事業の概要
- 工作機械事業高松機械工業の主要な稼ぎ頭は、金属を加工する機械であるCNC旋盤などの工作機械の製造・販売・メンテナンスです。特に自動車関連業界向けの製品が多く、国内外の工場に供給することで収益を得ています。この事業は同社の売上の大部分を占める基幹事業です。
- IT関連製造装置事業半導体やIT関連製品の製造に使われる装置を製造・販売しています。この分野は技術革新が速く、需要の変動も大きいですが、今後の成長が期待される領域として位置づけられています。特定の顧客や技術に特化することで収益を上げています。
- 自動車部品加工事業自社で自動車部品の加工も行っています。これは、工作機械の顧客である自動車関連業界との関係を深めることや、自社の工作機械の性能を示すデモンストレーション的な意味合いも持ちます。比較的小規模ながらも、安定した収益源の一つとなっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 工作機械事業CNC旋盤などの工作機械の製造、販売、サービス・メンテナンスが主な内容です。売上高は123.27億円で、同社の事業の中で最も大きく、主力事業です。しかし、営業利益は-2億円と赤字であり、収益性の改善が課題となっています。国内外の子会社を通じてグローバルに展開しています。
- IT関連製造装置事業IT関連製造装置の製造を担っています。売上高は13.83億円で、営業利益は0.31億円と黒字を確保しています。この事業は、今後の成長が期待される分野であり、同社の新たな収益柱として育成されています。半導体関連市場の動向に影響を受けやすい特性があります。
- 自動車部品加工事業自動車部品の加工を行っています。売上高は1.82億円と最も小規模ですが、営業利益は0.08億円と黒字です。この事業は、同社の工作機械の性能を示す役割も持ち、自動車産業との連携を深める上で重要な位置づけにあります。安定した収益貢献を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MachineTools | 事業 | 123 | -2 | -1.6% |
| ITRelatedManufacturingEquipment | 事業 | 14 | 0 | 2.2% |
| AutomobileCarPartsProcessing | 事業 | 2 | 0 | 4.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社、子会社8社及び関連会社2社で構成されており、主な事業として、工作機械及び同周辺装置等の製造、販売、サービス・メンテナンス、IT関連製造装置の製造及び自動車部品の加工等を営んでおります。事業内容と当社及び関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。 セグメントの名称主要な事業内容会社名工作機械事業CNC旋盤等の製造、販売及びサービス・メンテナンス部品、コレットチャック等の製造、販売 当社TAKAMATSU MACHINERY U.S.A., INC.TAKAMATSU MACHINERY (THAILAND) CO., LTD.TAKAMAZ MACHINERY EUROPE GmbH喜志高松機械(杭州)有限公司PT.TAKAMAZ INDONESIATAKAMATSU MACHINERY VIETNAM CO., LTDTAKAMAZ MACHINERY MEXICO, S.A. DE C.V.杭州友嘉高松機械有限公司株式会社エフ・ティ・ジャパン(会社総数10社)IT関連製造装置事業IT関連製造装置の製造当社(会社総数1社)自動車部品加工事業自動車部品の加工当社(会社総数1社) (注) TP MACHINE PARTS CO., LTD.は、現在清算手続き中であります。 事業の系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 需要縮小期には過当競争となり、同業他社との価格競争が激化する |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 ユーザニーズに合わせた最適な加工を実現できる自動化システムの提案、特許権等の知的財産権 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
会社が挙げる主要リスク:経済情勢に関する影響 / 他社との競合に関する影響 / 原材料等の調達及び価格に関する影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
高松機械工業は工作機械メーカーであり、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、規制ライセンス、または独占的IPに関する顕著な情報は見当たらない。技術開発は行っているが、それが持続的な競争優位に直結する無形資産として確立されている証拠は乏しい。
スイッチングコスト★★☆☆☆
工作機械は導入に多額の初期投資が必要であり、一度導入するとオペレーションや保守体制の変更に伴うコストや手間が発生するため、顧客が競合他社へ容易に乗り換えにくい側面がある。しかし、技術革新の速さや顧客の特定のニーズへの適合度によってはスイッチングコストが低下する可能性もある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
工作機械事業は、ユーザーが増えることで製品やサービスの価値が向上するネットワーク効果が働くビジネスモデルではない。個々の機械の性能やサポートが重視されるため、ネットワーク効果による競争優位性は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
工作機械業界は一般的に価格競争が存在するが、高松機械工業が構造的に競合他社よりも大幅に低いコストで生産・提供できるという明確な証拠はない。効率的な生産体制やサプライチェーンの最適化は行っている可能性はあるが、それが持続的なコスト優位に繋がるかは不明。
規模の経済★★★☆☆
工作機械業界は、特定のニッチ分野や技術に特化した中小企業も多いが、高松機械工業は一定の生産能力と販売網を持ち、業界内で一定の地位を占めている。特に、特定の種類の工作機械(例:NC旋盤)においては、一定の市場シェアと生産規模を持つことで、効率的な事業運営が可能となっている可能性がある。
- 自動化システム提案力単なる標準品ではなく、顧客の具体的なニーズに合わせて最適な加工を実現する自動化システムを提案できる点が強みです。これにより、他社との差別化を図り、顧客からの信頼を得ています。特に需要縮小期には、この提案力が競争優位に繋がります。
- 品質マネジメントISO9001の認証を取得し、品質マネジメントシステムを活用して生産・仕入れにおける品質管理を徹底しています。これにより、製品の信頼性を高め、顧客満足度を向上させています。高品質な製品は、長期的な顧客関係構築に不可欠です。
- 知的財産権の活用特許権などの知的財産権の重要性を認識し、積極的に特許申請を行い、多くの特許を取得しています。これにより、独自の技術やノウハウを保護し、他社の模倣を防ぐことで競争力を維持しています。技術的な優位性を守る重要な要素です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 長期ビジョンと目標長期ビジョンとして「自動化技術×複合加工技術」でお客様のモノづくりを支え続けるグローバル・ソリューション・カンパニーを目指しています。2028年3月期には連結売上高180億円、営業利益率5%以上、ROE4.3%以上を目標としています。これは、持続的な成長と収益性向上への強い意志を示しています。
- 経営基盤強化と成長戦略新中期経営計画「中期計画2027」では、「経営基盤強化と成長戦略の実行による収益性の改善」を基本方針としています。工作機械営業本部と生産本部の新設により、意思決定の迅速化と営業力・生産対応力の強化を図り、業績改善を目指します。これは、組織体制の最適化を通じて競争力を高める戦略です。
- IT関連事業の拡大今後の成長が見込まれるIT関連製造装置事業では、既存顧客との取引拡大に加え、半導体製造装置以外のIT関連素材や設備企業へのアプローチを強化し、新規顧客開拓を進める方針です。これは、事業ポートフォリオの多様化と新たな収益源の確立を目指す成長戦略の一環です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は、経営理念のもとで、工作機械メーカーとして、高機能・高品質な製品を提供することによる価値の創造と、ステークホルダーへの適切な配分を考慮し、経営活動を行っています。また、当社グループを取り巻く環境の大きな変化を踏まえ、社員と会社が共通のゴールに向かい、共に成長できる会社を志向し、会社の目指す姿や社員の指針となる「ミッション・ビジョン・バリュー」を策定しております。全社一体となってさらなる成長をはかり、企業価値向上を実現します。≪経営理念≫高松機械は「社会に貢献」する。お客様には安全でメリットのある商品を、従業員には生活の安定と希望を、株主には適切な配当を提供するとともに、協力企業とも共存共栄の精神をもって、社会の発展に積極的に貢献する。≪ミッション:私たちの使命、存在理由≫・社会課題を解決する製品、技術、サービスの提供を通じて、日本、そして世界のモノづくりを支える。≪ビジョン:私たちが目指す姿、将来像≫・お客様や社会の課題を解決に導く、進化を続けるビジネスパートナー・社員が地域や社会、家族に誇れる会社≪バリュー:私たちの行動指針、判断基準≫・課題やニーズに徹底的に向き合い、チャレンジし続けます。・『稼ぐ機械』を提供し、お客様のモノづくりに貢献します。・ともに働く仲間を尊重し、力を結集して、組織として最高のパフォーマンスを発揮します。 (2) 経営環境日本経済の先行きについては、雇用・所得環境の改善により個人消費が緩やかに増加し、人手不足への対応や成長分野への投資を背景として企業の設備投資も底堅く推移することから、内需を中心に回復基調が続くものと見込まれます。一方で、米国の通商政策をはじめとする海外経済の動向や、中東情勢等の地政学的リスクに伴う資源価格の変動、金融資本市場の影響などについては不透明感が残っています。当社グループの主力分野である工作機械業界の先行きについては、日本工作機械工業会は2026年暦年業界受注見通しを1兆7,000億円(前年同期比6.0%増)としております。内需においては、老朽化設備の更新や生産性向上を目的とした需要が底流としており、今後、政策動向や企業収益の改善状況次第では、徐々に前向きな動きが広がる可能性があります。外需については、地域によるばらつきはあるものの、総じて一定水準を維持すると見込まれます。一方で、地政学リスクや国際関係の変化が今後の設備投資動向に影響を及ぼす可能性もあり、その動向を注視する必要があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の目指す姿、ありたい姿を長期ビジョン『「自動化技術×複合加工技術」で、お客様のモノづくりを支え続けるグローバル・ソリューション・カンパニーへ!』として定めるとともに、2026年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画「中期計画2027」を策定しました。中期計画2027では定量目標として、連結売上高、連結売上高営業利益率、連結ROEを取り上げ、最終年度である2028年3月期において、連結売上高180億円、連結営業利益率5%以上、連結ROE4.3%以上を目指しております。 (4) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題中期計画2027では、「経営基盤強化と成長戦略の実行による収益性の改善」を基本方針として掲げ、部門の枠を超えた協力体制のもと、黒字化に向けた「経営基盤強化」と中長期的な売上拡大・収益性向上をはかる「成長戦略の基盤強化と実行」に取り組みます。足元では、工作機械需要の回復に兆しが見られ、先行きへの期待感はあるものの、外部環境には依然として高い不確実性が残っており、不透明な状況が続くと認識しています。このような事業環境のもと、受注及び売上の確保に向けた各種施策を着実に実行することで事業基盤の強化をはかり、業績の改善に取り組んでいきます。当社の主力事業である工作機械事業においては、2026年4月に工作機械営業本部と工作機械生産本部を新設しました。これまで工作機械事業本部として築いてきた連携の強みを維持・発展させつつ、意思決定権限の明確化と現場判断の迅速化をはかります。これにより、営業力及び生産対応力を強化し、業績目標の達成につなげます。今後の成長が見込まれるIT関連製造装置事業においては、既存取引先との取引拡大に加え、半導体製造装置にとどまらず、IT関連向けの素材や設備などに関連する企業へのアプローチを積極的に行い、新規取引先の開拓を進めていく方針です。また、「中期計画2027」の2年目として、初年度に実行してきた施策の深化及び継続に加え、中長期的な視点から解決すべき経営課題に対しても取り組みを推進し、持続的な成長に向けた基盤づくりを進めていきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社は、経営理念のもとで、工作機械メーカーとして、高機能・高品質な製品を提供することによる価値の創造と、ステークホルダーへの適切な配分を考慮し、経営活動を行っています。また、当社グループを取り巻く環境の大きな変化を踏まえ、社員と会社が共通のゴールに向かい、共に成長できる会社を志向し、会社の目指す姿や社員の指針となる「ミッション・ビジョン・バリュー」を策定しております。全社一体となってさらなる成長をはかり、企業価値向上を実現します。≪経営理念≫高松機械は「社会に貢献」する。お客様には安全でメリットのある商品を、従業員には生活の安定と希望を、株主には適切な配当を提供するとともに、協力企業とも共存共栄の精神をもって、社会の発展に積極的に貢献する。≪ミッション:私たちの使命、存在理由≫・社会課題を解決する製品、技術、サービスの提供を通じて、日本、そして世界のモノづくりを支える。≪ビジョン:私たちが目指す姿、将来像≫・お客様や社会の課題を解決に導く、進化を続けるビジネスパートナー・社員が地域や社会、家族に誇れる会社≪バリュー:私たちの行動指針、判断基準≫・課題やニーズに徹底的に向き合い、チャレンジし続けます。・『稼ぐ機械』を提供し、お客様のモノづくりに貢献します。・ともに働く仲間を尊重し、力を結集して、組織として最高のパフォーマンスを発揮します。 (2) 経営環境日本経済の先行きについては、雇用・所得環境の改善により個人消費が緩やかに増加し、人手不足への対応や成長分野への投資を背景として企業の設備投資も底堅く推移することから、内需を中心に回復基調が続くものと見込まれます。一方で、米国の通商政策をはじめとする海外経済の動向や、中東情勢等の地政学的リスクに伴う資源価格の変動、金融資本市場の影響などについては不透明感が残っています。当社グループの主力分野である工作機械業界の先行きについては、日本工作機械工業会は2026年暦年業界受注見通しを1兆7,000億円(前年同期比6.0%増)としております。内需においては、老朽化設備の更新や生産性向上を目的とした需要が底流としており、今後、政策動向や企業収益の改善状況次第では、徐々に前向きな動きが広がる可能性があります。外需については、地域によるばらつきはあるものの、総じて一定水準を維持すると見込まれます。一方で、地政学リスクや国際関係の変化が今後の設備投資動向に影響を及ぼす可能性もあり、その動向を注視する必要があります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の目指す姿、ありたい姿を長期ビジョン『「自動化技術×複合加工技術」で、お客様のモノづくりを支え続けるグローバル・ソリューション・カンパニーへ!』として定めるとともに、2026年3月期を初年度とする3ヵ年の新中期経営計画「中期計画2027」を策定しました。中期計画2027では定量目標として、連結売上高、連結売上高営業利益率、連結ROEを取り上げ、最終年度である2028年3月期において、連結売上高180億円、連結営業利益率5%以上、連結ROE4.3%以上を目指しております。 (4) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題中期計画2027では、「経営基盤強化と成長戦略の実行による収益性の改善」を基本方針として掲げ、部門の枠を超えた協力体制のもと、黒字化に向けた「経営基盤強化」と中長期的な売上拡大・収益性向上をはかる「成長戦略の基盤強化と実行」に取り組みます。足元では、工作機械需要の回復に兆しが見られ、先行きへの期待感はあるものの、外部環境には依然として高い不確実性が残っており、不透明な状況が続くと認識しています。このような事業環境のもと、受注及び売上の確保に向けた各種施策を着実に実行することで事業基盤の強化をはかり、業績の改善に取り組んでいきます。当社の主力事業である工作機械事業においては、2026年4月に工作機械営業本部と工作機械生産本部を新設しました。これまで工作機械事業本部として築いてきた連携の強みを維持・発展させつつ、意思決定権限の明確化と現場判断の迅速化をはかります。これにより、営業力及び生産対応力を強化し、業績目標の達成につなげます。今後の成長が見込まれるIT関連製造装置事業においては、既存取引先との取引拡大に加え、半導体製造装置にとどまらず、IT関連向けの素材や設備などに関連する企業へのアプローチを積極的に行い、新規取引先の開拓を進めていく方針です。また、「中期計画2027」の2年目として、初年度に実行してきた施策の深化及び継続に加え、中長期的な視点から解決すべき経営課題に対しても取り組みを推進し、持続的な成長に向けた基盤づくりを進めていきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や政府による経済対策の効果により、全体として緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、米国の通商政策や中東情勢など外部環境の不確実性が残るほか、物価上昇の長期化や金融資本市場の変動、為替・金利動向の影響には引き続き注視が必要な状況でした。当社グループの主力分野である工作機械業界においては、外需を中心に底堅い動きが続きました。北米・アジアを中心に設備投資需要が全体を下支えする一方、国内では自動車関連を中心に持ち直しの兆しが見られるものの、中小企業を中心に投資判断は慎重であり、本格的な回復には時間を要する状況が続いています。2025年度の業界受注総額は前年同期比12.9%増の1兆7,046億円となりました。当社グループの経営成績を示すと、次のとおりであります。① 売上高、売上原価、販売費及び一般管理費及び営業損益当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ11億70百万円減少し、127億22百万円となりました。売上原価は、前連結会計年度に比べ12億7百万円減少し、94億26百万円となりました。これは売上高の減少に伴うものであり、これにより売上高に対する比率は74.1%となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ58百万円減少し、33億61百万円となりました。これは主に退職給付費用の減少等によるものであり、売上高に対する比率は26.4%となりました。また、研究開発費は前連結会計年度に比べ11百万円増加の1億61百万円となり、売上高に対する比率は1.3%となりました。開発部門は研究開発費の効率化をはかりながら、各部門と緊密な連携を取り、当社グループの戦略製品開発や技術開発を行っております。以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ95百万円増加し、64百万円の営業損失となりました。なお、営業利益率は△0.5%となりました。 ② 営業外損益及び経常損益営業外収益は、前連結会計年度に比べ0百万円増加し、1億28百万円となりました。これは主に為替差益が減少したものの、持分法による投資利益が増加したことによるものです。営業外費用は、前連結会計年度に比べ63百万円増加し、1億34百万円となりました。これは主に持分法による投資損失が減少したものの、為替差損が増加したことによるものです。以上の結果、経常利益は前連結会計年度に比べ33百万円増加し、70百万円の経常損失となりました。 ③ 特別損益、親会社株主に帰属する当期純損益及びROE特別利益は、34百万円と前連結会計年度に比べ27百万円の増加となりました。これは主に固定資産売却益が増加したことによるものです。特別損失は、1百万円と前連結会計年度に比べ0百万円の増加となりました。これは主に固定資産除却損が増加したことによるものです。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ4億80百万円増加し、1億64百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。また、1株当たり当期純損失は15.29円、ROEは△1.0%となりました。 ④ 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 及び (4) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき課題」に記載のとおりであります。 セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。① 工作機械事業当連結会計年度の経営成績は、受注高が119億23百万円(前年同期比11.1%増)、受注残高が52億98百万円(同15.4%増)、売上高が112億15百万円(同9.0%減)、営業損失が1億56百万円(前年同期は2億円の営業損失)となりました。受注高の地域別内訳は、国内向けが大幅に増加した一方、アジア向け及び北米向けが減少した結果、内需が74億5百万円(前年同期比21.9%増)、外需が45億17百万円(同2.9%減)となりました。売上高の地域別内訳は、アジア向けが増加したものの、国内向け、北米向け及びヨーロッパ向けが減少した結果、内需が70億59百万円(同4.6%減)、外需が41億55百万円(同15.6%減)、外需比率が37.1%(前年同期は40.0%)となりました。当連結会計年度におきましては、自動車向け需要に持ち直しの動きが見られたものの、改善は緩やかなものにとどまる中、当社グループは全社一体となって受注・売上の拡大に注力してきました。販売面では、既存顧客の深耕及び新規顧客の開拓を目的として、ターゲットユーザのリストアップを行い、市場動向及びユーザ動向の把握に努めるとともに、ニーズを満たすソリューション提案やスピーディーな対応など、戦略的かつ能動的なアプローチの強化に取り組みました。国内市場については、設備投資ニーズが潜在化している状況を踏まえ、その喚起に向けて「TAKAMAZ夏の生産性応援キャンペーン」を実施しました。これにより、老朽設備の更新需要の取り込みや埋没ユーザとの取引再開をはかり、受注につなげました。また、MEX金沢2025、MECT2025(名古屋)などの国内展示会やディーラプライベートショーにて、新機種である複合精密旋盤をはじめ、加工の幅を広げる両端加工オプション、後付け可能な自動化ユニット、簡単に加工プログラムを作成できるプログラミングソフト等を展示し、ユーザの課題解決につながる高付加価値な提案を行うことで引合・受注の確保に努めました。海外市場については、METALEX2025(タイ)にて、アジア地域向けの戦略機種として開発した「AT-1」を市場投入しました。本機は、従来機をアップデートし、多角的な顧客ニーズに応える製品であり、展示会でのPRを通じて引合創出をはかりました。更に、海外展示会への継続的な出展、海外子会社によるプライベートショーの開催、新規ディーラの開拓・既存ディーラとの連携強化などを通じて、販売機会の最大化及び販売網の拡充に取り組みました。研究開発面では、競争力の強化を目的として、EV市場や非自動車分野、海外市場の拡大も見据え、ユーザニーズに応える新機種の開発を計画的に推進し、工程集約型旋盤などの開発を進めるとともに多様化するニーズに対応したオプション開発に取り組みました。生産面では、部門間で情報を適切に共有し、連携を強化することで短納期対応に努めてきました。また、今後の需要回復を見据え、生産効率の向上やジョブローテーションによるスキル向上、更には新入社員及び中堅社員の育成強化をはかり、企業の持続的な成長に向けた体制づくりを進めてきました。その他、受注段階における利益確保に向けた取り組みをはじめ、品質の向上やコスト削減・原価低減などを継続して推進し、持続的成長に向けた基盤強化を進めてきました。 ② IT関連製造装置事業当連結会計年度の経営成績は、受注高が13億70百万円(前年同期比15.9%増)、受注残高が3億63百万円(同9.4%増)、売上高が13億38百万円(同3.2%減)、営業利益が77百万円(同143.2%増)となりました。当連結会計年度におきましては、一部の顧客における生産調整の影響もありましたが、受注・売上の確保に向けて既存取引先からの安定的な受注の維持と新規案件の獲得に積極的に取り組んできました。また、コスト増加の環境下において、適正な価格交渉や工数低減、VE提案などに取り組み、営業利益の改善に努めてきました。 ③ 自動車部品加工事業当連結会計年度の経営成績は、売上高が1億68百万円(前年同期比7.5%減)、営業利益が14百万円(同60.7%増)となりました。当連結会計年度におきましては、既存取引先との定期的なミーティングを通じて生産量等の情報連携を密にし、生産変動に応じた最適生産を実施しました。また、利益確保に向けた価格交渉、経費の削減・抑制に取り組みました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における工作機械事業の生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称台数(台)金額(百万円)前年同期比(%)工作機械事業5137,083△14.8合計5137,083△14.8 (注) 1 旋盤に限定して表示しております。2 金額は販売価格によって表示しております。 ② 受注実績当連結会計年度における工作機械事業及びIT関連製造装置事業の受注実績は、次のとおりであります。セグメントの名称受注高受注残高台数(台)金額(百万円)前年同期比(%)台数(台)金額(百万円)前年同期比(%)工作機械事業87911,923+11.13535,298+15.4IT関連製造装置事業-1,370+15.9-363+9.4合計87913,293+11.63535,661+15.0 (注) 金額は販売価格によって表示しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称台数(台)金額(百万円)前年同期比(%)工作機械事業(384)(4,155)(△15.6)87411,215△9.0IT関連製造装置事業-1,338△3.2自動車部品加工事業-168△7.5合計(384)(4,155)(△15.6)87412,722△8.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 ( )内の数字は海外販売台数及び海外販売高であり、内数であります。3 最近2連結会計年度における主要な相手先別の販売実績及びそれぞれの総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)山下機械株式会社--1,55012.2ユアサ商事株式会社--1,31710.4 4 前連結会計年度の山下機械株式会社及びユアサ商事株式会社については、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。5 ユアサ商事株式会社は2026年4月1日に株式会社YUASAに社名変更しました。 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は208億28百万円で前連結会計年度末に比べ10億76百万円の減少となりました。区分別にみますと、流動資産は124億94百万円となり、前連結会計年度末に比べて9億10百万円減少しました。その主な要因としては、現金及び預金が2億円増加したものの、電子記録債権が7億30百万円、棚卸資産が2億88百万円減少したことによるものです。固定資産は83億34百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億65百万円減少しました。その主な要因としては、退職給付に係る資産が2億44百万円、投資有価証券が1億30百万円増加したものの、建物及び構築物(純額)が2億33百万円、土地が1億57百万円、機械装置及び運搬具(純額)が1億6百万円減少したことによるものです。次に当連結会計年度末の負債は45億59百万円で前連結会計年度末に比べて10億63百万円の減少となりました。区分別にみますと、流動負債は28億82百万円となり、前連結会計年度末に比べて9億6百万円減少しました。その主な要因としては、電子記録債務が5億84百万円、短期借入金が2億円、支払手形及び買掛金が1億7百万円減少したことによるものです。固定負債は16億76百万円となり、前連結会計年度末に比べて1億56百万円減少しました。その主な要因としては、繰延税金負債が1億8百万円増加したものの、長期借入金が2億50百万円減少したことによるものです。当連結会計年度末の純資産は162億68百万円で前連結会計年度末に比べて13百万円減少しました。その主な要因としては、為替換算調整勘定が1億64百万円、退職給付に係る調整累計額が42百万円、その他有価証券評価差額金が42百万円増加したものの、利益剰余金が2億77百万円減少したことによるものです。なお、自己資本比率は78.1%(前連結会計年度末は74.3%)となりました。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。① 工作機械事業工作機械事業の総資産は136億73百万円で前連結会計年度末に比べて14億64百万円の減少となりました。その主な要因としては、電子記録債権の減少によるものです。 ② IT関連製造装置事業IT関連製造装置事業の総資産は13億73百万円で前連結会計年度末に比べて5百万円の減少となりました。その主な要因としては、電子記録債権の減少によるものです。 ③ 自動車部品加工事業自動車部品加工事業の総資産は3億2百万円で前連結会計年度末に比べて29百万円の減少となりました。その主な要因としては、電子記録債権の減少によるものです。 (3) キャッシュ・フローの状況① 営業活動によるキャッシュ・フローは、5億54百万円の資金流入(前連結会計年度は14億47百万円の資金流入)となりました。その主な要因としては、仕入債務の減少や退職給付に係る資産の増加等があったものの、売上債権の減少、減価償却費の計上や棚卸資産の減少等があったことによるものです。 ② 投資活動によるキャッシュ・フローは、8億44百万円の資金流出(前連結会計年度は20百万円の資金流出)となりました。その主な要因としては、有形固定資産の売却による収入等があったものの、定期預金の預入による支出や有形固定資産の取得による支出等があったことによるものです。 ③ 財務活動によるキャッシュ・フローは、5億82百万円の資金流出(前連結会計年度は6億51百万円の資金流入)となりました。その主な要因としては、長期借入金の返済による支出、短期借入金の減少や配当金の支払等があったことによるものです。 これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は8億11百万円の減少(前連結会計年度は21億84百万円の増加)となり、当連結会計年度末残高は33億64百万円(前連結会計年度末残高は41億75百万円)となりました。 当社グループの事業活動に必要な資金については、営業活動から得たキャッシュ・フローによることを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達を行っております。また、資金調達に際しては、低コストかつ中長期にわたる安定的な資金の確保を重視して取り組んでおります。当連結会計年度末の現金及び預金の総額は55億56百万円、また借入金は短期、長期あわせて12億7百万円であります。当社グループは、取引先金融機関との現在の健全かつ緊密な関係を維持していくことで、当社グループが将来必要とする運転資金及び設備資金を調達することが可能であると考えております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 経済情勢と需要変動工作機械事業は民間設備投資、特に自動車関連業界の動向に大きく左右されます。国内外の景気悪化や自動車需要の縮小は、工作機械の受注減に直結し、同社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。IT関連や自動車部品加工事業も同様に需要変動リスクがあります。
- 競合激化と価格競争工作機械業界は競合が激しく、特に需要が縮小する時期には価格競争が激化するリスクがあります。同社は自動化システムで差別化を図っていますが、過当競争は利益率の低下を招き、経営成績に悪影響を与える可能性があります。
- 海外事業と為替変動海外売上高比率が32.7%と高く、アジア、ヨーロッパ、北米での事業展開は、各地域の政治・経済情勢、法規制、自然災害などの影響を受けやすいです。また、円高が進行すると現地での販売価格が相対的に高くなり、価格競争力の低下や収益減少につながる可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については以下のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経済情勢に関する影響当社グループの主たる事業である工作機械事業は、民間設備投資動向に大きく影響を受けますので、国内外の景気動向や経済情勢の変動により、工作機械の需要は拡大縮小の波を繰り返します。当社グループの主要製品であるCNC旋盤(コンピュータにより制御されたNC旋盤)は、一般的に金属加工の機械を作る機械(マザーマシン)として広く製造業で使用されておりますが、特に当社製品の販売先は自動車関連業界が半分以上を占めております。そのため、自動車関連業界における設備投資動向等が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。IT関連製造装置事業は、シリコンサイクルやクリスタルサイクルと呼ばれる周期的な好不況の波の影響で需要の変動が激しいことにより、また自動車部品加工事業は、世界における自動車需要の縮小や部品メーカー間の競争激化等の影響によりまして、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (2) 他社との競合に関する影響当社グループが属する工作機械業界は、数多くのメーカーが存在し、競合の激しい業界であります。当社グループは単なる標準品でなく、ユーザニーズに合わせて、それぞれに最適な加工を実現できる自動化システムを提案することで他社との差別化をはかっておりますが、特に需要の縮小期においては過当競争となり、同業他社との価格競争が激化することで、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (3) 原材料等の調達及び価格に関する影響当社グループは、2社購買の推進や長納期品の先行発注など、サプライヤーとの連携強化のもと、適正な調達活動の実施と適正な在庫の維持管理に努めております。しかし、一部においては取引先の変更や代替品への切り替えが困難なものもあり、当該原材料等において取引先からの供給が中断した場合や製品需要の急増などによる供給不足が発生した場合には、生産に著しい影響を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、原油価格の高騰や新興国の経済成長等を要因として原材料等の価格が予想以上に急騰した場合もしくは長期にわたって高騰が続いた場合には製造コストの増大により、当社グループの利益が減少する可能性があります。 (4) 海外展開に関する影響当社グループは主にアジア、ヨーロッパ及び北米で海外の事業活動を展開しており、当連結会計年度における海外売上高比率は32.7%であります。当社グループの主力製品である工作機械の需要は、中長期的視野では特に海外の成長が見込まれていることから、海外シェア拡大のための施策を推進しております。そのため、それらの地域における予期できない法律・規制、税制の変更、ストライキ等の労働争議、テロ、戦争、感染症や自然災害の発生による社会的混乱、急激な経済情勢の悪化、その他事業活動に対する不利な政治的又は経済的要因が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社の輸出取引は主に円建で行われており、為替相場の変動による損益への影響は軽微でありますが、円高が進行した場合には現地販売価格が他国製品と比較して相対的に高くなる結果、価格競争力低下や販売価格の値下げにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (5) ディーラに関する影響当社グループの製品は、ディーラを通じてユーザに販売しておりますので、経営状態や環境の変化によってディーラからの代金回収が滞ったり、回収不能となったりした場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、ディーラは、当社グループの競合製品も取り扱っております。当社では主要ディーラを集めて、新製品の発表や市場ニーズの情報収集、その他販売に関する諸問題を討議する全国ディーラ会議を毎年開催し、主要ディーラとの良好な関係の継続に努めておりますが、主要ディーラの経営方針や環境の変化によって競合製品の取り扱いが優先された場合や、当社製品の取り扱いを行わなくなった場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (6) 品質に関する影響当社はISO9001を認証取得しており、その品質マネジメントシステムを活用して生産及び仕入における品質管理の徹底をはかっております。しかし、生産したすべての製品について欠陥が生じないという保証はなく、また、今後発売する新製品に予期せぬ不具合が発生する等の影響により、製造物責任法に基づく損害賠償責任が生じる可能性があります。当社グループは製造物責任による損害賠償については保険に加入しておりますが、賠償額全額を保険でカバーできる保証はありません。現時点までに製造物責任に関する訴訟は生じておりませんが、当該賠償の発生によって社会的評価及び企業イメージが低下することで、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (7) 知的財産権に関する影響当社グループは、特許権等の知的財産権の重要性を強く認識しており、積極的な特許等の申請を推進し、多くの特許等を取得しております。しかし、第三者による当社所有権利の侵害により、ブランドイメージの低下や営業活動が阻害される恐れがあります。また、過失により第三者が所有する権利を侵害した場合には提訴される可能性があります。このため、損害賠償責任や当該特許等の使用に対する対価の支払義務の発生、又は当該特許等の使用ができないことによる事業展開の制約等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (8) 自然災害等の発生による影響当社グループの主力事業である工作機械の生産は石川県白山市の本社工場及びあさひ工場にて行っており、自動車部品の加工及びIT関連製造装置の製造についても、それぞれ同市内の第3工場及び開発センターにて行っております。当社では、緊急時対応手順の策定、十分なデータバックアップ体制の構築、従業員安否確認システムの導入など、事業継続計画の整備に努めておりますが、白山市周辺地域において地震・津波等の大規模な自然災害等が発生した場合、本社機能の停止又は建物や設備の損壊もしくは停電となることで生産に著しい影響を及ぼし、正常な事業活動が行えなくなる可能性があります。また、当社が直接被害を被らない場合でもインフラ復旧の遅れや電力の使用制限、サプライヤーから必要な原材料、部品等の供給が滞るなどの影響を受け、本社機能及び生産に著しい影響を受ける場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (9) 人材のリスク当社グループが企業成長を実現し、安定的な経営体制を確立するためには、人的資本の充実が不可欠であります。そのため、新卒の定期採用及び中途採用による人員確保に加え、OJTや社外研修等による人材育成を通じて、人的資本の充実をはかっております。しかし、近年は多くの企業において人材不足が顕在化しており、特に新卒採用市場における競争は激化しております。当社グループが求める人材を十分に確保できない場合や退職者が著しく増加した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (10) 当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)について当社は、第47回定時株主総会(2008年6月26日開催)において「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」の承認を得られ、発効しております。有効期間は3年であり、継続に当たっては定時株主総会の承認を得ることと定めておりますが、第62回定時株主総会(2023年6月29日開催)において、所要の変更を行ったうえで、同総会にて当該買収防衛策の継続に関する議案を付議し、株主の皆様のご承認を得られたことで継続しております。議決権割合を20%以上とすることを目的とした当社株式等の買付行為もしくは結果として20%以上となる当社株式等の買付行為を行う者が現れた場合において、買収防衛策のルールに基づき、第三者委員会の勧告を最大限尊重の上、当社取締役会で対抗措置の発動・不発動を決定いたしますが、対抗措置を発動した場合に発生する費用等によりまして、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (11) 棚卸資産の評価に関するリスク 当社グループでは、棚卸資産は取得原価と正味売却価額のいずれか低い方の金額で評価しており、営業循環過程から外れた滞留在庫については、収益性の低下の事実を反映するために、滞留期間に応じて規則的に帳簿価額を切下げることとしております。規則的な帳簿価額の切下げは過去の販売・使用実績や処分実績に基づき実施しておりますが、棚卸資産の滞留状況と過去の実績に大きな変化が生じた場合には、業績に影響を与える可能性があります。 (12) 情報セキュリティに関するリスク 当社グループは事業活動の過程において、事業上の機密情報並びに顧客情報や個人情報等の各種情報を保有しております。これらの情報の管理に関しては、社内規程の整備、社内教育の実施、情報セキュリティシステムの構築等の対策を適切に講じておりますが、想定を超える不正アクセス、サイバー攻撃、コンピュータウイルスの感染等により、重要な情報の漏えい、滅失又は改ざん、並びに情報システムの停止等が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合には、事業活動への影響や対応に伴う費用の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (13) その他のリスク当社グループは工作機械事業において、積極的な海外展開、ユーザニーズを捉えた新製品の開発、原価低減等によるコストの削減等を推進するとともに、長年培ってきたノウハウを活かせる分野に資本を投下し、新たな収益の柱作りを推進することで、安定的な収益を確保できる体質の確立を進めてきております。しかし、当社グループが事業を遂行していく限り、前述した影響以外にも、法律や規制等の新設・改正、金融・株式市場、戦争・テロ、仕入先・外注先の供給体制等によりまして、場合によっては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。