1866

北野建設(1866)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 建設事業が主軸
    北野建設グループは、土木・建築工事の施工を主要な事業としています。国内の公共工事や民間工事を手がけ、社会インフラの整備や建物の建設を通じて収益を上げています。この事業がグループ全体の売上の大部分を占める基盤となっています。
  • 多角的な事業展開
    建設事業の他に、ゴルフ場の経営、ホテルの運営、広告代理店事業も行っています。特にホテル事業は国内だけでなく、ソロモン諸島やベトナムといった海外でも展開しており、収益源の多様化を図っています。
  • グループ会社による分担
    子会社5社がそれぞれの専門分野を担当し、グループ全体で事業を推進しています。例えば、キタノプロパティは建設工事の管理や警備、ホテル運営を担い、アサヒエージェンシーは広告代理店として機能するなど、効率的な事業運営体制を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 建設事業が主力
    建設事業は売上770.4億円、営業利益31.67億円と、グループ全体の収益の大部分を占める基幹事業です。土木・建築工事の施工が主な内容で、国内のインフラ整備や建物建設を担い、安定的な収益源となっています。
  • ホテル事業も貢献
    ホテル事業は売上28.1億円、営業利益4.07億円と、建設事業に次ぐ規模で収益に貢献しています。長野市内のホテル経営に加え、ソロモン諸島やベトナムといった海外でもホテルを展開し、収益の多角化に寄与しています。
  • その他の事業
    ゴルフ場事業は売上2.47億円、営業利益0.06億円、広告代理店事業は売上7.55億円、営業利益0.24億円となっています。これらは規模は小さいながらも、グループの多角化戦略の一環として、各々の専門分野で収益を上げています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConstructionBusiness 地域 770 32 4.1%
GolfCourseBusiness 地域 2 0 2.4%
HotelBusiness 地域 28 4 14.5%
AdvertisingAgencyBusiness 地域 8 0 3.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|572 文字
3【事業の内容】 当社グループは当社、子会社5社で構成され、建設事業を主な事業としています。 当社及び当社の関連会社の事業内容及び位置付けは次のとおりであり、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一です。建設事業北野建設㈱ ㈱キタノプロパティ 土木、建築に関する建設工事の施工、その他関連業務及び太陽光発電事業を行っています。 建設工事の施工、建築物の総合管理及び警備業を行っています。 ゴルフ場事業川中嶋土地開発㈱ ※ 「川中嶋カントリークラブ」にてゴルフ場経営を行っています。 ホテル事業北野建設㈱長野市にてホテル経営を行っています。ソロモンキタノメンダナホテルリミテッド ※「ソロモンキタノメンダナホテル」にてホテル経営を行っています。サクラハノイプラザインベストメントカンパニーリミテッド ※ベトナム ハノイ市の「ホテルデュパルクハノイ」のホテル事業に投資を行っています。㈱キタノプロパティ当社からの業務委託により、長野市にてホテルを運営しています。また、フランチャイズ契約により、長野市にて料飲店経営を行っています。広告代理店事業㈱アサヒエージェンシー ※ 広告代理店を経営しています。 (注)※連結子会社です。 事業の系統図は次のとおりです。 (注)※連結子会社です。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
建設市場の縮小、資材・エネルギー価格の高騰による原価高騰リスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建築基準法に代表される様々な法的規制を受けており、遵守できない場合は営業停止等の処分リスクがある。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:建設市場の縮小リスク / 重大事故や契約不適合の発生リスク / 海外工事のカントリーリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

北野建設は建設業であり、特許やブランド力といった無形資産による競争優位性は限定的。特定の技術やノウハウはある可能性もあるが、明確な証拠はない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建設プロジェクトは長期にわたるため、一度契約すると顧客が他社へ乗り換えるにはコストと手間がかかる。しかし、新規プロジェクト獲得においては価格競争力も重要となる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業において、長年の実績や信頼関係は重要だが、明確なネットワーク効果(利用者が増えるほど価値が高まる)は限定的。ゼネコン間の協力関係などは存在する可能性。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

規模の経済や効率的な生産プロセスによるコスト優位性は、建設業では限定的。熟練工の確保や資材調達における交渉力などがコストに影響する可能性はある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高800億円超の規模は、建設業において一定の競争力を示す。大規模プロジェクトの受注能力や、資材調達における交渉力、設備投資の効率化などで優位性を発揮する可能性がある。

  • 品質と安全への注力
    同社は「品質管理」「安全管理」「コンプライアンス遵守」を事業活動の3原則として掲げ、高品質で安全なものづくりを徹底しています。これにより、顧客からの信頼を獲得し、安定的な受注に繋がっていると考えられます。
  • 地域密着型経営
    長野県を拠点とした地域密着型の経営を重視しており、地域社会との強固な関係性を築いています。これにより、地域のニーズを的確に捉え、地域に根ざした事業展開が可能となり、安定した事業基盤を構築しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    建設事業を主軸としつつも、ゴルフ場、ホテル、広告代理店といった複数の事業を展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、グループ全体の収益安定化に寄与していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 品質・安全・コンプライアンス
    同社は「品質管理」「安全管理」「コンプライアンス遵守の徹底」を事業活動の3原則とし、顧客からの信頼獲得と企業価値向上を目指しています。これにより、持続的な成長と社会貢献を実現しようとしています。
  • 人材育成と技術力向上
    中長期的な視点に立ち、次世代を担う人材の育成と技能・知識の継承に注力しています。また、技術力と企画提案力の向上に努めることで、顧客満足度を高め、競争力を強化していく方針です。
  • 収益性重視の堅実経営
    選別受注の徹底や健全な財務体質の維持、安定配当の継続を通じて、収益性を重視した堅実な経営を目指しています。これにより、株主を含むステークホルダーの期待に応え、企業価値の最大化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①経営方針 会社の経営の基本方針 当社及び当社グループは、「品質管理」、「安全管理」、「コンプライアンス遵守の徹底」を事業活動の3原則として掲げています。地域密着型経営を通じて株主の皆様方を含むステークホルダーから寄せられるご期待に応え、その利益を第一に考えて経営を行って参ります。令和2年9月には「パートナーシップ構築宣言」を公表し、取引先・協力業者を始め皆様とより強固なパートナーシップの構築に努めております。また、安定かつ持続的な成長を実現するため、人材育成に注力するとともに、企業を取り巻く状況の変化を瞬時に捉えるよう各種情報の収集及び分析に努めて参ります。更に日々の事業活動において顧客満足度を高めるべく技術力の向上、企画提案力の向上を目指し研鑽に励んで参ります。 今後とも、財務指標等の相対価値のみに左右されることなく、各ステークホルダーの皆様方から寄せられる信頼の醸成によって構築される絶対価値の向上を目指し企業価値の最大化を図って参ります。 中長期的な会社の経営戦略 当社及び当社グループは、コーポレートステートメントとして「未来を育てる人がいる」を掲げています。中長期的な視点に立ち当社及び当社グループの次世代を担う人材の育成、技能・知識の継承、収益性重視の経営施策を継続、財務体質の健全性を堅持し、持続的な成長戦略を描けるよう全役職員一丸となって邁進して参ります。また当社の使命として「高品質・高付加価値なものづくり」を通じて、快適に安心して過ごせる環境、安全で働きやすい健康的な職場環境を提供し、社員や家族のゆとりと豊かさの実現に努め、各ステークホルダーの方々とよりよい未来を共有することを認識し社業に取り組んで参ります(健康経営優良法人2025(大規模法人部門))。また「北野建設グループSDGs宣言」により、国連で採択された「持続可能な2030年までの開発目標(SDGs)」の理念を共有し、国際的な目標である「SDGs」の達成に向けて積極的に貢献することを推進して参ります(長野県SDGs推進企業登録認定済)。 他のゴルフ場、ホテル、広告代理店の各事業におきましても、当社グループの一員として経営理念及び経営方針等を共有し中長期的な成長を目指すべく鋭意努力して参ります。 (経営理念及び経営方針等)(経営理念)「顧客からの信頼を第一義に考え、高品質・高付加価値なものづくりに徹し、社会の期待に応え、ともに発展する」(経営方針)1.高品質・高付加価値なものづくり2.コンプライアンスの重視とコーポレート・ガバナンスの強化3.地域密着型経営4.積極かつ堅実経営 (事業活動の3原則)「品質管理」 ものづくり企業として顧客からの要望の実現に向け取り組むことを第一義の使命と考え、高品質・高付加価値な商品の提供と、絶え間ない技術変革に対応する技術者の育成に努めて参ります。 「安全管理」 全ての役職員並びに工事に携わる協力企業の作業員は、労働安全衛生管理を徹底し、労働災害及びその他災害事故の発生を防止します。 「コンプライアンス遵守の徹底」 法令や社会規範を遵守し、経営に健全なコーポレート・ガバナンスが機能し、かつ確保されるよう努めて参ります。 (各指針等)1.高品質・高付加価値なものづくり1)コンプライアンス遵守の徹底2)営業・現業部門間の情報共有による顧客ニーズの把握徹底3)各種リスクの認識と適切な管理(情報の共有化徹底)2.営業指針1)選別受注の徹底(収益性と債権保全の重視)2)計画的な顧客訪問実施による情報収集の徹底3)土地情報等の優良情報の収集及び分析3.人材・組織戦略1)適材適所の徹底、社員配置の適正化2)社員教育の徹底、研修制度の充実、世代間の技能・知識継承3)業務効率化による過重労働時間の削減4.財務戦略1)安定配当の継続2)健全な財務体質の堅持 (サステナビリティ及び人的資本に関する方針等) 当社及び当社グループは、サステナビリティの実践に向けて、最も重要な経営資源である人材に対して採用・育成などに積極的な投資を行うことで、持続的に企業価値を向上させることを目指しています。 ②経営環境 当社及び当社グループを取り巻く経営環境は、我が国経済の動向と密接につながっています。令和8年1月23日に閣議決定された「令和8年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」によりますと、我が国経済は、賃上げ率が2年連続で5%を上回るなど、「デフレ・コストカット型経済」から「成長型経済」への移行局面にあり、足元の景気は米国の通商政策による影響を受けつつも緩やかな回復傾向にありますが、食料品を中心とした物価上昇により個人消費は力強さを欠いています。 こうした状況を受け、政府は生活の安全保障・物価高への対応、危機管理投資・成長投資による「強い経済」の実現、防衛力と外交力の強化を3つの柱とする「『強い経済』を実現する総合経済対策」を打ち出しています。 しかし、その後の中東情勢の激化により日本経済は先行きが不透明な状況にあります。建設業を取り巻く事業環境においては、エネルギー価格等の上昇により取引先企業の収益が圧迫され、設備投資の抑制につながる可能性があります。また、サプライチェーンの混乱により設備投資の遅延や計画の見直し等が発生する可能性があり、当社事業に与える影響について引き続き注視して参ります。 当社グループの海外ホテルを含むホテル事業については、同様の影響を受けつつも堅調に推移しています。引き続き「顧客第一」を徹底した営業を展開して参ります。 かかる状況下、当社では、人財の確保と育成といった投資に加え、DXへの更なる取り組みを進めて参る所存です。次期の当社グループの見通しとしましては、総売上高860億円、営業利益50億円、経常利益53億円、親会社株主に帰属する当期純利益35億円の達成に注力して参ります。 ③対処すべき課題等 当社及び当社グループは、経営方針として「コンプライアンスの重視とコーポレート・ガバナンスの強化」を掲げています。コンプライアンスの強化は企業に課せられた重要な命題であると認識し、全役職員に対する啓蒙を日々実践継続しています。また、企業を取り巻く各種リスクへ適切に対応するためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。当社及び当社グループにおいてはコーポレート・ガバナンスの強化と併せ、「品質管理・安全管理・コンプライアンス遵守の徹底」を事業活動の3原則として重点管理することによって経営効率の改善に向けて積極的に取り組んで参ります。 具体的には、施工面において安全管理、品質管理、工程管理、予算管理等の各種管理を徹底することで顧客の皆様に対して「高品質・高付加価値なものづくり」の提供を目指して参ります。営業面においては受注段階における工事案件の内容を精査し収益性重視の基本方針に基づき意思決定の迅速化、権限と責任の明確化を図り、安定的な受注確保を目指して参ります。人事面においては建設系人材の採用が難しい環境にあり、積極的なキャリア採用を行っています。財務面においては引き続き財務健全性を堅持し、株主の皆様方に対する安定的な配当を実施することが当社の最重要課題であると認識し継続して参ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①経営方針 会社の経営の基本方針 当社及び当社グループは、「品質管理」、「安全管理」、「コンプライアンス遵守の徹底」を事業活動の3原則として掲げています。地域密着型経営を通じて株主の皆様方を含むステークホルダーから寄せられるご期待に応え、その利益を第一に考えて経営を行って参ります。令和2年9月には「パートナーシップ構築宣言」を公表し、取引先・協力業者を始め皆様とより強固なパートナーシップの構築に努めております。また、安定かつ持続的な成長を実現するため、人材育成に注力するとともに、企業を取り巻く状況の変化を瞬時に捉えるよう各種情報の収集及び分析に努めて参ります。更に日々の事業活動において顧客満足度を高めるべく技術力の向上、企画提案力の向上を目指し研鑽に励んで参ります。 今後とも、財務指標等の相対価値のみに左右されることなく、各ステークホルダーの皆様方から寄せられる信頼の醸成によって構築される絶対価値の向上を目指し企業価値の最大化を図って参ります。 中長期的な会社の経営戦略 当社及び当社グループは、コーポレートステートメントとして「未来を育てる人がいる」を掲げています。中長期的な視点に立ち当社及び当社グループの次世代を担う人材の育成、技能・知識の継承、収益性重視の経営施策を継続、財務体質の健全性を堅持し、持続的な成長戦略を描けるよう全役職員一丸となって邁進して参ります。また当社の使命として「高品質・高付加価値なものづくり」を通じて、快適に安心して過ごせる環境、安全で働きやすい健康的な職場環境を提供し、社員や家族のゆとりと豊かさの実現に努め、各ステークホルダーの方々とよりよい未来を共有することを認識し社業に取り組んで参ります(健康経営優良法人2025(大規模法人部門))。また「北野建設グループSDGs宣言」により、国連で採択された「持続可能な2030年までの開発目標(SDGs)」の理念を共有し、国際的な目標である「SDGs」の達成に向けて積極的に貢献することを推進して参ります(長野県SDGs推進企業登録認定済)。 他のゴルフ場、ホテル、広告代理店の各事業におきましても、当社グループの一員として経営理念及び経営方針等を共有し中長期的な成長を目指すべく鋭意努力して参ります。 (経営理念及び経営方針等)(経営理念)「顧客からの信頼を第一義に考え、高品質・高付加価値なものづくりに徹し、社会の期待に応え、ともに発展する」(経営方針)1.高品質・高付加価値なものづくり2.コンプライアンスの重視とコーポレート・ガバナンスの強化3.地域密着型経営4.積極かつ堅実経営 (事業活動の3原則)「品質管理」 ものづくり企業として顧客からの要望の実現に向け取り組むことを第一義の使命と考え、高品質・高付加価値な商品の提供と、絶え間ない技術変革に対応する技術者の育成に努めて参ります。 「安全管理」 全ての役職員並びに工事に携わる協力企業の作業員は、労働安全衛生管理を徹底し、労働災害及びその他災害事故の発生を防止します。 「コンプライアンス遵守の徹底」 法令や社会規範を遵守し、経営に健全なコーポレート・ガバナンスが機能し、かつ確保されるよう努めて参ります。 (各指針等)1.高品質・高付加価値なものづくり1)コンプライアンス遵守の徹底2)営業・現業部門間の情報共有による顧客ニーズの把握徹底3)各種リスクの認識と適切な管理(情報の共有化徹底)2.営業指針1)選別受注の徹底(収益性と債権保全の重視)2)計画的な顧客訪問実施による情報収集の徹底3)土地情報等の優良情報の収集及び分析3.人材・組織戦略1)適材適所の徹底、社員配置の適正化2)社員教育の徹底、研修制度の充実、世代間の技能・知識継承3)業務効率化による過重労働時間の削減4.財務戦略1)安定配当の継続2)健全な財務体質の堅持 (サステナビリティ及び人的資本に関する方針等) 当社及び当社グループは、サステナビリティの実践に向けて、最も重要な経営資源である人材に対して採用・育成などに積極的な投資を行うことで、持続的に企業価値を向上させることを目指しています。 ②経営環境 当社及び当社グループを取り巻く経営環境は、我が国経済の動向と密接につながっています。令和8年1月23日に閣議決定された「令和8年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」によりますと、我が国経済は、賃上げ率が2年連続で5%を上回るなど、「デフレ・コストカット型経済」から「成長型経済」への移行局面にあり、足元の景気は米国の通商政策による影響を受けつつも緩やかな回復傾向にありますが、食料品を中心とした物価上昇により個人消費は力強さを欠いています。 こうした状況を受け、政府は生活の安全保障・物価高への対応、危機管理投資・成長投資による「強い経済」の実現、防衛力と外交力の強化を3つの柱とする「『強い経済』を実現する総合経済対策」を打ち出しています。 しかし、その後の中東情勢の激化により日本経済は先行きが不透明な状況にあります。建設業を取り巻く事業環境においては、エネルギー価格等の上昇により取引先企業の収益が圧迫され、設備投資の抑制につながる可能性があります。また、サプライチェーンの混乱により設備投資の遅延や計画の見直し等が発生する可能性があり、当社事業に与える影響について引き続き注視して参ります。 当社グループの海外ホテルを含むホテル事業については、同様の影響を受けつつも堅調に推移しています。引き続き「顧客第一」を徹底した営業を展開して参ります。 かかる状況下、当社では、人財の確保と育成といった投資に加え、DXへの更なる取り組みを進めて参る所存です。次期の当社グループの見通しとしましては、総売上高860億円、営業利益50億円、経常利益53億円、親会社株主に帰属する当期純利益35億円の達成に注力して参ります。 ③対処すべき課題等 当社及び当社グループは、経営方針として「コンプライアンスの重視とコーポレート・ガバナンスの強化」を掲げています。コンプライアンスの強化は企業に課せられた重要な命題であると認識し、全役職員に対する啓蒙を日々実践継続しています。また、企業を取り巻く各種リスクへ適切に対応するためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。当社及び当社グループにおいてはコーポレート・ガバナンスの強化と併せ、「品質管理・安全管理・コンプライアンス遵守の徹底」を事業活動の3原則として重点管理することによって経営効率の改善に向けて積極的に取り組んで参ります。 具体的には、施工面において安全管理、品質管理、工程管理、予算管理等の各種管理を徹底することで顧客の皆様に対して「高品質・高付加価値なものづくり」の提供を目指して参ります。営業面においては受注段階における工事案件の内容を精査し収益性重視の基本方針に基づき意思決定の迅速化、権限と責任の明確化を図り、安定的な受注確保を目指して参ります。人事面においては建設系人材の採用が難しい環境にあり、積極的なキャリア採用を行っています。財務面においては引き続き財務健全性を堅持し、株主の皆様方に対する安定的な配当を実施することが当社の最重要課題であると認識し継続して参ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】①経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものです。 (1)財政状態及び経営成績の状況イ.財政状態(資産の部) 当連結会計年度末における資産の残高は803億30百万円(前年同期比6.3%増)となり、前連結会計年度末に比べ47億41百万円の増加となりました。主な要因としましては、「現金及び預金」が減少した一方で、「受取手形・完成工事未収入金等」及び「開発事業等支出金」、「投資有価証券」が増加したことによるものです。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債の残高は281億80百万円(前年同期比0.6%減)となり、前連結会計年度末に比べ1億80百万円の減少となりました。主な要因としましては、「未成工事受入金」が減少したことによるものです。 (純資産の部) 当連結会計年度末における純資産の残高は521億50百万円(前年同期比10.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ49億21百万円の増加となりました。主な要因としましては、「利益剰余金」及び「その他有価証券評価差額金」が増加したことによるものです。 ロ.経営成績 当連結会計年度における我が国経済は、米関税政策による景気の下押しを受けつつも、底堅い内需により堅調に推移しております。家計部門では春闘賃上げ率は高い伸びを維持しており、個人消費は物価上昇による下押しを受けつつも底堅さを維持しております。また、企業部門ではソフトウェア投資を中心に、効率化や省人化、DX化等の中長期的な課題解決に向けた設備投資は堅調に推移しております。世界経済におきましては、中東情勢の激化を背景とした物価上昇による個人消費の下振れや、サプライチェーンの混乱の長期化、先行き不透明感の高まりに伴う企業活動および設備投資の抑制などによる下押しの可能性があり、日本経済への影響に十分注意する必要があります。 当社グループが主に事業を展開している建設業界におきましては、政府建設投資、民間建設投資共に底堅く推移しておりますが、労働者不足や労務費の上昇、原材料価格の高騰、為替変動、同業他社との受注競争の激化、地政学的リスクの高まり等、引き続き注視が必要な状況が続いております。また、連結子会社のホテル事業につきましては、同様の影響を受けつつも堅調に推移しております。 かかる状況下におきまして、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高787億91百万円(前年同期比2.5%減)、営業利益46億40百万円(前年同期比27.5%増)、経常利益50億6百万円(前年同期比23.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34億90百万円(前年同期比3.2%増)となりました。 当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社グループ各社の事業計画における売上高、営業利益を元に算出し、証券取引所にて開示している通期業績見込みの営業利益を重視しております。 なお、各社の事業計画策定にあたっては、数字ありきではなく、配分資源の効率性、市場環境の動向等を踏まえ、総合的に勘案した上で事業計画を策定しているため、目標値は年度ごとに変動するものとなります。 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 (建設事業) 当連結会計年度における建設事業の業績につきましては、売上高は前年同期比2.8%減の748億69百万円となり、セグメント利益は前年同期比30.3%増の41億27百万円となりました。(ゴルフ場事業) ゴルフ場事業の業績につきましては、売上高は前年同期比7.1%増の2億75百万円となり、セグメント利益は前年同期比27.1%増の8百万円となりました。(ホテル事業) ホテル事業の業績につきましては、売上高は前年同期比4.5%増の29億45百万円となり、セグメント利益は前年同期比10.4%増の4億49百万円となりました。(広告代理店事業) 広告代理店事業の業績につきましては、売上高は前年同期比1.7%減の8億39百万円となり、セグメント利益は前年同期比10.2%減の22百万円となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます)は118億84百万円(前年同期比34.1%減)となり、前連結会計年度末に比べ61億42百万円の減少となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金の減少41億64百万円(前年同期は61億69百万円の資金の減少)の主な内訳は、税金等調整前当期純利益48億59百万円、売上債権の増加62億円及び未成工事受入金の減少22億64百万円などによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金の減少12億80百万円(前年同期は8億49百万円の資金の減少)の主な内訳は、定期預金の預入による支出12億14百万円、有形固定資産の取得8億37百万円及び投資有価証券の売却による収入5億61百万円などによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金の減少6億82百万円(前年同期は12億35百万円の資金の減少)の主な内訳は、親会社の配当金による支出6億68百万円などによるものです。 (3)財務政策 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金又は借入による資金の調達を基本としています。建設事業において、工事代金の回収と下請工事代金の支払のタイミングが一致しないことにより生じる短期の運転資金需要については、金融機関からの短期借入を基本としています。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ②生産、受注及び販売の実績 当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐいません。 また、当社グループにおいては建設事業以外では受注生産形態をとっていません。 したがって受注及び販売の状況については記載可能な項目を「①経営成績等の状況の概要」におけるセグメントごとの経営成績に関連付けて記載しています。 なお、提出会社単独の事業の実績は、以下のとおりです。 1 建設事業部門(1)受注工事高、完成工事高及び繰越工事高期別区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前事業年度自 令和6年4月1日至 令和7年3月31日建築工事63,51492,163155,67869,33786,341土木工事6,6596,68913,3487,1236,224計70,17398,853169,02676,46092,566当事業年度自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日建築工事86,34145,635131,97767,15864,818土木工事6,2245,98112,2067,0325,173計92,56651,617144,18374,19069,9921 前事業年度以前に受注した工事で契約の変更により請負金額の増減がある場合、当期受注工事高にその増減額を含めています。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。 (2)受注工事高の受注方法別比率 工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。期別区分特命(%)競争(%)合計(%)前事業年度自 令和6年4月1日至 令和7年3月31日建築工事51.049.0100土木工事24.175.9100当事業年度自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日建築工事47.252.8100土木工事8.791.3100(注)百分比は請負金額比です。 (3)完成工事高期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)前事業年度自 令和6年4月1日至 令和7年3月31日建築工事5,14764,18969,337土木工事5,3151,8087,123計10,46265,99876,460当事業年度自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日建築工事5,38461,77467,158土木工事5,8781,1547,032計11,26262,92874,190 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりです。前事業年度 相手先完成工事高(百万円)割合(%)公益財団法人倉石地域振興財団8,21810.7当事業年度相手先完成工事高(百万円)割合(%)東急不動産株式会社7,82010.5 (4)繰越工事高(令和8年3月31日現在)区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)建築工事6,60058,21764,818土木工事4,9692045,173計11,57058,42269,992 2 開発事業部門 開発事業等の売上実績 提出会社における開発事業等の売上高の推移は次のとおりです。科目前事業年度自 令和6年4月1日至 令和7年3月31日当事業年度自 令和7年4月1日至 令和8年3月31日件数金額(百万円)件数金額(百万円)建物10--不動産賃貸収入他211,197201,361計221,197201,361

事業リスク

  • 建設市場の縮小
    国内の景気後退や企業の設備投資抑制により、建設工事の受注機会が減少する可能性があります。また、資材やエネルギー価格の高騰は原価を押し上げ、利益を圧迫する要因となります。これにより、同社の業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 重大事故・契約不適合
    建設工事の施工中に重大な事故が発生したり、完成後に契約内容と異なる不具合が見つかった場合、多額の費用負担が発生する可能性があります。これは、同社の業績やブランドイメージに深刻な影響を与えるリスクです。
  • 海外事業のカントリーリスクと為替変動
    海外での建設工事やホテル事業は、現地の政情不安、政策・税制変更、為替相場の急激な変動といったカントリーリスクに晒されます。これらの要因は、工事の中断や原価高騰、収益の目減りを引き起こし、同社の業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,169 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績、財政状態及び株価に影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。①建設市場の縮小リスク 当社グループが事業活動を行う市場である我が国の経済環境の動向は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・景気後退懸念による企業の設備投資抑制による受注機会の減少・工事完成時までの発注者側の業況悪化に伴う工事代金回収の遅延、又は貸倒れの発生懸念・資材、エネルギー価格の高騰等による原価高騰・災害等の影響による需要の減少及び上記に基づく建設市場の更なる収縮②重大事故や契約不適合の発生リスク 当社グループが設計、施工した物件において、施工途中における重大事故の発生や完成後に契約不適合が認められた場合、多額の費用負担が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。③海外工事のカントリーリスク 当社グループの建設事業では海外工事を受注していますが、以下のような理由等により工事の進行に支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。・現地における政変・暴動の発生等による工事の中断、又は中止・現地政府の政策、税制を含む各種制度等の変更による原価高騰・政情不安等による当社社員の安全面の確保④為替相場の変動リスク 当社グループの建設事業では海外工事を受注しています。現地での外貨必要資金は基本的に受注確定後、速やかに為替予約によるリスクヘッジを行っていますが、急激な為替市場の変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また海外におけるホテル事業も建設事業同様に為替変動リスクが顕在化する可能性があります。⑤保有不動産等の価格変動リスク 当社グループでは不動産(販売用不動産等を含む)を多数保有していますが、不動産市況の動向によっては、時価評価額が下落し評価損が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑥保有投資有価証券の価格変動リスク 当社グループでは投資有価証券(非上場を含む)を多数保有していますが、証券市場の動向によっては、時価評価額が下落し評価損が発生するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑦関連会社の業況リスク 当社グループ内の関連会社につきましては、堅実な経営を心掛けていますが、業況が変化した場合は当社グループへの影響が発生する可能性があります。⑧法的規制等に関するリスク 当社グループの建設事業では建築基準法に代表される様々な法的規制を受けています。これらの規制を遵守できない事象が発生した場合、官公庁による営業停止、入札参加資格の停止処分を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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