5970

ジーテクト(5970)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 自動車部品の製造販売
    ジーテクトグループは、日本、北米、欧州、アジア、中国、南米といった世界各地で自動車部品の製造と販売を行っています。主に完成車メーカーや関連部品メーカーに製品を供給しており、自動車産業のサプライチェーンの一翼を担っています。国内外の幅広い地域で事業を展開することで、特定の市場に依存しすぎない事業構造を目指しています。
  • グローバルな生産体制
    国内では当社が直接自動車部品を製造販売する一方、海外の顧客に対しては、北米、欧州、アジア、中国、南米にある現地の子会社や関連会社が当社の技術支援を受けて製造販売を行っています。これにより、各地域のニーズに合わせた製品供給と効率的な生産体制を構築しています。
  • 生産設備のグループ内供給
    自動車部品の製造に必要な金型や治工具といった生産設備は、主に当社とタイのG-TEKT (Thailand) Co., Ltd.、中国のAuto Parts Alliance (China) Ltd.がグループ内で供給しています。これにより、生産設備の品質管理を徹底し、グループ全体の生産効率と技術力の向上に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 北米地域が最大の売上
    北米地域は売上高1,253.05億円、営業利益50.25億円と、ジーテクトグループの中で最も大きな売上を誇る地域です。これは、北米市場における自動車生産規模の大きさや、現地完成車メーカーとの強固な取引関係を反映していると考えられます。グループ全体の収益に大きく貢献する主要な稼ぎ頭です。
  • 日本地域も重要な収益源
    日本地域は売上高608.84億円、営業利益56.65億円と、北米に次ぐ売上規模を持ち、営業利益ではグループ内で最も高い数字を記録しています。これは、国内の自動車メーカーとの安定した取引基盤と、効率的な生産体制が確立されていることを示唆しています。技術開発や生産設備の供給拠点としての役割も担っています。
  • 中国地域の収益性課題
    中国地域は売上高575.03億円と大きな市場規模を持つ一方で、営業利益は-1.45億円と赤字を計上しています。これは、中国市場における競争激化や、生産コストの増加、あるいは特定の顧客の生産変動などが影響している可能性があります。今後の収益改善が課題となる地域です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 609 57 9.3%
NorthAmerica 地域 1,253 50 4.0%
Europe 地域 372 29 7.8%
Asia 地域 402 16 3.9%
China 地域 575 -1 -0.3%
SouthAmerica 地域 181 12 6.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|340 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び連結子会社19社及び持分法適用関連会社1社により構成され、日本、北米、欧州、アジア、中国、南米における自動車用部品の製造販売を主な事業内容としております。 国内得意先向けには当社が自動車用部品を製造販売し、海外得意先向けの製造販売は、北米、欧州、アジア、中国、南米において現地の子会社及び関連会社が当社からの技術援助を受けて行っております。金型・治工具等の生産設備は主に当社及びG-TEKT (Thailand) Co., Ltd.及びAuto Parts Alliance (China) Ltd.がグループ内に供給しております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
特定の販売先への依存がある一方で、価格競争力のある開発提案による営業戦略を展開。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
軽量・高強度な車体部品の開発・製造、車体一台分解析技術、新素材加工・接合技術。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変化 / 自動車のEV化 / 特定の販売先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ジーテクトは自動車部品メーカーであり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する情報は公開情報からは確認できない。技術力は存在するが、それが特許等で保護され、競合優位性を確立するほどの無形資産となっているかは不明確。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

自動車部品サプライヤーとして、自動車メーカーとの長年の取引関係や、特定の部品仕様への適合性から、一定のスイッチング・コストは存在する。しかし、自動車メーカーは複数のサプライヤーを確保する傾向があり、完全なロックイン効果は限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ジーテクトの事業モデルは、ユーザー数が増えることで製品やサービスの価値が増大するネットワーク効果を生むものではない。BtoBビジネスであり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

金属加工技術や生産効率の向上により、コスト競争力を維持しようとしていると考えられる。しかし、原材料価格の変動や、グローバルな競合他社との価格競争に晒されており、構造的なコスト優位性は限定的と推測される。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車部品業界において、一定の生産規模と技術力を有しており、主要な自動車メーカーに部品を供給している。特にステアリングコラム分野では世界でもトップクラスのシェアを持つとされており、効率規模の経済性が一定程度働いていると考えられる。

  • グローバルな事業展開
    ジーテクトは日本、北米、欧州、アジア、中国、南米と世界各地に拠点を持ち、自動車部品の製造販売を行っています。これにより、特定の地域市場の変動リスクを分散し、多様な顧客基盤を構築しています。各地域の完成車メーカーや関連部品メーカーに製品を供給することで、安定的な事業運営を目指しています。
  • 技術支援による連携強化
    海外の子会社や関連会社は、当社からの技術援助を受けて製造販売を行っています。これにより、グループ全体で統一された高い技術水準を維持しつつ、現地のニーズに合わせた製品開発や生産が可能です。技術的な連携は、製品品質の向上と効率的な生産体制の構築に貢献しています。
  • 生産設備の内製化推進
    金型や治工具といった生産設備を主に当社および一部の海外子会社がグループ内で供給しています。これにより、外部への依存度を低減し、生産設備の開発から製造までのリードタイムを短縮できる可能性があります。また、独自の生産技術を蓄積し、競争優位性を高めることにもつながります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 以下に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営理念社是・人間性尊重・技術革新・堅実経営 行動指針・愛情と相互信頼をモットーに自己啓発に努めよう・先進技術を追求し良質廉価な製品を提供しよう・自主性をもち英知と機敏さで社会に貢献しよう (2)経営ビジョン 情熱と革新を融合させ人とクルマと地球のより良い未来をかたちづくる (3)経営指標 当社グループは、健全な財務体質を維持しつつ、自己資本に対する収益性を高めること、そのために、売上・利益の持続的な拡大を図ること、そして株主還元による株主価値の向上を目指しています。 健全な財務体質を維持向上するため、自己資本比率は50%以上を維持すること、同時に、資本効率の面では自己資本利益率(ROE)10%以上を目指します。そのためには、安定した利益成長が求められます。当社は売上・利益の拡大を図るため、売上高成長率及び売上高営業利益率の向上を目指します。目標として、2030年度に売上高4,000億円、営業利益280億円、営業利益率7.0%を目指します。また、設備産業の特性から、売上拡大のための設備投資と資産は効率性を重視し、総資産利益率(ROA)、投下資本利益率(ROIC)の向上を目指します。 また、当社グループは、株主の利益向上を経営の重要課題のひとつとしています。持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、安定的・継続的な株主還元を実施し、目標値として2031年3月期に株主資本配当率(DOE)を3.0%とするとともに、配当性向を2025年3月期から30%以上とすることを基本方針としています。 (4)会社の対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境は、自動車産業における電動化・知能化の進展、車体構造のモジュール化・大型一体化の加速、さらには地政学的リスクやインフレを背景とした原材料費・労務費の上昇など、依然として大きな変化と不確実性を伴う状況が続いております。このような環境下において、当社グループが中長期的な成長と企業価値の向上を実現するためには、以下の課題に優先的に取り組む必要があります。 ① 収益力の強化と事業体質の変革 当社グループは、2030年度の経営目標達成に向けた通過点として、2026年度から2028年度までを「体質変革を着実に成し遂げる期間」と位置付けております。今後の持続的成長を支えるためには、さらなる売上拡大に加え、収益性の改善が重要な経営課題であります。 このため、国内外の生産拠点において、省人化・無人化を含む生産体質変革やスマートファクトリー化を推進し、原価低減と品質・生産性の向上を両立させることで、安定した収益基盤の構築に取り組んでまいります。 ② 成長領域への対応と競争力の強化 自動車OEMにおいては、電動化戦略の見直しや開発スピードの向上、車両の知能化対応などが求められており、サプライヤーに対する期待や役割も大きく変化しております。当社グループは、取り扱い製品を「車体」のみならず今後は「クルマ」全体に拡大し、「クルマのシステムサプライヤー(Tier0.5)」への進化を目指してまいります。 モジュール化提案や独自プラットフォームの開発をさらに推進して、開発から量産まで一貫して担える技術力・提案力の強化を図ってまいります。また、車の知能化や電動化に関わる新製品の開発に加え、環境問題・食料安全保障・次世代モビリティなど、社会課題の解決に資する分野を対象領域とした新規事業の創出にも積極的に取り組んでまいります。 ③ グローバル事業の安定化と持続的成長 当社グループは、日本、北米、欧州、アジア、中国、南米の各地域にグローバルに事業を展開しており、各地域における事業環境やリスクへの対応が重要となっております。特に、海外拠点における収益力改善や事業運営の高度化は重要な課題であり、地域特性を踏まえた体質改革とガバナンス強化を進めることで、グループ全体として安定した成長を実現してまいります。 ④ 財務基盤の強化と企業価値向上 当社グループは、成長投資と株主還元の適切なバランスを図りつつ、ROE等の資本効率指標の改善にも取り組んでおります。成長戦略と財務戦略を連動させた経営を推進するとともに、資本構成の最適化を進め、持続的な株主価値の向上を目指してまいります。 また、ESGへの取り組みやIR活動の充実を通じて、ステークホルダーの皆様との対話を一層深め、信頼される企業グループの実現に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 以下に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営理念社是・人間性尊重・技術革新・堅実経営 行動指針・愛情と相互信頼をモットーに自己啓発に努めよう・先進技術を追求し良質廉価な製品を提供しよう・自主性をもち英知と機敏さで社会に貢献しよう (2)経営ビジョン 情熱と革新を融合させ人とクルマと地球のより良い未来をかたちづくる (3)経営指標 当社グループは、健全な財務体質を維持しつつ、自己資本に対する収益性を高めること、そのために、売上・利益の持続的な拡大を図ること、そして株主還元による株主価値の向上を目指しています。 健全な財務体質を維持向上するため、自己資本比率は50%以上を維持すること、同時に、資本効率の面では自己資本利益率(ROE)10%以上を目指します。そのためには、安定した利益成長が求められます。当社は売上・利益の拡大を図るため、売上高成長率及び売上高営業利益率の向上を目指します。目標として、2030年度に売上高4,000億円、営業利益280億円、営業利益率7.0%を目指します。また、設備産業の特性から、売上拡大のための設備投資と資産は効率性を重視し、総資産利益率(ROA)、投下資本利益率(ROIC)の向上を目指します。 また、当社グループは、株主の利益向上を経営の重要課題のひとつとしています。持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、安定的・継続的な株主還元を実施し、目標値として2031年3月期に株主資本配当率(DOE)を3.0%とするとともに、配当性向を2025年3月期から30%以上とすることを基本方針としています。 (4)会社の対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境は、自動車産業における電動化・知能化の進展、車体構造のモジュール化・大型一体化の加速、さらには地政学的リスクやインフレを背景とした原材料費・労務費の上昇など、依然として大きな変化と不確実性を伴う状況が続いております。このような環境下において、当社グループが中長期的な成長と企業価値の向上を実現するためには、以下の課題に優先的に取り組む必要があります。 ① 収益力の強化と事業体質の変革 当社グループは、2030年度の経営目標達成に向けた通過点として、2026年度から2028年度までを「体質変革を着実に成し遂げる期間」と位置付けております。今後の持続的成長を支えるためには、さらなる売上拡大に加え、収益性の改善が重要な経営課題であります。 このため、国内外の生産拠点において、省人化・無人化を含む生産体質変革やスマートファクトリー化を推進し、原価低減と品質・生産性の向上を両立させることで、安定した収益基盤の構築に取り組んでまいります。 ② 成長領域への対応と競争力の強化 自動車OEMにおいては、電動化戦略の見直しや開発スピードの向上、車両の知能化対応などが求められており、サプライヤーに対する期待や役割も大きく変化しております。当社グループは、取り扱い製品を「車体」のみならず今後は「クルマ」全体に拡大し、「クルマのシステムサプライヤー(Tier0.5)」への進化を目指してまいります。 モジュール化提案や独自プラットフォームの開発をさらに推進して、開発から量産まで一貫して担える技術力・提案力の強化を図ってまいります。また、車の知能化や電動化に関わる新製品の開発に加え、環境問題・食料安全保障・次世代モビリティなど、社会課題の解決に資する分野を対象領域とした新規事業の創出にも積極的に取り組んでまいります。 ③ グローバル事業の安定化と持続的成長 当社グループは、日本、北米、欧州、アジア、中国、南米の各地域にグローバルに事業を展開しており、各地域における事業環境やリスクへの対応が重要となっております。特に、海外拠点における収益力改善や事業運営の高度化は重要な課題であり、地域特性を踏まえた体質改革とガバナンス強化を進めることで、グループ全体として安定した成長を実現してまいります。 ④ 財務基盤の強化と企業価値向上 当社グループは、成長投資と株主還元の適切なバランスを図りつつ、ROE等の資本効率指標の改善にも取り組んでおります。成長戦略と財務戦略を連動させた経営を推進するとともに、資本構成の最適化を進め、持続的な株主価値の向上を目指してまいります。 また、ESGへの取り組みやIR活動の充実を通じて、ステークホルダーの皆様との対話を一層深め、信頼される企業グループの実現に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、資本市場において地域・産業間の選別が進み、投資の偏在が拡大しております。また、一部地域においては追加利上げ観測もあり、資金コストの上昇が成長の抑制要因となっております。さらに、中東情勢は緊張が長期化し、エネルギー価格の上昇を通じてインフレ圧力を強めております。このように先行き不透明な中、全体として景気は底堅さを維持しており、国内においては、国際情勢に影響されつつも、企業収益の堅調な推移に伴って所得水準が改善されたことも貢献し、景気は緩やかに回復いたしました。自動車業界においては、一部完成車メーカーによるBEV(バッテリーEV)の開発計画見直し等により、ハイブリッド車とBEVが市場を牽引する多様なパワートレインの選択肢が再評価されています。一方、SDV(Software Defined Vehicle:ソフトウェア定義自動車)によって機能や価値を高めていく、という大きな流れは継続しており、完成車メーカーは不確実性の高い領域への投資が続いております。さらに、中国完成車メーカーは自国内での販売比率を伸張させるだけでなく、東南アジアや欧州市場においても存在感を急速に高めており、日系メーカーを取り巻く競争環境は厳しさを増しております。このような環境の中、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末より51,058百万円増加し、372,445百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末より23,972百万円増加し、133,002百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末より27,085百万円増加し、239,443百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の業績につきましては、売上高は333,413百万円(前期比1.7%減)、営業利益は15,623百万円(前期比4.6%減)、経常利益は18,480百万円(前期比5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,455百万円(前期比8.2%増)となりました。 セグメントの業績は次のとおりであります。なお、増減理由については、「(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 b. 経営成績の分析」のセグメントの業績をご参照ください。1)日本 売上高は、75,980百万円(前期比10.2%増)となり、営業利益は、7,356百万円(前期比29.8%増)となりました。2)北米 売上高は、127,012百万円(前期比1.0%増)となり、営業利益は、5,402百万円(前期比7.5%増)となりました。3)欧州 売上高は、36,582百万円(前期比2.5%減)となり、営業利益は、2,183百万円(前期比24.4%減)となりました。4)アジア 売上高は、40,215百万円(前期比0.1%減)となり、営業利益は、1,606百万円(前期比2.4%増)となりました。5)中国 売上高は、53,171百万円(前期比7.9%減)となり、営業損益は、947百万円の営業損失(前期は145百万円の損失)となりました。6)南米 売上高は、18,254百万円(前期比1.1%増)となり、営業利益は、665百万円(前期比46.2%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、37,255百万円となり、前連結会計年度に比べ6,054百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローは35,053百万円の資金増加、投資活動によるキャッシュ・フローは37,394百万円の資金減少、財務活動によるキャッシュ・フローは、6,105百万円の資金増加となりました。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)日本63,586△0.7北米114,1690.7欧州21,531△0.9アジア36,491△2.1中国51,561△5.3南米16,0083.7合計303,349△1.0(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)日本58,442△7.816,844△4.6北米132,7725.236,34420.2欧州36,085△5.89,022△1.9アジア38,404△7.68,741△15.8中国52,845△6.212,490△0.7南米19,55310.95,84828.6合計338,105△1.689,2915.5(注)金額は販売価格によっております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)日本59,253△2.7北米126,6571.1欧州36,264△2.6アジア40,049△0.5中国52,934△7.9南米18,2541.1合計333,413△1.7(注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Honda Development & Manufacturingof America, LLC63,79218.864,00119.2本田技研工業㈱33,5289.930,3849.1(注)前連結会計年度及び当連結会計年度双方について、当該割合が100分の10未満の相手先は記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。 a.繰延税金資産 繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できること等の理由で、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。マネジメントは、将来の利益計画に基づく課税所得の見積りは合理的に行われたものと考えておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 b.固定資産の減損 固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。また、国際財務報告基準を適用している海外子会社について、減損の兆候がある資産又は資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローと割引率に基づいて回収可能価額を算定しており、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。将来キャッシュ・フローは、計画策定時における合理的な情報等を基礎として策定された事業計画に基づいております。この事業計画は、各種経済予測、販売単価やコスト見込、顧客の生産計画などに関する経営者の判断に基づく仮定により影響を受け、技術革新や支援政策により大きな影響を受けるEVへの移行見込等、事業計画の前提とした条件や仮定にも不確実性が含まれているため、変更が生じた場合、将来キャッシュ・フローが減少することによって減損処理を認識する必要が生じ、翌連結会計年度の連結財務諸表において固定資産の金額に重要な影響を与える可能性があります。 c.退職給付に係る負債、退職給付に係る資産及び退職給付費用 退職給付に係る負債、退職給付に係る資産及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付に係る負債の割引率、年金資産の期待運用収益率等の仮定に基づいて算出しております。割引率は、確定給付制度債務と概ね同じ支払期日を有する優良社債の報告期間の期末日時点における市場利回りに基づいて決定し、年金資産の期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等に基づいて決定しております。マネジメントは割引率、年金資産の期待運用収益率に使用した仮定は妥当なものと考えておりますが、割引率及び期待運用収益率の変動は、将来の退職給付に係る負債、退職給付に係る資産及び退職給付費用に影響を与える可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析(資産合計) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ51,058百万円増加し、372,445百万円となりました。流動資産は、主に現金及び預金並びに受取手形及び売掛金が増加し、前連結会計年度と比べて14,075百万円増加の155,492百万円となりました。固定資産は、主に建物及び構築物並びに建設仮勘定が増加し、前連結会計年度と比べて36,982百万円増加の216,953百万円となりました。(負債合計) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末より23,972百万円増加し、133,002百万円となりました。流動負債は、主に短期借入金、1年内返済予定の長期借入金及び前受金が増加し、前連結会計年度末と比べて24,563百万円増加の101,939百万円となりました。固定負債は、主に長期借入金が減少し、前連結会計年度末と比べて590百万円減少の31,063百万円となりました。(純資産合計) 主に、利益剰余金及び為替換算調整勘定の増加により、前連結会計年度末と比べて27,085百万円増加し、239,443百万円となりました。 b.経営成績の分析 当連結会計年度の業績は、金型・設備や試作等の車種開発売上の増加や為替変動の影響があったものの、北米セグメントにおける半導体不足による減産、欧州セグメントにおける取引先に対するサイバー攻撃による生産停止、南米セグメントにおける自然災害に伴う生産停止に加え、中国・アジアセグメントにおける減産もあり、売上高は333,413百万円(前期比1.7%減)となりました。営業利益は、減収による影響やインフレによる労務費の高騰等により、15,623百万円(前期比4.6%減)となりましたが、為替差益や助成金の計上により、経常利益は18,480百万円(前期比5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,455百万円(前期比8.2%増)となりました。 受注生産台数(千台) 当連結会計年度の本田技研工業株式会社グループから受注した生産台数をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)合計3,2963,052△244△7.4日本693707142.0北米1,3991,348△51△3.7アジア347251△96△27.8中国759636△123△16.2南米981101212.6(注)上記数値は千台未満を四捨五入して表示しています。増減率は一台単位まで計算しています。 セグメントの業績は次のとおりであります。1)日本 売上高は、得意先の生産台数の増加に加え、金型・試作等の車種開発売上も増加し、75,980百万円(前期比10.2%増)となりました。営業利益は、労務費の上昇に加え、新工場の稼働が段階的に進行しているため償却費が先行したものの、増産効果や、車種開発売上の利益貢献もあり、7,356百万円(前期比29.8%増)となりました。2)北米 売上高は、主要得意先の生産台数の減少があったものの、金型・試作等の車種開発売上が増加し、127,012百万円(前期比1.0%増)となりました。営業利益は、生産効率の改善等による労務費の抑制及び諸経費の削減等に加え、車種開発売上の利益貢献もあり、5,402百万円(前期比7.5%増)となりました。3)欧州 売上高は、主要得意先の生産台数減少に加え、金型等の車種開発売上も減少し、36,582百万円(前期比2.5%減)となりました。営業利益は、減産影響に加え、労務費の高騰もあり、2,183百万円(前期比24.4%減)となりました。4)アジア 売上高は、金型・試作等の車種開発売上は増加したものの、主要得意先の減産により、40,215百万円(前期比0.1%減)となりました。営業利益は、労務費の高騰等があったものの、減価償却費等の諸経費の減少に加え、車種開発売上の利益貢献もあり、1,606百万円(前期比2.4%増)となりました。5)中国 売上高は、主要得意先の生産台数の減少により、53,171百万円(前期比7.9%減)となりました。営業損益は、減産に伴う労務費の抑制や諸経費の削減があったものの、減産による影響が大きく、947百万円の営業損失(前期は145百万円の損失)となりました。6)南米 売上高は、得意先の減産に加え、金型等の車種開発売上も減少したものの、為替影響により、18,254百万円(前期比1.1%増)となりました。営業利益は、減産影響に加え、労務費の高騰もあり、665百万円(前期比46.2%減)となりました。 c.キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ、6,054百万円増加し、37,255百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動のキャッシュ・フローは、35,053百万円の収入となりました。主な収入は、税金等調整前当期純利益19,012百万円、減価償却費18,923百万円です。前連結会計年度に対して、12,513百万円の収入増加となりました。主な要因は、棚卸資産の増加額の減少及び前受金の増加です。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動のキャッシュ・フローは、37,394百万円の支出となりました。主な支出は、有形固定資産の取得による40,201百万円です。前連結会計年度に対して、7,348百万円の支出増加となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出の増加です。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動のキャッシュ・フローは、6,105百万円の収入となりました。主な収入は、短期借入金の純増7,807百万円、長期借入れ11,828百万円です。前連結会計年度に対して、330百万円の収入増加となりました。主な要因は、借入れの増加です。 (3)資本の財源及び資金の流動性a.資本政策 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、安定的・継続的な株主還元を実施し、目標値として2031年3月期までにDOE(株主資本配当率)を3.0%とするとともに、配当性向を2025年3月期から30%以上とすることを基本方針としております。 事業活動によって得られた資金は、まず、成長投資及び研究開発費に向けられます。敏速な投資実行と危機対応を可能にする自己資本の水準を維持するため、内部留保に充てられます。 b.資金調達の状況 当社グループは、運転資金及び設備投資資金を、内部資金又は借入により資金調達することとしています。運転資金需要は、新規車種開発に伴い得意先に売却予定の金型・専用設備等の制作費用、量産部品製造のための原材料、労務費、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用などによるものです。 また、設備投資需要は、量産部品生産用汎用設備の取得や生産能力増強、あるいは新規生産拠点設立にかかる出資及び設備投資などによるものです。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。また、設備投資に関しては、将来の資金創出能力を見積もり、当該能力の範囲内で設備投資を行うことを基本としております。 短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としております。長期運転資金や設備投資資金は、金融機関からの長期借入を基本としています。2020年4月に株式会社格付投資情報センター(R&I)から信用格付「A-」を取得し、維持しております。今後、長短期の資金調達の多様化を図ってまいります。 海外子会社については、自己資金及び子会社が取引通貨、通貨の安定性等を勘案して最も適切な通貨で金融機関からの資金調達を基本としております。調達通貨の金利・為替の状況、子会社の財務状態等を勘案して、当社からの資金貸出を行うこともあります。 主要な借入先の状況(百万円)借入先前連結会計年度末当連結会計年度末増減額㈱三菱UFJ銀行24,05634,72510,669㈱三井住友銀行10,24911,204954㈱みずほ銀行5,7007,0121,312㈱埼玉りそな銀行3,7285,0611,332野村證券㈱2,000-△2,000三井住友信託銀行㈱1,1772,2291,051

事業リスク

  • 市場環境の変化による影響
    ジーテクトは世界各国で事業を展開しており、各市場の景気後退や税制変更による消費者の購買意欲の低下は、自動車販売の減少に直結し、ジーテクトの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、中国市場の景気減速や欧州での自動車販売不振は、部品需要の減少につながる可能性があります。
  • 気候変動・環境規制への対応
    世界的に温室効果ガス排出削減への意識が高まり、各国で環境規制が強化されています。ジーテクトがこれらの規制や脱炭素への要請に適切に対応できない場合、社会的評価の低下や事業機会の損失により、業績に影響が出る可能性があります。例えば、サプライチェーン全体での排出量削減が求められる中、対応が遅れると取引機会を失う可能性があります。
  • 自動車のEV化への対応
    自動車業界では、脱炭素化の流れで電気自動車(EV)への転換が進んでいます。EVは従来のガソリン車と構造が異なるため、ジーテクトがEV向け部品の開発や工場改革に遅れをとると、受注を失い業績に悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、EV化の速度が想定を下回った場合も、従来の部品生産計画に影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|6,036 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関連する事項のうち、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあることを認識しております。 なお、以下に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月24日)現在において当社グループが判断したものであります。 リスクの分類リスクの項目リスクの説明リスクの対策事業環境市場環境の変化 当社グループは、日本、北米、中国及びその他のアジア地域、南米、欧州と、世界各国において事業を展開し、現地の完成車メーカー及び関連部品メーカーに対し製品を供給しております。これらの市場における景気後退による消費の低迷や税制変更による消費者の購買意欲の低下に加え、地政学リスクの高まりや物価上昇等による消費行動の変化は、自動車の販売低下につながり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、事業展開をしている世界各国の市場の動向を注視し、設備投資の判断や適正な要員配置・経費管理等の面で迅速かつ的確な対応が取れるように努めております。気候変動・環境規制への対応 温室効果ガス排出等による温暖化の深刻な影響に対し、地球環境の保全は重要な経営課題となっております。 各国が強化する環境規制や、ステークホルダーが求める脱炭素への要請が高度化する中で、生産時(Scope1・2)に加え、サプライチェーンを含む温室効果ガス排出量(Scope3)の管理・開示及び削減の対応が適切に行えない場合、社会的評価の低下や機会損失により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、「2050年度カーボンニュートラル」を目指し、生産時(Scope1・2)における温室効果ガス排出量削減に加え、製品ライフサイクル全体(Scope1~3)での排出量低減に取り組んでおります。 特に排出量の多くを占める鋼板については、環境負荷の低い製造方法への転換の検討に加えて、リサイクル性に優れたアルミ製品の開発及び生産技術の確立に取り組んでおります。自動車のEV化等への対応 自動車業界では、脱炭素の実現に向け、内燃機関車からEVへの転換が進んでおります。 EVの普及は、新たな事業機会となる一方、車体構造の変化や部品点数の減少、さらにはソフトウェア化の進展等により、従来の部品需要や生産体制に大きな影響を与える可能性があります。 また、EVへの転換の進展度合いが地域によって異なることから、想定と異なる動力源構成の変化が当社グループの業績に影響を与える可能性もあります。 当社では、「EV関連事業の確立」を経営戦略の一つとして掲げ、研究開発費及び設備投資を重点的に実施するとともに、複数の動力源に対応可能な製品開発や、外部とのアライアンスを通じた開発体制の強化に取り組んでおります。事業運営市場ニーズに基づく技術開発 市場ニーズの把握は、技術開発リソースの配分決定にとって重要な指標となるものですが、市場ニーズの変化を予測できず、魅力ある新製品を開発できない場合や適時に提供できない場合、想定よりも需要が伸びなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、投資負担が当社グループの財政状態又は業績に影響を与える可能性があります。 国内に当社グループの研究開発・知財管理の中核拠点であるジーテクト東京ラボを置くとともに、北米(デトロイト)・欧州(ミュンヘン)に営業・技術・開発機能が一体となった営業・エンジニアリング拠点を設置しております。これらの拠点間の連携を強化することで、市場ニーズの把握に努めるとともに、欧州ESP(Engineering Service Provider)と協業して新たな技術の研究開発に取り組んでおります。新素材、新工法の普及 当社グループの取扱分野において新素材の普及が進んだ場合には、当社グループの製品と競合することとなり、業績に影響を与える可能性があります。 また、ギガキャスト等の新工法の適用領域拡大や複合材の採用の進展により、車体構造や製造方法が変化する可能性があります。 当社グループでは、従来の鋼板素材のみならず、欧州車を中心に採用が進むアルミ等の新素材の研究開発にも取り組んでおり、アルミのプレス加工については、量産技術を確立して欧州拠点にて生産を行っております。 また、ギガキャスト技術に代わる現時点の最適解として、他社との協業・共同開発の下でアルミダイキャスト技術やホットスタンプ技術を用いた大型一体化部品の製品化に向けた開発・研究と得意先への提案活動を推進しております。知的財産権 研究開発中の技術について他者が当社グループに先行して知的財産権を取得するなど、技術の権利化に劣後した場合には、製品化することができないことによる機会損失又は追加の費用の発生等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、知的財産の管理に特化した専門の部署を設置し、知財戦略に基づいた知的財産権の調査・取得・管理を行っております。 新規事業領域の知的財産の取得状況を精査するとともに、これからのビジネスの流れを先取りした知的財産権の取得に注力して取り組んでいます。人財の確保 当社グループは、世界各国において従業員を採用しておりますが、労働市場の逼迫に加え、EV・デジタル等の高度専門領域における人財確保の競争激化や、技能伝承の課題等により、必要な人財の確保・育成が困難となる可能性があります。 当社グループでは、従業員の定着を図るため、人事制度の見直し・拡充による福利厚生・従業員待遇の改善や、体力・集中力を要する現場労働の自動化(機械化)による従業員の負荷低減等の施策を積極的に推進、展開しています。また、職場診断等の実施により、職場の現状を可視化し、働きやすい職場づくりのための施策立案につなげています。 これらの取り組みを通じて、国内外の多様な人財が自ら学び、考え成長することを支援する環境作りと企業風土の醸成に努めております。リスクマネジメント体制 当社グループは、海外において積極的な事業展開を図っております。これらの国、地域においては、それぞれに様々なリスクが存在し、一様ではありません。これらのリスクに対して当社グループが適切に対処できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、当社グループ全体でのリスク管理の重要性に鑑み、当社グループが進出している国ごとにリスクマップを作成しており、これに基づいて各子会社が最優先対応リスクを選定し、対策を推進しております。対策状況については、日本本社が定期的なモニタリングを実施し、グループ全体でのリスクと対策の共有を行っております。事業運営特定の販売先への依存 当社グループは、本田技研工業株式会社が総議決権の20%以上を所有しており、同社は当社のその他の関係会社に該当しているほか、連結売上高の概ね5割強を本田技研工業株式会社及びそのグループ会社が占めております。同社グループの国内外における生産及び販売の動向、事業戦略や購買方針等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループは、本田技研工業株式会社との長期にわたる緊密な取引関係を通じ、生産及び販売の見通し、事業戦略や購買方針に関する将来の方向性を共有し、自社グループの投資・事業戦略の判断に活用しております。 また、既存の取引先以外の取引先との取引を拡大するため、価格競争力のある開発提案による営業戦略を展開しており、これによって、特定の販売先への依存リスクの低減を図っております。品質 当社グループの製品について、予期できない品質問題が発生した場合には、コストの発生や当社グループの評価に重大な影響を与え、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、関連法規を遵守し、国際的な品質管理基準に従って設計・製造を行い、品質ガバナンスを徹底することで品質向上に努めるとともに、カメラ映像や画像解析技術を活用した品質保証を進め、生産ライン内部での精度・品質検査の実現により、品質の信頼性向上に取り組んでおります。 また、DX(デジタル・トランスフォーメーション)プロジェクトを通じて、グローバルでグループの品質情報を可視化し、モニタリングすることで、予知予防による管理を目指します。さらには、新たな事業領域であるEV関連部品事業にふさわしい品質保証体制の確立にも取り組んでおります。サプライチェーン 当社グループは、主要な部品・原材料を内外のサプライヤーから調達しておりますが、自然災害や感染症の発生に加え、地政学リスクの高まり、資源価格の変動、各国の規制(人権・環境関連規制を含む)への対応等により、調達に支障が生じる可能性があります。 当社では、主要サプライヤーの操業停止リスクについて、ハザードマップを基に調査を実施して各社の災害復旧体制を把握するとともに、災害発生・感染症の拡大に伴うサプライヤーの操業停止に備えた代替先確保に取り組んでいます。 当社が金型の製作を委託する金型メーカーの中には、代替先の確保が困難な企業もありますが、金型製作のリードタイム短縮、工程分散をはかり、万一の際の物流確保などによるサプライチェーンの途絶リスクの低減・早期復旧を図っております。為替 当社グループは、国際的な事業展開の結果、本邦通貨に対する外貨の価値変動が当社グループの業績に影響します。当社グループの連結売上高の8割は海外子会社による現地生産であり、為替変動は本邦通貨への換算差額として、財政状態及び業績に影響があります。 また、海外の販売先に対し金型・治工具等の生産設備を販売するなど、一部の製品及び部品等を輸出しております。急激又は大幅な為替変動により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、製品及び部品の輸出に関して、為替予約等の手段で為替変動による影響の軽減を図っており、為替リスクに対する対策を行っております。事業運営租税 当社グループは、日本、北米、中国及びその他のアジア地域、南米、欧州と、世界各国において事業を展開しておりますが、各国の税制変更、移転価格税制、税務コンプライアンス問題等により、予期せぬ税負担の発生や、各種の訴訟対応等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、税務ポリシーを制定しております。事業活動を行うすべての国・地域において、租税に関する法令等を遵守し、適正な納税を通じ社会に貢献することを基本方針として、税務コンプライアンス意識の醸成に努めるとともに、税務当局との健全な関係構築に基づき、問題発生時には速やかに日本本社と現地子会社が連携して問題解決を図るガバナンス体制を構築しております。コンプライアンス 当社グループは国内外の広範な法令に従って事業活動を展開しており、万が一、役職員による法令等の違反があった場合には、各種の訴訟や規制当局の訴追により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、コンプライアンスオフィサーを委員長とするコンプライアンス小委員会が主導して、自己検証、コンプライアンスに関する研修、社内啓発、企業倫理改善提案内容のレビューなどを行っており、例えば不正競争防止や腐敗防止などに関するグループ共通の基本方針を策定し、従業員への周知展開を行うなど、法令及び社内規程を遵守する体制を構築しております。サイバーセキュリティ サイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、エンドポイントの増加に加え、工場設備等の制御システムを含めた広範な領域にリスクが拡大しております。また、サプライチェーンを通じた攻撃の可能性も含め、被害が発生した場合には、業務の中断や情報漏洩等により、当社グループの業績や社会的信用に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、情報セキュリティ部門を中心として、サイバーセキュリティに関するルールの見直しやIT資産・設備の管理強化を進めております。 また、日本本社を中核としたグローバル体制のもと、サイバー攻撃に対する監視・検知及び迅速な対応が可能な体制を整備しております。 さらに、従業員に対する教育・訓練を継続的に実施するとともに、インシデント発生時の対応体制を構築し、セキュリティレベルの維持・向上に努めております。感染症・自然災害、地政学リスク等感染症の発生 新たな感染症の発生・世界的な拡大への対応として、各国政府等の行動制限要請がなされること等により、世界経済や当社あるいは得意先・取引先の事業活動が停滞することで、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 当社グループでは、感染症の拡大に伴う操業停止中も支出が継続する労務費等の固定費に対して、日本本社等がグループ全体の手元流動性を確保する体制を整えております。 生産領域の自動化、工場・事務所のレイアウト見直しやリモートワーク、関係先とのオンラインの活用等により、感染リスクの低減を図っています。自然災害 当社グループは、国内外において工場を設け、プレス、溶接加工等の生産設備を活用し、現地で従業員を採用し、自動車部品の生産、販売を行っております。これらの生産、販売活動は大地震、洪水、津波、竜巻などの自然災害に影響される可能性があります。これらが発生した場合には、原材料や部品の調達、生産、販売に遅延や停止を生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、リスクマネジメントオフィサーを委員長とするリスクマネジメント小委員会が主導して、従業員の安全確保を最優先として、リスクの把握・対策の実施・被害の最小化に向けた取り組みを継続的に行っています。具体的には、拠点ごとの自然災害の被害想定と、想定に基づく初動対応体制の整備、復旧計画の検討を通じ有事への備えをしております。地政学リスク 当社グループが進出する国・地域において、政情不安、国家間の政治的緊張、戦争・紛争等の地政学リスクが発生した場合、サプライチェーンの混乱や事業活動の制限が生じる可能性があります。また、経済安全保障の観点から各国で規制や政策が強化されることにより、事業運営に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、グループ間で各国地政学リスクの共有を強化する一方で、各地域の調達等の面での自律化を進め、収益面でのバランスも図ってまいります。

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