有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、自己資本利益率(ROE)及び投下資本利益率(ROIC)を重要な指標として位置づけております。 (3)適応力強化による質の高い成長 ― レジリエンス経営の実践 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行やロシアによるウクライナ侵攻など、われわれを取り巻く環境は大きく変化しております。このように、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の4つのキーワードで特徴づけられる「VUCAの時代」が到来する中、2023年4月より、「Create Next Value:次の価値を創造しよう、次世代の価値(企業価値、製品価値、新事業)を創造する」を長期目標とし、「困難な環境・状況に直面してもそれに適応し、乗り越え、自ら成長し、希望をもって将来の目標に対して積極的に立ち向かう力をつけていくこと」を中期基本方針とする第10次中期経営計画をスタートいたしました。 適応力強化による質の高い成長を目標とする「レジリエンス経営」を実践し、第10次中期経営計画の達成のために全社一丸となって邁進してまいります。 重点施策1. 社会から信頼され求められ続けるためのサステナブル経営の実践2. 創造性と実践力を兼ね備えた革新的人財の育成3. マーケットインとプロダクトアウトの融合による顧客潜在要求の提供4. 最適ポートフォリオ(再構成・標準化)とスマートファクトリーによる生産構造改革① ESG経営の実践② 人財戦略の強化③ 商品企画力強化と技術の連動による収益力の向上④ 最適な生産体制の構築⑤ 生産性改善によるコスト競争力強化 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の見通しにつきましては、米国の相互関税を始めとする各種関税措置による世界経済への下押し圧力や、中東・ウクライナ情勢等の地政学リスクの高まりなど、当社グループを取り巻く経営環境は依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。 このような状況のもと、当社は第10次中期経営計画に定める重点施策を着実に実行してまいります。販売面では引き続き車載市場、産業機器市場、ICT市場の3つの戦略市場への拡販を進めてまいります。他方で車載市場と産業機器市場の本格的な回復は下期以降となる見込みであることから、安定的な成長が期待されるICT市場に一層注力してまいります。また、生産面では高付加価値品を中心に生産能力の増強や生産設備の移管等を通じて最適地生産を実現し、カントリーリスクの高まりに備えてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、自己資本利益率(ROE)及び投下資本利益率(ROIC)を重要な指標として位置づけております。 (3)適応力強化による質の高い成長 ― レジリエンス経営の実践 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行やロシアによるウクライナ侵攻など、われわれを取り巻く環境は大きく変化しております。このように、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の4つのキーワードで特徴づけられる「VUCAの時代」が到来する中、2023年4月より、「Create Next Value:次の価値を創造しよう、次世代の価値(企業価値、製品価値、新事業)を創造する」を長期目標とし、「困難な環境・状況に直面してもそれに適応し、乗り越え、自ら成長し、希望をもって将来の目標に対して積極的に立ち向かう力をつけていくこと」を中期基本方針とする第10次中期経営計画をスタートいたしました。 適応力強化による質の高い成長を目標とする「レジリエンス経営」を実践し、第10次中期経営計画の達成のために全社一丸となって邁進してまいります。 重点施策1. 社会から信頼され求められ続けるためのサステナブル経営の実践2. 創造性と実践力を兼ね備えた革新的人財の育成3. マーケットインとプロダクトアウトの融合による顧客潜在要求の提供4. 最適ポートフォリオ(再構成・標準化)とスマートファクトリーによる生産構造改革① ESG経営の実践② 人財戦略の強化③ 商品企画力強化と技術の連動による収益力の向上④ 最適な生産体制の構築⑤ 生産性改善によるコスト競争力強化 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の見通しにつきましては、米国の相互関税を始めとする各種関税措置による世界経済への下押し圧力や、中東・ウクライナ情勢等の地政学リスクの高まりなど、当社グループを取り巻く経営環境は依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。 このような状況のもと、当社は第10次中期経営計画に定める重点施策を着実に実行してまいります。販売面では引き続き車載市場、産業機器市場、ICT市場の3つの戦略市場への拡販を進めてまいります。他方で車載市場と産業機器市場の本格的な回復は下期以降となる見込みであることから、安定的な成長が期待されるICT市場に一層注力してまいります。また、生産面では高付加価値品を中心に生産能力の増強や生産設備の移管等を通じて最適地生産を実現し、カントリーリスクの高まりに備えてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 当期における世界経済は、米国では個人消費が堅調に推移するなど景気は総じて回復基調で推移いたしました。一方、欧州経済は持ち直しの動きが見られましたが、ドイツを始めとした製造業の不振が長期化しており景気回復のペースは緩慢なものとなりました。また、中国においても不動産不況の継続や個人消費の停滞を背景に景気は緩やかな減速傾向が続きました。日本国内におきましても、景気は総じて緩やかな回復基調で推移したものの、企業の生産活動は弱含みで推移いたしました。なお、こうした状況の中で年明け以降、米国の通商政策の見直しにより世界経済の下振れリスクが高まり、先行きの不透明感も強まってまいりました。 当社グループを取り巻く市場環境につきましては、ICT関連市場は米国IT大手等によるデータセンター投資が拡大し、生成AIサーバーを含むサーバー需要が高まり堅調に推移いたしました。一方、自動車関連市場は、世界的にEV市場の成長が減速したことから、自動車メーカー各社が相次いでEV戦略を見直したことに加え、部品の在庫調整の影響もあり総じて低調に推移いたしました。また、産業機器関連市場は、中国経済の低迷など景気の先行き不透明感により企業の設備投資マインドが減退したことで在庫調整も長期化し、依然として厳しい市場環境が継続いたしました。 このような経営環境のもと、当社グループは成長が見込まれる車載市場、産業機器市場、ICT市場を戦略市場と位置づけ、ハイブリッドコンデンサ等の高付加価値品の拡販を積極的に進めてまいりました。また、インドに新たな販売拠点を開設し、2024年12月より本格的な営業を開始いたしました。生産面では、ケミコン東日本株式会社宮城工場にハイブリッドコンデンサの製造棟を新設し、同年10月より生産活動を開始いたしました。また、製品や材料の品質管理工程を一部自動化することで人為的ミスによる品質不良の低減を図るなど、引き続きスマートファクトリー化を進めてまいりました。 当期の製品開発については、発熱量の大きいAIサーバーの普及に伴い、近い将来データセンターにおけるサーバーの冷却方式が「液浸冷却」に移行することをにらみ、液浸冷却に対応したアルミ電解コンデンサを業界で初めて開発いたしました。また、リフロー後の漏れ電流値を業界で初めて保証した導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ「PXYシリーズ」の開発や、導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ「HXKシリーズ」の製品サイズ拡充などに取り組みました。 これらの結果、当期の連結業績につきましては、売上高は1,226億84百万円(前期比18.6%減)となり、営業利益は37億40百万円(前期比60.3%減)、経常利益は15億68百万円(前期比80.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は37百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失212億91百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(コンデンサ) 産機関連の需要が減少したことなどにより、売上高は1,180億22百万円(前期比19.0%減)、セグメント利益は33億2百万円(前期比62.6%減)となりました。(その他) 車載関連市場における部品在庫の調整等もあり、主にインダクタ(コイル)の需要が減少したことなどにより、売上高は46億62百万円(前期比7.5%減)、セグメント利益は4億38百万円(前期比26.7%減)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ119,277△15.8その他3,4380.1合計122,716△15.4(注)金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ118,67411.039,6621.7その他4,89313.51,13125.7合計123,56711.140,7932.2 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ118,022△19.0その他4,662△7.5合計122,684△18.6(注)総販売実績に対して10%以上に該当する得意先はありません。 (2)財政状態 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末(以下前期末)比102億19百万円減少し、1,627億2百万円となりました。 流動資産は、現金及び預金の減少を主な要因として、前期末比181億95百万円減少し、866億20百万円となりました。 固定資産は、投資その他の資産が前期末比74億60百万円増加したことを主な要因として、760億82百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の合計は、前期末比132億75百万円減少し、1,060億34百万円となりました。 流動負債は前期末比143億85百万円減少し606億31百万円、固定負債は前期末比11億9百万円増加し、454億3百万円となりました。 有利子負債(短期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額)は前期末比111億56百万円減少し、782億39百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産は為替換算調整勘定の増加、退職給付に係る調整累計額の増加などにより566億67百万円(前期末比30億56百万円増)となりました。 これらの結果、自己資本比率は前期末30.7%から34.5%となり、1株当たり純資産額は1,776円97銭から1,902円11銭となりました。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ214億30百万円減少し、238億64百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、4億93百万円の支出となりました。 主な収入は売上債権の増減額27億24百万円などであり、主な支出は棚卸資産の増減額37億73百万円などによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、97億54百万円の支出となりました。 主な支出は、有形固定資産の取得による支出93億25百万円などであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、119億31百万円の支出となりました。 主な収支は、借入金による収支105億72百万円などによるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入、第三者割当による種類株式及び普通株式の発行などによるものであります。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は782億39百万円となっております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、期末時点の状況をもとに、各種の見積りと仮定を用いております。実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りと仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (繰延税金資産) 当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合は、繰延税金資産を取崩し、税金費用が計上される可能性があります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、自己資本利益率(ROE)及び投下資本利益率(ROIC)を重要な指標として位置づけております。 (3)適応力強化による質の高い成長 ― レジリエンス経営の実践 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行やロシアによるウクライナ侵攻など、われわれを取り巻く環境は大きく変化しております。このように、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の4つのキーワードで特徴づけられる「VUCAの時代」が到来する中、2023年4月より、「Create Next Value:次の価値を創造しよう、次世代の価値(企業価値、製品価値、新事業)を創造する」を長期目標とし、「困難な環境・状況に直面してもそれに適応し、乗り越え、自ら成長し、希望をもって将来の目標に対して積極的に立ち向かう力をつけていくこと」を中期基本方針とする第10次中期経営計画をスタートいたしました。 適応力強化による質の高い成長を目標とする「レジリエンス経営」を実践し、第10次中期経営計画の達成のために全社一丸となって邁進してまいります。 重点施策1. 社会から信頼され求められ続けるためのサステナブル経営の実践2. 創造性と実践力を兼ね備えた革新的人財の育成3. マーケットインとプロダクトアウトの融合による顧客潜在要求の提供4. 最適ポートフォリオ(再構成・標準化)とスマートファクトリーによる生産構造改革① ESG経営の実践② 人財戦略の強化③ 商品企画力強化と技術の連動による収益力の向上④ 最適な生産体制の構築⑤ 生産性改善によるコスト競争力強化 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の見通しにつきましては、国内では雇用・所得環境が改善する下で個人消費が持ち直すなど、景気は緩やかな回復基調で推移することが見込まれるものの、世界経済全体では、これまでの欧米地域での金融引き締め政策の影響や、中東情勢・ウクライナ情勢等の地政学リスクなど景気の下振れリスクは依然として存在しており、当社グループを取り巻く経営環境は予断を許さない状況が続くものと予想されます。加えて、サステナビリティに関する取り組みが企業経営の中心的な課題になる中で、環境面においては、世界的に気候変動リスクへの関心が高まる中、カーボンニュートラルを始めとする環境負荷の低減に向けた取り組みが求められるなど、事業活動を通じた社会課題への貢献が求められております。 当社グループに関連するエレクトロニクス市場は、車載市場においては、生産台数の増加に加えて、引き続き電動化・電子化が進み自動車1台当たりの部品搭載数の増加による需要拡大が見込まれます。また、ICT市場においては、生成AIサーバーの急成長や従来型サーバーの在庫調整が終息し、パソコン需要も含めて需要の回復が見込まれます。また、産業機器市場においては、省人化投資や半導体製造装置の回復も期後半に期待されます。 このような状況のもと、当社グループは引き続き第10次中期経営計画の各重点施策を着実に実行に移すことにより、高収益体質への転換を図ってまいります。5つの戦略市場のうち車載市場、ICT市場と産業機器市場を最重要戦略市場と位置づけ、電動車両やAIサーバー等の成長分野に向けてハイブリッドコンデンサを中心とした高付加価値製品の拡販活動を実施してまいります。また、生産工場におけるTPM活動(Total Productive Management)の徹底や生産実行システムの導入等を通じて更なる収益性の向上を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、自己資本利益率(ROE)及び投下資本利益率(ROIC)を重要な指標として位置づけております。 (3)適応力強化による質の高い成長 ― レジリエンス経営の実践 新型コロナウイルス感染症の世界的大流行やロシアによるウクライナ侵攻など、われわれを取り巻く環境は大きく変化しております。このように、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の4つのキーワードで特徴づけられる「VUCAの時代」が到来する中、2023年4月より、「Create Next Value:次の価値を創造しよう、次世代の価値(企業価値、製品価値、新事業)を創造する」を長期目標とし、「困難な環境・状況に直面してもそれに適応し、乗り越え、自ら成長し、希望をもって将来の目標に対して積極的に立ち向かう力をつけていくこと」を中期基本方針とする第10次中期経営計画をスタートいたしました。 適応力強化による質の高い成長を目標とする「レジリエンス経営」を実践し、第10次中期経営計画の達成のために全社一丸となって邁進してまいります。 重点施策1. 社会から信頼され求められ続けるためのサステナブル経営の実践2. 創造性と実践力を兼ね備えた革新的人財の育成3. マーケットインとプロダクトアウトの融合による顧客潜在要求の提供4. 最適ポートフォリオ(再構成・標準化)とスマートファクトリーによる生産構造改革① ESG経営の実践② 人財戦略の強化③ 商品企画力強化と技術の連動による収益力の向上④ 最適な生産体制の構築⑤ 生産性改善によるコスト競争力強化 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の見通しにつきましては、国内では雇用・所得環境が改善する下で個人消費が持ち直すなど、景気は緩やかな回復基調で推移することが見込まれるものの、世界経済全体では、これまでの欧米地域での金融引き締め政策の影響や、中東情勢・ウクライナ情勢等の地政学リスクなど景気の下振れリスクは依然として存在しており、当社グループを取り巻く経営環境は予断を許さない状況が続くものと予想されます。加えて、サステナビリティに関する取り組みが企業経営の中心的な課題になる中で、環境面においては、世界的に気候変動リスクへの関心が高まる中、カーボンニュートラルを始めとする環境負荷の低減に向けた取り組みが求められるなど、事業活動を通じた社会課題への貢献が求められております。 当社グループに関連するエレクトロニクス市場は、車載市場においては、生産台数の増加に加えて、引き続き電動化・電子化が進み自動車1台当たりの部品搭載数の増加による需要拡大が見込まれます。また、ICT市場においては、生成AIサーバーの急成長や従来型サーバーの在庫調整が終息し、パソコン需要も含めて需要の回復が見込まれます。また、産業機器市場においては、省人化投資や半導体製造装置の回復も期後半に期待されます。 このような状況のもと、当社グループは引き続き第10次中期経営計画の各重点施策を着実に実行に移すことにより、高収益体質への転換を図ってまいります。5つの戦略市場のうち車載市場、ICT市場と産業機器市場を最重要戦略市場と位置づけ、電動車両やAIサーバー等の成長分野に向けてハイブリッドコンデンサを中心とした高付加価値製品の拡販活動を実施してまいります。また、生産工場におけるTPM活動(Total Productive Management)の徹底や生産実行システムの導入等を通じて更なる収益性の向上を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績 当期における世界経済は、米国では個人消費が堅調に推移するなど景気は回復基調で推移いたしました。一方、欧州ではウクライナ情勢の長期化や金融引き締めの影響等により総じて停滞感が強まり、中国においても不動産市場の調整等の影響から回復ペースが鈍化いたしました。また、日本国内におきましては、世界経済の減速等の影響により企業の生産活動に停滞が見られたものの、底堅い設備投資需要やインバウンド需要の回復などが下支えとなり、景気は緩やかな回復傾向で推移いたしました。当社グループを取り巻く市場環境につきましては、自動車関連市場は半導体の供給不足緩和により自動車の生産活動が正常化し、加えて電動化・電子化の進展等により堅調に推移いたしました。一方、産業機器関連市場は中国での景況感悪化による設備投資の伸び悩み等により総じて低調に推移しました。また、ICT関連市場はコロナ禍での特需による反動が予想以上に大きく、パソコンやデータセンター向けサーバー等の在庫調整が長引きました。このような経営環境のもと、当社グループは第10次中期経営計画に掲げた諸施策を着実に実行してまいりました。特に、戦略市場である車載市場やICT市場において、高付加価値な製品の拡販に注力いたしました。また、ハイブリッドタイプのコンデンサに加えて、電気自動車の車載充電器などへの活用が期待されるコイル製品の販売拡大にも取り組んでまいりました。一方で、収益性の向上を図るため、コストアップの要因となっていた一部の製品の生産を終了し、生産効率の高い製品への移行を推進してまいりました。当期の製品開発については、業界最高の高容量化と従来品からの高リプル電流化を両立した車載用途の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ「HXKシリーズ」を開発したほか、デジタル家電製品等の電源に使用されるリード形アルミ電解コンデンサにおいて、用途に最適な製品サイズを追加してバリエーションの充実を図るなど、戦略市場での競争力強化を推進いたしました。加えて、当社は資本政策としてジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合との間で出資契約を締結し、種類株式の第三者割当の方法により総額150億円の資金調達を行いました。また、三瑩電子工業株式会社との間で出資契約を締結し、普通株式の第三者割当の方法により、約24億円の資金調達を行いました。この調達資金は、今後需要の増加が見込まれるハイブリッドコンデンサの生産能力の増強を図るための製造棟の建設など中期経営計画における成長分野への設備投資資金に充当いたします。これらの結果、当期の連結業績につきましては、売上高は1,507億40百万円(前期比6.9%減)となり、営業利益は94億22百万円(前期比27.2%減)、経常利益は79億13百万円(前期比28.0%減)となりました。しかしながら、独占禁止法関連損失の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純損失は212億91百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益22億73百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(コンデンサ) ICT・産機関連の需要が減少したことなどにより、売上高は1,456億98百万円(前期比6.0%減)、セグメント利益は88億24百万円(前期比26.7%減)となりました。(その他) CMOSカメラモジュール及びインダクタ(コイル)の需要が減少したことなどにより、売上高は50億41百万円(前期比26.3%減)、セグメント利益は5億97百万円(前期比33.4%減)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ141,676△6.3%その他3,436△24.4%合計145,112△6.9%(注)金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ106,930△22.0%39,010△49.8%その他4,311△32.6%900△44.8%合計111,242△22.5%39,911△49.7% ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ145,698△6.0%その他5,041△26.3%合計150,740△6.9%(注)総販売実績に対して10%以上に該当する得意先はありません。 (2)財政状態 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末(以下前期末)比101億79百万円増加し、1,729億21百万円となりました。 流動資産は、現金及び預金の増加を主な要因として、前期末比70億57百万円増加し、1,048億15百万円となりました。 固定資産は、有形固定資産が前期末比59億4百万円増加したことを主な要因として、681億6百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の合計は、前期末比72億47百万円増加し、1,193億10百万円となりました。 流動負債は前期末比158億36百万円増加し750億17百万円、固定負債は前期末比85億88百万円減少し、442億93百万円となりました。 有利子負債(短期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額)は前期末比191億86百万円増加し、893億95百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産の合計は、第三者割当増資によるA種種類株式及びB種種類株式などの発行による資本金及び資本剰余金の増加、為替換算調整勘定の増加、親会社株主に帰属する当期純損失の計上などにより536億10百万円(前期比29億31百万円増)となりました。 これらの結果、自己資本比率は前期末30.9%から30.7%となり、1株当たり純資産額は2,478円43銭から1,776円97銭となりました。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ191億59百万円増加し、452億95百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、129億59百万円の支出となりました。 主な収入は製品生産用設備に係る減価償却費67億62百万円、売上債権の増減額84億25百万円及び棚卸資産の増減額60億65百万円であり、主な支出は独占禁止法関連支払額329億7百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、48億17百万円の支出となりました。 主な収支は、投資有価証券の売却による収入45億76百万円及び、製品生産用設備を中心とする有形固定資産の取得による支出89億11百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、354億21百万円の収入となりました。 主な収支は、借入金による収入194億73百万円、第三者割当による種類株式及び普通株式の発行による収入174億5百万円などによるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入、第三者割当による種類株式及び普通株式の発行などによるものであります。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は893億95百万円となっております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、期末時点の状況をもとに、各種の見積りと仮定を用いております。実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りと仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (繰延税金資産) 当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合は、繰延税金資産を取崩し、税金費用が計上される可能性があります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)環境変化への柔軟な対応で中長期的な成長を支える経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、最も変化の早い業界の一つであります。 このような経営環境の中で、持続可能な企業として存続し、成長するためには、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要であると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であり、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 2020年4月より、「あらゆる経営環境の変化に柔軟に対応できる企業体質への転換」を中期目標とする「第9次中期経営計画」をスタートいたしました。 グローバル化とデジタル変革が急速な勢いで進展している現在、企業として絶えざる変化に対応するための経営改革を確実に実行していくことが喫緊の課題となっております。 当社グループでは、取り巻く経営環境の変化やメガトレンドを当社の優位性として取り込むためには、いかなる経営変革が必要なのかを常に念頭に置き、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第9次中期経営計画を策定いたしました。 「全社・全部門での生産性改革による利益創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第9次中期経営計画」を達成してまいります。 重点施策1. 全社を挙げての安全・品質・法令の遵守とお客様第一主義の徹底2. 挑戦意欲、情報感度の高い人財の育成と新たな企業文化の創造3. 商品企画力強化による新商品投入と成長戦略の明確化4. 品質最優先による顧客満足度の向上5. 生産基地の再編と生産性改革による高コスト構造からの脱却6. スピード経営を具現化するデジタル情報化の推進(DX推進) (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しにつきましては、各国でのワクチン接種の進展等により新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、世界経済は先進国を中心に回復基調で推移することが期待されております。一方で、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高止まりや新型コロナウイルスの新たな変異株による感染症の再拡大など、景気の下振れリスクも懸念されており、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。当社グループにおきましては、第9次中期経営計画の最終年度を迎えるにあたり、経営目標の達成に向けた各種重点施策を着実に実行してまいります。引き続き成長が見込まれる車載市場・ⅠCT市場等の戦略市場に向けて高付加価値なアルミ電解コンデンサの拡販を進めると共に、電気二重層キャパシタを始めとする機能デバイスや固体デバイスにおいては潜在的な需要が見込まれる海外市場での売上拡大に向けた取り組みを強化してまいります。あわせて、2022年4月に発足した「新規事業推進室」を中心に、営業部門が収集した市場の潜在的なニーズとこれまでに蓄積した技術的な知見を組み合わせることで付加価値の高い新製品の企画・開発を一層加速してまいります。 構造改革では、スマートファクトリー化の次のステップとしてMES(製造実行システム)の導入を進めてまいります。製造工程で取得した情報を基に設備の稼働状態や生産計画を一元的に管理する仕組みを構築し、更なる生産性の向上を図ってまいります。また、当社グループではサステナビリティへの取組みを更に深化させるため、2022年2月にサステナビリティ基本方針を策定し、同年3月にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言に賛同いたしました。今後は、企業理念である「環境と人にやさしい技術への貢献」のもと、気候変動への対応を始めとするさまざまな課題に取組み、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)環境変化への柔軟な対応で中長期的な成長を支える経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、最も変化の早い業界の一つであります。 このような経営環境の中で、持続可能な企業として存続し、成長するためには、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要であると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であり、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 2020年4月より、「あらゆる経営環境の変化に柔軟に対応できる企業体質への転換」を中期目標とする「第9次中期経営計画」をスタートいたしました。 グローバル化とデジタル変革が急速な勢いで進展している現在、企業として絶えざる変化に対応するための経営改革を確実に実行していくことが喫緊の課題となっております。 当社グループでは、取り巻く経営環境の変化やメガトレンドを当社の優位性として取り込むためには、いかなる経営変革が必要なのかを常に念頭に置き、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第9次中期経営計画を策定いたしました。 「全社・全部門での生産性改革による利益創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第9次中期経営計画」を達成してまいります。 重点施策1. 全社を挙げての安全・品質・法令の遵守とお客様第一主義の徹底2. 挑戦意欲、情報感度の高い人財の育成と新たな企業文化の創造3. 商品企画力強化による新商品投入と成長戦略の明確化4. 品質最優先による顧客満足度の向上5. 生産基地の再編と生産性改革による高コスト構造からの脱却6. スピード経営を具現化するデジタル情報化の推進(DX推進) (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しにつきましては、各国でのワクチン接種の進展等により新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、世界経済は先進国を中心に回復基調で推移することが期待されております。一方で、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格の高止まりや新型コロナウイルスの新たな変異株による感染症の再拡大など、景気の下振れリスクも懸念されており、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。当社グループにおきましては、第9次中期経営計画の最終年度を迎えるにあたり、経営目標の達成に向けた各種重点施策を着実に実行してまいります。引き続き成長が見込まれる車載市場・ⅠCT市場等の戦略市場に向けて高付加価値なアルミ電解コンデンサの拡販を進めると共に、電気二重層キャパシタを始めとする機能デバイスや固体デバイスにおいては潜在的な需要が見込まれる海外市場での売上拡大に向けた取り組みを強化してまいります。あわせて、2022年4月に発足した「新規事業推進室」を中心に、営業部門が収集した市場の潜在的なニーズとこれまでに蓄積した技術的な知見を組み合わせることで付加価値の高い新製品の企画・開発を一層加速してまいります。 構造改革では、スマートファクトリー化の次のステップとしてMES(製造実行システム)の導入を進めてまいります。製造工程で取得した情報を基に設備の稼働状態や生産計画を一元的に管理する仕組みを構築し、更なる生産性の向上を図ってまいります。また、当社グループではサステナビリティへの取組みを更に深化させるため、2022年2月にサステナビリティ基本方針を策定し、同年3月にはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言に賛同いたしました。今後は、企業理念である「環境と人にやさしい技術への貢献」のもと、気候変動への対応を始めとするさまざまな課題に取組み、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績当期における世界経済は、米国では好調な個人消費と企業の設備投資による景気の持ち直しが続き、また中国経済は輸出が牽引役となって、引き続き堅調に推移いたしました。日本では、新型コロナウイルス感染症の再拡大や半導体の供給不足等のマイナス要因があったものの、世界経済の正常化に向けた動きに伴い輸出が改善したことなどから景気は総じて回復基調となりました。当社グループを取り巻く市場環境につきましては、車載関連市場は部品不足による自動車の減産の影響がみられたものの、新車需要の持ち直しなどにより総じて堅調に推移しました。産業機器関連市場は製造業を中心に設備投資需要が高まったことで国内市場、海外市場のいずれも好調となりました。このような経営環境のもと当社グループにおきましては、第9次中期経営計画に基づき企業価値向上のための諸施策を着実に実行してまいりました。構造改革では、生産拠点のスマートファクトリー化の一環として生産工程の一部自動化等を推し進め、設備稼働率の向上による増員・増備なき増産対応を実施してまいりました。また、原材料価格やエネルギー価格の上昇に対応するため、生産性の改善に加え製品の販売価格是正にも努めてまいりました。商品企画改革では、次世代を担う新たなシーズの創造と具現化を目指し、営業部門、開発部門の意識改革の推進や連携の強化を図りました。製品開発では、5G通信基地局などに向けて耐熱性に優れたリード形アルミ電解コンデンサ「GⅩMシリーズ」を開発したほか、クラウドやIoT普及に伴って消費電力の増加が進むデータセンター向けには、リード形導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ「PSGシリーズ」に高容量化アイテムを追加して製品体系の拡充を図りました。販売においては戦略市場に向けて、高付加価値品である導電性高分子タイプやハイブリッドタイプのアルミ電解コンデンサを重点的に拡販いたしました。これらの結果、当期の連結業績につきましては、売上高は1,403億16百万円(前期比26.7%増)となり、営業利益は87億98百万円(前期比196.1%増)、経常利益は80億38百万円(前期比284.3%増)となりました。しかしながら、独占禁止法関連損失の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純損失は121億24百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益20億38百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(コンデンサ)中国を中心としたアジア地域において、車載・産業機器関連の需要が増加したことにより、売上高は1,349億47百万円(前期比27.2%増)、セグメント利益は82億58百万円(前期比226.9%増)となりました。(その他)アモルファスチョークコイルの売上増加などにより、売上高は53億69百万円(前期比15.1%増)、セグメント利益は5億40百万円(前期比21.4%増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ134,29128.3その他3,23823.1合計137,53028.2(注)金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ173,09730.095,76366.2その他6,46536.82,077111.7合計179,56230.297,84067.0 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ134,94727.2その他5,36915.1合計140,31626.7(注)総販売実績に対して10%以上に該当する得意先はありません。 (2)財政状態 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末(以下前期末)比166億91百万円増加し、1,561億40百万円となりました。 流動資産は、棚卸資産の増加を主な要因として、前期末比149億10百万円増加し、964億34百万円となりました。 固定資産は、投資その他の資産が前期末比9億99百万円増加したことを主な要因として、597億6百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の合計は、前期末比238億81百万円増加し、1,114億24百万円となりました。 流動負債は前期末比149億44百万円増加し692億23百万円、固定負債は前期末比89億36百万円増加し、422億1百万円となりました。 有利子負債(短期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額)は前期末比5億86百万円増加し、584億7百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産の合計は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少などにより、前期末比71億89百万円減少し、447億15百万円となりました。 これらの結果、自己資本比率は前期末37.0%から28.4%となり、1株当たり純資産額は2,544円62銭から2,190円33銭となりました。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ10億34百万円増加し、247億54百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、51億5百万円の収入(前連結会計年度は20億67百万円の収入)となりました。 主な収入は減価償却費62億53百万円であり、主な支出は棚卸資産の増加42億40百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、52億8百万円の支出(前連結会計年度は30億34百万円の支出)となりました。 主な支出は有形固定資産の取得による支出50億31百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、2億18百万円の支出(前連結会計年度は34億70百万円の支出)となりました。 主な収支は借入金による収入7億9百万円、リース債務の返済による支出9億24百万円であります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は584億7百万円となっております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、期末時点の状況をもとに、各種の見積りと仮定を用いております。実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りと仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (繰延税金資産) 当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得見積額と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合は、繰延税金資産を取崩し、税金費用が計上される可能性があります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、もっとも変化の速い業界の一つであります。 このような経営環境の中にあり、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要なことであると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であります。 このため、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 2017年4月より、「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタート致しました。 現在、世界各地域では、第4次産業革命と呼ばれる、次期製造業の強化に向けた新たな取り組みが活発化しており、今後は、IoTの進行により新たな社会の仕組みづくりとして、長期にわたるグローバルでの産業・社会インフラ整備が拡大していくことが予想されます。 このような社会・環境変化の中、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第8次中期経営計画を策定致しました。 「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第8次中期経営計画」を達成してまいります。 中期重点施策1. 成長戦略の明確化2. 収益体質の強化3. ガバナンスの強化4. クオリティファーストによる顧客満足度の向上とスピード経営の実践5. 明るく、活力のある企業風土づくりと10年後を担う人財の育成 (4)会社の対処すべき課題の内容等 今後の見通しにつきましては、米国では引き続き着実な景気拡大が見込まれ、欧州でも総じて緩やかな回復傾向で推移するものと期待されております。一方、中国経済の減速や米中貿易摩擦の長期化による世界経済への影響が懸念されるなど、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。当社グループにおきましては、第8次中期経営計画の最終年度を迎えるにあたり、2019年度の基本戦略を、「信頼回復と創業90周年に向けた企業価値向上(株主視点での積極経営推進)『第9次中期経営計画での2,000億円企業への基盤づくり』」と定め、中期経営計画の目標達成に向けた重点施策を着実に実行してまいります。今後も需要の拡大が見込まれる車載市場、通信市場、パワーエレクトロニクス市場等に向けた拡販活動を積極的に展開致します。あわせて、海外市場へ向けて、電気二重層キャパシタ、CMOSカメラモジュール、積層セラミックコンデンサ、アモルファスチョークコイル等の製品を重点的に拡販することにより、新たな需要の拡大につなげてまいります。また、スマートファクトリーの実現に向けた取り組みとして、IoTを活用し生産設備から稼働状況等のデータを取得するなど生産工程を可視化することにより、稼働率の飛躍的向上を図り、更なる生産性の向上を目指してまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針 当社は、1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとしてエレクトロニクス市場にアルミ電解コンデンサをはじめとする各種電子部品を安定的に供給してまいりました。当社グループの特色は、これらの材料研究から生産設備の設計、製品化に至るまでのあらゆるプロセスをグループ内で一貫して行うことにあり、これにより当社グループは顧客に対して常に独創的で信頼性の高い電子部品を供給することが可能になっております。また、当社グループではアルミ電解コンデンサ用電極箔等の材料開発や将来を見据えた素材の基礎研究に積極的に取り組んでおり、これらを活かした新製品の開発・事業化には多くの時間と経営資源を投入しております。このため当社は、経営方針の継続性を一定期間維持する必要があり、定期的に3ヵ年の中期経営計画を策定し経営の効率化に努めております。更に、これらの事業運営にあたっては、「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおり、当社はこの企業理念のもと、各種電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながるものと考えております。 従って、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、以上のような当社グループの経営、企業理念及び様々なステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会等)との間に築かれた関係等、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。 当社は、上場会社であり市場の判断に基づく経営支配権の異動を通じた経営革新の効果や企業活動の活性化を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付け行為又は買収提案の当社の企業価値、株主共同の利益への影響を慎重に検討し判断する必要があると考えております。 現在のところ、当社ではいわゆる「買収防衛策」を予め定めることはしておりません。しかし、当社と致しましては、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、常に当社の株式取引や異動の状況に重大な関心を持つと共に、有事対応のコンテンジェンシー・プランを策定し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家を含めたプロジェクトチームを組織し、当該買収提案の評価や当該取得者との交渉を行い、当社の企業価値、株主共同の利益に資さないと判断された場合には、直ちに具体的な対抗措置の要否、内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えるなど、当社として最も適切と考えられる措置を講じてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、もっとも変化の速い業界の一つであります。 このような経営環境の中にあり、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要なことであると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であります。 このため、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 2017年4月より、「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタート致しました。 現在、世界各地域では、第4次産業革命と呼ばれる、次期製造業の強化に向けた新たな取り組みが活発化しており、今後は、IoTの進行により新たな社会の仕組みづくりとして、長期にわたるグローバルでの産業・社会インフラ整備が拡大していくことが予想されます。 このような社会・環境変化の中、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第8次中期経営計画を策定致しました。 「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第8次中期経営計画」を達成してまいります。 中期重点施策1. 成長戦略の明確化2. 収益体質の強化3. ガバナンスの強化4. クオリティファーストによる顧客満足度の向上とスピード経営の実践5. 明るく、活力のある企業風土づくりと10年後を担う人財の育成 (4)会社の対処すべき課題の内容等 今後の見通しにつきましては、米国では引き続き着実な景気拡大が見込まれ、欧州でも総じて緩やかな回復傾向で推移するものと期待されております。一方、中国経済の減速や米中貿易摩擦の長期化による世界経済への影響が懸念されるなど、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。当社グループにおきましては、第8次中期経営計画の最終年度を迎えるにあたり、2019年度の基本戦略を、「信頼回復と創業90周年に向けた企業価値向上(株主視点での積極経営推進)『第9次中期経営計画での2,000億円企業への基盤づくり』」と定め、中期経営計画の目標達成に向けた重点施策を着実に実行してまいります。今後も需要の拡大が見込まれる車載市場、通信市場、パワーエレクトロニクス市場等に向けた拡販活動を積極的に展開致します。あわせて、海外市場へ向けて、電気二重層キャパシタ、CMOSカメラモジュール、積層セラミックコンデンサ、アモルファスチョークコイル等の製品を重点的に拡販することにより、新たな需要の拡大につなげてまいります。また、スマートファクトリーの実現に向けた取り組みとして、IoTを活用し生産設備から稼働状況等のデータを取得するなど生産工程を可視化することにより、稼働率の飛躍的向上を図り、更なる生産性の向上を目指してまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針 当社は、1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとしてエレクトロニクス市場にアルミ電解コンデンサをはじめとする各種電子部品を安定的に供給してまいりました。当社グループの特色は、これらの材料研究から生産設備の設計、製品化に至るまでのあらゆるプロセスをグループ内で一貫して行うことにあり、これにより当社グループは顧客に対して常に独創的で信頼性の高い電子部品を供給することが可能になっております。また、当社グループではアルミ電解コンデンサ用電極箔等の材料開発や将来を見据えた素材の基礎研究に積極的に取り組んでおり、これらを活かした新製品の開発・事業化には多くの時間と経営資源を投入しております。このため当社は、経営方針の継続性を一定期間維持する必要があり、定期的に3ヵ年の中期経営計画を策定し経営の効率化に努めております。更に、これらの事業運営にあたっては、「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおり、当社はこの企業理念のもと、各種電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながるものと考えております。 従って、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、以上のような当社グループの経営、企業理念及び様々なステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会等)との間に築かれた関係等、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。 当社は、上場会社であり市場の判断に基づく経営支配権の異動を通じた経営革新の効果や企業活動の活性化を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付け行為又は買収提案の当社の企業価値、株主共同の利益への影響を慎重に検討し判断する必要があると考えております。 現在のところ、当社ではいわゆる「買収防衛策」を予め定めることはしておりません。しかし、当社と致しましては、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、常に当社の株式取引や異動の状況に重大な関心を持つと共に、有事対応のコンテンジェンシー・プランを策定し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家を含めたプロジェクトチームを組織し、当該買収提案の評価や当該取得者との交渉を行い、当社の企業価値、株主共同の利益に資さないと判断された場合には、直ちに具体的な対抗措置の要否、内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えるなど、当社として最も適切と考えられる措置を講じてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績当期における世界経済は、米国では良好な雇用環境を背景に個人消費が増加するなど、着実な景気拡大を続けており、欧州経済も回復基調を維持致しました。一方、中国経済は総じて安定した成長を維持しているものの、米中間での貿易摩擦が激化したことにより減速傾向で推移致しました。また、日本国内におきましても景気は総じて緩やかな回復基調で推移致しましたが、中国経済の影響等により上期後半から輸出が伸び悩むなど、減速傾向が強まってまいりました。当社グループを取り巻く市場環境につきましては、産業用ロボット等の設備関連市場は中国での需要が落ち込むなど一部に弱い動きが見られたものの、底堅く推移致しました。また、ゲーム機市場は総じて好調を維持したほか、自動車関連市場はADAS(先進運転支援システム)の搭載が進展したことなどにより、概ね堅調に推移致しました。このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、引き続き「第8次中期経営計画」で策定した企業価値向上のための諸施策を実行してまいりました。販売面では、各地域別に重点拡販顧客や重点拡販製品を明確化し、お客さまのニーズにいち早く対応する柔軟な拡販活動を展開することで、売上の拡大に取り組んでまいりました。また、収益性向上のため海外生産拠点の拡充を図り、最適地生産を推進することにより、物流費を始めとする販売管理コストの削減に努めてまいりました。あわせて、マザー工場制のもと海外生産拠点の設備稼働率等の改善に向けた取り組みを強化することにより、グループ一丸となって生産性の向上を図ってまいりました。一方、製品開発におきましては、自動車のエアバッグ装置向けに、従来品に比べて最大約30%の高容量化を実現したリード形アルミ電解コンデンサ「LBVシリーズ」を新たに開発し、量産化致しました。また、現在、自動車のカーナビゲーションシステムや各種メーターの非常用電源向けに拡販しているチップ形アルミ電解コンデンサ「MZRシリーズ」につきまして、従来品よりも長寿命化を実現した新製品を開発し、製品体系の充実を図りました。これらの結果、当期の連結業績につきましては、売上高は1,409億51百万円(前期比5.7%増)となり、営業利益は51億37百万円(前期比11.7%減)、経常利益は48億33百万円(前期比9.5%増)となりました。また、独占禁止法関連損失の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は9億17百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失160億56百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(コンデンサ)設備関連は中国での需要が落ち込むなど一部に弱い動きが見られたものの、自動車関連の需要は総じて好調に推移したことなどにより、売上高は1,332億11百万円(前期比4.3%増)となり、セグメント利益は、44億19百万円(前期比15.5%減)となりました。(その他)CMOSカメラモジュールやリセール品の増加などにより、売上高は77億39百万円(前期比37.2%増)、セグメント利益は7億17百万円(前期比22.0%増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ132,1843.8その他3,5429.2合計135,7274.0(注)1 金額は販売価格によっております。2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ114,574△23.027,363△40.5その他6,657△4.61,165△48.2合計121,232△22.228,529△40.9(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ133,2114.3その他7,73937.2合計140,9515.7(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。2 総販売実績に対して10%以上に該当する得意先はありません。 (2)財政状態 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末(以下前期末)比44億26百万円減少し、1,382億84百万円となりました。 流動資産は、現金及び預金の減少を主な要因として、前期末比54億4百万円減少し、782億54百万円となりました。 固定資産は、有形固定資産が前期末比25億6百万円増加し、投資その他の資産が17億2百万円減少したことを主な要因として、600億30百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の合計は、前期末比29億30百万円減少し、903億70百万円となりました。 流動負債は前期末比140億35百万円減少し473億89百万円、固定負債は前期末比111億5百万円増加し、429億80百万円となりました。 有利子負債(短期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額)は前期末比182億49百万円増加し、526億18百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産の合計は、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定の減少などにより、前期末比14億96百万円減少し、479億14百万円となりました。 これらの結果、自己資本比率は前期末と同様34.4%となり、1株当たり純資産額は3,012円97銭から2,921円53銭となりました。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ56億28百万円減少し、190億5百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、138億56百万円の支出となりました。主な収入は減価償却費70億24百万円であり、主な支出は独占禁止法関連支払額215億8百万円、たな卸資産の増加49億4百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、87億71百万円の支出となりました。主な支出は有形固定資産の取得による支出89億20百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、171億28百万円の収入となりました。主な収支は借入金による収入167億88百万円によるものであります。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は526億18百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は190億5百万円となっております。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、もっとも変化の速い業界の一つであります。 このような経営環境の中にあり、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要なことであると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であります。 このため、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 平成29年4月より、「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタート致しました。 現在、世界各地域では、第4次産業革命と呼ばれる、次期製造業の強化に向けた新たな取り組みが活発化しており、今後は、IoTの進行により新たな社会の仕組みづくりとして、長期にわたるグローバルでの産業・社会インフラ整備が拡大していくことが予想されます。 このような社会・環境変化の中、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第8次中期経営計画を策定致しました。 「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第8次中期経営計画」を達成してまいります。 中期重点施策 1. 成長戦略の明確化 2. 収益体質の強化 3. ガバナンスの強化 4. クオリティファーストによる顧客満足度の向上とスピード経営の実践 5. 明るく、活力のある企業風土づくりと10年後を担う人財の育成 (4)会社の対処すべき課題の内容等 今後の見通しにつきましては、米国経済は堅調な設備投資や個人消費に支えられ、景気は緩やかな拡大基調で推移することが見込まれるものの、欧州経済は英国のEU離脱問題等による不透明感から景気回復の鈍化が懸念されております。一方、国内におきましては、為替の円高傾向や原油価格を始めとする原材料価格上昇等の懸念要因もあり、当社グループを取り巻く経営環境は引き続き予断を許さない状況が続くものと予想されます。 当社グループにおきましては、第8次中期経営計画の2年目にあたる平成30年度の基本戦略を「第4次産業革命を絶好のチャンスとして捉えて、新たな改革をいち早く実行する―経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の有効活用による利益創出―」と定め、成長戦略を明確にし、引き続き経営基盤を強固にするための諸施策を実践してまいります。平成30年度も引き続き成長分野への投資は積極的に行ってまいりますが、投資採算性を重視し、投資効率と総資産回転率の向上を図ってまいります。また、販売面では当社の主力製品であるアルミ電解コンデンサを今後も市場の成長が期待される車載分野及び産業機器分野へ重点的に拡販することにより、売上の向上につなげてまいります。一方、積層セラミックコンデンサ、電気二重層キャパシタ等の製品につきましては、地域別に重点拡販製品を明確化することなどにより収益性の向上を図ってまいります。また、「収益体質の強化」の一環として海外生産拠点に対する生産面、品質面からの支援を実行し競争力の強化を図ることにより、海外生産比率の拡大を推進してまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針 当社は、1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとしてエレクトロニクス市場にアルミ電解コンデンサをはじめとする各種電子部品を安定的に供給してまいりました。当社グループの特色は、これらの材料研究から生産設備の設計、製品化に至るまでのあらゆるプロセスをグループ内で一貫して行うことにあり、これにより当社グループは顧客に対して常に独創的で信頼性の高い電子部品を供給することが可能になっております。また、当社グループではアルミ電解コンデンサ用電極箔等の材料開発や将来を見据えた素材の基礎研究に積極的に取り組んでおり、これらを活かした新製品の開発・事業化には多くの時間と経営資源を投入しております。このため当社は、経営方針の継続性を一定期間維持する必要があり、定期的に3ヵ年の中期経営計画を策定し経営の効率化に努めております。更に、これらの事業運営にあたっては、「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおり、当社はこの企業理念のもと、各種電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながるものと考えております。 従って、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、以上のような当社グループの経営、企業理念及び様々なステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会等)との間に築かれた関係等、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。 当社は、上場会社であり市場の判断に基づく経営支配権の異動を通じた経営革新の効果や企業活動の活性化を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付け行為又は買収提案の当社の企業価値、株主共同の利益への影響を慎重に検討し判断する必要があると考えております。 現在のところ、当社ではいわゆる「買収防衛策」を予め定めることはしておりません。しかし、当社と致しましては、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、常に当社の株式取引や異動の状況に重大な関心を持つと共に、有事対応のコンテンジェンシー・プランを策定し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家を含めたプロジェクトチームを組織し、当該買収提案の評価や当該取得者との交渉を行い、当社の企業価値、株主共同の利益に資さないと判断された場合には、直ちに具体的な対抗措置の要否、内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えるなど、当社として最も適切と考えられる措置を講じてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、もっとも変化の速い業界の一つであります。 このような経営環境の中にあり、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要なことであると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であります。 このため、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 平成29年4月より、「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタート致しました。 現在、世界各地域では、第4次産業革命と呼ばれる、次期製造業の強化に向けた新たな取り組みが活発化しており、今後は、IoTの進行により新たな社会の仕組みづくりとして、長期にわたるグローバルでの産業・社会インフラ整備が拡大していくことが予想されます。 このような社会・環境変化の中、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第8次中期経営計画を策定致しました。 「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第8次中期経営計画」を達成してまいります。 中期重点施策 1. 成長戦略の明確化 2. 収益体質の強化 3. ガバナンスの強化 4. クオリティファーストによる顧客満足度の向上とスピード経営の実践 5. 明るく、活力のある企業風土づくりと10年後を担う人財の育成 (4)会社の対処すべき課題の内容等 今後の見通しにつきましては、米国経済は堅調な設備投資や個人消費に支えられ、景気は緩やかな拡大基調で推移することが見込まれるものの、欧州経済は英国のEU離脱問題等による不透明感から景気回復の鈍化が懸念されております。一方、国内におきましては、為替の円高傾向や原油価格を始めとする原材料価格上昇等の懸念要因もあり、当社グループを取り巻く経営環境は引き続き予断を許さない状況が続くものと予想されます。 当社グループにおきましては、第8次中期経営計画の2年目にあたる平成30年度の基本戦略を「第4次産業革命を絶好のチャンスとして捉えて、新たな改革をいち早く実行する―経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の有効活用による利益創出―」と定め、成長戦略を明確にし、引き続き経営基盤を強固にするための諸施策を実践してまいります。平成30年度も引き続き成長分野への投資は積極的に行ってまいりますが、投資採算性を重視し、投資効率と総資産回転率の向上を図ってまいります。また、販売面では当社の主力製品であるアルミ電解コンデンサを今後も市場の成長が期待される車載分野及び産業機器分野へ重点的に拡販することにより、売上の向上につなげてまいります。一方、積層セラミックコンデンサ、電気二重層キャパシタ等の製品につきましては、地域別に重点拡販製品を明確化することなどにより収益性の向上を図ってまいります。また、「収益体質の強化」の一環として海外生産拠点に対する生産面、品質面からの支援を実行し競争力の強化を図ることにより、海外生産比率の拡大を推進してまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針 当社は、1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとしてエレクトロニクス市場にアルミ電解コンデンサをはじめとする各種電子部品を安定的に供給してまいりました。当社グループの特色は、これらの材料研究から生産設備の設計、製品化に至るまでのあらゆるプロセスをグループ内で一貫して行うことにあり、これにより当社グループは顧客に対して常に独創的で信頼性の高い電子部品を供給することが可能になっております。また、当社グループではアルミ電解コンデンサ用電極箔等の材料開発や将来を見据えた素材の基礎研究に積極的に取り組んでおり、これらを活かした新製品の開発・事業化には多くの時間と経営資源を投入しております。このため当社は、経営方針の継続性を一定期間維持する必要があり、定期的に3ヵ年の中期経営計画を策定し経営の効率化に努めております。更に、これらの事業運営にあたっては、「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおり、当社はこの企業理念のもと、各種電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながるものと考えております。 従って、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、以上のような当社グループの経営、企業理念及び様々なステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会等)との間に築かれた関係等、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。 当社は、上場会社であり市場の判断に基づく経営支配権の異動を通じた経営革新の効果や企業活動の活性化を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付け行為又は買収提案の当社の企業価値、株主共同の利益への影響を慎重に検討し判断する必要があると考えております。 現在のところ、当社ではいわゆる「買収防衛策」を予め定めることはしておりません。しかし、当社と致しましては、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、常に当社の株式取引や異動の状況に重大な関心を持つと共に、有事対応のコンテンジェンシー・プランを策定し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家を含めたプロジェクトチームを組織し、当該買収提案の評価や当該取得者との交渉を行い、当社の企業価値、株主共同の利益に資さないと判断された場合には、直ちに具体的な対抗措置の要否、内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えるなど、当社として最も適切と考えられる措置を講じてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営成績当期における世界経済は、米国では設備投資が堅調な伸びを示すなど、緩やかな景気拡大が続いており、欧州経済も総じて回復基調で推移致しました。また、中国経済は輸出額の拡大等により安定した成長率を維持しております。一方、国内経済におきましては雇用情勢の着実な改善が続く中、個人消費が持ち直すなど緩やかな景気回復が続きました。当社グループを取り巻く市場環境につきましては、自動車関連市場はADAS(先進運転支援システム)の搭載が進展したこと等により堅調に推移致しました。また、産業用ロボット等の設備関連市場及びエアコン市場も、中国での需要拡大等により好調に推移致しました。このような経営環境のもと、当社グループにおきましては平成29年4月より第8次中期経営計画をスタートさせ、「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を当期間の基本戦略とし、企業価値向上のための諸施策を実行に移してまいりました。具体的には、市場の拡大が期待されるカーエレクトロニクス市場や産業機器インバータ市場を始めとする5つの市場を戦略市場に位置付け、これらの市場に向けて新製品を投入するなど、製造部門・販売部門・技術部門が一体となった拡販活動を推進してまいりました。品質面では、品質問題の未然防止を主体とした品質保証体制を構築するため、品質保証本部内に品質桁上げ推進室を新設し、品質管理体制のより一層の強化を図ってまいりました。併せて、最新の解析設備や測定装置を導入するなど、品質投資も積極的に進めてまいりました。また、平成29年4月1日付で当社の連結子会社のケミコン福島株式会社と福島電気工業株式会社、ケミコン山形株式会社とケミコン米沢株式会社の合併を行い、生産体制の整備によるコスト競争力の強化を図りました。一方、製品開発におきましては、カーナビゲーションシステムやカーオーディオ等の電源バックアップ用として、従来品よりも最大40%の高容量化を実現したチップ形アルミ電解コンデンサ「MZSシリーズ」を開発致しました。また、太陽光発電用パワーコンディショナーや産業用ロボット等の産業機器向けに拡販している基板自立形アルミ電解コンデンサ「LXSシリーズ」、「KMSシリーズ」において、新たに医療機器用電源等に向けて定格電圧600Vの製品を開発し製品体系の充実を図りました。これらの結果、当期の連結業績につきましては、売上高は1,333億62百万円(前期比14.7%増)となり、営業利益は58億18百万円(前期比74.3%増)、経常利益は44億16百万円(前期比120.5%増)となりました。また、独占禁止法関連損失の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純損失は160億56百万円(前期親会社株主に帰属する当期純利益8億40百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(コンデンサ)中国を中心としたアジア地域において、生活家電・車載関連の需要が増加したことなどにより、売上高は1,277億21百万円(前期比14.5%増)となりました。セグメント利益は、生産拠点の操業度向上やコストダウンによる効果等から52億29百万円(前期比61.3%増)となりました。(その他)CMOSカメラモジュールやリセール品の増加などにより、売上高は56億40百万円(前期比19.1%増)、セグメント利益は5億88百万円(前期比507.0%増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ127,28415.2その他3,24513.6合計130,53015.2(注)1 金額は販売価格によっております。2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 受注実績当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ148,83727.745,99984.9その他6,97647.42,248146.4合計155,81428.548,24887.0(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)コンデンサ127,72114.5その他5,64019.1合計133,36214.7(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。2 総販売実績に対して10%以上に該当する得意先はありません。 (2)財政状態 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末(以下前期末)比34億72百万円増加し、1,432億41百万円となりました。 流動資産は、たな卸資産の増加、受取手形及び売掛金の増加を主な要因として、前期末比9億51百万円増加し、847億51百万円となりました。 固定資産は、有形固定資産が前期末比4億87百万円増加し、投資その他の資産が20億44百万円増加したことを主な要因として、584億90百万円となりました。 当連結会計年度末の負債の合計は、前期末比176億34百万円増加し、938億30百万円となりました。 流動負債は前期末比319億82百万円増加し614億25百万円、固定負債は前期末比143億48百万円減少し、324億5百万円となりました。 有利子負債(短期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額)は前期末比13億26百万円減少し、343億69百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産の合計は、その他有価証券評価差額金及び為替換算調整勘定の増加、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少などにより、前期末比141億61百万円減少し、494億10百万円となりました。 これらの結果、自己資本比率は前期末45.2%から34.3%となり、1株当たり純資産額は3,877円73銭から3,012円97銭となりました。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ38億8百万円減少し、246億34百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、53億5百万円の収入となりました。主な収入は減価償却費66億32百万円であり、主な支出は売上債権の増加36億55百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、72億65百万円の支出となりました。主な支出は有形固定資産の取得による支出65億46百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、17億59百万円の支出となりました。主な収支は借入金の返済10億71百万円によるものであります。 当社グループの資本の財源および資金の流動性については、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は343億69百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は246億34百万円となっております。
経営方針・経営戦略
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、もっとも変化の速い業界の一つであります。 このような経営環境の中にあり、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要なことであると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であります。 このため、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 平成29年4月より、「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタート致しました。 現在、世界各地域では、第4次産業革命と呼ばれる、次期製造業の強化に向けた新たな取り組みが活発化しており、今後は、IoTの進行により新たな社会の仕組みづくりとして、長期にわたるグローバルでの産業・社会インフラ整備が拡大していくことが予想されます。 このような社会・環境変化の中、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第8次中期経営計画を策定致しました。 「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第8次中期経営計画」を達成してまいります。 中期重点施策 1. 成長戦略の明確化 2. 収益体質の強化 3. ガバナンスの強化 4. クオリティファーストによる顧客満足度の向上とスピード経営の実践 5. 明るく、活力のある企業風土づくりと10年後を担う人財の育成 (4)会社の対処すべき課題の内容等 今後の見通しにつきましては、欧米経済は堅調な個人消費等を背景に、緩やかな回復基調で推移することが予測されるものの、新政権の政策動向等による下振れリスクがあることや中国経済が引き続き緩やかな減速基調で推移することが予想されること等から、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。 当社グループにおきましては、平成29年4月から「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタートし、「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として掲げ、世の中の変化に柔軟に対応できる企業体制を構築してまいります。 具体的な施策としては、受注から出荷までの各プロセスにおける品質上の不具合要因を分析するなど、全社を挙げて品質保証体制の一層の充実を図り、品質に係る顧客満足度を更に高めてまいります。併せて、各地域別にターゲット市場や重点拡販製品を明確化し、お客様のニーズに合わせたきめ細やかな拡販活動を推進することにより、売上の拡大、収益体質の強化につなげてまいります。 また、平成29年4月1日付で、当社の連結子会社であるケミコン福島株式会社と福島電気工業株式会社を合併し、アルミ電解コンデンサの材料から組み立てまでの一貫した生産体制によるコスト競争力の強化を図ってまいります。更に、同日付でケミコン山形株式会社とケミコン米沢株式会社を合併し、両社で生産している電気二重層キャパシタの一元管理等により生産性の向上を図ると共に、間接部門の効率化を推進することでより一層の原価低減を図ってまいります。(5)株式会社の支配に関する基本方針 当社は、1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとしてエレクトロニクス市場にアルミ電解コンデンサをはじめとする各種電子部品を安定的に供給してまいりました。当社グループの特色は、これらの材料研究から生産設備の設計、製品化に至るまでのあらゆるプロセスをグループ内で一貫して行うことにあり、これにより当社グループは顧客に対して常に独創的で信頼性の高い電子部品を供給することが可能になっております。また、当社グループではアルミ電解コンデンサ用電極箔等の材料開発や将来を見据えた素材の基礎研究に積極的に取り組んでおり、これらを活かした新製品の開発・事業化には多くの時間と経営資源を投入しております。このため当社は、経営方針の継続性を一定期間維持する必要があり、定期的に3ヵ年の中期経営計画を策定し経営の効率化に努めております。更に、これらの事業運営にあたっては、「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおり、当社はこの企業理念のもと、各種電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながるものと考えております。 従って、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、以上のような当社グループの経営、企業理念及び様々なステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会等)との間に築かれた関係等、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。 当社は、上場会社であり市場の判断に基づく経営支配権の異動を通じた経営革新の効果や企業活動の活性化を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付け行為又は買収提案の当社の企業価値、株主共同の利益への影響を慎重に検討し判断する必要があると考えております。 現在のところ、当社ではいわゆる「買収防衛策」を予め定めることはしておりません。しかし、当社と致しましては、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、常に当社の株式取引や異動の状況に重大な関心を持つと共に、有事対応のコンテンジェンシー・プランを策定し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家を含めたプロジェクトチームを組織し、当該買収提案の評価や当該取得者との交渉を行い、当社の企業価値、株主共同の利益に資さないと判断された場合には、直ちに具体的な対抗措置の要否、内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えるなど、当社として最も適切と考えられる措置を講じてまいります。
対処すべき課題
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおります。 当社はこの企業理念のもと、各電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが、企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながると考え、基本方針として推進してまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループにおきましては、企業価値の向上を図るため資産効率の改善に継続的に取り組んでおり、総資産利益率(ROA)及び自己資本利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループが属する電子機器業界は、技術の進歩、参加企業のグローバルな事業展開等において、もっとも変化の速い業界の一つであります。 このような経営環境の中にあり、他に先んじたスピード感のあるグループ経営を行うことが最も重要なことであると認識しております。 スピード感のある経営とは、先を見据えた経営、常に他社の先を行く経営であります。 このため、当社グループにおきましては3ヵ年の中期経営計画を策定し、経営にあたっております。 平成29年4月より、「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタート致しました。 現在、世界各地域では、第4次産業革命と呼ばれる、次期製造業の強化に向けた新たな取り組みが活発化しており、今後は、IoTの進行により新たな社会の仕組みづくりとして、長期にわたるグローバルでの産業・社会インフラ整備が拡大していくことが予想されます。 このような社会・環境変化の中、長期目標である「持続的成長と中長期的な企業価値向上」を実現するために、第8次中期経営計画を策定致しました。 「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として、成長性と収益性の改善を進め、「第8次中期経営計画」を達成してまいります。 中期重点施策 1. 成長戦略の明確化 2. 収益体質の強化 3. ガバナンスの強化 4. クオリティファーストによる顧客満足度の向上とスピード経営の実践 5. 明るく、活力のある企業風土づくりと10年後を担う人財の育成 (4)会社の対処すべき課題の内容等 今後の見通しにつきましては、欧米経済は堅調な個人消費等を背景に、緩やかな回復基調で推移することが予測されるものの、新政権の政策動向等による下振れリスクがあることや中国経済が引き続き緩やかな減速基調で推移することが予想されること等から、当社グループを取り巻く経営環境は、依然として予断を許さない状況が続くものと予想されます。 当社グループにおきましては、平成29年4月から「創業90周年に向けた事業構造変革による強固な経営基盤づくり:経営革新のさらなる深化」を目標とする「第8次中期経営計画」をスタートし、「お客様に喜ばれるサービスの提供と真のニーズに応える新たな価値の創出」を基本戦略として掲げ、世の中の変化に柔軟に対応できる企業体制を構築してまいります。 具体的な施策としては、受注から出荷までの各プロセスにおける品質上の不具合要因を分析するなど、全社を挙げて品質保証体制の一層の充実を図り、品質に係る顧客満足度を更に高めてまいります。併せて、各地域別にターゲット市場や重点拡販製品を明確化し、お客様のニーズに合わせたきめ細やかな拡販活動を推進することにより、売上の拡大、収益体質の強化につなげてまいります。 また、平成29年4月1日付で、当社の連結子会社であるケミコン福島株式会社と福島電気工業株式会社を合併し、アルミ電解コンデンサの材料から組み立てまでの一貫した生産体制によるコスト競争力の強化を図ってまいります。更に、同日付でケミコン山形株式会社とケミコン米沢株式会社を合併し、両社で生産している電気二重層キャパシタの一元管理等により生産性の向上を図ると共に、間接部門の効率化を推進することでより一層の原価低減を図ってまいります。(5)株式会社の支配に関する基本方針 当社は、1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサのリーディングカンパニーとしてエレクトロニクス市場にアルミ電解コンデンサをはじめとする各種電子部品を安定的に供給してまいりました。当社グループの特色は、これらの材料研究から生産設備の設計、製品化に至るまでのあらゆるプロセスをグループ内で一貫して行うことにあり、これにより当社グループは顧客に対して常に独創的で信頼性の高い電子部品を供給することが可能になっております。また、当社グループではアルミ電解コンデンサ用電極箔等の材料開発や将来を見据えた素材の基礎研究に積極的に取り組んでおり、これらを活かした新製品の開発・事業化には多くの時間と経営資源を投入しております。このため当社は、経営方針の継続性を一定期間維持する必要があり、定期的に3ヵ年の中期経営計画を策定し経営の効率化に努めております。更に、これらの事業運営にあたっては、「環境と人にやさしい技術への貢献」を企業理念に掲げ、研究開発から生産活動などの企業活動の全域にわたり地球環境の保全に取り組んでおり、当社はこの企業理念のもと、各種電子部品の開発・供給を通じてエレクトロニクス産業の発展に寄与することが当社の企業価値ひいては株主共同の利益の向上につながるものと考えております。 従って、当社では、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者とは、以上のような当社グループの経営、企業理念及び様々なステークホルダー(顧客、取引先、従業員、地域社会等)との間に築かれた関係等、当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者でなければならないと考えております。 当社は、上場会社であり市場の判断に基づく経営支配権の異動を通じた経営革新の効果や企業活動の活性化を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付け行為又は買収提案の当社の企業価値、株主共同の利益への影響を慎重に検討し判断する必要があると考えております。 現在のところ、当社ではいわゆる「買収防衛策」を予め定めることはしておりません。しかし、当社と致しましては、株主の皆様から経営を負託された者の責務として、常に当社の株式取引や異動の状況に重大な関心を持つと共に、有事対応のコンテンジェンシー・プランを策定し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家を含めたプロジェクトチームを組織し、当該買収提案の評価や当該取得者との交渉を行い、当社の企業価値、株主共同の利益に資さないと判断された場合には、直ちに具体的な対抗措置の要否、内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えるなど、当社として最も適切と考えられる措置を講じてまいります。