事業の概要
- メディア事業市販の地図や旅行ガイドブック、電子書籍、アプリの販売が中心です。雑誌やウェブサイトへの広告掲載、さらには出版物のブランドや商標権を他社に貸し出すことで収益を得ています。旅行情報や地図コンテンツを通じて、幅広い顧客に情報を提供しています。
- ソリューション事業同社の強みである地図やガイドのデータベースを企業や自治体などに販売しています。このデータベースを活用したシステム開発や、特定の課題を解決するためのソリューション提供も行い、法人顧客のニーズに応じたサービスを展開しています。
- 販売代理事業官公庁などがデータ制作などの業務を外部に委託する際、昭文社ホールディングスがその契約の窓口となり、手数料を得るビジネスモデルです。自社で直接業務を行うのではなく、仲介役として収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- メディア事業売上高44.32億円、営業利益2.23億円で、同社の主要な収益源です。市販の地図や旅行ガイドブック、電子書籍、アプリの販売、雑誌・Web広告、ブランドライセンス供与など、幅広いメディア関連事業を展開しており、安定した収益を上げています。
- ソリューション事業売上高16.24億円、営業損失1.25億円と、売上は大きいものの赤字となっています。地図・ガイドデータベースの販売や、それを活用したシステム・ソリューション提供が中心で、法人顧客向けの事業ですが、現状は投資先行の段階にあると考えられます。
- 不動産関連事業販売代理事業と不動産事業を合わせた売上高は2億円未満で、規模は小さいです。販売代理事業は売上1.11億円、営業利益0.74億円と利益が出ていますが、不動産事業は売上0.90億円、営業損失0.50億円と赤字です。保有資産の有効活用を目指していますが、収益貢献は限定的です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MediaBusiness | 地域 | 44 | 2 | 5.0% |
| SolutionBusiness | 地域 | 16 | -1 | -7.7% |
| PropertyAgentBusiness | 地域 | 1 | 1 | 66.6% |
| RealEstateBusinessReportableSegment | 地域 | 1 | -0 | -55.3% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、市販出版物及び電子書籍・アプリの販売、雑誌広告・Web広告の販売、出版物に由来するブランドや商標権の権利許諾等を行う「メディア事業」、当社グループのコアコンピタンスである地図・ガイドデータベースの販売、同データベースを活用したシステム製品やソリューションの販売等を行う「ソリューション事業」、顧客となる官公庁等がデータ制作等の業務委託を行う際に、当社が当該業務委託の契約窓口となり、当該取引の手数料収入を得る「販売代理事業」、当社グループが保有する土地・建物等の有形固定資産について有効活用することを目的とした不動産事業を行っております。また当社グループは、当社、連結子会社5社、持分法適用関連会社2社で構成されます。㈱昭文社では市販出版物及び電子書籍・アプリの販売、雑誌広告・Web広告の販売、出版物に由来するブランドや商標権の権利許諾等を行っております。㈱マップルでは地図・ガイドデータベースの販売、同データベースを活用したシステム製品やソリューションの販売等を行っております。㈱マップル・オンではモバイル(情報端末/携帯電話・スマートフォン)向けアプリケーションソフトの企画開発及び販売とWeb広告事業を行っております。㈱昭文社クリエイティブでは当社デジタルデータベースの企画・制作業務を担当しております。また、2025年10月にBEASTAR株式会社を株式取得により子会社化しSNS(Instagram、X、TikTok等)コンサルティング、運用代行事業、デジタルマーケティング、動画、WEB制作等を行っております。 [ 事業系統図 ]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 出版事業における返品制度、情報無料化の波、国土地理院の動向による影響。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 地図・ガイドデータベースの構築・更新、システム開発・運用、コンテンツ制作技術。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:データベースの毀損・陳腐化・投資回収不能リスク / 技術革新による製品・サービスの陳腐化リスク / 特定の取引先(取次)への依存リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「まっぷる」「ことりっぷ」などのブランド力は長年の蓄積によるもので、旅行ガイドブック市場における認知度と信頼性は高い。特に、特定の観光地情報や詳細な地図情報は、他社が容易に模倣できない無形資産となっている。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
デジタル化が進む中で、紙媒体のガイドブックからの乗り換えは容易だが、特定の旅行スタイル(例:詳細な地図情報や特定のテーマに特化した情報)を求める顧客層にとっては、昭文社の情報が一種のスイッチングコストとなり得る。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
昭文社ホールディングスの事業モデルにおいて、明確なネットワーク効果は見られない。ユーザーが増えることでコンテンツの価値が直接的に向上する仕組みはない。
コスト優位★☆☆☆☆
デジタルコンテンツへの移行や印刷コストの最適化は進めているが、情報収集・編集・制作プロセスにおいて、競合他社に対して構造的なコスト優位を確立しているとは言えない。
規模の経済★★☆☆☆
旅行ガイドブック市場における一定のシェアは有しているが、デジタルプラットフォームの台頭により、絶対的な規模の経済による優位性は限定的になっている可能性がある。
- 地図・ガイドデータベース長年にわたり蓄積された地図や旅行ガイドのデータベースが同社の最大の強みです。この最新かつ正確な情報は、市販出版物だけでなく、システム製品やソリューションの基盤となっており、他社が容易に模倣できない独自の資産となっています。
- ブランド力と信頼性旅行ガイドブック「まっぷる」や「ことりっぷ」は、多くの旅行者に認知され、信頼されているブランドです。これらのブランドは、単なる情報提供にとどまらず、「幸せの記憶となる体験」をサポートするという企業理念のもと、顧客との強い結びつきを築いています。
- 内製化と柔軟な対応データベースの更新や情報追加をグループ会社で内製化することで、急な方針変更にも柔軟に対応できる体制を整えています。これにより、外部環境の変化に迅速に適応し、常に最新のニーズに合致した製品やサービスを提供できる点が競争優位に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 旅のトータルサポート旅行の計画から手配、滞在中、そして思い出の整理まで、旅行者のあらゆる段階をサポートすることを目指しています。ウェブサービスやアプリを通じて、旅の体験価値を最大化する情報やサービスを提供し、顧客満足度を高める戦略です。
- ブランド価値の育成主要な商品ブランドである「まっぷる」や「ことりっぷ」に加え、コーポレートブランド「MAPPLE」の価値を高めることに注力しています。これにより、旅行関連情報を提供する企業として、顧客に選ばれ続ける強いブランド力を築くことを目指します。
- 地域と世界の連携日本の地方観光の発展を支援する「ローカリゼーション」と、平和で豊かな世界を実現するための「グローバリゼーション」を両立させる方針です。旅を通じた人々のつながりを重視し、地域活性化と国際理解の促進に貢献することを目指しています。
出典: FY2018 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 近年、情報提供方法のメインストリームは紙媒体から電子媒体へと移行し、多種多様な情報を多くの利用者に大量かつリアルタイムで提供することが可能となってきたために、これまでの事業形態をそのまま維持継続するのはますます困難な事業環境となっております。そこで旧来の体制における課題を打開すべく、事業ごとの最新状況の透明化と意思決定のさらなる迅速化を図りつつ、グループ全体の戦略マネジメント機能を事業経営から分離することを主眼として、当社グループは2020年4月1日より、持株会社が事業会社を子会社とするいわゆるホールディングス体制に移行いたしております。また、これに合わせて当社グループの経営の中核となる経営理念を『安心な暮らしと楽しい旅をサポートする企業』に刷新し、この新たな経営理念に基づき、下記を経営方針として取り決めております。『当社グループは、地図や実用情報・サービスの提供により、人々の安心な暮らしを支える環境づくりに貢献するとともに、旅やお出かけの特選情報・サービスの提供により、人々の幸せの記憶づくりのお手伝いを行ってまいります。これを実現すべく、協力会社・提携企業との共生を図りながら、情報収集・提供のノウハウ・技術を獲得、蓄積してまいります。』当社グループを取り巻く経営環境及び対処すべき課題等については、以下の通りに認識しております。まずWEBやスマホアプリの普及により、絶えず情報無料化の波にさらされるようになったことがあげられます。無料情報を通じて大量のユーザーを囲い込み、広告やクーポン配布を通じて物品・サービスの購入に導くタイプのWEBやアプリ媒体が普及したことに加えて、ブログ・SNS・動画配信アプリといったユーザー発信・共有型メディアが一般化し、ユーザー相互間の情報交流が活発になるとともにリポスト等のソーシャル機能を通じて瞬く間に情報が拡散し、ユーザーの消費行動に影響を与えるなど既存媒体のメディアパワーを超え得るレベルまでその存在感を高めております。こうした時代にあって単なる情報はすでに価値が乏しく、情報に合わせてどのような付加価値を提供していくかが重要な課題であると認識し対応してまいりました。例えば、独自の情報源や取捨選択ノウハウにより収集した特選情報を斬新な切り口で提供すること、ユーザー個々の価値観や趣味嗜好に寄り添うブランドを育成し公式SNSの運営等を通じて親しみを感じ信頼していただける情報として提供すること、情報のみならず独自のサービスやソリューション等の付加価値を添えて提供すること、等々であります。また同時に、電子媒体の普及はこれまでの版元、取次、書店といった出版物の流通のあり方にも変革をもたらし、出版物の流通の一部をネット書店が担うようになり、また、紙媒体が不要な電子書籍市場も着実に拡大してまいりました。このため従来のやり方を見直し、出版物の流通在庫を最適化する一方、営業や間接業務における合理化・省力化に積極的に取り組むことでコスト構造改革を進め、併せて事業拠点の統廃合・再配置等も実施してまいりました。さらに、最新のAI応用技術においては、従来とは桁違いのビッグデータを用いてユーザー個々のよりきめ細かなニーズに対応した情報やサービスの提供が可能になるばかりでなく、企業の生産・営業活動の様々な領域において現在ひとが従事している多くの業務を置き換えていくことさえ期待されております。こうした環境変化に対し、当社グループとしても、従来の市販出版物事業やソリューション事業と並行して、これまで以上にWEBやスマホアプリ、電子書籍等、電子媒体による情報提供に注力し、最新の技術やノウハウを蓄積することで、より使いやすく利便性の高い情報提供やソリューションのあり方に取り組んでいくことが重要な課題であると認識しております。加えて、グループ各社の事業を支える業務全般についてDX(デジタルトランスフォーメーション)を採り入れることでさらなる合理化・効率化への変革も進めております。こうした課題認識の中、2020年初頭から新型コロナウイルス感染症が世界中で流行しパンデミックとなりました。政府や自治体による緊急事態宣言やそれに準じる措置が繰り返し発出されたことで、飲食・宿泊サービス業、旅客輸送業、旅行関連業界が長期にわたる停滞を余儀なくされたため、当社グループでは市販出版物事業においてさらなる営業及び物流拠点の統廃合、戦略に見合った人員体制の見直しなどの大胆な事業構造改革や、観光事業及びそのバックヤード業務が主体のコールセンター事業において第三者割当増資や持ち株譲渡等の施策を通じて当社グループの事業から除外するなどのグループ事業の再編を、矢継ぎ早に実施することになりました。当社グループを取り巻く足元の事業環境は、一段と不確実性を増しております。ウクライナおよび中東における地政学リスクの長期化や、各国の金融政策の乖離を背景とした歴史的な円安の継続により、エネルギーや食料品を中心とした物価上昇が続いております。国内においては一定の賃上げの動きは見られるものの、実質賃金の上昇は鈍く、個人消費の本格的な回復には至っておりません。さらに、2025年に発足した米国新政権による広範な高関税政策の展開は、国際貿易の縮小やグローバルサプライチェーンへの深刻な影響が懸念されており、世界経済の先行き不透明感を高める最大の要因となっています。当社グループは国内市場を主たる事業基盤としているため、当該関税政策が業績に与える直接的な影響は現時点では限定的であると試算しております。しかしながら、輸出を主力とする国内大手クライアント企業の業績悪化、あるいは想定を超える急激な為替変動の波及等を通じて、国内の広告市場や個人消費(旅行・レジャー意欲)へ二次的な悪影響を及ぼすリスクは排除できません。こうした状況が当社グループの事業環境へどのような影響をもたらすかについて慎重に見極め、適切に対応していくことが新たな課題になっているものと認識しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 近年、情報提供方法のメインストリームは紙媒体から電子媒体へと移行し、多種多様な情報を多くの利用者に大量かつリアルタイムで提供することが可能となってきたために、これまでの事業形態をそのまま維持継続するのはますます困難な事業環境となっております。そこで旧来の体制における課題を打開すべく、事業ごとの最新状況の透明化と意思決定のさらなる迅速化を図りつつ、グループ全体の戦略マネジメント機能を事業経営から分離することを主眼として、当社グループは2020年4月1日より、持株会社が事業会社を子会社とするいわゆるホールディングス体制に移行いたしております。また、これに合わせて当社グループの経営の中核となる経営理念を『安心な暮らしと楽しい旅をサポートする企業』に刷新し、この新たな経営理念に基づき、下記を経営方針として取り決めております。『当社グループは、地図や実用情報・サービスの提供により、人々の安心な暮らしを支える環境づくりに貢献するとともに、旅やお出かけの特選情報・サービスの提供により、人々の幸せの記憶づくりのお手伝いを行ってまいります。これを実現すべく、協力会社・提携企業との共生を図りながら、情報収集・提供のノウハウ・技術を獲得、蓄積してまいります。』当社グループを取り巻く経営環境及び対処すべき課題等については、以下の通りに認識しております。まずWEBやスマホアプリの普及により、絶えず情報無料化の波にさらされるようになったことがあげられます。無料情報を通じて大量のユーザーを囲い込み、広告やクーポン配布を通じて物品・サービスの購入に導くタイプのWEBやアプリ媒体が普及したことに加えて、ブログ・SNS・動画配信アプリといったユーザー発信・共有型メディアが一般化し、ユーザー相互間の情報交流が活発になるとともにリポスト等のソーシャル機能を通じて瞬く間に情報が拡散し、ユーザーの消費行動に影響を与えるなど既存媒体のメディアパワーを超え得るレベルまでその存在感を高めております。こうした時代にあって単なる情報はすでに価値が乏しく、情報に合わせてどのような付加価値を提供していくかが重要な課題であると認識し対応してまいりました。例えば、独自の情報源や取捨選択ノウハウにより収集した特選情報を斬新な切り口で提供すること、ユーザー個々の価値観や趣味嗜好に寄り添うブランドを育成し公式SNSの運営等を通じて親しみを感じ信頼していただける情報として提供すること、情報のみならず独自のサービスやソリューション等の付加価値を添えて提供すること、等々であります。また同時に、電子媒体の普及はこれまでの版元、取次、書店といった出版物の流通のあり方にも変革をもたらし、出版物の流通の一部をネット書店が担うようになり、また、紙媒体が不要な電子書籍市場も着実に拡大してまいりました。このため従来のやり方を見直し、出版物の流通在庫を最適化する一方、営業や間接業務における合理化・省力化に積極的に取り組むことでコスト構造改革を進め、併せて事業拠点の統廃合・再配置等も実施してまいりました。さらに、最新のAI応用技術においては、従来とは桁違いのビッグデータを用いてユーザー個々のよりきめ細かなニーズに対応した情報やサービスの提供が可能になるばかりでなく、企業の生産・営業活動の様々な領域において現在ひとが従事している多くの業務を置き換えていくことさえ期待されております。こうした環境変化に対し、当社グループとしても、従来の市販出版物事業やソリューション事業と並行して、これまで以上にWEBやスマホアプリ、電子書籍等、電子媒体による情報提供に注力し、最新の技術やノウハウを蓄積することで、より使いやすく利便性の高い情報提供やソリューションのあり方に取り組んでいくことが重要な課題であると認識しております。加えて、グループ各社の事業を支える業務全般についてDX(デジタルトランスフォーメーション)を採り入れることでさらなる合理化・効率化への変革も進めております。こうした課題認識の中、2020年初頭から新型コロナウイルス感染症が世界中で流行しパンデミックとなりました。政府や自治体による緊急事態宣言やそれに準じる措置が繰り返し発出されたことで、飲食・宿泊サービス業、旅客輸送業、旅行関連業界が長期にわたる停滞を余儀なくされたため、当社グループでは市販出版物事業においてさらなる営業及び物流拠点の統廃合、戦略に見合った人員体制の見直しなどの大胆な事業構造改革や、観光事業及びそのバックヤード業務が主体のコールセンター事業において第三者割当増資や持ち株譲渡等の施策を通じて当社グループの事業から除外するなどのグループ事業の再編を、矢継ぎ早に実施することになりました。当社グループを取り巻く足元の事業環境は、一段と不確実性を増しております。ウクライナおよび中東における地政学リスクの長期化や、各国の金融政策の乖離を背景とした歴史的な円安の継続により、エネルギーや食料品を中心とした物価上昇が続いております。国内においては一定の賃上げの動きは見られるものの、実質賃金の上昇は鈍く、個人消費の本格的な回復には至っておりません。さらに、2025年に発足した米国新政権による広範な高関税政策の展開は、国際貿易の縮小やグローバルサプライチェーンへの深刻な影響が懸念されており、世界経済の先行き不透明感を高める最大の要因となっています。当社グループは国内市場を主たる事業基盤としているため、当該関税政策が業績に与える直接的な影響は現時点では限定的であると試算しております。しかしながら、輸出を主力とする国内大手クライアント企業の業績悪化、あるいは想定を超える急激な為替変動の波及等を通じて、国内の広告市場や個人消費(旅行・レジャー意欲)へ二次的な悪影響を及ぼすリスクは排除できません。こうした状況が当社グループの事業環境へどのような影響をもたらすかについて慎重に見極め、適切に対応していくことが新たな課題になっているものと認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況a.経営成績当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、米国の通商政策を巡る不透明感や世界的な金融政策の方向性の差異を背景とした為替市場の変動、ならびに地政学的リスクの継続による資源・エネルギー価格の高止まり等、外部環境における下振れリスクを内包しつつ推移いたしました。これらの要因は輸入物価を通じて国内物価を押し上げる要因となり、消費者物価は総じて上昇基調となりました。こうした状況下においても、内需を中心として景気は緩やかな回復基調を維持しており、企業部門においては、人手不足の深刻化や中長期的な競争力強化の観点から、デジタルトランスフォーメーション(DX)や省力化投資、脱炭素対応を中心とした設備投資が底堅く推移いたしました。また、賃上げの継続を背景に人的投資も拡大傾向が見られました。一方、家計部門においては、雇用・所得環境の改善が下支え要因となったものの、物価上昇の影響により実質購買力の伸びが抑制され、消費マインドは慎重な状況が続きました。この結果、個人消費は総じて緩やかな回復にとどまりました。当社グループが主に関わる旅行・観光市場においては、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復が一巡し、需要の平常化が進む中で、全体としては安定的な市場環境へ移行しております。国境をまたぐ渡航では、円安基調の継続を背景にインバウンド需要は引き続き高水準で推移し、2025年においても訪日外客数は過去最高水準圏を維持するなど、我が国の観光需要を力強くけん引いたしました。一方で、主要観光地におけるオーバーツーリズムへの対応や宿泊費・サービス価格の上昇が継続しており、受入体制の整備や需要の分散化が重要な課題となっております。また、国内旅行市場においては、物価上昇の影響を受けつつも、各種需要喚起策の反動減を経て底堅く推移し、緩やかな回復基調を維持しております。さらに、アウトバウンド市場については、為替動向や旅行コストの上昇を背景に回復ペースは依然として緩やかであるものの、国際線の供給拡大等を受けて持ち直しの動きが継続しております。当社グループは、コロナ禍を契機として、これまでグループ事業の再編や主力の市販出版物事業における事業構造改革、DXによる業務の合理化及び効率化、グループ保有資産の有効活用などの施策を実施してまいりました。この結果、市場環境の回復とともに、4期連続で当期純利益を計上いたしました。なお、近年は、生成AIの積極的導入を含むDX推進や脱炭素社会への取り組みなどを、当社の企業理念「安心な暮らしと楽しい旅をサポートする企業」と通底したサステナビリティ戦略の一環として位置付けております。これを基本方針として、今後も既存事業の効率化、新規事業開発、業務提携による商品・サービス開発などに注力し、持続的成長を実現してまいります。当連結会計年度の売上高は、昨年に続き旅行・観光需要の回復基調が継続していることから、主に旅行関連の市販出版物及び電子書籍・アプリを中心に売上が堅調に推移したことに加え『まっぷる 刀剣乱舞トラベラーズガイド』などのヒット商品が寄与したこともあり、売上高は6,727百万円となり前年同期に比べ470百万円(7.5%)増加いたしました(前年同期は6,256百万円)。損益面におきましては、事業所の移転統合の効果等により販売費及び一般管理費の増加が抑制されているため、営業利益は475百万円と、前年同期に比べ286百万円増加いたしました(前年同期は189百万円)。経常利益は、営業利益の増加に加えて、為替差益が発生したことなどにより371百万円増加し、670百万円となりました(前年同期は298百万円)。また、当期は、前年同期に計上した投資有価証券売却益406百万円の反動減があったものの、当連結会計年度において、今後の収益見通し等を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を見直しました。その結果、税効果会計に基づく法人税等調整額(△は益)△732百万円を計上しております。なお、当該計上は会計上の税金費用の調整によるものであり、資金流動を伴うものではありません。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,210百万円となり、前年同期比で669百万円の増加となりました(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益541百万円)。 当社グループのセグメント別の業績は以下の通りとなっております。[メディア事業]メディア事業では、市販出版物及び電子書籍・アプリの企画制作販売、雑誌広告・Web広告の販売、特注品の企画制作販売、出版物に由来するブランドや商標権の権利許諾等を行っております。当連結会計年度において、「大阪・関西万博」の開催効果もあり、『まっぷるマガジン』など国内の主要観光地を特集した旅行雑誌が好調であったことに加え、特にAmazon・楽天ブックス「本」部門1位を獲得したヒット商品『まっぷる 刀剣乱舞トラベラーズガイド』が寄与したことから市販出版物の売上は順調に推移しました。また、堅調な市況に支えられ、特注品及び広告収益が前年同期を上回って推移したこともあり、全体の売上高は前年同期比で増加いたしました。市販出版物では、ご好評を得ている『スッと頭に入る』シリーズにおいて、様々な分野の知識を「スッと」楽しめるよう、新たに『地図でスッと頭に入る豊臣一族の戦国時代』、『地図でスッと頭に入る核の脅威』『スッと頭に入るゴッホの世界』『スッと頭に入るモネの世界』『図解でスッと頭に入る物流』『地図でスッと頭に入る日本をとりまく同盟と対立』などジャンルを充実させたことに加え、国別編として『韓国』、『ブラジル』、『ロシア』を追加発売いたしました。都道府県のトリビア本としてご好評をいただいているトリセツシリーズは、前期に政令都市編4点を刊行しましたが、当期は札幌市、広島市編を出版いたしました。また、ロングセラー登山地図『山と高原地図シリーズ』においては、「御在所・霊仙・伊吹」「比良山系」を全面改訂した『山と高原地図』2026年版を発売したことに加え、創刊60周年を迎えたことを記念した取り組みとして、『山と高原地図ジグソーパズル』を発売し、一時的に品切れとなるなど好評を博し、第二弾『山と高原地図 ジグソーパズル 八ヶ岳』、第三弾『山と高原地図 ジグソーパズル 富士山』もリリースいたしました。この結果、メディア事業の売上高は4,661百万円となりました(前連結会計年度は4,432百万円)。営業利益は270百万円となりました(前連結会計年度は営業利益222百万円)。 [ソリューション事業]ソリューション事業では、当社グループのコアコンピタンスである地図・ガイドデータベースの販売、同データベースを活用したシステム製品やソリューションの販売等を行っております。当連結会計年度において、例年同様、景気動向の影響を受けにくい警察・消防等の官公庁向け地図データや民間企業向けストック型商材の契約更新に注力しております。カーナビ関連では、業務用ナビが前年に警察向けを中心に受注が進みましたが、需要が一巡し落ち着いてきていることから、現在はインフラ企業、タクシー業界、その他民間企業への受注活動を展開しております。なお、業務用ナビでは、物流業界の課題解決に貢献する『業務用カーナビSDK Ver.10.5』の提供を開始いたしました。また、サイボウズ株式会社が提供する業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」に地図表示機能を追加できる「MAPPLE地図プラグイン for kintone」について、ユーザーの皆様からの声を反映し主要機能のバージョンアップを実施したほか、市販製品においては、デジタル地図、住所、POI(検索データ)、行政区画、道路ネットワーク、観光地エリアなどの各種データを搭載した最新版パソコン用地図活用ソフト『スーパーマップル・デジタル26』を発売し、業務用製品においては、観光DXを加速させる新サービス「デジタル観光マップ」をリリースいたしました。円安で急拡大するインバウンド市場に向けては、訪日外国人向け媒体『DiG Japan!』関連の受注にも注力しております。この結果、ソリューション事業の売上高は1,822百万円となりました(前連結会計年度は1,623百万円)。営業損失は32百万円となりました(前連結会計年度は営業損失124百万円)。 [販売代理事業]販売代理事業では、顧客となる官公庁等がデータ制作等の業務委託を行う際に、当社が当該業務委託の契約窓口となり、当該取引の手数料収入を得る事業を行っております。当連結会計年度において、顧客先より引き続き業務委託案件を受注しております。この結果、販売代理事業の売上高は99百万円となりました(前連結会計年度は111百万円)。営業利益は68百万円となりました(前連結会計年度は営業利益74百万円)。 [不動産事業]不動産事業では、当社グループが保有する土地建物等の有形固定資産について外部取引先に向けて譲渡または貸与する事業を行っております。当連結会計年度において、不動産事業は予定通り実施しており、前年に比べると外部への貸与エリアが拡張されております。この結果、不動産事業の売上高は143百万円となりました(前連結会計年度は89百万円)。営業利益は64百万円となりました(前連結会計年度は営業損失49百万円)。 b.財政状態当連結会計年度末における資産合計は、18,900百万円となり、前連結会計年度末に比べ483百万円(2.6%)増加いたしました。この主な要因は、売掛金が94百万円、商品及び製品が135百万円、無形固定資産その他が66百万円、投資有価証券が188百万円、退職給付に係る資産が162百万円、繰延税金資産が69百万円増加した一方で、流動資産その他が236百万円減少したことによるものです。負債合計は、4,568百万円となり、前連結会計年度末に比べ827百万円(15.3%)減少いたしました。この主な要因は、長期借入金が114百万円増加した一方で、短期借入金が263百万円、返金負債が127百万円、繰延税金負債が565百万円減少したことによるものです。純資産においては、前連結会計年度末に比べ、その他有価証券評価差額金が109百万円、退職給付に係る調整累計額が105百万円増加したほか、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び配当金の支払い等により、利益剰余金は1,119百万円増加いたしました。また、2025年10月17日にお知らせしたBEASTAR株式会社の子会社化に伴い非支配株主持分を計上したことも、純資産の増加要因となっております。一方で、2025年11月10日にお知らせした自己株式の買付けに伴い、自己株式(控除項目)が増加したことから、純資産の一部が減少しております。これらの結果、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,311百万円(10.1%)増加し、14,332百万円となりました。以上の結果、自己資本比率は75.6%と4.9ポイント向上しております。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて622百万円の資金を獲得、投資活動によるキャッシュ・フローにおいて199百万円の資金を使用、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて427百万円の資金を使用、現金及び現金同等物に係る換算差額が3百万円だった結果、現金及び現金同等物の増減額が0百万円減少し、その期末残高は6,459百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は622百万円となり、前連結会計年度比べ78百万円減少しました。これは主に、未払消費税等の減少額が459百万円、法人税等の支払額が418百万円それぞれ減少した一方で、売上債権の増減額が61百万円増加となり408百万円増加したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は199百万円の支出となり、前連結会計年度比べ80百万円減少しました。これは主に、前連結会計年度にあった投資有価証券の売却による収入418百万円がなかったこと、無形固定資産の取得による支出が89百万円増加した一方で、有形固定資産の取得による支出が205百万円、投資有価証券の取得による支出が322百万円それぞれ減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は427百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ207百万円増加しました。これは主に、自己株式の取得による支出が65百万円があったことに加え、短期借入金の減少額が140百万円増加したことであります。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績当連結会計年度の生産実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。区分当連結会計年度(千円)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)メディア事業5,856,8985.3ソリューション事業1,795,81016.0合計7,652,7087.6(注)1.金額は販売価格によって記載しております。 b.受注実績当社グループでは、メディア事業及びソリューション事業の一部において受注生産を行っております。当連結会計年度の受注実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)メディア事業890,77917.7183,120134.4ソリューション事業1,795,81016.050,063△51.1合計2,686,58916.5233,18454.6 c.販売実績当連結会計年度の販売実績を区分ごとに示すと、次のとおりであります。区分当連結会計年度(千円)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)メディア事業4,661,8825.2ソリューション事業1,822,05512.2販売代理事業99,965△10.1不動産事業143,88860.3合計6,727,7927.5(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社トーハン1,763,59828.21,717,27325.5日本出版販売株式会社1,430,84522.91,241,53918.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては「第5 経理の状況」の冒頭に記載のとおり、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づいて作成しております。重要な会計方針に関する事項につきましては「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。連結財務諸表の作成にあたって重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 ③資本の財源及び資金の流動性に係る情報資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要で主なものは、データベースやソフトウェア等の固定資産取得及び当社事業戦略に沿った提携先や当社事業との相乗効果が見込まれる事業会社への出資または取得(M&A)によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は内部資金及び銀行等金融機関からの借入や社債発行を基本としております。なお当連結会計年度末における有利子負債の残高は490百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,459百万円となっております。
事業リスク
- データベース毀損リスク事業の根幹である地図やガイドデータベースが、大規模な自然災害などで消失したり使用不能になったりするリスクがあります。バックアップ体制を整備しているものの、万一の場合には、事業活動に重大な影響を及ぼし、業績が大きく悪化する可能性があります。
- 技術革新と陳腐化リスク情報技術の急速な進歩により、多額の投資をして整備したデータベースやシステムが陳腐化し、十分な収益を回収できない可能性があります。特に生成AIのような新技術の台頭は、コンテンツ制作や情報提供のあり方を大きく変える可能性があり、事業モデルの見直しが常に求められます。
- 出版事業の返品リスク出版業界特有の返品制度により、販売した書籍が後日返品される可能性があります。予測を超える返品が発生した場合、売上総利益率が大きく低下し、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。ネット販売や電子書籍の活用でリスク軽減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ①当社グループが事業を行う上で根幹となる事業用資産が価値を毀損するリスクについて(データベースに関するリスク)当社グループにおいては、市販出版物事業をはじめ多くの事業において地図及びガイドデータベースを根幹に事業を営んでおります。大地震や洪水、台風による水害をはじめとする大規模な自然災害等の予期せぬ事態が発生し、当該データベースが消失した場合や使用不可能となった場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社グループでは当該データベースの保管について複数箇所で保管するなどバックアップ体制等を整備しております。 (データベース強化・充実のための投資費用の回収不能リスク)当社グループにおいては、コア・コンピタンスである地図及びガイドデータベースは、最新で正確な情報への更新を要し、かつ新たな時代のニーズに合わせて収集する情報の項目や内容の追加を要するものであります。そのため、当該データベースの継続的な整備拡充を行っております。この整備拡充は当社グループ事業の維持拡大のため不可欠であり、これまで多くの経営資源を投入して参りましたが、今後も引き続き継続して投入していく必要があります。そのデータベースが、技術革新により急速に陳腐化する等の事態が発生し、投入した資源に見合うだけの充分な収益を計上できない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社グループでは、データベースの更新や情報の追加等について、毎年期初に年間整備計画を策定しております。そしてこの際、当社グループ内における最新のニーズをヒアリングし、ニーズが不透明な項目については見直すなど、常に必要十分な整備範囲において実施し、かつ原則としてグループ会社にて内製化することで、急な方針変更等にも柔軟に対応できる体制を整えております。 (システムに関するリスク)当社グループが運営する配信システムに障害が発生した場合(システムのダウンや地図が正常に配信できない等)には、当社グループにおいてはシステムが復旧するまでの間の収益機会を喪失するだけでなく、取引先等から当社グループのシステムに対する信用を失い、取引先等に損害が発生した場合には損害賠償を求められる可能性があります。また、損害が重大なものであった場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。さらに、近年巧妙化するサイバー攻撃(ランサムウェア等)によるシステム停止やデータ暗号化のリスクも高まっております。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社グループでは、リリースまでに複数の検査ステップを設定する等慎重にシステム開発を行い、完成後においても適切な監視運用体制を確保しております。また同時に、客観的なシステム審査ができるようにするための品質管理体制を整えております。サイバーセキュリティ面においては、セキュリティ専門組織との連携や従業員への訓練、検知システムの導入を進めております。 ②当社グループを取り巻く事業環境に変化が生じることで当社グループの業績が影響を受けるリスクについて(技術革新に関するリスク)情報を取り扱う事業環境においては、日々、様々な技術革新が進行しております。新たな情報技術が普及したり情報媒体が台頭したりし、それに応じて消費者ニーズやビジネスニーズに急激な変化が生じることにより当社が従来の製品・サービスを製造販売するために投入した資源に見合うだけの十分な収益を計上できない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社グループにおいても常に研究開発を行っており、生成AIをはじめとする最新の技術を自社コンテンツの制作コスト削減や、新たな付加価値サービスの創出に有効活用すべく、社内ガイドラインの策定、専門組織の設置、および業務プロセスの見直しを常に行う体制を整えております。また、生成AIの利用に伴う著作権侵害や情報漏洩等のリスクに対しても、法務部門と連携し適切なガバナンス体制を構築しております。 (返品制度に関するリスク)出版事業における取次・書店取引においては、出版業界における取引慣行として返品制度があります。この制度に基づき当社グループにおいては、取次・書店に対し一旦商品を出庫し対価を請求したものについても、後日取引先より同条件にて返品を受ける約束となっております。よって特殊要因等により出版物の価値が減少した場合には、書店店頭にある在庫分については、取引先との取引時期にかかわらず返品を受けることとなります。このため、過去の返品実績から返品率を予測し、毎月の売上に対する返品見込高として見積り、この見積額をあらかじめ売上から除外して返金負債として計上し、実際に返品が生じた際にここから取り崩す会計処理を行うことといたしますが、通常の返品率を超える返品が発生した場合には、売上原価に対する売上高の割合が減少する状態となり、売上総利益率の減少率が売上高の減少率を上回る可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社グループにおいては、個別の商品単位にて流通在庫を適正な数量に維持すべく営業担当が主要な店舗を巡回し、在庫をチェックしております。また同時に、より返品リスクの少ないネット販売チャネルを利用したり、そもそも返品リスクのない電子書籍を発売したりと、様々な方法を組み合わせることで当該リスクに対処しております。 (法的規制に関するリスク)当社グループの事業活動においては、知的財産権を始めとする様々な法令または公的規制の下、事業活動を行っております。これらの法令等に重大な変更や当社グループの事業に関係する重大な法令等の新設がある場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社グループの持株会社である昭文社ホールディングスに法務の専任担当を置き、当社グループ全体の製品・サービスにおいて当該リスクが生じぬよう適宜チェックする体制を整えております。 (地政学リスク・国際情勢の緊迫化等に伴うリスク)近年、世界各地における地政学的緊張の高まりや局地的な軍事紛争の長期化、これらに伴う主要国間の経済対立は、エネルギー資源や紙・インキなどの原材料価格の高騰、物流コストの上昇をもたらしており、わが国および当社グループを取り巻く経済環境に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、円安の進行など為替相場の変動が長期化した場合、原材料調達コストがさらに上昇し、出版事業の採算性を悪化させるリスクがあります。こうした状況に対しては、少なくともそのような事態が起きうることを予め想定し、常に最新の地政学的情報についての情報収集を行い、有事の現実的な可能性が認められる場合には、グループの事業領域や事業内容、グループ従業員の活動領域について見直すなど、当該リスクを最小限にするための行動をとる体制を整えております。(自然災害に関するリスク)当社グループの主たる事業拠点は首都圏に集中しており、この地区において地震や台風等による大規模災害が発生した場合には、設備被害による生産停止や物流体制の混乱等による出庫遅延等が発生する可能性があり、また、商品を保管している商品センターが災害に遭い、商品の焼失等があった場合には、一時的に商品の出庫ができず、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、主力事業である出版事業においては編集から製本作業までを外注先に委託していることから、当社グループの設備が被害を免れた場合においても、外注先の被害状況によっては、上記同様のリスクが発生する可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、当社保有の建物や設備、商品についてはそれぞれ保険をかけ、万が一の事態に備えており、また、①に記載の通り、当社グループ事業の根幹となるデータベースの保管について複数箇所で保管するなどバックアップ体制等を整備しております。 (気候変動に関するリスク)当該リスクに関しては、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方および取組 (3)リスク管理」をご参照ください。 ③当社グループと取引を行う相手先等との関係に関連して生じるリスクについて(特定の取引先への依存に関するリスク)従来、当社グループにおいては、地図、ガイドブックを中心とした出版事業を営んできましたが、その事業の成果である地図及びガイドデータの構築に伴い、そのデータベースを活用した電子事業を当社グループの事業の2本目の柱とすべく、その発展・拡大を目指しておりました。しかしながら現状においては、いまだ売上高の約53.4%を市販出版物売上に依存している状況にあります。その市販出版物売上における中心的販路である書店との取引においては、日本全国に及ぶ中小書店への物流システムの確保及び信用リスク回避のため2大取次と言われる㈱トーハン及び日本出版販売㈱を通した取引が市販出版物売上全体の約81.5%を占めております。近年、出版物輸送の効率化や物流2024年問題等に起因する配送コストの上昇、出版流通構造の変革が進んでおり、取次各社の経営環境の変化や配送体制の見直しは、当社グループの製品流通および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、新規事業等の発展・拡大を目指し、また、出版事業においても電子書籍やアプリ事業、WEB事業、ブランドライセンス事業等、出版物やその版権から派生する事業の拡大を推進しております。こうした新規事業や出版事業から派生する周辺事業の拡大が、結果として市販出版物の事業への依存度及び特定取引先への依存度を引き下げることにつながるものと考えております。 (国土地理院の動向に関するリスク)当社グループの地図データについては、その基本部分について国土地理院が発行している地形図等の情報を基に構築・更新を行っております。国土地理院が今後その使用を認めなくなった場合や当社グループの事業の根幹に係る事項について制約が設けられる場合、また、国土地理院において当社同様の地図データの制作及び無償提供等が行われた場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、国土地理院の動向については、常に情報収集に努めております。また、一般的なニーズに対応する無料の地図は、すでにWEBサービスやスマホアプリにおいて提供されており、当社グループとしてはニーズに合わせてカスタマイズできる地図の製品化や市販地図においても独自の付加価値を添えた商品開発を行うなど、こうした状況に対応するための様々な施策を講じております。 (取引先の信用に関するリスク)当社グループにおいては、取引先などの信用リスクに備えておりますが、取引先の不正行為や経営の悪化等による予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、損失の追加計上や貸倒引当金の計上が発生する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、新規取引先については原則信用調査を行い、過年度の財務諸表を提出していただく等、取引先の信用につながる情報収集に努めております。また既存の取引先においては、毎月の売掛金回収状況をチェックし、かつ担当者を通じて随時相手先の情報を共有する等、取引先の信用状況について確認できる体制を整えております。 (海外企業との提携に関するリスク)当社グループの新規事業である「訪日観光客向けインバウンド事業」においては、海外企業との事業提携等が特に重要となります。これにより事業が大きく拡大する可能性がある半面、取引習慣や法律等の違いによる損失の可能性もあるため、慎重な事業推進が必要となってきます。この影響により当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、海外進出に際しては、まず当社グループ社員の現地への派遣や定期的な出張を通じて現地における政治的、法規制的、商慣習的リスクを十分に調査し、現地企業との提携においては、M&A手法を含めどのような形の提携が望ましいかについて様々な選択肢を検討した上で実施するものとしております。 ④当社グループが販売、提供する製品、サービスなどに関連して生じるリスクについて(新商品及び新サービス開発に関するリスク)当社グループの事業継続においては、社会環境や顧客ニーズの変化に伴う新商品及び新サービスの提供が不可欠であります。このため現在、時代に即した新商品及び新サービスの投入を積極的に展開しておりますが、開発の遅延やコストの増大、開発の継続が出来ない場合や技術革新に伴う想定外の第三者の競合商品及びサービスの台頭や利用者ニーズの変化等の影響により売上計画が達成できない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、新商品や新サービスの企画開発においては、必ず企画予算書を作成し、その商品・サービスがライフタイムに獲得しうる販売数量、金額をできる限り正確に見積り、また投入する予定の開発費、製造費、販売促進費、宣伝費等の直接的な費用を回収し利益を計上できる目処を立てたうえで計画に沿って実施し、かつその進捗を定期的にチェックする体制を整えております。 (品質問題に関するリスク)当社グループにおいては、品質の確保を図るため最善の努力を払っておりますが、予想し得ない欠陥が生じる可能性は否定できません。欠陥が生じた場合には、回収コストや損害賠償・訴訟費用の発生、信用の失墜、売上の減少等により、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、商品の発売またはサービスの提供を開始する前に十分な品質検査を行える体制を確保しており、かつ商品の発売後やサービスの提供後に何らかの重大な瑕疵等が発見された場合においては、商品の出荷停止及び市場流通分の回収またはサービスの提供停止等の必要な措置を迅速に行うなど、万が一の場合の費用や損失を極力抑制するための体制を整えております。 (知的財産権に関するリスク)日本国内におきまして、第三者によるデジタル地図やインターネット事業関連の特許出願を多数確認しておりますが、当社グループの現在の事業に重要な問題をもたらすものではないと認識しております。しかしながら、今後新たな特許出願がなされ、または出願中のものに対して特許権が認可されるなど、当社グループの事業関連技術等について何らかの特許侵害が問題となった場合、当社グループが損害賠償義務を負う場合や抵触する特許権について使用を継続することができなくなる場合、当社グループによる第三者保有特許権の使用が認められた場合においても当該使用料の支払い等が発生する場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、上記のほか、当社グループにおいては、著作権を含む知的財産権について第三者の権利を侵害しないように充分に注意を払っておりますが、当社グループが認識していない範囲において第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。何らかの知的財産権侵害となった場合、当社グループが損害賠償義務を負う場合や抵触する知的財産権について使用を継続することができなくなる場合、当社グループによる第三者保有知的財産権の使用が認められた場合においても当該使用料の支払い等が発生する場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、新商品や新サービスの企画開発においては、知的財産権に関する様々なリスクを洗い出し、当該リスクが生じぬよう適宜チェックする体制を整えております。また、既に市場に投入済みの商品・サービスにおいて万が一当社グループの製品・サービスによる第三者の知的財産権の侵害等の可能性がある旨の報告があった場合には、上記(法的規制のリスク)に記載の当社グループ法務の専任担当が、委託先の専門家(弁護士等)とともに当該問題に対応する体制を整えております。 ⑤特に当社グループが推進する新規事業等の投資に関連して生じるリスクについて(新規事業における投資費用の回収不能リスク)当社グループにおいては、「訪日観光客向けインバウンド事業」等、特に発展可能性の高い分野であると判断する新規事業に参入し、多くの経営資源を投入してまいりました。こうした新規事業が事業計画を達成できず、投入した資源に見合うだけの十分な収益を計上できない場合には、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥当社グループの組織体制、各種規程、会計制度等に関連して生じるリスクについて(内部管理体制に関するリスク)当社グループにおいては、従業員等が遵守すべき倫理憲章・行動規範・コンプライアンスガイドラインを定めた倫理綱領を制定し、内部統制システムの体制整備を行っております。しかしながら内部統制システムには限界があり、内部管理に関するリスクを全て解決できる保証はなく、法令違反等が発生する可能性を否定できません。法令違反等が発生した場合には、行政指導や信用の失墜、訴訟費用の発生等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、従業員等が常に確認できる社内のグループウェア掲示板等を通じて上記の倫理綱領・行動規範等について周知及び遵守徹底を図るとともに、内部通報制度等、万が一法令違反等が発生した場合には迅速に対応するための体制を整えております。 (人材の確保に関するリスク)当社グループにおいては、優秀な人材の採用及び育成が事業成長に不可欠であると認識しております。実際に優秀な人材の確保ができない場合や優秀な人材の流出があった場合には、今後の事業展開に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、社員のモチベーションを高めるための各種手当や成果に応じた報酬制度を整備し、また、各社員がその業務内容に応じてフレックスタイム制やリモートワーク制を活用できるなど、働き方に応じた柔軟な制度や仕組みを用意しております。 (財務に関するリスク)・減損会計当社グループにおいては、当連結会計年度及び過去の連結会計年度において、ソフトウエア等の減損処理を行い、減損損失を計上しております。将来においても、保有する固定資産等の回収可能性や使用状況により更に減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。・退職給付債務当社グループにおいては、割引率・給与水準・退職率・年金資産の長期期待運用収益率等によって算出される退職給付費用及び退職給付債務を負担しております。この数理計算においては各種見積りに基づき算出しておりますが、実際の結果はその見積りと大きな差異が発生する可能性があり、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。こうした(財務に関するリスク)においては、変動の要因となるパラメータが多く複雑な計算を要する場合がありますが、予想数値が計算可能なものについては、極力年度計画において当該リスクを織り込み、そうした予想が困難なものにおいては、リスクが顕在化し業績予想に影響することが明らかとなった段階で、できる限り早期に見積り、開示することとしております。 (個人情報の取扱いに関するリスク)当社グループの顧客等の個人情報、およびお取引先様等の機密情報につきまして、万一、当社グループや業務提携・委託先などにおいて、ランサムウェア、標的型攻撃、フィッシング等のサイバー攻撃や不適切な取り扱いによって情報漏洩等のセキュリティインシデントが発生した場合には、当社グループの業績及び社会的信用に重大な影響を及ぼすとともに、多額の損害賠償や制約を課される可能性があります。こうしたリスクをできる限り抑制すべく、個人情報管理規程や社内ネットワーク管理規程等を設け社内の管理体制の充実を図る等、情報漏洩防止に努めると同時に、業務提携先・委託先においても同様の取扱いを行っていただけるよう契約において定める対応を行っております。 ⑦WHO(世界保健機構)にパンデミック(世界的流行)と認定されるレベルの新たな感染症の流行に関連して生じるリスクについて 新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の位置づけが5類に移行して以降、社会経済活動の正常化が進んだことで、経済環境および当社グループの業績に及ぼす直接的な影響は限定的なものとなっております。しかしながら、新たな感染症(パンデミック)の発生による流行の懸念は完全に払しょくされたわけではなく、依然として潜在的なリスクとして認識しております。当社グループの事業に及ぼす影響については、主な事業セグメントごとに以下の通り整理しております。・メディア事業メディア事業セグメントの市販出版物事業において、当社グループの出版物は地図、雑誌、ガイドブック、実用書の4ジャンルに分類しております。このうち地図、雑誌、ガイドブックにつきましては、一般消費者の移動や観光・お出かけを前提に企画・販売されているため、今後、新たな感染症の流行等により人々の移動や外出マインドが再び抑制された場合、または観光地やレジャー施設等の営業活動に制限が生じた場合には、これら出版物の需要が減少し、販売に影響が及ぶ可能性があります。同セグメントの広告事業においては、広告主(クライアント)に旅行・宿泊施設、観光・レジャー施設等が多く含まれております。そのため、感染症の再流行等によりこれら施設への訪問客数が減少した場合、または施設側の広告宣伝活動の縮小・自粛が長期化した場合には、広告収入の減少につながる可能性があります。・ソリューション事業ソリューション事業セグメントにおいては、地図や旅行ガイド情報とともにデータソリューションを提供しておりますが、その主要な顧客には地方自治体が含まれております。感染症の流行状況によっては、自治体の施策方針が「地域活性化・観光誘客」から「公衆衛生・感染拡大防止対策」へとシフトする可能性があり、当社グループが得意とする地域活性化や都市部から地方への誘客を主眼とした提案・ソリューションの需要が一時的に停滞し、事業展開に影響を及ぼす可能性があります。また、インバウンド(訪日外国人観光)関連事業においては、国内外の出入国規制や渡航制限の動向に大きく左右されるため、これらが再強化された場合には、業績に多大な影響を受ける可能性があります。