2060

フィード・ワン(2060)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

食料品 食品

事業の概要

  • 畜産飼料の製造販売
    フィード・ワンは、牛や豚、鶏などの家畜に与える配合飼料を製造し、販売しています。自社工場での生産に加え、子会社や関連会社、他社への製造委託も行い、広範な供給体制を構築しています。これにより、畜産農家の安定的な経営を支える基盤事業となっています。
  • 豚・鶏卵の生産販売
    グループ会社を通じて、豚肉や鶏卵の生産から販売までを手掛けています。自社で飼料を製造している強みを活かし、飼料の品質管理から畜産物の生産までを一貫して行うことで、安全で高品質な畜産物を消費者に提供しています。
  • 食肉・鶏卵の加工販売
    食肉や鶏卵の仕入れ、加工、販売も行っています。飼料事業や畜産事業で培ったノウハウを活かし、消費者のニーズに合わせた多様な食品を提供することで、食のバリューチェーン全体で収益を上げています。海外ではベトナムやインドで飼料の製造販売も展開しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 畜産飼料事業
    牛、豚、鶏などの家畜用配合飼料の製造・販売が中心です。グループ全体の売上高の大部分を占める主力事業であり、2322.59億円の売上を上げています。飼料の安定供給と品質向上を通じて、国内の畜産農家を支える重要な役割を担っており、グループの収益基盤となっています。
  • 水産飼料事業
    養殖魚用の配合飼料の製造・販売、水産物の仕入れ・販売を行っています。売上高は256.4億円で、畜産飼料事業に次ぐ規模です。持続可能な水産業への貢献を目指し、無魚粉飼料や高水温対策飼料の開発に注力しており、研究成果を営業活動に直結させることで販売量拡大を図っています。
  • 食品事業
    食肉や鶏卵の仕入れ、加工、販売を手掛けています。売上高は381.31億円で、グループの「食のバリューチェーン」を構成する重要な事業です。畜産飼料事業との連携を強化し、飼料開発や販売に活かすことでシナジー効果を追求しており、消費者に安全で高品質な食品を提供しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
AnimalFeedBusiness 地域 2,323 − −
AquaticFeedBusiness 地域 256 − −
FoodBusiness 地域 381 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,593 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、提出会社、その他の関係会社1社、子会社16社(全て連結子会社)及び関連会社11社(全て持分法適用関連会社)で構成されております(2026年3月31日現在)。畜産飼料事業として配合飼料の製造・販売、豚・鶏卵の生産・販売等、水産飼料事業として配合飼料の製造・販売、水産物の仕入・販売等、食品事業として食肉・鶏卵の仕入・加工・販売等、その他の事業活動を展開しております。 当社グループの事業に係る位置づけ及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。 ・畜産飼料事業飼料事業………製品(配合飼料)については、当社が製造するほか、連結子会社の志布志飼料㈱、関連会社の釧路飼料㈱、仙台飼料㈱、鹿島飼料㈱、平成飼料㈱、八代飼料㈱及び他社へ製造委託しております。また、関連会社の門司港サイロ㈱に配合飼料の原料を寄託しております。製品等の販売は、当社が直接又は連結子会社の北海道フィードワン販売㈱、道北協同飼料販売㈱、東北フィードワン販売㈱、鹿島フィードワン販売㈱、北九州フィードワン販売㈱、南九州フィードワン販売㈱、関連会社の㈱北海道サンフーズ及びその他特約店等を通して、一般得意先あるいは連結子会社の㈱第一原種農場、㈱南部ファーム、㈲グリーンファームソーゴ、関連会社の㈱美保野ポーク、マルイ飼料㈱への販売を行っております。なお、その他の関係会社の三井物産㈱からは、原料を購入し同社に対し製品を販売しております。 畜産事業………連結子会社の㈱第一原種農場、㈱南部ファーム、関連会社の㈱美保野ポークが豚の生産・販売、連結子会社の㈲グリーンファームソーゴが鶏卵の生産・販売等を行っております。また、連結子会社の㈲いわき中央牧場が当社の配合飼料の研究目的で酪農事業を行っております。 ・水産飼料事業飼料事業………製品(配合飼料)については、当社が製造するほか、他社へ製造委託しております。製品等の販売は、当社が直接又はその他特約店等を通して、一般得意先への販売を行っております。なお、その他の関係会社の三井物産㈱からは、原料を購入しております。 水産事業………当社は、水産物の仕入・販売等を行っております。また、連結子会社の南洋漁業㈱が当社の配合飼料の研究目的で養殖事業を行っております。 ・食品事業…………連結子会社のフィード・ワンフーズ㈱、㈱横浜ミートが食肉の仕入・加工・販売、連結子会社のマジックパール㈱、ゴールドエッグ㈱が鶏卵の仕入・加工・販売等を行っております。 ・その他……………当社は、不動産賃貸等の事業を行っております。また、国外において、関連会社のKYODO SOJITZ FEED COMPANY LIMITED(ベトナム)、NIPPAI SHALIMAR FEEDS PRIVATE LIMITED(インド)が飼料の製造・販売を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)1 当連結会計年度において、苫小牧飼料㈱及び東北飼料㈱は当社を存続会社とする吸収合併により消滅したため、連結の範囲から除外しております。2 当連結会計年度において、八戸フィードワン販売㈱は岩手フィードワン販売㈱(2025年8月1日付で東北フィードワン販売㈱に商号変更)を存続会社とする吸収合併により消滅したため、連結の範囲から除外しております。3 当連結会計年度において、東海フィードワン販売㈱は鹿島フィードワン販売㈱を存続会社とする吸収合併により消滅したため、連結の範囲から除外しております。なお、鹿島フィードワン販売㈱は2026年4月1日付で、商号を関東フィードワン販売㈱に変更しております。4 当連結会計年度において、空知管理サービス㈱は清算結了したため、連結の範囲から除外しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原料コストの変動を飼料価格に転嫁できず、利益率が悪化する可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
飼料製造工場は沿岸部に位置し、大規模地震や津波による被害リスクがあるため、復旧に設備投資が必要。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:原料価格の変動に伴うリスク / 家畜家禽及び養殖魚の疾病等のリスク / 気候変動によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

フィード・ワンは飼料メーカーであり、特定のブランドロイヤルティや特許による強力な無形資産は限定的。ただし、長年の事業継続で培われた信頼やノウハウは一定の価値を持つ可能性がある。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

畜産農家にとって、飼料メーカーの切り替えは、飼料の品質、供給安定性、価格、そして長年の取引関係などが影響するため、一定のスイッチングコストが存在する。しかし、代替飼料や競合他社も存在するため、切り替えが不可能ではない。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

飼料メーカーとしてのネットワークは、サプライヤーや販売網との関係性が中心であり、プラットフォーム型のような強力なネットワーク効果は期待しにくい。ただし、地域密着型の販売網は一定の強みとなりうる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

飼料製造における規模の経済や、原材料の調達力、物流効率などがコスト優位性に寄与する可能性がある。しかし、原材料価格の変動リスクは大きく、常にコスト競争力維持が求められる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

フィード・ワンは日本国内で一定のシェアを持つ飼料メーカーであり、生産量や販売網における規模の経済が働く。これにより、中小規模の競合他社に対してコスト面で優位に立てる可能性がある。

  • 充実した生産・販売網
    フィード・ワンは、自社工場だけでなく、子会社や関連会社、他社への製造委託を通じて飼料を生産し、全国各地の販売会社や特約店を通じて顧客に届ける強固なネットワークを持っています。これにより、安定した製品供給と広範な顧客基盤を確保し、市場での競争力を高めています。
  • 原料購買力と研究開発
    大規模な事業展開により、飼料原料の大量購入が可能となり、コスト競争力を持つ有利な購買力を有しています。また、グローバルな知見も活用した研究開発体制を整え、家畜の健康維持や生産性向上に貢献する高品質な飼料開発に注力しており、製品の差別化を図っています。
  • 食のバリューチェーン
    飼料の製造・販売から、豚・鶏卵の生産、食肉・鶏卵の加工・販売まで、食に関わる一連の工程をグループ内で手掛ける「食のバリューチェーン」を構築しています。これにより、各事業間の連携を強化し、品質管理の徹底や効率的な事業運営を通じて、持続的な収益力向上を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 製造体制の刷新と強化
    老朽化した既存工場の刷新や増強を進め、将来を見据えた効率的で安定的な製造体制を構築します。少子高齢化や人口減少が進む国内市場に対応しつつ、IoT技術の導入による生産性向上や物流の合理化を図り、持続可能な事業基盤を強化することを目指しています。
  • 環境対応型製品の開発
    家畜由来の温室効果ガスであるメタン発生を低減する養牛用飼料や、持続可能な水産業に貢献する無魚粉・低魚粉飼料の開発を推進しています。また、暑熱対策飼料や新素材を採用した飼料など、顧客の課題解決に資する製品開発を通じて、環境負荷低減と競争力強化を両立させる方針です。
  • 海外事業の強化と連携
    ベトナムやインドにおける飼料事業の収益基盤強化と中長期的な成長を目指し、事業運営体制の高度化や競争力強化に取り組んでいます。具体的には、現地人材の育成や日本の技術導入による差別化を図り、グローバルな視点での事業展開を進めるとともに、国内事業とのシナジー創出も追求しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境及び経営方針 国内の景気は、各国の保護主義的な通商政策や中東地域を含む国際情勢の緊張の高まり、為替・金融市場の変動等により不確実性の高い状況が続くものの、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は底堅く推移し、緩やかな回復基調を維持するものと想定されます。当社グループを取り巻く環境は、畜産分野における飼養戸数・飼養頭羽数の減少、暑熱や家畜疾病等による需要減少、水産分野における高海水温下での給餌制限等による需要減少に加えて、気候変動や地政学リスクを背景とした資源・物流コストの上昇や飼料原料の供給不安も想定され、不透明な状況が継続するものの、食を支える基盤需要は底堅く推移するものと認識しております。 このような環境の下、当社グループは2025年3月期より「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」をスタートしており、Purpose、Visionの実現、充実した生産体制と強力な販売ネットワーク、スケールメリットを活かした原料購買力、積極的な設備投資を行える財務基盤、グローバルな知見も活かした研究開発体制、畜水産物販売を通じた価値向上等の強みを活かして、畜産飼料事業を中心とした事業間の連携を強化し、継続的な収益力強化に努めてまいりました。2027年3月期は中期経営計画2026の最終年度であり、持続的な成長と企業価値向上の実現に向けた基盤のさらなる強化を図ってまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」を策定し、本中期経営計画期間は、2024年度からの10年間を見据えた土台づくりの期間と位置付け、過去最大規模の投資に向け基礎収益力を向上させることを基本方針とし、コア事業である畜産飼料事業を軸に、事業間の連携強化を進めるとともに、海外技術の導入や日本の技術の海外への普及を進めてまいります。 ① 全社方針a.既存工場の老朽化、日本国内の少子高齢化・人口減少が進む中で、将来を見据えた製造体制の刷新・増強を図ります。b.環境負荷を軽減する製品開発、また、積極的なIoT技術の導入により効率・生産性の改善や物流の合理化に寄与します。c.原料相場変動のリスク低減のため、取引先との関係強化に努め、品質を維持しつつ産地多様化や代替原料を模索することにより、リスクをヘッジしながら安定供給にも努めてまいります。 ② 畜産飼料事業a.養牛用飼料において、家畜由来の温室効果ガス排出量として大きな割合を占めるメタンの発生を低減する環境対応型製品の開発を進めます。b.養豚用飼料において、家畜の健康維持・安定した発育を目的として新素材を採用した飼料を発売し、生産者の皆様のサポートに努めてまいります。c.各畜種における品種改良による能力向上や遺伝特性を踏まえた製品や暑熱対策等、顧客の課題解決型製品の開発を進めます。 ③ 水産飼料事業a.水産業界の持続可能性向上に寄与すべく、無魚粉飼料を販売しております。今後も引き続き低魚粉飼料・無魚粉飼料や高水温対策飼料の更なる開発・販売を積極的に進めます。b.研究成果と水産物流通ノウハウを営業活動に直結させ、営業スキルを高度化することで飼料販売量の拡大を図ります。 ④ 食品事業a.当社グループによる「食のバリューチェーン(配合飼料から食品まで)」として役割を果たし、畜産物取り扱いにより得られた知見をもとに飼料開発・販売等、畜産飼料事業とのシナジーを追求してまいります。b.老朽化設備の更新により生産体制の刷新・増強並びに安心安全・衛生対応の強化を図ります。 ⑤ その他a.ベトナムにおいて、収益基盤の強化及び中長期的な成長の実現を目的として、事業運営体制の高度化及び競争力の強化に取り組んでおります。具体的には人材のローカライゼーション並びに、本邦の技術導入による差別化の強化を進めます。b.インドにおいて、製造効率・飼料品質の改善を図り、事業推進体制の最適化に努めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題配合飼料は畜産飼料の主原料であるとうもろこしをはじめ原料の多くを輸入に頼っており、原料産地等における地政学的リスク、継続する円安も相俟って輸入原料価格の上昇による飼料価格安定基金負担金の増額が業績に大きな影響を及ぼします。水産飼料の主要な原料である魚粉についても、産地における魚の漁獲量が低迷するとともに、地政学的影響による供給不安が発生し、価格が高騰している状況です。引き続き、原料の品質を維持しながら産地多様化、未利用原料の開発を含む有利原料の活用等を模索し飼料の価格抑制及び安定供給に努めてまいります。また、環境負荷低減の観点からも、天然資源である魚粉等については枯渇の可能性も考慮し、代替原料の活用に関する研究を進めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、EBITDA、ROE、ROIC、総投資額、販売数量であります。 「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」における計画値及び進捗状況は次のとおりであります。 2027年3月期2026年3月期(中期経営計画)(実績)EBITDA115億円127億円ROE8%以上11.0%ROIC6%以上7.7%総投資額-168億円(※)販売数量3,900千トン3,733千トン※総投資額は2025年3月期~2026年3月期までの累計実績(2025年3月期~2030年3月期までの6年間で総額600億円の投資を計画)
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境及び経営方針 国内の景気は、各国の保護主義的な通商政策や中東地域を含む国際情勢の緊張の高まり、為替・金融市場の変動等により不確実性の高い状況が続くものの、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は底堅く推移し、緩やかな回復基調を維持するものと想定されます。当社グループを取り巻く環境は、畜産分野における飼養戸数・飼養頭羽数の減少、暑熱や家畜疾病等による需要減少、水産分野における高海水温下での給餌制限等による需要減少に加えて、気候変動や地政学リスクを背景とした資源・物流コストの上昇や飼料原料の供給不安も想定され、不透明な状況が継続するものの、食を支える基盤需要は底堅く推移するものと認識しております。 このような環境の下、当社グループは2025年3月期より「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」をスタートしており、Purpose、Visionの実現、充実した生産体制と強力な販売ネットワーク、スケールメリットを活かした原料購買力、積極的な設備投資を行える財務基盤、グローバルな知見も活かした研究開発体制、畜水産物販売を通じた価値向上等の強みを活かして、畜産飼料事業を中心とした事業間の連携を強化し、継続的な収益力強化に努めてまいりました。2027年3月期は中期経営計画2026の最終年度であり、持続的な成長と企業価値向上の実現に向けた基盤のさらなる強化を図ってまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」を策定し、本中期経営計画期間は、2024年度からの10年間を見据えた土台づくりの期間と位置付け、過去最大規模の投資に向け基礎収益力を向上させることを基本方針とし、コア事業である畜産飼料事業を軸に、事業間の連携強化を進めるとともに、海外技術の導入や日本の技術の海外への普及を進めてまいります。 ① 全社方針a.既存工場の老朽化、日本国内の少子高齢化・人口減少が進む中で、将来を見据えた製造体制の刷新・増強を図ります。b.環境負荷を軽減する製品開発、また、積極的なIoT技術の導入により効率・生産性の改善や物流の合理化に寄与します。c.原料相場変動のリスク低減のため、取引先との関係強化に努め、品質を維持しつつ産地多様化や代替原料を模索することにより、リスクをヘッジしながら安定供給にも努めてまいります。 ② 畜産飼料事業a.養牛用飼料において、家畜由来の温室効果ガス排出量として大きな割合を占めるメタンの発生を低減する環境対応型製品の開発を進めます。b.養豚用飼料において、家畜の健康維持・安定した発育を目的として新素材を採用した飼料を発売し、生産者の皆様のサポートに努めてまいります。c.各畜種における品種改良による能力向上や遺伝特性を踏まえた製品や暑熱対策等、顧客の課題解決型製品の開発を進めます。 ③ 水産飼料事業a.水産業界の持続可能性向上に寄与すべく、無魚粉飼料を販売しております。今後も引き続き低魚粉飼料・無魚粉飼料や高水温対策飼料の更なる開発・販売を積極的に進めます。b.研究成果と水産物流通ノウハウを営業活動に直結させ、営業スキルを高度化することで飼料販売量の拡大を図ります。 ④ 食品事業a.当社グループによる「食のバリューチェーン(配合飼料から食品まで)」として役割を果たし、畜産物取り扱いにより得られた知見をもとに飼料開発・販売等、畜産飼料事業とのシナジーを追求してまいります。b.老朽化設備の更新により生産体制の刷新・増強並びに安心安全・衛生対応の強化を図ります。 ⑤ その他a.ベトナムにおいて、収益基盤の強化及び中長期的な成長の実現を目的として、事業運営体制の高度化及び競争力の強化に取り組んでおります。具体的には人材のローカライゼーション並びに、本邦の技術導入による差別化の強化を進めます。b.インドにおいて、製造効率・飼料品質の改善を図り、事業推進体制の最適化に努めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題配合飼料は畜産飼料の主原料であるとうもろこしをはじめ原料の多くを輸入に頼っており、原料産地等における地政学的リスク、継続する円安も相俟って輸入原料価格の上昇による飼料価格安定基金負担金の増額が業績に大きな影響を及ぼします。水産飼料の主要な原料である魚粉についても、産地における魚の漁獲量が低迷するとともに、地政学的影響による供給不安が発生し、価格が高騰している状況です。引き続き、原料の品質を維持しながら産地多様化、未利用原料の開発を含む有利原料の活用等を模索し飼料の価格抑制及び安定供給に努めてまいります。また、環境負荷低減の観点からも、天然資源である魚粉等については枯渇の可能性も考慮し、代替原料の活用に関する研究を進めてまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、EBITDA、ROE、ROIC、総投資額、販売数量であります。 「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」における計画値及び進捗状況は次のとおりであります。 2027年3月期2026年3月期(中期経営計画)(実績)EBITDA115億円127億円ROE8%以上11.0%ROIC6%以上7.7%総投資額-168億円(※)販売数量3,900千トン3,733千トン※総投資額は2025年3月期~2026年3月期までの累計実績(2025年3月期~2030年3月期までの6年間で総額600億円の投資を計画)
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)のわが国経済は、インバウンド需要の拡大や個人消費に持ち直しの動きが見られる中、雇用・所得環境につきましても改善傾向が継続いたしました。一方で、日本銀行の金融政策動向や為替相場の変動に加え、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格や供給面への影響が懸念されており、景気の先行きにつきましては、依然として不透明な状況が続いております。飼料業界におきましては、主原料であるとうもろこしのシカゴ相場は、第4四半期に米国での単収低下懸念や輸出需要の増加を背景に一時的な上昇が見られたものの、通期では作付け及び生育が概ね順調に推移したことから、総じて軟調な展開となりました。こうした市況を背景に、当社の畜産用配合飼料価格は前年同期比で低下いたしました。畜産物相場につきましては、豚枝肉相場は、6月以降の猛暑影響等により需給が一時的に逼迫し、上昇しましたが、8月以降は肉豚の出荷頭数が回復し、需給が緩和したことで前年同期を下回りました。鶏卵相場は、各地で発生した鳥インフルエンザの拡大や猛暑による供給不足を背景に年間を通じて高値で推移した結果、前年同期を上回りました。こうした環境にあって、当社グループは2025年3月期を初年度とする「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」の達成に向けて、資本コスト経営を意識した「積極的な設備投資」、「製造の効率化」、「グループ経営の高度化」、「人的資本への投資」を経営戦略の軸に取り組みを進めてまいりました。この結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は2,906億7千5百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益は80億9千1百万円(前年同期比27.6%増)、経常利益は86億1千2百万円(前年同期比26.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は63億7千7百万円(前年同期比18.4%増)となりました。また、設備投資計画の確実な実行と資本コストを意識した経営を実現するため、EBITDA及びROICを経営指標として導入しております。当連結会計年度のEBITDA及びROICは次のとおりであります。 a.EBITDA 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)前年同期比(%)経常利益6,7898,612+26.9支払利息190250+31.1受取利息616+166.8減価償却費及びのれん償却費3,6213,932+8.6EBITDA10,59512,779+20.6(注)EBITDA=経常利益+支払利息-受取利息+減価償却費及びのれん償却費 b.ROIC 前連結会計年度(%)当連結会計年度(%)増減(%)ROIC6.17.7+1.6(注)1 ROIC=(経常利益+支払利息-受取利息)×(1-実効税率)/ 投下資本2 投下資本=(有利子負債+株主資本)の期首・期末平均 セグメントごとの経営成績の状況は、次のとおりであります。 (畜産飼料事業) セグメント売上高は2,237億4千4百万円(前年同期比3.7%減)、セグメント利益は102億4千3百万円(前年同期比20.0%増)、セグメントEBITDAは129億8千7百万円(前年同期比17.3%増)となりました。 畜産飼料の販売数量及び平均販売価格が前年同期を下回ったことにより減収となった一方、原料価格動向を踏まえた価格改定の実施や採算管理の徹底により収益性が改善し、増益となりました。 (水産飼料事業) セグメント売上高は248億6千3百万円(前年同期比3.0%減)、セグメント利益は14億2千6百万円(前年同期比22.6%増)、セグメントEBITDAは20億5百万円(前年同期比19.4%増)となりました。 水産飼料の販売数量及び平均販売価格が前年同期を下回ったことから減収となりましたが、採算管理の徹底や原料価格の低下により収益性が改善し、増益となりました。 (食品事業) セグメント売上高は420億5千3百万円(前年同期比10.3%増)、セグメント利益は1億6千3百万円(前年同期比42.4%減)、セグメントEBITDAは3億9千8百万円(前年同期比12.8%減)となりました。 食肉部門では、豚枝肉相場が前年同期をやや下回った影響により減収となったものの、収益構造改革の進展により増益となりました。一方、鶏卵部門では、鶏卵相場の高騰を背景に増収となりましたが、仕入コストの上昇に加え、マジックパール新工場の稼働に伴う減価償却費の増加等により減益となりました。これらの結果、食品事業全体では減益となりました。 (その他) セグメント売上高は1千3百万円(前年同期比9.1%減)、セグメント利益は4千万円(前年同期比61.3%減)、セグメントEBITDAは4千1百万円(前年同期比60.6%減)となりました。 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、海外事業及び不動産賃貸事業等を含んでおります。なお、海外事業は持分法適用関連会社のみのため、売上高の計上はなく、セグメント利益及びセグメントEBITDAは主に持分法投資損益の計上であります。 財政状態の状況は、次のとおりであります。(資産) 当連結会計年度末の資産合計は、1,330億2千万円(前期末比88億4千7百万円増)となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が27億6千7百万円減少、原材料及び貯蔵品が18億1千8百万円減少した一方、電子記録債権が21億3百万円増加、建設仮勘定が73億5千6百万円増加、投資有価証券が31億1千5百万円増加したこと等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末の負債合計は、706億3千4百万円(前期末比18億9百万円増)となりました。主な要因は、短期借入金が115億8千4百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が19億5千3百万円増加、未払法人税等が18億1千5百万円増加、長期借入金が89億2千5百万円増加したこと等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末の純資産合計は、623億8千5百万円(前期末比70億3千8百万円増)となりました。主な要因は、配当金の支払いにより利益剰余金が16億1千5百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が63億7千7百万円増加、その他有価証券評価差額金が17億7千3百万円増加したこと等によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8億6百万円増加し、当連結会計年度末には110億9千3百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は、170億9千万円(前年同期は85億7千万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費の計上、運転資金の減少等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、115億5千2百万円(前年同期は30億8千8百万円の支出)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、47億3千2百万円(前年同期は60億1千1百万円の支出)となりました。これは主に、借入金の返済及び配当金の支払によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産・仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産及び仕入高(百万円)前年同期比(%)畜産飼料事業200,99895.2水産飼料事業21,71195.0食品事業39,170111.1報告セグメント計261,87997.3その他1101.0合計261,88197.3(注)1 金額は製造原価及び仕入高の金額によっております。2 セグメント間の内部振替前の数値によっております。 b.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)畜産飼料事業223,74496.3水産飼料事業24,86397.0食品事業42,053110.3報告セグメント計290,66198.2その他1390.9合計290,67598.2(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 相手先別の販売実績につきましては、総販売実績に対して100分の10を超える相手先がありませんので、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループは、コア事業である畜産飼料事業を軸に、事業間の連携を強化し、収益の最大化を図るべく、「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」を策定しております。当該中期経営計画のもと、原料調達力及び生産体制の強化、畜産・水産生産者に供給する製品の品質・サービスの品質向上、コスト低減等の施策を継続的に推進しております。 当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,906億7千5百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益80億9千1百万円(前年同期比27.6%増)、経常利益86億1千2百万円(前年同期比26.9%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は63億7千7百万円(前年同期比18.4%増)となりました。 当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因は、次のとおりであります。 当社グループにて製造・販売する配合飼料の主原料(とうもろこし等)の多くは海外からの調達に頼っているため、米国等の産地での作付面積の変動や天候条件による収穫量の増減、先物相場における投機筋の動向、新興国での使用量増加に伴う輸入量の増加、原料産地等における地政学的リスク、海上運賃の変動等は、原料コストに大幅な変動を与える可能性があります。 また、為替相場の急激な変動が調達コストに影響を及ぼす可能性があるため、為替予約を行い、影響を最小限に止める努力をしております。 当社グループは、連結子会社及び関連会社に家畜・畜産物の生産会社を有しております。畜産物相場が大幅に変動した場合や、疾病等の発生により生産物の出荷停止や大量廃棄を余儀なくされる場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 加えて、当社グループの主要な製品である配合飼料の供給先は畜産・水産生産者であり、飼料価格の急激な上昇や畜水産物相場の極端な低迷に伴う経営悪化により、債権回収面に問題が発生する可能性もあります。 当社は配合飼料製造業者として、配合飼料価格安定制度に携わっております。同制度において配合飼料製造業者として負担する積立金の大幅な増減は、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 畜水産業界を取り巻く環境は、食の安心安全についての法制度の見直しが進められておりますが、このような状況下、生産コストの上昇を伴う法令等の改正があった場合には、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 また、農業政策が変更される等、当社グループの中核となる畜産飼料事業を取り巻く環境が変化した場合には、経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループはこれらの状況を踏まえ、各部門にて現状把握と将来予測による戦略プランの立案・実行に努めております。また、当社グループ内で発生した問題に対し組織単位レベルで対策を検討・実施しており、グループ全体における経営活動の更なる改善・向上を目指しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 (畜産飼料事業) 畜産飼料事業では、暑熱や家畜疾病による頭羽数減少の影響を受け、飼料の販売数量が前年同期を下回って推移したことから減収となりました。損益面においては、原料価格動向を踏まえた価格改定の実施や採算管理の徹底により収益性が改善し、増益となりました。 そのような環境の中で当社グループは、工場生産設備、研究設備の増強等を実施し顧客ニーズを捉えた製品の供給により他社との差別化を図ってまいります。 (水産飼料事業) 水産飼料事業では、海水温の異常な上昇の影響を受け、販売数量が前年同期を下回って推移したことから減収となりました。損益面においては、採算管理の徹底や原料価格の低下により収益性が改善し、増益となりました。 そのような環境の中で当社グループは、工場生産設備、研究設備の増強等を実施し顧客ニーズを捉えた製品の供給により他社との差別化を図ってまいります。 (食品事業) 食品事業では、鶏卵相場が前年同期を上回って推移したこと等から増収となりました。損益面においては、食肉部門では収益構造改革による採算改善が進展しましたが、鶏卵部門では仕入コストの上昇に加え、マジックパール新工場の稼働に伴う減価償却費の増加等の影響を受け、減益となりました。 そのような環境の中で当社グループは、畜産飼料事業と食品事業の更なる成長とシナジーを発揮し収益拡大を実現するため、引き続き、生産設備の更新・増強投資の実施により、防疫管理及び安全衛生管理の徹底と生産の効率化に取り組んでまいります。 (その他) その他事業では、海外事業及び不動産賃貸事業等により、減収、減益となりました。 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、海外関係会社2社を含んでおります。なお、海外関係会社はいずれも持分法適用関連会社のため、売上高の計上はありません。 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成状況は、次のとおりであります。 当社グループは、EBITDA、ROE、ROIC、総投資額、販売数量を重要な指標として位置づけております。2025年度のEBITDAは127億円(計画値108億円)、ROEは11.0%(計画値8%以上)、ROICは7.7%(計画値6%以上)、総投資額は118億円(計画値600億円(2024年度から2029年度における期中投資額累計))、販売数量は3,733千トン(計画値3,864千トン)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。 当社グループの主な資金需要は、畜産飼料事業における配合飼料の製造・販売、豚・鶏卵の生産・販売等、水産飼料事業における配合飼料の製造・販売、水産物の仕入・販売等、食品事業における食肉・鶏卵の仕入・加工・販売等のための営業費用並びに設備の新設・更新・合理化工事等の投資であります。これらの資金需要の対応につきましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達を基本としております。 また、当社グループは、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を活用してグループ資金の有効活用を図り、有利子負債の圧縮・金利負担の軽減に努めております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 原料価格の変動リスク
    配合飼料の主原料であるとうもろこしや大豆粕などは輸入に依存しており、穀物相場や為替、海上運賃、地政学的リスクによって価格が大きく変動します。この変動を飼料価格に転嫁できない場合、利益率が悪化し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、飼料価格安定制度の積立金増減も業績に影響します。
  • 家畜疾病等の発生リスク
    豚熱や鳥インフルエンザなどの家畜・家禽の疾病発生は、生産物の大量廃棄や販売停止につながる可能性があります。また、取引先の畜産・水産生産者で疾病が発生した場合、飼料販売への悪影響や、債権回収の問題、債務保証の履行を求められるリスクがあり、業績に重大な影響を与える可能性があります。
  • 気候変動と自然災害
    気候変動による原材料価格の上昇、製造工場の被災、畜産・水産養殖における生産性低下、炭素税などの政策強化は、事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、沿岸部に位置する飼料工場は津波のリスクがあり、大規模災害時には製造停止により供給に支障が生じる可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,991 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合の当社グループ成績に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。 また、当社はグループ全体のリスク管理を経営企画部が統括し、ERM(全社的リスクマネジメント)の運用により、各事業部門のリスク管理体制の整備状況やリスク管理の実施状況をモニタリングし、必要に応じて適切な指導を行うことで、グループ全体で発生する様々なリスクについて網羅的、体系的な管理を行う体制を構築しております。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営環境等の外部要因に関するリスク① 原料価格の変動に伴うリスク 当社グループにて製造する配合飼料の原料には、とうもろこし、大豆粕等、輸入原料が多く使用されております。この原料価格は、穀物相場、為替、海上運賃、原料産地の地政学的リスク等により大きく変動します。この要因が予測の範囲をはるかに超えて急激に変動した場合、原料コストの変動を飼料価格に転嫁することができず、利益率が悪化し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、畜産飼料においては、原料価格の高騰による畜産生産者の経営への急激な影響を緩和するため、配合飼料価格安定制度が設けられております。この制度は、生産者と配合飼料メーカーの積立による「通常補てん」と通常補てんでは賄いきれない異常な価格高騰時に通常補てんを補完する「異常補てん」(国と配合飼料メーカーが積立)の二段階の仕組みにより、生産者に対して補てんを実施するものです。配合飼料メーカー負担の積立金は、販売費及び一般管理費として計上され、その増減が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 家畜家禽及び養殖魚の疾病等のリスク 当社グループは、連結子会社及び関連会社に家畜・畜産物の生産会社を有しております。CSF(豚熱)や鳥インフルエンザ等の疾病発生等により、生産物の大量廃棄や販売停止を余儀なくされる可能性があります。 畜産・水産生産者において疾病等が発生した場合にも、配合飼料の製造・販売に悪影響を及ぼす可能性があるとともに、配合飼料の販売先の経営状況悪化により、債権回収に問題が発生することや、債務保証等に対する保証債務の履行等を求められる可能性があります。 そのため、当社グループの各飼料製造工場、連結子会社である農場が感染源又は感染拡大の拠点とならぬよう、獣医師チームを主体に防疫体制の強化を図っております。 ③ 気候変動によるリスク 当社グループは、気候変動及びそれに起因する自然災害等により、原材料価格の上昇や製造工場の被災、畜産・水産養殖における生産性低下、並びに炭素税の賦課をはじめとする気候変動緩和に向けた政策・規制の強化等により、当社グループの事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 このため、当社グループでは、気候関連リスク及び機会への対応を推進し、気候関連シナリオ分析を通じ、リスク及び機会の要因について科学的根拠に基づく分析・評価を行い、当社グループの財務に及ぼす影響を把握したうえで、将来の不確実性を踏まえた対応策の策定・実行を進めることにより、リスクの低減に努めております。また、気候変動への対応は、当社グループの製品・サービスの開発や企業価値の向上につながる機会でもあると認識しており、脱炭素社会の実現に向けて、気候関連リスクへの対応に積極的に取り組んでまいります。 具体的には、気候変動や自然災害、各国における環境規制の強化等により、原料の使用が制約され、生産活動に支障が生じる可能性があります。また、畜産においては、暑熱の進行により家畜の飼料摂取量や繁殖能力が低下し、生産性の悪化や飼養頭羽数の減少につながる可能性があります。水産養殖においては、日本近海における海水温の上昇により養殖魚のへい死が増加するほか、高水温対策として給餌制限が行われる可能性があります。これらにより、当社グループの飼料販売数量が減少する可能性があります。 そのため、当社グループでは、代替原料を活用した飼料の製造を可能とする研究を進めるとともに、暑熱環境下や高水温環境下における生産性維持に資する製品・技術の提供を通じて、事業への影響の最小化に努めております。 ④ 情報セキュリティに関わるリスクコンピュータネットワークや情報システムの果たす役割が高まり、情報セキュリティに関する対応は、事業活動を継続する上で不可欠となっております。標的型攻撃メールやフィッシング、情報システムへの不正アクセス、脆弱性を悪用した攻撃、ランサムウェアその他のマルウェア感染等により、情報システムに障害が発生するリスクや、社内情報が外部に漏洩するリスクがあります。こうした事態が発生した場合には、信用失墜による収益の減少、損害賠償等の発生等により事業活動に影響を及ぼす可能性があります。そのため当社グループでは、社内ネットワークへのアクセス制御システムの強化や、標的型メールに対する訓練等を通じた従業員教育の実施により、情報セキュリティ体制の強化に取り組んでおります。 ⑤ 従業員の疾病等によるリスク新型インフルエンザや新興・再興感染症等が拡大し従業員の感染や欠勤が増加した場合、通常の業務遂行に支障をきたし、当社グループが販売する製品及び食品の供給に支障が出る可能性があります。特に飼料工場においては、一定期間、飼料の製造が行えなくなる可能性があります。そのため、感染予防への対応策として、会社の取組方針の策定、従業員の行動指針の策定、在宅勤務・時差出勤の推進等を行うとともに、BCP(事業継続計画)の見直し等により疾病リスクを最小限に留められるよう努めております。 (2)経営資源等の内部要因に関するリスク 飼料製造工場におけるリスクa.当社グループの畜産・水産飼料事業部門には飼料製造工場が含まれております。各工場とも必要とされる防災施設を設置しているほか、自衛消防隊を組織し防災訓練を実施する等、工場災害の未然防止に万全を期しておりますが、不測の原因により、また、災害の規模によっては復旧までの間、製造が行えなくなる可能性があります。b.大規模地震により建物及び機械設備が倒壊する可能性があるほか、当社グループの飼料製造工場は沿岸部に位置しているため、津波による建物及び機械設備の水没あるいは損壊等により、復旧までの間、製造が行えなくなる可能性があります。c.感染症の従業員集団感染により、長期にわたり出社困難となることで製造業務に支障を及ぼす可能性があります。d.そのため、各工場においては、ジョブローテーションの推進、社員安否確認の仕組み構築、自衛消防隊を組織した防災訓練の実施等の対策を講じております。また、災害発生時等における工場間の相互支援に向けた連携強化を進めております。

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