事業の概要
- 発電・販売事業四国電力グループは、電気を「つくる(発電)」ことと「売る(販売)」ことを主な収益源としています。火力、原子力、再生可能エネルギーなど多様な方法で電気を作り、それを家庭や企業に販売することで収益を得ています。2020年4月からは、送配電事業が別会社になったため、発電と販売に特化した事業構造となっています。
- 送配電事業四国電力送配電株式会社が担う、電気を「送る(送電)」ことと「配る(配電)」ことが事業の柱です。発電所で作られた電気を電線や変電所を通じて各家庭や工場に届ける役割を担っており、安定的な電力供給を支える重要なインフラ事業です。この事業は、地域社会の生活と経済活動に不可欠なサービスを提供しています。
- 多角的な事業展開電気事業を核としつつ、情報通信事業、建設・エンジニアリング事業、エネルギー事業など、幅広い分野で事業を展開しています。これにより、電気事業以外の収益源を確保し、事業ポートフォリオの多様化を図っています。例えば、情報通信事業ではインターネットサービスなどを提供し、新たな収益機会を追求しています。
出典: FY2021 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 発電・販売事業このセグメントは、電気の生成と顧客への販売を担う四国電力グループの主要な事業です。2020年4月以降、送配電事業が分離されたことで、発電と販売に特化しており、売上高は6,639.57億円とグループ内で最も大きな規模を占めています。多様な電源を活用し、安定的な電力供給と収益確保を目指しています。
- 送配電事業四国電力送配電株式会社が担当する、発電された電気を需要家へ届けるための送電網・配電網の運営・維持管理を行う事業です。売上高は923.93億円で、社会インフラとして安定的な電力供給を支える重要な役割を担っています。この事業は、地域の生活と経済活動に不可欠な基盤を提供しています。
- 情報通信事業電気事業以外の成長分野として位置づけられている情報通信関連サービスを提供する事業です。売上高は388.52億円で、インターネット接続サービスやデータセンター事業などを通じて、新たな収益源の確保と事業領域の拡大を図っています。デジタル化が進む社会において、今後も成長が期待される分野です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PowerGenerationAndSalesReportableSegment | 事業 | 6,640 | − | − |
| TransmissionAndDistributionReportableSegment | 事業 | 924 | − | − |
| InformationTechnologyCommunications | 事業 | 389 | − | − |
| Energy | 事業 | 232 | − | − |
| ConstructionEngineering | 事業 | 237 | − | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、電気事業のほか、情報通信事業、建設・エンジニアリング事業、エネルギー事業をはじめ、電気機器等の製造、商事・不動産・運輸・サービスおよび電気事業に関連する研究開発などの事業を行っており、その概要は次のとおりである。(2021年3月31日現在)なお、当社は2020年4月1日付けで、当社の一般送配電事業等を会社分割の方法により四国電力送配電株式会社へ承継した。当該事象に伴い、従来、「電気事業」としていた報告セグメントを、「発電・販売事業」、「送配電事業」に区分している。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 燃料費調整制度により燃料価格・為替相場の変動を電気料金に反映できるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 電気事業制度、原子力規制委員会が定めた新規制基準への適合など、各種法令による規制。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:エネルギー政策や電気事業制度の変更 / 環境規制の強化 / 原子力発電所に係る訴訟・基準法令対応
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モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
四国電力は地域独占的な電力供給事業を行っており、新規参入が困難な規制産業に属する。しかし、特定の強力なブランドや特許、独占的IPによる明確な優位性は限定的である。電力自由化の進展により、競争環境は変化しつつある。
スイッチングコスト★★★☆☆
電力小売りの自由化が進んでいるものの、既存の電力インフラを利用する顧客にとって、電力会社を切り替える際の初期コストや手続きの煩雑さが乗り換え障壁となる可能性がある。特に、家庭用顧客におけるスイッチングコストは中程度と考えられる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
電力供給事業は、ユーザーが増えることでサービスの価値が直接的に向上するネットワーク効果は基本的に働かない。インフラの共有は存在するが、それは規模の経済性や規制によるものであり、ネットワーク効果とは異なる。
コスト優位★★★☆☆
四国電力は、地域における発電・送配電インフラを保有しており、これにより一定のコスト優位性を確保している。特に、地理的条件や既存インフラの活用により、新規参入企業と比較して効率的な事業運営が可能である。ただし、燃料価格変動リスクは存在する。
規模の経済★★★★☆
四国電力は、四国という特定の地域における主要な電力供給事業者であり、その地域内での事業規模は大きい。この規模により、発電、送電、配電の各プロセスにおいて効率性を実現し、競合他社が容易に追随できない規模の経済性を享受している。寡占的な市場構造が維持されている。
- 多様な電源構成四国電力は、原子力、火力(LNG、石炭)、再生可能エネルギーといった多様な発電方法を組み合わせることで、特定の燃料に過度に依存しない安定した電力供給体制を構築しています。これにより、燃料価格の変動リスクを分散し、安定的な電力供給とコスト管理に努めています。
- 地域に根差したインフラ四国地方における電力供給を長年にわたり担ってきた実績と、送配電網という強固なインフラを保有していることが強みです。これにより、地域社会からの信頼と安定した顧客基盤を築いており、新規参入企業に対する高い参入障壁となっています。
- 技術力と研究開発電気事業に関連する研究開発にも積極的に取り組んでおり、発電効率の向上や再生可能エネルギー技術の導入、安定供給のためのシステム開発など、技術的な優位性を追求しています。これにより、将来的なエネルギー需要の変化や環境規制の強化にも対応できる基盤を構築しています。
出典: FY2021 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものである。 (1) 基本方針当社グループは、「地域と共に~地域の発展と、快適・安全・安心な暮らしに貢献します~」を存在意義に位置付けた上で、事業環境の変化を見据え「エネルギーとデジタルで未来を創造」を目指す姿として示し、グループ共通の願いである「しあわせのチカラになりたい。」をコーポレートメッセージに掲げ、グループとしての持続的な成長を目指していく。 (2) 経営環境および対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境においては、世界的な脱炭素化の流れを受け、低・脱炭素電気に対するニーズが高まっていることに加え、将来的には、AIの普及やDXの進展などにより、電力需要が増加する可能性が生じている。当社グループは、こうした「脱炭素化」や「デジタル化」の進展に伴う新たなニーズや可能性をチャンスと捉え、これまで培ってきた強みを最大限に活用し、グループとしての更なる成長と地域の発展への貢献を目指すための指針として、「よんでんグループ中期経営計画2030」を昨年9月に取りまとめた。本計画では、電気をはじめとするエネルギー事業と情報通信事業をグループの「コア事業」として位置付け、収益性の向上と事業規模拡大の両立を目指すことを掲げている。また、国際事業などの「拡張領域」はグループとして更なる成長を目指すポイントとして注力し、脱炭素電力供給・エネルギーソリューション事業は「挑戦領域」として、新たな事業の柱へと育成を進めていくこととしている。足元では、エネルギー情勢の急激な変化や事業コストの継続的な上昇、人的資源確保の競争激化などが生じているが、これらの事象を注視してリスク管理を徹底しつつ、状況に応じて機動的かつ適切に対応し、中期経営計画に掲げた経営目標の達成に向けて、既存事業における収益性の維持・拡大に資する取り組みを着実に実施するとともに、各事業における新たな収益機会の獲得や事業成長・付加価値創出に資する取り組みを積極的に展開していく。さらに、中期経営計画にあわせて策定した「よんでんグループ人材戦略」の推進や、全社横断でのビジネス変革(BX)など、サステナビリティを高める取り組みをより一層推進していく。 ①電気事業における取り組み発電事業においては、伊方発電所3号機をはじめとした自社電源の安全・安定運転の継続を徹底するとともに、卸販売の収益拡大を図るほか、将来に向けて、供給力の維持・確保に資する政策を活用した電源の新陳代謝や電源構成の検討などに取り組んでいく。電力小売事業においては、競争環境、市場環境を踏まえた適正な料金水準の設定や電源調達の最適化などにより、四国エリア外も含めた収益力の向上を目指す。また、四国エリアでの中長期的な需要拡大に向けた取り組みを推進していく。送配電事業においては、高経年化設備の計画的な更新など、現行の事業計画を着実に実施するとともに、インフレの進展を踏まえたコストレベルの再精査と効率化施策の深掘りを進めていく。また、大規模自然災害への備えについても、引き続き万全を期していく。 ②情報通信事業・国際事業における取り組み情報通信事業においては、個人向けサービス(ピカラ)や法人向けデータセンターなど、顧客基盤の更なる拡大に加え、高性能サーバーに対応したデータセンターへの進化やAIなどを活用した新規事業分野の開拓を進めていく。国際事業においては、世界情勢を注視しつつ、既存参画案件などに対するリスク管理を強化するとともに、新規優良案件への参画拡大や、成長性が見込まれる事業分野・エリアなどへの参画検討を進めていく。 ③脱炭素電力供給・エネルギーソリューション事業における取り組み国の制度の動向を注視しつつ、効率的な経営資源の投入を意識しながら、再生可能エネルギーの開発に取り組んでいく。また、脱炭素化に対するお客さまニーズを発掘し、ニーズに応えるサービスの開発・提案によるエネルギーソリューションサービスを推進していく。 ④サステナビリティを高める取り組み中期経営計画を取りまとめるにあたっては、これまでの企業理念やグループビジョンを改めて整理し、「よんでんグループビジョン」として掲げるとともに、グループの持続的な成長を実現していくための経営基盤強化策の一つとして「よんでんグループ人材戦略」を策定した。さらに、全社横断でのビジネス変革(BX)を一層強力に推進して、高付加価値業務にリソースをシフトすることなどにより、経営マネジメントの強化をはかっていく。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、発電・小売の両部門において、2030年度および新たに設定した2035年度のCO2削減目標の達成を目指すとともに、四国地域の活性化に資する地域共生活動や、コンプライアンスの徹底およびリスクマネジメントの推進に引き続き努めていく。 当社グループは、こうした取り組みを通じて、皆さまの「しあわせのチカラ」となり、地域の発展と、快適・安全・安心な暮らしに貢献することで、企業グループとしての持続的な成長を目指していく。 (3) 経営目標上記のような取り組みを通じて、2025年9月に策定した「よんでんグループ中期経営計画2030」で掲げた、以下の経営目標の達成を目指していく。 2030年度経営目標(連結)経常利益650億円以上ROE※18%以上ROIC※23.5%以上自己資本比率最低限25%確保、30%程度に向けて段階的に積み増し営業キャッシュ・フロー2026~2030年度の5カ年累計 5,500億円以上株主還元※1・DOE2.5%を目安に、安定的な配当の実現・戦略的に自社株買いを実施 ※1 ROE及び株主還元に関する目標については、「よんでんグループ中期経営計画2030」の対象期間 (2026~2030年度)を通じた継続的な達成を目指す。※2 ROICは「(経常利益+支払利息)×(1-実効税率)÷ 投下資本[期首・期末平均]」にて算定。 よんでんグループ 中期経営計画2030https://www.yonden.co.jp/corporate/ir/policy/medium-term_management_plan.html
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものである。 (1) 基本方針当社グループは、「地域と共に~地域の発展と、快適・安全・安心な暮らしに貢献します~」を存在意義に位置付けた上で、事業環境の変化を見据え「エネルギーとデジタルで未来を創造」を目指す姿として示し、グループ共通の願いである「しあわせのチカラになりたい。」をコーポレートメッセージに掲げ、グループとしての持続的な成長を目指していく。 (2) 経営環境および対処すべき課題当社グループを取り巻く事業環境においては、世界的な脱炭素化の流れを受け、低・脱炭素電気に対するニーズが高まっていることに加え、将来的には、AIの普及やDXの進展などにより、電力需要が増加する可能性が生じている。当社グループは、こうした「脱炭素化」や「デジタル化」の進展に伴う新たなニーズや可能性をチャンスと捉え、これまで培ってきた強みを最大限に活用し、グループとしての更なる成長と地域の発展への貢献を目指すための指針として、「よんでんグループ中期経営計画2030」を昨年9月に取りまとめた。本計画では、電気をはじめとするエネルギー事業と情報通信事業をグループの「コア事業」として位置付け、収益性の向上と事業規模拡大の両立を目指すことを掲げている。また、国際事業などの「拡張領域」はグループとして更なる成長を目指すポイントとして注力し、脱炭素電力供給・エネルギーソリューション事業は「挑戦領域」として、新たな事業の柱へと育成を進めていくこととしている。足元では、エネルギー情勢の急激な変化や事業コストの継続的な上昇、人的資源確保の競争激化などが生じているが、これらの事象を注視してリスク管理を徹底しつつ、状況に応じて機動的かつ適切に対応し、中期経営計画に掲げた経営目標の達成に向けて、既存事業における収益性の維持・拡大に資する取り組みを着実に実施するとともに、各事業における新たな収益機会の獲得や事業成長・付加価値創出に資する取り組みを積極的に展開していく。さらに、中期経営計画にあわせて策定した「よんでんグループ人材戦略」の推進や、全社横断でのビジネス変革(BX)など、サステナビリティを高める取り組みをより一層推進していく。 ①電気事業における取り組み発電事業においては、伊方発電所3号機をはじめとした自社電源の安全・安定運転の継続を徹底するとともに、卸販売の収益拡大を図るほか、将来に向けて、供給力の維持・確保に資する政策を活用した電源の新陳代謝や電源構成の検討などに取り組んでいく。電力小売事業においては、競争環境、市場環境を踏まえた適正な料金水準の設定や電源調達の最適化などにより、四国エリア外も含めた収益力の向上を目指す。また、四国エリアでの中長期的な需要拡大に向けた取り組みを推進していく。送配電事業においては、高経年化設備の計画的な更新など、現行の事業計画を着実に実施するとともに、インフレの進展を踏まえたコストレベルの再精査と効率化施策の深掘りを進めていく。また、大規模自然災害への備えについても、引き続き万全を期していく。 ②情報通信事業・国際事業における取り組み情報通信事業においては、個人向けサービス(ピカラ)や法人向けデータセンターなど、顧客基盤の更なる拡大に加え、高性能サーバーに対応したデータセンターへの進化やAIなどを活用した新規事業分野の開拓を進めていく。国際事業においては、世界情勢を注視しつつ、既存参画案件などに対するリスク管理を強化するとともに、新規優良案件への参画拡大や、成長性が見込まれる事業分野・エリアなどへの参画検討を進めていく。 ③脱炭素電力供給・エネルギーソリューション事業における取り組み国の制度の動向を注視しつつ、効率的な経営資源の投入を意識しながら、再生可能エネルギーの開発に取り組んでいく。また、脱炭素化に対するお客さまニーズを発掘し、ニーズに応えるサービスの開発・提案によるエネルギーソリューションサービスを推進していく。 ④サステナビリティを高める取り組み中期経営計画を取りまとめるにあたっては、これまでの企業理念やグループビジョンを改めて整理し、「よんでんグループビジョン」として掲げるとともに、グループの持続的な成長を実現していくための経営基盤強化策の一つとして「よんでんグループ人材戦略」を策定した。さらに、全社横断でのビジネス変革(BX)を一層強力に推進して、高付加価値業務にリソースをシフトすることなどにより、経営マネジメントの強化をはかっていく。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、発電・小売の両部門において、2030年度および新たに設定した2035年度のCO2削減目標の達成を目指すとともに、四国地域の活性化に資する地域共生活動や、コンプライアンスの徹底およびリスクマネジメントの推進に引き続き努めていく。 当社グループは、こうした取り組みを通じて、皆さまの「しあわせのチカラ」となり、地域の発展と、快適・安全・安心な暮らしに貢献することで、企業グループとしての持続的な成長を目指していく。 (3) 経営目標上記のような取り組みを通じて、2025年9月に策定した「よんでんグループ中期経営計画2030」で掲げた、以下の経営目標の達成を目指していく。 2030年度経営目標(連結)経常利益650億円以上ROE※18%以上ROIC※23.5%以上自己資本比率最低限25%確保、30%程度に向けて段階的に積み増し営業キャッシュ・フロー2026~2030年度の5カ年累計 5,500億円以上株主還元※1・DOE2.5%を目安に、安定的な配当の実現・戦略的に自社株買いを実施 ※1 ROE及び株主還元に関する目標については、「よんでんグループ中期経営計画2030」の対象期間 (2026~2030年度)を通じた継続的な達成を目指す。※2 ROICは「(経常利益+支払利息)×(1-実効税率)÷ 投下資本[期首・期末平均]」にて算定。 よんでんグループ 中期経営計画2030https://www.yonden.co.jp/corporate/ir/policy/medium-term_management_plan.html
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。 ①経営成績2025年度のわが国経済は、米国の通商政策の影響があったものの、個人消費や設備投資が持ち直し、雇用情勢に改善の動きがみられるなど、全体としては緩やかに回復した。四国の経済も、全国とほぼ同様の状況で推移した。こうしたなか、当社グループは、伊方発電所3号機をはじめとする自社電源の安全・安定運転の継続等により電力の安定供給を確保しつつ、中核である電気事業における収益力の向上とともに、情報通信事業や国際事業などを中心とする成長事業の拡大をはかることなどにより、持続的な企業価値の創出に取り組んだ。この結果、2021年3月策定の「よんでんグループ中期経営計画2025」で掲げる経営目標を概ね達成することができた。当連結会計年度の売上高は、小売販売収入が燃料費調整額の減等により減少したことや、卸販売収入が容量確保契約金額の減等により減少したことなどから、前連結会計年度に比べ895億36百万円(△10.5%)減収の7,618億62百万円となった。一方、営業費用は、人件費が退職給付に係る数理計算上の差異償却により減少したことや、需給関連費が火力単価の低下や容量拠出金の減等により減少したことなどから、前連結会計年度に比べ683億11百万円(△9.0%)減少の6,940億14百万円となった。この結果、前連結会計年度に比べ、営業利益は、212億25百万円(△23.8%)減益の678億48百万円、支払利息など営業外損益を差引き後の経常利益は、237億21百万円(△25.9%)減益の678億90百万円、法人税等差引き後の親会社株主に帰属する当期純利益は、175億15百万円(△25.6%)減益の508億9百万円となった。セグメントごとの経営成績(セグメント間取引消去前)は、次のとおりである。 [発電・販売事業]売上高は、小売販売収入が燃料費調整額の減等により減少したことや、卸販売収入が容量確保契約金額の減等により減少したことなどから、前連結会計年度に比べ795億00百万円(△11.2%)減収の6,301億28百万円となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ64億75百万円(△15.7%)減益の348億86百万円となった。 [送配電事業]売上高は、託送収益や需給調整収益が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ215億52百万円(△8.5%)減収の2,305億29百万円となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ175億68百万円(△67.3%)減益の85億38百万円となった。 [情報通信事業]売上高は、個人向け光通信サービスの加入者数やデータセンター契約数の増などから、前連結会計年度に比べ23億52百万円(+4.7%)増収の527億51百万円となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ6億66百万円(+6.3%)増益の112億89百万円となった。 [エネルギー事業]売上高は、前連結会計年度に比べ4億53百万円(+1.7%)増収の270億98百万円となった。経常利益は、LNG販売利益の減などから、前連結会計年度に比べ2億40百万円(△4.3%)減益の53億66百万円となった。 [建設・エンジニアリング事業]売上高は、前連結会計年度に比べ36億67百万円(+6.6%)増収の589億23百万円となった。経常利益は、請負工事の利益率が低下したことなどから、前連結会計年度に比べ3億15百万円(△5.7%)減益の51億75百万円となった。 [その他]売上高は、製造事業の売上の増などから、前連結会計年度に比べ62億71百万円(+17.4%)増収の422億49百万円となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ10億円(+34.1%)増益の39億33百万円となった。 ②財政状態(資産)資産は、事業用資産が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ468億74百万円(+2.8%)増加の1兆7,343億58百万円となった。 (負債)負債は、社債・借入金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ101億86百万円(+0.8%)増加の 1兆2,568億26百万円となった。 (純資産)純資産は、利益の確保などから、前連結会計年度末に比べ366億87百万円(+8.3%)増加の4,775億31百万円となった。 ③キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー)利益の減少などから、収入が前連結会計年度に比べ475億31百万円(△36.6%)減少の822億90百万円となった。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)坂出発電所5号機新設などから、前連結会計年度に比べ570億62百万円(+61.4%)増加の1,500億8百万円の支出となった。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)配当金の支払いや自己株式の取得を行う一方、社債・借入金を純増調達したことから、153億80百万円の収入となった(前連結会計年度は253億25百万円の支出)。 以上の結果、当連結会計年度末における現金および現金同等物は、前連結会計年度末に比べ515億88百万円減少し、785億54百万円となった。 ④生産、受注および販売の実績[発電・販売事業および送配電事業]a.需給実績種別2025年度前年度比(%)販売電力量(百万kWh)34,40696.6電力供給(百万kWh)自社原子力6,042105.6水力1,63375.5新エネルギー等7160.3火力8,67791.5他社受電19,86199.5(水力・新エネ再掲)(7,865)109.6損失電力量等△1,814104.9 (注) 四捨五入の関係で、合計が合わない場合がある。 b.販売実績種別2025年度前年度比(%)販売電力量(百万kWh)小売販売電灯7,40695.8電力15,488103.3計22,894100.8卸販売11,51289.3合計34,40696.6料金収入(百万円)小売販売電灯190,13193.4電力301,10394.9計491,23494.4卸販売132,71570.3合計623,95088.0 (注) 1 販売電力量は、四捨五入の関係で、合計が合わない場合がある。2 料金収入の電灯および電力には、国の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」により受領する補助金を含んでいる。 c.資材の実績石炭、重油およびLNGの受払実績<石炭>区分期首残高(t)受入量(t)払出量(t)期末残高(t)2024年度328,9592,512,5352,533,464308,0302025年度308,0302,660,1782,440,403527,804 <重油>区分期首残高(kl)受入量(kl)払出量(kl)期末残高(kl)2024年度91,69360,57290,18162,0842025年度62,08420,46024,96957,575 <LNG>区分期首残高(t)受入量(t)払出量(t)期末残高(t)2024年度36,954404,302381,06660,1912025年度60,191346,730351,81655,105 [情報通信事業、エネルギー事業、建設・エンジニアリング事業、その他]生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、受注生産形態をとらない品目も多いことから、生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示していない。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものである。 ①財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容(ⅰ)経営成績の分析◇経営成績の推移 ( )内は対前年度増減率 (単位:億円) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度事業利益( -%)( -%)( -%)( 13.5%)( △23.1%)△65△163862978752親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)( -%)( -%)( -%)( 12.9%)( △25.6%)△62△228605683508総資産( 4.9%)( 7.4%)( 1.1%)( 3.6%)( 2.8%)15,00716,12016,29016,87417,343自己資本( △3.9%)( △5.5%)( 21.9%)( 21.5%)( 8.3%)3,1282,9573,6044,3804,745 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度 2025年度経営目標[ROE][△2.0%][△7.5%][18.4%][17.1%][11.1%] [8%程度]ROA※△0.4%△1.0%5.3% 5.9%4.4% 3%程度 ※ ROA=事業利益(経常利益+支払利息)÷総資産(期首・期末平均) <ROAとROE>指標算定の分子となる利益(事業利益、親会社株主に帰属する当期純利益)は、2021・2022年度については燃料価格の高騰影響により赤字となったが、2023年度以降は高水準の黒字となった。以上の結果、ROAは、2022年度には△1.0%に低下したが、2023年度以降は4~5%台の高水準となった。また、ROEは、2022年度には△7.5%に低下したが、2023年度以降は11~18%台の高水準となった。 (ⅱ)財政状態の分析◇財政状態の推移 ( )内は対前年度増減額 (単位:億円) 2021年度末2022年度末2023年度末2024年度末2025年度末総資産( 703)( 1,113)( 170)( 584)( 469)15,00716,12016,29016,87417,343社債・借入金( 886)( 880)( △310)( △180)( 280)8,6029,4829,1728,9929,272自己資本( △128)( △171)( 647)( 776)( 365)3,1282,9573,6044,3804,745 2021年度末2022年度末2023年度末2024年度末2025年度末 2025年度末経営目標[有利子負債倍率※][ 2.7倍][ 3.2倍][ 2.5倍][ 2.0倍][ 2.0倍] [ 2倍以下]自己資本比率20.8%18.3%22.1%26.0%27.4% 25%以上 ※ 有利子負債倍率=社債・借入金÷自己資本 <総資産>西条発電所1号機リプレース工事や坂出発電所5号機新設などによる事業用資産の増に加え、海外事業や国内再エネ事業への投資などから増加傾向にあり、2021年度末から2025年度末にかけて約2,300億円増加した。 <社債・借入金>設備投資や事業拡大投資に伴い、2021年度末から2025年度末にかけて約700億円増加した。 <自己資本>2021・2022年度の赤字影響により、2022年度末に2,900億円台まで減少したが、2023年度以降の利益が高水準となったため、2025年度末は約4,700億円まで増加した。 <自己資本比率>以上の結果、自己資本比率は、2022年度末には18.3%に低下したが、2025年度末は27.4%まで上昇した。また、有利子負債倍率は、2022年度末には3.2倍に上昇したが、2025年度末は2.0倍まで低下した。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報(ⅰ)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容◇キャッシュ・フローの推移 (単位:億円) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度 2025年度経営目標営業活動によるキャッシュ・フロー4983601,4361,298822 1,100億円程度投資活動によるキャッシュ・フロー△1,251△916△973△929△1,500 フリーキャッシュ・フロー△752△555463368△677 財務活動によるキャッシュ・フロー822848△341△253153 現金および現金同等物の期末残高7291,0591,1821,301785 <営業活動によるキャッシュ・フロー>利益の確保や減価償却による回収などにより、2021年度から2025年度の5ヵ年平均で882億円程度の収入となった。 <投資活動によるキャッシュ・フロー>伊方発電所の安全対策工事、西条発電所1号機リプレース工事および事業拡大投資などにより、2021年度から2025年度の5ヵ年平均で1,113億円程度の支出となった。 <財務活動によるキャッシュ・フロー>フリーキャッシュ・フローに応じて変動しており、2025年度は153億円の収入となった。 (ⅱ)資本の財源および資金の流動性について当社の主な資金需要は設備資金であり、自己資金および社債・長期借入金により調達している。なお、季節要因などによる短期的な資金需給の調整には、コマーシャル・ペーパーを活用している。 ③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況」に記載している。当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損、貸倒引当金、退職給付に係る負債などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積りおよび判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。
事業リスク
- エネルギー政策・制度変更国のエネルギー政策や電気事業制度が大きく変わる場合、四国電力グループの事業運営や収益に大きな影響が出る可能性があります。例えば、再生可能エネルギーの導入目標の変更や電力市場の自由化の進展などが、収益機会の減少やコスト増加につながる恐れがあります。
- 原子力事業の不確実性伊方発電所の運転を巡る訴訟や、新規制基準への適合、原子燃料サイクルに関する制度変更など、原子力事業には多くの不確実性が存在します。運転停止が長期化したり、追加の安全対策費用が発生したりすると、代替燃料費の増加や設備投資の増加により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 市場競争と需要変動電力小売市場での競争激化や、人口減少、省エネ機器の普及、天候不順などによる電力需要の減少は、販売電力量の減少や販売単価の下落を招き、業績に影響を与える可能性があります。また、燃料価格や為替相場の変動も、燃料調達コストに影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】 <リスクマネジメントについて>当社グループでは、リスク管理の重要性を強く認識して事業運営を進めており、「業務の適正を確保するための体制」のほか、リスク管理の基本的方針や行動原則を定めた「リスク管理規程」を制定している。当該規程や、ISO31000、COSOフレームワークも参照しながら、毎年、チェック・アンド・レビューを実施し、経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、次年度のグループ経営計画に反映することで、PDCAサイクルを繰り返し、リスクの発生防止と低減に努めている。具体的には、毎年、リスクのチェック・アンド・レビューを実施するにあたり、統括箇所である経営企画部が、リスク抽出・評価のベースとなる約40個のリスクシナリオを設定している。そのうえで、現業部門・管理部門にあたる各部門の長は、リスク管理責任者として、当該リスクシナリオを踏まえ、自部門としての詳細なリスクの把握・分析、その対応状況や評価等について、統括部門である経営企画部に報告している。統括箇所である経営企画部は、報告を受けたリスク全体を確認し、影響度と発生可能性の二軸評価により、リスクスコアが高いものを経営に重大な影響を及ぼす可能性のある「経営リスク」として選定し、経営企画部長から、社長が議長を務める常務会において、毎年度のグループ経営計画と合わせて「経営リスク」について報告を行い、さらに取締役会が承認している。また、内部監査部門(考査室)は、「経営リスク」や現業部門・管理部門の報告内容を踏まえ、COSOフレームワークを参照しながら、独立した立場で業務執行状況について内部監査を行っている。さらに、監査等委員会では、内部監査部門から内部監査の実施状況・結果の報告を受け、その内容を調査するとともに、監査等委員会監査を行っている。 リスク管理の詳細については、当社ウェブサイトを参照https://www.yonden.co.jp/corporate/riskmanagement/ <リスク管理体制> <リスク評価のイメージ> <事業等のリスク>当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性があると経営者が認識している主なリスクには、次のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものである。 大区分中区分小区分発生可能性影響度時期戦略エネルギー政策・電気事業制度エネルギー政策や電気事業制度の変更23中長環境規制の強化23短原子力を取り巻く環境原子力発電所に係る訴訟への対応23中長原子力規制への対応33短原子燃料サイクルや原子力発電所廃止(廃炉)への対応33中長市場動向電力小売市場における競争の進展33短電力需要の変動32中長燃料調達の困難化、燃料価格・為替相場の変動33短人材確保33中長資材調達33短グループ事業(電気事業以外の事業)23短財務退職給付債務・費用23短金利の上昇32短ハザード設備・操業のトラブル等33短オペレーションコンプライアンス32短サイバーセキュリティ・システムトラブル33短 「大区分」(リスク管理上の区分)について ・戦略:経営に関わる戦略や、戦略の前提となる事業環境の変化に伴って発生するリスク ・財務:保有資産・負債の価格変動などに伴って発生するリスク ・ハザード:自然災害などの予測困難な外的要因に伴って発生するリスク ・オペレーション:自社の瑕疵・怠慢などの内的要因に伴って発生するリスク 「発生可能性」(各リスクが顕在化する可能性)について 1:発生可能性が低いと見込まれる 2:発生可能性が中程度と見込まれる 3:発生可能性が高いと見込まれる 「影響度」(各リスクが顕在化したときに生じる影響)について 1:影響度が小さいと見込まれる 2:影響度が中程度と見込まれる 3:影響度が大きいと見込まれる 「時期」(各リスクが顕在化し得る時期)について・短:足元においても顕在化し得る(突発的に発生し得る、時期が見通せないを含む)・中長:5年程度~顕在化し得る、徐々に顕在化し得る (1) エネルギー政策・電気事業制度① エネルギー政策や電気事業制度の変更当社グループでは、わが国のエネルギー需給に関する基本方針等を定めた「エネルギー基本計画」を踏まえ、特定の電源・燃料に過度に依存しないバランスの良いエネルギー供給体制を構築している。また、電気事業制度の見直しに適切に対応しつつ、安定的な電力供給の維持や収益機会の拡大に取り組んでいる。今後、エネルギー政策や電気事業制度が大幅に見直された場合、その内容次第では、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 ② 環境規制の強化当社グループでは、原子力や再生可能エネルギーなどのゼロエミッション電源の最大活用に加え、LNGコンバインドサイクルの導入・石炭火力のUSC(超々臨界圧機)化による火力発電設備の高効率化などを通じて温室効果ガスの削減をはかっている。今後、脱炭素社会の実現に向けて環境規制が大幅に強化され、火力発電所の運転制約や、低・脱炭素化電源を確保するための投資の増加、カーボンプライシングによる負担の増加等により、供給コストが増大した場合には、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 (2) 原子力を取り巻く環境① 原子力発電所に係る訴訟への対応当社は、伊方発電所3号機に係る訴訟については、勝訴を目指し、同発電所の安全性を丁寧に主張している。今後、現在係属中の訴訟の結果により、長期に亘り同発電所の運転停止を余儀なくされる場合、代替の火力燃料費の増加などにより、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 ② 原子力規制への対応当社グループでは、原子力規制委員会が定めた新規制基準への適合をはじめとして、原子力発電事業に係る各種法令に則り、伊方発電所を安全・安定的に運転するための取り組みを進めている。今後、新規制基準等への適合性の確保や各種基準・法令等の変更への対応において、伊方発電所の稼働が制約を受ける場合や追加の安全対策が必要となる場合、代替の火力燃料費の増加や設備投資の増加などにより、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 ③ 原子燃料サイクルや原子力発電所廃止(廃炉)への対応原子力発電における使用済燃料の再処理や放射性廃棄物の処分など原子燃料サイクルに係る費用や、原子力発電施設の解体費用については、国が定める制度措置等により不確実性が低減されている。今後、制度措置の見直しなどが行われる場合、将来費用の見積額の増加や、再処理施設の稼働時期の遅延等により、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 (3) 市場動向① 電力小売市場における競争の進展当社グループでは、小売市場での厳しい競争に勝ち抜くため、料金・サービス両面における施策の拡充を推進するとともに、新市場を最大限に活用することにより、収益機会の拡大と供給コストの低減をはかっている。今後、さらに競争が進展した場合、販売電力量の大幅な減少や小売・卸販売単価の下落等により、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 ② 電力需要の変動当社グループでは、データセンターをはじめとした企業・工場等の新規立地に向けた誘致活動や、法人分野における工場の生産プロセスの電化推進、家庭分野でのサブユーザーへ新築電化率の向上に向けた営業活動等を通じて、電力需要の拡大に取り組んでいる。今後、人口減少や省エネ機器・分散型電源・蓄電池等の普及拡大、冷夏・暖冬など、経済・社会情勢や天候影響等により、電力需要が想定以上に低下すれば、設備の稼働率低下に伴う固定費の回収不足などにより、当社グループの業績は大きな影響を受ける可能性がある。 ③ 燃料調達の困難化、燃料価格・為替相場の変動当社の火力発電用燃料調達費用については、原油、石炭などの市場価格や為替相場により変動するが、長期契約や調達の多様化などを通じて、価格変動リスクとともに調達困難化リスクの抑制・分散をはかっている。今後、調達先における設備トラブルや自然災害、国際関係の緊張の高まりなどにより、安定的な燃料調達が困難となった場合や、燃料価格および為替相場が著しく変動した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。ただし、価格変動リスクについては、燃料価格および為替相場の変動を電気料金に反映させる「燃料費調整制度」の適用により、業績への影響は緩和される。 (4) 人材確保当社グループでは、電力の安定供給やカーボンニュートラルをはじめとした電気事業における各種課題への対応、成長領域での事業創出・拡大に向けて、将来の人員見通しをもとに事業運営に必要な人材の確保・育成に取り組んでいる。また、人材の定着をはかる観点から、従業員一人ひとりの人格や多様性を尊重し、能力を最大限発揮できる活力ある職場環境の整備に努めている。今後、必要な人材の確保・育成が円滑に進まない場合や多数の人材が流出した場合、持続的な事業運営に支障をきたし、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (5) 資材調達当社グループでは、原材料価格の高騰や労務費の上昇、人手不足感が続く事業環境下においても、調達価格の上昇抑制と安定的な資材調達をはかるため、取引先と対等な立場でコミュニケーションをはかり適正転嫁に努めつつ、仕様の見直し等の効率化や、製造・施工体制の確保に向けた取引先への働きかけ・早期発注等の調達施策に取り組んでいる。今後、国際的な緊張の高まり等により原材料価格が急激に上昇した場合や、人手不足によるサプライチェーンのひっ迫等により安定的な資材調達が困難となった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (6) グループ事業(電気事業以外の事業)当社グループでは、持続的な企業価値の創出に向けて、情報通信事業や国際事業を中心とした電気事業以外の事業について、その将来性や収益性を吟味しながら取り組むことにより、市場エリア・事業領域の拡大をはかっている。今後、物価変動を含む内外市場環境の急速な変化や、国際関係の緊張の高まり、進出国におけるカントリーリスクの顕在化等により、個々の事業・案件の収益が当初の見込みより大幅に下回る場合などには、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (7) 退職給付債務・費用当社グループの退職給付費用および債務は、割引率など数理計算上の前提条件に基づいて算出している。今後、金利変動に伴う割引率の変更など、数理計算上の前提条件について、大幅な見直しがある場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (8) 金利の上昇当社グループでは、電気事業に係る多額の設備投資をはじめとした資金需要に対して、固定金利による長期資金中心の調達を基本とし、金利の上昇による業績への影響を抑制するように努めている。今後、金利の上昇が長期に亘り継続する場合には、借換時の資金調達コストの増加を通じて、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (9) 設備・操業のトラブル等当社グループでは、高品質のサービスを提供するため、設備の保守・点検を着実に実施している。また、様々な自然災害リスクを想定し、最新の知見を反映した設備の安全性確保対策を適宜、適切に実施するとともに、自治体、他事業者との連携強化や復旧訓練の共同実施、災害情報発信ツールの普及拡大等にも取り組んでいる。今後、大規模な地震・津波・台風等の自然災害や設備の故障、事故等により設備の損傷や操業トラブルが発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (10) コンプライアンス当社グループでは、事業活動に関する全ての法令の遵守と、社会からの信頼と評価を得るための企業倫理の徹底をはかるため、グループ各社に「コンプライアンス推進委員会」を設置するとともに、「よんでんグループコンプライアンス推進協議会」を設置し、グループ全体でコンプライアンスを推進している。また、電気事業法上の行為規制や独占禁止法の遵守は、自由化された現行電気事業制度の根幹をなすものと認識し、教育・研修を通じた法令に対する正しい理解の浸透と、意識改革の徹底に取り組んでいる。こうした取り組みにも関わらず、法令違反や企業倫理に反した行為が発生した場合、当社グループへの社会的信用が低下し、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。 (11) サイバーセキュリティ・システムトラブル当社グループでは、増加・巧妙化するサイバー攻撃に対して、組織的・人的・物理的・技術的対策を講じ、情報セキュリティの維持・改善をはかっている。また、システムの信頼性・品質を確保するために、設備の多重化やデータのバックアップ・遠隔地保管や、システム開発・保守時のガバナンス確保に取り組んでいる。こうした取り組みにも関わらず、サイバー攻撃やシステムトラブル等により重要なシステムの停止・データ損失等が発生した場合には、事業運営に支障をきたし、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。