有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、2030年までに「オートモビリティエコシステムの完成」を目指し、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は底堅く安定的に推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、オートクレジット市場における当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。昨今の金利上昇局面においても、クレジットの貸出及び資金調達の双方が主に固定金利であることや、債権流動化等により影響を適切に抑制しております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、法規制を受けることなくオートクレジット以外の複数のサービスを提供することが可能です。こうした複数のサービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されております。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は220万台(2010年4月~2026年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、過去の整備実績や統計情報との照らし合わせ、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業で発生した修理車両を、整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理の発注を集約し、修理コストを削減しております。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。整備工場ネットワーク及び有料会員組織が拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸、ソフトウェア、サブスク(リース)の販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、相見積りを経て引き揚げた車両を購入し、当社グループの有料会員に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.幅広い商品・サービスの提供当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売、サブスク(リース)の提供、及び部品販売など、幅広いサービスを提供しており、モビリティ事業者のニーズに応じた商品・サービスの提案が可能です。モビリティ事業者は当社グループから多様なサービスを受けることができるため、複数の企業と契約する負担を軽減することができます。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業を通じて構築した自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを基に、会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、会員に対しては、自動車の仕入れ支援や経営のサポート等、当社グループが展開する各種サービスを会員限定で提供しております。当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々のLTV(顧客生涯価値)の向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるようなモビリティ革命の移行期を迎えております。この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのこれまでに構築したネットワークをさらに拡大し、これらを最大限に活用・深耕していくことが、中長期的に極めて重要であると考えております。こうした背景のもと、2026年5月に新たに発表した2030年3月期までの中期経営計画「Change & Prove 2030」におきましては、前中計で確立したカープレミア事業モデルを基盤とし、当社グループが金融企業から「プラットフォーム企業」へと変革していくことを基本方針に掲げております。金利動向に左右されない「会費」とストック型ビジネスである「故障保証」を核とした高収益モデルへの構造変革を加速させ、拡大したネットワークの活用を通じて、ユーザーには最高の安心を、モビリティ事業者には経営に不可欠なインフラを提供する「オートモビリティエコシステム」を完成させ、「唯一無二のカープレミア経済圏」への変革を実現してまいります。 なお、中期経営計画「Change & Prove 2030」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2026年3月期(実績)2030年3月期(最終年度計画値)成長率(対2026年3月期)営業収益440億円840億円+90.9%税引前利益86億円210億円+144.2%当期利益60億円140億円+133.3%(注)上表に限り、実績数値は億円未満を切り捨てて記載しております。 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。① オートモビリティエコシステムの完成当社グループは、2030年3月期を最終年度とする新中期経営計画「Change & Prove 2030」を策定いたしました。中古車小売市場の約5割を占める中小モビリティ事業者の経営インフラとして、以下の重点施策により「オートモビリティエコシステム」の完成を目指します。 1.カープレミアクラブ会員組織の強化会員組織を3層構造へ再編し、招待制の上位会員を通じてブランド価値の向上を図ります。目標達成を目指し、組織基盤の強化と既存会員の価値向上に努めてまいります。2.事業者にとっての必須インフラ中小モビリティ事業者の経営課題解決に向け、「収益が増加するプラットフォーム」の提供を通じて経営を支援し、事業者の競争力最大化を担う必須インフラとしての地位確立を目指してまいります。3.ユーザーの経済圏への取り込みブランド認知の拡大及び会員への送客創出に向け、多角的なPR投資やオンラインサービスの充実を通じたブランド戦略を展開することで、ユーザーに選ばれる「カープレミア」ブランドの確立と経済圏への取り込みを推進してまいります。4.サービスを支えるIT強化とデータ戦略AI活用を前提としたシステム開発やデータ利活用の最適化を推進し、「人財×データ×AI」によるコスト削減と付加価値の高いサービス開発を加速させることで、唯一無二のエコシステムを支える強固な経営基盤の構築に注力してまいります。 これらの変革により、2030年3月期に営業収益840億円、税引前利益210億円、時価総額3,000億円の達成を重要な経営目標とし、企業価値の飛躍的な向上に邁進してまいります。 ② ファイナンス事業の深化ファイナンス事業におきましては、オートクレジットの取扱高を伸長させ、業界内シェアを確実に向上させることで経営基盤を一層強固にしてまいります。その中核施策として、カープレミアクラブの会員組織拡大を通じた営業体制の仕組み化を推進し、加盟店エリアの開拓と稼働率の引き上げを徹底いたします。また、債権回収業務ではサービサー子会社のバックヤード体制を強化するとともに、車両卸販売との連携やDX・AI活用を加速させ、グループ全体での業務効率化と資産の健全性確保を図ります。さらに、国内で蓄積したノウハウを基盤として東南アジアをはじめとする海外展開に注力いたします。タイ王国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、さらに、伊藤忠商事株式会社との業務連携を最大限に活かし、グローバル市場における新たな収益柱の創出を目指してまいります。 ③ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、本市場のさらなる開拓が持続的成長の要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、プロパー商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ④ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、カープレミア経済圏を盤石にする新たな収益柱の構築と、プラットフォームを通じた安定的な収益化を最優先課題として取り組んでおります。そのため、既存の収益基盤を強化するとともに、ファイナンスや故障保証事業との高いシナジーが見込める新たな事業領域へ積極的に参入し、サービスラインアップを拡充いたします。これにより、モビリティ事業者に対するソリューション提供力を高め、カープレミアクラブを核としたクロスセルを加速させることで、グループ全体の顧客単価向上と「オートモビリティエコシステム」の価値最大化に努めてまいります。 ⑤ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「VALUE」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括事業拡大に伴い多角化が進む当社グループにおきましては、優れた事業戦略の構築に加え、グループ全体の「全体最適」に向けたシナジーの創出が重要であると考えております。そのため、各事業の進捗把握や計数管理を徹底するとともに、執行体制と責任の所在を明確化することで、機動的な経営判断を実現してまいります。また、主要KPIのモニタリング体制を強化し、コンプライアンスの遵守と適切なリスク管理を堅持することで、グループ全体でのガバナンス高度化と持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑦ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理、規程の整備・その他競争力強化に向けた取り組み、イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑧ DX推進・AI活用取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の最適化を図ること、また、DX推進により利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことが重要であると考えております。2024年9月に当社グループの「DX戦略」を更新し、「個々が輝くチームから成るプラットフォーマーとして、エンドユーザー、モビリティ事業者と『プレミア』なカーライフを共創する」というDXビジョンに基づき、経営陣を責任者とした専門組織による、各子会社・各事業を横断した取り組みを継続し、競争力の強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。また、AI活用を前提としたシステムの高度化やデータ戦略を推進することで、業務効率の抜本的な改善と新たなビジネスモデルの確立を図り、唯一無二のプラットフォーマーとして圧倒的な競争力の獲得と持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 ⑨ 基幹システムの安定化及び新基幹システムの再構築当社連結子会社におけるシステム障害への対応につきましては、旧システムへの切り戻しを完了し、現在は安定的に稼働する体制を構築しております。当社グループは、システムの安定稼働を経営の最優先課題と位置づけ、強固なITガバナンス体制のもとでインフラ基盤の刷新を推進してまいります。具体的には、IT顧問との連携を通じて専門的知見を恒常的に取り入れ、将来の事業拡大に耐えうる高度な管理・運用体制を構築し、安全性と信頼性の確保を徹底いたします。今後は、新中期経営計画の重要課題であるDX戦略に基づき、AI活用を前提とした次世代基幹システムの再構築を加速させます。処理の高速化や審査の自動化を実現する、業界トップクラスの強固なシステム基盤を確立することで、加盟店及びユーザーの皆様に最高の利便性を提供する「唯一無二のプラットフォーマー」として、持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、2030年までに「オートモビリティエコシステムの完成」を目指し、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は底堅く安定的に推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、オートクレジット市場における当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。昨今の金利上昇局面においても、クレジットの貸出及び資金調達の双方が主に固定金利であることや、債権流動化等により影響を適切に抑制しております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、法規制を受けることなくオートクレジット以外の複数のサービスを提供することが可能です。こうした複数のサービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されております。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は220万台(2010年4月~2026年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、過去の整備実績や統計情報との照らし合わせ、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業で発生した修理車両を、整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理の発注を集約し、修理コストを削減しております。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。整備工場ネットワーク及び有料会員組織が拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸、ソフトウェア、サブスク(リース)の販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、相見積りを経て引き揚げた車両を購入し、当社グループの有料会員に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.幅広い商品・サービスの提供当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売、サブスク(リース)の提供、及び部品販売など、幅広いサービスを提供しており、モビリティ事業者のニーズに応じた商品・サービスの提案が可能です。モビリティ事業者は当社グループから多様なサービスを受けることができるため、複数の企業と契約する負担を軽減することができます。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業を通じて構築した自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを基に、会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、会員に対しては、自動車の仕入れ支援や経営のサポート等、当社グループが展開する各種サービスを会員限定で提供しております。当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々のLTV(顧客生涯価値)の向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるようなモビリティ革命の移行期を迎えております。この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのこれまでに構築したネットワークをさらに拡大し、これらを最大限に活用・深耕していくことが、中長期的に極めて重要であると考えております。こうした背景のもと、2026年5月に新たに発表した2030年3月期までの中期経営計画「Change & Prove 2030」におきましては、前中計で確立したカープレミア事業モデルを基盤とし、当社グループが金融企業から「プラットフォーム企業」へと変革していくことを基本方針に掲げております。金利動向に左右されない「会費」とストック型ビジネスである「故障保証」を核とした高収益モデルへの構造変革を加速させ、拡大したネットワークの活用を通じて、ユーザーには最高の安心を、モビリティ事業者には経営に不可欠なインフラを提供する「オートモビリティエコシステム」を完成させ、「唯一無二のカープレミア経済圏」への変革を実現してまいります。 なお、中期経営計画「Change & Prove 2030」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2026年3月期(実績)2030年3月期(最終年度計画値)成長率(対2026年3月期)営業収益440億円840億円+90.9%税引前利益86億円210億円+144.2%当期利益60億円140億円+133.3%(注)上表に限り、実績数値は億円未満を切り捨てて記載しております。 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。① オートモビリティエコシステムの完成当社グループは、2030年3月期を最終年度とする新中期経営計画「Change & Prove 2030」を策定いたしました。中古車小売市場の約5割を占める中小モビリティ事業者の経営インフラとして、以下の重点施策により「オートモビリティエコシステム」の完成を目指します。 1.カープレミアクラブ会員組織の強化会員組織を3層構造へ再編し、招待制の上位会員を通じてブランド価値の向上を図ります。目標達成を目指し、組織基盤の強化と既存会員の価値向上に努めてまいります。2.事業者にとっての必須インフラ中小モビリティ事業者の経営課題解決に向け、「収益が増加するプラットフォーム」の提供を通じて経営を支援し、事業者の競争力最大化を担う必須インフラとしての地位確立を目指してまいります。3.ユーザーの経済圏への取り込みブランド認知の拡大及び会員への送客創出に向け、多角的なPR投資やオンラインサービスの充実を通じたブランド戦略を展開することで、ユーザーに選ばれる「カープレミア」ブランドの確立と経済圏への取り込みを推進してまいります。4.サービスを支えるIT強化とデータ戦略AI活用を前提としたシステム開発やデータ利活用の最適化を推進し、「人財×データ×AI」によるコスト削減と付加価値の高いサービス開発を加速させることで、唯一無二のエコシステムを支える強固な経営基盤の構築に注力してまいります。 これらの変革により、2030年3月期に営業収益840億円、税引前利益210億円、時価総額3,000億円の達成を重要な経営目標とし、企業価値の飛躍的な向上に邁進してまいります。 ② ファイナンス事業の深化ファイナンス事業におきましては、オートクレジットの取扱高を伸長させ、業界内シェアを確実に向上させることで経営基盤を一層強固にしてまいります。その中核施策として、カープレミアクラブの会員組織拡大を通じた営業体制の仕組み化を推進し、加盟店エリアの開拓と稼働率の引き上げを徹底いたします。また、債権回収業務ではサービサー子会社のバックヤード体制を強化するとともに、車両卸販売との連携やDX・AI活用を加速させ、グループ全体での業務効率化と資産の健全性確保を図ります。さらに、国内で蓄積したノウハウを基盤として東南アジアをはじめとする海外展開に注力いたします。タイ王国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、さらに、伊藤忠商事株式会社との業務連携を最大限に活かし、グローバル市場における新たな収益柱の創出を目指してまいります。 ③ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、本市場のさらなる開拓が持続的成長の要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、プロパー商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ④ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、カープレミア経済圏を盤石にする新たな収益柱の構築と、プラットフォームを通じた安定的な収益化を最優先課題として取り組んでおります。そのため、既存の収益基盤を強化するとともに、ファイナンスや故障保証事業との高いシナジーが見込める新たな事業領域へ積極的に参入し、サービスラインアップを拡充いたします。これにより、モビリティ事業者に対するソリューション提供力を高め、カープレミアクラブを核としたクロスセルを加速させることで、グループ全体の顧客単価向上と「オートモビリティエコシステム」の価値最大化に努めてまいります。 ⑤ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「VALUE」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括事業拡大に伴い多角化が進む当社グループにおきましては、優れた事業戦略の構築に加え、グループ全体の「全体最適」に向けたシナジーの創出が重要であると考えております。そのため、各事業の進捗把握や計数管理を徹底するとともに、執行体制と責任の所在を明確化することで、機動的な経営判断を実現してまいります。また、主要KPIのモニタリング体制を強化し、コンプライアンスの遵守と適切なリスク管理を堅持することで、グループ全体でのガバナンス高度化と持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑦ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理、規程の整備・その他競争力強化に向けた取り組み、イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑧ DX推進・AI活用取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の最適化を図ること、また、DX推進により利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことが重要であると考えております。2024年9月に当社グループの「DX戦略」を更新し、「個々が輝くチームから成るプラットフォーマーとして、エンドユーザー、モビリティ事業者と『プレミア』なカーライフを共創する」というDXビジョンに基づき、経営陣を責任者とした専門組織による、各子会社・各事業を横断した取り組みを継続し、競争力の強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。また、AI活用を前提としたシステムの高度化やデータ戦略を推進することで、業務効率の抜本的な改善と新たなビジネスモデルの確立を図り、唯一無二のプラットフォーマーとして圧倒的な競争力の獲得と持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 ⑨ 基幹システムの安定化及び新基幹システムの再構築当社連結子会社におけるシステム障害への対応につきましては、旧システムへの切り戻しを完了し、現在は安定的に稼働する体制を構築しております。当社グループは、システムの安定稼働を経営の最優先課題と位置づけ、強固なITガバナンス体制のもとでインフラ基盤の刷新を推進してまいります。具体的には、IT顧問との連携を通じて専門的知見を恒常的に取り入れ、将来の事業拡大に耐えうる高度な管理・運用体制を構築し、安全性と信頼性の確保を徹底いたします。今後は、新中期経営計画の重要課題であるDX戦略に基づき、AI活用を前提とした次世代基幹システムの再構築を加速させます。処理の高速化や審査の自動化を実現する、業界トップクラスの強固なシステム基盤を確立することで、加盟店及びユーザーの皆様に最高の利便性を提供する「唯一無二のプラットフォーマー」として、持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。なお、セグメント間の内部営業収益は含まない実績を表記しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられ、全体として緩やかな回復基調が続く一方で、生産や輸出はおおむね横ばいでの推移にとどまりました。先行きについては、米国の通商政策をめぐる動向や金融資本市場の変動に加え、2026年に入り新たに懸念が高まっている中東情勢の悪化が、今後のエネルギー価格や物流コスト等を通じて実体経済や個人消費へ与える影響を注視する必要があり、依然として不確実性の高い状況が続いております。このような経済環境下、当社グループの主要ターゲットである中古車市場につきましては、2025年4月から2026年3月までの普通乗用車及び小型乗用車、軽四輪乗用車を合算した国内の中古車登録台数は5,457,772台(前連結会計年度比0.4%増)と、僅かに前年を上回る結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ、一般社団法人全国軽自動車協会連合会データ) 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの実現を目指し、主要取引先である自動車販売店や自動車整備工場に対して、クレジット、故障保証に加え、「クルマ」に関する様々な工程において活用いただけるオートモビリティサービスを複合的に提供することで取引接点を拡大し、業容・収益の成長を加速させるとともに、新たな成長モデルの実現に向けた様々な取り組みに挑戦しております。 a.財政状態当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ6,346百万円増加し、25,295百万円となりました。これは主に、利益剰余金が4,255百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ6,347百万円増加し、25,270百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における状況は次のとおりであります。 ファイナンス事業は、自動車販売店の有料会員(カープレミアクラブ会員)の増加を背景に、クレジット取扱高は引き続き前年を上回る実績となりました。また、システム障害の影響からも順調に回復しており、延滞債権残高率の改善傾向に加え、システム障害への対応費用の収束も実現しております。この結果、営業収益は24,801百万円(前連結会計年度比23.1%増)、営業利益は4,735百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。 故障保証事業は、自動車販売店の有料会員(カープレミアクラブ会員)化による囲い込み施策が着実な成果を上げ、故障保証取扱高は順調に拡大いたしました。特に、高収益な自社開発商品であるプロパー保証が前年比34.8%増と大幅に伸長したことで、収益性の高い商品構成への転換が一段と進展し、営業収益は8,010百万円(前連結会計年度比14.7%増)となりました。また、故障が発生した修理車両を当社グループの整備ネットワークに入庫誘導し、グループ会社から調達した中古部品を修理に利用することで原価低減を継続的に図っており、営業利益は1,334百万円(前連結会計年度比18.9%増)となりました。 オートモビリティサービス事業は、自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員(カープレミアクラブ会員)の継続的な増加に加え、有料会員サービスの深化に注力いたしました。各事業の安定的な成長が収益基盤の強化に大きく寄与した結果、営業収益は11,066百万円(前連結会計年度比19.6%増)、営業利益は2,243百万円(前連結会計年度比91.1%増)となりました。 営業費用は、事業拡大に係る各種費用の増加、市場金利の上昇及びシステム障害への対応費用等が発生しましたが、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果、35,644百万円(前連結会計年度比20.4%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は44,042百万円(前連結会計年度比21.0%増)、営業利益は8,398百万円(前連結会計年度比23.2%増)、税引前利益は8,619百万円(前連結会計年度比25.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は6,069百万円(前連結会計年度比30.5%増)となりました。 c.主要な経営指標の状況当社グループの経営成績に影響を与える主要な経営指標として、ファイナンス事業におきましてはクレジット取扱高、クレジット債権残高、3ヵ月以上延滞債権残高率を、故障保証事業におきましては故障保証取扱高を、オートモビリティサービス事業におきましては自動車販売店の有料会員数、自動車整備工場の有料会員数を主要な経営指標として考えております。各経営指標の推移を常に把握し、各経営指標の数値を向上させるべく施策の立案及び実施をPDCAサイクルで回した結果として、当社グループの収益拡大、費用低減及び債権内容の向上に貢献していると考えております。それぞれの経営指標における収益との関連性、当該経営指標に対する当社グループの取り組み及び各経営指標の推移は以下のとおりです。 (ファイナンス事業)当社グループが営むファイナンス事業における収益は、主にオートクレジットを中心としたクレジット事業から構成されており、個別のクレジット契約に基づきお客様が支払う分割払手数料の総額を実効金利法で計上しております。個別のクレジット契約は、当社グループと加盟店契約を締結した中古車小売店等の加盟店及び2021年3月期より募集を開始した有料会員組織を通じてお客様からのクレジット申込を受け、審査等を経てお客様へ提供され、クレジット取扱高(注1)及びクレジット債権残高(注2)が増加します。従って、クレジット事業におきましては、クレジット加盟店網及び有料会員組織を拡大することで個別のクレジット契約を増加させ、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を積み上げることが、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供するオートクレジットの利用率を高めてまいります。当社グループは、全国主要都市に営業店やアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを設置し、中古車小売店を中心とした自動車販売業者等に対する新規加盟店契約先の開拓及び既存加盟店の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、長期クレジットの取扱いやシステム利用による営業ルートの効率化、契約書ペーパーレス化の促進などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別のクレジット契約も継続的に増加しており、その結果、クレジット取扱高及びクレジット債権残高につきましては下表のとおり推移しております。一方、収益を拡大するためには、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を増加させるのみならず、クレジット債権全体の質を維持管理する必要がございます。債権の質を管理する主要な指標として、延滞債権残高率(注3)を設定し、数値が悪化することのないよう延滞債権の回収業務に注力することで、デフォルト債権の発生を抑制し、収益の拡大を図っております。2025年3月期及び2026年3月期の延滞債権残高率は、基幹システムの障害に伴う債権回収の遅れにより一時的に上昇いたしました。しかしながら、当連結会計年度において、当該遅延が段階的に解消されたことで、同率は上昇ピークを脱し、減少傾向に転じております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期クレジット取扱高百万円202,302243,799303,793354,319355,390内_オートクレジット取扱高 (注4)百万円187,982224,579271,447319,547327,234内_ショッピングクレジット取扱高百万円8,8239,85918,81920,15512,031クレジット債権残高百万円422,289507,830632,632778,617887,104内_オートクレジット債権残高 (注4)百万円383,895456,200557,569681,125772,570内_ショッピングクレジット債権残高百万円27,67533,82748,20462,00872,706延滞債権残高率 (注5)%0.780.811.001.832.73(注)1.クレジット取扱高とは、その期間で新たに締結したクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の取扱高も含めた値です。2.クレジット債権残高とは、開業から期末までの累計取扱高のうち、当該時点において返済されていない又は保証期間が経過していないクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の債権残高も含めた値です。3.延滞債権残高率とは、当該期末時点のクレジット債権残高に対し、延滞月数が3ヵ月を超える債権及び特別債権(お客様が弁護士等に債務整理手続き等を委任している債権)の合計額が占める割合をいいます。4.オートクレジット取扱高及びオートクレジット債権残高にはリース保証契約金額を含めておりません。5.2024年3月期の延滞債権残高率は集計方法の変更により、遡及修正をしております。6.本表はクレジット事業を取り扱うプレミア株式会社における実績を記載しております。 (故障保証事業)当社グループが営む故障保証事業における収益は、お客様が支払う故障保証代金を保証契約期間にわたって按分し、最終的に当社の収益となる故障保証収益相当部分を収益に計上しております。個別の故障保証契約は、当社グループと故障保証販売に係る業務提携契約を締結した中古車小売店等の提携先及び2021年3月期より募集を開始した有料会員組織を通じてお客様へ提供され、故障保証取扱高(注1)が増加します。従って、故障保証事業におきましては、故障保証提携先網及び有料会員組織を拡大することで個別の故障保証契約を増加させ、故障保証取扱高を積み上げることで、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供する故障保証の利用率を高めてまいります。当社グループは全国主要都市に営業店を設置し、オートクレジット加盟店と同様、中古車小売店を中心とした自動車販売業者に対し新規提携先の開拓及び既存提携先の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、プロパー商品及び有料会員向け商品の販売促進や提携商品に特化した営業人員の配置、バックオフィスの組織細分化によるマネジメント体制・効率性の強化などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別の故障保証契約も継続的に増加しており、その結果、故障保証取扱高につきましては下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期故障保証取扱高百万円5,1475,7616,8917,5308,792(注)1.故障保証取扱高とは、各連結会計年度等のある一定期間において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。2.本表は故障保証事業を取り扱うプレミアワランティサービス株式会社における実績を記載しております。3.2024年3月期の故障保証取扱高は集計方法の変更に伴い、一部遡及修正をしております。 (オートモビリティサービス事業)当社グループが営むオートモビリティサービス事業における収益は、主に自動車販売店及び自動車整備工場などのモビリティ事業者へ提供する各種サービスの取引額を収益として計上しております。具体的なサービス内容は、自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員組織(注)を通じた会費収入、ファイナンス事業で発生する引揚車両の販売、自動車整備工場向け業務ソフトウェアの販売、部品販売、サブスク(リース)サービスの提供などがあります。有料会員組織を拡大することで、当社が展開する各種サービスの利用率が上がり、収益の拡大につながってまいります。当社グループは、自動車販売店及び自動車整備工場専門の営業部門を設置し、有料会員及び整備工場ネットワークの開拓を行っております。また、有料会員サービスの開発や新規事業の拡充等の各種施策により、会員数は継続的に増加しており、その結果、有料会員数及びネットワーク数は下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自動車販売店 有料会員数社1,5252,5812,6603,4684,918自動車整備工場 有料会員数店舗2513707108581,025(注)自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員数とは、当社グループと加盟契約を締結した自動車販売店・自動車整備工場単位をいいます。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動による支出21,283百万円(前連結会計年度は7,761百万円の支出)、投資活動による支出1,931百万円(前連結会計年度は2,456百万円の支出)及び財務活動による収入32,148百万円(前連結会計年度は6,220百万円の収入)でした。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8,951百万円増加し、26,099百万円となりました。 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△7,761△21,283△13,522投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△2,456△1,931+525財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)6,22032,148+25,928 (営業活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における営業活動の結果、使用した資金は21,283百万円となりました。収入の主な内訳は、その他資産の減少額14,340百万円、税引前利益8,619百万円であり、支出の主な内訳は、金融保証契約の減少額24,331百万円、金融債権の増加額16,398百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,931百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出869百万円、有形固定資産の取得による支出757百万円、差入保証金の差入による支出343百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は32,148百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入金の借入による収入53,448百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出19,670百万円、短期借入金の返済による支出2,000百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績(事業サービス別営業収益)当連結会計年度における営業収益実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業20,15124,801+23.1故障保証事業6,9868,010+14.7オートモビリティサービス事業9,25411,066+19.6その他17166+869.2合計36,40944,042+21.0(注)1.セグメント間収益を除く外部収益を表記しております。2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (事業サービス別取扱高)当連結会計年度における取扱高実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業354,319355,390+0.3故障保証事業7,5308,792+16.8(注)1.ファイナンス事業の取扱高とは、ある一定期間(2026年3月期であれば2025年4月1日から2026年3月31日までの期間)において、新たに締結したクレジット契約金額の総額及びリース保証契約金額の総額をいいます。2.故障保証事業の取扱高とは、ある一定期間(2026年3月期であれば2025年4月1日から2026年3月31日までの期間)において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと異なる可能性があります。当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。a. のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の評価b. 償却原価で測定する金融資産の減損c. 保険資産の計上d. 持分法投資会社の評価e. 繰延税金資産の回収可能性f. 収益の認識 不安定な世界情勢の変動による資源価格の高騰に伴う景気後退、金融資本市場の変動がもたらす影響への懸念など、依然として不透明な状況が続いておりますが、主力事業における営業活動も継続できていることなどから、当社グループの国内事業における業績影響は僅少であり、a.及びe.について、のれんや無形資産の減損損失や繰延税金資産の取り崩しの可能性は限定的と考えております。またb.及びc.についても、ファイナンス事業における債権内容の悪化等の影響も同じく僅少であり、従って、クレジット債権に関する保険契約方針についても変更ございません。d.について、持分法適用関連会社であるEastern Commercial Leasing p.l.cの業績が堅調に推移し、当連結会計年度において持分法による投資利益は114百万円となっております。なお、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについて、翌連結会計年度における資産や負債の帳簿価額に重要な影響を生じさせるようなリスクを伴う会計上の見積り及び仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な見積り及び判断の利用」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析当連結会計年度末における資産、負債、資本の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)増減資産合計(百万円)184,988198,965+13,978負債合計(百万円)166,039173,670+7,631資本合計(百万円)18,94825,295+6,346親会社の所有者に帰属する持分合計(百万円)18,92325,270+6,347 (資産の部)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ13,978百万円増加し、198,965百万円となりました。これは主に、金融債権が16,403百万円、現金及び現金同等物が8,953百万円増加したこと等によるものです。 (負債の部)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,631百万円増加し、173,670百万円となりました。これは主に、借入金が33,821百万円増加したこと等によるものです。 (資本の部)当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ6,346百万円増加し、25,295百万円となりました。これは主に、利益剰余金が4,255百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ6,347百万円増加し、25,270百万円となりました。 b.経営成績の分析当連結会計年度末における営業収益、費用合計、親会社の所有者に帰属する当期利益の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減営業収益(百万円)36,40944,042+7,633費用合計(百万円)29,59435,644+6,050親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)4,6516,069+1,418 (営業収益)当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度に比べ7,633百万円増加し、44,042百万円となりました。なお、事業サービス別の営業収益につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (費用合計)当連結会計年度における費用合計は、前連結会計年度に比べ6,050百万円増加し、35,644百万円となりました。主な増加要因は、事業拡大に係る各種費用の増加、市場金利の上昇及びシステム障害への対応費用等の発生によるものです。 (親会社の所有者に帰属する当期利益)当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ1,418百万円増加し、6,069百万円となりました。主な増加要因は、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果によるものです。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループにおける資金需要は、大きく分けて運転資金需要とクレジット事業の立替資金需要の2つがあります。運転資金需要のうち主なものは営業費用等の支払いであります。また、立替資金需要につきましては、クレジット事業におけるお客様が商品等を購入された際の代金を加盟店に立て替えることにより発生するものであります。当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、立替資金につきましては、内部資金より充当し、一定程度の債権が積み上がった時点で流動化を実施しております。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。 e.経営者の問題認識と今後の方針について今後、世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響など、不透明な状況が続くことが予想されますが、このような経済環境の中で当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。課題への対応にあたって、経営者として常に外部環境の変化に関する情報を入手及び分析を実施し、現在及び将来における事業環境を把握しながら、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、2030年までに長期ビジョン「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」の達成を目指し、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は底堅く安定的に推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、オートクレジット市場における当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、法規制を受けることなくオートクレジット以外の複数のサービスを提供することが可能です。こうした複数のサービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されております。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は190万台(2010年4月~2025年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、整備マニュアルの閲覧等を通じて、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業で発生した修理車両を、整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理の発注を集約し、修理コストを削減しております。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。整備工場ネットワーク及び有料会員組織が拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸、ソフトウェア、サブスク(リース)の販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、相見積りを経て引き揚げた車両を購入し、当社グループの有料会員に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.幅広い商品・サービスの提供当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売、サブスク(リース)の提供、及び部品販売など、幅広いサービスを提供しており、モビリティ事業者のニーズに応じた商品・サービスの提案が可能です。モビリティ事業者は当社グループから多様なサービスを受けることができるため、複数の企業と契約する負担を軽減することができます。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業を通じて構築した自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを基に、会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、会員に対しては、自動車の仕入れ支援や経営のサポート等、当社グループが展開する各種サービスを会員限定で提供しております。当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるような100年に一度の大変革期を迎えており、この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのネットワークづくりを進めていくことが、中長期的に重要になると考えております。そのため、2023年5月2日に発表した2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画では、当社グループは「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」へと変化していくことを基本方針に掲げ、主力事業であるファイナンス分野、故障保証分野、オートモビリティサービス分野を引き続き拡充していくことに加え、カープレミア事業モデルを確立し、複合的に加盟店や個人の皆様と接点を持ち、日本で唯一のファイナンス事業を含んだ中古車領域経済圏の構築を目指しております。 なお、中期経営計画「ONE&ONLY 2026」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2025年3月期(計画値)2025年3月期(実績)2026年3月期(最終年度計画値)営業収益360億円364億円440億円税引前利益78億円69億円102億円親会社の所有者に帰属する当期利益54億円47億円70億円(注)2025年5月15日開示の「2025年3月期 決算説明資料」に記載の2026年3月期 業績予想において、営業利益420億円、税引前利益90億円、親会社の所有者に帰属する当期利益61億円に修正しております。 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① システム障害からの復旧及び再発防止への取り組み2024年11月以降から当社連結子会社であるプレミア株式会社にて生じたシステム障害につきましては、当社代表取締役社長を中心とする対策本部を設置することで情報の集約及び指示系統の一本化を行い、状況の把握と事態の収束に向けた迅速な対応が可能な体制を構築しております。現在は主原因の特定が完了し該当プログラムの修正を進めております。今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止に向けた対策を講じるとともに、新たな管理体制のもとで対応を進めております。また、当社グループ内の意見のみではなく、ITアドバイザリー会社と業務提携契約を結び、第三者の専門意見を参考に、必要に応じてシステム投資を行っております。今後も成長戦略を支えるシステム基盤の強化に投資を行い、当社グループの目指すべき姿である「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」に向かって邁進いたします。 ② カープレミア事業モデルの確立「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」を目指し、ファイナンス事業、故障保証事業、オートモビリティサービス事業の3つの領域でのNo.1を達成するために、カープレミアクラブ(モビリティ事業者向け会員組織)を中心とした中古車領域経済圏の構築が重要であると考えております。引き続き、カープレミアクラブの拡大、カープレミアブランドの認知拡大による集客力の強化、サービスのオンライン化の推進等により、会員に特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図ることで、より強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げてまいります。 ③ ファイナンス事業の深化ファイナンス事業の主要サービスであるオートクレジットにおきましては、取扱高を伸長し、業界内におけるシェア向上を図ることで、更に基盤を強固にしてまいります。そのためには、カープレミアクラブの拡大による営業施策の仕組化や営業エリアの更なる開拓、加盟店の稼働率の向上が重要と考えております。また、債権回収業務におきましても、当社のサービサー子会社のバックヤード体制の強化や当社グループが提供する車両卸販売との連携を強め、グループ全社が協力して効率化を図ります。さらに、国内で培ったノウハウを活用し、東南アジアを中心とした海外展開にも注力してまいります。既に進出しているタイ王国では、現地でファイナンス事業を営むEastern Commercial Leasing p.l.c.の業務支援を行っており、海外展開における布石としてまいります。 ④ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、その市場自体の拡大が今後の事業伸長において重要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、自社商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価低減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ⑤ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、新たな収益の柱の構築及び安定した収益化の継続が重要であると考えております。そのため、既に収益化しているサービスの取引量の伸長に加え、既存事業とシナジー効果のある新しい事業領域への参入に取り組んでおります。展開するサービスラインアップを拡充することで自動車販売店・自動車整備工場等のモビリティ事業者への訴求力を高め、ファイナンス事業や故障保証事業、カープレミアクラブとのクロスセルの促進に努めてまいります。 ⑥ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「バリュー」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑦ グループ企業の統括事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループシナジーを創出するために、優れた事業戦略の構築及び各子会社の経営陣との情報共有、グループ企業全体のコンプライアンス強化や適切なリスク管理が重要であると考えております。また、ファイナンスをはじめとした各事業に統括会社を設置し、グループ企業の事業進捗の把握や計数の管理を徹底してまいります。 ⑧ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理・その他競争力強化に向けた取り組み・イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑨ 中期経営計画における重点課題に向けた取り組み2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画(2023年5月に発表)において、設定した重点課題に取り組み、定量目標を達成していくことで、当社グループにおける事業基盤をより盤石なものにしていくとともに、事業領域を拡大できる企業体力を養成し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。 (中期経営計画の重要課題)カープレミアカープレミアクラブの拡大と、ブランド/集客力の強化ファイナンスBUカープレミアディーラーを拡大し、加盟店当たりの取引量増加と、DX推進による業務効率化の実現故障保証BU第三者保証市場の拡大を目指して自社商品中心に拡販し、修理原価の低減/DX推進による業務効率化を推進オートモビリティサービスBUカープレミア事業の確立に向けて、モビリティサービスの拡充と差別化商品を開発 ⑩ DXの推進取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の効率化を図ること、また、DX推進により利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことも重要であると考えております。2024年9月に当社グループの「DX戦略」を更新し、「個々が輝くチームから成るプラットフォーマーとして、エンドユーザー、モビリティ事業者と『プレミア』なカーライフを共創する」というDXビジョンに基づき、経営陣を責任者とした専門組織による、各子会社・各事業を横断した取り組みを継続し、競争力の強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、2030年までに長期ビジョン「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」の達成を目指し、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は底堅く安定的に推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、オートクレジット市場における当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、法規制を受けることなくオートクレジット以外の複数のサービスを提供することが可能です。こうした複数のサービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されております。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は190万台(2010年4月~2025年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、整備マニュアルの閲覧等を通じて、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業で発生した修理車両を、整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理の発注を集約し、修理コストを削減しております。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。整備工場ネットワーク及び有料会員組織が拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸、ソフトウェア、サブスク(リース)の販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、相見積りを経て引き揚げた車両を購入し、当社グループの有料会員に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.幅広い商品・サービスの提供当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売、サブスク(リース)の提供、及び部品販売など、幅広いサービスを提供しており、モビリティ事業者のニーズに応じた商品・サービスの提案が可能です。モビリティ事業者は当社グループから多様なサービスを受けることができるため、複数の企業と契約する負担を軽減することができます。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業を通じて構築した自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを基に、会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、会員に対しては、自動車の仕入れ支援や経営のサポート等、当社グループが展開する各種サービスを会員限定で提供しております。当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるような100年に一度の大変革期を迎えており、この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのネットワークづくりを進めていくことが、中長期的に重要になると考えております。そのため、2023年5月2日に発表した2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画では、当社グループは「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」へと変化していくことを基本方針に掲げ、主力事業であるファイナンス分野、故障保証分野、オートモビリティサービス分野を引き続き拡充していくことに加え、カープレミア事業モデルを確立し、複合的に加盟店や個人の皆様と接点を持ち、日本で唯一のファイナンス事業を含んだ中古車領域経済圏の構築を目指しております。 なお、中期経営計画「ONE&ONLY 2026」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2025年3月期(計画値)2025年3月期(実績)2026年3月期(最終年度計画値)営業収益360億円364億円440億円税引前利益78億円69億円102億円親会社の所有者に帰属する当期利益54億円47億円70億円(注)2025年5月15日開示の「2025年3月期 決算説明資料」に記載の2026年3月期 業績予想において、営業利益420億円、税引前利益90億円、親会社の所有者に帰属する当期利益61億円に修正しております。 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① システム障害からの復旧及び再発防止への取り組み2024年11月以降から当社連結子会社であるプレミア株式会社にて生じたシステム障害につきましては、当社代表取締役社長を中心とする対策本部を設置することで情報の集約及び指示系統の一本化を行い、状況の把握と事態の収束に向けた迅速な対応が可能な体制を構築しております。現在は主原因の特定が完了し該当プログラムの修正を進めております。今回の事態を厳粛に受け止め、再発防止に向けた対策を講じるとともに、新たな管理体制のもとで対応を進めております。また、当社グループ内の意見のみではなく、ITアドバイザリー会社と業務提携契約を結び、第三者の専門意見を参考に、必要に応じてシステム投資を行っております。今後も成長戦略を支えるシステム基盤の強化に投資を行い、当社グループの目指すべき姿である「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」に向かって邁進いたします。 ② カープレミア事業モデルの確立「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」を目指し、ファイナンス事業、故障保証事業、オートモビリティサービス事業の3つの領域でのNo.1を達成するために、カープレミアクラブ(モビリティ事業者向け会員組織)を中心とした中古車領域経済圏の構築が重要であると考えております。引き続き、カープレミアクラブの拡大、カープレミアブランドの認知拡大による集客力の強化、サービスのオンライン化の推進等により、会員に特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図ることで、より強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げてまいります。 ③ ファイナンス事業の深化ファイナンス事業の主要サービスであるオートクレジットにおきましては、取扱高を伸長し、業界内におけるシェア向上を図ることで、更に基盤を強固にしてまいります。そのためには、カープレミアクラブの拡大による営業施策の仕組化や営業エリアの更なる開拓、加盟店の稼働率の向上が重要と考えております。また、債権回収業務におきましても、当社のサービサー子会社のバックヤード体制の強化や当社グループが提供する車両卸販売との連携を強め、グループ全社が協力して効率化を図ります。さらに、国内で培ったノウハウを活用し、東南アジアを中心とした海外展開にも注力してまいります。既に進出しているタイ王国では、現地でファイナンス事業を営むEastern Commercial Leasing p.l.c.の業務支援を行っており、海外展開における布石としてまいります。 ④ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、その市場自体の拡大が今後の事業伸長において重要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、自社商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価低減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ⑤ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、新たな収益の柱の構築及び安定した収益化の継続が重要であると考えております。そのため、既に収益化しているサービスの取引量の伸長に加え、既存事業とシナジー効果のある新しい事業領域への参入に取り組んでおります。展開するサービスラインアップを拡充することで自動車販売店・自動車整備工場等のモビリティ事業者への訴求力を高め、ファイナンス事業や故障保証事業、カープレミアクラブとのクロスセルの促進に努めてまいります。 ⑥ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「バリュー」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑦ グループ企業の統括事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループシナジーを創出するために、優れた事業戦略の構築及び各子会社の経営陣との情報共有、グループ企業全体のコンプライアンス強化や適切なリスク管理が重要であると考えております。また、ファイナンスをはじめとした各事業に統括会社を設置し、グループ企業の事業進捗の把握や計数の管理を徹底してまいります。 ⑧ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理・その他競争力強化に向けた取り組み・イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑨ 中期経営計画における重点課題に向けた取り組み2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画(2023年5月に発表)において、設定した重点課題に取り組み、定量目標を達成していくことで、当社グループにおける事業基盤をより盤石なものにしていくとともに、事業領域を拡大できる企業体力を養成し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。 (中期経営計画の重要課題)カープレミアカープレミアクラブの拡大と、ブランド/集客力の強化ファイナンスBUカープレミアディーラーを拡大し、加盟店当たりの取引量増加と、DX推進による業務効率化の実現故障保証BU第三者保証市場の拡大を目指して自社商品中心に拡販し、修理原価の低減/DX推進による業務効率化を推進オートモビリティサービスBUカープレミア事業の確立に向けて、モビリティサービスの拡充と差別化商品を開発 ⑩ DXの推進取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の効率化を図ること、また、DX推進により利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことも重要であると考えております。2024年9月に当社グループの「DX戦略」を更新し、「個々が輝くチームから成るプラットフォーマーとして、エンドユーザー、モビリティ事業者と『プレミア』なカーライフを共創する」というDXビジョンに基づき、経営陣を責任者とした専門組織による、各子会社・各事業を横断した取り組みを継続し、競争力の強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。なお、セグメント間の内部営業収益は含まない実績を表記しております。当連結会計年度より報告セグメントの変更を行っており、これにより前連結会計年度のセグメント情報を、実務上可能な範囲で当連結会計年度と同様の方法で計算し、修正再表示しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用及び所得環境の改善やインバウンド需要の増加により、緩やかな景気回復基調となりました。一方、米国の政権交代に伴う政策動向、不透明な国際情勢等を背景とした海外景気の下振れリスク、物価上昇や金融資本市場の変動等がもたらす影響については、十分に留意する必要があると考えております。このような経済環境下、当社グループの主要ターゲットである中古車市場につきましては、2024年4月から2025年3月までの普通乗用車及び小型乗用車、軽四輪乗用車を合算した国内の中古車登録台数は5,437,197台(前連結会計年度比0.3%増)と、僅かに前年を上回る結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ、一般社団法人全国軽自動車協会連合会) 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの実現を目指し、主要取引先である自動車販売店や自動車整備工場に対して、クレジット、故障保証に加え、「クルマ」に関する様々な工程においてお役立て頂けるオートモビリティサービスを複合的に提供することで取引接点を拡大し、業容・収益の成長を加速させるとともに、新たな成長モデルの実現に向けた様々な取り組みに挑戦しております。 a.財政状態当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ3,598百万円増加し、18,948百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3,324百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ3,613百万円増加し、18,923百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における状況は次のとおりであります。 ファイナンス事業は、自動車販売店の有料会員化(カープレミアクラブ会員化)による囲い込み活動が堅調に進捗し、既存加盟店の稼働率向上に加え、バックオフィスの人員増強に伴うサポート体制の改善を図った結果、クレジット取扱高は引き続き前年を上回る実績となりました。一方で当第3四半期連結会計期間に発生した基幹システムの障害に伴う債権回収の遅れにより一時的に延滞債権残高率が増加いたしましたが、人員増強及び連結子会社である中央債権回収株式会社との協業に伴う回収業務の継続的な強化が寄与し、営業収益は20,151百万円(前連結会計年度比13.1%増)、営業利益は4,570百万円(前連結会計年度比2.7%減)となりました。 故障保証事業は、大手OEM先が低調な推移であったものの自動車販売店の有料会員化(カープレミアクラブ会員化)による囲い込み活動が堅調に進捗し、故障保証取扱高についても引き続き前年を上回る実績となり、営業収益は6,986百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。また、故障が発生した修理車両を当社グループの整備ネットワークに入庫誘導し、グループ会社から調達した中古部品を修理に利用することで原価低減を図ったことにより、営業利益は1,122百万円(前連結会計年度比44.9%増)となりました オートモビリティサービス事業は、有料会員(カープレミアクラブ会員)の継続的な増加及び有料会員サービスの深化へ注力したことに加えて、各事業の安定的な成長が寄与し、営業収益は9,254百万円(前連結会計年度比19.6%増)、営業利益は1,174百万円(前連結会計年度比55.0%増)となりました。 また、海外での事業においては、既存投資先は堅調に推移するも新規投資先 Etomo Financing Corporation(2025年2月7日付でAND Financing Corporationから社名変更)の創業期の計画的な費用先行により、持分法による投資利益が22百万円(前連結会計年度比81.5%減)となりました。 営業費用は、事業拡大に係る各種費用の増加及びシステム障害への対応費用等が発生しましたが、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果、29,594百万円(前連結会計年度比16.7%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は36,409百万円(前連結会計年度比15.4%増)、営業利益は6,815百万円(前連結会計年度比10.0%増)、税引前利益は6,851百万円(前連結会計年度比9.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4,651百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。 c.主要な経営指標の状況当社グループの経営成績に影響を与える主要な経営指標として、ファイナンス事業におきましてはクレジット取扱高、クレジット債権残高、3ヵ月以上延滞債権残高率を、故障保証事業におきましては故障保証取扱高を、オートモビリティサービス事業におきましては自動車販売店の有料会員数、自動車整備工場の有料会員数を主要な経営指標として考えております。各経営指標の推移を常に把握し、各経営指標の数値を向上させるべく施策の立案及び実施をPDCAサイクルで回した結果として、当社グループの収益拡大、費用低減及び債権内容の向上に貢献していると考えております。それぞれの経営指標における収益との関連性、当該経営指標に対する当社グループの取り組み及び各経営指標の推移は以下のとおりです。 (ファイナンス事業)当社グループが営むファイナンス事業における収益は、主にオートクレジットを中心としたクレジット事業から構成されており、個別のクレジット契約に基づきお客様が支払う分割払手数料の総額を実効金利法で計上しております。個別のクレジット契約は、当社グループと加盟店契約を締結した中古車小売店等の加盟店及び2021年3月期より募集を開始した有料会員組織を通じてお客様からのクレジット申込を受け、審査等を経てお客様へ提供され、クレジット取扱高(注1)及びクレジット債権残高(注2)が増加します。従って、クレジット事業におきましては、クレジット加盟店網及び有料会員組織を拡大することで個別のクレジット契約を増加させ、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を積み上げることが、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供するオートクレジットの利用率を高めてまいります。当社グループは、全国主要都市に営業店やアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを設置し、中古車小売店を中心とした自動車販売業者等に対する新規加盟店契約先の開拓及び既存加盟店の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、長期クレジットの取扱いやシステム利用による営業ルートの効率化、契約書ペーパーレス化の促進などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別のクレジット契約も継続的に増加しており、その結果、クレジット取扱高及びクレジット債権残高につきましては下表のとおり推移しております。一方、収益を拡大するためには、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を増加させるのみならず、クレジット債権全体の質を維持管理する必要がございます。債権の質を管理する主要な指標として、延滞債権残高率(注3)を設定し、数値が悪化することのないよう延滞債権の回収業務に注力することで、デフォルト債権の発生を抑制し、収益の拡大を図っております。2025年3月期の延滞債権残高率は、基幹システムの障害に伴う債権回収の遅れにより、一時的に増加しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期クレジット取扱高百万円202,302243,799303,793354,319内_オートクレジット取扱高 (注4)百万円187,982224,579271,447319,547内_ショッピングクレジット取扱高百万円8,8239,85918,81920,155クレジット債権残高百万円422,289507,830632,632778,617内_オートクレジット債権残高 (注4)百万円383,895456,200557,569681,125内_ショッピングクレジット債権残高百万円27,67533,82748,20462,008延滞債権残高率 (注5)%0.780.811.001.83(注)1.クレジット取扱高とは、その期間で新たに締結したクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の取扱高も含めた値です。2.クレジット債権残高とは、開業から期末までの累計取扱高のうち、当該時点において返済されていない又は保証期間が経過していないクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の債権残高も含めた値です。3.延滞債権残高率とは、当該期末時点のクレジット債権残高に対し、延滞月数が3ヵ月を超える債権及び特別債権(お客様が弁護士等に債務整理手続き等を委任している債権)の合計額が占める割合をいいます。4.オートクレジット取扱高及びオートクレジット債権残高にはリース保証契約金額を含めておりません。5.2024年3月期の延滞債権残高率は集計方法の変更により、遡及修正をしております。6.本表はクレジット事業を取り扱うプレミア株式会社における実績を記載しております。 (故障保証事業)当社グループが営む故障保証事業における収益は、お客様が支払う故障保証代金を保証契約期間にわたって按分し、最終的に当社の収益となる故障保証収益相当部分を収益に計上しております。個別の故障保証契約は、当社グループと故障保証販売に係る業務提携契約を締結した中古車小売店等の提携先及び2021年3月期より募集を開始した有料会員組織を通じてお客様へ提供され、故障保証取扱高(注1)が増加します。従って、故障保証事業におきましては、故障保証提携先網及び有料会員組織を拡大することで個別の故障保証契約を増加させ、故障保証取扱高を積み上げることで、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供する故障保証の利用率を高めてまいります。当社グループは全国主要都市に営業店を設置し、オートクレジット加盟店と同様、中古車小売店を中心とした自動車販売業者に対し新規提携先の開拓及び既存提携先の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、自社商品及び有料会員向け商品の販売促進や提携商品に特化した営業人員の配置、バックオフィスの組織細分化によるマネジメント体制・効率性の強化などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別の故障保証契約も継続的に増加しており、その結果、故障保証取扱高につきましては下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期故障保証取扱高百万円5,1475,7616,8917,530(注)1.故障保証取扱高とは、各連結会計年度等のある一定期間において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。2.本表は故障保証事業を取り扱うプレミアワランティサービス株式会社における実績を記載しております。3.2024年3月期の故障保証取扱高は集計方法の変更に伴い、一部遡及修正をしております。 (オートモビリティサービス事業)当社グループが営むオートモビリティサービス事業における収益は、主に自動車販売店及び自動車整備工場などのモビリティ事業者へ提供する各種サービスの取引額を収益として計上しております。具体的なサービス内容は、自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員組織(注)を通じた会費収入、ファイナンス事業で発生する引揚車両の販売、自動車整備工場向け業務ソフトウェアの販売、部品販売、サブスク(リース)サービスの提供などがあります。有料会員組織を拡大することで、当社が展開する各種サービスの利用率が上がり、収益の拡大につながってまいります。当社グループは、自動車販売店及び自動車整備工場専門の営業部門を設置し、有料会員及び整備工場ネットワークの開拓を行っております。また、有料会員サービスの開発や新規事業の拡充等の各種施策により、会員数は継続的に増加しており、その結果、有料会員数及びネットワーク数は下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期自動車販売店 有料会員数社1,5252,5812,6603,468自動車整備工場 有料会員数店舗251370710858(注)自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員数とは、当社グループと加盟契約を締結した自動車販売店・自動車整備工場単位をいいます。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動による支出7,761百万円(前連結会計年度は2,489百万円の収入)、投資活動による支出2,456百万円(前連結会計年度は3,093百万円の支出)及び財務活動による収入6,220百万円(前連結会計年度は6,892百万円の収入)でした。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,992百万円減少し、17,147百万円となりました。 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)2,489△7,761△10,250投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△3,093△2,456+637財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)6,8926,220△672 (営業活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における営業活動の結果、使用した資金は7,761百万円となりました。収入の主な内訳は、金融保証契約の増加額35,516百万円、税引前利益6,851百万円、その他の金融負債の増加額6,282百万円であり、支出の主な内訳は、その他の資産の増加額40,625百万円、金融債権の増加額18,297百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は2,456百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出965百万円、持分法投資の取得による支出802百万円、有形固定資産の取得による支出442百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は6,220百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入金の借入による収入19,867百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出11,530百万円、短期借入金の返済による支出2,500百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績(事業サービス別営業収益)当連結会計年度における営業収益実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業17,81020,151+13.1故障保証事業5,9906,986+16.6オートモビリティサービス事業7,7359,254+19.6その他1117+62.1合計31,54636,409+15.4(注)1.セグメント間収益を除く外部収益を表記しております。2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。4.前連結会計年度のセグメント情報は、実務上可能な範囲で当連結会計年度と同様の方法で計算し、修正再表 示しております。 (事業サービス別取扱高)当連結会計年度における取扱高実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業303,793354,319+16.6故障保証事業6,8917,530+9.3(注)1.ファイナンス事業の取扱高とは、ある一定期間(2025年3月期であれば2024年4月1日から2025年3月31日までの期間)において、新たに締結したクレジット契約金額の総額及びリース保証契約金額の総額をいいます。2.故障保証事業の取扱高とは、ある一定期間(2025年3月期であれば2024年4月1日から2025年3月31日までの期間)において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。3.前連結会計年度の故障保証取扱高は集計方法の変更に伴い、一部遡及修正をしております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと異なる可能性があります。当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。a. のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の評価b. 償却原価で測定する金融資産の減損c. 保険資産の計上d. 持分法投資会社の評価e. 繰延税金資産の回収可能性f. 収益の認識 不安定な世界情勢の変動による資源価格の高騰に伴う景気後退、金融資本市場の変動がもたらす影響への懸念など、依然として不透明な状況が続いておりますが、主力事業における営業活動も継続できていることなどから、当社グループの国内事業における業績影響は僅少であり、a.及びe.について、のれんや無形資産の減損損失や繰延税金資産の取り崩しの可能性は限定的と考えております。またb.及びc.についても、ファイナンス事業における債権内容の悪化等の影響も同じく僅少であり、従って、クレジット債権に関する保険契約方針についても変更ございません。d.について、持分法適用関連会社であるEASTの業績が堅調に推移し、当連結会計年度において持分法による投資利益は22百万円となっております。なお、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについて、翌連結会計年度における資産や負債の帳簿価額に重要な影響を生じさせるようなリスクを伴う会計上の見積り及び仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な見積り及び判断の利用」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析当連結会計年度末における資産、負債、資本の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)増減資産合計(百万円)125,274184,988+59,714負債合計(百万円)109,923166,039+56,116資本合計(百万円)15,35118,948+3,598親会社の所有者に帰属する持分合計(百万円)15,31018,923+3,613 (資産の部)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ59,714百万円増加し、184,988百万円となりました。これは主に、保険資産が35,238百万円、金融債権が18,300百万円増加したこと等によるものです。 (負債の部)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ56,116百万円増加し、166,039百万円となりました。これは主に、金融保証契約が35,519百万円、借入金が8,855百万円、その他の金融負債8,623百万円増加したこと等によるものです。 (資本の部)当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ3,598百万円増加し、18,948百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3,324百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ3,613百万円増加し、18,923百万円となりました。 b.経営成績の分析当連結会計年度末における営業収益、費用合計、親会社の所有者に帰属する当期利益の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)増減営業収益(百万円)31,54636,409+4,863費用合計(百万円)25,35129,594+4,243親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)4,6084,651+44 (営業収益)当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度に比べ4,863百万円増加し、36,409百万円となりました。なお、事業サービス別の営業収益につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (費用合計)当連結会計年度における費用合計は、前連結会計年度に比べ4,243百万円増加し、29,594百万円となりました。主な増加要因は、事業拡大に係る各種費用の増加及びシステム障害への対応費用等の発生によるものです。 (親会社の所有者に帰属する当期利益)当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ44百万円増加し、4,651百万円となりました。主な増加要因は、事業拡大に伴う営業収益の増加に加え、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策によるものです。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループにおける資金需要は、大きく分けて運転資金需要とクレジット事業の立替資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは営業費用等の支払いであります。また、立替資金需要につきましては、クレジット事業におけるお客様が商品等を購入された際の代金を加盟店に立て替えることにより発生するものであります。当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、立替資金につきましては、内部資金より充当し、一定程度の債権が積み上がった時点で流動化を実施しております。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。 e.経営者の問題認識と今後の方針について今後、世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響など、不透明な状況が続くことが予想されますが、このような経済環境の中で当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。課題への対応にあたって、経営者として常に外部環境の変化に関する情報を入手及び分析を実施し、現在及び将来における事業環境を把握しながら、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は「底堅く」推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、マーケットにおける当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、オートクレジット以外の複数サービスを提供することが可能です。こうした複数サービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古自動車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されます。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は160万台(2010年4月~2024年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、FAINES(注)の閲覧等を通じて、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。(注)FAINESとは、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会が整備事業者に対して提供する、整備マニュアルや故障整備事例等の情報データベースをいいます。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業にて発生した修理車両をこの整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理コストを削減しています。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。このことから、整備工場ネットワーク及び有料会員組織は順調に拡大しております。また、これらが拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸及びソフトウェアの販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、その内、相見積りを経て購入した引揚車両について、当社グループの有料会員組織に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.ソフトウェア販売当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売を行っております。ソフトウェアの内容は競合他社と遜色ないものではありますが、より安い価格で提供することで、販売の拡大を目指しております。 エ.サブスクリプション(リース)当社グループは、ご希望の車種、所有期間、アフターケアを選択できるオートリースの提供を行っております。多様化する自動車の所有形態に合わせ、当社サービスラインナップを拡充することで、より多くの人が当社サービスを提供できる環境を構築しております。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業で培った自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを組織化した会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、自動車の仕入れや経営のサポートサービス等、当社グループが提供する様々な事業の会員限定サービスを提供しております。独立系であることにより、複数のサービスが提供できる当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるような100年に一度の大変革期を迎えており、この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのネットワークづくりを進めていくことが、中長期的に重要になると考えております。そのため、2023年5月2日に発表した2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画では、当社グループは「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」へと変化していくことを基本方針に掲げ、主力事業であるファイナンス分野、故障保証分野、オートモビリティサービス分野を引き続き拡充していくことに加え、カープレミア事業モデルを確立し、複合的に加盟店や個人の皆様と接点を持ち、日本で唯一のファイナンス事業を含んだ中古車領域経済圏の構築を目指しております。 なお、新中期経営計画「ONE&ONLY 2026」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2024年3月期(計画値)2024年3月期(実績)2026年3月期(最終年度計画値)営業収益305億円315億円440億円税引前利益60億円62億円102億円親会社の所有者に帰属する当期利益42億円46億円70億円 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① カープレミア事業モデルの確立「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」を目指し、ファイナンス事業、故障保証事業、オートモビリティサービス事業の3つの領域でのNo.1を達成するため、カープレミアクラブ(モビリティ事業者向け会員組織)を中心とした中古車領域経済圏の構築が重要であると考えております。引き続き、カープレミアクラブの拡大、カープレミアブランドの認知拡大による集客力の強化、サービスのオンライン化の推進等により、会員に特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図ることで、より強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げてまいります。 ② ファイナンス事業の深化ファイナンス事業の主要サービスであるオートクレジットにおきましては、取扱高を伸長し、業界内におけるシェア向上を図ることでその基盤を更に強固にしてまいります。そのためには、カープレミアクラブの拡大による営業施策の仕組み化や営業エリアの更なる開拓、加盟店の稼働率の向上が重要と考えております。また、債権回収業務におきましても、当社のサービサー子会社のバックヤード体制の強化や当社の車両卸販売との連携を強め、グループ全社が協力して効率化を図ります。さらに、 国内で培ったノウハウを活用し、東南アジアを中心とした海外展開にも注力してまいります。既に進出しているタイ王国では、現地でファイナンス事業を営むEastern Commercial Leasing p.l.c.の業務支援を行っており、海外展開における布石としてまいります。 ③ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、その市場自体の拡大が今後の事業伸長において重要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、自社商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ④ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、新たな収益の柱の構築及び安定した収益化の継続が重要であると考えております。そのため、既に収益化しているサービスの取引量の伸長に加え、既存事業とシナジー効果のある新しい事業領域への参入に取り組んでおります。展開するサービスラインナップを拡充することで自動車販売店・自動車整備工場等のモビリティ事業者への訴求力を高め、ファイナンス事業や故障保証事業、カープレミアクラブとのクロスセルの促進に努めてまいります。 ⑤ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「VALUE」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループシナジーを創出するために、優れた事業戦略の構築及び各子会社の経営陣との情報共有、グループ企業全体のコンプライアンス強化や適切なリスク管理が重要であると考えております。また、ファイナンスをはじめとした各事業に統括会社を設置し、グループ企業の事業進捗の把握や計数の管理を徹底してまいります。 ⑦ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理・その他競争力強化に向けた取り組み・イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑧ 中期経営計画における重点課題に向けた取り組み2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画(2023年5月に発表)において、設定した重点課題に取り組み、定量目標を達成していくことで、当社グループにおける事業基盤をより盤石なものにしていくとともに、事業領域を拡大できる企業体力を養成し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。 ⑨ DXの推進取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の効率化を図ることが重要であると考えております。また、DXの推進により、利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことも重要であると考えております。2021年5月に策定した「DX戦略」のとおり、DX推進のため、経営陣を責任者とした専門組織による、事業を横断した取り組みを継続し、競争力強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は「底堅く」推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、マーケットにおける当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、オートクレジット以外の複数サービスを提供することが可能です。こうした複数サービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古自動車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されます。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は160万台(2010年4月~2024年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、FAINES(注)の閲覧等を通じて、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。(注)FAINESとは、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会が整備事業者に対して提供する、整備マニュアルや故障整備事例等の情報データベースをいいます。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業にて発生した修理車両をこの整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理コストを削減しています。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。このことから、整備工場ネットワーク及び有料会員組織は順調に拡大しております。また、これらが拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸及びソフトウェアの販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、その内、相見積りを経て購入した引揚車両について、当社グループの有料会員組織に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.ソフトウェア販売当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売を行っております。ソフトウェアの内容は競合他社と遜色ないものではありますが、より安い価格で提供することで、販売の拡大を目指しております。 エ.サブスクリプション(リース)当社グループは、ご希望の車種、所有期間、アフターケアを選択できるオートリースの提供を行っております。多様化する自動車の所有形態に合わせ、当社サービスラインナップを拡充することで、より多くの人が当社サービスを提供できる環境を構築しております。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業で培った自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを組織化した会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、自動車の仕入れや経営のサポートサービス等、当社グループが提供する様々な事業の会員限定サービスを提供しております。独立系であることにより、複数のサービスが提供できる当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるような100年に一度の大変革期を迎えており、この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのネットワークづくりを進めていくことが、中長期的に重要になると考えております。そのため、2023年5月2日に発表した2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画では、当社グループは「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」へと変化していくことを基本方針に掲げ、主力事業であるファイナンス分野、故障保証分野、オートモビリティサービス分野を引き続き拡充していくことに加え、カープレミア事業モデルを確立し、複合的に加盟店や個人の皆様と接点を持ち、日本で唯一のファイナンス事業を含んだ中古車領域経済圏の構築を目指しております。 なお、新中期経営計画「ONE&ONLY 2026」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2024年3月期(計画値)2024年3月期(実績)2026年3月期(最終年度計画値)営業収益305億円315億円440億円税引前利益60億円62億円102億円親会社の所有者に帰属する当期利益42億円46億円70億円 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① カープレミア事業モデルの確立「ONE&ONLYのオートモビリティ企業」を目指し、ファイナンス事業、故障保証事業、オートモビリティサービス事業の3つの領域でのNo.1を達成するため、カープレミアクラブ(モビリティ事業者向け会員組織)を中心とした中古車領域経済圏の構築が重要であると考えております。引き続き、カープレミアクラブの拡大、カープレミアブランドの認知拡大による集客力の強化、サービスのオンライン化の推進等により、会員に特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々の満足度向上を図ることで、より強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げてまいります。 ② ファイナンス事業の深化ファイナンス事業の主要サービスであるオートクレジットにおきましては、取扱高を伸長し、業界内におけるシェア向上を図ることでその基盤を更に強固にしてまいります。そのためには、カープレミアクラブの拡大による営業施策の仕組み化や営業エリアの更なる開拓、加盟店の稼働率の向上が重要と考えております。また、債権回収業務におきましても、当社のサービサー子会社のバックヤード体制の強化や当社の車両卸販売との連携を強め、グループ全社が協力して効率化を図ります。さらに、 国内で培ったノウハウを活用し、東南アジアを中心とした海外展開にも注力してまいります。既に進出しているタイ王国では、現地でファイナンス事業を営むEastern Commercial Leasing p.l.c.の業務支援を行っており、海外展開における布石としてまいります。 ③ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、その市場自体の拡大が今後の事業伸長において重要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、自社商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ④ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、新たな収益の柱の構築及び安定した収益化の継続が重要であると考えております。そのため、既に収益化しているサービスの取引量の伸長に加え、既存事業とシナジー効果のある新しい事業領域への参入に取り組んでおります。展開するサービスラインナップを拡充することで自動車販売店・自動車整備工場等のモビリティ事業者への訴求力を高め、ファイナンス事業や故障保証事業、カープレミアクラブとのクロスセルの促進に努めてまいります。 ⑤ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「VALUE」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループシナジーを創出するために、優れた事業戦略の構築及び各子会社の経営陣との情報共有、グループ企業全体のコンプライアンス強化や適切なリスク管理が重要であると考えております。また、ファイナンスをはじめとした各事業に統括会社を設置し、グループ企業の事業進捗の把握や計数の管理を徹底してまいります。 ⑦ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理・その他競争力強化に向けた取り組み・イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑧ 中期経営計画における重点課題に向けた取り組み2026年3月期までの3ヵ年の中期経営計画(2023年5月に発表)において、設定した重点課題に取り組み、定量目標を達成していくことで、当社グループにおける事業基盤をより盤石なものにしていくとともに、事業領域を拡大できる企業体力を養成し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。 ⑨ DXの推進取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の効率化を図ることが重要であると考えております。また、DXの推進により、利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことも重要であると考えております。2021年5月に策定した「DX戦略」のとおり、DX推進のため、経営陣を責任者とした専門組織による、事業を横断した取り組みを継続し、競争力強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。なお、セグメント間の内部営業収益は含まない実績を表記しております。また、当社グループは、前連結会計年度まで、「ファイナンス事業」、「故障保証事業」、「オートモビリティサービス事業」及び「カープレミア事業」の4つを報告セグメントとしておりました。事業運営をより効果的にする観点から、2023年4月1日付にて実施した当社グループ企業のビジネスユニットの見直しに伴い、当連結会計年度より「カープレミア事業」を「オートモビリティサービス事業」に統合し、「ファイナンス事業」、「故障保証事業」及び「オートモビリティサービス事業」の3つの報告セグメントといたします。前連結会計年度のセグメント情報は、実務上可能な範囲で当連結会計年度と同様の方法で計算し、修正再表示しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により、サービスを中心とした個人消費の増加やインバウンド需要が高まり、社会経済活動の正常化をみせました。一方、金利の上昇や円安水準の継続、さらに不安定な世界情勢の変動に伴うエネルギー供給不足によるインフレ傾向も持続し、依然として先行きが不透明な状況が続いております。このような経済環境下、当社グループの主要ターゲットである中古車市場につきましては、2023年4月から2024年3月までの普通乗用車及び小型乗用車、軽四輪乗用車を合算した国内の中古車登録台数は5,420,429台(前連結会計年度比3.1%増)と、前年を上回る結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ、一般社団法人全国軽自動車協会連合会) 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの実現を目指し、主要取引先である自動車販売店や自動車整備工場に対して、クレジット、故障保証に加え、「クルマ」に関する様々な工程においてお役立て頂けるオートモビリティサービスを複合的に提供することで取引接点を拡大し、業容・収益の成長を加速させるとともに、新たな成長モデルの実現に向けた様々な取り組みに挑戦しております。 a.財政状態当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,998百万円増加し、15,351百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3,674百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ1,989百万円増加し、15,310百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における状況は次のとおりであります。なお、セグメント別の営業収益については、セグメント間収益を除く外部収益を表記しております。当連結会計年度より報告セグメントの変更を行っており、これにより前連結会計年度のセグメント情報を、実務上可能な範囲で当連結会計年度と同様の方法で計算し、セグメント情報を修正再表示しております。 ファイナンス事業は、中古車流通台数の回復傾向や中古車価格高騰の沈静化により、新車生産台数の回復に並び、中古車市場も好転の兆しがみられました。このような環境下、当社グループは、競争優位性を堅持しながら、自動車販売店の有料会員化による囲い込み活動を行なった結果、クレジット取扱高は前年及び前々年を上回る実績となりました。また、人員増強及びDX推進に伴うシステムツールの導入による延滞債権回収の効率化や連結子会社である中央債権回収株式会社との協業に伴う回収業務の継続的な強化が寄与し、営業収益は17,810百万円(前連結会計年度比18.6%増)、営業利益は4,699百万円(前連結会計年度比40.2%増)となりました。 故障保証事業は、ファイナンス事業と同様に中古車市場の回復傾向が見られるなか、自社商品及び提携商品の販売促進並びに新商品の獲得に注力した結果、故障保証取扱高についても前年及び前々年を上回る実績となり、営業収益は7,851百万円(前連結会計年度比18.5%増)となりました。また、故障が発生した修理車両を当社グループの整備ネットワークに入庫誘導し、グループ会社から調達した中古部品を修理に利用することで原価低減を図ったことにより、営業利益は858百万円(前連結会計年度比67.8%増)となりました。 オートモビリティサービス事業は、有料会員サービスの開発及び新規事業の拡充へ注力したことや、有料会員組織の拡大やクレジット加盟店への営業強化に伴いソフトウェア販売や車両卸販売が伸長した結果、営業収益は5,874百万円(前連結会計年度比54.0%増)、営業利益は673百万円(前連結会計年度比77.8%増)となりました。 また、海外での事業においては、前期にタイ王国におけるEastern Commercial Leasing p.l.c.への投資の減損損失の戻入益を計上した影響で、持分法による投資利益が119百万円(前連結会計年度比89.0%減)となりました。 営業費用は、事業拡大に係る各種費用が増加しましたが、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果、25,351百万円(前連結会計年度比19.5%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は31,546百万円(前連結会計年度比23.9%増)、営業利益は6,195百万円(前連結会計年度比45.9%増)、税引前利益は6,241百万円(前連結会計年度比16.8%増)、親会社の所有者に帰属 する当期利益は4,608百万円(前連結会計年度比15.4%増)となりました。 c.主要な経営指標の状況当社グループの経営成績に影響を与える主要な経営指標として、ファイナンス事業におきましてはクレジット取扱高、クレジット債権残高、3ヵ月以上延滞債権残高率を、故障保証事業におきましては故障保証取扱高を、オートモビリティサービス事業におきましては自動車販売店の有料会員数、自動車整備工場の有料会員数、自動車整備工場ネットワーク社数を主要な経営指標として考えております。各経営指標の推移を常に把握し、各経営指標の数値を向上させるべく施策の立案及び実施をPDCAサイクルで回した結果として、当社グループの収益拡大、費用低減及び債権内容の向上に貢献していると考えております。それぞれの経営指標における収益との関連性、当該経営指標に対する当社グループの取り組み及び各経営指標の推移は以下のとおりです。 (ファイナンス事業)当社グループが営むファイナンス事業における収益は、主にオートクレジットを中心としたクレジット事業から構成されており、個別のクレジット契約に基づきお客様が支払う分割払手数料の総額を実効金利法で計上しております。個別のクレジット契約は、当社グループと加盟店契約を締結した中古車小売店等の加盟店及び2021年3月期より募集を開始した有料会員制組織を通じてお客様からのクレジット申込を受け、審査等を経てお客様へ提供され、クレジット取扱高(注1)及びクレジット債権残高(注2)が増加します。従って、クレジット事業におきましては、クレジット加盟店網及び有料会員制組織を拡大することで個別のクレジット契約を増加させ、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を積み上げることが、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員制組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供するオートクレジットの利用率を高めてまいります。当社グループは、全国主要都市に営業店やアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを設置し、中古車小売店を中心とした自動車販売業者等に対する新規加盟店契約先の開拓及び既存加盟店の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、長期クレジットの取扱いやシステム利用による営業ルートの効率化、契約書ペーパーレス化の促進などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別のクレジット契約も継続的に増加しており、その結果、クレジット取扱高及びクレジット債権残高につきましては下表のとおり推移しております。一方、収益を拡大するためには、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を増加させるのみならず、クレジット債権全体の質を維持管理する必要がございます。債権の質を管理する主要な指標として、延滞債権残高率(注3)を設定し、数値が悪化することのないよう延滞債権の回収業務に注力することで、デフォルト債権の発生を抑制し、収益の拡大を図っております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期クレジット取扱高百万円202,302243,799303,793 内_オートクレジット取扱高 (注4)百万円187,982224,579271,447 内_ショッピングクレジット取扱高百万円8,8239,85918,819クレジット債権残高百万円422,289507,830632,632 内_オートクレジット債権残高 (注4)百万円383,895456,200557,569 内_ショッピングクレジット債権残高百万円27,67533,82748,204延滞債権残高率%0.780.810.99(注)1.クレジット取扱高とは、その期間で新たに締結したクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の取扱高も含めた値です。2.クレジット債権残高とは、開業から期末までの累計取扱高のうち、当該時点において返済されていない又は保証期間が経過していないクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の債権残高も含めた値です。3.延滞債権残高率とは、当該期末時点のクレジット債権残高に対し、延滞月数が3ヵ月を超える債権及び特別債権(お客様が弁護士等に債務整理手続き等を委任している債権)の合計額が占める割合をいいます。4.オートクレジット取扱高及びオートクレジット債権残高にはリース保証契約金額を含めておりません。5.本表はクレジット事業を取り扱うプレミア株式会社における実績を記載しております。 (故障保証事業)当社グループが営む故障保証事業における収益は、お客様が支払う故障保証代金を保証契約期間にわたって按分し、最終的に当社の収益となる故障保証収益相当部分を収益に計上しております。個別の故障保証契約は、当社グループと故障保証販売に係る業務提携契約を締結した中古車小売店等の提携先及び2021年3月期より募集を開始した有料会員制組織を通じてお客様へ提供され、故障保証取扱高(注1)が増加します。従って、故障保証事業におきましては、故障保証提携先網及び有料会員制組織を拡大することで個別の故障保証契約を増加させ、故障保証取扱高を積み上げることで、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員制組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供する故障保証の利用率を高めてまいります。当社グループは全国主要都市に営業店を設置し、オートクレジット加盟店と同様、中古車小売店を中心とした自動車販売業者に対し新規提携先の開拓及び既存提携先の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、自社商品及び有料会員向け商品の販売促進や提携商品に特化した営業人員の配置、バックオフィスの組織細分化によるマネジメント体制・効率性の強化などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別の故障保証契約も継続的に増加しており、その結果、故障保証取扱高につきましては下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期故障保証取扱高百万円5,1475,7616,883(注)1.故障保証取扱高とは、各連結会計年度等のある一定期間において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。2.本表は故障保証事業を取り扱うプレミアワランティサービス株式会社における実績を記載しております。 (オートモビリティサービス事業)当社グループが営むオートモビリティサービス事業における収益は、主に自動車販売店及び自動車整備工場などのモビリティ事業者へ提供する各種サービスの取引額を収益として計上しております。具体的なサービス内容は、自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員制組織(注)を通じた会費収入、ファイナンス事業で発生する引揚車両の販売、自動車整備工場向け業務ソフトウェアの販売などがあります。有料会員制組織を拡大することで、当社が展開する各種サービスの利用率が上がり、収益の拡大につながってまいります。当社グループは、自動車販売店及び自動車整備工場専門の営業部門を設置し、有料会員及び整備工場ネットワークの開拓を行っております。また、有料会員サービスの開発や新規事業の拡充等の各種施策により、会員数は継続的に増加しており、その結果、有料会員数及びネットワーク数は下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期自動車販売店 有料会員数社1,5252,5812,660自動車整備工場 有料会員数店舗251370710自動車整備工場 ネットワーク数店舗3,5144,2794,726(注)自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員数とは、当社グループと加盟契約を締結した自動車販売店・自動車整備工場単位をいいます。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動による収入2,489百万円(前連結会計年度は449百万円の支出)、投資活動による支出3,093百万円(前連結会計年度は2,320百万円の支出)及び財務活動による収入6,892百万円(前連結会計年度は6,181百万円の収入)でした。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,292百万円増加し、21,139百万円となりました。 前連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△4492,489+2,938投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△2,320△3,093△773財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)6,1816,892+711 (営業活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は2,489百万円となりました。収入の主な内訳は、金融保証契約の増加額8,908百万円、税引前利益6,241百万円であり、支出の主な内訳は、金融債権の増加額11,136百万円、その他の資産の増加額3,699百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は3,093百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出1,748百万円、差入保証金の差入による支出462百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は6,892百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入金の借入による収入21,004百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出9,384百万円、自己株式の取得による支出2,062百万円、短期借入金の返済による支出1,000百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績(事業サービス別営業収益)当連結会計年度における営業収益実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。 事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業15,02017,810+18.6故障保証事業6,6247,851+18.5オートモビリティサービス事業3,8155,874+54.0その他611+66.2合計25,46531,546+23.9(注)1.セグメント間収益を除く外部収益を表記しております。2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。4.前連結会計年度のセグメント情報は、実務上可能な範囲で当連結会計年度と同様の方法で計算し、修正再表 示しております。 (事業サービス別取扱高)当連結会計年度における取扱高実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。 事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業243,799303,793+24.6故障保証事業5,7616,883+19.5(注)1.ファイナンス事業の取扱高とは、ある一定期間(2024年3月期であれば2023年4月1日から2024年3月31日までの期間)において、新たに締結したクレジット契約金額の総額及びリース保証契約金額の総額をいいます。2.故障保証事業の取扱高とは、ある一定期間(2024年3月期であれば2023年4月1日から2024年3月31日までの期間)において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと異なる可能性があります。当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。a. のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の評価b. 償却原価で測定する金融資産の減損c. 保険資産の計上d. 持分法投資会社の評価e. 繰延税金資産の回収可能性f. 収益の認識 不安定な世界情勢の変動に伴う資源価格の高騰や各国の金融引き締めに伴う景気後退などの懸念が広がっており、依然として不透明な状況が続いておりますが、主力事業における営業活動も継続できていることなどから、当社グループの国内事業における業績影響は僅少であり、a.及びe.について、のれんや無形資産の減損損失や繰延税金資産の取り崩しの可能性は限定的と考えております。またb.及びc.についても、ファイナンス事業における債権内容の悪化等の影響も同じく僅少であり、従って、クレジット債権に関する保険契約方針についても変更ございません。d.について、持分法適用関連会社であるECLの業績が堅調に推移し、当連結会計年度において持分法による投資利益は119百万円となっております。なお、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについて、翌連結会計年度における資産や負債の帳簿価額に重要な影響を生じさせるようなリスクを伴う会計上の見積り及び仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な見積り及び判断の利用」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析当連結会計年度末における資産、負債、資本の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2023年3月31日)当連結会計年度(2024年3月31日)増減資産合計(百万円)101,431125,274+23,843負債合計(百万円)88,078109,923+21,845資本合計(百万円)13,35315,351+1,998親会社の所有者に帰属する持分合計(百万円)13,32215,310+1,989 (資産の部)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ23,843百万円増加し、125,274百万円となりました。これは主に、金融債権が11,416百万円、現金及び現金同等物が6,293百万円増加したこと等によるものです。 (負債の部)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ21,845百万円増加し、109,923百万円となりました。これは主に、借入金が10,651百万円、金融保証契約が8,908百万円増加したこと等によるものです。 (資本の部)当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ1,998百万円増加し、15,351百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3,674百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ1,989百万円増加し、15,310百万円となりました。 b.経営成績の分析当連結会計年度末における営業収益、費用合計、親会社の所有者に帰属する当期利益の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)当連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)増減営業収益(百万円)25,46531,546+6,081費用合計(百万円)21,22025,351+4,131親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)3,9944,608+614 (営業収益)当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度に比べ6,081百万円増加し、31,546百万円となりました。なお、事業サービス別の営業収益につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (費用合計)当連結会計年度における費用合計は、前連結会計年度に比べ4,131百万円増加し、25,351百万円となりました。主な増加要因は、認知度向上を目的としたマスマーケティングの実施やDX推進による投資、オートモビリティサービス事業の拡大によるものです。 (親会社の所有者に帰属する当期利益)当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ614百万円増加し、4,608百万円となりました。主な増加要因は、事業拡大に伴う営業収益の増加に加え、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策によるものです。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループにおける資金需要は、大きく分けて運転資金需要とクレジット事業の立替資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは営業費用等の支払いであります。また、立替資金需要につきましては、クレジット事業におけるお客様が商品等を購入された際の代金を加盟店に立て替えることにより発生するものであります。当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、立替資金につきましては、内部資金より充当し、一定程度の債権が積み上がった時点で流動化を実施しております。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 e.経営者の問題認識と今後の方針について今後、世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響など、不透明な状況が続くことが予想されますが、このような経済環境の中で当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。課題への対応にあたって、経営者として常に外部環境の変化に関する情報を入手及び分析を実施し、現在及び将来における事業環境を把握しながら、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財の育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況 当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は「底堅く」推移するものと考えております。 特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、マーケットにおける当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて 当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、オートクレジット以外の複数サービスを提供することが可能です。 こうした複数サービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.ファイナンス事業における強みについて 当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者(以下「営業担当者」という。)は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。 競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。 一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古自動車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。 新型コロナウイルス感染症の影響は依然として継続していましたが、ワクチン接種の推進及び感染防止対策を講じながら営業活動を再開させ、Withコロナ体制の事業活動を進めております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の一部をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの回数に留意し、電話でのフォローを行うなど、きめ細やかな対応を継続しております。 このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 また、同じく主要商品である「故障保証」につきましては、競合他社によっては、故障保証専属の営業担当者を配置し、自動車小売店に対して故障保証商品の営業活動を行っております。一方で、当社グループは、オート専業の営業担当者がオート取引先に対し「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売しており、競合他社と比較して営業コストを抑えられることから、結果として故障保証の収益性を高めることが可能であると考えております。 c.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携 当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり、紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。 カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されます。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有 故障保証は、お客様から金員を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は120万台(2010年4月~2022年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力 当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する社員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、FAINES(注)の閲覧等を通じて、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、合わせて、リサイクル・リビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進、直営の整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。(注)FAINESとは、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会が整備事業者に対して提供する、整備マニュアルや故障整備事例等の情報データベースをいいます。 d.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築 当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業にて発生した修理車両をこの整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理コストを削減しています。また、整備工場は当社グループのネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。このことから、整備工場ネットワーク及び有料会員組織は順調に拡大しております。また、これらが拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸及びソフトウェアの販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用 当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、その引揚車両を当社グループの有料会員組織に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.ソフトウェア販売 当社グループは、整備工場向けの業務ソフトウェアの販売を行っております。ソフトウェアの内容は競合他社と遜色ないものではありますが、より安い価格で提供することで、販売の拡大を目指しております。 ③主要サービスの内容a.ファイナンス事業について 当社グループが提供するクレジットは、お客様が商品やサービスを購入しようとするごとに、クレジット会社へ申込みを行い、審査を受けるクレジットであり、割賦販売法第二条第4項に定められる「個別信用購入あっせん」のクレジットに分類され、クレジットカード(割賦販売法第二条第3項第1号に定められる「包括信用購入あっせん」)のように、発行にあたりお客様がクレジット会社へ申込みを行い、審査を受け、発行された後は設定された限度額や有効期限内であれば改めて審査を受けることなく商品やサービスを購入できるクレジットとは異なります。 主要な商品は、自動車の購入に伴うクレジット(オートクレジット)ですが、太陽光発電システム等の購入に伴うクレジット(エコロジークレジット)等も取り扱っております。 (ファイナンス事業における取引の流れ) 当社グループが提供する「個別方式」のクレジットには、「立替払方式」及びその派生形である「提携ローン方式」の二つがございます。当社グループでは、当連結会計年度末におけるクレジット債権残高(注)全体に対し「提携ローン方式」が取扱いの中心となっておりますが、ここでは「立替払方式」、「提携ローン方式」の順で記載させていただきます。(注)クレジット債権残高とは、開業から各連結会計年度末等のある時点までの累計取扱高(クレジット元本及び分割払手数料の合計)のうち、当該時点において、お客様から返済されていない金額の総額をいいます。 ⅰ)立替払方式 立替払方式とは、加盟店が行うお客様への商品販売等を条件として、当社グループがその代金の全部又は一部に相当する金額を加盟店へ立替払いし、お客様から分割返済を受ける方式をいいます。 なお、立替払方式においては、お客様が支払う分割払手数料の全額から、加盟店に対する販売促進費を控除した金額が営業収益に計上されております。一方、金融機関に支払う調達コストは、通常の運転資金の調達コストと同様に、営業費用に計上されております。つまり、金融機関に支払う調達コストは、営業費用として営業収益から控除され税引前利益が算出されます。従って、営業収益から営業費用を控除した金額で、提携ローン方式と立替払方式との間に差異はありません。また、保険会社へ支払う保険料(注)は、営業費用に計上されております。 (手数料の内訳) (立替払方式の取引の流れ)取引の流れは以下のとおりです。① お客様が加盟店に対して商品購入等を目的としたクレジットを申込み (その後、加盟店からプレミア㈱にFax又はWebで情報連携)② プレミア㈱がお客様の信用情報等を審査、承認③ プレミア㈱が加盟店にクレジット代金及び販売促進費を送金④ 加盟店がお客様へ車両等、購入商品を引渡し⑤ お客様がプレミア㈱へクレジット代金を返済(月次返済) (注)クレジット債権の未回収リスクを低減させるため、当社グループは、複数の損害保険会社と取引信用保険包括契約(立替払方式のクレジット債権を対象とするもの)並びに保証機関型信用保険包括契約(提携ローン方式のクレジット債権を対象とするもの)を締結しております。当該保険契約は、お客様の債務不履行により当社グループが被る損害を回避することを目的とし、お客様が加盟店との間でオートクレジット商品(四輪車、二輪車、パーツ及び整備代金等オート関連商品を含む。)を売買するにあたり、当社グループとお客様との間で締結したクレジット契約に基づき発生したクレジット代金をその対象としております。当該保険契約は、毎月月末の保険対象債権の残高に対し保険料率を乗じ、翌月末日に保険料を支払うサイクルとなっており、また半期に1回、保険金請求手続のうえ、保険金支払いを受けております。なお、保険金請求の対象債権につきましては所定の要件を設けております。 ⅱ)提携ローン方式 提携ローン方式とは、金融機関がお客様に対する資金融資を行う一方で、お客様の審査や加盟店に対する立替金の精算、お客様からの分割返済に係る事務全般を当社グループに委託する方式をいいます。なお、お客様の債務は当社グループが金融機関に対して連帯保証いたします。 具体的には、加盟店が行うお客様への商品販売等を条件として、その代金の全部又は一部に相当する金額を、提携金融機関が当社グループを通じて加盟店へ支払います。資金の融資にあたり、当社グループ所定の審査を実施いたしますが、当該審査につきましては、立替払方式と同等の基準で行っております。また、お客様からの月々の分割返済金も当社グループを通じて提携金融機関へ返済いたします。 なお、提携ローン方式においては、お客様が支払う分割払手数料のうち、最終的に当社の収益(税引前利益)となる信用保証料相当部分のみ営業収益に計上されております。つまり、お客様が支払う分割払手数料のうち、提携金融機関に支払う調達コストや加盟店に対する販売促進費は営業収益には含まれません。また、立替払方式と同様、保険会社へ支払う保険料は営業費用に計上されております。 (手数料の内訳) (提携ローン方式の取引の流れ) 取引の流れは以下のとおりです。① お客様が加盟店に対して商品購入等を目的としたクレジットを申込み (その後、加盟店からプレミア㈱にFax又はWebで情報連携)② 提携金融機関がお客様の審査を実施、プレミア㈱がお客様の信用情報等の保証審査を実施、承認③ プレミア㈱が加盟店にクレジット代金及び販売促進費を送金④ 提携金融機関がプレミア㈱にクレジット代金を送金⑤ 加盟店がお客様へ車両等、購入商品を引渡し⑥ お客様がプレミア㈱へクレジット代金を返済(月次返済)⑦ プレミア㈱が提携金融機関にクレジット代金を返済(月次返済) b.故障保証事業について 当社グループが提供する故障保証とは、お客様が当社グループの提携先を通じて自動車を購入し、保証サービスの提供を希望される場合、一定の保証料をお支払いただくことで、購入された自動車に故障が発生した際、あらかじめ定めた保証の提供範囲内において、無償で修理が受けられる故障保証サービスです。 当社グループは、提携先の営業戦略や取扱車種、お客様の利便性等を考慮し、提携先のニーズに応じた異なる商品を提供しております。以下に、当社グループが提供する代表的な故障保証商品を記載いたします。ア.プレミアの故障保証 当社グループにおいて開発した自社ブランドの故障保証商品であり、以下に記載する「カーセンサーアフター保証」や「その他OEM」の開発の基本形となる商品であります。なお、2019年10月に商品改定を行い、「プレミアの故障保証」へ名称変更しております(旧商品名「プライムワランティ」)。 プレミアの故障保証は最大397項目の部位を保証しており、代表的な機構として、エンジン機構、ブレーキ機構、エアコン機構、電装装備品がございます。また、自動ブレーキシステム等の先進機構も保証対象として含まれております。 イ.カーセンサーアフター保証 当社グループにおいて開発した故障保証商品を、株式会社リクルートとの提携先に応じて一部カスタマイズしたOEM商品であります。カーセンサーアフター保証は、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」を利用する提携先に対し提供され、カーセンサーに掲載される車両に付保されるものであります。 ウ.その他OEM 当社グループにおいて開発した故障保証商品を、月間30台程度の販売ベースをもつ提携先により一部カスタマイズしたOEM商品であります。提携先の販売する車種構成等に応じ、対応車種や対応保証範囲をカスタマイズすることで、当連結会計年度末においては、基本プラン5類型、約1,000種類のOEM商品を提供しております。 (故障保証事業における取引の流れ) 故障保証事業においては、当社グループが提携先から受領した故障保証代金は、まず「その他の負債」として計上し、保証期間の経過に伴い収益に計上しております。また、当社グループが整備工場等に支払う修理代金が営業費用に計上されております。 取引の流れは以下のとおりです。① 提携先がお客様へ故障保証を販売② お客様が提携先へ故障保証代金を支払い③ 提携先がプレミアワランティサービス㈱に故障保証代金を支払い④ プレミアワランティサービス㈱からお客様へ保証書を発行⑤ 故障発生時、お客様から提携先又はプレミアワランティサービス㈱へ入電⑥ プレミアワランティサービス㈱から整備工場等への車両入庫を誘導⑦ お客様から整備工場等へ車両を入庫⑧ プレミアワランティサービス㈱が工場等から修理見積を取得⑨ プレミアワランティサービス㈱と整備工場等が修理見積内容への審査及び交渉⑩ 修理後、整備工場等からお客様へ車両を納品⑪ 整備工場等からの請求に基づき、プレミアワランティサービス㈱から修理代金を支払 c.オートモビリティサービス事業について 当社グループのオートモビリティサービス事業では、当社グループが自動車部品及び車両の仕入れ並びにソフトウェアの開発等を行い、自動車販売店や整備工場等のモビリティ事業者向けに販売を行っております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 「第2.事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるような100年に一度の大変革期を迎えており、この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのネットワークづくりを進めていくことが、中長期的に重要になると考えております。そのため、2020年2月14日に発表した2023年3月期までの3ヵ年の中期経営計画では、当社グループは「オートクレジット企業」から「オートモビリティ企業」へと変化していくことを基本方針に掲げ、従来の主力事業であるファイナンス分野、故障保証分野を引続き拡充していくことに加え、新たにオートモビリティサービス分野を確立し、複合的に加盟店や個人の皆さまと接点を持ち、自動車ビジネスにおけるプラットフォームになることを目指しております。 なお、当該中期経営計画は、新型コロナウイルス感染症の影響を加味し、主に定量的情報(「経営成績の見通し」)の見直しを行い、2021年5月13日に改めて公表しております。見直し後の、経営上の目標の達成状況を判断するための重視する財務指標は下表のとおりです。 重視する財務指標2022年3月期(計画値)2022年3月期(実績)2023年3月期(計画最終年度)営業収益214億円208億円258億円税引前利益35億円40億円49億円親会社の所有者に帰属する当期利益24億円29億円33億円 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① ファイナンス事業の深化 ファイナンス事業の主要サービスであるオートクレジットにおきましては、その取扱高を伸長し、業界内におけるシェア向上を図るため、営業力の拡大や営業エリアの更なる開拓、加盟店の稼働率の向上が重要と考えております。また、収益のみならず、利益の向上を目指し、バックオフィスの効率化にも取り組むほか、国内で培ったノウハウを活用し、東南アジアを中心とした海外展開にも注力してまいります。既に進出しているタイ王国では、現地でファイナンス事業を営むEastern Commercial Leasing p.l.c.の業務支援を行っており、海外展開における布石としてまいります。 ② 故障保証事業の拡充 故障保証事業におきましては、その市場自体の拡大が今後の事業伸長において重要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず、利益の向上を目指し、故障が発生した修理車両を当社グループに加盟している整備工場ネットワークへ入庫誘導し、当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ③ オートモビリティサービス事業の拡充 オートモビリティサービス事業におきましては、新しい収益の柱として、早期収益化が重要であると考えております。そのため、既に収益化しているサービスの取引量の伸長に加え、既存事業とシナジー効果のある新しい事業領域への参入に取り組んでおります。展開するサービスラインナップを拡充することで自動車販売店・自動車整備工場などのモビリティ事業者への訴求力を高め、ファイナンス事業や故障保証事業とのクロスセルの促進に努めてまいります。 ④カープレミア事業(モビリティ事業者向け会員組織の開拓・推進事業)の確立 カープレミア事業におきましては、モビリティ事業者向け経営サポートサービスの提供により、会員組織を早期に確立させることが重要であると考えております。会員に特化した営業組織や企画運営を行う体制を築くことで、会員個々の満足度向上を図り、より強固な信頼関係を構築し、当社グループのサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げてまいります。 ⑤ 組織力の強化 今後も積極的な新卒・中途採用活動を継続するとともに、人財の多様性が増していく中にあって、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「バリュー」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括 事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループシナジーを創出するために、優れた事業戦略の構築に加え、コンプライアンス強化や適切なリスク管理が重要であると考えております。また、ファイナンスをはじめとした各事業に統括会社を設置し、グループ企業の事業進捗の把握や計数の管理を徹底してまいります。 ⑦ ESG・SDGsに対する取り組み 「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、以下の課題に取り組んでまいります。 ・E 資源循環型社会への取組み、脱炭素社会への取組み ・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施 (人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護 ・G コーポレートガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理 ・その他競争力強化に向けた取組み・イノベーション、サプライチェーンマネジメント また、地球温暖化が事業にもたらすリスクと機会を評価し、シナリオ分析を通じた長期的な経営戦略の策定が急務と認識しております。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に即した活動推進に努めるとともに、TCFDが推奨する情報開示に向けて積極的に取り組んでまいります。 ⑧ 中期経営計画における重点課題に向けた取組み 2023年3月期までの3ヵ年の中期経営計画(2021年5月に見直しを実施)において、設定した重点課題に取り組み、定量目標を達成していくことで、当社グループにおける事業基盤をより盤石なものにしていくとともに、事業領域を拡大できる企業体力を養成し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。 ⑨ 新型コロナウイルス感染症への対応及びDXの推進 新型コロナウイルス感染症の影響を最小限に留めるよう、十分な感染対策を行いながら既存の営業活動を実施していくとともに、取引工程や業務をオンライン化し、安全かつ効率性の高い手法に移行していくことが重要であると考えております。また、オンライン化のみならず、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進により、新たなビジネスモデルを確立し、競争力を強化していくことも重要であると考えております。先般策定した「DX戦略」のとおり、DX推進のため、経営陣を責任者とした専門組織を設置して、事業を横断した取組みを進めており、競争力強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財の育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況 当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は「底堅く」推移するものと考えております。 特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、マーケットにおける当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて 当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、オートクレジット以外の複数サービスを提供することが可能です。 こうした複数サービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.ファイナンス事業における強みについて 当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者(以下「営業担当者」という。)は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。 競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。 一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古自動車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。 新型コロナウイルス感染症の影響は依然として継続していましたが、ワクチン接種の推進及び感染防止対策を講じながら営業活動を再開させ、Withコロナ体制の事業活動を進めております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の一部をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの回数に留意し、電話でのフォローを行うなど、きめ細やかな対応を継続しております。 このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 また、同じく主要商品である「故障保証」につきましては、競合他社によっては、故障保証専属の営業担当者を配置し、自動車小売店に対して故障保証商品の営業活動を行っております。一方で、当社グループは、オート専業の営業担当者がオート取引先に対し「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売しており、競合他社と比較して営業コストを抑えられることから、結果として故障保証の収益性を高めることが可能であると考えております。 c.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携 当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり、紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。 カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されます。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有 故障保証は、お客様から金員を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は120万台(2010年4月~2022年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力 当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する社員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、FAINES(注)の閲覧等を通じて、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、合わせて、リサイクル・リビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進、直営の整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。(注)FAINESとは、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会が整備事業者に対して提供する、整備マニュアルや故障整備事例等の情報データベースをいいます。 d.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築 当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業にて発生した修理車両をこの整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理コストを削減しています。また、整備工場は当社グループのネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。このことから、整備工場ネットワーク及び有料会員組織は順調に拡大しております。また、これらが拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸及びソフトウェアの販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用 当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、その引揚車両を当社グループの有料会員組織に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.ソフトウェア販売 当社グループは、整備工場向けの業務ソフトウェアの販売を行っております。ソフトウェアの内容は競合他社と遜色ないものではありますが、より安い価格で提供することで、販売の拡大を目指しております。 ③主要サービスの内容a.ファイナンス事業について 当社グループが提供するクレジットは、お客様が商品やサービスを購入しようとするごとに、クレジット会社へ申込みを行い、審査を受けるクレジットであり、割賦販売法第二条第4項に定められる「個別信用購入あっせん」のクレジットに分類され、クレジットカード(割賦販売法第二条第3項第1号に定められる「包括信用購入あっせん」)のように、発行にあたりお客様がクレジット会社へ申込みを行い、審査を受け、発行された後は設定された限度額や有効期限内であれば改めて審査を受けることなく商品やサービスを購入できるクレジットとは異なります。 主要な商品は、自動車の購入に伴うクレジット(オートクレジット)ですが、太陽光発電システム等の購入に伴うクレジット(エコロジークレジット)等も取り扱っております。 (ファイナンス事業における取引の流れ) 当社グループが提供する「個別方式」のクレジットには、「立替払方式」及びその派生形である「提携ローン方式」の二つがございます。当社グループでは、当連結会計年度末におけるクレジット債権残高(注)全体に対し「提携ローン方式」が取扱いの中心となっておりますが、ここでは「立替払方式」、「提携ローン方式」の順で記載させていただきます。(注)クレジット債権残高とは、開業から各連結会計年度末等のある時点までの累計取扱高(クレジット元本及び分割払手数料の合計)のうち、当該時点において、お客様から返済されていない金額の総額をいいます。 ⅰ)立替払方式 立替払方式とは、加盟店が行うお客様への商品販売等を条件として、当社グループがその代金の全部又は一部に相当する金額を加盟店へ立替払いし、お客様から分割返済を受ける方式をいいます。 なお、立替払方式においては、お客様が支払う分割払手数料の全額から、加盟店に対する販売促進費を控除した金額が営業収益に計上されております。一方、金融機関に支払う調達コストは、通常の運転資金の調達コストと同様に、営業費用に計上されております。つまり、金融機関に支払う調達コストは、営業費用として営業収益から控除され税引前利益が算出されます。従って、営業収益から営業費用を控除した金額で、提携ローン方式と立替払方式との間に差異はありません。また、保険会社へ支払う保険料(注)は、営業費用に計上されております。 (手数料の内訳) (立替払方式の取引の流れ)取引の流れは以下のとおりです。① お客様が加盟店に対して商品購入等を目的としたクレジットを申込み (その後、加盟店からプレミア㈱にFax又はWebで情報連携)② プレミア㈱がお客様の信用情報等を審査、承認③ プレミア㈱が加盟店にクレジット代金及び販売促進費を送金④ 加盟店がお客様へ車両等、購入商品を引渡し⑤ お客様がプレミア㈱へクレジット代金を返済(月次返済) (注)クレジット債権の未回収リスクを低減させるため、当社グループは、複数の損害保険会社と取引信用保険包括契約(立替払方式のクレジット債権を対象とするもの)並びに保証機関型信用保険包括契約(提携ローン方式のクレジット債権を対象とするもの)を締結しております。当該保険契約は、お客様の債務不履行により当社グループが被る損害を回避することを目的とし、お客様が加盟店との間でオートクレジット商品(四輪車、二輪車、パーツ及び整備代金等オート関連商品を含む。)を売買するにあたり、当社グループとお客様との間で締結したクレジット契約に基づき発生したクレジット代金をその対象としております。当該保険契約は、毎月月末の保険対象債権の残高に対し保険料率を乗じ、翌月末日に保険料を支払うサイクルとなっており、また半期に1回、保険金請求手続のうえ、保険金支払いを受けております。なお、保険金請求の対象債権につきましては所定の要件を設けております。 ⅱ)提携ローン方式 提携ローン方式とは、金融機関がお客様に対する資金融資を行う一方で、お客様の審査や加盟店に対する立替金の精算、お客様からの分割返済に係る事務全般を当社グループに委託する方式をいいます。なお、お客様の債務は当社グループが金融機関に対して連帯保証いたします。 具体的には、加盟店が行うお客様への商品販売等を条件として、その代金の全部又は一部に相当する金額を、提携金融機関が当社グループを通じて加盟店へ支払います。資金の融資にあたり、当社グループ所定の審査を実施いたしますが、当該審査につきましては、立替払方式と同等の基準で行っております。また、お客様からの月々の分割返済金も当社グループを通じて提携金融機関へ返済いたします。 なお、提携ローン方式においては、お客様が支払う分割払手数料のうち、最終的に当社の収益(税引前利益)となる信用保証料相当部分のみ営業収益に計上されております。つまり、お客様が支払う分割払手数料のうち、提携金融機関に支払う調達コストや加盟店に対する販売促進費は営業収益には含まれません。また、立替払方式と同様、保険会社へ支払う保険料は営業費用に計上されております。 (手数料の内訳) (提携ローン方式の取引の流れ) 取引の流れは以下のとおりです。① お客様が加盟店に対して商品購入等を目的としたクレジットを申込み (その後、加盟店からプレミア㈱にFax又はWebで情報連携)② 提携金融機関がお客様の審査を実施、プレミア㈱がお客様の信用情報等の保証審査を実施、承認③ プレミア㈱が加盟店にクレジット代金及び販売促進費を送金④ 提携金融機関がプレミア㈱にクレジット代金を送金⑤ 加盟店がお客様へ車両等、購入商品を引渡し⑥ お客様がプレミア㈱へクレジット代金を返済(月次返済)⑦ プレミア㈱が提携金融機関にクレジット代金を返済(月次返済) b.故障保証事業について 当社グループが提供する故障保証とは、お客様が当社グループの提携先を通じて自動車を購入し、保証サービスの提供を希望される場合、一定の保証料をお支払いただくことで、購入された自動車に故障が発生した際、あらかじめ定めた保証の提供範囲内において、無償で修理が受けられる故障保証サービスです。 当社グループは、提携先の営業戦略や取扱車種、お客様の利便性等を考慮し、提携先のニーズに応じた異なる商品を提供しております。以下に、当社グループが提供する代表的な故障保証商品を記載いたします。ア.プレミアの故障保証 当社グループにおいて開発した自社ブランドの故障保証商品であり、以下に記載する「カーセンサーアフター保証」や「その他OEM」の開発の基本形となる商品であります。なお、2019年10月に商品改定を行い、「プレミアの故障保証」へ名称変更しております(旧商品名「プライムワランティ」)。 プレミアの故障保証は最大397項目の部位を保証しており、代表的な機構として、エンジン機構、ブレーキ機構、エアコン機構、電装装備品がございます。また、自動ブレーキシステム等の先進機構も保証対象として含まれております。 イ.カーセンサーアフター保証 当社グループにおいて開発した故障保証商品を、株式会社リクルートとの提携先に応じて一部カスタマイズしたOEM商品であります。カーセンサーアフター保証は、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」を利用する提携先に対し提供され、カーセンサーに掲載される車両に付保されるものであります。 ウ.その他OEM 当社グループにおいて開発した故障保証商品を、月間30台程度の販売ベースをもつ提携先により一部カスタマイズしたOEM商品であります。提携先の販売する車種構成等に応じ、対応車種や対応保証範囲をカスタマイズすることで、当連結会計年度末においては、基本プラン5類型、約1,000種類のOEM商品を提供しております。 (故障保証事業における取引の流れ) 故障保証事業においては、当社グループが提携先から受領した故障保証代金は、まず「その他の負債」として計上し、保証期間の経過に伴い収益に計上しております。また、当社グループが整備工場等に支払う修理代金が営業費用に計上されております。 取引の流れは以下のとおりです。① 提携先がお客様へ故障保証を販売② お客様が提携先へ故障保証代金を支払い③ 提携先がプレミアワランティサービス㈱に故障保証代金を支払い④ プレミアワランティサービス㈱からお客様へ保証書を発行⑤ 故障発生時、お客様から提携先又はプレミアワランティサービス㈱へ入電⑥ プレミアワランティサービス㈱から整備工場等への車両入庫を誘導⑦ お客様から整備工場等へ車両を入庫⑧ プレミアワランティサービス㈱が工場等から修理見積を取得⑨ プレミアワランティサービス㈱と整備工場等が修理見積内容への審査及び交渉⑩ 修理後、整備工場等からお客様へ車両を納品⑪ 整備工場等からの請求に基づき、プレミアワランティサービス㈱から修理代金を支払 c.オートモビリティサービス事業について 当社グループのオートモビリティサービス事業では、当社グループが自動車部品及び車両の仕入れ並びにソフトウェアの開発等を行い、自動車販売店や整備工場等のモビリティ事業者向けに販売を行っております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 「第2.事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるような100年に一度の大変革期を迎えており、この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのネットワークづくりを進めていくことが、中長期的に重要になると考えております。そのため、2020年2月14日に発表した2023年3月期までの3ヵ年の中期経営計画では、当社グループは「オートクレジット企業」から「オートモビリティ企業」へと変化していくことを基本方針に掲げ、従来の主力事業であるファイナンス分野、故障保証分野を引続き拡充していくことに加え、新たにオートモビリティサービス分野を確立し、複合的に加盟店や個人の皆さまと接点を持ち、自動車ビジネスにおけるプラットフォームになることを目指しております。 なお、当該中期経営計画は、新型コロナウイルス感染症の影響を加味し、主に定量的情報(「経営成績の見通し」)の見直しを行い、2021年5月13日に改めて公表しております。見直し後の、経営上の目標の達成状況を判断するための重視する財務指標は下表のとおりです。 重視する財務指標2022年3月期(計画値)2022年3月期(実績)2023年3月期(計画最終年度)営業収益214億円208億円258億円税引前利益35億円40億円49億円親会社の所有者に帰属する当期利益24億円29億円33億円 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。 ① ファイナンス事業の深化 ファイナンス事業の主要サービスであるオートクレジットにおきましては、その取扱高を伸長し、業界内におけるシェア向上を図るため、営業力の拡大や営業エリアの更なる開拓、加盟店の稼働率の向上が重要と考えております。また、収益のみならず、利益の向上を目指し、バックオフィスの効率化にも取り組むほか、国内で培ったノウハウを活用し、東南アジアを中心とした海外展開にも注力してまいります。既に進出しているタイ王国では、現地でファイナンス事業を営むEastern Commercial Leasing p.l.c.の業務支援を行っており、海外展開における布石としてまいります。 ② 故障保証事業の拡充 故障保証事業におきましては、その市場自体の拡大が今後の事業伸長において重要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず、利益の向上を目指し、故障が発生した修理車両を当社グループに加盟している整備工場ネットワークへ入庫誘導し、当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ③ オートモビリティサービス事業の拡充 オートモビリティサービス事業におきましては、新しい収益の柱として、早期収益化が重要であると考えております。そのため、既に収益化しているサービスの取引量の伸長に加え、既存事業とシナジー効果のある新しい事業領域への参入に取り組んでおります。展開するサービスラインナップを拡充することで自動車販売店・自動車整備工場などのモビリティ事業者への訴求力を高め、ファイナンス事業や故障保証事業とのクロスセルの促進に努めてまいります。 ④カープレミア事業(モビリティ事業者向け会員組織の開拓・推進事業)の確立 カープレミア事業におきましては、モビリティ事業者向け経営サポートサービスの提供により、会員組織を早期に確立させることが重要であると考えております。会員に特化した営業組織や企画運営を行う体制を築くことで、会員個々の満足度向上を図り、より強固な信頼関係を構築し、当社グループのサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げてまいります。 ⑤ 組織力の強化 今後も積極的な新卒・中途採用活動を継続するとともに、人財の多様性が増していく中にあって、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「バリュー」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括 事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループシナジーを創出するために、優れた事業戦略の構築に加え、コンプライアンス強化や適切なリスク管理が重要であると考えております。また、ファイナンスをはじめとした各事業に統括会社を設置し、グループ企業の事業進捗の把握や計数の管理を徹底してまいります。 ⑦ ESG・SDGsに対する取り組み 「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、以下の課題に取り組んでまいります。 ・E 資源循環型社会への取組み、脱炭素社会への取組み ・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施 (人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護 ・G コーポレートガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理 ・その他競争力強化に向けた取組み・イノベーション、サプライチェーンマネジメント また、地球温暖化が事業にもたらすリスクと機会を評価し、シナリオ分析を通じた長期的な経営戦略の策定が急務と認識しております。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に即した活動推進に努めるとともに、TCFDが推奨する情報開示に向けて積極的に取り組んでまいります。 ⑧ 中期経営計画における重点課題に向けた取組み 2023年3月期までの3ヵ年の中期経営計画(2021年5月に見直しを実施)において、設定した重点課題に取り組み、定量目標を達成していくことで、当社グループにおける事業基盤をより盤石なものにしていくとともに、事業領域を拡大できる企業体力を養成し、更なる企業価値の向上を目指してまいります。 ⑨ 新型コロナウイルス感染症への対応及びDXの推進 新型コロナウイルス感染症の影響を最小限に留めるよう、十分な感染対策を行いながら既存の営業活動を実施していくとともに、取引工程や業務をオンライン化し、安全かつ効率性の高い手法に移行していくことが重要であると考えております。また、オンライン化のみならず、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進により、新たなビジネスモデルを確立し、競争力を強化していくことも重要であると考えております。先般策定した「DX戦略」のとおり、DX推進のため、経営陣を責任者とした専門組織を設置して、事業を横断した取組みを進めており、競争力強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 なお、セグメント間の内部営業収益は含まない実績を表記しております。また、当社グループは当連結会計年度よりセグメント別の損益管理を行っており、前連結会計年度のセグメント別損益は、実務上可能な範囲でのみ当連結会計年度と同様の方法でセグメント別収益を計算し、修正再表示しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止やワクチン接種の普及により、持ち直しの動きが見られました。しかしながら、新たな変異株の出現による感染の再拡大や半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱などにより、先行きが不透明な状況が続いております。このような経済環境下、当社グループの主要ターゲットである中古車市場につきましては、2021年4月から2022年3月までの国内乗用車の中古車登録台数は3,169,492台(前事業年度比5.8%減)と、前年を下回る結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ) 当社は、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの実現を目指し、主要取引先である自動車販売店や自動車整備工場に対して、ファイナンス、故障保証に加え、「クルマ」に関する様々な工程においてお役立て頂けるオートモビリティサービスを複合的に提供することで取引接点を拡大し、業容・収益の成長を加速させるとともに、新たな成長モデルの実現に向けた様々な取組みに挑戦しております。 a.財政状態 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ2,523百万円増加し、9,814百万円となりました。これは主に、利益剰余金が2,320百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ2,499百万円増加し、9,710百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止やワクチン接種の普及により、持ち直しの動きが見られました。しかしながら、新たな変異株の出現による感染の再拡大や半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱などにより、先行きが不透明な状況が続いております。このような経済環境下、収益合計が21,104百万円(前連結会計年度比13.5%増)、営業収益が20,827百万円(前連結会計年度比16.8%増)となりました。 ファイナンス事業は、半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱等により、新車生産台数が減少し、中古車流通台数の減少や中古車価格の高騰を受け、厳しい市場環境となりました。このような環境下、契約書のペーパーレス化による営業活動の効率化や、会員制サービスの拡大を図った結果、クレジット取扱高は前年度及び前々年度を上回る実績となりました。また、営業組織の再編による体制強化及び業務のDX化による延滞債権回収の効率化並びに連結子会社である中央債権回収株式会社の回収業務の順調な推移の結果、営業収益は、13,518百万円(前連結会計年度比11.8%増)、セグメント利益は3,099百万円となりました。 故障保証事業は、ファイナンス事業と同様に厳しい市場環境下により、提携商品の取扱高の伸びが鈍化しましたが、自社商品の販売促進及び提携商品に特化した営業人員の配置並びにバックオフィスの組織細分化によるマネジメント体制の強化・効率化を図った結果、故障保証取扱高についても前年度及び前々年度を上回る実績となりました。また、故障が発生した修理車両を当社グループに加盟している整備工場ネットワークに入庫誘導し、当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで原価削減を図った結果、営業収益は4,446百万円(前連結会計年度比9.5%増)、セグメント利益は637百万円となりました。 オートモビリティサービス事業は、部品販売や車両卸販売が伸長したことや、クレジット加盟店社数・整備工場ネットワーク社数・会員制サービスの拡大に伴う各サービスの取扱いが増加した結果、営業収益は2,863百万円(前連結会計年度比71.3%増)、セグメント利益は26百万円となりました。 また、海外での事業においては、タイ王国におけるEastern Commercial Leasing p.l.c.の業績伸長により、持分法による投資利益が213百万円となりました。 一方、費用面につきましては、事業拡大に係る各種費用が増加しましたが、故障保証事業における原価削減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果、16,992百万円(前連結会計年度比14.1%増)となりました。 これらの取組みの結果、当連結会計年度の税引前利益は4,017百万円(前連結会計年度比16.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,941百万円(前連結会計年度比23.4%増)となりました。 c.主要な経営指標の状況 当社グループの経営成績に影響を与える主要な経営指標として、ファイナンス事業におきましては加盟店数、自動車販売店の有料会員数、クレジット取扱高、クレジット債権残高、3ヵ月以上延滞債権残高率を、故障保証事業におきましては提携先数、故障保証取扱高を、オートモビリティサービス事業におきましては整備工場ネットワーク社数、整備工場の有料会員数を主要な経営指標として考えております。各経営指標の推移を常に把握し、各経営指標の数値を向上させるべく施策の立案及び実施をPDCAサイクルで回した結果として、当社グループの収益拡大、費用低減及び債権内容の向上に貢献していると考えております。それぞれの経営指標における収益との関連性、当該経営指標に対する当社グループの取組及び各経営指標の推移は以下のとおりです。(ファイナンス事業) 当社グループが営むファイナンス事業における収益は、主にオートクレジットを中心としたクレジット事業から構成されており、個別のクレジット契約に基づきお客様が支払う分割払手数料の総額を実効金利法で計上しております。個別のクレジット契約は、当社グループと加盟店契約を締結した中古車小売店等の加盟店((注)1.)及び2021年3月期より募集を開始した有料会員制組織((注)2.)を通じてお客様からのクレジット申込を受け、審査等を経てお客様へ提供され、クレジット取扱高((注)3.)及びクレジット債権残高((注)4.)が増加します。従って、クレジット事業におきましては、クレジット加盟店網及び有料会員制組織を拡大することで個別のクレジット契約を増加させ、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を積み上げることが、収益の拡大につながってまいります。また、有料会員制組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供するオートクレジットの利用率を高めてまいります。 当社グループは、全国主要都市に営業店やアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを設置し、中古車小売店を中心とした自動車販売業者等に対する新規加盟店契約先の開拓を継続して実施しており、開業以降の加盟店社数は下表のとおり推移しております。また、加盟店社数の増加に伴い、お客様からお申込みいただく個別のクレジット契約も継続的に増加しており、その結果、クレジット取扱高及びクレジット債権残高につきましても下表のとおり推移しております。 一方、収益を拡大するためには、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を増加させるのみならず、クレジット債権全体の質を維持管理する必要がございます。債権の質を管理する主要な指標として、延滞債権残高率((注)5.)を設定し、数値が悪化することのないよう延滞債権の回収業務に注力することで、デフォルト債権の発生を抑制し、収益の拡大を図っております。 2008年3月期2009年3月期2010年3月期2011年3月期2012年3月期2013年3月期2014年3月期2015年3月期2016年3月期2017年3月期加盟店数(社)--3,6164,7556,4328,69610,81312,53314,22516,061自動車販売店有料会員数(社)----------クレジット取扱高(百万円)1,97917,28622,77122,44042,06753,02961,31468,79681,62493,912クレジット債権残高(百万円)1,66614,82527,31336,34759,11083,166104,784124,950147,964173,317延滞債権残高率(%)-----1.050.980.960.890.93 2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期加盟店数(社)18,44020,41722,54923,90725,603自動車販売店有料会員数(社)---3701,525クレジット取扱高(百万円)110,286135,184177,430166,386202,302クレジット債権残高(百万円)205,554250,687321,349361,405422,289延滞債権残高率(%)0.840.840.860.910.78(注)1.加盟店数とは、当社グループと加盟店契約を締結した法人単位をいい、複数店舗をもつ加盟店であっても、1社として集計しております。なお、実績につきましては当社グループの基幹システム切替えを実施した2010年3月期以降を記載しております。2.自動車販売店有料会員数とは、当社グループと加盟契約を締結した自動車販売店単位をいいます。なお、実績につきましては募集を開始した2021年3月期以降を記載しております。3.クレジット取扱高とは、その期間で新たに締結したクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額です。オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の取扱高も含めた値です。4.クレジット債権残高とは、開業から期末までの累計取扱高のうち、当該時点において返済されていない又は保証期間が経過していないクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額をいいます。オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の債権残高も含めた値です。5.延滞債権残高率とは、当該期末時点のクレジット債権残高に対し、延滞月数が3ヵ月を超える債権及び特別債権(お客様が弁護士等に債務整理手続き等を委任している債権)の合計額が占める割合をいいます。なお、実績につきましては債権回収指標の定義見直しを実施した2013年3月期以降を記載しております。6.本表はクレジット事業を取り扱うプレミア株式会社における実績を記載しております。 (故障保証事業) 当社グループが営む故障保証事業における収益は、お客様が支払う故障保証代金を保証契約期間にわたって按分し、最終的に当社の収益となる故障保証収益相当部分を収益に計上しております。個別の故障保証契約は、当社グループと故障保証販売に係る業務提携契約を締結した中古車小売店等の提携先((注)1.)を通じてお客様へ提供され、故障保証取扱高((注)2.)が増加します。従って、故障保証事業におきましては、故障保証提携先網を拡大することで個別の故障保証契約を増化させ、故障保証取扱高を積み上げることで、収益の拡大につながってまいります。 当社グループは、全国主要都市に営業店を設置し、オートクレジット加盟店と同様中古車小売店を中心とした自動車販売業者に対し新規提携先の開拓を継続して実施しており、開業以降の提携先数は下表のとおり推移しております。また、提携先数の増加に伴いお客様からお申込みいただく個別の故障保証契約も継続的に増加しており、その結果、故障保証取扱高につきましても下表のとおり推移しております。 2009年3月期2010年3月期2011年3月期2012年3月期2013年3月期2014年3月期2015年3月期2016年3月期2017年3月期提携先数(社)- 1,726 2,818 5,539 9,166 11,817 14,148 14,963 17,461故障保証取扱高(百万円) 29 124 230 506 1,083 1,371 1,630 1,892 2,181 2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期提携先数(社)19,85718,50021,51723,72419,909故障保証取扱高(百万円)2,5012,9984,3634,4935,154(注)1.提携先数とは、当社グループと業務提携契約を締結した法人単位をいい、複数店舗をもつ提携先であっても、1社として集計しております。なお、実績につきましては当社グループの基幹システム切替えを実施した2010年3月期以降を記載しております。2.故障保証取扱高とは、各連結会計年度等のある一定期間において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。3.本表は2019年3月期まで故障保証事業を取り扱うプレミア株式会社における実績を記載しており、2020年3月期より当社子会社であるプレミアワランティサービス株式会社及びEGS株式会社も含めた実績を記載しております。4.2019年3月期及び2022年3月期の提携先数の減少は、契約改定に伴う加盟店整理によるものです。 (オートモビリティサービス事業) 当社グループが営むオートモビリティサービス事業における収益は、主に自動車販売店及び整備工場などのモビリティ事業者へ提供する各種サービスの取引額を収益として計上しております。具体的なサービス内容は、自動車の中古部品の販売及びファイナンス事業で発生する引揚げ車両の販売、整備工場向け業務ソフトウェアの販売、個人のお客様に向けた自動車の整備・鈑金などがあり、自動車販売店の有料会員数及び整備工場の有料会員数、整備工場ネットワーク数を増加させ、当社サービスの利用率を上げることやサービスラインナップを拡充させることが、収益の拡大につながってまいります。 当社グループは、整備工場専門の営業部門を設置し、全国の整備工場の有料会員及び整備工場ネットワークの開拓を行っており、事業開始以降の提携先数は下表のとおり推移しております。 2021年3月期2022年3月期整備工場 有料会員数(社)-399整備工場 ネットワーク数(社)2,5233,514 (参考情報)当社グループは当連結会計年度よりセグメント別の損益管理を行っており、「ファイナンス事業」「故障保証事業」「オートモビリティサービス事業」を営んでおります。これらの3事業を現状の主力事業と位置づけており、事業継続期間の長い主力事業における主な指標の状況を参考情報として記載いたします。なお、以下の指標は、2015年7月に当社の完全子会社となったプレミア株式会社(以下「プレミア」という。)、2020年10月に設置したプレミアワランティサービス株式会社、2020年1月に設立したプレミアモビリティサービス株式会社の実績について記載しております。 (ファイナンス事業)半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱などにより、新車生産台数が減少し、中古車流通台数の減少や中古車価格の高騰を受け、厳しい市場環境となりましたが、以下の各種施策により各クレジットの債権残高は以下の結果となりました。 ア.オートクレジット残債型クレジット「ザンプレ」や84回を超える長期クレジットの取扱いに加え、システム利用による営業ルートの効率化、コンタクトセンターのアウトバウンド営業による加盟店再稼働施策の推進、Web申込システムの利用促進、営業組織の再編による体制強化等により、クレジット債権残高が383,895百万円(前連結会計年度比15.3%増)に伸長しました。その他の主な指標は下表のとおりです。 イ.ショッピングクレジットショッピングクレジットとは、太陽光発電システム等の購入に伴うエコロジークレジットや、各種高額商品・サービスの購入や利用に伴うクレジットをいいます。担当部署を設置して販促を強化し、太陽光発電システム販売大手との取引や、クレジットの対象となる商品・サービスの拡充を実現いたしました。それにより、クレジット債権残高が27,675百万円(前連結会計年度比25.9%増)となりました。その他の主な指標は下表のとおりです。 (故障保証事業) ファイナンス事業と同様厳しい市場環境下により、提携商品の取扱高の伸びが鈍化しましたが、自社商品の販売促進及び提携商品に特化した営業人員の配置並びにバックオフィスの組織細分化によるマネジメント体制・効率性の強化を図った結果、故障保証取扱高が5,154百万円(前連結会計年度比14.7%増)となりました。その他の主な指標は下表のとおりです。 (オートモビリティサービス事業) オートモビリティサービス事業は、部品販売や車両卸販売が伸長したことや、クレジット加盟店社数・整備工場ネットワーク社数・会員制サービスの拡大に伴う各サービスの取扱いが増加した結果、営業収益は2,863百万円(前連結会計年度比71.3%増)、セグメント利益は26百万円となりました。その他の主な指標は下表のとおりです。 〔主要事業等における主な指標の状況〕 事業サービス名区分前連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)前期比(%)ファイナンス事業オートクレジット利用者数(人)(注)1.92,067104,948114.0加盟店数(社)23,70725,371107.0新規加盟店数(社)1,8821,895100.7自動車販売店 有料会員数(社)3701,525412.2取扱高(百万円)154,120187,982122.0債権残高(百万円)332,922383,895115.3 内_提携ローン債権(注)2.304,848351,162115.2 内_自社債権(注)3.22,05427,919126.6 内_流動化債権(注)4.2,7481,46553.3 内_集金保証債権(注)5.3,2733,350102.4ショッピングクレジット利用者数(人)(注)1.3,1373,08198.2加盟店数(社)200232116.0新規加盟店数(社)2982782.8取扱高(百万円)7,8458,823112.5債権残高(百万円)(注)6.21,16427,675125.9 内_提携ローン債権(注)2.18,53024,144130.3 内_自社債権(注)3.2,6342,53796.3故障保証事業利用者数(人)(注)1.7.177,834193,734108.9提携先数(社)23,72419,90983.9新規提携先数(社)4,8663,92380.6取扱高(百万円)4,4935,154114.7オートモビリティサービス事業整備工場 有料会員数(社)-399-整備工場ネットワーク数(社)2,5233,514139.3(注)1.利用者数とは、次のとおりです。オートクレジット利用者数:プレミアがお客様とクレジット契約(立替払契約又は保証委託契約)を締結した数ショッピングクレジット利用者数:オートクレジットと同様故障保証利用者数:お客様が故障保証商品の申込みを行った数2.提携ローン債権とは、プレミアの加盟店を通じてオートクレジット等の申込みがあった際、プレミアが信用調査のうえ承認した顧客に対し、プレミアの連帯保証によりプレミア提携金融機関が融資を行う債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権には含まれておりません。なお、当該債権のうち、3ヵ月超延滞を経て、提携金融機関に対しプレミアが代位弁済を行った債権は、自社債権となります。3.自社債権とは、主に、プレミアの加盟店が不特定の消費者に割賦販売を行う際、プレミアが信用調査のうえ承認した顧客に対し、プレミアがその代金を顧客に代わって加盟店に立替払いをし、顧客からは約定の分割回数により立替代金の回収を行う債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権を構成するものです。4.流動化債権とは、クレジット債権から生ずるキャッシュ・フローを受益権化し、その受益権の一部を外部の第三者へ売却するスキームにおける原債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権を構成するものです。なお、当該債権のうち、3ヵ月超延滞を経て、プレミアが買戻しを行った債権は、自社債権となります。5.集金保証債権とは、プレミアの加盟店を通じてオートクレジットの申込みがあった際、プレミアが信用調査のうえ承認した顧客に対し、プレミアの連帯保証によりプレミア加盟店が融資を行う債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権には含まれておりません。6.ショッピングクレジットの債権残高は、和解分の債権残高が含まれております。なお、和解分の債権は分別が不可能であるため、内訳には記載しておりません。7.故障保証事業の取扱高は、2022年3月期第3四半期に一部商品の取扱高の集計基準の見直しを行い、新基準を適用して記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動による収入1,608百万円(前連結会計年度は1,321百万円の支出)、投資活動による支出1,028百万円(前連結会計年度は1,172百万円の支出)及び財務活動による収入2,797百万円(前連結会計年度は1,617百万円の収入)でした。 この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,379百万円増加し、11,433百万円となりました。 前連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)1,3211,608287投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△1,172△1,028144財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)1,6172,7971,181 (営業活動によるキャッシュ・フローの状況) 当連結会計年度における営業活動の結果、獲得した資金は1,608百万円となりました。収入の主な内訳は、税引前利益4,017百万円、金融保証契約の増加額4,986百万円であり、支出の主な内訳は、金融債権の増加額7,619百万円、その他の資産の増加額1,251百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フローの状況) 当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,028百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出576百万円、差入保証金の差入による支出285百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フローの状況) 当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は2,797百万円となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の借入による収入15,100百万円、長期借入金の借入による収入11,048百万円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の返済による支出16,000百万円、長期借入金の返済による支出6,063百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績(事業サービス別営業収益) 当連結会計年度における営業収益実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。 事業サービスの名称前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業(百万円)12,09413,518111.8故障保証事業(百万円)4,0594,446109.5オートモビリティサービス事業(百万円)1,6712,863171.3その他(百万円)-0.7-合計(百万円)17,82520,827116.8(注)1.セグメント間収益を除く外部収益を表記しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、実務上可能な範囲で当連結会計年度と同様の方法で計算しております。2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (事業サービス別取扱高) 当連結会計年度における取扱高実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。 事業サービスの名称前連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業(百万円)166,386202,302121.6故障保証事業(百万円)4,4935,154114.7(注)1.ファイナンス事業の取扱高とは、ある一定期間(2022年3月期であれば2021年4月1日から2022年3月31日までの期間)において、新たに締結したクレジット契約金額の総額及びリース保証契約金額の総額をいいます。2.故障保証事業の取扱高とは、ある一定期間(2022年3月期であれば2021年4月1日から2022年3月31日までの期間)において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。 当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。a. のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の評価b. 償却原価で測定する金融資産の減損c. 保険資産の計上d. 持分法投資会社の評価e. 繰延税金資産の回収可能性f.収益の認識 新型コロナウイルス感染症の拡大防止策やワクチン接種の普及により、経済の持ち直しの動きが見られましたが、新たな変異株の出現による感染の再拡大や半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱などにより、先行きが不透明な状況が続いております。しかしながら、主力事業における営業活動も継続できていることなどから、当社グループの国内事業における業績影響は僅少であり、a.及びe.について、のれんや無形資産の減損損失や繰延税金資産の取り崩しも限定的と考えております。またb.及びc.についても、ファイナンス事業における債権内容の悪化等の影響も同じく僅少であり、従って、クレジット債権に関する保険契約方針についても変更ございません。d.について、持分法適用関連会社であるECLの業績が堅調に推移し、当連結会計年度において持分法による投資利益は213百万円となっております。 なお、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについて、翌連結会計年度における資産や負債の帳簿価額に重要な影響を生じさせるようなリスクを伴う会計上の見積り及び仮定につきましては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な見積り及び判断の利用」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析 当連結会計年度末における資産、負債、資本の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2021年3月31日)当連結会計年度(2022年3月31日)増減資産合計(百万円)68,15681,80013,645負債合計(百万円)60,86571,98711,122資本合計(百万円)7,2919,8142,523親会社の所有者に帰属する持分合計(百万円)7,2119,7102,499 (資産の部) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ13,645百万円増加し、81,800百万円となりました。これは主に、金融債権が7,619百万円、現金及び現金同等物が3,379百万円増加したこと等によるものです。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ11,122百万円増加し、71,987百万円となりました。これは主に、金融保証契約が4,986百万円、借入金が4,118百万円増加したこと等によるものです。 (資本の部) 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ2,523百万円増加し、9,814百万円となりました。これは主に、利益剰余金が2,320百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ2,499百万円増加し、9,710百万円となりました。 b.経営成績の分析 当連結会計年度末における営業収益、費用合計、親会社の所有者に帰属する当期利益の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2020年4月1日至 2021年3月31日)当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)増減営業収益(百万円)17,82520,8273,003費用合計(百万円)15,12317,0871,964親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)2,3832,941558 (営業収益) 当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度に比べ3,003百万円増加し、20,827百万円となりました。なお、事業サービス別の営業収益につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (費用合計) 当連結会計年度における費用合計は、前連結会計年度に比べ1,964百万円増加し、17,087百万円となりました。主な増加要因は、人員増加やファイナンス事業、故障保証事業及びオートモビリティサービス事業の拡大によるものです。 (親会社の所有者に帰属する当期利益) 当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ558百万円増加し、2,941百万円となりました。主な増加要因は、事業拡大に伴う営業収益の増加に加え、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策によるものです。c.資本の財源及び資金の流動性についての分析 キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループにおける資金需要は、大きく分けて運転資金需要とクレジット事業の立替資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは営業費用等の支払いであります。また、立替資金需要につきましては、クレジット事業におけるお客様が商品等を購入された際の代金を加盟店に立て替えることにより発生するものであります。 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、立替資金につきましては、内部資金より充当し、一定程度の債権が積み上がった時点で流動化を実施しております。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。 e.経営者の問題認識と今後の方針について 今後、新たな変異株の出現による感染の再拡大や半導体の供給不足によるサプライチェーンの混乱など不透明な状況が続くことが予想されますが、このような経済環境の中で当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。課題への対応にあたって、経営者として常に外部環境の変化に関する情報を入手及び分析を実施し、現在及び将来における事業環境を把握しながら、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財の育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境及び経営戦略 当社グループの主力事業であるクレジット事業及びワランティ事業の対象市場である国内中古車マーケットをみると、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後も「底堅く」推移するものと考えております。 特にクレジット事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、マーケットにおける当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるクレジット事業の成長余地を示すものと捉えております。 こうした経営環境のなか、当社グループは、今後の成長戦略として、主力事業の深化、周辺事業の拡大、新規事業の創出を掲げ、ローコストオペレーションの徹底及び組織力の強化と併せて、ミッションの具現化と企業価値の中長期的向上を図ってまいります。具体的な経営戦略といたしましては、以下に記載するとおりであります。 ① 主力事業の深化 当社グループにおきましては、オートクレジットを中心としたクレジット事業及びワランティ事業を主要事業と位置付けております。いずれも主要顧客であるオート取引先に対し、オート専業の営業担当者が営業活動を行っており、更なる取引強化を目的として、直営自動車整備工場による鈑金・整備サービスの提供や、個人向けオートリース等、幅広いサービスを提供する「MULTI ACTIVE」戦略を推進しております。これは、②周辺事業の拡大にも関連し、独立系という点を活かして、オート取引先に提供し得るサービスの拡充により取引接点を増やすことで、長く深い取引関係の構築・継続を目指す取組みであります。クレジットの取扱いがなくなっても、ワランティやその他のサービスを継続的に提供することで、取引関係を維持しつつ、再度のクレジット取引再開や新たな事業サービスの提供へつなげることを目指しております。今後も引き続き、「MULTI ACTIVE」戦略を推進することで、クレジット事業及びワランティ事業の拡大を図ってまいります。 ② 周辺事業の拡大 前述の「MULTI ACTIVE」戦略の推進にあたり、また社会的ニーズの高まりを受け、2017年7月にプレミアリース株式会社(現PLS株式会社)を設立し、2019年2月より本格的に取扱いを開始しております。 また、2018年10月に自動車関連事業向けのソフトウェアを開発・販売する株式会社ソフトプランナーの株式を取得いたしました。事業インフラであるシステムの導入の促進を通じ、主に整備工場や整備事業を営む自動車販売店のサポートを推進してまいります。 加えて、自動車関連IoT装置の開発及び販売を行うCIFUT株式会社を2017年7月に設立いたしました。自動車関連IoT装置である「位置情報管理機能付きエンジン始動制御装置」((注)1.)は、自動車ファイナンス商品と組み合わせることで幅広く与信を行い、より多くのお客様へ自動車ファイナンス商品を提供することが可能となる商品であります。2019年3月より、当商品を用いることで連帯保証人を不要とするクレジット審査の取組を、国内で一部開始しております。 このほか、当社グループが日本国内で蓄積したノウハウ・知見を活かした海外展開として、当社の関連会社であるタイ王国の Eastern Commercial Leasing p.l.c.の企業価値向上に注力するとともに、同国における自動車整備事業展開のため、同社との合弁で2016年11月に Eastern Premium Services Co., Ltd.を設立いたしました。同社において、バンコク市に整備工場4店舗を展開し、2019年2月にワランティ事業を開始いたしました。 また、2017年11月にはインドネシア共和国において、ワランティ商品の開発、設計に係るコンサルティングを行うため、住友商事株式会社((注)2.)及び同国財閥グループであるシナルマスグループの関係会社等との合弁により PT Premium Garansi Indonesiaを設立し、ワランティ事業を開始いたしました。 ③ 新規事業の創出 今後は、事業領域を拡大し、「カーライフのトータルサポート」を推進するため、新規の事業展開を検討してまいります。 (注)1.位置情報管理機能付きエンジン始動制御装置とは、車両の位置情報や走行情報の管理及び遠隔制御が可能となる装置であります。2.現地において事業を展開するのは、住友商事株式会社の子会社である「PT Summit Auto Group」であります。 (3) 対処すべき課題 前述の「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの達成に向け、当社グループが取り組む課題は以下のとおりです。 ① 「MULTI ACTIVE」戦略の推進 当社グループにおきましては、独立系である強みを活かしてオート取引先に対し複数のサービスを提供し、継続的な取引関係を構築する仕組みを「MULTI ACTIVE」と呼び、競争の差別化における重要な戦略と位置付け推進を図っております。個人に対する与信管理ノウハウを活用したファイナンス分野、自動車販売に付随・関連するカーアフターマーケットを活用したCAR MARKET分野における新規事業・新規サービスを継続的にリリースするため、営業担当者がオート取引先から獲得するニーズと、事業開発部門が広範な情報ネットワークから収集するシーズとを分析・結合し、既存の主力事業とシナジーの高い新たな事業・サービスを創出してまいります。 ② 海外事業の推進 当社グループの主要な対象市場である国内中古車マーケットは、個人消費者にとって生活必需品としての色彩が強い自動車保有の「底堅い」需要から、中古車の自家用自動車登録台数は横ばい傾向にあります。但し、マーケットにおいて当社の占めるシェアはまだ低い水準であり、国内中古車マーケットにおいても、十分な成長余地があるものと捉えております。その一方で、今後も中長期的に継続的成長を達成するためには、国内マーケットにおいて蓄積したノウハウ・知見を活かした海外展開が欠かせないものと考えております。特に、「クレジット」「ワランティ」「整備」の3つのサービスを海外展開におけるコア事業として、既存進出国であるタイ王国及びインドネシア共和国のほか、その周辺国への展開を検討してまいります。 ③ 新規事業の推進 持続的な発展のため、事業領域の拡大及び将来の成長ドライバーとなる事業の創出に向け、提携やM&A等を活用した取り組みを検討してまいります。なお、新しい分野に進出する際は既存事業とのシナジー創出を前提とし、グループとしての組織力が最大限発揮されるよう、新規展開を検討してまいります。 ④ 組織力の強化 今後も積極的な新卒・中途採用活動を継続するとともに、人財の多様性が増していく中にあって、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「バリュー」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「固定概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑤ グループ企業の統括 有効な事業戦略を構築し、グループシナジーを創出するためには、業績管理やコンプライアンスの遵守、リスクの適切な管理が重要であると考えております。事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループ管理の専門部署を設置し、事業進捗の把握や係数の管理を徹底してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財の育成の両立により、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境及び経営戦略 当社グループの主力事業であるクレジット事業及びワランティ事業の対象市場である国内中古車マーケットをみると、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後も「底堅く」推移するものと考えております。 特にクレジット事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、マーケットにおける当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるクレジット事業の成長余地を示すものと捉えております。 こうした経営環境のなか、当社グループは、今後の成長戦略として、主力事業の深化、周辺事業の拡大、新規事業の創出を掲げ、ローコストオペレーションの徹底及び組織力の強化と併せて、ミッションの具現化と企業価値の中長期的向上を図ってまいります。具体的な経営戦略といたしましては、以下に記載するとおりであります。 ① 主力事業の深化 当社グループにおきましては、オートクレジットを中心としたクレジット事業及びワランティ事業を主要事業と位置付けております。いずれも主要顧客であるオート取引先に対し、オート専業の営業担当者が営業活動を行っており、更なる取引強化を目的として、直営自動車整備工場による鈑金・整備サービスの提供や、個人向けオートリース等、幅広いサービスを提供する「MULTI ACTIVE」戦略を推進しております。これは、②周辺事業の拡大にも関連し、独立系という点を活かして、オート取引先に提供し得るサービスの拡充により取引接点を増やすことで、長く深い取引関係の構築・継続を目指す取組みであります。クレジットの取扱いがなくなっても、ワランティやその他のサービスを継続的に提供することで、取引関係を維持しつつ、再度のクレジット取引再開や新たな事業サービスの提供へつなげることを目指しております。今後も引き続き、「MULTI ACTIVE」戦略を推進することで、クレジット事業及びワランティ事業の拡大を図ってまいります。 ② 周辺事業の拡大 前述の「MULTI ACTIVE」戦略の推進にあたり、また社会的ニーズの高まりを受け、2017年7月にプレミアリース株式会社(現PLS株式会社)を設立し、2019年2月より本格的に取扱いを開始しております。 また、2018年10月に自動車関連事業向けのソフトウェアを開発・販売する株式会社ソフトプランナーの株式を取得いたしました。事業インフラであるシステムの導入の促進を通じ、主に整備工場や整備事業を営む自動車販売店のサポートを推進してまいります。 加えて、自動車関連IoT装置の開発及び販売を行うCIFUT株式会社を2017年7月に設立いたしました。自動車関連IoT装置である「位置情報管理機能付きエンジン始動制御装置」((注)1.)は、自動車ファイナンス商品と組み合わせることで幅広く与信を行い、より多くのお客様へ自動車ファイナンス商品を提供することが可能となる商品であります。2019年3月より、当商品を用いることで連帯保証人を不要とするクレジット審査の取組を、国内で一部開始しております。 このほか、当社グループが日本国内で蓄積したノウハウ・知見を活かした海外展開として、当社の関連会社であるタイ王国の Eastern Commercial Leasing p.l.c.の企業価値向上に注力するとともに、同国における自動車整備事業展開のため、同社との合弁で2016年11月に Eastern Premium Services Co., Ltd.を設立いたしました。同社において、バンコク市に整備工場4店舗を展開し、2019年2月にワランティ事業を開始いたしました。 また、2017年11月にはインドネシア共和国において、ワランティ商品の開発、設計に係るコンサルティングを行うため、住友商事株式会社((注)2.)及び同国財閥グループであるシナルマスグループの関係会社等との合弁により PT Premium Garansi Indonesiaを設立し、ワランティ事業を開始いたしました。 ③ 新規事業の創出 今後は、事業領域を拡大し、「カーライフのトータルサポート」を推進するため、新規の事業展開を検討してまいります。 (注)1.位置情報管理機能付きエンジン始動制御装置とは、車両の位置情報や走行情報の管理及び遠隔制御が可能となる装置であります。2.現地において事業を展開するのは、住友商事株式会社の子会社である「PT Summit Auto Group」であります。 (3) 対処すべき課題 前述の「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの達成に向け、当社グループが取り組む課題は以下のとおりです。 ① 「MULTI ACTIVE」戦略の推進 当社グループにおきましては、独立系である強みを活かしてオート取引先に対し複数のサービスを提供し、継続的な取引関係を構築する仕組みを「MULTI ACTIVE」と呼び、競争の差別化における重要な戦略と位置付け推進を図っております。個人に対する与信管理ノウハウを活用したファイナンス分野、自動車販売に付随・関連するカーアフターマーケットを活用したCAR MARKET分野における新規事業・新規サービスを継続的にリリースするため、営業担当者がオート取引先から獲得するニーズと、事業開発部門が広範な情報ネットワークから収集するシーズとを分析・結合し、既存の主力事業とシナジーの高い新たな事業・サービスを創出してまいります。 ② 海外事業の推進 当社グループの主要な対象市場である国内中古車マーケットは、個人消費者にとって生活必需品としての色彩が強い自動車保有の「底堅い」需要から、中古車の自家用自動車登録台数は横ばい傾向にあります。但し、マーケットにおいて当社の占めるシェアはまだ低い水準であり、国内中古車マーケットにおいても、十分な成長余地があるものと捉えております。その一方で、今後も中長期的に継続的成長を達成するためには、国内マーケットにおいて蓄積したノウハウ・知見を活かした海外展開が欠かせないものと考えております。特に、「クレジット」「ワランティ」「整備」の3つのサービスを海外展開におけるコア事業として、既存進出国であるタイ王国及びインドネシア共和国のほか、その周辺国への展開を検討してまいります。 ③ 新規事業の推進 持続的な発展のため、事業領域の拡大及び将来の成長ドライバーとなる事業の創出に向け、提携やM&A等を活用した取り組みを検討してまいります。なお、新しい分野に進出する際は既存事業とのシナジー創出を前提とし、グループとしての組織力が最大限発揮されるよう、新規展開を検討してまいります。 ④ 組織力の強化 今後も積極的な新卒・中途採用活動を継続するとともに、人財の多様性が増していく中にあって、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「バリュー」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「固定概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑤ グループ企業の統括 有効な事業戦略を構築し、グループシナジーを創出するためには、業績管理やコンプライアンスの遵守、リスクの適切な管理が重要であると考えております。事業拡大に伴いグループ企業が増加している当社グループにおきましては、グループ管理の専門部署を設置し、事業進捗の把握や係数の管理を徹底してまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 なお、当社グループは「クレジット関連事業」の単一セグメントであるためセグメント情報の記載は省略しておりますが、ここでは事業サービス別に「クレジット事業」「ワランティ事業」「整備事業」「その他事業」に区分して記載いたします。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度(2018年4月1日から2019年3月31日)におきましては、米中の通商問題の動向が世界経済に与える影響や、金融・資本市場の変動の影響に留意する必要があったものの、日本国内におきましては、雇用環境の着実な改善や、個人消費の持ち直しの動きが見られ、企業業績の改善、設備投資の増加等、緩やかな景気回復が続きました。 このような環境の中、当社グループは、主要サービスである「クレジット」「ワランティ」に加え、主要取引先であるオート取引先が自動車販売の様々な局面で活用できるサービスを複合的に提供し、当社グループとの取引接点を拡大させる「MULTI ACTIVE」戦略として、サービスラインナップの拡大に努めてまいりました。また、社会的ニーズの高まりを受け、「個人向けオートリース」の取扱いを開始いたしました。海外事業につきましては、タイ王国において当社グループのブランドである「FIX MAN」を掲げる自動車整備工場を4店舗開設し、ワランティ事業の運営も開始しております。また、インドネシア共和国におきましてもワランティ事業を開始しております。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ240,762千円減少し、5,475,080千円となりました。これは主に、資本剰余金が603,013千円減少し、利益剰余金が180,560千円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ288,720千円減少し、5,421,714千円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度は、主力事業であるクレジット事業及びワランティ事業の伸長を第一の課題として取り組んだ結果、収益合計が12,074,101千円(前連結会計年度比27.2%増)、営業収益が10,698,952千円(前連結会計年度比18.0%増)となりました。 クレジット事業は、良好な調達環境の継続に加え、営業人員の増員及び営業スキルの向上施策の継続的な実施等を背景に、加盟店契約を締結したオート取引先とのきめ細かな関係構築を通じ、稼働率を向上させた結果、営業収益は8,094,867千円(前連結会計年度比17.6%増)となりました。 ワランティ事業は、当社グループの自社ブランド商品である「プライムワランティ」が伸長していること及び認知度の漸増により、営業収益は2,395,276千円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。 整備事業等は、事業運営が軌道に乗り、営業収益は208,809千円(前連結会計年度比86.4%増)となりました。 また、その他事業は、海外事業においてタイ王国のEastern Commercial Leasing p.l.c.への持分法投資に関してIFRS第9号の新規適用による減損損失の影響を80,000千円計上したことにより、持分法による投資利益が48,508千円(前連結会計年度比52.0%減)となりました。また、同社が2019年2月に発行したワラント権に伴うデリバティブ評価益をその他の金融収益で142,527千円計上しております。 一方、費用面につきましては、IFRS第9号の新規適用により減損損失等を計上したことに加え、クレジット事業及びワランティ事業の拡大に係る各種費用が増加したことにより、費用合計は10,028,338千円(前連結会計年度比33.4%増)となりました。 これらの取組みの結果、当連結会計年度の税引前利益は2,045,763千円(前連結会計年度比3.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,345,550千円(前連結会計年度比4.1%増)となりました。 c.主要な経営指標の状況 当社グループの経営成績に影響を与える主要な経営指標として、クレジット事業におきましては加盟店数、クレジット取扱高、クレジット債権残高、3ヶ月以上延滞率を、ワランティ事業におきましては提携先数、ワランティ取扱高、ワランティ残高を主要な経営指標として考えております。各経営指標の推移を常に把握し、各経営指標の数値を向上させるべく施策の立案及び実施をPDCAサイクルで回した結果として、当社グループの収益拡大、費用低減及び債権内容の向上に貢献していると考えております。それぞれの経営指標における収益との関連性、当該経営指標に対する当社グループの取組及び各経営指標の推移は以下のとおりです。(クレジット事業) クレジット事業における収益は、個別のクレジット契約に基づきお客様が支払う分割払手数料の総額を実効金利法で計上しております。個別のクレジット契約は、当社グループと加盟店契約を締結した中古車小売店等の加盟店((注)1.)を通じてお客様からのクレジット申込を受け、審査等を経てお客様へ提供され、クレジット取扱高((注)2.)及びクレジット債権残高((注)3.)が増加します。従って、クレジット事業におきましては、クレジット加盟店網を拡大することで個別のクレジット契約を増加させ、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を積み上げることが、収益の拡大につながってまいります。 当社グループは、全国主要都市に営業店やアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを設置し、中古車小売店を中心とした自動車販売業者等に対する新規加盟店契約先の開拓を継続して実施しており、開業以降の加盟店社数は下表のとおり推移しております。また、加盟店社数の増加に伴い、お客様からお申込みいただく個別のクレジット契約も継続的に増加しており、その結果、クレジット取扱高及びクレジット債権残高につきましても下表のとおり推移しております。 一方、収益を拡大するためには、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を増加させるのみならず、クレジット債権全体の質を維持管理する必要がございます。債権の質を管理する主要な指標として、延滞債権残高率((注)4.)を設定し、数値が悪化することのないよう延滞債権の回収業務に注力することで、デフォルト債権の発生を抑制し、収益の拡大を図っております。 第1期第2期第3期第4期第5期第6期第7期第8期第9期第10期加盟店数(社)--3,6164,7556,4328,69610,81312,53314,22516,061クレジット取扱高(百万円)1,97917,28622,77122,44042,06753,02961,31468,79681,62493,912クレジット債権残高(百万円)1,66614,82527,31336,34759,11083,166104,784124,950147,964173,317延滞債権残高率(%)-----1.050.980.960.890.93 第11期第12期 加盟店数(社)18,44020,417クレジット取扱高(百万円)110,286135,139クレジット債権残高(百万円)205,554250,686延滞債権残高率(%)0.840.84(注)1.加盟店数とは、当社グループと加盟店契約を締結した法人単位をいい、複数店舗をもつ加盟店であっても、1社として集計しております。なお、実績につきましては当社グループの基幹システム切替えを実施した2010年3月期以降を記載しております。2.クレジット取扱高とは、各事業年度等のある一定期間において、新たに締結したクレジット契約金額の総額をいいます。なお、クレジット契約金額とは、商品代金残金(クレジット元本)及び分割払手数料の合計額をいいます。3.クレジット債権残高とは、開業から各事業年度末等のある時点までの累計取扱高(クレジット元本及び分割払手数料の合計)のうち、当該時点において、お客様から返済されていない金額の総額をいいます。4.延滞債権残高率とは、当該期末時点のクレジット債権残高に対し、延滞月数が三ヶ月を超える債権及び特別債権(お客様が弁護士等に債務整理手続き等を委任している債権)の合計額が占める割合をいいます。なお、実績につきましては債権回収指標の定義見直しを実施した2013年3月期以降を記載しております。5.本表はクレジット事業を取り扱うプレミアファイナンシャルサービス株式会社における実績を記載しております。 (ワランティ事業) 当社グループが営むワランティ事業における収益は、お客様が支払うワランティ代金を保証契約期間にわたって按分し、最終的に当社の収益となるワランティ収益相当部分を収益に計上しております。個別のワランティ契約は、当社グループとワランティ販売に係る業務提携契約を締結した中古車小売店等の提携先((注)1.)を通じてお客様へ提供され、ワランティ取扱高((注)2.)及びワランティ残高((注)3.)が増加します。従って、ワランティ事業におきましては、ワランティ提携先網を拡大することで個別のワランティ契約を増化させ、ワランティ取扱高及びワランティ残高を積み上げることで、収益の拡大につながってまいります。 当社グループは、全国主要都市に営業店を設置し、オートクレジット加盟店と同様中古車小売店を中心とした自動車販売業者に対し新規提携先の開拓を継続して実施しており、開業以降の提携先数は下表のとおり推移しております。また、提携先数の増加に伴いお客様からお申込みいただく個別のワランティ契約も継続的に増加しており、その結果、ワランティ取扱高及びワランティ残高につきましても下表のとおり推移しております。 第2期第3期第4期第5期第6期第7期第8期第9期第10期提携先数(社)- 1,726 2,818 5,539 9,166 11,817 14,148 14,963 17,461ワランティ取扱高(百万円) 29 124 230 506 1,083 1,371 1,630 1,892 2,181ワランティ残高(百万円)-- 206 443 945 1,363 1,692 1,947 2,256 第11期第12期 提携先数(社)19,85718,500ワランティ取扱高(百万円)2,5012,998ワランティ残高(百万円)2,6313,179(注)1.提携先数とは、当社グループと業務提携契約を締結した法人単位をいい、複数店舗をもつ提携先であっても、1社として集計しております。なお、実績につきましては当社グループの基幹システム切替えを実施した2010年3月期以降を記載しております。2.ワランティ取扱高とは、各事業年度等のある一定期間において、新たに締結したワランティ契約金額の総額をいいます。3.ワランティ残高とは、開業から各事業年度末等のある時点までの累計取扱高のうち、当該時点において、保証期間が経過していない金額の総額をいいます。なお、繰延計上に変更した2011年3月期以降の実績を記載しております。4.本表はワランティ事業を取り扱うプレミアファイナンシャルサービス株式会社における実績を記載しております。 (参考情報)当社グループは「クレジット関連事業」の単一セグメントであるためセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業サービス別に「クレジット事業」「ワランティ事業」「整備事業」「その他事業」を営んでおり、クレジット事業及びワランティ事業を現状の主力事業と位置づけております。このため、事業継続期間の長い主力事業における主な指標の状況を参考情報として記載いたします。なお、以下の指標は、2015年7月に当社の完全子会社となったプレミアファイナンシャルサービス株式会社(以下「PFS」という。)の第11期及び第12期の実績について記載しております。 (クレジット事業)①オートクレジット残債型クレジット「ザンプレ」や84回を超える長期クレジットの取扱いの本格化に加え、営業人員の増加やシステム利用による営業ルートの効率化、出張営業による営業エリアの拡大、コンタクトセンターのアウトバウンド営業による加盟店再稼働施策の推進、Web申込システムの利用促進、バックアップ体制の充実、債権回収の強化等により、クレジット債権残高が237,860百万円(前期比20.5%増)に伸長しました。その他の主な指標は下表のとおりです。 ②ショッピングクレジットショッピングクレジットとは、太陽光発電システム等の購入に伴うエコロジークレジットや、各種高額商品・サービスの購入や利用に伴うクレジットをいいます。オートクレジットと同様の施策の推進に加えて、担当部署を設置して販促を強化し、太陽光発電システム販売大手との取引開始や、クレジットの対象となる商品・サービスの拡充を実現いたしました。それにより、クレジット債権残高が12,447百万円(前期比58.1%増)となりました。その他の主な指標は下表のとおりです。 (ワランティ事業) OEM商品を専門とする営業担当者の設置による販促強化、中古車小売店の開拓推進、自社ブランド商品である「プライムワランティ」の、修理対応のオペレーションについても、人員を増加させるとともに、業務面・システム面の改善をはかることで、原価の低減及び顧客満足度の向上に努め、ワランティ残高が3,179百万円(前期比20.6%増)となりました。その他の主な指標は下表のとおりです。 〔主要事業等における主な指標の状況〕事業サービス名区分第11期(自 2017年4月1日至 2018年3月31日)第12期(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)前期比(%)クレジット事業オートクレジット利用者数(人)(注)1.76,56186,822113.4加盟店数(社)18,13820,045110.5新規加盟店数(社)1,7882,567143.6取扱高(百万円)106,675129,140121.1債権残高(百万円)197,330237,860120.5 内_提携ローン債権(注)2.186,371220,782118.5 内_自社債権(注)3.3,8218,100212.0 内_流動化債権(注)4.6,4887,725119.1 内_集金保証債権(注)5.6501,252192.7ショッピングクレジット利用者数(人)(注)1.1,5923,077193.3加盟店数(社)153195127.5新規加盟店数(社)6373115.9取扱高(百万円)3,6105,781160.1債権残高(百万円)7,87412,447158.1 内_提携ローン債権(注)2.6,74210,577156.9 内_自社債権(注)3.1,1321,870165.1 内_流動化債権(注)4.--- 事業サービス名区分第11期(自 2017年4月1日至 2018年3月31日)第12期(自 2018年4月1日至 2019年3月31日)前期比(%)ワランティ事業利用者数(人)(注)1.99,469119,639120.3提携先数(社)(注)6.19,85718,50093.2新規提携先数(社)3,4133,986116.8取扱高(百万円)2,5022,998119.8ワランティ残高(百万円)2,6373,179120.6(注)1.利用者数とは、次のとおりです。オートクレジット利用者数:PFSがお客様とクレジット契約(立替払契約又は保証委託契約)を締結した数ショッピングクレジット利用者数:オートクレジットと同様ワランティ利用者数:お客様がワランティ商品の申込みを行った数2.提携ローン債権とは、PFSの加盟店を通じてオートクレジット等の申込みがあった際、PFSが信用調査のうえ承認した顧客に対し、PFSの連帯保証によりPFS提携金融機関が融資を行う債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権には含まれておりません。なお、当該債権のうち、3ヶ月超延滞を経て、提携金融機関に対しPFSが代位弁済を行った債権は、自社債権となります。3.自社債権とは、主に、PFSの加盟店が不特定の消費者に割賦販売を行う際、PFSが信用調査のうえ承認した顧客に対し、PFSがその代金を顧客に代わって加盟店に立替払いをし、顧客からは約定の分割回数により立替代金の回収を行う債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権を構成するものです。4.流動化債権とは、クレジット債権から生ずるキャッシュ・フローを受益権化し、その受益権の一部を外部の第三者へ売却するスキームにおける原債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権を構成するものです。なお、当該債権のうち、3ヶ月超延滞を経て、PFSが買戻しを行った債権は、自社債権となります。5.集金保証債権とは、PFSの加盟店を通じてオートクレジットの申込みがあった際、PFSが信用調査のうえ承認した顧客に対し、PFSの連帯保証によりPFS加盟店が融資を行う債権をいいます。当該債権は、連結財政状態計算書の金融債権には含まれておりません。6.第12期において、前期と比較して減少しておりますが、自社ブランド商品「プライムワランティ」の商品改定に伴う提携先の契約移行作業を行ったことによるものです。なお、第12期における提携先数の増加は2,701社であり、堅調に増加しております。② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動による支出1,014,777千円(前連結会計年度は1,043,154千円の収入)、投資活動による支出705,730千円(前連結会計年度は852,373千円の支出)及び財務活動による収入1,644,981千円(前連結会計年度は1,789,697千円の収入)でした。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ75,295千円減少し、6,399,276千円となりました。 前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)1,043,154△ 1,014,777△ 2,057,930投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)△ 852,373△ 705,730146,644財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)1,789,6971,644,981△ 144,716(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動の結果、使用した資金は1,014,777千円となりました。収入の主な内訳は、金融保証契約の増加額3,334,259千円、税引前利益2,045,763千円であり、支出の主な内訳は、金融債権の増加額5,439,239千円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は705,730千円となりました。支出の主な内訳は、子会社取得による支出226,685千円、差入保証金の差入による支出206,452千円、無形資産の取得による支出204,868千円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は1,644,981千円となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の借入による収入18,486,423千円、長期借入金の借入による収入3,216,724千円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の返済による支出16,434,363千円、長期借入金の返済による支出3,002,949千円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績 当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績(事業サービス別営業収益) 当連結会計年度における営業収益実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。 事業サービスの名称前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)前連結会計年度比(%)クレジット事業(千円)6,885,2128,094,867117.6ワランティ事業(千円)2,067,7272,395,276115.8整備事業等(千円)112,033208,809186.4合計9,064,97110,698,952118.0(注)1.当社グループは「クレジット関連事業」の単一セグメントであるため事業サービス別に記載しております。2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (事業サービス別取扱高) 当連結会計年度における取扱高実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。 事業サービスの名称前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)前連結会計年度比(%)クレジット事業(千円)110,285,571135,139,220122.5ワランティ事業(千円)2,501,7252,998,229119.8(注)1.当社グループは「クレジット関連事業」の単一セグメントであるため事業サービス別に記載しております。2.クレジット事業の取扱高とは、ある一定期間(2019年3月期であれば2018年4月1日から2019年3月31日までの期間)において、新たに締結したクレジット契約金額の総額をいいます。なお、クレジット契約金額とは、商品代金残金及び分割払手数料の合計額をいいます。3.ワランティ事業の取扱高とは、ある一定期間(2019年3月期であれば2018年4月1日から2019年3月31日までの期間)において、新たに締結したワランティ契約金額の総額をいいます。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析 当連結会計年度末における資産、負債、資本の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2018年3月31日)当連結会計年度(2019年3月31日)増減資産合計(千円)35,931,72243,629,8837,698,161負債合計(千円)30,215,88038,154,8037,938,923資本合計(千円)5,715,8425,475,080△ 240,762親会社の所有者に帰属する持分合計(千円)5,710,4355,421,714△ 288,720 (資産の部) 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,698,161千円増加し、43,629,883千円となりました。これは主に、金融債権が4,084,051千円、その他の資産が1,601,579千円増加したこと等によるものです。 (負債の部) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,938,923千円増加し、38,154,803千円となりました。これは主に、金融保証契約が3,576,285千円、借入金が2,319,478千円増加したこと等によるものです。 (資本の部) 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ240,762千円減少し、5,475,080千円となりました。これは主に、資本剰余金が603,013千円減少し、利益剰余金が180,560千円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ288,720千円減少し、5,421,714千円となりました。 b.経営成績の分析 当連結会計年度末における営業収益、費用合計、親会社の所有者に帰属する当期利益の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)増減営業収益(千円)9,064,97110,698,9521,633,980費用合計(千円)7,515,00010,028,3382,513,338親会社の所有者に帰属する当期利益(千円)1,292,8861,345,55052,664 (営業収益) 当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度に比べ1,633,980千円増加し、10,698,952千円となりました。なお、事業サービス別の営業収益につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (費用合計) 当連結会計年度における費用合計は、前連結会計年度に比べ2,513,338千円増加し、10,028,338千円となりました。主な増加要因は、取引規模の拡大により人件費及び各種費用が増加したこと、IFRS第9号の新規適用により減損損失等を計上したことによるものです。 (親会社の所有者に帰属する当期利益) 当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ52,664千円増加し、1,345,550千円となりました。主な増加要因は、営業収益の増加及びタイ王国の関連会社であるEastern Commercial Leasing p.l.c.が発行したワラント権に伴うデリバティブ評価益を計上したことによるものです。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析 キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 当社グループにおける資金需要は、大きく分けて運転資金需要とクレジット事業の立替資金需要の二つがあります。運転資金需要のうち主なものは営業費用等の支払いであります。また、立替資金需要につきましては、クレジット事業におけるお客様が商品等を購入された際の代金を加盟店に立て替えることにより発生するものであります。 当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、立替資金につきましては、内部資金より充当し、一定程度の債権が積み上がった時点で流動化を実施しております。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。 e.経営者の問題認識と今後の方針について 今後、当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。課題への対応にあたって、経営者として常に外部環境の変化に関する情報を入手及び分析を実施し、現在及び将来における事業環境を把握しながら、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。 (3)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報 IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する当連結会計年度における主要な項目及び差異の金額は以下のとおりであります。なお、当社グループは日本基準に基づく連結財務諸表を作成していないため、当該差異の金額については概算額で記載しております。 (のれん及び一部の無形資産の償却)日本基準において、のれん及び一部の無形資産の償却につきましては、実質的に償却年数を見積り、その年数で償却を行いますが、IFRSにおいては、のれん及び一部の無形資産につきましては償却を行いません。この結果、IFRSにおける営業費用が日本基準と比較した場合、363,354千円減少しております。