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旭有機材(4216)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    旭有機材グループは、管材システム事業、樹脂事業、水処理・資源開発事業の3つの主要部門で製品の開発、製造、販売を行っています。これにより、特定の市場変動に左右されにくい安定した収益基盤を構築しています。
  • グローバルな製造・販売網
    各事業部門において、日本国内だけでなく、アメリカ、中国、インド、メキシコなど世界各地に製造・販売拠点を展開しています。これにより、地域ごとのニーズに対応し、国際的な市場での競争力を高めています。
  • グループ会社との連携
    子会社18社とその他の関係会社1社がそれぞれの役割を担い、製造、加工、販売、市場開拓などを分担しています。例えば、アサヒアメリカ, Inc.が製造・販売を、アビトップ㈱が代理店販売を行うなど、グループ全体で効率的な事業運営を行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 管材システム事業
    この事業は、主に配管システム関連製品の製造と販売を手掛けています。売上高は522.92億円、営業利益は90.51億円と、グループ全体の収益の大部分を占める主力事業であり、国内外の複数の子会社が製造・販売・加工を担うグローバルな展開が特徴です。
  • 樹脂事業
    この事業では、樹脂製品の製造と販売を行っており、一部では断熱材の吹き付けや内装工事も手掛けています。売上高は230.45億円、営業利益は11.18億円であり、日本、中国、インド、メキシコに製造・販売拠点を持ち、多様な樹脂製品を提供しています。
  • 水処理・資源開発事業
    水処理施設の設計、施工、維持管理、さく井工事、水処理設備の製作・販売など、水に関連する幅広いサービスを提供しています。売上高は98.25億円、営業利益は7.68億円で、子会社であるドリコ㈱や旭環美水処理(蘇州)有限公司が中心となり、環境保全に貢献する事業を展開しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ValveAndPipingSystemsReportableSegment 事業 523 91 17.3%
ResinReportableSegment 事業 230 11 4.9%
WaterTreatmentAndNaturalResourcesExploitationReportableSegment 事業 98 8 7.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|766 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(旭有機材株式会社)、子会社18社及びその他の関係会社1社で構成されており、管材システム事業、樹脂事業及び水処理・資源開発事業の3部門にわたって、製品の開発・製造・販売を行っております。なお、次の3つのセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一です。 ・管材システム事業当部門においては、当社及びアサヒアメリカ, Inc.が製造・販売するほか、アビトップ㈱、大和興産㈱、アサヒコリア Co., Ltd.及びアサヒアジアパシフィック Pte., Ltd.が代理店として販売を行っております。旭有機材商貿(上海)有限公司は、旭有機材閥門設備(上海)有限公司が加工・製造した製品と当社で製造した製品の販売を行っております。エーオーシーアセンブル㈱には、加工・製造を委託しております。アサヒAVヨーロッパGmbHには、市場開拓及び販売を委託しております。・樹脂事業当部門においては、当社及び旭有機材樹脂(南通)有限公司、アサヒモディマテリアルズ Pvt., Ltd.及びアサヒユウキザイメキシコ S.A. de C.V.が製造・販売を行っております。㈱ランドウィックは、断熱材の吹付・内装工事を行っております。・水処理・資源開発事業当部門においては、ドリコ㈱及びドリコアクアサーブ㈱は、水処理施設の設計、施工、維持管理の請負及びさく井工事の設計、請負などを行っております。旭環美水処理(蘇州)有限公司は、水処理設備の製作・販売を行っております。 旭化成㈱は「有価証券報告書提出会社が他の会社の関連会社である場合における当該他の会社」であります。以上に述べた事項の概要図は次のとおりです。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
原材料高騰時に製品価格へ反映する方針があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
半導体製造装置向け精密バルブの発塵抑制技術や、現場発泡ウレタンの世界最高クラス断熱性能など。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:政治情勢の変化 / 重大事故の発生 / 人材不足・流出
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

旭有機材は、長年培ってきたポリエチレン管の製造技術やノウハウを持つ。特に、耐震性や耐久性に優れた製品開発力は一定の評価を得ているが、特許による独占的な優位性は限定的であり、ブランド力も業界内では確立されているものの、他社との差別化は明確ではない。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

旭有機材の主力製品であるポリエチレン管は、水道インフラやガスインフラに不可欠であり、一度採用されると、その交換には多大なコストとリスクが伴う。特に、公共インフラとしての信頼性が求められるため、実績のあるメーカーからの乗り換えは慎重に行われる傾向がある。このため、既存顧客との関係維持は比較的容易である。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

旭有機材の事業モデルには、ネットワーク効果が働く要素はほとんど見られない。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上したり、新たな利用者が引き寄せられたりするような構造は存在しない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

ポリエチレン管の製造においては、原材料の調達コストや生産効率が競争力の源泉となる。旭有機材は、長年の経験からくる生産ノウハウを有していると考えられるが、業界全体としてコモディティ化が進んでおり、他社との顕著なコスト優位性を確立しているとは言い難い。規模の経済によるコスト削減効果も限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

旭有機材は、国内のポリエチレン管市場において一定のシェアを占めており、インフラ関連の需要に支えられている。しかし、業界全体としては多数のプレイヤーが存在し、寡占化が進んでいるとは言えない。大規模なインフラプロジェクトにおいては、一定の規模を持つ企業が有利になる場面もあるが、絶対的な支配力を持つ状況ではない。

  • 多様な事業ポートフォリオ
    管材システム、樹脂、水処理・資源開発という異なる分野で事業を展開しているため、特定の市場の変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。これにより、景気変動や業界のトレンド変化に対する耐性が高いと考えられます。
  • グローバルな生産・販売体制
    国内外に多数の生産・営業拠点を持ち、製品の製造から販売までを一貫して行える体制が強みです。特に、海外子会社が代理店販売や市場開拓を担うことで、各地域の特性に合わせたきめ細やかな事業展開が可能となり、国際競争力を高めています。
  • 技術と品質への注力
    有価証券報告書には直接的な記述はありませんが、製造物責任・リコール・品質不良等のリスク対策としてISO9001に基づいた厳格な品質基準を設けていることから、製品の品質確保に高い意識を持っていることがうかがえます。これにより、顧客からの信頼を獲得し、長期的な取引関係を維持する上で優位性を持つ可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針及び経営戦略等当社グループは企業理念の中で、存在価値を「信頼の品質と真摯な対応による安心の提供」と定めております。その実現のために「ものづくりのプロセスを、お役立ちで支える」と使命を定め、使命を果たすための目指す姿として「「はじめて」に挑み「違い」をつくる」と定めています。当社はこれまで、専門性の高い独自の技術をもとに事業を展開し、お客様の課題解決に真摯に向き合うことで、ニッチトップ企業として成長してまいりました。今後もこの企業理念をひとり一人が拠り所として活動を行うことで、より良い企業風土と強い企業文化を磨いて強くし、グレートニッチトップ企業へと飛躍することを目指しています。 当社グループは、これらのことを具体化すべく、2030年度を最終年度とする中期経営計画GNT2030を策定し、以下の基本方針の下事業活動を行っていきます。① 3つの成長戦略を明確にし、着実に実行② 人的・知的・顧客といった無形資産を成長の原動力として強化③ ROICを基軸に資本効率を高めつつ、財務面から成長を支える さらに事業ポートフォリオ戦略として、成長戦略を「強化拡大」、「事業変革」、「深化・安定成長」に分類し、それぞれに応じた施策を実行することで、継続的な成長と収益力の向上を目指します。 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、新中期経営計画GNT2030に従い、各事業部門が継続的な成長と収益力の向上を目指して課題解決に向けた施策を着実に実行します。2026年度の各事業部門の取り組みは次のとおりです。管材システム事業は、米国および中国をはじめとする電子産業分野における販路の拡大および深耕に継続して取り組んでまいります。加えて、今後一層の拡大を目指す海外市場の中でも、とりわけ中東・アフリカ地域においては、海水淡水化施設向けに高耐久・長寿命の大口径バタフライバルブ等の戦略商品を投入することにより、事業の拡大を図ってまいります。加えて、設計・加工・施工の技術力を活かしたエンジニアリングサービスを拡充し、工期短縮や人手不足といった社会課題の解決に貢献してまいります。また、最適な耐食ソリューションを提供できる体制の構築にも注力します。 半導体分野では、ダイマトリックス製品の低パーティクル化による技術革新への貢献や商品ラインナップの拡充、並びに新たな生産拠点の建設推進により供給体制を強化し、グローバル市場での競争力向上と事業拡大を推進します。製造現場では、デジタル化とデータの見える化を推進し、ボトルネックの解消と生産能力の向上を図っております。樹脂事業は、電子材料分野において、合成・精製・低メタル化といった当社のコア技術を活かし、用途領域の拡大と高付加価値製品の安定供給を推進します。愛知県の第二工場の生産性向上と新製品展開により供給力を強化するとともに、中国における第二工場の早期稼働を目指します。 素形材事業は、薄肉・軽量化や形状の複雑化に対応した次世代鋳物製品の開発に注力し、顧客の生産性向上に貢献します。併せて、CO2削減や作業環境の改善といった社会的要請に応える製品開発を推進し、インドを中心とした成長市場において日本で培った技術を活かした高機能RCSの供給能力を拡大するなど、高付加価値製品へのシフトと海外展開の強化を進めます。現場発泡断熱材については、2025年度からの省エネ基準適合義務により、新築住宅での断熱工事が必須となったことから、高断熱化へのニーズが急速に高まると見込まれています。加えて、2030年へ向け、ZEH基準への引き上げも予定されているなどの動きを受け、当社ではBEXURの正式販売を開始し、原液システムや施工機械の開発、さらに断熱性能を確保するための施工および品質管理体制の整備に取り組んでまいります。水処理・資源開発事業では、水処理分野において排水処理技術および施工力の強化を進め、最適なソリューションの提供による収益力向上に取り組んでいます。加えて、バイオガス発電等の省エネルギー・創エネルギー分野への展開を図るとともに、AI解析を組み合わせて異常の早期検知、運転の最適化、予防保全を実現する遠隔監視システムの高度化による効率的な維持管理サービスの提供を推進しています。環境薬剤分野においては、水処理改質剤、高分子凝集剤、水質向上剤等の開発および販売を行っています。資源開発事業では地熱発電における蒸気井掘削に取り組み、再生可能エネルギーの社会実装を推進しています。一方で本事業に従事する人材の不足や育成が大きな課題となっていることから採用活動の強化に取り組んで参ります。新たな施策としては、管材システム事業部のエンジニアリング機能とのシナジーを高め、金属・機器を組み合わせた最適ソリューションをワンストップで提供する「耐食ソリューションプラットフォーム」を展開していきます。新規事業の創出に向けて、これまで閉鎖循環式陸上養殖システムなど、社会課題の解決に資するテーマについて事業化可能性の検証を進めてきましたが、その結果も踏まえ、今後は当該分野に限定せず、社内外の技術・市場情報の収集や事業部門との連携を通じて、新規テーマの発掘・育成を強化していきます。あわせて、当社グループの技術・事業基盤および中核技術を活かし、新たな事業機会の探索と事業化に向けた検討を進めていきます。投資戦略については2030年度までの中期経営計画期間に約600億円の投資を見込んでおります。財務戦略は、設備投資・投融資の資金の源泉を資産の効率化を含む営業キャッシュ・フローとし、不足分はD/Eレシオ0.5を目安に借入による調達を実施してまいります。株主還元については、業績動向、財務体質、将来のための投資に必要な内部留保等を総合的に勘案し、2025年度から2030年度までの期間において、1株当たりの年間配当金は前年以上を維持する累進配当とし、継続的な収益拡大の達成による増配を目指します。あわせて総還元性向は財務の健全性(D/Eレシオ0.5以下)を考慮しながら6年間累計として50%を目安とします。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2030年度を最終年度とする中期経営計画GNT2030における連結数値目標を下表のとおり設定しています。 最終年度(2030年度)における連結数値目標2030年度計画数値目標連結売上高1,200億円連結営業利益200億円EBITDA300億円当期純利益140億円ROIC10%ROE15%D/Eレシオ0.5以下総還元性向50~70%程度
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針及び経営戦略等当社グループは企業理念の中で、存在価値を「信頼の品質と真摯な対応による安心の提供」と定めております。その実現のために「ものづくりのプロセスを、お役立ちで支える」と使命を定め、使命を果たすための目指す姿として「「はじめて」に挑み「違い」をつくる」と定めています。当社はこれまで、専門性の高い独自の技術をもとに事業を展開し、お客様の課題解決に真摯に向き合うことで、ニッチトップ企業として成長してまいりました。今後もこの企業理念をひとり一人が拠り所として活動を行うことで、より良い企業風土と強い企業文化を磨いて強くし、グレートニッチトップ企業へと飛躍することを目指しています。 当社グループは、これらのことを具体化すべく、2030年度を最終年度とする中期経営計画GNT2030を策定し、以下の基本方針の下事業活動を行っていきます。① 3つの成長戦略を明確にし、着実に実行② 人的・知的・顧客といった無形資産を成長の原動力として強化③ ROICを基軸に資本効率を高めつつ、財務面から成長を支える さらに事業ポートフォリオ戦略として、成長戦略を「強化拡大」、「事業変革」、「深化・安定成長」に分類し、それぞれに応じた施策を実行することで、継続的な成長と収益力の向上を目指します。 (2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、新中期経営計画GNT2030に従い、各事業部門が継続的な成長と収益力の向上を目指して課題解決に向けた施策を着実に実行します。2026年度の各事業部門の取り組みは次のとおりです。管材システム事業は、米国および中国をはじめとする電子産業分野における販路の拡大および深耕に継続して取り組んでまいります。加えて、今後一層の拡大を目指す海外市場の中でも、とりわけ中東・アフリカ地域においては、海水淡水化施設向けに高耐久・長寿命の大口径バタフライバルブ等の戦略商品を投入することにより、事業の拡大を図ってまいります。加えて、設計・加工・施工の技術力を活かしたエンジニアリングサービスを拡充し、工期短縮や人手不足といった社会課題の解決に貢献してまいります。また、最適な耐食ソリューションを提供できる体制の構築にも注力します。 半導体分野では、ダイマトリックス製品の低パーティクル化による技術革新への貢献や商品ラインナップの拡充、並びに新たな生産拠点の建設推進により供給体制を強化し、グローバル市場での競争力向上と事業拡大を推進します。製造現場では、デジタル化とデータの見える化を推進し、ボトルネックの解消と生産能力の向上を図っております。樹脂事業は、電子材料分野において、合成・精製・低メタル化といった当社のコア技術を活かし、用途領域の拡大と高付加価値製品の安定供給を推進します。愛知県の第二工場の生産性向上と新製品展開により供給力を強化するとともに、中国における第二工場の早期稼働を目指します。 素形材事業は、薄肉・軽量化や形状の複雑化に対応した次世代鋳物製品の開発に注力し、顧客の生産性向上に貢献します。併せて、CO2削減や作業環境の改善といった社会的要請に応える製品開発を推進し、インドを中心とした成長市場において日本で培った技術を活かした高機能RCSの供給能力を拡大するなど、高付加価値製品へのシフトと海外展開の強化を進めます。現場発泡断熱材については、2025年度からの省エネ基準適合義務により、新築住宅での断熱工事が必須となったことから、高断熱化へのニーズが急速に高まると見込まれています。加えて、2030年へ向け、ZEH基準への引き上げも予定されているなどの動きを受け、当社ではBEXURの正式販売を開始し、原液システムや施工機械の開発、さらに断熱性能を確保するための施工および品質管理体制の整備に取り組んでまいります。水処理・資源開発事業では、水処理分野において排水処理技術および施工力の強化を進め、最適なソリューションの提供による収益力向上に取り組んでいます。加えて、バイオガス発電等の省エネルギー・創エネルギー分野への展開を図るとともに、AI解析を組み合わせて異常の早期検知、運転の最適化、予防保全を実現する遠隔監視システムの高度化による効率的な維持管理サービスの提供を推進しています。環境薬剤分野においては、水処理改質剤、高分子凝集剤、水質向上剤等の開発および販売を行っています。資源開発事業では地熱発電における蒸気井掘削に取り組み、再生可能エネルギーの社会実装を推進しています。一方で本事業に従事する人材の不足や育成が大きな課題となっていることから採用活動の強化に取り組んで参ります。新たな施策としては、管材システム事業部のエンジニアリング機能とのシナジーを高め、金属・機器を組み合わせた最適ソリューションをワンストップで提供する「耐食ソリューションプラットフォーム」を展開していきます。新規事業の創出に向けて、これまで閉鎖循環式陸上養殖システムなど、社会課題の解決に資するテーマについて事業化可能性の検証を進めてきましたが、その結果も踏まえ、今後は当該分野に限定せず、社内外の技術・市場情報の収集や事業部門との連携を通じて、新規テーマの発掘・育成を強化していきます。あわせて、当社グループの技術・事業基盤および中核技術を活かし、新たな事業機会の探索と事業化に向けた検討を進めていきます。投資戦略については2030年度までの中期経営計画期間に約600億円の投資を見込んでおります。財務戦略は、設備投資・投融資の資金の源泉を資産の効率化を含む営業キャッシュ・フローとし、不足分はD/Eレシオ0.5を目安に借入による調達を実施してまいります。株主還元については、業績動向、財務体質、将来のための投資に必要な内部留保等を総合的に勘案し、2025年度から2030年度までの期間において、1株当たりの年間配当金は前年以上を維持する累進配当とし、継続的な収益拡大の達成による増配を目指します。あわせて総還元性向は財務の健全性(D/Eレシオ0.5以下)を考慮しながら6年間累計として50%を目安とします。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等2030年度を最終年度とする中期経営計画GNT2030における連結数値目標を下表のとおり設定しています。 最終年度(2030年度)における連結数値目標2030年度計画数値目標連結売上高1,200億円連結営業利益200億円EBITDA300億円当期純利益140億円ROIC10%ROE15%D/Eレシオ0.5以下総還元性向50~70%程度
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】業績等の概要(1) 財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 経営成績(売上高と営業利益)当連結会計年度の国内経済は、全体として緩やかな回復基調を維持しました。米国の通商政策、人手不足への対応や省人化・効率化投資などを背景に、製造業を中心とした設備投資は底堅く推移しました。海外においては、米国では通商政策をめぐる不確実性に加え、金融・為替動向の先行き不透明感を背景に、製造業の設備投資は引き続き慎重な動きとなりました。また、中国では内需の低迷が長期化するなか、設備投資は力強さを欠く状況が続きました。こうした環境下、当社グループは中期経営計画「GNT2025」に基づき、海外および半導体関連市場を中心に成長を追求する施策を推進しました。当社グループを取り巻く経営環境は、新設半導体工場向けの設備投資に伴う装置搬入需要は堅調に推移したものの、国内における設備投資や工場建設需要は全体として落ち着いた推移を見せました。一方で、米国においては、半導体工場建設案件の見直しや延期が継続しました。この結果、当社グループ全体では減収となりました。また、成長分野を中心とした事業基盤強化に伴い、労務費や減価償却費等の固定費が増加したことから、減益となりました。この結果、当連結会計年度の売上高は80,081百万円(前年同期比△6.0%)、営業利益は7,579百万円(前年同期比△31.8%)となりました。(営業外損益と経常利益)受取利息を計上したことなどにより、当連結会計年度の営業外損益の純額は377百万円の利益で、前連結会計年度比+247百万円(前年同期比+191.2%)となりました。この結果、経常利益は7,956百万円(前年同期比△29.3%)となりました。(特別損益)減損損失を計上したことなどにより、当連結会計年度の特別損益の純額は2,124百万円の損失で、前連結会計年度比△1,739百万円(前連結会計年度の特別損益の純額は386百万円の損失)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)経常利益の7,956百万円に特別損益の2,124百万円を減算し、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は5,832百万円となりました。これから法人税、住民税及び事業税2,431百万円を減算、法人税等調整額33百万円を加算し、非支配株主に帰属する当期純利益108百万円を減算した親会社株主に帰属する当期純利益は3,326百万円(前年同期比△56.4%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(管材システム事業)管材システム事業は、樹脂バルブを主力製品として樹脂管材市場を拡大することを基本戦略としています。耐食問題の解決と樹脂管材の機能性を追求した製品開発により、お客様へのお役立ちに貢献する営業活動を推進しています。 樹脂バルブ等の基幹製品は、海外における米国の需要回復遅れや中国の電子産業向け設備投資の延期・見直し、国内では引き続き設備投資・工場建設需要の回復が遅れている状況から、全体として前年同期比で減収となりました。 樹脂配管材料等を用いたエンジニアリング事業は、前年度に受注した半導体関連の大型案件の反動から、前年同期比で減収となりました。 半導体製造装置向けダイマトリックス製品は、中国において上期にローカルメーカーの需要拡大を取り込んだことに加え、国内および韓国では需要回復の兆しが見られ、前年同期比で増収となりました。 利益面では、売上高の減少に加え、労務費等の固定費増加の影響により、前年同期比で減益となりました。この結果、当セグメントの売上高は48,117百万円(前年同期比△8.0%)、営業利益は6,285百万円(前年同期比△30.6%)となりました。 (樹脂事業)電子材料製品は、低メタル化技術を追求し、半導体の高度化に貢献しています。国内は、センサーやパワー半導体などのレガシー半導体向けフォトレジスト材料の需要の取り込みに加えて、後工程向け材料需要の増加等がありましたが、顧客での在庫調整の影響があり、前年同期比で減収となりました。また、中国においては液晶・有機ELなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)分野の需要が旺盛であったことから、前年同期比で増収となりました。なお、南通電材第二工場は、2027年3月の竣工に向け建設工事を進めています。 素形材事業は、自動車や建設機械等に必要な鋳物部品の製造に用いる素形材製品では、お客様の製造品質や生産性の向上、臭気低減による作業環境の改善など、国内外の多様な製造工程に最適な製品を提案することでお客様の課題解決に取り組みました。国内では、環境対応型の高付加価値品への切り替えを推進した結果、前年同期比で増収となりました。海外においても、中国、インド、メキシコの各市場で、お客様ニーズに合致した高付加価値製品への切り替えを進めたことにより、前年同期比で増収となりました。発泡材料事業は、建築現場での施工によって最終製品となるため、施工品質向上への取組みにより、お客様への安心・安全の提供をしています。現場発泡断熱材においては建築着工は低調に推移し、また、トンネル掘削用の土木材料においては受注済物件の工期遅れに伴い出荷量が減少し、前年同期比で減収となりました。利益面では、減価償却費や労務費等の固定費の増加により前年同期比で減益となりました。この結果、当セグメントの売上高は22,977百万円(前年同期比△0.3%)、営業利益は918百万円(前年同期比△18.0%)となりました。 (水処理・資源開発事業)水処理事業では、水処理設備の設計・施工や、水資源を有効に活用できる水再生システムの構築に取り組んでいます。また、施設や設備の安定稼働を支える維持管理サービスや環境改善薬剤の提供にも注力しています。官庁工事案件や環境改善薬剤の供給が順調に進捗したことに加え、メンテナンスサービスにおける契約価格の改定や修繕工事の受注増が寄与し、前年同期比で増収となりました。資源開発事業は、再生可能エネルギーである地熱発電の蒸気井などの掘削工事や温泉開発工事を行い資源の有効活用に貢献しています。温泉掘削工事および地熱掘削工事の一部で進捗の遅延が発生した影響により、前年同期比で減収となりました。利益面では、温泉・地熱掘削工事の減収および工事進捗の遅延に加え、労務費等の固定費増加により、前年同期比で減益となりました。この結果、当セグメントの売上高は8,987百万円(前年同期比△8.5%)、営業利益は575百万円(前年同期比△25.1%)となりました。 ② 財政状態当連結会計年度末における総資産は、108,582百万円(前年同期比+2.7%)となりました。流動資産は、主として受取手形及び売掛金が減少したことなどから、66,146百万円(前年同期比△4.9%)となりました。固定資産は、主として建設仮勘定が増加したことなどから、42,436百万円(前年同期比+17.2%)となりました。流動負債は、主として短期借入金並びに支払手形及び買掛金が減少したことなどから、17,422百万円(前年同期比△13.6%)となりました。固定負債は、主として長期借入金が増加したことなどから、9,567百万円(前年同期比+30.3%)となりました。純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどから81,593百万円(前年同期比+4.3%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況・資本の財源及び資金の流動性当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ831百万円減少し、23,228百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は、仕入債務の減少990百万円、法人税等の支払額2,679百万円などの資金減よりも、税金等調整前当期純利益5,832百万円などの資金増が上回ったため、10,449百万円(前年同期は11,335百万円の資金獲得)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、有形固定資産の取得による支出8,659百万円などの資金減により、9,539百万円(前年同期は5,157百万円の資金使用)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は、配当金の支払額2,177百万円、短期借入金の減少1,100百万円などの資金減により、1,712百万円(前年同期は1,572百万円の資金使用)となりました。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費のほか、原材料の仕入れ、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や設備投資資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,565百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、23,228百万円となっております。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)管材システム事業25,706+3.5樹脂事業16,686+5.7合計42,392+4.4 (注) 金額は販売価格によっております。 b.受注実績当連結会計年度における管材システム事業、樹脂事業及び水処理・資源開発事業の受注実績は、次のとおりであります。なお、管材システム事業の一部、樹脂事業の一部及び水処理・資源開発事業を除くその他の事業については、見込み生産を行っております。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)管材システム事業(一部)1,938△27.0683+75.1樹脂事業(一部)3,450+11.82,119+5.6水処理・資源開発事業6,680△9.92,390△18.0合計12,068△8.35,193△2.3 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)管材システム事業48,117△8.0樹脂事業22,977△0.3水処理・資源開発事業8,987△8.5合計80,081△6.0 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2. 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Harrington ProcessSolutions LLC--8,55010.7 ※前連結会計年度のHarrington Process Solutions LLCについては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」、達成状況は、「① 経営成績」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 政治情勢の変化
    海外に生産・営業拠点を多く持つため、投資先の国での予期せぬ法令改正、規制強化、戦争や紛争といった政治的・社会的な混乱が発生した場合、生産活動や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。海外危機対応マニュアルの整備や現地情報の収集でリスク軽減を図っています。
  • 重大事故の発生
    国内外の生産工場で火災、爆発、漏洩などの事故が発生した場合、従業員の労働災害だけでなく、取引先への製品供給停止や地域住民への賠償責任が生じ、会社の信頼性や経営成績に深刻な影響を与える可能性があります。定期的な設備点検や訓練、損害保険加入で対策しています。
  • 人材不足・流出
    既存事業の急速な拡大に伴い、人材の確保が課題となっています。新卒・中途採用の強化やリファラル採用制度の導入で人材確保に努めていますが、若手・中堅社員の流出は技能継承や会社の成長力低下に繋がるリスクがあります。ベースアップや福利厚生の充実、研修制度などで定着を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,818 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (管理体制及びマネジメントプロセス)当社グループでは、「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、社内規程として、「サステナビリティマネジメント規程」及び関連規程を定め、価値創造の機会と、それを阻むリスクを管理するサステナビリティマネジメント体制の整備と運用を図っています。当社グループが直面しているさまざまなリスク・機会を発生可能性や影響度などの面から分析し、重点管理が必要とされるテーマならびに対応責任部門を「サステナビリティマネジメント委員会(委員長:社長執行役員)」で審議しています。重要リスク・機会の責任部門による対応状況は、サステナビリティマネジメント委員会の事務局である「サステナビリティ経営推進室」が継続的にモニタリングしています。①特定、②評価、③対応・推進、④モニタリングのマネジメントプロセスは以下の通りです。①特定・各部門へのアンケートを通じた旭有機材グループが直面しているリスク・機会の洗い出し(自社・環境・社会へ影響を及ぼすリスク・機会)・リスク・機会の情報はリスクシナリオ分析を用いて具体的に整理②評価・発生可能性、影響度(ステークホルダーへの影響度)、事業復旧について、当社が作成した重要度評価基準に基づき、各リスクシナリオの重要性を評価・サステナビリティマネジメント委員会で審議のうえ、取締役会にて承認③対応・推進・リスクカテゴリごとに任命された対応責任部門により、リスク対応・機会訴求のための施策について計画・対応責任部門の主導のもと、各施策を実行する④モニタリング・サステナビリティ経営推進室により、リスク対応・機会訴求のための施策の実行状況を定期的にモニタリング(対応責任部門による継続的改善をサポート) (リスクとその対策について)当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクについては、重要項目ごとに以下のようなものがあります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点で予見できない事項または重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性がありますが、サステナビリティマネジメント委員会で定期的にリスクを見直すことで、リスクの発生回避、及びリスクが顕在化した際の影響の極小化に最大限努めています。 (1) 政治情勢の変化当社グループは、国内外に生産・営業拠点を有し、製品の製造・販売を行っています。投資した市場における予期しない法令改正・規制強化や、戦争・紛争等の政治的又は社会的混乱が顕在化することによって、海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの生産活動及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当リスクに対しては、海外危機対応マニュアルを整備し、現地のコンサルタントや領事館の情報を適宜取得しつつ、リスクが顕在化した際には海外在勤・出張中の従業員の安全を優先するとともに、被害を最小限に食い止める措置を講じてまいります。 (2) 重大事故の発生当社グループは、国内においては、宮崎、愛知、栃木、広島に、海外においては、アメリカ、中国、インド、メキシコに生産工場を有し、製造・加工を行っております。設備の故障、メンテナンス不良等に起因して火災・爆発・漏洩等の事故が発生することで、従業員の労働災害はもちろんのこと、取引先への供給不能、地域被災者への賠償等、当社グループの信頼性や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。各工場では、製造設備の定期的な点検及び設備保守、安全活動の推進、災害・事故を想定した定期的な訓練の実施、及び損害保険加入等の対策を講じています。昨今生産工場の新設・増設を複数行っており、当該施設の事故発生リスクは設計段階から検証を行うことによる低減を図るとともに、竣工時には随時損害保険の対象に追加する等の対策を講じております。 (3) 人材不足・流出当社グループでは、急速な既存事業の拡大により、人材不足は問題と認識しております。また、人材の流出については、技能やノウハウの継承に支障をきたし、会社の成長力が低下するリスクが想定されます。組織の持続的成長を重視し、グローバルに活躍できる多様な人材を幅広い分野で採用・育成すべく、新卒・キャリア採用の両方を活用し、計画的な人材確保に努めています。また、人材育成の方針として「自ら挑み、共に前進する人」をめざすべき人としております。社員がもてる力を存分に発揮できるような組織文化を醸成するにあたり、タウンホールミーティング(みらいトーク)およびコーチングプロジェクトを通して、経営層との対話を増やし、組織開発に取り組んでいます。 (4) ハラスメントハラスメントを原因とする損害賠償の発生や社会的信用の低下は、取引関係の維持・拡大や人材確保に影響を及ぼし、当社グループの事業活動に重要な影響を与える可能性があります。当社グループでは、社長自らが「強い企業文化と良好な職場風土の醸成が重要であり、そのためには、個人の尊厳を傷つけるだけでなく、職場全体の士気や生産性にも悪影響を及ぼすハラスメントを決して許してはならない」と動画にてグループ内に発信し、周知徹底を図っています。また、「旭有機材グループ行動規範」においてハラスメント行為の禁止を定め、すべての役員・従業員にその遵守を求めています。さらに、社員教育の実施や内部通報窓口の設置・運用を通じて、当該リスクの低減に努めています。 (5) 資金調達当社グループの経営資金の源泉は、主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入から得ております。当社は、十分な手元資金を有しており、また金融機関からの借入枠もあり、資金調達のリスクは極小化されております。一方グループ会社では、急激な経済悪化などにより重要な取引先が倒産した際に、営業活動によるキャッシュ・フローが減少し、資金繰りが困難になるリスクが想定されます。当社グループでは、緊急事態に備えて、各会社で手元資金を保有しており、それでも資金が不足する場合には、当社がグループ会社にファイナンスを実行し、または各グループ会社が銀行の借入枠を設定し、これを活用することで、資金繰りに関するリスクを回避するなど、資金面での安定化に取り組んでいます。 (6) 情報セキュリティ関連サイバー攻撃や不正アクセス等の不測の事態により、万一、当社のシステムが正常に利用できない場合や個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの営業活動や業務処理の遅延、信用の失墜及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、情報のセキュリティレベルの維持向上を図ることを目的として、外部によるサイバーリスク評価の実施、及び「情報管理基本規程」に沿った定期的な社員教育や啓蒙の実施、情報機器を監視し不審な振る舞いを検知して対処する仕組みを導入し、情報システムの適切なセキュリティ対策を講じています。また近年、生成AIサービスの活用が進んでおり、業務効率化やアイデア出しなどに役立つ一方で、情報漏洩や著作権侵害などのリスクがあります。当社グループではこのリスクに対応するためにルール・注意事項などを記載した生成AIサービスガイドラインを定め、当社内に閉じた環境で生成AIサービスを安全に利用できるよう、対策を講じております。 (7) 知的財産の侵害当社は、製品・技術に関する知的財産権の取得および保護に努めておりますが、当社製品の模倣を十分に排除できない場合や、当社の知的財産権が法的に無効と判断される等により有効に機能しない場合には、収益性や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また一方で、当社製品が他社の知的財産権を侵害し、過去に遡って巨額のライセンス料や損害賠償の支払いが発生する可能性や、販売差し止めに繋がるリスクがあり、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、従業員向けに知的財産権に関する定期的な教育・研修を実施するとともに、当社従業員による知財侵害者発見奨励制度を導入し、知的財産権保護に努めています。また、他社の知的財産権の侵害を未然に防止するために、先行する知的財産権の調査を徹底するとともに、外部の特許事務所を活用するなどの対策を講じています。 (8) 債権回収・与信管理当社グループは、お客様に製品・サービスを提供しており、その多くが掛売り又は手形取引となっています。重要なお客様が破綻し、その債権が回収できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、定期的な信用調査や信用に応じた取引限度額の設定等を行い、債権回収リスクの回避に努めています。 (9) 製造物責任・リコール・品質不良等当社は、ISO9001に基づいた厳格な品質基準の下、製品の品質確保に細心の注意を払っています。しかしながら製品に欠陥が生じた場合、欠陥に起因する直接的・間接的損害に対して、当社は賠償責任を負担する可能性や多大な対策費用の支出が生じる可能性があります。また当該問題に関する報道により、当社のブランドイメージの低下、顧客の流出等を招き、当社の事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は、不適合品の発生防止に向けて品質管理体制の強化と工程管理の継続的改善を実施するとともに、定期的な見直しを行っています。また、クレーム発生時には徹底した原因追求と再発防止対策を講じています。また、当該リスクが発生した場合の損失を補填するための保険に加入するとともに、適切な補償内容の見直しを継続的に行っています。 (10) 法令違反への対応当社グループはグローバルに事業活動を展開しており、各国・地域の法令等の適用を受けています。これらに違反した場合には、罰金等の支払や制裁措置により事業活動の継続・発展が制約されるほか、社会的信用の低下を招き、当社グループの事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「就業規則」「旭有機材グループ行動規範」において法令遵守を基本原則として掲げ、すべての役員・従業員にその徹底を求めています。また、関連法令に関する社員教育、法改正情報の収集および対応、内部監査の実施、法令違反に対する厳正な対応等により、当該リスクの低減に努めています。当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、各国・地域において法令等の適用を受けています。そのため、これらの法令等に違反し、罰金等の支払義務が生じる、制裁により事業活動の維持・発展が不可能又は著しく困難となる、社会的信用を失い事業に支障をきたす、などの事態が生じ、当社グループの事業活動に重要な影響を与える可能性があります。当社グループは、「旭有機材グループ行動規範」に「法令遵守」を掲げ、当社グループの全ての役員・従業員に法令の遵守を求めるとともに、事業活動に関連する法令等に関する社員教育の実施、法改正情報の収集、法改正対応その他の法令対応の実施、法令違反行為に対する厳格な対応、定期的な内部監査の実施等により、上記リスクの低減に努めています。 (11) 購買調達 当社の製品は、塩化ビニル樹脂やフェノール樹脂等を用いており、石油化学系原料の占める比率が高く、これら素材を安定的且つタイムリーに調達することが重要です。なお、市況によっては価格が高騰するとともに、原材料の需給バランスの悪化、さらには地政学的リスク(中東地域における紛争・政治不安等を含む)により、原材料価格の高騰や供給不足が発生した場合には、当社の生産活動及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、特定の取引先において、人権・労働・環境・不正行為などの問題が発覚した場合、当該取引先と取引停止となり調達が困難になり生産に著しく影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクを回避すべく、当社では購買方針を策定し、取引先に対して品質・納期管理のほか、人権・労働・不正行為を含む事項について尊重及び法令遵守を求めています。さらに、日頃より原材料購入先の情報を幅広く収集し、特定の企業に偏ることなく調達を進めることで最適な価格で必要数量の原材料購入を行っています。なお、原材料が高騰した場合においては、適時適切に製品価格へ反映していきます。 需給バランスが崩れ供給不足が発生した場合に備えて、日頃より複数社から調達することでそのリスクを回避できるようにしております。 (12) 大規模災害当社グループでは、大規模な災害が発生した際に、従業員の安全被害、工場損壊、倉庫物流機能停止、原材料資材調達不能などにより事業継続に多大な影響が発生する事態を想定し、国内の事業所・製造拠点において緊急時対応計画の策定、災害訓練実施、BCPにおける初動・復旧対応マニュアル整備などを進めることで従業員等の人命の安全確保と事業への影響の極小化に努めます。 (13)気候変動に関するリスク 気候変動が経済・社会・環境に及ぼす影響は年々深刻さを増し、脱炭素社会への移行に伴う各国の規制強化、エネルギーコストの変動、顧客ニーズの変化等により、当社グループの事業活動および業績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況を踏まえ、当社グループでは気候変動に関して生じる変化を重要なリスク要因として認識し、気候変動が事業に及ぼす影響の分析・評価を行い、適切に対応策を講じております。また、CDP(カーボンディスクロージャープロジェクト)への回答プロセス等を通じて取り組みの評価を得ています。また、事業として水資源の有効利用、高性能現場発泡断熱材などによる省エネ活動として、気候変動に関するリスクに対し貢献しております。

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