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パナソニック ホールディングス(6752)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

パナソニックグループは、パナソニックホールディングスと約500の子会社からなる総合エレクトロニクスメーカーです。開発、生産、販売、サービスを国内外で展開し、電気機械器具の幅広い製品を提供しています。主な事業は「くらし事業」「オートモーティブ」「コネクト」「インダストリー」「エナジー」の5つのセグメントに分かれており、これらの多岐にわたる事業で収益を上げています。特に「オートモーティブ」は2024年12月に一部事業が非連結化されましたが、引き続き重要な事業分野です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

パナソニックグループの事業は、主に5つの報告セグメントで構成されています。「くらし事業」は家電製品など、人々の生活に密着した製品やサービスを提供しています。「オートモーティブ」は車載関連製品を手掛けていますが、2024年12月に一部事業が非連結化されました。「コネクト」はBtoBソリューションやデバイスなどを提供しています。「インダストリー」は産業用デバイスや部品などを扱っています。「エナジー」は電池などのエネルギー関連製品を展開しています。これらのセグメントが連携し、幅広い製品とサービスを提供することで、グループ全体の収益を支えています。

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FY2026|825 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社446社を中心に構成され、総合エレクトロニクスメーカーとして関連する事業分野について国内外のグループ各社との緊密な連携のもとに、開発・生産・販売・サービス活動を展開しています。 当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社(以下、原則として連結子会社を含む)の製品の範囲は、電気機械器具のほとんどすべてにわたっており、「コネクト」「エレクトリックワークス」「HVAC & CC」「エナジー」「インダストリー」「スマートライフ」の6つの報告セグメントから構成されています。各セグメントの詳細については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記4.セグメント情報」に記載しています。 なお、2026年1月1日付の新体制への移行に伴い、従来の報告セグメントであった「くらし事業」を中心として、以下のとおり報告セグメントを変更しています。・「エレクトリックワークス」は、従来の「くらし事業」の傘下にあったエレクトリックワークス社の事業により構成しています。・「HVAC & CC」は、従来の「くらし事業」の傘下にあった空質空調社とコールドチェーンソリューション社の事業により構成しています。・「スマートライフ」は、従来の「くらし事業」の傘下にあったくらしアプライアンス社の事業と「その他」に含まれていたエンターテインメント&コミュニケーション事業を母体として構成しています。 当社は、IFRSに基づいて連結財務諸表を作成しており、関係会社の範囲についても当該会計基準の定義に基づいて開示しています。「第2 事業の状況」及び「第3 設備の状況」においても同様です。 (事業の系統図)2026年3月31日現在

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
純水素型燃料電池・太陽電池・蓄電池を連携させたエネルギーマネジメントシステムを開発
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:災害・事故リスク / コンプライアンスリスク / 情報セキュリティ・サイバーセキュリティリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

パナソニックは長年にわたり「Panasonic」ブランドを築き上げ、家電、住宅設備、車載機器など多岐にわたる分野で高い認知度と信頼を得ている。特に、エコキュートやエアコンなどの白物家電におけるブランド力は根強く、これが一定の価格決定力と顧客ロイヤリティに繋がっている。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

住宅設備(例:エコキュート)や車載システムなど、BtoBや高額なBtoC製品においては、導入後の交換・買い替えに手間やコストがかかるため、一定のスイッチング・コストが存在する。しかし、汎用的な家電製品ではスイッチング・コストは低い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

パナソニックの事業は、特定のプラットフォーム上でユーザーが増えることで価値が増大するようなネットワーク効果を持つ事業は限定的である。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験と、グローバルなサプライチェーンの構築により、一定の生産効率とコスト管理能力を有している。しかし、他社も同様の努力をしており、圧倒的なコスト優位性は見出しにくい。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

パナソニックは、家電、車載、空調、住宅設備など、幅広い事業領域でグローバルに事業を展開しており、各分野で一定以上の規模を持つ。特に、車載システムや空調分野では、業界内でも有数のプレイヤーであり、規模の経済を活かした事業運営が可能である。

パナソニックグループは、多岐にわたる事業分野と国内外に広がるグループ各社との緊密な連携により、開発から販売、サービスまで一貫した体制を構築している点が強みです。総合エレクトロニクスメーカーとしての長年の経験と技術力、そして幅広い製品ラインナップが、多様な市場ニーズに対応できる基盤となっています。また、IFRSに基づく連結財務諸表の作成や、全社的なリスクマネジメント体制の構築により、持続的かつ安定的な事業発展を目指しており、これが競争優位性の一因となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において判断したものです。 (1) 会社経営の基本方針 当社は創業以来、「事業を通じて、世界中の人々のくらしの向上と社会の発展に貢献する」ことを経営基本方針の中心に据えて事業を進めてまいりました。今後も、「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現に向け、社会課題に正面から向き合って、新しい価値を創造することを目指してまいります。地球環境問題をはじめ、さまざまな社会課題に正面から向き合い、社会の発展や課題解決に大きな貢献を果たすために、事業競争力を強化し、株主の皆様や投資家、お客様、取引先、従業員をはじめとするすべての関係者の皆様にご満足いただけるような価値提供を通じて、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 会社の経営戦略と対処すべき課題 当社は「物と心が共に豊かな理想の社会」という使命実現に向け、その時代ごとの様々な社会課題に向き合ってまいりました。一方、私たちを取り巻く環境は時々刻々と変化し、一層複雑化を増しています。 2025年度から2026年度にかけての世界経済は、米国における通商・産業政策の動向や金融政策の影響に加え、ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学リスクが引き続き不確実性を高めています。先行きについては、各国の通商政策や金融政策による影響が懸念材料であり、世界経済は、引き続き緩やかな減速が続くと見込まれます。 このような経営環境のもと、当社グループは2025年度を「グループ経営改革」に集中する年度と位置づけ、外部環境の変動に左右されない強靭な経営基盤を確立するために、固定費構造改革による収益改善や事業ポートフォリオマネジメントを含む課題事業等の方向付けなどを行いました。一方で、各事業の競争力と収益性を高めるための成長戦略の具体化が引き続き重要な課題と認識しています。 当社は2032年に向けて、「エネルギーの有効活用」と「現場労働力不足の解消」の社会課題に向き合い、データセンターなどのAIインフラと様々な企業や公共機関などのオペレーションを支える事業を通じて、お役立ちを果たしていきます。2028年度には、AIインフラを支える事業がけん引し、調整後営業利益(注)1で7,500億円以上を達成し、2029年度以降は社会オペレーションを支える事業での更なるグループの成長を目指します。 <グループ成長戦略のポイント>①デバイス領域 AIインフラを支える事業をグループの収益の柱として位置づけ、売上・利益ともにグループの成長を牽引します。市場を牽引するお客様との強固な関係性や高い商品力を強みに、業界の進化を先読みした商品提案を行うことで、AIインフラに関連するお客様に貢献し、2028年度には売上高で1.38兆円、調整後営業利益で2,900億円を目論み、2029年度以降も持続的な成長を目指します。 ②ソリューション領域 社会オペレーションを支える事業では2028年度までにビジネスモデルを変革します。当社グループが販売し、世の中で稼働しているハードウェア(MIF(注)2)やその周辺へのお客様のご要望にお応えするサービス・メンテナンス提供を拡大させることで、世界トップクラスのシェアと専門性を有する社会オペレーションを支える事業群となり、2029年度以降にグループの収益の核となるような成長を目指します。具体的にはハードウェアやソフトウェアの提供に加え、保守メンテナンスなどのサービス・エンジニアリング領域の価値提供範囲を広げることで、労働力不足やエネルギー問題を課題とするビジネスのお客様に寄り添ったソリューションを提供し、持続的な価値創出を図ります。 ③グループ成長戦略における投資の考え方 財務規律(Net Debt/EBITDA倍率1倍程度)を意識しつつ、AIインフラを支える事業へは2026年度から2028年度の3年間累計で5,000億円を戦略的に投資します。また中長期の視点で、社会オペレーションを支える事業等においても成長投資を行っていきます。 (注)1 「調整後営業利益」は、売上高から、売上原価と、販売費及び一般管理費を控除して算出 2 「MIF」:Machines in the Field(顧客となる設置機器のストック)
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において判断したものです。 (1) 会社経営の基本方針 当社は創業以来、「事業を通じて、世界中の人々のくらしの向上と社会の発展に貢献する」ことを経営基本方針の中心に据えて事業を進めてまいりました。今後も、「物と心が共に豊かな理想の社会」の実現に向け、社会課題に正面から向き合って、新しい価値を創造することを目指してまいります。地球環境問題をはじめ、さまざまな社会課題に正面から向き合い、社会の発展や課題解決に大きな貢献を果たすために、事業競争力を強化し、株主の皆様や投資家、お客様、取引先、従業員をはじめとするすべての関係者の皆様にご満足いただけるような価値提供を通じて、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2) 会社の経営戦略と対処すべき課題 当社は「物と心が共に豊かな理想の社会」という使命実現に向け、その時代ごとの様々な社会課題に向き合ってまいりました。一方、私たちを取り巻く環境は時々刻々と変化し、一層複雑化を増しています。 2025年度から2026年度にかけての世界経済は、米国における通商・産業政策の動向や金融政策の影響に加え、ウクライナ情勢や中東情勢などの地政学リスクが引き続き不確実性を高めています。先行きについては、各国の通商政策や金融政策による影響が懸念材料であり、世界経済は、引き続き緩やかな減速が続くと見込まれます。 このような経営環境のもと、当社グループは2025年度を「グループ経営改革」に集中する年度と位置づけ、外部環境の変動に左右されない強靭な経営基盤を確立するために、固定費構造改革による収益改善や事業ポートフォリオマネジメントを含む課題事業等の方向付けなどを行いました。一方で、各事業の競争力と収益性を高めるための成長戦略の具体化が引き続き重要な課題と認識しています。 当社は2032年に向けて、「エネルギーの有効活用」と「現場労働力不足の解消」の社会課題に向き合い、データセンターなどのAIインフラと様々な企業や公共機関などのオペレーションを支える事業を通じて、お役立ちを果たしていきます。2028年度には、AIインフラを支える事業がけん引し、調整後営業利益(注)1で7,500億円以上を達成し、2029年度以降は社会オペレーションを支える事業での更なるグループの成長を目指します。 <グループ成長戦略のポイント>①デバイス領域 AIインフラを支える事業をグループの収益の柱として位置づけ、売上・利益ともにグループの成長を牽引します。市場を牽引するお客様との強固な関係性や高い商品力を強みに、業界の進化を先読みした商品提案を行うことで、AIインフラに関連するお客様に貢献し、2028年度には売上高で1.38兆円、調整後営業利益で2,900億円を目論み、2029年度以降も持続的な成長を目指します。 ②ソリューション領域 社会オペレーションを支える事業では2028年度までにビジネスモデルを変革します。当社グループが販売し、世の中で稼働しているハードウェア(MIF(注)2)やその周辺へのお客様のご要望にお応えするサービス・メンテナンス提供を拡大させることで、世界トップクラスのシェアと専門性を有する社会オペレーションを支える事業群となり、2029年度以降にグループの収益の核となるような成長を目指します。具体的にはハードウェアやソフトウェアの提供に加え、保守メンテナンスなどのサービス・エンジニアリング領域の価値提供範囲を広げることで、労働力不足やエネルギー問題を課題とするビジネスのお客様に寄り添ったソリューションを提供し、持続的な価値創出を図ります。 ③グループ成長戦略における投資の考え方 財務規律(Net Debt/EBITDA倍率1倍程度)を意識しつつ、AIインフラを支える事業へは2026年度から2028年度の3年間累計で5,000億円を戦略的に投資します。また中長期の視点で、社会オペレーションを支える事業等においても成長投資を行っていきます。 (注)1 「調整後営業利益」は、売上高から、売上原価と、販売費及び一般管理費を控除して算出 2 「MIF」:Machines in the Field(顧客となる設置機器のストック)
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)重要性がある会計方針及び見積り当社の連結財務諸表はIFRSに基づいて作成されています。また、当社は連結財務諸表を作成するために、種々の仮定と見積りを行っています。それらの仮定と見積りは資産・負債・収益・費用の計上金額並びに偶発資産及び債務の開示情報に影響を及ぼします。重要な仮定と見積りは、繰延税金資産の回収可能性、確定給付制度債務、非金融資産(のれんを含む)の減損に反映しています。なお、実際の結果がこれらの見積りと異なることもあり得ます。重要性がある会計方針及び見積りの内容は、連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針」に記載しています。 (2)生産、受注及び販売の実績当社グループ(当社及び連結子会社)の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また製品の性質上、原則として見込生産を主体とする生産方式を採っています。なお、当社グループは製品の在庫を一定の必要水準に保つように生産活動を行っていることから、生産実績は販売実績に概ね類似しています。 (3)当連結会計年度の経営成績の分析 2025年度の世界経済は、国際情勢や通商環境の不安定化が続く中でも底堅い成長を維持しました。米国では個人消費や設備投資を背景に内需が堅調に推移する一方、中国では不動産市況や雇用情勢の悪化により景気は停滞しました。欧州では輸出の減少が見られたものの個人消費が下支えし、景気は持ち直しつつあります。日本では個人消費や住宅投資、設備投資といった内需の増加で景気が緩やかに回復しました。 このような経営環境のもと、2025年度は当社グループとして経営改革に注力し、固定費構造改革による収益改善と、事業ポートフォリオマネジメントを含む課題・再建事業の方向付けなどを行い、経営基盤を強化しました。また、データセンターの需要急増を捉えたAIインフラを支える事業が大きく成長しています。 固定費構造改革については、グループ全体で間接機能やオペレーションの集約・効率化を進め、人員の最適化を実施し、製造・物流・販売拠点の統廃合を順次進めています。また、効率的な経営基盤を確立するため、パナソニック㈱を発展的に解消し、2026年4月に新たに3つの事業会社※を発足しました。 課題・再建事業として位置付けた事業については、キッチンアプライアンス事業での量産開発の中国シフトによる開発リソースの適正化、グローバル標準コスト化を進めました。テレビ事業では欧州市場での販売において、中国のShenzhen Skyworth Display Technology Co., Ltd.及びそのグループ会社と包括的なパートナーシップを締結しました。また、ハウジング事業については、2026年3月にYKK㈱へパナソニック ハウジングソリューションズ㈱(以下、「PHS」)の株式譲渡を完了するなど、それぞれの事業の方向付けを実施しました。 AIインフラを支える事業では、パナソニック エナジー㈱が、データセンター向けのリチウムイオン電池セルの生産において、国内既存拠点のライン拡充に加え、車載用ラインの一部を活用する計画を進めています。蓄電モジュールでは、国内の生産能力の増強のほか、メキシコ工場の既存ライン増強や近接地での新工場建設を決定しました。さらに、パナソニック インダストリー㈱では、2027年度稼働予定のタイ・アユタヤ工場や中国・広州工場のライン増強を発表し、AIサーバー向け電子材料の供給体制を強化しています。 ※パナソニック HVAC & CC㈱、パナソニック エレクトリックワークス㈱、パナソニック㈱ ①売上高 当年度の連結売上高は、8兆487億円(前年度比5%減)となりました。エナジー・インダストリー・コネクト・エレクトリックワークスの販売増はありましたが、前年度のオートモーティブ事業の非連結化の影響などにより、減収となりました。 ②営業利益及び税引前利益 営業利益は、2,364億円(前年度比45%減)、税引前利益は2,631億円(前年度比46%減)となりました。増販益や合理化の進捗などによる増益や、PHSの株式譲渡益の計上はありましたが、インフレによる固定費増加や戦略投資の増加に加え、グループ経営改革に関する構造改革費用を計上したことなどにより、減益となりました。 ③親会社の所有者に帰属する当期純利益 親会社の所有者に帰属する当期純利益は、1,895億円(前年度比48%減)となりました。 ④セグメントの経営成績 2026年1月1日付の新体制への移行に伴い、従来の報告セグメントであった「くらし事業」を中心として、以下のとおり報告セグメントを変更しています。 ・「エレクトリックワークス」は、従来の「くらし事業」の傘下にあったエレクトリックワークス社の事業により構成しています。 ・「HVAC & CC」は、従来の「くらし事業」の傘下にあった空質空調社とコールドチェーンソリューションズ社の事業により構成しています。 ・「スマートライフ」は、従来の「くらし事業」の傘下にあったくらしアプライアンス社の事業と「その他」に含まれていたエンターテインメント&コミュニケーションの事業を母体として構成しています。 a コネクト 当セグメントの売上高は、前年度比で5%増加し、1兆3,803億円となりました。 主な事業の状況は、アビオニクス事業では、機内エンターテインメント・通信システムの好調な受注や、機体メンテナンス・リペアサービス需要の拡大により、増収となりました。 プロセスオートメーション事業では、生成AIサーバーを含めたICT(情報通信)業界の需要を受注に結びつけたことなどにより、増収となりました。 ブルーヨンダー事業では、SaaS(注)の好調な販売が継続し、増収となりました。 当セグメントの営業利益は、1,001億円となりました。プロセスオートメーション事業やアビオニクス事業等の力強い受注に伴う増販益に加え、商品力強化などによるモバイルソリューション事業の収益性向上もあり、前年度から234億円の増益となりました。(注) SaaS:Software as a Serviceの略。ベンダーが提供するクラウドサーバーにあるソフトウェアでユーザーが必要な機能を、インターネットを経由して利用できるサービス b エレクトリックワークス 当セグメントの売上高は、前年度比で4%増加し、1兆1,606億円となりました。 主な事業の状況は、ライティング事業では、2027年末までに蛍光灯の製造・輸出入が禁止になることに伴う置き換え需要を背景に、国内LED照明の生産能力の増強や供給体制の整備を進めたことにより、増収となりました。 電材&くらしエネルギー事業では、国内では電設資材の販売が好調に推移し増収となり、海外でもインドを中心に増収となりました。 当セグメントの営業利益は、577億円となりました。堅調な国内電設資材の増販益はありましたが、グループ経営改革に関する構造改革費用を計上したことにより、前年度から108億円の減益となりました。 c HVAC & CC 当セグメントの売上高は、前年度比で1%減少し、1兆3,124億円となりました。 主な事業の状況は、HVAC事業では、国内のルームエアコンが猛暑により需要が拡大し、欧州のヒートポンプ式温水給湯暖房機(Air to Water、以下、「A2W」)も市況回復で増収となりましたが、アジアのルームエアコンが天候不順により減収となり、全体では前年度並みとなりました。 CC事業では、前年度に完了したポーランドの冷凍機メーカーの完全子会社化による増収効果があったものの、北米コールドチェーンの減収により、前年度並みとなりました。 当セグメントの営業利益は、231億円となりました。国内ルームエアコンとA2Wの増販益に加え、業務用空調・IAQ(Indoor Air Quality)の収益改善がありましたが、アジアでのルームエアコンの減販損、北米コールドチェーンの減販損と関税影響に加え、グループ経営改革に関する構造改革費用の計上もあり、前年度から1億円の減益となりました。 d エナジー 当セグメントの売上高は、前年度比で13%増加し、9,842億円となりました。 当年度は、車載電池は減収となりましたが、産業・民生向けではデータセンター向け蓄電システムの販売が大きく伸長し、全体で増収となりました。 主な事業の状況は、車載事業では、米国政策動向などの影響により、電気自動車の市況が悪化するも、北米カンザス工場の稼働開始により、北米工場製セルの販売数量は伸長しました。しかしながら、原材料価格低下に伴う価格改定の影響に加え、国内工場製セルの需要の減少などにより減収となりました。 一方、産業・民生事業では、生成AI市場の成長を背景に、データセンター向け蓄電システムの販売が大幅に伸長し、増収となりました。 当セグメントの営業利益は、698億円となりました。産業・民生事業では、データセンター向け蓄電システムの増販により増益となりましたが、車載事業では、米国関税影響に加え、カンザス工場の固定費増、国内工場の減販損、過去の製造不具合対応費用などにより減益となり、セグメント全体でも前年度から504億円の減益となりました。 e インダストリー 当セグメントの売上高は、前年度比で8%増加し、1兆1,673億円となりました。 主な事業の状況は、電子デバイス事業では、生成AIサーバーなど情報通信インフラ・端末向けコンデンサー等が好調に推移し、増収となりました。 FAソリューション事業では、中国の工場省人化向けの市況が堅調なことから産業用モーターの販売が増加し、増収となりました。 電子材料事業では、生成AIサーバーをはじめとする情報通信インフラ向けの多層基板材料の需要の拡大などにより、増収となりました。 当セグメントの営業利益は、405億円となりました。生成AIサーバー向け製品などの増販益や、価格改定や合理化施策の推進などはありましたが、グループ経営改革に関する構造改革費用の計上により、前年度から27億円の減益となりました。 f スマートライフ 当セグメントの売上高は、前年度比で5%減少し、1兆3,742億円となりました。 主な事業の状況は、メジャーアプライアンス事業では、販売は、日本はほぼ前年度並み、アジアは堅調に推移しましたが、中国における需要減の影響が大きく、冷蔵庫や洗濯機の販売が減少し、減収となりました。 スモールアプライアンス事業では、調理機器の販売は減少しましたが、ビューティー商品の販売が増加し、増収となりました。 AVC事業では、海外テレビの販売の減少が大きく、減収となりました。 当セグメントの営業利益は、国内シェアは改善傾向にありますが、海外の市況悪化等による減販損に加え、グループ経営改革に関する構造改革費用を計上したことなどにより、前年度から減益の373億円の損失となりました。 (4)経営成績に重要な影響を与える要因について 「3.事業等のリスク」に記載しています。 (5)財政状態及び流動性①流動性と資金の源泉 当社グループでは、事業活動に必要な資金は自ら生み出すことを基本方針としています。また、生み出した資金については、グループ内ファイナンスにより効率的な資金活用を行っています。その上で、運転資金や事業投資などの必要に応じて、財務体質や金融市場の状況を踏まえた適切な手段により外部からの資金調達を行っています。なお、不安定な金融経済環境における資金調達リスクに備え、2024年6月に複数の取引銀行と期間を3年間とするコミットメントライン契約(注1)を締結しています。当該契約に基づく無担保の借入設定上限は総額6,000億円です。 当年度末の現金及び現金同等物の残高は7,702億円となり、前年度末に比べ774億円減少しました。当年度は、社債償還資金への充当及び今後の事業展開に必要な資金の確保を目的とし、2025年7月に550億円、2025年12月に300億円の円建無担保普通社債を発行しました。また、2026年3月には、シンジケート・ローン契約に基づき250億円の借入を実施しています。運転資金などの調達は主にコマーシャルペーパー(CP)の発行と短期借入により行いました。なお、2025年12月に第21回無担保普通社債700億円(2020年12月発行) 、2026年3月に第18回無担保普通社債300億円(2020年3月発行)を満期到来により償還しました。 これらの結果、有利子負債は1兆6,032億円となり、前年度末に比べ350億円増加しました。主な内訳は、円建無担保普通社債 7,100億円、円建公募ハイブリッド社債(劣後特約付社債)(注2) 4,000億円、米ドル建無担保普通社債 10億米ドル、シンジケート・ローンを含む長期借入金 250億円、CP残高 500億円、リース負債2,548億円です。(注1)コミットメントライン契約:金融機関との間で予め契約した期間・融資枠の範囲内で融資を受けることを可能とする契約(注2)ハイブリッド社債(劣後特約付社債):資本と負債の中間的性質を持ち、利息の任意繰延、超長期の償還期限、清算手続き及び倒産手続きにおける劣後性等、資本に類似した性質及び特徴を有した社債 (格付け) 当社は、㈱格付投資情報センター(R&I)、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱(S&P)及びムーディーズ・ジャパン㈱(ムーディーズ)から格付けを取得しています。当年度末の当社の格付けは、次のとおりです。 R&I:A (長期、アウトルック:安定的)、a-1 (短期) S&P:A-(長期、アウトルック:安定的)、A-2 (短期) ムーディーズ:Baa1 (長期、アウトルック:ポジティブ) ②キャッシュ・フロー 当社グループは、事業収益力強化によりフリーキャッシュ・フローを向上させ、中長期的に事業を発展させていくことが重要と考えています。同時に、継続的な運転資本の圧縮、保有資産の見直しなどによるキャッシュ・フローの創出にも徹底して取り組んでいます。 当年度の営業活動により増加したキャッシュ・フローは6,243億円、投資活動により減少したキャッシュ・フローは6,074億円となり、両者を合計したフリーキャッシュ・フローは、169億円(前年差807億円の良化)となりました。 なお、キャッシュ・フローの分析の詳細は、次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当年度の営業活動により増加したキャッシュ・フローは6,243億円(前年度は7,961億円の増加)となりました。前年差の主な要因は、前年度に米国IRA補助金の第三者への権利売却による資金化があったことなどによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動により減少したキャッシュ・フローは6,074億円(前年度は8,599億円の減少)となりました。前年差の主な要因は、設備投資の減少やPHSの株式譲渡に伴う収入があったことなどによるものです。この結果、フリーキャッシュ・フローはプラス169億円(前年差807億円の良化)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動により減少したキャッシュ・フローは1,668億円(前年度は1,903億円の減少)となりました。前年差の主な要因は、配当金の支払額が増加した一方で、コマーシャルペーパーの発行による短期の資金調達が増加したことなどによるものです。 これらに為替変動の影響等を加味した結果、当年度末の現金及び現金同等物の残高は7,702億円となり、前年度末に比べ774億円減少しました。 ③設備投資額と減価償却費 当社グループでは、将来の成長に向けて、重点事業を中心に投資を着実に行っていくという考え方に基づき設備投資を行った結果、当年度の設備投資額(有形固定資産のみ)については、前年度から1,398億円減少し、6,291億円となりました。主な増減要因は、「エナジー」における北米の新工場稼働に伴う減少となります。当年度の主要な設備投資は、「第3 設備の状況 1設備投資等の概要」をご参照ください。 減価償却費(有形固定資産のみ)は、前年度から80億円増加し、2,291億円となりました。 ④資産、負債及び資本 当年度末の総資産は10兆1,724億円となり、前年度末に比べ8,292億円の増加となりました。これは、PHSの非連結化の影響はありましたが、主に有形固定資産の増加や当年度の米国IRA補助金に係る未収入金の増加などに加え、為替換算(円安)の影響によるものです。 負債は、前年度末に比べ3,221億円増加し、4兆7,905億円となりました。これは、PHSの非連結化の影響がありましたが、主に米国IRA補助金に係る負債(顧客との有効活用を見込む部分)の増加などに加え、為替換算(円安)の影響によるものです。 親会社の所有者に帰属する持分は5兆2,113億円となり、前年度末に比べ5,169億円増加しました。これは、主に為替換算(円安)の影響や、親会社の所有者に帰属する当期純利益の計上などによるものです。また、非支配持分を加味した資本合計は5兆3,820億円となりました。 この結果、親会社所有者帰属持分比率は前年度末の50.2%から増加し、51.2%となりました。

事業リスク

パナソニックグループは、多岐にわたる事業を展開しているため、様々なリスクに直面しています。主なリスクとしては、地震、津波、火災などの自然災害や事故による操業停止や生産遅延、設備損害が挙げられます。また、独占禁止法違反や贈収賄などの重大なコンプライアンス違反が発生した場合、行政処分や訴訟、社会的評価の低下につながる可能性があります。さらに、営業秘密や顧客情報が漏洩する情報セキュリティ・サイバーセキュリティリスクも重要な脅威であり、これらのリスクが事業活動や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|16,619 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、創業者の松下幸之助によって確立された経営理念に則り、あらゆる企業活動において一貫して「社会の発展への貢献」を実現することを事業目的としています。 (1)方針 創業者は、「すべて事には『萌し』がある」「この『萌し』を敏感に把握して、善処していかなければならない」と、社員一人ひとりに「変化への感性」を磨くことを求め続けました。当社グループのリスクマネジメントは、組織が「社会の公器」としての使命を最大限果たすため、現場から経営までのあらゆる階層でこの感性を重んじ、事業目的の達成に与える好ましくない影響については未然に抑制し、好ましい影響については積極的に活用することを目指す取り組みです。 (2)責任者・体制 当社グループはコネクト、エレクトリックワークス、HVAC & CC、エナジー、インダストリー、スマートライフ等の多岐にわたる事業領域を国内外で展開しています。このような事業構造を踏まえて、当社グループでは全社レベルと事業レベルの最適化を両立したリスクマネジメントを実現するため、「パナソニックグループリスクマネジメント基本規程」に基づき持株会社である当社と事業会社に推進体制を設けています。 当社では、グループのリスクマネジメント推進に係る責任を有するグループ・チーフ・リスクマネジメント・オフィサー(以下、「グループCRO」)を委員長、グループ施策を所管する機能部門のトップを委員とした「PHDエンタープライズリスクマネジメント委員会」(以下、「PHD ERM委員会」)を設置しています。また、エンタープライズリスクマネジメント室(以下、「PHD ERM室」)と機能部門が連携し、リスクマネジメントの推進に係る実務を担っています。(3)基本的枠組み 当社では、年1回、外部・内部環境の変化や当社グループの方針・計画に基づく経営層のリスク認識など、トップダウン、ボトムアップかつクロスファンクションの観点から、当社または当社グループにおいて対応やモニタリングが求められるリスクとその優先度を特定、分析、評価しています。重要リスクの決定にあたっては、当社グループや社員、お客様、お取引先様などのステークホルダーに対する影響度だけではなく、リスクに対する脆弱性等の複数の指標を考慮することで、不確かな将来を想定し、限られた経営資源を有効に配分することに努めています。 また、当社では、PHD ERM委員会においてリスクの変化や重要リスクの対策の状況に関するモニタリングを含むリスクレビューを定期的に行っています。これらのリスクマネジメントの一連の推進に係る内容は、グループ経営会議における経営判断や業務執行の質の向上、取締役会におけるリスク管理体制の有効性及び効率性の監督に加えて、重要リスクを中心としたリスクベースアプローチの内部監査にも活用されています。 (4)教育・啓発 当社グループでは、リスクマネジメントの実効性を高めるために、刻々と変化する環境の中で、社員一人ひとりがリスクリテラシーを絶えず向上し、健全なリスクテイクを志向できるよう「リスク文化」の醸成に向けた取り組みを推進しています。入社時及び海外赴任前の従業員を対象とした研修では、リスクを過度に恐れず、組織と個人の成長に繋げるために必要なマインドセットや、危機発生時の基本的な対応等を身につけることを目指しています。 (5)認識している重要なリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える主なリスクは以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において当社グループが判断したものですが、かかるリスクはここに掲げられている項目に限定されるものではありません。 [リスク一覧] ① 成長の原動力としてのソリューション事業の信頼基盤強化リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)情報セキュリティ・ サイバーセキュリティ[脅威]・営業秘密(技術情報等)、顧客等のプライバシーや信用に関する情報(顧客の個人情報を含む)が、サイバー攻撃を含む意図的な行為、従業員又は業務委託先等の過失等により外部に流出することで社会的信用が低下、損害賠償責任が発生する。・情報システム、生産設備、製品・サービス等がサイバー攻撃の標的となり、業務プロセスの停滞や製品・サービスの提供停止、それらに伴う損害賠償責任の発生等の事態が発生する。・製品・サービスにサイバーセキュリティ上の脆弱性が発見され、製品の大規模なリコールや製品・サービスの長期間の提供停止等に発展し、多大な対策費用等が発生する。・サイバーセキュリティインシデントがサプライチェーンにおいて発生し、原材料、部材の入手に支障が生じ、当社グループの製品の供給が停止又は遅延する。・国内・海外の子会社を含むネットワーク、サーバ、パソコン等のインフラを対象とした異常監視の拡大、工場内部のセキュリティ監視との一体化等による、グローバルかつ一元的なセキュリティ監視体制の強化・情報システムを停止させない、また、万が一の停止の際も長期化を防ぐため、重要システムにおける冗長化やクラウドとの併用などを進めると同時に、早期かつ確実なシステム復旧のために不可欠なデータのバックアップを強化。・製品・サービスのセキュリティを担保するための検査体制の整備及び運用。・情報セキュリティ教育プラットフォームによるグローバルの従業員に対する定期的な教育や、システム運用等の委託先に対する定期的なセキュリティチェック等の人的対策。・各国の個人情報保護又はサイバーセキュリティに関する法令・規制に対する法令・規制動向の調査、規程等への反映及び社内周知の徹底。・組織横断でのインシデント対応訓練に基づく、危機発生時の連携と対応プロセスの確認。・複合的なサイバーセキュリティリスクに対する網羅的・一元的な対応のための情報、製品、工場セキュリティの共通機能を統合した「サイバーセキュリティ統括室」の設置、運営。AI(人工知能)の利活用[脅威]・AIの効果的な利活用や開発が想定どおり進まず、当社グループの事業機会や製品・サービスの競争力が失われる。・AIの利活用に伴ってプライバシー、セキュリティ、公平性及び著作権の侵害その他のコンプライアンスに関連する問題が発生し、当社グループのブランドイメージや信用が失われる。 [機会]・AIの利活用による業務の生産性向上や新たなビジネスアイデア創出、事業競争力の向上・AIの利活用加速に向けたAI技術戦略として、あらゆるお客様にAIを素早くお届けするための「Scalable AI」、AIへの信頼性に関する技術開発によってあらゆるお客様の信頼にこたえる「Responsible AI」の取り組みを強化。・責任あるAI活用を実践するため「AI倫理原則」を定め、AI利活用現場でのAI倫理リスクチェックシステムの運用、グループ全社員を対象としたAI倫理教育やAI技術人材育成を推進。・AIの利活用の拡大に伴う機会及び脅威を見極めるとともに、AI利活用のガードレール機能(安全装置)としてグループ全体を高位平準化し、適時・適切な対策を講じるため、全事業会社のAI倫理の担当者に加えて法務、知財、情報、品質部門等の担当者が参画する「AI倫理委員会」を設置。・AIの開発や運用を包括的に規制する法律として欧州(EU)AI規制法が世界で初めて成立・発効したことに伴う、段階適用に向けた社内ガイドラインの発行、規制の対象となる製品・サービスの洗い出し及び順守に向けた対応。・グループ全体のAI戦略をより先鋭化し、社会にインパクトをもたらす成果を実現するためのグループCAIO(Chief AI Officer)の設置。 ② 事業ポートフォリオマネジメントの継続的な推進リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)競合・業界に関する リスク[脅威]・特定の事業に対する投資を、競合他社と同程度に、又はタイムリーに、場合によっては全く実施できない、また、競合他社がそれぞれの競合事業において当社グループよりも大きな財務力、技術力及びマーケティング資源を有していること等により、製品・サービス需要及び価格が下落する。・将来の市場ニーズを把握しきれず、これに応えるための新技術を正しく予想し開発できない、又は当社グループが開発・提供した技術が業界において主流とならず、競合他社が開発した技術が業界標準となることで、新しい市場での競争力を失う。・キャッシュの獲得を前提とした、グループとして強みを持つ事業への戦略的な投資。・事業のスピードを高めるための、正味付加価値を生まない業務のIT活用による効率化の推進、事業の競争力強化テーマ、開発設計、製造・販売、調達等グループ共通でスケールメリットのあるテーマについてのビジネスプロセスの変革。・コスト削減と競争力強化のため、デジタル技術の活用と業務改善活動の積み重ね、職場のあらゆるムダと滞留、手戻りを排除する活動の展開。・販売価格の維持及びより付加価値の高い製品の開発につなげるための、BtoC(一般消費者向け)分野のうち、国内向けの家電機器を対象とした販売店との取引形態の見直しと新たな「指定価格制度」の導入。他社との提携・企業買収等に関するリスク[脅威]・相手先とのコラボレーションが円滑に進まない、当初期待した効果が得られない、投資の全部又は一部が回収できない。・事業展開の過程で相手先が当社グループの利益に反する決定を行う。・相手先が事業戦略を変更し、提携関係を維持することが困難になる。・企業買収にかかる多額の費用の発生、買収後の事業統合・再編等にあたり期待した成果が十分に得られない、又は予期しない損失を被る。・当社グループの持分法適用会社に対しては、重要な影響力を有するものの、支配をしていないため、当社グループが制御できない事象の発生などにより、当社グループの業績及び財政状態が悪影響を受ける。・重要な戦略的提携の検討の段階に合わせた審議に基づく、事業戦略との整合性、検討の抜け漏れの有無確認、価格や契約内容の妥当性、リスクの洗い出し、統合プラン等の検証。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)他社との提携・企業買収等に関するリスク<各報告セグメント及びその他の事業、部門におけるリスク>コネクト事業2021年9月に完全子会社化したBlue Yonder Holding, Inc.(以下、「Blue Yonder」)の様々なサプライチェーン分野でのケイパビリティを取り込むことで、現場プロセスイノベーションの実現の加速及びシナジー最大化に取り組んでいる。・キーマネジメントメンバーを含めた優秀な人材の保持及び従業員の士気の維持ができない場合、事業環境や競合状況の変化等によってBlue Yonderの競争力が大きく低下する場合、重要な顧客やその他関係者との良好な関係を維持できない場合等により、期待した効果が十分に得られない可能性がある。・完全子会社化に加え、機能強化のために複数の追加買収を実施しているため、買収によるのれんや無形資産の計上額が増加している。事業環境や競合状況の変化等により期待した効果が得られないと判断されたり、適用される割引率が高くなったことにより、見積りにより算定した回収可能価額が帳簿価額を下回った場合は、減損損失が発生する可能性がある(詳細は「会計上の見積り」を参照)。・企業のサプライチェーンマネジメントソリューションに対する期待が高まり、市場拡大が見込める一方で、研究開発活動(R&D)やM&A等の投資競争が激化する。・2022年7月に就任した新CEOを含む新たなBlue Yonderの経営陣と共に、成長戦略に伴う重点施策等を着実に推進。・事業競争力強化を目指し、商品品質の安定化による顧客満足度の向上や販売体制の強化に加え、戦略的な投資で高度なAI技術を取り込んだ新たなプロダクトの半期ごとのリリースや、機能補完を目的とした追加買収でEnd to Endソリューションの実現へ取り組んでいる。・成長ストーリーに対する資本市場からの理解を得て資金を調達、継続的な投資による中長期な成長を図るため、株式上場を検討。事業再編に関するリスク[環境認識]・当社グループは、多くの子会社及び関連会社等を有しており、経営の効率化と競争力の強化のため、グループ事業体制を再編(他社への事業又は株式の譲渡や、グループ内の組織又は拠点再編等を含む)することがある。 [脅威]・経営の効率化や競争力強化のための現在及び将来におけるグループ事業体制の再編(他社への事業又は株式の譲渡や、グループ内の組織又は拠点再編等を含む)において、当初期待した成果が十分に得られない、判断や意思決定に時間を要し事業構成の組替がスムーズに進まない、又は適切な事業ポートフォリオマネジメントが実行できない。・当社としての企業価値向上のため、持株会社としての各事業会社の競争力強化の積極的な支援及び当社グループの成長戦略の見直しを推進。各事業の成長性を見極め、グループ内で将来にわたってお役立ちを果たせる事業か、あるいはグループ外での競争力獲得が事業の成長のスピードに寄与するかといったベストオーナーの視点での事業ポートフォリオの見直し。・2025年2月に発信したグループ経営改革にて、事業ポートフォリオマネジメントを推進。くらし事業の枠を超え、グループ全体でソリューション領域におけるシナジーを創出するため、パナソニック株式会社を発展的に解消、2026年4月より6事業会社を中心とした新たなグループ体制へ移行。家電事業は家電市場に集中して向き合うために、グループの家電事業を集約した事業会社として設立。 ③ グローバルでの安全・コンプライアンス体制確立リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)コンプライアンス・法規制[脅威]・独占禁止法・競争法への違反や、贈収賄・腐敗行為等の重大なコンプライアンス違反行為の発生又はコンプライアンス上の問題に直面し、課徴金等の行政処分、刑事処分又は損害賠償訴訟の対象となる。また、当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす。・当社グループに適用される日本及び諸外国・地域の商取引、知的財産、製造物責任、環境保護、消費者保護、労使関係、金融取引、内部統制及び事業者への課税等に関する法規制に加え、事業及び投資を行うために必要とされる政府の許認可、電気通信事業及び電気製品の安全性に関する法規制、国の安全保障に関する法規制及び輸出入に関する法規制等について、より厳格な法規制が導入される又は当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることにより、技術的観点や経済的観点等から当社グループがこれらの法規制に従うことが困難となる、又は事業の継続が困難となる。・当社グループが法規制等に違反し、又は法令順守のための内部統制体制が不十分であったと当局が発見又は判断した場合、課徴金等の行政処分、刑事処分又は損害賠償訴訟の対象となる。また、当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす。・「社会の公器」として法令や社会道徳に反せず、かつ私心にとらわれず高い倫理観や正しい知識を持って業務を遂行するため、「パナソニックグループ コンプライアンス行動基準」に当社グループ各社及び社員一人ひとりが果たすべき約束を定め、全社員に周知・徹底。・倫理・法令順守意識のグローバルな定着とリスクへの対応力向上のため、年間を通じた全社員に対する基本的なコンプライアンスの教育や、必要な対象者への事業特性や地域特性を踏まえたリスクに応じたコンプライアンスの教育の実施。・カルテル・談合及びそれらの疑いを招く行為の防止を目的とした社内規程や、贈収賄・腐敗行為の防止を目的とした社内規程の制定及び全社員への周知・徹底。・不祥事の防止や早期解決を目的とした国内外の拠点や取引先からも通報ができる一元的なグローバルホットラインの設置、適切な社内調査を通じた問題の早期発見と是正、調査従事者の調査能力の高位平準化のための教育の実施。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)人権・労働コンプライアンス[脅威]・当社グループ及びそのバリューチェーン上で人権侵害行為を引き起こす又は人権侵害行為への関与や加担等に直面した場合、当社グループが、課徴金等の行政処分、刑事処分又は損害賠償請求の対象となり、当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす。また、当社グループのイメージ・評判の低下、顧客からの取引停止、消費者による不買運動等が発生する。・「パナソニックグループ 人権・労働方針」及び「人権・労働コンプライアンス規程」を定め、国際連合の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいた事業会社の事業領域及びバリューチェーンに関連する人権への負の影響の把握・予防・低減に向けた具体的な取り組み(人権デュー・ディリジェンス)の推進。・「パナソニック サプライチェーンCSR 推進ガイドライン」を定め、購入先様に対する要請事項(人権・労働、安全衛生、地球環境保全、情報セキュリティ、企業倫理等)の順守についてのコミットメント取得、デュー・ディリジェンスの一環としての自主アセスメント及びリスクベースアプローチによる購入先監査の実施。・上記の取り組みを加速する為、PHD及び全事業会社において人権デュー・ディリジェンスを推進する体制の構築、人権デュー・ディリジェンスのしくみの改善・強化、人権デュー・ディリジェンスを各事業会社で推進する人材を育成するための「人権デュー・ディリジェンス実践研修」の実施。・人権・労働に関する重要な法令・条約の変更等に関する情報収集及び各拠点への徹底。・人権デュー・ディリジェンスを通して、外国人移住労働者に対する強制労働を当社グループにおける最も優先度の高い顕著な人権課題のひとつと特定し、強制労働防止に向けた以下の取り組みを実施。- 外国人移住労働者を雇用するマレーシアの当社グループ拠点において、強制労働防止のための採用・雇用方針と 業務手順書の確立と徹底- 外国人移住労働者を雇用する当社グループにおける強制労働防止に向けた対面研修を推進(対象32拠点中、26拠点で実施済み(2026年3月末時点))- 強制労働リスクが高いとされる国、地域の購入先、取引先に対する強制労働防止研修の実施・人権・労働上の懸念に適切に調査・対応すべく、グループ社員及び取引先が匿名で通報できるグローバルホットラインを設置するとともに、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)が提供する苦情処理プラットフォームも活用。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)品質[脅威]・製品の欠陥による品質問題(不安全事故や大規模なリコール等)が発生し、欠陥に起因する損害(間接損害を含む)に対し生産物賠償責任保険で補償しきれない賠償責任を負担する又は多大な対策費用を負担する。また、当社グループのイメージ・評判の低下、顧客の流出等を惹起する。・当社グループの「品質確保のための考え方」を「「経営基本方針」の実践を通じて、顧客や社会へのお役立ちを追求し、品質すなわち顧客価値を向上し続けること」と規定。・品質確保のためのプロセスを確立するため、事業会社において担当する製品の品質に対する責任に基づく品質マネジメントシステムを構築・運用。・製品安全確保のための知見や不安全事象の未然防止策をグループ共通の安全規格として発信し、事業会社へ展開。・品質不正防止への取り組みとして、「パナソニックグループ コンプライアンス行動基準」にて、製品やサービスに関するお客様や社会との約束を守り、製品・サービスの安全性と品質の確保に向けた活動を行うことを明確化。<各報告セグメント及びその他の事業、部門におけるリスク>グループ全体当社グループ全体において、品質コンプライアンス問題に関わるすべての膿を出し切り、品質不正を根絶することを目的として、品質コンプライアンスに関する不適切行為を対象とした徹底的な自主調査を2024年1月から実施し、2025年8月に完了。国内グループ全従業員を対象にアンケート調査を実施し、アンケートで申告された品質コンプライアンス問題の全てに対して、外部法律事務所による申告者や関係者へのヒアリング、申告内容に関連する業務記録の精査などにより、事実関係の把握・明確化を行った。なお、判明した事案の中に、行政処分の対象となったものや認証取り消しとなった事案は特定されなかったが、判明した事案については、外部法律事務所の助言を参考に適切に対応するとともに、グループとしての再発防止を推進している。 インダストリー事業当社の子会社であるPIDでは、2023年度に、PIDが製造・販売する電子材料製品において米国の第三者安全科学機関であるUL Solutions(以下、「UL」)の認証登録等に関する複数の不正行為を行っていたことが判明。これを受け、PIDでは、社外有識者による外部調査委員会が実施したUL認証に関する不正及びその他の品質不正に関する調査報告書及びPID策定の再発防止策を公表し、再発防止策を実施している。また、当該再発防止策の進捗状況を2025年10月31日付で公表している。 [脅威に対する主要な取り組み]・外部調査委員会より指摘を受けた、品質保証の本質に関する理解不足や組織風土の問題、品質コンプライアンス体制の不備等の原因分析を踏まえて策定した再発防止策を遂行し、その進捗状況を公表。・調査対象事案に関連して取り消された一部製品のUL認証のうち、今後もUL認証品として販売を継続する必要があるものについて、その認証の取得に向けた取り組みを継続(一部の製品については認証取得済み)。・調査対象事案に関連して取り消された一部のISO9001認証(注)1及びIATF16949(注)2認証のうち、今後も維持する必要があるものについてその認証の取得に向けた取り組みを継続(なお、一時停止された各認証については、いずれも当該一時停止の解除済み)。(注)1 ISO(国際標準化機構)9001は、品質マネジメントシステムに関する国際規格2 IATF(International Automotive Task Force)16949は、自動車産業向け品質マネジメントシステムに関する国際規格 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)労働災害[脅威]・職場作業環境又は作業手順の不備、不適切な労務管理等により重篤な事故等が発生し、従業員や関係者が肉体的又は精神的な被害を受ける。・労働基準法、労働安全衛生法等の労働関連法令に違反し、刑事処分、行政処分、安全配慮義務不足に対する損害賠償訴訟等の対象となる。また、当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす。・各事業会社・事業場に安全衛生組織を設置し主体的に安全衛生活動を推進するとともに、グループ共通の課題解決、類似災害の未然防止を図るため、モノづくり部門や健康保険組合と連携し、各種規程・基準の見直しや重要施策を策定・展開を行っている。・労働安全衛生マネジメントシステムにおける定期的なリスクアセスメントに基づき、職場の労働災害や疾病に係るリスクの洗い出しやリスク低減策を実施している。・過去の重篤な労働災害を分析し、災害発生の代表的なパターンを明確化することによって、重点確認ポイントの共有、未然防止策や類似災害の再発防止策を実施している。・過重労働の防止のための従業員に対する継続的な意識啓発、勤務管理システムの拡充が行われている。・当社グループの安全衛生担当者が参加する「健康・安全衛生シンポジウム」や経営層を対象とした研修等の開催による知見の共有及び意識醸成を図っている。知的財産に関するリスク[脅威]・当社グループが出願する特許その他の知的財産について、各国・地域における知的財産制度・審査基準や経済安全保障制度等の適用・運用等によって、権利が付与されない場合や権利が十分に保護されない。・知的財産が第三者によって侵害され、当該侵害品・模倣品が出現した場合、当社グループの正規品の販売に対する悪影響やブランドイメージの毀損等が発生。・当社グループにとって不利な条件で知的財産のライセンス等をせざるを得ない。また、当社グループが自らの知的財産を保護又は活用するために多額の費用及び経営資源を費やして訴訟等を提起しなければならない。・第三者が保有している知的財産について、当社グループが当該知的財産のライセンスを取得できないこと、取得していたライセンスが継続できない、又は不利な条件でライセンスを取得及び継続せざるを得ない。・当社グループが第三者の知的財産に関して訴訟等を提起される。また、当該訴訟等によって、多額の費用及び経営資源が費やされる。当該訴訟等において当社グループの主張が認められない場合には、当社グループが特定の技術等を利用できなくなる又は損害賠償責任を負う。・事業に対する知的財産起点での戦略提案、グローバルな知的財産の獲得・保護・活用及び知的財産に係る紛争の予防と解決により、現在と将来にわたる事業の優位性と安全の確保を目指すとともに、社会課題の解決への貢献も視野に入れて、知的財産活動を推進。・各国・地域における知的財産制度・審査基準や経済安全保障制度等を考慮しながら、事業戦略及び研究開発戦略を踏まえた知的財産戦略に基づき、グローバルな知的財産ポートフォリオの構築に努めている。・必要に応じて弁護士、弁理士、外部コンサルタント、取引関係者、政府機関等の協力を得ながら、当社グループの保有する特許、ブランド、デザイン及びその他の知的財産に関する侵害品・模倣品の監視及び排除に努めている。・当社グループの知的財産のライセンス等の戦略的な付与にあたっては、適切な条件の下で行うよう努めている。・第三者の知的財産を利用する必要があるときは適切なライセンスを取得するよう努める。・第三者の知的財産を尊重するためグループ全体に適用する「知的財産基本規程」等の社内規程の制定及び従業員全員の順守に向けた定期的な教育の実施。 ④ 不確実性の高い環境でのレジリエンス強化リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)国際的な事業運営に関するリスク[脅威]・当社グループ又は当社グループのサプライチェーンが拠点を有する国・地域において政情不安、軍事的緊張が顕在化又はテロ・戦争等の発生により、部材の供給不安定化・価格高騰を始めとした事業継続への支障や、従業員や関係者の人命にかかわる事態が発生する。・投資規制、収益の本国送金に関する規制、現地産業の国有化、輸出入規制や外国為替規制の変更、税率変更等を含む税制改正及び移転価格課税等の国際課税リスク、海外での商慣習の違いのほか、宗教及び文化の相違、現地における労使関係等のリスクといったさまざまな政治的、法的その他の障害に遭う。・貿易摩擦に端を発する米中をはじめとした国・地域間の対立や市場の分断や、米国政権が外交・安全保障政策の一環として、追加関税をはじめとする貿易・経済関連の措置を講じることにより、これらに対する諸外国の報復措置等を含め、政策・法規制の動向に関する不確実性が高まり、貿易規制・経済制裁や関税障壁が一層強化される。・国家間・地域内の対立や武力行使等の激化に加えて、各国の政権交代や政策転換等に伴う政治的・社会的混乱の広がりにより、事業環境が急激に変化する。・特に、EVに関連する義務化撤廃又は補助金削減等によるEV普及率の鈍化によって、車載電池関連事業に悪影響を及ぼす可能性がある。 [機会]・各国の経済安全保障政策に基づく税制関連措置や補助金等の活用。・当社グループの事業への影響が大きい欧米諸国、中国等の政策・法規制の動向をはじめとする国際情勢のモニタリング。・各国・地域間の対立や政権交代等のイベントに伴い起こりうる政治的・社会的混乱等に備えた、人命安全を最優先としたBCPの整備やサプライチェーンの複線化。・貿易規制・経済制裁に関する各国の法規制の変更に対する日々の情報収集に基づく、新たな規制・制裁の早期の把握とグローバルポリシー及びガイダンスの更新、新たな規制分野で対象となる貨物・技術の該非判定、相手先での軍事転用リスクの確認や顧客審査・取引審査のさらなる強化、及び社内への周知徹底や国内外の従業員の啓発。・国内外の政治・財界への渉外活動と政策提言。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)環境問題・気候変動[脅威]・環境問題対策を巡る各国の政策動向によっては、欧州をはじめとする市場において、事業機会が制限され、又は取引条件に影響を受ける可能性がある。・炭素税や排出権取引制度等のカーボンプライシングの導入等に伴うエネルギー調達コストや、環境負荷の低い材質への切り替えによる調達、製造コストの増加が生じる可能性がある。・地政学的要因等により資源の価格や供給が変動した場合、循環資源(再生材・再利用原材料)の調達環境にも影響が及び、生産コストや生産計画に影響が生じる可能性がある。・米国IRA(インフレ抑制法)をはじめとする気候変動対策関連の法制度が廃止又は縮小することに起因し、車載電池を始めとする製品需要及びIRAに基づく税制優遇が当社グループの見込みを割り込む。・顧客の低炭素製品・サービスに関する要望の強化により、事業機会が制限され、又は取引条件に影響を受ける可能性がある。また、低炭素技術・設備への先行投資による研究開発費の増加、設備投資額の増加の可能性がある。 [機会]・環境政策・規制に対応した新規技術・事業開発の機会の拡大。・サステナブル・エシカル消費等の意識変化による環境志向型の製品やサービスの需要拡大。・再生可能エネルギーのニーズ拡大によるペロブスカイト太陽電池等の新規市場開拓。・各国のエネルギー安全保障、気候変動対策関連の法制度に基づく税控除、補助金等の活用。・グループ長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」に基づく、2050年までにグループの事業活動を通じた、現時点の全世界のCO₂総排出量の「約1%」にあたる3億トン以上の削減インパクトの創出、CO₂排出の削減貢献量の拡大及び算定方法に関する認知活動及び標準化に向けた働きかけ。・当社グループの事業活動においてサーキュラーエコノミーを推進する上で共通の指針となる「サーキュラーエコノミーグループ方針」の策定及び発信と各事業におけるサーキュラーエコノミー型事業創出、循環型モノづくりの取り組み等の強化。・生産活動におけるCO₂排出量、廃棄物・有価物発生量、水使用量、化学物質排出・移動量等の環境負荷低減に向けた取り組みを推進。・排出・移動量などの生産活動における環境負荷の削減。・CO₂削減、資源有効活用、水資源や生物多様性保全等に配慮した製品の開発・販売。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)災害・事故[脅威]・地震、津波、洪水等の自然災害、事業場の火災等が発生し、対策不備や復旧活動の遅延又は合理的な想定を超える甚大な影響により、従業員、設備、原材料・部材、在庫品等が損害を被り、操業中止、生産・出荷遅延及び設備等の修復費用が発生。・「パナソニックグループ 緊急対策規程」にグループ全体に大きな影響を及ぼす可能性のある緊急事態が発生した際のエスカレーション及び判断のプロセスを含む対応の基本方針、当該緊急事態への対応に際した体制及び役割、初動対応等を規定。・優先的に復旧を図る事業や復旧プロセス等からなる事業継続方針、有事への対応、平時の防災・減災対応の3点を軸とした「BCM構築ガイドライン」に基づくBCPの見直し。・「グローバル防火・防災規程」に基づく事業場単位での平時の未然対策の徹底。「防火・防災対策委員会」のもとハザード情報や火災リスクアセスメントに応じた対策の強化。火災が発生した事業場においては第三者点検を実施し再発防止策の徹底。・社員の安否確認を迅速かつ正確に実施する安否確認システムの運用及び拠点の状況を把握する「災害ポータル」による被災状況及び支援要請の迅速な把握。・南海トラフ地震、首都圏直下地震をストレス事象とした影響分析及び当該分析結果に基づく対策及びリスクコミュニケーションの強化。・各種の想定条件に基づく事業場での防災・避難訓練実施に加え、グループCEOや事業会社社長が参加するグループ防災訓練を実施。本社所在地(大阪府門真市)に本部を置く訓練に加え、関東代替本部による演習も実施し練度向上に努めている。・特に自然災害は時間や場所を問わず発生することを考慮し、個人の防災力向上が必須であるという認識のもと講演会や意識調査などの啓発活動を展開。人材の誘引・獲得・維持[脅威]・有能な人材確保に向けた取り組みが進まない場合や雇用構造改革を実行する場合には、今後の事業活動に必要な能力やスキルを持つ社員が流出、今後の経営戦略の推進に必要な人材の獲得が困難となる。 [機会]・多様な人材の獲得・登用機会が増加することで、当社グループの事業競争力が向上する。・「多様な人材・組織のポテンシャルが 大発揮されている状態」を作り上げていくことをグループの重要な課題と設定。「人材ポートフォリオ変革」「未来を創る多様な変革型リーダーの開発・登用」「組織カルチャー変革」及び「安全・安心・健康な職場づくり」の取り組みを実施。・人材ポートフォリオ変革においては、労働生産性を高めて収益体質を強靭化し、成長戦略に必要なスキルの獲得を目指している。・リーダーの開発・登用については、グループ全体の早期育成登用の実現と後継者パイプラインの多様性の確保を目指している。グループCEOや各事業会社社長が出席するグループタレントマネジメントコミッティでの議論を通じて、重要ポストの後継者の見出し、育成・配置等を推進。・組織カルチャーについては、社員が本来持つポテンシャルを解放し、経営基本方針をより高いレベルで実現する取り組みをUNLOCKと定義し、従業員意識調査のスコアを活用して指標化。その上で、組織カルチャーを「評価・報酬」「意思決定」など6つの要素で戦略的にデザインする取り組みを推進。優秀な人材の獲得、育成、配置等の人材マネジメントの高度化につなげる。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)サプライチェーンに関するリスク[脅威]・サプライチェーンにおける災害・事故、感染症の流行・拡大又はサイバー攻撃の発生、輸出規制等による供給の不足又は中断、業界内での需要の増加によって、供給業者の代替や追加、他の部品への変更が困難になる。・当社グループが部材を納入している取引先において生産の中断・停止、生産規模の縮小又は倒産等が生じ、当社グループの販売数量が減少する。・国家間・地域内の対立やテロ・戦争等によって、各国の経済制裁や調達・物流の混乱が深刻化し、国際間物流に関して、さらなる輸送リードタイムの延伸による積送品在庫の増加や原油価格高騰に伴う物流コストの上昇などが生じる。・原材料・部材の価格上昇の抑制や安定確保のため、購入先様との戦略的パートナーシップの構築、グループでの集中契約・集中購買を加速、汎用部品を中心に調達DXを駆使した推奨部品への置き換え推進。・調達先の複線化に加えて、主要原材料サプライヤとの連携を通じ供給状況を定期的に確認し、有事に備えた代替輸送ルートや調達計画の検討。・物流費の上昇に対し、積載効率向上による使用コンテナ本数の削減、海上輸送ルートの複線化、中長期的なコンテナスペースの確保に加え、出荷平準化の推進等の合理化活動を強化。・物流・運送業界の人手不足、売上減少に起因する事業・取引撤退や廃業による物流の停滞等の回避のため、物流・運送業界の労働環境改善及び持続的な物流オペレーションの双方を実現するための適切な物流費用への転嫁等の施策の検討。経済状況の変動[環境認識]・2025年度から2026年度にかけての世界経済は、底堅さが見られたものの、米国の関税の引き上げによる下押し影響、中東情勢の緊迫化による原油価格に端を発した物価の高騰、中国の個人消費の低迷などにより、底堅さが見られたものの緩やかな減速傾向にある。日本経済は内需回復の兆しがあるが、引き続き中東情勢などの環境変化によって個人消費や輸出において下押しなどの影響を受けるものと見込む。 [脅威]《地政学リスク》・中東情勢の長期化による原油・天然ガス価格の高騰を背景に世界的な物価高と供給網の混乱が長期化する恐れがある。《経営環境リスク》・通商政策や、金融市場の不安定化、消費者の消費行動変化等により経営環境が現在の予想よりも厳しくなる。《成長市場リスク(AI)》・AI市場は、投資に見合った収益拡大が実現しない場合の金融市場の調整圧力や電力等のインフラ面及び半導体等の供給面での制約による収益化の遅れが成長を阻害するリスクとなる。 リスク環境認識・リスクシナリオ(主要な取り組みなど)為替動向、金利変動及び株式市場の動向[環境認識]・米欧では利下げが進んだ一方で、わが国では2024年3月の日銀のマイナス金利を解除以降、2025年度を通じて円金利は上昇傾向にある。・2025年度は、前年度と比較して、対米ドルでは円高に動くも、対ユーロでは円安が進行したことにより、為替影響は相殺され、業績への影響は総じて限定的であった・2026年度については、年間を通してドルやユーロに対して円高に動くと想定しており、全体としては業績に対して一定の悪影響が生じることを見込む。 [脅威]・急激な為替変動により、外貨建てで取引されている製品・サービス等のコスト及び価格の価格競争力が低下する又は部材等の輸入価格が上昇する。また、海外の現地通貨建ての資産の目減り又は負債の増大が発生する。・金利の上昇によって支払利息や有利子負債が増加する。・国際的な政情不安等、様々な外的要因による金融市場の不安定化又は悪化、あるいは格付機関による当社の信用格付の引下げ等の事態が生じることで、資金調達が制約され、かつ資金調達コストが増加する。・株式市場の変動等により、当社グループが保有する国内外の企業等の株式価値が減少することで、親会社の所有者に帰属する持分が減少する。・経営への為替影響の軽減を図るため、事業活動を通じて得た外貨を同一外貨建ての支出に充てる「為替マリー」、将来における外貨の売却価格もしくは購入価格と数量を事前に契約しておく「為替予約取引」、消費地に近い地域での製品の生産を行う「地産地消型製造」等を実施。・資金創出力の強化を目的とした事業の競争力強化や運転資本の圧縮等を通じた事業からのキャッシュ・フロー創出力向上、継続的な保有資産の見直し等によるバランスシートからの資金創出。・2024年6月に複数の金融機関との間で期間を3年間とする総額6,000億円のコミットメントライン契約(注)を締結、現金及び現金同等物の残高とあわせて十分な流動性を確保することで経営への影響を軽減。(注)コミットメントライン契約:金融機関との間で予め契約した期間・融資枠の範囲内で融資を受けることを可能とする契約会計上の見積り[脅威]・当社グループが保有している有形固定資産、のれん、無形資産及び使用権資産等の非金融資産について、減損テストの実施結果に基づき、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額、減損損失を認識する可能性がある。特に、のれんについては減損の兆候の有無にかかわらず毎期減損テストを実施する必要があり、回収可能価額は対象事業の事業計画数値を基礎としたディスカウント・キャッシュ・フロー法や類似会社の株価を基礎とした類似上場会社比較法に基づき測定された処分費用控除後の公正価値を用いて算定しているが、その前提となるマクロ経済や属する業界の動向により、事業計画や割引率、株価等の変動が生じることで減損が発生する可能性がある。・当社グループが認識している繰延税金資産について、回収可能性が低下した部分を減額することにより、法人所得税費用が増加する。

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