2876

デルソーレ(2876)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

食料品 食品

事業の概要

  • 食品製造販売事業
    デルソーレは、ピザやエスニックブレッドといったパン製品の製造と販売を主力としています。これらの製品はスーパーマーケットなどで見かけることが多く、家庭の食卓に並ぶ機会が多いのが特徴です。食品事業は会社の売上の大部分を占める基盤事業となっています。
  • 外食・テイクアウト事業
    高級串焼や鶏惣菜、そして「昇運・昇福鯛焼き」といったテイクアウト専門店の運営も行っています。直営店だけでなくフランチャイズ展開もしており、さらに外食店舗や宅配サービスも手掛けることで、多様なチャネルで顧客に商品を提供しています。
  • 関連会社との連携
    食品事業においては、関連会社である株式会社ヒガ・インダストリーズから商品や原材料を仕入れています。これにより、安定した供給体制を確保しつつ、グループ内での連携を強化することで効率的な事業運営を目指していると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 食品製造販売事業
    このセグメントは「Food Manufacturing And Trading」として報告されており、ピザやエスニックブレッド製品の製造と販売が主な事業内容です。デルソーレの売上の大部分を占める主力事業であり、最新年度の売上高は約123.1億円と、会社全体の収益基盤を支える重要な柱となっています。
  • 外食事業
    このセグメントは「Food Service Reportable Segment」として報告されており、高級串焼・鶏惣菜や鯛焼きのテイクアウト業態(直営・フランチャイズ)、外食店舗、宅配事業を展開しています。最新年度の売上高は約30.9億円であり、食品製造販売事業に次ぐ規模で、多様な食のニーズに応える事業として貢献しています。
  • 事業の多角化と連携
    デルソーレは食品製造販売と外食事業という異なる特性を持つ二つの事業を展開することで、収益源の多角化を図っています。食品事業では関連会社からの仕入れも行い、グループ内での効率的な連携を通じて、安定した事業運営と成長を目指していると考えられます。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
FoodManufacturingAndTrading 事業 123 − −
FoodServiceReportableSegment 事業 31 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|252 文字
3 【事業の内容】当社は、食品事業及び外食事業を行っております。各事業の内容及びセグメントとの関連は以下のとおりであります。(食品事業)当セグメントにおいては、ピザおよびエスニックブレッド製品等の製造、販売を行っております。なお、関連当事者である株式会社ヒガ・インダストリーズから商品及び原材料の仕入を行っております。(外食事業)当セグメントにおいては、高級串焼・鶏惣菜および昇運・昇福鯛焼きのテイクアウト業態(直営・フランチャイズ)、外食店舗を展開しております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
原材料価格や物流費の高騰を販売価格に転嫁できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
明確な参入障壁に関する記述は確認できない
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:食の安全・品質管理問題 / 災害、事故、疾病等の影響 / 原材料価格・為替・物流費の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

デルソーレの財務データは公開されておらず、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できません。したがって、現時点では無形資産による競争優位性は評価できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

食料品という性質上、特定のブランドへの強いこだわりを持つ消費者も存在する可能性がありますが、一般的には代替品が多く、スイッチング・コストは低いと考えられます。ただし、一部のニッチな商品においては、ブランドロイヤリティがスイッチング・コストを生む可能性も僅かにあります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

食料品製造・販売事業において、ネットワーク効果(ユーザーの増加がサービスの価値を高める効果)が競争優位性として働く要素は見当たりません。製品の普及や販売網の拡大はありますが、これはネットワーク効果とは異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

食料品業界は競争が激しく、規模の経済や効率的な生産体制がコスト競争力に影響を与えます。デルソーレが構造的に他社より安価に生産・提供できるという明確な証拠はありませんが、業界の特性上、一定のコスト管理努力は行われていると推測されます。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

食料品業界は、生産・流通・販売において規模の経済が働く側面があります。デルソーレの具体的な市場シェアや生産規模に関する情報はありませんが、業界の特性上、一定規模の事業展開による効率性は競争優位に寄与する可能性があります。ただし、寡占的な地位を確立しているかは不明です。

  • 食の安全への注力
    デルソーレは「食の安全・安心」を経営理念に掲げ、原材料の安全性確認から工場での品質・衛生管理まで徹底しています。FSSC22000やISO22000といった国際的な食品安全管理手法を取り入れることで、高い品質保証体制を構築し、消費者からの信頼獲得に努めています。
  • 多様な事業展開
    食品製造販売だけでなく、高級串焼や鯛焼きといったテイクアウト業態、さらには外食店舗や宅配事業も展開しています。これにより、消費者の様々なニーズやライフスタイルに対応できる柔軟なビジネスモデルを構築し、収益源の多角化を図っています。
  • 安定供給体制の構築
    ピザの主原料であるチーズの輸入依存度が高いものの、原材料の相場情報収集や調達先の分散、購入契約の工夫などにより、原価の安定化に努めています。また、物流業者との連携や在庫の適正化により、安定的な供給体制を維持し、事業継続性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、日本におけるピザのパイオニアとして1964年に創業しました。以来、ナン・ピタ・トルティーヤなど世界のおいしいパンの製造、チーズ加工などに業務を拡大、さらにお客様に直接お届けできる外食・中食事業を展開し、「トータルフードサービス」へと成長してまいりました。2023年度(2024年3月期)から2026年度(2027年3月期)までの事業運営に関する「中期経営計画2026」を策定し、経営理念である「食と食の文化を通じてお客様に満足と幸せを提供する」ことを一貫して追い求め、「食の安全・安心」を第一に掲げて、「“おいしい”で世界をつなぐ」をミッションに、業績の向上と財務体質の改善を図り、経営基盤の強化に取り組んでおります。 (2) 経営環境および優先的に対処すべき課題生活に直結する食品を中心に物価の上昇が続いており、消費動向に不透明感が増しています。また不安定な国際情勢等による為替相場や原材料・資源価格等への影響に加え、慢性的な人手不足、人件費・物流費の上昇も懸念されます。先行きの不確実性が高まる中で消費者の生活防衛意識はさらに強まると想定され、食品・外食業界を取り巻く環境は、より厳しさを増すものと思われます。こうした外部環境やライフスタイルの変化を、当社の強みを活かして収益基盤を再構築し、今後のさらなる成長につなげていくチャンスととらえ、以下の取組みを通じて持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。 ① 「食の安全・安心」を最優先にした品質管理体制機能の充実当社は多摩工場および千葉工場でFSSC22000、また、九州工場でISO22000の認証を取得し、HACCPシステムを取り入れた食品安全マネジメントシステムに従って製品の安全管理に努め、国際基準に従った高度な食品安全管理を継続しております。今後も、「食の安全・安心」を経営の最重要基盤と位置づけ、製品に使用する原材料の安全性確認、衛生的な製造環境の維持管理、製造工程の監視・検証を徹底し、お客様にいつでも安心して召し上がっていただける製品をお届けしてまいります。 ② 食品事業において、完全復旧した生産力をフル活用した、お客様の課題解決と販路拡大食品事業におきましては、外食業界等を主要取引先とする業務用分野は堅調に推移しているものの、食品スーパー・生協等の一般家庭用分野は、価格改定が続く中で買い控えや低価格指向が強まる等、厳しさが増して来ております。前年度に発生した千葉工場の火災からの復旧を経て、現在は当社の強みである多彩な生産ラインが完全稼働しております。この回復した生産能力をフル活用し、休売等により失われたマーケットシェアの早期奪還と更なる成長を目指します。業務用分野においては、人手不足等の課題を抱える外食産業や、成長の見込まれるスーパー・コンビニ向けの惣菜メーカー等に対し、当社の製品群を用いた課題解決型の提案営業を強化します。家庭用分野においては、冷凍ピザによる市場開拓や、アンテナショップやEC・SNSを通じた「デルソーレ」ブランドの浸透に努め、新たなビジネス領域の拡充を図ります。また、アイテム集約等を通じた収益改善にも注力してまいります。 ③ 外食事業において、テイクアウト業態(「おめで鯛焼き本舗」「京鳥」)の強化とFCビジネスの拡大外食事業におきましては、訪日外国人の増加等により堅調な需要が続いている一方、原材料価格の高止まり、物流費や水道光熱費の高騰に加え、今後も恒常的な人手不足や最低賃金の上昇が見込まれており、引き続き厳しい経営環境が続いております。このような状況の中、省人化や食材ロス削減による筋肉質なコスト構造をさらに強固なものとしつつ、既存店の質の向上に取り組んでおります。同時に、テイクアウト業態、特に「おめで鯛焼き本舗」を成長ドライバーと位置づけ、百貨店や商業施設への催事出店に加え、フランチャイズ(FC)加盟展開の本格化により「守り」から「攻め」への転換を図り、資本効率を高めながらスピーディな事業拡大と収益基盤の強化を図ってまいります。 ④ 海外事業の収益源多角化と新規市場の開拓輸入ビジネスにおきましては、従来の海外パートナー企業との連携による商材に留まらず、さらなる独自性のある魅力的な輸入商材の発掘を進め、国内での販売先・販売チャネルの多様化による収益性の向上を図ります。一方、輸出ビジネスにおきましては、昨今の円安基調を追い風として捉え、既存の問屋主体の間接取引に加え、成長著しい東南アジア等の新規市場へのアプローチを強化します。国内外のネットワークを駆使した直取引の拡大等により収益源の多角化を進め、海外事業を当社の新たな中核事業の柱へと育成してまいります。 ⑤ DX推進、AI活用による飛躍的効率化と強固な管理体制構築先行きの不透明な事業環境が続く中、消費者ニーズや価値観の多様化に迅速に対応するため、全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進します。具体的には、営業・販売データの分析、生産現場、バックオフィス業務等、多岐に亘る領域においてシステム化、AI活用を進め、飛躍的な効率化を図ります。あわせて、情報セキュリティの強化やBCP対応力を高め、データに基づく迅速な経営意思決定を可能とする、高度で強固な経営管理体制を構築いたします。 ⑥ ガバナンス体制及び内部統制の充実による経営の健全性の確保経営の健全性、透明性がより一層求められる事業環境の中、当社は法令遵守(コンプライアンス)を基本として、コーポレート・ガバナンス体制の継続的な強化に取り組んでおります。事業目的や経営の意思決定が迅速かつ確実に伝達され、業務執行が効率的に行われる組織管理体制を充実させるとともに、事業環境の変化や多様なリスクに適切に対応できるよう、リスク管理及び内部統制システムの更なる充実・運用強化を図ります。これにより、取締役及び使用人の職務執行の適法性を確保し、ステークホルダーからの信頼向上と持続的な企業価値の向上を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、日本におけるピザのパイオニアとして1964年に創業しました。以来、ナン・ピタ・トルティーヤなど世界のおいしいパンの製造、チーズ加工などに業務を拡大、さらにお客様に直接お届けできる外食・中食事業を展開し、「トータルフードサービス」へと成長してまいりました。2023年度(2024年3月期)から2026年度(2027年3月期)までの事業運営に関する「中期経営計画2026」を策定し、経営理念である「食と食の文化を通じてお客様に満足と幸せを提供する」ことを一貫して追い求め、「食の安全・安心」を第一に掲げて、「“おいしい”で世界をつなぐ」をミッションに、業績の向上と財務体質の改善を図り、経営基盤の強化に取り組んでおります。 (2) 経営環境および優先的に対処すべき課題生活に直結する食品を中心に物価の上昇が続いており、消費動向に不透明感が増しています。また不安定な国際情勢等による為替相場や原材料・資源価格等への影響に加え、慢性的な人手不足、人件費・物流費の上昇も懸念されます。先行きの不確実性が高まる中で消費者の生活防衛意識はさらに強まると想定され、食品・外食業界を取り巻く環境は、より厳しさを増すものと思われます。こうした外部環境やライフスタイルの変化を、当社の強みを活かして収益基盤を再構築し、今後のさらなる成長につなげていくチャンスととらえ、以下の取組みを通じて持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。 ① 「食の安全・安心」を最優先にした品質管理体制機能の充実当社は多摩工場および千葉工場でFSSC22000、また、九州工場でISO22000の認証を取得し、HACCPシステムを取り入れた食品安全マネジメントシステムに従って製品の安全管理に努め、国際基準に従った高度な食品安全管理を継続しております。今後も、「食の安全・安心」を経営の最重要基盤と位置づけ、製品に使用する原材料の安全性確認、衛生的な製造環境の維持管理、製造工程の監視・検証を徹底し、お客様にいつでも安心して召し上がっていただける製品をお届けしてまいります。 ② 食品事業において、完全復旧した生産力をフル活用した、お客様の課題解決と販路拡大食品事業におきましては、外食業界等を主要取引先とする業務用分野は堅調に推移しているものの、食品スーパー・生協等の一般家庭用分野は、価格改定が続く中で買い控えや低価格指向が強まる等、厳しさが増して来ております。前年度に発生した千葉工場の火災からの復旧を経て、現在は当社の強みである多彩な生産ラインが完全稼働しております。この回復した生産能力をフル活用し、休売等により失われたマーケットシェアの早期奪還と更なる成長を目指します。業務用分野においては、人手不足等の課題を抱える外食産業や、成長の見込まれるスーパー・コンビニ向けの惣菜メーカー等に対し、当社の製品群を用いた課題解決型の提案営業を強化します。家庭用分野においては、冷凍ピザによる市場開拓や、アンテナショップやEC・SNSを通じた「デルソーレ」ブランドの浸透に努め、新たなビジネス領域の拡充を図ります。また、アイテム集約等を通じた収益改善にも注力してまいります。 ③ 外食事業において、テイクアウト業態(「おめで鯛焼き本舗」「京鳥」)の強化とFCビジネスの拡大外食事業におきましては、訪日外国人の増加等により堅調な需要が続いている一方、原材料価格の高止まり、物流費や水道光熱費の高騰に加え、今後も恒常的な人手不足や最低賃金の上昇が見込まれており、引き続き厳しい経営環境が続いております。このような状況の中、省人化や食材ロス削減による筋肉質なコスト構造をさらに強固なものとしつつ、既存店の質の向上に取り組んでおります。同時に、テイクアウト業態、特に「おめで鯛焼き本舗」を成長ドライバーと位置づけ、百貨店や商業施設への催事出店に加え、フランチャイズ(FC)加盟展開の本格化により「守り」から「攻め」への転換を図り、資本効率を高めながらスピーディな事業拡大と収益基盤の強化を図ってまいります。 ④ 海外事業の収益源多角化と新規市場の開拓輸入ビジネスにおきましては、従来の海外パートナー企業との連携による商材に留まらず、さらなる独自性のある魅力的な輸入商材の発掘を進め、国内での販売先・販売チャネルの多様化による収益性の向上を図ります。一方、輸出ビジネスにおきましては、昨今の円安基調を追い風として捉え、既存の問屋主体の間接取引に加え、成長著しい東南アジア等の新規市場へのアプローチを強化します。国内外のネットワークを駆使した直取引の拡大等により収益源の多角化を進め、海外事業を当社の新たな中核事業の柱へと育成してまいります。 ⑤ DX推進、AI活用による飛躍的効率化と強固な管理体制構築先行きの不透明な事業環境が続く中、消費者ニーズや価値観の多様化に迅速に対応するため、全社的なDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進します。具体的には、営業・販売データの分析、生産現場、バックオフィス業務等、多岐に亘る領域においてシステム化、AI活用を進め、飛躍的な効率化を図ります。あわせて、情報セキュリティの強化やBCP対応力を高め、データに基づく迅速な経営意思決定を可能とする、高度で強固な経営管理体制を構築いたします。 ⑥ ガバナンス体制及び内部統制の充実による経営の健全性の確保経営の健全性、透明性がより一層求められる事業環境の中、当社は法令遵守(コンプライアンス)を基本として、コーポレート・ガバナンス体制の継続的な強化に取り組んでおります。事業目的や経営の意思決定が迅速かつ確実に伝達され、業務執行が効率的に行われる組織管理体制を充実させるとともに、事業環境の変化や多様なリスクに適切に対応できるよう、リスク管理及び内部統制システムの更なる充実・運用強化を図ります。これにより、取締役及び使用人の職務執行の適法性を確保し、ステークホルダーからの信頼向上と持続的な企業価値の向上を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要2024年10月27日に当社千葉工場にて発生した火災により、お客様、お取引様、関係者の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけしてきましたことを謹んでお詫び申し上げます。全社を挙げた復旧、供給再開への取り組みにより、停止しておりました全ての製造ラインの稼働を昨年9月に再開しております。今後とも製商品の安定供給に努めるとともに、皆様によりご満足いただける製商品をお届けできるよう尽力してまいります。 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、企業収益が緩やかな回復基調にある一方、世界的な原材料・資源価格の高騰、円安等による物価上昇や不安定な国際情勢の長期化等、依然として予断を許さない状況が続いております。食品・外食業界におきましては、消費者の節約志向が高まる中で、原材料価格や人件費、物流費の上昇による収益の圧迫が継続しています。こうした諸コストの高騰に加え、慢性的な人手不足の影響もあり、経営環境は厳しさを増しております。当社は2023年度(2024年3月期)から2026年度(2027年3月期)までの事業運営に関する「中期経営計画2026」を策定し、経営理念である「食と食の文化を通じてお客様に満足と幸せを提供する」ことを一貫して追い求め、「食の安全・安心」を第一に掲げて、「“おいしい”で世界をつなぐ」をミッションに、業績の向上と財務体質の改善を図り、経営基盤の強化に取り組んでまいりました。当事業年度は、火災による一部製品休売の影響により、売上高は14,620百万円(前期比5.1%減)、営業利益は430百万円(前期比23.3%減)となりました。千葉工場で発生した火災に関連する損失として、営業外費用に操業停止関連費用111百万円、特別損失に火災損失23百万円を計上し、経常利益は375百万円(前期比30.4%減)、当期純利益は212百万円(前期は422百万円の赤字)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (食品事業)食品事業におきましては、人流や消費活動の回復、インバウンド需要の増加等により、業務用分野は堅調に推移いたしました。一方で、小売市場における価格改定が続く中、消費者の生活防衛意識は一層顕著となり、食品スーパー、生協等の家庭用分野では食料品の買い控えや低価格志向が続く等、厳しさが増しております。加えて、千葉工場の火災により一部製品の出荷数削減や休売を余儀なくされ、売上面・収益面に大きな影響を及ぼしております。このような状況下、千葉工場の再稼働に伴い、製品の出荷を順次再開し、取引先への案内と拡売活動を本格化しました。業務用については主力である外食市場をはじめとした新規開拓を進めるとともに、既存取引先・重要広域卸問屋への提案強化や、既存商品の更なる拡売、展示会への参加等による関係深化に努めてきました。「世界のパン」の販売先としてスーパー・コンビニ向けの惣菜メーカーや、未開拓中食(惣菜・ベーカリー)ビジネスの強化も図ってまいりました。家庭用については千葉工場復旧による休売品等の再導入提案、冷凍ピザの投入による市場開拓、アイテム集約等を通じた収益改善に努めました。また創業60周年を記念して発売した家庭用本格冷凍ピザ「THE PIZZA」2品とともに、北海道八雲町に新設した「八雲ピザ工房」で製造する、生地・トッピングにこだわったデルソーレ史上最高級の冷凍ピザ「HOKKAIDO PIZZA」4品を、高級量販店、自社ECサイト、デパート催事、ふるさと納税等で高付加価値商品として拡販に努めております。マーケティング活動として、ピザ、ナン、ピタパン、フォカッチャ、トルティーヤといった「世界のパン」をWEB、YouTube、SNS等多様なチャネルから情報を発信することで、楽しい食文化や食体験を通して食のバリエーションを提供し、食卓を豊かにしたいという想いとともに、市場の拡大を目指しております。海外ビジネスは、北欧リトアニアの海外パートナー企業との連携によるヨーロッパの本格的な冷凍パン販売に取り組みつつ、米国パートナー企業との冷凍チーズ販売については品質の差別化が認められ、売上を伸ばしております。輸出に関しては、海外からの引き合いも増加しており、円安を追い風に取引を加速させ、今後は当事業の重要な柱として育成してまいります。販売管理面では、売上規模に見合った在庫水準の適正化や、物流効率化の取り組み等を引き続き進めております。この結果、当事業年度の売上高は11,589百万円(前期比5.9%減)、セグメント利益は885百万円(前期は193百万円の赤字)となりました。 (外食事業)外食事業におきましては、訪日外国人の増加等により堅調な需要が続いている一方、原材料価格の高止まり、物流費や水道光熱費の高騰に加え、今後も恒常的な人手不足や最低賃金の上昇が見込まれており、引き続き厳しい経営環境が続いております。このような状況の中、堅実な出店戦略と徹底したコスト管理に取り組んでおります。具体的には食材ロス低減の取り組み、人員配置の最適化や在庫管理等、コストコントロールを実施するとともに、テイクアウトブランドの強化による収益改善に引き続き注力してまいりました。特に「おめで鯛焼き本舗」を当社における成長ドライバーとして位置づけ、百貨店や商業施設への催事出店やフランチャイズ加盟活動を中心とした「守り」から「攻め」への転換を図るべく取り組んでおります。当事業年度は、2025年7月にテイクアウト業態の「おめで鯛焼き本舗ららぽーと門真店」を、9月に「おめで鯛焼き本舗アリオ倉敷店」を、2026年3月に「おめで鯛焼き本舗天満屋ハピーズ西大寺店」を出店する一方、「おめで鯛焼き本舗」5店舗を閉店しました。また、収益構造の再構築を目的とし、デリバリー業態「上海エクスプレス」の全店舗(5店舗)を閉店しました。この結果、当事業年度の売上高は3,069百万円(前期比1.3%減)、セグメント利益は150百万円(同40.8%減)となりました。 ② 財政状態の状況(資産の部)当事業年度末(以下「当期末」という。)における総資産は、前事業年度末(以下「前期末」という。)から0百万円増加し、10,245百万円となりました。流動資産合計は、前期末から315百万円減少し、5,682百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,021百万円減少した一方で、売掛金が384百万円、商品及び製品が197百万円増加したことによるものです。固定資産合計は、前期末から316百万円増加し、4,563百万円となりました。これは主に有形固定資産合計が375百万円増加する一方、投資その他の資産合計が63百万円減少したことによるものです。(負債の部)当期末における負債は、前期末から109百万円減少し、4,015百万円となりました。流動負債合計は、前期末から99百万円減少し、2,531百万円となりました。これは主に千葉工場の火災による火災損失引当金が548百万円減少した一方で、買掛金が119百万円、流動負債のその他が295百万円それぞれ増加したことによるものです。固定負債合計は、前期末から9百万円減少し、1,483百万円となりました。これは主に長期借入金が60百万円減少したことによるものです。(純資産の部)当期末における純資産は、前期末から110百万円増加し、6,230百万円となりました。当期純利益212百万円を計上した他、配当金の支払い133百万円により、利益剰余金は78百万円増加しました。以上により、自己資本比率は前期末の59.7%から60.8%となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前期末に比べて1,021百万円減少し、1,715百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、使用した資金は124百万円(前期は903百万円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益343百万円、減価償却費340百万円による資金の増加があった一方で、火災損失の支払額700百万円があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は、前期と比べ449百万円増加し、704百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出703百万円があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は、前期に比べ23百万円増加し、192百万円となりました。これは長期借入金の返済による支出60百万円、配当金の支払額132百万円による資金の減少によるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)食品事業6,795,078△5.9 (注) 金額は、製造原価によっております。 b. 受注実績食品事業ではピザの一部について受注生産を行っておりますが、受注から納品までの期間が極めて短期で受注残高としては僅少であり、受注実績と販売実績がほぼ同額となりますので、受注状況の記載は省略しております。 c. 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)食品事業11,579,243△5.9外食事業3,041,023△1.7合計14,620,266△5.1 (注)1. セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)株式会社日本アクセス1,892,78212.31,550,57110.6 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5[経理の状況]1[財務諸表等] (1)[財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績の分析経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。b. キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

事業リスク

  • 食の安全・品質問題
    異物混入、品質・表示不良、食中毒などの衛生問題が発生した場合、消費者の信頼を失い、売上の大幅な減少やブランドイメージの毀損につながる可能性があります。社会全体の食の安全への関心が高まる中、想定外の事態は業績に大きな影響を及ぼしかねません。
  • 原材料価格・為替・物流費変動
    ピザの主原料であるチーズや小麦粉の価格は、地政学リスク、需給ギャップ、気候変動、国際相場、為替変動などの影響を受けやすく、大幅なコスト増につながる可能性があります。また、人手不足や法令対応による物流費の高騰も、収益を圧迫する要因となります。
  • 災害・感染症・人材確保
    地震や台風などの自然災害、工場での事故、新型コロナウイルスのような感染症の蔓延は、生産活動やサプライチェーンに深刻な影響を与え、売上減少や事業中断のリスクを高めます。また、雇用環境の変化による人材確保の困難さも、事業の持続的成長を阻害する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,141 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 食の安全・品質管理当社は「食の安全・安心」を経営理念に掲げて、原材料の安全性確認、工場における取り組み等を通じ品質管理、衛生管理を徹底し万全の体制で臨んでおります。FSSC22000及びISO22000の管理手法を取り入れ、引き続き品質保証体制の強化に努めてまいります。しかしながら、異物混入及び品質・表示不良品の流通、食中毒等の衛生問題が発生した場合や、食の安全性や品質に対する社会全般の関心の高まり等、当社の想定を超える事象が発生した場合には、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) 災害、事故、疾病等の影響当社は、生産拠点として国内に工場を有しておりますが、地震や台風等の災害や事故等が発生して重大な被害を受けた場合に備えて、緊急危機管理体制の整備や損害保険の活用により財務インパクトを最小限に抑える対応を行っております。しかしながら、複数の工場が重大な被害を受けるなど、当社の想定範囲を超えた災害や事故等が発生した場合には、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症などの疾病等の蔓延による消費の低迷、国内外のサプライチェーンの混乱、従業員や取引先への感染による生産・営業活動への支障、市場動向・生活様式の変化等により、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (3) 市場動向、価格変動の影響① 原材料価格の変動についてピザの主原料であるチーズは輸入品に依存しており、地政学リスクの高まりや世界的な需給ギャップの発生、海外生産地における旱魃などの気候変動によって、大幅に価格が乱高下することがあります。また、当社製品の原材料の大きな部分を占める小麦粉の価格も、こうした要因も含め国際的な相場の影響を受けております。当社では、相場情報の収集、分析、調達先の分散や購入契約の方法・時期等を十分検討することにより、原価を安定させるよう努力しておりますが、その価格動向が当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。② 為替リスクについて当社が海外から輸入する商品の一部については、外貨建ての契約となっております。為替予約の締結も行っておりますが、為替の変動に伴って当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。③ 物流費の高騰について当社は物流業者との連携により安定的な物流体制を構築しており、在庫の適正化にも努めております。しかしながら、法令対応、人手不足等を背景に、運搬費・保管費をはじめとした物流コストの上昇が続く中で、生産の合理化や販売価格への転嫁で費用増加を補えなかった場合、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (4) 人材確保、労務関連当社の持続的成長には、各事業における有能な人材の確保・育成が重要であります。しかしながら、雇用環境の多様化や採用競争の激化により、必要な人材の確保が計画通りに進まない場合には、事業活動に支障を来たし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 取引先の信用リスク当社は、販売先や店舗オーナー等に対する与信管理を徹底し債権保全に努めておりますが、これら取引先の収益または財政状態の急激な悪化によっては、売掛債権や敷金・保証金等の回収に支障を来たし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 法令、規制等① 法規制について当社の事業においては、食品衛生法、不当景品類及び不当表示防止法、環境・リサイクル関連法、健康増進法等、様々な法的規制を受けております。これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな規制遵守に係る費用が増加すること等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 個人情報の保護について当社では、従来から、お客様、従業員並びに株主の皆様に関する情報につきましては、適正に管理し、情報の漏洩防止に努めておりますが、万一、不正アクセス等により情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、損害賠償の支払い等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 固定資産に関する減損リスク当社が保有する固定資産については、現時点において必要な減損等の処理を実施しておりますが、今後市況の悪化、需要の減退等に伴い保有固定資産の経済価値が低下した場合には必要な減損処理を実施することになり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) カントリーリスク当社の海外進出形態は現地優良パートナーとの協業を主体としています。これにより、国内規制等の動きをいち早く察知し、現地法制リスクをはじめとするカントリーリスクを最小限に抑えることが可能と考えていますが、これらの国の政治、経済、社会情勢に起因して生じる予期せぬ事態が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が デルソーレ の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →