5901

東洋製罐グループホールディングス(5901)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 包装容器の総合メーカー
    東洋製罐グループは、金属、プラスチック、紙、ガラスといった多様な素材を使い、様々な種類の容器を製造・販売しています。飲料缶や食品容器など、私たちの身の回りにある多くの製品に使われる容器を提供することで収益を得ています。
  • エンジニアリング・充填・物流
    容器製造に関連する機械設備の開発・販売に加え、飲料やエアゾール製品などの充填受託、さらには製品の運送や倉庫管理も手掛けています。これにより、容器製造から製品化、流通までを一貫してサポートするビジネスモデルを構築しています。
  • 多角的な事業展開
    容器事業を核としつつも、鋼板の製造販売、磁気ディスク用アルミ基板や機能性フィルムなどの高機能材料の製造販売、さらにはオフィスビルや商業施設の賃貸を行う不動産事業も展開しています。これにより、事業ポートフォリオを多様化し、安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 包装容器事業
    この事業は、金属、プラスチック、紙、ガラスを主原料とする容器の製造販売が中心です。売上高は6,024.47億円とグループ全体の約6割を占め、営業利益も270.05億円と最も大きく、グループの主要な収益源となっています。
  • エンジニアリング・充填・物流事業
    包装容器関連の機械設備製造販売、飲料やエアゾール製品などの充填受託、貨物自動車運送や倉庫業が含まれます。売上高は1,464.07億円ですが、営業利益は-97.28億円と赤字であり、現在投資フェーズにあるか、競争が激しい分野である可能性があります。
  • 鋼板関連事業および機能材料関連事業
    鋼板およびその加工品の製造販売を行う鋼板関連事業は売上高899.87億円、営業利益76.94億円です。磁気ディスク用アルミ基板や光学用機能フィルムなどの高機能材料を扱う機能材料関連事業は売上高518.66億円、営業利益60.97億円と、比較的小規模ながら高い収益性を有しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PackagingBusiness 地域 6,024 270 4.5%
EngineeringFillingAndLogisticsBusinesses 地域 1,464 -97 -6.6%
SteelPlateRelatedBusiness 地域 900 77 8.6%
FunctionalMaterialsRelatedBusiness 地域 519 61 11.8%
PropertyRelatedBusiness 地域 81 46 56.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,361 文字
3【事業の内容】当社及び子会社85社(連結子会社74社、非連結子会社11社)並びに関連会社7社により構成される当社グループは総合容器メーカーとして、金属・プラスチック・紙・ガラスを主原料とする容器の製造販売を行う「包装容器事業」、包装容器関連機械設備の製造販売、飲料充填品・エアゾール製品・一般充填品の受託製造販売、貨物自動車運送業や倉庫業を行う「エンジニアリング・充填・物流事業」、鋼板及び鋼板の加工品の製造販売を行う「鋼板関連事業」、磁気ディスク用アルミ基板・光学用機能フィルム・釉薬・顔料・ゲルコート・微量要素肥料などの機能材料の製造販売を行う「機能材料関連事業」及びオフィスビル・商業施設などの賃貸を行う「不動産関連事業」を主な事業内容としております。その他、自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金・農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売、損害保険代理業などの事業を営んでおります。各事業における当社及び関係会社の位置付けなどは、次のとおりであります。なお、次の5部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)包装容器事業①金属製品の製造販売主として連結子会社12社(東洋製罐㈱、日本クロージャー㈱、他10社)及び持分法適用関連会社3社が携わっております。②プラスチック製品の製造販売主として連結子会社13社(東洋製罐㈱、東罐興業㈱、日本クロージャー㈱、メビウスパッケージング㈱、他9社)及び持分法適用関連会社2社が携わっております。③紙製品の製造販売主として連結子会社5社(東罐興業㈱、日本トーカンパッケージ㈱、他3社)が携わっております。④ガラス製品の製造販売主として連結子会社5社(東洋ガラス㈱、他4社)が携わっております。(2)エンジニアリング・充填・物流事業①エンジニアリング事業主として連結子会社16社(Stolle Machinery Company, LLC、東洋製罐グループエンジニアリング㈱、他14社)が携わっております。②充填事業主として連結子会社9社(東洋エアゾール工業㈱、Toyo Seikan (Thailand) Co., Ltd.、他7社)が携わっております。③物流事業主として連結子会社5社(東洋メビウス㈱、他4社)が携わっております。(3)鋼板関連事業(鋼板及び鋼板の加工品の製造販売)主として連結子会社7社(東洋鋼鈑㈱、他6社)及び持分法適用関連会社1社が携わっております。(4)機能材料関連事業(磁気ディスク用アルミ基板・光学用機能フィルム・釉薬・顔料・ゲルコート・微量要素肥料などの製造販売)主として連結子会社10社(東洋鋼鈑㈱、TOMATEC㈱、他8社)が携わっております。(5)不動産関連事業(オフィスビル・商業施設などの賃貸)主として当社及び連結子会社12社(東罐共栄㈱、他11社)が携わっております。(6)その他(自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金・農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売、損害保険代理業)主として連結子会社9社及び持分法適用関連会社1社が携わっております。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
容器市場における競合他社との価格競争激化およびお得意先各社における容器の自社製造の拡大が続いており、価格交渉力の低下や製品価格の下落傾向を強める懸念があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
多岐にわたる斬新で革新的な製品・サービスを開発し、競合他社との差別化を図っている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:自然災害・感染症・事故リスク / コンプライアンスリスク / 事業・経営リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

東洋製罐グループは、長年培ってきた容器製造技術と、顧客ニーズに応える包装ソリューション開発力に強みを持つ。特に、食品・飲料業界における長年の実績と信頼は、無形資産として一定の評価が可能。ただし、特許やブランド力が他社と比較して突出しているというよりは、総合的な技術力と顧客基盤に依存している側面が強い。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

食品・飲料メーカーにとって、包装容器の変更は、製造ラインの改修、品質管理、流通チャネルへの影響など、多大なコストとリスクを伴う。東洋製罐グループが提供するカスタマイズされた容器や、長年の取引で培われた信頼関係は、顧客のスイッチングコストを高めている。特に、大手飲料メーカーとの長期契約や、特定の製品に最適化された容器設計は、乗り換えを困難にしている。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

東洋製罐グループの事業モデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果は基本的に見られない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような外部性はない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

金属・プラスチック容器の製造においては、原材料調達コスト、生産効率、スケールメリットが競争力の源泉となる。東洋製罐グループは、一定の規模を持つため、原材料の大量購入や生産ラインの効率化によるコスト削減効果は期待できる。しかし、競合他社も同様の取り組みを行っており、構造的な圧倒的コスト優位性を確立しているとは言い難い。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

東洋製罐グループは、日本国内における缶・容器業界でトップクラスのシェアを誇る。特に、飲料缶や食品缶の分野では、その生産能力と供給網は業界内で大きな影響力を持つ。この規模の経済性は、生産効率の向上や、顧客への安定供給能力に繋がり、競合他社が容易に追随できない優位性を築いている。大手顧客との取引実績も、この規模を支えている。

  • 多様な素材対応力
    金属、プラスチック、紙、ガラスといった主要な容器素材すべてに対応できる技術と生産体制を持っています。これにより、顧客の多様なニーズに応じた最適な容器ソリューションを提供でき、幅広い産業分野での顧客基盤を確立しています。
  • 一貫したソリューション提供
    容器の製造販売だけでなく、関連する機械設備のエンジニアリング、製品の充填受託、さらには物流までを一貫して提供できる点が強みです。これにより、顧客は複数のサプライヤーと連携する手間を省き、効率的なサプライチェーンを構築できます。
  • 高機能材料への展開
    磁気ディスク用アルミ基板や光学用機能フィルムなど、高度な技術を要する機能材料の製造販売も行っています。これは、単なる容器メーカーに留まらない技術開発力と、高付加価値製品への展開能力を示しており、将来的な成長ドライバーとなり得ます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針東洋製罐グループには永続的発展のための共通価値基盤があり、それを企業理念体系としてまとめています。「経営理念」「信条」「ビジョン」からなる経営思想は、経営において、そして私たちが働くうえでの拠り所となるものです。〔東洋製罐グループの経営思想〕経営理念常に新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現を希求して、人類の幸福に貢献します。信条・品格を重んじ、あらゆる事に日々公明正大に努めます。・一人ひとりの力を最大限に発揮し、自己の成長と共に社会の繁栄に努めます。ビジョン・世界中の人に必要とされる斬新で革新的な技術と商品を提供するグループを目指します。(2)目標とする経営指標当社グループは2026年度から5ヶ年の「中期経営計画2030」を2026年5月に策定し、本中期経営計画では、最終年度である2030年度に、数値目標としてROE8%以上、EBITDA 1,300億円、Open Up! Products & Services 認定製品・サービスの売上高比率50%以上等を掲げております。また、新しい株主還元方針としてDOE4%を導入し、あわせて、2023年5月公表の「資本収益性向上に向けた取り組み2027」で掲げた自己株式取得額の残額200億円を2027年度末までに実施してまいります。「中期経営計画2030」及び「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の詳細につきましては、「(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」をご参照ください。〔「中期経営計画2025」の達成状況〕2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」では、最終年度である2025年度に、売上高8,500億円、営業利益500億円、EBITDA 1,100億円、ROE5%の達成等を数値目標として掲げておりました。当社グループの当連結会計年度の業績は、包装容器事業を中心に価格改定が進んだこと、前期に低迷していた海外エンジニアリング事業が回復に転じたこと、2024年度中間期末に連結子会社に追加したマレーシアにおいてホームケア製品・パーソナルケア製品の充填事業を行うPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD. を通期で連結したことなどにより、売上高は9,632億13百万円、営業利益は520億5百万円となり、「中期経営計画2025」の売上高及び営業利益の目標を達成いたしました。経常利益は、為替差益を計上したことなどにより582億70百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益を計上したことなどにより549億83百万円となりました。自己資本は、257億51百万円の自己株式の取得及び159億38百万円の配当を実施したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、6,977億3百万円となりました。以上の結果、EBITDAは1,063億円、ROEは8.1%となりました。なお、ROEにつきましては、特別利益の影響を除いても5.9%となり、「中期経営計画2025」の目標を達成いたしました。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、創業以来100年以上にわたり、包装容器を中心として、人びとの生活に欠かせない製品・サービスを提供し、社会に貢献してまいりました。近年、当社グループを取り巻く事業環境は想定を超えて変化し、解決すべき様々な社会課題が顕在化しております。このような事業環境下において、当社グループは、社会や地球環境について長期的な視点で考え、すべてのステークホルダーの皆様に提供する価値の最大化を図るべく、2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」を2021年5月に策定し、「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」と当社グループのマテリアリティを基本に、さらなる事業成長を実現するための施策として、2026年度から5ヶ年の「中期経営計画2030」を2026年5月に策定いたしました。また、成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして、2023年5月に「資本収益性向上に向けた取り組み2027」を策定いたしました。概要は次のとおりです。 ①長期経営ビジョン2050「未来をつつむ」当社グループの目指す姿・ありたい姿を「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人びとの幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指します。そのために「食と健康」「快適な生活」「環境・資源・エネルギー」の3つの分野で、グループが一体となって、これまで培ってきた素材開発、成形加工、エンジニアリング等の技術・ノウハウを活用し、オープンイノベーション、IoT・DX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するとともに、お客様やお取引先等をはじめとした志を同じくするパートナーと連携し、包装容器メーカーの枠を超え、社会を変える新たな価値を創造してまいります。②中期経営計画2030「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」と当社グループのマテリアリティを基本に、さらなる事業成長を実現するための施策として定めた、2026年度から5ヶ年の「中期経営計画2030」の概要は次のとおりです。〔要点〕 Open Up! Products & Servicesについては、当社Webサイトをご参照ください。https://www.tskg-hd.com/ourimpact/openup/ 〔東洋製罐グループの事業方針と戦略〕「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」とマテリアリティを基本に、さらなる事業成長を実現します。 a)EBITDA 1,300億円達成に向けた全体戦略稼ぐ力であるEBITDAの増加を事業成長指標とし、成熟事業領域・成長事業領域それぞれに設定した事業戦略の下、成長の実現に向け活動していきます。 b)各事業セグメントの目標値事業セグメントごとに成長策と採算改善を図り、2030年度目標の達成を目指します。 〔経営基盤強化の全体像〕成熟事業領域から成長事業領域への人材シフトに向けて、「人的資本の充実と変革」「デジタル技術を駆使した業務の効率化」「組織風土改革」の3つの取り組みを加速させていきます。 〔中期経営計画2030における経営目標〕「中期経営計画2030」で掲げた東洋製罐グループの事業方針と戦略及び経営基盤の強化の施策を踏まえ、経営目標を以下のとおり設定しました。 〔株主還元方針とキャッシュアロケーション〕a)「資本収益性向上に向けた取り組み2027」と「中期経営計画2030」の経営数値目標積極的な事業投資により、EBITDA 1,300億円を目指します。自己資本のコントロールと事業成長・生産効率の改善に向けた更新対応への積極的な投資を両立させるため、DOE4%及び2027年度までの自己株式取得による株主還元を行い、継続的にROE8%以上を目指します。 b)資本効率向上の追求 -株主還元方針-成長投資を優先しつつ、自己資本の水準に応じた株主還元方針を導入することで、自己資本のコントロールを引き続き実施し、安定的な株主還元を実現します。「中期経営計画2030」期間中は、DOE4%及び2027年度までの自己株式取得による株主還元を行います。 c)キャッシュアロケーション 2026年度~2030年度 ③資本収益性向上に向けた取り組み2027資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2023年度から2027年度までに成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして定めた「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の概要は次のとおりです。〔取り組み方針〕成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進め、資本収益性の向上を図ります。a)成長戦略:事業ポートフォリオの最適化・エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業等における成長分野への経営資源投入・国内包装容器事業を中心とした適正な売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築b)資本・財務戦略:資産効率向上・段階的に拡充してきた配当及び自己株式取得による株主還元を大幅に強化・政策保有株式の一層の縮減・不採算事業領域の資産圧縮、不動産の売却及び価値向上〔KPIの設定〕「中期経営計画2025」の延長上の営業利益目標をベースに自己資本の圧縮を進め、2027年度に株主資本コストを上回るROE8%以上の達成を目指します。 〔ROE8%以上達成に向けた施策〕利益(R)の増加及び自己資本(E)の圧縮によってROE8%以上を目指します。※ 2026~2027年度の配当については「中期経営計画2025」で定めた配当方針を延長した水準としておりますが、実際の利益に合わせて配当方針を勘案のうえ決定いたします。 a)事業ポートフォリオの最適化国内包装容器事業を中心に売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築を早急に行い、成長分野での事業成長を着実に成し遂げ、2027年度での営業利益目標の達成を目指します。b)株主還元の大幅な強化ROE8%以上の実現に向け、2023年度から2027年度までの5期累計約1,000億円の自己株式取得を計画し、段階的に拡充してきた株主還元を大幅に強化いたします。c)キャッシュアロケーション営業キャッシュ・フロー及び資産売却・資金調達を原資として投資・株主還元に戦略的に配分し、事業成長及び資本収益性の向上を目指します。「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の進捗は、2026年3月期決算説明会資料をご参照ください。(日本語)https://www.tskg-hd.com/ir/library/explanation/(English)https://www.tskg-hd.com/en/ir/library/explanation/当社グループを取り巻く事業環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、「中期経営計画2030」及び「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の諸施策を着実に遂行することで、持続的な成長を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針東洋製罐グループには永続的発展のための共通価値基盤があり、それを企業理念体系としてまとめています。「経営理念」「信条」「ビジョン」からなる経営思想は、経営において、そして私たちが働くうえでの拠り所となるものです。〔東洋製罐グループの経営思想〕経営理念常に新しい価値を創造し、持続可能な社会の実現を希求して、人類の幸福に貢献します。信条・品格を重んじ、あらゆる事に日々公明正大に努めます。・一人ひとりの力を最大限に発揮し、自己の成長と共に社会の繁栄に努めます。ビジョン・世界中の人に必要とされる斬新で革新的な技術と商品を提供するグループを目指します。(2)目標とする経営指標当社グループは2026年度から5ヶ年の「中期経営計画2030」を2026年5月に策定し、本中期経営計画では、最終年度である2030年度に、数値目標としてROE8%以上、EBITDA 1,300億円、Open Up! Products & Services 認定製品・サービスの売上高比率50%以上等を掲げております。また、新しい株主還元方針としてDOE4%を導入し、あわせて、2023年5月公表の「資本収益性向上に向けた取り組み2027」で掲げた自己株式取得額の残額200億円を2027年度末までに実施してまいります。「中期経営計画2030」及び「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の詳細につきましては、「(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題」をご参照ください。〔「中期経営計画2025」の達成状況〕2021年度から5ヶ年の「中期経営計画2025」では、最終年度である2025年度に、売上高8,500億円、営業利益500億円、EBITDA 1,100億円、ROE5%の達成等を数値目標として掲げておりました。当社グループの当連結会計年度の業績は、包装容器事業を中心に価格改定が進んだこと、前期に低迷していた海外エンジニアリング事業が回復に転じたこと、2024年度中間期末に連結子会社に追加したマレーシアにおいてホームケア製品・パーソナルケア製品の充填事業を行うPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD. を通期で連結したことなどにより、売上高は9,632億13百万円、営業利益は520億5百万円となり、「中期経営計画2025」の売上高及び営業利益の目標を達成いたしました。経常利益は、為替差益を計上したことなどにより582億70百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益を計上したことなどにより549億83百万円となりました。自己資本は、257億51百万円の自己株式の取得及び159億38百万円の配当を実施したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、6,977億3百万円となりました。以上の結果、EBITDAは1,063億円、ROEは8.1%となりました。なお、ROEにつきましては、特別利益の影響を除いても5.9%となり、「中期経営計画2025」の目標を達成いたしました。 (3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、創業以来100年以上にわたり、包装容器を中心として、人びとの生活に欠かせない製品・サービスを提供し、社会に貢献してまいりました。近年、当社グループを取り巻く事業環境は想定を超えて変化し、解決すべき様々な社会課題が顕在化しております。このような事業環境下において、当社グループは、社会や地球環境について長期的な視点で考え、すべてのステークホルダーの皆様に提供する価値の最大化を図るべく、2050年を見据えた「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」を2021年5月に策定し、「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」と当社グループのマテリアリティを基本に、さらなる事業成長を実現するための施策として、2026年度から5ヶ年の「中期経営計画2030」を2026年5月に策定いたしました。また、成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして、2023年5月に「資本収益性向上に向けた取り組み2027」を策定いたしました。概要は次のとおりです。 ①長期経営ビジョン2050「未来をつつむ」当社グループの目指す姿・ありたい姿を「世界中のあらゆる人びとを安心・安全・豊かさでつつむ『くらしのプラットフォーム』」と位置づけ、「多様性が受け入れられ、一人ひとりがより自分らしく生活できる社会の実現」「地球環境に負荷を与えずに、人びとの幸せなくらしがずっと未来へ受け継がれる社会の実現」を目指します。そのために「食と健康」「快適な生活」「環境・資源・エネルギー」の3つの分野で、グループが一体となって、これまで培ってきた素材開発、成形加工、エンジニアリング等の技術・ノウハウを活用し、オープンイノベーション、IoT・DX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進するとともに、お客様やお取引先等をはじめとした志を同じくするパートナーと連携し、包装容器メーカーの枠を超え、社会を変える新たな価値を創造してまいります。②中期経営計画2030「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」と当社グループのマテリアリティを基本に、さらなる事業成長を実現するための施策として定めた、2026年度から5ヶ年の「中期経営計画2030」の概要は次のとおりです。〔要点〕 Open Up! Products & Servicesについては、当社Webサイトをご参照ください。https://www.tskg-hd.com/ourimpact/openup/ 〔東洋製罐グループの事業方針と戦略〕「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」とマテリアリティを基本に、さらなる事業成長を実現します。 a)EBITDA 1,300億円達成に向けた全体戦略稼ぐ力であるEBITDAの増加を事業成長指標とし、成熟事業領域・成長事業領域それぞれに設定した事業戦略の下、成長の実現に向け活動していきます。 b)各事業セグメントの目標値事業セグメントごとに成長策と採算改善を図り、2030年度目標の達成を目指します。 〔経営基盤強化の全体像〕成熟事業領域から成長事業領域への人材シフトに向けて、「人的資本の充実と変革」「デジタル技術を駆使した業務の効率化」「組織風土改革」の3つの取り組みを加速させていきます。 〔中期経営計画2030における経営目標〕「中期経営計画2030」で掲げた東洋製罐グループの事業方針と戦略及び経営基盤の強化の施策を踏まえ、経営目標を以下のとおり設定しました。 〔株主還元方針とキャッシュアロケーション〕a)「資本収益性向上に向けた取り組み2027」と「中期経営計画2030」の経営数値目標積極的な事業投資により、EBITDA 1,300億円を目指します。自己資本のコントロールと事業成長・生産効率の改善に向けた更新対応への積極的な投資を両立させるため、DOE4%及び2027年度までの自己株式取得による株主還元を行い、継続的にROE8%以上を目指します。 b)資本効率向上の追求 -株主還元方針-成長投資を優先しつつ、自己資本の水準に応じた株主還元方針を導入することで、自己資本のコントロールを引き続き実施し、安定的な株主還元を実現します。「中期経営計画2030」期間中は、DOE4%及び2027年度までの自己株式取得による株主還元を行います。 c)キャッシュアロケーション 2026年度~2030年度 ③資本収益性向上に向けた取り組み2027資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2023年度から2027年度までに成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進めるための取り組みとして定めた「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の概要は次のとおりです。〔取り組み方針〕成長戦略と資本・財務戦略を両輪で進め、資本収益性の向上を図ります。a)成長戦略:事業ポートフォリオの最適化・エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業等における成長分野への経営資源投入・国内包装容器事業を中心とした適正な売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築b)資本・財務戦略:資産効率向上・段階的に拡充してきた配当及び自己株式取得による株主還元を大幅に強化・政策保有株式の一層の縮減・不採算事業領域の資産圧縮、不動産の売却及び価値向上〔KPIの設定〕「中期経営計画2025」の延長上の営業利益目標をベースに自己資本の圧縮を進め、2027年度に株主資本コストを上回るROE8%以上の達成を目指します。 〔ROE8%以上達成に向けた施策〕利益(R)の増加及び自己資本(E)の圧縮によってROE8%以上を目指します。※ 2026~2027年度の配当については「中期経営計画2025」で定めた配当方針を延長した水準としておりますが、実際の利益に合わせて配当方針を勘案のうえ決定いたします。 a)事業ポートフォリオの最適化国内包装容器事業を中心に売価転嫁、不採算事業領域・拠点の再構築を早急に行い、成長分野での事業成長を着実に成し遂げ、2027年度での営業利益目標の達成を目指します。b)株主還元の大幅な強化ROE8%以上の実現に向け、2023年度から2027年度までの5期累計約1,000億円の自己株式取得を計画し、段階的に拡充してきた株主還元を大幅に強化いたします。c)キャッシュアロケーション営業キャッシュ・フロー及び資産売却・資金調達を原資として投資・株主還元に戦略的に配分し、事業成長及び資本収益性の向上を目指します。「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の進捗は、2026年3月期決算説明会資料をご参照ください。(日本語)https://www.tskg-hd.com/ir/library/explanation/(English)https://www.tskg-hd.com/en/ir/library/explanation/当社グループを取り巻く事業環境は、より一層厳しさを増すことが想定されますが、「中期経営計画2030」及び「資本収益性向上に向けた取り組み2027」の諸施策を着実に遂行することで、持続的な成長を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。①財政状態および経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する中で、景気は緩やかな回復基調が継続しました。一方、先行きは、不安定な国際情勢、物価の上昇や金融市場の変動などにより、不透明な状況にあります。このような環境下におきまして、当連結会計年度における当社グループの業績は、以下のとおりとなりました。 (単位:百万円) 前期当期増減増減率売上高922,516963,21340,6964.4%営業利益34,26452,00517,74051.8%売上高営業利益率3.7%5.4%1.7%-経常利益37,18258,27021,08756.7%特別利益1,16120,76219,600-特別損失5,8681,756△4,112-親会社株主に帰属する当期純利益22,48654,98332,497144.5% 売上高は、包装容器事業で販売数量が減少したものの、価格改定を実施したほか、前期に低迷していた海外エンジニアリング事業が回復に転じたこと、マレーシアにおいてホームケア製品およびパーソナルケア製品の充填事業を営むPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD. を連結したことなどにより、9,632億13百万円(前期比4.4%増)となりました。利益面では、人件費などの増加はあったものの、価格改定を実施したこと、前期にエンジニアリング事業において一過性の貸倒損失を多額計上する事案が発生したことなどにより、営業利益は520億5百万円(前期比51.8%増)となりました。経常利益は、為替差益を計上したことなどにより582億70百万円(前期比56.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益を計上したことなどにより、549億83百万円(前期比144.5%増)となりました。各セグメントの営業の概況は次のとおりであります。 (単位:百万円)報告セグメント等売上高(外部顧客)営業利益前期当期増減増減率前期当期増減増減率包装容器事業602,447602,297△149△0.0%27,00526,784△221△0.8%エンジニアリング・充填・物流事業146,407179,34432,93722.5%△9,6673,29312,961-鋼板関連事業89,98791,4631,4751.6%7,6949,8592,16528.1%機能材料関連事業51,86657,7855,91811.4%6,0976,83173412.0%不動産関連事業8,0808,3322513.1%4,5505,02047010.3%その他23,72623,9892631.1%1,5372,15661840.2%調整額----△2,953△1,9411,011-合計922,516963,21340,6964.4%34,26452,00517,74051.8% 〔包装容器事業〕売上高は6,022億97百万円(前期比0.0%減)となり、営業利益は267億84百万円(前期比0.8%減)となりました。a)金属製品の製造販売国内・海外において価格改定を実施したものの、国内においてアルコール飲料向けの空缶および缶蓋の販売数量が減少したことなどにより、売上高は前期並みとなりました。b)プラスチック製品の製造販売飲料用小型PETボトルおよびプリフォームの販売が減少したものの、価格改定を実施したほか、飲料用樹脂コップやオーラルケア向けのボトルが増加したことにより、売上高は前期並みとなりました。c)紙製品の製造販売飲料向けの段ボール製品が減少したものの、価格改定を実施したほか、コンビニエンスストア向けの弁当容器やファストフード向けなどの飲料コップが増加したことにより、売上高は前期を上回りました。d)ガラス製品の製造販売価格改定を実施したものの、清涼飲料向けのびん製品が減少したことにより、売上高は前期並みとなりました。〔エンジニアリング・充填・物流事業〕売上高は1,793億44百万円(前期比22.5%増)となり、営業利益は32億93百万円(前期は96億67百万円の営業損失)となりました。a)エンジニアリング事業既存顧客において設備投資の抑制が継続しているものの、新規顧客への製缶・製蓋機械の販売が増加したことにより、売上高は前期を大幅に上回りました。b)充填事業マレーシアにおいてホームケア製品およびパーソナルケア製品の充填事業を営むPREMIER CENTRE GROUP SDN. BHD. を連結したほか、タイにおいて飲料の充填品が増加したことにより、売上高は前期を大幅に上回りました。c)物流事業貨物自動車運送業および倉庫業などの売上高は、前期を上回りました。〔鋼板関連事業〕売上高は914億63百万円(前期比1.6%増)となり、営業利益は98億59百万円(前期比28.1%増)となりました。電気・電子部品向けでは、車載用二次電池材が増加し、売上高は前期を上回りました。缶用材料では、18リットル缶向けが減少したものの、食缶向けが増加し、売上高は前期並みとなりました。自動車・産業機械部品向けでは、駆動系部品材が減少し、売上高は前期を下回りました。建築・家電向けでは、ユニットバス向け内装材が増加し、売上高は前期を上回りました。〔機能材料関連事業〕売上高は577億85百万円(前期比11.4%増)となり、営業利益は68億31百万円(前期比12.0%増)となりました。磁気ディスク用アルミ基板では、データセンター向けのハードディスク用途で市況が回復したことにより、売上高は前期を上回りました。光学用機能フィルムでは、フラットパネルディスプレイの市況悪化の影響を受け、売上高は前期を下回りました。ほうろう製品向けの釉薬や顔料などのその他の機能材料は、ほうろう製品向けの釉薬が減少したものの、顔料などが増加したことにより、売上高は前期を上回りました。〔不動産関連事業〕オフィスビルおよび商業施設等の賃貸につきましては、売上高は83億32百万円(前期比3.1%増)となり、営業利益は50億20百万円(前期比10.3%増)となりました。〔その他〕自動車用プレス金型・機械器具・硬質合金および農業用資材製品などの製造販売、石油製品などの販売および損害保険代理業などにつきましては、売上高は239億89百万円(前期比1.1%増)となり、営業利益は21億56百万円(前期比40.2%増)となりました。所在地別セグメントの業績は、次のとおりであります。日本では、売上高は7,773億35百万円(前期比0.6%増)、営業利益は416億28百万円(前期比27.6%増)となりました。アジア(タイ、中国、マレーシアなど)では、売上高は962億68百万円(前期比15.9%増)、営業利益は128億80百万円(前期比30.6%増)となりました。その他(米国など)では、売上高は896億9百万円(前期比34.1%増)、営業損失は25億54百万円(前期は85億8百万円の営業損失)となりました。なお、当連結会計年度末における当社の連結子会社数は74社(前期比増減なし)、持分法適用関連会社数は5社(前期比増減なし)となりました。当連結会計年度中における連結子会社の増減は、次のとおりです。 ・増加(1社)広州南沙斯多里機械有限公司 ・減少(1社)Stolle EMS Precision Limited※ ※Stolle EMS Precision Limited は、2026年2月に清算結了いたしました。資産、負債および純資産の状況は次のとおりであります。当連結会計年度末の総資産は、1兆2,406億92百万円となりました。売上債権や退職給付に係る資産の増加などにより前連結会計年度末に比べ377億61百万円の増加となりました。当連結会計年度末の負債は、5,130億98百万円となりました。借入金は減少しましたが、未払法人税等の増加などにより前連結会計年度末に比べ50億83百万円の増加となりました。当連結会計年度末の純資産は、7,275億93百万円となりました。自己株式の取得や配当金の支払いなどにより減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより前連結会計年度末に比べ326億78百万円の増加となりました。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の55.5%から56.2%となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて49億5百万円増加し、1,149億12百万円(前期比4.5%増)となりました。〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕税金等調整前当期純利益が772億76百万円、減価償却費539億16百万円、投資有価証券売却益△179億87百万円、売上債権の増加による資金の減少121億9百万円、棚卸資産の増加による資金の減少66億14百万円、法人税等の支払額73億30百万円などにより、当連結会計年度における営業活動による資金の増加は890億28百万円(前期比5.4%減)となりました。 〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕有形固定資産の取得による支出が467億21百万円、投資有価証券の売却による収入が245億95百万円あったことなどにより、当連結会計年度における投資活動による資金の減少は205億84百万円(前期比59.7%減)となりました。 〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕短期借入金の返済による支出(純額)が92億38百万円、長期借入れによる収入が180億0百万円、長期借入金の返済による支出が309億4百万円、自己株式の取得による支出が257億51百万円、配当金の支払いが159億40百万円あったことなどにより、当連結会計年度における財務活動による資金の減少は661億25百万円(前期比252.3%増)となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)包装容器事業564,09299.0エンジニアリング・充填・物流事業164,192122.2鋼板関連事業87,509106.5機能材料関連事業52,515106.1報告セグメント計868,310103.9その他21,318111.7合計889,628104.0 (注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.エンジニアリング・充填・物流事業のうち、物流事業は生産形態をとらないため、物流事業を除くエンジニアリング・充填事業を対象として記載しております。3.不動産関連事業は、生産形態をとらない事業活動のため記載しておりません。 b)受注実績エンジニアリング・充填・物流事業、鋼板関連事業、機能材料関連事業およびその他のうち、受注生産によるものについての当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)エンジニアリング・充填・物流事業107,332134.289,482136.0鋼板関連事業84,72294.915,11691.1機能材料関連事業39,774115.83,208113.3その他16,91884.013,81290.4合計248,748111.2121,619121.0 (注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.エンジニアリング・充填・物流事業の金額は、包装容器関連設備の製造販売の一部に係るものであります。3.包装容器事業は、事業の形態から受注実績と販売実績がほぼ同様のため記載しておりません。4.不動産関連事業は、受注形態をとらない事業活動のため記載しておりません。 c)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)包装容器事業602,297100.0エンジニアリング・充填・物流事業179,344122.5鋼板関連事業91,463101.6機能材料関連事業57,785111.4不動産関連事業8,332103.1報告セグメント計939,223104.5その他23,989101.1合計963,213104.4 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営成績及びセグメントごとの財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 また、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標、達成状況については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。 ②資本の財源及び資金の流動性に係る情報ⅰ)主要な資金需要および財源翌連結会計年度の当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用ならびに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。また、成長市場に向けた国内・海外事業への投資および事業構造改革投資をM&Aなどの形態と組み合わせて行うことを検討しております。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、金融機関からの借入および社債発行等による資金調達を主な財源として対応いたします。安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題として認識しており、主要な取引先金融機関に対して適時適切な情報開示を行うことにより、良好な取引関係を維持しております。加えて強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。 ⅱ)資金の流動性手許の運転資金につきましては、当社および一部を除く国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。現在、手許キャッシュは、突発的な資金需要に対応するため売上高の1ヵ月から2ヵ月分の水準を保持しており、今後もこの水準で運営していく予定です。さらに、これを上回る突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるように金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。 当社の配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。 ③重要な会計方針の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 自然災害・感染症リスク
    地震や台風などの大規模な自然災害、または感染症の世界的流行が発生した場合、生産設備の損壊や従業員の行動制限により、事業活動が停止したり、サプライチェーンが寸断されたりする可能性があります。これにより、製品の供給が滞り、業績や財務状況に悪影響を及ぼす懸念があります。
  • コンプライアンス違反リスク
    企業活動において、独占禁止法違反や人権侵害、差別などのコンプライアンス違反が発生した場合、企業の社会的信用が大きく損なわれる可能性があります。これにより、ブランドイメージの低下、顧客離れ、法的措置による損失などが発生し、事業継続に深刻な影響を与える恐れがあります。
  • 経済状況・コスト変動リスク
    世界経済や日本経済の景気後退、少子高齢化による消費低迷は、製品の売上減少に直結する可能性があります。また、原材料価格やエネルギー価格、人件費、物流費などの生産コストが変動した場合、製品価格への転嫁が困難であれば、収益性が悪化し、業績に影響を及ぼす懸念があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|9,824 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社及びグループ各社は、継続的な事業活動に影響を及ぼすおそれのあるさまざまなリスクの発生を未然に防止し、当社及びグループ各社の経営基盤の安定化を図るとともに、危機が発生した場合に事業活動を早期に復旧し、継続させるために策定した「グループリスク及び危機管理規程」に基づき、リスクマネジメント体制の強化を推進しております。当社は、グループのリスク管理及び危機管理並びにコンプライアンスを横断的に統括するグループリスク・コンプライアンス委員会を設置しており、同委員会は、重要リスクに関する情報の確認、改善及び予防措置を講じております。当社及びグループ各社では、それぞれの管理体制のもとで危機管理規程や危機対応マニュアル等の策定、リスク管理状況のとりまとめなどを行っております。また、当社は、リスク・危機管理を統括する専門部門として「リスク危機管理統括室」を設置しており、グループとしての確固たるリスク・危機管理体制の構築を進めております。なお、以下のリスクが顕在化する可能性の程度や時期、リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。(1)自然災害・感染症・事故リスク①自然災害からの事業継続地震や台風などの大規模な自然災害や事故が発生し、当社グループや取引先の従業員や生産設備等が甚大な被害を受けた場合、当社グループの業績及び財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループでは、継続的な事業活動に影響を及ぼすおそれのあるさまざまな自然災害・事故リスク等の発生時に被害を最小限に抑えるため、設備対応、事業継続計画(BCP)の策定、調達先の分散、生産拠点におけるバックアップ体制の構築・再配置、適正在庫の確保、保険への加入などの対応をとっております。②伝染病・感染症伝染病・感染症の蔓延などにより当社グループの事業活動やステークホルダーの行動が制限された場合や、衛生管理不足による取引先からの信用低下及び風評リスクが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループでは、従業員の健康を守りながら当社グループの事業活動の確保に万全を期すため、公衆衛生面を中心に一定水準の感染防止対策を行うとともに、グループ横断的に感染症に関する情報伝達が可能なイントラネットを構築し、感染症拡大時にはグループ全体で感染症リスク低減のための対策を行う体制を整えております。③労働災害・安全衛生労働安全衛生法などの労働関係法令の違反や労働災害の発生による操業停止などが発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に好ましくない影響を与えるほか、レピュテーションリスクが高まり、当社グループの継続的な事業活動に影響を及ぼす懸念があります。当社グループは、当社グループが遵守・実践すべき枠組みである「東洋製罐グループ行動規準」において、過重労働の防止や日常の安全衛生活動を怠らないことを明示し、労働関係法令の遵守と労働安全衛生管理を徹底することで、すべての従業員が安心して働ける職場づくりを目指しております。(2)コンプライアンスリスク①コンプライアンス企業の社会的責任が近年ますます重要視されるなか、企業活動における遵法精神を徹底させるとともに、経営上のリスクを回避しながら経営資源を効率的かつ適正に配分していくことで企業価値を向上させていくことが求められております。当社グループにおいてもこうした状況を踏まえ、コンプライアンス体制の強化は最も重要な経営課題と認識し、その実現に向けてグループを挙げて努力しております。しかしながら、リスク管理体制の不備により企業の社会的責任を問われる事態が生じる可能性が全く無いとは言い切れず、そのような事態が生じた場合はレピュテーションリスクが高まり、当社グループの信用もしくは評価が大きく毀損され、当社グループの継続的な事業活動に影響を及ぼす懸念があります。当社グループでは、コンプライアンス体制強化のため、以下の施策に取り組んでおります。 ・当社グループが遵守・実践すべき枠組みを示す「東洋製罐グループサステナビリティ憲章」、「東洋製罐グループ行動指針」及び「東洋製罐グループ行動規準」を制定し、役員及び従業員に対して周知・教育を実施(ご参考)「東洋製罐グループサステナビリティ憲章」、「東洋製罐グループ行動指針」及び「東洋製罐グループ行動規準」(URL:https://www.tskg-hd.com/company/policy/code/)・内部通報制度として東洋製罐グループコンプライアンス相談窓口を設置し、ポスター掲示、携帯カード配布等により従業員に対して同相談窓口を周知・グループ全体のコンプライアンスに関する取り組みを統括するグループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、同委員会のもと、役員及び従業員に対して教育研修を実施・コンプライアンスに対する意識や行動について再認識するための期間として、毎年10月をグループコンプライアンス推進月間と定め、啓発活動を実施・社内外のコンプライアンスに関する情報を取りまとめた「コンプライアンス通信」の定期的な発行のほか、電子メールやイントラネットを活用した情報の発信・周知を実施・国内の主要な子会社等において、会社毎のリスクを抽出・分析するために、コンプライアンスリスクマップを作成し、重点的に取り組むべきリスクを選定、対策を立案・実施このほか、リスクが顕在化した場合に当社グループの継続的な事業活動に対する影響が特に大きいと想定される独占禁止法に関わる事項については、グループ会社の新任社長に対する法令遵守の注意喚起、定期的な規程等遵守状況の調査・確認や階層別教育研修の実施等により、コンプライアンス体制の一層の強化を図っております。加えて、毎年4月20日を「東洋製罐グループ独占禁止法違反風化防止の日」と定め、当社及びグループ会社の社長から当社グループの従業員に対して独占禁止法遵守に関するメッセージを発信し、独占禁止法違反の発生防止の徹底を図っております。また、腐敗防止に関わる事項については、規程等の周知、遵守体制整備状況の再確認、教育研修の実施等により、その発生防止に努めております。②人権侵害や差別当社グループや取引先のサプライチェーンにおける人権侵害や差別が発生した場合、または社会やステークホルダーからの人権に対する要求に対応しきれない場合、当社グループの社会的信頼が失われる懸念があります。これを防ぐために、当社グループでは、人権尊重の取り組みを推進し、その責務を果たしていく指針として、国際連合が定める「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく「東洋製罐グループ人権方針」を制定し、役員及び従業員に対して周知を実施しているほか、当社グループ内での研修プログラムを実施し、人権に対する理解の定着を図っております。また、当社グループとともに持続可能な社会の実現を目指すために、取引先に遵守いただきたい事項を明記した「東洋製罐グループサプライヤーCSRガイドライン」を定め、取引先に周知するとともに、自己診断を依頼しております。加えて、当社はJaCER(一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構)に正会員として加盟しており、JaCERの提供する「対話救済プラットフォーム」を通じて、自社のみならずあらゆるステークホルダーを対象とした人権救済の取り組みを推進しております。(3)事業・経営リスク①経済状況の変化世界経済及び日本経済における景気の後退あるいは停滞、少子高齢化の進行による人口減少や、それらに伴う個人消費の低迷は、売上高や利益の減少につながる懸念があります。②生産コストの変動為替や景気などの経済状況の変化及び中東情勢を含む国際情勢の緊迫化などのカントリーリスクにより、当社グループの事業活動に係る原材料・エネルギー価格や人件費・物流費などの生産コストが変動する場合、当社グループの業績及び収益性に影響を与える懸念があります。当社グループでは、包装容器事業における金属製品やプラスチック製品を中心に、原材料価格に連動した売価設定を行う仕組みの導入を進めているほか、過去のコストアップ分も含めたエネルギー費や、上昇傾向にある人件費・物流費などのさらなる売価転嫁に努めておりますが、その達成状況及び進捗の度合いによっては、当社グループの収益性が低下する懸念があります。また、国内における老朽化拠点・設備の見直しや人員確保・体制構築に取り組むとともに、省力化、省資源化及び省エネルギー化を目的とした設備の抜本的な見直しを進めることにより、生産性の向上及びコスト構造の改善に努めております。 ③原材料の調達当社グループが調達している原材料は、輸入品はもとより、国内で調達している原材料にも海外由来の粗原料が利用されております。中東情勢を含む国際情勢の緊迫化などのカントリーリスクや、世界各地のサプライチェーンにおける自然災害・設備トラブル等に伴う国際物流の混乱などにより、原材料の調達が困難になった場合、当社グループの業績及び収益性に影響を与える懸念があります。当社グループは、人びとの生活に欠かせない製品・サービスを安定的に提供するため、日頃より原材料の購入先の情報を幅広く収集し、調達先を分散するなど、安定調達の実現に努めると共に原材料の購入先から状況に応じて適切な支援、協力を得られるよう関係の強化を図っております。④価格競争の激化当社グループが主として事業を展開する容器市場においては、競合他社との価格競争激化及び取引先各社における容器の自社製造の拡大が続いており、当社グループの価格交渉力の低下や製品価格の下落傾向を強める懸念があります。当社グループは、消費者や取引先などのニーズの変化を的確に捉え、あらゆる素材を取り扱う当社グループのシーズをもとに開発した多岐にわたる斬新で革新的な製品・サービスをもって、競合他社との差別化を図り、適正な利益水準を確保してまいります。⑤研究開発当社グループにとって、継続的かつ効果的な研究開発投資は不可欠なものである一方、その成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクを抱えております。特に新製品・新技術などの研究開発投資が今後十分なリターンを生み出さない場合や、グループ各社に蓄積された研究開発データが当社グループ内で十分に共有されず、新製品・新技術などの研究開発に活かされない場合には、当社グループの将来の成長性及び収益性が低下する懸念があります。当社グループは多様化する市場ニーズに対応するため、当社綜合研究所、東洋製罐株式会社テクニカルセンター及び東洋鋼鈑株式会社技術研究所などの研究部門により、次世代に向けた技術開発を目的として積極的に研究開発に取り組んでおります。また、研究開発案件ごとに定期的なモニタリングを実施しているほか、グループ内での技術交流などにより、グループ各社に蓄積された研究開発データを最大限活用できるよう努めております。⑥投融資(企業買収・資本参加・設備投資等)当社グループは、事業基盤の強化及び事業の拡大を目的として、企業買収や資本参加等を積極的に実施しているほか、さらなる企業価値向上のために、生産・販売・研究開発の各分野において積極的かつ効果的な投資を行っておりますが、期待する成果が十分に得られなかった場合、当社グループの業績及び収益性に大きな影響を与える懸念があります。投融資に係るリスク管理として、当社は「投資管理委員会」を設置しており、当社及び当社グループ会社における投融資の意思決定の手続きと判断基準を明確にし、投融資の実行後の評価と評価に基づく案件の継続・撤退の基準を設定するなど、精査を行っております。また、同委員会において、投融資を行った案件について定期的にモニタリングを行っており、当初の期待どおりの効果が得られず、グループ全体の収益性に対してマイナスに寄与するとみなされる案件については撤退の判断を行い、将来の収益性の低下リスクを低減することとしております。⑦デジタル化の推進当社グループは、データ駆動型経営の実現に向け、各システムのデータや外部情報等の一元化と、AIを活用した業務及び意思決定の変革を推し進めております。仮にこれらの取り組みが遅れた場合、当社グループの働き方の変革が遅れ、将来の成長性及び収益性に影響を及ぼす懸念があります。当社グループでは、最新のデジタル技術やデータ基盤を最大限に活用することで、当社グループの「競争力の源泉」を更に進化させることを目指し、「Group Digital Vision 2030」を制定しております。「データ活用の高度化」を重要な戦略テーマの1つと捉え、社会により一層貢献する企業への変革を推進しております。当社グループは2026年4月に新設した「デジタル戦略機能」のもと、デジタル化の推進をさらに加速しております。⑧取引先の信用リスク当社グループの取引先の信用不安により、予期せぬ貸倒リスクが顕在化し、追加的な損失や引当金の計上が必要となる場合、当社グループの業績及び財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループの販売先は比較的信用リスクが低い顧客が多いものの、信用リスクの高い顧客においては、商社を通じた取引形態あるいは債権回収期間の短縮を行うほか、新規顧客との取引を開始する前には十分な信用調査を行うなど、リスクの低減に努めております。⑨人材確保と育成日本国内では、少子高齢化や生産年齢人口の減少により人材確保が困難な状況が続いております。必要な人材が確保できない場合、当社グループの事業運営に影響を及ぼす懸念があります。特に、当社グループの将来にわたる持続的な成長と発展には有能なリーダーの存在及び優秀な人材の確保と育成は極めて重要な課題であり、これが達成できなかった場合には、将来の成長に悪影響を及ぼす懸念があります。当社グループは、エンゲージメント向上や働き方改革を進めることで、離職による人材流出の防止に努めるとともに、デジタル化やAIの活用による効率化・省人化を図り、事業運営を継続できる体制の構築に努めております。優秀な人材の確保を目的に、2021年4月入社以降、主要なグループ会社がそれぞれで行っていた大卒定期採用をグループ一括採用に切り替えました。グループとして優秀な人材の確保を目指すとともに、グループ事業の広がりの中でのキャリア形成を通じて、グループを牽引するリーダーの育成を図ります。さらに、主要なグループ会社において、将来のリーダー候補を選抜し、研修と戦略的な人員配置の中で育成する中核人材マネジメントの仕組みを2017年度より導入しております。加えて、人材の流動性を高め、会社や組織を超えた連携を進めることで、組織の硬直化を防ぎ、風通しが良く多様性を受容する組織風土を醸成し、新たな価値創造をし続ける企業風土づくりと人材育成に取り組んでおります。⑩訴訟のリスク当社グループが国内外で事業活動を遂行していくうえで、訴訟の対象となるリスクがあります。具体的には、契約上の債務不履行、製造する製品の欠陥に伴う製造物責任、役員及び従業員との労働契約・関連法令に伴う責任及び第三者の権利侵害などにより、損害賠償等の多大な費用を要する懸念があります。当社グループでは、これらの訴訟リスクを低減するため、契約書のひな型において当社グループが負担する法的責任を明確化しているほか、当社グループにおける各事業部門が法務部門等の専門部署及び外部専門家と連携し、実際に訴訟を提起された場合の当社グループの業績及び財務状況への影響を最小限化することに加え、グループ包括賠償保険の付保等を行っております。⑪海外ビジネス当社グループは、アジアや欧米などにおいてグローバルな事業展開を行っております。各国の事業環境の変化や、海外子会社におけるガバナンス体制の不備により、当社グループの業績及び財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループは、2026年4月に新設した「海外事業統括室」を中心に、海外子会社の経営状況の迅速かつ正確な把握に努めるとともに、関係部署と連携しながら、適時適切な改善施策を実施しております。(4)情報セキュリティリスク①個人情報の漏洩当社グループが保有する個人情報の保護についてはさまざまな対策を講じておりますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出する可能性を完全に排除することは困難です。万が一そのような事態が生じた場合、レピュテーションの低下により、当社グループの社会的信用が毀損され、業績等に影響を及ぼす懸念があります。これに対し、当社グループでは、情報管理に関する各種規程類を制定し、役員及び従業員に対して定期的な教育、啓発活動を実施しております。さらに、情報管理体制の強化を目的として、グループの情報管理を横断的に統括する「グループ情報管理委員会」及び当社の情報管理を統括する「情報管理委員会」を設置しております。②営業秘密・機密情報の漏洩当社グループが業務上知り得た営業秘密・機密情報等の保護についてはさまざまな対策を講じておりますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出する可能性を完全に排除することは困難です。万が一そのような事態が生じた場合、レピュテーションの低下により、当社グループの社会的信用が毀損され、業界における競争力及び原材料の調達力に影響を及ぼす懸念があります。これに対し、当社グループでは、情報管理に関する各種規程類を制定し、役員及び従業員に対して定期的な教育、啓発活動を実施しております。さらに、情報管理体制の強化を目的として、グループの情報管理を横断的に統括する「グループ情報管理委員会」及び当社の情報管理を統括する「情報管理委員会」を設置しております。 ③サイバー攻撃・ウイルス侵入悪意を持った第三者によるサイバー攻撃等を受けた場合、当社グループが利用しているシステムの停止や誤作動のほか、不正利用や情報漏洩等のセキュリティインシデントが発生し、事業活動の維持が困難になる懸念があります。これに対し、当社グループでは、「グループ情報管理委員会」を通じた継続的な現状把握に加え外部専門家との連携体制を整備することで、利用システムを保護するためのセキュリティ対策を推進しております。(5)財務・会計リスク①資金調達当社グループが事業活動を行う上で必要な資金調達が滞った場合、当社グループの業績及び財務状況に好ましくない影響を与える懸念があります。当社グループでは、流動性リスクを勘案した上で一定レベルの手元現預金の確保と、資金調達先・調達手段の多様化による十分な安定性の確保に努めるとともに、適切な資金調達コストの管理を行っております。②会計基準及び税制等の変更日本の会計基準は、国際的な基準との調和を図るべく改訂を重ねており、今後もこの方向で推移するものと予想されます。また、日本における国際財務報告基準の適用に向けた議論が進んでおります。このような状況のなか、将来における会計基準の変更は、当社グループの業績、財務状況及び業務遂行に影響を与える懸念があります。また、日本及び諸外国の税制等が改正される場合においても同様の可能性があります。当社は、連結財務諸表等の適正性を確保するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、同機構が行う研修会などへの参加により、継続的な情報収集活動を行うことで、会計基準等の内容を適切に把握し、その変更等について的確に対応できる体制を整備しております。(6)製造・品質リスク当社グループは厳格な品質管理基準に基づき多様な製品を製造・販売しておりますが、全ての製品について欠陥が皆無で、将来にわたり品質的なクレームや製造物責任が発生しないという保証はありません。こうした想定外の大規模な品質クレームや製造物責任によって多額のコスト負担の発生や当社グループの信用もしくは評価が毀損される懸念があります。当社は、安全な製品やシステム・サービスの提供及びお客様・社会から信頼していただける企業グループとしての社会的行動の実践を図るべく、グループ各社では品質保証体制の継続的な改善に取り組んでおり、また、各社品質保証部門を統括する品質統括部を設置してグループ内における重大品質リスクの低減を推進しております。(7)環境リスク当社グループは、製造工程における環境負荷の低減に積極的に取り組んでおります。しかし、規制強化への対応や原材料価格の高騰により製造コストが増加する可能性がある一方、環境負荷の低減への取り組みが不十分な場合、レピュテーションリスクが高まり、事業活動に影響を及ぼす懸念があります。また、資源・環境制約の観点から国内外で循環経済への移行が進んでおり、包装容器への規制リスクが高まっております。特にプラスチック包装容器では、世界的な海洋プラスチックごみ問題などを背景に、シングルユース・プラスチック製品などへの規制が強化されるリスクがあります。当社グループはプラスチック包装容器を含むさまざまな素材の包装容器を製造・販売しており、今後の規制や顧客ニーズの変化などにより、当社グループ製品の製造・販売に影響が生じ、業績及び財政状態に影響を与える懸念があります。これらのリスクに対し、当社グループは「環境配慮型製品・サービスの開発と提供」をマテリアリティの1つとして、当社グループの持続的な成長及び地球環境に貢献する製品の開発に取り組んでおり、その取り組みは、当社Webサイト上で“Open Up! Products & Services”として公開しております。また、「中期経営計画2030」において、“Open Up! Products & Services”認定製品・サービスの総売上高比率を2030年に50%以上とする目標を掲げております。さらに、2030年に向けた環境目標“Eco Action Plan 2030”を制定し、事業活動やサプライチェーンでの温室効果ガス削減、プラスチック製包装容器の軽量化や代替素材への転換による化石資源の使用量の削減に取り組んでおります。 (8)カントリーリスク当社グループは、アジアや欧米などにおいてグローバルな事業展開を行っております。各地域におけるテロの発生、政情の悪化、経済状況の変動、為替の変動及び予期せぬ法律・規制の変更等のカントリーリスクが発生した場合、当社グループの業績等に影響を与える懸念があります。具体的には、台湾を巡る緊張の高まり、米国と中国の対立関係、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢などに起因するサプライチェーンの混乱、原材料調達難、原材料価格高騰、輸出入制限、新たな関税導入等により、当社グループの業績等へ影響を与える懸念があります。また、当社グループや取引先の従業員が甚大な被害を受ける可能性があります。当社グループは、進出している海外地域における非常事態発生時の危機対応については「グループ海外事業危機管理規程」に基づき判断しているほか、外務省が発表する海外安全情報や現地からの報告をもとに、人命尊重を最優先とした対応を行います。また、新たな海外事業進出に係る意思決定段階及び当該事業活動の推進段階においてカントリーリスクについて吟味し、推進可否を判断しております。

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