1887

日本国土開発(1887)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 土木事業の展開
    日本国内外でダム、橋梁、トンネル、道路などの社会基盤整備や災害復興工事を手掛けています。特に、建設材料のリサイクル技術「ツイスター工法」や、ゴミの減容化技術「動圧密工法」など、独自開発技術を強みとしています。また、ICT技術を積極的に導入し、測量から施工、維持管理までデジタル化を進め、生産性向上と環境負荷低減を両立しています。
  • 建築事業の多角化
    公共施設、オフィスビル、マンション、物流施設など幅広い建築物の施工管理を行っています。設計・施工能力を活かし、「建築デザイン計画ソリューション」や「RE100達成支援」など、顧客の多様なニーズに応えるソリューションを提供しています。リニューアル工事を専門とする子会社も有し、建物価値の再生にも貢献しています。
  • 不動産・エネルギー事業
    不動産開発、投資、賃貸、販売を一貫して手掛け、建設事業との連携で高付加価値な開発を推進しています。また、太陽光発電所の開発・運営・売却を中心に再生可能エネルギー事業を展開し、複数の匿名組合や子会社を通じて事業を拡充しています。これらの事業は、建設事業の景気変動を補完する安定収益源として位置付けられています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 土木事業(Engineering)
    売上高360.42億円、営業損失45.5億円。ダム、橋梁、トンネル、道路などの社会インフラ整備や災害復興工事を日本国内外で手掛けています。独自の技術開発やICT施工を強みとし、環境負荷低減にも注力していますが、直近では損失を計上しています。
  • 建築事業(Construction)
    売上高745.83億円、営業利益25.82億円。公共施設、オフィスビル、マンション、物流施設など多岐にわたる建築物の施工管理を行っています。高い施工管理能力と設計・施工の強みを活かし、多様なソリューションを提供しており、グループの収益を牽引する中核事業です。
  • 関連事業(Related Business Reportable Segment)
    売上高127.23億円、営業利益59.05億円。不動産開発・投資・賃貸・販売事業や、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー事業、建設資材の製造販売などを行っています。建設事業の景気変動を補完する安定収益源として位置付けられ、グループ全体の利益に大きく貢献しています。
2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Engineering 事業 360 -46 -12.6%
Construction 事業 746 26 3.5%
RelatedBusinessReportableSegment 地域 127 59 46.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,310 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社18社、関連会社1社で構成され、主な事業内容とその位置づけは次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。(1) 土木事業当社の土木事業は日本国内と東南アジアを拠点に、総合建設会社として、ダム、河川、橋梁、トンネル、道路、上下水道、造成工事等の社会基盤整備及び災害関連復興工事から、太陽光発電所建設工事まで幅広い工事の施工管理を行っております。建設材料のリサイクルを実現する「ツイスター工法」、自然材料を利用した新しい処分場覆土技術「キャピラリーバリア」、ゴミの減容化に対応する「動圧密工法」等を当社で独自に開発し、実用化を図っております。また、当社は環境負荷低減と持続可能な社会の実現に向け、CO₂排出削減にも積極的に取り組んでおります。現在では、建設機械の高度活用による生産性の向上にも力を入れ、特にスクレーパの導入による大規模造成工事における工期短縮・省力化は、生産性向上と環境負荷低減を両立する当社の強みとなっております。さらに、国土交通省が推進するi-Constructionに積極的に取り組み、ICT技術を積極的に導入し、無人航空機(UAV)による測量データの三次元化やICT建機による施工の自動化など、調査・測量から施工、維持管理に至るまでデジタル技術を活用することで、現場の生産性を向上させるための技術開発にも力を入れております。子会社の国土開発工業株式会社は主に土木工事の施工及び建設用機械の製造・販売・賃貸を行っております。また、海洋工業株式会社は主に動圧密工法、リフューズプレス工法等による地盤改良工事を行うなど、グループ一体となった体制により、施工から機械、地盤改良までを一貫して提供し、環境に配慮した高付加価値なサービスを実現しております。(2) 建築事業当社の建築事業は公共施設、競技場等の大型施設、オフィスビル・マンション等の建造物(超高層建築)、マルチテナント型物流施設等、多岐にわたる実績を有しております。工事の工程管理、出来形管理、品質管理等、発注者が要求する管理基準を満たす高い施工管理能力に基づく高品質な建物の提供、及び設計・施工が可能である当社の強みを活かした「建築デザイン計画ソリューション」「建築事業計画ソリューション(お客様の計画の推進と課題解決を総合的にサポートし、プロジェクトの円滑な実現のご提案)」「建物価値再生ソリューション リニューアル・リノベーション・コンバージョン(経年劣化による利便性・機能性の低下、あるいは災害に対する安全性・耐久性の問題などを克服するだけでなく、デザインや機能に新たな付加価値を設けることで、資産価値の向上と収益性確保への貢献、また、コストと収益性の正確な分析・把握を行い、全面改修による既存の機能、用途とは異なる新しい建物への転換・再生のご提案)」「RE100達成の支援(電力コストダウンや再エネ比率の向上に向けた幅広いトータルソリューションのご提案)」「食品工場エンジニアリング(衛生管理対策に加え、セキュリティ対策、人や物の動線計画などの最適なご提案)」「免震エンジニアリング(地域性、地盤状況、建物特性等から免震を導入する建物の地震リスク予測を綿密に行い、免震による効果を解析して、最適なプランのご提案)」等お客様のニーズに合わせたソリューションの提供を行っております。これらの役務の提供にあたっては、様々な技術を用いております。また、子会社のコクドビルエース株式会社は主にリニューアル工事を主体とした建築工事の施工等を行っております。(3) 不動産事業当社の不動産事業は、不動産開発・投資・賃貸・販売事業等を行っております。用地取得から企画・開発、販売、賃貸管理まで一貫して事業を展開しており、建設事業との連携により付加価値の高い開発を推進しております。当連結会計年度においては、不動産事業として、豪州ブリスベンにおいてオフィス投資を行っております。(4) エネルギー事業当社のエネルギー事業は、再生可能エネルギー事業を中心に展開しております。太陽光発電事業においては、事業スキームに応じて、当社又は連結子会社が太陽光発電所の開発、売電及び売却等を行っております。当社は、宮古発電合同会社を営業者とする匿名組合、松島太陽光発電合同会社を営業者とする匿名組合、延岡太陽光発電合同会社を営業者とする匿名組合、合同会社地域共生発電所を営業者とする匿名組合及び田老発電合同会社を営業者とする匿名組合に出資しており、これらを連結子会社としております。また、営農型太陽光発電事業を展開するJDCグリーンエナジー合同会社及び高圧太陽光発電事業を展開するJDCエナジー合同会社を連結子会社としており、再生可能エネルギー事業の拡充を図っております。 (5) その他当社グループは、建設事業に付随する材料・製品事業等を展開しております。福島エコクリート株式会社は、石炭火力発電所から排出される石炭灰を主原料とした路盤材等の石炭灰混合材料(製品名:ORクリート)の製造販売を行っております。また、ANION株式会社は、塩害対策等を目的として樹脂材料やコンクリート材料に添加する硝酸型機能性吸着材(製品名:ADOXパウダー)の製造販売を行っております。 主な事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合激化による受注価格下落リスク、労務単価・資材価格高騰を請負金額に反映できないリスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
「ツイスター工法」「キャピラリーバリア」「動圧密工法」等の独自技術やICT施工技術。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:建設市場の動向と競争激化 / 建設技術者・技能労働者の人材確保 / 労務単価及び資材価格の高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日本国土開発は建設業であり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに依存するビジネスモデルではない。ゼネコンとしての一般的な技術力やノウハウは存在するが、それが競合他社と明確に差別化され、長期的な競争優位となるほどの無形資産とは評価できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建設プロジェクトにおいては、一度契約したゼネコンが途中で変更されることは、プロジェクトの遅延や追加コスト発生のリスクから稀である。しかし、発注者(顧客)側は、価格や実績に基づいて複数のゼネコンを比較検討するため、顧客側のスイッチング・コストは限定的と言える。ゼネコン側からの顧客維持努力は存在するが、強固なスイッチング・コストとは言えない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業は、ユーザーが増えることでサービスの価値が増大するようなネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。プロジェクトの受注は、実績、価格、技術力、信頼性などに基づいて決定されるため、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設業は一般的に、資材調達、重機、人件費などのコスト構造が類似しており、個社で突出したコスト優位性を確立することは難しい。日本国土開発が特定の調達網や効率的な生産プロセスを持っている可能性はあるが、それが業界平均を大きく下回るほどの構造的なコスト優位性を持つとは断定できない。規模の経済によるコスト削減効果は限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

日本国土開発は、特定のインフラ開発や大規模建築プロジェクトにおいて、一定の規模と実績を持つゼネコンである。これにより、大規模プロジェクトの遂行に必要なリソース(資金、人材、機材)を確保しやすく、プロジェクトの実行能力において一定の優位性を持つ。しかし、業界内にはより巨大なスーパーゼネコンが存在するため、絶対的な規模の経済による寡占的な地位とは言えない。

  • 独自の技術開発力
    建設材料のリサイクル技術「ツイスター工法」や、自然材料を利用した処分場覆土技術「キャピラリーバリア」、ゴミの減容化に対応する「動圧密工法」など、独自開発技術を実用化しています。これにより、環境負荷低減と持続可能な社会の実現に貢献し、他社との差別化を図っています。
  • ICT施工と生産性向上
    国土交通省が推進するi-Constructionに積極的に取り組み、UAVによる測量データの三次元化やICT建機による施工の自動化など、デジタル技術を活用しています。特にスクレーパの導入による大規模造成工事での工期短縮・省力化は、生産性向上と環境負荷低減を両立する同社の強みとなっています。
  • 幅広い事業領域とソリューション
    土木、建築、不動産、エネルギーと多岐にわたる事業を展開し、それぞれの分野で専門性の高いサービスを提供しています。建築事業では「建築デザイン計画ソリューション」や「RE100達成支援」など、顧客の課題解決に特化した多様なソリューションを提供することで、顧客満足度を高め、競争優位性を確立しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 社会課題解決への貢献
    経営理念として「もっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げ、気候変動問題や2030年問題(人口減少に伴う担い手不足など)といった社会課題の解決を目指しています。脱炭素社会の実現や建設現場の生産性向上を通じて、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。
  • 持続的な利益基盤の再構築
    2030年に向けた長期ビジョン「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を掲げ、中期経営計画2027では『持続的に利益を生み出す経営基盤の再構築と成長軌道への回帰』を目指しています。特に建築事業の採算性改善や土木事業の黒字転換を達成し、安定収益源としての不動産・エネルギー事業の拡大も進めています。
  • 非財務目標と企業価値向上
    人的資本、DX、環境、安全・品質、ガバナンスの強化を重要課題と位置付けています。エンゲージメントスコアの向上、男性育児休業取得率100%達成、労働災害度数率の改善、生成AI活用による生産性向上、再生可能エネルギー事業の推進などを通じて、持続的な企業価値向上を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 日本国土開発グループの経営の基本方針当社グループは、経営理念として「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げております。この理念は、1991年4月の創立40周年を機に策定したもので、「社会が直面する課題の解決と、より良い社会の構築、快適な環境の創造を通じて、ゆとりある社会づくりを目指す」という想いが込められております。30年以上が経過した現在においても、その想いは変わることなく、当社グループは関わるすべてのステークホルダーにとっての「豊かな社会づくり」とは何かを追求し続けてきました。2022年7月には、2030年に向けた長期ビジョンとして「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を掲げ、目指すべき姿として位置付けました。また、取り組むべき社会課題として「気候変動問題」と「2030年問題」を設定し、脱炭素社会の実現や人口減少に伴う担い手不足などの課題に対し、当社グループが持つノウハウや知見を生かしながら、その解決に貢献できるよう取り組んでおります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題①「中期経営計画2027」初年度の進捗について当社グループを取り巻く事業環境は、建設需要が堅調に推移する一方で、資材価格及び労務費の上昇、担い手不足の深刻化、さらに海外経済の不確実性の高まりなど、将来にわたって状況を注視していく必要があります。このような事業環境や、前中期経営計画期間中に収益面での課題が顕在化したことを踏まえ、2025年7月に「中期経営計画2027」を策定し、『持続的に利益を生み出す経営基盤の再構築と成長軌道への回帰』を目指しております。 ■2026年5月期業績について2026年5月期は、「中期経営計画2027」の初年度として「安定収益基盤の確立」に取り組んだ結果、業績は計画を大きく上回って着地いたしました。売上高は1,352億円、営業利益は71億円、ROEは7.9%となり、いずれも中期経営計画における初年度想定を上回る水準となりました。特に建築事業において、大型工事の順調な進捗や採算改善が進展したことに加え、採算性を重視した受注方針と原価管理の徹底により収益性が大幅に向上いたしました。また、土木事業についても不採算案件の入替や再発防止策の浸透により黒字転換を達成し、収益基盤の改善が着実に進展しております。これらの結果、中期経営計画2027の最終年度目標である営業利益90億円、ROE8.0%の達成に向けて順調なスタートを切ることができました。 ■セグメント別の進捗状況(土木事業)土木事業では、防災・減災及びインフラ更新関連工事を中心に、安定した受注環境が継続しております。加えて、採算性を重視した案件選別、施工効率の改善及び原価管理の徹底に取り組んだ結果、従来の課題であった収益性は着実に改善し、当期において黒字転換を達成いたしました。また、令和6年能登半島地震の復旧工事を受注するとともに、自社開発の自走型回転式破砕混合機を活用した復旧支援にも取り組んでおります。さらに、ODA案件となるバングラデシュでの水産加工センター建設工事を推進するなど、事業領域の拡大も進めております。今後も国土強靱化関連工事を中心に受注の拡大と収益性向上を図ってまいります。(建築事業)建築事業におきましては、民間設備投資の回復を背景に受注が拡大するとともに、大型工事の順調な進捗により売上高の伸長に大きく寄与いたしました。加えて、採算性を重視した受注方針の徹底や見積精度の向上、施工段階における原価低減施策の推進により収益性が大きく改善し、利益は当初計画を上回る水準となりました。物流施設や食品工場をはじめとする重点分野では引き続き良好な受注環境が継続しており、高い繰越工事高も確保しております。建築事業は当社グループの収益を牽引する中核事業として、中期経営計画2027の利益成長に大きく貢献しております。 (不動産事業)不動産事業では、保有資産の売却や開発案件の進捗により安定的に利益を計上いたしました。一部売却案件の時期ずれにより利益は計画をやや下回ったものの、賃貸収益は堅調に推移しております。また、松島イノベーションヒルズをはじめとする開発案件や土地区画整理事業を推進するとともに、オーストラリア・ブリスベンにおける大規模オフィスビルへの共同投資を実施するなど、将来の収益基盤拡大に向けた投資を進めております。当事業は建設事業の景気変動を補完する安定収益源として位置付けており、今後も開発利益と賃貸収益の両輪による持続的な成長を目指してまいります。(エネルギー事業)エネルギー事業におきましては、既存発電所の安定稼働により継続的な収益を確保するとともに、自社開発案件の推進や運営中発電所の取得を進めております。また、蓄電設備を活用した夜間連系太陽光発電所の開発や、オフサイトPPAによる再生可能エネルギー供給など、新たな事業モデルの構築にも取り組んでおります。さらに、FIT制度に依存しない収益基盤の構築に向け、蓄電池事業や需要家向けエネルギーサービスの拡充を進めております。今後も安定的なストック収益の積み上げを通じて、事業基盤の強化を図ってまいります。(その他)地域社会の課題解決に貢献する「地域共創」を軸に、新たな事業基盤の構築を進めております。福島エコクリート株式会社では路盤材「ORクリート」の製造販売を行うほか、ANION株式会社では機能性吸着材「ADOXパウダー」の事業化を推進しております。これらの事業は収益化に向けた取り組みが進展しており、将来の収益基盤として育成を進めております。 ■資本効率及び株主還元当期は利益成長に伴い自己資本額が711億円まで増加し、中期経営計画2027で掲げる720億円以上の目標達成が視野に入る水準となりました。また、自己資本比率45.1%、D/Eレシオ0.53倍と、成長投資を継続しながらも健全な財務基盤を維持しております。投資計画については、不動産開発投資77億円、エネルギー開発投資45億円、新規事業・M&A・DX投資等15億円、研究開発投資5億円の合計142億円を実行いたしました。今後も財務健全性とのバランスを図りながら、不動産、エネルギー、新規事業分野を中心とした成長投資を推進し、中長期的な収益拡大を目指してまいります。*D/Eレシオ(Debt Equity Ratio):企業の負債と株主資本の比率を示す「負債資本倍率」。有利子負債÷自己資本で算出され、企業の財務健全性を測るために用いられる。 ■非財務目標と実績当社は、中期経営計画2027において人的資本、DX、環境、安全・品質、ガバナンスの強化を重要課題と位置付けております。2026年5月期は、エンゲージメントスコアの向上や4週8閉所の推進、男性育児休業取得率100%の達成など、働き方改革及び人的資本投資の成果が着実に現れました。また、安全衛生面では労働災害度数率が大きく改善し、安全文化の定着が進展しております。DX分野では、生成AIの活用や現場のスマート化、ICT・デジタル技術の活用を推進し、生産性向上と業務効率化を図っております。さらに、グリーン電力供給事業やオフサイトPPAの推進、再生可能エネルギー発電設備の開発、蓄電池事業への展開などを通じて脱炭素社会の実現にも取り組んでおります。加えて、社外取締役比率の維持や法令違反ゼロの継続など、ガバナンスの実効性向上にも努めております。このように、非財務目標についても概ね計画どおり進捗しており、持続的な企業価値向上に向けた経営基盤の強化が着実に進展しております。 ※エンゲージメントスコア:㈱アトラエが提供するエンゲージメント解析ツール「Wevox」を利用。2024年度の同規模の建設・不動産ベンチマークスコアは64.0pt※建設技術系資格:1級建築士、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士などの資格※男性育児休業取得率:対象従業員の子が満1歳に達するまでの取得実績に基づき算定した割合*2028年5月期目標に記載しているScope1・2・3は2030年目標を記載。2026年5月期のCO2排出量は速報値を記載しており、改めて確定数値を開示する予定 ②対処すべき課題2026年5月期は「中期経営計画2027」の初年度として、建築事業の収益拡大及び土木事業の黒字化を実現し、業績は計画を上回る水準で推移いたしましたが、持続的な成長と企業価値向上の実現に向け、引き続き以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ■建設事業における収益力の持続的向上土木事業においては、収益構造の改善により黒字化を達成したものの、収益性の安定的確保・向上が引き続き重要な課題であります。建築事業においては、採算性を重視した受注及び原価管理の徹底により利益水準が大きく向上し、収益の牽引役としての役割を強めております。今後は、受注面においては営業体制強化による顧客裾野の拡大、営業と施工の連携強化による高付加価値案件の獲得推進、施工面では施工効率のさらなる向上や原価管理の徹底により、建設事業全体として持続的に利益を創出できる体制の確立を図ってまいります。 ■成長分野への投資拡大と事業ポートフォリオの強化不動産事業及びエネルギー事業においては、建設事業の景気変動を補完する安定収益源として重要な役割を担っております。「中期経営計画2027」初年度においては、不動産及びエネルギー事業へ投資・回収バランスを意識した堅実投資を実践、将来の収益拡大に向けた基盤整備が進展いたしました。今後も、投資規律を維持しつつ、投資・回収回転型ビジネスの強化やストック収益の着実な積み上げを通じて、収益の安定化と成長加速を図ってまいります。新規事業においては、土木・建築で培った技術力を活かし、防災・インフラ・環境分野において材料・製品事業等を展開する「機能性吸着材」事業の早期収益化に取り組んでまいります。 ■人的資本の強化及びDX推進による生産性向上担い手不足の深刻化に対応するため、人財の確保・育成及び定着を重要課題と位置づけております。また、AIやICTの活用によるDXを推進し、施工の効率化や業務の省人化を図ることで、生産性向上と労働環境の改善を実現してまいります。 ■資本効率の向上と市場評価の改善過年度の業績悪化により低下した市場評価の回復は重要な課題であります。中期経営計画の初年度においては収益力の回復によりROEが改善したものの、引き続き資本コストを意識した経営の徹底が求められます。今後も、収益力の強化及び資本効率の改善に加え、「中期経営計画2027」で目標とするDOE水準(2.5〜3.5%)に基づく安定的な株主還元の継続により、資本効率の向上と市場からの信頼回復に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 日本国土開発グループの経営の基本方針当社グループは、経営理念として「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げております。この理念は、1991年4月の創立40周年を機に策定したもので、「社会が直面する課題の解決と、より良い社会の構築、快適な環境の創造を通じて、ゆとりある社会づくりを目指す」という想いが込められております。30年以上が経過した現在においても、その想いは変わることなく、当社グループは関わるすべてのステークホルダーにとっての「豊かな社会づくり」とは何かを追求し続けてきました。2022年7月には、2030年に向けた長期ビジョンとして「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を掲げ、目指すべき姿として位置付けました。また、取り組むべき社会課題として「気候変動問題」と「2030年問題」を設定し、脱炭素社会の実現や人口減少に伴う担い手不足などの課題に対し、当社グループが持つノウハウや知見を生かしながら、その解決に貢献できるよう取り組んでおります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題①「中期経営計画2027」初年度の進捗について当社グループを取り巻く事業環境は、建設需要が堅調に推移する一方で、資材価格及び労務費の上昇、担い手不足の深刻化、さらに海外経済の不確実性の高まりなど、将来にわたって状況を注視していく必要があります。このような事業環境や、前中期経営計画期間中に収益面での課題が顕在化したことを踏まえ、2025年7月に「中期経営計画2027」を策定し、『持続的に利益を生み出す経営基盤の再構築と成長軌道への回帰』を目指しております。 ■2026年5月期業績について2026年5月期は、「中期経営計画2027」の初年度として「安定収益基盤の確立」に取り組んだ結果、業績は計画を大きく上回って着地いたしました。売上高は1,352億円、営業利益は71億円、ROEは7.9%となり、いずれも中期経営計画における初年度想定を上回る水準となりました。特に建築事業において、大型工事の順調な進捗や採算改善が進展したことに加え、採算性を重視した受注方針と原価管理の徹底により収益性が大幅に向上いたしました。また、土木事業についても不採算案件の入替や再発防止策の浸透により黒字転換を達成し、収益基盤の改善が着実に進展しております。これらの結果、中期経営計画2027の最終年度目標である営業利益90億円、ROE8.0%の達成に向けて順調なスタートを切ることができました。 ■セグメント別の進捗状況(土木事業)土木事業では、防災・減災及びインフラ更新関連工事を中心に、安定した受注環境が継続しております。加えて、採算性を重視した案件選別、施工効率の改善及び原価管理の徹底に取り組んだ結果、従来の課題であった収益性は着実に改善し、当期において黒字転換を達成いたしました。また、令和6年能登半島地震の復旧工事を受注するとともに、自社開発の自走型回転式破砕混合機を活用した復旧支援にも取り組んでおります。さらに、ODA案件となるバングラデシュでの水産加工センター建設工事を推進するなど、事業領域の拡大も進めております。今後も国土強靱化関連工事を中心に受注の拡大と収益性向上を図ってまいります。(建築事業)建築事業におきましては、民間設備投資の回復を背景に受注が拡大するとともに、大型工事の順調な進捗により売上高の伸長に大きく寄与いたしました。加えて、採算性を重視した受注方針の徹底や見積精度の向上、施工段階における原価低減施策の推進により収益性が大きく改善し、利益は当初計画を上回る水準となりました。物流施設や食品工場をはじめとする重点分野では引き続き良好な受注環境が継続しており、高い繰越工事高も確保しております。建築事業は当社グループの収益を牽引する中核事業として、中期経営計画2027の利益成長に大きく貢献しております。 (不動産事業)不動産事業では、保有資産の売却や開発案件の進捗により安定的に利益を計上いたしました。一部売却案件の時期ずれにより利益は計画をやや下回ったものの、賃貸収益は堅調に推移しております。また、松島イノベーションヒルズをはじめとする開発案件や土地区画整理事業を推進するとともに、オーストラリア・ブリスベンにおける大規模オフィスビルへの共同投資を実施するなど、将来の収益基盤拡大に向けた投資を進めております。当事業は建設事業の景気変動を補完する安定収益源として位置付けており、今後も開発利益と賃貸収益の両輪による持続的な成長を目指してまいります。(エネルギー事業)エネルギー事業におきましては、既存発電所の安定稼働により継続的な収益を確保するとともに、自社開発案件の推進や運営中発電所の取得を進めております。また、蓄電設備を活用した夜間連系太陽光発電所の開発や、オフサイトPPAによる再生可能エネルギー供給など、新たな事業モデルの構築にも取り組んでおります。さらに、FIT制度に依存しない収益基盤の構築に向け、蓄電池事業や需要家向けエネルギーサービスの拡充を進めております。今後も安定的なストック収益の積み上げを通じて、事業基盤の強化を図ってまいります。(その他)地域社会の課題解決に貢献する「地域共創」を軸に、新たな事業基盤の構築を進めております。福島エコクリート株式会社では路盤材「ORクリート」の製造販売を行うほか、ANION株式会社では機能性吸着材「ADOXパウダー」の事業化を推進しております。これらの事業は収益化に向けた取り組みが進展しており、将来の収益基盤として育成を進めております。 ■資本効率及び株主還元当期は利益成長に伴い自己資本額が711億円まで増加し、中期経営計画2027で掲げる720億円以上の目標達成が視野に入る水準となりました。また、自己資本比率45.1%、D/Eレシオ0.53倍と、成長投資を継続しながらも健全な財務基盤を維持しております。投資計画については、不動産開発投資77億円、エネルギー開発投資45億円、新規事業・M&A・DX投資等15億円、研究開発投資5億円の合計142億円を実行いたしました。今後も財務健全性とのバランスを図りながら、不動産、エネルギー、新規事業分野を中心とした成長投資を推進し、中長期的な収益拡大を目指してまいります。*D/Eレシオ(Debt Equity Ratio):企業の負債と株主資本の比率を示す「負債資本倍率」。有利子負債÷自己資本で算出され、企業の財務健全性を測るために用いられる。 ■非財務目標と実績当社は、中期経営計画2027において人的資本、DX、環境、安全・品質、ガバナンスの強化を重要課題と位置付けております。2026年5月期は、エンゲージメントスコアの向上や4週8閉所の推進、男性育児休業取得率100%の達成など、働き方改革及び人的資本投資の成果が着実に現れました。また、安全衛生面では労働災害度数率が大きく改善し、安全文化の定着が進展しております。DX分野では、生成AIの活用や現場のスマート化、ICT・デジタル技術の活用を推進し、生産性向上と業務効率化を図っております。さらに、グリーン電力供給事業やオフサイトPPAの推進、再生可能エネルギー発電設備の開発、蓄電池事業への展開などを通じて脱炭素社会の実現にも取り組んでおります。加えて、社外取締役比率の維持や法令違反ゼロの継続など、ガバナンスの実効性向上にも努めております。このように、非財務目標についても概ね計画どおり進捗しており、持続的な企業価値向上に向けた経営基盤の強化が着実に進展しております。 ※エンゲージメントスコア:㈱アトラエが提供するエンゲージメント解析ツール「Wevox」を利用。2024年度の同規模の建設・不動産ベンチマークスコアは64.0pt※建設技術系資格:1級建築士、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士などの資格※男性育児休業取得率:対象従業員の子が満1歳に達するまでの取得実績に基づき算定した割合*2028年5月期目標に記載しているScope1・2・3は2030年目標を記載。2026年5月期のCO2排出量は速報値を記載しており、改めて確定数値を開示する予定 ②対処すべき課題2026年5月期は「中期経営計画2027」の初年度として、建築事業の収益拡大及び土木事業の黒字化を実現し、業績は計画を上回る水準で推移いたしましたが、持続的な成長と企業価値向上の実現に向け、引き続き以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ■建設事業における収益力の持続的向上土木事業においては、収益構造の改善により黒字化を達成したものの、収益性の安定的確保・向上が引き続き重要な課題であります。建築事業においては、採算性を重視した受注及び原価管理の徹底により利益水準が大きく向上し、収益の牽引役としての役割を強めております。今後は、受注面においては営業体制強化による顧客裾野の拡大、営業と施工の連携強化による高付加価値案件の獲得推進、施工面では施工効率のさらなる向上や原価管理の徹底により、建設事業全体として持続的に利益を創出できる体制の確立を図ってまいります。 ■成長分野への投資拡大と事業ポートフォリオの強化不動産事業及びエネルギー事業においては、建設事業の景気変動を補完する安定収益源として重要な役割を担っております。「中期経営計画2027」初年度においては、不動産及びエネルギー事業へ投資・回収バランスを意識した堅実投資を実践、将来の収益拡大に向けた基盤整備が進展いたしました。今後も、投資規律を維持しつつ、投資・回収回転型ビジネスの強化やストック収益の着実な積み上げを通じて、収益の安定化と成長加速を図ってまいります。新規事業においては、土木・建築で培った技術力を活かし、防災・インフラ・環境分野において材料・製品事業等を展開する「機能性吸着材」事業の早期収益化に取り組んでまいります。 ■人的資本の強化及びDX推進による生産性向上担い手不足の深刻化に対応するため、人財の確保・育成及び定着を重要課題と位置づけております。また、AIやICTの活用によるDXを推進し、施工の効率化や業務の省人化を図ることで、生産性向上と労働環境の改善を実現してまいります。 ■資本効率の向上と市場評価の改善過年度の業績悪化により低下した市場評価の回復は重要な課題であります。中期経営計画の初年度においては収益力の回復によりROEが改善したものの、引き続き資本コストを意識した経営の徹底が求められます。今後も、収益力の強化及び資本効率の改善に加え、「中期経営計画2027」で目標とするDOE水準(2.5〜3.5%)に基づく安定的な株主還元の継続により、資本効率の向上と市場からの信頼回復に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として景気は緩やかな回復傾向が続きました。一方で、イラン情勢の緊迫化に加え、物価上昇の継続、米国の通商政策による景気の下振れリスク、金融資本市場の不安定化等、引き続き状況を注視していく必要があります。建設業界においては、公共投資の底堅い推移や、民間設備投資の持ち直しの動きもあり、建設投資全体としては堅調に推移しております。しかしながら、コスト面では建設資材・エネルギー価格の高止まりや労務需給の逼迫等により、注視が必要な状況が継続しております。このような状況の中、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。 当連結会計年度の経営成績については、売上高は135,207百万円(前連結会計年度比9.6%増)、売上総利益は16,314百万円(前連結会計年度比33.8%増)、営業利益は7,150百万円(前連結会計年度比208.4%増)となりました。また、経常利益は6,566百万円(前連結会計年度比237.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,450百万円(前連結会計年度比308.9%増)となりました。堅調な受注環境を背景に、採算性重視の受注方針、原価管理の徹底などの施策が奏功し、売上高は概ね計画水準で推移する中、利益面は大幅な改善を実現いたしました。特に、建築事業においては、手持ち工事の順調な進捗及び好採算の大型工事が牽引し採算面が大きく改善したことにより利益が計画を上回る水準で着地し、全体収益を強く牽引しました。また、土木事業においては、収益構造の改善に取り組んだ結果、黒字化を達成し、収益基盤の底上げに寄与いたしました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの区分を変更しております。以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で比較しております。(土木事業)土木事業においては、売上高は38,031百万円(前連結会計年度比2.6%増)であり、利益面では、不採算案件の入替が進み、セグメント利益318百万円(前連結会計年度は4,511百万円のセグメント損失)となりました。(建築事業)建築事業においては、売上高は手持ちの大型工事が順調に進捗したことで92,467百万円(前連結会計年度比23.9%増)となり、利益面でも好採算の大型工事が牽引し、セグメント利益は6,987百万円(前連結会計年度比170.5%増)となりました。(不動産事業)不動産事業においては、前期のような大型販売用不動産の売却がなく、売上高は2,519百万円(前連結会計年度比52.3%減)であり、セグメント利益は507百万円(前連結会計年度比79.0%減)となりました。(エネルギー事業)エネルギー事業においては、前期のような大型販売用発電設備の売却がなく、売上高は3,471百万円(前連結会計年度比53.4%減)であり、セグメント利益は1,331百万円(前連結会計年度比63.6%減)となりました。 地域ごとの業績は次のとおりであります。①日本日本国内での売上高は121,492百万円であり、営業利益は6,692百万円となりました。②アジアアジアにおける売上高は13,715百万円であり、営業利益は457百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難なため、「生産の状況」は記載しておりません。 ① 受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)土木事業26,817△35.8建築事業99,322△5.6不動産事業2,470△52.2エネルギー事業3,471△53.8その他1,04044.7合計133,123△17.0 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 ② 売上実績セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)土木事業35,8591.4建築事業92,36523.8不動産事業2,470△52.8エネルギー事業3,471△53.4その他1,04043.5合計135,2079.6 (注) 売上実績においては、「外部顧客への売上高」について記載しております。 なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。 提出会社の受注高(契約高)及び売上高の状況① 受注高、売上高、繰越高期別種類別前期繰越高(百万円)当期受注高(百万円)計(百万円)当期売上高(百万円)次期繰越高(百万円)前事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)建設事業土木66,41932,89899,31724,79474,523建築84,79695,043179,83964,549115,290小計151,215127,941279,15789,343189,813開発事業等298,7918,8218,78040合計151,244136,733287,97898,123189,854当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)建設事業土木74,18118,19392,37527,34965,026建築115,28984,649199,93883,630116,307小計189,470102,843292,314110,980181,334開発事業等404,2604,3004,25446合計189,511107,103296,615115,234181,380 (注) 1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。従って、当期売上高にも係る増減額が含まれております。また、前事業年度以前に外貨建で受注したもので、当事業年度中の為替相場により請負金額に変更のあるものについても同様に処理しております。2.当期受注高のうち海外工事の割合は前事業年度9.9%、当事業年度11.7%であります。そのうち主なものは次のとおりであります。 当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの宸實建設股份有限公司宸實建設永寧段集合住宅新建工程中國開発資産管理股份有限公司南港區玉成段四小段新建工程 ② 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)土木24.375.7100建築33.166.9100当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)土木13.186.9100建築45.154.9100 (注) 百分比は請負金額比であります。 ③ 売上高期別区分国内海外合計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)前事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)建設事業土木15,1279,65690.024,794建築2,30951,90910,32916.064,549小計17,43761,56610,33911.689,343開発事業等-8,780--8,780計17,43770,34710,33910.598,123当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)建設事業土木16,23210,7793361.227,349建築1,82568,42713,37816.083,630小計18,05779,20713,71512.4110,980開発事業等-4,254--4,254計18,05783,46113,71511.9115,234 (注) 1.海外工事の国別割合は以下のとおりであります。国名台湾バングラデシュ計前事業年度(%)99.90.1100当事業年度(%)97.52.5100 2.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。前事業年度 請負金額10億円以上の主なものソーラー・フィールド4合同会社小松沢太陽光発電所建設工事国土交通省関東地方整備局R3多摩川左岸二子玉川築堤護岸工事東急不動産株式会社、株式会社長谷工コーポレーション(仮称)札幌市中央区南三条西1丁目計画 新築工事パルシステム生活協同組合連合会パルシステムつくばみらいセンター新築工事MIRARTHホールディングス株式会社(仮称)レーベン桃山台新築工事 当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの柏市柏インター西土地区画整理組合(仮称)柏市柏インター西土地区画整理事業造成工事(その1~その4)富谷市成田二期東土地区画整理組合富谷市成田二期東土地区画整理事業造成工事尼崎2プロパティー特定目的会社(仮称)兵庫尼崎物流センター新築工事大東建託株式会社(仮称)柏物流施設新設計画(建築工事)有楽製菓株式会社有楽製菓株式会社(仮称)豊橋夢工場第2工場新築工事(3期工事) 3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。前事業年度該当事項はありません。当事業年度野村不動産株式会社15,989百万円(11.8%) ④ 繰越高(2026年5月31日現在)区分国内海外合計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)建設事業土木44,03720,2617271.165,026建築16,83064,77234,70529.8116,307小計60,86885,03335,43219.5181,334開発事業等-46--46計60,86885,08035,43219.5181,380 繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なもの大阪府寝屋川北部地下河川 鶴見調節池築造工事(R5本体工)関電不動産開発株式会社・東急不動産株式会社・株式会社ワールドレジデンシャル関西 JV(仮称)大阪市中央区森ノ宮中央1丁目PJ新築工事一関地区広域行政組合エネルギー回収型一般廃棄物処理施設等建設工事康華資産股份有限公司康華資産松江路事務所ビル新築工事野田ロジスティクス合同会社/三ヶ尾物流開発合同会社(仮称)上三ヶ尾地区物流施設計画開発工事(Aゾーン/Bゾーン) (2) 財政状態①資産の部資産は、受取手形・完成工事未収入金等10,337百万円、販売用不動産3,326百万円などの増加要因が、建設仮勘定1,314百万円、その他の棚卸資産558百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比17,326百万円増の157,975百万円となりました。②負債の部負債は、長期借入金4,718百万円、短期借入金2,608百万円などの増加要因が、工事損失引当金800百万円、完成工事補償引当金118百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比12,360百万円増の86,580百万円となりました。③純資産の部純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益5,450百万円の計上及び配当金1,768百万円の支払いなどの結果、前連結会計年度末比4,966百万円増の71,395百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末比2.0ポイント減の45.1%となりました。 (3) キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加10,278百万円、販売用不動産の増加3,326百万円等の支出要因が、税金等調整前当期純利益6,495百万円、仕入債務の増加1,867百万円等の収入要因を上回り、4,569百万円の支出超過(前連結会計年度は3,793百万円の収入超過)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入3,520百万円等の収入要因が、有形固定資産の取得による支出2,135百万円等の支出要因を上回り、456百万円の収入超過(前連結会計年度は3,876百万円の支出超過)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入7,859百万円等の収入要因が、長期借入金の返済による支出4,657百万円等の支出要因を上回り、5,256百万円の収入超過(前連結会計年度は3,788百万円の支出超過)となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、19,709百万円(前連結会計年度末は18,136百万円)となりました。 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費、不動産・エネルギー事業での販売用不動産及び販売用発電設備の取得費、人件費等の販売費及び一般管理費等、営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金は、自己資金及び金融機関等からの借入により調達しており、当連結会計年度において、短期借入金及び長期借入金11,983百万円を調達しております。当社グループは運転資金の効率的な調達を行うため、当連結会計年度末においては、11,680百万円の当座貸越契約、19,500百万円のコミットメントライン契約及び3,000百万円のリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り等については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち,重要なものは以下のとおりであります。 (一定の期間にわたり収益を認識する方法による収益認識)詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 建設市場の変動と競争激化
    国内外の景気後退や公共投資の削減、競合他社との競争激化による受注価格の下落は、業績に影響を与える可能性があります。これに対し、ICT施工やDX戦略による省力化、不動産・エネルギー事業による安定収益の拡大、新規事業への投資でリスク分散を図っています。
  • 人材確保の困難性
    建設業界全体で技術者や技能労働者の高齢化が進み、人材確保が困難になるリスクがあります。これは受注機会の喪失や納期遅延につながる可能性があります。同社は採用・定着・育成の強化、DX化による省人化、働き方改革や健康経営の推進で人材確保に努めています。
  • 労務単価・資材価格の高騰
    建設工事は長期にわたるため、契約期間中に労務単価や資材価格が想定外に高騰する可能性があります。高騰分を請負金額に反映できない場合、業績に影響が出ることが考えられます。同社は市場価格調査、先行調達、代替工法の提案、物価スライド条項の導入で対応しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,495 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 事業環境について①建設市場の動向国内外の景気後退や国及び地方公共団体の公共投資予算の削減等により、建設市場が著しく縮小した場合や今後競合他社との競争が激化し、民間工事における受注価格が下落する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、建設事業においては、ICT施工やDX戦略による省力化技術の確立により、市場の縮小にも柔軟に対応できる事業体質の構築に取り組んでおります。不動産事業とエネルギー事業による安定収益の拡大にも引き続き注力しており、直近3ヵ年においては当社利益の中核となっております。また、今後のさらなる市況の変化に備え新規事業への投資も強化しており、持続的な成長を可能とする収益基盤の変革を推進してまいります。②人材確保に係るリスク建設業界においては、建設技術者・技能労働者の高齢化が進み、計画的な人員確保の重要性が高まってきております。当社グループでは、計画的な人員確保に向けて「採用」「定着」「育成」の強化に努めておりますが、需給関係の急激な逼迫により人員確保が困難となった場合には、受注機会の喪失や納期遅延等の問題が発生する恐れがあり、業績に影響を与える可能性があります。このリスクに対応するため、特に技能労働者の地位向上への取り組みとしてキャリアアップシステムの推進、優良職長認定制度、褒章につながる国土交通省の建設マスターへの推薦を行っております。また、DX化や独自の機械力を活用したICT施工による省人化、省力化施工によって施工効率の向上に挑戦してまいります。さらに、成果に見合った報酬が得られる人事制度の構築や労働環境の改善等の「働き方改革」に加え、タレントマネジメントの実施やエンゲージメントの向上等の「働きがい改革」を推進しており、優秀な人財の確保を採用市場でアピールしてまいります。当社グループでは、ダイバーシティ&インクルージョンの活動として、経営トップ自らが健康管理最高責任者(CHO)となり、2018年9月に「健康経営宣言」を制定しております。この活動推進に対して、経済産業省及び東京証券取引所が主催する「健康経営銘柄」に4度選定されております。健康経営銘柄は従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる上場企業を選定するもので、建設業では最多となっております。また、上場企業に限らず大規模法人のうち保険者と連携して優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議が共同で進める「健康経営優良法人~ホワイト500~」にも7年連続で選定されております。今後もさらに従業員の健康増進に向けた活動を推進してまいります。③労務単価及び資材価格の高騰建設工事の施工は長期間に及ぶものが多いことから、契約期間中に想定外に労務単価や工事用資材の価格が高騰する可能性があります。単価の高騰分について請負金額に反映できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。このリスクに対応するため、労務状況の常時確認や主要資材の市場価格調査を行い、資材・労務価格等の急激な変動に対しては先行調達や代替工法の提案等により対応しております。また、特に大きな影響が及ぶ可能性のある建築事業では、予め物価スライドに関して契約条項に盛り込むことを原則とすることで、資材価格の急騰等に対応してまいります。(2) 取引先の信用リスクについて景気の減速や建設市場の縮小などにより、発注者、協力会社、共同施工会社の信用不安などが顕在化した場合、資金の回収不能や施工遅延を引き起こし、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、案件採択にあたっては、施主の信用調査を実施後、その内容について審査委員会で審議を行い、経営会議(大口のものについては取締役会)への結果報告を経て承認する手続きとしており、与信判定に応じた工事代金の受領・支払などの取引条件の確保に取り組んでおります。 (3) 施工物の瑕疵について継続的な施工教育の実施や、ISOなどの品質管理手法を活用した施工管理の徹底により、品質管理には万全を期しておりますが、万一施工物に関する重大な瑕疵があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、本支店の管理体制の大幅な見直しを行い、施工支援や技術指導を行う部署を新設し、業務プロセスの見直しや管理基準の平準化を図っております。さらに、重点管理現場を中心に工程進捗・原価進捗のモニタリングを強化しております。(4) 建設活動に伴う事故について建設事業は、作業環境や作業方法の特性から危険を伴うことも多く、他の産業に比べ事故発生率が高くなっております。人身や施工物などに関わる重大な事故が発生した場合、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、工事着手にあたり施工計画を策定し、安全な作業環境を整え施工しております。また、徹底した安全教育の実施、危険予知活動や安全パトロールなどの災害を撲滅するための活動を実施しております。事業部門とは独立した社長直轄の安全衛生管理室が各現場へ安全パトロールを実施するとともに、過去事例や他社事例に基づき教育を行うなど、指導・監督の下、安全管理には十分に配慮された体制で施工を行っております。また、すべての工事において、建設工事保険、賠償責任保険等の付保によるリスクヘッジも行っております。(5) 資産保有リスクについて営業活動の必要性から、主に販売用不動産・販売用発電設備・賃貸等不動産(有形固定資産)等の事業用不動産及び投資有価証券を保有しておりますが、時価が著しく低下した場合、評価損や減損損失の計上等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、事業用不動産については、案件毎に定期的に評価損や減損リスク等を把握し、投資有価証券については、個別銘柄ごとに、株式保有に伴うコストやリスク、営業上の便益等の経済合理性を総合的に勘案のうえ、保有意義を見直し、取締役会にて保有の適否を検証しております。(6) 不動産事業に係るリスクについて不動産事業に係るプロジェクトは事業期間が長期間にわたることから、事業環境に著しい変化が生じた場合や開発が想定どおりに進捗しない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、不動産事業は、関係部署による事前協議を行った上で、決裁基準に応じて経営会議・取締役会で厳格に判断を下しており、計画段階から着手後にかけて、常に事業リスクや環境変化の兆候を把握することに努め、適時適切に事業計画の点検と見直しを実施しております。(7) エネルギー事業に係るリスクについて太陽光パネルの発電効率低下のリスクについては、適切なメンテナンス、モニタリングを実施する対策を取っておりますが、自然災害や事故等の原因で、発電所修復のための休業中に発電量が予定より大幅に減少した場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、自然災害や事故等の原因による施設等の被害に関しては、各種保険に加入することでリスクの軽減を図っております。(8) 海外事業に伴うリスクについて海外工事について、予期しない法律、規制、政策の変更、テロ紛争、伝染病等が発生した場合や、経済情勢の変化に伴う工事の縮小、延期等が行われた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、外貨建ての資産・負債を有しているため、為替レートの変動により為替差損が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、進出国の的確な情勢把握に努めており、テロ紛争・伝染病等の対応については、「海外緊急事態対応マニュアル」に基づき、役職員及び家族の安全を第一に捉え、進出国のリスク状況に応じては本邦への緊急搬送サービスや現地での適切な医療体制の確保の充実を図るなど危機管理体制の一層の強化に努めております。また、為替変動リスクに対応するため、予測しがたい急激な為替の変動に備え、必要に応じ為替予約などを通じ外貨建資産に対しヘッジを実施するなど、可能な限りリスクの回避をしております。 (9) 法的規制について建設事業の遂行は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法等により多数の法的規制を受けております。当社グループの各社では、特定建設業許可、一級建築士事務所登録、宅地建物取引業の許認可等を受けております。現時点において、当該許認可等の取消となる事由に抵触する事象は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により、当該許認可等が取消され又はそれらの更新が認められない場合、もしくはこれらの法律等の改廃又は新たな法的規制の新設、適用基準の変更によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、常に建設業法をはじめとした各種関連法令の制定改廃動向を予め把握するとともに、役職員及び専門工事業者に対して法令遵守の啓発活動及び遵守状況のモニタリングを実施しております。(10) 大規模災害に関するリスクについて地震等の天災、人災等が発生したことにより、事業継続に深刻な支障をきたした場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、ゼネコンとしての社会的使命を果たすため、「事業継続計画」を策定しております。R&D拠点であるつくば未来センターと社員寮を、本社機能の代替拠点に設定し、臨機応変に対応できる体制を整えております。また、基幹システムはクラウドサービスを利用しております。サーバー群は停電、耐震性に優れたデータセンターに設置されており、データ保全もサービス内で実施されております。なお、震災時の社員安否の確認には、「事業継続計画」に基づき「安否確認サービス」を利用し、状況を的確に把握した上で、災害時に迅速な事業活動が行えるよう準備をしております。今後さらに災害時の情報共有を簡便且つ的確に実施できる仕組み、サービスを導入すべく取り組んでまいります。(11) 情報セキュリティリスクについてサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等による情報流出、重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、当社グループでは、「情報セキュリティ基本方針」の定めに従い、「情報セキュリティ基本規程」を基に情報セキュリティ全般に関して、適切な情報管理を徹底するよう努めております。また、各要領・マニュアルに基づいた「社員教育」を徹底し、全社の推進レベルの向上を図ることで、浸透したテレワーク体制にも対応を図っております。(12) 訴訟等に関するリスクについて国内外の事業等に関連しての訴訟、紛争、その他法的手続きにおいて、当社グループの主張や予測と相違する結果となった場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、訴訟等につきましては、顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携し対応できる体制を構築しております。(13) 工事における一定の期間にわたり収益を認識する方法について当社グループは、一定の期間にわたり収益を認識する方法を適用しております。工事進捗度の見積りは、見積総原価に対する発生原価の割合をもって行い、工事請負総額に工事進捗度を乗じて完成工事高を算出しております。工事案件ごとに継続的に見積総原価や予定工事期間の見直しを実施する等適切な原価管理に取り組んでおりますが、それらの見直しが必要になった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、現場の予算を基に、徹底した原価管理を行い、適宜決算に反映するようにしております。(14) 気候変動リスクについて気候変動により自然災害が激甚化傾向にあり、気候変動に伴う物理的リスクとして、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有物件への被害等により、事業の継続性に影響を及ぼす可能性があります。また、脱炭素社会への移行リスクとして、炭素税の導入や、工事施工に係る各種法規制の強化に伴う大幅な建設コストの増加により、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、このような気候変動に伴う事業への影響を重要な経営課題の一つと捉え、2021年10月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明しており、2030年度までのCO2排出削減目標(いずれも2020年度比でScope1,2:42%削減、Scope3:25%削減)を設定しているほか、2050年におけるCO2排出量の実質ゼロに向けたネットゼロエミッションの実現を目標に掲げております。気候変動問題への取組につきまして、「サステナビリティに関する考え方及び取組」に詳細を記載しておりますので、そちらをご確認ください。

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