事業の概要
- 家庭用機器が主力ジャノメは、家庭用ミシンや刺繍機、関連ソフトウェアの開発・製造・販売を主軸として収益を上げています。特に海外市場での展開が活発で、連結売上高の約70%を海外が占めており、グローバルな販売網を通じて収益を確保しています。
- 産業機器も展開エレクトロプレスや卓上ロボットといった産業機器の開発・製造・販売も行っています。また、ダイカスト鋳造品の製造・販売も手掛けており、BtoB分野でも事業を展開し、収益源を多角化しています。
- IT関連と不動産賃貸ITソフトウェアや情報処理サービスを提供する子会社があり、IT関連事業も収益の一部を担っています。さらに、不動産賃貸事業も行っており、安定的な収益源として事業ポートフォリオを構成しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 家庭用機器事業売上高287.73億円、営業利益21.59億円で、ジャノメの最も大きな収益源です。家庭用ミシンや刺繍機、関連ソフトの開発・製造・販売を国内外で行っており、特に北米・欧州市場を重点地域として高付加価値製品の販売を強化しています。
- 産業機器事業売上高48.41億円、営業損失4.23億円です。エレクトロプレスや卓上ロボットなどの産業機器の開発・製造・販売、およびダイカスト鋳造品の製造・販売を手掛けています。現状は赤字ですが、今後の改善が期待される分野です。
- IT関連事業売上高25.29億円、営業利益4.01億円です。(株)ジャノメクレディアがITソフトウェアや情報処理サービスを提供しており、安定した利益を計上しています。事業規模は小さいですが、着実に収益に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HouseholdMachine | 地域 | 288 | 22 | 7.5% |
| IndustrialMachine | 地域 | 48 | -4 | -8.7% |
| InformationTechnologyReportableSegment | 事業 | 25 | 4 | 15.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社及び子会社の営む主な事業は、「家庭用機器事業」を中心に「産業機器事業」、「IT関連事業」及び「その他事業」であります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 家庭用機器事業家庭用ミシンを中心に、刺しゅう機ならびに関連ソフトを当社及びジャノメ台湾(株)、ジャノメタイランド(株)が開発・製造し、当社及びジャノメアメリカ(株)、ジャノメUK(株)、ジャノメオーストラリア(株)他子会社が販売を行っております。 産業機器事業当社が「エレクトロプレス(サーボプレス)」、「卓上ロボット」などの産業機器を開発・製造し、当社及び一部海外子会社が販売を行っております。また、ジャノメダイカスト(株)及びジャノメダイカストタイランド(株)がダイカスト鋳造品等の製造・販売を行っております。 IT関連事業(株)ジャノメクレディアがITソフトウェア・情報処理サービスを行っております。 その他事業当社が不動産賃貸を行っております。 〔事業系統図〕
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競合他社との競争が避けられず、市場環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 長年にわたる製造ノウハウ、マイコン制御技術、特殊鋳造加工技術、転写型技術など |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:為替変動がもたらす影響 / 仕入れコストの上昇 / カントリーリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
ジャノメは長年の歴史を持つミシンメーカーであり、一定のブランド認知度は存在する。しかし、特許や規制ライセンス、独占的IPといった強力な無形資産の存在は明確ではなく、競争優位の源泉としては弱い。
スイッチングコスト★★☆☆☆
家庭用ミシン市場において、特定のモデルやブランドに慣れた顧客が、学習コストや機能への不満がない限り、他社製品へ乗り換えるインセンティブは限定的。しかし、ミシンは比較的高価な耐久消費財であり、乗り換えのハードルはそれほど高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ジャノメの製品・サービスには、ユーザーが増えることで価値が増すようなネットワーク効果は基本的に見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
長年の生産経験による効率化や、一部部品の共通化などによるコスト削減努力は考えられるが、他社と比較して構造的に著しく低いコストを実現している証拠は乏しい。グローバルな価格競争に晒されている。
規模の経済★★★☆☆
ジャノメは家庭用ミシン市場において、世界でも有数のシェアを持つプレイヤーの一つである。一定の生産規模と販売網を持つことで、効率的な事業運営が可能となっている。しかし、市場全体が成熟しており、圧倒的な寡占状態ではない。
- 長年の製造ノウハウジャノメは長年にわたりミシン製造で培ってきたノウハウと技術力を有しており、高品質な製品を提供できる点が強みです。これにより、顧客からの信頼を獲得し、ブランドイメージを確立しています。
- グローバルな生産体制日本、台湾、タイに生産拠点を持ち、世界市場の需要に応じた効率的な生産体制を構築しています。グローバルな部品調達によりコスト安定化を図り、競争力を維持しています。
- ブランドと品質評価創業以来培ってきた「信用」と、製品の「品質」への高い評価がジャノメの強みです。特に家庭用ミシン市場では、高機能・高付加価値モデルが受け入れられており、ブランド力と品質が競争優位に繋がっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 持続的成長の追求短期的な規模拡大よりも、商品・サービスの提供を通じて社会・文化の向上に貢献し、そこから得られる利益を次の成長に繋げる持続的な成長を目指しています。創業以来の「信用」と「品質」を基盤としています。
- 中期経営計画「Move! 2027」2025年度から2027年度までの3カ年で、売上高435億円、営業利益率9.2%、ROE8.1%を目標とする中期経営計画を推進しています。前計画の課題を踏まえ、利益成長、株主還元、資本効率向上を目指します。
- サステナブル経営の推進ESGの重要性を認識し、持続可能な社会の実現に貢献することを企業の社会的責任と捉えています。製品自体がサステナブルに貢献できるという考えのもと、重要課題(マテリアリティ)を特定し、中期経営計画に反映させて企業価値向上を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの経営基本方針当社グループは、常に高品質で価値ある商品とサービスの提供を通じて社会・文化の向上に貢献するべく、法令等遵守のもと、各ステークホルダーの皆様と健全で良好な関係を維持しつつ、適正で効率的な経営に努めております。また、当社グループは外部環境の変化に対応した強固な収益体質の構築を目指し、効率的な経営、生産効率の向上、研究・開発体制及び販売・サービス体制の強化等を行ってまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは「企業価値の向上」を経営方針の一つに掲げており、株主・従業員を含む全てのステークホルダーとのより一層良好な関係を構築し、企業価値を高める為、収益構造の改善と企業体質の強化に努めてまいります。なお、2025年5月9日に公表した2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画「Move! 2027」において売上高435億円、営業利益率9.2%、ROE8.1%を最終年度のKPIとしております。(注)上記業績予想につきましては、現時点で入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今 後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。 (3)当社グループの中長期的な経営戦略及び対処すべき課題ならびに経営環境当社グループは、持続的に成長する企業集団を目指しております。短期的に会社の規模や売上高の増大を求めるのではなく、商品とサービスの提供を通じて社会・文化の向上への貢献に堅実に取り組みながら、そこで得られた利益が次の成長に繋がるような持続的成長企業となることが目指すべき目標であり、また課題であると考えております。企業が成長するための要素は様々ですが、当社の強みは創業以来培ってきた「信用」であり、この「信用」を支えているのは当社製品の「品質」への評価であると考えています。引き続き、持続的な成長の基盤となる「品質」の維持・向上に努めてまいります。 ①サステナブル経営の推進当社グループは、ESGの重要性を鑑み持続可能な社会の実現に貢献することが、企業の社会的責任であるとの認識の下、事業を取り巻く環境、機会、リスクを踏まえ、持続的成長に向けた重要課題(マテリアリティ)を特定しております。当社が製造・販売する家庭用機器・産業機器製品は、ともに製品自体がサステナブルに貢献できるものであり、当社グループにとってサステナビリティにおける重要課題(マテリアリティ)は、モノづくり企業としての社会的責任、存在意義であると考えております。特定した重要課題(マテリアリティ)を事業・財務・非財務の観点から「事業活動に関連するマテリアリティ」、「経営基盤に関連するマテリアリティ」として、中期経営計画「Move! 2027」の各種取り組みに反映し、長期ビジョン「つくる歓びを伝える会社」の実現に向けてサステナブル経営を推進することで、中長期的な企業価値向上と持続的成長を図ってまいります。 ②中期経営計画 当社グループは、2025年度から2027年度までの3カ年を対象とした中期経営計画「Move! 2027」を策定し、各種施策を推進しております。前中期経営計画「Reborn 2024」では、基本方針「持続可能な成長に向けてサステナブル経営を推進する」に基づき、「サステナブルな製品供給の推進」、「サプライチェーンの強化」、「重要市場への積極的な進出」の3点を掲げて事業を推進しました。事業戦略の多くは着実に遂行してまいりましたが、一部には課題の残る結果となり、かつ長期化するウクライナ情勢、緊迫する中東情勢や中国の需要回復の遅れといった外部環境の大きな変化もあり、目標とした売上、利益水準、ROE共に未達となりました。 「Move! 2027」では、「Reborn 2024」での課題認識を踏まえた事業戦略、人事戦略、財務戦略を推進し、さらにこれを進化させる形での利益成長を目指していく考えです。また、利益成長のみならず、株主還元の充実及び資本効率の向上によりROE8%を達成することを目標にし、資本コストや株価を意識した経営の実現を図ってまいります。 <中期経営計画「Move! 2027」の基本方針と長期ビジョン> ③事業戦略 1)家庭用機器事業 基本方針は、「ブランドアイデンティティの確立・強化」、「製品投入によるシェア拡大」としております。近年の家庭用ミシン市場におきましては、ミシンキルトなどの趣味を楽しむユーザー層を中心に、高機能、高付加価値モデルが広く受け入れられている一方で、インターネット通販の拡大に伴い、低価格帯モデルの定着も進行しております。 ミシンに関する多様なニーズや楽しみ方を的確に把握するため、当社では展示会や各種イベントを開催し、お客様との交流の機会を積極的に設けております。これにより、長年ハンドメイドに親しんでおられる熟練のご愛用者様から、ミシンを始められたばかりの初心者の方々に至るまで、幅広いお客様との貴重なコミュニケーションの場を実現しております。さらに、こうした取り組みは、ものづくりの楽しさを改めて実感していただく契機ともなっており、ハンドメイド文化の裾野は着実に広がりを見せているものと確信しております。あわせて、ウェブサイトやSNSを活用した情報発信も継続的に推進し、お客様との多様なコミュニケーションの構築に一層注力してまいります。これにより、国内外におけるソーイング文化の一層の浸透と深化に、さらには潜在的な需要の掘り起こしにも寄与できるものと考えております。 海外市場におきましては、北米および欧州市場を重要な戦略地域と位置付け、お客様のニーズが高度化・細分化している中で、当社の強みである高付加価値製品を中心に、売上の拡大を図っております。その他の地域におきましても、市場ごとの特性やニーズを的確に把握し、サービス・サポート体制の強化とブランド浸透を通じて、着実な普及を推進しております。特に、インドなど一部地域では電動ミシンの普及途上にあり、今後さらなる成長が見込まれます。一方、国内市場におきましては、各販売店との関係強化をはじめ、SNSを活用した情報発信や展示会・講習会の開催を通じて、お客様の多様なご要望にお応えしております。今後も、業界のリーディングカンパニーとしての責任を果たしながら、「手づくりの楽しさ」と「ミシンの魅力」の発信に注力し、継続的かつ長期的な取り組みを推進してまいります。 中期経営計画「Move! 2027」では、これらの活動を通じて、ブランドアイデンティティの確立・強化を目指したブランド・機能・サービスを含む付加価値の提供と、市場固有のニーズに沿った新製品の投入により、シェア拡大を図ってまいります。 また、「ブランドアイデンティティの確立・強化」に向けた取り組みとして、ブランド戦略・マーケティング戦略に関する全社横断的な体制と組織を構築します。さらなるマーケティング戦略の深化、消費者ニーズを踏まえた研究開発、販売戦略ならびに販売チャネルやエンドユーザーの方々との関係強化、サービス面の充実によるモノ売りからの脱却のサイクルを通じて、「JANOME」ブランドを強化してまいります。 他方、中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスク、米国の通商政策の動向、資源価格の高騰など、外部環境の著しい変化は続くと思われます。当社グループは、北米、欧州、大洋州をはじめ、中南米、アジア、中東など、世界各国において幅広く販売活動を展開しておりますが、こうした外部環境の影響を十分に見据えつつ、未開拓市場および成長が見込まれる有望市場への進出を積極的に推進しております。その中でもインド市場においては、耐久性に優れた軽合金ミシンの販売拡大に注力し、市場基盤の強化を図ることで、地政学的リスクの分散とさらなる事業成長の実現を目指してまいります。 ミシンは、家庭における唯一の生産財とも称され、手づくりによるリメイクやリユースといった取り組みを通じて、エシカル消費にも寄与する存在であり、製品そのものがサステナブルかつ環境負荷の低減に貢献し得るものと認識しております。このように、環境への配慮が消費行動に直結する時代においては、ミシンが持つサステナビリティの価値を積極的に発信していくことにより、とりわけこれまでミシンに親しむ機会の少なかった若年層を中心に、裾野のさらなる拡大が期待されます。ものづくりを通じて人々の暮らしに豊かさをもたらすとともに、ミシンという製品の価値そのものを改めて見直していただける契機となるものと考えております。 2)産業機器事業基本方針は「重要市場への注力」、「高付加価値製品の販売強化による売上・収益性の強化」としております。産業機器事業は、直交型ロボット(卓上ロボットを含む)、サーボプレス、ダイカスト製品を主力とし、ミシン事業に次ぐ第二の柱として位置付けております。直交型ロボットは、ねじ締め、塗布、はんだ付けなど多様な作業に対応し、工場内の様々な工程で活用されています。サーボプレスは、位置制御、荷重管理、トレーサビリティ機能に加え、電動化による環境優位性を有し、生産現場で広く使用されています。ダイカスト製品は、精密な加工が求められる産業用・協働ロボット、精密機器、自動車関連などで採用されています。脱炭素社会の実現、省力化・電動化の進展により市場拡大が見込まれる一方、特定市場への依存や長納期部品の調達難、在庫最適化、生産体制の強化といった課題にも直面しております。こうした中、当社は技術力・開発力の向上と並行し、有望・未開拓市場での販売・サービス拠点の拡充を図るとともに、パートナー企業との連携強化や新たな用途提案による提案型営業を進めてまいります。2026年3月期においては、インドでの拠点設立、中国からの新規案件獲得や既存取引先との関係強化などを推し進めてまいりました。中期経営計画「Move! 2027」においては、さらなる追加拠点の設立や、拠点機能・人員の強化、新たな領域への進出を視野に入れた営業活動の強化等を通じて、売上の拡大を図っております。さらに、単体で販売されることが多かったロボットや、プレスを組み込んだ装置化製品の販売を拡大し利益率の向上を図るとともに、生産体制の最適化や継続的な原価改善活動を実行し、収益性の強化を推進してまいります。 3)IT関連事業基本方針は「他事業の価値向上に向けた連携強化及び既存事業の収益性維持」としております。情報サービス産業におきましては、IoT、AIなどの「デジタルトランスフォーメーション(DX)」による「第4次産業革命」が徐々に社会に浸透してきております。これにより、企業などの生産者側からは、これまでの財やサービスの生産・提供の在り方が大きく変化し、生産の効率性が飛躍的に向上する可能性が指摘されており、かつその対象領域も広がりを見せることが期待されています。企業における競争力強化や生産性の向上のためのIT投資は引き続き堅調に推移している一方で、人財不足が顕在化しており、技術者の増強と育成が重要な社会的課題となっております。当社は、社内のコンピュータシステム導入による電算処理のノウハウを活かし外部に提供できるよう、1970年にグループ会社である㈱蛇の目電算センター(現㈱ジャノメクレディア)を設立いたしました。それから50年以上、目まぐるしく変化し続けるIT業界において自らも進化しながら時代に対応し、お客様に確かな技術とサポートをお届けしてまいりました。その結果、当社の主要事業セグメントとなる程の成長を遂げました。現在の㈱ジャノメクレディアの強みは自社運用型サーバを基幹とするシステム構築・管理です。一方で、企業ではクラウド型サーバの導入が進む中、DX化の急激な波が押し寄せるなど、IT企業に求められるスキルも変化及び多様化してきております。IT企業として更なる成長を目指すためには、時代に必要とされる技術を先読みし、これらの分野の経験を積む必要があります。現状を好機と捉え、まずは当社グループ内でDX化のためのシステム構築経験を蓄え、そのノウハウを強みとして外部へ向けて提供し、更なる収益増、及び事業拡大を図ります。これらの取り組みに加え、中期経営計画「Move! 2027」では、家庭用機器事業と産業機器事業との連携を強化するべく、外部企業との連携等も視野に入れながら、ソフトウェア開発技術の進化と評価を推進しております。また、家庭用機器事業や産業機器事業の成長戦略に沿った各種アプリの開発等を通じて、グループシナジーの創出といった新領域に挑戦してまいります。 4)生産管理・研究開発当社は、国産初のミシンメーカーとして創業して以来、技術の改良を重ね、革新的機能の開発には常に先進的役割を果たしてまいりました。また、産業機器分野には、ミシンメーカーとして培った技術を応用・発展するなどして、高機能・高性能の商品開発を実現し、市場に送り出してまいりました。「品質のジャノメ」として、世界のお客様に高い評価をいただいておりますが、今後もより高品質で耐久性に優れた商品を開発・生産し、信頼あるモノづくりを行ってまいります。研究開発部門では、新たな価値創造の実現のため、先進デジタル技術の導入や、改善活動をキーワードに開発効率・スピードの向上に努めている他、新規要素の開発、各子会社との連携に取り組んでおります。従来は技術を起点とした開発・生産・販売体制と、販売チャネルのフィードバックによるサイクルで競争優位性を担保してまいりましたが、中期経営計画「Move! 2027」ではさらに事業戦略にも組み込んだ上で、要素技術ならびに製品の開発を推し進め、適時・適切なタイミングで製品を投入できる開発体制への高度化を推進してまいります。また、生産管理部門では、家庭用機器事業、産業機器事業の成長戦略を支えるため、生産能力の拡大や生産体制の効率化を図り、市場のニーズを的確に捉えた魅力ある商品をスピーディーにご提供してまいります。さらには、適地適産化や部品の社内加工化を念頭に、原価低減・生産性向上を推し進め、機動的な生産体制を構築するとともに、社会的要請が高まる環境に配慮した製品の開発や製造工程における環境負荷低減にも一層取り組んでまいります。 ④人事戦略「優秀な人財の確保」、「キャリアパス形成支援」、「働きやすい環境の整備」、「成果に応じた評価・報酬」という4つの視点から、多様な人財の配置や人事制度改革を実行してまいります。当社では、働く全ての社員が社業の発展に向けて主体的・意欲的に取り組むことで、企業競争力や労働生産性を向上させ、それと同時に私生活も充実して過ごせるようにすることが目指すべき働き方であると考えております。当社は、業務への取り組み方や勤務態勢の見直し、時間外労働の縮小、年次有給休暇の積極的取得を一層進め、これらにより労働生産性を向上させ、ワーク・ライフ・バランスの充実を図ってまいります。多様性の観点では、女性・外国人・中途採用者・障害者などの多様なバックグラウンドを持つ人財の積極的な登用を進めてまいります。そしてそれらの人財が働きがいを持って能力を発揮し、自らのアイデンティティが組織の成果達成に効果的に機能しているという実感を伴うよう、一体感を醸成してまいります。従来にない文化や価値観、考え方、新しい発想を尊重し、時に健全なコンフリクトも厭わずに取り入れていくことで、革新的なイノベーションの創出に繋げてまいります。これらにより人的資本価値の進化を図り、従業員の働きがいの向上と、ジャノメグループの事業推進力強化の好循環を構築していきます。 ⑤財務戦略計数目標であるROE8%以上、ならびに当社が目指す水準であるPBR1倍以上の達成に向けて、各事業における成長戦略に加え、「株主還元の強化」と「資本効率向上」のための施策を実行してまいります。1)株主還元の強化配当については、長期間での安定した配当を実施し、中長期的な利益成長に応じた増配を目指します。加えて累進配当を意識し、DOE3%以上かつ、連結配当性向40パーセント以上を目安に配当を実施していく考えです。並行して、資本市場の動向を踏まえながら機動的な自己株式の取得も実施してまいります。利益成長に応じた増配と、機動的な自己株式取得といった株主還元の実施をしてまいります。2)資本効率向上中期経営計画におけるキャッシュアロケーションでは、営業活動による150億円と、資産効率化や政策保有株式の縮減等による30億円で、計180億円程度のキャッシュを創出する計画としております。キャッシュアウトとなる投資の内訳としては、成長投資に105億円、このうち既存設備の維持更新を除く85億円を戦略投資と位置づけ、各事業の成長戦略の実現に向けた投資を積極的に実行していく考えです。残りの75億円については、自己株式の取得ならびに配当の原資とし、株主還元を実施してまいります。このような戦略的なアロケーションにより持続可能な成長を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)当社グループの経営基本方針当社グループは、常に高品質で価値ある商品とサービスの提供を通じて社会・文化の向上に貢献するべく、法令等遵守のもと、各ステークホルダーの皆様と健全で良好な関係を維持しつつ、適正で効率的な経営に努めております。また、当社グループは外部環境の変化に対応した強固な収益体質の構築を目指し、効率的な経営、生産効率の向上、研究・開発体制及び販売・サービス体制の強化等を行ってまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは「企業価値の向上」を経営方針の一つに掲げており、株主・従業員を含む全てのステークホルダーとのより一層良好な関係を構築し、企業価値を高める為、収益構造の改善と企業体質の強化に努めてまいります。なお、2025年5月9日に公表した2026年3月期から2028年3月期までの中期経営計画「Move! 2027」において売上高435億円、営業利益率9.2%、ROE8.1%を最終年度のKPIとしております。(注)上記業績予想につきましては、現時点で入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今 後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。 (3)当社グループの中長期的な経営戦略及び対処すべき課題ならびに経営環境当社グループは、持続的に成長する企業集団を目指しております。短期的に会社の規模や売上高の増大を求めるのではなく、商品とサービスの提供を通じて社会・文化の向上への貢献に堅実に取り組みながら、そこで得られた利益が次の成長に繋がるような持続的成長企業となることが目指すべき目標であり、また課題であると考えております。企業が成長するための要素は様々ですが、当社の強みは創業以来培ってきた「信用」であり、この「信用」を支えているのは当社製品の「品質」への評価であると考えています。引き続き、持続的な成長の基盤となる「品質」の維持・向上に努めてまいります。 ①サステナブル経営の推進当社グループは、ESGの重要性を鑑み持続可能な社会の実現に貢献することが、企業の社会的責任であるとの認識の下、事業を取り巻く環境、機会、リスクを踏まえ、持続的成長に向けた重要課題(マテリアリティ)を特定しております。当社が製造・販売する家庭用機器・産業機器製品は、ともに製品自体がサステナブルに貢献できるものであり、当社グループにとってサステナビリティにおける重要課題(マテリアリティ)は、モノづくり企業としての社会的責任、存在意義であると考えております。特定した重要課題(マテリアリティ)を事業・財務・非財務の観点から「事業活動に関連するマテリアリティ」、「経営基盤に関連するマテリアリティ」として、中期経営計画「Move! 2027」の各種取り組みに反映し、長期ビジョン「つくる歓びを伝える会社」の実現に向けてサステナブル経営を推進することで、中長期的な企業価値向上と持続的成長を図ってまいります。 ②中期経営計画 当社グループは、2025年度から2027年度までの3カ年を対象とした中期経営計画「Move! 2027」を策定し、各種施策を推進しております。前中期経営計画「Reborn 2024」では、基本方針「持続可能な成長に向けてサステナブル経営を推進する」に基づき、「サステナブルな製品供給の推進」、「サプライチェーンの強化」、「重要市場への積極的な進出」の3点を掲げて事業を推進しました。事業戦略の多くは着実に遂行してまいりましたが、一部には課題の残る結果となり、かつ長期化するウクライナ情勢、緊迫する中東情勢や中国の需要回復の遅れといった外部環境の大きな変化もあり、目標とした売上、利益水準、ROE共に未達となりました。 「Move! 2027」では、「Reborn 2024」での課題認識を踏まえた事業戦略、人事戦略、財務戦略を推進し、さらにこれを進化させる形での利益成長を目指していく考えです。また、利益成長のみならず、株主還元の充実及び資本効率の向上によりROE8%を達成することを目標にし、資本コストや株価を意識した経営の実現を図ってまいります。 <中期経営計画「Move! 2027」の基本方針と長期ビジョン> ③事業戦略 1)家庭用機器事業 基本方針は、「ブランドアイデンティティの確立・強化」、「製品投入によるシェア拡大」としております。近年の家庭用ミシン市場におきましては、ミシンキルトなどの趣味を楽しむユーザー層を中心に、高機能、高付加価値モデルが広く受け入れられている一方で、インターネット通販の拡大に伴い、低価格帯モデルの定着も進行しております。 ミシンに関する多様なニーズや楽しみ方を的確に把握するため、当社では展示会や各種イベントを開催し、お客様との交流の機会を積極的に設けております。これにより、長年ハンドメイドに親しんでおられる熟練のご愛用者様から、ミシンを始められたばかりの初心者の方々に至るまで、幅広いお客様との貴重なコミュニケーションの場を実現しております。さらに、こうした取り組みは、ものづくりの楽しさを改めて実感していただく契機ともなっており、ハンドメイド文化の裾野は着実に広がりを見せているものと確信しております。あわせて、ウェブサイトやSNSを活用した情報発信も継続的に推進し、お客様との多様なコミュニケーションの構築に一層注力してまいります。これにより、国内外におけるソーイング文化の一層の浸透と深化に、さらには潜在的な需要の掘り起こしにも寄与できるものと考えております。 海外市場におきましては、北米および欧州市場を重要な戦略地域と位置付け、お客様のニーズが高度化・細分化している中で、当社の強みである高付加価値製品を中心に、売上の拡大を図っております。その他の地域におきましても、市場ごとの特性やニーズを的確に把握し、サービス・サポート体制の強化とブランド浸透を通じて、着実な普及を推進しております。特に、インドなど一部地域では電動ミシンの普及途上にあり、今後さらなる成長が見込まれます。一方、国内市場におきましては、各販売店との関係強化をはじめ、SNSを活用した情報発信や展示会・講習会の開催を通じて、お客様の多様なご要望にお応えしております。今後も、業界のリーディングカンパニーとしての責任を果たしながら、「手づくりの楽しさ」と「ミシンの魅力」の発信に注力し、継続的かつ長期的な取り組みを推進してまいります。 中期経営計画「Move! 2027」では、これらの活動を通じて、ブランドアイデンティティの確立・強化を目指したブランド・機能・サービスを含む付加価値の提供と、市場固有のニーズに沿った新製品の投入により、シェア拡大を図ってまいります。 また、「ブランドアイデンティティの確立・強化」に向けた取り組みとして、ブランド戦略・マーケティング戦略に関する全社横断的な体制と組織を構築します。さらなるマーケティング戦略の深化、消費者ニーズを踏まえた研究開発、販売戦略ならびに販売チャネルやエンドユーザーの方々との関係強化、サービス面の充実によるモノ売りからの脱却のサイクルを通じて、「JANOME」ブランドを強化してまいります。 他方、中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスク、米国の通商政策の動向、資源価格の高騰など、外部環境の著しい変化は続くと思われます。当社グループは、北米、欧州、大洋州をはじめ、中南米、アジア、中東など、世界各国において幅広く販売活動を展開しておりますが、こうした外部環境の影響を十分に見据えつつ、未開拓市場および成長が見込まれる有望市場への進出を積極的に推進しております。その中でもインド市場においては、耐久性に優れた軽合金ミシンの販売拡大に注力し、市場基盤の強化を図ることで、地政学的リスクの分散とさらなる事業成長の実現を目指してまいります。 ミシンは、家庭における唯一の生産財とも称され、手づくりによるリメイクやリユースといった取り組みを通じて、エシカル消費にも寄与する存在であり、製品そのものがサステナブルかつ環境負荷の低減に貢献し得るものと認識しております。このように、環境への配慮が消費行動に直結する時代においては、ミシンが持つサステナビリティの価値を積極的に発信していくことにより、とりわけこれまでミシンに親しむ機会の少なかった若年層を中心に、裾野のさらなる拡大が期待されます。ものづくりを通じて人々の暮らしに豊かさをもたらすとともに、ミシンという製品の価値そのものを改めて見直していただける契機となるものと考えております。 2)産業機器事業基本方針は「重要市場への注力」、「高付加価値製品の販売強化による売上・収益性の強化」としております。産業機器事業は、直交型ロボット(卓上ロボットを含む)、サーボプレス、ダイカスト製品を主力とし、ミシン事業に次ぐ第二の柱として位置付けております。直交型ロボットは、ねじ締め、塗布、はんだ付けなど多様な作業に対応し、工場内の様々な工程で活用されています。サーボプレスは、位置制御、荷重管理、トレーサビリティ機能に加え、電動化による環境優位性を有し、生産現場で広く使用されています。ダイカスト製品は、精密な加工が求められる産業用・協働ロボット、精密機器、自動車関連などで採用されています。脱炭素社会の実現、省力化・電動化の進展により市場拡大が見込まれる一方、特定市場への依存や長納期部品の調達難、在庫最適化、生産体制の強化といった課題にも直面しております。こうした中、当社は技術力・開発力の向上と並行し、有望・未開拓市場での販売・サービス拠点の拡充を図るとともに、パートナー企業との連携強化や新たな用途提案による提案型営業を進めてまいります。2026年3月期においては、インドでの拠点設立、中国からの新規案件獲得や既存取引先との関係強化などを推し進めてまいりました。中期経営計画「Move! 2027」においては、さらなる追加拠点の設立や、拠点機能・人員の強化、新たな領域への進出を視野に入れた営業活動の強化等を通じて、売上の拡大を図っております。さらに、単体で販売されることが多かったロボットや、プレスを組み込んだ装置化製品の販売を拡大し利益率の向上を図るとともに、生産体制の最適化や継続的な原価改善活動を実行し、収益性の強化を推進してまいります。 3)IT関連事業基本方針は「他事業の価値向上に向けた連携強化及び既存事業の収益性維持」としております。情報サービス産業におきましては、IoT、AIなどの「デジタルトランスフォーメーション(DX)」による「第4次産業革命」が徐々に社会に浸透してきております。これにより、企業などの生産者側からは、これまでの財やサービスの生産・提供の在り方が大きく変化し、生産の効率性が飛躍的に向上する可能性が指摘されており、かつその対象領域も広がりを見せることが期待されています。企業における競争力強化や生産性の向上のためのIT投資は引き続き堅調に推移している一方で、人財不足が顕在化しており、技術者の増強と育成が重要な社会的課題となっております。当社は、社内のコンピュータシステム導入による電算処理のノウハウを活かし外部に提供できるよう、1970年にグループ会社である㈱蛇の目電算センター(現㈱ジャノメクレディア)を設立いたしました。それから50年以上、目まぐるしく変化し続けるIT業界において自らも進化しながら時代に対応し、お客様に確かな技術とサポートをお届けしてまいりました。その結果、当社の主要事業セグメントとなる程の成長を遂げました。現在の㈱ジャノメクレディアの強みは自社運用型サーバを基幹とするシステム構築・管理です。一方で、企業ではクラウド型サーバの導入が進む中、DX化の急激な波が押し寄せるなど、IT企業に求められるスキルも変化及び多様化してきております。IT企業として更なる成長を目指すためには、時代に必要とされる技術を先読みし、これらの分野の経験を積む必要があります。現状を好機と捉え、まずは当社グループ内でDX化のためのシステム構築経験を蓄え、そのノウハウを強みとして外部へ向けて提供し、更なる収益増、及び事業拡大を図ります。これらの取り組みに加え、中期経営計画「Move! 2027」では、家庭用機器事業と産業機器事業との連携を強化するべく、外部企業との連携等も視野に入れながら、ソフトウェア開発技術の進化と評価を推進しております。また、家庭用機器事業や産業機器事業の成長戦略に沿った各種アプリの開発等を通じて、グループシナジーの創出といった新領域に挑戦してまいります。 4)生産管理・研究開発当社は、国産初のミシンメーカーとして創業して以来、技術の改良を重ね、革新的機能の開発には常に先進的役割を果たしてまいりました。また、産業機器分野には、ミシンメーカーとして培った技術を応用・発展するなどして、高機能・高性能の商品開発を実現し、市場に送り出してまいりました。「品質のジャノメ」として、世界のお客様に高い評価をいただいておりますが、今後もより高品質で耐久性に優れた商品を開発・生産し、信頼あるモノづくりを行ってまいります。研究開発部門では、新たな価値創造の実現のため、先進デジタル技術の導入や、改善活動をキーワードに開発効率・スピードの向上に努めている他、新規要素の開発、各子会社との連携に取り組んでおります。従来は技術を起点とした開発・生産・販売体制と、販売チャネルのフィードバックによるサイクルで競争優位性を担保してまいりましたが、中期経営計画「Move! 2027」ではさらに事業戦略にも組み込んだ上で、要素技術ならびに製品の開発を推し進め、適時・適切なタイミングで製品を投入できる開発体制への高度化を推進してまいります。また、生産管理部門では、家庭用機器事業、産業機器事業の成長戦略を支えるため、生産能力の拡大や生産体制の効率化を図り、市場のニーズを的確に捉えた魅力ある商品をスピーディーにご提供してまいります。さらには、適地適産化や部品の社内加工化を念頭に、原価低減・生産性向上を推し進め、機動的な生産体制を構築するとともに、社会的要請が高まる環境に配慮した製品の開発や製造工程における環境負荷低減にも一層取り組んでまいります。 ④人事戦略「優秀な人財の確保」、「キャリアパス形成支援」、「働きやすい環境の整備」、「成果に応じた評価・報酬」という4つの視点から、多様な人財の配置や人事制度改革を実行してまいります。当社では、働く全ての社員が社業の発展に向けて主体的・意欲的に取り組むことで、企業競争力や労働生産性を向上させ、それと同時に私生活も充実して過ごせるようにすることが目指すべき働き方であると考えております。当社は、業務への取り組み方や勤務態勢の見直し、時間外労働の縮小、年次有給休暇の積極的取得を一層進め、これらにより労働生産性を向上させ、ワーク・ライフ・バランスの充実を図ってまいります。多様性の観点では、女性・外国人・中途採用者・障害者などの多様なバックグラウンドを持つ人財の積極的な登用を進めてまいります。そしてそれらの人財が働きがいを持って能力を発揮し、自らのアイデンティティが組織の成果達成に効果的に機能しているという実感を伴うよう、一体感を醸成してまいります。従来にない文化や価値観、考え方、新しい発想を尊重し、時に健全なコンフリクトも厭わずに取り入れていくことで、革新的なイノベーションの創出に繋げてまいります。これらにより人的資本価値の進化を図り、従業員の働きがいの向上と、ジャノメグループの事業推進力強化の好循環を構築していきます。 ⑤財務戦略計数目標であるROE8%以上、ならびに当社が目指す水準であるPBR1倍以上の達成に向けて、各事業における成長戦略に加え、「株主還元の強化」と「資本効率向上」のための施策を実行してまいります。1)株主還元の強化配当については、長期間での安定した配当を実施し、中長期的な利益成長に応じた増配を目指します。加えて累進配当を意識し、DOE3%以上かつ、連結配当性向40パーセント以上を目安に配当を実施していく考えです。並行して、資本市場の動向を踏まえながら機動的な自己株式の取得も実施してまいります。利益成長に応じた増配と、機動的な自己株式取得といった株主還元の実施をしてまいります。2)資本効率向上中期経営計画におけるキャッシュアロケーションでは、営業活動による150億円と、資産効率化や政策保有株式の縮減等による30億円で、計180億円程度のキャッシュを創出する計画としております。キャッシュアウトとなる投資の内訳としては、成長投資に105億円、このうち既存設備の維持更新を除く85億円を戦略投資と位置づけ、各事業の成長戦略の実現に向けた投資を積極的に実行していく考えです。残りの75億円については、自己株式の取得ならびに配当の原資とし、株主還元を実施してまいります。このような戦略的なアロケーションにより持続可能な成長を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績の状況(百万円)前連結会計年度当連結会計年度増減率(%)売上高36,34038,9682,6277.2営業利益2,2241,910△314△14.1経常利益2,2612,097△163△7.2親会社株主に帰属する当期純利益1,794590△1,204△67.1為替レート(対USD)152.56円150.77円△1.79円 当期における世界経済は、米国では個人消費を中心に景気は底堅く推移したものの、金融引き締めの長期化による影響が意識されました。欧州ではインフレ圧力の緩和を背景に持ち直しの動きがみられました。中国においては、不動産市場の低迷や内需の不振を背景に、景気は伸び悩みましたが、その他のアジア各国では外需の回復を受けつつ、総じて緩やかな改善傾向となりました。国内経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資など内需の増加がけん引し、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、資源価格の高止まりや為替変動に伴う物価上昇の影響が継続しており、実質所得の伸び悩みなどから先行き不透明な状況が続きました。また、国内外において中東情勢の緊迫化や米国の通商政策の動向など、外部環境の変化が個人消費や企業活動を下押しするリスクとして懸念されております。このような環境の中で、当社グループにおきましては、中期経営計画「Move! 2027」の初年度として、長期ビジョン「つくる歓びを伝える会社」の実現に向けて、事業運営に取り組みました。具体的には、シェア拡大に向けた積極的な販売活動や製品ラインナップの拡充、製造原価の低減を推進、収益性の向上に努めました。また、米国相互関税等の課題に対して迅速な対応を進めました。しかしながら、当社グループを取り巻く経営環境は厳しく、当社グループの当期の売上高は38,968百万円(前期比2,627百万円増)、営業利益は1,910百万円(前期比314百万円減)、経常利益は2,097百万円(前期比163百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は590百万円(前期比1,204百万円減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 ・家庭用機器事業(万台、百万円)前連結会計年度当連結会計年度増減販売台数北米、欧州、大洋州5854△4中南米、中東、アジア2519△6日本782計8981△8売上高28,77329,7871,013営業利益2,1591,854△304 家庭用機器事業におきましては、市場ニーズを踏まえた新製品の市場投入および販売促進によりブランド力の向上を図るとともに、代理店への支援強化など積極的な販売活動を行いました。海外の地域別では、北米は中・高級機種の販売が堅調に推移した一方、アジア市場での前期好調の反動減がみられました。加えて、新興国における競争の激化や、欧州での消費の冷え込み、厳しい競争環境等の影響により、販売台数は伸び悩みました。しかしながら、足元では新興国市場への競争力ある製品投入に加え、販売体制の強化を一層推進したことにより、販売は回復傾向にあります。今後も市況環境の変化を踏まえ、機動的な施策展開により更なる販売拡大を図っていきます。国内においては、代理店向け販売活動の強化に加え、各種イベントへの出展やSNSを活用した継続的な情報発信を通じて、潜在需要の掘り起こしに努めました。また、ジャノメ公式オンラインショップ「Sewing Marche(ソーイングマルシェ)」を開設し、販売チャネルの拡充を図りました。学校販売においては、継続的なサポート体制の構築とシェア拡大に向けた営業活動を推進し、ジャノメブランドの浸透に努めました。これらにより国内の販売は堅調に推移しており、今後も顧客ニーズを捉えた施策を適時適切に実施していきます。この結果、家庭用機器事業全体の売上高は29,787百万円(前期比1,013百万円増)、営業利益は1,854百万円(前期比304百万円減)となりました。 ・産業機器事業(台、百万円)前連結会計年度当連結会計年度増減販売台数ロボット1,2952,8551,560サーボプレス8651,045180ロボットサーボプレス売上高2,7583,7621,004営業利益△8588174ダイカスト売上高2,0822,392309営業利益△337△632△294計売上高4,8416,1551,314営業利益△423△543△120 ロボット・プレス事業におきましては、国内外の展示会及び内覧会への積極的な出展や顧客ニーズに対応した製品提供を通じてラインナップの拡充を図り、付加価値の高い技術サービス及び製品の強化に取り組みました。その結果、中国を中心としたアジア市場における設備投資需要の増加を背景に受注は堅調に推移し、販売子会社「JIE-India」が事業を開始したインド市場においても受注は増加傾向となりました。今後も市場の設備投資需要の動向を踏まえ、環境変化に応じた最適な施策を戦略的に推進し、受注拡大を図っていきます。一方、ダイカスト事業におきましては、受注状況は改善傾向にあるものの、原材料価格の高止まり等に伴う原価率の上昇が継続していることから、厳しい収益状況となっております。そのため、販売価格の見直しや原価低減等の施策に着手し、収益構造の改善に努めております。この結果、産業機器事業全体の売上高は6,155百万円(前期比1,314百万円増)、営業損失は543百万円(前期は、423百万円の営業損失)となりました。 ・IT関連事業(百万円)前連結会計年度当連結会計年度増減売上高2,5292,896366営業利益401537136 ITソフトウェア開発、情報処理サービス及びシステム運用管理を行うIT関連事業では、DX需要の拡大を背景に、生産性の向上及び品質管理の強化に取り組み、幅広い顧客ニーズに対応したサービスの提供を進めました。また、新規顧客の開拓および既存顧客との信頼関係の強化により、安定した受注を確保し、営業利益は過去最高となりました。今後も受注の安定確保に向けた取り組みを継続し、着実な成長を図っていきます。この結果、IT関連事業の売上高は2,896百万円(前期比366百万円増)、営業利益は537百万円(前期比136百万円増)となりました。 ② 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2026年3月期から2028年3月期を対象とした中期経営計画「Move! 2027」において、「これからの100年に向けた持続可能な成長」を基本方針とし、売上高43,500百万円、営業利益率9.2%、ROE8.1%以上を最終年度のKPIとしております。 中期経営計画初年度にあたる2026年3月期は、家庭用機器事業では、欧州を中心とした厳しい競争環境の影響等から、販売台数は減少傾向となった一方、北米では中・高級機種の販売は好調に推移し、国内外で新機種の投入による販売拡大に努めました。産業機器事業につきましては、国内外の展示会への積極的な出展や顧客ニーズに合わせたカスタマイズ装置の提供によるラインナップの拡充等に取り組み、受注獲得に向けた活動を強化しました。アジア市場における設備投資需要の増加も追い風となり、ロボット・プレス事業、ダイカスト事業ともに足元の受注状況は回復傾向となっておりますが、高止まりする原価率等の影響をカバーする利益確保には至らず、事業環境は厳しい状況が続きました。その他、資本効率向上に向け、保有資産の見直しによる非事業用資産等の売却を前倒しで推し進めました。この結果、営業利益率は4.9%、自己資本利益率(ROE)は1.7%となり、2025年11月14日付「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」にて開示いたしました計画値は達成したものの、2025年5月9日付「2025年3月決算短信」にて開示いたしました当初計画値には届きませんでした。今後の見通しにつきましては、中東情勢の緊迫化をはじめとする地政学リスク、米国の通商政策の動向、資源価格の高騰など外部環境の著しい変化は続くと思われます。こういった状況を注視しつつ、当社グループは中期経営計画で掲げている各事業セグメントにおける施策の実行を加速させ、2027年3月期の計画値達成に向けて取り組んでまいります。 2026年3月期実績値および計画値ならびに2027年3月期計画値 (百万円、%) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益2026年3月期実績値38,9681,9102,097590当初計画値(2025年5月9日開示)40,0002,5002,4001,500増減率△2.6△23.6△12.6△60.7修正後計画値(2025年11月14日開示)35,0001,3001,200200増減率11.346.974.8195.0 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益2027年3月期計画値42,0003,0003,0002,000増減率7.857.043.0238.8 ※増減率は2026年3月期実績値に対する割合 ③ 財政状態当社グループにおける財政状態の概況は次の通りであります。当社グループの当連結会計年度末の総資産は、50,621百万円(前期比991百万円増)となりました。資産の部では、流動資産が現金及び預金の増加、売掛金の増加等により、29,066百万円(前期比3,206百万円増)となりました。固定資産は、土地の減少、建物及び構築物の減少等により21,554百万円(前期比2,214百万円減)となりました。負債の部では、短期借入金の増加、支払手形及び買掛金の増加等により14,988百万円(前期比801百万円増)となりました。純資産の部(非支配株主持分を含む)は、為替換算調整勘定の増加、自己株式の取得等により、35,632百万円(前期比190百万円増)となりました。 ④ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から1,069百万円増加し、8,150百万円となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,367百万円、減価償却費903百万円、法人税等の支払額771百万円等により1,780百万円の資金の増加となりました。(前期は2,625百万円の資金の増加) 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入1,607百万円、有形固定資産の取得による支出398百万円、定期預金の預入による支出417百万円等により、170百万円の資金の増加となりました。(前期は373百万円の資金の減少) 財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出1,406百万円、短期借入金の純増減額の増加887百万円、配当金の支払額812百万円等により1,423百万円の資金の減少となりました。(前期は2,906百万円の資金の減少) ⑤ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)家庭用機器事業(百万円)13,4821.1産業機器事業(百万円)4,85425.0合計(百万円)18,3366.5 (注) 金額は製造価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b 受注状況当社グループの生産は、主として見込み生産によっているため、記載を省略しております。 c 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)家庭用機器事業(百万円)29,7873.5産業機器事業(百万円)6,15527.1IT関連事業(百万円)2,89614.5 報告セグメント計(百万円)38,8397.5その他(百万円)128△34.3合計(百万円)38,9687.2 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 ⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債または損益の状況に影響を与えるような会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ⑦ 資本の財源及び資金の流動性について当社グループは、安定した財務基盤を確保した上で、有利子負債を効果的に活用し、資本構成のバランスを図ることで、財務の健全性と資本効率の向上の両立を図ることを財務戦略としています。資本の健全性を維持するとともに、銀行借入を有効に利用することで資本コストの低減を進め、ROEの向上を目指します。主な資金需要には、部品原材料の購入及び製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用と売掛債権の回収までを繋ぐ運転資金や、生産能力・機能の維持・拡大を目的とする設備投資があります。また、新製品や新技術開発のための研究開発費も挙げられます。事業活動により得られた資金は、これらの運転資金の圧縮や生産性向上をもたらす設備投資、更には主力事業である家庭用機器事業と産業機器事業を市場競争力強化に導く研究開発に再投入いたします。適正な手元現預金の水準につきましては、概ね月商の1.5ヶ月相当としております。これは、可能な限り資金活用の効率化を図ったものですが、当社は主力金融機関によるシンジケーション方式のコミットメントライン(総額80億円)を設定しており、緊急の資金需要が発生した場合も機動的な資金調達が可能なことから、流動性の確保については対処されております。現在、新規の資金調達は、短期資金の銀行融資のみとしておりますが、今後、これとは別に、大型の事業案件などのまとまった資金需要が発生した場合には、株式発行による調達や社債発行などの直接金融による市場からの長期資金調達も含め、資本構成や資本コストへの影響を踏まえて検討してまいります。株主還元につきましては、2017年3月期決算期の再開以降実施しております配当を安定的に継続し、中長期的な利益成長に応じた増配を目指してまいります。累進配当を意識し、DOE3%以上かつ、連結配当性向40%以上を目安に配当を実施してまいります。また、資本市場の動向を踏まえ、機動的な自己株式の取得を実施してまいります。
事業リスク
- 為替変動の影響連結売上高の約70%を海外売上高が占めるため、為替レートの変動が業績に大きな影響を与える可能性があります。為替予約などでリスク軽減を図っていますが、完全に回避することは困難です。
- 原材料費の高騰鉄、アルミニウム、銅、プラスチックなどの原材料費が上昇した場合、仕入れコストが増加し、利益を圧迫する可能性があります。グローバルな調達努力はしていますが、市場価格の変動は避けられません。
- カントリーリスク生産・販売活動を行う各国での政治体制の変化、法規制の変更、経済変動、自然災害、戦争・テロなどが事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。特にロシア・ウクライナ情勢や中東情勢の緊迫化は販売に影響を与えています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
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3 【事業等のリスク】[リスク管理体制]リスクを把握し事前に対応すること、またリスクが顕在化した場合、その影響を最小限にとどめ業務の早期復旧を図ることを目的として、リスク管理委員会を設置しています。同委員会は、取締役を委員長に部長職以上で構成され、グループリスク管理体制の整備や教育、情報の収集などを行うとともに、当社及びグループ各社のリスク評価を行い情報を共有し、その管理・低減に努めております。また、コンプライアンス委員会をはじめとする各種委員会を設置し、グループ全体のリスクを総合的にマネジメントする体制を構築しております。 〈リスク管理体制図〉 [個別のリスク]当社グループの経営成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のある主なリスクとして以下のとおり認識し、その発生の回避を図るとともに、発生した場合の影響を最小限にとどめるよう対処してまいります。また、各事業における個別のリスク及び対応策は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)当社グループの中長期的な経営戦略及び対処すべき課題ならびに経営環境 ③事業戦略 1)家庭用機器事業 2)産業機器事業」をご参照ください。その他の各事業共通のリスクは、「(各事業共通のリスク)①~⑮」の記載のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (各事業共通のリスク)①為替変動がもたらす影響について当社グループでは、家庭用機器事業及び産業機器事業における海外市場での積極的な営業展開により、連結売上高に占める海外売上高比率が70%前後で推移しております。そのため為替先物予約ならびに当社・子会社間のネッティング決済によって為替リスクを軽減しておりますが、海外売上高の大部分を占める取引を外貨建てで行っておりますので、為替変動により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②仕入れコストの上昇について当社グループでは、日本、台湾、タイに生産拠点を構え、世界市場の需要動向に応じた効率的な生産を行っており、グローバルな視点からの部品の調達により、仕入れコストの安定ならびに低減を図っております。また、当社生産管理本部が国内、海外の生産拠点を統括管理し、グループ全体で、仕入れコストへの影響を最小限に抑える努力を続けておりますが、鉄、アルミニウム、銅、プラスチック(樹脂)など原材料費の上昇により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③カントリーリスクについて当社グループでは、生産及び販売活動を行っている各国におきまして、政治体制の変化、法規制の変更、政治・経済の変動、地震・台風等の自然災害、戦争・テロ等が発生し、事業活動の継続が困難になるなどの場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴い、ロシア向けの販売は停止していることに重ねて中東情勢の緊迫化の影響から中東全域及びその周辺国においても販売に影響があり、売上が減少するだけでなく、工場の稼働率低下や生産調整などにも支障をきたす可能性があります。このような状況が継続した場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④品質管理について当社グループの製品に関しては長年に亘る製造ノウハウを有しております。また、PL(製造物責任)委員会を設置し、製品に関する安全性等について毎月審議するとともに、当社品質保証部を中心に当社グループ全体の品質保証活動の推進をしており、当社及び国内外の関係会社において生産するミシン、産業機器などに対する品質監査と品質状況の把握に努めております。万一、重大な品質問題が発生した場合、リコール費用の発生やブランドイメージの低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤法規制等について当社グループは業務の適正化、財務情報の信頼性を確保するとともに、関連法規・定款等を遵守する経営を行うべく、内部統制の充実に向けた管理体制を確立しております。しかしながら、関連法規や規制を遵守できない事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥市場環境について営業活動を展開するうえで競合他社との競争は避けられませんが、そのような状況に応えるべく開発・製造・販売が一体となって商品・サービスの品質向上に努めております。しかしながら、競争が激化するなど、市場環境が大きく変化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦個人情報の管理について当社グループでは、「個人情報保護方針」及び「個人情報管理規定」等を策定し、個人情報管理委員会を設置するなど、個人情報保護法に基づく社内管理体制を確立しておりますが、万一、顧客情報をはじめ大量の個人情報が漏洩した場合は、当社グループの信用のみならず業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧金利変動について当社グループの有利子負債には、金利変動の影響を受けるものがあり、金利上昇による金利負担の増加が当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨固定資産の減損について当社グループが所有する有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産等について減損処理が必要となった場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩繰延税金資産について当社グループは、繰延税金資産について適正な金額を計上しておりますが、将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合、あるいは制度面の変更等があった場合には繰延税金資産が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪退職給付債務について当社グループは、退職給付債務について数理計算上で設定される割引率等の前提条件に基づき適正な金額を算定しておりますが、この前提条件が大きく変化した場合における退職給付債務の増加が、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫借入金にかかる財務制限条項について当社借入金の一部について、財務制限条項を付されているものがあり、抵触しますと金融機関から当該借入金の期限の利益喪失請求が行われる可能性があります。 ⑬事業再編等について当社グループは、不採算事業からの撤退や関係会社の整理等の事業再編を行うことがありますが、かかる事業再編が当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭自然災害について当社グループの工場などにおいて、万一大きな自然災害などが発生した場合には、工場設備の被災や原材料調達などサプライチェーンの障害に伴う生産活動の停止による機会損失などによって、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑮感染症等によるパンデミックについて新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックによるロックダウンにより、取引先、サプライチェーンや物流の停滞・混乱により、売上の消失や製品供給の停滞など、当社グループの財政状態や経営に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの従業員への集団的感染の場合は、操業の一時的停止など事業活動への影響を及ぼす可能性があります。