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プレミアグループ(7199)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他金融業 金融(除く銀行)

事業の概要

  • ファイナンス事業
    お客様が車などを購入する際に、分割払いのクレジットを提供しています。新車・中古車向けのオートクレジットや、太陽光発電システムなどのエコ関連商品向けのエコロジークレジットが主力です。お客様は商品購入ごとに審査を受け、当社グループが代金を立て替えるか、提携金融機関が融資する形(提携ローン方式が中心)でサービスを提供しています。これにより、お客様は高額な商品を一度に支払うことなく購入でき、当社グループは手数料収入を得ています。
  • 故障保証事業
    お客様が自動車を購入した際に、追加で保証料を支払うことで、購入後の故障時に無償で修理を受けられるサービスです。これにより、お客様は予期せぬ修理費用から守られ、当社グループは保証料収入を得ています。この事業は、国内で培ったノウハウを活かし、タイなどの東南アジア諸国にも展開しており、国際的な成長も目指しています。
  • オートモビリティサービス事業
    自動車関連の様々なサービスを提供しており、具体的な内容は記載されていませんが、ファイナンス事業や故障保証事業と連携し、自動車の購入から維持までをトータルでサポートする事業と考えられます。これにより、顧客の囲い込みやクロスセルを促進し、グループ全体の収益向上に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ファイナンス事業
    お客様が自動車や太陽光発電システムなどを購入する際に、分割払いができるクレジットを提供しています。新車・中古車向けのオートクレジットや、環境関連商品向けのエコロジークレジットが主な商品です。当社グループが代金を立て替える「立替払方式」と、提携金融機関が融資を行う「提携ローン方式」があり、提携ローン方式が中心です。タイ王国でもオートファイナンスを展開しており、海外での成長も目指しています。
  • 故障保証事業
    お客様が自動車を購入した際に、保証料を支払うことで、購入後の故障時に無償で修理を受けられるサービスです。これにより、お客様は予期せぬ修理費用から守られます。国内で培ったノウハウを活かし、タイやインドネシアなどの東南アジア諸国にも展開しており、特にタイでは合弁会社を通じて事業を行っています。
  • オートモビリティサービス事業
    自動車に関連する様々なサービスを提供しています。具体的な内容は詳しく記載されていませんが、ファイナンス事業や故障保証事業と連携し、自動車の購入から維持までを総合的にサポートする事業と考えられます。これにより、顧客の利便性を高め、グループ全体の収益基盤を強化しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,521 文字
3【事業の内容】当社グループは、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションを掲げており、当社は、持株会社として当社グループの経営管理及びそれに付帯又は関連する業務等を行っております。当社グループは、当社、連結子会社16社(この他、債権流動化を目的とした信託3件)、並びに持分法適用関連会社等7社で構成されており、ファイナンス事業、故障保証事業、及びオートモビリティサービス事業を中心に、複数のサービスを提供しております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (1) ファイナンス事業当社グループは、お客様が加盟店を通じて商品やサービスを購入する際に分割払いを選択できるクレジットサービスを提供しております。主な取扱商品として、新車・中古車を対象とするオートクレジットや、太陽光発電システム及びオール電化商品を対象とするエコロジークレジットを展開しております。さらに、国内の自動車販売金融で培った知見やノウハウを海外にも活用しており、タイ王国の持分法適用関連会社であるEastern Commercial Leasing p.l.c.及びフィリピン共和国の持分法適用関連会社であるEtomo Financing Corporationに対して経営及び事業ノウハウの提供を行うことで、両社の企業価値向上を図っております。 当社グループが提供するクレジットは、お客様が商品やサービスを購入しようとするごとに、クレジット会社へ申込みを行い、審査を受けるクレジットであり、割賦販売法第二条第4項に定められる「個別信用購入あっせん」のクレジットに分類され、クレジットカード(割賦販売法第二条第3項第1号に定められる「包括信用購入あっせん」)のように、発行にあたりお客様がクレジット会社へ申込みを行い、審査を受け、発行された後は設定された限度額や有効期限内であれば改めて審査を受けることなく商品やサービスを購入できるクレジットとは異なります。 (ファイナンス事業における取引の流れ)サービスの提供方式は、当社が審査及び承認を行った上で加盟店への立替払いとお客様からの代金回収を行う「立替払方式」と、提携金融機関が融資を行う一方で当社が審査・精算事務・連帯保証を担う「提携ローン方式」の2種類があります。当社グループでは、当連結会計年度末におけるクレジット債権残高(注)全体に対し「提携ローン方式」の取扱いが中心となっておりますが、ここでは「立替払方式」、「提携ローン方式」の順で記載させていただきます。(注)クレジット債権残高とは、開業から各連結会計年度末等のある時点までの累計取扱高(クレジット元本及び分割払手数料の合計)のうち、当該時点において、お客様から返済されていない又は保証期間が経過していないクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額をいいます。 ⅰ)立替払方式立替払方式とは、加盟店が行うお客様への商品販売等を条件として、当社グループがその代金の全部又は一部に相当する金額を加盟店へ立替払いし、お客様から分割返済を受ける方式をいいます。なお、立替払方式においては、お客様が支払う分割払手数料の全額から、加盟店に対する販売促進費を控除した金額が営業収益に計上されております。一方、金融機関に支払う調達コストは、通常の運転資金の調達コストと同様に、営業費用に計上されております。つまり、金融機関に支払う調達コストは、営業費用として営業収益から控除され税引前利益が算出されます。従って、営業収益から営業費用を控除した金額で、提携ローン方式と立替払方式との間に差異はありません。また、保険会社へ支払う保険料(注)は、営業費用に計上されております。 (手数料の内訳) (立替払方式の取引の流れ) 取引の流れは以下のとおりです。① お客様が加盟店に対して商品購入等を目的としたクレジットを申込み(その後、加盟店からプレミア㈱に申込み情報の連携)② プレミア㈱がお客様の信用情報等を審査、承認③ プレミア㈱が加盟店にクレジット代金及び販売促進費を送金④ 加盟店がお客様へ車両等、購入商品を引渡し⑤ お客様がプレミア㈱へクレジット代金を返済(月次返済) ⅱ)提携ローン方式提携ローン方式とは、金融機関がお客様に対する資金融資を行う一方で、お客様の審査や加盟店に対する立替金の精算、お客様からの分割返済に係る事務全般を当社グループに委託する方式をいいます。なお、お客様の債務は当社グループが金融機関に対して連帯保証いたします。具体的には、加盟店が行うお客様への商品販売等を条件として、その代金の全部又は一部に相当する金額を、提携金融機関が当社グループを通じて加盟店へ支払います。資金の融資にあたり、当社グループ所定の審査を実施いたしますが、当該審査につきましては、立替払方式と同等の基準で行っております。また、お客様からの月々の分割返済金も当社グループを通じて提携金融機関へ返済いたします。なお、提携ローン方式においては、お客様が支払う分割払手数料のうち、最終的に当社の収益(税引前利益)となる信用保証料相当部分のみ営業収益に計上されております。つまり、お客様が支払う分割払手数料のうち、提携金融機関に支払う調達コストや加盟店に対する販売促進費は営業収益には含まれません。また、立替払方式と同様、保険会社へ支払う保険料(注)は営業費用に計上されております。 (手数料の内訳) (提携ローン方式の取引の流れ) 取引の流れは以下のとおりです。① お客様が加盟店に対して商品購入等を目的としたクレジットを申込み(その後、加盟店からプレミア㈱に申込み情報の連携)② 提携金融機関がお客様の審査を実施、プレミア㈱がお客様の信用情報等の保証審査を実施、承認③ プレミア㈱が加盟店にクレジット代金及び販売促進費を送金④ 提携金融機関がプレミア㈱にクレジット代金を送金⑤ 加盟店がお客様へ車両等、購入商品を引渡し⑥ お客様がプレミア㈱へクレジット代金を返済(月次返済)⑦ プレミア㈱が提携金融機関にクレジット代金を返済(月次返済) (注)クレジット債権の未回収リスクを低減させるため、当社グループは、複数の損害保険会社と取引信用保険包括契約(立替払方式のクレジット債権を対象とするもの)並びに保証機関型信用保険包括契約(提携ローン方式のクレジット債権を対象とするもの)を締結しております。当該保険契約は、お客様の債務不履行により当社グループが被る損害を回避することを目的とし、お客様が加盟店との間でオートクレジット商品(四輪車、二輪車、パーツ及び整備代金等オート関連商品を含む。)を売買するにあたり、当社グループとお客様との間で締結したクレジット契約に基づき発生したクレジット代金をその対象としております。当該保険契約は、毎月月末の保険対象債権の残高に対し保険料率を乗じ、翌月に保険料を支払うサイクルとなっており、また半期に1回、保険金請求手続のうえ、保険金支払いを受けております。なお、保険金請求の対象債権につきましては所定の要件を設けております。 (2) 故障保証事業当社グループは、提携先を通じて自動車を購入されるお客様に対し、一定の保証料をお支払いただくことで、故障発生時に所定の範囲内で無償修理を提供する故障保証サービスを展開しております。本事業においては、ファイナンス事業と同様に国内で培った故障保証や整備・鈑金の知見及びノウハウを、東南アジアを中心に広く展開しており、タイ王国ではPremium Service (Thailand) Co., Ltd.を通じて故障保証及び整備事業を、インドネシア共和国では、住友商事株式会社(注)及び現地シナルマスグループとの合弁企業であるPT Premium Garansi Indonesiaを通じて故障保証商品の開発・設計に係るコンサルティング事業を行っております。また、フィリピン共和国においても、三井物産株式会社及び現地財閥GTキャピタル・ホールディングスのグループ会社との合弁会社であるPremium Warranty Services Philippines, Inc.を通じて故障保証事業を推進するなど、グローバルな事業拡大を図っております。(注)現地において事業を展開するのは、住友商事株式会社の子会社である「PT Summit Auto Group」であります。 当社グループは、提携先の営業戦略や取扱車種、お客様の利便性等を考慮し、提携先のニーズに応じた異なる商品を提供しております。以下に、当社グループが提供する代表的な故障保証商品を記載いたします。 ア.プレミアの故障保証当社グループにおいて開発した自社ブランドの故障保証商品であり、以下に記載する「カーセンサーアフター保証」や「その他OEM」の開発の基本形となる商品であります。なお、2019年10月に商品改定を行い、「プレミアの故障保証」へ名称変更しております(旧商品名「プライムワランティ」)。 イ.カープレミア故障保証当社グループにおいて、有料会員組織「カープレミアクラブ」向けに、新たに開発した故障保証商品であり、上記「プレミアの故障保証」と比較して、保証加入範囲の大幅拡大や保証範囲の拡大、廉価な価格設定で商品を提供しております。カープレミア故障保証は最大437項目の部位を保証しており、その代表的な機構として、エンジン機構、ブレーキ機構、エアコン機構、電装装備品があります。また、自動ブレーキシステム等の先進機構も保証対象として含まれており、EV車両の加入も可能です。お客様の車両についてのお困りごとを気軽にご相談いただける「コンシェルジュサービス」も付帯しております。 ウ.カーセンサーアフター保証当社グループにおいて開発した故障保証商品を、株式会社リクルートとの提携先に応じて一部カスタマイズしたOEM商品であります。カーセンサーアフター保証は、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」を利用する提携先に対し提供され、カーセンサーに掲載される車両に付保されるものであります。 エ.その他OEM当社グループにおいて開発した故障保証商品を、一定台数以上の月間販売実績がある提携先のために一部カスタマイズしたOEM商品であります。大型の提携先の販売する車種構成等に応じ、対応車種や対応保証範囲をカスタマイズすることで、当連結会計年度末においては、基本プラン3類型、約150種類のOEM商品を提供しております。 (故障保証事業における取引の流れ)故障保証事業においては、当社グループが提携先から受領した故障保証代金は、まず「故障保証前受収益」として計上し、保証期間の経過に伴い収益に計上しております。また、当社グループが自動車整備工場等に支払う修理代金が営業費用に計上されております。 取引の流れは以下のとおりです。① 提携先がお客様へ故障保証を販売② お客様が提携先へ故障保証代金を支払い③ 提携先がプレミアワランティサービス㈱に故障保証代金を支払い④ プレミアワランティサービス㈱からお客様へ保証書を発行⑤ 故障発生時、お客様からプレミアワランティサービス㈱へ連絡⑥ プレミアワランティサービス㈱から自動車整備工場等への車両入庫を誘導⑦ お客様から自動車整備工場等へ車両を入庫⑧ プレミアワランティサービス㈱が自動車整備工場等から修理見積りを取得⑨ プレミアワランティサービス㈱と自動車整備工場等が修理見積り内容への審査及び交渉⑩ 修理後、自動車整備工場等からお客様へ車両を納品⑪ 自動車整備工場等からの請求に基づき、プレミアワランティサービス㈱から修理代金を支払 (3) オートモビリティサービス事業当社グループは、自動車流通事業の運営に不可欠な多角的サービスを展開しております。具体的には、ファイナンス事業で引き揚げた車両をグループ内で再活用する車両卸販売(リユースビジネス)や、顧客・部品在庫・整備工程の管理及び書類作成を効率化する業務用ソフトウェア「GATCH」の販売、加盟店を通じたサブスクリプション(オートリース)商品の提供、さらには中古部品等の流通を担うリサイクルビジネスを行っております。また、自動車マーケットのさらなる発展を目指し、ファイナンス及び故障保証事業を通じて構築した販売店・整備工場のネットワークを組織化した「カープレミアクラブ」を運営しており、会員向けに経営サポートをはじめとする多彩な限定サービスを提供しております。その他、自社での自動車整備工場の運営を通じて、モビリティ事業者が抱える課題の抽出や新サービスのテスト実施を行うことで、事業者のニーズに即した最適な商品企画を推進しております。 [事業系統図] (注)2026年1月23日開催の取締役会において、2026年7月1日を効力発生日として、プレミアワランティサービス株式会社、プレミアモビリティサービス株式会社及びカープレミア株式会社を、プレミア株式会社へ吸収合併させることを決議しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
割賦販売法、古物営業法、道路運送車両法など各種法令による許認可が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済環境の変化による事業への影響 / システム障害やサイバー攻撃による影響 / 法的規制の変更や許認可の取消し
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

プレミアグループの財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報が入手困難。無形資産による競争優位性は現時点では確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車販売金融事業において、一度契約した顧客が他の金融機関へ乗り換える際には、手続きの手間や審査の再受検が発生する可能性がある。しかし、乗り換えによる明確な損失や不利益が大きくないため、スイッチング・コストは限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

プレミアグループの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は確認できない。プラットフォーム型ビジネスではなく、個別の金融取引が中心であるため。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

自動車販売金融事業において、提携する自動車ディーラーとの関係性や、一定の規模による事務コストの効率化は考えられる。しかし、競合他社と比較して構造的に大幅に低いコスト構造を持つという証拠はない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車販売金融事業において、一定の市場シェアを有している可能性はあるが、業界全体に対する最適な規模の少数寡占を形成しているかは不明。大手金融機関や他のノンバンクとの競争環境を考慮すると、効率規模による優位性は限定的。

  • 多様なファイナンス方式
    プレミアグループは、自社で代金を立て替える「立替払方式」と、提携金融機関が融資を行う「提携ローン方式」の2つの方式でクレジットを提供しています。特に提携ローン方式が中心となっており、これにより自社の資金負担を軽減しつつ、幅広い顧客ニーズに対応できる柔軟なビジネスモデルを構築しています。
  • 海外展開による成長性
    国内で培ったファイナンスや故障保証のノウハウを活かし、タイなどの東南アジア諸国へ事業を展開しています。特にタイでは、持分法適用関連会社との合弁事業を通じてオートファイナンスや故障保証事業を進めており、新興国市場の成長を取り込むことで、今後の収益拡大が期待されます。
  • 包括的な自動車関連サービス
    ファイナンス事業と故障保証事業を核に、オートモビリティサービス事業も展開することで、自動車の購入から維持・修理までを一貫してサポートできる体制を構築しています。これにより、顧客にとっての利便性を高め、他社との差別化を図り、顧客ロイヤルティの向上に繋げていると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、2030年までに「オートモビリティエコシステムの完成」を目指し、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は底堅く安定的に推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、オートクレジット市場における当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。昨今の金利上昇局面においても、クレジットの貸出及び資金調達の双方が主に固定金利であることや、債権流動化等により影響を適切に抑制しております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、法規制を受けることなくオートクレジット以外の複数のサービスを提供することが可能です。こうした複数のサービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されております。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は220万台(2010年4月~2026年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、過去の整備実績や統計情報との照らし合わせ、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業で発生した修理車両を、整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理の発注を集約し、修理コストを削減しております。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。整備工場ネットワーク及び有料会員組織が拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸、ソフトウェア、サブスク(リース)の販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、相見積りを経て引き揚げた車両を購入し、当社グループの有料会員に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.幅広い商品・サービスの提供当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売、サブスク(リース)の提供、及び部品販売など、幅広いサービスを提供しており、モビリティ事業者のニーズに応じた商品・サービスの提案が可能です。モビリティ事業者は当社グループから多様なサービスを受けることができるため、複数の企業と契約する負担を軽減することができます。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業を通じて構築した自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを基に、会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、会員に対しては、自動車の仕入れ支援や経営のサポート等、当社グループが展開する各種サービスを会員限定で提供しております。当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々のLTV(顧客生涯価値)の向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるようなモビリティ革命の移行期を迎えております。この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのこれまでに構築したネットワークをさらに拡大し、これらを最大限に活用・深耕していくことが、中長期的に極めて重要であると考えております。こうした背景のもと、2026年5月に新たに発表した2030年3月期までの中期経営計画「Change & Prove 2030」におきましては、前中計で確立したカープレミア事業モデルを基盤とし、当社グループが金融企業から「プラットフォーム企業」へと変革していくことを基本方針に掲げております。金利動向に左右されない「会費」とストック型ビジネスである「故障保証」を核とした高収益モデルへの構造変革を加速させ、拡大したネットワークの活用を通じて、ユーザーには最高の安心を、モビリティ事業者には経営に不可欠なインフラを提供する「オートモビリティエコシステム」を完成させ、「唯一無二のカープレミア経済圏」への変革を実現してまいります。 なお、中期経営計画「Change & Prove 2030」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2026年3月期(実績)2030年3月期(最終年度計画値)成長率(対2026年3月期)営業収益440億円840億円+90.9%税引前利益86億円210億円+144.2%当期利益60億円140億円+133.3%(注)上表に限り、実績数値は億円未満を切り捨てて記載しております。 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。① オートモビリティエコシステムの完成当社グループは、2030年3月期を最終年度とする新中期経営計画「Change & Prove 2030」を策定いたしました。中古車小売市場の約5割を占める中小モビリティ事業者の経営インフラとして、以下の重点施策により「オートモビリティエコシステム」の完成を目指します。 1.カープレミアクラブ会員組織の強化会員組織を3層構造へ再編し、招待制の上位会員を通じてブランド価値の向上を図ります。目標達成を目指し、組織基盤の強化と既存会員の価値向上に努めてまいります。2.事業者にとっての必須インフラ中小モビリティ事業者の経営課題解決に向け、「収益が増加するプラットフォーム」の提供を通じて経営を支援し、事業者の競争力最大化を担う必須インフラとしての地位確立を目指してまいります。3.ユーザーの経済圏への取り込みブランド認知の拡大及び会員への送客創出に向け、多角的なPR投資やオンラインサービスの充実を通じたブランド戦略を展開することで、ユーザーに選ばれる「カープレミア」ブランドの確立と経済圏への取り込みを推進してまいります。4.サービスを支えるIT強化とデータ戦略AI活用を前提としたシステム開発やデータ利活用の最適化を推進し、「人財×データ×AI」によるコスト削減と付加価値の高いサービス開発を加速させることで、唯一無二のエコシステムを支える強固な経営基盤の構築に注力してまいります。 これらの変革により、2030年3月期に営業収益840億円、税引前利益210億円、時価総額3,000億円の達成を重要な経営目標とし、企業価値の飛躍的な向上に邁進してまいります。 ② ファイナンス事業の深化ファイナンス事業におきましては、オートクレジットの取扱高を伸長させ、業界内シェアを確実に向上させることで経営基盤を一層強固にしてまいります。その中核施策として、カープレミアクラブの会員組織拡大を通じた営業体制の仕組み化を推進し、加盟店エリアの開拓と稼働率の引き上げを徹底いたします。また、債権回収業務ではサービサー子会社のバックヤード体制を強化するとともに、車両卸販売との連携やDX・AI活用を加速させ、グループ全体での業務効率化と資産の健全性確保を図ります。さらに、国内で蓄積したノウハウを基盤として東南アジアをはじめとする海外展開に注力いたします。タイ王国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、さらに、伊藤忠商事株式会社との業務連携を最大限に活かし、グローバル市場における新たな収益柱の創出を目指してまいります。 ③ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、本市場のさらなる開拓が持続的成長の要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、プロパー商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ④ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、カープレミア経済圏を盤石にする新たな収益柱の構築と、プラットフォームを通じた安定的な収益化を最優先課題として取り組んでおります。そのため、既存の収益基盤を強化するとともに、ファイナンスや故障保証事業との高いシナジーが見込める新たな事業領域へ積極的に参入し、サービスラインアップを拡充いたします。これにより、モビリティ事業者に対するソリューション提供力を高め、カープレミアクラブを核としたクロスセルを加速させることで、グループ全体の顧客単価向上と「オートモビリティエコシステム」の価値最大化に努めてまいります。 ⑤ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「VALUE」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括事業拡大に伴い多角化が進む当社グループにおきましては、優れた事業戦略の構築に加え、グループ全体の「全体最適」に向けたシナジーの創出が重要であると考えております。そのため、各事業の進捗把握や計数管理を徹底するとともに、執行体制と責任の所在を明確化することで、機動的な経営判断を実現してまいります。また、主要KPIのモニタリング体制を強化し、コンプライアンスの遵守と適切なリスク管理を堅持することで、グループ全体でのガバナンス高度化と持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑦ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理、規程の整備・その他競争力強化に向けた取り組み、イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑧ DX推進・AI活用取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の最適化を図ること、また、DX推進により利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことが重要であると考えております。2024年9月に当社グループの「DX戦略」を更新し、「個々が輝くチームから成るプラットフォーマーとして、エンドユーザー、モビリティ事業者と『プレミア』なカーライフを共創する」というDXビジョンに基づき、経営陣を責任者とした専門組織による、各子会社・各事業を横断した取り組みを継続し、競争力の強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。また、AI活用を前提としたシステムの高度化やデータ戦略を推進することで、業務効率の抜本的な改善と新たなビジネスモデルの確立を図り、唯一無二のプラットフォーマーとして圧倒的な競争力の獲得と持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 ⑨ 基幹システムの安定化及び新基幹システムの再構築当社連結子会社におけるシステム障害への対応につきましては、旧システムへの切り戻しを完了し、現在は安定的に稼働する体制を構築しております。当社グループは、システムの安定稼働を経営の最優先課題と位置づけ、強固なITガバナンス体制のもとでインフラ基盤の刷新を推進してまいります。具体的には、IT顧問との連携を通じて専門的知見を恒常的に取り入れ、将来の事業拡大に耐えうる高度な管理・運用体制を構築し、安全性と信頼性の確保を徹底いたします。今後は、新中期経営計画の重要課題であるDX戦略に基づき、AI活用を前提とした次世代基幹システムの再構築を加速させます。処理の高速化や審査の自動化を実現する、業界トップクラスの強固なシステム基盤を確立することで、加盟店及びユーザーの皆様に最高の利便性を提供する「唯一無二のプラットフォーマー」として、持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの具現化と、将来にわたりこれらを継承する人財育成の両立により、2030年までに「オートモビリティエコシステムの完成」を目指し、企業価値の中長期的な向上を図ってまいります。 (2) 経営環境① 事業を行う市場の状況当社グループの主力事業であるファイナンス事業及び故障保証事業の対象市場である国内中古車マーケットにおいて、中古車の自家用登録台数は横ばい傾向にあります。生活必需品としての色彩が強い自動車は、成熟市場でありながらも、今後もその需要は底堅く安定的に推移するものと考えております。特にファイナンス事業は、競争環境の面において、新たに事業を開始するためには多額の資金及びシステム投資が必要であるため、新興企業が容易に参入できる事業ではないものと捉えております。一方、オートクレジット市場における当社グループのシェアはまだ低い水準にあり、将来におけるファイナンス事業の成長余地を示すものと考えております。昨今の金利上昇局面においても、クレジットの貸出及び資金調達の双方が主に固定金利であることや、債権流動化等により影響を適切に抑制しております。 ② 当社グループの強みについてa.独立系であることについて当社グループは、独立系(注)であることから、オートクレジットの主な取引先である自動車販売店(以下「オート取引先」という。)に対し、法規制を受けることなくオートクレジット以外の複数のサービスを提供することが可能です。こうした複数のサービスの提供によって、オート取引先ごとのニーズに応えうる「機会」=「取引の接点」を増やすこと、またサービス間の併用割引による「取引回数や利用頻度の向上」=「取引の深化」を進めることが、オート取引先との関係性をより強く・深く・長く・継続しやすくする重要なポイントであると考えております。(注)当社グループでは、銀行の子会社や関連会社ではないことを「独立系」と表現しております。 b.営業活動における強みについて当社グループは、複数のサービスを提供しておりますが、主要商品である「オートクレジット」や「故障保証」につきましては、同一の営業担当者が営業活動を行っております。一方、競合他社によっては、各サービス専属の営業担当者を配置し、自動車販売店に対して営業活動を行っております。当社グループは、「オートクレジット」や「故障保証」を並行的に販売することによって、競合他社と比較して営業コストを抑えられることとなり、結果として収益性を高めることが可能であると考えております。 c.ファイナンス事業における強みについて当社グループにおきまして、オートクレジットの営業担当者は、オート取引先に特化した営業活動を行っており、これを「オート専業」と表現しております。なお、当社グループはオートクレジット以外のクレジットも取り扱っておりますが、オートクレジット以外の営業担当者が営業活動を行っております。競合他社によっては、営業担当者はオートクレジット加盟店以外の加盟店(例えば呉服や宝飾品類を取り扱う小売店等)も担当しており、並行的に営業活動を行っております。一方、当社グループは、オート取引先に対してはオート専業の営業担当者が営業活動を行っております。従って、営業担当者は、オートクレジットやオート取引先の特性のみならず、自動車販売業界及び自動車そのものに対する知識・理解を得やすい環境で日々の営業活動を行うこととなり、そうした環境により培われた自動車販売業界全般への見識のもと、オート取引先のオーナーや従業員と円滑にコミュニケーションを行えるようになります。また、オート取引先の資金繰り状況についても同様に理解・把握することで、立替金の振込だけでなく、中古車のオークション開催日を考慮した訪問スケジュールの組立てなど、オート取引先の立場や状況を踏まえた営業活動が可能となると考えております。また、クレジット契約書や車検証の写し等の各種書類の回収等業務の大部分をオンラインに移行し、効率化を図る一方で、オート取引先とのコミュニケーションの質や頻度に留意し、電話やSNSを通じたフォローを行う等、きめ細やかな対応を継続しております。このように、自動車販売業界全般への理解と、オート取引先の立場・状況を踏まえた営業活動を通じて、オート取引先との信頼を構築することが、当社グループの強みであると考えております。 d.故障保証事業における強みについてア.リクルートとの提携当社グループは、株式会社リクルートホールディングスの100%子会社であり紙媒体及びWeb媒体において自動車情報を掲載するサービス「カーセンサー」を運営する株式会社リクルートと、中古車修理保証制度「カーセンサーアフター保証」の販売促進を図る目的で業務提携しております。カーセンサーアフター保証は、当社グループにおいて開発した故障保証商品を一部カスタマイズしたOEM商品であり、株式会社リクルートが展開する中古車情報媒体「カーセンサー」に掲載している車両に付保されております。株式会社リクルートが当社グループの提携先に対し販売促進の営業活動を行う一方で、当社グループは故障保証業務(オート取引先とのカーセンサーアフター保証に係る業務提携契約の締結、お客様との保証契約の締結、保証の履行等)を受託しており、当社グループの故障保証取扱件数の増加に寄与しております。 イ.故障車両に係るデータ保有故障保証は、お客様から代金を頂戴し、故障が発生したお客様に修理を行うスキームであるため、故障車両の走行距離、経過年数及び修理内容といった実績を蓄積し分析することで、より適切な故障保証商品の設計やプライシングが可能となります。その点、当社グループの累計故障保証契約台数は220万台(2010年4月~2026年3月の累計)を超過し、この契約台数を背景とした故障車両に係るデータを有しております。 ウ.修理対応力当社グループは、お客様に安心してご利用いただけるよう、整備士資格を保有する従業員を故障保証の受付・審査を行うコールセンターへ配置し、故障内容や修理範囲の直接確認、過去の整備実績や統計情報との照らし合わせ、不必要な修理を未然に防止し、正確かつ迅速な車両修理対応を行っております。また、リサイクル部品及びリビルド部品の活用、当社グループで構築した整備工場ネットワークへの優先入庫の促進及び直営の自動車整備工場の保有などにより、修理コストの削減を徹底しております。 e.オートモビリティサービス事業における強みについてア.整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築当社グループは、整備工場ネットワーク及び有料会員組織を構築しております。故障保証事業で発生した修理車両を、整備工場ネットワーク及び有料会員組織へ優先入庫することで、修理の発注を集約し、修理コストを削減しております。また、自動車整備工場は当社グループの整備工場ネットワーク及び有料会員組織に加入することで当社グループからお客様を獲得することができるため、双方にメリットのある関係性を構築しております。整備工場ネットワーク及び有料会員組織が拡大してくると、当社グループの自動車部品、車両卸、ソフトウェア、サブスク(リース)の販売先が増えることにもつながり、オートモビリティサービス事業の更なる業容拡大が可能となります。 イ.グループ間での車両の有効活用当社グループは、ファイナンス事業にて一定期間延滞となったお客様の車を引き揚げて、売却することでお客様の債権残高に充当しております。オートモビリティサービス事業では、相見積りを経て引き揚げた車両を購入し、当社グループの有料会員に通常の仕入れよりも安い価格で販売することで、当社グループは利益を獲得しながら、有料会員にもメリットのある関係性を構築しております。 ウ.幅広い商品・サービスの提供当社グループは、自動車整備工場向けの業務ソフトウェアの販売、サブスク(リース)の提供、及び部品販売など、幅広いサービスを提供しており、モビリティ事業者のニーズに応じた商品・サービスの提案が可能です。モビリティ事業者は当社グループから多様なサービスを受けることができるため、複数の企業と契約する負担を軽減することができます。 f.カープレミア事業モデルにおける強みについて当社グループは、ファイナンス事業・故障保証事業を通じて構築した自動車販売店及び自動車整備工場のネットワークを基に、会員組織「カープレミアクラブ」を組成し、会員に対しては、自動車の仕入れ支援や経営のサポート等、当社グループが展開する各種サービスを会員限定で提供しております。当社グループは、会員のニーズに沿ったサービスの提供や会員向けに特化した営業組織や企画運営を行う体制を築き、会員個々のLTV(顧客生涯価値)の向上を図っております。会員とより強固な信頼関係を構築し、当社グループが展開するサービスの稼働率の向上や各事業とのシナジーの創造に繋げております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載の経営環境に加え、自動車業界はCASEやMaaSに代表されるようなモビリティ革命の移行期を迎えております。この新しい時代に対応するべく、将来、カーシェアやメンテナンスの拠点となり得る自動車販売店や自動車整備工場とのこれまでに構築したネットワークをさらに拡大し、これらを最大限に活用・深耕していくことが、中長期的に極めて重要であると考えております。こうした背景のもと、2026年5月に新たに発表した2030年3月期までの中期経営計画「Change & Prove 2030」におきましては、前中計で確立したカープレミア事業モデルを基盤とし、当社グループが金融企業から「プラットフォーム企業」へと変革していくことを基本方針に掲げております。金利動向に左右されない「会費」とストック型ビジネスである「故障保証」を核とした高収益モデルへの構造変革を加速させ、拡大したネットワークの活用を通じて、ユーザーには最高の安心を、モビリティ事業者には経営に不可欠なインフラを提供する「オートモビリティエコシステム」を完成させ、「唯一無二のカープレミア経済圏」への変革を実現してまいります。 なお、中期経営計画「Change & Prove 2030」の重視する財務指標は下表のとおりです。重視する財務指標2026年3月期(実績)2030年3月期(最終年度計画値)成長率(対2026年3月期)営業収益440億円840億円+90.9%税引前利益86億円210億円+144.2%当期利益60億円140億円+133.3%(注)上表に限り、実績数値は億円未満を切り捨てて記載しております。 上記の方向性のもと、当社グループにおいて優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。① オートモビリティエコシステムの完成当社グループは、2030年3月期を最終年度とする新中期経営計画「Change & Prove 2030」を策定いたしました。中古車小売市場の約5割を占める中小モビリティ事業者の経営インフラとして、以下の重点施策により「オートモビリティエコシステム」の完成を目指します。 1.カープレミアクラブ会員組織の強化会員組織を3層構造へ再編し、招待制の上位会員を通じてブランド価値の向上を図ります。目標達成を目指し、組織基盤の強化と既存会員の価値向上に努めてまいります。2.事業者にとっての必須インフラ中小モビリティ事業者の経営課題解決に向け、「収益が増加するプラットフォーム」の提供を通じて経営を支援し、事業者の競争力最大化を担う必須インフラとしての地位確立を目指してまいります。3.ユーザーの経済圏への取り込みブランド認知の拡大及び会員への送客創出に向け、多角的なPR投資やオンラインサービスの充実を通じたブランド戦略を展開することで、ユーザーに選ばれる「カープレミア」ブランドの確立と経済圏への取り込みを推進してまいります。4.サービスを支えるIT強化とデータ戦略AI活用を前提としたシステム開発やデータ利活用の最適化を推進し、「人財×データ×AI」によるコスト削減と付加価値の高いサービス開発を加速させることで、唯一無二のエコシステムを支える強固な経営基盤の構築に注力してまいります。 これらの変革により、2030年3月期に営業収益840億円、税引前利益210億円、時価総額3,000億円の達成を重要な経営目標とし、企業価値の飛躍的な向上に邁進してまいります。 ② ファイナンス事業の深化ファイナンス事業におきましては、オートクレジットの取扱高を伸長させ、業界内シェアを確実に向上させることで経営基盤を一層強固にしてまいります。その中核施策として、カープレミアクラブの会員組織拡大を通じた営業体制の仕組み化を推進し、加盟店エリアの開拓と稼働率の引き上げを徹底いたします。また、債権回収業務ではサービサー子会社のバックヤード体制を強化するとともに、車両卸販売との連携やDX・AI活用を加速させ、グループ全体での業務効率化と資産の健全性確保を図ります。さらに、国内で蓄積したノウハウを基盤として東南アジアをはじめとする海外展開に注力いたします。タイ王国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、さらに、伊藤忠商事株式会社との業務連携を最大限に活かし、グローバル市場における新たな収益柱の創出を目指してまいります。 ③ 故障保証事業の拡充故障保証事業におきましては、本市場のさらなる開拓が持続的成長の要であると考えております。そのため、引き続き営業活動の強化と、加盟店・個人のお客様双方のサービス自体の認知度向上に努めてまいります。また、収益のみならず利益の向上を目指し、プロパー商品の取扱件数を増加させること、故障が発生した修理車両をカープレミアガレージの会員加盟店へ優先的に入庫誘導すること、及び当社グループ内で調達した中古部品を修理に利用することで、原価削減も図ってまいります。また、ファイナンス事業と同様に、海外展開にも注力してまいります。既にタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国において事業を開始しており、既存展開先での収益化と新たなニーズの獲得に努めてまいります。 ④ オートモビリティサービス事業の拡充オートモビリティサービス事業におきましては、カープレミア経済圏を盤石にする新たな収益柱の構築と、プラットフォームを通じた安定的な収益化を最優先課題として取り組んでおります。そのため、既存の収益基盤を強化するとともに、ファイナンスや故障保証事業との高いシナジーが見込める新たな事業領域へ積極的に参入し、サービスラインアップを拡充いたします。これにより、モビリティ事業者に対するソリューション提供力を高め、カープレミアクラブを核としたクロスセルを加速させることで、グループ全体の顧客単価向上と「オートモビリティエコシステム」の価値最大化に努めてまいります。 ⑤ 組織力の強化今後も積極的な新卒・キャリア採用の活動を継続するとともに、ダイバーシティの推進、従業員個々の経験値の蓄積や組織としての一体感の維持、マネジメント力の更なる強化が必要であると考えております。そのため、知識・実務に係る社内研修及びOJTのみならず、当社グループの行動規範である「VALUE」という概念に基づいた研修を、執行役員を含む従業員層に対し継続的に実施することで、全従業員が各自の職務の中でその役割を体現できる、「高みを目指す」「最後まで諦めない」「既成概念の打破」といった組織風土を醸成してまいります。 ⑥ グループ企業の統括事業拡大に伴い多角化が進む当社グループにおきましては、優れた事業戦略の構築に加え、グループ全体の「全体最適」に向けたシナジーの創出が重要であると考えております。そのため、各事業の進捗把握や計数管理を徹底するとともに、執行体制と責任の所在を明確化することで、機動的な経営判断を実現してまいります。また、主要KPIのモニタリング体制を強化し、コンプライアンスの遵守と適切なリスク管理を堅持することで、グループ全体でのガバナンス高度化と持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 ⑦ 持続的成長へ向けた取り組み「Environment(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(ガバナンス)」に関する課題に適切に対応するESG経営を推進し、事業活動において策定した持続可能な開発目標(SDGs)を達成することが、企業価値の継続的な向上を図るうえで重要であると考えており、サステナビリティ委員会を設置し、以下の課題に取り組んでまいります。・E 気候変動への取り組み、資源循環型社会への取り組み、脱炭素社会への取り組み・S (社会資本)顧客のプライバシー及びデータ保護を徹底、適切な取引・販売プロセスの実施(人的資本)従業員の働き甲斐の醸成・人財育成、従業員の健康と安全の保護・G コーポレート・ガバナンス体制の拡充、コンプライアンス強化・リスク管理、規程の整備・その他競争力強化に向けた取り組み、イノベーション、サプライチェーンマネジメント ⑧ DX推進・AI活用取引工程や業務のオンライン化を推進して安全かつ効率性の高い手法に移行していくとともに各事業のバックオフィス業務の最適化を図ること、また、DX推進により利益向上の促進かつ新たなビジネスモデルの確立による競争力の強化を行うことが重要であると考えております。2024年9月に当社グループの「DX戦略」を更新し、「個々が輝くチームから成るプラットフォーマーとして、エンドユーザー、モビリティ事業者と『プレミア』なカーライフを共創する」というDXビジョンに基づき、経営陣を責任者とした専門組織による、各子会社・各事業を横断した取り組みを継続し、競争力の強化や更なる企業価値の向上を目指してまいります。また、AI活用を前提としたシステムの高度化やデータ戦略を推進することで、業務効率の抜本的な改善と新たなビジネスモデルの確立を図り、唯一無二のプラットフォーマーとして圧倒的な競争力の獲得と持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。 ⑨ 基幹システムの安定化及び新基幹システムの再構築当社連結子会社におけるシステム障害への対応につきましては、旧システムへの切り戻しを完了し、現在は安定的に稼働する体制を構築しております。当社グループは、システムの安定稼働を経営の最優先課題と位置づけ、強固なITガバナンス体制のもとでインフラ基盤の刷新を推進してまいります。具体的には、IT顧問との連携を通じて専門的知見を恒常的に取り入れ、将来の事業拡大に耐えうる高度な管理・運用体制を構築し、安全性と信頼性の確保を徹底いたします。今後は、新中期経営計画の重要課題であるDX戦略に基づき、AI活用を前提とした次世代基幹システムの再構築を加速させます。処理の高速化や審査の自動化を実現する、業界トップクラスの強固なシステム基盤を確立することで、加盟店及びユーザーの皆様に最高の利便性を提供する「唯一無二のプラットフォーマー」として、持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。なお、セグメント間の内部営業収益は含まない実績を表記しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられ、全体として緩やかな回復基調が続く一方で、生産や輸出はおおむね横ばいでの推移にとどまりました。先行きについては、米国の通商政策をめぐる動向や金融資本市場の変動に加え、2026年に入り新たに懸念が高まっている中東情勢の悪化が、今後のエネルギー価格や物流コスト等を通じて実体経済や個人消費へ与える影響を注視する必要があり、依然として不確実性の高い状況が続いております。このような経済環境下、当社グループの主要ターゲットである中古車市場につきましては、2025年4月から2026年3月までの普通乗用車及び小型乗用車、軽四輪乗用車を合算した国内の中古車登録台数は5,457,772台(前連結会計年度比0.4%増)と、僅かに前年を上回る結果となりました。(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会統計データ、一般社団法人全国軽自動車協会連合会データ) 当社グループは、法改正を含む外部経営環境の変化に応じたコンプライアンスの徹底を前提として、「世界中の人々に最高のファイナンスとサービスを提供し、豊かな社会を築き上げることに貢献します」「常に前向きに、一生懸命プロセスを積み上げることのできる、心豊かな人財を育成します」というミッションの実現を目指し、主要取引先である自動車販売店や自動車整備工場に対して、クレジット、故障保証に加え、「クルマ」に関する様々な工程において活用いただけるオートモビリティサービスを複合的に提供することで取引接点を拡大し、業容・収益の成長を加速させるとともに、新たな成長モデルの実現に向けた様々な取り組みに挑戦しております。 a.財政状態当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ6,346百万円増加し、25,295百万円となりました。これは主に、利益剰余金が4,255百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ6,347百万円増加し、25,270百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度における状況は次のとおりであります。 ファイナンス事業は、自動車販売店の有料会員(カープレミアクラブ会員)の増加を背景に、クレジット取扱高は引き続き前年を上回る実績となりました。また、システム障害の影響からも順調に回復しており、延滞債権残高率の改善傾向に加え、システム障害への対応費用の収束も実現しております。この結果、営業収益は24,801百万円(前連結会計年度比23.1%増)、営業利益は4,735百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。 故障保証事業は、自動車販売店の有料会員(カープレミアクラブ会員)化による囲い込み施策が着実な成果を上げ、故障保証取扱高は順調に拡大いたしました。特に、高収益な自社開発商品であるプロパー保証が前年比34.8%増と大幅に伸長したことで、収益性の高い商品構成への転換が一段と進展し、営業収益は8,010百万円(前連結会計年度比14.7%増)となりました。また、故障が発生した修理車両を当社グループの整備ネットワークに入庫誘導し、グループ会社から調達した中古部品を修理に利用することで原価低減を継続的に図っており、営業利益は1,334百万円(前連結会計年度比18.9%増)となりました。 オートモビリティサービス事業は、自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員(カープレミアクラブ会員)の継続的な増加に加え、有料会員サービスの深化に注力いたしました。各事業の安定的な成長が収益基盤の強化に大きく寄与した結果、営業収益は11,066百万円(前連結会計年度比19.6%増)、営業利益は2,243百万円(前連結会計年度比91.1%増)となりました。 営業費用は、事業拡大に係る各種費用の増加、市場金利の上昇及びシステム障害への対応費用等が発生しましたが、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果、35,644百万円(前連結会計年度比20.4%増)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は44,042百万円(前連結会計年度比21.0%増)、営業利益は8,398百万円(前連結会計年度比23.2%増)、税引前利益は8,619百万円(前連結会計年度比25.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は6,069百万円(前連結会計年度比30.5%増)となりました。 c.主要な経営指標の状況当社グループの経営成績に影響を与える主要な経営指標として、ファイナンス事業におきましてはクレジット取扱高、クレジット債権残高、3ヵ月以上延滞債権残高率を、故障保証事業におきましては故障保証取扱高を、オートモビリティサービス事業におきましては自動車販売店の有料会員数、自動車整備工場の有料会員数を主要な経営指標として考えております。各経営指標の推移を常に把握し、各経営指標の数値を向上させるべく施策の立案及び実施をPDCAサイクルで回した結果として、当社グループの収益拡大、費用低減及び債権内容の向上に貢献していると考えております。それぞれの経営指標における収益との関連性、当該経営指標に対する当社グループの取り組み及び各経営指標の推移は以下のとおりです。 (ファイナンス事業)当社グループが営むファイナンス事業における収益は、主にオートクレジットを中心としたクレジット事業から構成されており、個別のクレジット契約に基づきお客様が支払う分割払手数料の総額を実効金利法で計上しております。個別のクレジット契約は、当社グループと加盟店契約を締結した中古車小売店等の加盟店及び2021年3月期より募集を開始した有料会員組織を通じてお客様からのクレジット申込を受け、審査等を経てお客様へ提供され、クレジット取扱高(注1)及びクレジット債権残高(注2)が増加します。従って、クレジット事業におきましては、クレジット加盟店網及び有料会員組織を拡大することで個別のクレジット契約を増加させ、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を積み上げることが、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供するオートクレジットの利用率を高めてまいります。当社グループは、全国主要都市に営業店やアウトバウンド営業に特化したコンタクトセンターを設置し、中古車小売店を中心とした自動車販売業者等に対する新規加盟店契約先の開拓及び既存加盟店の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、長期クレジットの取扱いやシステム利用による営業ルートの効率化、契約書ペーパーレス化の促進などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別のクレジット契約も継続的に増加しており、その結果、クレジット取扱高及びクレジット債権残高につきましては下表のとおり推移しております。一方、収益を拡大するためには、クレジット取扱高及びクレジット債権残高を増加させるのみならず、クレジット債権全体の質を維持管理する必要がございます。債権の質を管理する主要な指標として、延滞債権残高率(注3)を設定し、数値が悪化することのないよう延滞債権の回収業務に注力することで、デフォルト債権の発生を抑制し、収益の拡大を図っております。2025年3月期及び2026年3月期の延滞債権残高率は、基幹システムの障害に伴う債権回収の遅れにより一時的に上昇いたしました。しかしながら、当連結会計年度において、当該遅延が段階的に解消されたことで、同率は上昇ピークを脱し、減少傾向に転じております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期クレジット取扱高百万円202,302243,799303,793354,319355,390内_オートクレジット取扱高 (注4)百万円187,982224,579271,447319,547327,234内_ショッピングクレジット取扱高百万円8,8239,85918,81920,15512,031クレジット債権残高百万円422,289507,830632,632778,617887,104内_オートクレジット債権残高 (注4)百万円383,895456,200557,569681,125772,570内_ショッピングクレジット債権残高百万円27,67533,82748,20462,00872,706延滞債権残高率 (注5)%0.780.811.001.832.73(注)1.クレジット取扱高とは、その期間で新たに締結したクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の取扱高も含めた値です。2.クレジット債権残高とは、開業から期末までの累計取扱高のうち、当該時点において返済されていない又は保証期間が経過していないクレジット契約金額及びリース保証契約金額の総額であり、オートクレジット以外の商品(エコロジークレジット等)の債権残高も含めた値です。3.延滞債権残高率とは、当該期末時点のクレジット債権残高に対し、延滞月数が3ヵ月を超える債権及び特別債権(お客様が弁護士等に債務整理手続き等を委任している債権)の合計額が占める割合をいいます。4.オートクレジット取扱高及びオートクレジット債権残高にはリース保証契約金額を含めておりません。5.2024年3月期の延滞債権残高率は集計方法の変更により、遡及修正をしております。6.本表はクレジット事業を取り扱うプレミア株式会社における実績を記載しております。 (故障保証事業)当社グループが営む故障保証事業における収益は、お客様が支払う故障保証代金を保証契約期間にわたって按分し、最終的に当社の収益となる故障保証収益相当部分を収益に計上しております。個別の故障保証契約は、当社グループと故障保証販売に係る業務提携契約を締結した中古車小売店等の提携先及び2021年3月期より募集を開始した有料会員組織を通じてお客様へ提供され、故障保証取扱高(注1)が増加します。従って、故障保証事業におきましては、故障保証提携先網及び有料会員組織を拡大することで個別の故障保証契約を増加させ、故障保証取扱高を積み上げることで、収益の拡大に繋がってまいります。また、有料会員組織を拡大することで、自動車販売店における当社グループが提供する故障保証の利用率を高めてまいります。当社グループは全国主要都市に営業店を設置し、オートクレジット加盟店と同様、中古車小売店を中心とした自動車販売業者に対し新規提携先の開拓及び既存提携先の掘起し、有料会員への促進を継続して実施しております。また、プロパー商品及び有料会員向け商品の販売促進や提携商品に特化した営業人員の配置、バックオフィスの組織細分化によるマネジメント体制・効率性の強化などの各種施策により、お客様からお申込みいただく個別の故障保証契約も継続的に増加しており、その結果、故障保証取扱高につきましては下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期故障保証取扱高百万円5,1475,7616,8917,5308,792(注)1.故障保証取扱高とは、各連結会計年度等のある一定期間において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。2.本表は故障保証事業を取り扱うプレミアワランティサービス株式会社における実績を記載しております。3.2024年3月期の故障保証取扱高は集計方法の変更に伴い、一部遡及修正をしております。 (オートモビリティサービス事業)当社グループが営むオートモビリティサービス事業における収益は、主に自動車販売店及び自動車整備工場などのモビリティ事業者へ提供する各種サービスの取引額を収益として計上しております。具体的なサービス内容は、自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員組織(注)を通じた会費収入、ファイナンス事業で発生する引揚車両の販売、自動車整備工場向け業務ソフトウェアの販売、部品販売、サブスク(リース)サービスの提供などがあります。有料会員組織を拡大することで、当社が展開する各種サービスの利用率が上がり、収益の拡大につながってまいります。当社グループは、自動車販売店及び自動車整備工場専門の営業部門を設置し、有料会員及び整備工場ネットワークの開拓を行っております。また、有料会員サービスの開発や新規事業の拡充等の各種施策により、会員数は継続的に増加しており、その結果、有料会員数及びネットワーク数は下表のとおり推移しております。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自動車販売店 有料会員数社1,5252,5812,6603,4684,918自動車整備工場 有料会員数店舗2513707108581,025(注)自動車販売店及び自動車整備工場の有料会員数とは、当社グループと加盟契約を締結した自動車販売店・自動車整備工場単位をいいます。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動による支出21,283百万円(前連結会計年度は7,761百万円の支出)、投資活動による支出1,931百万円(前連結会計年度は2,456百万円の支出)及び財務活動による収入32,148百万円(前連結会計年度は6,220百万円の収入)でした。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ8,951百万円増加し、26,099百万円となりました。 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△7,761△21,283△13,522投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△2,456△1,931+525財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)6,22032,148+25,928 (営業活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における営業活動の結果、使用した資金は21,283百万円となりました。収入の主な内訳は、その他資産の減少額14,340百万円、税引前利益8,619百万円であり、支出の主な内訳は、金融保証契約の減少額24,331百万円、金融債権の増加額16,398百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,931百万円となりました。支出の主な内訳は、無形資産の取得による支出869百万円、有形固定資産の取得による支出757百万円、差入保証金の差入による支出343百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フローの状況)当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は32,148百万円となりました。収入の主な内訳は、長期借入金の借入による収入53,448百万円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出19,670百万円、短期借入金の返済による支出2,000百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績当社グループは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績(事業サービス別営業収益)当連結会計年度における営業収益実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業20,15124,801+23.1故障保証事業6,9868,010+14.7オートモビリティサービス事業9,25411,066+19.6その他17166+869.2合計36,40944,042+21.0(注)1.セグメント間収益を除く外部収益を表記しております。2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。 (事業サービス別取扱高)当連結会計年度における取扱高実績を事業サービス別に示すと、以下のとおりであります。事業サービスの名称(百万円)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前連結会計年度比(%)ファイナンス事業354,319355,390+0.3故障保証事業7,5308,792+16.8(注)1.ファイナンス事業の取扱高とは、ある一定期間(2026年3月期であれば2025年4月1日から2026年3月31日までの期間)において、新たに締結したクレジット契約金額の総額及びリース保証契約金額の総額をいいます。2.故障保証事業の取扱高とは、ある一定期間(2026年3月期であれば2025年4月1日から2026年3月31日までの期間)において、新たに締結した故障保証契約金額の総額をいいます。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれらの見積りと異なる可能性があります。当社及び連結子会社の財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。a. のれん及び耐用年数が確定できない無形資産の評価b. 償却原価で測定する金融資産の減損c. 保険資産の計上d. 持分法投資会社の評価e. 繰延税金資産の回収可能性f. 収益の認識 不安定な世界情勢の変動による資源価格の高騰に伴う景気後退、金融資本市場の変動がもたらす影響への懸念など、依然として不透明な状況が続いておりますが、主力事業における営業活動も継続できていることなどから、当社グループの国内事業における業績影響は僅少であり、a.及びe.について、のれんや無形資産の減損損失や繰延税金資産の取り崩しの可能性は限定的と考えております。またb.及びc.についても、ファイナンス事業における債権内容の悪化等の影響も同じく僅少であり、従って、クレジット債権に関する保険契約方針についても変更ございません。d.について、持分法適用関連会社であるEastern Commercial Leasing p.l.cの業績が堅調に推移し、当連結会計年度において持分法による投資利益は114百万円となっております。なお、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについて、翌連結会計年度における資産や負債の帳簿価額に重要な影響を生じさせるようなリスクを伴う会計上の見積り及び仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な見積り及び判断の利用」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析当連結会計年度末における資産、負債、資本の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)増減資産合計(百万円)184,988198,965+13,978負債合計(百万円)166,039173,670+7,631資本合計(百万円)18,94825,295+6,346親会社の所有者に帰属する持分合計(百万円)18,92325,270+6,347 (資産の部)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ13,978百万円増加し、198,965百万円となりました。これは主に、金融債権が16,403百万円、現金及び現金同等物が8,953百万円増加したこと等によるものです。 (負債の部)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ7,631百万円増加し、173,670百万円となりました。これは主に、借入金が33,821百万円増加したこと等によるものです。 (資本の部)当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ6,346百万円増加し、25,295百万円となりました。これは主に、利益剰余金が4,255百万円増加したこと等によるものです。親会社の所有者に帰属する持分合計は前連結会計年度末に比べ6,347百万円増加し、25,270百万円となりました。 b.経営成績の分析当連結会計年度末における営業収益、費用合計、親会社の所有者に帰属する当期利益の状況は以下のとおりであります。 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減営業収益(百万円)36,40944,042+7,633費用合計(百万円)29,59435,644+6,050親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円)4,6516,069+1,418 (営業収益)当連結会計年度における営業収益は、前連結会計年度に比べ7,633百万円増加し、44,042百万円となりました。なお、事業サービス別の営業収益につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 (費用合計)当連結会計年度における費用合計は、前連結会計年度に比べ6,050百万円増加し、35,644百万円となりました。主な増加要因は、事業拡大に係る各種費用の増加、市場金利の上昇及びシステム障害への対応費用等の発生によるものです。 (親会社の所有者に帰属する当期利益)当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ1,418百万円増加し、6,069百万円となりました。主な増加要因は、故障保証事業における原価低減施策やDX推進による各種業務プロセスのシステム化等の経費削減施策を講じた結果によるものです。 c.資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループにおける資金需要は、大きく分けて運転資金需要とクレジット事業の立替資金需要の2つがあります。運転資金需要のうち主なものは営業費用等の支払いであります。また、立替資金需要につきましては、クレジット事業におけるお客様が商品等を購入された際の代金を加盟店に立て替えることにより発生するものであります。当社グループは現在、運転資金につきましては、内部資金より充当し、不足が生じた場合は短期借入金で調達を行っております。また、立替資金につきましては、内部資金より充当し、一定程度の債権が積み上がった時点で流動化を実施しております。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。 e.経営者の問題認識と今後の方針について今後、世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響など、不透明な状況が続くことが予想されますが、このような経済環境の中で当社グループが業容を拡大しつつ、より良い商品及びサービスを継続的に提供していくためには、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対応していくことが必要であると認識しております。課題への対応にあたって、経営者として常に外部環境の変化に関する情報を入手及び分析を実施し、現在及び将来における事業環境を把握しながら、それに対する課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。

事業リスク

  • 経済環境の変化による影響
    景気の悪化や税制改正、雇用情勢の悪化などが起こると、個人消費が落ち込み、ファイナンス事業の取扱高減少や債権回収の悪化、故障保証事業やオートモビリティサービス事業の売上減少につながる可能性があります。物価高による消費抑制の影響は限定的と見込まれていますが、経済全体の変動は事業に大きな影響を与える可能性があります。
  • システム障害とサイバー攻撃
    クレジット基幹システムやWeb受付システムなど、重要な情報を処理する多数のコンピューターシステムと通信ネットワークを利用しています。自然災害、事故、サイバー攻撃などによりシステムが停止したり、誤作動や不正アクセスが発生したりすると、業務に支障が生じ、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対策としてシステムの冗長化やデータセンターの二重化を行っていますが、リスクは完全に排除できません。
  • 法的規制と許認可の変更
    事業は割賦販売法、古物営業法、道路運送車両法など多くの法令による規制を受けており、各種許認可が必要です。これらの許認可が取り消されたり、更新が認められなかったりする場合、または将来的に法律、規則、税制などが変更されたり、遵法コストが増加したりすると、事業運営に支障が生じ、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。特に割賦販売法に基づく個別信用購入あっせん業の登録は3年ごとの更新が必要です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,378 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの経営成績及び財政状態等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)経済環境の変化について当社グループの主力事業であるファイナンス事業、故障保証事業及びオートモビリティサービス事業は、経済環境の変化や税制改正、雇用情勢の悪化等が発生すると、個人消費が減退し、ファイナンス事業においては取扱高の減少や債権回収状況への悪影響の発生、故障保証事業においては取扱高の減少、オートモビリティサービス事業においては各種商品の売上減少が発生する可能性があります。また、物価高による消費抑制の影響については、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に与える影響は限定的と見込んでおります。 (2)大規模災害等について当社グループは、大規模災害や感染症の拡大等が発生した場合に、重要な事業を継続し顧客及び社会に対する責務を最大限円滑に遂行するため、事業継続体制に関連する規程及び事業継続計画(BCP)を制定し、教育・訓練を実施しております。ただし、予想を超えた事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)システムリスクについて当社グループは、クレジット基幹システムやWeb受付システム、自動審査システム、債権管理システム、故障保証管理システム、モビリティプラットフォーム等のコンピューターシステムや通信ネットワーク、クラウドサービスを使用し、クレジットや故障保証の申込み時に徴収する個人属性情報やクレジット審査に必要な個人信用情報等、重要かつ大量の情報を処理しております。このため、日頃からサーバやネットワーク等のシステムセキュリティの強化及びシステムの安定稼動の維持に努めるとともに、不測の事態に備え、システムの冗長化、データセンターの二重化や通信ネットワークの複数キャリアの利用等の対策を講じておりますが、自然災害や事故、サイバー攻撃等によるコンピューターシステムの停止や通信ネットワークの切断、不備による誤動作、不正使用、不正アクセス、コンピューターウイルス等に起因して当社グループの業務に支障が生じた場合、また、システム開発計画を大幅に見直した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4)法的規制等について当社グループの事業は、「割賦販売法」、「古物営業法」、「道路運送車両法」及び関連する各種法令による規制を受けております。クレジット事業は、「割賦販売法」により「個別信用購入あっせん業者」の事業登録を必要とする事業とされており、同法に基づき業者登録を行い、3年ごとに当該登録の更新を行っております。また、整備事業、オートリース事業並びにオートモビリティサービス分野の一部事業において、「古物営業法」により古物商許可が必要とされるため、同法に基づき許可を受けております。さらに、整備事業における自動車の分解整備について「道路運送車両法」により自動車分解整備事業の認証が必要とされており、同法に基づき認証を受け、認証工場を営んでおります。当社グループは「割賦販売法」、「古物営業法」、「道路運送車両法」、また当然ながら「個人情報保護法」や「景品表示法」「債権管理回収業に関する特別措置法」等の法令等を遵守して業務を遂行しており、現時点において当該許認可等が取消となる事由に抵触する事象は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により当該許認可等が取消され又は更新が認められない場合、将来における法律、規則、政策、実務慣行等の変更が発生した場合、遵法コストが増加した場合、上記法令の他「消費者契約法」、「特定商取引法」等に定める契約の取消、無効事由に該当した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、新たな会計基準や税制の導入・変更が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 なお、当連結会計年度末現在における当社グループの主な許認可等取得状況は、以下のとおりです。 取得・登録者名プレミア株式会社許認可等の名称個別信用購入あっせん業者古物商許可所轄官庁等関東経済産業局東京都公安委員会登録年月日及び登録番号等2010年4月20日関東(個)第11号2008年10月24日第301110808929号更新年月日及び登録番号等2013年4月20日関東(個)第11号-12016年4月20日関東(個)第11号-22019年4月20日関東(個)第11号-32022年4月20日関東(個)第11号-42025年4月20日関東(個)第11号-5なし有効期限2028年4月19日有効期限の定めなし法令違反の要件及び主な許認可取消事由過剰与信防止等の各種行為規則に関する業務改善命令に違反した場合、法定純資産(50百万円)を下回った場合 等盗品等の売買等の防止若しくは速やかな発見が著しく阻害されるおそれがあると認められる場合 等 取得・登録者名プレミアモビリティサービス株式会社PLS株式会社許認可等の名称古物商許可古物商許可所轄官庁等東京都公安委員会東京都公安委員会登録年月日及び登録番号等2021年3月2日第301122115943号2018年10月26日第301111806570号更新年月日及び登録番号等なしなし有効期限有効期限の定めなし有効期限の定めなし法令違反の要件及び主な許認可取消事由盗品等の売買等の防止若しくは速やかな発見が著しく阻害されるおそれがあると認められる場合 等盗品等の売買等の防止若しくは速やかな発見が著しく阻害されるおそれがあると認められる場合 等 取得・登録者名PAS株式会社プレミアオートパーツ株式会社許認可等の名称古物商許可古物商許可所轄官庁等東京都公安委員会滋賀県公安委員会登録年月日及び登録番号等2016年12月28日第301111607310号2012年1月6日第60111H230021号更新年月日及び登録番号等なしなし有効期限有効期限の定めなし有効期限の定めなし法令違反の要件及び主な許認可取消事由盗品等の売買等の防止若しくは速やかな発見が著しく阻害されるおそれがあると認められる場合 等盗品等の売買等の防止若しくは速やかな発見が著しく阻害されるおそれがあると認められる場合 等 取得・登録者名カープレミア株式会社許認可等の名称古物商許可所轄官庁等東京都公安委員会登録年月日及び登録番号等2022年7月8日第301122218530号更新年月日及び登録番号等なし有効期限有効期限の定めなし法令違反の要件及び主な許認可取消事由盗品等の売買等の防止若しくは速やかな発見が著しく阻害されるおそれがあると認められる場合 等 取得・登録者名PAS株式会社FIXMAN許認可等の名称自動車分解整備事業(認証)自動車特定整備事業(認証)指定自動車整備事業(指定)所轄官庁等国土交通省国土交通省国土交通省認証年月日及び認証番号等2016年4月14日第1-2933号2016年4月14日第1-2933号2024年5月2日第1-1374号更新年月日及び登録番号等なし認証取得日付2020年12月25日なし有効期限有効期限の定めなし有効期限の定めなし有効期限の定めなし法令違反の要件及び主な許認可取消事由道路運送車両法等の違反、認証条件違反又は役員等の欠格条項違反の場合 等道路運送車両法等の違反、認証条件違反又は役員等の欠格条項違反の場合 等道路運送車両法等の違反、認証条件違反又は役員等の欠格条項違反の場合 等 (5)資金調達リスクについて当社グループの主な資金調達方法は、銀行借入、提携ローン、金融債権の流動化等です。銀行借入では、コミットメントライン等による流動性の確保を通じて資金調達リスクを低減しておりますが、財務制限条項を含むものがあり、当社グループの業績低迷により、資金調達が継続できなくなるリスクがあります。また、コーポレート・ガバナンスの不徹底等に起因する経営成績の低迷や信用力の低下、金融市場の混乱等により資金調達環境が悪化した場合、新規の資金調達が制限されるリスクがあります。これらの改善がなされない場合には、当社グループの事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。 (6)金利の変動について当社グループの資金調達においては、借入金の多くについて固定金利を採用しておりますが、一部については変動金利を採用しております。また、今後の新規借入れ又は借換えに係る調達条件は、市場金利動向等の影響を受ける可能性があります。そのため、市場金利の上昇により資金調達コストが増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、市場金利の上昇によるオートクレジットの利鞘(スプレッド)につきましては、既存契約に係る顧客向けクレジット手数料は固定金利で設定されていることから、市場金利上昇の直接的な影響は限定的である一方、今後の新規オートクレジットの取扱いについては、調達コストの上昇が収益性に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループは、調達条件を踏まえた顧客向けクレジット手数料への適切な反映等を通じて、利鞘の確保に努めております。 (7)コンプライアンスについて当社グループはコンプライアンスを重要な経営課題の一つと位置づけ、コンプライアンス規程を制定し、コンプライアンス推進体制を構築するとともに、行動規範に基づいた自発的な行動を促すため各種研修を実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、コンプライアンス違反による重大な不祥事等、コンプライアンス上の問題が発生した場合、監督官庁等からの処分や社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)個人情報について当社グループでは、事業の性質上、個人信用情報を中心とした大量の個人情報を取得し、かつ保有、利用しております。このため当社の主要な子会社であるプレミア株式会社及びプレミアワランティサービス株式会社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会によりプライバシーマークの認定(プレミア株式会社、登録番号10670054(07)(更新日2025年9月4日)、及びプレミアワランティサービス株式会社、登録番号17001612(07)(更新日2025年7月30日))を受けております。また、当社グループは、「個人情報保護方針(プライバシーポリシー)」等を定め、各社・各部門で取り扱う個人情報を特定し、取得や利用、保管する時のリスクを明らかにした上で、そのリスクを軽減する策を決定し、漏えい等の事故を防ぐ体制を構築しております。その他にもネットワークセキュリティの強化、個人情報を取り扱う委託先の確認及び評価、従業員教育、プライバシーマーク内部監査員として認定された当社社員による監査の実施等により、実効性の確保に努めております。ただし、当社グループ又は業務委託先等から、個人情報の漏えいや紛失又は不正利用等が発生した場合、当社グループの信用毀損、損害賠償責任を招き、業績に影響を与える可能性があるほか、個人情報取扱事業者として法令に違反した場合、勧告、命令等の行政処分を受ける可能性があります。その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)人財について当社グループは、人財育成をミッションの一つとして掲げているように、人財こそが競争力の源泉であり、当社グループの最大の強みであるという認識を持っております。そのため、有能な人財の採用、教育研修、人事考課に至るまで情熱を注ぎ、強い組織力を維持することに尽力しております。ただし、当社グループが有能な人財の採用及び雇用の維持、人財の教育ができなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、少子化の進展や人財獲得競争の激化、後継者育成の遅滞、人財の活躍推進が計画通りに進行しない場合にも、同様のリスクが生じる可能性があります。当社グループでは、教育研修体系の整備、処遇の見直し、女性活躍推進等のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを通じてリスク低減に努めておりますが、これらが十分な効果を発揮できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)市場の競争激化について当社を取り巻く中古車販売市場の売上動向は、2026年3月期通期において横ばいとなりました。これは、中古車の在庫不足に伴う価格高騰や、一部メーカーの生産調整及び供給制限等が影響したためです。今後、中古車の販売台数が低迷した場合、ファイナンス事業や故障保証事業における競争激化が予想されます。それに伴い、収益率や市場シェアが低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)風評について当社グループの風評は、お客様、投資者及び監督官庁等のステークホルダーとの良好な信頼関係の構築・維持に重要であります。法令違反、従業員の不正行為、システム障害等、様々な原因により損なわれる可能性があります。これらを回避することができず、又は適切な対処が行えなかった場合、当社グループは、お客様、投資者及び監督官庁等のステークホルダーとの信頼関係を失うこととなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12)のれん及び無形資産について当社は、2015年6月19日にプレミア株式会社のすべての株式を取得した時点でのれん及び無形資産を計上しており、当該資産が当社の同項目のうち大きな部分を占めております。当該資産については、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、将来の収益性が低下した場合には減損損失を計上する可能性があります。なお、当社グループの連結財務諸表はIFRSを採用しており、当該のれん及び無形資産の一部は非償却資産であるため、毎期の定期的な償却は発生しません。参考情報として、当連結会計年度末で4,197百万円ののれん及び4,581百万円の非償却の無形資産を計上しており、取得日以降の償却をしておりません。当該資産について減損損失を計上した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)信用リスクについて当社グループでは割賦売掛金や未収金の貸倒損失に備えるため、(14)に記載の取引信用保険等を締結することで貸倒リスクをヘッジしております。なお、2019年3月期からIFRS第9号「金融商品」が適用されたことにより、償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識しております。ただし、景気の動向、個人破産申立の増加、その他の予期せぬ理由等により、保険料の増加及び貸倒引当金の増加の可能性があります。その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (14)信用保険契約について当社グループは、クレジット事業及びオートリース事業における貸倒リスクをヘッジするため、複数の損害保険会社と取引信用保険及び保証機関型信用保険を締結しております。当該信用保険契約に定められている保険金の支払限度額を超過する貸倒損失が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、貸倒損失の増加による保険料の増加、保険業法の改正及び損害保険会社のスタンス変化等により信用保険契約が継続できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15)修理原価について当社グループが営む故障保証事業においては、保証サービスの提供をご希望されるお客様に一定のお支払いをいただくことで、購入された自動車に故障が発生した際、あらかじめ定めた保証の提供範囲内において、無償で修理対応をしております。このため、高価格帯の車両故障の増加や車両部品の高騰等を原因として、修理原価が事前の想定より著しく増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (16)新規事業について当社グループは、既存の主要事業であるファイナンス事業、故障保証事業に次ぐ新しい収益の柱としてオートモビリティサービス事業の拡大・伸長を積極的に推進しております。同事業が当初予定していた事業計画を達成できず、十分な収益を将来において計上できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (17)海外事業について当社グループは、タイ王国及びフィリピン共和国におけるオートファイナンス事業、故障保証事業及び自動車整備事業やタイ王国、インドネシア共和国及びフィリピン共和国における故障保証事業及び故障保証に関連するコンサルティング事業等を展開しております。今後その他の国・地域に事業を展開する可能性がありますが、海外市場への事業進出には以下のようなリスクが内在しております。これらの事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ①予期しえない租税制度の変更や外国資本に対する規制等の法律・規制の設定又は改廃②予期しえない経済的又は政治的事件の発生③予期しえないテロ・紛争・伝染病等による社会的混乱等④予期しえない労働環境の急激な変化⑤社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる当社グループの活動への悪影響

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