経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 日本国土開発グループの経営の基本方針当社グループは、経営理念として「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げております。この理念は、1991年4月の創立40周年を機に策定したもので、「社会が直面する課題の解決と、より良い社会の構築、快適な環境の創造を通じて、ゆとりある社会づくりを目指す」という想いが込められております。30年以上が経過した現在においても、その想いは変わることなく、当社グループは関わるすべてのステークホルダーにとっての「豊かな社会づくり」とは何かを追求し続けてきました。2022年7月には、2030年に向けた長期ビジョンとして「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を掲げ、目指すべき姿として位置付けました。また、取り組むべき社会課題として「気候変動問題」と「2030年問題」を設定し、脱炭素社会の実現や人口減少に伴う担い手不足などの課題に対し、当社グループが持つノウハウや知見を生かしながら、その解決に貢献できるよう取り組んでおります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題①「中期経営計画2027」初年度の進捗について当社グループを取り巻く事業環境は、建設需要が堅調に推移する一方で、資材価格及び労務費の上昇、担い手不足の深刻化、さらに海外経済の不確実性の高まりなど、将来にわたって状況を注視していく必要があります。このような事業環境や、前中期経営計画期間中に収益面での課題が顕在化したことを踏まえ、2025年7月に「中期経営計画2027」を策定し、『持続的に利益を生み出す経営基盤の再構築と成長軌道への回帰』を目指しております。 ■2026年5月期業績について2026年5月期は、「中期経営計画2027」の初年度として「安定収益基盤の確立」に取り組んだ結果、業績は計画を大きく上回って着地いたしました。売上高は1,352億円、営業利益は71億円、ROEは7.9%となり、いずれも中期経営計画における初年度想定を上回る水準となりました。特に建築事業において、大型工事の順調な進捗や採算改善が進展したことに加え、採算性を重視した受注方針と原価管理の徹底により収益性が大幅に向上いたしました。また、土木事業についても不採算案件の入替や再発防止策の浸透により黒字転換を達成し、収益基盤の改善が着実に進展しております。これらの結果、中期経営計画2027の最終年度目標である営業利益90億円、ROE8.0%の達成に向けて順調なスタートを切ることができました。 ■セグメント別の進捗状況(土木事業)土木事業では、防災・減災及びインフラ更新関連工事を中心に、安定した受注環境が継続しております。加えて、採算性を重視した案件選別、施工効率の改善及び原価管理の徹底に取り組んだ結果、従来の課題であった収益性は着実に改善し、当期において黒字転換を達成いたしました。また、令和6年能登半島地震の復旧工事を受注するとともに、自社開発の自走型回転式破砕混合機を活用した復旧支援にも取り組んでおります。さらに、ODA案件となるバングラデシュでの水産加工センター建設工事を推進するなど、事業領域の拡大も進めております。今後も国土強靱化関連工事を中心に受注の拡大と収益性向上を図ってまいります。(建築事業)建築事業におきましては、民間設備投資の回復を背景に受注が拡大するとともに、大型工事の順調な進捗により売上高の伸長に大きく寄与いたしました。加えて、採算性を重視した受注方針の徹底や見積精度の向上、施工段階における原価低減施策の推進により収益性が大きく改善し、利益は当初計画を上回る水準となりました。物流施設や食品工場をはじめとする重点分野では引き続き良好な受注環境が継続しており、高い繰越工事高も確保しております。建築事業は当社グループの収益を牽引する中核事業として、中期経営計画2027の利益成長に大きく貢献しております。 (不動産事業)不動産事業では、保有資産の売却や開発案件の進捗により安定的に利益を計上いたしました。一部売却案件の時期ずれにより利益は計画をやや下回ったものの、賃貸収益は堅調に推移しております。また、松島イノベーションヒルズをはじめとする開発案件や土地区画整理事業を推進するとともに、オーストラリア・ブリスベンにおける大規模オフィスビルへの共同投資を実施するなど、将来の収益基盤拡大に向けた投資を進めております。当事業は建設事業の景気変動を補完する安定収益源として位置付けており、今後も開発利益と賃貸収益の両輪による持続的な成長を目指してまいります。(エネルギー事業)エネルギー事業におきましては、既存発電所の安定稼働により継続的な収益を確保するとともに、自社開発案件の推進や運営中発電所の取得を進めております。また、蓄電設備を活用した夜間連系太陽光発電所の開発や、オフサイトPPAによる再生可能エネルギー供給など、新たな事業モデルの構築にも取り組んでおります。さらに、FIT制度に依存しない収益基盤の構築に向け、蓄電池事業や需要家向けエネルギーサービスの拡充を進めております。今後も安定的なストック収益の積み上げを通じて、事業基盤の強化を図ってまいります。(その他)地域社会の課題解決に貢献する「地域共創」を軸に、新たな事業基盤の構築を進めております。福島エコクリート株式会社では路盤材「ORクリート」の製造販売を行うほか、ANION株式会社では機能性吸着材「ADOXパウダー」の事業化を推進しております。これらの事業は収益化に向けた取り組みが進展しており、将来の収益基盤として育成を進めております。 ■資本効率及び株主還元当期は利益成長に伴い自己資本額が711億円まで増加し、中期経営計画2027で掲げる720億円以上の目標達成が視野に入る水準となりました。また、自己資本比率45.1%、D/Eレシオ0.53倍と、成長投資を継続しながらも健全な財務基盤を維持しております。投資計画については、不動産開発投資77億円、エネルギー開発投資45億円、新規事業・M&A・DX投資等15億円、研究開発投資5億円の合計142億円を実行いたしました。今後も財務健全性とのバランスを図りながら、不動産、エネルギー、新規事業分野を中心とした成長投資を推進し、中長期的な収益拡大を目指してまいります。*D/Eレシオ(Debt Equity Ratio):企業の負債と株主資本の比率を示す「負債資本倍率」。有利子負債÷自己資本で算出され、企業の財務健全性を測るために用いられる。 ■非財務目標と実績当社は、中期経営計画2027において人的資本、DX、環境、安全・品質、ガバナンスの強化を重要課題と位置付けております。2026年5月期は、エンゲージメントスコアの向上や4週8閉所の推進、男性育児休業取得率100%の達成など、働き方改革及び人的資本投資の成果が着実に現れました。また、安全衛生面では労働災害度数率が大きく改善し、安全文化の定着が進展しております。DX分野では、生成AIの活用や現場のスマート化、ICT・デジタル技術の活用を推進し、生産性向上と業務効率化を図っております。さらに、グリーン電力供給事業やオフサイトPPAの推進、再生可能エネルギー発電設備の開発、蓄電池事業への展開などを通じて脱炭素社会の実現にも取り組んでおります。加えて、社外取締役比率の維持や法令違反ゼロの継続など、ガバナンスの実効性向上にも努めております。このように、非財務目標についても概ね計画どおり進捗しており、持続的な企業価値向上に向けた経営基盤の強化が着実に進展しております。 ※エンゲージメントスコア:㈱アトラエが提供するエンゲージメント解析ツール「Wevox」を利用。2024年度の同規模の建設・不動産ベンチマークスコアは64.0pt※建設技術系資格:1級建築士、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士などの資格※男性育児休業取得率:対象従業員の子が満1歳に達するまでの取得実績に基づき算定した割合*2028年5月期目標に記載しているScope1・2・3は2030年目標を記載。2026年5月期のCO2排出量は速報値を記載しており、改めて確定数値を開示する予定 ②対処すべき課題2026年5月期は「中期経営計画2027」の初年度として、建築事業の収益拡大及び土木事業の黒字化を実現し、業績は計画を上回る水準で推移いたしましたが、持続的な成長と企業価値向上の実現に向け、引き続き以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ■建設事業における収益力の持続的向上土木事業においては、収益構造の改善により黒字化を達成したものの、収益性の安定的確保・向上が引き続き重要な課題であります。建築事業においては、採算性を重視した受注及び原価管理の徹底により利益水準が大きく向上し、収益の牽引役としての役割を強めております。今後は、受注面においては営業体制強化による顧客裾野の拡大、営業と施工の連携強化による高付加価値案件の獲得推進、施工面では施工効率のさらなる向上や原価管理の徹底により、建設事業全体として持続的に利益を創出できる体制の確立を図ってまいります。 ■成長分野への投資拡大と事業ポートフォリオの強化不動産事業及びエネルギー事業においては、建設事業の景気変動を補完する安定収益源として重要な役割を担っております。「中期経営計画2027」初年度においては、不動産及びエネルギー事業へ投資・回収バランスを意識した堅実投資を実践、将来の収益拡大に向けた基盤整備が進展いたしました。今後も、投資規律を維持しつつ、投資・回収回転型ビジネスの強化やストック収益の着実な積み上げを通じて、収益の安定化と成長加速を図ってまいります。新規事業においては、土木・建築で培った技術力を活かし、防災・インフラ・環境分野において材料・製品事業等を展開する「機能性吸着材」事業の早期収益化に取り組んでまいります。 ■人的資本の強化及びDX推進による生産性向上担い手不足の深刻化に対応するため、人財の確保・育成及び定着を重要課題と位置づけております。また、AIやICTの活用によるDXを推進し、施工の効率化や業務の省人化を図ることで、生産性向上と労働環境の改善を実現してまいります。 ■資本効率の向上と市場評価の改善過年度の業績悪化により低下した市場評価の回復は重要な課題であります。中期経営計画の初年度においては収益力の回復によりROEが改善したものの、引き続き資本コストを意識した経営の徹底が求められます。今後も、収益力の強化及び資本効率の改善に加え、「中期経営計画2027」で目標とするDOE水準(2.5〜3.5%)に基づく安定的な株主還元の継続により、資本効率の向上と市場からの信頼回復に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 日本国土開発グループの経営の基本方針当社グループは、経営理念として「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げております。この理念は、1991年4月の創立40周年を機に策定したもので、「社会が直面する課題の解決と、より良い社会の構築、快適な環境の創造を通じて、ゆとりある社会づくりを目指す」という想いが込められております。30年以上が経過した現在においても、その想いは変わることなく、当社グループは関わるすべてのステークホルダーにとっての「豊かな社会づくり」とは何かを追求し続けてきました。2022年7月には、2030年に向けた長期ビジョンとして「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を掲げ、目指すべき姿として位置付けました。また、取り組むべき社会課題として「気候変動問題」と「2030年問題」を設定し、脱炭素社会の実現や人口減少に伴う担い手不足などの課題に対し、当社グループが持つノウハウや知見を生かしながら、その解決に貢献できるよう取り組んでおります。 (2) 経営環境及び対処すべき課題①「中期経営計画2027」初年度の進捗について当社グループを取り巻く事業環境は、建設需要が堅調に推移する一方で、資材価格及び労務費の上昇、担い手不足の深刻化、さらに海外経済の不確実性の高まりなど、将来にわたって状況を注視していく必要があります。このような事業環境や、前中期経営計画期間中に収益面での課題が顕在化したことを踏まえ、2025年7月に「中期経営計画2027」を策定し、『持続的に利益を生み出す経営基盤の再構築と成長軌道への回帰』を目指しております。 ■2026年5月期業績について2026年5月期は、「中期経営計画2027」の初年度として「安定収益基盤の確立」に取り組んだ結果、業績は計画を大きく上回って着地いたしました。売上高は1,352億円、営業利益は71億円、ROEは7.9%となり、いずれも中期経営計画における初年度想定を上回る水準となりました。特に建築事業において、大型工事の順調な進捗や採算改善が進展したことに加え、採算性を重視した受注方針と原価管理の徹底により収益性が大幅に向上いたしました。また、土木事業についても不採算案件の入替や再発防止策の浸透により黒字転換を達成し、収益基盤の改善が着実に進展しております。これらの結果、中期経営計画2027の最終年度目標である営業利益90億円、ROE8.0%の達成に向けて順調なスタートを切ることができました。 ■セグメント別の進捗状況(土木事業)土木事業では、防災・減災及びインフラ更新関連工事を中心に、安定した受注環境が継続しております。加えて、採算性を重視した案件選別、施工効率の改善及び原価管理の徹底に取り組んだ結果、従来の課題であった収益性は着実に改善し、当期において黒字転換を達成いたしました。また、令和6年能登半島地震の復旧工事を受注するとともに、自社開発の自走型回転式破砕混合機を活用した復旧支援にも取り組んでおります。さらに、ODA案件となるバングラデシュでの水産加工センター建設工事を推進するなど、事業領域の拡大も進めております。今後も国土強靱化関連工事を中心に受注の拡大と収益性向上を図ってまいります。(建築事業)建築事業におきましては、民間設備投資の回復を背景に受注が拡大するとともに、大型工事の順調な進捗により売上高の伸長に大きく寄与いたしました。加えて、採算性を重視した受注方針の徹底や見積精度の向上、施工段階における原価低減施策の推進により収益性が大きく改善し、利益は当初計画を上回る水準となりました。物流施設や食品工場をはじめとする重点分野では引き続き良好な受注環境が継続しており、高い繰越工事高も確保しております。建築事業は当社グループの収益を牽引する中核事業として、中期経営計画2027の利益成長に大きく貢献しております。 (不動産事業)不動産事業では、保有資産の売却や開発案件の進捗により安定的に利益を計上いたしました。一部売却案件の時期ずれにより利益は計画をやや下回ったものの、賃貸収益は堅調に推移しております。また、松島イノベーションヒルズをはじめとする開発案件や土地区画整理事業を推進するとともに、オーストラリア・ブリスベンにおける大規模オフィスビルへの共同投資を実施するなど、将来の収益基盤拡大に向けた投資を進めております。当事業は建設事業の景気変動を補完する安定収益源として位置付けており、今後も開発利益と賃貸収益の両輪による持続的な成長を目指してまいります。(エネルギー事業)エネルギー事業におきましては、既存発電所の安定稼働により継続的な収益を確保するとともに、自社開発案件の推進や運営中発電所の取得を進めております。また、蓄電設備を活用した夜間連系太陽光発電所の開発や、オフサイトPPAによる再生可能エネルギー供給など、新たな事業モデルの構築にも取り組んでおります。さらに、FIT制度に依存しない収益基盤の構築に向け、蓄電池事業や需要家向けエネルギーサービスの拡充を進めております。今後も安定的なストック収益の積み上げを通じて、事業基盤の強化を図ってまいります。(その他)地域社会の課題解決に貢献する「地域共創」を軸に、新たな事業基盤の構築を進めております。福島エコクリート株式会社では路盤材「ORクリート」の製造販売を行うほか、ANION株式会社では機能性吸着材「ADOXパウダー」の事業化を推進しております。これらの事業は収益化に向けた取り組みが進展しており、将来の収益基盤として育成を進めております。 ■資本効率及び株主還元当期は利益成長に伴い自己資本額が711億円まで増加し、中期経営計画2027で掲げる720億円以上の目標達成が視野に入る水準となりました。また、自己資本比率45.1%、D/Eレシオ0.53倍と、成長投資を継続しながらも健全な財務基盤を維持しております。投資計画については、不動産開発投資77億円、エネルギー開発投資45億円、新規事業・M&A・DX投資等15億円、研究開発投資5億円の合計142億円を実行いたしました。今後も財務健全性とのバランスを図りながら、不動産、エネルギー、新規事業分野を中心とした成長投資を推進し、中長期的な収益拡大を目指してまいります。*D/Eレシオ(Debt Equity Ratio):企業の負債と株主資本の比率を示す「負債資本倍率」。有利子負債÷自己資本で算出され、企業の財務健全性を測るために用いられる。 ■非財務目標と実績当社は、中期経営計画2027において人的資本、DX、環境、安全・品質、ガバナンスの強化を重要課題と位置付けております。2026年5月期は、エンゲージメントスコアの向上や4週8閉所の推進、男性育児休業取得率100%の達成など、働き方改革及び人的資本投資の成果が着実に現れました。また、安全衛生面では労働災害度数率が大きく改善し、安全文化の定着が進展しております。DX分野では、生成AIの活用や現場のスマート化、ICT・デジタル技術の活用を推進し、生産性向上と業務効率化を図っております。さらに、グリーン電力供給事業やオフサイトPPAの推進、再生可能エネルギー発電設備の開発、蓄電池事業への展開などを通じて脱炭素社会の実現にも取り組んでおります。加えて、社外取締役比率の維持や法令違反ゼロの継続など、ガバナンスの実効性向上にも努めております。このように、非財務目標についても概ね計画どおり進捗しており、持続的な企業価値向上に向けた経営基盤の強化が着実に進展しております。 ※エンゲージメントスコア:㈱アトラエが提供するエンゲージメント解析ツール「Wevox」を利用。2024年度の同規模の建設・不動産ベンチマークスコアは64.0pt※建設技術系資格:1級建築士、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士などの資格※男性育児休業取得率:対象従業員の子が満1歳に達するまでの取得実績に基づき算定した割合*2028年5月期目標に記載しているScope1・2・3は2030年目標を記載。2026年5月期のCO2排出量は速報値を記載しており、改めて確定数値を開示する予定 ②対処すべき課題2026年5月期は「中期経営計画2027」の初年度として、建築事業の収益拡大及び土木事業の黒字化を実現し、業績は計画を上回る水準で推移いたしましたが、持続的な成長と企業価値向上の実現に向け、引き続き以下の課題に重点的に取り組んでまいります。 ■建設事業における収益力の持続的向上土木事業においては、収益構造の改善により黒字化を達成したものの、収益性の安定的確保・向上が引き続き重要な課題であります。建築事業においては、採算性を重視した受注及び原価管理の徹底により利益水準が大きく向上し、収益の牽引役としての役割を強めております。今後は、受注面においては営業体制強化による顧客裾野の拡大、営業と施工の連携強化による高付加価値案件の獲得推進、施工面では施工効率のさらなる向上や原価管理の徹底により、建設事業全体として持続的に利益を創出できる体制の確立を図ってまいります。 ■成長分野への投資拡大と事業ポートフォリオの強化不動産事業及びエネルギー事業においては、建設事業の景気変動を補完する安定収益源として重要な役割を担っております。「中期経営計画2027」初年度においては、不動産及びエネルギー事業へ投資・回収バランスを意識した堅実投資を実践、将来の収益拡大に向けた基盤整備が進展いたしました。今後も、投資規律を維持しつつ、投資・回収回転型ビジネスの強化やストック収益の着実な積み上げを通じて、収益の安定化と成長加速を図ってまいります。新規事業においては、土木・建築で培った技術力を活かし、防災・インフラ・環境分野において材料・製品事業等を展開する「機能性吸着材」事業の早期収益化に取り組んでまいります。 ■人的資本の強化及びDX推進による生産性向上担い手不足の深刻化に対応するため、人財の確保・育成及び定着を重要課題と位置づけております。また、AIやICTの活用によるDXを推進し、施工の効率化や業務の省人化を図ることで、生産性向上と労働環境の改善を実現してまいります。 ■資本効率の向上と市場評価の改善過年度の業績悪化により低下した市場評価の回復は重要な課題であります。中期経営計画の初年度においては収益力の回復によりROEが改善したものの、引き続き資本コストを意識した経営の徹底が求められます。今後も、収益力の強化及び資本効率の改善に加え、「中期経営計画2027」で目標とするDOE水準(2.5〜3.5%)に基づく安定的な株主還元の継続により、資本効率の向上と市場からの信頼回復に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として景気は緩やかな回復傾向が続きました。一方で、イラン情勢の緊迫化に加え、物価上昇の継続、米国の通商政策による景気の下振れリスク、金融資本市場の不安定化等、引き続き状況を注視していく必要があります。建設業界においては、公共投資の底堅い推移や、民間設備投資の持ち直しの動きもあり、建設投資全体としては堅調に推移しております。しかしながら、コスト面では建設資材・エネルギー価格の高止まりや労務需給の逼迫等により、注視が必要な状況が継続しております。このような状況の中、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。 当連結会計年度の経営成績については、売上高は135,207百万円(前連結会計年度比9.6%増)、売上総利益は16,314百万円(前連結会計年度比33.8%増)、営業利益は7,150百万円(前連結会計年度比208.4%増)となりました。また、経常利益は6,566百万円(前連結会計年度比237.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,450百万円(前連結会計年度比308.9%増)となりました。堅調な受注環境を背景に、採算性重視の受注方針、原価管理の徹底などの施策が奏功し、売上高は概ね計画水準で推移する中、利益面は大幅な改善を実現いたしました。特に、建築事業においては、手持ち工事の順調な進捗及び好採算の大型工事が牽引し採算面が大きく改善したことにより利益が計画を上回る水準で着地し、全体収益を強く牽引しました。また、土木事業においては、収益構造の改善に取り組んだ結果、黒字化を達成し、収益基盤の底上げに寄与いたしました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおり、当連結会計年度の期首より、報告セグメントの区分を変更しております。以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度の数値を変更後の報告セグメント区分に組み替えた数値で比較しております。(土木事業)土木事業においては、売上高は38,031百万円(前連結会計年度比2.6%増)であり、利益面では、不採算案件の入替が進み、セグメント利益318百万円(前連結会計年度は4,511百万円のセグメント損失)となりました。(建築事業)建築事業においては、売上高は手持ちの大型工事が順調に進捗したことで92,467百万円(前連結会計年度比23.9%増)となり、利益面でも好採算の大型工事が牽引し、セグメント利益は6,987百万円(前連結会計年度比170.5%増)となりました。(不動産事業)不動産事業においては、前期のような大型販売用不動産の売却がなく、売上高は2,519百万円(前連結会計年度比52.3%減)であり、セグメント利益は507百万円(前連結会計年度比79.0%減)となりました。(エネルギー事業)エネルギー事業においては、前期のような大型販売用発電設備の売却がなく、売上高は3,471百万円(前連結会計年度比53.4%減)であり、セグメント利益は1,331百万円(前連結会計年度比63.6%減)となりました。 地域ごとの業績は次のとおりであります。①日本日本国内での売上高は121,492百万円であり、営業利益は6,692百万円となりました。②アジアアジアにおける売上高は13,715百万円であり、営業利益は457百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難なため、「生産の状況」は記載しておりません。 ① 受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)土木事業26,817△35.8建築事業99,322△5.6不動産事業2,470△52.2エネルギー事業3,471△53.8その他1,04044.7合計133,123△17.0 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 ② 売上実績セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)土木事業35,8591.4建築事業92,36523.8不動産事業2,470△52.8エネルギー事業3,471△53.4その他1,04043.5合計135,2079.6 (注) 売上実績においては、「外部顧客への売上高」について記載しております。 なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。 提出会社の受注高(契約高)及び売上高の状況① 受注高、売上高、繰越高期別種類別前期繰越高(百万円)当期受注高(百万円)計(百万円)当期売上高(百万円)次期繰越高(百万円)前事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)建設事業土木66,41932,89899,31724,79474,523建築84,79695,043179,83964,549115,290小計151,215127,941279,15789,343189,813開発事業等298,7918,8218,78040合計151,244136,733287,97898,123189,854当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)建設事業土木74,18118,19392,37527,34965,026建築115,28984,649199,93883,630116,307小計189,470102,843292,314110,980181,334開発事業等404,2604,3004,25446合計189,511107,103296,615115,234181,380 (注) 1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。従って、当期売上高にも係る増減額が含まれております。また、前事業年度以前に外貨建で受注したもので、当事業年度中の為替相場により請負金額に変更のあるものについても同様に処理しております。2.当期受注高のうち海外工事の割合は前事業年度9.9%、当事業年度11.7%であります。そのうち主なものは次のとおりであります。 当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの宸實建設股份有限公司宸實建設永寧段集合住宅新建工程中國開発資産管理股份有限公司南港區玉成段四小段新建工程 ② 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)土木24.375.7100建築33.166.9100当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)土木13.186.9100建築45.154.9100 (注) 百分比は請負金額比であります。 ③ 売上高期別区分国内海外合計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)前事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)建設事業土木15,1279,65690.024,794建築2,30951,90910,32916.064,549小計17,43761,56610,33911.689,343開発事業等-8,780--8,780計17,43770,34710,33910.598,123当事業年度(自 2025年6月1日至 2026年5月31日)建設事業土木16,23210,7793361.227,349建築1,82568,42713,37816.083,630小計18,05779,20713,71512.4110,980開発事業等-4,254--4,254計18,05783,46113,71511.9115,234 (注) 1.海外工事の国別割合は以下のとおりであります。国名台湾バングラデシュ計前事業年度(%)99.90.1100当事業年度(%)97.52.5100 2.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。前事業年度 請負金額10億円以上の主なものソーラー・フィールド4合同会社小松沢太陽光発電所建設工事国土交通省関東地方整備局R3多摩川左岸二子玉川築堤護岸工事東急不動産株式会社、株式会社長谷工コーポレーション(仮称)札幌市中央区南三条西1丁目計画 新築工事パルシステム生活協同組合連合会パルシステムつくばみらいセンター新築工事MIRARTHホールディングス株式会社(仮称)レーベン桃山台新築工事 当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの柏市柏インター西土地区画整理組合(仮称)柏市柏インター西土地区画整理事業造成工事(その1~その4)富谷市成田二期東土地区画整理組合富谷市成田二期東土地区画整理事業造成工事尼崎2プロパティー特定目的会社(仮称)兵庫尼崎物流センター新築工事大東建託株式会社(仮称)柏物流施設新設計画(建築工事)有楽製菓株式会社有楽製菓株式会社(仮称)豊橋夢工場第2工場新築工事(3期工事) 3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。前事業年度該当事項はありません。当事業年度野村不動産株式会社15,989百万円(11.8%) ④ 繰越高(2026年5月31日現在)区分国内海外合計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)建設事業土木44,03720,2617271.165,026建築16,83064,77234,70529.8116,307小計60,86885,03335,43219.5181,334開発事業等-46--46計60,86885,08035,43219.5181,380 繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なもの大阪府寝屋川北部地下河川 鶴見調節池築造工事(R5本体工)関電不動産開発株式会社・東急不動産株式会社・株式会社ワールドレジデンシャル関西 JV(仮称)大阪市中央区森ノ宮中央1丁目PJ新築工事一関地区広域行政組合エネルギー回収型一般廃棄物処理施設等建設工事康華資産股份有限公司康華資産松江路事務所ビル新築工事野田ロジスティクス合同会社/三ヶ尾物流開発合同会社(仮称)上三ヶ尾地区物流施設計画開発工事(Aゾーン/Bゾーン) (2) 財政状態①資産の部資産は、受取手形・完成工事未収入金等10,337百万円、販売用不動産3,326百万円などの増加要因が、建設仮勘定1,314百万円、その他の棚卸資産558百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比17,326百万円増の157,975百万円となりました。②負債の部負債は、長期借入金4,718百万円、短期借入金2,608百万円などの増加要因が、工事損失引当金800百万円、完成工事補償引当金118百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比12,360百万円増の86,580百万円となりました。③純資産の部純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益5,450百万円の計上及び配当金1,768百万円の支払いなどの結果、前連結会計年度末比4,966百万円増の71,395百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末比2.0ポイント減の45.1%となりました。 (3) キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加10,278百万円、販売用不動産の増加3,326百万円等の支出要因が、税金等調整前当期純利益6,495百万円、仕入債務の増加1,867百万円等の収入要因を上回り、4,569百万円の支出超過(前連結会計年度は3,793百万円の収入超過)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入3,520百万円等の収入要因が、有形固定資産の取得による支出2,135百万円等の支出要因を上回り、456百万円の収入超過(前連結会計年度は3,876百万円の支出超過)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入7,859百万円等の収入要因が、長期借入金の返済による支出4,657百万円等の支出要因を上回り、5,256百万円の収入超過(前連結会計年度は3,788百万円の支出超過)となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、19,709百万円(前連結会計年度末は18,136百万円)となりました。 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費、不動産・エネルギー事業での販売用不動産及び販売用発電設備の取得費、人件費等の販売費及び一般管理費等、営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金は、自己資金及び金融機関等からの借入により調達しており、当連結会計年度において、短期借入金及び長期借入金11,983百万円を調達しております。当社グループは運転資金の効率的な調達を行うため、当連結会計年度末においては、11,680百万円の当座貸越契約、19,500百万円のコミットメントライン契約及び3,000百万円のリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り等については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち,重要なものは以下のとおりであります。 (一定の期間にわたり収益を認識する方法による収益認識)詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 日本国土開発グループの経営の基本方針 当社グループは経営理念として「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げています。この理念は、1991年4月に創立40周年を機に策定したもので、当時は「社会が直面している問題の解決とより良い社会の構築、快適環境の創造を通じ、ゆとりある社会づくりを目指す」、この想いを経営理念に込めました。30年以上経った今もこの想いは変わらず、SDGs達成を目標に取り入れる等、当社グループは全てのステークホルダーに対して「豊かな社会づくり」とは何かを考えてきました。 2022年7月から当社グループは、2030年までの長期ビジョンとして「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を目指すべき姿と位置づけ、立ち向かう社会課題として「気候変動問題」「2030年問題」を設定し、脱炭素社会の実現や人口減少による担い手不足などの諸問題に対して当社グループが持つノウハウや知見を生かし、社会課題の解決に貢献できるよう取り組んでいます。 (2) 経営環境及び対処すべき課題①「中期経営計画2024」の振り返り 2023年5月期からの3カ年経営計画である「中期経営計画2024」において、土木・建築事業が2024年5月期に大幅損失を計上し、2024年7月に中期経営計画の計数目標の見直し(最終年度ROE10%水準→5%水準、営業利益110億円→40億円に修正)を行いました。 最終年度である2025年5月期に、前年度の損失計上を受け、土木・建築事業で受注審査の厳格化、管理・施工体制強化などを実施しました。その成果もあり、建築事業が回復基調に転じ計画を超える利益を計上、関連事業の販売用不動産の一部売却によるフロー収益や太陽光発電を中心としたエネルギー事業のストック収益などが貢献し、黒字化を達成しました。 一方、土木事業は3期連続の大幅損失計上となり、回復が遅れています。その結果、前中期経営計画における見直し後の財務目標においても計画未達(ROE2.0%、営業利益23億円)となりました。 非財務目標については、脱炭素の取り組みにおいて2050年のカーボンニュートラルの目標であるSBTイニシアチブの「SBTネットゼロ」目標の認定取得したほか、健康経営では「健康経営銘柄2025」(通算4回目)に選定されるなど、先進的な取り組みを実施することができました。 ②外部環境認識 海外経済においては、米国政権による各国への通商政策は不確定要素であり、地政学的リスクなどによる原材料・エネルギー価格の高騰や金融・資本市場の変動などの影響は先行き不透明となっています。国内経済は、雇用・所得環境の改善もあり、回復傾向が続いていましたが、海外経済の減速により、国内企業の収益なども下押しされ、成長ペースは鈍化が見込まれます。 国内建設市場は堅調に推移しており、脱炭素化関連投資、国土強靭化計画による公共投資が見込まれるものの、資材・労務費の高騰、少子化に伴う住宅建設投資減などもあり、収益性の低下も考慮に入れる必要があります。また、担い手不足が深刻化しており、人財の確保・育成に関連する人的資本の活用が求められるほか、労働時間削減や生産性向上につながるAI(人工知能)やICT(情報通信技術)などのDX(Digital Transformation)は加速すると見込まれます。一方、南海トラフ地震、首都直下型地震などの発生確率が高まっており、被災地の復旧復興に貢献する建設業の果たす役割は大きいと認識しています。 以上の外部環境認識、前中期経営計画で果たせなかった目標に対する経営課題などに対応するため、2028年5月期を最終年度とする3カ年経営計画「中期経営計画2027」を策定しました。 ③日本国土開発の目指す姿 我々が目指す姿は、経営理念である「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を実現することです。そのため、「気候変動問題」「2030年問題」を立ち向かう社会課題に掲げ、それらを解決する『先端の建設企業』となることを長期ビジョンとしています。“豊かな社会づくり”への貢献を目指し、経済的価値と社会的価値の相互作用により、企業価値向上を図るサステナビリティ経営を推進するため、マテリアリティ(重要課題)の刷新を実施した上で、新中期経営計画を策定しました。 ④「中期経営計画2027」のミッション 「中期経営計画2027」では、ミッションとして「持続的に利益を生み出す経営基盤を再構築し、『成長軌道への回帰』を実現する」を掲げました。これは前中期経営計画の財務目標が未達となり、我々が2030年までを見据えて計画していた“成長軌道”について、この3カ年で再び元の軌道に戻すため、持続的に利益を生み出す経営基盤を再構築することを最大の目的とします。中期経営計画の最終年度における計数目標は、ROE(自己資本利益率)8.0%、営業利益90億円とし、3カ年で投資総額740億円を実施する方針です。 ⑤各事業の取り組み<土木事業> 土木事業は、適正利益を確保した受注活動と施工管理体制強化により、事業体質を改善し、強みを活かした事業に注力して「持続的な安定事業への回帰」を目指していきます。「インフラリニューアル」「防災減災」「復興」への取り組みに注力し、“インフラソリューション”で社会課題解決に貢献します。<建築事業> 建築事業は、エリア別に注力マーケットを確立し、適正利益を確保できる受注活動を展開、品質管理を中心とした現場管理を徹底し、「安定事業から成長事業への脱皮」を目指していきます。設計・施工の品質向上はもちろん、積算・購買力強化に努め、当社グループのみならずお客様の収益力向上を図るとともに、竣工引き渡し後の管理維持も手掛け、お客様に寄り添う“建物のトータルサポーター”を目指します。 <関連事業> 関連事業は、投資・回収のバランスを意識した堅実投資でストック収益を伸ばし、開発不動産の適時売却によるフロー収益を積み重ねることで利益の拡大を図っていきます。不動産事業は、優良収益不動産の取得やアセットタイプの拡充、土地区画整理事業などを進めていくほか、新分野への挑戦を進めていきます。エネルギー事業は、自社開発案件の累計発電容量を2030年までに現在の127MWから200MWへの拡大を進めていきます。既存案件のバリューアップや屋根置き太陽光発電に取り組むこと、新分野への挑戦として蓄電池事業への参入なども加えて、長期安定適格太陽光発電事業者の認定を目指していきます。<新規事業> 新規事業については、「地域課題解決パートナー」として、日本全国の地域経済・地域社会への貢献、地域再興資源の創出支援を推進し、社会課題であるインフラリニューアルへの参入、気候変動問題に対応する再生可能エネルギーの普及に貢献していきます。 ⑥DX戦略 前中期経営計画においては、企業活動のあらゆる業務のDXを目指し、経営・業務システム、AI・RPAの導入、ICTを活用した測量や自動化施工、BIM/CIMの活用などを推進してきました。今後、これらのシステムやツールを導入・活用し、生産性向上、省人化、提供価値の最大化を目指していきます。そのためにも全社員のDX活用人財化、全社のDX活用体制の構築を進めるべく、人財と組織の変革の両輪で建設DXを実践していきます。 ⑦財務戦略と投資計画 財務戦略として、財務健全性の観点から「中期経営計画2027」期間中は自己資本比率40%以上、D/Eレシオ0.7倍以下を堅持してく方針です。自己資本は2024年5月期の大幅損失前の水準(790億円程度)を念頭に、最終年度は720億円の確保を目指していきます。 投資計画については、前中期経営計画において、キャッシュ・フローの不足から投資計画が未達となったことも踏まえ、新中期経営計画では収益力強化と事業基盤拡充に向け、有利子負債を戦略的に活用し、成長分野である関連事業(不動産事業、エネルギー事業)を中心に積極的な投資を実施する方針です。3カ年で740億円の投資を計画しています。 ⑧株主還元 配当政策では、前中期経営計画において安定した株主還元を実施するために導入した「DOE(株主資本配当率)」を継続して採用します。収益力の回復を前提に「DOE2.5 ~ 3.5%」を配当方針とし、最終年度まで順次引き上げを目指します。 ⑨市場評価と資本収益性改善への取り組み ここ数年の営業利益率とROEの低下、業績悪化による株価の下落などから、当社のPBR(株価純資産倍率)は1倍を下回って推移しています。2025年5月期から「市場評価と資本収益性の改善」に向けた取り組みとして、ROE改善と、PER(株価収益率)向上を目指し、安定性・収益性・将来性・関係性の観点から取り組みを実行しており、今後もPBRの向上に努めていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 日本国土開発グループの経営の基本方針 当社グループは経営理念として「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を掲げています。この理念は、1991年4月に創立40周年を機に策定したもので、当時は「社会が直面している問題の解決とより良い社会の構築、快適環境の創造を通じ、ゆとりある社会づくりを目指す」、この想いを経営理念に込めました。30年以上経った今もこの想いは変わらず、SDGs達成を目標に取り入れる等、当社グループは全てのステークホルダーに対して「豊かな社会づくり」とは何かを考えてきました。 2022年7月から当社グループは、2030年までの長期ビジョンとして「社会課題を解決する『先端の建設企業』」を目指すべき姿と位置づけ、立ち向かう社会課題として「気候変動問題」「2030年問題」を設定し、脱炭素社会の実現や人口減少による担い手不足などの諸問題に対して当社グループが持つノウハウや知見を生かし、社会課題の解決に貢献できるよう取り組んでいます。 (2) 経営環境及び対処すべき課題①「中期経営計画2024」の振り返り 2023年5月期からの3カ年経営計画である「中期経営計画2024」において、土木・建築事業が2024年5月期に大幅損失を計上し、2024年7月に中期経営計画の計数目標の見直し(最終年度ROE10%水準→5%水準、営業利益110億円→40億円に修正)を行いました。 最終年度である2025年5月期に、前年度の損失計上を受け、土木・建築事業で受注審査の厳格化、管理・施工体制強化などを実施しました。その成果もあり、建築事業が回復基調に転じ計画を超える利益を計上、関連事業の販売用不動産の一部売却によるフロー収益や太陽光発電を中心としたエネルギー事業のストック収益などが貢献し、黒字化を達成しました。 一方、土木事業は3期連続の大幅損失計上となり、回復が遅れています。その結果、前中期経営計画における見直し後の財務目標においても計画未達(ROE2.0%、営業利益23億円)となりました。 非財務目標については、脱炭素の取り組みにおいて2050年のカーボンニュートラルの目標であるSBTイニシアチブの「SBTネットゼロ」目標の認定取得したほか、健康経営では「健康経営銘柄2025」(通算4回目)に選定されるなど、先進的な取り組みを実施することができました。 ②外部環境認識 海外経済においては、米国政権による各国への通商政策は不確定要素であり、地政学的リスクなどによる原材料・エネルギー価格の高騰や金融・資本市場の変動などの影響は先行き不透明となっています。国内経済は、雇用・所得環境の改善もあり、回復傾向が続いていましたが、海外経済の減速により、国内企業の収益なども下押しされ、成長ペースは鈍化が見込まれます。 国内建設市場は堅調に推移しており、脱炭素化関連投資、国土強靭化計画による公共投資が見込まれるものの、資材・労務費の高騰、少子化に伴う住宅建設投資減などもあり、収益性の低下も考慮に入れる必要があります。また、担い手不足が深刻化しており、人財の確保・育成に関連する人的資本の活用が求められるほか、労働時間削減や生産性向上につながるAI(人工知能)やICT(情報通信技術)などのDX(Digital Transformation)は加速すると見込まれます。一方、南海トラフ地震、首都直下型地震などの発生確率が高まっており、被災地の復旧復興に貢献する建設業の果たす役割は大きいと認識しています。 以上の外部環境認識、前中期経営計画で果たせなかった目標に対する経営課題などに対応するため、2028年5月期を最終年度とする3カ年経営計画「中期経営計画2027」を策定しました。 ③日本国土開発の目指す姿 我々が目指す姿は、経営理念である「わが社はもっと豊かな社会づくりに貢献する」を実現することです。そのため、「気候変動問題」「2030年問題」を立ち向かう社会課題に掲げ、それらを解決する『先端の建設企業』となることを長期ビジョンとしています。“豊かな社会づくり”への貢献を目指し、経済的価値と社会的価値の相互作用により、企業価値向上を図るサステナビリティ経営を推進するため、マテリアリティ(重要課題)の刷新を実施した上で、新中期経営計画を策定しました。 ④「中期経営計画2027」のミッション 「中期経営計画2027」では、ミッションとして「持続的に利益を生み出す経営基盤を再構築し、『成長軌道への回帰』を実現する」を掲げました。これは前中期経営計画の財務目標が未達となり、我々が2030年までを見据えて計画していた“成長軌道”について、この3カ年で再び元の軌道に戻すため、持続的に利益を生み出す経営基盤を再構築することを最大の目的とします。中期経営計画の最終年度における計数目標は、ROE(自己資本利益率)8.0%、営業利益90億円とし、3カ年で投資総額740億円を実施する方針です。 ⑤各事業の取り組み<土木事業> 土木事業は、適正利益を確保した受注活動と施工管理体制強化により、事業体質を改善し、強みを活かした事業に注力して「持続的な安定事業への回帰」を目指していきます。「インフラリニューアル」「防災減災」「復興」への取り組みに注力し、“インフラソリューション”で社会課題解決に貢献します。<建築事業> 建築事業は、エリア別に注力マーケットを確立し、適正利益を確保できる受注活動を展開、品質管理を中心とした現場管理を徹底し、「安定事業から成長事業への脱皮」を目指していきます。設計・施工の品質向上はもちろん、積算・購買力強化に努め、当社グループのみならずお客様の収益力向上を図るとともに、竣工引き渡し後の管理維持も手掛け、お客様に寄り添う“建物のトータルサポーター”を目指します。 <関連事業> 関連事業は、投資・回収のバランスを意識した堅実投資でストック収益を伸ばし、開発不動産の適時売却によるフロー収益を積み重ねることで利益の拡大を図っていきます。不動産事業は、優良収益不動産の取得やアセットタイプの拡充、土地区画整理事業などを進めていくほか、新分野への挑戦を進めていきます。エネルギー事業は、自社開発案件の累計発電容量を2030年までに現在の127MWから200MWへの拡大を進めていきます。既存案件のバリューアップや屋根置き太陽光発電に取り組むこと、新分野への挑戦として蓄電池事業への参入なども加えて、長期安定適格太陽光発電事業者の認定を目指していきます。<新規事業> 新規事業については、「地域課題解決パートナー」として、日本全国の地域経済・地域社会への貢献、地域再興資源の創出支援を推進し、社会課題であるインフラリニューアルへの参入、気候変動問題に対応する再生可能エネルギーの普及に貢献していきます。 ⑥DX戦略 前中期経営計画においては、企業活動のあらゆる業務のDXを目指し、経営・業務システム、AI・RPAの導入、ICTを活用した測量や自動化施工、BIM/CIMの活用などを推進してきました。今後、これらのシステムやツールを導入・活用し、生産性向上、省人化、提供価値の最大化を目指していきます。そのためにも全社員のDX活用人財化、全社のDX活用体制の構築を進めるべく、人財と組織の変革の両輪で建設DXを実践していきます。 ⑦財務戦略と投資計画 財務戦略として、財務健全性の観点から「中期経営計画2027」期間中は自己資本比率40%以上、D/Eレシオ0.7倍以下を堅持してく方針です。自己資本は2024年5月期の大幅損失前の水準(790億円程度)を念頭に、最終年度は720億円の確保を目指していきます。 投資計画については、前中期経営計画において、キャッシュ・フローの不足から投資計画が未達となったことも踏まえ、新中期経営計画では収益力強化と事業基盤拡充に向け、有利子負債を戦略的に活用し、成長分野である関連事業(不動産事業、エネルギー事業)を中心に積極的な投資を実施する方針です。3カ年で740億円の投資を計画しています。 ⑧株主還元 配当政策では、前中期経営計画において安定した株主還元を実施するために導入した「DOE(株主資本配当率)」を継続して採用します。収益力の回復を前提に「DOE2.5 ~ 3.5%」を配当方針とし、最終年度まで順次引き上げを目指します。 ⑨市場評価と資本収益性改善への取り組み ここ数年の営業利益率とROEの低下、業績悪化による株価の下落などから、当社のPBR(株価純資産倍率)は1倍を下回って推移しています。2025年5月期から「市場評価と資本収益性の改善」に向けた取り組みとして、ROE改善と、PER(株価収益率)向上を目指し、安定性・収益性・将来性・関係性の観点から取り組みを実行しており、今後もPBRの向上に努めていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に加え、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復傾向が続きました。一方で、海外景気の下振れや、米国の今後の政策動向、金融資本市場の変動等、引き続き 状況を注視していく必要があります。 建設業界においては、公共投資の底堅い推移や、民間設備投資の持ち直しの動きにより、建設投資全体としては 堅調に推移しております。しかしながら、コスト面では建設資材価格の高止まりや労務需給の逼迫等により、厳し い事業環境が続いております。 このような状況の中、当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。 当連結会計年度の経営成績については、売上高は123,349百万円(前連結会計年度比9.1%減)、売上総利益は12,193百万円(前連結会計年度は541百万円の売上総損失)、営業利益は2,318百万円(前連結会計年度は9,404百万円の営業損失)となりました。また、経常利益は1,945百万円(前連結会計年度は9,343百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,332百万円(前連結会計年度は7,191百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)(土木事業)土木事業においては、売上高は37,727百万円(前連結会計年度比7.1%減)となり、利益面では、工事代金の回収懸念に対する貸倒引当金を計上したこと、大型工事において突貫工事等による工事費の増加を見込んだこと、及び連結子会社における大型下請工事で追加契約協議の難航に伴い損失を計上したことにより、セグメント損失4,550百万円(前連結会計年度は6,294百万円のセグメント損失)となりました。 (建築事業)建築事業においては、売上高は74,628百万円(前連結会計年度比15.4%減)であり、利益面は、選別受注を進めてきたことに加えて、不採算現場が竣工したことで案件の入れ替えが進み利益率が改善したためセグメント利益2,582百万円(前連結会計年度は3,612百万円のセグメント損失)となりました。 (関連事業)関連事業においては、販売用不動産等の売却により、売上高は12,772百万円(前連結会計年度比82.2%増)、セグメント利益は5,905百万円(前連結会計年度比187.2%増)となりました。 地域ごとの業績は次のとおりであります。①日本日本国内での売上高は113,009百万円であり、営業利益は2,078百万円となりました。②アジアアジアにおける売上高は10,339百万円であり、営業利益は239百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。なお、当社グループでは生産実績を定義することが困難なため、「生産の状況」は記載しておりません。 ① 受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)当連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)土木事業42,459△15.5建築事業105,24351.0関連事業12,72682.9合計160,43026.4 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 ② 売上実績セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)当連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)土木事業36,042△11.2建築事業74,583△15.4関連事業12,72382.8合計123,349△9.1 (注) 売上実績においては、「外部顧客への売上高」について記載しております。 なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。 提出会社の受注高(契約高)及び売上高の状況① 受注高、売上高、繰越高期別種類別前期繰越高(百万円)当期受注高(百万円)計(百万円)当期売上高(百万円)次期繰越高(百万円)前事業年度(自 2023年6月1日至 2024年5月31日)建設事業土木55,10839,34994,45728,03866,419建築103,25162,372165,62480,82784,796小計158,359101,722260,081108,866151,215開発事業等305,5305,5615,53129合計158,390107,252265,643114,398151,244当事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)建設事業土木66,41932,89899,31724,79474,523建築84,79695,043179,83964,549115,290小計151,215127,941279,15789,343189,813開発事業等298,7918,8218,78040合計151,244136,733287,97898,123189,854 (注) 1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。従って、当期売上高にも係る増減額が含まれております。また、前事業年度以前に外貨建で受注したもので、当事業年度中の為替相場により請負金額に変更のあるものについても同様に処理しております。2.当期受注高のうち海外工事の割合は前事業年度15.7%、当事業年度9.9%であります。そのうち主なものは次のとおりであります。 当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの 福樺建設股份有限公司福樺建設富貴莊園案住宅大樓新建工程 新家坡建設股份有限公司新家坡建設中壢區青平段新建工程 ② 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2023年6月1日至 2024年5月31日)土木10.489.6100建築47.652.4100当事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)土木24.375.7100建築33.166.9100 (注) 百分比は請負金額比であります。 ③ 売上高期別区分国内海外合計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)前事業年度(自 2023年6月1日至 2024年5月31日)建設事業土木11,59616,442--28,038建築1,29671,8037,7289.680,827小計12,89288,2457,7287.1108,866開発事業等-5,531--5,531計12,89293,7777,7286.8114,398当事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)建設事業土木15,1279,65690.024,794建築2,30951,90910,32916.064,549小計17,43761,56610,33911.689,343開発事業等-8,780--8,780計17,43770,34710,33910.598,123 (注) 1.海外工事の国別割合は以下のとおりであります。国名台湾バングラデシュ計前事業年度(%)100-100当事業年度(%)99.90.1100 2.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。前事業年度 請負金額10億円以上の主なもの 中日本高速道路株式会社新東名高速道路 秦野インターチェンジ工事 アール・アイ・シー・マネジメント株式会社多度町小山土地区画整理事業造成工事 サンヨーホームズ株式会社、住友不動産株式会社(仮称)大国町駅前計画新築工事 サムティ株式会社(仮称)大田区羽田1丁目ホテル新築工事 東急不動産株式会社(仮称)柏沼南物流施設計画新築工事 当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの ソーラー・フィールド4合同会社小松沢太陽光発電所建設工事 国土交通省関東地方整備局R3多摩川左岸二子玉川築堤護岸工事 東急不動産株式会社、株式会社長谷工コーポレーション(仮称)札幌市中央区南三条西1丁目計画 新築工事 パルシステム生活協同組合連合会パルシステムつくばみらいセンター新築工事 MIRARTHホールディングス株式会社(仮称)レーベン桃山台新築工事 3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。前事業年度該当事項はありません。当事業年度該当事項はありません。 ④ 繰越高(2025年5月31日現在)区分国内海外合計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)建設事業土木46,42427,0351,0631.474,523建築2,23577,54135,51330.8115,290小計48,660104,57636,57619.3189,813開発事業等-40--40計48,660104,61636,57619.3189,854 繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なもの 野村不動産株式会社、総合地所株式会社(仮称)Landport柏II新築工事 大阪府寝屋川北部地下河川 鶴見調節池築造工事(R5本体工) 集順生活科技股份有限公司集順生僑安案新建工程之三期工程 株式会社西京銀行(仮称)SKプロジェクト 野田ロジスティクス合同会社/三ヶ尾物流開発合同会社(仮称)上三ヶ尾地区物流施設計画開発工事(Aゾーン/Bゾーン) (2) 財政状態①資産の部資産は、機械、運搬具及び工具器具備品10,524百万円、受取手形・完成工事未収入金等10,146百万円、現金預金3,810百万円などの減少要因が、販売用発電設備14,989百万円、販売用不動産6,436百万円などの増加要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比5,027百万円減の140,649百万円となりました。②負債の部負債は、長期借入金5,617百万円、支払手形・工事未払金等4,205百万円などの減少要因が、短期借入金5,809百万円、未成工事受入金2,869百万円などの増加要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比2,866百万円減の74,219百万円となりました。③純資産の部純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益1,332百万円の計上及び配当金1,815百万円の支払いなどの結果、前連結会計年度末比2,161百万円減の66,429百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末比0.1ポイント増の47.1%となりました。 (3) キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少10,157百万円、未成工事受入金の増加2,869百万円等の収入要因が、販売用不動産の増加6,344百万円、仕入債務の減少4,205百万円等の支出要因を上回り、3,793百万円の収入超過(前連結会計年度は1,263百万円の支出超過)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出4,087百万円等の支出要因が、投資有価証券の売却及び償還による収入277百万円等の収入要因を上回り、3,876百万円の支出超過(前連結会計年度は1,471百万円の収入超過)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出13,512百万円等の支出要因が、短期借入金の純増額7,869百万円等の収入要因を上回り、3,788百万円の支出超過(前連結会計年度は2,092百万円の支出超過)となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、18,136百万円(前連結会計年度末は21,947百万円)となりました。 (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。これらの資金は、自己資金及び金融機関等からの借入により調達しており、当連結会計年度において、短期借入金及び長期借入金13,704百万円を調達しております。当社グループは運転資金の効率的な調達を行うため、当連結会計年度末においては、8,900百万円の当座貸越契約、13,100百万円のコミットメントライン契約及び3,000百万円のリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り等については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち,重要なものは以下のとおりであります。 (一定の期間にわたり収益を認識する方法による収益認識)詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (固定資産の減損)当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件をもとに減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定を実施しておりますが、市況の変動などにより、これらの前提条件に変更が生じた場合、減損処理が必要となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。