事業の概要
- 主力事業の概要きんえいは、主に映画館の運営とビル賃貸の2つの事業で収益を上げています。映画館事業では、シネマコンプレックス「あべのアポロシネマ」を核に、ゲームセンターも経営しており、エンターテイメントを提供することで入場料や利用料を得ています。
- 不動産賃貸事業不動産事業では、大阪市阿倍野区にある「きんえいアポロビル」をテナントビルとして貸し出し、賃料収入を得ています。また、「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務も手掛けており、駐車場経営や宝くじ売店の運営も行い、安定的な収益源としています。
- 近鉄グループとの連携親会社である近鉄グループホールディングスは、運輸、不動産、ホテル・レジャーなど多岐にわたる事業を展開しており、きんえいはその一員として、特に大阪の阿倍野エリアにおけるエンターテイメントと不動産事業を担っています。これにより、グループ全体のシナジー効果も期待できます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- シネマ・アミューズメント事業この事業は、映画館「あべのアポロシネマ」(9スクリーン)と2つのゲームセンターの経営を主軸としています。映画の興行収入やゲームセンターの利用料が主な収益源で、最新年度の売上は約17.12億円、営業利益は約2.25億円を計上しており、エンターテイメントを通じて顧客に価値を提供しています。
- 不動産事業不動産事業では、「きんえいアポロビル」のテナント賃貸、付帯する駐車場の経営、そして「あべのルシアス」の賃貸・運営管理を行っています。さらに、2店舗の宝くじ売店も経営しており、賃料収入や駐車場利用料、宝くじ販売手数料が収益の柱です。最新年度の売上は約20.59億円、営業利益は約4.46億円と、安定した収益を上げています。
- 事業規模と収益性きんえいの事業は、シネマ・アミューズメント事業と不動産事業の二本柱で構成されています。売上規模では不動産事業が約20.59億円とシネマ・アミューズメント事業の約17.12億円を上回り、営業利益も不動産事業が約4.46億円とシネマ・アミューズメント事業の約2.25億円より大きく、不動産事業が同社の稼ぎ頭であることが分かります。
2026-01 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| CinemaAmusumentBusiness | 地域 | 17 | 2 | 13.1% |
| RealEstateBusiness | 地域 | 21 | 4 | 21.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は、映画興行、ビル賃貸及び付帯事業並びに娯楽場の経営を主たる事業としております。当社の親会社は近鉄グループホールディングス株式会社であり、同社の企業集団は運輸業、不動産業、国際物流業、流通業、ホテル・レジャー業を営んでおります。また、当社は同社の子会社である近鉄不動産株式会社より、「あべのルシアス」内で「あべのアポロシネマ」用フロアの一部を賃借しております。上記を事業系統図に示すと次のとおりであります。 また、当社が経営する各セグメントの事業内容は次のとおりであり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント区分と同一であります。 (1) シネマ・アミューズメント事業シネマ・アミューズメント事業では、映画館9スクリーンで構成されるシネマコンプレックス1館とゲームセンター2店の経営を行っております。内容は次のとおりであります。 事業所名所有又は賃借の別所在地備考あべのアポロシネマ所有及び賃借大阪市阿倍野区邦・洋画封切アポロ3階ゲームセンター所 有大阪市阿倍野区 アポロ4階ゲームセンター所 有大阪市阿倍野区 (2) 不動産事業不動産事業では、大阪市阿倍野区所在のきんえいアポロビルをテナントビルとし、付帯するきんえいアポロ駐車場の経営並びに「ヴィアあべのウォーク」内に所有する店舗区画の賃貸を行うとともに、大阪市の再開発ビル「あべのルシアス」の賃貸・運営管理業務を行っております。また、宝くじ売店2店の経営を行っており、内容は次のとおりであります。 事業所名所有又は賃借の別所在地備考宝くじ売場 あべのハルカス店賃 借大阪市阿倍野区 アポロビル地下2階宝くじ売店所 有大阪市阿倍野区
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 賃料については相場に応じた適正化を進めるとしており、価格決定権は低い。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 映画館やゲームセンター、テナントビル、駐車場などの大規模な設備投資が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:映画興行の成績 / 賃貸ビルの稼働状況等 / 固定資産の減損会計適用の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
時系列データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、明確な無形資産の存在を示す情報は確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
顧客が他のサービスに乗り換える際の直接的な金銭的損失や手間は小さいと考えられます。しかし、長年の利用による慣れや、特定のサービスへの依存度によっては、わずかなスイッチング・コストが発生する可能性は否定できません。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
現時点では、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるようなネットワーク効果を持つ事業モデルであるという証拠は見当たりません。サービス提供者と顧客の間の直接的な関係性が主と考えられます。
コスト優位★☆☆☆☆
サービス業であり、規模の経済や構造的なコスト優位性を確立しているという明確な情報は確認できません。競合他社との価格競争力や効率性に関する具体的なデータが不足しています。
規模の経済★☆☆☆☆
業界内での圧倒的なシェアや、規模の最適化によるコスト優位性を示唆する情報は現時点では確認できません。主要TOPIX企業ではないことから、業界全体に対する影響力は限定的である可能性があります。
- 立地と複合施設きんえいの主要事業所は大阪市阿倍野区に集中しており、「あべのアポロシネマ」や「きんえいアポロビル」は、交通の便が良い駅直結の好立地にあります。これにより、集客力が高く、映画鑑賞からショッピング、飲食まで一箇所で楽しめる複合施設としての強みを持っています。
- 安定的な不動産収入賃貸ビル事業は、テナントからの賃料収入が主な収益源であり、映画興行収入のような変動が大きい事業と比較して、比較的安定した収益基盤を提供します。特に「きんえいアポロビル」や「あべのルシアス」といった大型商業施設の運営は、継続的なキャッシュフローを生み出す要因となります。
- 大手配給会社との連携映画興行事業では、ヒットする可能性の高い作品を上映できるよう、大手配給会社との契約体制を構築しています。これにより、作品選定のリスクを低減し、安定した集客と興行収入の確保を目指すことで、競合他社との差別化を図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
事業リスク
- 映画興行収入の変動映画の興行成績は作品の人気に大きく左右され、ヒット作が続かない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、競合する映画館が近隣に出店すると、顧客が流出し、収益が減少するリスクがあります。
- 不動産市場の変動と競合景気変動により賃貸ビルの賃料が低下したり、空室率が上昇したりする可能性があります。また、周辺の商業施設との競合激化により、テナントの売上が減少し、退去につながることで賃料収入が減少するリスクも存在します。
- 大規模災害・感染症の影響事業拠点が大阪市阿倍野区に集中しているため、地震や津波、火災などの大規模災害が発生した場合、施設に甚大な被害が生じ、事業継続が困難になる可能性があります。また、大規模感染症の発生は、臨時休館や集客減、賃料収入の減少など、業績に深刻な影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】「第2 事業の状況」「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。当社は、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社が判断したものであります。(1) 映画興行の成績映画興行の成績は、作品による差異が大きく、各作品の興行収入を予想することは常に困難を伴います。一定の成績に達しない作品が続いた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、競合エリアに映画館が出店した場合、一定数の顧客が競合館に流出するおそれがあります。当社としては、できる限り厳密な興行収入の予測を立てるとともに、大手配給会社と契約し、ヒットする可能性の高い作品を上映できる仕組みの構築に努めております。それらのヒットが見込める作品のPRに力を入れるとともに、上映スケジュールも弾力的に編成し、最大限の興行収入が得られるよう努力してまいります。(2) 賃貸ビルの稼働状況等賃貸ビル市場は、景気動向等により、既存賃貸ビルの賃料低下や空室率の上昇といった問題が生じ、賃料収入が減少する可能性があります。また、当社テナント店舗の営業エリアにおいて、同種の商品・サービスを提供する他施設の店舗との競合により、テナントの売上が減少し、ひいてはテナントが退去するおそれがあります。当社としては、適切な投資計画の実行によりビル機能を維持・向上させるとともに、ビル管理経費の節減を図る一方、賃料については相場に応じた適正化を進めてまいります。また、テナント店舗と他施設店舗との競合については、当社ビルの広告・宣伝を強化し、テナントとの共同キャンペーンを開催するなど販売促進を支援する一方、他施設と共存共栄できるテナント構成を目指しております。(3) 固定資産の減損会計適用の影響今後、当社保有資産において、興行収入や賃料等の減少、地価の大幅な下落、使用目的の変更等により減損損失が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、収益の確保に全力を傾けるとともに、周到な事業計画の策定を通じて、減損損失発生の回避に努めてまいります。(4) 情報システムの管理高度な不正アクセス等により重要な営業情報や財務情報等の破壊・流出が発生し、業務への支障や停滞を招くほか、信用失墜等による売上高の減少等が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、情報システムのハード・ソフトの適切な管理、外部からの不正アクセス等を防ぐためのファイアウォールやウイルス対策ソフト等の導入、IT統制、社員教育等により、不正アクセス等の防止を図るとともに、万一発生した場合に備え、データ等のバックアップ、迅速・適切な対応をとれる体制の整備等により、リスクの軽減に努めてまいります。(5) 個人情報の管理シネマ会員情報、顧客情報、株主情報等多くの個人情報を保有しており、システム上のトラブルや高度な不正アクセス、不適切な取扱い等により、情報漏洩が起こる可能性があり、万一、漏洩が発生した場合には、被害者に対する損害賠償や信用失墜に伴う売上高の減少等が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、情報システムの管理を適切に行うほか、個人情報の取扱いについては、取得、利用、保管等について社内ルールを設け、個人情報管理委員会を設置して管理状況を監視しております。さらに、定期的な研修会を通じて、必要以上の個人情報を取得しないなど個人情報保護に関する従業員の意識を高め、漏洩防止に努めております。 (6) 法令の改正建築基準法、消防法、ビル衛生管理法、省エネルギー法等建物管理に関する法令並びに興行場法等その他の法令の規制を受けております。これら諸法令は、常に政策目標によって改正される可能性があり、今後、特に環境政策に沿った新たな法令改正等も予想されます。その場合、改正内容によっては、追加的な改修工事の必要性やビル管理費の増加を招くことがあります。当社としては、法令に関する情報収集に努め、改正の動きが見られるときは適切な対応を検討するとともに、法令遵守を徹底するため、社内研修や内部監査を実施しております。(7) 大規模感染症の影響大規模感染症が発生した場合、臨時休館や間隔を空けた座席販売、上映予定作品の公開延期、空室率の急激な上昇と空室期間の長期化、賃料収入の減少など、大幅な業績悪化を招くおそれがあります。当社としては、コロナ禍において徹底した感染拡大予防策に取り組んだ経験を生かして、大規模感染症に対するリスクの軽減に努めてまいります。また、アポロビル及びルシアスビルにおいて経営環境の変化に対して適応力が高いテナント構成への見直しを進めてまいります。(8) 食品衛生上の問題の発生当社は、「あべのアポロシネマ」の売店において飲物、軽食、菓子等を販売しており、これらの食品から食中毒が発生した場合、損害賠償や慰謝に費用を要するほか、信用失墜による売上減少により、業績に影響が出るおそれがあります。当社としては、HACCPに沿った衛生管理体制を整えるとともに、従業員に対し食品衛生に関する教育を徹底し、食中毒の未然防止に万全を期しております。(9) 大規模災害、大規模事故の発生当社の所在する地域において、東南海・南海地震と津波、上町断層の直下型地震のリスクが予想されており、当社保有資産及び管理物件に甚大な被害を受ける可能性があります。当社の事業拠点があべの1ヵ所に集中していることから、被災状況によっては、経営上の深刻な危機に発展するおそれがあります。また、当社保有資産及び管理物件において、火災やテロが発生し、規模によっては大きな損害が生じる可能性があります。当社としては、アポロビルの耐震補強工事を2019年1月に完了しているほか、地震対策マニュアル・リスク管理マニュアルを整備するなど地震及び津波、火災やテロに備えた防災対策等を推進しております。また、定期的な防火点検・防災訓練実施のほか、従業員およびテナントを含めた地震発生時シミュレーション訓練、救命訓練を実施するなど、災害に対する意識の向上、危機管理体制の強化に努めており、お客様の安全の確保を第一に考え、災害や事故などの被害を最小限に留めるための安全対策を講じております。(10) 気候変動の影響近年の気候変動の影響を受け、大型台風や豪雨による風水害の発生リスクが高まっています。それらによる建物の破損、浸水等で施設に損害が生じるおそれがあり、業務への支障や停滞を招くことが想定されます。また、猛暑等の異常気象により空調に使用するエネルギーコストが嵩むおそれがあるほか、法令改正等による規制強化が実施されると、大規模な設備投資が必要となる可能性があります。当社としては、風水害については、起こり得る被害を想定し、随時建物の整備や対策工事を実施することにより影響の低減を図るほか、エネルギーコストの増大については、設備機器の効率的運用等によりその削減を図るとともに、国や自治体の方針に沿った環境目標を策定し、CO2削減や省エネルギーに向けて、空調機更新等の設備投資を計画的に実施しております。(11) エネルギーコストの上昇国内外の情勢変化に起因する電気料金等のエネルギーコストの上昇は、当社の利益減少の要因となります。当社としては、供給会社との価格交渉を行うとともに、ビル空調機器の計画的な更新や照明器具のLED化等による省エネルギー化を進め、費用の抑制に努めております。