1969

高砂熱学工業(1969)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 設備工事事業
    高砂熱学工業グループの核となる事業で、空調設備を中心に、その設計から施工までを一貫して手掛けています。国内では連結子会社が設備の保守メンテナンスや総合管理も行い、海外では中国、東南アジア、メキシコなどに展開する子会社が同様の空調設備工事を提供し、当社は技術支援を行っています。この事業は、建物の快適な環境づくりに不可欠な技術を提供し、グループ全体の売上の大部分を占める主力事業です。
  • 設備機器の製造・販売事業
    連結子会社である日本ピーマック株式会社が、空調機器などの設計、製造、販売を行っています。自社で設備工事を行うだけでなく、関連する機器も内製・販売することで、事業の垂直統合を進め、品質管理やコスト効率の向上を図っています。この事業は、設備工事事業を補完し、グループ全体の技術力と製品ラインナップを強化する役割を担っています。
  • その他事業
    連結子会社のヒューコス株式会社が保険代理店事業などを展開しており、グループの多角化の一環として収益源を広げています。これは、本業である設備工事や機器製造販売以外の分野で安定した収益を確保し、グループ全体の経営基盤を強化する目的があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 設備工事事業
    この事業は、高砂熱学工業グループの主要な収益源であり、売上高3,736.83億円、営業利益317.38億円を計上しています。空調設備を核とした設計・施工を国内外で展開しており、連結子会社が保守メンテナンスや総合管理も手掛けています。このセグメントは、グループ全体の売上と利益の大半を占める稼ぎ頭であり、国内外の建設需要に大きく左右されます。
  • 設備機器の製造・販売事業
    この事業は、売上高78.59億円、営業利益5.79億円を計上しています。連結子会社である日本ピーマック株式会社が、空調機器などの設計、製造、販売を行っています。設備工事事業を補完する役割を担い、自社で機器を供給することで、品質の安定化やコスト効率の向上に貢献しています。規模は設備工事事業に比べて小さいですが、グループの技術力と製品ラインナップを強化する重要な事業です。
  • その他事業
    このセグメントには、連結子会社のヒューコス株式会社による保険代理店事業などが含まれます。具体的な売上や利益の記載はありませんが、グループの多角化戦略の一環として、本業以外の分野で収益源を確保し、経営基盤の安定化を図る目的があります。グループ全体の事業ポートフォリオを多様化し、リスク分散に寄与しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EquipmentWork 事業 3,737 317 8.5%
EquipmentManufacturingAndSales 事業 79 6 7.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|907 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社15社、持分法適用関連会社2社、持分法非適用非連結子会社8社、持分法非適用関連会社4社で構成され、設備工事事業、設備機器の製造・販売事業を主な事業内容としております。 当社グループの事業に係る位置付けおよび事業のセグメントとの関連は、次のとおりであります。 なお、セグメントと同一の区分であります。設備工事事業 当社は空調設備の技術を核として、その設計・施工を主な事業としており、TMES㈱(連結子会社)は、設備の保守メンテナンス、設備総合管理等を行っております。また、持分法適用関連会社である日本設備工業㈱は、空調・給排水設備の設計・施工を行っております。一方、海外においては、連結子会社である高砂建築工程(中国)有限公司、タカサゴシンガポール Pte. Ltd.、高砂熱学工業(香港)有限公司、タカサゴベトナムCo., Ltd.、タイタカサゴCo., Ltd.、T.T.E.エンジニアリング(マレーシア)Sdn.Bhd.、タカサゴエンジニアリングメキシコ,S.A.de C.V.、THSイノベーションズ Co.,Ltd.ならびに持分法適用関連会社であるTHSデベロップメント Co., Ltd.が空調設備の設計・施工等を行い、プロンプト・テクノ・サービス Co.,Ltd.は設備保守管理等を行っております。また、連結子会社であるインテグレーテッド・クリーンルーム・テクノロジーズPvt.Ltd.は、クリーンルーム向け関連機器・内装材の製造・販売・取付事業を行っております。当社はこれら在外子会社に対して技術援助を行っております。設備機器の製造・販売事業 日本ピーマック㈱(連結子会社)は、空調機器等の設計・製造・販売の事業を行っております。その他 ヒューコス㈱(連結子会社)は、保険代理店等の事業を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注) TTEマレーシアホールディングスSdn.Bhd.はT.T.Eエンジニアリング(マレーシア)Sdn.Bhd.の株主であり、当社はその株主に対して貸付を行っていること等から、連結の範囲に含めております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
資機材価格高騰を請負金額に反映することが困難な場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
空調設備の技術を核とした設計・施工、水素エネルギー利用技術などの専門技術。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:民間設備投資の変動に関するリスク / 資機材の調達コスト・納期に関するリスク / 技術員・技能者の人手不足による工程遅延リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

高砂熱学工業は、長年の実績と技術力に裏打ちされたブランド力を持つ。特に、大規模なプラントやクリーンルームなどの特殊な空調設備分野での高い専門性は、模倣が困難な無形資産となり得る。しかし、建設業全体として、技術の陳腐化リスクや、特定の技術に依存しすぎるリスクも存在する。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客は、一度導入した空調システムやプラント設備に対して、高いスイッチングコストを抱える。特に、大規模な設備投資や、長期間にわたる保守契約、運用ノウハウの蓄積がある場合、他社への切り替えは容易ではない。ただし、定期的なメンテナンスや更新のタイミングでは、競合他社への乗り換えの可能性もゼロではない。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業においては、特定のネットワーク効果は限定的である。顧客との長期的な信頼関係や、サプライヤーとの良好な関係は存在するが、プラットフォーム型ビジネスのような強力なネットワーク効果は見られない。新規顧客獲得においては、実績や評判が重要となる。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建設業において、コスト優位性を築くことは難しい。資材価格の変動や、人件費の上昇は避けられない。高砂熱学工業は、効率的な調達や生産管理によりコスト削減に努めていると考えられるが、競合他社との明確なコスト差を恒常的に維持することは困難である。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高の増加傾向(FY2021: 3027億円 → FY2024: 3816億円)から、一定の事業規模を有していることが伺える。大規模プロジェクトの受注能力や、複数のプロジェクトを同時に遂行できるリソースは、規模の経済性をもたらす可能性がある。しかし、建設業界全体で見た場合、突出した規模とは言えない。

  • 空調設備技術の専門性
    高砂熱学工業は、長年にわたり空調設備の設計・施工を核として事業を展開しており、この分野における高い専門技術と豊富な実績を有しています。国内外の連結子会社を通じて、クリーンルーム関連機器の製造・販売・取付まで手掛けるなど、幅広いニーズに対応できる技術力は、顧客からの信頼獲得と競争優位の源泉となっています。
  • グローバルな事業展開
    中国、東南アジア、メキシコなど、成長著しい海外市場に積極的に進出し、現地子会社が空調設備の設計・施工を行っています。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散しつつ、多様な市場での収益機会を獲得しています。海外子会社への技術援助を通じて、グループ全体の技術レベルの維持・向上も図られています。
  • サプライチェーンの統合と強化
    設備工事だけでなく、空調機器の製造・販売も手掛けることで、資機材の調達から施工までを一貫して管理できる体制を構築しています。また、協力会社との連携を強化し、技術教育支援などを通じてサプライチェーン全体の基盤維持・強化に努めることで、品質と納期管理の安定性を高め、競争力を維持しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現を約束する趣旨のものではありません。 <経営環境および対処すべき課題等>■政治・地政学 イラン情勢による原油・天然ガス価格の高騰、世界的なインフレ再加速と景気後退や米国経済による関税引き上げ政策による輸入減少・物価上昇が懸念されます。また、足許インバウンド需要の頭打ちによる景気転換の兆しがあります。■産業・経済 物価上昇とコスト増(原油・原材料価格の高騰)により企業の生産コストを圧迫、実質賃金の伸び悩みにより消費者の購買力が低下、為替レート(円安・円高)の急速な変動により輸出入企業の収益に大きな影響が予測されます。■社会・環境 気候変動リスクに対する対応が急務の中、脱炭素コストの低減の遅れによるカーボンニュートラルに係る事業化の遅延リスクを抱えています。また労働力人口の減少により深刻な人手不足が顕著化しています。■技術・イノベーション 生成AI技術の急速な発展・普及、データセンター・半導体需要の増加に伴う電力需要の拡大が予測されます。 以上の通り、当社を取り巻く事業環境は劇的に変化しています。 <経営方針> このような事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、多様な価値観を活かして、当社グループが、持続的な成長と付加価値を創出するためには、当社の社是「人の和と創意で社会に貢献」を原点に、当社グループに集う全ての人たちの心の拠り所が必要であると考え、自らのパーパスを『環境革新で、地球の未来をきりひらく。』と定めました。 「高砂熱学グループ長期ビジョン2040 Create our PLANET, Create our FUTURE」の策定にあたり、2040年にどのような姿であるべきか、株主・投資家の皆様、お客様、取引先、協力会社や社員といったすべてのステークホルダーのエンゲージメント向上の観点で議論してまいりました。その結果、当社グループは、これまでの空気調和の技術を核としながら、環境創造の事業領域を拡げ、役職員一人ひとりが、環境クリエイターⓇとして、社内外の多様な人財と高め合いながら常に挑戦を続けていき、ビジネスパートナーと環境価値を共創する企業像を導き出しました。 そして、これからの社会変化を踏まえ、空調設備事業を核として、①建設事業、②設備保守・管理事業、③カーボンニュートラル事業、④環境機器製造・販売事業の4つの事業ドメインをDXで連携し、目指す姿を実現する企業グループへ変革してまいります。高砂熱学グループ長期ビジョン2040を、市場環境の成長や投資回収時期等の観点から、3つのフェーズで着実に進めていき、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。第1フェーズ(2023-2026)の「中期経営計画2026 Step for the FUTURE −未来への船出の4年間−」では、コア事業(建設事業)による収益基盤を盤石なものとし、得られる資金を事業領域拡大に向けた成長投資に振り向けてまいります。第2フェーズ(2027-2030)は、成長実現の4年間と位置づけ、海外事業の伸長、DXによる新たな付加価値の創造やカーボンニュートラル事業の収益化の実現を目指してまいります。そして、第3フェーズ(2031-2040)は、飛躍の10年と位置づけ、カーボンニュートラルに資する新たな事業セグメントの確立を目指します。※“環境クリエイターⓇ”とは、偏に環境関連事業に携わる狭義の人財ではなく、高砂熱学グループにおいて技術・営業・管理・経理の業務を通じて、社会課題解決に資する価値創造を成す人財である。 <高砂熱学グループの長期ビジョン2040> 高砂熱学グループ長期ビジョン2040で目指す姿と4つの事業ドメイン 長期ビジョン2040実現に向けた3つのフェーズ(2025年5月修正版) <高砂熱学グループの中期経営計画2026> 中期経営計画2026 Step for the FUTURE -未来への船出の4年間-の基本方針 中期経営計画(2023年~2026年)の数値目標(2025年5月修正版)
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現を約束する趣旨のものではありません。 <経営環境および対処すべき課題等>■政治・地政学 イラン情勢による原油・天然ガス価格の高騰、世界的なインフレ再加速と景気後退や米国経済による関税引き上げ政策による輸入減少・物価上昇が懸念されます。また、足許インバウンド需要の頭打ちによる景気転換の兆しがあります。■産業・経済 物価上昇とコスト増(原油・原材料価格の高騰)により企業の生産コストを圧迫、実質賃金の伸び悩みにより消費者の購買力が低下、為替レート(円安・円高)の急速な変動により輸出入企業の収益に大きな影響が予測されます。■社会・環境 気候変動リスクに対する対応が急務の中、脱炭素コストの低減の遅れによるカーボンニュートラルに係る事業化の遅延リスクを抱えています。また労働力人口の減少により深刻な人手不足が顕著化しています。■技術・イノベーション 生成AI技術の急速な発展・普及、データセンター・半導体需要の増加に伴う電力需要の拡大が予測されます。 以上の通り、当社を取り巻く事業環境は劇的に変化しています。 <経営方針> このような事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、多様な価値観を活かして、当社グループが、持続的な成長と付加価値を創出するためには、当社の社是「人の和と創意で社会に貢献」を原点に、当社グループに集う全ての人たちの心の拠り所が必要であると考え、自らのパーパスを『環境革新で、地球の未来をきりひらく。』と定めました。 「高砂熱学グループ長期ビジョン2040 Create our PLANET, Create our FUTURE」の策定にあたり、2040年にどのような姿であるべきか、株主・投資家の皆様、お客様、取引先、協力会社や社員といったすべてのステークホルダーのエンゲージメント向上の観点で議論してまいりました。その結果、当社グループは、これまでの空気調和の技術を核としながら、環境創造の事業領域を拡げ、役職員一人ひとりが、環境クリエイターⓇとして、社内外の多様な人財と高め合いながら常に挑戦を続けていき、ビジネスパートナーと環境価値を共創する企業像を導き出しました。 そして、これからの社会変化を踏まえ、空調設備事業を核として、①建設事業、②設備保守・管理事業、③カーボンニュートラル事業、④環境機器製造・販売事業の4つの事業ドメインをDXで連携し、目指す姿を実現する企業グループへ変革してまいります。高砂熱学グループ長期ビジョン2040を、市場環境の成長や投資回収時期等の観点から、3つのフェーズで着実に進めていき、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。第1フェーズ(2023-2026)の「中期経営計画2026 Step for the FUTURE −未来への船出の4年間−」では、コア事業(建設事業)による収益基盤を盤石なものとし、得られる資金を事業領域拡大に向けた成長投資に振り向けてまいります。第2フェーズ(2027-2030)は、成長実現の4年間と位置づけ、海外事業の伸長、DXによる新たな付加価値の創造やカーボンニュートラル事業の収益化の実現を目指してまいります。そして、第3フェーズ(2031-2040)は、飛躍の10年と位置づけ、カーボンニュートラルに資する新たな事業セグメントの確立を目指します。※“環境クリエイターⓇ”とは、偏に環境関連事業に携わる狭義の人財ではなく、高砂熱学グループにおいて技術・営業・管理・経理の業務を通じて、社会課題解決に資する価値創造を成す人財である。 <高砂熱学グループの長期ビジョン2040> 高砂熱学グループ長期ビジョン2040で目指す姿と4つの事業ドメイン 長期ビジョン2040実現に向けた3つのフェーズ(2025年5月修正版) <高砂熱学グループの中期経営計画2026> 中期経営計画2026 Step for the FUTURE -未来への船出の4年間-の基本方針 中期経営計画(2023年~2026年)の数値目標(2025年5月修正版)
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、諸外国の政策動向や外交情勢の影響により金融・資本市場の変動が懸念されたものの、雇用情勢や所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。 建設業および当社が関連する空調業界では、製造業ならびに非製造業ともに設備投資の堅調な動きが続くなかでも、一部では投資時期を慎重に見極める動きも見られました。また、資機材価格の高止まりや労務費高騰の影響には、引き続き注視を要するなど、事業運営には慎重な取り組み姿勢が求められる状況となりました。 このような事業環境のもと、当社グループは中期経営計画に基づき、建設事業による収益基盤を盤石なものとし、将来の成長に向けた投資を推進するための「ビジネスモデルのトランスフォーメーション」と、環境クリエイター®企業を目指した人的資本投資と体制構築による「企業と人財のトランスフォーメーション」を進めております。 当社グループの当期の売上高は423,923百万円(前期比+11.1%)となりました。 利益につきましては、効率的な施工体制の取り組みを通じた順調な工事進捗に加え、受注および施工段階における採算改善の取り組み等により、営業利益は47,745百万円(前期比+47.3%)、経常利益は50,642百万円(前期比+44.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は37,470百万円(前期比+35.6%)となりました。 また、受注高につきましては、460,057百万円(前期比+10.6%)となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。(セグメントごとの業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しております。)(設備工事事業) 売上高は415,429百万円(前期比+11.2%)、セグメント利益(営業利益)は46,766百万円(前期比+47.4%)となりました。 (設備機器の製造・販売事業) 売上高は9,350百万円(前期比+9.6%)、セグメント利益(営業利益)は907百万円(前期比+56.5%)となりました。 (その他) 売上高は125百万円(前期比+5.1%)、セグメント利益(営業利益)は80百万円(前期比△3.0%)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。①受注高セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)前連結会計年度比(%)設備工事事業408,328450,82310.4設備機器の製造・販売事業7,6999,10818.3その他1191255.1合計416,147460,05710.6(うち海外)(72,336)(74,166)(2.5)(うち保守・メンテナンス)(30,753)(33,975)(10.5) ②売上高セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)前連結会計年度比(%)設備工事事業373,683415,38311.2設備機器の製造・販売事業7,8598,4147.1その他1191255.1合計381,661423,92311.1(うち海外)(71,579)(90,756)(26.8)(うち保守・メンテナンス)(30,818)(33,299)(8.1)(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 当社グループでは生産実績を定義することは困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。 なお、参考のため、提出会社の事業の状況は、次のとおりであります。設備工事事業における受注工事高および完成工事高の状況①受注工事高、完成工事高および繰越工事高期別区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)一般設備153,735157,627311,362134,805176,557産業設備121,238150,347271,586139,469132,116計274,974307,974582,949274,274308,674当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)一般設備176,557211,819388,377136,367252,009産業設備132,116130,815262,932158,129104,802計308,674342,635651,309294,497356,812(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含んでいるため、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。 ②受注工事高期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)一般設備6,427151,199157,627産業設備805149,541150,347計7,233300,741307,974当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)一般設備19,689192,130211,819産業設備4,527126,287130,815計24,217318,417342,635(注)受注工事高のうち、主なものは次のとおりであります。前事業年度鹿島建設(株)赤坂二・六丁目地区開発計画(株)大林組東京駅南部東西自由通路新設他愛知県警察本部愛知県警察本部北館空調改修工事鹿島建設(株)Rapidus解析センター新築工事(株)竹中工務店基町相生通地区第一種市街地再開発事業当事業年度東京海上日動火災保険(株)(仮称)東京海上ビルディング計画 空調設備工事(株)大林組(仮称)Shibuya Upper West Project宮城県庁県民会館・NPOプラザ複合施設新築空調工事東京都目黒区役所目黒区総合庁舎空調設備改修工事東急建設(株)渋谷駅地区駅街区開発計画 中央棟・西棟新築工事 受注工事方法は、特命と競争に大別されます。これを受注金額比で示すと次のとおりであります。期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)一般設備31.319.951.2産業設備25.623.348.8計56.843.2100.0当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)一般設備41.919.961.8産業設備23.115.138.2計65.035.0100.0 ③完成工事高期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)一般設備5,480129,324134,805産業設備3,333136,135139,469計8,814265,460274,274当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)一般設備6,428129,939136,367産業設備908157,220158,129計7,337287,159294,497(注)1 完成工事高のうち、主なものは次のとおりであります。前事業年度大成建設(株)東京ワールドゲート赤坂新築工事(株)竹中工務店大阪三菱ビル建替計画 低層事務所東急建設(株)東京都市大学B棟新築工事(株)竹中工務店NHK渋谷放送センター情報棟建替え(株)大林組グラングリーン大阪南街区当事業年度Rapidus(株)Rapidus株式会社IIM-1 建設計画(株)大林組品川駅北開発4街区 品川開発プロジェクト(第1期)三菱電機冷熱プラント(株)三菱電機株式会社パワーデバイス製作所 泗水工場SA棟新築工事鹿島建設(株)SMC柏の葉キャンパス新技術センター C棟北海道エアポート(株)新千歳空港コージェネレーションシステム更新工事2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高およびその割合は、次のとおりであります。 前事業年度 Rapidus㈱ 37,447百万円 13.7% 当事業年度 ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング㈱ 40,918百万円 13.9% ④手持工事高(2026年3月31日現在)区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)一般設備20,504231,505252,009産業設備4,088100,714104,802計24,592332,219356,812(注) 手持工事高のうち、主なものは次のとおりであります。 完成予定清水建設(株)大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発2028年5月丸の内熱供給(株)大手町地域(仮称)Torch Towerプラント新設工事2028年3月鹿島建設(株)大和地所・住友不動産 北仲通北地区A1・2地区プロジェクト2028年3月(株)竹中工務店基町相生通地区第一種市街地再開発事業2027年12月大成建設(株)広島空港ターミナルビル拡張計画アトリウム増築他工事2027年3月 (2)財政状態の分析 当連結会計年度末における総資産は、受取手形・完成工事未収入金及び契約資産が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べて46,874百万円増加し、381,823百万円となりました。 負債合計は、短期借入金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べて16,101百万円増加し、166,766百万円となりました。 また、純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて30,773百万円増加し、215,056百万円となりました。 (3)キャッシュ・フロー①キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,172百万円増加し、42,537百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、29,725百万円の収入(前連結会計年度比+23,839百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、11,840百万円の支出(前連結会計年度比△10,435百万円)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出の増加等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、16,956百万円の支出(前連結会計年度比△4,242百万円)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。 ②資本の財源および資金の流動性に関する情報 当社グループの資金需要は、事業運営に必要な運転資金、設備投資・研究開発・新規事業開発等の成長投資のための資金および株主還元のための資金等であります。当連結会計年度の実績は設備投資額5,030百万円、研究開発費3,931百万円、株主還元額20,636百万円(配当12,634百万円、自己株式の取得8,002百万円)でありました。設備投資の詳細については「第3 設備の状況」を、研究開発費の詳細については「第2 事業の状況 6 研究開発活動」を、株主還元の詳細については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をそれぞれご参照ください。 当該資金需要に備えるための資金調達は、主に営業キャッシュ・フローの積み上がりによる自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入、社債の発行により行っております。 当社グループは、将来の資金需要に備え、金融機関との対話および情報連携を常時行うよう努めるとともに、従来の短期融資枠に加え、コミットメントラインの導入の検討や追加の社債発行の検討により、資金調達の安定化・多様化に努めております。 (4)重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いております。会計上の見積りにあたっては、入手し得る将来に関する情報や過去の実績等に基づき合理的と判断する方法によっておりますが、将来に関する事象については不確実性を伴うため、見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 民間設備投資の変動リスク
    世界経済情勢の変化は、顧客の設備投資計画に直接影響を与え、工事の中止や延期、内容変更につながる可能性があります。これにより、建設および空調設備需要が想定以上に減退した場合、高砂熱学工業グループの売上高や利益が減少し、財政状態やキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。経済の先行き不透明感は常に存在します。
  • 資機材の調達コスト・納期に関するリスク
    設備工事に必要なダクト、配管、冷媒、空調機などの資機材価格が高騰したり、納期が長期化したりするリスクがあります。これらのコスト上昇や納期遅延を請負金額に適切に反映できない場合、工事原価が増加し、利益率を圧迫する可能性があります。素材相場の変動は、このリスクの発生可能性を高める要因となります。
  • 技術員・技能者の人手不足と労務関連法制のリスク
    建設業界全体で技術員や技能者の人手不足が深刻化しており、工事の工程遅延や工数増加につながる可能性があります。また、2024年4月からの建設業における時間外労働の上限規制適用により、施工能力が縮小し、売上高が減少するリスクも存在します。これらの要因は、グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,356 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、あらゆるリスクの顕在化を未然に防止するとともに、リスクが顕在化した場合にはその損失を最小化すべくリスクマネジメントを行っております。リスク顕在化の未然防止にあたっては「リスク管理規程」に基づき、最高責任者を代表取締役社長とし、リスク管理担当役員を委員長とする「全社リスク管理委員会」を設置し、リスクマネジメント体制の運用方針・計画を定めるほか、当社グループに重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを定期的に見直し特定したうえで、その対策および対応状況の妥当性を評価しております。なお、全社リスク管理委員会は、事業統轄部門の役員、個別リスク主管部等の長で構成されており、当連結会計年度は6回開催いたしました。 リスクについては、各リスクの主管部門である経営企画部、人事部等の本社機構部門と技術本部、営業本部等のマネジメントセンター部門が、当社グループが既に直面している、或いは、近い将来顕在化が予想されるリスクを抽出しております。 そして、抽出したリスクについては、影響度と発生可能性から重要度を評価し、それらのリスクをリスクマップ上に表示することにより、当社のリスクを俯瞰的に把握・管理しております。全社リスク管理委員会では、このように抽出されたリスクのうち、重要度・緊急度の高いリスク対策の実施状況と対策の充分性を確認し、必要に応じて追加対策を指示しております。 なお、当社はリスクが現実のものとして顕在化したこと、もしくは顕在化する蓋然性が高まったことで、当社グループの事業活動に深刻な状況および重大な被害・損失を生じさせるか、または、社会一般に悪影響を及ぼすおそれがある状態を「危機」と定義し、リスクが顕在化し「危機」が発生した場合に備え、経営陣が迅速に事態を把握するための報告ルールを定め、運用しております。さらに、当該「危機」に対して、代表取締役社長を委員長とする危機管理会議を立ち上げ、対応しております。 当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。各リスクについて、影響度を「大」「中」「小」、発生可能性を「高」「中」「低」に分類し、双方の観点で評価することで、優先して対応すべき重要リスクを選定し、リスク縮減策の策定、モニタリング等を実施しております。但し、以下に記載された項目以外のリスクが生じた場合においても、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローに重大な影響を及ぼす可能性があります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 1.事業環境に関するリスク [影響度:中 発生可能性:中 発生時期:短~中期](1)民間設備投資の変動に関するリスク 世界的な経済情勢の変化の影響を受け、顧客の投資計画の中止・延期、内容の変更等により、想定を上回る建設需要および空調設備需要が減退する等、事業環境に著しい変動が生じる場合があります。かかる場合、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 経済情勢の変化は先行きの見通しの予測が困難であるものの、当社グループは固定費縮減等を含め、全社で総合的取り組みを行っていくことで対処いたします。 (2)資機材の調達コスト・納期に関するリスク 当社グループが工事を施工するにあたり、経済環境から、ダクト、配管、断熱、冷媒、冷凍機・空調機等、工事に係る資機材価格が高騰する場合や納期が長期化する場合があります。これらを請負金額に反映することが困難な場合には、工事原価が想定以上に増加し、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 資機材の多くは、素材の相場の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は常にありますが、これに対しては、購買の体制を強化し、全店集中購買を加速させることでスケールメリットを生かした調達機能を強化し、価格の上昇を抑制すること等で対処いたします。 また、納期の長期化に対しては、発注者と協議のうえ、先行発注や機種・システムの変更を提案する等、工期への影響を最小限に留めるよう努めております。 (3)技術員・技能者の人手不足による工程遅延リスク 当社グループが工事を施工するにあたり、資機材の調達遅延に加え、協力会社を含めて施工に携わる技術員が不足し、定められた納期までに工事を完了させることができない場合、売上高が計上されず、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。さらに、想定を上回る水準での工数の増加によって、当該リスクが顕在化する可能性があります。 当社グループは、アウトソーシング体制の構築と活用、ITツールの活用、業務の標準化による生産性向上を図ることで対処してまいります。また、サプライチェーン全体との連携・共存共栄を進めるため、協力会社が有する経営課題解決への貢献や技術教育の支援等を通じサプライチェーンの基盤の維持・強化に努めております。特に技術員・技能者の不足については、委託工事会社の新規採用への注力、国交省の進める建設キャリアアップシステムの活用等による技能職の確保によって対処してまいります。 2.時間外労働に係るリスク [影響度:大 発生可能性:中 発生時期:短期] 建設業界においては、人手不足が慢性的に継続しており、特に繁忙期においては、特定の技術員等に作業負荷が集中することで、時間外労働が発生する可能性があります。こうした状況が継続する場合には、従業員の安全や健康に悪影響を及ぼすだけではなく、生産性の低下や人財の流出等により、施工能力の縮小につながり、その結果売上高が減少し、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、労務管理データを労務管理現場に加え本社でもモニタリングし対策を講じております。さらに、これまでの現場ごとの「施工管理」からプラットフォームによる「生産管理」へと、施工の在り方の変革を進める(T-Base®プロジェクト)等、生産性の向上に取り組むことにより、時間外労働の削減等に継続的に取り組むことで、過重労働を回避するとともに、施工能力の維持・増強に努めております。 3.海外事業展開に伴うリスク [影響度:大 発生可能性:中 発生時期:不明] 当社グループは、収益機会の拡大のため、これまで中国、東南アジア、インドを中心に海外への事業展開を図ってまいりました。 他方、当社グループの事業を海外展開していくにあたっては、不安定な政情、戦争やテロといった国際政治に関わるリスク、言語、地理的要因、法制・税制度を含む各種規制、自主規制機関を含む当局による監督、各国の通商政策の影響等の動きやその影響を受けた海外の経済的・政治的不安定性、商慣習の違い等の様々なリスクおよび特定の国や地域またはグローバルマーケットにおいて競争力を有する競合他社との競争が激化するリスクが存在します。更には、外国政府により関係する諸規制が予告なく変更されるリスクも存在します。当社グループがこれらのリスクに対処できない場合、当社グループの海外への事業展開、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、国際グループ事業部が海外グループ会社を管理・統括することにより、国際事業全体の戦略拠点の見直しを進めるとともに海外グループ会社と常時情報連携を図り、適切なモニタリングを行うことで迅速にリスク対応できる体制を整備しております。 4.事業の拡大に関するリスク [影響度:中 発生可能性:低 発生時期:短~中期](1)事業領域の拡大について 新規の事業領域へ参入するにあたっては、相応の先行投資に加え、その領域固有のリスク要因により、コントロールが困難なほど投資が膨らむ可能性があるほか、新規に参入した市場で求められる技術と当社グループが保有する技術がマッチングしない場合や、市場の拡大スピードや成長規模、市場へ参入する難易度によっては、当初想定していた成果を挙げることができないこともあり、かかる場合、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、参入する市場調査、事業計画の精査等により、極力リスクを低減するよう努めております。また、参入後は、予め定めた撤退基準に基づき、撤退の要否を判断しております。 (2)M&A等について M&A等については、買収後に偶発債務の発生や未認識債務が判明する可能性もあり、その結果、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。また、M&A実施後、収益計画と実績に大きな乖離が生じた場合には、のれんや株式の評価損計上を余儀なくされる可能性があります。 これに対しては、対象企業の財務内容、契約関係、事業計画の精査等を行うことによって、極力リスクを低減するように努めております。 5.資金調達に関するリスク [影響度:中 発生可能性:低 発生時期:短~中期] 金融市場が不安定な場合や、当社グループの信用力の悪化により格付機関から当社に付与されている信用格付が引き下げられた場合等においては、当社グループにとって好ましい条件で適時に資金調達をできることは保証されておりません。そのような事態に至った場合、安定した資金繰りに支障が発生する等、当社グループの事業遂行の制約要因となる可能性があるほか、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 ロシア・ウクライナや中東情勢の影響をはじめとする地政学リスクの高まりや、各国の通商政策等の影響、国際金融システム不安等が拡大・深刻化した場合、当該リスクが顕在化する可能性は高くなります。当社グループは、これらのリスクを回避するため、金融機関との対話および情報連携を常時行うよう努めるとともに、従来の短期融資枠に加え、当連結会計年度にはCP(コマーシャルペーパー)発行枠を新規に設定しております。さらに、コミットメントラインの導入の検討や追加の社債発行の検討等により、資金調達の安定化・多様化に努めております。 6.施工中の事故、災害リスク [影響度:中 発生可能性:中 発生時期:短期] 当社グループが工事を施工するにあたって、施工中の災害または事故等の発生により、損害賠償責任、契約不適合責任等を負担する可能性があります。当社グループは不測の事態に備えて包括賠償責任保険に加入しておりますが、多額の損害賠償金が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 多数の施工現場を有する当社グループにおいては、安全に向けて最大限の配慮を払うとともに、安全衛生の現場指導、適正な労務環境の構築等による安全衛生管理の徹底等、未然防止策によりリスクの低減に努めております。 7.人財確保に関するリスク [影響度:大 発生可能性:中 発生時期:中~長期](1)国内の従業員数の減少リスク 日本国内においては、定年退職者の増加により従業員数の減少が見込まれており、将来の事業活動に支障をきたす可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、定年延長・再雇用制度を充実させる等、長く従業員が勤め続けることができる人事制度を導入・浸透させるとともに、IoTの活用やデジタル化の推進等による省人化・効率化により生産性を高めることによって、従業員数減少に備えております。また、海外の人財を含めた多様な人財の活用等、人財への人的投資を拡充して対応してまいります。 (2)若手・専門性を有する人財の採用リスク 当社グループが若手や専門性を有する人財を継続的に確保することができず、円滑な事業活動に支障が出る場合は、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、国内の大学等において就職セミナーを開催し、またインターンシップを実施する等によって優秀な人財の確保に努めております。通年採用やリージョナル採用等による採用機会の拡充を行うとともに、キャリア採用も積極的に行っており、多様な人財・多様なスキルの充足に向けて取り組んでおります。 8.無形資産(知的財産権等)に関するリスク[影響度:小 発生可能性:中 発生時期:不明] 当社グループは、環境に貢献しうる技術を持ち、多くの特許等を保有しております。特許権その他の知的財産権等が取得できずに当社グループが使用する技術等を保護できない場合には、事業の競争優位性が確保できず、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。一方で、当社グループが、故意なく他者が持つ特許権その他の知的財産権等を侵害してしまい、被侵害者から損害賠償請求されることもあり得ます。 当社グループは、知的財産権等に関する専門部署を設け、全部門間で常に情報共有を図る体制を確立することで、他者の知的財産権等を侵害することおよび他者による当社グループの知的財産権侵害の未然防止に努めております。 9.市場に関するリスク [影響度:小 発生可能性:中 発生時期:不明](1)資産保有リスク 当社グループは、不動産や有価証券等の資産を保有していますが、取引先を中心とした市場性ある株式等は価格変動リスクを負っております。当連結会計年度末時点での市場価格との評価差額(税効果会計の適用前)は31,144百万円の含み益ですが、今後の時価の動向次第でこれらの数値は変動いたします。また、大幅な時価の下落が生じた場合、評価損が発生し、特別損失として計上する可能性があります。 政策保有株式については、当社グループは持続的な企業価値向上に向けて、戦略上重要な協業および取引関係の維持発展が認められる場合を除き、原則として保有いたしません。経済動向を注視しつつ、定期的に取締役会で資産の保有意義の検証を行い、企業価値向上に資するものとはいえないと判断した資産については売却する等、保有資産が価値減少するリスクの低減に努めております。 当社グループは、個別投資においては決裁基準を設けて投資案件検討委員会等による事前の協議・審査を厳格に行うこととしております。また、取得後についても、投資先の運営・経営状況や時価を定期的にモニタリングすることとしております。 (2)為替変動リスク 当社グループの海外連結対象会社の財務諸表について、現地通貨で作成したものを、円換算した上で連結財務諸表を作成する際、為替変動による影響を完全に排除することは困難であり、その結果、外国為替相場の変動が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 これに対しては、必要に応じ、国際政治・経済動向を注視し、モニタリングいたしますが、当社グループでは、国を跨いでの資機材の調達は少ないため、取引上における為替変動リスクは限定されたものであります。 10.情報セキュリティに関するリスク [影響度:中 発生可能性:中 発生時期:不明] 当社グループは、個人情報の保護、取引先の秘密情報の管理に最大限の注意を払い、また、建築設備等に関わるクラウド基盤およびその基盤上で提供するアプリケーションの開発、運用、保守業務における情報セキュリティマネジメントに取り組む等、グループ全体としてリスク管理を徹底し、適切な情報管理を行っております。しかしながら、サイバー空間では様々な技術を用いた攻撃が増加し、不正アクセス等による情報の外部への漏洩や悪用等の可能性を完全に排除することは困難であり、これらが発生した場合に法的紛争に巻き込まれる可能性があるほか、内外監督官庁からの処分を受ける可能性があります。 当社グループは、個人情報および取引先からの秘密情報を保持して事業活動を継続していくため、情報セキュリティ方針に基づき業務上保有する情報資産を適切に保護することとしております。 これを実現するため、情報管理規則を施行し、全従業員の秘密保持体制を強化するとともに、情報リテラシーを高めるための社内教育及び訓練を行っております。 また、昨今高まるサイバー攻撃への対応として、攻撃の検出・分析を行うため、SOC(Security Operation Center)の整備、SIEM(Security Information and Event Management)のツールを導入しセキュリティ監視の強化を行うとともに、インシデント発生時に迅速かつ円滑な対応が可能なCSIRT(Computer Security Incident Response Team)体制の構築にも取り組む等、ITガバナンス強化に努めております。さらに、外部専門機関との連携強化、クラウド・AI環境への対応等、多面的な情報収集と改善を継続するとともに、サイバー被害発生・復旧を前提としたシステムセキュリティポリシーの策定や有事対応の実効性向上に向けた活動を推進しております。11.コンプライアンスに関するリスク [影響度:中 発生可能性:中 発生時期:不明](1)法的規制等の適用の可能性について 当社グループは、建設業法、独占禁止法、労働基準法、労働安全衛生法、個人情報保護法等、国内外の各種法令・制度等の事業活動に関連する法的規制を受けております。 こうした法的規制の新設や改正、監督官庁による許認可の取消または処分、新たなガイドラインや自主的ルールの策定または改定等により、当社グループの事業が新たな制約を受ける場合、または既存の規制が強化された場合には、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは法令遵守を重要な企業の責務と位置付け、グループ横断的なコンプライアンスに対する取り組みを進め、全社リスク管理委員会、内部統制委員会および取締役会へその取り組み状況を報告し、適正な職務執行を徹底するとともに、代表取締役社長直轄の独立組織である内部監査室による内部監査を実施し、コンプライアンス体制を強化して法令遵守の徹底を図っております。 (2)訴訟等の可能性について 当社グループが事業活動を展開する中で、環境、労務、知的財産権等、当社グループに対し様々な訴訟を提起される可能性、またはその他の請求を受ける可能性があります。 かかる事態に直面した場合、顧問弁護士と連携し、事実関係の調査を行った上で、必要に応じ、応訴等を検討しております。 (3)人権リスクについて 当社グループが事業を進める上では、雇用形態にかかわらず事業に関わる全ての従業員(正社員のほか、契約社員、派遣社員、アルバイト・パート社員等を含む。)や取引先従業員、更には、顧客や事業活動が行われる地域住民等、事業活動に関わる全ての人の人権を尊重しなければなりません。しかしながら、人権に関する取り組みが不十分である場合、取引の停止や株価の下落、罰金等が発生し当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、「人権の尊重」を企業が果たすべき概念と認識し、人権基本方針を作成のうえ開示するとともに、サプライチェーンおよびその他のビジネス上の関係を踏まえ、人権への負の影響を予測・特定し、人権への悪影響の防止、軽減に努めております。 12.災害等のリスク [影響度:大 発生可能性:中 発生時期:不明] 当社グループが事業を展開する地域において、地震、台風、津波等の大規模自然災害等の発生や感染症の拡大等に伴い、工事の中断や大幅な遅延等の事態が生じた場合には、事業所において事業の継続に支障をきたす重大な損害が生じる可能性があります。また、これらの災害等が発生した場合には、短期的な復興需要の可能性がある一方、中長期的に社会全体の経済活動が停滞し、建設需要そのものが低下する結果、これらが当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 大規模災害等は予測困難であるものの、当社グループにおいては、これらの災害等が発生した場合に備え、事業継続計画(BCP)において基本的な方針や体制等を定め、定期的に実地訓練を実施する等、中長期的な対応・対策を講じるとともに、定期的に計画の見直しを行い、精度向上を図っております。 13.気候変動に関するリスク [影響度:中 発生可能性:中 発生時期:中~長期] 気候変動は国・地域を超えて世界規模で影響を与える問題であり、当社グループにとって重要な課題であると認識しておりますが、対応の遅れや不足によって以下のリスクが顕在化する可能性があります。(1)移行リスク 当社グループが脱炭素社会への移行や、顧客・社会の気候変動へのニーズに対応できない場合、投資家・顧客等からの評価が低下し、受注等の事業機会の喪失を招く等、企業価値の低下につながる可能性があります。また、カーボンプライシング制度等の導入に伴うコスト増加により当社グループの事業、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 脱炭素社会への移行に対処するため、サステナビリティ推進委員会を設置し、変化する情勢を常に確認し、環境目標の見直しやリスク顕在化の未然防止・迅速な対処に努める体制を整備しております。 (2)物理リスク 異常気象による資機材の高騰に伴うコストの増加の負担や大規模災害の発生に伴うサプライチェーンへの影響および施工のうち当社受注分の工期延長・利益減少によって、当社グループの事業、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、サプライヤーと協力し、より安定的な資機材の供給体制を構築するとともに、発生予測が困難な自然災害等に対する事業継続能力向上に取り組んでまいります。また、気候変動に伴い発生する事象等の影響について、一定の想定に基づくシミュレーション(シナリオ分析)の実施およびBCP訓練等、不測の事態に備えた対応策を継続してまいります。

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