしながら、将来において、これら法令に違反する重大な事実が発生した場合、免許・登録等の取り消しや行政処分が発せられ、当社グループの事業活動や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、法令改正や監督官庁の放送行政の施策により、新たな設備投資が必要となりコストの増加が生じる可能性も考えられ、その場合、当社グループの経営成績および財務状況に悪影響を及ぼすことになります。こうしたことから、当社グループでは内部管理体制の強化やコンプライアンス体制の整備に努めており、免許・登録等の取り消しや更新拒否の事由となる事実は現時点では発生しておりません。 (4) 個人情報の取り扱いについて当社グループでは、番組の出演者、観覧者、会員サービス、ショッピング事業やハウジング事業の顧客情報等の個人情報を保有しております。これら個人情報の取り扱いに関しましては、十分な注意を払っておりますが、不正アクセスや想定していない事態によって外部流出等が発生した場合、当社グループの社会的信用に悪影響を与え、経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは今後、最新のデジタル技術も活用し、グループ内の各種データの厳密な管理を徹底してまいります。 (5) 災害や事故による影響について当社グループは、放送事業においては、放送事故や放送中断による悪影響を最小化するため、全ての設備における定期的な更新と点検整備を行っております。しかし、放送設備、中継設備で発生する災害、停電またはその他の中断事故につながる全ての事象を完全に防止または軽減できる保証はありません。従って、大規模地震や火災、停電等により放送設備等が被害を受ける等した場合、経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、ハウジング事業やゴルフ事業等における事業用地に何らかの被害が発生した場合も事業収益に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした事態に対応しうるよう、従業員の安全を確保しながらの放送継続のためのBCP事業継続計画を整備し、体制を維持・強化してまいります。 (6) 外国人等が取得した株式の取扱等について放送法では認定放送持株会社の認定要件の一つとして、日本国籍を有しない人、外国政府またはその代表者が特定役員である場合と、日本国籍を有しない人、外国政府またはその代表者、外国の法人、団体が議決権の5分の1以上を占める場合には、認定しない旨が規定されています。一方で、放送法では一定の条件のもとで、上記の外国人等からの名義書換を拒むことができるとの規定もあります。当社では現在、外国人等の議決権比率が5分の1以上を占める状態にはありませんが、今後も外国人等の議決権比率に対する注視を続け、認定を維持するべく必要に応じた適切な対処を行ってまいります。 (7) 成長投資に伴う業務提携や企業買収等について当社グループでは、認定持株会社体制下でグループ成長の原動力とするための成長投資を積極的に行ってきました。今後も事業拡大やバリューチェーン構築のための選択肢の一つとして、業務提携や企業買収等を実行する可能性があります。これらについて、必ずしも予期したとおりの成果が得られるという保証はなく、事業環境の急変等により事業収益性が低下した場合には、株式の評価損やのれんの減損等にかかる損失が発生するリスクがあります。また、投資先等においてコンプライアンスや内部統制の不備等が内在するリスクも否定できず、これらに起因して、当社グループの経営成績、財務状況、およびグループガバナンスに悪影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクを低減するため、投資プロセスにおいて、チャンスとリスクについて検討し協議する体制、制度を整備し、管理バックアップ体制を強化してまいります。その上で、中期経営計画に掲げている<コンテンツ領域><アニメ領域>それぞれの領域における戦略に沿った機能や資源を獲得する手段として投資を行い成長のエンジンとしてまいります。 (8) 固定資産の減損会計による影響について当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しており、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証し、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っています。しかし、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、追加の減損処理により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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