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北川鉄工所(6317)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 工作機器事業の展開
    北川鉄工所は、旋盤用チャックや油圧回転シリンダなどの工作機器の製造・販売を主力としています。特に旋盤用チャックは国内市場で過半数のシェアを占める世界的ブランドであり、この分野が同社の収益の柱の一つです。高精度な機械部品の製造を支える基盤技術を提供しています。
  • 産業機械事業の展開
    コンクリートプラント、建設用クレーン、環境関連設備、リサイクルプラント、自走式立体駐車場など、幅広い産業機械の製造・販売を手掛けています。社会インフラや建設、環境分野のニーズに応える製品を提供し、多角的な収益源を構築しています。
  • 金属素形材事業と半導体関連
    自動車部品や建設機械部品などを製造する金属素形材事業に加え、半導体製造装置や精密研磨装置、受託加工サービスを提供する半導体関連事業も展開しています。これらの事業は、それぞれの専門分野で技術力を活かし、特定の産業市場での需要を取り込むことで収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)
    旋盤用チャック、油圧回転シリンダ、NC円テーブルなどの製造・販売が主な事業内容です。特に旋盤用チャックは国内市場で過半数のシェアを占める主力分野であり、売上高90.31億円、営業利益4.27億円を計上しており、安定した収益源となっています。
  • キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)
    コンクリートプラント、コンクリートミキサ、ビル建築用クレーン、環境関連設備、自走式立体駐車場などの製造・販売を行っています。売上高200.04億円、営業利益16.68億円と、同社の中で最も高い売上と利益を上げており、稼ぎ頭の事業セグメントです。
  • キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)と半導体関連事業
    金属素形材事業では自動車部品や建設機械部品の製造・販売を行い、売上高247.25億円、営業利益-1.28億円と赤字ですが、売上規模は最大です。半導体関連事業は半導体製造装置や精密研磨装置の製造・販売、受託加工を手掛け、売上高25.12億円、営業利益5.86億円と高い収益性を誇ります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
KitagawaGlobalHandCompanyReportableSegment 事業 90 4 4.7%
KitagawaSunTechCompanyReportableSegment 事業 200 17 8.3%
KitagawaMaterialTechnologyCompanyReportableSegment 事業 247 -1 -0.5%
SemiconductorEquipmentReportableSegment 事業 25 6 23.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,292 文字
3 【事業の内容】当社および当社の関係会社(当社、子会社9社および関連会社2社(2026年3月31日現在)により構成)においては、キタガワ グローバル ハンド カンパニー、キタガワ サン テック カンパニー、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー、半導体関連事業の4部門に関係する事業を主として行っております。各事業における当社および関係会社の位置付けなどは次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一区分であります。 キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)当カンパニーにおいては、旋盤用チャック、油圧回転シリンダ、NC円テーブル、パワーバイスおよびグリッパなどの製造・販売を行っております。このうち、世界的ブランドである旋盤用チャックについては、国内市場シェアの過半を占めており、当カンパニーにおける主力分野と位置付けております。主な関係会社…… ㈱北川製作所、上海北川鉄社貿易有限公司、 北川(瀋陽)工業機械製造有限公司、KITAGAWA MEXICO,S.A.DE C.V.、 KITAGAWA TRADING (THAILAND) CO.,LTD.、 KITAGAWA TECHNOLOGY INDIA PVT.LTD.、KITAGAWA EUROPE LTD.、 KITAGAWA-NORTHTECH INC. キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)当カンパニーにおいては、コンクリートプラント、コンクリートミキサ、ビル建築用クレーン、環境関連設備、リサイクルプラントおよび自走式立体駐車場などの製造・販売を行っております。主な関係会社……なし キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)当カンパニーにおいては、生型機械鋳造、消失模型鋳造の製法により自動車部品、建設機械部品、農業機械部品の製造・販売を行っております。なお、KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.は、2025年3月12日開催の取締役会で解散が決議され、清算手続中です。主な関係会社…… 北川冷機㈱、KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.、KITAGAWA MEXICO,S.A.DE C.V. 半導体関連事業当事業においては、半導体製造装置、ハードディスク研磨装置、精密研磨装置、精密研磨消耗品の製造・販売および半導体受託加工、精密研磨受託加工などのサービスの提供を行っております。主な関係会社……北川グレステック㈱ [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注) 1 ※印は連結子会社、◎印は持分法適用関連会社であります。 2 KITAGAWA (THAILAND) CO.,LTD.は、2025年3月12日開催の取締役会で解散が決議され、清算手続中です。 3 ㈱ケーブル・ジョイは、2025年10月1日に㈱ちゅピCOMを存続会社とする吸収合併により消滅しました。 4 ㈱AileLinXは、2026年3月27日に清算結了したため連結の範囲から除外しています。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
同業他社との激しい競合環境にあり、優位に価格決定することが困難な状況。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
旋盤用チャックで国内市場シェアの過半を占める世界的ブランド力と技術力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
会社が挙げる主要リスク:経済動向および景気動向 / 調達価格の変動 / 競合および価格交渉
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

北川鉄工所は特定のブランド力や特許、規制ライセンスによる独占的な優位性を持つという情報は確認できない。汎用的な産業機械メーカーであり、無形資産による競争優位性は限定的と判断される。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

工作機械や産業用ロボットアームなどの製品は、顧客の生産ラインに組み込まれるため、他社製品への切り替えには設備投資や再教育コストが発生する可能性がある。しかし、製品の標準化や代替技術の存在により、スイッチングコストは中程度と評価される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような特性は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験やノウハウ蓄積により、一定の生産効率は期待できる。しかし、原材料価格の変動や為替の影響を受けやすく、構造的なコスト優位性を確立しているとは言い難い。競合他社との価格競争も存在する。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

工作機械や産業用ロボットアームの分野で、一定の市場シェアと生産規模を有している。特に、特定のニッチ市場においては、規模の経済による効率的な生産・供給体制を構築している可能性がある。しかし、グローバルな巨大企業と比較すると、その優位性は限定的。

  • 工作機器の高い市場シェア
    旋盤用チャックにおいて国内市場で過半数のシェアを誇る「世界的ブランド」であることが最大の強みです。長年の実績と信頼により築かれたブランド力と技術力が、顧客からの安定した受注と高い価格競争力を支えています。これにより、競合他社に対する優位性を確立しています。
  • 多角的な事業ポートフォリオ
    工作機器、産業機械、金属素形材、半導体関連と多岐にわたる事業を展開している点が強みです。特定の市場の変動リスクを分散し、異なる産業分野の需要を取り込むことで、安定した経営基盤を築いています。各事業が相互に補完し合うことで、全体としての安定性を高めています。
  • グローバルな生産・販売体制
    アジア、北中米、欧州に生産拠点を持ち、積極的な海外展開を進めています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給や価格競争力の強化が可能となり、グローバル市場での存在感を高めています。海外での事業展開は、成長機会の拡大に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、企業ビジョンを「株式会社北川鉄工所はものづくりという業にあって、お客様の喜びを我々の喜びとし、素直な心を尊び、勇気ある行動を敬い、自己実現の場として自律した活力あるリーダーを育成し、技術を誇り、未知なる世界に挑戦するQuality Businessを実践する集団である。」と定めております。当社グループは、この価値観を全社員が共有・実践し、ものづくり企業としての持続的な成長および中長期的な企業価値向上を目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2021年度に長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、2031年度に連結売上高1,000億円を経営目標として掲げております。当該目標の達成に向け、2025年度から2027年度までの3か年を対象とする「中期経営計画 2027」を2024年11月に策定いたしました。本計画においては、資本コストを上回る収益性の確保を最優先課題と位置付け、2027年度の経営指標としてROICを6.0%、ROEを6.5%と目標に設定しております。また、資本政策については、キャピタリゼーション比率を25~30%の範囲で維持しつつ、新規事業投資と株主還元の両立を図り、自己資本と有利子負債の最適なバランスの実現を目指してまいります。当社グループは、「Plus Decade 2031」の実現に向け、基盤事業の収益力強化を着実に進めるとともに、将来の事業構造および収益構造の変革に資する強固な経営基盤の構築に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、グループ全体の視点から事業および組織のビジョンを明確化し、中長期的な戦略を推進しております。「Plus Decade 2031」においては、「4つの価値観を実践し、世界基準の成長を実現する」をビジョンとして掲げ、当社の行動原理である「4つの価値観」を実践することで、グローバル経済の成長に即応した継続的な事業規模の拡大を図ってまいります。本計画の骨子として、以下の3点を重点戦略項目として取り組んでおります。 ①事業構造の転換当社グループが展開する工作機器、産業機械、金属素形材、半導体関連の4事業について、既存事業のポートフォリオを見直すとともに、新事業分野の創出およびM&Aの戦略的活用により、成長領域への事業展開を加速させ、事業構造の再構築を図ってまいります。 ②経営品質の進化ITインフラの強靭化に加え、AIや3Dモデル等の先端技術を積極的に導入し、技術基盤の高度化および業務効率の向上を図ってまいります。また、資源循環およびCO₂排出量削減に寄与する製品開発を推進し、脱炭素社会の実現に貢献します。 ③人材育成「企業成長の根幹は人材である」との認識のもと、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに掲げ、自律的に学び、行動できる人材の育成に注力しております。また、ジェンダーギャップの解消やダイバーシティ&インクルージョンの推進を通じ、多様な人材が活躍できる基盤を構築してまいります。 (4) 会社の対処すべき課題①事業ポートフォリオの転換経営資源の選択と集中という観点から、抜本的な事業構造の変革を推進するとともに、社外連携やM&Aの活用による既存事業の市場拡大および新規市場の開拓に努め、持続的な企業成長に資する新たなビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。 ②既存事業の基盤強化キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)半導体、航空機などの成長産業向けに、高付加価値な新製品や自動化パッケージを投入してまいります。また、インドでの現地生産拡充やメキシコやベトナムといった重点市場におけるエンジニアリングおよびアフターサービスを強化し、グローバルシェアの拡大と収益力の強化を同時に図ります。あわせて、製品群の選択と集中、DXによる業務の高度化、ローコストオペレーションの実現により収益向上と持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)コンクリートプラント事業は、競争力を持つリードタイムの実現を図るとともに高付加価値オプションの投入により収益力を高めてまいります。環境分野は新規ビジネスの早期確立に注力してまいります。荷役機械事業は、特殊荷役機械を事業の柱へと育成させ、品質と開発プロセスの改善による既存製品の競争力の引き上げ、大型クライミングクレーンの戦略的販売と、生産体制の強化を推進してまいります。自走式立体駐車場事業は、「スーパーロングスパン(SLS)」のブランド力向上と工程・原価管理の徹底により、高収益構造の維持と向上に取り組んでまいります。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)既存事業につきましては、販売価格の適正化を推進し、価格競争力の強化および安定的な収益構造への転換を図ります。また、操業度の改善に注力し、生産キャパシティの拡大とコスト競争力の強化を追求いたします。あわせて、少量多品種・試作ビジネスへ対応可能な生産体制の整備を進めるとともに、新規事業の探索に注力し、次なる収益の柱の育成に取り組んでまいります。 半導体関連事業営業拠点の移転および組織の再編成を行い、半導体関連装置のさらなる受注拡大を目指してまいります。あわせて、長岡研究所に新たに建設した研究開発棟を活用し、製品開発を加速させてまいります。また、販売を強化してきた半導体関連装置の受注が堅調に推移しており、次期の売上に貢献する見込みです。 ③働きやすく成長できる環境の構築多様な働き方やコミュニケーションの促進などに取り組み、心理的安全性の高い労働環境を整備してまいります。また、成長を促進するために、個々のキャリア形成支援や評価・処遇等の人事制度の見直しを行ってまいります。これらの取り組みによって、人材育成の基盤を構築し、社員が成長や働きがいを実感し、自律した活力ある人材へ成長することを目指してまいります。 ④デジタル技術活用による業務改革DX化を加速させるため、人的資源の拡充やITインフラの戦略的更新を実施します。3DモデルやAI、ARなどの活用により、生産性の向上や新たな付加価値の創出に繋げていきます。また、情報セキュリティ対策の充実や基幹システムの再構築によりIT化のリスクの極小化を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、企業ビジョンを「株式会社北川鉄工所はものづくりという業にあって、お客様の喜びを我々の喜びとし、素直な心を尊び、勇気ある行動を敬い、自己実現の場として自律した活力あるリーダーを育成し、技術を誇り、未知なる世界に挑戦するQuality Businessを実践する集団である。」と定めております。当社グループは、この価値観を全社員が共有・実践し、ものづくり企業としての持続的な成長および中長期的な企業価値向上を目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2021年度に長期経営計画「Plus Decade 2031」を策定し、2031年度に連結売上高1,000億円を経営目標として掲げております。当該目標の達成に向け、2025年度から2027年度までの3か年を対象とする「中期経営計画 2027」を2024年11月に策定いたしました。本計画においては、資本コストを上回る収益性の確保を最優先課題と位置付け、2027年度の経営指標としてROICを6.0%、ROEを6.5%と目標に設定しております。また、資本政策については、キャピタリゼーション比率を25~30%の範囲で維持しつつ、新規事業投資と株主還元の両立を図り、自己資本と有利子負債の最適なバランスの実現を目指してまいります。当社グループは、「Plus Decade 2031」の実現に向け、基盤事業の収益力強化を着実に進めるとともに、将来の事業構造および収益構造の変革に資する強固な経営基盤の構築に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、グループ全体の視点から事業および組織のビジョンを明確化し、中長期的な戦略を推進しております。「Plus Decade 2031」においては、「4つの価値観を実践し、世界基準の成長を実現する」をビジョンとして掲げ、当社の行動原理である「4つの価値観」を実践することで、グローバル経済の成長に即応した継続的な事業規模の拡大を図ってまいります。本計画の骨子として、以下の3点を重点戦略項目として取り組んでおります。 ①事業構造の転換当社グループが展開する工作機器、産業機械、金属素形材、半導体関連の4事業について、既存事業のポートフォリオを見直すとともに、新事業分野の創出およびM&Aの戦略的活用により、成長領域への事業展開を加速させ、事業構造の再構築を図ってまいります。 ②経営品質の進化ITインフラの強靭化に加え、AIや3Dモデル等の先端技術を積極的に導入し、技術基盤の高度化および業務効率の向上を図ってまいります。また、資源循環およびCO₂排出量削減に寄与する製品開発を推進し、脱炭素社会の実現に貢献します。 ③人材育成「企業成長の根幹は人材である」との認識のもと、「働きやすく、成長できる企業へ」をテーマに掲げ、自律的に学び、行動できる人材の育成に注力しております。また、ジェンダーギャップの解消やダイバーシティ&インクルージョンの推進を通じ、多様な人材が活躍できる基盤を構築してまいります。 (4) 会社の対処すべき課題①事業ポートフォリオの転換経営資源の選択と集中という観点から、抜本的な事業構造の変革を推進するとともに、社外連携やM&Aの活用による既存事業の市場拡大および新規市場の開拓に努め、持続的な企業成長に資する新たなビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。 ②既存事業の基盤強化キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)半導体、航空機などの成長産業向けに、高付加価値な新製品や自動化パッケージを投入してまいります。また、インドでの現地生産拡充やメキシコやベトナムといった重点市場におけるエンジニアリングおよびアフターサービスを強化し、グローバルシェアの拡大と収益力の強化を同時に図ります。あわせて、製品群の選択と集中、DXによる業務の高度化、ローコストオペレーションの実現により収益向上と持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)コンクリートプラント事業は、競争力を持つリードタイムの実現を図るとともに高付加価値オプションの投入により収益力を高めてまいります。環境分野は新規ビジネスの早期確立に注力してまいります。荷役機械事業は、特殊荷役機械を事業の柱へと育成させ、品質と開発プロセスの改善による既存製品の競争力の引き上げ、大型クライミングクレーンの戦略的販売と、生産体制の強化を推進してまいります。自走式立体駐車場事業は、「スーパーロングスパン(SLS)」のブランド力向上と工程・原価管理の徹底により、高収益構造の維持と向上に取り組んでまいります。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)既存事業につきましては、販売価格の適正化を推進し、価格競争力の強化および安定的な収益構造への転換を図ります。また、操業度の改善に注力し、生産キャパシティの拡大とコスト競争力の強化を追求いたします。あわせて、少量多品種・試作ビジネスへ対応可能な生産体制の整備を進めるとともに、新規事業の探索に注力し、次なる収益の柱の育成に取り組んでまいります。 半導体関連事業営業拠点の移転および組織の再編成を行い、半導体関連装置のさらなる受注拡大を目指してまいります。あわせて、長岡研究所に新たに建設した研究開発棟を活用し、製品開発を加速させてまいります。また、販売を強化してきた半導体関連装置の受注が堅調に推移しており、次期の売上に貢献する見込みです。 ③働きやすく成長できる環境の構築多様な働き方やコミュニケーションの促進などに取り組み、心理的安全性の高い労働環境を整備してまいります。また、成長を促進するために、個々のキャリア形成支援や評価・処遇等の人事制度の見直しを行ってまいります。これらの取り組みによって、人材育成の基盤を構築し、社員が成長や働きがいを実感し、自律した活力ある人材へ成長することを目指してまいります。 ④デジタル技術活用による業務改革DX化を加速させるため、人的資源の拡充やITインフラの戦略的更新を実施します。3DモデルやAI、ARなどの活用により、生産性の向上や新たな付加価値の創出に繋げていきます。また、情報セキュリティ対策の充実や基幹システムの再構築によりIT化のリスクの極小化を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の概要 ① 財政状態および経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における世界経済は、米国の通商政策や中国経済の減速、イスラエル・パレスチナ間の紛争に加え、2月には米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃が行われるなど中東における地政学的リスクが一段と高まり、先行き不透明な状況が続きました。これに伴う原油価格の上昇や物流網への影響は、世界的なエネルギー価格の押し上げ要因となり、世界経済の停滞を招き得る新たなリスクとして顕在化しました。国内経済におきましても雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の底堅さや、旺盛なインバウンド需要に支えられ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、深刻な人手不足に伴う人件費の上昇や物価の高止まり、金利上昇など不確実性の高い状況が続きました。このような経営環境のもと、当社グループの売上高につきましては、金属素形材事業においてメキシコ子会社で自動車部品の受注量が減少し減収となったものの、工作機器事業では海外市場での売上が増加したほか、産業機械事業においてコンクリートプラント事業のメンテナンス工事が好調に推移し、荷役機械事業でも大型クライミングクレーンおよびマストの売上が増加したことから、前期比で増収となりました。営業利益につきましても、産業機械事業のコンクリートプラント事業におけるメンテナンス工事の売上増加、金属素形材事業におけるコスト低減活動や販売価格改定などにより前期比で増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、当社およびタイ子会社において有形固定資産の売却に伴う特別利益を計上したため、前期比で大きく増加しました。以上により、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高58,415百万円(前期比 2.0%増)、営業利益2,688百万円(前期比 43.6%増)、経常利益2,545百万円(前期比 9.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,128百万円(前期比 150.9%増)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)当カンパニーの売上高につきましては、国内市場は減少しましたが海外市場で中国やインドなどを中心にEMS(電子機器受託製造)関連の売上が増加し、9,870百万円(前期比 9.3%増)となりました。一方、セグメント利益(営業利益)につきましては、国内市場の減収や海外市場における価格競争、工場移設に伴う一時的な費用の発生等により221百万円(前期比 48.3%減)となりました。 キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)当カンパニーの売上高につきましては、コンクリートプラント事業のメンテナンス工事が好調に推移したこと、また、荷役機械事業においても大型クライミングクレーンおよびマストの売上が前期比で増加したため、22,003百万円(前期比 10.0%増)となりました。セグメント利益(営業利益)につきましても、コンクリートプラント事業の売上増加および荷役機械事業の収益改善、自走式立体駐車場事業の収益の安定化により、2,806百万円(前期比 68.2%増)となりました。 キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)当カンパニーの売上高につきましては、自動車エンジン部品の需要伸長により国内生産は堅調に推移しましたが、半導体不足による自動車メーカーの減産や鋳物部品の需要減少などの影響によりメキシコ子会社の生産量が減少したため、24,319百万円(前期比 1.6%減)となりました。一方、セグメント利益(営業利益)につきましては、ライン稼働率の向上による固定費効率の改善、歩留まり改善や工程合理化等のコスト構造改革、間接業務の効率化に努めたことで、606百万円(前期セグメント損失(営業損失) 128百万円)となりました。 半導体関連事業当事業セグメントの売上高につきましては、連結子会社である北川グレステック株式会社において、AI関連需要に関係する消耗品販売や受託加工が堅調に推移しましたが、前期でハードディスク製造装置の大型案件が完了した影響が大きく、1,780百万円(前期比 29.1%減)となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましても、売上高減少の影響を受け、138百万円(前期比 76.3%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、2,049百万円の収入(前期は6,152百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益4,204百万円及び減価償却費3,166百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産売却損益2,096百万円及び仕入債務の増減額2,058百万円によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、3,223百万円の支出(前期は2,728百万円の支出)となりました。支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3,460百万円であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、1,319百万円の収入(前期は2,835百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の純増減額2,713百万円であります。これらにより当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ218百万円増加(前期は841百万円の増加)し、11,427百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、その他セグメントについては金額的な重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)キタガワ グローバル ハンド カンパニー10,91816.3キタガワ サン テック カンパニー22,13110.8キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー24,254△1.0半導体関連事業1,769△28.7 合計59,0734.8 (注) 金額は販売価格で表示しており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、その他セグメントについては金額的な重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)キタガワ グローバル ハンド カンパニー 9,8093.91,551△3.8キタガワ サン テック カンパニー22,81215.125,8143.2キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー24,428△0.973617.2半導体関連事業3,389110.52,339219.9合計60,4398.930,4428.8 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)キタガワ グローバル ハンド カンパニー9,8709.3キタガワ サン テック カンパニー22,00310.0キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー24,319△1.6半導体関連事業1,780△29.1その他440△56.2合計58,4152.0 (注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。 2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)株式会社クボタ8,20614.39,09315.6 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容本項に記載した予想、見通し、方針等の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収入・費用に影響を与える見積りを行っております。また、見積りに関しては、過去の実績等の情報に基づいて判断しておりますが、不確実な要素も含んでおり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 ② 財政状態の分析 a 資産当連結会計年度末の総資産は、退職給付に係る資産や投資有価証券、棚卸資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べて2,912百万円増加し、84,912百万円となりました。 b 負債当連結会計年度末の負債は、前受金や仕入債務の減少などにより、前連結会計年度末に比べて1,310百万円減少し、38,950百万円となりました。 c 純資産当連結会計年度末の純資産は、利益剰余金や退職給付に係る調整累計額の増加などにより前連結会計年度末に比べて4,222百万円増加し、45,962百万円となりました。純資産から非支配株主持分を差し引いた自己資本は45,957百万円となり、自己資本比率は54.1%となりました。 ③ 経営成績の分析 a 売上高当連結会計年度の売上高は、前期比で2.0%増の58,415百万円となりました。 事業別では、キタガワ グローバル ハンド カンパニーは、海外市場で中国やインドなどを中心にEMS(電子機器受託製造)関連の売上が増加し、前期比で9.3%増の9,870百万円となり、キタガワ サン テック カンパニーもコンクリートプラント事業のメンテナンス工事が好調に推移し、荷役機械事業においても大型クライミングクレーンおよびマストの売上が増加したため、前期比で10.0%増の22,003百万円となりました。一方で、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーは、半導体不足による自動車メーカーの減産や鋳物部品の需要減少などの影響によりメキシコ子会社の生産量が減少したため、前期比で1.6%減の24,319百万円となり、半導体関連事業についても、前期でハードディスク製造装置の大型案件が完了した影響が大きく、前期比で29.1%減の1,780百万円となりました。 b 営業利益当連結会計年度の営業利益は、前期比で43.6%増の2,688百万円となりました。 事業別では、キタガワ サン テック カンパニーは、コンクリートプラント事業の売上増加および荷役機械事業の収益改善、自走式立体駐車場事業の収益の安定化により、前期比で68.2%増の2,806百万円となり、キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニーも、ライン稼働率の向上による固定費効率の改善、歩留まり改善や工程合理化等のコスト構造改革、間接業務の効率化に努めたことで、前期セグメント損失(営業損失) 128百万円からセグメント利益(営業利益)606百万円に黒字転換しました。一方、キタガワ グローバル ハンド カンパニーは、国内市場の減収や海外市場における価格競争、工場移設に伴う一時的な費用の発生等により前期比で48.3%減の221百万円となり、半導体関連事業についても、売上高減少の影響を受け、前期比で76.3%減の138百万円となりました。 c 経常利益当連結会計年度の経常利益は、持分法による投資利益やスクラップ売却益は減少したものの前期比9.9%増の2,545百万円となりました。 d 親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益が大きく寄与し前期比150.9%増の3,128百万円となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)49.6 49.5 49.9 50.9 54.1 時価ベースの自己資本比率(%)17.1 13.3 19.5 13.6 16.8 キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)3.8 4.9 3.3 2.3 8.0 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)37.2 18.5 15.9 16.0 5.8 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い(注)1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループにおける資金需要の主なものは、製品製造のための原材料及び部品の購入のほか、製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金、また、製造設備の増強、合理化及び更新を目的とした設備資金であります。当社グループの資金の源泉は、主として、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達となります。当連結会計年度におきましては、営業活動によるキャッシュ・フローが減少したほか、設備投資を実施したものの、短期借入れを行ったことなどにより、現金及び現金同等物の残高は11,427百万円となり、前期末比218百万円の増加となりました。 ⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について当社グループ経営陣は、企業価値の最大化を目指し、現在の経営環境や入手可能な情報を元に最善の経営方針を立案するように努めております。当社グループ全体としては、各セグメントの成長追求、開発体制の再構築、人的資源の戦略的投入、持続的成長へ向けた経営基盤の確立を経営課題と認識して取り組んでまいります。なお、各セグメントの具体的な取り組みは「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載した活動を進めてまいります。

事業リスク

  • 経済・景気変動の影響
    売上高のほとんどが民需に依存しているため、インフレ長期化や金融引き締めなどの景気変動が業績に直接影響を及ぼす可能性があります。米中貿易摩擦のような保護貿易政策や関税引き上げも、売上や事業運営に大きな影響を与えるリスクがあります。
  • 調達価格の変動リスク
    原材料やエネルギーの価格高騰、予期せぬ法律・規制の変更、地政学的な混乱などにより、調達価格が上昇する可能性があります。これにより生産コストが増加し、利益率の低下や生産効率の悪化を招き、業績や財務状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 競合と価格交渉の困難さ
    各事業分野で同業他社との競争が激しく、価格決定において優位性を保つことが難しい状況です。原材料やエネルギー価格の高騰を販売価格に十分に転嫁できない場合、収益性が圧迫される可能性があります。競争激化やコスト増は業績に影響を与えるリスクとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,326 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社は、グループ全体のリスク管理に関する基本的事項および推進体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針および管理の推進体制に基づき、代表取締役会長を委員長とする全社リスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。 (1)地政学的リスク当社グループは海外に生産拠点および営業拠点を有し、調達から製造、販売まで国際的なサプライチェーンを構築しております。このため、紛争・テロ、政情不安、貿易摩擦、経済制裁、関税・通関制度の変更、輸出入に関する規制の変更、物流網の混乱、感染症の拡大等により、調達・生産・販売・物流・決済の各局面で制約や遅延が生じる可能性があります。結果として、調達リードタイムの長期化やコスト上昇、生産計画の変更、出荷・納入遅延、需要変動などが生じ、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは情報収集、分散調達等を進めておりますが、影響を回避できない場合があります。 (2)原材料・エネルギー価格当社グループは製品の製造に必要な原材料を継続的に調達するとともに、鋳造や機械加工等の製造工程において電力等のエネルギーを相当量消費しております。原材料・エネルギー価格や外注加工費、物流費等の上昇は製造原価を押し上げ、利益率の低下要因となります。急激な価格変動が発生した場合は、契約条件や交渉のタイミング、受注から納入までの期間等により販売価格への転嫁に遅れが生じ、収益性が一時的または継続的に悪化する可能性があります。当社グループは調達先の分散、原価低減、価格改定等を進めておりますが、価格高騰の長期化等により影響が残る場合があります。 (3)為替レート当社グループは海外での調達・生産・販売活動を行っており、海外子会社との取引等に伴い外貨建ての売上・仕入・費用が発生しております。為替レートの変動は、外貨建取引の円換算額の増減に加え、在外子会社財務諸表の円換算等を通じて、連結業績および純資産に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは為替予約や外貨建見合債務の保有等のヘッジにより影響低減に努めておりますが、急激な変動により影響を回避できない場合があります。 (4)人材確保当社グループの競争力は、事業運営および製造・販売・技術の維持向上を担う多様な人材に支えられております。少子高齢化や人材獲得の競争激化により必要な人材を十分に確保・定着できない場合、操業率の低下、品質・生産性の悪化、開発の遅延、技能伝承の停滞等が生じ、当社グループの競争力低下につながる可能性があります。当社グループは採用強化、人材教育、技能伝承の仕組み化、処遇・働き方の改善、多能工化・自動化等を推進しておりますが、これらの施策が想定どおりの成果を上げない場合、当社グループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5)情報セキュリティ当社グループは製品の設計情報、製造情報、ノウハウ等の重要な情報資産を保有しており、業務システムの高度化や生産設備のネットワーク化に伴い、サイバー攻撃や不正アクセス、内部不正、取引先等を経由した侵入のリスクが高まっております。これらが発生した場合、情報漏えい、データ改ざん、業務・操業停止、納期遅延、復旧費用の増加、損害賠償・行政対応、信用低下等により、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは規程・体制整備、権限管理、監視・脆弱性管理、教育およびバックアップ等の対策を進めておりますが、手口の高度化等により被害を完全に防止できない可能性があります。 (6)技術革新当社グループが属する市場は、生産性向上、自動化、高精度化、省エネルギー化、デジタル化等の要求が高度化し、技術革新や製品ライフサイクルの変化が進展しております。顧客ニーズや技術トレンドの変化に適切に対応できない場合、製品競争力の低下、受注機会の逸失、価格競争による利益率低下が生じる可能性があります。また、研究開発投資には技術的な不確実性や開発期間の長期化等のリスクがあり、期待した成果が得られない場合には、将来の成長性や投資回収に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは顧客課題を起点とした製品開発、品質・性能向上、サービス体制強化、高付加価値の創出、外部連携の活用等により競争力強化を図っておりますが、市場環境の急変等によりこれらの影響を回避できない場合があります。 (7)知的財産権当社グループは製品設計、製造ノウハウ、ソフトウェア等の技術資産を競争力の源泉としております。海外展開やサプライチェーンの拡大に伴い、機密情報の漏えい、模倣品・類似品の流通、技術流出が発生する可能性があります。また、事業領域の拡大や製品の高度化により、第三者の知的財産権を侵害する、または侵害主張を受ける可能性があります。係争が生じた場合、損害賠償、販売差止、設計変更、ロイヤルティ負担、訴訟費用等により事業活動が制約され、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは知的財産の権利化・維持、秘密情報管理、契約管理、侵害予防の確認手続、模倣品対策等を講じておりますが、これらの影響を完全に防止できない可能性があります。 (8)品質当社グループは国内外を問わず多様な製品を提供しており、品質の確保は重要な経営課題であります。製品の高度化・多品種化、個別仕様への対応、サプライチェーンの多様化等により、製品に不具合が発生するリスクを完全に排除することは困難であります。重大な欠陥が発生した場合、補償・修理・交換・回収等の品質コスト、製造物責任に基づく損害賠償、追加検査や生産調整に伴う機会損失、信用低下等が生じ、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは工程管理、検査体制、サプライヤー管理、トレーサビリティ、是正処置、アフターサービス体制の整備等により品質向上に努めておりますが、予期せぬ事情によるリコールや不測の事象が発生する可能性があります。 (9)気候変動当社グループは、豪雨・洪水・台風・地震等の自然災害の激甚化により当社グループの拠点、サプライヤー、物流網が被災した場合、操業停止、供給遅延、復旧費用の発生等を通じて、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、取引先から環境配慮に関する要請が高まる場合、対応が不十分であると取引条件の変更や受注機会の減少につながる可能性があります。当社グループは防災訓練や防災対策の整備、省エネルギー化等により影響の低減に努めておりますが、災害規模や制度変更の内容等によっては影響を回避できない場合があります。 (10)法規制・コンプライアンス当社グループは国内外で事業を展開しており、事業運営に係る各種法令・規制の適用を受けております。これらの改正や運用強化により、追加コストや事業運営上の制約が生じる可能性があります。また、法令違反またはその疑義が生じた場合、行政処分、課徴金・罰則、訴訟、取引停止、社会的信用の低下等により、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは規程整備、教育・研修、内部通報制度、社内審査、内部監査等により遵守徹底を図っておりますが、海外子会社・委託先を含む統制の限界等により完全に防止できない可能性があります。

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