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ぴあ(4337)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • チケッティングビジネス
    ぴあは、音楽、スポーツ、演劇、映画など多岐にわたるイベントのチケット販売を主軸としています。1984年に開始した「チケットぴあ」は日本初のオンラインチケット販売システムで、年間約16万公演、約8,500万枚のチケットを取り扱う日本最大級の規模を誇ります。全国約38,000カ所の販売網と24時間対応のインターネット販売を通じて、興行主催者と顧客をつなぐ重要な役割を担っています。
  • ソリューションビジネス
    チケット販売で培ったシステムやノウハウを活かし、法人向けにプロモーション、販売サービス、顧客管理戦略の立案といったソリューションを提供しています。興行主催者や会場運営者に対し、収益拡大や市場活性化のための幅広いサポートを行い、ビジネスパートナーとしてエンタテインメント業界全体の発展に貢献しています。
  • コンテンツ・ホール運営ビジネス
    自社で音楽フェスティバルや舞台などのイベントを企画・制作・運営するほか、話題のイベントや映画への出資も行い、ビジネス領域を拡大しています。さらに、横浜に「ぴあアリーナMM」を開業し、東京駅直結の劇場運営も予定するなど、会場運営事業にも本格参入。エンタメの企画からチケット販売、会場提供までを一貫して手掛けることで、新たな収益源を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • チケッティングビジネス
    ぴあの主要な収益源であり、音楽、スポーツ、演劇、映画などのイベントチケットを販売しています。日本初のオンラインシステム「チケットぴあ」を基盤に、年間約16万公演、約8,500万枚のチケットを取り扱う日本最大級の規模を誇ります。全国の販売網とオンライン販売を通じて、興行主催者と顧客をつなぐ中心的な役割を担っています。
  • ソリューション・コンテンツビジネス
    チケッティングで培ったノウハウを活かし、法人向けにプロモーションや顧客管理戦略などのソリューションを提供しています。また、音楽フェスティバルや舞台などのイベントを自社で企画・制作・運営するコンテンツビジネスも展開。さらに、横浜に「ぴあアリーナMM」を開業し、会場運営事業にも参入することで、エンタメの企画から提供までを一貫して手掛けています。
  • メディア・プロモーションビジネス
    レジャー・エンタテインメントに関する書籍や雑誌の刊行、ウェブサイトやスマートフォンアプリ「ぴあ」の運営を通じて、情報提供とプロモーションを行っています。特にアプリ版「ぴあ」は、約165万人の会員が利用し、イベント情報からニュース、エッセイまで多様なコンテンツを提供。チケット販売との連携を強化し、集客エンタテインメント市場の活性化に貢献しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,158 文字
3【事業の内容】 ぴあグループは、音楽・スポーツ・演劇・映画など、多彩なライブ・エンタテインメントを通じて人々の心をつなぐサービスを展開しています。エンタテインメントによる感動は、私たちの生活に不可欠な“酸素”のような存在と捉え、「感動のライフラインの構築」をその目標に掲げています。『コンテンツ制作』『チケット流通システム』『ヴェニューネットワーク』『メディア創出』『ぴあのコミュニティ』『将来を担う文化人材の育成と、サステナブルな文化環境の整備』の6つの領域を連携させながら、作り手と受け手を一気通貫で結ぶプラットフォームの構築を目指しています。なお、当社グループは、当社と連結子会社9社、持分法適用の関連会社6社等により構成されています。 (1)コンテンツ制作(イベントの企画・主催) 集客エンタテインメントのさらなる発展に向け、各種興行イベントの主催、企画、制作、運営に積極的に取り組んでおり、年間約700公演を数えます。音楽フェスティバル、舞台、オリジナルイベントの単独主催にはじまり、話題のイベントや映画やアニメへの出資参画、アジアマーケットへの進出などビジネス領域を拡大しています。また、物販や各種サービス・商品開発など、多面的な展開を図り、新たな収益の拡大につなげています。 (2)チケット流通システム(ソリューション) 当社の興行チケット予約販売システム「チケットぴあ」は、1984年にスタートした日本初のコンピュータオンラインネットワークによるチケット販売システムです。当システムには、音楽、スポーツ、演劇、映画及びレジャーなど様々なレジャー・エンタテインメントのチケットが、年間で延べ約160,000公演分登録され、総発券枚数は約8,500万枚にのぼる、日本最大級の取扱規模となっています。チケット販売ネットワークは、全国約38,000カ所(セブン-イレブン、ファミリーマートを含む)の購入・発券場所を有するとともに、インターネットでは24時間の受付・販売を行っています。 当社は、規模を問わない約45,000社にのぼる興行主催者等と取引を行うとともに、大手興行主催者や、Jリーグ、プロ野球、ラグビーやバスケットボールなどのスポーツ団体、全国のホール・劇場等に「チケットぴあ」システムを提供し、チケッティング業務をトータルにサポートしています。 また、これまでのチケット販売によって蓄積されたノウハウを活用した票券管理業務も行っています。国際イベントへの協力も多く、1998年開催の長野冬季オリンピックでは、「チケットマネジメントのカテゴリーにおけるオフィシャルサプライヤー」としてチケット販売管理業務を受託し、以降夏季・冬季を通じすべての大会において、日本国内分の観戦チケット販売業務を行っています。2002年5月開催のサッカー「2002FIFAワールドカップ」においても、日本組織委員会よりチケット販売管理業務を受託し、チケットセンターの電話問い合わせ対応、申し込みガイドの製作、抽選処理、入金管理、チケット販売に関するコンサルティングなどで協力しました。「ラグビーワールドカップ2019日本大会」においては、「チケッティングサプライヤー」として、また「東京2020オリンピック・パラリンピック」においては、同大会組織委員会からチケッティングサービスを提供する業務委託事業者(TSP※)として、それぞれ公式チケットサイトの構築、運営等をはじめとする国内外のチケッティング業務、及びゲーティング業務を担いました。1年の延期を経て、無観客開催となりましたが、オリンピックでは約675万枚、パラリンピックで約190万枚の観戦チケットを世界各国に向けて販売し、その払い戻しも対応しました。開催期間中の全会場におけるチケッティング、ゲーティング業務も一括受託し、ぴあ社従業員約250人体制で一連の業務を無事完遂しました。(※TSP … Ticketing System & Service Providerの略) 2025年度は、来場者2,500万人を超えた「大阪・関西万博」の入場チケットの販売、来場予約からパビリオン・イベント予約まで一連の管理が可能なシステム提供し、万博事業の円滑な運営と成功に寄与しました。また「東京2025世界陸上」では、約58万枚を販売したチケッティング業務に加え、プロモ―ションや会場運営、ホスピタリティプログラムの運営など多様な業務を遂行しました。この経験とノウハウを活かし、今後の様々な国際大会、イベントへの参画も予定しています。 加えて、チケット販売だけでなく、「チケットぴあ」のシステムやノウハウを提供するとともに、プロモーションや販売サービス、顧客管理戦略の立案まで、法人向けに各種ソリューションビジネスを展開しています。興行主催者(スポーツ団体や劇団等)、ホールやスタジアムなどに対し、各業界のビジネスパートナーとして、収益拡大やマーケットの活性化に向け幅広い業務をサポートしています。 (3)メディア創出(出版・デジタル・アプリ) 当社グループは、レジャー・エンタテインメント領域における話題の情報を満載した書籍や雑誌を刊行し、チケット事業とのシナジーも高めています。さらには、受託型出版物である「月刊スカパー!」や、「セブン-イレブン」で配布するフリーペーパー「7(セブン)ぴあ」など、従来の出版業界構造とは異なる新しいメディア形態を開発し、収益構造の安定化に注力しています。 主な出版物は、以下のとおりです。(ムックス)花火やドライブなどのお出かけ情報、飲食店やカフェなどのグルメ情報関連の各種レジャームック、「SODA」「PMC」などのエンタテインメント雑誌、サッカーやラグビーなどのスポーツ関連雑誌等(書籍)定期刊行誌連載企画のスピンアウト型書籍、書き下ろし書籍、写真集、料理・グルメ関連書籍等(受託型・ 有料情報型出版物)「月刊スカパー!」「7ぴあ」(セブン-イレブン限定フリーペーパー)等 また、デジタルネットワーク社会の浸透に伴い、ウェブサイトや、スマートフォンアプリ、放送等の様々なメディアを用いたクロスメディア型事業も推進しています。 2018年11月末には、情報誌『ぴあ』の世界観やコミュニティをインターネットの環境に復活させたアプリ版「ぴあ」がスタートし、約175万人の会員にご登録いただいています。映画、ステージ、アート、音楽、クラシック、イベント等の網羅的な開催情報から、ニュース、エッセイ連載など、情報誌「ぴあ」で掲載していた各種コンテンツ・機能をひとつのアプリに凝縮しました。2020年10月にリリースした「チケットぴあ」のスマートフォンアプリとも完全連携し、よりスムーズにチケット購入ができるようになりました。2026年4月には情報誌『ぴあ』を復活させた、月刊ぴあ『とぶ!ぴあ』を発行し、誌面のQRコードからデジタルの「ぴあ」に“とぶ”形で連携させるなど、より便利に日常的に活用できるようバージョンアップを重ねています。 また、2023年12月からは、伝統芸能の継承、若い世代の活躍推進を視野に、「ぴあ落語ざんまい」という高座映像約3,000本を鑑賞できるサブスクリプションサービスをスタートしています。 (4)ヴェニューネットワーク(アリーナ・ホール運営) メディアビジネスやチケット流通事業、イベントの企画や主催等を通じて培ってきたノウハウを活かし、1万人を収容する音楽専用ホール「ぴあアリーナMM」(横浜・みなとみらい地区)を、当社の創業記念日である2020年7月10日に開業しました。これにより、コンテンツ、ソリューション、チケット流通、プロモーションに加え、会場運営という新たな事業をスタートさせたことで、エンタメの送り手と受け手を一気通貫に結ぶ“感動のライフライン”の実現に大きく前進しました。 「ぴあアリーナMM」は、民間ならではの視点から音楽業界のニーズを丁寧にくみ取り、コンサートを観る側と演じる側の双方にとって、その環境や使い勝手を最適化したアリーナです。地下1階、地上4階建ての縦に長いハコ型構造で、ステージと客席の距離が近く、飲食施設も充実しており、ホスピタリティラウンジやカフェも併設しています。 また、2026年5月に東京駅直結「TOFROM YAESU」内にプレオープンの「東京建物 ぴあ シアター&カンファレンス」、6月には渋谷にリニューアルオープンするライブハウス「Shibuya PIT ZERO」を運営することになり、一般社団法人チームスマイルから引き継いだ「豊洲PIT」「仙台PIT」とあわせて、アリーナ・ホール運営事業を本格化させています。 (5)ぴあのコミュニティ 当社では、「チケットぴあ」の開始と同時に会員制度もスタートさせました。会員にはクレジット機能を持つ「ぴあカード」を発行し、4,180円(税込み)の年会費により様々なサービスを提供しています。一般販売に先駆けたチケット先行予約、映画館、劇場、遊園地等アミューズメント施設の料金割引などのサービスにより、会員数は約39万人を数え、その会費収入は当社グループの安定した収益源のひとつとなっています。さらに、「チケットぴあ」のウェブサイト上での様々なサービスが受けられる会員組織「ぴあ会員」(会員数約2,200万人)も運営し、インターネット上でのチケット販売や、会員限定の抽選チケット販売等のサービスを提供しています。 また、「チケットぴあ」システムと「ぴあカード」のノウハウを活用し、新国立劇場友の会「クラブ・ジ・アトレ」やサントリーホール「サントリーホール・メンバーズ・クラブ」をはじめとした他社の会員管理業務を代行するビジネスも展開しています。 (6)将来を担う文化人材の育成と、サステナブルな文化環境の整備 当社グループは創業時より、「ひとりひとりが生き生きと」「若くて新しいチャレンジをしている人たちを応援する」という企業理念に基づいた、サステナビリティ活動を積極的に展開しています。社会の「公器」として、社業を通じた社会貢献を行うとともに、企業価値の向上に努めます。 ◆ぴあフィルムフェスティバル(PFF) PFFは、1977年12月東映大泉撮影所で開催された、映画、演劇、音楽の総合イベント「ぴあ展」での「自主製作映画展」からスタートしました。以降、「映画の新しい才能の発見と育成」を目指す活動として、自主製作映画を対象とした日本初の本格的なコンペティションをメインプログラムとした映画祭「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」を毎年開催しており、当期で47回目を迎えました。PFF出身のプロの映画監督は180名を超え、映画界における数少ないプロへの登竜門として日本映画界の活性化に貢献しています。2014年7月には、長年にわたるPFFの活動実績が評価され、第32回川喜多賞を受賞しました。(同賞は、日本映画の芸術文化の発展に寄与した個人・団体に贈賞されるもので、過去には黒澤明監督、市川崑監督、大島渚監督、淀川長治氏、三船敏郎氏など錚々たる映画人の方々が受賞しています。) また、2017年4月からは、PFF事務局を一般社団法人化し、株式会社ホリプロ、日活株式会社をはじめとする約60社もの企業や業界団体の参画を得て、官民を含めた社会全体でこの活動を後押しできる環境を整え、「新しい才能の発見と育成」のさらなる継続と発展を目指すこととなりました。ここには、当社からも10億円の基金を拠出しています。 本活動の柱となる「PFFアワード」は、この映画祭のコンペティション部門で、全国から応募された毎回約600本にも及ぶ作品の中から入選作品を選び、映画祭「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」において一般公開しています。映画祭最終日には、映画監督を含む5名のクリエイターで構成される最終審査員によって選ばれたグランプリのほか各賞の発表が行われます。また、次のステップとなる「PFFスカラシップ」は、1984年からスタートした映画の製作援助システムで、PFFアワードの入選監督が次回作の企画をエントリーし、その中から「最も将来を期待できるフィルムメーカー」として選ばれた監督に対し、制作費の援助はもちろん商業映画の製作のノウハウから劇場公開までを事務局がサポートする、という一連の活動を展開しています。(現在は、「PFFプロデュース」と名称を変更しました。) また、新たな活動として「大島渚賞」を創設しました。PFFを長く応援してくださった大島渚監督がかつて高い志を持って世界に挑戦していったように、映画の未来を拓き、世界へ羽ばたこうとしている、若く新しい才能を後押しする賞です。審査員長には黒沢清監督が就任しています。「第1回大島渚賞」(2020年)の小田香監督を皮切りに、藤元明緒監督、山﨑樹一郎監督、工藤将亮監督、山中瑶子監督が受賞しており、第7回となる今年度は、「ルノワール」の早川千絵監督が選出され、授賞式及び記念上映会が行われました。 ◆ぴあ総研 ぴあ総研(ぴあ総合研究所株式会社)は、ぴあ株式会社の100%子会社として2002年に設立されました。集客エンタメ領域に特化した国内随一のシンクタンクとして、集客エンタメ分野における、信頼度の高い客観的データ、タイムリーかつ独自の切り口の分析、机上の空論ではない論理的かつ具体的な提言を発信し、集客エンタメ産業分野のプレゼンスアップに資することを目指しています。 ライブ・エンタテインメント市場を客観的に評価するための、市場規模や公演数、動員等のデータがほとんどないという現状を受け、設立前の2000年から継続的に統計調査を行ってきました。その調査結果をまとめて年に一度発行する『ライブ・エンタテインメント白書』は、日本で唯一のライブ・エンタテインメント市場全体を捉える指標として、様々な業界で活用されています。また、官公庁、行政、民間企業等からの依頼により、多様な調査・研究、及びコンサルティングなども受託しています。 また、ぴあ総研では、2022年から毎年、「集客エンタメ産業の未来に向けた、社会的意義と本質的価値を問い直すこと」とテーマにシンポジウムを開催しています。第4回となる2025年は、京都・龍谷大学にて「文化と経済の対話から考える未来のかたち~文化芸術・エンタメ・スポーツの持続的発展を目指して~」と題し、有識者の方々による講演やパネルディスカッション等が行われました。さらに、大阪・関西万博においても、パネルディスカッション「遊びと学びの交差点~エンタメが創る新しい価値~」を開催し、「文化芸術・エンタメ・スポーツは、持続的発展と平和のエンジン!」とした「大阪宣言」が採択されました。 ◆チームスマイル活動 2011年3月に発生した東日本大震災直後に、社内の有志からの呼びかけにより震災復興のボランティア活動「チームスマイル」を発足し、チャリティコンサートやイベントの開催、義援金チケットの販売など、エンタテインメントを通じた様々な活動を行ってきました。2012年10月には、一般社団法人チームスマイルを設立し、当社もCSR活動の一環として主体的な参画を続けてきました。チームスマイルでは、継続的な支援とその経済性を確保するため、東北三県と東京にライブ・エンタテインメント専用シアターを開設すべく準備を進め、2014年10月、1つ目の活動拠点として東京都江東区に「チームスマイル・豊洲PIT(ピット:Power Into Tohoku!の略)」がオープンしました。同ホールの事業収益金は、東北地区のPITの開設・運営、そしてエンタテインメントを通じた復興支援活動のためにその全額が活用され、2015年7月には「いわきPIT」(福島)、2016年1月には「釜石PIT」(岩手)、2016年3月には「仙台PIT」(宮城)がオープンし、4つのPITが揃いました。 東北地区のPITでは、被災地の若者や子供たちの創作活動へのチャレンジを応援する取り組み「チームスマイルpresents“わたしの夢”応援プロジェクト」を展開してきました。「豊洲PIT」の観客の皆さんからお預かりしたドネーションを活用し、ワークショップや講演会などを行う活動で、2016年5月にその第1回を実施して以降、各界の著名人の皆様のご協力をいただき、第24回まで開催しました。震災から12年目を迎えた2022年12月末をもって、社団法人としての活動を終了しましたが、多くの方々にご利用いただいた豊洲・いわき・釜石・仙台の「PIT」は今後も存続し、当社では「仙台PIT(2022年4月~)」と「豊洲PIT(2023年1月~)」の運営を継承しています。 ◎グループ企業との関係 当社グループのレジャー・エンタテインメント関連事業は、首都圏・関西・中部・九州・北海道・中四国・東北をはじめ、全国に広がっています。全国各地の興行主催者から当社が直接チケットを仕入れ、販売を行っていますが、中部地区においては、地元興行主催者をはじめとした、有力企業と合弁で設立した「チケットぴあ名古屋株式会社」を通じて、九州地区においては「チケットぴあ九州株式会社」を通じてチケットの仕入れ・販売を行っています。 「ぴあアリーナMM」での協業をきっかけに、「集客エンタテインメントと街づくりの一体化」を目的に、2021年5月、三菱地所株式会社と業務・資本提携を締結し、翌2022年5月には、合弁会社「MECぴあクリエイティブ株式会社」を設立しました。ぴあの得意領域とする集客エンタテインメントと、三菱地所の街づくりのノウハウを融合し、両社の既存領域にとらわれない独創的な事業の創出に取り組んでいます。 2022年3月には、「PIADMP」の好調を受け、DMS(デジタルメディアサービス)事業を分社化し、「ぴあネクストスコープ株式会社(PNS)」を設立。さらに、長きにわたりエンタテインメントジャンルの広告タイアップを展開してきた朝日新聞社が同社に資本参画し、新たなソリューションサービスの提供を目指す「ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社(PANX)」が発足しました。ぴあが持つ、自社データを活用したデジタルマーケティングと、多数の媒体と顧客基盤を擁する朝日新聞社の強みを融合させ、これまでになかった独自の価値を生み出し、事業の拡大を図ります。 新たな取り組みとして、日本・アジアの集客エンタメ業界におけるホスピタリティ文化の創出事業に本格参入し、2023年5月にはグローバル基準の「VIP向け高付加価値体験パッケージ」の企画・販売をスタートしました。日本・アジア地域のホスピタリティ市場の発掘とともに、集客エンタメ業界全体の活性化とユーザーの拡大にも貢献していきたい考えです。 また、1999年12月、スポーツくじ事業(toto)事業の推進と新たなる事業拡大を図るべく設立された「ぴあフィールドサービス株式会社」では、スポーツ振興政策の財源確保の手段として導入されたスポーツくじの販売業やサポート業務を通じて培ったノウハウを利活用し、様々なスタイルのフィールド支援サービスを提供しています。 当社グループの系統図について図示すると次のとおりであります。(注)上記3社の他に連結子会社として、「ぴあライブクリエイティブ㈱」、「ぴあフィールドサービス㈱」、「PDHX㈱」、「ぴあグローバルエンタテインメント㈱」、「ぴあ総合研究所㈱」、「一般社団法人PFF」及び「MECぴあクリエイティブ㈱」が、持分法適用関連会社として、「北京ぴあ希肯国際文化発展有限公司」、「TAプラットフォーム㈱」、「ダイナミックプラス㈱」、「ぴあ朝日ネクストスコープ㈱」及び「TAプラットフォームソフトウェア共同事業体」があります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
日本最大級の取扱規模と長年のノウハウ、国際イベントでの実績。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
全国約38,000カ所の購入・発券場所と約45,000社にのぼる興行主催者等との取引ネットワーク。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:感染症発生によるイベント中止・延期 / キャッシュ・フローの状況の変動 / 情報通信システム事業のトラブル
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

ぴあは長年にわたり培ってきた「ぴあ」ブランドと、チケット販売における強力な販売網・情報網を無形資産として有する。特に、コンサート、演劇、スポーツなど多岐にわたるエンターテイメントジャンルでのチケット販売実績と、それによって蓄積された顧客データやイベント主催者との信頼関係は、新規参入企業にとって容易に模倣できない強みである。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客にとって、ぴあ以外のチケット販売サイトへの乗り換え自体に大きなコストは発生しない。しかし、ぴあが提供する豊富な情報、先行販売、会員特典などを重視する顧客層にとっては、乗り換えによる機会損失を懸念する可能性があり、一定のスイッチングコストが発生しうる。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

チケット販売プラットフォームとしてのネットワーク効果は限定的。ユーザーが増えても、それが直接的にチケット購入体験の価値向上に繋がるわけではない。ただし、イベント主催者にとっては、より多くの顧客にリーチできるプラットフォームとしての価値は存在する。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

チケット販売における構造的なコスト優位性は見られない。競合他社も同様のシステムや販売網を構築可能であり、価格競争に陥るリスクがある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ぴあは国内有数のチケット販売事業者であり、エンターテイメント業界におけるイベント情報提供やチケット販売において、規模の経済を享受している。多くのイベントを網羅し、多様な顧客ニーズに対応できる点は、業界内での一定の寡占状態を示唆する。

  • 日本最大級のチケット販売網
    ぴあは「チケットぴあ」を通じて、年間約16万公演、約8,500万枚のチケットを取り扱う日本最大級の販売規模を誇ります。全国約38,000カ所の販売網(コンビニエンスストア含む)と24時間対応のオンラインシステムは、他社にはない圧倒的なリーチ力を持ち、多くの興行主催者と顧客に選ばれる強固な基盤となっています。
  • 国際イベントでの実績とノウハウ
    長野冬季オリンピック、2002FIFAワールドカップ、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピックなど、数々の国際的な大規模イベントでチケッティング業務を成功させてきました。この実績と、チケットマネジメント、ゲーティング業務で培われた独自のノウハウは、今後の大規模イベント参画において大きな競争優位性となります。
  • 多角的なエンタメ事業展開
    チケット販売だけでなく、イベントの企画・制作・運営、自社アリーナ「ぴあアリーナMM」の運営、メディア・プロモーション事業、会員サービスなど、エンタテインメント領域で多角的な事業を展開しています。これにより、各事業が相互に連携し、シナジー効果を生み出すことで、顧客への総合的な価値提供と安定的な収益基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、21世紀のデジタルネットワーク社会において、ITを最大限活用し、レジャー・エンタテインメント領域を楽しむために必要な情報・サービスを提供し、心の豊かさをサポートする「感動のライフライン」を構築することをビジョンに掲げ、21世紀のひとりひとりの生き生きとした生活を支えていくことが使命であると考えております。そして、21世紀の基幹産業たる「21世紀の感動創造企業」を目指し、株主をはじめ全てのステークホルダーの期待に応えていきたいと考えております。 (2) 対処すべき課題 コロナ禍を経て、当社を取り巻く集客エンタメ市場環境が変化と成長を早める中、テクノロジーの進化と当社の強みを生かし、2032年の創業60周年を見据えた長期ビジョン(後述)の策定にも着手してまいりました。その中において、現在の基幹事業(チケット流通ビジネスを核とした集客エンタテインメント事業)のさらなる強化・拡充とともに、新規事業の創出ならびにサービス開発と、コロナ禍で毀損した財務基盤の回復に傾注した中期経営計画(2023年度~2025年度)の業績は、前述の通り当初計画を大きく前倒して達成されました。(新たな中期経営計画と長期ビジョンについて) 2032年の創業60周年を見据えて策定した長期ビジョンは、コンテンツの創出からコミュニティの醸成、チケッティング、プロモーション、アリーナ・ホールの運営までを一気通貫に結ぶ「感動のライフライン事業」の実現による収益力の大幅アップと、持続的成長基盤の確立を目指すものです。その具体的な構築と飛躍に向けた準備期間となる、新たな中期経営計画(2026年度~2028年度)は、以下のように「事業基盤の確立・伸長」と「事業インフラ構築への積極投資」を軸として策定いたしました。 収益力は安定的に伸長しており、基幹事業については引き続き拡大基調を堅持しますが、次世代に向けたプログラムの高度化を含むシステム開発とセキュリティ強化コストの増加、ヴェニューネットワーク事業の拡大に向けた投資の増加、2028年度に予定している17年ぶりとなる本社機能の全面移転費用等、この3ヶ年は次なる飛躍に向けた重点的な投資期間と位置づけております。 主なポイントは以下の通りです。(事業基盤の確立・伸長)①コンテンツ創出(興行主催)事業、ヴェニュー(アリーナ・ホール)ネットワーク事業のさらなる拡大に向けた投資とその準備②前中期経営計画で新規事業としてトライアルしてきた各種サービス事業(ホスピタリティ事業やDMS事業、グローバル事業等)の黒字化(事業インフラ構築への積極投資)③「感動のライフライン事業」を支える事業インフラの高度化と基盤整備に向けた「次世代プラットフォーム」へのスムーズな移行と安定稼働の実現④それに伴う業務フロー、各種働き方の見直しによる業務効率化の推進、セキュリティ強化への継続的投資と、全社的なAI活用による事業・サービス開発の両面における進化⑤ガバナンスの一層の強化、ならびに従業員ひとりひとりの健康を実現する健康経営の実践、2028年に予定する本社移転のスムーズな実施や従業員報酬のさらなる拡充等を織り込んだ人的資本投資の着実な実行 当社におけるいわゆる「稼ぐ力」は、基幹事業の着実な拡大によって支えられ、引続き堅実に伸長する一方、「感動のライフライン事業」の構築に関わる各種投資活動の具体化をふまえ、中期経営計画の数値目標は、最終年度(2028年度)において、売上高500億円、営業利益32億円、経常利益27億円、親会社株主に帰属する当期純利益18億円を想定しております。 なお、2026年度(2027年3月期)の当社業績については、売上高480億円、営業利益25億円、経常利益23億円、親会社株主に帰属する当期純利益15億円を想定しております。前期比では、当中期経営計画に続く次期中期経営計画(2029年度~2031年度)を見据えた投資コストの大幅増に加え、大阪・関西万博や東京2025世界陸上のようなグローバル・イベントの開催集中による一時的な収益増分の剥落影響は否めず、減収減益の予想となります。こうした中期経営計画を着実に推進し、続く次期中期経営計画を経た創業60周年(2032年度)には、「感動のライフライン事業」の実現による業績の大幅な拡大を見込んでおり、営業利益60億円超、純資産250億円超、自己資本比率20%超(買掛金補正後30%超)を目指しております。併せて期末配当(後述(5)参照)につきましても、1株当たり100円の大台を見据えて参りたいと考えております。 (3) 経営環境 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業業績の回復を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価高騰の長期化等により個人消費の持ち直しに鈍さがみられ、また、不安定な海外情勢、世界経済や金融政策・為替動向の不確実性により、先行き不透明な状況が継続しております。その中にあって、当社が事業基盤とする国内レジャー・集客エンタテインメント市場は、グローバル・イベント(「大阪・関西万博」や「東京2025世界陸上」)の成功、大規模会場・大型興行の増加等にも牽引され、好況に推移いたしました。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、21世紀のデジタルネットワーク社会において、ITを最大限活用し、レジャー・エンタテインメント領域を楽しむために必要な情報・サービスを提供し、心の豊かさをサポートする「感動のライフライン」を構築することをビジョンに掲げ、21世紀のひとりひとりの生き生きとした生活を支えていくことが使命であると考えております。そして、21世紀の基幹産業たる「21世紀の感動創造企業」を目指し、株主をはじめ全てのステークホルダーの期待に応えていきたいと考えております。 (2) 対処すべき課題 コロナ禍を経て、当社を取り巻く集客エンタメ市場環境が変化と成長を早める中、テクノロジーの進化と当社の強みを生かし、2032年の創業60周年を見据えた長期ビジョン(後述)の策定にも着手してまいりました。その中において、現在の基幹事業(チケット流通ビジネスを核とした集客エンタテインメント事業)のさらなる強化・拡充とともに、新規事業の創出ならびにサービス開発と、コロナ禍で毀損した財務基盤の回復に傾注した中期経営計画(2023年度~2025年度)の業績は、前述の通り当初計画を大きく前倒して達成されました。(新たな中期経営計画と長期ビジョンについて) 2032年の創業60周年を見据えて策定した長期ビジョンは、コンテンツの創出からコミュニティの醸成、チケッティング、プロモーション、アリーナ・ホールの運営までを一気通貫に結ぶ「感動のライフライン事業」の実現による収益力の大幅アップと、持続的成長基盤の確立を目指すものです。その具体的な構築と飛躍に向けた準備期間となる、新たな中期経営計画(2026年度~2028年度)は、以下のように「事業基盤の確立・伸長」と「事業インフラ構築への積極投資」を軸として策定いたしました。 収益力は安定的に伸長しており、基幹事業については引き続き拡大基調を堅持しますが、次世代に向けたプログラムの高度化を含むシステム開発とセキュリティ強化コストの増加、ヴェニューネットワーク事業の拡大に向けた投資の増加、2028年度に予定している17年ぶりとなる本社機能の全面移転費用等、この3ヶ年は次なる飛躍に向けた重点的な投資期間と位置づけております。 主なポイントは以下の通りです。(事業基盤の確立・伸長)①コンテンツ創出(興行主催)事業、ヴェニュー(アリーナ・ホール)ネットワーク事業のさらなる拡大に向けた投資とその準備②前中期経営計画で新規事業としてトライアルしてきた各種サービス事業(ホスピタリティ事業やDMS事業、グローバル事業等)の黒字化(事業インフラ構築への積極投資)③「感動のライフライン事業」を支える事業インフラの高度化と基盤整備に向けた「次世代プラットフォーム」へのスムーズな移行と安定稼働の実現④それに伴う業務フロー、各種働き方の見直しによる業務効率化の推進、セキュリティ強化への継続的投資と、全社的なAI活用による事業・サービス開発の両面における進化⑤ガバナンスの一層の強化、ならびに従業員ひとりひとりの健康を実現する健康経営の実践、2028年に予定する本社移転のスムーズな実施や従業員報酬のさらなる拡充等を織り込んだ人的資本投資の着実な実行 当社におけるいわゆる「稼ぐ力」は、基幹事業の着実な拡大によって支えられ、引続き堅実に伸長する一方、「感動のライフライン事業」の構築に関わる各種投資活動の具体化をふまえ、中期経営計画の数値目標は、最終年度(2028年度)において、売上高500億円、営業利益32億円、経常利益27億円、親会社株主に帰属する当期純利益18億円を想定しております。 なお、2026年度(2027年3月期)の当社業績については、売上高480億円、営業利益25億円、経常利益23億円、親会社株主に帰属する当期純利益15億円を想定しております。前期比では、当中期経営計画に続く次期中期経営計画(2029年度~2031年度)を見据えた投資コストの大幅増に加え、大阪・関西万博や東京2025世界陸上のようなグローバル・イベントの開催集中による一時的な収益増分の剥落影響は否めず、減収減益の予想となります。こうした中期経営計画を着実に推進し、続く次期中期経営計画を経た創業60周年(2032年度)には、「感動のライフライン事業」の実現による業績の大幅な拡大を見込んでおり、営業利益60億円超、純資産250億円超、自己資本比率20%超(買掛金補正後30%超)を目指しております。併せて期末配当(後述(5)参照)につきましても、1株当たり100円の大台を見据えて参りたいと考えております。 (3) 経営環境 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業業績の回復を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価高騰の長期化等により個人消費の持ち直しに鈍さがみられ、また、不安定な海外情勢、世界経済や金融政策・為替動向の不確実性により、先行き不透明な状況が継続しております。その中にあって、当社が事業基盤とする国内レジャー・集客エンタテインメント市場は、グローバル・イベント(「大阪・関西万博」や「東京2025世界陸上」)の成功、大規模会場・大型興行の増加等にも牽引され、好況に推移いたしました。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業業績の回復を背景に緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価高騰の長期化等により個人消費の持ち直しに鈍さがみられ、また、不安定な海外情勢、世界経済や金融政策・為替動向の不確実性により、先行き不透明な状況が継続しております。その中にあって、当社が事業基盤とする国内レジャー・集客エンタテインメント市場は、グローバル・イベント(「大阪・関西万博」や「東京2025世界陸上」)の成功、大規模会場・大型興行の増加等にも牽引され、好況に推移いたしました。こうした経営環境下、中期経営計画(2023~2025年度)の最終年度となる当連結会計年度における当社グループの連結業績は、大阪・関西万博や東京2025世界陸上の開催に伴うグローバル・イベント受託事業等の拡大、当社主催・企画・運営イベントの増加に加え、来日アーティストや人気グループの大規模公演、音楽フェス、プロスポーツ、ミュージカル、レジャー等のチケット販売が好調に推移した結果、取扱高ベースでの売上は3,000億円を超える過去最高の水準となりました。また一昨年、16年ぶりに一部改定したチケットぴあサービス利用料によるコスト構造の改善もあり、約7%の給与アップを含めた積極的な人的資本投資、新規事業の開発投資、システム改修・セキュリティ強化等の各種投資コストを吸収し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて過去最高益を更新するとともに、当初想定を大きく上回って中期経営計画目標を達成しました。 以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、連結売上高553億30百万円(対前年同期比122.0%)、営業利益43億11百万円(対前年同期比163.6%)、経常利益43億45百万円(対前年同期比182.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益33億17百万円(対前年同期比208.4%)となりました。 売上に貢献した主なイベントや商品は次のとおりであります。<イベント(当社主催事業含む)>・大阪・関西万博・プロ野球公式戦/サッカーJリーグ/大相撲・神宮外苑花火大会・東京2025世界陸上・Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ・ぴあフェス(PIA MUSIC COMPLEX)・ONE OK ROCK/Mrs.GREEN APPLE/Vaundy・UVERworld/福山雅治/B’z・ZEROBASEONE/小泉今日子/松任谷由実・Mr.Children/ちゃんみな/めいちゃん・ずっと真夜中でいいのに。/松田聖子・KAWAII LAB . 4th Anniversary Special LIVE・LADY GAGA/Travis Scott/Billie Eilish・Stray Kids/NiziU/ATEEZ・ROCK IN JAPAN FESTIVAL/Animelo Summer Live 2025/WILD BUNCH FEST.・ミュージカル「レ・ミゼラブル」ワールドツアースペクタキュラー・初音ミク「マジカルミライ」・劇団☆新感線・おかあさんといっしょスペシャルステージ・「ピクサーの世界展」・TOP4 in TOKYO DOME 2Days・2025 MUSIC BANK GLOBAL FESTIVAL IN JAPAN<メディア商品>・「大阪・関西万博ぴあ(第一弾)」・「大阪・関西万博ぴあ(完全攻略編)」・「大阪・関西万博写真集」・大谷翔平語録「不可能を可能にする大谷翔平120の思考」・「森のカフェと緑のレストラン」シリーズ・「HYDE写真集・「MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY BOOK -OUR STORY-」 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローでの131億45百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローでの28億86百万円の減少及び財務活動によるキャッシュ・フローでの18億11百万円の減少により、前連結会計年度末と比べ84億48百万円増加し、当連結会計年度末には、547億49百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、得られた資金は、131億45百万円(前連結会計年度は153億36百万円の収入)となりました。この主要因は、税金等調整前当期純利益が42億83百万円、減価償却費が26億53百万円、売上債権の増加が45億15百万円、仕入債務の増加が76億10百万円であったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は、28億86百万円(前連結会計年度は19億32百万円の支出)となりました。この主要因は、有形固定資産の取得による支出が2億66百万円、無形固定資産の取得による支出が24億3百万円であったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は、18億11百万円(前連結会計年度は10億22百万円の支出)となりました。この主要因は、借入金の返済が18億5百万円であったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)レジャー・エンタテインメント関連事業(百万円)1,748131.9(注)レジャー・エンタテインメント関連事業を主要な事業としており、その他の事業セグメントの重要性が乏しいた め、セグメント別の生産実績の記載を省略しております。 b.商品仕入実績 当連結会計年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)レジャー・エンタテインメント関連事業(百万円)2,544100.7(注)レジャー・エンタテインメント関連事業を主要な事業としており、その他の事業セグメントの重要性が乏しいた め、セグメント別の商品仕入実績の記載を省略しております。 c.受注実績 当社グループは、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 d.販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)レジャー・エンタテインメント関連事業(百万円)55,330122.0(注)レジャー・エンタテインメント関連事業を主要な事業としており、その他の事業セグメントの重要性が乏しいた め、セグメント別の販売実績の記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績などの状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績などの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。このため、繰延税金資産、貸倒引当金、投資の減損、固定資産の減損の見積り及び仮定設定の判断に対して、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、継続して評価を行っております。 実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を与えると考えております。 1)繰延税金資産 当社グループは、企業会計上の資産・負債と税務上の資産・負債との差額である一時差異等について税効果会計を適用し、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。繰延税金資産の回収可能性については、将来の合理的な見積り可能期間内の課税所得の見積り額を限度として、当該期間内の一時差異等のスケジューリングの結果に基づき判断しております。 当社グループの経営環境の変化等による見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度において、回収が見込まれない繰延税金資産を取り崩す可能性があります。 2)貸倒引当金 当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。取引先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。 3)投資の減損 当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、特定の取引先に対する少数持分を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは、投資価値の下落が一時的でないと判断した場合、投資の減損を計上しております。公開会社への株式の投資の場合、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には、減損処理を行い、30%から50%程度下落した場合には、回復可能性を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。非公開会社への投資の場合、それらの会社の純資産額が、欠損により50%以上下落した場合に、明らかに回復見込みがある場合を除き、減損を計上しております。 将来の市況悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または回収不能が発生した場合には、更に評価損の計上が必要となる可能性があります。 4)固定資産の減損 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額と回収可能価額との差額を減損損失として計上しております。 減損損失の判定の前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産又は資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容a.経営成績1)財政状態(資産合計) 当連結会計年度末の総資産は、1,172億49百万円(前連結会計年度末は1,021億50百万円)となり、150億99百万円増加しました。流動資産は932億56百万円(同796億62百万円)となり、135億94百万円の増加、固定資産は239億92百万円(同224億87百万円)となり15億4百万円の増加となりました。 流動資産増加の主な要因といたしましては、現金及び預金の増加によるものです。また、固定資産増加の主な要因は、ソフトウエア仮勘定の増加によるものであります。(負債合計) 当連結会計年度末の負債合計は、1,064億95百万円(前連結会計年度末は949億10百万円)となり115億84百万円増加いたしました。流動負債は895億64百万円(同762億65百万円)となり、132億99百万円増加し、固定負債は169億31百万円(同186億45百万円)と17億14百万円減少いたしました。 流動負債増加の主な要因といたしましては、買掛金と前受金が増加したことによるものであります。また、固定負債減少の主な要因は、長期借入金の返済によるものであります。(純資産合計) 当連結会計年度末の純資産合計は、107億53百万円(前連結会計年度末は72億39百万円)で35億14百万円増加いたしました。 純資産増加の主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。 2)経営成績 当連結会計年度の業績は、売上高553億30百万円(対前年同期比122.0%)、営業利益43億11百万円(対前年同期比163.6%)、経常利益43億45百万円(対前年同期比182.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益33億17百万円(対前年同期比208.4%)となりました。 なお、売上高及び営業利益他の概況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社が事業基盤とする国内レジャー・集客エンタテインメント市場は、グローバル・イベント(「大阪・関西万博」や「東京2025世界陸上」)の成功、大規模会場・大型興行の増加等にも牽引され、好況に推移いたしました。当社シンクタンクであるぴあ総研の調査でも、資材費や物流費、人件費等の高騰の影響を受け、不確定な要素はあるものの、来日アーティスト公演の増加、興行規模の拡大、チケット単価の上昇等により、今後の市場も、当面は堅調な動きを維持するものと見ております。 c.資本の財源及び資金の流動性(資金需要) 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、設備投資需要として、チケッティングシステムのソフトウエア開発費用となります。(財務政策) 当社グループの事業活動の維持拡大及びコロナ禍からの市場の回復によりチケット販売が好調に推移し、キャッシュ・フローは良化傾向にあるなか、現行の金融機関とは、中長期的な財務基盤の安定化を目的として必要な資金を確保するため、シンジケートローン契約を締結しております。金融機関とは良好な関係を維持しており、今後の当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転、設備資金の調達は今後も可能であると考えております。 d.経営方針、経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等 経営の主たる指標としては、「自己資本比率」と「ROE」を活用しております。すなわち、資本コストを十分認識した財務体質の強化に努めるとともに、中期的にみて妥当と見込まれる「自己資本比率」と「ROE」の維持、向上を図りつつ、企業価値の持続的増大に努力してまいりたいと考えております。 e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの報告セグメントは、「レジャー・エンタテインメント関連事業」を主要な事業としており、その他の事業セグメントの重要性が乏しいため、記載を省略しております。

事業リスク

  • 感染症発生による事業活動制限
    新型コロナウイルスのような感染症が拡大した場合、イベントの中止や延期が頻発し、チケット販売やイベント運営が大幅に制限される可能性があります。これにより、ぴあの主要事業であるチケッティングビジネスやコンテンツビジネスの収益が減少し、業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
  • システム障害による営業停止リスク
    ぴあの事業は、オンラインチケット販売システム「チケットぴあ」に大きく依存しています。自然災害、サイバー攻撃、アクセス集中などによりシステム障害が発生した場合、チケット販売が不可能となり、営業活動が事実上停止するおそれがあります。これにより、売上機会の損失や顧客からの信頼失墜につながり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 個人情報漏洩による信用毀損
    ぴあは多数の顧客の個人情報を保有しており、その管理には細心の注意を払っています。万が一、不正アクセスやシステム不備により個人情報が漏洩した場合、顧客からの信用が大きく損なわれ、ブランド価値の低下や損害賠償請求につながる可能性があります。これにより、企業の評判だけでなく、業績や財務状況にも重大な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,722 文字
3【事業等のリスク】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。1.有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。(1) 感染症発生の影響について 新型コロナウイルス感染症のような世界的な感染の拡大や新たな感染症が発生する場合は、当社グループが事業基盤とする国内レジャー・エンタテインメント市場においてイベントの中止・延期など、当社グループの事業活動が制限され、業績に影響を及ぼす可能性があります。(2) キャッシュ・フローの状況の変動について 当社グループのキャッシュ・フローは、当連結会計年度末において、現金及び現金同等物の残高は547億49百万円となっており、前連結会計年度末に比べ84億48百万円増加となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローでの131億45百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローでの28億86百万円の減少及び財務活動によるキャッシュ・フローでの18億11百万円の減少によるものであります。 今後とも、資金の効率的な配分や、金融機関等との協調に留意するとともに財務基盤強化を図りつつ、来期以降もキャッシュ・フローの改善を目指してまいりますが、金融資本市場を取巻く環境変化によっては、資金調達の条件等に影響を与える可能性があります。(3) 当社グループのシステムについて情報通信システム事業のトラブルについて 当社グループは、コンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故などによって通信ネットワークが切断された場合には、当社の営業は事実上不可能になります。またアクセス増など一時的な負荷の増加によって当社グループのサーバーへのアクセスが困難になったり、システムが停止する可能性があります。更には、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入などの犯罪等によって、当社グループのサイトが書き換えられたり、重要なデータを消去又は不正に入手されたりするおそれもあります。これらの障害が発生しないように現状万全な対応及び体制を敷いておりますが、仮に発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(4) 個人情報の管理について 当社グループは、個人情報の重要性を深く認識し、その安全な保管はもとより、個人情報への不当なアクセス、漏洩、紛失、改ざん等が起きないよう、個人情報の秘密の保持に十分な注意を払い、個人情報保護法に則り、個人情報保護に万全を尽くします。具体的な取り組みとして、2014年12月の経済産業省の定める個人情報保護法ガイドラインの改正を踏まえ、全社のセキュリティ対策の整備、実装、推進を主体的に行う個人情報セキュリティ管理推進責任者及び専任者の選任や、内部監査室によるセキュリティ対策の有効性、実行についての継続的な監査の実施などのセキュリティ推進に必要な体制を構築しております。また、ネットワークからの不正アクセス防止対策の強化並びにアクセス権限管理の厳密化等により一層の対策強化を図っております。 個人情報の流出事故が発生した場合には、当社グループへの信用やブランド価値が毀損され、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(5) 大規模災害による影響について 2011年3月に発生いたしました東日本大震災のような大規模災害が発生する場合は、当社グループの事業活動が制限され、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが直接被災しない場合であっても、協力企業その他の被災により、間接的に損害を被る場合もあります。 また、災害等の発生によって、電力等の使用制限による社会インフラ能力の低下、個人消費意欲の低下といった副次的な影響により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 2.提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象 該当事項はありません。

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