6380

オリエンタルチエン工業(6380)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • チェーン関連製品の製造販売
    オリエンタルチエン工業グループは、伝動用ローラチェーンやコンベヤチェーン、スプロケット類といった産業機械に不可欠なチェーン関連製品の製造と販売を主力事業としています。これらの製品は、工場内の動力伝達や物の搬送に使われ、様々な産業の基盤を支える重要な役割を担っています。長年の技術と経験に基づき、標準品から特殊な用途に対応する製品まで幅広く手掛けています。
  • 金属射出成形部品の製造販売
    金属粉末射出成形法(MIM)という特殊な技術を用いて、複雑な形状の金属部品を製造・販売しています。この技術は、精密な部品を大量生産するのに適しており、自動車、医療機器、精密機器など、高い精度が求められる分野で活用されています。特に、難易度の高い「中空MIM製法」も手掛けており、技術力を強みとしています。
  • 不動産賃貸事業
    東京都江東区に所有する賃貸ビルの維持・管理を行い、安定的な賃料収入を得ています。これは、主要な製造販売事業とは異なる収益源であり、事業ポートフォリオの一部としてグループの収益基盤を補完する役割を果たしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • チェーン事業
    伝動用ローラチェーン、コンベヤチェーン、スプロケット類、搬送装置などの製造販売が主な事業内容です。これは同社グループの主力事業であり、最新年度の売上高は37.97917億円、営業利益は3.37912億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。国内外の産業機械向けに、動力伝達や搬送の基幹部品を提供しています。
  • 金属射出成形事業
    金属粉末射出成形法(MIM)による金属部品の製造販売を行っています。自動車、自動二輪車、医療機器、精密機器分野など、高い精度と複雑な形状が求められる部品に対応しています。最新年度の売上高は2.17808億円、営業利益は0.3169億円です。特に難易度の高い「中空MIM製法」を手掛けることで、医療機器分野でのシェア拡大を目指し、成長が期待される事業です。
  • 不動産賃貸事業
    東京都江東区に所有する賃貸ビルの維持・管理を行い、賃料収入を得ています。最新年度の売上高は0.39957億円、営業利益は0.25697億円です。これは、製造販売事業とは異なる安定的な収益源として、グループの財務基盤を支える役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Chains 事業 38 3 8.9%
MetalInjectionMolding 事業 2 0 14.5%
RealEstate 事業 0 0 64.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|524 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(オリエンタルチエン工業株式会社)、子会社2社により構成されており、チェーン関連、金属射出成形関連の製品の製造販売を主とした内容の事業活動を展開しております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (チェーン事業)伝動用ローラチェーン(標準型ローラチェーン、特殊型ローラチェーン、超小型チェーン等)、コンベヤチェーン(標準型コンベヤチェーン、特殊型コンベヤチェーン、ケーブルコンベヤチェーン等)、スプロケット類(標準型スプロケット、特殊型スプロケット、チェーンカップリング等)、搬送装置等の製造販売を行っております。 (金属射出成形事業)金属粉末射出成形法による金属部品等の製造販売を行っております。 (不動産賃貸事業)東京都江東区に所有する賃貸ビルの維持・管理を行っております。 (その他)報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主に金地金事業であります。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
チェーン事業は成熟製品であり、安価なアジア製品の影響を受け受注価格が変動する
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
伝動用ローラチェーン、コンベヤチェーン、金属粉末射出成形法による金属部品等の製造技術
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
会社が挙げる主要リスク:売上高の変動 / 仕入価格の高騰 / 為替変動のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが不足しており、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な情報や評価が困難です。公開情報からは、同社の無形資産の強さを判断できる材料は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

オリエンタルチエン工業の製品(チェーン)は、産業機械の部品として使用されるため、一度採用されると、互換性や信頼性の問題から他社製品への切り替えには一定のコストやリスクが伴う可能性があります。しかし、その程度は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加が製品価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではありません。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような広範なネットワーク効果は期待できません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業経験と生産ノウハウの蓄積により、一定のコスト競争力を持っている可能性があります。しかし、詳細なコスト構造や競合他社との比較データが不足しており、構造的なコスト優位性を明確に評価することは困難です。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

産業用チェーン市場における同社のシェアや、生産規模に関する具体的なデータが不足しています。業界内でのポジションや、規模の経済を活かした効率的な生産体制を評価するには情報が不十分です。

  • 高品質なチェーン製品
    同社は「世界一の品質」を目指し、伝動用ローラチェーンをはじめとする各種チェーン製品の研究開発に注力しています。長年の実績と技術力により、顧客の多様な品質・用途ニーズに応える製品を提供しており、国内外の産業界で「OCM」ブランドとして認知されています。これが、顧客からの信頼と安定した受注に繋がる強みとなっています。
  • 高度な金属射出成形技術
    金属粉末射出成形法(MIM)において、特に難易度の高い「中空MIM製法」を手掛ける数少ない国内メーカーの一つです。この独自の技術力により、自動車、医療機器、精密機器分野など、高性能かつ複雑な形状の部品製造に対応し、競合他社との差別化を図っています。医療機器分野でのシェア拡大を目指すなど、成長分野での優位性を持っています。
  • 多角的な事業展開とM&A戦略
    チェーン事業を基盤としつつ、金属射出成形事業や不動産賃貸事業も展開することで、収益源の多角化を図っています。さらに、2024年には寺田精工株式会社と徳清澳喜睦鏈条有限公司を連結子会社化し、スプロケット類や特殊チェーンの製品ラインナップを強化しました。これにより、市場の多様なニーズへの対応力を高め、持続的な成長を目指す経営戦略が競争優位に寄与すると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 「伝動と搬送の総合メーカー」への進化
    同社グループは、伝動用ローラチェーンを主体とした各種チェーン、スプロケット類などの製造・販売を通じて、国内外の産業に貢献する「伝動と搬送の総合メーカー」を目指しています。顧客の多様なニーズを捉え、研究開発を強化することで、安心・安全な製品を提供し、グローバル市場での「世界一の品質」を追求していく方針です。
  • 事業基盤の強化と生産能力増強
    チェーン事業の基盤強化のため、2024年7月に寺田精工株式会社と徳清澳喜睦鏈条有限公司を連結子会社化しました。これにより、スプロケット類や特殊チェーンの製品ラインナップを拡充し、売上・利益の増加を目指します。また、同年11月には本社工場敷地内に新工場を竣工し、チェーン事業と金属射出成形事業の生産能力を増強することで、市場ニーズへの対応力と持続的成長の基盤を強化しています。
  • 高付加価値製品の開発とコスト削減
    既存製品の高品質化に加え、顧客と共同開発する新製品や市場ニーズを捉えたナンバーワン・オンリーワン製品の開発を積極的に推進しています。同時に、生産性の向上、多品種・小ロット生産システムの構築により、コスト低減と納期短縮を図ることで、企業体質の改善と質的な向上を目指しています。2026年3月期には営業利益率3.7%以上を目標とし、企業価値向上と安定配当を目指します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは伝動用ローラチェーンを主体とした、各種チェーン、スプロケット類等の製造・販売を通して、国内外の産業に貢献する「伝動と搬送の総合メーカー」を目指しております。このために、多様化する顧客の品質、用途に対するニーズを掌握し、十分な研究・開発した製品を供給して、顧客から安心、安全な会社だと評価を受ける努力を続けてまいります。今後とも当社グループの製品は「世界一の品質」を目指して弛まぬ研究を行いグローバルな市場の要望に応えてまいります。当然のことながら、企業としての責務であります企業倫理、法令遵守、環境保護活動への取り組みを強化し、社会の信頼に応えてまいります。 (2)中長期的な経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、上述の経営方針に基づき、2026年度から2028年度の3年間に係る「第8次中期経営計画」を策定し、下記の事業戦略を展開しております。-製造戦略として当社が創業以来培ってきた独自の技術力・品質力を基盤に、大形チェーン分野において世界No.1の品質・供給体制を目指します。また、2026年3月に導入した新たな生産管理システムの稼働により、生産性の向上とコストの最適化を図ります。-販売戦略として2025年12月に締結した4社間業務提携の深化を図り、各社の特殊用途チェーン市場・金属射出成形市場における高付加価値製品メーカーのポジション獲得を目指します。また、海外販売網の強化として各国販売パートナーとの連携を強化し、未開拓市場への進出実現を目指します。-管理体制戦略として評価・教育制度の整備により従業員エンゲージメントの向上を図るとともに、次世代管理職候補を教育し、組織力・人材力を高めます。 当社グループは、財務の健全性を維持しつつ持続的な成長を実現するため、売上高成長率及び営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。利益を伴う売上成長を通じて、企業価値の継続的な向上と安定した配当を目指してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題国内ものづくり企業を取り巻く経営環境は、人口減少・少子高齢化、デジタル化の加速、海外企業の台頭による競争の激化、為替相場や原油価格の急激な変動、地政学リスクの続発等を背景に、対応すべき課題が多く存在するなか先行きの不透明性が増しており、厳しい環境となっております。このような状況において当社グループは、事業を支える財務基盤を強固にすることを重要課題と位置付けており、2025年12月には「第三者割当による第1回新株予約権の発行」を実施いたしました。前述の「第8次中期経営計画」の進捗状況等、適宜・適切な情報開示を通じて市場評価の獲得に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは伝動用ローラチェーンを主体とした、各種チェーン、スプロケット類等の製造・販売を通して、国内外の産業に貢献する「伝動と搬送の総合メーカー」を目指しております。このために、多様化する顧客の品質、用途に対するニーズを掌握し、十分な研究・開発した製品を供給して、顧客から安心、安全な会社だと評価を受ける努力を続けてまいります。今後とも当社グループの製品は「世界一の品質」を目指して弛まぬ研究を行いグローバルな市場の要望に応えてまいります。当然のことながら、企業としての責務であります企業倫理、法令遵守、環境保護活動への取り組みを強化し、社会の信頼に応えてまいります。 (2)中長期的な経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、上述の経営方針に基づき、2026年度から2028年度の3年間に係る「第8次中期経営計画」を策定し、下記の事業戦略を展開しております。-製造戦略として当社が創業以来培ってきた独自の技術力・品質力を基盤に、大形チェーン分野において世界No.1の品質・供給体制を目指します。また、2026年3月に導入した新たな生産管理システムの稼働により、生産性の向上とコストの最適化を図ります。-販売戦略として2025年12月に締結した4社間業務提携の深化を図り、各社の特殊用途チェーン市場・金属射出成形市場における高付加価値製品メーカーのポジション獲得を目指します。また、海外販売網の強化として各国販売パートナーとの連携を強化し、未開拓市場への進出実現を目指します。-管理体制戦略として評価・教育制度の整備により従業員エンゲージメントの向上を図るとともに、次世代管理職候補を教育し、組織力・人材力を高めます。 当社グループは、財務の健全性を維持しつつ持続的な成長を実現するため、売上高成長率及び営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。利益を伴う売上成長を通じて、企業価値の継続的な向上と安定した配当を目指してまいります。 (3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題国内ものづくり企業を取り巻く経営環境は、人口減少・少子高齢化、デジタル化の加速、海外企業の台頭による競争の激化、為替相場や原油価格の急激な変動、地政学リスクの続発等を背景に、対応すべき課題が多く存在するなか先行きの不透明性が増しており、厳しい環境となっております。このような状況において当社グループは、事業を支える財務基盤を強固にすることを重要課題と位置付けており、2025年12月には「第三者割当による第1回新株予約権の発行」を実施いたしました。前述の「第8次中期経営計画」の進捗状況等、適宜・適切な情報開示を通じて市場評価の獲得に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概況当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況a.財政状態当連結会計年度末における総資産は4,895百万円となり、前連結会計年度末と比べ234百万円減少となりました。流動資産は2,633百万円となり、前連結会計年度と比べ31百万円減少となりました。主な要因としては、現金及び預金123百万円増加、売上債権104百万円減少、棚卸資産81百万円減少したことによるものです。固定資産は2,262百万円となり、前連結会計年度と比べ203百万円減少となりました。主な要因としては、当社保有の上場有価証券の一部を売却したことに伴い投資有価証券が214百万円減少したことによるものです。当連結会計年度末における負債合計は2,746百万円となり、前連結会計年度末と比べ527百万円減少となりました。流動負債は1,545百万円となり、前連結会計年度と比べ358百万円減少となりました。主な要因としては、支払サイト短縮化に伴い仕入債務が243百万円減少したことによるものです。固定負債は1,201百万円となり、前連結会計年度と比べ168百万円減少となりました。主な要因としては、借入金の約定弁済が進行したことに伴い長期借入金が205百万円減少したことによるものです。当連結会計年度末における純資産合計は2,148百万円となり、前連結会計年度末と比べ293百万円増加となりました。主な要因としては、新株予約権の行使が進行したことに伴い資本金及び資本準備金がそれぞれ155百万円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は36.2%から43.3%へ上昇いたしました。 b.経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、新政権への政策期待の一方、物価高騰が続き先行き不透明な状況で推移いたしました。海外では、トランプ政権の関税政策やウクライナ情勢の長期化に加え、中東情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡の封鎖リスクが顕在化し、原油由来の原材料価格が大幅に上昇いたしました。このような状況下にあって当社は、前期に実施したM&Aや新工場の稼働を軸に多様な市場ニーズへの対応力を高める取り組みを継続してまいりました。上半期におきましては原材料や人件費等の物価高の影響、米国の通商政策等のネガティブな外的要因の影響が顕在化したことにより営業損失を計上するに至りましたが、適正利益を確保する体制を構築すべく、2025年9月より価格転嫁を実施したことにより通期営業利益を黒字化することができました。また、2025年12月18日付の適時開示「4社間業務提携に関するお知らせ」に基づく経営資源の最適化を推進し、事業再編の一環として、スプロケット事業部の廃止及び一部営業所の統廃合を実施いたしました。財務面につきましては、財務体質の改善と資金調達手段の多様化の課題を克服するため、2025年11月20日付の適時開示「第三者割当により発行される第1回新株予約権の募集に関するお知らせ」にて公表の資金調達方法により金地金等を財務戦略資産として保有し、当社の主要事業(チェーン事業・金属射出成形事業)の中長期的な成長を支える基盤の構築を目指しております。これら財務戦略資産を迅速かつ効果的に活用するため、また主要事業との分離を明確化することでリスク管理の高度化を図るため、2026年1月8日付の適時開示「子会社の設立に関するお知らせ」にて公表の連結子会社であるオリエンタルGB株式会社を新規設立いたしました。この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,110百万円(前期比1.4%増)となりました。利益面につきましては、営業利益15百万円(同88.8%減)、経常損失17百万円(前期は145百万円の利益)となりました。また、2025年7月23日付の適時開示「投資有価証券売却益(特別利益)の計上に関するお知らせ」の投資有価証券売却益(特別利益)157百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益126百万円(前期比26.3%増)となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。 (チェーン事業)国内向け受注につきましては、物価高騰に伴う厳しい環境下ではありましたが、お客様の生産性向上や維持修繕コスト削減に貢献する当社オリジナル製品の提案営業に注力いたしました。これに加え、不採算製品の見直しや機動的な価格転嫁を積極的に推し進めたことにより、売上高は前期をわずかに上回りました。一方で、海外向け受注におきましては、米国の通商政策の影響を直接的に受け、主要輸出先である北米地域での販売が大幅に減少いたしました。利益面につきましては、下期からの価格転嫁でおおむねコスト上昇分をカバーする体制を整えたものの、通期では年度前半からの歴史的な物価高騰による原価増や、北米市場での減収分を補填するに至らず、営業利益は前期比で大幅な減少となりました。なお、当セグメントに含まれていた徳清澳喜睦錬条有限公司の全保有株式を2026年3月31日付で売却しました。この結果、売上高3,825百万円(前期比0.7%増)、営業利益245百万円(同27.5%減)となりました。 (金属射出成形事業)令和6年能登半島地震による一時的な受注停滞が解消し、自動車関連部品の受注が安定的に推移いたしました。また、市場ニーズが堅調な医療部品関連において、積極的な提案営業により受注を伸ばすことができたほか、チェーン事業同様、原材料やエネルギーコストの上昇分を製品価格へ適切に反映させる価格転嫁を継続的に実施いたしました。利益面におきましては、物価高騰の影響による販管費の増加などはあったものの、価格転嫁の浸透に加え、高付加価値な医療部品の比率向上および増収による利益の押し上げ効果が寄与し、厳しい外部環境下においても増益を確保いたしました。この結果、売上高247百万円(前期比13.5%増)、営業利益39百万円(同24.8%増)となりました。 (不動産賃貸事業)外部環境の変動に左右されることなく、年間を通じて賃貸ビルの稼働は堅調に推移いたしました。売上高につきましては、前期に発生した更新料の計上が当期はなかったこと等により前期を下回りましたが、利益面につきましては、効率的な物件運用や維持管理コストの抑制に努めた結果、前期を下回る利益を確保いたしました。この結果、売上高37百万円(前期比6.2%減)、営業利益23百万円(同9.4%減)となりました。 (その他事業)連結子会社であるオリエンタルGB株式会社において、金地金等の保有・売買を行う事業です。当連結会計年度においては、中東情勢の悪化等に伴う市場環境の変化を勘案し、金地金等の購入を見送っております。この結果、営業損失1百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は431百万円となり、前連結会計年度末と比べ123百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローはプラス338百万円(前期はマイナス7百万円)となりました。これは主に、減価償却費244百万円、売上債権の減少102百万円、棚卸資産の減少80百万円、支払サイト短縮化に伴う仕入債務の減少239百万円等があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス139百万円(前期はマイナス582百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入230百万円、有形固定資産の取得による支出334百万円等があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローはマイナス73百万円(前期はプラス501百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出390百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入294百万円等があったことによるものです。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメント当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%) チェーン事業 (千円)3,581,5516.7 金属射出成形事業 (千円)237,03214.6 報告セグメント計 (千円)3,818,5837.1(注)1.金額は販売価格によっております。2.セグメント間の取引はありません。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメント当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%) チェーン事業 (千円)3,777,147△1.0 金属射出成形事業 (千円)277,56815.7 報告セグメント計 (千円)4,054,715△0.1(注)1.金額は販売価格で表示しております。2.セグメント間の取引はありません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメント当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%) チェーン事業 (千円)3,825,9730.7 金属射出成形事業 (千円)247,13413.5 不動産賃貸事業 (千円)37,480△6.2 報告セグメント計 (千円)4,110,5881.4(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討につきましては、「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。チェーン事業につきましては、市場の多様なニーズにより多く・迅速に対応するため、老朽化した設備を更新してまいります。金属射出成形事業につきましては、既存分野からの安定的な受注量を確保し、新たな分野の開拓に向けて積極的に営業活動を行ってまいります。不動産賃貸事業につきましては、安定した賃貸収益を維持してまいります。その他事業につきましては、市場環境の変化に応じた最適な資産配分を通じて、リスク分散を図ってまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討については、「(1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、設備投資に必要な資金ならびにその他の所要資金には手元資金を充当することを基本的な方針とし、必要な都度、金融機関からの借入による資金調達を行うこととしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に繰延税金資産の回収可能性等であり、見積り評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる基準等に基づき行っております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 売上高の変動リスク
    主力であるチェーン事業は成熟市場であり、安価なアジア製品との競合や海外経済の減速により、受注価格の変動や輸出売上高の減少、生産高の減少に伴う付加価値の低下が起こる可能性があります。また、金属射出成形事業の製品はライフサイクルが短く、モデルチェンジが激しいため、受注が大きく変動し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 原材料価格の高騰リスク
    製品の主原材料である特殊鋼は、鉄鉱石や鉄スクラップの価格変動、中国の需要増加などの影響を受けやすいです。これらの原材料価格が大幅に上昇した場合、製造コストが増加し、製品価格への転嫁が難しい場合には、利益率が圧迫され、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 為替・金利変動リスク
    売上高の約18%を占める海外販売はドル建て取引が多く、為替相場の変動が業績や財務状況に影響を与える可能性があります。また、有利子負債の削減を進めているものの、市場金利が上昇した場合には支払利息が増加し、利益を減少させるリスクがあります。これらの金融市場の変動は、同社の収益性に直接的な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,371 文字
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態の変動要因について、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のものがあります。なお、以下における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)売上高の変動について当社グループの売上高は、伝動用ローラチェーンを主体とした既存製品及びその他関連製品チェーン事業と金属射出成形法による運搬機器関連や医療機器関連の製品売上等から構成されております。これらは以下により変動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。・チェーン事業は、成熟製品の域にあり、安価なアジア製品の影響を受け受注価格の変動や輸入品の増加により、工場の生産高減少に伴う付加価値が減少する場合があります。・チェーン事業の主体である伝動用ローラチェーンについては、海外の経済の減退による影響を受け輸出売上高が減少する場合があります。・金属射出成形事業の製品は軌道に乗りましたが、製品自体のライフサイクルの短さやモデルチェンジの激しさから、これに係る製品の受注は大きく変動する場合があります。 また、連結子会社であるオリエンタルGB株式会社において、金地金等の保有・売買を行う投資事業を行う予定でありますが、当連結会計年度においては、中東情勢の悪化等に伴う市場環境変化を勘案し、金地金等の購入を見送っております。本投資事業における取扱い金融商品について、相場水準やボラティリティ(価格変動率)等の予測できない変動が発生した場合は損失を被る可能性があります。 (2)仕入価格の高騰について当社グループが製造する製品の主原材料は、国内の鉄鋼メーカーが生産する特殊鋼を使用しておりますが、鉄鉱石や鉄スクラップの原料価格の上昇、中国の需要増加等により大幅に上昇する場合には、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。 (3)為替変動のリスクについて当社グループの事業は、海外市場に当社グループ売上高の15%程を販売しており、為替の変動に影響を受けます。取引の多くはドル建てであるため、外国為替リスクを回避、軽減するために種々手段を講じておりますが、為替相場の変動によって業績、財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)金利変動リスクについて当社グループは有利子負債を減少させるべく資産の効率化を進めておりますが、市場金利の上昇は支払利息を増加させ、利益を減少させるリスクがあります。 (5)品質不良のリスクについて当社グループは製造業であり、万が一製品のクレーム、リコール等の発生により損害金を製造物責任保険等で補てんできない場合、事業業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)繰延税金資産に関するリスクについて当社グループは、現行の会計基準に基づき、会社分類の妥当性、将来の課税所得の十分性、将来減算一時差異の将来解消見込年度のスケジューリング等を検討した上で繰延税金資産を計上しております。当社グループの業績や経営環境の著しい変化等により、繰延税金資産の全部または一部に回収可能性がないと判断した場合や税率の変更を含む税制改正、会計基準等の改正等により、当該繰延税金資産は減額され、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。

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