9880

イノテック(9880)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 半導体関連の総合ソリューション提供
    イノテックグループは、半導体の設計から検査、さらには電子機器の開発・販売・サービスまで、幅広い事業を展開しています。特に半導体テストシステムや設計用ソフトウェアの提供を通じて、顧客企業の製品開発を多角的に支援し、収益を上げています。
  • 自社製品と受託開発の組み合わせ
    半導体テストシステムや組込みCPUボードなどの自社製品の開発・販売に加え、LSIの受託設計やソフトウェア開発も手掛けています。これにより、製品販売とサービス提供の両面から収益源を確保し、多様な顧客ニーズに対応しています。
  • グローバルな事業展開
    台湾STAr Technologies,Inc.が信頼性評価装置やプローブカードを製造・販売し、米国、中国、シンガポールなど世界各地に拠点を持ち、グローバルなサポート体制を構築しています。これにより、海外市場からの収益も重要な柱となっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • テストソリューション事業
    半導体テストシステムの開発・販売が中心で、半導体メモリー市場向けに高付加価値ソリューションを提供しています。信頼性評価装置やプローブカードの製造・販売も行い、海外向け製品販売が堅調で、国内メモリー向けテスターの需要回復が見込まれます。売上高は149.78億円で、営業利益は-3.12億円と赤字です。
  • 半導体設計関連事業
    米国ケイデンス社製半導体設計用ソフトウェアの販売・保守サービスが主要事業です。LSIの受託設計・開発やシミュレーションモデル設計開発支援も行い、国内事業は堅調ですが、海外のAI関連需要低迷の影響を受ける可能性があります。売上高は129.93億円で、営業利益は4.57億円と利益を出しています。
  • システム・サービス事業
    組込み用途向けCPUボードやBOX型コンピューターの開発・販売、モデルベース開発支援、ノイズ解析サービスなどを提供しています。キャッシュレス決済関連機器開発・販売や決済サービスも手掛け、防衛向け需要やデータセンター向け需要が好調です。売上高は140.07億円で、営業利益は18.00億円と最も利益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
TestSolutionBusiness 地域 150 -3 -2.1%
SemiconductorDesignRelatedBusiness 地域 130 5 3.5%
SystemAndServiceBusiness 地域 140 18 12.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,896 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、2026年3月31日現在において当社(イノテック株式会社)、子会社20社及び関連会社1社により構成されており、当社グループの高度なエンジニアリング力を活用し、半導体の設計、検査や電子機器に係る製商品の開発、販売及びサービスの提供を主とした事業活動を行っております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 テストソリューション事業 当社は、主に自社製品である半導体テストシステムの開発、販売を行っており、半導体メモリー市場等の顧客を中心に高付加価値のソリューションを提供しております。 当社の子会社である台湾STAr Technologies,Inc.は、信頼性評価装置やプローブカードの製造、販売を行っております。米国、中国、シンガポール等、グローバルに拠点を有しており、国内外のサポート体制を構築しております。 また、持分法適用関連会社である中国芯卓科技(浙江)有限公司は、主にプローブカードの製造・販売を行っております。半導体設計関連事業 当社は、主に米国ケイデンス社製半導体設計用(EDA)ソフトウェアの販売・保守サービスを行っており、長年の取扱い経験により得た知見をもとに質の高いサポートを提供しております。 当社の子会社については以下のとおりであります。 三栄ハイテックス株式会社は、主にLSIの受託設計・開発及び人材派遣による設計支援を行っております。同社はアナログ設計のエンジニアを多数有し、特に電源や音源関係に強みを持っております。 ジェイ・エス・シー株式会社は、自動車・半導体・農業機械などの分野において、専門性の高いソフトウェア開発を行っております。 三栄高科設計(成都)有限公司及びSANEI HYTECHS VIETNAM co., ltd.は、主にLSIや組込み用途向けソフトウェアの設計・開発受託を行っております。 株式会社モーデックは、高度なアナログモデリング技術を有し、主に電子デバイス開発に係るシミュレーションモデルの設計・開発支援を行っております。 株式会社ファイ・マイクロテックは高速アナログICの設計開発・販売を行っており、特に光通信の分野で高い技術を有しております。システム・サービス事業 当社は、主に自社製品である組込み用途向けCPUボードやBOX型コンピューターの開発、販売及びモデルベース開発支援、ノイズ解析サービス等を行っており、高い信頼性と高品質な製品、サービスを提供しております。 当社の子会社については以下のとおりであります。 アイティアクセス株式会社は、主にキャッシュレス決済関連の機器開発・販売及び決済サービス、組込み用途向けのOSや車載関連等のソフトウェア販売・保守サービス及び受託開発を行っており、自販機やデジタル家電、OA機器向け等において実績を有しております。 株式会社レグラスは、高い画像処理技術を有し、主に同技術を中心としたシステム開発、画像処理IP、ASIC、FPGA、ミドルウェアの設計を行っております。また、同技術を活かした自社製AIカメラシステムの開発、販売も行っております。 ガイオ・テクノロジー株式会社は、組込みソフト検証ツールの開発、販売、保守及びエンジニアリングサービス、技術者派遣を行っております。同社は自動車制御ソフトの分野で高い競争力を有しております。全社(共通) 当社グループにおける経営戦略の立案や、経営管理、総務人事、システム等に関するサポートを行っております。 また、米国に設立したFenox Innotech Venture Company VI, L.P.は、主に米国、南アジア、日本におけるAI、組込み、ウェブサービス等に関連する企業を中心に投資業務を行っており、当社の子会社である米国INNOTECH FRONTIER, Inc.が出資しております。 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)1.当連結会計年度より、株式会社ファイ・マイクロテックの全株式を取得したため、連結の範囲に含めております。また、台灣三榮高科技股份有限公司は清算結了したため、当連結会計年度より連結の範囲から除外しております。2.2026年4月1日付で、三栄ハイテックス株式会社は、ジェイ・エス・シー株式会社を吸収合併いたしました。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高度なエンジニアリング力、半導体テストシステムや設計用ソフトウェアの開発・販売ノウハウ。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
会社が挙げる主要リスク:特定の顧客や業界への依存 / 人財確保に関するリスク / 自然災害や地政学的リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

イノテックは特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、あるいは規制ライセンスによる明確な無形資産の優位性は確認できない。事業内容は受託開発や半導体・電子部品の販売が中心であり、これらは一般的に模倣可能性が高い。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客との長期的な取引関係や、特定のプロジェクトにおける深い技術的関与は存在する可能性がある。しかし、顧客が競合他社へ乗り換える際の直接的な金銭的損失や、システム移行の複雑さが極めて大きいとは言えず、スイッチング・コストは限定的と判断される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

イノテックの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるようなネットワーク効果を生み出す構造ではない。受託開発や部品販売は、個々の取引の積み重ねであり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

部品販売においては、仕入れルートや販売チャネルの効率化によるコスト競争力が一部存在する可能性はある。しかし、受託開発においては、人件費や研究開発費がコストの大部分を占め、構造的なコスト優位性を確立しているとは考えにくい。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電気機器業界において、イノテックは中堅企業であり、一定の事業規模を有している。特に半導体・電子部品の販売においては、仕入れ量に応じた価格交渉力や、物流網の効率化といった規模の経済性が一部働く可能性がある。

  • 高度なエンジニアリング力と技術力
    イノテックグループは、半導体設計、検査、電子機器開発における高度なエンジニアリング力を強みとしています。特にアナログ設計や画像処理、光通信分野で専門性の高い技術者を有し、顧客に高付加価値のソリューションを提供できる点が競争優位性となっています。
  • 特定分野における専門性と実績
    半導体メモリー向けテストシステムや、ケイデンス社製半導体設計用ソフトウェアの販売・保守サービスにおいて長年の経験と実績があります。また、自動車制御ソフト検証ツールやキャッシュレス決済関連機器開発など、特定の市場で高い競争力を持つ子会社を擁しています。
  • 幅広い事業領域と顧客基盤
    半導体から自動車、農業機械、防衛、デジタル家電まで多岐にわたる業界に製品やサービスを提供しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散しつつ、多様な顧客基盤を通じて安定的な事業運営を図れる可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • ROE8%以上を目指す資本効率性重視
    中期経営計画では、安定的にROE(自己資本利益率)8%を上回り、10%を目指すことを最大の目標としています。これは、株主価値向上を強く意識した経営姿勢を示しており、資本コストを上回る効率的な経営を目指す方針です。
  • 営業利益率向上と事業ポートフォリオ最適化
    自社製品比率の向上とメーカー機能の強化により、営業利益率の向上を図ります。また、成長分野への経営資源の再配分やグループ内組織再編、事業撤退も視野に入れ、事業ポートフォリオを最適化することで、採算性と成長性のさらなる向上を目指します。
  • 業績の安定性向上とストック型ビジネス強化
    半導体業界への高い依存度を課題と認識し、特定業界・顧客への依存からの脱却を目指します。製品ラインナップの拡充や新規顧客開拓に加え、定期的な収入が見込めるストック型ビジネス(例:保守サービス、クラウド決済サービス)の強化を通じて、業績の安定化を図る方針です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは、エンジニアリングをコアとしたトータルソリューションプロバイダーとして、顧客企業が求める多様なニーズにお応えすることをビジネスとしております。当社グループの基本方針として、以下の「我々が目指すもの」を常に念頭に置いた企業活動を行っております。「我々が目指すもの」・エレクトロニクスビジネスを通じて、人々の生活を豊かで快適なものにし、「未来社会に貢献」する・創造力を駆使、携わるエレクトロニクス業界の技術の進歩に寄与し、「不可欠な存在」になる・我々の真の事業は「問題を解決」することであり、顧客に満足いただく労苦を惜しまない・先端技術に挑戦し続ける「パイオニア」になる・創造力を発揮できる会社の仕組みづくりに心血を注ぐ、「誇りの持てる会社を実現」する ② ビジョン、方針「未来を変えテック、イノテック ~Innovation Technology~」社名の由来でもあるInnovationとTechnologyを経営の根幹に据え、経営理念のひとつである「未来社会に貢献する」という命題にチャレンジいたします。革新的な技術により未来を変えていくことで持続可能な社会の実現のために不可欠な存在となることを目指します。そのために、以下のミッションに取り組んでまいります。・最先端技術と人を繋ぎ、豊かで快適な未来社会に貢献する・顧客に寄り添い、ともに課題を解決する・イノテックならではの付加価値の提供を目指す (2)経営戦略等当社グループは2024年3月21日に2024年度から2026年度までの中期経営計画(以下「中計」という。)を公表いたしました。中計では、資本コストを上回る資本効率性と株価/企業価値の向上を意識した目標設定が肝要と考えており、ROEに関して安定的に8%を上回る水準を達成するとともに10%を目指すことを最大の目標とし、以下の戦略に取り組んでまいります。当社グループ共通の事業戦略・営業利益率の向上・経営資源の再配分による事業ポートフォリオの最適化・業績の安定性向上各事業セグメントの事業戦略・テストソリューション事業 製品ポートフォリオの拡充と最適化・半導体設計関連事業 グループ経営の基盤を固める強固な安定収益の拡大・システム・サービス事業 マスカスタマイゼーションの推進 (3)経営環境当社グループが参画する半導体/エレクトロニクス業界を取り巻く事業環境は、AIの本格的な普及やデジタル化の進展を背景に、先端分野を中心として持続的な成長が見込まれております。また、日本政府による半導体産業への支援や海外企業の進出は、国内産業基盤の中長期的な強化に繋がるものと期待されます。一方、地政学的リスクの長期化や経済安全保障に係る政策動向、為替変動や部材調達を巡る不確実性の高まりなど、事業環境の不透明感は引き続き高い状況にあります。このような環境下において、当社グループは事業機会を的確に捉えるとともに、リスクへの備えを強化し、持続的な成長を実現していくことが重要な経営課題であると認識しております。翌連結会計年度における当社グループの事業活動の見通しについては以下のとおりであります。「テストソリューション事業」自社製テスター事業においては、引き続き海外向け製品の販売が堅調に推移することが見込まれるほか、市況の好転により国内メモリー向けテスターについても需要が大きく回復するものと予想されます。一方、信頼性評価装置やプローブカード事業は、AI関連需要を背景にプローブカード事業が引き続き好調に推移すると見込まれるものの、研究開発への注力により利益面では減益となる見通しであります。「半導体設計関連事業」EDAソフトウェアの販売においては、複数の大型契約更新に注力するほか、引き続きシステム製品向けツールの拡販に取り組むことにより増収となる見込みです。また、LSI設計受託は、海外におけるAI関連事業の需要低迷が予想されるものの、国内事業は堅調に推移するものと見込まれます。シミュレーションモデル設計開発支援事業では、研究開発プロジェクトの受託が好調に推移し、業績に貢献するものと期待されます。「システム・サービス事業」CPUボードやBOX型コンピューターなどの組込み向け製品においては、防衛向け需要が引き続き高いことに加え、自社ブランド製品である「INNINGS」のデータセンター向け需要拡大により、好調が継続するものと見込まれます。また、決済端末におけるクラウド決済サービスによる安定した収入が見込まれるほか、セキュリティ関連事業の立ち上げによる収益への貢献が期待されます。一方、自動車業界の投資抑制により、車載関連の受託や組込みソフト検証ツール及び検証サービスは一定程度の影響を受けるものと予想されます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題中計において掲げた上記目標を実現するため、当社グループは以下の施策に取り組んでまいります。 ①事業戦略当社グループ全体として、以下の3つの戦略に取り組んでまいります。 a.営業利益率の向上ROE等の向上には、第一に売上高営業利益率をはじめとした本業の採算向上が求められます。当社グループは自社製品比率の向上/メーカー化により利益率の向上を図ってまいりましたが、さらに付加価値の高い製品やサービスの提供を目指してまいります。 b.経営資源の再配分による事業ポートフォリオの最適化当社グループの事業の中で注力分野、成長分野を見定め、経営資源の再配分を検討し、グループ内の組織再編や事業撤退を含め、事業ポートフォリオを今一度見直し、採算性や成長性のさらなる向上が実現できるものと考えております。 c.業績の安定性向上半導体業界への売上比率の高い当社グループにとって業績の安定性向上は、資本コストの低下にも繋がる重要なテーマと捉えております。特定業界、特定顧客依存からの脱却のため、製品等の充実を図るとともに、定期的に収入が見込めるストック型ビジネスの強化にも取り組む方針であります。これら当社グループ全体の事業戦略実現のため、各事業セグメントにおいては以下の戦略を中心に事業を発展させていく計画であります。 「テストソリューション事業 ~製品ポートフォリオの拡充と最適化~」テストソリューション事業は、特定顧客への依存や収益変動の大きさが課題となっております。引き続きNANDフラッシュメモリー向けテスターを主軸としながら、CMOSイメージセンサーやDRAMなど他のデバイス向けテスターへの展開や、テストシステムの一部を担う機能の提供(後工程用検査ボードなど)に事業範囲を広げてまいります。連結子会社のSTAr Technologies, Inc.は、強みであり比較的安定した収益が見込めるファウンドリ向け信頼性評価装置や研究開発用プローブカードに経営資源を集中するとともに、先端プロセスに対応するMEMS型プローブカードや高周波、化合物半導体、パワー半導体など成長性の高い分野への展開を進めてまいります。 「半導体設計関連事業 ~グループ経営の基盤を固める強固な安定収益~」半導体設計関連事業は、安定的な収益が見込める現在のビジネスモデルをベースに、さらなる成長や収益性の向上を目指し、事業領域を拡大してまいります。米国ケイデンス社のEDAソフトウェアや各種シミュレーション/解析ツールを駆使し、従来のIC設計から基板設計やシステム製品の設計に範囲を広げ、効率的な設計開発をサポートする体制を目指してまいります。さらに、ツールの提供にとどまらず、連結子会社である三栄ハイテックス株式会社のLSI設計受託や株式会社モーデックのシミュレーションモデル開発、新規連結子会社である株式会社ファイ・マイクロテックのシリコンフォトニクスや光電融合技術などと連携し設計自体をサポートするサービスの提供を推進するとともに、ターンキーの分野にも事業を拡大してまいります。 「システム・サービス事業 ~マスカスタマイゼーション~」システム・サービス事業は、ハード、ソフト、コンサルなど様々な形で顧客の製品への付加価値提供を目指しております。顧客ニーズを的確に捉えたパーソナライズドサービスを念頭に、BtoB分野における「マスカスタマイゼーション」を基本的な戦略として掲げ、ビジネス拡大を行ってまいります。キャッシュレス決済端末、エッジコンピューティング、画像処理など特徴的な技術により、イノテックらしく顧客満足度の高いソリューション提供に尽力してまいります。また、決済端末のサービス収入のようなストック型ビジネスの拡大にも注力してまいります。 また、事業セグメントを超えたシナジーとしてシミュレーションプラットフォームの活用を目指してまいります。半導体設計や自動車開発の場で、当社グループの事業セグメントを跨ぐ形で強みとなっているのが、シミュレーション/解析、検証のためのツールやコンサルティングサービスです。デジタルツインが注目されるなか、当社の提供するシミュレーション関連の製品やサービスが、顧客の開発効率の改善や製品付加価値の向上に資することを目指し、ノウハウの蓄積を進めてまいります。 ②資本政策2018年2月に公表した「イノテックグループの資本政策に関する基本方針」を中計においても踏襲し、ROE目標の実現や株主還元の充実に引き続き注力するため、以下に掲げる具体的な数値の目安や施策を念頭に推進してまいります。・D/Eレシオ0.5倍以下・現預金保有は月商の2か月以内・配当性向は50%程度・取引銀行との政策保有株式の見直し・在庫水準の適正化と運転資金管理 なお、取引銀行との政策保有株式については、当連結会計年度において全銘柄を売却いたしました。 ③サステナビリティ当社グループでは「ヒューマンキャピタルマネジメント」、「サプライチェーンマネジメント」、「エレクトロニクス技術を通じた社会課題の解決」、「社会との共生と持続可能な未来への貢献」、「経営基盤の整備」の5つのマテリアリティを特定し、それぞれにKPIを設定、開示しております。ヒューマンキャピタルマネジメントに関しては、ダイバーシティの推進に加え、モチベーション向上のための報酬制度見直しや福利厚生の充実策を段階的に講じております。女性管理職については中計期間中の2025年度に5%、2030年度に10%とすることを目標として掲げており、2025年度(当連結会計年度)は5.3%となりました。気候変動への対応については、2050年までにScope1・2の温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標達成に向け、施策の見直しを行ってまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等中計では、資本コストを上回る資本効率性と株価/企業価値の向上のため、ROEに関して安定的に8%を上回る水準を達成するとともに10%を目指すことを最大の数値目標としております。また、「資本政策に関する基本方針」については、中計においても踏襲する方針としております。当社グループが中計において掲げた主な数値目標は以下のとおりであります。・自己資本当期純利益率(ROE):10%を目指す(8%以上を維持)・投下資本利益率(ROIC):8%を目指す(6%以上を維持)・負債資本倍率(D/Eレシオ):財務健全性維持と機動的な成長投資を図るため、0.5倍を上限とする・配当性向:連結配当性向30%を下回らないこととし、急激な業績変化等が起こらなければ50%程度を目安とする。また、自己株式取得を機動的に行い、総還元性向を高め、自己資本額を適正に保つ 中計期間における実績は次のとおりであります。 中計目標2024年度(第39期)2025年度(第40期)ROE8%以上4.8%15.9%ROIC6%以上3.4%6.4%D/Eレシオ0.5倍以下0.38倍0.19倍配当性向30%以上78.2%39.0%(注)1.ROEについて、2025年度は本社土地及び建物等の固定資産売却益を計上したため、2024年度に比べ数値が高くなっております。なお、当該売却益の影響を除いた場合のROEは8.4%であります。2.2025年度の配当性向については、2026年6月25日開催予定の定時株主総会において決議がなされた場合の数値であります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは、エンジニアリングをコアとしたトータルソリューションプロバイダーとして、顧客企業が求める多様なニーズにお応えすることをビジネスとしております。当社グループの基本方針として、以下の「我々が目指すもの」を常に念頭に置いた企業活動を行っております。「我々が目指すもの」・エレクトロニクスビジネスを通じて、人々の生活を豊かで快適なものにし、「未来社会に貢献」する・創造力を駆使、携わるエレクトロニクス業界の技術の進歩に寄与し、「不可欠な存在」になる・我々の真の事業は「問題を解決」することであり、顧客に満足いただく労苦を惜しまない・先端技術に挑戦し続ける「パイオニア」になる・創造力を発揮できる会社の仕組みづくりに心血を注ぐ、「誇りの持てる会社を実現」する ② ビジョン、方針「未来を変えテック、イノテック ~Innovation Technology~」社名の由来でもあるInnovationとTechnologyを経営の根幹に据え、経営理念のひとつである「未来社会に貢献する」という命題にチャレンジいたします。革新的な技術により未来を変えていくことで持続可能な社会の実現のために不可欠な存在となることを目指します。そのために、以下のミッションに取り組んでまいります。・最先端技術と人を繋ぎ、豊かで快適な未来社会に貢献する・顧客に寄り添い、ともに課題を解決する・イノテックならではの付加価値の提供を目指す (2)経営戦略等当社グループは2024年3月21日に2024年度から2026年度までの中期経営計画(以下「中計」という。)を公表いたしました。中計では、資本コストを上回る資本効率性と株価/企業価値の向上を意識した目標設定が肝要と考えており、ROEに関して安定的に8%を上回る水準を達成するとともに10%を目指すことを最大の目標とし、以下の戦略に取り組んでまいります。当社グループ共通の事業戦略・営業利益率の向上・経営資源の再配分による事業ポートフォリオの最適化・業績の安定性向上各事業セグメントの事業戦略・テストソリューション事業 製品ポートフォリオの拡充と最適化・半導体設計関連事業 グループ経営の基盤を固める強固な安定収益の拡大・システム・サービス事業 マスカスタマイゼーションの推進 (3)経営環境当社グループが参画する半導体/エレクトロニクス業界を取り巻く事業環境は、AIの本格的な普及やデジタル化の進展を背景に、先端分野を中心として持続的な成長が見込まれております。また、日本政府による半導体産業への支援や海外企業の進出は、国内産業基盤の中長期的な強化に繋がるものと期待されます。一方、地政学的リスクの長期化や経済安全保障に係る政策動向、為替変動や部材調達を巡る不確実性の高まりなど、事業環境の不透明感は引き続き高い状況にあります。このような環境下において、当社グループは事業機会を的確に捉えるとともに、リスクへの備えを強化し、持続的な成長を実現していくことが重要な経営課題であると認識しております。翌連結会計年度における当社グループの事業活動の見通しについては以下のとおりであります。「テストソリューション事業」自社製テスター事業においては、引き続き海外向け製品の販売が堅調に推移することが見込まれるほか、市況の好転により国内メモリー向けテスターについても需要が大きく回復するものと予想されます。一方、信頼性評価装置やプローブカード事業は、AI関連需要を背景にプローブカード事業が引き続き好調に推移すると見込まれるものの、研究開発への注力により利益面では減益となる見通しであります。「半導体設計関連事業」EDAソフトウェアの販売においては、複数の大型契約更新に注力するほか、引き続きシステム製品向けツールの拡販に取り組むことにより増収となる見込みです。また、LSI設計受託は、海外におけるAI関連事業の需要低迷が予想されるものの、国内事業は堅調に推移するものと見込まれます。シミュレーションモデル設計開発支援事業では、研究開発プロジェクトの受託が好調に推移し、業績に貢献するものと期待されます。「システム・サービス事業」CPUボードやBOX型コンピューターなどの組込み向け製品においては、防衛向け需要が引き続き高いことに加え、自社ブランド製品である「INNINGS」のデータセンター向け需要拡大により、好調が継続するものと見込まれます。また、決済端末におけるクラウド決済サービスによる安定した収入が見込まれるほか、セキュリティ関連事業の立ち上げによる収益への貢献が期待されます。一方、自動車業界の投資抑制により、車載関連の受託や組込みソフト検証ツール及び検証サービスは一定程度の影響を受けるものと予想されます。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題中計において掲げた上記目標を実現するため、当社グループは以下の施策に取り組んでまいります。 ①事業戦略当社グループ全体として、以下の3つの戦略に取り組んでまいります。 a.営業利益率の向上ROE等の向上には、第一に売上高営業利益率をはじめとした本業の採算向上が求められます。当社グループは自社製品比率の向上/メーカー化により利益率の向上を図ってまいりましたが、さらに付加価値の高い製品やサービスの提供を目指してまいります。 b.経営資源の再配分による事業ポートフォリオの最適化当社グループの事業の中で注力分野、成長分野を見定め、経営資源の再配分を検討し、グループ内の組織再編や事業撤退を含め、事業ポートフォリオを今一度見直し、採算性や成長性のさらなる向上が実現できるものと考えております。 c.業績の安定性向上半導体業界への売上比率の高い当社グループにとって業績の安定性向上は、資本コストの低下にも繋がる重要なテーマと捉えております。特定業界、特定顧客依存からの脱却のため、製品等の充実を図るとともに、定期的に収入が見込めるストック型ビジネスの強化にも取り組む方針であります。これら当社グループ全体の事業戦略実現のため、各事業セグメントにおいては以下の戦略を中心に事業を発展させていく計画であります。 「テストソリューション事業 ~製品ポートフォリオの拡充と最適化~」テストソリューション事業は、特定顧客への依存や収益変動の大きさが課題となっております。引き続きNANDフラッシュメモリー向けテスターを主軸としながら、CMOSイメージセンサーやDRAMなど他のデバイス向けテスターへの展開や、テストシステムの一部を担う機能の提供(後工程用検査ボードなど)に事業範囲を広げてまいります。連結子会社のSTAr Technologies, Inc.は、強みであり比較的安定した収益が見込めるファウンドリ向け信頼性評価装置や研究開発用プローブカードに経営資源を集中するとともに、先端プロセスに対応するMEMS型プローブカードや高周波、化合物半導体、パワー半導体など成長性の高い分野への展開を進めてまいります。 「半導体設計関連事業 ~グループ経営の基盤を固める強固な安定収益~」半導体設計関連事業は、安定的な収益が見込める現在のビジネスモデルをベースに、さらなる成長や収益性の向上を目指し、事業領域を拡大してまいります。米国ケイデンス社のEDAソフトウェアや各種シミュレーション/解析ツールを駆使し、従来のIC設計から基板設計やシステム製品の設計に範囲を広げ、効率的な設計開発をサポートする体制を目指してまいります。さらに、ツールの提供にとどまらず、連結子会社である三栄ハイテックス株式会社のLSI設計受託や株式会社モーデックのシミュレーションモデル開発、新規連結子会社である株式会社ファイ・マイクロテックのシリコンフォトニクスや光電融合技術などと連携し設計自体をサポートするサービスの提供を推進するとともに、ターンキーの分野にも事業を拡大してまいります。 「システム・サービス事業 ~マスカスタマイゼーション~」システム・サービス事業は、ハード、ソフト、コンサルなど様々な形で顧客の製品への付加価値提供を目指しております。顧客ニーズを的確に捉えたパーソナライズドサービスを念頭に、BtoB分野における「マスカスタマイゼーション」を基本的な戦略として掲げ、ビジネス拡大を行ってまいります。キャッシュレス決済端末、エッジコンピューティング、画像処理など特徴的な技術により、イノテックらしく顧客満足度の高いソリューション提供に尽力してまいります。また、決済端末のサービス収入のようなストック型ビジネスの拡大にも注力してまいります。 また、事業セグメントを超えたシナジーとしてシミュレーションプラットフォームの活用を目指してまいります。半導体設計や自動車開発の場で、当社グループの事業セグメントを跨ぐ形で強みとなっているのが、シミュレーション/解析、検証のためのツールやコンサルティングサービスです。デジタルツインが注目されるなか、当社の提供するシミュレーション関連の製品やサービスが、顧客の開発効率の改善や製品付加価値の向上に資することを目指し、ノウハウの蓄積を進めてまいります。 ②資本政策2018年2月に公表した「イノテックグループの資本政策に関する基本方針」を中計においても踏襲し、ROE目標の実現や株主還元の充実に引き続き注力するため、以下に掲げる具体的な数値の目安や施策を念頭に推進してまいります。・D/Eレシオ0.5倍以下・現預金保有は月商の2か月以内・配当性向は50%程度・取引銀行との政策保有株式の見直し・在庫水準の適正化と運転資金管理 なお、取引銀行との政策保有株式については、当連結会計年度において全銘柄を売却いたしました。 ③サステナビリティ当社グループでは「ヒューマンキャピタルマネジメント」、「サプライチェーンマネジメント」、「エレクトロニクス技術を通じた社会課題の解決」、「社会との共生と持続可能な未来への貢献」、「経営基盤の整備」の5つのマテリアリティを特定し、それぞれにKPIを設定、開示しております。ヒューマンキャピタルマネジメントに関しては、ダイバーシティの推進に加え、モチベーション向上のための報酬制度見直しや福利厚生の充実策を段階的に講じております。女性管理職については中計期間中の2025年度に5%、2030年度に10%とすることを目標として掲げており、2025年度(当連結会計年度)は5.3%となりました。気候変動への対応については、2050年までにScope1・2の温室効果ガス排出量を実質ゼロにするという目標達成に向け、施策の見直しを行ってまいります。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等中計では、資本コストを上回る資本効率性と株価/企業価値の向上のため、ROEに関して安定的に8%を上回る水準を達成するとともに10%を目指すことを最大の数値目標としております。また、「資本政策に関する基本方針」については、中計においても踏襲する方針としております。当社グループが中計において掲げた主な数値目標は以下のとおりであります。・自己資本当期純利益率(ROE):10%を目指す(8%以上を維持)・投下資本利益率(ROIC):8%を目指す(6%以上を維持)・負債資本倍率(D/Eレシオ):財務健全性維持と機動的な成長投資を図るため、0.5倍を上限とする・配当性向:連結配当性向30%を下回らないこととし、急激な業績変化等が起こらなければ50%程度を目安とする。また、自己株式取得を機動的に行い、総還元性向を高め、自己資本額を適正に保つ 中計期間における実績は次のとおりであります。 中計目標2024年度(第39期)2025年度(第40期)ROE8%以上4.8%15.9%ROIC6%以上3.4%6.4%D/Eレシオ0.5倍以下0.38倍0.19倍配当性向30%以上78.2%39.0%(注)1.ROEについて、2025年度は本社土地及び建物等の固定資産売却益を計上したため、2024年度に比べ数値が高くなっております。なお、当該売却益の影響を除いた場合のROEは8.4%であります。2.2025年度の配当性向については、2026年6月25日開催予定の定時株主総会において決議がなされた場合の数値であります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ①財政状態の状況当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産が48,048百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,040百万円増加しました。一方、負債は20,934百万円となり、前連結会計年度末に比べ59百万円増加しました。また、純資産は27,113百万円となり、前連結会計年度末に比べ980百万円増加しました。 ②経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の関税政策や対中関係の悪化による影響が一部にみられるものの、雇用・所得環境の改善や政府の物価高対策、企業収益の底堅さを背景に、個人消費や設備投資が堅調に推移するなど、緩やかな回復基調が継続しました。一方、先行きについては、中東情勢の緊迫化による資源価格の上昇が個人消費や企業の生産活動に及ぼす影響が懸念されるほか、米国の通商政策への対応や対中関係の停滞など、依然として不透明な状況が続くものと見込まれます。このような状況の下、当社グループにおける当連結会計年度の業績につきましては、システム・サービス事業が利益面では前期実績に及ばなかったものの、テストソリューション事業が大幅に改善したことや半導体設計関連事業が堅調に推移したことなどから、売上高46,737百万円(前期比11.3%増)、営業利益3,108百万円(同64.7%増)、経常利益2,912百万円(同66.0%増)となりました。また、特別利益として固定資産売却益2,911百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益4,111百万円(同242.6%増)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、財務活動によって7,952百万円(前期比135.1%増)を使用した一方、営業活動によって4,058百万円(同137.1%増)、投資活動によって5,792百万円(前期は410百万円の使用)の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)を得た結果、当社グループの当連結会計年度末における資金の残高は、前連結会計年度に比べ1,942百万円増加し、8,282百万円となりました。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)テストソリューション事業(千円)11,724,884132.66半導体設計関連事業(千円)2,856,469103.40システム・サービス事業(千円)8,352,863100.48合計(千円)22,934,218115.17(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.一部の自社製品については、社外へ委託生産を行っており、上表の金額は外部委託先からの仕入価格を基準に記載しております。 b.商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)テストソリューション事業(千円)4,021757.17半導体設計関連事業(千円)7,680,720105.06システム・サービス事業(千円)2,251,010107.62合計(千円)9,935,752105.67(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 c.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)テストソリューション事業21,090,343151.465,574,503189.54半導体設計関連事業17,387,369156.5516,027,838129.57システム・サービス事業16,248,197109.257,883,058127.43合計54,725,910137.1429,485,400137.16(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 d.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)テストソリューション事業(千円)18,456,906123.23半導体設計関連事業(千円)13,729,422105.67システム・サービス事業(千円)14,551,403103.89合計(千円)46,737,733111.34(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容a.財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、34,835百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,123百万円増加しました。これは主に、現金及び預金や売掛金が増加したことによるものであります。なお、現金及び預金の増加要因については「②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載のとおりであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、13,212百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,083百万円減少しました。これは主に、不動産の売却により土地並びに建物及び構築物が減少したことや、政策保有株式の売却により投資有価証券が減少したことによるものであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、19,063百万円となり、前連結会計年度末に比べ103百万円減少しました。これは主に、未払法人税等や前受金が増加した一方、短期借入金を返済したことによるものであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,871百万円となり、前連結会計年度末に比べ162百万円増加しました。これは主に、長期借入金が増加したことによるものであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、27,113百万円となり、前連結会計年度末に比べ980百万円増加しました。これは主に、自己株式を取得した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は54.8%となり、前連結会計年度末に比べ0.7ポイント増加しております。 b.経営成績(売上高、売上原価、販売費及び一般管理費)当連結会計年度の売上高は、メモリー向けテスターの販売が大幅に増加したことに加え、半導体設計用(EDA)ソフトウェアや自社製CPUボード等の組込み製品が堅調に推移したことから46,737百万円となり、前連結会計年度に比べ11.3%増加しました。売上原価率は、自社製品の売上増や前連結会計年度に行ったテストソリューション事業におけるプローブカード事業の一部譲渡などにより収益性が改善したことから、前連結会計年度に比べ0.4ポイント低下し、69.5%となりました。販売費及び一般管理費は、業績の向上や業容拡大に伴う従業員賞与や外注費用の増加などにより、前連結会計年度に比べ3.5%増加し、11,137百万円となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ64.7%増加し、3,108百万円となりました。 報告セグメント別の経営成績は次のとおりであります。〔テストソリューション事業〕テストソリューション事業は、半導体メモリー市場等の顧客を中心に当社グループのエンジニアリング力を活かし、高付加価値製品の提供に注力するとともに、顧客ニーズに対応した製品の開発やメモリー以外の周辺ソリューションの拡大に積極的に取り組んでまいりました。自社製テストシステムは、海外向けの新製品販売が大幅に伸長したことに加え、国内向けメモリーテスターの需要が回復し増収となりました。台湾のSTAr Technologies, Inc.は、プローブカード及び信頼性評価装置の販売が堅調に推移したほか、前連結会計年度にプローブカード事業の一部を譲渡したことなどによる販売費及び一般管理費の減少も寄与し、増収増益となりました。その結果、当事業の売上高は18,456百万円(前期比23.2%増)、セグメント利益は1,190百万円(前期はセグメント損失312百万円)となりました。 〔半導体設計関連事業〕半導体設計関連事業は、関連サービスの強化や新規顧客の開拓、既存顧客との関係強化など積極的な営業活動を行い、売上拡大及び収益の安定化に努めてまいりました。主力商品である半導体設計用(EDA)ソフトウェアについては、既存顧客との長期契約や新規顧客開拓が概ね順調に進捗したことなどにより堅調に推移いたしました。三栄ハイテックス株式会社のLSI設計受託ビジネスは、ベトナム子会社におけるAI関連事業の需要が減少したものの、国内の半導体関連事業において、新規顧客からの受注や自社製IPの販売が伸長したことなどにより増収増益となりました。株式会社モーデックのシミュレーションモデル製品販売や設計支援サービスも半導体や自動車関連の新規顧客向け販売が増加したことなどにより増収となりました。その結果、当事業の売上高は13,729百万円(前期比5.7%増)、セグメント利益は656百万円(同43.6%増)となりました。 〔システム・サービス事業〕システム・サービス事業は、当社グループのエンジニアリング力を活かし、特徴ある製品の開発やサービスの提供に注力するとともに、展示会やウェブを活用し新規顧客の獲得を図るなど積極的な営業活動を行ってまいりました。自社製CPUボードやBOX型コンピューターなどの組込み製品は、主に社会インフラや防衛・船舶向けが伸長し増収となりました。アイティアクセス株式会社は、決済システムのサービス収入や車載向けソフトウェア関連の受託開発が堅調に推移したことなどにより増収増益となりました。ガイオ・テクノロジー株式会社の車載向け組込みソフト検証ツール販売及びエンジニアリングサービスは、自動車関連の需要が減速している影響により、検証ツール販売、エンジニアリングサービスが共に伸び悩んだことや、新規受注を見込んだ外注費が一時的に過大となったことなどにより減収減益となりました。株式会社レグラスは、AIカメラシステムの販売が概ね前期並みに推移したことや、画像処理関連の受託開発が順調に進捗したことなどにより収益性が改善しました。その結果、当事業の売上高は14,551百万円(前期比3.9%増)、セグメント利益は1,748百万円(同2.8%減)となりました。 (営業外損益)当連結会計年度の不動産賃貸料は、テナントの入居率をほぼ維持できたものの484百万円となり、前連結会計年度に比べ1.7%減少しました。一方、不動産賃貸費用は、本社ビル維持管理費の減少などにより前連結会計年度に比べ5.0%減少し345百万円となりました。また、主に債権債務の評価替えによる為替差益を計上したことなどから、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ66.0%増加し、2,912百万円となりました。(特別損益)当連結会計年度の特別利益は、本社ビルの売却に伴う固定資産売却益や政策保有株式の売却による投資有価証券売却益を計上したことなどにより3,349百万円となりました。一方、特別損失は、当社において固定資産売却損を計上したことにより109百万円となりました。この結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ204.8%増加し、6,152百万円となりました。(法人税等)当連結会計年度の法人税等は、主に当社の業績が改善したことや固定資産売却益を計上したことなどから、前連結会計年度に比べ173.9%増加し、1,955百万円となりました。この結果、当期純利益は、前連結会計年度に比べ221.8%増加し、4,196百万円となりました。また、法人税等の税金等調整前当期純利益に対する比率は31.8%となり、前連結会計年度に比べ3.6ポイント減少しました。(非支配株主に帰属する当期純損益)当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ18.5%減少し、84百万円となりました。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ242.6%増加し、4,111百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当社グループの当連結会計年度末における資金の残高は、前連結会計年度末に比べ1,942百万円増加し、8,282百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は4,058百万円(前期比137.1%増)となりました。これは主に、有形固定資産の売却益を2,802百万円計上し、売上債権が2,225百万円増加したものの、税金等調整前当期純利益6,152百万円や減価償却費1,290百万円を計上したことに加え、前受金が2,041百万円増加したことなどにより資金を得たためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動の結果得られた資金は5,792百万円(前期は410百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得に844百万円、無形固定資産の取得に594百万円を使用したものの、有形固定資産の売却により7,172百万円の資金を得たことなどによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は7,952百万円(前期比135.1%増)となりました。これは主に、短期借入金の返済に5,361百万円、自己株式の取得に2,117百万円の資金を使用したことなどによるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品や原材料等の仕入代金や販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は経常的に発生するものではありませんが、生産設備を有する一部の子会社の設備投資や事業買収に係る費用等があります。これらの資金需要に対しては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を使用し、不足分について金融機関からの借入などによる調達を実施することとしております。長期借入金や社債などの長期資金の調達につきましては、金利動向などの調達環境を考慮の上、調達規模や調達手段を適宜判断して実施することとしております。また、自己株式の取得につきましては、「資本政策に関する基本方針」に基づき、実行の是非を判断することとしております。 ③経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等「第2 事業の状況、1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。 ④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準により作成されております。連結財務諸表の作成に当たって、経営者が採用した会計基準や、資産・負債及び収益・費用の計上並びに開示に影響を与える見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性により、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 特定顧客・業界への高い依存度
    テストソリューション事業の主力製品は特定の半導体メモリー製造企業に依存しており、半導体市場の変動や顧客の設備投資抑制、業界再編が売上や利益に大きな影響を与える可能性があります。また、システム・サービス事業や半導体設計関連事業は国内自動車メーカーへの依存度が高く、EV化の遅れや業界再編がリスクとなります。
  • 人材確保と技術流出のリスク
    技術革新が激しい半導体・エレクトロニクス業界において、高度な技術力を持つ人材の確保と育成は不可欠です。技術者の獲得競争が激化する中で、十分な技術者を採用できない場合や優秀な人材が流出した場合、事業計画の遂行や将来の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 地政学的リスクと自然災害
    日本だけでなくアジアや北米でも事業を展開しており、地政学的リスクの顕在化、地震や台風などの自然災害、感染症の世界的流行が発生した場合、事業活動の制約、市場環境の悪化、部材調達困難、従業員の安全確保などが生じ、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,017 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、以下のリスクに対応するため「リスク管理規程」を整備するとともに、代表取締役社長執行役員が委員長を務める「リスク管理委員会」を設置することにより業務遂行上のリスクの適切な管理や未然防止を図っております。リスク管理委員会は、リスク管理基本方針の立案やリスク情報の収集、抽出されたリスクの分析・評価(重要性の判断)、各部門における業務遂行上のリスク管理の監督等を行っております。複数の部門に係る重要度の高いリスクについては、各種委員会や事務局とも連携し、全社横断的なリスク対策を推進しております。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)特定取引先や業界への依存について①特定の顧客への依存 テストソリューション事業における主力製品である半導体メモリー向け自社製テストシステムの販売事業の顧客は、特定の半導体メモリー製造企業であり、当該セグメントの売上高に占める主要顧客への依存度が高い水準となっております。 当社グループが2024年3月に公表した2024年度から2026年度までの中期経営計画(以下「中計」という。)では、事業戦略の1つとして「業績の安定性向上」を掲げておりますが、同事業における特定顧客への依存が課題となっております。 同事業は、技術の進歩等により大きく成長する反面、当社グループが管理不能な事由で半導体市場の需給バランスが崩れ、一時的な市場収縮による顧客の設備投資の抑制、生産活動の停滞や、業界再編等に伴う顧客の事業撤退や事業売却により、当社グループの事業計画遂行や経営成績に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、当社は半導体市況や主要顧客の投資見込みに基づき、納期の遵守等を目的として一定の在庫を保有しておりますが、顧客の生産計画の変更や中止等により当該在庫の保有期間が長期化し、過剰在庫となって回収が見込まれない棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。 当該リスクに対処するため、製品ラインナップの拡充や多様なアプリケーションの開拓による市場の拡大、顧客との密なコミュニケーション、最適なビジネスモデルの構築、新規顧客開拓(顧客ベースの拡大)等に努めております。②特定の業界への依存 システム・サービス事業や半導体設計関連事業において取り扱う製商品・サービスの主要取引先には、国内の自動車メーカー及びその関連企業が含まれます。 当社グループは、中計における「業績の安定性向上」実現のため、自動車関連市場向け事業のさらなる成長を目指しておりますが、気候変動対策としてのEV化の促進やガソリン車販売規制、代替燃料を含めた多様な技術活用の動きなどが見られるなか、国内自動車メーカーの対応遅れによる競争力低下や業界再編による市場の縮小が生じた場合には、事業環境が大きく変化する可能性があります。また、当該メーカーが進出する国や地域において予期しない法律・規制等の制定・変更や政治情勢の変化に伴う生産・販売活動の停滞などにより、当社グループの事業計画遂行や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、EV向け製商品・サービスの強化や海外自動車メーカー等への販路拡大、新規事業開発や新規市場開拓(他業界への進出)などに努めております。③特定の仕入先及び製造委託先への依存 当社グループは、取扱製商品や部材等を様々な企業から調達(仕入)しておりますが、半導体設計関連事業における主力商品である半導体設計用(EDA)ソフトウェアやテストソリューション事業における半導体メモリー向け自社製テストシステムの販売事業は、特定の仕入先及び製造委託先に依存しており、当該仕入先や製造委託先の予期せぬ企業再編行為や代理店契約の解消等により、当社グループの事業展開や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、仕入先及び製造委託先との良好な関係の維持や定期的な情報交換に努めるとともに、取り扱いベンダーの拡充や複数社購買を推進しております。 (2)人財確保に関するリスクについて 当社グループが参画する事業領域は、技術革新が激しく、顧客ニーズを汲み取り最適なソリューションを提供するためには高度な技術力を必要とします。 また、当社グループは「営業利益率の向上」を中計における事業戦略の1つとして掲げ、自社製品売上の拡大及びメーカー機能の強化を推進中であり、特に製品の研究開発に必要な能力を満たす人財の採用や育成がますます重要になっておりますが、技術者の獲得競争は激しいものとなっており、仮に十分な技術者を採用できない場合や優秀な技術者が流出した場合には、事業計画の遂行や将来の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、海外の技術者を含めた積極的な採用活動を実施するとともに、報酬水準の向上や福利厚生、教育制度の充実、働きやすい就労環境の整備により人財に対する訴求力の強化と流出の防止を図り、スキルや知見の継承と長期的な人財育成を推進しているほか、外部の協力会社及び派遣社員を活用した効率的なリソース配分に努めております。 (3)地政学的リスクや自然災害等について 当社グループは、日本国内のみならず、アジアや北米を中心とした海外において事業活動を展開しており、さらなる拡大を目指しておりますが、それらの地域において地政学的リスクの顕在化や地震、台風、水害等の自然災害、重大な感染症の世界的流行等が発生した場合は、事業活動の制約や市場環境の悪化、需給ひっ迫による重要部材不足及び価格高騰などが生じる可能性があります。それに伴う販売活動の停滞や商材・部材の調達困難、従業員の安全確保に支障が生じる事態等により、事業計画の遂行や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、事業継続計画(BCP)の見直しや管理体制の強化、サプライチェーンの強化、代替部材の並行評価や長納期部材の早期発注、代理店や現地パートナー企業等を活用した販売戦略、ローカライズの推進、地政学・政策動向の継続的把握、輸出管理・法規制への対応や輸出管理法令の遵守、安否確認システムの導入、防災訓練の実施、産業医と連携した感染予防・拡大防止策の策定等の対策を講じております。 (4)自社製品等の品質に関するリスクについて 当社グループは、自社製品売上の拡大及びメーカー機能の強化を推進しており、テストシステムや組込み関連などにおいて自社製品やサービス事業を展開しておりますが、製品等の不良による顧客生産ラインへの支障や顧客開発計画の遅延、クラウドサービスに係るサーバー障害等によるサービスの停止や情報の喪失などの損害が発生する可能性があります。特に半導体製造企業や自動車関連企業に対する損害賠償は甚大なものとなることも想定されます。また、脱炭素への取組が活発化しており、当社製品の製造過程やサプライチェーンにおいても脱炭素が求められることが想定されますが、対応の遅れ等により顧客との取引が継続できなくなった場合、事業計画や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、製造物賠償責任保険等への加入のほか、品質保証委員会や担当部門の設置による品質保証体制の強化、製造委託先の複数化等を推進しております。 (5)コーポレート・ガバナンス、内部統制について 当社グループは、国際的なビジネスや外部環境の変化に対応するため、コーポレート・ガバナンスや内部統制が適切に機能することが重要であると認識しておりますが、M&Aの推進に伴う事業の急速な拡大等により、十分なガバナンスや内部統制の整備が追いつかない状況が生じ、従業員等の故意又は過失による法令違反行為の結果、当社グループの社会的信用の失墜により、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、新たに買収した子会社等に対しては、規程の整備や会計方針の統一などに親会社が積極的に関与し、早期のガバナンス強化や内部統制構築を図っております。また、当社グループとして「内部統制基本方針」や「イノテックグループ倫理行動基準」を策定し、「イノテックグループ外部通報窓口」を設置するなど、内部統制システムを充実させ、適切に運用するとともに、内部統制の啓もう活動や教育の強化にも取り組んでいるほか、当社の役員や従業員を子会社の役員として出向又は兼務させて子会社の経営に関与し、不正等の早期発見と適切な対応を図ることなどにより、法令遵守や財務報告の適正性の確保に努めております。 (6)サイバー攻撃に関するリスクについて 当社グループは、事業活動において顧客情報や従業員等の個人情報のほか、技術情報などの機密情報を取り扱っており、「情報セキュリティ基本方針」の整備や情報セキュリティ教育を推進しておりますが、近年高度化・巧妙化している想定外のサイバー攻撃により、情報の流出、消失、改ざん、システム障害等が発生した場合は、事業活動の停止や顧客へのサービス提供の遅延、信用の毀損、損害賠償責任等により、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対処するため、ファイアウォール等による不正アクセス対策の強化、閉域網でのサーバー運用や定期的な脆弱性への対応、多層防御の導入などにより、当該リスクの低減に努めております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が イノテック の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →