事業の概要
- 多角的な機械製造芝浦機械グループは、射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機といったプラスチックや金属加工に使う機械、そして金属を削る工作機械、産業用ロボット、電子制御装置など、幅広い種類の生産設備を製造・販売しています。これらの機械は、自動車部品や家電製品など、様々な製品を作る工場で使われるため、製造業の基盤を支えるビジネスモデルと言えます。
- グローバルな事業展開日本国内だけでなく、中国、タイ、インド、シンガポール、アメリカなど世界各地に子会社や関連会社を持ち、製造から販売、据付、修理、メンテナンスサービス、補修部品の供給までを一貫して行っています。これにより、各地域の顧客ニーズに合わせたきめ細やかなサービスを提供し、国際的な市場で収益を上げています。
- サービスと部品供給機械本体の販売だけでなく、据付、修理、メンテナンスサービス、そして補修部品の供給も重要な収益源です。機械は一度導入されると長期間使用されるため、これらのアフターサービスは安定した収益をもたらし、顧客との長期的な関係構築にも貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 成形機事業プラスチック製品を作る射出成形機や押出成形機、金属製品を作るダイカストマシンを製造・販売しています。この事業は芝浦機械グループの主力であり、売上高1371.13億円、営業利益141.48億円と、最も大きな収益を上げています。国内外の子会社が製造、販売、メンテナンスサービス、部品供給までを担い、グローバルに展開しています。
- 工作機械事業金属などを高精度に加工する工作機械を製造・販売しています。この事業は売上高213.08億円、営業利益5.85億円で、成形機事業に次ぐ規模です。日本国内だけでなく、海外の子会社も販売やメンテナンスサービスを提供しており、幅広い産業の生産活動を支える重要な役割を担っています。
- 制御機械事業工場での自動化に欠かせない産業用ロボットや、機械を動かすための電子制御装置(サーボモータ、CNC装置など)を製造・販売しています。この事業は売上高81.12億円、営業利益1.08億円で、比較的小規模ながらも、生産の効率化や省力化に貢献する技術を提供しています。子会社もこの分野でシステム設計や製造を行っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MoldingMachineryReportableSegment | 事業 | 1,371 | 141 | 10.3% |
| MachineToolsReportableSegment | 事業 | 213 | 6 | 2.7% |
| ControlSystemsReportableSegment | 事業 | 81 | 1 | 1.3% |
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3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社28社で構成されており、射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機、工作機械、精密加工機、産業用ロボット、電子制御装置などの製造・販売並びに各事業に関連する部品の供給及びサービス等の事業活動を展開しております。各事業における当社及び主な関係会社の位置付け等は、次のとおりであります。次の3部門は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (成形機)射出成形機、押出成形機当社が製造・販売するほか、子会社芝浦機械エンジニアリング㈱は、射出成形機の販売・据付・修理・メンテナンスサービスを行うとともに、補修部品を販売しております。㈱ファンクショナル・フルイッドは、射出成形機の付帯装置を製造・販売をしております。SHIBAURA MACHINE EMEA GmbHは欧州における射出成形機の統括会社であります。SHIBAURA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE (ANHUI) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE INDIA PRIVATE LIMITED、SHIBAURA MACHINE LWB GmbHは、射出成形機の製造・販売をしております。SHANGHAI SHIBAURA MACHINE CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE(THAILAND) CO.,LTD.は、射出成形機、押出成形機の販売・メンテナンスサービスを行っております。SHIBAURA MACHINE (SHENZHEN) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE SINGAPORE PTE.LTD.、PT. SHIBAURA MACHINE INDONESIA、SHIBAURA MACHINE VIETNAM COMPANY LIMITED、SHIBAURA MACHINE COMPANY,AMERICAは、射出成形機の販売・メンテナンスサービスを行っております。ダイカストマシン当社が製造・販売するほか、子会社芝浦機械エンジニアリング㈱は、ダイカストマシンの販売・据付・修理・メンテナンスサービスを行うとともに、補修部品を販売しております。㈱ファンクショナル・フルイッドは、ダイカストマシンの付帯装置を製造・販売をしております。SHIBAURA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.は、ダイカストマシンを製造・販売しております。SHANGHAI SHIBAURA MACHINE CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE (SHENZHEN) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE INDIA PRIVATE LIMITED、SHIBAURA MACHINE(THAILAND) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE SINGAPORE PTE.LTD.、PT. SHIBAURA MACHINE INDONESIA、SHIBAURA MACHINE VIETNAM COMPANY LIMITED、SHIBAURA MACHINE COMPANY,AMERICAは、ダイカストマシンの販売・メンテナンスサービスを行っております。 (工作機械)工作機械当社が製造・販売するほか、子会社芝浦機械エンジニアリング㈱は、工作機械の販売・据付・修理・メンテナンスサービスを行うとともに、補修部品を販売しております。SHANGHAI SHIBAURA MACHINE CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE INDIA PRIVATE LIMITED、SHIBAURA MACHINE (THAILAND) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE SINGAPORE PTE.LTD.、SHIBAURA MACHINE COMPANY,AMERICAは、工作機械の販売・メンテナンスサービスを行っております。 (制御機械)産業用ロボット、電子制御装置当社及び子会社東栄電機㈱は、産業用ロボット・サーボモータ・CNC装置等を製造・販売しております。テクノリンク㈱は、合理化、省力化システムの企画・設計・製造並びに販売を行っております。SHIBAURA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.は、産業用ロボットを製造・販売しております。SHANGHAI SHIBAURA MACHINE CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE VIETNAM COMPANY LIMITEDは、産業用ロボットの販売・メンテナンスサービスを行っております。 (その他)その他子会社芝浦産業㈱は、当社の福利厚生事業・当社への用度品納入等を、芝浦セムテック㈱は、下水道関連のユーザー等に計測機器を販売しております。 以上の企業集団等についてその取引関係を図示すると、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 同業との間で品質、価格、サービス等において競合が生じているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 射出成形機、ダイカストマシン、工作機械、精密加工機、産業用ロボット、電子制御装置などの製造・販売には高度な技術が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
会社が挙げる主要リスク:期末経営成績の変動 / 競合等の影響 / 海外依存リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
特定のブランド力や特許による明確な無形資産の優位性は限定的。工作機械業界全体として技術革新は重要だが、個別の企業が突出したIPで長期的な独占的優位を築くのは難しい。一部、長年の実績による信頼性は存在する。
スイッチングコスト★★☆☆☆
工作機械は導入に多額の初期投資とオペレーターの習熟が必要であり、一度導入すると他社製品への切り替えには一定のコストと手間がかかる。しかし、技術進化や顧客の要求変化により、切り替えのハードルは低下する可能性もある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
工作機械の製造・販売事業において、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に存在しない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウやサプライヤーとの関係性により、一定のコスト競争力はあると考えられる。しかし、グローバルな競合と比較して、構造的な圧倒的コスト優位を確立しているとは言えない。為替変動の影響も受ける。
規模の経済★★★☆☆
工作機械業界は比較的多数のプレイヤーが存在するが、芝浦機械は国内有数のメーカーであり、一定の生産規模と販売網を持つ。グローバル市場でも一定のシェアを確保しており、業界規模に対して最適な少数寡占の一角を担っていると言える。
- 幅広い製品ラインナップ射出成形機、ダイカストマシン、押出成形機、工作機械、産業用ロボット、電子制御装置など、多岐にわたる生産財を提供しており、顧客は様々な製造ニーズに対して芝浦機械グループから最適なソリューションを得ることができます。これにより、特定の産業や製品に依存しすぎない安定した事業基盤を築いています。
- グローバルな製造・販売・サービス網日本、中国、タイ、インド、アメリカなど世界各地に製造・販売・サービス拠点を展開しており、地域ごとの需要に迅速に対応できる体制を構築しています。これにより、海外売上高が全体の77.1%を占めるなど、国際市場での競争力を高め、多様な顧客に製品とサービスを提供できる強みを持っています。
- 一貫した顧客サポート体制製品の製造・販売だけでなく、据付、修理、メンテナンスサービス、補修部品の供給までを一貫して提供しています。これにより、顧客は機械の導入から運用、保守までを安心して任せることができ、高い顧客満足度と長期的な信頼関係を築くことで、安定したビジネスにつながっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「わたしたちは、世界中でお客様の価値最大化に貢献していきます。」という企業理念のもと、実際に事業活動を展開していくにあたって、法令を遵守し社会規範・企業倫理に従って行動するという観点から、具体的「行動基準」を定め、当社グループ共通の尺度として周知徹底を図っております。また、地球環境保全、社会貢献、人権尊重等について企業としての社会的責任を果たすとともに、CS(顧客満足)を基盤として企業価値の最大化を図り、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「中計2026」は、攻めと守りのメリハリの効いた戦略推進による高収益企業へのステップアップを図り、2030年度に「売上高3,000億円企業」へ向けたマイルストーンとして、2027年3月期までに「定常的に売上高2,000億円を出せる企業」を目指してまいりました。しかしながら、EVシフトの遅延、米国関税政策などの影響により、自動車産業を中心に設備投資の様子見及び延期が見られました。その結果、2027年3月期の売上につながる受注残の形成ができず、「中計2026」の目標達成を先延ばしせざるを得なくなりました。これに対しては、「『中計2026』26年度緊急対応について」(2025年11月19日付)にて公表した施策を推進してまいります。 ① 「中計2026」の進捗・成果 「中計2026」の2年目となる2026年3月期までに、以下の施策を実施いたしました。成長著しいインド市場においてシェアを伸ばすため、インド工場に新工場を増設し、油圧式射出成形機の増産と電動式射出成形機の生産を開始いたしました。さらに販売拡大に繋げるためテクニカルセンターを開設いたしました。射出成形機の中国市場において原価低減と競争力強化を図るため、中国国内のパートナー企業へOEM委託する体制への移行を進めました。また、経営効率の向上を目的に新たに中国安徽省に製造現地法人を設立した一方、中国上海市の既存製造現地法人は閉鎖いたします。欧州市場の再進出の足掛かりとして、ドイツの竪型射出成形機メーカーであるLWB Steinl GmbH(現SHIBAURA MACHINE LWB GmbH)を買収いたしました。自動車業界におけるギガキャストの動きへ対応し、現在開発中の低圧鋳造技術に加え、超大型ダイカストマシンに参入し、世界最大級の型締力12,000tの超大型ダイカストマシンを受注いたしました。次世代電池市場において将来需要の拡大が見込まれるドライ電極市場への参入や、更にその技術を活用した全固体電池への展開も見据え、AM Batteries Inc.へ出資いたしました。超精密加工機の北米での拡販に向けた、営業・サービス人員の増員及び市場調査を行い、ターゲットドメインを選定いたしました。日本国内においては生産に寄与しない土地を売却するなど、資産効率向上に資する施策にも努めてまいりました。 ② 対処すべき課題当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「中計2026」の目標は未達となる見込みですが、その乖離幅を埋めるべく「26年度緊急対応」を進めております。足元の世界経済は、地政学リスクの高まりから、設備投資に慎重な姿勢が見られることに加え、原油や部材の調達難、価格高騰懸念の高まりなど、一層の不透明感が漂う経済環境ではありますが、引き続き「中計2026」で取り組んでいる戦略・施策の実行と成果刈り取りのスピードを速めてまいります。射出成形機は、市場拡大が見込まれるインドにおいて、増産によるインド国内の需要の取り込みと、原価低減による利益改善を図るとともに、中東・アフリカ・欧米・東南アジア等への輸出に注力。欧州においては、買収したドイツのSHIBAURA MACHINE LWB GmbHを足掛かりとして、容器・医療のドメインを中心に、クロスセルとインド工場からの部材調達による原価低減などのシナジー効果で、販売を拡大してまいります。中国においては、OEM生産と原価低減により販売の拡大と収益性の向上を図ります。押出成形機は、再生可能エネルギー用及びデータセンター用のエネルギー貯蔵システムの電池需要の取り込み、また、リチウムイオン電池から将来置き換わるとされる次世代電池に対応する技術・製品の開発に注力してまいります。超精密加工機は、データセンター増設を背景としたコネクタ用金型向けの需要、中国以外の新たな市場開拓を進め自動車・光通信・医療・プレス金型のドメインをターゲットとした欧米における需要を取り込んでまいります。ダイカストマシンは、ギガキャストに対応し、引き続き低圧鋳造技術の開発や超大型ダイカストマシン6,000~12,000t級に加え4,500t級のラインアップ化を進めてまいります。工作機械は、需要の高まりが想定される建設機械・マイニングなどのエネルギー関連、航空・宇宙、造船、防衛産業などのドメインに注力してまいります。サービス事業の強化、生産年齢人口の減少を背景とした顧客からの生産工程の自動化ニーズに対応するためのシステムエンジニアリング装置販売等により、利益率の改善を図ってまいります。今後製造業が直面する「メガトレンド」に卓越した技術力で応え、社会的課題の解決と企業価値向上の両立を目指すため、エネルギー関連と生産性の向上を軸として事業ポートフォリオを設定することで、目指すポートフォリオに向けた技術開発を推進し、常に顧客に寄り添いニーズに合った商品を創出、提供し続けてまいります。生産効率と生産能力向上に向けた沼津工場の再編、新装置開発と販売促進に対応する押出成形機テクニカルセンターの建設、環境対応に向けた再生可能エネルギー等への投資、全社基幹システム(ERP)の更新、DX戦略の推進に加え、M&A/アライアンスなどを活用し、当社グループの企業価値向上に向けた投資を推進してまいります。 引き続き、法令遵守、ISO9001、14001をベースとした品質・環境管理の徹底、事業ポートフォリオ変革と連携した人材戦略、社会貢献への積極的な取り組みなど、ESG経営の推進により持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指してまいります。 (3) 次期の見通し今後の経済環境は、地政学リスクの高まりから、設備投資に慎重な姿勢が見られることに加え、原油や部材の調達難、価格高騰懸念の高まりなど、先行き不透明な状況が続くものと考えられます。このような状況のもと、「『中計2026』26年度緊急対応について」(2025年11月19日付)にて公表した施策を推進し、成果刈り取りのスピードを速めてまいります2027年3月期の見通しについては、売上高1,370億円、営業利益42億円、経常利益31億円、親会社株主に帰属する当期純利益20億円を予想しています。なお、通期見通しにあたっての為替レートは、1米ドル=150円を前提としています。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「わたしたちは、世界中でお客様の価値最大化に貢献していきます。」という企業理念のもと、実際に事業活動を展開していくにあたって、法令を遵守し社会規範・企業倫理に従って行動するという観点から、具体的「行動基準」を定め、当社グループ共通の尺度として周知徹底を図っております。また、地球環境保全、社会貢献、人権尊重等について企業としての社会的責任を果たすとともに、CS(顧客満足)を基盤として企業価値の最大化を図り、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「中計2026」は、攻めと守りのメリハリの効いた戦略推進による高収益企業へのステップアップを図り、2030年度に「売上高3,000億円企業」へ向けたマイルストーンとして、2027年3月期までに「定常的に売上高2,000億円を出せる企業」を目指してまいりました。しかしながら、EVシフトの遅延、米国関税政策などの影響により、自動車産業を中心に設備投資の様子見及び延期が見られました。その結果、2027年3月期の売上につながる受注残の形成ができず、「中計2026」の目標達成を先延ばしせざるを得なくなりました。これに対しては、「『中計2026』26年度緊急対応について」(2025年11月19日付)にて公表した施策を推進してまいります。 ① 「中計2026」の進捗・成果 「中計2026」の2年目となる2026年3月期までに、以下の施策を実施いたしました。成長著しいインド市場においてシェアを伸ばすため、インド工場に新工場を増設し、油圧式射出成形機の増産と電動式射出成形機の生産を開始いたしました。さらに販売拡大に繋げるためテクニカルセンターを開設いたしました。射出成形機の中国市場において原価低減と競争力強化を図るため、中国国内のパートナー企業へOEM委託する体制への移行を進めました。また、経営効率の向上を目的に新たに中国安徽省に製造現地法人を設立した一方、中国上海市の既存製造現地法人は閉鎖いたします。欧州市場の再進出の足掛かりとして、ドイツの竪型射出成形機メーカーであるLWB Steinl GmbH(現SHIBAURA MACHINE LWB GmbH)を買収いたしました。自動車業界におけるギガキャストの動きへ対応し、現在開発中の低圧鋳造技術に加え、超大型ダイカストマシンに参入し、世界最大級の型締力12,000tの超大型ダイカストマシンを受注いたしました。次世代電池市場において将来需要の拡大が見込まれるドライ電極市場への参入や、更にその技術を活用した全固体電池への展開も見据え、AM Batteries Inc.へ出資いたしました。超精密加工機の北米での拡販に向けた、営業・サービス人員の増員及び市場調査を行い、ターゲットドメインを選定いたしました。日本国内においては生産に寄与しない土地を売却するなど、資産効率向上に資する施策にも努めてまいりました。 ② 対処すべき課題当社グループは、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「中計2026」の目標は未達となる見込みですが、その乖離幅を埋めるべく「26年度緊急対応」を進めております。足元の世界経済は、地政学リスクの高まりから、設備投資に慎重な姿勢が見られることに加え、原油や部材の調達難、価格高騰懸念の高まりなど、一層の不透明感が漂う経済環境ではありますが、引き続き「中計2026」で取り組んでいる戦略・施策の実行と成果刈り取りのスピードを速めてまいります。射出成形機は、市場拡大が見込まれるインドにおいて、増産によるインド国内の需要の取り込みと、原価低減による利益改善を図るとともに、中東・アフリカ・欧米・東南アジア等への輸出に注力。欧州においては、買収したドイツのSHIBAURA MACHINE LWB GmbHを足掛かりとして、容器・医療のドメインを中心に、クロスセルとインド工場からの部材調達による原価低減などのシナジー効果で、販売を拡大してまいります。中国においては、OEM生産と原価低減により販売の拡大と収益性の向上を図ります。押出成形機は、再生可能エネルギー用及びデータセンター用のエネルギー貯蔵システムの電池需要の取り込み、また、リチウムイオン電池から将来置き換わるとされる次世代電池に対応する技術・製品の開発に注力してまいります。超精密加工機は、データセンター増設を背景としたコネクタ用金型向けの需要、中国以外の新たな市場開拓を進め自動車・光通信・医療・プレス金型のドメインをターゲットとした欧米における需要を取り込んでまいります。ダイカストマシンは、ギガキャストに対応し、引き続き低圧鋳造技術の開発や超大型ダイカストマシン6,000~12,000t級に加え4,500t級のラインアップ化を進めてまいります。工作機械は、需要の高まりが想定される建設機械・マイニングなどのエネルギー関連、航空・宇宙、造船、防衛産業などのドメインに注力してまいります。サービス事業の強化、生産年齢人口の減少を背景とした顧客からの生産工程の自動化ニーズに対応するためのシステムエンジニアリング装置販売等により、利益率の改善を図ってまいります。今後製造業が直面する「メガトレンド」に卓越した技術力で応え、社会的課題の解決と企業価値向上の両立を目指すため、エネルギー関連と生産性の向上を軸として事業ポートフォリオを設定することで、目指すポートフォリオに向けた技術開発を推進し、常に顧客に寄り添いニーズに合った商品を創出、提供し続けてまいります。生産効率と生産能力向上に向けた沼津工場の再編、新装置開発と販売促進に対応する押出成形機テクニカルセンターの建設、環境対応に向けた再生可能エネルギー等への投資、全社基幹システム(ERP)の更新、DX戦略の推進に加え、M&A/アライアンスなどを活用し、当社グループの企業価値向上に向けた投資を推進してまいります。 引き続き、法令遵守、ISO9001、14001をベースとした品質・環境管理の徹底、事業ポートフォリオ変革と連携した人材戦略、社会貢献への積極的な取り組みなど、ESG経営の推進により持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指してまいります。 (3) 次期の見通し今後の経済環境は、地政学リスクの高まりから、設備投資に慎重な姿勢が見られることに加え、原油や部材の調達難、価格高騰懸念の高まりなど、先行き不透明な状況が続くものと考えられます。このような状況のもと、「『中計2026』26年度緊急対応について」(2025年11月19日付)にて公表した施策を推進し、成果刈り取りのスピードを速めてまいります2027年3月期の見通しについては、売上高1,370億円、営業利益42億円、経常利益31億円、親会社株主に帰属する当期純利益20億円を予想しています。なお、通期見通しにあたっての為替レートは、1米ドル=150円を前提としています。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、米国の通商政策やウクライナ情勢の懸念継続に加え、イラン情勢の緊迫化による地政学リスクの高まりなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。当社グループを取り巻く経済環境においても、米国の通商政策やイラン情勢の緊迫化などの影響により、自動車市場を中心に設備投資の様子見が継続するなど厳しい状況で推移いたしました。このような経済環境のもとで、当社グループは中期経営計画「中計2026」(2025年3月期~2027年3月期)で掲げている事業ポートフォリオの組み替え、顧客の生産性向上に寄与するシステムエンジニアリング装置販売・直販への軸足シフト、事業ポートフォリオ組み替えにリンクした人材戦略、ESG経営の推進等の基本方針に基づき諸施策を遂行しておりますが、「『中計2026』26年度緊急対応について」(2025年11月19日付)にて公表のとおり「中計2026」は事業環境の大幅な変化により、2027年3月期の目標は未達となる見込みです。「26年度緊急対応」を策定し2027年3月期の業績にも寄与するよう施策を推進しております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ261億3千1百万円減少し、1,734億7千6百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ275億1百万円減少し、549億3千5百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ13億6千9百万円増加し、1,185億4千1百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の前連結会計年度比における受注高は工作機械セグメントを中心に全セグメントで増加し、1,191億5千6百万円(前連結会計年度比11.0%増、海外比率63.1%)となりました。売上高は射出成形機、工作機械、超精密加工機が増加しましたが、中国におけるリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置の減少により、1,328億1千5百万円(前連結会計年度比21.0%減、海外比率69.7%)となりました。損益については、規模減少による減益などにより、営業利益は43億6千7百万円(前連結会計年度比69.0%減)、経常利益は50億2百万円(前連結会計年度比64.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に計上した固定資産売却益の反動減、2025年11月28日に持分取得し連結子会社化したSHIBAURA MACHINE LWB GmbHののれんの減損損失などにより、10億2千8百万円(前連結会計年度比91.8%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (成形機事業)射出成形機においては、販売は国内、北米、東南アジア、欧州で増加いたしました。受注は自動車市場の停滞や設備投資の様子見継続の影響もあり、国内、インドで減少いたしました。ダイカストマシンにおいては、自動車向けが、販売は北米、東南アジアで増加したものの、国内、中国で減少、受注は北米、インド、中国で増加したものの、国内、東南アジアで減少いたしました。押出成形機においては、中国におけるリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置が、販売は減少、受注は増加いたしました。この結果、成形機事業全体の受注高は753億5千3百万円(前連結会計年度比0.2%増、海外比率73.3%)、売上高は988億5千4百万円(前連結会計年度比27.9%減、海外比率80.0%)、営業利益は27億3千9百万円(前連結会計年度比80.6%減)となりました。 (工作機械事業)工作機械においては、販売は国内における産業機械等及びインドにおけるエネルギー向けが増加いたしました。受注は北米におけるエネルギー、航空・宇宙及び中国における風力発電向けが増加いたしました。超精密加工機においては、販売及び受注はAI普及拡大による大型サーバー需要に伴い、中国における光通信向けが増加いたしました。また、販売は中国における自動車向け、国内における半導体向けも増加いたしました。この結果、工作機械事業全体の受注高は349億4千6百万円(前連結会計年度比44.9%増、海外比率55.8%)、売上高は252億7千8百万円(前連結会計年度比18.6%増、海外比率51.7%)、営業利益は20億6千6百万円(前連結会計年度比3.5倍)となりました。 (制御機械事業)制御機械においては、国内における電子制御装置が、販売は減少、受注は増加いたしました。この結果、制御機械事業全体の受注高は68億1千3百万円(前連結会計年度比6.2%増、海外比率6.5%)、売上高は65億1百万円(前連結会計年度比19.9%減、海外比率7.0%)、営業損失は4億8千8百万円(前連結会計年度は営業利益1億8百万円)となりました。 (その他の事業)その他の事業全体の受注高は20億4千3百万円(前連結会計年度比27.2%増、海外比率0.3%)、売上高は21億8千2百万円(前連結会計年度比31.8%増、海外比率0.6%)、営業利益は2千4百万円(前連結会計年度は営業損失7億2千5百万円)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ116億2千1百万円減少し、427億2千万円となりました。なお、当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は、86億6千1百万円の減少になりました。これは主として、棚卸資産の減少による収入139億5千8百万円、税金等調整前当期純利益の増加による収入35億5千4百万円があったものの、契約負債の減少による支出262億5千1百万円等があったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は、16億1千8百万円の減少になりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出24億9千9百万円等があったことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金は、35億8百万円の減少になりました。これは主として、配当金の支払額33億9百万円等があったことによります。 なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりであります。 2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)44.158.768.3時価ベースの自己資本比率(%)34.642.451.3キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.20.4-インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)76.1283.1- (注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い5.2026年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」および「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)成形機(百万円)61,418△23.8工作機械(百万円)14,258△11.0制御機械(百万円)12,421△16.6報告セグメント計(百万円)88,098△21.0その他(百万円)1,371123.7合計(百万円)89,469△20.2 (注) 1.金額は、販売価格によっております。2.生産高の実績については、製品の製造を行っている当社、東栄電機㈱、テクノリンク㈱、㈱ファンクショナル・フルイッド、SHIBAURA MACHINE (SHANGHAI) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD.、SHIBAURA MACHINE INDIA PRIVATE LIMITEDの連結生産高の実績となっております。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績及び連結会計年度末受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)受注残高(百万円)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)当連結会計年度(2026年3月31日現在)前年同期比(%)成形機75,3530.261,528△26.9工作機械34,94644.931,30244.7制御機械6,8136.23,4569.9報告セグメント計117,11310.896,287△11.7その他2,04327.2352△28.3合計119,15611.096,640△11.7 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)成形機(百万円)98,854△27.9工作機械(百万円)25,27818.6制御機械(百万円)6,501△19.9報告セグメント計(百万円)130,633△21.6その他(百万円)2,18231.8合計(百万円)132,815△21.0 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)SINOMA LITHIUM BATTERY SEPARATOR (PINGXIANG) CO.,LTD.22,79913.6--HEFEI GELLEC NEW ENERGY CO.,LTD.19,04011.3--Chongqing Shenpeng Industrial Development Co., Ltd.--17,53613.2 (注) 当連結会計年度のSINOMA LITHIUM BATTERY SEPARATOR (PINGXIANG) CO.,LTD.及びHEFEI GELLEC NEW ENERGY CO.,LTD.に対する販売実績及び前連結会計年度のChongqing Shenpeng Industrial Development Co., Ltd.に対する販売実績は、総販売実績の10%未満であるため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度は「中計2026」の2年目にあたり、事業ポートフォリオの組み替え、顧客の生産性向上に寄与するシステムエンジニアリング装置販売・直販への軸足シフト、事業ポートフォリオ組み替えにリンクした人材戦略、ESG経営の推進等に取り組んでまいりました。「中計2026」の詳細については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標及び対処すべき課題」を参照ください。 b.経営成績等1)財政状態(資産)当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ261億3千1百万円減少し、1,734億7千6百万円となりました。減少の主な内訳は、商品及び製品が216億1千8百万円減少したこと等によります。(負債)負債は、前連結会計年度末に比べ275億1百万円減少し、549億3千5百万円となりました。減少の主な内訳は、契約負債が258億9千5百万円減少したこと等によります。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べ13億6千9百万円増加し、1,185億4千1百万円となりました。増加の主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益10億2千8百万円の計上があったこと等によります。この結果、D/Eレシオは9.1%(前連結会計年度末は8.6%)、自己資本比率は68.3%(前連結会計年度末は58.7%)となりました。 2)経営成績(売上高)射出成形機、工作機械、超精密加工機が増加しましたが、中国におけるリチウムイオン電池向けセパレータフィルム製造装置の減少により、1,328億1千5百万円(前連結会計年度比21.0%減)となりました。(営業利益)営業利益は、売上規模の減少等により、43億6千7百万円(前連結会計年度比69.0%減)となりました。(経常利益)営業外損益は、受取利息の計上等により、前連結会計年度に比べ6億4千4百万円の利益(純額)が増加し、6億3千4百万円の利益(純額)となりました。この結果、経常利益は50億2百万円(前連結会計年度比64.5%減)となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益)特別損益は、前連結会計年度に計上した固定資産売却益の反動減、減損損失の計上などにより、前連結会計年度に比べ52億6千6百万円の利益(純額)が減少し、14億4千8百万円の損失(純額)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は35億5千4百万円(前連結会計年度比80.1%減)となりました。税金費用は法人税等合計25億2千5百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は10億2千8百万円(前連結会計年度比91.8%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 資金需要当社グループの事業活動における資金需要の主なものは運転資金需要、設備投資及びM&Aを含む投資資金需要であります。運転資金需要については、生産活動に必要な材料費・人件費及び経費等、受注獲得に向けた引合費用等の販売費、商品力強化及び新商品の開発に資する研究開発費が主な内容であります。投資資金需要については、事業規模拡大及び生産性向上を目的とした有形・無形固定資産投資、既存設備の維持・改修に係る修繕費、適切なM&A・アライアンスの実行に要する資金などが主な内容であります。 財務政策当社グループは、運転資金投入、投資資金投入ともに営業キャッシュ・フローを源泉としつつ、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保する施策として、有利子負債による資金調達を実施しております。当連結会計年度末における当社グループの有利子負債残高は107億9千2百万円となりました。金融機関には十分な借入枠を有しており、当社グループの事業規模の維持拡大に向けた運転資金及び投資資金の調達は今後も可能であると考えております。また、国内金融機関において100億円のコミットメントラインを設定しており、手元流動性の補完にも機動的に対応が可能となっております。今後も売上債権、棚卸資産の回転期間短縮や固定資産の稼働率向上を通じて資産効率の改善を図るとともに、大規模な設備投資、M&Aなどに向けた長期資金の調達については、中期経営計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断していくこととしております。 ③重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社グループは、事業活動によって経常的に創出される付加価値の最大化及び株主資本の有効活用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「売上高」、「売上高営業利益率(ROS)」、「自己資本利益率(ROE)」及び「配当性向」を重点指標として位置付けております。当連結会計年度における「売上高」は1,328億1千5百万円(前連結会計年度比21.0%減)、「売上高営業利益率(ROS)」は3.3%(前連結会計年度比5.1ポイント減少)、「自己資本利益率(ROE)」は0.9%(前連結会計年度比10.1ポイント減少)、「配当性向」は321.8%(前連結会計年度比295.4ポイント増加)となりました。引き続きこれらの指標の継続的な改善に向け、取り組んでまいります。
事業リスク
- 期末業績の変動リスク生産財という事業の性質上、売上や利益が会計年度の終わりに集中する傾向があります。そのため、もし期末に予定していた売上や利益の一部が翌期にずれ込んでしまうと、その期の業績に大きな影響が出る可能性があります。
- 激しい競争と需要変動射出成形機や工作機械などの分野では、品質、価格、サービス面で同業他社との競争が常に存在します。もし市場全体の需要が低下したり、供給過剰になったりして販売競争が激しくなると、会社の売上や利益が減少する可能性があります。
- 高い海外依存度と地政学リスク海外売上高が全体の77.1%と非常に高いため、世界各地の政治・経済情勢の変化、貿易規制、為替レートの変動、さらには国際物流の混乱(海上運賃の上昇や船舶確保の困難)などが、会社の業績に直接的な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であり、これらのリスク管理体制等については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。 (1) 期末経営成績の変動について当社グループは、扱う商品が生産財という事業の特性から、売上高、営業損益が期末に偏る傾向があります。従って、売上高及び利益の一部が翌期にずれ込んだ場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 競合等の影響について当社グループは、射出成形機、工作機械などの生産財を製造・販売していますが、同業との間に、品質、価格、サービス等において競合が生じています。今後、需要の低下または過剰供給が生じ販売競争が激化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 海外依存リスクについて当社グループの海外売上高は全体の69.7%を占めておりますので、世界各地域の政治、経済、社会情勢の変化や各種規制、為替レートの変動、その他突発的な外部要因などが、業績に影響を与える可能性があります。また、国際的な海上物流における需給バランス等により、海上運賃上昇、船舶確保のリスクが発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (4) 半導体、電気品、部材等の調達品の納入遅延、価格上昇について当社グループの製品に使用される半導体、電気品、部材等の調達品は国際的な需給バランス・エネルギー価格・為替等の影響により納入遅延、価格上昇のリスクが発生いたします。調達品については複数調達リソースの確保、代替調達品の使用等を行いリスクの軽減を図っていますが、製品の一部には受注から生産、売上までの期間が長いことから、見積原価の変動により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5) 金利変動リスクについて当社グループは、事業資金の一部を金融機関から借入金として調達しております。当社グループとしては、中期経営計画に則り、財務体質の強化に注力する方針でありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (6) 退職給付債務について当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づき算出されています。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率や運用利回りに変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 (7) 自然災害、感染症の流行、紛争及びテロ等による影響について当社グループは、グローバルに事業を展開しており、多くの国に製造・販売拠点を設けております。それらの地域において、大地震・水害等の自然災害、感染症の流行、紛争及びテロ等が発生した場合、調達品の確保を含め当社グループの生産、業績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。 (8) 情報セキュリティについて当社グループは、事業活動において機密情報として、個人情報、営業情報を保有しております。これら各種情報の取扱いには細心の注意を払っており、サイバー攻撃等による情報への不正なアクセス、改ざん、漏洩、紛失等を防ぐために、管理体制及び取扱規則を定めるとともに外部専門機関の助言を得るなど、適切な措置を講じています。情報漏洩等が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を与える可能性があります。