事業の概要
- 自動車用エンジン軸受が主力大同メタル工業グループは、自動車のエンジンに使われる高性能・高品質な軸受(ベアリング)の製造・販売を主要な事業としています。乗用車、トラック、レーシングカーといった幅広い車種に対応しており、二輪車エンジン用やターボチャージャーなどの補機用軸受も手掛けています。この分野はグループ全体の売上の大部分を占める稼ぎ頭であり、国内外に多数の子会社を展開してグローバルに事業を展開しています。
- 自動車部品の多様な展開自動車用エンジン軸受以外にも、トランスミッション、ショックアブソーバー、エアコン用コンプレッサー、ステアリングなど、自動車の様々な部品に使われる軸受を製造・販売しています。さらに、エンジンやトランスミッション周辺の高精度な部品(曲げパイプ、ノックピンなど)やアルミダイカスト製品も手掛けており、自動車産業における幅広いニーズに対応することで収益を上げています。
- 非自動車分野への貢献自動車関連事業が中心ですが、船舶用エンジン軸受や建設機械用エンジン軸受、水力発電・風力発電用軸受など、産業機械向けの軸受も提供しています。また、電気二重層キャパシタ用電極シートやロータリーポンプ、工作機械用潤滑装置といった多岐にわたる製品も製造・販売しており、自動車以外の分野でも技術力を活かした事業を展開し、収益源を多様化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 自動車用エンジン軸受事業このセグメントは、乗用車、トラック、レーシングカーなどの自動車エンジンに使われる高性能な軸受(ベアリング)の製造・販売が中心です。グループ全体の売上高の約721億円を占め、営業利益も約92.85億円と最も高い収益を上げており、大同メタル工業グループの主要な稼ぎ頭となっています。国内外に多数の子会社がこの事業に従事しています。
- 自動車用エンジン以外軸受事業このセグメントでは、自動車のトランスミッション、ショックアブソーバー、エアコン用コンプレッサー、ステアリングなど、エンジン以外の部品に使われる軸受を製造・販売しています。売上高は約209.66億円、営業利益は約31.19億円であり、自動車関連事業の重要な柱の一つです。自動車の多様なニーズに応えることで、事業の安定化に貢献しています。
- 非自動車用軸受事業このセグメントは、船舶用エンジン、建設機械用エンジン、水力発電用水車、風力発電用など、自動車以外の幅広い産業分野で使用される軸受を製造・販売しています。売上高は約178.89億円、営業利益は約37.12億円を計上しており、自動車産業への依存度を低減し、事業ポートフォリオの多様化を図る上で重要な役割を担っています。国内外のグループ会社が連携して事業を展開しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| AutomotiveEngineBearings | 事業 | 721 | 93 | 12.9% |
| AutomotiveNonmotorBearings | 事業 | 210 | 31 | 14.9% |
| IndustrialBearings | 地域 | 179 | 37 | 20.8% |
| AutomotivePartsNotIncludingBearingsReportableSegment | 事業 | 235 | -14 | -5.8% |
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FY2026|1,471 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社35社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 パワートレイン事業当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. マリン・エネルギー事業当事業部門においては、舶用低速エンジン用軸受、舶用・産業用中高速エンジン用軸受、発電(水力・火力・風力)用軸受、産業(コンプレッサー・増減速機等)用軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルU.S.A.INC. ライフ事業当事業部門においては、自動車部品(ショックアブソーバー、空調コンプレッサー、ステアリング、トランスミッション)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. フロンティア事業当事業部門においては、自動車用(電動化自動車含む)アルミダイカスト製品、自動車及び二輪向け精密金属加工部品(曲げパイプ製品、切削加工製品、ノックピン)などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCo.,Ltd.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なポンプ関連製品、集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2025|1,494 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社35社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受・風力発電用軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCo.,Ltd.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2024|1,380 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社35社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCo.,Ltd.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱ 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2023|1,392 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCo.,Ltd.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱、㈱アジアケルメット製作所 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2022|1,392 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO.,LTD. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱、㈱アジアケルメット製作所 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2021|1,483 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO.,LTD. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱、㈱アジアケルメット製作所 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2020|1,431 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社3社で構成されており、その主な事業内容と、各社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、以下に示す区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分に基づいております。 自動車用エンジン軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用(乗用車・トラック・レーシングカー)エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受、エンジン補機(ターボチャージャー・バランサー機構)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同プレーンベアリング㈱、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、エヌデーシー販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH 自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、自動車部品(トランスミッション、ショックアブソーバー、空調用コンプレッサー、ステアリング、インジェクションポンプ等)用軸受などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、エヌデーシー㈱、大同メタル販売㈱、大同メタル佐賀㈱海外…(北米)大同メタルU.S.A.INC.、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.(アジア)ダイナメタルCO.,LTD.、大同精密金属(蘇州)有限公司(欧州)大同メタルヨーロッパGmbH、大同メタルチェコs.r.o. 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同インダストリアルベアリングジャパン㈱、大同メタル販売㈱海外…大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパLTD.、大同メタルヨーロッパGmbH大同メタルU.S.A.INC. 自動車用軸受以外部品当事業部門においては、自動車用エンジンやトランスミッション周辺の高精度・高品質部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等)、自動車用アルミダイカスト製品などを製造・販売しております。 (主なグループ会社)国内…㈱飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱海外…フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、PT.飯野インドネシア、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V. 、ATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.、DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO.,LTD. その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。また、製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。 (主なグループ会社)国内…当社、大同ロジテック㈱、大同メタル販売㈱、㈱アジアケルメット製作所 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2019|3,087 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社3社で構成されており、自動車、船舶、建設機械等の各種産業用潤滑軸受、完全無給油の無潤滑軸受等、特殊軸受、ロータリーポンプ、集中潤滑装置、電気二重層キャパシタ用電極シート、自動車用エンジン・トランスミッション部品、自動車用アルミダイカスト製品等の製造及び国内外での製品等の販売を主な事業として取り組んでおります。当社グループが営んでいる主な事業内容と、各関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分に基づいております。 自動車用エンジン軸受及び自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、ショックアブソーバー用軸受、パワーステアリング用ポンプ軸受、ターボチャージャー用軸受、バランサー機構用軸受等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)当社(大同メタル佐賀㈱のバイメタル製造拠点を含む)とエヌデーシー㈱は、バイメタル(軸受材料)を両社間で相互供給し、当事業部門の製品を製造しております。製造された製品については、当社、当社及びエヌデーシー㈱のそれぞれ100%子会社である大同メタル販売㈱及びエヌデーシー販売㈱を経由して国内外に販売しております。また、当社はエヌデーシー㈱、大同プレーンベアリング㈱に加工の全部、または一部を委託しており、製造された当事業部門の製品については、当社を経由して国内外に販売しております。 (海外グループ会社)当社(大同メタル佐賀㈱のバイメタル製造拠点を含む)とエヌデーシー㈱は、下記の各地域に所在する関係会社へバイメタル及び製品を供給し、各関係会社は現地で当事業部門の製品を製造・販売しております。北米大同メタルU.S.A.INC.アジア ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司、BBL大同プライベートLTD.、韓国ドライベアリング㈱欧州大同メタルコトールAD、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルロシアLLC なお、上記地域で製造された当事業部門の一部の製品については、当社を経由して国内に販売しております。中原大同股份有限公司は、主に当社及び大同精密金属(蘇州)有限公司、大同メタル販売㈱、大同メタルチェコs.r.o.から当事業部門の製品を仕入れ、現地を主体に販売しております。大同メタルU.S.A.INC.は大同メタルメキシコS.A.DE C.V.に加工の全部を委託しており、製造された当事業部門の製品を仕入れ、現地で販売しておりますが、一部の製品については大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.を経由して販売しております。大同メタルヨーロッパLTD.及び大同メタルヨーロッパGmbHは、当社及び大同メタルコトールAD、大同メタルチェコs.r.o.、ダイナメタルCO.,LTD.、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.から当事業部門の製品を仕入れ、主に欧州地域に販売しております。 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)当社で当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。一部の製品については、当社の100%子会社である大同メタル販売㈱を経由して国内外に販売しております。また、当社は大同インダストリアルベアリングジャパン㈱に加工の一部を委託しております。 (海外グループ会社)当社は大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.へ材料の一部を供給し、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.は現地で当事業部門の製品を製造し、大同メタルヨーロッパLTD.及び大同メタルヨーロッパGmbHを経由して販売しております。 また、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.で製造された当事業部門の一部の製品については、当社を経由して国内外に販売しております。 自動車用軸受以外部品㈱飯野ホールディングとその子会社において、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品を製造・販売しております。 (国内グループ会社)㈱飯野ホールディングの子会社である㈱飯野製作所で当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。 (海外グループ会社)㈱飯野ホールディングの子会社である㈱飯野製作所は、フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V.に材料の一部及び製品を供給し、各関係会社は現地で当事業部門の製品を製造・販売しております。なお、フィリピン飯野 CORPORATIONで製造された当事業部門の一部の製品については、㈱飯野製作所、飯野(佛山)科技有限公司、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V.を経由して国内外に販売しております。また、PT.飯野インドネシアは主にフィリピン飯野 CORPORATIONから当事業部門の製品を仕入れ、現地で販売しております。 ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱とその子会社及び関連会社において、自動車用アルミダイカスト製品等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱は当事業部門の製品を開発・設計しております。また、同社の子会社であるタイ所在のATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.から、当事業部門の製品を仕入れて、国内に販売しております。 (海外グループ会社)ATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.は、主に現地商社からアルミ地金を調達し、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱の技術支援のもと、現地にて当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。また、同社で製造された当事業部門の一部の製品については、当社及びATAキャスティングテクノロジージャパン㈱を経由して国内外に販売しております。なお、関連会社であるシッポウ・アサヒモールズ(タイ)CO.,LTD.は、現地でアルミ鋳造用の金型を製造・販売しており、主要顧客はATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.であります。 その他に、DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO.,LTD.は2018年1月にタイに設立した子会社であり、当事業部門の製品の製造を行う予定であります。 その他製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。また、新たな分野の電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)大同ロジテック㈱は当社、エヌデーシー㈱、㈱飯野製作所が製造した製品及び大同メタル販売㈱の製品をそれぞれ保管し、配送管理等をしております。㈱アジアケルメット製作所は、主に不動産賃貸業をしております。 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2018|3,051 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社36社及び関連会社2社で構成されており、自動車、船舶、建設機械等の各種産業用潤滑軸受、完全無給油の無潤滑軸受等、特殊軸受、ロータリーポンプ、集中潤滑装置、電気二重層キャパシタ用電極シート、自動車用エンジン・トランスミッション部品、自動車用アルミダイカスト製品等の製造及び国内外での製品等の販売を主な事業として取り組んでおります。当社グループが営んでいる主な事業内容と、各関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 自動車用エンジン軸受及び自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、ショックアブソーバー用軸受、パワーステアリング用ポンプ軸受、ターボチャージャー用軸受、バランサー機構用軸受等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)当社(大同メタル佐賀㈱のバイメタル製造拠点を含む)とエヌデーシー㈱は、バイメタル(軸受材料)を両社間で相互供給し、当事業部門の製品を製造しております。製造された製品については、当社、当社及びエヌデーシー㈱のそれぞれ100%子会社である大同メタル販売㈱及びエヌデーシー販売㈱を経由して国内外に販売しております。また、当社はエヌデーシー㈱、大同プレーンベアリング㈱に加工の全部、または一部を委託しており、製造された当事業部門の製品については、当社を経由して国内外に販売しております。 (海外グループ会社)当社(大同メタル佐賀㈱のバイメタル製造拠点を含む)とエヌデーシー㈱は、下記の各地域に所在する関係会社へ、また、大同メタルロシアLLCは大同メタルコトールADへ、バイメタル及び製品を供給し、各関係会社は現地で当事業部門の製品を製造・販売しております。北米大同メタルU.S.A.INC.アジア ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司、BBL大同プライベートLTD.、韓国ドライベアリング㈱欧州大同メタルコトールAD、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルロシアLLC なお、上記地域で製造された当事業部門の一部の製品については、当社を経由して国内に販売しております。中原大同股份有限公司は、主に当社及び大同精密金属(蘇州)有限公司、大同メタル販売㈱から当事業部門の製品を仕入れ、現地を主体に販売しております。大同メタルU.S.A.INC.は大同メタルメキシコS.A.DE C.V.に加工の全部を委託しており、製造された当事業部門の製品を仕入れ、現地で販売しておりますが、一部の製品については大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.を経由して販売しております。大同メタルヨーロッパLTD.は、当社及び大同メタルコトールAD、大同メタルチェコs.r.o.、ダイナメタルCO.,LTD.、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.から当事業部門の製品を仕入れ、また、大同メタルヨーロッパGmbHは、当社及び大同メタルチェコs.r.o.から当事業部門の製品を仕入れ、欧州地域に販売しております。 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)当社で当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。一部の製品については、当社の100%子会社である大同メタル販売㈱を経由して国内外に販売しております。また、当社は大同インダストリアルベアリングジャパン㈱に加工の一部を委託しております。 (海外グループ会社)当社は大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.へ材料の一部を供給し、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.は現地で当事業部門の製品を製造し、大同メタルヨーロッパLTD.を経由して販売しております。 また、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.で製造された当事業部門の一部の製品については、当社を経由して国外に販売しております。 自動車用軸受以外部品㈱飯野ホールディングとその子会社において、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品を製造・販売しております。 (国内グループ会社)㈱飯野ホールディングの子会社である㈱飯野製作所で当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。 (海外グループ会社)㈱飯野ホールディングの子会社である㈱飯野製作所は、フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V.に材料の一部及び製品を供給し、各関係会社は現地で当事業部門の製品を製造・販売しております。なお、フィリピン飯野 CORPORATIONで製造された当事業部門の一部の製品については、㈱飯野製作所を経由して国内外に販売しております。また、PT.飯野インドネシアはフィリピン飯野 CORPORATIONから当事業部門の製品を仕入れ、現地で販売しております。 ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱とその子会社及び関連会社において、自動車用アルミダイカスト製品等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱は当事業部門の製品を開発・設計しております。また、同社の子会社であるタイ所在のATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.から、当事業部門の製品を仕入れて、国内に販売しております。 (海外グループ会社)タイ所在のATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.は、主に現地商社からアルミ地金を調達し、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱の技術支援のもと、現地にて当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。また、同社で製造された当事業部門の一部の製品については、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱を経由して国外に販売しております。なお、関連会社であるシッポウ・アサヒモールズ(タイ)CO.,LTD.は、現地でアルミ鋳造用の金型を製造・販売しており、主要顧客はATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.であります。 その他に、DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO.,LTD.は平成30年1月にタイに設立した子会社であり、当事業部門の製品の製造を行う予定であります。 その他製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。また、新たな分野の電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)大同ロジテック㈱は当社、エヌデーシー㈱が製造した製品及び大同メタル販売㈱の製品をそれぞれ保管し、配送管理等をしております。㈱アジアケルメット製作所は、主に不動産賃貸業をしております。 事業の系統図は次のとおりであります。
FY2017|2,901 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社35社及び関連会社2社で構成されており、自動車、船舶、建設機械等の各種産業用潤滑軸受、完全無給油の無潤滑軸受等、特殊軸受、ロータリーポンプ、集中潤滑装置、電気二重層キャパシタ用電極シート、自動車用エンジン・トランスミッション部品、自動車用アルミダイカスト製品等の製造及び国内外での製品等の販売を主な事業として取り組んでおります。当社グループが営んでいる主な事業内容と、各関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 自動車用エンジン軸受及び自動車用エンジン以外軸受当事業部門においては、高性能、高品質等の自動車用エンジンに対応する自動車用エンジン軸受を中心に、ショックアブソーバー用軸受、パワーステアリング用ポンプ軸受、ターボチャージャー用軸受、バランサー機構用軸受等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)当社(大同メタル佐賀㈱のバイメタル製造拠点を含む)とエヌデーシー㈱は、バイメタル(軸受材料)を両社間で相互供給し、当事業部門の製品を製造しております。製造された製品については、当社、当社及びエヌデーシー㈱のそれぞれ100%子会社である大同メタル販売㈱及びエヌデーシー販売㈱を経由して国内外に販売しております。また、当社はエヌデーシー㈱、大同プレーンベアリング㈱に加工の全部、または一部を委託しており、製造された当事業部門の製品については、当社を経由して国内外に販売しております。 (海外グループ会社)当社(大同メタル佐賀㈱のバイメタル製造拠点を含む)とエヌデーシー㈱は、下記の各地域に所在する関係会社へ、また大同メタルロシアLLCは大同メタルコトールADへ、バイメタル及び製品を供給し、各関係会社は現地で当事業部門の製品を製造・販売しております。北米大同メタルU.S.A.INC.アジア ダイナメタルCO.,LTD.、同晟金属㈱、PT.大同メタルインドネシア、大同精密金属(蘇州)有限公司、BBL大同プライベートLTD.、韓国ドライベアリング㈱欧州大同メタルコトールAD、大同メタルチェコs.r.o.、大同メタルロシアLLC なお、上記地域で製造された当事業部門の一部の製品については、当社を経由して国内に販売しております。中原大同股份有限公司は、主に当社及び大同精密金属(蘇州)有限公司、大同メタル販売㈱から当事業部門の製品を仕入れ、現地を主体に販売しております。大同メタルU.S.A.INC.は大同メタルメキシコS.A.DE C.V.に加工の全部を委託しており、製造された当事業部門の製品を仕入れ、現地で販売しておりますが、一部の製品については大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.を経由して販売しております。また、大同メタルヨーロッパLTD.は、当社及び大同メタルコトールAD、大同メタルチェコs.r.o.、ダイナメタルCO.,LTD.、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.から当事業部門の製品を仕入れ、欧州地域に販売しております。 非自動車用軸受当事業部門においては、船舶用エンジン軸受、建設機械用エンジン軸受及び水力発電用水車・発電用タービン・コンプレッサー・増減速機軸受など多種多様な分野で用いられる産業用軸受等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)当社で当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。一部の製品については、当社の100%子会社である大同メタル販売㈱を経由して国内外に販売しております。また、当社は大同インダストリアルベアリングジャパン㈱に加工の一部を委託しております。 (海外グループ会社)当社は大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.へ材料の一部を供給し、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.は現地で当事業部門の製品を製造し、大同メタルヨーロッパLTD.を経由して販売しております。 また、大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD.で製造された当事業部門の一部の製品については、当社を経由して国外に販売しております。 自動車用軸受以外部品㈱飯野ホールディングとその子会社において、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品を製造・販売しております。 (国内グループ会社)㈱飯野ホールディングの子会社である㈱飯野製作所で当事業部門の製品を製造し、国内外に販売しております。 (海外グループ会社)㈱飯野ホールディングの子会社である㈱飯野製作所は、フィリピン飯野 CORPORATION、飯野(佛山)科技有限公司、ISS アメリカINC.、ISS メキシコマニファクチュアリングS.A.DE C.V.に材料の一部及び製品を供給し、各関係会社は現地で当事業部門の製品を製造・販売しております。なお、フィリピン飯野 CORPORATIONで製造された当事業部門の一部の製品については、㈱飯野製作所を経由して国内外に販売しております。また、PT.飯野インドネシアはフィリピン飯野 CORPORATIONから当事業部門の製品を仕入れ、現地で販売しております。 ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱とその子会社及び関連会社において、自動車用アルミダイカスト製品等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱は当事業部門の製品を開発・設計しております。 (海外グループ会社)ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱の子会社であるタイ所在のATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.は、現地商社からアルミ地金を調達し、ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱の技術支援のもと、現地にて当事業部門の製品を製造・販売しております。なお、関連会社であるシッポウ・アサヒモールズ(タイ)CO.,LTD.は、現地でアルミ鋳造用の金型を製造・販売しており、主要顧客はATAキャスティングテクノロジーCO.,LTD.であります。 その他製品の保管・配送管理、不動産賃貸等をしております。また、新たな分野の電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、食品・飲料・化粧品や油脂・樹脂・接着剤等の粘性の高い液体搬送まで可能なロータリーポンプ、工作機械用集中潤滑装置等を製造・販売しております。 (国内グループ会社)大同ロジテック㈱は当社、エヌデーシー㈱が製造した製品及び大同メタル販売㈱の製品をそれぞれ保管し、配送管理等をしております。㈱アジアケルメット製作所は、主に不動産賃貸業をしております。 ㈱飯野ホールディングは、平成28年12月6日に全株式を取得した子会社であります。 ATAキャスティングテクノロジージャパン㈱は、平成29年1月31日に全株式を取得した子会社であります。 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定交渉を継続的に実施しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 高性能、高品質な自動車用エンジン軸受や多種多様な産業用軸受の製造技術。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:グローバル事業展開に伴うリスク / 原材料の需給環境の不安定化によるリスク / サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可
自動車部品メーカーとして長年の実績と一定のブランド認知はあるが、特許や独自技術による明確な無形資産の優位性は限定的。特定の自動車メーカーとの長年の取引関係は存在するが、それが排他的なものではない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト
自動車部品、特にエンジンメタルは、自動車メーカーのサプライチェーンに組み込まれており、一度採用されると切り替えには開発・評価コストが発生する。しかし、複数のサプライヤーが存在し、技術革新やコスト競争力で代替される可能性もある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む
ネットワーク効果は期待できない事業モデルである。
コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる
長年の生産ノウハウや規模の経済によるコスト競争力は一定程度存在する可能性があるが、競合他社も同様の努力をしており、構造的な圧倒的コスト優位性は見出しにくい。為替変動の影響も受ける。
規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる
エンジンメタル分野では、世界的に見ても一定のシェアを確保しており、主要な自動車メーカーとの取引実績がある。この規模は、一定の寡占状態を生み出し、新規参入障壁となりうる。
- グローバルな生産・販売体制大同メタル工業グループは、日本国内だけでなく、北米、アジア、欧州など世界各地に生産拠点や販売網を構築しています。これにより、各地域の自動車メーカーや産業機械メーカーのニーズに迅速に対応できる体制を整えており、特定の地域経済の変動リスクを分散しつつ、広範な市場で事業を展開できる強みを持っています。
- 多岐にわたる製品ラインナップ自動車用エンジン軸受を核としながらも、自動車の他の部品用軸受、非自動車産業用軸受、さらには自動車用高精度部品やアルミダイカスト製品、特殊なポンプや電極シートなど、非常に幅広い製品を手掛けています。この多様な製品群は、顧客の様々な要求に応えることを可能にし、特定の製品市場の変動に左右されにくい安定した事業基盤を築いています。
- 長年の技術と品質の信頼性有価証券報告書からは直接的な記述はありませんが、自動車用エンジン軸受という高性能・高品質が求められる分野で長年事業を展開していることから、培われた高い技術力と品質管理能力が競争優位の源泉であると推測されます。製品の不具合リスクへの対応策として品質改善計画の継続実施やPL保険の付保を挙げていることからも、品質への強い意識が伺えます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアにテクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、上記の経営方針を踏まえ、「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとして、この度、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせました。当社グループは、この新中期経営計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいります。世界経済のデカップリング化の加速、業界の構造変化等、予測が難しい状況下ではあるものの、当社グループは、グループシナジーの追求によるすべり軸受業界におけるプレゼンスの更なる引き上げを図り、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けます。 (2)中長期的な会社の経営戦略 (目指す未来) 新中期経営計画の策定にあたっては、2050年を展望し、当社グループが提供してきた製品の社会的価値や大切にしてきた価値観を未来へのパーパス(Purpose)とし、また、当社グループが目指す姿をビジョン(Vision)としました。新中期経営計画のスタートに合わせて、事業セグメント名称を変更し、新中期経営計画で掲げた目標を達成するために、従来以上に事業セグメントごとの戦略を明確化し、経営資源の配分見直しなども進めます。これらの取り組みを通じて、当社グループが目指すべき事業ポートフォリオを実現してまいります。(目指す事業ポートフォリオ) 当社グループは、自動車や船舶に使用されるエンジン周りの軸受の製造・販売をコア事業としてきました。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けるため、これまでエンジン周りの軸受事業で培った技術・製造ノウハウ・信頼と安心の品質・事業基盤の強みをさらに活かしてまいります。具体的には、エンジン用軸受の品揃え・環境負荷対応力など、お客様のニーズに応え続けるための全方位戦略(マルチパスウェイ戦略)を軸として進めます。また、その上で、エンジン周り以外の領域で使用される製品の拡販も図り、具体的戦略を段階的に実行に移し、「エンジン周り以外」、「自動車・船舶以外」の各事業のウェイトを引き上げます。すべり軸受の価値を、従来の自動車や船舶だけでなく一般産業向けにも幅広く提供することで事業基盤を強化し、すべり軸受以外の事業領域へ拡充を図ってまいります。 (定量目標) 新中期経営計画では、前半3年目の2027年度における「売上高:1,500億円」、「営業利益:120億円」、「営業利益率:8%以上」、「ROE:8%以上」を中間地点の目標数値とし、最終年度である2030年度には「営業利益率:10%以上」、「ROE:9%以上」が達成できるよう目指してまいります。米国が導入した相互関税は、当社グループの売上高や利益に大きな影響を与えることが予想されますが、当社グループとしては、外部環境の変化とは関係なく、前中期経営計画後半より取り組んでいる利益創出力向上のための構造改革を引き続き進めます。目標利益達成の具体的戦略として、新たな用途開発や新しいお客様の開拓などによる売上高の拡大、利益の増加のみならず、材料費・労務費などの販売価格への転嫁、製品別損益管理の徹底、原価管理の高度化などにも継続的・計画的に取り組みます。併せて、設備投資の効率的な運用やサプライチェーンマネジメント強化によるリードタイムの短縮などにより総資産回転率や財務レバレッジの適正化を図るなど、財務健全化も並行して進め、ROEの向上に取り組んでまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く環境の目まぐるしい変化や将来予測の見通しが難しい状況は変わりませんが、この難局に的確に対処するべく、当社グループは、2025年度を開始年度とする新中期経営計画を着実に遂行し、企業価値の向上に努めております。2025年度においても原材料価格や資源価格の高騰が継続したほか、労務費の上昇などが見られ、当社グループの利益を押し下げる要因となりました。しかしながら、そのような状況下におきましても、当社グループは、自動車主要顧客の生産増や船舶業界・建設機械業界における旺盛な需要に対応し、2025年度の売上高は142,009百万円(前期比5,706百万円増)となり、前年度実績を上回りました。利益面につきましても、材料費・労務費などの価格転嫁の取組強化により利益の押し下げ要因の解消に努め、営業利益は8,371百万円(前期比1,280百万円増)、営業利益率は5.9%(前期比0.7ポイント増)となりました。 (新中期経営計画 「Bridge to Daido 2030」) 新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」の詳細は当社ウェブサイト(https://www.ir.daidometal.com/management/policy.html)に掲載しているとおりですが、当社グループは、新中期経営計画を通じて、資本コストを上回る持続的成長が展望・創出できる企業を目指します。2025年度から2030年度までの期間を、2030年以降を見据えた事業体制の再構築を行う6年間と位置付けた上で、前中期経営計画の成果と課題や2024年度における取組、昨今の新たな事業環境の変化も踏まえ、今回の新中期経営計画を策定しております。 (事業戦略)2030年度以降の成長戦略も見据え、4つの柱を重要な軸と位置付けて事業戦略を展開していきます。 第1の柱:利益体質強化のための構造改革 第2の柱:コア事業の磨き上げ 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化 第4の柱:非財務資本重視の経営の推進 第1の柱:利益体質強化のための構造改革当社グループの利益水準は、事業を取り巻く環境の不透明さはありますが、利益創出力の更なる強化のためには構造改革が必要と認識しています。当社グループは、2023年度から「改革プラン」を立ち上げて改革すべき領域を定め、鋭意取り組んでおり、新中期経営計画においては、その取り組みの効果を実現させてまいります。とりわけ、アルミダイカスト事業については、その赤字の要因を解消するため、生産面の課題に取り組み、その効果が表れつつあります。今後も継続して、材料調達・金型製作、製品製造、検査・出荷の生産過程ごとに課題を潰し込み、安定した生産体制を目指します。また、厳しい事業環境にある欧州地区の各拠点については、既に一部拠点において、グループ内での生産設備の移管を進めるなど、改革に向けた施策を始動させています。他にも、生産設備の減価償却費の適正化を目的とした設備投資管理改革、原材料の調達・生産体制の見直しなどによる製造原価の引き下げに向けた活動も進展させてまいります。このように、当社グループは、2030年以降を見据えつつ、中長期的な課題に計画的・積極的に取り組むとともに、低採算事業の縮退や組織再編などについても進めてまいります。 第2の柱:コア事業の磨き上げパワートレイン事業(これまでの自動車用エンジン軸受事業)におけるマーケットシェアにつきましては、2024年に引き続き、世界トップシェア(2025年暦年、当社推定)を達成いたしました。世界的にEV(電動)化が進展している状況は変わりませんが、EV化進行度合いの鈍化により、内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社グループとしましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。また、エンジン周り以外で軸受の需要があるショックアブソーバーを中心とした自動車部品向けの更なる拡販や、EV車の新規需要の開拓、空調機器等の一般産業向け軸受の開拓にも取り組み、ライフ事業(これまでの自動車用エンジン以外軸受)の拡大にも努めてまいります。マリン・エネルギー事業(これまでの非自動車用軸受事業)における舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアにつきましては、海外市場の開拓強化が実ってトップシェア(2025年暦年、当社推定)を維持するとともに、船舶市場の需要も引き続き堅調に推移しました。同じく、マリン・エネルギー事業の舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船や建設機械市場における受注増に伴い、シェアを拡大することができました。引き続き、舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアの維持に努めるとともに、日本拠点の新工場建設や英国拠点での設備増強を通じて生産能力を拡大させ、発電機向け中高速エンジン用軸受の需要増加に応えてまいります。 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化フロンティア事業(これまでの自動車用軸受以外部品事業)に含まれるアルミダイカスト事業においては、金融機関の慎重な融資姿勢の継続や景気減速等の影響により受注が減少しました。また、精密金属加工部品事業における曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品も、中国における日系自動車メーカーの需要減少の影響を受け、売上高は前年度より減少しました。過年度において多額の減損損失を計上したアルミダイカスト事業については、生産管理体制や工程改善に進展が見られ、2025年度は赤字が縮小しており、2026年度以降も利益水準の回復が見通せる状況となりました。引き続き、生産管理体制や工程改善の更なる強化、品質管理面の体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。目指す事業ポートフォリオを実現するためにも、前中期経営計画期間中に取り組んでまいりましたコア技術を応用した顧客ニーズ(性能・コスト・軽量化)への対応強化など、エンジン周り以外で使用される軸受の需要開拓を進め、すべり軸受の社会的価値の新たな発掘に継続的・計画的に取り組みます。ガスタービンや水力発電向けビジネスの新規開拓、風車ビジネスの技術基盤の確立など、未来への足掛かりも築いてまいります。 第4の柱 非財務資本重視の経営の推進当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、TCFD提言に基づく開示をしております。長期的な企業価値の向上及び資本コストを意識した経営の実践を目指して、ESGの強化を柱としたサステナビリティ経営を戦略的に推進してまいります。新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革に取り組みます。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、また、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に積極的に推進してまいります。そして、このような取り組みを通じた活力ある組織づくりにより、従業員の生産性の改善を図り、企業価値の向上に繋げてまいります。引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、社内で自由闊達な議論を行い、創造性の発揮、イノベーションを生み出す人材の育成など、当社グループの将来を支える人材の育成に努めてまいります。 当社グループは、上記の4つの柱を重要な軸と位置付けて、企業価値の向上を実現するためのあらゆる施策を実行してまいります。企業価値の向上のため、ROEの引き上げのみならず、資本コストの最適化のため、非財務資本の取組強化も図るほか、サステナビリティ経営の推進、関係会社を含めたグループ全体でのコーポレートガバナンスの強化など、リスクの少ない経営を進め、PBRの改善に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアにテクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、上記の経営方針を踏まえ、「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとして、この度、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせました。当社グループは、この新中期経営計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいります。世界経済のデカップリング化の加速、業界の構造変化等、予測が難しい状況下ではあるものの、当社グループは、グループシナジーの追求によるすべり軸受業界におけるプレゼンスの更なる引き上げを図り、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けます。 (2)中長期的な会社の経営戦略 (目指す未来) 新中期経営計画の策定にあたっては、2050年を展望し、当社グループが提供してきた製品の社会的価値や大切にしてきた価値観を未来へのパーパス(Purpose)とし、また、当社グループが目指す姿をビジョン(Vision)としました。新中期経営計画のスタートに合わせて、事業セグメント名称を変更し、新中期経営計画で掲げた目標を達成するために、従来以上に事業セグメントごとの戦略を明確化し、経営資源の配分見直しなども進めます。これらの取り組みを通じて、当社グループが目指すべき事業ポートフォリオを実現してまいります。(目指す事業ポートフォリオ) 当社グループは、自動車や船舶に使用されるエンジン周りの軸受の製造・販売をコア事業としてきました。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けるため、これまでエンジン周りの軸受事業で培った技術・製造ノウハウ・信頼と安心の品質・事業基盤の強みをさらに活かしてまいります。具体的には、エンジン用軸受の品揃え・環境負荷対応力など、お客様のニーズに応え続けるための全方位戦略(マルチパスウェイ戦略)を軸として進めます。また、その上で、エンジン周り以外の領域で使用される製品の拡販も図り、具体的戦略を段階的に実行に移し、「エンジン周り以外」、「自動車・船舶以外」の各事業のウェイトを引き上げます。すべり軸受の価値を、従来の自動車や船舶だけでなく一般産業向けにも幅広く提供することで事業基盤を強化し、すべり軸受以外の事業領域へ拡充を図ってまいります。 (定量目標) 新中期経営計画では、前半3年目の2027年度における「売上高:1,500億円」、「営業利益:120億円」、「営業利益率:8%以上」、「ROE:8%以上」を中間地点の目標数値とし、最終年度である2030年度には「営業利益率:10%以上」、「ROE:9%以上」が達成できるよう目指してまいります。米国が導入した相互関税は、当社グループの売上高や利益に大きな影響を与えることが予想されますが、当社グループとしては、外部環境の変化とは関係なく、前中期経営計画後半より取り組んでいる利益創出力向上のための構造改革を引き続き進めます。目標利益達成の具体的戦略として、新たな用途開発や新しいお客様の開拓などによる売上高の拡大、利益の増加のみならず、材料費・労務費などの販売価格への転嫁、製品別損益管理の徹底、原価管理の高度化などにも継続的・計画的に取り組みます。併せて、設備投資の効率的な運用やサプライチェーンマネジメント強化によるリードタイムの短縮などにより総資産回転率や財務レバレッジの適正化を図るなど、財務健全化も並行して進め、ROEの向上に取り組んでまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く環境の目まぐるしい変化や将来予測の見通しが難しい状況は変わりませんが、この難局に的確に対処するべく、当社グループは、2025年度を開始年度とする新中期経営計画を着実に遂行し、企業価値の向上に努めております。2025年度においても原材料価格や資源価格の高騰が継続したほか、労務費の上昇などが見られ、当社グループの利益を押し下げる要因となりました。しかしながら、そのような状況下におきましても、当社グループは、自動車主要顧客の生産増や船舶業界・建設機械業界における旺盛な需要に対応し、2025年度の売上高は142,009百万円(前期比5,706百万円増)となり、前年度実績を上回りました。利益面につきましても、材料費・労務費などの価格転嫁の取組強化により利益の押し下げ要因の解消に努め、営業利益は8,371百万円(前期比1,280百万円増)、営業利益率は5.9%(前期比0.7ポイント増)となりました。 (新中期経営計画 「Bridge to Daido 2030」) 新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」の詳細は当社ウェブサイト(https://www.ir.daidometal.com/management/policy.html)に掲載しているとおりですが、当社グループは、新中期経営計画を通じて、資本コストを上回る持続的成長が展望・創出できる企業を目指します。2025年度から2030年度までの期間を、2030年以降を見据えた事業体制の再構築を行う6年間と位置付けた上で、前中期経営計画の成果と課題や2024年度における取組、昨今の新たな事業環境の変化も踏まえ、今回の新中期経営計画を策定しております。 (事業戦略)2030年度以降の成長戦略も見据え、4つの柱を重要な軸と位置付けて事業戦略を展開していきます。 第1の柱:利益体質強化のための構造改革 第2の柱:コア事業の磨き上げ 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化 第4の柱:非財務資本重視の経営の推進 第1の柱:利益体質強化のための構造改革当社グループの利益水準は、事業を取り巻く環境の不透明さはありますが、利益創出力の更なる強化のためには構造改革が必要と認識しています。当社グループは、2023年度から「改革プラン」を立ち上げて改革すべき領域を定め、鋭意取り組んでおり、新中期経営計画においては、その取り組みの効果を実現させてまいります。とりわけ、アルミダイカスト事業については、その赤字の要因を解消するため、生産面の課題に取り組み、その効果が表れつつあります。今後も継続して、材料調達・金型製作、製品製造、検査・出荷の生産過程ごとに課題を潰し込み、安定した生産体制を目指します。また、厳しい事業環境にある欧州地区の各拠点については、既に一部拠点において、グループ内での生産設備の移管を進めるなど、改革に向けた施策を始動させています。他にも、生産設備の減価償却費の適正化を目的とした設備投資管理改革、原材料の調達・生産体制の見直しなどによる製造原価の引き下げに向けた活動も進展させてまいります。このように、当社グループは、2030年以降を見据えつつ、中長期的な課題に計画的・積極的に取り組むとともに、低採算事業の縮退や組織再編などについても進めてまいります。 第2の柱:コア事業の磨き上げパワートレイン事業(これまでの自動車用エンジン軸受事業)におけるマーケットシェアにつきましては、2024年に引き続き、世界トップシェア(2025年暦年、当社推定)を達成いたしました。世界的にEV(電動)化が進展している状況は変わりませんが、EV化進行度合いの鈍化により、内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社グループとしましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。また、エンジン周り以外で軸受の需要があるショックアブソーバーを中心とした自動車部品向けの更なる拡販や、EV車の新規需要の開拓、空調機器等の一般産業向け軸受の開拓にも取り組み、ライフ事業(これまでの自動車用エンジン以外軸受)の拡大にも努めてまいります。マリン・エネルギー事業(これまでの非自動車用軸受事業)における舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアにつきましては、海外市場の開拓強化が実ってトップシェア(2025年暦年、当社推定)を維持するとともに、船舶市場の需要も引き続き堅調に推移しました。同じく、マリン・エネルギー事業の舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船や建設機械市場における受注増に伴い、シェアを拡大することができました。引き続き、舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアの維持に努めるとともに、日本拠点の新工場建設や英国拠点での設備増強を通じて生産能力を拡大させ、発電機向け中高速エンジン用軸受の需要増加に応えてまいります。 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化フロンティア事業(これまでの自動車用軸受以外部品事業)に含まれるアルミダイカスト事業においては、金融機関の慎重な融資姿勢の継続や景気減速等の影響により受注が減少しました。また、精密金属加工部品事業における曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品も、中国における日系自動車メーカーの需要減少の影響を受け、売上高は前年度より減少しました。過年度において多額の減損損失を計上したアルミダイカスト事業については、生産管理体制や工程改善に進展が見られ、2025年度は赤字が縮小しており、2026年度以降も利益水準の回復が見通せる状況となりました。引き続き、生産管理体制や工程改善の更なる強化、品質管理面の体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。目指す事業ポートフォリオを実現するためにも、前中期経営計画期間中に取り組んでまいりましたコア技術を応用した顧客ニーズ(性能・コスト・軽量化)への対応強化など、エンジン周り以外で使用される軸受の需要開拓を進め、すべり軸受の社会的価値の新たな発掘に継続的・計画的に取り組みます。ガスタービンや水力発電向けビジネスの新規開拓、風車ビジネスの技術基盤の確立など、未来への足掛かりも築いてまいります。 第4の柱 非財務資本重視の経営の推進当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、TCFD提言に基づく開示をしております。長期的な企業価値の向上及び資本コストを意識した経営の実践を目指して、ESGの強化を柱としたサステナビリティ経営を戦略的に推進してまいります。新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革に取り組みます。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、また、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に積極的に推進してまいります。そして、このような取り組みを通じた活力ある組織づくりにより、従業員の生産性の改善を図り、企業価値の向上に繋げてまいります。引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、社内で自由闊達な議論を行い、創造性の発揮、イノベーションを生み出す人材の育成など、当社グループの将来を支える人材の育成に努めてまいります。 当社グループは、上記の4つの柱を重要な軸と位置付けて、企業価値の向上を実現するためのあらゆる施策を実行してまいります。企業価値の向上のため、ROEの引き上げのみならず、資本コストの最適化のため、非財務資本の取組強化も図るほか、サステナビリティ経営の推進、関係会社を含めたグループ全体でのコーポレートガバナンスの強化など、リスクの少ない経営を進め、PBRの改善に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、全体としては緩やかな回復基調がみられたものの、米国による関税政策が及ぼすマイナス影響や、不安定な中東情勢等の地政学的リスクの高まりが懸念される等、先行き不透明な状況が継続いたしました。我が国経済においては、一部で弱い動きが見られたものの、雇用・所得環境や企業収益の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。設備投資につきましても底堅く推移しております。なお、中東情勢をはじめとする地政学リスクの動向については引き続き注視が必要な状況となっております。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前期比4.2%増収の142,009百万円となりました。利益面につきましては、労務費の増加や関税影響による減益要因があったものの、採算管理の強化や価格適正化の進展等により、営業利益は前期比18.1%増益の8,371百万円となり、また、売上高営業利益率は5.9%(前連結会計年度は5.2%)となりました。経常利益につきましては、前期比8.5%増益の7,402百万円となりました。また、売上高経常利益率は5.2%(前連結会計年度は5.0%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期比61.6%増益の4,396百万円となりました。また、売上高当期純利益率は3.1%(前連結会計年度は2.0%)となりました。1株当たり当期純利益は93円73銭(前連結会計年度は1株当たり当期純利益57円70銭)、自己資本利益率は5.7%(前連結会計年度は3.8%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。また、当連結会計年度より、事業戦略をより明確にするため、従来の「自動車用エンジン軸受」「非自動車用軸受」「自動車用エンジン以外軸受」「自動車用軸受以外部品」の4つのセグメント名称をそれぞれ「パワートレイン事業」「マリン・エネルギー事業」「ライフ事業」「フロンティア事業」に変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。 ① パワートレイン事業(旧 自動車用エンジン軸受)世界の新車販売台数(2025年暦年)は、主要市場である北米市場ではEV政策の方針転換等によりハイブリッド車の販売が増加し、中国においても様々なインセンティブや車両価格の値下げ等の影響により、前期比増となりました。国内(2025年度)の新車販売台数は前期比減となり、海外(2025年暦年)は米国及び欧州で前期比増、中国では前期比増であったものの、中国国内の日系自動車メーカーにおいては前期比減となりました。そのような状況下、当社グループの国内の売上高は、前期比で微増、海外については米国の堅調な需要や円安影響を受け、前期比増となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は前期比4.3%増収の75,675百万円となり、セグメント利益は増収に伴い前期比5.6%増益の9,806百万円となりました。 ② マリン・エネルギー事業(旧 非自動車用軸受)・大型船舶新造船市場においては、高水準の受注残を背景に堅調な市場環境が継続しております。2026年3月末の手持ち工事量は前年度並みの水準で推移いたしました。このような需要環境のもと、当社グループでは設備増強を進め、生産能力の拡大を図っております。これらの結果、売上高は前期比で大幅に増加しました。・中小型船舶/産業用発電機/建設機械他新造船需要の拡大に伴う船舶用補機市場の伸長に加え、データセンター向け非常用電源需要の増加やグリッド制約(電力供給の制約)を背景としてオンサイト発電需要の高まりにより、中高速エンジン用軸受の受注は堅調に増加し、売上高は前期比増となりました。・電力エネルギー/産業用コンプレッサー他再生可能エネルギー関連需要の一巡を背景に、水力発電機用軸受の受注は減少いたしましたが、産業用プラント向けコンプレッサー用軸受の受注拡大によりこれを補完し、売上高は前期比増となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は前期比10.6%増収の19,825百万円、セグメント利益は前期比10.1%増益の4,088百万円となりました。 ③ ライフ事業(旧 自動車用エンジン以外軸受) タイにおける金融機関の慎重な融資姿勢の継続や景気減速、欧州ではEV化に伴う内燃機関搭載用部品の需要減による影響を受けたものの、米国の自動車関連部品の底堅い需要の継続や中国の電動自動車向けの開拓等に伴う受注増の影響があり、当セグメントの売上高は前期比9.4%増収の23,257百万円となり、セグメント利益は前期比30.3%増益の4,064百万円となりました。 ④ フロンティア事業(旧 自動車用軸受以外部品)・アルミダイカスト製品 タイの自動車業界においては、金融機関の慎重な融資姿勢の継続や景気減速等の影響により、タイ国内生産台数は前期比で減少となりました。また、米国においては半導体不足に伴う自動車需要減少等の影響により、売上高は前期比で減少しました。一方、品質改善等の効果により、輸送費(航空便)削減によるコスト低減が進展したことで、営業利益は改善しました。・精密金属加工部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品)中国における日系自動車メーカーの需要減少が影響し、売上高は前期比減となりました。納期改善による輸送費(航空便)削減や工程改善による製造原価低減等は進展したものの、需要減に伴う売上減少が大きく影響し、収益は減少しました。これらの結果、セグメント売上高は前期比2.6%減収の23,071百万円となり、セグメント損失は755百万円(前期はセグメント損失1,362百万円)となりました。 ⑤ その他ポンプ関連製品においては新規開拓案件の獲得、設備用潤滑装置における受注の増加があったものの、金属系無潤滑軸受では前年の大型スポット案件の反動減の影響により、金属系無潤滑軸受事業、ポンプ関連製品事業及び電気二重層キャパシタ用電極シート等の当セグメントの売上高は前期比7.4%減収の2,224百万円、セグメント利益は価格適正化の進展により前期比12.1%増益の467百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%) パワートレイン事業74,529103.9 マリン・エネルギー事業18,751110.1 ライフ事業25,231110.0 フロンティア事業22,45696.5 報告セグメント計140,970104.5 その他1,350105.4合計142,320104.5 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%) パワートレイン事業74,474103.3 マリン・エネルギー事業19,801110.7 ライフ事業22,945109.4 フロンティア事業22,87197.2 報告セグメント計140,093104.2 その他1,916105.8合計142,009104.2 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ6.5%増加し209,434百万円となりました。これは主に仕掛品、売掛金、商品及び製品が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度末に比べ11.4%増加し91,425百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定、利益剰余金が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、前連結会計年度に比ベ2.2ポイント増加し39.2%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比ベ208円51銭増加し1,751円60銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ1,262百万円(5.0%)の増加となり26,281百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は13,722百万円となりました。これは主に法人税等の支払額による支出が3,103百万円あった一方、減価償却費による資金の獲得が9,911百万円、税金等調整前当期純利益が8,476百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ2,797百万円(25.6%)の収入の増加となりました。前連結会計年度との主な差額は、棚卸資産の増加額が2,088百万円減少したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は7,822百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,635百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ568百万円(6.8%)の支出の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、投資有価証券の売却による収入が1,235百万円増加したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は4,768百万円となりました。これは主に長期借入れによる収入が6,600百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が5,427百万円、短期借入金の純減額が2,598百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ2,376百万円(99.4%)の支出の増加となりました。前連結会計年度との主な差額は、長期借入金による収入が8,250百万円減少した一方で、短期借入金の減少額が2,642百万円減少、長期借入金の返済による支出が2,526百万円減少、非支配株主への配当金の支払額が1,107百万円減少したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況 当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、自己資金及び借入金を充当いたしました。今後も、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野に入れながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアにテクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、上記の経営方針を踏まえ、「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとして、この度、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせました。当社グループは、この新中期経営計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいります。世界経済のデカップリング化の加速、業界の構造変化等、予測が難しい状況下ではあるものの、当社グループは、グループシナジーの追求によるすべり軸受業界におけるプレゼンスの更なる引き上げを図り、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けます。 (2)中長期的な会社の経営戦略 (目指す未来) 新中期経営計画の策定にあたっては、2050年を展望し、当社グループが提供してきた製品の社会的価値や大切にしてきた価値観を未来へのパーパス(Purpose)とし、また、当社グループが目指す姿をビジョン(Vision)としました。新中期経営計画のスタートに合わせて、事業セグメント名称を変更し、新中期経営計画で掲げた目標を達成するために、従来以上に事業セグメント毎の戦略を明確化し、経営資源の配分見直しなども進めます。これらの取り組みを通じて、当社グループが目指すべき事業ポートフォリオを実現してまいります。(目指す事業ポートフォリオ) 当社グループは、自動車や船舶に使用されるエンジン周りの軸受の製造・販売をコア事業としてきました。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けるため、これまでエンジン周りの軸受事業で培った技術・製造ノウハウ・信頼と安心の品質・事業基盤の強みをさらに活かしてまいります。具体的には、エンジン用軸受の品揃え・環境負荷対応力など、お客様のニーズに応え続けるための全方位戦略(マルチパスウェイ戦略)を軸として進めます。また、その上で、エンジン周り以外の領域で使用される製品の拡販も図り、具体的戦略を段階的に実行に移し、「エンジン周り以外」、「自動車・船舶以外」の各事業のウェイトを引き上げます。すべり軸受の価値を、従来の自動車や船舶だけでなく一般産業向けにも幅広く提供することで事業基盤を強化し、すべり軸受以外の事業領域へ拡充を図ってまいります。 (定量目標) 新中期経営計画では、前半3年目の2027年度における「売上高:1,500億円」、「営業利益:120億円」、「営業利益率:8%以上」、「ROE:8%以上」を中間地点の目標数値とし、最終年度である2030年度には「営業利益率:10%以上」、「ROE:9%以上」が達成できるよう目指してまいります。米国が導入した相互関税は、当社グループの売上高や利益に大きな影響を与えることが予想されますが、当社グループとしては、外部環境の変化とは関係なく、前中期経営計画後半より取り組んでいる利益創出力向上のための構造改革を引き続き進めます。目標利益達成の具体的戦略として、新たな用途開発や新しいお客様の開拓などによる売上高の拡大、利益の増加のみならず、材料費・労務費などの販売価格への転嫁、製品別損益管理の徹底、原価管理の高度化などにも継続的・計画的に取り組みます。併せて、設備投資の効率的な運用やサプライチェーンマネジメント強化によるリードタイムの短縮などにより総資産回転率や財務レバレッジの適正化を図るなど、財務健全化も並行して進め、ROEの向上に取り組んでまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2023年度に前中期経営計画「Raise Up “Daido Spirit”~Ambitious,Innovative, Challenging~」が最終年度を迎え、2024年度は2025年度を開始年度とする新中期経営計画の準備期間と位置付けて日々の業務に取り組んでまいりました。2024年度においても原材料価格や資源価格の高騰が継続したほか、労務費の上昇などが見られ、当社グループの利益を押し下げる要因となりました。しかしながら、そのような状況下におきましても、当社グループは、自動車主要顧客の生産増や船舶業界・建設機械業界における旺盛な需要に対応し、2024年度の売上高は136,303百万円(前期比7,565百万円増)となり、前年度実績を上回りました。利益面につきましても、材料費・労務費などの価格転嫁の取組強化により利益の押し下げ要因の解消に努め、営業利益は7,091百万円(前期比1,006百万円増)、営業利益率は5.2%(前期比0.5ポイント増)となりました。当社グループを取り巻く環境の目まぐるしい変化や将来予測の見通しが難しい状況は変わりませんが、この難局に的確に対処するべく、当社グループは、2025年度を開始年度とする新中期経営計画を着実に遂行し、企業価値の向上に努めていく所存です。 (新中期経営計画 「Bridge to Daido 2030」) 新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」の詳細は当社ウェブサイト(https://www.ir.daidometal.com/management/policy.html)に掲載しているとおりですが、当社グループは、新中期経営計画を通じて、資本コストを上回る持続的成長が展望・創出できる企業を目指します。2025年度から2030年度までの期間を、2030年以降を見据えた事業体制の再構築を行う6年間と位置付けた上で、前中期経営計画の成果と課題や2024年度における取組、昨今の新たな事業環境の変化も踏まえ、今回の新中期経営計画を策定いたしました。 (事業戦略)2030年度以降の成長戦略も見据え、4つの柱を重要な軸と位置付けて事業戦略を展開していきます。 第1の柱:利益体質強化のための構造改革 第2の柱:コア事業の磨き上げ 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化 第4の柱:非財務資本重視の経営の推進 第1の柱:利益体質強化のための構造改革当社グループの利益水準は、コロナ禍からの需要の戻りの過程で回復途上にありますが、利益創出力の更なる強化のためには構造改革が必要と認識しています。当社グループは、2023年度から「改革プラン」を立ち上げて改革すべき領域を定め、鋭意取り組んでおり、新中期経営計画においては、その取り組みの効果を実現させてまいります。とりわけ、アルミダイカスト事業については、その赤字の要因を解消するため、生産面の課題に取り組み、その効果が表れつつあります。今後も継続して、材料調達・金型製作、製品製造、検査・出荷の生産過程毎に課題を潰し込み、安定した生産体制を目指します。また、厳しい事業環境にある欧州地区の各拠点については、既に一部拠点において、グループ内での生産設備の移管を進めるなど、改革に向けた施策を始動させています。他にも、生産設備の減価償却費の適正化を目的とした設備投資管理改革、原材料の調達・生産体制の見直しなどによる製造原価の引き下げに向けた活動も進展させてまいります。このように、当社グループは、2030年以降を見据えつつ、中長期的な課題に計画的・積極的に取り組むとともに、低採算事業の縮退や組織再編などについても進めてまいります。 第2の柱:コア事業の磨き上げパワートレイン事業(これまでの自動車用エンジン軸受事業)におけるマーケットシェアにつきましては、2023年に引き続き、世界トップシェア(2024年暦年、当社推定)を達成いたしました。世界的にEV(電動)化が進展している状況は変わりませんが、EV化進行度合いの鈍化により、内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。また、エンジン周り以外で軸受の需要があるショックアブソーバーを中心とした自動車部品向けの更なる拡販や、EV車の新規需要の開拓、空調機器等の一般産業向け軸受の開拓にも取り組み、ライフ事業(これまでの自動車用エンジン以外軸受)の拡大にも努めてまいります。マリン・エネルギー事業(これまでの非自動車用軸受事業)における舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアにつきましては、海外市場の開拓強化が実って75.0%(2024年暦年、当社推定)を維持すると共に、船舶市場の需要も引き続き堅調に推移しました。同じく、マリン・エネルギー事業の舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船や建設機械市場における受注増に伴い、シェアを拡大することができました。引き続き、舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアの維持に努めるとともに、日本拠点の新工場建設や英国拠点での設備増強を通じて生産能力を拡大させ、発電機向け中高速エンジン用軸受の需要増加に応えてまいります。 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化フロンティア事業(これまでの自動車用軸受以外部品事業)に含まれるアルミダイカスト事業においては、新規に納入するEV(電動)自動車用部品の受注増加及び精密金属加工部品事業における曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品も需要増により、売上高は前年度より増加しました。過年度において多額の減損損失を計上したアルミダイカスト事業については、生産管理体制や工程改善に進展が見られ、2025年度以降の利益水準の回復が見通せる状況となりました。引き続き、生産管理体制や工程改善の更なる強化、品質管理面の体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。目指す事業ポートフォリオを実現するためにも、前中期経営計画期間中に取り組んでまいりましたコア技術を応用した顧客ニーズ(性能・コスト・軽量化)への対応強化など、エンジン周り以外で使用される軸受の需要開拓を進め、すべり軸受の社会的価値の新たな発掘に継続的・計画的に取り組みます。ガスタービンや水力発電向けビジネスの新規開拓、風車ビジネスの技術基盤の確立など、未来への足掛かりも築いてまいります。 第4の柱 非財務資本重視の経営の推進当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、TCFD提言に基づく開示をしております。長期的な企業価値の向上及び資本コストを意識した経営の実践を目指して、ESGの強化を柱としたサステナビリティ経営を戦略的に推進してまいります。新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革に取り組みます。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、また、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に積極的に推進してまいります。そして、このような取り組みを通じた活力ある組織づくりにより、従業員の生産性の改善を図り、企業価値の向上に繋げてまいります。引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、社内で自由闊達な議論を行い、創造性の発揮、イノベーションを生み出す人材の育成など、当社グループの将来を支える人材の育成に努めてまいります。 当社グループは、上記の4つの柱を重要な軸と位置付けて、企業価値の向上を実現するためのあらゆる施策を実行してまいります。企業価値の向上のため、ROEの引上げのみならず、資本コストの最適化のため、非財務資本の取組強化も図るほか、サステナビリティ経営の推進、関係会社を含めたグループ全体でのコーポレートガバナンスの強化など、リスクの少ない経営を進め、PBRの改善に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアにテクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、上記の経営方針を踏まえ、「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとして、この度、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」をスタートさせました。当社グループは、この新中期経営計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいります。世界経済のデカップリング化の加速、業界の構造変化等、予測が難しい状況下ではあるものの、当社グループは、グループシナジーの追求によるすべり軸受業界におけるプレゼンスの更なる引き上げを図り、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けます。 (2)中長期的な会社の経営戦略 (目指す未来) 新中期経営計画の策定にあたっては、2050年を展望し、当社グループが提供してきた製品の社会的価値や大切にしてきた価値観を未来へのパーパス(Purpose)とし、また、当社グループが目指す姿をビジョン(Vision)としました。新中期経営計画のスタートに合わせて、事業セグメント名称を変更し、新中期経営計画で掲げた目標を達成するために、従来以上に事業セグメント毎の戦略を明確化し、経営資源の配分見直しなども進めます。これらの取り組みを通じて、当社グループが目指すべき事業ポートフォリオを実現してまいります。(目指す事業ポートフォリオ) 当社グループは、自動車や船舶に使用されるエンジン周りの軸受の製造・販売をコア事業としてきました。世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けるため、これまでエンジン周りの軸受事業で培った技術・製造ノウハウ・信頼と安心の品質・事業基盤の強みをさらに活かしてまいります。具体的には、エンジン用軸受の品揃え・環境負荷対応力など、お客様のニーズに応え続けるための全方位戦略(マルチパスウェイ戦略)を軸として進めます。また、その上で、エンジン周り以外の領域で使用される製品の拡販も図り、具体的戦略を段階的に実行に移し、「エンジン周り以外」、「自動車・船舶以外」の各事業のウェイトを引き上げます。すべり軸受の価値を、従来の自動車や船舶だけでなく一般産業向けにも幅広く提供することで事業基盤を強化し、すべり軸受以外の事業領域へ拡充を図ってまいります。 (定量目標) 新中期経営計画では、前半3年目の2027年度における「売上高:1,500億円」、「営業利益:120億円」、「営業利益率:8%以上」、「ROE:8%以上」を中間地点の目標数値とし、最終年度である2030年度には「営業利益率:10%以上」、「ROE:9%以上」が達成できるよう目指してまいります。米国が導入した相互関税は、当社グループの売上高や利益に大きな影響を与えることが予想されますが、当社グループとしては、外部環境の変化とは関係なく、前中期経営計画後半より取り組んでいる利益創出力向上のための構造改革を引き続き進めます。目標利益達成の具体的戦略として、新たな用途開発や新しいお客様の開拓などによる売上高の拡大、利益の増加のみならず、材料費・労務費などの販売価格への転嫁、製品別損益管理の徹底、原価管理の高度化などにも継続的・計画的に取り組みます。併せて、設備投資の効率的な運用やサプライチェーンマネジメント強化によるリードタイムの短縮などにより総資産回転率や財務レバレッジの適正化を図るなど、財務健全化も並行して進め、ROEの向上に取り組んでまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2023年度に前中期経営計画「Raise Up “Daido Spirit”~Ambitious,Innovative, Challenging~」が最終年度を迎え、2024年度は2025年度を開始年度とする新中期経営計画の準備期間と位置付けて日々の業務に取り組んでまいりました。2024年度においても原材料価格や資源価格の高騰が継続したほか、労務費の上昇などが見られ、当社グループの利益を押し下げる要因となりました。しかしながら、そのような状況下におきましても、当社グループは、自動車主要顧客の生産増や船舶業界・建設機械業界における旺盛な需要に対応し、2024年度の売上高は136,303百万円(前期比7,565百万円増)となり、前年度実績を上回りました。利益面につきましても、材料費・労務費などの価格転嫁の取組強化により利益の押し下げ要因の解消に努め、営業利益は7,091百万円(前期比1,006百万円増)、営業利益率は5.2%(前期比0.5ポイント増)となりました。当社グループを取り巻く環境の目まぐるしい変化や将来予測の見通しが難しい状況は変わりませんが、この難局に的確に対処するべく、当社グループは、2025年度を開始年度とする新中期経営計画を着実に遂行し、企業価値の向上に努めていく所存です。 (新中期経営計画 「Bridge to Daido 2030」) 新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」の詳細は当社ウェブサイト(https://www.ir.daidometal.com/management/policy.html)に掲載しているとおりですが、当社グループは、新中期経営計画を通じて、資本コストを上回る持続的成長が展望・創出できる企業を目指します。2025年度から2030年度までの期間を、2030年以降を見据えた事業体制の再構築を行う6年間と位置付けた上で、前中期経営計画の成果と課題や2024年度における取組、昨今の新たな事業環境の変化も踏まえ、今回の新中期経営計画を策定いたしました。 (事業戦略)2030年度以降の成長戦略も見据え、4つの柱を重要な軸と位置付けて事業戦略を展開していきます。 第1の柱:利益体質強化のための構造改革 第2の柱:コア事業の磨き上げ 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化 第4の柱:非財務資本重視の経営の推進 第1の柱:利益体質強化のための構造改革当社グループの利益水準は、コロナ禍からの需要の戻りの過程で回復途上にありますが、利益創出力の更なる強化のためには構造改革が必要と認識しています。当社グループは、2023年度から「改革プラン」を立ち上げて改革すべき領域を定め、鋭意取り組んでおり、新中期経営計画においては、その取り組みの効果を実現させてまいります。とりわけ、アルミダイカスト事業については、その赤字の要因を解消するため、生産面の課題に取り組み、その効果が表れつつあります。今後も継続して、材料調達・金型製作、製品製造、検査・出荷の生産過程毎に課題を潰し込み、安定した生産体制を目指します。また、厳しい事業環境にある欧州地区の各拠点については、既に一部拠点において、グループ内での生産設備の移管を進めるなど、改革に向けた施策を始動させています。他にも、生産設備の減価償却費の適正化を目的とした設備投資管理改革、原材料の調達・生産体制の見直しなどによる製造原価の引き下げに向けた活動も進展させてまいります。このように、当社グループは、2030年以降を見据えつつ、中長期的な課題に計画的・積極的に取り組むとともに、低採算事業の縮退や組織再編などについても進めてまいります。 第2の柱:コア事業の磨き上げパワートレイン事業(これまでの自動車用エンジン軸受事業)におけるマーケットシェアにつきましては、2023年に引き続き、世界トップシェア(2024年暦年、当社推定)を達成いたしました。世界的にEV(電動)化が進展している状況は変わりませんが、EV化進行度合いの鈍化により、内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。また、エンジン周り以外で軸受の需要があるショックアブソーバーを中心とした自動車部品向けの更なる拡販や、EV車の新規需要の開拓、空調機器等の一般産業向け軸受の開拓にも取り組み、ライフ事業(これまでの自動車用エンジン以外軸受)の拡大にも努めてまいります。マリン・エネルギー事業(これまでの非自動車用軸受事業)における舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアにつきましては、海外市場の開拓強化が実って75.0%(2024年暦年、当社推定)を維持すると共に、船舶市場の需要も引き続き堅調に推移しました。同じく、マリン・エネルギー事業の舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船や建設機械市場における受注増に伴い、シェアを拡大することができました。引き続き、舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェアの維持に努めるとともに、日本拠点の新工場建設や英国拠点での設備増強を通じて生産能力を拡大させ、発電機向け中高速エンジン用軸受の需要増加に応えてまいります。 第3の柱:ネクストコア事業・セミコア事業の強化フロンティア事業(これまでの自動車用軸受以外部品事業)に含まれるアルミダイカスト事業においては、新規に納入するEV(電動)自動車用部品の受注増加及び精密金属加工部品事業における曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品も需要増により、売上高は前年度より増加しました。過年度において多額の減損損失を計上したアルミダイカスト事業については、生産管理体制や工程改善に進展が見られ、2025年度以降の利益水準の回復が見通せる状況となりました。引き続き、生産管理体制や工程改善の更なる強化、品質管理面の体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。目指す事業ポートフォリオを実現するためにも、前中期経営計画期間中に取り組んでまいりましたコア技術を応用した顧客ニーズ(性能・コスト・軽量化)への対応強化など、エンジン周り以外で使用される軸受の需要開拓を進め、すべり軸受の社会的価値の新たな発掘に継続的・計画的に取り組みます。ガスタービンや水力発電向けビジネスの新規開拓、風車ビジネスの技術基盤の確立など、未来への足掛かりも築いてまいります。 第4の柱 非財務資本重視の経営の推進当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みも継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、TCFD提言に基づく開示をしております。長期的な企業価値の向上及び資本コストを意識した経営の実践を目指して、ESGの強化を柱としたサステナビリティ経営を戦略的に推進してまいります。新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革に取り組みます。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、また、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に積極的に推進してまいります。そして、このような取り組みを通じた活力ある組織づくりにより、従業員の生産性の改善を図り、企業価値の向上に繋げてまいります。引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、社内で自由闊達な議論を行い、創造性の発揮、イノベーションを生み出す人材の育成など、当社グループの将来を支える人材の育成に努めてまいります。 当社グループは、上記の4つの柱を重要な軸と位置付けて、企業価値の向上を実現するためのあらゆる施策を実行してまいります。企業価値の向上のため、ROEの引上げのみならず、資本コストの最適化のため、非財務資本の取組強化も図るほか、サステナビリティ経営の推進、関係会社を含めたグループ全体でのコーポレートガバナンスの強化など、リスクの少ない経営を進め、PBRの改善に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、全体としては緩やかな持ち直しが見られたものの、ウクライナ・中東情勢をはじめとする地政学的リスクや各国の政策動向、中国経済の減速などによる影響も見られ、予断を許さない状況が続きました。わが国経済においては、経済活動の正常化を背景に回復基調がある一方で、世界的な原材料・エネルギー価格の高止まり、人件費や物流コスト増加などに伴う物価上昇の影響により、先行きが不透明な状況が続きました。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前期比5.9%増収の136,303百万円となりました。利益面につきましては、売上高の増収影響などにより、営業利益は前期比16.5%増益の7,091百万円となり、また、売上高営業利益率は5.2%(前連結会計年度は4.7%)となりました。経常利益につきましては、前期比17.1%増益の6,820百万円となりました。また、売上高経常利益率は5.0%(前連結会計年度は4.5%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期比5.9%増益の2,720百万円となりました。また、売上高当期純利益率は2.0%(前連結会計年度は2.0%)となりました。1株当たり当期純利益は57円70銭(前連結会計年度は1株当たり当期純利益54円50銭)、自己資本利益率は3.8%(前連結会計年度は4.0%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。また、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。 ① 自動車用エンジン軸受世界の新車販売台数(2024年暦年)は主要市場である北米市場ではEV政策の方針転換等によりハイブリッド車の販売が増加し、中国でも様々なインセンティブや車両価格の値下げに支えられた影響などにより、前年度比2.1%増となりました。国内(2024年度)の新車販売台数は前年度比1.0%増の約457万台、海外(2024年暦年)は米国が前年度比2.3%増、欧州はほぼ横ばい、中国は同4.5%増加したものの、中国国内の日系メーカーにおいては18.4%減少しました。そのような状況下、当社グループの国内での売上高は、前年度比で微減、海外については米国の堅調な需要や円安影響を受け、前年度比約7%の増加となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は前期比3.6%増収の72,589百万円となり、セグメント利益は増収に伴い前期比2.0%増益の9,285百万円となりました。 ② 自動車用エンジン以外軸受タイでは金融機関によるローン審査の厳格化や景気減速、欧州ではEV化に伴う内燃機関搭載用部品の需要減による影響を受けたものの、米国の自動車関連部品の堅調な需要推移や中国の電動自動車向けの開拓などに伴う受注増の影響があり、当セグメントの売上高は前期比5.9%増収の21,266百万円、セグメント利益は前期比11.5%増益の3,119百万円となりました。 ③ 非自動車用軸受・大型船舶中東情勢の悪化による航路の長距離化や船腹需給のひっ迫による需要の押し上げによる好調な海運市況により、2025年3月末の手持ち工事量は2,938万総トンと前年度比で6.3%増となりました。LNG船(液化天然ガス運搬用)、自動車運搬船やばら積み船の需要増加や主に中国の旺盛な需要環境に伴う受注増や値上げ効果により、売上高は前年度比で大幅な増収となりました。・中小型船舶/産業用発電機/建設機械他建設機械用サービスパーツの在庫調整による受注減があったものの、船舶用補機、発電機用、データセンター向け非常用電源やオイル・ガス採掘向けの建設機械用などに使われる中高速エンジン用軸受の受注は堅調に推移し、売上高は前年度比で増加となりました。・電力エネルギー/産業用コンプレッサー他水力発電機用軸受では既設のリプレイス需要によるスポット案件や中東における石油精製プラント稼働好調の影響によるコンプレッサー用軸受の受注増があったものの、蒸気タービン用軸受の一部で在庫調整などに伴う減少により、売上高は前年度比で微減となりました。これらの結果、当セグメントの売上高は前期比7.7%増収の17,923百万円となり、セグメント利益は前期比14.7%増益の3,712百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品・アルミダイカスト製品タイの自動車業界については、金融機関によるローン審査の厳格化や景気減速などの影響により、前年度のタイ国内生産は前年度比で19.5%減少しております。このような厳しい環境下にありつつも、当社グループにおいては、受注価格調整の効果による影響や北米向け電動自動車用部品の需要好調に伴う受注増により、売上高は前年度比で増収となりました。セグメント損失はエア便単価高騰の影響はあったものの、金型管理の高度化、仕上げ工程の改善や不良品の流出防止などの改善活動の成果が出始め、第3四半期に続き第4四半期では更に大幅なエア出荷数量の減少により第4四半期黒字化を達成し、前年度比で改善しました。・精密金属加工部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品)北米向け電動自動車用部品の需要好調に伴う受注増により、売上高は前年度比で増収となりました。セグメント損失は増収効果や物流費の減少による影響により前年度比で改善しました。これらの結果、セグメント売上高は前期比10.0%増収の23,680百万円となり、セグメント損失は1,362百万円(前期はセグメント損失1,722百万円)となりました。 ⑤ その他ポンプ関連製品事業でのコロナ明け需要反動による受注減があったものの、金属系無潤滑軸受の新規開拓による受注増などにより、金属系無潤滑軸受事業、ポンプ関連製品事業、電気二重層キャパシタ用電極シート及び不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は前期比6.6%増収の2,403百万円、セグメント利益は前期比5.0%増益の416百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受71,700108.5 自動車用エンジン以外軸受22,928109.7 非自動車用軸受17,035105.0 自動車用軸受以外部品23,276110.3 報告セグメント計134,941108.5 その他1,281100.3合計136,222108.5 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受72,102103.7 自動車用エンジン以外軸受20,966105.7 非自動車用軸受17,889107.7 自動車用軸受以外部品23,533110.5 報告セグメント計134,492105.7 その他1,811122.3合計136,303105.9 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ4.4%増加し196,656百万円となりました。これは主に有形固定資産、商品及び製品、仕掛品が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度末に比べ4.3%増加し82,095百万円となりました。これは主に為替換算調整勘定、利益剰余金が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、前連結会計年度に比ベ0.5ポイント増加し37.0%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比ベ83円04銭増加し1,543円09銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ432百万円(1.8%)の増加となり25,019百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は10,924百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加による支出が3,760百万円あった一方、減価償却費による資金の獲得が9,513百万円、税金等調整前当期純利益が6,820百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ5,730百万円(34.4%)の収入の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、棚卸資産の増減額が4,680百万円減少したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は8,390百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出10,582百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ87百万円(1.0%)の支出の増加となりました。前連結会計年度との主な差額は、有形固定資産の取得による支出が2,975百万円増加したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は2,391百万円となりました。これは主に非支配株主への配当金の支払額が2,419百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ107百万円(4.3%)の支出の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、長期借入金による収入が7,200百万円増加した一方で、短期借入金の純増減額が3,243百万円減少したこと、非支配株主への配当金の支払額が1,842百万円増加したこと、長期借入金の返済による支出が1,222百万円増加したこと、配当金の支払額が757百万円増加したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況 当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、自己資金及び借入金を充当いたしました。今後も、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野に入れながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。そのような経営環境の中、持続的な成長を実現するために、中期経営計画「Raise Up“Daido Spirit”~Ambitious、Innovative、Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を策定し、この計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいりました。ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の悪化、世界的なインフレの継続懸念等による影響・環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループは、今後も引き続き進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2018年度より開始した当社の中期経営計画は、2023年度をもちまして最終年度を迎えました。これまでの6年間を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響のほか、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰、エネルギーコストの上昇、当社グループが事業展開している国・地域における地政学的リスク、為替変動などが見られ、当社グループの売上高、利益にも複合的かつ多大な影響をもたらしました。当社グループは、2021年5月に中期経営計画の後半3年間の計画を策定した上で、目標達成に向け、取り組んでまいりました。その結果、自動車業界における半導体の供給不足緩和による自動車主要顧客の生産回復や、船舶業界及び建設機械業界における旺盛な需要に対応することにより、2023年度は売上高128,738百万円(前期比13,257百万円増)となり、目標(売上高102,100百万円)を達成することができました。しかしながら、利益面につきましては、高騰する材料費の価格転嫁の取り組み強化等により収益の押し下げ要因の解消に努めたものの、営業利益は6,084百万円(前期比3,259百万円増)、営業利益率は4.7%(前期比2.3ポイント増)となり、目標(営業利益8,200百万円、営業利益率8.0%)を達成するには至りませんでした。当社グループとしましては、これらの前中期経営計画に対する結果を真摯に受け止め、今後、事業環境が大きく変化する状況下において、当社グループの持続的な成長と社会貢献を実践し続けるべく、「2030年に当社グループの目指すべき姿」、「当社グループが直面する課題改善を図るための中期的なロードマップ」及び「事業環境の変化に柔軟に対処するための体制の整備」等を検討・精査し、次期中期経営計画を策定していくことが重要であると認識しております。つきましては、今年度(2024年度)は、2025年4月からスタートする次期中期経営計画を策定するための準備期間と位置付け、2025年5月頃を目途に次期中期経営計画を開示する予定です。また、当社グループは、前中期経営計画において、「営業利益率」及び「ROE」を目標数値に掲げており、特にROEを上昇させることが経営上の最重要課題であると認識し、その実現に向けた対処策を講じてまいりました。今後につきましては、株主資本コストを上回るROEの実現を目標とし、そのための成長戦略を次期中期経営計画に盛り込むべく検討を進めてまいります。 2023年度の主な実績及び対処すべき課題は以下のとおりです。 <第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2023年暦年、当社推定)につきましては、2022年に引き続き、自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.3%)を維持いたしましたが、中国での内燃機関搭載車の販売不振等の影響により、前年対比シェア減となりました。また、EV(電動)化の進展により、内燃機関の需要減少の兆候が見受けられる地域も見られるものの、世界的なEV(電動)化の進展は地域毎に異なり、流動的な状況にあると認識しております。当社といたしましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、自動車市場のみならず自動車以外の市場のニーズにも対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。 ② 非自動車用軸受舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェア(2023年暦年、当社推定)につきましては、海外市場の開拓強化に引き続き注力し、堅調に推移している船舶市場の中で前年同様73.0%を維持し、売上水準の拡大に寄与することができました。舶用・産業用中高速エンジン用軸受は、前中期経営計画の後半3年間でシェアを拡大できたため、今後の船舶市場以外への用途拡大の展望が可能となりました。また、一般産業分野のエネルギー分野においては、天然ガスなどの燃料を使用した高効率な発電機ガスタービン用軸受の好調な需要及びサービスパーツの受注増、石油精製プラント向けの圧縮機用軸受の開拓などが実り、売上に貢献をいたしました。引き続き、マーケットシェアの拡大を目指すと共に、開拓も進めてまいります。 ③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品につきましては、EV(電動)化自動車用部品の受注増に加え、半導体の供給不足が緩和されたことによる曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品の需要の増加により、売上高が増加しました。しかしながら、2022年度に多額の減損損失を計上したアルミダイカスト製品については、2023年度において生産管理体制や工程の改善、品質管理面の体制の見直し等により利益改善を図りましたが、未だ改善すべき課題が残されている状況にあると認識しております。引き続き、生産管理体制や工程改善の強化・推進、品質管理体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>当社グループは、世界的なカーボンニュートラルへの転換、CO₂排出量規制強化に伴うエンジン熱効率向上に対応するため、更なる摩擦損失低減を目指し、従来とは異なるコンセプトで低摩擦特性を向上させた軸受製品の開発を進めております。また、EV(電動)化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等も行っており、新規ビジネスへと結びつけるべく取り組んでおります。引き続き、風力発電用特殊軸受事業の取り組み強化や環境負荷低減に貢献する製品の開発など、当社コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、当社グループが長年培ってきた技術を最大限活用してまいります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、気候変動が当社グループ事業へ及ぼす影響を把握するため、シナリオ分析によるリスクと機会の検証を行い、その内容等をTCFD提言に基づき開示をしております。さらに、サステナビリティ経営の強化として、2023年度は、人権方針を策定すると共に、当社グループの価値創造ストーリーを示すため、初めての統合報告書を発行いたしました。これらに加えて、サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスクに関しても引き続き対策を講じてまいります。また、海外との人材交流の観点では海外関係会社からの日本への人材の受け入れを実施すると共に、外国籍従業員の採用も強化いたしました。引き続き、技術・技能両面での交流を図ってまいります。 <第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社グループは、人的資本、多様性に関する施策を着実に実行しており、人事戦略として「働きやすい職場環境」「人材育成」等を優先的に解決すべき課題に挙げる等、活力ある組織づくり、従業員のモチベーションアップによる生産性向上に注力しております。2023年度は、前述のとおり人権方針を策定したほか、所定内労働時間を短縮できる時短勤務制度の利用者の拡大などを行うことにより、柔軟な働き方の実現に向けた支援を強化しました。また、無意識の偏見をなくし、誰もが働きやすい環境を醸成するため、管理者に対する研修も拡充しました。 引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、メンバーと自由闊達な議論を行い、創造性を発揮してイノベーションを起こすことができる人材の育成や職場環境を構築してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。そのような経営環境の中、持続的な成長を実現するために、中期経営計画「Raise Up“Daido Spirit”~Ambitious、Innovative、Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を策定し、この計画に基づく活動を通して、企業価値の向上に取り組んでまいりました。ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の悪化、世界的なインフレの継続懸念等による影響・環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループは、今後も引き続き進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2018年度より開始した当社の中期経営計画は、2023年度をもちまして最終年度を迎えました。これまでの6年間を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響のほか、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰、エネルギーコストの上昇、当社グループが事業展開している国・地域における地政学的リスク、為替変動などが見られ、当社グループの売上高、利益にも複合的かつ多大な影響をもたらしました。当社グループは、2021年5月に中期経営計画の後半3年間の計画を策定した上で、目標達成に向け、取り組んでまいりました。その結果、自動車業界における半導体の供給不足緩和による自動車主要顧客の生産回復や、船舶業界及び建設機械業界における旺盛な需要に対応することにより、2023年度は売上高128,738百万円(前期比13,257百万円増)となり、目標(売上高102,100百万円)を達成することができました。しかしながら、利益面につきましては、高騰する材料費の価格転嫁の取り組み強化等により収益の押し下げ要因の解消に努めたものの、営業利益は6,084百万円(前期比3,259百万円増)、営業利益率は4.7%(前期比2.3ポイント増)となり、目標(営業利益8,200百万円、営業利益率8.0%)を達成するには至りませんでした。当社グループとしましては、これらの前中期経営計画に対する結果を真摯に受け止め、今後、事業環境が大きく変化する状況下において、当社グループの持続的な成長と社会貢献を実践し続けるべく、「2030年に当社グループの目指すべき姿」、「当社グループが直面する課題改善を図るための中期的なロードマップ」及び「事業環境の変化に柔軟に対処するための体制の整備」等を検討・精査し、次期中期経営計画を策定していくことが重要であると認識しております。つきましては、今年度(2024年度)は、2025年4月からスタートする次期中期経営計画を策定するための準備期間と位置付け、2025年5月頃を目途に次期中期経営計画を開示する予定です。また、当社グループは、前中期経営計画において、「営業利益率」及び「ROE」を目標数値に掲げており、特にROEを上昇させることが経営上の最重要課題であると認識し、その実現に向けた対処策を講じてまいりました。今後につきましては、株主資本コストを上回るROEの実現を目標とし、そのための成長戦略を次期中期経営計画に盛り込むべく検討を進めてまいります。 2023年度の主な実績及び対処すべき課題は以下のとおりです。 <第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2023年暦年、当社推定)につきましては、2022年に引き続き、自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.3%)を維持いたしましたが、中国での内燃機関搭載車の販売不振等の影響により、前年対比シェア減となりました。また、EV(電動)化の進展により、内燃機関の需要減少の兆候が見受けられる地域も見られるものの、世界的なEV(電動)化の進展は地域毎に異なり、流動的な状況にあると認識しております。当社といたしましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、自動車市場のみならず自動車以外の市場のニーズにも対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。 ② 非自動車用軸受舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェア(2023年暦年、当社推定)につきましては、海外市場の開拓強化に引き続き注力し、堅調に推移している船舶市場の中で前年同様73.0%を維持し、売上水準の拡大に寄与することができました。舶用・産業用中高速エンジン用軸受は、前中期経営計画の後半3年間でシェアを拡大できたため、今後の船舶市場以外への用途拡大の展望が可能となりました。また、一般産業分野のエネルギー分野においては、天然ガスなどの燃料を使用した高効率な発電機ガスタービン用軸受の好調な需要及びサービスパーツの受注増、石油精製プラント向けの圧縮機用軸受の開拓などが実り、売上に貢献をいたしました。引き続き、マーケットシェアの拡大を目指すと共に、開拓も進めてまいります。 ③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品につきましては、EV(電動)化自動車用部品の受注増に加え、半導体の供給不足が緩和されたことによる曲げパイプ・ノックピンなどの精密金属加工部品の需要の増加により、売上高が増加しました。しかしながら、2022年度に多額の減損損失を計上したアルミダイカスト製品については、2023年度において生産管理体制や工程の改善、品質管理面の体制の見直し等により利益改善を図りましたが、未だ改善すべき課題が残されている状況にあると認識しております。引き続き、生産管理体制や工程改善の強化・推進、品質管理体制の抜本的見直し等により、利益確保に向けた取り組みを強力に進めてまいります。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>当社グループは、世界的なカーボンニュートラルへの転換、CO₂排出量規制強化に伴うエンジン熱効率向上に対応するため、更なる摩擦損失低減を目指し、従来とは異なるコンセプトで低摩擦特性を向上させた軸受製品の開発を進めております。また、EV(電動)化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等も行っており、新規ビジネスへと結びつけるべく取り組んでおります。引き続き、風力発電用特殊軸受事業の取り組み強化や環境負荷低減に貢献する製品の開発など、当社コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、当社グループが長年培ってきた技術を最大限活用してまいります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを継続しており、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、気候変動が当社グループ事業へ及ぼす影響を把握するため、シナリオ分析によるリスクと機会の検証を行い、その内容等をTCFD提言に基づき開示をしております。さらに、サステナビリティ経営の強化として、2023年度は、人権方針を策定すると共に、当社グループの価値創造ストーリーを示すため、初めての統合報告書を発行いたしました。これらに加えて、サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスクに関しても引き続き対策を講じてまいります。また、海外との人材交流の観点では海外関係会社からの日本への人材の受け入れを実施すると共に、外国籍従業員の採用も強化いたしました。引き続き、技術・技能両面での交流を図ってまいります。 <第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社グループは、人的資本、多様性に関する施策を着実に実行しており、人事戦略として「働きやすい職場環境」「人材育成」等を優先的に解決すべき課題に挙げる等、活力ある組織づくり、従業員のモチベーションアップによる生産性向上に注力しております。2023年度は、前述のとおり人権方針を策定したほか、所定内労働時間を短縮できる時短勤務制度の利用者の拡大などを行うことにより、柔軟な働き方の実現に向けた支援を強化しました。また、無意識の偏見をなくし、誰もが働きやすい環境を醸成するため、管理者に対する研修も拡充しました。 引き続き、Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)を根底に、自らの能力やスキルを高めながら、メンバーと自由闊達な議論を行い、創造性を発揮してイノベーションを起こすことができる人材の育成や職場環境を構築してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、インフレが加速したことによる金融の引き締めを受けた景気の減速や、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料及びエネルギー価格の高騰、賃金の上昇など、先行き不透明な状況が続いております。わが国経済においては、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が緩和され、経済活動の回復に伴う持ち直しの動きが見られるものの、日米間の金利差拡大による円安の進行、資源価格の高騰やエネルギー価格の高止まりに起因する物価上昇など景気回復の減速が懸念されております。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前期比11.5%増収の128,738百万円となりました。利益面につきましては、売上高の増収影響などにより、営業利益は前期比115.4%増益の6,084百万円となり、また、売上高営業利益率は4.7%(前連結会計年度は2.4%)となりました。経常利益につきましては、前期比100.2%増益の5,825百万円となりました。また、売上高経常利益率は4.5%(前連結会計年度は2.5%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2,569百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,208百万円)となりました。また、売上高当期純利益率は2.0%(前連結会計年度は△1.9%)となりました。1株当たり当期純利益は54円50銭(前連結会計年度は1株当たり当期純損失47円05銭)、自己資本利益率は4.0%(前連結会計年度は△3.6%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。 ① 自動車用エンジン軸受世界の新車販売台数(2023年暦年)は半導体供給不足の解消により需要が堅調に回復し、前期比で増加となりました。国内(2023年度)の新車販売台数は前期比で増加、海外(2023年暦年)も米国、欧州は前期比で増加となりました。中国も全体では増加しましたが、中国国内の日系メーカーにおいては減少しました。そのような状況下、当社グループの国内の売上高は前期比で増加し、海外では堅調な需要の回復及び円安影響を受け増加したことから、セグメント売上高は前期比10.4%増収の70,076百万円となり、セグメント利益は原材料・エネルギー価格の高騰などの影響を受け前期比30.5%増益の9,083百万円となりました。 ② 自動車用エンジン以外軸受国内の売上高は半導体供給不足の解消による需要の回復に伴う受注増により前期比で増加し、海外の売上高も主に欧州での需要反動に伴う受注増や為替の円安影響を受けて増加しました。これらの結果、セグメント売上高は前期比3.0%増収の20,074百万円、セグメント利益は前期比4.8%増益の2,797百万円となりました。 ③ 非自動車用軸受・大型船舶日本における2024年3月末の輸出船手持ち工事量は2,763万総トンと前期比で増加しました。コンテナ船など大型船の需要の高まりや、中国向けの継続的な新規開拓活動による受注増加やコロナ禍からの回復によるサービスパーツの受注増により、売上高は前期比で増加となりました。・建設機械/中小型船舶/産業用発電機他建設機械業界における2023年度の建設機械出荷額は、内需が前期比で増加となり、外需も欧州やアジアなどで一般建機の需要が好調に推移し、特に北米は好調な需要による大幅な増加となりました。そのような状況下、当社グループにおいてはサービスパーツ用の需要は在庫調整などにより受注減となりましたが、組付の需要は堅調に推移しました。また、船舶用補機や発電機などに使われる中高速エンジン用軸受の需要が増加し、売上高は前期比で増加となりました・電力エネルギー/産業用コンプレッサー他堅調なエネルギー市場のもと、天然ガスなどの燃料を使用した高効率な発電機ガスタービン用軸受の好調な需要に伴う受注増などにより、売上高は前期比で増加となりました。これらの結果、セグメント売上高は前期比12.4%増収の16,646百万円となり、セグメント利益は前期比56.0%増益の3,253百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品・アルミダイカスト製品タイの自動車業界については金利の上昇やローン審査の厳格化による個人消費意欲の減退により、タイの国内生産は前期比で減少となりましたが、当社においてはタイの工場(DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd.)における主に北米向け電動自動車用部品の好調により、売上高は前期比で大幅に増加しました。利益の面では生産管理体制や工程の見直し、販売先との受注価格調整等による利益改善などが寄与し、前期比で改善しました。・精密金属加工部品(曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品)日米で半導体の供給不足の解消による需要の増加や、北米向け電動自動車用新規部品の受注増に伴い、売上高は前期比で増加となりました。利益の面では納期対応による物流費が増加したものの、増収による影響を受け、増加となりました。これらの結果、セグメント売上高は前期比21.3%増収の21,535百万円となり、セグメント損失は1,722百万円(前期はセグメント損失2,096百万円)となりました。 ⑤ その他高温下で使われる金属系無潤滑軸受の市況の回復、新規開拓活動に伴う受注の増加やポンプ関連製品事業における設備投資再開に伴う受注増により、売上高は前期比で増加となりました。利益の面でも売上増加による影響を受け、増加となりました。これらの結果、電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業及びポンプ関連製品事業に不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は前期比6.0%増収の2,253百万円となり、セグメント利益は前期比4.8%増益の396百万円となりました。 上記の経営成績を分析・検討しました結果、当社としては、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題 <第1の柱:既存事業の磨き上げ>」に記載のとおり、対処してまいります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受66,090104.4 自動車用エンジン以外軸受20,906105.2 非自動車用軸受16,228113.0 自動車用軸受以外部品21,104125.7 報告セグメント計124,330108.8 その他1,27695.8合計125,607108.6 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受69,506111.0 自動車用エンジン以外軸受19,839103.1 非自動車用軸受16,610112.5 自動車用軸受以外部品21,300122.7 報告セグメント計127,257111.6 その他1,481101.2合計128,738111.5 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比べ8.7%増加し188,369百万円となりました。これは主に現金及び預金、退職給付に係る資産、売掛金が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度末に比べ11.7%増加し78,721百万円となりました。これは主に退職給付に係る調整累計額、利益剰余金が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、前連結会計年度に比ベ1.2ポイント増加し36.5%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比ベ162円29銭増加し1,460円05銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ5,631百万円(29.7%)の増加となり24,586百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は16,655百万円となりました。これは主に減価償却費による資金の獲得が9,595百万円、税金等調整前当期純利益が6,036百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ11,651百万円(232.8%)の収入の増加となりました。前連結会計年度との主な差額は、税金等調整前当期純利益が5,141百万円増加したこと、棚卸資産の増減額が2,699百万円増加したこと、仕入債務の増減額が2,324百万円増加したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は8,303百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出7,606百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ1,958百万円(30.9%)の支出の増加となりました。前連結会計年度との主な差額は、有形固定資産の取得による支出が2,841百万円増加したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は2,499百万円(前連結会計年度は790百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入れによる収入が7,650百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が6,732百万円、短期借入金の減少が1,997百万円あったことによります。前連結会計年度との主な差額は、短期借入金の純増減額が5,219百万円減少したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況 当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金により充当いたしました。今後も、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野に入れながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。そのような経営環境の中、2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を推進しております。ウクライナ情勢の長期化、世界的なインフレや為替の大幅な円安による影響・環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループは、進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、来年度に2018年度より開始した中期経営計画の後半3年間(2021年度~2023年度)の最終年度を迎えます。2022年度は新型コロナウイルス感染症の収束に向けた社会情勢の変化が日本国内でも見られましたが、当社グループをとりまく環境は2021年度以上に厳しいものとなりました。ただ、そのような中におきましても、自動車産業においては半導体不足等の影響はあったもののグローバルベースで需要の回復が見られました。また、船舶業界においても造船市場・陸用発電機市場が拡大するとともに、船舶低速エンジン用軸受に関する当社グループのシェアも大きく拡大しました。これらの結果、2022年度は売上高115,480百万円(前期比11,455百万円増)を達成いたしました。しかしながら、材料費やエネルギー費等の費用増加の影響を受けて、営業利益は2,824百万円となり、前期を2,217百万円下回る結果となりました。また、当社連結子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd.における2,014百万円の減損損失の影響等により、親会社株主に帰属する当期純損失は2,208百万円となりました。未だ事業環境の不透明感が増している状況にありますが、当社グループは、現在の中期経営計画に掲げた、以下の「既存事業の磨き上げ」、「新規事業の創出・育成」、「強固な基盤の確立」、「組織・コミュニケーションの活性化」を基本戦略としつつ、材料費やエネルギー関係費等の更なる削減強化を組み合わせることによって、速やかな収益改善を図ってまいります。また、次期中期経営計画を含む将来的な事業計画を見据えつつ、連結経営高度化等の各種課題の早期改善を図ることで、目まぐるしく移り変わる厳しい事業環境に的確に対処していく所存です。 第1の柱:既存事業の磨き上げ"真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" 2022年度の主な実績及び対処すべき課題は以下のとおりです。<第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2022年暦年、当社推定)につきましては、2021年に引き続き、自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(36.7%)を達成いたしました。世界的にEV化が進展している状況にありますが、EV化の進展による内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場のニーズに対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。② 非自動車用軸受舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェア(2022年暦年、当社推定)につきましては、船舶市場の改善を追い風に、海外市場の開拓強化が実り、前年比7.0%増の73.0%を達成いたしました。また、舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船市場や陸用発電機市場における受注回復に伴い、シェアを拡大することができました。一般産業分野におけるエネルギー分野においては、火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の需要の増加が当面の間継続することが想定されるため、マーケットシェアの拡大を目指すとともに、小水力分野の開拓も進めてまいります。③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品については、2021年度に本格的な量産を開始した電動化自動車用アルミダイカスト製品が寄与したほか、曲げパイプ・ノックピン・NC切削品などの部品が北米市場で堅調に推移したことにより、売上高は2022年度の目標を達成することができました。しかしながら、アルミダイカスト製品について想定以上の生産コストが発生したことから、予定していた事業計画の達成に遅れが生じ、多額の減損損失を計上することとなりました。現在、生産コストの改善に向けて、鋳造や加工といった工程ごとの改善への取り組みを強化する等、生産工程の抜本的見直しを図っており、収益の早期回復に取り組んでおります。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>グリーンエネルギーへの貢献として、風力発電用軸受の積極的な市場開拓に継続して取り組んでおります。2022年春には、風力発電用軸受に関する基礎技術開発(設計及び評価)を専業で行う独立組織「風車技術研究所」を新設し、風車ビジネスの拡販に向けた更なるスピードアップを図っております。また、2022年4月に設置した「電動化対応推進センター」では、EV化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等、自動車業界におけるニーズを新規ビジネスに結びつけるべく取り組んでおります。さらに、環境に優しい材料及び商品の開発等に繋がる新領域研究につきましても、当社コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、当社グループが長年培ってきた技術を最大限活用しながら、引き続き積極的に取り組んでまいります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、当社グループは、2022年4月に設置した「カーボンニュートラル推進センター」において、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを継続しており、2022年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、当社ウェブサイト上で、TCFDの提言に沿い、取締役会への報告等のガバナンス体制の構築やリスクの分類等、気候変動に関する重要情報を開示しております。さらに、サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスクに関しても引き続き対策を講じてまいります。また海外との人材交流の観点では海外関係会社からの日本への人材の受け入れを実施するとともに、外国籍従業員の採用も強化いたしました。引き続き、技術・技能両面での技術交流を図ってまいります。 <第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社グループは、コミュニケーションの活性化に向け、各種社内コミュニケーションツールの充実を図るとともに、従業員がその個性と能力を十分に発揮し、活躍できる職場環境づくりにも注力しております。2022年度は在宅勤務制度やコアなしフレックスタイム制度の拡充や副業制度の導入を図り、柔軟な働き方実現に向けた支援を強化するとともに、年次有給休暇の取得促進を図りました。これらの制度や取り組みを含めた、従業員の心身の健康増進を目的とする継続的な活動を行ったことにより、2022年に引き続いて2023年3月にも経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」の認定を受けることができました。今後も、多様な人材が多様な働き方で活躍できる職場環境の実現を推進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。そのような経営環境の中、2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を推進しております。ウクライナ情勢の長期化、世界的なインフレや為替の大幅な円安による影響・環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループは、進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、来年度に2018年度より開始した中期経営計画の後半3年間(2021年度~2023年度)の最終年度を迎えます。2022年度は新型コロナウイルス感染症の収束に向けた社会情勢の変化が日本国内でも見られましたが、当社グループをとりまく環境は2021年度以上に厳しいものとなりました。ただ、そのような中におきましても、自動車産業においては半導体不足等の影響はあったもののグローバルベースで需要の回復が見られました。また、船舶業界においても造船市場・陸用発電機市場が拡大するとともに、船舶低速エンジン用軸受に関する当社グループのシェアも大きく拡大しました。これらの結果、2022年度は売上高115,480百万円(前期比11,455百万円増)を達成いたしました。しかしながら、材料費やエネルギー費等の費用増加の影響を受けて、営業利益は2,824百万円となり、前期を2,217百万円下回る結果となりました。また、当社連結子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)Co.,Ltd.における2,014百万円の減損損失の影響等により、親会社株主に帰属する当期純損失は2,208百万円となりました。未だ事業環境の不透明感が増している状況にありますが、当社グループは、現在の中期経営計画に掲げた、以下の「既存事業の磨き上げ」、「新規事業の創出・育成」、「強固な基盤の確立」、「組織・コミュニケーションの活性化」を基本戦略としつつ、材料費やエネルギー関係費等の更なる削減強化を組み合わせることによって、速やかな収益改善を図ってまいります。また、次期中期経営計画を含む将来的な事業計画を見据えつつ、連結経営高度化等の各種課題の早期改善を図ることで、目まぐるしく移り変わる厳しい事業環境に的確に対処していく所存です。 第1の柱:既存事業の磨き上げ"真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" 2022年度の主な実績及び対処すべき課題は以下のとおりです。<第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2022年暦年、当社推定)につきましては、2021年に引き続き、自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(36.7%)を達成いたしました。世界的にEV化が進展している状況にありますが、EV化の進展による内燃機関の需要の減少までには一定の猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場のニーズに対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。② 非自動車用軸受舶用低速エンジン用軸受のマーケットシェア(2022年暦年、当社推定)につきましては、船舶市場の改善を追い風に、海外市場の開拓強化が実り、前年比7.0%増の73.0%を達成いたしました。また、舶用・産業用中高速エンジン用軸受においても、造船市場や陸用発電機市場における受注回復に伴い、シェアを拡大することができました。一般産業分野におけるエネルギー分野においては、火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の需要の増加が当面の間継続することが想定されるため、マーケットシェアの拡大を目指すとともに、小水力分野の開拓も進めてまいります。③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品については、2021年度に本格的な量産を開始した電動化自動車用アルミダイカスト製品が寄与したほか、曲げパイプ・ノックピン・NC切削品などの部品が北米市場で堅調に推移したことにより、売上高は2022年度の目標を達成することができました。しかしながら、アルミダイカスト製品について想定以上の生産コストが発生したことから、予定していた事業計画の達成に遅れが生じ、多額の減損損失を計上することとなりました。現在、生産コストの改善に向けて、鋳造や加工といった工程ごとの改善への取り組みを強化する等、生産工程の抜本的見直しを図っており、収益の早期回復に取り組んでおります。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>グリーンエネルギーへの貢献として、風力発電用軸受の積極的な市場開拓に継続して取り組んでおります。2022年春には、風力発電用軸受に関する基礎技術開発(設計及び評価)を専業で行う独立組織「風車技術研究所」を新設し、風車ビジネスの拡販に向けた更なるスピードアップを図っております。また、2022年4月に設置した「電動化対応推進センター」では、EV化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等、自動車業界におけるニーズを新規ビジネスに結びつけるべく取り組んでおります。さらに、環境に優しい材料及び商品の開発等に繋がる新領域研究につきましても、当社コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、当社グループが長年培ってきた技術を最大限活用しながら、引き続き積極的に取り組んでまいります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、推進を図っております。また、当社グループは、2022年4月に設置した「カーボンニュートラル推進センター」において、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを継続しており、2022年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)による提言への賛同を表明した上で、当社ウェブサイト上で、TCFDの提言に沿い、取締役会への報告等のガバナンス体制の構築やリスクの分類等、気候変動に関する重要情報を開示しております。さらに、サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスクに関しても引き続き対策を講じてまいります。また海外との人材交流の観点では海外関係会社からの日本への人材の受け入れを実施するとともに、外国籍従業員の採用も強化いたしました。引き続き、技術・技能両面での技術交流を図ってまいります。 <第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社グループは、コミュニケーションの活性化に向け、各種社内コミュニケーションツールの充実を図るとともに、従業員がその個性と能力を十分に発揮し、活躍できる職場環境づくりにも注力しております。2022年度は在宅勤務制度やコアなしフレックスタイム制度の拡充や副業制度の導入を図り、柔軟な働き方実現に向けた支援を強化するとともに、年次有給休暇の取得促進を図りました。これらの制度や取り組みを含めた、従業員の心身の健康増進を目的とする継続的な活動を行ったことにより、2022年に引き続いて2023年3月にも経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」の認定を受けることができました。今後も、多様な人材が多様な働き方で活躍できる職場環境の実現を推進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症対策が進み、経済活動の正常化が継続する一方で、インフレが加速したことによる金融引き締めを受けた景気の減速やロシア・ウクライナ問題の長期化に伴う原材料やエネルギー価格の高騰など、先行き不透明な状況が続いております。わが国経済においては、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限が徐々に緩和され、経済活動の回復に伴う持ち直しの動きが見られるものの、資源高騰やエネルギー価格の高止まりを受け、景気回復への懸念が強まっております。当社グループの主要産業分野である自動車業界につきましては、国内新車販売台数(2022年度)は特に年明けからの回復基調により前年度比で微増となりました。他方、世界新車販売台数(2022年暦年)はロックダウンと世界的な部品の供給不足が影響し、前年比で微減となりました。世界最大の市場である中国の新車販売台数(2022年暦年)は、若干の増加に転じ、2年連続で前年を上回りました。一方、米国の新車販売台数(2022年暦年)については前年比で減少となりました。非自動車分野における造船業界につきましては、鋼材価格の高騰などを受けた船価の上昇で発注が控えられた影響により、2022年の新造船竣工量は前年比減少したものの、コンテナ船やばら積み船を中心に需要は堅調に推移しました。また、日本における2023年3月末時点の輸出船手持工事量につきましても大幅に増加しました。建設機械業界につきましては、2022年度の建設機械出荷額は、内需は前年比で微増、外需も北米、欧州、アジア、中近東などで一般建機の需要が好調に推移し、特に北米やアジアを中心に鉱山機械の需要が好調であったことから、前年比で大幅に増加となりました。その結果、総合計で大幅に増加し、内需・外需ともに2年連続の増加となりました。さらに、当社関連の一般産業分野につきましては、依然として新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の設備投資額は下回るものの、総じて回復基調がみられ、底堅く推移しました。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前期比11.0%増収の115,480百万円となりました。利益面につきましては、継続的な固定費・経費の削減、収益改善活動及び生産性の向上等に取り組んだものの、営業利益は前期比44.0%減益の2,824百万円となりました。また、売上高営業利益率は2.4%(前連結会計年度は4.8%)となりました。経常利益につきましては、前期比39.8%減益の2,909百万円となりました。また、売上高経常利益率は2.5%(前連結会計年度は4.6%)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、2,208百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益1,897百万円)となりました。また、売上高当期純利益率は△1.9%(前連結会計年度は1.8%)となりました。1株当たり当期純損失は47円05銭(前連結会計年度は1株当たり当期純利益40円70銭)、自己資本利益率は△3.6%(前連結会計年度は3.3%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。 ① 自動車用エンジン軸受国内は、2022年度の新車販売台数が前期比で微増し、海外は、タイ、中国では2022年暦年で、前期比増加しましたが、欧州、米国では前期比減少となり、グローバル全体では新型コロナウイルス感染症からの回復により底堅く推移したものの前期比微減となりました。そのような状況下、当社グループの国内での売上高は、年明けの回復基調や、各社における在庫積み上げなどの影響による受注増に伴い、国内、海外ともに増加となりました。これらの結果、セグメント売上高は前期比8.7%増収の63,469百万円となり、セグメント利益は原材料・エネルギー価格の高騰などの影響を受け前期比16.9%減益の6,961百万円となりました。 ② 自動車用エンジン以外軸受当社グループの海外の売上高は為替の円安影響を受け増加したものの、国内の売上高は半導体などの供給不足による自動車メーカーの減産に伴う受注減により前期比減少となりました。これらの結果、セグメント売上高は前期比4.5%減収の19,489百万円、セグメント利益は前期比20.0%減益の2,670百万円となりました。 ③ 非自動車用軸受・船舶分野コンテナ船やばら積み船を中心とした堅調な需要の推移や、人流制限などで停滞していたメンテナンス需要の回復が見られました。また、当社グループにおいては、中国向けの新規開拓によるLNG船(液化天然ガス運搬用)やタンカー船の低速エンジン用軸受に関するシェアアップが進んだことに加えて、今年度は中国向け大型船の新規量産納入も始まったため、売上高は前期比で大幅な増加となりました。・建設機械分野主に北米、中南米や東南アジア(インドネシアなど)においての好調な需要環境が続き、サービスパーツなどの需要も好調に推移したことも寄与し、売上高は前期比で大幅な増加となりました。・一般産業分野におけるエネルギー分野エネルギー市場においては、新型コロナウイルス感染症の影響によりプラント・設備関連の工期延長などで需要が低下しておりました。しかし近時、蒸気タービンやガスタービン用軸受の需要復活や在庫補充などが見られ、当社グループにおける受注が増加した結果、売上高は大幅な増加となりました。これらの結果、船舶分野における低速エンジン用軸受の新規開拓活動、建設機械分野の好調な需要の推移や一般産業分野におけるエネルギー分野の需要回復による大幅な受注増により、セグメント売上高は前期比33.7%増収の14,807百万円となり、セグメント利益は前期比19.2%増益の2,085百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品・アルミダイカスト製品タイにおける新車の国内販売は前期比微増し、またグローバルな自動車産業の回復基調によりタイの完成車輸出台数も増加する等、タイの自動車産業については総じて堅調な需要が継続しました。当社グループにおいても、タイの需要回復に伴う売上増やタイの新工場(DMキャスティングテクノロジー(タイ)Co., Ltd.)における電動自動車用部品の新規納入も増え始めたため、売上高は前期比で大幅に増加しましたが、セグメント利益は電動自動車用部品の本格生産開始に伴い増加したコストの改善遅れ及び新規受注品でのコスト増により、前期比で減少となりました。 ・曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品世界的な半導体供給不足などによる受注減の影響を受けたものの、為替の円安影響を受け、前期比で微増となりました。また、セグメント利益については原材料やエネルギー価格の高騰などの影響を受け、前期比で減少となりました。これらの結果、セグメント売上高は前期比23.0%増収の17,751百万円となり、セグメント損失は2,096百万円(前期はセグメント損失1,649百万円)となりました。 ⑤ その他半導体供給不足に伴う計測機器などの調達難の影響により、工作機向け潤滑装置の売上は減少したものの、金属系無潤滑軸受では一部で開拓による受注増があり、売上高は前期比で微増となりました。利益の面でも付加価値軸受製品の開拓による売上増が寄与し増益となりました。これらの結果、電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業及びポンプ関連製品事業に不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は前期比0.1%増収の2,125百万円となり、セグメント利益は前期比10.2%増益の378百万円となりました。 上記の経営成績を分析・検討しました結果、当社としては、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題 <第1の柱:既存事業の磨き上げ>」に記載のとおり、対処してまいります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受63,284104.5 自動車用エンジン以外軸受19,86793.8 非自動車用軸受14,361133.2 自動車用軸受以外部品16,790121.5 報告セグメント計114,304107.5 その他1,33299.6合計115,637107.4 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受62,646108.8 自動車用エンジン以外軸受19,24295.0 非自動車用軸受14,768133.9 自動車用軸受以外部品17,358126.8 報告セグメント計114,016111.2 その他1,463100.9合計115,480111.0 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比ベ4.3%増加し173,317百万円となりました。これは主に売掛金、商品及び製品、仕掛品が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度末に比ベ2.6%増加し70,454百万円となりました。これは主に利益剰余金が減少した一方、為替換算調整勘定が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、前連結会計年度に比ベ1.0ポイント減少し35.3%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比ベ7円80銭増加し1,297円76銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ86百万円(0.5%)の増加となり18,955百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は5,003百万円となりました。これは主に法人税等の支払額が2,568百万円あった一方、減価償却費による資金の獲得が9,190百万円あったことによるものであり、前連結会計年度に比べ8,203百万円(62.1%)の収入の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、仕入債務の増減額が6,391百万円減少したこと、税金等調整前当期純利益が3,484百万円減少したこと、棚卸資産の増減額が5,266百万円増加したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は6,345百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出4,764百万円によるものであり、前連結会計年度に比べ1,726百万円(21.4%)の支出の減少となりました。前連結会計年度との主な差額は、有形固定資産の取得による支出が1,689百万円減少したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において獲得した資金は790百万円(前連結会計年度は5,076百万円の使用)となりました。これは主に配当金への支払額が1,185百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が715百万円あった一方、短期借入金の増加が3,222百万円あったことによります。前連結会計年度との主な差額は、短期借入金の純増減額が4,021百万円増加したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況 当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金により充当いたしました。今後も、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野に入れながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。そのような経営環境の中、2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を推進しております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界的な影響や環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2021年5月14日に中期経営計画(2018年度~2023年度)に関する後半3年間の計画を発表してから、1年が経過いたしました。2021年5月時点において、事業を取り巻く環境や会社経営を取り巻く環境、働き方・働く人を取り巻く環境の変化を認識しておりましたが、更なる材料費、及び物流費の高騰等、現在に至るまで、一層厳しい事業環境が続いております。他方、そのような中におきましても、自動車産業、船舶業界等において新型コロナウイルス感染症による影響からの需要の回復が国内外で見られ、また、当社グループを挙げた生産性の向上や合理化によるコストダウン等の更なる固定費・経費の削減に取り組みました。その結果、2021年度時点の目標であった「売上高:920億円」、「営業利益:35億円」、「営業利益率:3.8%」に対し、「売上高:1,040億円(+120億円)」、「営業利益:50億円(+15億円)」、「営業利益率:4.8%(+1.0%)」となり、計画を上回る結果を達成することができました。未だ新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、材料費高騰の継続、半導体需要逼迫の長期化、ウクライナ情勢悪化による資源価格高騰等、先行きの見通しはさらに不透明感を増しておりますが、当社グループは、中期経営計画に掲げた「既存事業の磨き上げ」、「新規事業の創出・育成」、「強固な基盤の確立」、「組織・コミュニケーションの活性化」を基本戦略とし、事業を取り巻く環境やその変化を捉え、柔軟に、かつ迅速に対応することで、さらに収益を向上させていく所存です。当社は、中期経営計画において、経営の重要な軸として次の四本の柱を位置付けており、2021年度の主な実績及び優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 第1の柱:既存事業の磨き上げ"真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" <第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2021年暦年、当社推定)につきましては、2020年に引き続き自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(36.7%)を達成いたしました。EV化が進展している中ではありますが、EV化の進展による内燃機関の需要の減少までには猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場のニーズに対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。② 非自動車用軸受舶用低速ディーゼルエンジン用軸受のマーケットシェア(2021年暦年、当社推定)につきましても、2020年に引き続き、世界トップシェア(66.0%)を達成いたしました。特に大型コンテナ船やLNG船等の需要の高まりといった受注環境の好転が継続していることに伴い、海外の新規顧客を取り込むことができ、シェア拡大に繋がりました。また、舶用中高速ディーゼルエンジン用軸受についても、国内・海外市場の積極的な開拓によりシェア拡大を果たすことができました。今後も生産性及び競争力を高め、更なるシェア拡大を目指してまいります。また、一般産業分野におけるエネルギー分野においては、火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の需要の増加が当面の間継続することが想定されるため、マーケットシェアの拡大を目指すとともに、小水力分野の開拓も進めてまいります。③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品については、主に電動化自動車用アルミダイカスト製品を生産する新子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.が2021年夏に本格的な量産を開始しました。電動化自動車用部品の積極的な開拓により、2021年度売上高目標を達成することができました。収益的には、不良率低減を含む歩留りの向上や物流コスト等になお課題があると考えていますので、2022年も売上拡大とあわせて収益改善にも取り組んでまいります。曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品についても、日本や北米、中国における堅調な需要回復により、2021年度売上高目標を達成することができました。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>グリーンエネルギーへの貢献として、風力発電用軸受の積極的な市場開拓に継続して取り組んでおります。2022年春には、風力発電用軸受に関する基礎技術開発(設計及び評価)を専業で行う独立組織「風車技術研究所」を新設し、風車ビジネスの拡販に向けてさらにスピードアップを図ってまいります。また、当社グループ主力事業であります自動車業界においてはEV化の進展が加速していることから、「電動化対応推進センター」を新設し、EV化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等、自動車業界におけるニーズを新規ビジネスに結びつけるべく取り組んでまいります。さらに、環境、エネルギーに優しい材料、機能をもつ商品の開発等に繋がる新領域研究につきましても、当社コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、当社が長年培ってきた技術を最大限活用しながら、引き続き積極的に取り組んでまいります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。そして、昨今の環境意識の高まり、日本政府の2050年における「カーボンニュートラル実現」などの動きを踏まえ、当社グループの戦略を策定し、各種施策を統括する専門組織「カーボンニュートラル推進センター」を新設し、カーボンニュートラルの実現に向けても取り組んでまいります。2021年度においては、技術開発体制において世界5拠点の技術開発情報の共有を継続実施しましたが、2022年春には日本と海外との人材交流も図ってまいります。さらに、リスク管理の観点でも、海外拠点含め管理体制を再構築し、昨今製造業各社が被害を受けているサイバー攻撃への対応を強化いたしました。また、強化した品質監査基準にて品質保証制度の運用を一部開始し、更なる品質向上を目指していくとともに、事業運営・日常業務に対するガバナンスの強化、リスク管理体制の強化も引き続き行ってまいります。 <第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社グループは、コミュニケーションの活性化に向け、各種社内コミュニケーションツールの充実を図るとともに、中期経営計画(2018年度~2023年度)に関する後半3年間の計画初年度である2021年は、当該計画の浸透を目的として、策定を主管した経営企画部門と各部門や関係会社各社との直接対話を実施してまいりました。また、当社は、従業員の心身の健康増進を重要な経営課題の1つとして捉え、さまざまな活動を行った結果、2022年3月に経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人2022(大規模法人部門)」の認定を受けることができました。今後も、多様な人材が多様な働き方で活躍できる職場づくりの実現と職場の整備を、引き続き推進してまいります。 (4)目標とする経営指標 当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。売上高営業利益率については、前半3年間に実施した各種施策を後半3年間では確実に成果に繋げることで、2023年度には8.0%の達成を目指しております。自己資本利益率(ROE)については、当社株主に対する安定的な配当を継続しつつ、株主資本コストを意識し、2023年度には9.0%の達成を目指しております。目標達成のために、今後も運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。今後も、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアに、テクノロジーリーダーとして、来るべき時代を見据え、技術を磨き、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、CASEの進展による自動車需要・利用形態の変化やEV化の加速(但し、内燃機関は暫くは残存)、脱炭素・カーボンニュートラル社会への進化に向けた再生可能エネルギー需要の高まりや、ESG, SDGs対応強化の流れなど、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。そのような経営環境の中、2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)を推進しております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界的な影響や環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2021年5月14日に中期経営計画(2018年度~2023年度)に関する後半3年間の計画を発表してから、1年が経過いたしました。2021年5月時点において、事業を取り巻く環境や会社経営を取り巻く環境、働き方・働く人を取り巻く環境の変化を認識しておりましたが、更なる材料費、及び物流費の高騰等、現在に至るまで、一層厳しい事業環境が続いております。他方、そのような中におきましても、自動車産業、船舶業界等において新型コロナウイルス感染症による影響からの需要の回復が国内外で見られ、また、当社グループを挙げた生産性の向上や合理化によるコストダウン等の更なる固定費・経費の削減に取り組みました。その結果、2021年度時点の目標であった「売上高:920億円」、「営業利益:35億円」、「営業利益率:3.8%」に対し、「売上高:1,040億円(+120億円)」、「営業利益:50億円(+15億円)」、「営業利益率:4.8%(+1.0%)」となり、計画を上回る結果を達成することができました。未だ新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、材料費高騰の継続、半導体需要逼迫の長期化、ウクライナ情勢悪化による資源価格高騰等、先行きの見通しはさらに不透明感を増しておりますが、当社グループは、中期経営計画に掲げた「既存事業の磨き上げ」、「新規事業の創出・育成」、「強固な基盤の確立」、「組織・コミュニケーションの活性化」を基本戦略とし、事業を取り巻く環境やその変化を捉え、柔軟に、かつ迅速に対応することで、さらに収益を向上させていく所存です。当社は、中期経営計画において、経営の重要な軸として次の四本の柱を位置付けており、2021年度の主な実績及び優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 第1の柱:既存事業の磨き上げ"真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" <第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2021年暦年、当社推定)につきましては、2020年に引き続き自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(36.7%)を達成いたしました。EV化が進展している中ではありますが、EV化の進展による内燃機関の需要の減少までには猶予があると見込まれます。当社としましては、設備投資については慎重に検討・対処しつつも、市場の顕在ニーズ及び潜在ニーズに確実に応え、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓等により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場のニーズに対応した新製品・新用途の拡販を、さらにスピードを上げて進めてまいります。② 非自動車用軸受舶用低速ディーゼルエンジン用軸受のマーケットシェア(2021年暦年、当社推定)につきましても、2020年に引き続き、世界トップシェア(66.0%)を達成いたしました。特に大型コンテナ船やLNG船等の需要の高まりといった受注環境の好転が継続していることに伴い、海外の新規顧客を取り込むことができ、シェア拡大に繋がりました。また、舶用中高速ディーゼルエンジン用軸受についても、国内・海外市場の積極的な開拓によりシェア拡大を果たすことができました。今後も生産性及び競争力を高め、更なるシェア拡大を目指してまいります。また、一般産業分野におけるエネルギー分野においては、火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の需要の増加が当面の間継続することが想定されるため、マーケットシェアの拡大を目指すとともに、小水力分野の開拓も進めてまいります。③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品については、主に電動化自動車用アルミダイカスト製品を生産する新子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.が2021年夏に本格的な量産を開始しました。電動化自動車用部品の積極的な開拓により、2021年度売上高目標を達成することができました。収益的には、不良率低減を含む歩留りの向上や物流コスト等になお課題があると考えていますので、2022年も売上拡大とあわせて収益改善にも取り組んでまいります。曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品についても、日本や北米、中国における堅調な需要回復により、2021年度売上高目標を達成することができました。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>グリーンエネルギーへの貢献として、風力発電用軸受の積極的な市場開拓に継続して取り組んでおります。2022年春には、風力発電用軸受に関する基礎技術開発(設計及び評価)を専業で行う独立組織「風車技術研究所」を新設し、風車ビジネスの拡販に向けてさらにスピードアップを図ってまいります。また、当社グループ主力事業であります自動車業界においてはEV化の進展が加速していることから、「電動化対応推進センター」を新設し、EV化への対応のみならず、化石燃料を用いない自動車(水素燃料車等)への対応等、自動車業界におけるニーズを新規ビジネスに結びつけるべく取り組んでまいります。さらに、環境、エネルギーに優しい材料、機能をもつ商品の開発等に繋がる新領域研究につきましても、当社コア技術の基礎研究や新領域における技術開発を通じて、当社が長年培ってきた技術を最大限活用しながら、引き続き積極的に取り組んでまいります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社グループは、グローバル企業として持続可能な社会の実現に貢献すべく、「ステークホルダーにとっての影響度」と「当社グループにとっての重要度」の2軸からESGの各分野で優先的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。そして、昨今の環境意識の高まり、日本政府の2050年における「カーボンニュートラル実現」などの動きを踏まえ、当社グループの戦略を策定し、各種施策を統括する専門組織「カーボンニュートラル推進センター」を新設し、カーボンニュートラルの実現に向けても取り組んでまいります。2021年度においては、技術開発体制において世界5拠点の技術開発情報の共有を継続実施しましたが、2022年春には日本と海外との人材交流も図ってまいります。さらに、リスク管理の観点でも、海外拠点含め管理体制を再構築し、昨今製造業各社が被害を受けているサイバー攻撃への対応を強化いたしました。また、強化した品質監査基準にて品質保証制度の運用を一部開始し、更なる品質向上を目指していくとともに、事業運営・日常業務に対するガバナンスの強化、リスク管理体制の強化も引き続き行ってまいります。 <第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社グループは、コミュニケーションの活性化に向け、各種社内コミュニケーションツールの充実を図るとともに、中期経営計画(2018年度~2023年度)に関する後半3年間の計画初年度である2021年は、当該計画の浸透を目的として、策定を主管した経営企画部門と各部門や関係会社各社との直接対話を実施してまいりました。また、当社は、従業員の心身の健康増進を重要な経営課題の1つとして捉え、さまざまな活動を行った結果、2022年3月に経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人2022(大規模法人部門)」の認定を受けることができました。今後も、多様な人材が多様な働き方で活躍できる職場づくりの実現と職場の整備を、引き続き推進してまいります。 (4)目標とする経営指標 当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。売上高営業利益率については、前半3年間に実施した各種施策を後半3年間では確実に成果に繋げることで、2023年度には8.0%の達成を目指しております。自己資本利益率(ROE)については、当社株主に対する安定的な配当を継続しつつ、株主資本コストを意識し、2023年度には9.0%の達成を目指しております。目標達成のために、今後も運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。今後も、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種の進展に伴って持ち直しが見られつつも、半導体不足や物流の混乱などの影響により厳しい状況で推移しました。また、足元では、ウクライナ情勢の緊迫化に伴う原材料・エネルギー価格の高騰など、先行き不透明な状況が続いております。わが国経済においては、年明け以降に新型コロナウイルスの変異株による急速な感染拡大が見られるなど、再び、景気の下振れに対する懸念が強まっております。当社グループの主要産業分野である自動車業界につきましては、国内新車販売台数(2021年度)はサプライチェーンの問題から、前年度と比べ低調に推移しました。また、世界新車販売台数(2021年暦年)はロックダウンと世界的な部品の供給不足が影響し、前年比で微増にとどまりました。世界最大の市場である中国の新車販売台数(2021年暦年)は、2018年から3年連続で減少しておりましたが、若干の増加に転じており、米国の新車販売台数(2021年暦年)につきましても、前年比で微増となりました。非自動車分野における造船業界につきましては、荷動きの増加や海運市況の高騰などを受け、2021年暦年の世界の新造船受注量は前年から大きく増加に転じ、新造船竣工量も増加となりました。日本における2022年3月末時点の輸出船手持工事量につきましても、前年度末比で大幅に増加しました。建設機械業界につきましては、2021年度の建設機械出荷額は、内需は、公共工事及び民間工事向けともに需要が堅調に推移し2年ぶりの増加となりました。また、外需は、北米、欧州、アジア、中近東などで一般建機の需要が好調に推移し、特に北米やインドネシアでは鉱山機械の需要も大きく増加し、3年ぶりの増加となりました。さらに、当社関連の一般産業分野につきましては、前年度は2019年初頭からの米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により設備投資が抑制されておりましたが、2021年度においては、総じて回復基調が見られ、底堅く推移しました。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前期比22.8%増収の104,024百万円(前連結会計年度は84,720百万円)となりました。利益面につきましては、売上高増加による収益の増加、継続的な固定費・経費の削減、収益改善活動及び生産性の向上等に取り組み、営業利益は5,042百万円と前期比3,726百万円の増益(前連結会計年度は1,315百万円)となりました。また、目標とする経営指標の売上高営業利益率は4.8%(前連結会計年度は1.6%)となりました。経常利益につきましては、4,836百万円と前期比3,962百万円の増益(前連結会計年度は874百万円)となりました。また、売上高経常利益率は4.6%(前連結会計年度は1.0%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,897百万円と前期比1,793百万円の増益(前連結会計年度は104百万円)となりました。また、売上高当期純利益率は1.8%(前連結会計年度は0.1%)となりました。1株当たり当期純利益は40円70銭(前連結会計年度は2円25銭)、目標とする経営指標であります自己資本利益率は3.3%(前連結会計年度は0.2%)となりました。 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、当社グループ全体での売上高は223百万円減少し、売上原価は224百万円減少し、営業利益、経常利益はそれぞれ0百万円増加しております。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。 ① 自動車用エンジン軸受国内は、2021年度の新車販売台数が前年度比で減少し、海外でも、タイや欧州では、2021年暦年で、前年比減少となりました。しかし、中国、米国では増加となり、全体では新型コロナウイルス感染症の影響からの回復が見られて底堅く推移した結果、前年度に比べ微増となりました。そのような状況下、当社グループの売上高は、各社がサプライチェーンの分断リスクに対応すべく在庫の積み上げ等を行ったことにより、国内、海外ともに増加となりました。これらの結果、セグメント売上高は前期比23.8%増収の58,388百万円となり、セグメント利益は前期比38.5%増益の8,380百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は0百万円減少し、セグメント利益は0百万円減少しております。 ② 自動車用エンジン以外軸受自動車用エンジン軸受同様に、当社グループの売上高は国内、海外ともに増加し、セグメント売上高は前期比27.3%増収の20,399百万円、セグメント利益は前期比82.5%増益の3,338百万円となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は111百万円減少し、セグメント利益は1百万円増加しております。 ③ 非自動車用軸受・船舶分野船舶については、世界的な荷動きの増加に伴う新造船の需要増により好調に推移しております。当社グループにおいては、LNG船(液化天然ガス運搬用のタンカー)や他のタンカー船の低速ディーゼルエンジン用軸受に関して中国向けの新規開拓によるシェアアップが進んだことに加えて、足元では大型船の新規量産納入も始まったことにより、売上高は増収となりました。・建設機械分野停滞していた住宅建設、インフラ整備の作業再開や燃料価格の上昇に伴う石油・天然ガスの採掘機械などの需要の増加により、売上高は大幅な増収となりました。・一般産業分野におけるエネルギー分野エネルギー市場においては、再生可能エネルギーが注目されている中、水力発電機用軸受ユニットの受注が好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響によるプラント・設備関連の工期延長などにより、主に蒸気タービンやガスタービン用軸受の需要が減少し、売上高は減収となりました。これらの結果、一般産業分野におけるエネルギー分野の需要が減少した一方、主に船舶分野における低速ディーゼルエンジン用軸受の旺盛な需要や新規開拓活動、建設機械分野の需要回復に伴う大幅な需要の増加により、セグメント売上高は前期比7.6%増収の11,076百万円となり、セグメント利益は前期比20.0%増益の1,750百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品・アルミダイカスト製品タイにおける自動車産業については、通年ではロックダウンや半導体不足の影響が残ったものの、タイ政府の新型コロナウイルス感染症に関する経済支援策等もあり、総じて回復基調が継続しております。また、電動自動車用部品の生産を開始したタイの新工場(DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.)においては、電気自動車用部品新規納入の本格量産が通年で寄与し、売上高は大幅に増加しました。利益面につきましては、新工場の建屋を含む償却や初期投資費用の増加等はあったものの、売上高増加に伴い、前期比で改善いたしました。 ・曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品新型コロナウイルス感染症の影響からの回復に伴い、国内外において受注が増加しました。これらの結果、セグメント売上高は前期比34.5%増収の14,436百万円となり、セグメント損失は1,649百万円(前期はセグメント損失1,852百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は111百万円減少しております。 ⑤ その他新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減速から回復し、工作機械・各種産業機械をはじめとした全般的な設備投資や建設機械等の需要の増加を受け、電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業及びポンプ関連製品事業に不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は前期比3.8%増収の2,122百万円となり、セグメント利益は前期比7.8%増益の343百万円となりました。 上記の経営成績を分析・検討しました結果、当社としては、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)優先的に対処すべき事実上及び財務上の課題 <第1の柱:既存事業の磨き上げ>」に記載のとおり、対処してまいります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受60,535130.8 自動車用エンジン以外軸受21,173132.1 非自動車用軸受10,781106.9 自動車用軸受以外部品13,814137.9 報告セグメント計106,304129.0 その他1,337106.1合計107,642128.6 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%) 自動車用エンジン軸受57,595123.3 自動車用エンジン以外軸受20,255127.1 非自動車用軸受11,033107.5 自動車用軸受以外部品13,688132.2 報告セグメント計102,572123.2 その他1,451100.8合計104,024122.8 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比ベ7.1%増加し166,155百万円となりました。これは主に無形固定資産が減少した一方、商品及び製品、仕掛品が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度末に比ベ6.4%増加し68,695百万円となりました。これは主に利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、前連結会計年度末と同様の36.3%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比ベ76円88銭増加し1,289円96銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ230百万円(1.2%)の増加となり18,868百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は13,207百万円となり、前連結会計年度に比べ3,109百万円(30.8%)の収入の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益4,379百万円、減価償却費9,240百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、税金等調整前当期純利益が2,933百万円増加したこと、棚卸資産の増減額が9,358百万円減少したこと、仕入債務の増減額が5,947百万円増加したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は8,072百万円となり、前連結会計年度に比べ1,028百万円(14.6%)の支出の増加となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6,453百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、有形固定資産の売却による収入が1,191百万円減少したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は5,076百万円となり、前連結会計年度に比べ1,977百万円(63.8%)の支出の増加となりました。これは主に長期借入れによる収入6,640百万円の一方、長期借入金の返済による支出8,681百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出1,051百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、長期借入れによる収入が3,052百万円減少したこと、ファイナンス・リース債務の返済による支出が1,099百万円減少したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として自己資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金により充当いたしました。今後は、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野に入れながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)をスタートしております。環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (4)会社の対処すべき課題中期経営計画の実行当社グル-プは、新型コロナウイルス感染症の拡大等による事業環境の変化やリスクの顕在化のおそれについて、後述の「2 事業等のリスク」に記載のとおり認識しておりますが、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視しつつ、柔軟かつ迅速に対処することで、2018年度からスタートした中期経営計画(2018年度から2023年度まで)の目標達成を目指し、今後も取り組んでまいります。当社は、中期経営計画において、経営の重要な軸として次の四本の柱を位置付けておりますが、2019年度の主な実績及び優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 第1の柱:既存事業の磨き上げ"真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" <第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2019暦年、当社推定)につきましては、2018年に引き続き自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.0%)を達成いたしました。今後、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場ニーズに対応した新製品・新用途の拡販を進めてまいります。② 非自動車用軸受舶用低速ディーゼルエンジン用軸受のマーケットシェア(2019暦年、当社推定)につきましても、2018年に引き続き世界トップシェア(55.0%)を達成いたしました。特に海外向けの低速ディーゼル用エンジン軸受については、海外の新規顧客を取り込むことができたためシェア拡大にも寄与しました。今後、更に競争力を高めていくために、生産性向上の取り組みを進め、低速ディーゼルエンジン用軸受のみならず中高速ディーゼルエンジン用軸受の更なるシェア拡大を目指してまいります。また、一般産業分野におけるエネルギー分野においては、高効率型の火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の拡販を進めてまいります。③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品については、タイでは、主に電動化自動車用アルミダイカスト製品を生産する新子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.の稼働が2020年2月より始まっております。2020年夏には本格的な量産化の開始を予定しており、今後、電動化自動車市場でのプレゼンスを一層高めてまいります。曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品については、生産合理化に向けた国内外の生産拠点の集約及び再編を行い生産の合理化を進めました。今後は、当社のグループ会社との事業シナジーを高めながら、収益改善に取り組んでまいります。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>新規事業(既存事業における新用途開拓を含みます。)につきましては、国内では、吸音材であるカルム(アルミニウム粉末を独自の方法で焼結した多孔質板)が、その吸音効果の高さから、2021年に開催予定の東京オリンピックの水泳会場であるアクアティクスセンターに採用されました。今後引き続き、確かな品質を軸に様々な視点から市場を広げ、売上拡大を推進してまいります。欧州・中国では、海上・陸上の風力発電ニーズが高く、風力発電用軸受の需要増加が見込まれることから、当該製品を製造するTMBS(ターボマシナリーベアリングシステム)事業の体制強化に向け、2019年4月に第2カンパニーTMBS事業部を独立させて第5カンパニーを新たに設置し、その推進に注力しております。新規事業創出に向けた社内の体制づくりとしましては、2018年10月に実績・経験のある既存事業に捉われずに新製品の開発に対応するため、技術ユニット内に未来創造室を設置し、様々な新領域研究の企画、基礎実験に取り組んでおります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社は、経営基盤の強化を図るため、財務体質の改善に取り組んでおります。その一環として、自己資本比率の改善に取り組んでおり、2017年度末時点においては30.3%でしたが、公募による新株式発行等により2018年度末時点では35.0%に、2019年度末時点では35.1%と改善しております。また、経営資源の有効活用・資産の効率的活用の観点から、かつて本社兼名古屋工場として使用していた土地を譲渡し、当連結会計年度において固定資産売却益を3,909百万円計上いたしました。今後も引き続き、経営資源及び資産の最適な活用方法を検討してまいります。さらに、大同メタルヨーロッパLTD.における売掛金の滞留問題の再発防止策の一環として、2020年4月にコンプライアンスセンターを設置しました。これにより、内部統制機能と、ガバナンス機能を統合し、当社グループのグローバルガバナンス、グローバルコンプライアンス体制の強化・徹底を図っております。<第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社は、これまでも、ワークスタイル改革として、総労働時間短縮に向けた取り組みを実施してまいりましたが、2020年3月2日付で経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されました。「健康経営優良法人制度」とは、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。当社グループでは、こころとからだの両面での健康づくりにより前向きなコミュニケーションが職場で生まれ、業務においてもよい効果を生むと考えているため、従業員の心身の健康増進を重要な経営課題の一つと捉え、今後もさらに、多様な人材がその個性と能力を十分に発揮し活躍できる職場づくりの実現と環境の整備を推進してまいります。 内部統制の改善及び強化第1四半期決算の作業過程におきまして、当社の英国子会社である大同メタルヨーロッパLTD.(以下DMEといいます。)の会計処理に一部誤謬があり、当社の過去の決算において、貸倒引当金が過少に計上される等の誤りが生じていることが判明いたしました。これに伴い、過年度の決算を訂正するとともに、平成27年3月期から平成31年3月期の有価証券報告書の訂正報告書を提出いたしました。当社グループといたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を強く認識しており、再発防止に向けて、以下の改善策を講じて、内部統制の適切な整備・運用を図っております。DMEにて経理担当者を新規で採用することにより現地スタッフの1人当たりの業務負荷を削減させると共に、当社従業員をDMEの経理担当役員(Finance Director)として新たに出向させる等、2名の経理財務部門の人的補強を実施いたしました。また、DMEにおける業務フローの見直しも並行して行い、売掛金の回収が未了となっている取引(未入金、過小入金等)については月次の業務報告会を通じて社内で共有する等、他部門(営業部門、出荷部門)も連携して売掛金の回収を促進していく体制を構築し内部牽制機能の強化を図りました。さらに、当社とDMEは、月次で売掛金滞留状況・回収状況に関するレビュー会議を開催すると共に、週次で特定の取引先に関わる課題・問題点を共有・協議するための会議も開催しており、DMEにおける顧客与信管理の適切な運営を実行しております。加えて、グループ会社に対する外部監査人からの要改善指摘事項についてはコンプライアンスセンターが改善完了まで継続的にフォローするほか、その指摘事項及び改善内容を広く当社及びグループ会社の経営者・管理者の間での情報共有を徹底することによって、グループ会社全体に対するモニタリング体制の強化を実施いたしました。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。2018年度から2023年度までの6ヵ年の中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)をスタートしております。環境変化が激しく、予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。当社グループは、中期経営計画に基づき、引き続きすべり軸受の全分野において世界トップシェアの獲得を目指すと同時に、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に向けEV・PHV・HVなどの電動自動車で多くの需要が見込まれるアルミダイカスト製品などの新事業領域への取り組みを強化し、また、成長が期待される既存事業領域である一般産業分野の風力発電等の再生可能エネルギー向け特殊軸受の世界的拡販体制を整備、強化し需要拡大に対応することでシェアの拡大を図り、自動車用エンジン軸受以外の売上高比率を高めることで事業拡大を進めてまいります。 (4)会社の対処すべき課題中期経営計画の実行当社グル-プは、新型コロナウイルス感染症の拡大等による事業環境の変化やリスクの顕在化のおそれについて、後述の「2 事業等のリスク」に記載のとおり認識しておりますが、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視しつつ、柔軟かつ迅速に対処することで、2018年度からスタートした中期経営計画(2018年度から2023年度まで)の目標達成を目指し、今後も取り組んでまいります。当社は、中期経営計画において、経営の重要な軸として次の四本の柱を位置付けておりますが、2019年度の主な実績及び優先的に対処すべき課題は以下のとおりです。 第1の柱:既存事業の磨き上げ"真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" <第1の柱:既存事業の磨き上げ>① 自動車用エンジン軸受、自動車用エンジン以外軸受既存事業におけるマーケットシェア(2019暦年、当社推定)につきましては、2018年に引き続き自動車エンジン用半割軸受において世界トップシェア(33.0%)を達成いたしました。今後、トラックエンジン用軸受の拡販やガソリンエンジン用軸受の新規開拓により更なるシェア拡大を目指してまいります。自動車用エンジン以外軸受につきましては、市場ニーズに対応した新製品・新用途の拡販を進めてまいります。② 非自動車用軸受舶用低速ディーゼルエンジン用軸受のマーケットシェア(2019暦年、当社推定)につきましても、2018年に引き続き世界トップシェア(55.0%)を達成いたしました。特に海外向けの低速ディーゼル用エンジン軸受については、海外の新規顧客を取り込むことができたためシェア拡大にも寄与しました。今後、更に競争力を高めていくために、生産性向上の取り組みを進め、低速ディーゼルエンジン用軸受のみならず中高速ディーゼルエンジン用軸受の更なるシェア拡大を目指してまいります。また、一般産業分野におけるエネルギー分野においては、高効率型の火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の拡販を進めてまいります。③ 自動車用軸受以外部品アルミダイカスト製品については、タイでは、主に電動化自動車用アルミダイカスト製品を生産する新子会社であるDMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.の稼働が2020年2月より始まっております。2020年夏には本格的な量産化の開始を予定しており、今後、電動化自動車市場でのプレゼンスを一層高めてまいります。曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品については、生産合理化に向けた国内外の生産拠点の集約及び再編を行い生産の合理化を進めました。今後は、当社のグループ会社との事業シナジーを高めながら、収益改善に取り組んでまいります。 <第2の柱:新規事業の創出・育成>新規事業(既存事業における新用途開拓を含みます。)につきましては、国内では、吸音材であるカルム(アルミニウム粉末を独自の方法で焼結した多孔質板)が、その吸音効果の高さから、2021年に開催予定の東京オリンピックの水泳会場であるアクアティクスセンターに採用されました。今後引き続き、確かな品質を軸に様々な視点から市場を広げ、売上拡大を推進してまいります。欧州・中国では、海上・陸上の風力発電ニーズが高く、風力発電用軸受の需要増加が見込まれることから、当該製品を製造するTMBS(ターボマシナリーベアリングシステム)事業の体制強化に向け、2019年4月に第2カンパニーTMBS事業部を独立させて第5カンパニーを新たに設置し、その推進に注力しております。新規事業創出に向けた社内の体制づくりとしましては、2018年10月に実績・経験のある既存事業に捉われずに新製品の開発に対応するため、技術ユニット内に未来創造室を設置し、様々な新領域研究の企画、基礎実験に取り組んでおります。 <第3の柱:強固な基盤の確立>当社は、経営基盤の強化を図るため、財務体質の改善に取り組んでおります。その一環として、自己資本比率の改善に取り組んでおり、2017年度末時点においては30.3%でしたが、公募による新株式発行等により2018年度末時点では35.0%に、2019年度末時点では35.1%と改善しております。また、経営資源の有効活用・資産の効率的活用の観点から、かつて本社兼名古屋工場として使用していた土地を譲渡し、当連結会計年度において固定資産売却益を3,909百万円計上いたしました。今後も引き続き、経営資源及び資産の最適な活用方法を検討してまいります。さらに、大同メタルヨーロッパLTD.における売掛金の滞留問題の再発防止策の一環として、2020年4月にコンプライアンスセンターを設置しました。これにより、内部統制機能と、ガバナンス機能を統合し、当社グループのグローバルガバナンス、グローバルコンプライアンス体制の強化・徹底を図っております。<第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化>当社は、これまでも、ワークスタイル改革として、総労働時間短縮に向けた取り組みを実施してまいりましたが、2020年3月2日付で経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に認定されました。「健康経営優良法人制度」とは、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。当社グループでは、こころとからだの両面での健康づくりにより前向きなコミュニケーションが職場で生まれ、業務においてもよい効果を生むと考えているため、従業員の心身の健康増進を重要な経営課題の一つと捉え、今後もさらに、多様な人材がその個性と能力を十分に発揮し活躍できる職場づくりの実現と環境の整備を推進してまいります。 内部統制の改善及び強化第1四半期決算の作業過程におきまして、当社の英国子会社である大同メタルヨーロッパLTD.(以下DMEといいます。)の会計処理に一部誤謬があり、当社の過去の決算において、貸倒引当金が過少に計上される等の誤りが生じていることが判明いたしました。これに伴い、過年度の決算を訂正するとともに、平成27年3月期から平成31年3月期の有価証券報告書の訂正報告書を提出いたしました。当社グループといたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を強く認識しており、再発防止に向けて、以下の改善策を講じて、内部統制の適切な整備・運用を図っております。DMEにて経理担当者を新規で採用することにより現地スタッフの1人当たりの業務負荷を削減させると共に、当社従業員をDMEの経理担当役員(Finance Director)として新たに出向させる等、2名の経理財務部門の人的補強を実施いたしました。また、DMEにおける業務フローの見直しも並行して行い、売掛金の回収が未了となっている取引(未入金、過小入金等)については月次の業務報告会を通じて社内で共有する等、他部門(営業部門、出荷部門)も連携して売掛金の回収を促進していく体制を構築し内部牽制機能の強化を図りました。さらに、当社とDMEは、月次で売掛金滞留状況・回収状況に関するレビュー会議を開催すると共に、週次で特定の取引先に関わる課題・問題点を共有・協議するための会議も開催しており、DMEにおける顧客与信管理の適切な運営を実行しております。加えて、グループ会社に対する外部監査人からの要改善指摘事項についてはコンプライアンスセンターが改善完了まで継続的にフォローするほか、その指摘事項及び改善内容を広く当社及びグループ会社の経営者・管理者の間での情報共有を徹底することによって、グループ会社全体に対するモニタリング体制の強化を実施いたしました。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。なお、当連結会計年度より、作業くずの売却収入の計上区分の変更を行っており、遡及処理後の数値で前年同期比較を行っております。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の影響や英国のEU離脱、中東地域における地政学的リスクの顕在化の影響等を受け、年度前半は特に中国や欧州で輸出が不振となり生産が低迷したことにより、景気の減速感が一層強まりました。年度後半になると、米中間の対立が幾分和らぎ、世界経済の先行きに対する楽観的な見方が広がりましたが、2020年に入り、新型コロナウイルス感染症拡大の問題が顕在化したことで急速に悪化しました。わが国経済においては、世界経済の減速に伴う設備投資の減少が目立ち、景気の下振れが懸念される状況が続いたものの、当連結会計年度前半は個人消費等の堅調な内需に支えられて緩やかな持ち直しが見られました。しかしその後、消費税率の引き上げや大型台風による自然災害の影響等により内需が落ち込む中、2020年に入ると新型コロナウイルス感染症の拡大の問題が打撃となり、景気は年度末にかけて急速に悪化いたしました。当社グループの主要産業分野である自動車業界につきましては、国内新車販売台数(2019年度)は、4年連続で500万台を超えたものの、前年度から減少し約503万台となりました。また、世界最大の市場である中国の新車販売台数(2019年暦年)も、前年から減少し約2,576万台強となり、米中貿易摩擦のあおりで市場が低迷し、2年連続のマイナスとなりました。さらに米国の新車販売台数(同)につきましても、約1,705万台と前年から減少となりました。このように米中貿易摩擦の影響等による自動車販売の落ち込みから、2019年の世界新車販売台数は約9,027万台と前年から減少し低調な結果となりましたが、2020年は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響の本格化により極めて厳しい状況となることが見込まれます。非自動車分野における造船業界につきましては、2019年の世界の新造船受注量は環境規制強化によって新造船への更新が控えられた影響もあり、前年から減少し、日本における2019年度末時点の輸出船手持工事量につきましても減少したものの、世界の新造船竣工量は、4年ぶりに増加に転じました。しかし、世界の船腹過剰状況は解消に至っておらず、本格的な新造船需要回復の軌道へと進むにはしばらく時間がかかるものと思われます。一方、建設機械業界につきましては、2019年度の内需は環境規制に伴う駆け込み需要の反動減から回復し、建設機械出荷額は2年連続の増加となりました。一方、外需は、北米、欧州、アジアの三大輸出先を中心に海外需要が低迷して、3年ぶりの減少となり、その結果、国内外の需要も減少となりました。さらに、当社関連の一般産業分野につきましては、内需は主要産業の設備投資が一巡したことに加え、米中貿易摩擦の影響で設備投資が抑制され、外需においても中国のみならず、北米・欧州の主要地域で受注が減少し、総じて低調な推移となりました。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、売上高は前年同期に比べ7.0%減収の100,159百万円(前連結会計年度は107,718百万円)となりました。利益面につきましては、非自動車用軸受のセグメントにおいて海外の新規顧客の取り込み等もあって前年同期比約20%の増益効果がありました。一方、自動車用エンジン軸受及び自動車用エンジン以外軸受のセグメントにおいては、世界的な景気減速の影響を受けてマイナスとなりました。また、自動車用軸受以外部品のセグメントにおいても、当社の連結子会社である株式会社飯野製作所の国内外拠点の集約・再編費用及びタイにおけるアルミダイカスト製品向け新会社の稼働に向けた初期費用等が発生した結果、営業利益は前年同期に比べ42.6%減益の4,168百万円(前連結会計年度は7,262百万円)となりました。また、目標とする経営指標の売上高営業利益率は4.2%(前連結会計年度は6.7%)となりました。経常利益につきましては、前年同期に比べ44.8%減益の3,660百万円(前連結会計年度は6,630百万円)となりました。また、売上高経常利益率は3.7%(前連結会計年度は6.2%)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益として3,909百万円を計上したものの、固定資産の減損損失2,051百万円を計上したことから、前年同期に比べ33.7%減益の2,740百万円(前連結会計年度は4,135百万円)となりました。また、売上高当期純利益率は2.7%(前連結会計年度は3.8%)となりました。1株当たり当期純利益は58円22銭(前連結会計年度は93円72銭)、目標とする経営指標であります自己資本利益率は4.9%(前連結会計年度は7.9%)となりました。 なお、新型コロナウイルス感染症拡大に関する経営者の想定に関しては、後述の「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりです。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、セグメントの売上高に含めております。 ① 自動車用エンジン軸受国内の2019年度の新車販売台数は、前年度より減少し、海外も、中国を中心にアジア諸国全体で減少となり、欧米においてはほぼ横ばいとなりました。 そのため、当社グループの国内外での売上高は減少となりました。これらの結果、売上高は前年同期に比べ5.9%減収の60,982百万円となり、セグメント利益は前年同期に比べ13.7%減益の7,285百万円となりました。 ② 自動車用エンジン以外軸受世界的な自動車市場の需要減少の影響を受け、売上高は前年同期に比べ8.7%減収の15,515百万円、セグメント利益は前年同期に比べ23.3%減益の2,550百万円となりました。 ③ 非自動車用軸受・船舶分野国内外の受注量においては総じて回復基調が続き、低速・中速ディーゼル用エンジン軸受の需要が底堅く推移しました。特に海外向けの低速ディーゼル用エンジン軸受については、海外の新規顧客の取り込みでシェア拡大にも寄与し、売上高も増加となりました。・建設機械分野国内は底堅い需要があるものの、海外は中国、米国、東南アジア等の需要が低迷し、売上高は減少となりました。・一般産業分野におけるエネルギー分野エネルギー市場における化石燃料の発電市場全般については、CO2削減の観点から厳しい環境が続いているものの、高効率型の火力発電向けのガスタービンや蒸気タービン用軸受の受注増があり、売上高は増加となりました。これら船舶分野及び一般産業分野におけるエネルギー分野の売上増が寄与した結果、売上高は前年同期に比べ7.7%増収の10,683百万円となり、セグメント利益は前年同期に比べ19.9%増益の1,632百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品・アルミダイカスト製品世界的な自動車生産の落ち込みによる受注の減少から、売上高は前年度に比べ減少しました。また、タイの既存工場の合理化による継続的な利益創出の努力により収益改善効果がみられたものの、タイの新会社(DMキャスティングテクノロジー(タイ)CO., LTD.)の稼働に向けた初期費用の増加により減益となりました。・曲げパイプ、ノックピン、NC切削品などの部品海外は底堅い需要で推移しましたが、売上高は、国内需要の落ち込みにより前年度に比べて減少し、また、生産合理化に向けた国内外の生産拠点の集約及び再編による一時的な費用の増加等もあり、減益となりました。これらの結果、売上高は前年同期に比べ15.2%減収の13,758百万円となり、セグメント損失は812百万円となり、前年同期のセグメント利益217百万円から1,030百万円の減少となりました。 ⑤ その他米中貿易摩擦による景気後退への懸念から、工作機械・各種産業機械をはじめとした全般的な設備投資や建設機械等の需要の減速等を受け、電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業及びポンプ関連製品事業に不動産賃貸事業等を加えた当セグメントの売上高は、前年同期に比べ11.3%減収の2,441百万円となり、セグメント利益は前年同期に比べ24.6%減益の528百万円となりました。 上記の経営成績を分析・検討しました結果、当社としては、前述の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)会社の対処すべき課題 <第1の柱:既存事業の磨き上げ>」に記載のとおり、対処してまいります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比増減(%) 自動車用エンジン軸受60,557△6.6 自動車用エンジン以外軸受13,372△7.8 非自動車用軸受10,9114.6 自動車用軸受以外部品13,373△15.6 報告セグメント計98,216△7.0 その他1,416△23.9合計99,632△7.3 (注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比増減(%) 自動車用エンジン軸受60,508△6.1 自動車用エンジン以外軸受13,817△8.2 非自動車用軸受10,6457.6 自動車用軸受以外部品13,444△16.7 報告セグメント計98,415△6.7 その他1,743△21.5合計100,159△7.0 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2) 財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比ベ1.4%減少し159,539百万円となりました。 これは主に受取手形及び売掛金が減少したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度に比ベ1.7%減少し64,168百万円となりました。 これは主に自己株式が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、主に負債が減少したことにより前連結会計年度に比ベ0.1ポイント増加し35.1%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度に比ベ20円81銭増加し1,212円66銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ2,042百万円(11.9%)の増加となり19,170百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は12,822百万円となり、前連結会計年度に比べ1,112百万円(9.5%)の収入の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益5,331百万円、減価償却費9,517百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、固定資産売却損益が3,909百万円増加した一方で、減損損失が2,051百万円増加し、売上債権の増減額が4,276百万円増加したことです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は7,297百万円となり、前連結会計年度に比べ1,835百万円(33.6%)の支出の増加となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,376百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、条件付取得対価に係る公正価値の変動額が1,850百万円減少したことです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は3,553百万円となり、前連結会計年度に比べ2,807百万円の支出の増加となりました。これは主に自己株式の取得による支出1,122百万円、配当金の支払額1,659百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、長期借入金の返済による支出が7,704百万円減少し、短期借入金の純増減額が9,756百万円増加した一方、長期借入れによる収入が12,190百万円減少し、株式の発行による収入が2,259百万円減少し、自己株式の処分による収入が4,468百万円減少したことです。 ② 資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として内部資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金と借入れにより充当いたしました。また、当社グループは当連結会計年度末で現金及び預金を22,475百万円保有しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大による生産数量の減少などの不確実性に対処するため、当社グループが当連結会計年度末に保有する当座貸越契約の借入未実行残高22,466百万円に加え、当社において、追加でコロナ対策ファンドによる短期借入並びにコミットメントラインの新規設定を相応の金額で取り組むほか、子会社においても、短期借入枠の増額等を進めており、十分な手元資金の確保に努めております。今後は、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野にいれながら、バランスのとれた財務運営を目指してまいります。なお、当連結会計年度末における有利子負債の年度別返済額は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑤連結附属明細表 借入金等明細表」に記載のとおりです。 ④ 財務戦略収益力強化・キャッシュマネジメントにより有利子負債を削減しながら、既存事業の競争力維持のため年平均10,000百万円程度の投資を継続します。さらに、自動車用エンジン軸受関連の投資は、市場の縮小が急速に進む可能性に備え、中期経営計画期間後半について慎重に対処しつつ、研究開発、新規事業、M&A等については積極的に投資を行う等、自己資本比率35%を念頭に財務の健全性を確保しつつ、成長分野へ積極投資を試みます。また、投資効率改善のためにハードルレートの見直し、投資後の効果測定を厳格に行うことで投資の精度を上げる等、健全な設備投資を試みます。当社株主に対する安定的な配当を継続しながら、自己資本利益率(ROE)は株主資本コストを意識して2023年度に10.0%の達成を目指しており、運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成する上では、固定資産の減損損失、繰延税金資産の回収可能性など様々な会計上の見積りを行うことが必要となりますが、会計基準では、会計上の見積りを「資産及び負債や収益または費用等の額に不確実性がある場合において、財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出すること」と定義されております。 ① 新型コロナウイルス感染拡大における会計上の見積りの仮定新型コロナウイルス感染症の感染拡大は経済及び企業活動に広範に影響を与える事象であり、自動車メーカー等の生産台数の落ち込みの程度及び回復の時期を予測することは困難であるため、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載の仮定をおいて、会計上の見積りを行っております。なお、当該仮定は不確実性が高く、影響が長期化した場合においては追加的な固定資産の減損損失や繰延税金資産の取崩しが発生する可能性があります。 ② のれんを含む無形資産の評価株式会社飯野ホールディング、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社とその子会社におけるのれんを含む無形資産の評価は、のれんが帰属する資産グループに関連する資産を含めた資産にのれんを加えたより大きな単位で行っております。これらの資産グループに固定資産の減損会計を適用するにあたり、回収可能価額は使用価値に基づき、直近の事業環境を反映させた事業計画に基づく将来キャッシュ・フローを用いて、減損の認識の要否の判定を行っております。いずれものれんの残存償却年数を経済的残存使用年数とした上で、当該期間経過時の回収可能価額は、当該時点における営業利益見込に基づき算定しております。使用価値の算定に最も影響を及ぼす仮定は、事業計画及び割引率であり、割引率は、資金生成単位の属する国における株式市場の要求利回り及び金利水準を合理的に反映する率を使用しております。当連結会計年度においては、いずれの会社においても無形固定資産に関する減損損失を認識することはありませんでした。しかし、将来の予測不能なビジネスの前提条件や経営環境の変化による、将来キャッシュ・フローの下落を引き起こすような見積りの変化が、これらの評価に不利に影響し、結果として、のれんを含む無形固定資産の減損損失を認識することになる可能性があります。 ③ 大同メタルヨーロッパLTD.における売掛金の評価大同メタルヨーロッパLTD.において、売掛金の不適切な消込を原因として、入金が遅延した売掛金の把握及び督促に関する活動が適時に行われなかった事実が判明いたしました。当社グループは売掛金の入金消込作業を遡及的に実施し、得意先への督促及び回収を進めており、この結果を踏まえ、主として回収期日からの経過期間に基づき貸倒引当金を計算しております。得意先への督促活動は継続しておりますが、回収実績が当社グループの見積りと乖離した場合には、貸倒引当金の追加計上または取崩しが発生する可能性があります。
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。この度、平成30年度(2018年度)から平成35年度(2023年度)までの新中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)がスタートいたしました。環境変化が激しく予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。当社は、前中期経営計画「Together To The Top(ともにトップを目指そう)」の第1ステージ(平成24年度から平成26年度まで)において、事業基盤の拡充と再構築を図るべく、グローバルベースでの生産能力の増強に取り組みました。具体的には、中国、チェコ、インドネシアで第2工場が稼働し、タイでは第3工場が稼働、加えてメキシコでは新工場が完成いたしました。また、売上拡大への取り組みとしては、販売体制の強化のため、メキシコに販売会社を設立し、中国でも販売拠点の増設を行いました。更に技術サポートの充実のため、チェコに欧州テクニカルセンターを設置し、当社グループ全体で組織体制強化を進めてまいりました。続く第2ステージ(平成27年度から平成29年度まで)においては、「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」を掲げ、『すべり軸受の全ての産業分野での世界トップシェア獲得』を目指しました。具体的には、インドで自動車用エンジン軸受工場を稼働させ、ロシアではトラック用エンジン軸受事業に参入いたしました。また、軸受材料であるバイメタルの生産能力増強のため、平成28年8月より大同メタル佐賀株式会社でバイメタルの生産を開始いたしました。更には、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に的確に対応すべく、中長期的な事業の多角化と多面性を目指して、平成28年度に株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の2社を連結子会社化し、軸受以外の新たな事業の柱の構築に着手いたしました。このように当社は、前中期経営計画に基づく取り組みを通じて、世界5地域での生産・販売体制を拡充させ、かつ軸受以外の新たな事業領域への進出を果たし、次なる飛躍への環境を整備いたしました。 その結果、売上高では、造船・建設機械分野の市場の長期低迷、ポリマー軸受のグローバル展開の遅れによる減収があったものの、2社の買収により、計画値をほぼ達成することができました。しかしながら、営業利益は、前述の既存事業における売上高減少の影響に加えて、大同メタル佐賀株式会社(軸受材料の製造子会社)の設立に伴う初期費用の増加、並びに、メキシコの工場における急激な受注増加によって生じた費用の増加の影響などにより、計画値の達成がかないませんでした。 これら前中期経営計画の結果を踏まえた上で、当社は、平成30年度(2018年度)から平成35年度(2023年度)までの新中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)をスタートいたしました。前中期経営計画の成果と課題、予測される事業環境の変化やリスクを踏まえ、以下の4本の柱を経営の重要な軸と位置づけて取り組んでまいります。 第1の柱:既存事業の磨き上げ "真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" (4)会社の対処すべき課題新中期経営計画の実行当社は、平成30年度(2018年度)から平成35年度(2023年度)までの6ヵ年にわたって、新中期経営計画を実行することにより、3年目の平成32年度(2020年度)に、「売上高:1,200億円」、「営業利益:100億円」、「営業利益率:8.3%」、「自己資本利益率(ROE)9.5%」を中間の必達目標とし、最終年度である平成35年度(2023年度)には、「売上高:1,400億円」、「営業利益:140億円」、「営業利益率:10.0%」、「自己資本利益率(ROE)10.0%」の達成を目指してまいります。 新中期経営計画のもと、当社グループ一丸となって経営の重要な軸である4本の柱に基づいた以下の取り組みを実践することで、企業価値の向上を図り、当社グループ全体の持続的発展に努めてまいります。 第1の柱:既存事業の磨き上げ “真のトライボロジーリーダーへ”すべり軸受の全分野において世界市場でトップシェアを獲得し、同分野での揺るぎない地位の確立を目指します。具体的には、自動車用エンジン軸受、ターボチャージャー用軸受、大型船舶用エンジン軸受、中小型船舶・建設機械用エンジン軸受、水力・火力・風力発電用特殊軸受やポリマー軸受を含む一般産業用軸受などすべり軸受の全分野での世界トップシェア獲得を目指してまいります。これは、前中期経営計画からの継続テーマであり、引き続いて目標達成に向け邁進してまいります。 第2の柱:新規事業の創出・育成 “新たな事業の柱を築く”平成29年度より本格的に当社グループへ加わった株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の2社を中心とした新事業領域を、当社グループが長年にわたり築き上げた販売網などと連携させることによって、新たな事業の柱に育ててまいります。また、当社は、研究開発への投資を一層拡大させ、成長分野と目される領域での新規事業の創出にも努めてまいります。このような取り組みを通じて、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に的確に対応し、新事業分野及び非自動車用の特殊軸受の分野での成長基盤を着実に築いてまいります。 第3の柱:強固な基盤の確立 “システム、財務基盤など経営基盤の整備”前中期経営計画を通じて世界5地域での生産・販売体制の拡充は計画どおり進めましたが、グローバルで強固な経営基盤を確立するには、グローバル最適生産・販売体制の再構築、グループ組織の戦略的再編、グローバル研究開発体制の強化・確立、IoT活用による新生産システム導入など取り組むべき課題が山積しております。このため、新中期経営計画の期間を通して、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できるように、これらの課題に対して全力を挙げてまいります。 第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化 “外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり”当社は、当社グループにおいて、グローバルな人事採用やダイバーシティーに意を用いた採用を促進し、今後の当社グループの一層の成長を担うべき人材の確保に努めてまいります。さらに教育・研修を充実させるほか、社内で風通しの良いコミュニケーションの場、環境を整えることにより、将来の成長を見据えた社員間の活発な議論、コミュニケーション、ワークライフバランスの深化を通し、組織の活性化に努めてまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針①基本方針の内容当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は以下のとおりであります。当社は、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。安定的な発展と成長を確実なものとし、持続的な企業価値の向上を図っていくため、平成30年度から、新中期経営計画として「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)をスタートいたしました。そして、当社は、当社の顧客及び仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民その他のステークホルダーと協調しながら、短期的かつ急激な変化への柔軟な対応と、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を目指し、そのような持続的な成長によって得られる利益を株主の皆様に還元することが、短期的、一時的な利益を株主の皆様に配当するよりも、株主の共同の利益に資するものと確信しております。したがいまして、当社は、当社の顧客、仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民などをはじめとして、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を支持して下さる方に、バランスよく株式を保有して頂くことが望ましいと考えております。 ②基本方針の実現に資する取り組み1)基本方針の実現に資する特別な取り組み(ア)中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現するための当社の財産の有効な活用当社は、これまでも上記中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するために当社の財産を有効活用してまいりました。今後も、中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するためには、今後の市場動向、変化に対応した生産・販売・技術の拠点体制の整備、国内外の子会社の生産性向上など当社レベルまでへの引き上げ及び製品・設計・製造・生産・開発の各技術の世界トップレベルの維持が必要となることから、株主の皆様への利益配当とのバランスを考慮しつつも、積極的な新製品及び生産技術などの研究開発、モノづくり力のアップ、産・官・学による先端技術の活用及び導入、知的財産権での企業防衛などに有効かつ効率的に当社の財産を投資してまいる所存です。(イ)従業員による株式保有の推進当社は、従業員持株会加入者に奨励金を支給すること等により、従業員による株式の保有を推進しております。引き続き、従業員持株会拡充に向けた積極的な取り組みを実施してまいります。(ウ)地域住民の当社に対する理解の促進当社は、主要事業所での親睦行事や地域住民の工場見学会などへの参加等地域住民との交流を行い、地域住民による当社への理解が深まるよう心がけております。 2)基本方針に反する株主による支配を防止するための取り組み当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されること(以下、「敵対的買収」といいます。)を防止するため、以下のように取り組んでまいります。まずは、当社の資産を最大限有効活用しつつ、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現し、企業価値を増大させ、株主の皆様への適切な利益の還元を可能とするとともに、当社の企業価値の市場における評価の向上に結びつけるべく、積極的なIR活動に努めております。その上で、継続的に実質株主を把握し、敵対的買収者が現れた場合には、当該敵対的買収者による買収目的の確認及び評価並びに当該敵対的買収者との交渉を社外の専門家の意見を聞きながら行い、当該敵対的買収者が当社の基本方針に照らして不適切と判断した場合には、適切な対抗手段を講じる考えであります。また、敵対的買収者の出現に備えた事前の敵対的買収防衛策の導入につきましても、これを否定するものではなく、法令、関係機関の指針又は他社の動向も踏まえながら、株主共同の利益を確保しつつ、有効な方策を引き続き検討していく所存であります。 ③上記取り組みの妥当性に関する判断及びその理由上記取り組みが基本方針に合致し、株主共同の利益を侵害せず、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない適切なものであることは、その取り組みの態様から明らかであり、対抗手段や敵対的買収防衛策につきましても、基本方針に反する場合にのみ発動するものであることから、適切であることは明らかであると思料いたします。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。この度、平成30年度(2018年度)から平成35年度(2023年度)までの新中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)がスタートいたしました。環境変化が激しく予測が難しい状況下ではあるものの、大同メタルグループの進化のスピードを上げて、揺るぎない体制を創りあげてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や資本効率の高い経営を維持していくために、「売上高営業利益率」や「自己資本利益率(ROE)」などを重視しております。経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。当社は、前中期経営計画「Together To The Top(ともにトップを目指そう)」の第1ステージ(平成24年度から平成26年度まで)において、事業基盤の拡充と再構築を図るべく、グローバルベースでの生産能力の増強に取り組みました。具体的には、中国、チェコ、インドネシアで第2工場が稼働し、タイでは第3工場が稼働、加えてメキシコでは新工場が完成いたしました。また、売上拡大への取り組みとしては、販売体制の強化のため、メキシコに販売会社を設立し、中国でも販売拠点の増設を行いました。更に技術サポートの充実のため、チェコに欧州テクニカルセンターを設置し、当社グループ全体で組織体制強化を進めてまいりました。続く第2ステージ(平成27年度から平成29年度まで)においては、「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」を掲げ、『すべり軸受の全ての産業分野での世界トップシェア獲得』を目指しました。具体的には、インドで自動車用エンジン軸受工場を稼働させ、ロシアではトラック用エンジン軸受事業に参入いたしました。また、軸受材料であるバイメタルの生産能力増強のため、平成28年8月より大同メタル佐賀株式会社でバイメタルの生産を開始いたしました。更には、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に的確に対応すべく、中長期的な事業の多角化と多面性を目指して、平成28年度に株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の2社を連結子会社化し、軸受以外の新たな事業の柱の構築に着手いたしました。このように当社は、前中期経営計画に基づく取り組みを通じて、世界5地域での生産・販売体制を拡充させ、かつ軸受以外の新たな事業領域への進出を果たし、次なる飛躍への環境を整備いたしました。 その結果、売上高では、造船・建設機械分野の市場の長期低迷、ポリマー軸受のグローバル展開の遅れによる減収があったものの、2社の買収により、計画値をほぼ達成することができました。しかしながら、営業利益は、前述の既存事業における売上高減少の影響に加えて、大同メタル佐賀株式会社(軸受材料の製造子会社)の設立に伴う初期費用の増加、並びに、メキシコの工場における急激な受注増加によって生じた費用の増加の影響などにより、計画値の達成がかないませんでした。 これら前中期経営計画の結果を踏まえた上で、当社は、平成30年度(2018年度)から平成35年度(2023年度)までの新中期経営計画として、「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~」(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)をスタートいたしました。前中期経営計画の成果と課題、予測される事業環境の変化やリスクを踏まえ、以下の4本の柱を経営の重要な軸と位置づけて取り組んでまいります。 第1の柱:既存事業の磨き上げ "真のトライボロジーリーダーへ"第2の柱:新規事業の創出・育成"新たな事業の柱を築く"第3の柱:強固な基盤の確立"システム、財務基盤など経営基盤の整備"第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化"外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり" (4)会社の対処すべき課題新中期経営計画の実行当社は、平成30年度(2018年度)から平成35年度(2023年度)までの6ヵ年にわたって、新中期経営計画を実行することにより、3年目の平成32年度(2020年度)に、「売上高:1,200億円」、「営業利益:100億円」、「営業利益率:8.3%」、「自己資本利益率(ROE)9.5%」を中間の必達目標とし、最終年度である平成35年度(2023年度)には、「売上高:1,400億円」、「営業利益:140億円」、「営業利益率:10.0%」、「自己資本利益率(ROE)10.0%」の達成を目指してまいります。 新中期経営計画のもと、当社グループ一丸となって経営の重要な軸である4本の柱に基づいた以下の取り組みを実践することで、企業価値の向上を図り、当社グループ全体の持続的発展に努めてまいります。 第1の柱:既存事業の磨き上げ “真のトライボロジーリーダーへ”すべり軸受の全分野において世界市場でトップシェアを獲得し、同分野での揺るぎない地位の確立を目指します。具体的には、自動車用エンジン軸受、ターボチャージャー用軸受、大型船舶用エンジン軸受、中小型船舶・建設機械用エンジン軸受、水力・火力・風力発電用特殊軸受やポリマー軸受を含む一般産業用軸受などすべり軸受の全分野での世界トップシェア獲得を目指してまいります。これは、前中期経営計画からの継続テーマであり、引き続いて目標達成に向け邁進してまいります。 第2の柱:新規事業の創出・育成 “新たな事業の柱を築く”平成29年度より本格的に当社グループへ加わった株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の2社を中心とした新事業領域を、当社グループが長年にわたり築き上げた販売網などと連携させることによって、新たな事業の柱に育ててまいります。また、当社は、研究開発への投資を一層拡大させ、成長分野と目される領域での新規事業の創出にも努めてまいります。このような取り組みを通じて、自動車の来るべきパラダイムシフト(エンジンからモーターへ)に的確に対応し、新事業分野及び非自動車用の特殊軸受の分野での成長基盤を着実に築いてまいります。 第3の柱:強固な基盤の確立 “システム、財務基盤など経営基盤の整備”前中期経営計画を通じて世界5地域での生産・販売体制の拡充は計画どおり進めましたが、グローバルで強固な経営基盤を確立するには、グローバル最適生産・販売体制の再構築、グループ組織の戦略的再編、グローバル研究開発体制の強化・確立、IoT活用による新生産システム導入など取り組むべき課題が山積しております。このため、新中期経営計画の期間を通して、経営環境の大きな変化に柔軟に対応できるように、これらの課題に対して全力を挙げてまいります。 第4の柱:組織・コミュニケーションの活性化 “外部環境に適応した柔軟で活力ある組織づくり”当社は、当社グループにおいて、グローバルな人事採用やダイバーシティーに意を用いた採用を促進し、今後の当社グループの一層の成長を担うべき人材の確保に努めてまいります。さらに教育・研修を充実させるほか、社内で風通しの良いコミュニケーションの場、環境を整えることにより、将来の成長を見据えた社員間の活発な議論、コミュニケーション、ワークライフバランスの深化を通し、組織の活性化に努めてまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針①基本方針の内容当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は以下のとおりであります。当社は、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて難しい舵取りを要求されます。安定的な発展と成長を確実なものとし、持続的な企業価値の向上を図っていくため、平成30年度から、新中期経営計画として「Raise Up "Daido Spirit" ~Ambitious, Innovative, Challenging~(“大同スピリット”を更なる高みに引き上げ、大きな飛躍を果たす~高い志、改革する意欲、挑戦する心~)をスタートいたしました。そして、当社は、当社の顧客及び仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民その他のステークホルダーと協調しながら、短期的かつ急激な変化への柔軟な対応と、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を目指し、そのような持続的な成長によって得られる利益を株主の皆様に還元することが、短期的、一時的な利益を株主の皆様に配当するよりも、株主の共同の利益に資するものと確信しております。したがいまして、当社は、当社の顧客、仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民などをはじめとして、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を支持して下さる方に、バランスよく株式を保有して頂くことが望ましいと考えております。 ②基本方針の実現に資する取り組み1)基本方針の実現に資する特別な取り組み(ア)中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現するための当社の財産の有効な活用当社は、これまでも上記中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するために当社の財産を有効活用してまいりました。今後も、中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するためには、今後の市場動向、変化に対応した生産・販売・技術の拠点体制の整備、国内外の子会社の生産性向上など当社レベルまでへの引き上げ及び製品・設計・製造・生産・開発の各技術の世界トップレベルの維持が必要となることから、株主の皆様への利益配当とのバランスを考慮しつつも、積極的な新製品及び生産技術などの研究開発、モノづくり力のアップ、産・官・学による先端技術の活用及び導入、知的財産権での企業防衛などに有効かつ効率的に当社の財産を投資してまいる所存です。(イ)従業員による株式保有の推進当社は、従業員持株会加入者に奨励金を支給すること等により、従業員による株式の保有を推進しております。引き続き、従業員持株会拡充に向けた積極的な取り組みを実施してまいります。(ウ)地域住民の当社に対する理解の促進当社は、主要事業所での親睦行事や地域住民の工場見学会などへの参加等地域住民との交流を行い、地域住民による当社への理解が深まるよう心がけております。 2)基本方針に反する株主による支配を防止するための取り組み当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されること(以下、「敵対的買収」といいます。)を防止するため、以下のように取り組んでまいります。まずは、当社の資産を最大限有効活用しつつ、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現し、企業価値を増大させ、株主の皆様への適切な利益の還元を可能とするとともに、当社の企業価値の市場における評価の向上に結びつけるべく、積極的なIR活動に努めております。その上で、継続的に実質株主を把握し、敵対的買収者が現れた場合には、当該敵対的買収者による買収目的の確認及び評価並びに当該敵対的買収者との交渉を社外の専門家の意見を聞きながら行い、当該敵対的買収者が当社の基本方針に照らして不適切と判断した場合には、適切な対抗手段を講じる考えであります。また、敵対的買収者の出現に備えた事前の敵対的買収防衛策の導入につきましても、これを否定するものではなく、法令、関係機関の指針又は他社の動向も踏まえながら、株主共同の利益を確保しつつ、有効な方策を引き続き検討していく所存であります。 ③上記取り組みの妥当性に関する判断及びその理由上記取り組みが基本方針に合致し、株主共同の利益を侵害せず、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない適切なものであることは、その取り組みの態様から明らかであり、対抗手段や敵対的買収防衛策につきましても、基本方針に反する場合にのみ発動するものであることから、適切であることは明らかであると思料いたします。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。なお、当連結会計年度において、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。 (1) 経営成績当連結会計年度における世界経済は、全体として緩やかな回復が続きました。米国経済は、雇用環境の改善による個人消費の増加や設備投資の増加などにより好調に推移しており、欧州でも、景気は緩やかな回復基調を維持いたしました。アジア地域については、中国では各種経済政策効果もあり景気の底堅さがみられ、タイ・インドネシアなどでも景気は持ち直しの動きがみられました。わが国経済も、実質総雇用者所得の緩やかな増加による個人消費の持ち直しや、設備投資の緩やかな増加などを背景に景気は緩やかな回復が続きました。一方、地政学的リスクの高まりや米国、英国などの保護主義への動きなど、海外経済の不確実性の高まりに留意が必要な状況が続いております。当社グループの主要産業分野である自動車業界につきましては、平成29年(暦年)の世界の新車販売台数が約9,600万台(前年比約3%増)と、8年連続で過去最高を更新いたしました。一方、世界の2大市場である中国と米国で販売が減速しつつあり、中国では小型車減税効果が薄れ前年に比べ成長が鈍化し、米国では平成29年(暦年)の新車販売台数が8年ぶりに前年を下回りました。しかし、依然として高水準の販売を継続していることに加え、新興国市場での販売回復や堅調な欧州市場・日本国内市場などに支えられ、世界の自動車生産・販売台数は堅調に推移いたしました。非自動車分野における造船業界につきましては、世界全体では依然として船腹過剰の状態が続いており、需給バランスの改善には暫く時間を要するものと思われます。一方、建設機械業界につきましては、平成29年(暦年)の国内メーカーの建設機械出荷金額の総合計が前年比19.1%増と3年ぶりの増加となり、また、米国などの建設機械メーカーも生産・販売台数が急速に回復しております。平成29年(暦年)は中国や米国などの巨大市場の旺盛な需要に支えられ順調な回復が実感できるまでに至りました。また、一般産業分野につきましては、押し並べて底堅く推移いたしました。 このような市場環境下、当連結会計年度における当社グループ全体の業績につきましては、前連結会計年度より当社の連結子会社となった株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社並びに当該2社のグループ会社の売上高が加わった結果、売上高は前年同期に比べ25.4%増収の106,648百万円(前連結会計年度は85,073百万円)となり、100,000百万円の大台を超えました。利益面につきましては、素材価格の上昇、株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社の2社における一時的な費用の発生などのマイナス要因が発生しました。しかし、メキシコの工場において受注拡大に追随できる生産体制が構築できたことによる利益貢献や、大同メタル佐賀株式会社のバイメタル生産の順調な伸びによる利益創出に加えて、グローバルでの販売拡大の効果などにより、営業利益は前年同期に比べ27.6%増益の6,511百万円(前連結会計年度は5,103百万円)となりました。また、目標とする経営指標であります売上高営業利益率は6.1%(前連結会計年度は6.0%)となりました。経常利益につきましては、前年同期に比べ23.6%増益の6,708百万円(前連結会計年度は5,427百万円)となりました。また、売上高経常利益率は6.3%(前連結会計年度は6.4%)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、当社の連結子会社である大同インダストリアルベアリングヨーロッパLTD. の固定資産の減損損失などを計上したものの、前年同期に比べ24.5%増益の3,281百万円(前連結会計年度は2,635百万円)となりました。また、売上高当期純利益率は3.1%(前連結会計年度は3.1%)となりました。1株当たり当期純利益は82円42銭(前連結会計年度は66円19銭)、目標とする経営指標であります自己資本利益率は6.9%(前連結会計年度は5.9%)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。なお、セグメント間の内部売上高又は振替高は、連結売上高に含めております。 ① 自動車用エンジン軸受国内は、平成29年(暦年)の新車販売台数が2年ぶりに500万台を超え、トラック用及び乗用車用ともに売上高が増加し、またターボチャージャー用軸受も受注を伸ばしたことなどから増収となりました。 他方、海外は、世界の2大市場である中国と米国で販売が減速しつつありますが、タイなどの新興国市場及び欧州市場(ロシアを含む)における販売回復や高付加価値エンジン用軸受の増加などにより増収となりました。これらの結果、売上高は前年同期に比べ10.0%増収の65,455百万円となり、営業利益は前年同期に比べ33.8%増益の9,281百万円となりました。 ② 自動車用エンジン以外軸受自動車用エンジン軸受と同様に、国内は堅調な自動車販売及び生産に支えられ、また、海外も世界各地域での販売拡大などにより、売上高は前年同期に比べ13.7%増収の16,120百万円、営業利益は前年同期に比べ8.0%増益の2,962百万円となりました。 ③ 非自動車用軸受造船分野の軸受販売につきましては、船腹過剰の影響を受けて需要が低迷し、売上高は減少いたしました。しかしながら、受注環境は足元で徐々に持ち直しつつあります。建設機械分野の軸受販売につきましては、米国、中国での販売が力強く回復し、前年度に比べて、大きく伸長いたしました。他方、一般産業分野におけるエネルギー分野の特殊軸受販売は石炭・石油火力発電向け需要が予想以上に不振であったことから総じて売上高は低調な結果となりました。これら非自動車用軸受分野の売上高は前年同期に比べ3.7%減収の9,346百万円となり、営業利益は前年同期に比べ16.9%減益の1,037百万円となりました。 ④ 自動車用軸受以外部品前連結会計年度より当社グループに加わった株式会社飯野ホールディング及びATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社並びに当該2社のグループ会社の売上高を本セグメントに計上しておりますが、その売上高は15,596百万円となり、概ね当該2社買収時に想定していたとおりの結果となりましたが、営業損失は890百万円となりました。 ⑤ その他電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受事業及びポンプ関連製品事業に不動産賃貸事業等を加えたその他のセグメントも底堅く推移して、売上高は前年同期に比べ12.2%増収の2,720百万円となりましたが、営業利益は前年同期に比べ4.6%減益の680百万円となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比増減(%) 自動車用エンジン軸受67,518,57810.2 自動車用エンジン以外軸受13,667,70018.2 非自動車用軸受9,412,418△6.8 自動車用軸受以外部品15,298,2191,119.8 報告セグメント計105,896,91725.8 その他1,874,7899.9合計107,771,70625.5 (注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 ② 受注実績得意先の生産計画の内示等による見込生産が主体であるため記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比増減(%) 自動車用エンジン軸受65,265,0039.9 自動車用エンジン以外軸受14,266,59011.8 非自動車用軸受9,324,881△3.8 自動車用軸受以外部品15,573,2821,154.6 報告セグメント計104,429,75825.7 その他2,219,09910.0合計106,648,85725.4 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2)財政状態(総資産)当連結会計年度における総資産は、前連結会計年度末に比ベ3.9%増加し161,366百万円となりました。 これは主に受取手形及び売掛金が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度における純資産は、前連結会計年度に比ベ9.4%増加し57,940百万円となりました。 これは主に利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したことによります。(自己資本比率)当連結会計年度における自己資本比率は、利益剰余金、為替換算調整勘定が増加したこと等により前連結会計年度に比ベ1.5ポイント増加し30.6%となりました。(1株当たり純資産額)当連結会計年度における1株当たり純資産額は、前連結会計年度に比ベ103円54銭増加し1,239円54銭となりました。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ960百万円(7.5%)の減少となり11,866百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動において獲得した資金は11,186百万円となり、前連結会計年度に比べ1,384百万円(14.1%)の収入の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益6,567百万円、減価償却費8,795百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、減損損失が2,308百万円減少し、たな卸資産の増減額が1,497百万円増加した一方で、税金等調整前当期純利益が3,389百万円増加し、減価償却費が2,043百万円増加したことによります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用した資金は12,331百万円となり、前連結会計年度に比べ18,489百万円(60.0%)の支出の減少となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出11,516百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が19,932百万円減少したことによります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用した資金は53百万円となり、前連結会計年度に比べ20,733百万円の収入の減少となりました。これは主に長期借入れによる収入17,347百万円の一方、短期借入金の純増減額△10,722百万円によります。前連結会計年度との主な差額は、長期借入れによる収入が16,247百万円増加した一方、短期借入金の純増減額が37,400百万円減少したことによります。 ② 資金需要 当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料・部品等の購入費、製造費用、製品・商品の仕入、販売費及び一般管理費、運転資金及び設備投資資金です。設備投資の概況については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。 ③ 資金調達の状況当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として内部資金により充当し、必要に応じて借入れによる資金調達を実施することを基本方針としております。当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金と借入れにより充当いたしました。今後は、資本の効率化と財務の安全性確保を重視しつつ、有利子負債の圧縮を視野にいれながら、バランスをとった財務運営を目指してまいります。なお、当連結会計年度末における有利子負債の年度別返済額は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 ⑤連結附属明細表 借入金等明細表」に記載のとおりです。 ④ 財務戦略 収益力強化・キャッシュマネジメントにより有利子負債を削減しながら、既存事業の競争力維持のため年平均10,000百万円程度の投資を継続します。さらに、自動車用エンジン軸受関連の投資は、市場の縮小が急速に進む可能性に備え、中期経営計画期間後半について慎重に対処しつつ、研究開発、新規事業、M&A等については積極的に投資を行う等、自己資本比率35%を念頭に財務の健全性を確保しつつ、成長分野へ積極投資を試みます。 また、投資効率改善のためにハードルレートの見直し、投資後の効果測定を厳格に行うことで投資の精度を上げる等、健全な設備投資を試みます。 当社株主に対する安定的な配当を継続しながら、自己資本利益率(ROE)は株主資本コストを意識して平成35年度(2023年度)に10.0%の達成を目指しており、運転資金の効率化や通常投資の見直し等、さらなるキャッシュ・フローの改善を進めます。
経営方針・経営戦略
3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、更なる飛躍を目指し、平成24年度から平成29年度まで6ヵ年の中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう)」を平成24年4月からスタートしており、平成30年3月期が最終年度となります。今後は、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアを獲得し、世界で存在感のある大同メタルグループを目指すことで、更なる業績の向上を図り、企業価値を高めるよう努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や健全性の高い経営を維持していくために、「自己資本利益率(ROE)」や「売上高営業利益率」等を重視しております。経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。中期経営計画におきまして、平成24年度から平成26年度までの第1ステージで事業基盤を構築し、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループが目指す「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。次期連結会計年度が6カ年の中期経営計画の最終年度にあたりますので、上記に示された中期目標に向けて残り一年を、当社グループの全員が一丸となって邁進してまいります。また、当社グループは、現在次期中期(6カ年)経営計画を策定中でありますが、強靭な企業体質の構築と、企業業績の更なる飛躍、それに企業価値の向上を目指し、新たなステージを展望すべく意欲的な計画を掲げる予定であります。次期中期経営計画の重要な位置づけとして株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を子会社化しております。これにより、取扱い製品群の拡大と事業の多角化を図ると同時に、当社グループのユーザーへの展開を促進し、この新事業領域を拡大させ、拠点の相互活用により投資の抑制効果を図ることで、大きな躍進に繋がるものと確信いたしております。これらの積極的な取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画において新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。 (4)会社の対処すべき課題中期経営計画の実行①中期経営計画の概要中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう) 平成24年度から平成29年度」では、①世界で唯一のすべり軸受総合メーカーとしての、すべり軸受世界トップシェア(当社推定)の持続、②すべり軸受のコア製品である自動車用エンジン軸受の更なるシェア拡大と世界トップシェア(当社推定)の堅持、③既に世界トップシェア(当社推定)にある大型船舶を除く舶用・建設機械用・回転機械用等の非自動車各分野における軸受世界トップシェアの獲得、④国内外の売上拡大に対応した世界5極体制の整備・増強、⑤技術立社としての技術的優位性の持続と世界各地域のユーザーニーズに応えるための研究開発強化、⑥強固な財務基盤の構築を主なテーマとしております。平成24年度から平成26年度までの第1ステージでは、事業基盤の拡充と再構築を図るべく、特に売上拡大に対応したグローバルベースでの生産能力の増強に取り組み、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。 ② 第1ステージの取り組み結果第1ステージ(平成24年度から平成26年度)における事業基盤の拡充と再構築に向けた取り組みにつきましては、平成24年にダイナメタルCO.,LTD.(タイ)の第3工場及び大同精密金属(蘇州)有限公司の第2工場が完成いたしました。また平成25年には大同メタルチェコs.r.o.の第2工場、PT.大同メタルインドネシアの第2工場及び新たに進出した大同メタルメキシコS.A.DE C.V.の新工場が完成いたしました。売上拡大への取り組みにつきましては、販売体制の強化、顧客への技術サポートの充実、地域固有ニーズの的確な把握と対応、それに当社グループの市場環境の変化に合わせたサポート体制により、目標達成に向けて邁進いたしました。具体的には、メキシコにおける販売体制強化に向けた大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.の設立、中国国内での拡販活動の強化に向けた大同精密金属(蘇州)有限公司の広州分公司(広州支店)の設置、技術サポート面では、チェコに欧州テクニカルセンターを設置し、当社グループ全体で組織体制強化を進めてまいりました。また、売上拡大への取り組みと同時に、更なる利益創出に向けた収益改善活動を推進し、特に自動車用エンジン軸受の新工法機械加工ライン及びコンパクト機械加工ラインの国内外への導入を進め、生産性向上に取り組んでまいりました。これらの取り組みにより、第1ステージでは、グローバルベースでの生産・販売・開発の体制が強化され、日本・北米・欧州・アジア・中国の5極体制を従来にも増して一層強固なものとすることができました。 ③ 第2ステージの進捗状況当計画の第2ステージ(平成27年度から平成29年度)における主な課題は、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全ての産業分野での世界トップシェア獲得』を実現させることであります。具体的には、北米事業の早期黒字化、BBL大同プライベートLTD.(インド)における自動車用エンジン軸受事業の立上げ、大同メタルロシアLLCにおけるトラック用軸受及び外資系自動車メーカー向け軸受事業への取り組み、また、軸受材料であるバイメタルの生産能力増強のため平成27年4月に設立した大同メタル佐賀株式会社では平成28年8月より量産開始するなど、計画に沿って着実に事業基盤の整備を進めております。それに、技術サポート面においては、平成27年10月に米国に北米テクニカルセンターを設置いたしました。加えて平成29年1月にはチェコの欧州テクニカルセンターの設計担当エンジニアを、よりお客様に近いドイツ シュツットガルト郊外へ移転し、営業と一体化させ、スピーディにユーザーニーズの把握と技術サポートが図れる体制を確立いたしました。これらにより、グローバルベースでの顧客第一主義に沿った技術サービスの向上をより一層推進し、さらなる拡販を進めてまいります。また、国内外の製造拠点の増加に伴い、より効率的な事業展開を推進すべく、グローバルベースでの合理的生産体制の構築や、業務プロセスの見直し(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)にも取り組んでおります。具体的には、平成28年4月よりグローバル事業管理室を新設し、グローバルな生産及び設備配置の最適化を推進し、グローバルベースで生産性を向上させるとともに、品質面でも世界同一品質を目指します。それに、平成28年4月より業務改革推進室を新設し、間接部門の生産性向上に向け、組織横断的な改革を進めております。一方、喫緊の課題といたしましては、大同メタルU.S.A.INC.における急激な受注増に伴い発生した、生産拠点である大同メタルメキシコS.A.DE C.V.でのラインの混乱とそれに伴うコスト増加の問題がございます。当社グループの総力を挙げた取り組み(支援強化による生産ライン正常化でのコスト増加要因の排除及び物流の通常輸送体制の早期確立など)により生産は正常化しつつあり平成29年度には黒字化を計画しております。また、エヌデーシー株式会社では、国内自動車メーカーによる国内生産台数の減少傾向を受け、大規模な用途別生産再編を加速させており、早期の黒字転換を計画しております。 ④ 次期中期経営計画の策定当社は次期中期経営計画を現在策定中であり、当社の経営体質を強化するとともに、業績面でも次のステージを展望し、更なる飛躍を目指した意欲的な計画となる見込みです。従来からの基本方針である、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアの獲得を引き続き目指す一方で、中長期的な製品・事業の多角化と多面的な拡大を目指し、平成28年度に株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を連結子会社化いたしました。株式会社飯野ホールディングにつきましては、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品の製造・販売を行っており、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社につきましては、タイにおいて自動車用アルミダイカスト製品の製造・販売を行っております。これらを当社グループへ迎えて、その製品を当社グループが長年に渡り築きあげた販売網と連携させることで、更なる販路拡大を目指してまいる所存であります。加えて、軸受以外の新たな事業の柱として、これらの連結子会社化は、その成長のベース基地を築くものであります。これらを当社の有するグローバルな生産及び販売体制と連携させることで、益々グローバルな事業展開を加速させ、人材交流や技術・ノウハウの共有化を通じた技術力・生産力の向上、運営体制の効率化などが可能になると考えております。これらの取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画期間における新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。 当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化いたしております。世界では英国のEU離脱問題や米国の新政権移行といった地政学的リスクの高まりが生じているほか、わが国でも長時間労働の是正に伴う働き方改革や少子高齢化に伴う労働人口の減少などの問題が顕在化しております。世界各地域の動向やニーズに対して機敏かつ適切に対応しながら、新製品の開発、新市場・新用途の開拓に注力すると同時に、更なる生産性向上とお客様へのサービス強化を図ってまいります。更にコンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードを踏まえての社内体制の強化に向けた取り組みにより、株主や取引先の皆様をはじめとするステークホルダーからの信頼と共感を得られるよう、今後とも当社グループ一丸となって企業価値の向上を図り、会社の持続的発展に努めてまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針①基本方針の内容当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は以下のとおりであります。当社は、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。現在進行中の現中期経営計画(平成24年度から同29年度までの6カ年計画)も残り1年となりましたが、目標達成に向け当社グループの総力を結集して取り組んでまいります。また、平成30年度からの6カ年の次期中期経営計画の策定を進めておりますが、強靭な経営基盤の再構築と、更なる事業拡大を目標に掲げ、着実に実行していくことで、持続可能な経営基盤を確固たるものとし、企業価値の向上を目指してまいります。そして、当社は、当社の顧客及び仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民その他のステークホルダーと協調しながら、短期的かつ急激な変化への柔軟な対応と、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を目指し、そのような持続的な成長によって得られる利益を株主の皆様に還元することが、短期的、一時的な利益を株主の皆様に配当するよりも、株主の共同の利益に資するものと確信しております。したがいまして、当社は、当社の顧客、仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民などをはじめとして、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を支持して下さる方に、バランスよく株式を保有して頂くことが望ましいと考えております。 ②基本方針の実現に資する取り組み1)基本方針の実現に資する特別な取り組み(ア)中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現するための当社の財産の有効な活用当社は、これまでも上記中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するために当社の財産を有効活用してまいりました。今後も、中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するためには、今後の市場動向、変化に対応した生産・販売拠点づくり、国内外の子会社の生産性向上など当社レベルまでへの引き上げ及び製品・設計・製造・生産・開発の各技術の世界トップレベルの維持が必要となることから、株主の皆様への利益配当とのバランスを考慮しつつも、積極的な新製品及び生産技術などの研究開発、モノづくり力のアップ、産・官・学による先端技術の活用及び導入、知的財産権での企業防衛などに有効かつ効率的に当社の財産を投資してまいる所存です。(イ)従業員による株式保有の推進当社は、従業員持株会加入者に奨励金を支給すること等により、従業員による株式の保有を推進しております。引き続き、従業員持株会拡充に向けた積極的な取り組みを実施してまいります。(ウ)地域住民の当社に対する理解の促進当社は、主要事業所での親睦行事や地域住民の工場見学会などへの参加等地域住民との交流を行い、地域住民による当社への理解が深まるよう心がけております。 2)基本方針に反する株主による支配を防止するための取り組み当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されること(以下、「敵対的買収」といいます。)を防止するため、以下のように取り組んでまいります。まずは、当社の資産を最大限有効活用しつつ、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現し、企業価値を増大させ、株主の皆様への適切な利益の還元を可能とするとともに、当社の企業価値の市場における評価の向上に結びつけるべく、積極的なIR活動に努めております。その上で、継続的に実質株主を把握し、敵対的買収者が現れた場合には、当該敵対的買収者による買収目的の確認及び評価並びに当該敵対的買収者との交渉を社外の専門家の意見を聞きながら行い、当該敵対的買収者が当社の基本方針に照らして不適切と判断した場合には、適切な対抗手段を講じる考えであります。また、敵対的買収者の出現に備えた事前の敵対的買収防衛策の導入につきましても、これを否定するものではなく、法令、関係機関の指針又は他社の動向も踏まえながら、株主共同の利益を確保しつつ、有効な方策を引き続き検討していく所存であります。 ③上記取り組みの妥当性に関する判断及びその理由上記取り組みが基本方針に合致し、株主共同の利益を侵害せず、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない適切なものであることは、その取り組みの態様から明らかであり、対抗手段や敵対的買収防衛策につきましても、基本方針に反する場合にのみ発動するものであることから、適切であることは明らかであると思料いたします。
対処すべき課題
3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営方針として、「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」及び「環境基本方針」を掲げ、事業活動を通して社会に貢献してまいります。また、技術立社として、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域から、産業技術、環境保全技術の発展に向け積極的に取り組み、企業としての社会的責任を果たしていく所存であります。当社グループは、更なる飛躍を目指し、平成24年度から平成29年度まで6ヵ年の中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう)」を平成24年4月からスタートしており、平成30年3月期が最終年度となります。今後は、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアを獲得し、世界で存在感のある大同メタルグループを目指すことで、更なる業績の向上を図り、企業価値を高めるよう努めてまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、経営戦略策定において、経営資源を柔軟かつ効率的に活用することに努めており、収益性や健全性の高い経営を維持していくために、「自己資本利益率(ROE)」や「売上高営業利益率」等を重視しております。経営環境の大きな変化に柔軟に対応できる企業体質の強化と合理化等に取り組み、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。中期経営計画におきまして、平成24年度から平成26年度までの第1ステージで事業基盤を構築し、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループが目指す「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。次期連結会計年度が6カ年の中期経営計画の最終年度にあたりますので、上記に示された中期目標に向けて残り一年を、当社グループの全員が一丸となって邁進してまいります。また、当社グループは、現在次期中期(6カ年)経営計画を策定中でありますが、強靭な企業体質の構築と、企業業績の更なる飛躍、それに企業価値の向上を目指し、新たなステージを展望すべく意欲的な計画を掲げる予定であります。次期中期経営計画の重要な位置づけとして株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を子会社化しております。これにより、取扱い製品群の拡大と事業の多角化を図ると同時に、当社グループのユーザーへの展開を促進し、この新事業領域を拡大させ、拠点の相互活用により投資の抑制効果を図ることで、大きな躍進に繋がるものと確信いたしております。これらの積極的な取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画において新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。 (4)会社の対処すべき課題中期経営計画の実行①中期経営計画の概要中期経営計画「呼称:Together To The Top(ともにトップを目指そう) 平成24年度から平成29年度」では、①世界で唯一のすべり軸受総合メーカーとしての、すべり軸受世界トップシェア(当社推定)の持続、②すべり軸受のコア製品である自動車用エンジン軸受の更なるシェア拡大と世界トップシェア(当社推定)の堅持、③既に世界トップシェア(当社推定)にある大型船舶を除く舶用・建設機械用・回転機械用等の非自動車各分野における軸受世界トップシェアの獲得、④国内外の売上拡大に対応した世界5極体制の整備・増強、⑤技術立社としての技術的優位性の持続と世界各地域のユーザーニーズに応えるための研究開発強化、⑥強固な財務基盤の構築を主なテーマとしております。平成24年度から平成26年度までの第1ステージでは、事業基盤の拡充と再構築を図るべく、特に売上拡大に対応したグローバルベースでの生産能力の増強に取り組み、平成27年度から平成29年度までの第2ステージの最終年度において、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全産業分野での世界トップシェア獲得』の実現を目指す計画で推進してまいりました。 ② 第1ステージの取り組み結果第1ステージ(平成24年度から平成26年度)における事業基盤の拡充と再構築に向けた取り組みにつきましては、平成24年にダイナメタルCO.,LTD.(タイ)の第3工場及び大同精密金属(蘇州)有限公司の第2工場が完成いたしました。また平成25年には大同メタルチェコs.r.o.の第2工場、PT.大同メタルインドネシアの第2工場及び新たに進出した大同メタルメキシコS.A.DE C.V.の新工場が完成いたしました。売上拡大への取り組みにつきましては、販売体制の強化、顧客への技術サポートの充実、地域固有ニーズの的確な把握と対応、それに当社グループの市場環境の変化に合わせたサポート体制により、目標達成に向けて邁進いたしました。具体的には、メキシコにおける販売体制強化に向けた大同メタルメキシコ販売S.A.DE C.V.の設立、中国国内での拡販活動の強化に向けた大同精密金属(蘇州)有限公司の広州分公司(広州支店)の設置、技術サポート面では、チェコに欧州テクニカルセンターを設置し、当社グループ全体で組織体制強化を進めてまいりました。また、売上拡大への取り組みと同時に、更なる利益創出に向けた収益改善活動を推進し、特に自動車用エンジン軸受の新工法機械加工ライン及びコンパクト機械加工ラインの国内外への導入を進め、生産性向上に取り組んでまいりました。これらの取り組みにより、第1ステージでは、グローバルベースでの生産・販売・開発の体制が強化され、日本・北米・欧州・アジア・中国の5極体制を従来にも増して一層強固なものとすることができました。 ③ 第2ステージの進捗状況当計画の第2ステージ(平成27年度から平成29年度)における主な課題は、当社グループの目標である「連結売上高1,110億円、営業利益167億円、営業利益率15%以上」の達成、並びに『すべり軸受の全ての産業分野での世界トップシェア獲得』を実現させることであります。具体的には、北米事業の早期黒字化、BBL大同プライベートLTD.(インド)における自動車用エンジン軸受事業の立上げ、大同メタルロシアLLCにおけるトラック用軸受及び外資系自動車メーカー向け軸受事業への取り組み、また、軸受材料であるバイメタルの生産能力増強のため平成27年4月に設立した大同メタル佐賀株式会社では平成28年8月より量産開始するなど、計画に沿って着実に事業基盤の整備を進めております。それに、技術サポート面においては、平成27年10月に米国に北米テクニカルセンターを設置いたしました。加えて平成29年1月にはチェコの欧州テクニカルセンターの設計担当エンジニアを、よりお客様に近いドイツ シュツットガルト郊外へ移転し、営業と一体化させ、スピーディにユーザーニーズの把握と技術サポートが図れる体制を確立いたしました。これらにより、グローバルベースでの顧客第一主義に沿った技術サービスの向上をより一層推進し、さらなる拡販を進めてまいります。また、国内外の製造拠点の増加に伴い、より効率的な事業展開を推進すべく、グローバルベースでの合理的生産体制の構築や、業務プロセスの見直し(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)にも取り組んでおります。具体的には、平成28年4月よりグローバル事業管理室を新設し、グローバルな生産及び設備配置の最適化を推進し、グローバルベースで生産性を向上させるとともに、品質面でも世界同一品質を目指します。それに、平成28年4月より業務改革推進室を新設し、間接部門の生産性向上に向け、組織横断的な改革を進めております。一方、喫緊の課題といたしましては、大同メタルU.S.A.INC.における急激な受注増に伴い発生した、生産拠点である大同メタルメキシコS.A.DE C.V.でのラインの混乱とそれに伴うコスト増加の問題がございます。当社グループの総力を挙げた取り組み(支援強化による生産ライン正常化でのコスト増加要因の排除及び物流の通常輸送体制の早期確立など)により生産は正常化しつつあり平成29年度には黒字化を計画しております。また、エヌデーシー株式会社では、国内自動車メーカーによる国内生産台数の減少傾向を受け、大規模な用途別生産再編を加速させており、早期の黒字転換を計画しております。 ④ 次期中期経営計画の策定当社は次期中期経営計画を現在策定中であり、当社の経営体質を強化するとともに、業績面でも次のステージを展望し、更なる飛躍を目指した意欲的な計画となる見込みです。従来からの基本方針である、すべり軸受の全ての産業分野において世界市場でトップシェアの獲得を引き続き目指す一方で、中長期的な製品・事業の多角化と多面的な拡大を目指し、平成28年度に株式会社飯野ホールディングとATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社を連結子会社化いたしました。株式会社飯野ホールディングにつきましては、自動車のエンジンやトランスミッション周辺の曲げパイプ、ノックピン、NC切削品等の高精度・高品質部品の製造・販売を行っており、ATAキャスティングテクノロジージャパン株式会社につきましては、タイにおいて自動車用アルミダイカスト製品の製造・販売を行っております。これらを当社グループへ迎えて、その製品を当社グループが長年に渡り築きあげた販売網と連携させることで、更なる販路拡大を目指してまいる所存であります。加えて、軸受以外の新たな事業の柱として、これらの連結子会社化は、その成長のベース基地を築くものであります。これらを当社の有するグローバルな生産及び販売体制と連携させることで、益々グローバルな事業展開を加速させ、人材交流や技術・ノウハウの共有化を通じた技術力・生産力の向上、運営体制の効率化などが可能になると考えております。これらの取り組みを通じて、当社グループとして、次期中期経営計画期間における新たな飛躍への礎を築くことを企図しております。 当社グループを取り巻く経営環境は大きく変化いたしております。世界では英国のEU離脱問題や米国の新政権移行といった地政学的リスクの高まりが生じているほか、わが国でも長時間労働の是正に伴う働き方改革や少子高齢化に伴う労働人口の減少などの問題が顕在化しております。世界各地域の動向やニーズに対して機敏かつ適切に対応しながら、新製品の開発、新市場・新用途の開拓に注力すると同時に、更なる生産性向上とお客様へのサービス強化を図ってまいります。更にコンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンス・コードを踏まえての社内体制の強化に向けた取り組みにより、株主や取引先の皆様をはじめとするステークホルダーからの信頼と共感を得られるよう、今後とも当社グループ一丸となって企業価値の向上を図り、会社の持続的発展に努めてまいります。 (5)株式会社の支配に関する基本方針①基本方針の内容当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は以下のとおりであります。当社は、中長期的な視野に立って、販売・生産・技術・新事業などの事業戦略を掲げ、安定的な発展と成長を目指しておりますが、企業を取り巻く環境は常に大きく変化しており、その短期的な経営判断は、将来に向けた持続的な成長を確実なものとするうえで極めて重要な舵取りを要求されます。現在進行中の現中期経営計画(平成24年度から同29年度までの6カ年計画)も残り1年となりましたが、目標達成に向け当社グループの総力を結集して取り組んでまいります。また、平成30年度からの6カ年の次期中期経営計画の策定を進めておりますが、強靭な経営基盤の再構築と、更なる事業拡大を目標に掲げ、着実に実行していくことで、持続可能な経営基盤を確固たるものとし、企業価値の向上を目指してまいります。そして、当社は、当社の顧客及び仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民その他のステークホルダーと協調しながら、短期的かつ急激な変化への柔軟な対応と、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を目指し、そのような持続的な成長によって得られる利益を株主の皆様に還元することが、短期的、一時的な利益を株主の皆様に配当するよりも、株主の共同の利益に資するものと確信しております。したがいまして、当社は、当社の顧客、仕入先をはじめとする取引先、従業員及びその家族、地域住民などをはじめとして、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を支持して下さる方に、バランスよく株式を保有して頂くことが望ましいと考えております。 ②基本方針の実現に資する取り組み1)基本方針の実現に資する特別な取り組み(ア)中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現するための当社の財産の有効な活用当社は、これまでも上記中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するために当社の財産を有効活用してまいりました。今後も、中長期的な視野に立った企業経営による持続的な成長を実現するためには、今後の市場動向、変化に対応した生産・販売拠点づくり、国内外の子会社の生産性向上など当社レベルまでへの引き上げ及び製品・設計・製造・生産・開発の各技術の世界トップレベルの維持が必要となることから、株主の皆様への利益配当とのバランスを考慮しつつも、積極的な新製品及び生産技術などの研究開発、モノづくり力のアップ、産・官・学による先端技術の活用及び導入、知的財産権での企業防衛などに有効かつ効率的に当社の財産を投資してまいる所存です。(イ)従業員による株式保有の推進当社は、従業員持株会加入者に奨励金を支給すること等により、従業員による株式の保有を推進しております。引き続き、従業員持株会拡充に向けた積極的な取り組みを実施してまいります。(ウ)地域住民の当社に対する理解の促進当社は、主要事業所での親睦行事や地域住民の工場見学会などへの参加等地域住民との交流を行い、地域住民による当社への理解が深まるよう心がけております。 2)基本方針に反する株主による支配を防止するための取り組み当社は、上記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されること(以下、「敵対的買収」といいます。)を防止するため、以下のように取り組んでまいります。まずは、当社の資産を最大限有効活用しつつ、上記の中長期的な視野に立っての企業経営による持続的な成長を実現し、企業価値を増大させ、株主の皆様への適切な利益の還元を可能とするとともに、当社の企業価値の市場における評価の向上に結びつけるべく、積極的なIR活動に努めております。その上で、継続的に実質株主を把握し、敵対的買収者が現れた場合には、当該敵対的買収者による買収目的の確認及び評価並びに当該敵対的買収者との交渉を社外の専門家の意見を聞きながら行い、当該敵対的買収者が当社の基本方針に照らして不適切と判断した場合には、適切な対抗手段を講じる考えであります。また、敵対的買収者の出現に備えた事前の敵対的買収防衛策の導入につきましても、これを否定するものではなく、法令、関係機関の指針又は他社の動向も踏まえながら、株主共同の利益を確保しつつ、有効な方策を引き続き検討していく所存であります。 ③上記取り組みの妥当性に関する判断及びその理由上記取り組みが基本方針に合致し、株主共同の利益を侵害せず、当社の役員の地位の維持を目的とするものではない適切なものであることは、その取り組みの態様から明らかであり、対抗手段や敵対的買収防衛策につきましても、基本方針に反する場合にのみ発動するものであることから、適切であることは明らかであると思料いたします。
事業リスク
- グローバル事業展開に伴うリスク大同メタル工業グループは世界各地で事業を展開しているため、各国の政治・経済情勢の変動(ウクライナ情勢、関税政策など)や、規制変更、労使関係、人権問題などが業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、グループは関係会社管理規程に基づく報告体制や内部統制システムの整備、人権方針に基づくデュー・ディリジェンスを通じてリスク管理を強化しています。
- 原材料の需給環境不安定化リスク軸受の主要材料である鋼材や非鉄金属(銅、アルミ、錫など)の価格が、需給バランスの変化によって不安定に推移すると、グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対しては、材料使用量の削減、調達先の多角化と連携強化による安定調達、コスト低減努力に加え、顧客との価格改定交渉を継続的に実施することで対応しています。
- サイバー攻撃・システム障害リスクハッカー攻撃やコンピュータウイルスによるサイバー攻撃、情報技術ネットワークやシステムの障害が発生した場合、業務活動の停止、データ喪失、情報流出などが起こり、業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。グループは、社外データセンターの利用、ネットワーク常時監視、情報インシデント対応規程に基づく体制構築、従業員へのセキュリティ教育、CSIRT設置・加盟により対策を講じています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,615 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、ウクライナ・中東情勢をはじめとする地政学的リスクや各国の政策動向、賃金制度、労使関係及び人権問題等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、ガバナンス体制強化を進めております。加えて、米国における政策変更に伴う関税引き上げに対する対応としては、状況に応じ、サプライチェーンマネジメント強化、販売価格転嫁等を図ってまいります。また、当社グループは、人権方針に基づき、当社の商品・サービスや事業活動が従業員やお取引先様、地域社会の方々の人権を侵害するような事態が生じないよう最大限配慮するとともに、人権デュー・ディリジェンスの仕組みと手続を通じて、サプライチェーンにおける自らの事業活動に関連した人権侵害リスクを回避すべく取り組んでいます。 (2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移すること、中国による輸出規制強化に伴う在庫確保などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。 (3)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループにおいては、ハッカーやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全な運用のため、社外のデータセンターを利用し、且つ、ネットワーク及び各種サーバー群の状況を常時監視する体制をとっており、安全管理対策を適切に講じております。また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現するべく、情報インシデント対応規程に基づき情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。さらに、当社は、自社内にCSIRT※1を設置するとともに日本シーサート協議会※2に加盟しており、社内CSIRTの運営方法や有事の際の対応方法、セキュリティに関連する法制度の動向等を随時把握できるよう努めております。そして、適時にこれらを社内に展開することで、平時及び有事における対応体制を強化しております。※1 CSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)とはコンピュータインシデントに対応する非専任部門横断組織です。※2 日本シーサート協議会とは、所属するチームが緊密な連携を図り、各チームにおける課題解決に貢献するための組織です。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの国内における主な生産工場は、愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市、福島県南会津郡南会津町及び佐賀県武雄市に立地しており、懸念される大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止等により操業が困難になった場合には、同様に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。さらに、当社は、安否確認システムを導入し、有事の際の従業員の状況を把握できる体制を整備しております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、各工場において製品の不具合に繋がる事案の抽出と対策検討を実施し、品質改善計画に基づき継続対応を実施するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、価格競争力の強化が求められております。価格競争力は当社製品のグローバルシェアに影響するため、市場のニーズに対応していくことが重要であると認識しております。また、過剰な価格競争により市場の低価格化が進行した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、生産効率の向上やコスト低減活動等による原価低減に取り組むことで、市場ニーズに追従した製品価格を実現するとともに採算管理の強化等を通じ、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (4)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品開発や将来の需要を想定したシーズ開発を継続的に行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループの対応策としては、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (5)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合があり、加えて環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たすため積極的に取り組んでおります。 (6)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。特に、設備投資においては、グループ全体での減価償却費率の適正化、投資基準の明確化等により、設備投資管理体制の高度化を図っております。 (7)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、サステナビリティ経営の推進に向けた取組を行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する当社グループ全体としての対応力強化のため専担組織を設置して、国内外生産工場における省エネ活動及び再エネ活動促進などに取り組んでおります。また併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を設置し、実験棟を建築しました。当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。 (8)人材確保に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、人材の獲得や育成を進めておりますが、日本国内における労働人口の減少や海外における人材獲得競争の高まりによってこれらが計画どおりに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞等が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、新卒採用だけではなく、キャリア採用も積極的に行うことによって人材確保に努めるとともに、外国人や女性社員、シニア世代の更なる登用及び活躍を積極的に推し進めております。また、多様なキャリアパスを構築することにより、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動する人材の育成に取り組むとともに、多様な人材が多様な働き方で、その能力を最大限発揮し、やりがいを実感できる風土改革やDXを推進することで社員のエンゲージメントの向上を図り、人的資本経営を強化してまいります。 (9)コンプライアンスに関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、世界各地で事業を展開しているため、国内外の各地域における企業の不祥事や従業員の不注意等が原因となって法的責任が問われたりレピュテーションが低下するおそれがあり、その結果、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、コンプライアンス体制の整備・強化を目的に「企業行動倫理委員会」を設置しており、当社グループ全体の内部通報に関する利用状況を確認し、コンプライアンス違反に関係する事案が発生した場合や発生するおそれのある場合における報告体制を整備しています。また、各種コンプライアンス教育及び行動基準の理解度チェックによりコンプライアンス違反の未然防止に取り組むとともに、通報窓口携行カードを当社全従業員へ配布することによる違反事案の早期発見、再発防止策の周知徹底などの取り組みを実施しております。
FY2025|5,329 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、ウクライナ情勢によるロシア向け輸出関連規制、アメリカの関税政策による影響、さらには各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び人権問題等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。また、当社グループは、人権方針に基づき、当社の商品・サービスや事業活動が従業員やお取引先様、地域社会の方々の人権を侵害するような事態が生じないよう最大限配慮するとともに、人権デュー・ディリジェンスの仕組みと手続を通じて、サプライチェーンにおける自らの事業活動に関連した人権侵害リスクを回避すべく取り組んでいます。 (2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。 (3)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループにおいては、ハッカーやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全な運用のため、社外のデータセンターを利用し、且つ、ネットワーク及び各種サーバー群の状況を常時監視する体制をとっており、安全管理対策を適切に講じております。 また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現するべく、情報インシデント対応規程に基づき情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。さらに、当社は、自社内にCSIRT※1を設置するとともに日本シーサート協議会※2に加盟しており、社内CSIRTの運営方法や有事の際の対応方法、セキュリティに関連する法制度の動向等を随時把握できるよう努めております。そして、適時にこれらを社内に展開することで、平時及び有事における対応体制を強化しております。※1 CSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)とはコンピュータインシデントに対応する非専任部門横断組織です。※2 日本シーサート協議会とは、所属するチームが緊密な連携を図り、各チームにおける課題解決に貢献するための組織です。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止等により操業が困難になった場合には、同様に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市、福島県南会津郡南会津町及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、各工場において製品の不具合に繋がる事案の抽出と対策検討を実施し、品質改善計画に基づき継続対応を実施するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、価格競争力の強化が求められております。価格競争力は当社製品のグローバルシェアに影響するため、市場のニーズに対応していくことが重要であると認識しております。また、過剰な価格競争により市場の低価格化が進行した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、生産効率の向上やコスト低減活動等による原価低減に取り組むことで、市場ニーズに追従した製品価格を実現し、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (4)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品開発や将来の需要を想定したシーズ開発を継続的に行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (5)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合があり、加えて最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たすため積極的に取り組んでおります。 (6)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。 (7)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する当社グループ全体としての対応力強化のため専担組織を設置して取り組んでおります。また併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を設置し、実験棟を建築しました。当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。 (8)人材確保に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、人材の獲得や育成を進めておりますが、日本国内における労働人口の減少や海外における人材獲得競争の高まりによってこれらが計画どおりに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞等が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、新卒採用だけではなく、キャリア採用も積極的に行うことによって人材確保に努めるとともに、外国人や女性社員、シニア世代の更なる登用及び活躍を積極的に推し進めております。また、多様なキャリアパスを構築することにより、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動する人材の育成に取り組むとともに、多様な人材が多様な働き方で、その能力を最大限発揮し、やりがいを実感できる組織風土や社内環境を整備することで社員のエンゲージメントの向上を図ってまいります。 (9)コンプライアンスに関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、世界各地で事業を展開しているため、国内外の各地域における企業の不祥事や従業員の不注意等が原因となって法的責任が問われたりレピュテーションが低下するおそれがあり、その結果、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、コンプライアンス体制の整備・強化を目的に「企業行動倫理委員会」を設置しており、当社グループ全体の内部通報に関する利用状況を確認し、コンプライアンス違反に関係する事案が発生した場合や発生するおそれのある場合における報告体制を整備しています。これにより、コンプライアンス違反の未然防止、早期発見及び再発防止に向けた取り組みを推進しております。
FY2024|5,899 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州(ロシアを含みます)をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び人権問題等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。また、当社グループは、2023年度には人権方針を策定し、当社の商品・サービスや事業活動が従業員やお取引先様、地域社会の方々の人権を侵害するような事態が生じないよう最大限配慮するとともに、人権デュー・ディリジェンスの仕組みと手続きの整備を進めております。なお、本リスクについては、地政学上のリスクの高まりを考慮し、今年度より「最優先リスク」としております。 (2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。 (3)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループにおいては、ハッカーやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全な運用のため、社外のデータセンターを利用し、且つ、ネットワーク及び各種サーバー群の状況を常時監視する体制をとっており、安全管理対策を適切に講じております。 また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現するべく、情報インシデント対応規程に基づき情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。 さらに、当社は、自社内にCSIRT※1を設置するとともに日本シーサート協議会※2に加盟しており、社内CSIRTの運営方法や有事の際の対応方法、セキュリティに関連する法制度の動向等を随時把握できるよう努めております。そして、適時にこれらを社内に展開することで、平時及び有事における対応体制を強化しております。※1 CSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)とはコンピュータインシデントに対応する非専任部門横断組織です。※2 日本シーサート協議会とは、所属するチームが緊密な連携を図り、各チームにおける課題解決に貢献するための組織です。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震や伝染病の感染拡大が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止や伝染病の感染拡大等により操業が困難になった場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故及び伝染病等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市、福島県南会津郡南会津町及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。さらに、伝染病リスクへの対応策として、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視し、感染が拡大した場合、企業活動を持続させるための諸施策を継続して実行してまいります。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、各工場において製品の不具合に繋がる事案の抽出と対策検討を実施し、品質改善計画に基づき継続対応を実施するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)特定の分野・業界への依存によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの売上高については自動車用エンジン軸受のセグメントが高い比率を占めているため、自動車の急激な需要変動や「2050年カーボンニュートラル」に伴うグリーン成長戦略を受けた内燃機関の需要減少等が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、自動車用エンジン軸受に対する高い依存状況を緩和すべく、再生可能エネルギー分野の特殊軸受への参入、電動化自動車関連分野のダイカスト製品や航空機用軸受を含む既存事業における自動車用エンジン以外軸受の更なる拡販を推進しております。また、新たな事業の柱を築くため、新規ビジネス開発推進ユニットを設置し、当該リスクを早期に緩和できるよう努力を続けております。 (4)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、価格競争力の強化が求められております。価格競争力は当社製品のグローバルシェアに影響するため、市場のニーズに対応していくことが重要であると認識しております。また、過剰な価格競争により市場の低価格化が進行した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、生産効率の向上やコスト低減活動等による原価低減に取り組むことで、市場ニーズに追従した製品価格を実現し、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (5)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品開発や将来の需要を想定したシーズ開発を継続的に行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (6)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合があり、加えて最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たすため積極的に取り組んでおります。 (7)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。 (8)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する当社グループ全体としての対応力強化のため専担組織を設置して取り組んでおります。また併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を設置しまし、加えて風車ビジネスに関する生産準備が本格化することを受け、2023年4月に風車軸受生産準備室を設置しました。当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。 (9)人材確保に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、人材の獲得や育成を進めておりますが、日本国内における労働人口の減少や海外における人材獲得競争の高まりによってこれらが計画どおりに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、新卒採用だけではなく、キャリア採用も積極的に行うことによって人材確保に努めるとともに、外国人や女性社員、シニア世代の更なる登用及び活躍を積極的に推し進めております。また、多様なキャリアパスを構築することにより、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動する人材の育成に取り組むとともに、多様な人材が多様な働き方で、その能力を最大限発揮し、やりがいを実感できる組織風土や社内環境を整備することで社員のエンゲージメントの向上を図ってまいります。 (10)コンプライアンスに関するリスク(新設)当社グループは、世界各地で事業を展開しているため、国内外の各地域における企業の不祥事や従業員の不注意等が原因となって法的責任が問われたりレピュテーションが低下するおそれがあり、その結果、当社グループの業績や財務状況に悪影響が生じる可能性があります。当社グループは、コンプライアンス体制の整備・強化を目的に「企業行動倫理委員会」を設置しており、2024年4月には法令や会社規則等を遵守する上での指針となる「行動憲章」及び「行動基準」を改訂し、その周知徹底を図っております。併せて、社内及び社外に通報窓口を設置して、コンプライアンス違反に関係する事案が発生した場合及び発生するおそれのある場合における報告体制を整えており、コンプライアンス違反の未然防止、早期発見及び再発防止に向けた取り組みを展開しております。
FY2023|6,226 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。 (2)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループにおいては、ハッカーやコンピュータウイルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全な運用のため、社外のデータセンターを利用し且つ、ネットワーク並びに各種サーバー群に対しその状況を常時監視する体制をとっており、安全管理対策を適切に講じております。 また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現するべく、情報インシデント対応規程に基づき情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。 さらに、2022年度には自社内にCSIRT※1を設置するとともに日本シーサート協議会※2に加盟し、コンピュータセキュリティーに関して生じたインシデントに対し、迅速かつ効果的に対応できる体制を強化しております。※1 CSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)とはコンピュータインシデントに対応する非専任部門横断組織です。※2 日本シーサート協議会とは、所属するチームが緊密な連携を図り、各チームにおける課題解決に貢献す るための組織です。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震や伝染病の感染拡大が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止や伝染病の感染拡大等により操業が困難になった場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故及び伝染病等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市、福島県南会津郡南会津町及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。さらに、伝染病リスクへの対応策として、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視し、感染が拡大した場合、企業活動を持続させるための諸施策を継続して実行してまいります。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、各工場において製品の不具合に繋がる事案の抽出と対策検討を実施し、品質改善計画に基づき継続対応を実施するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)為替レートの変動によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループにおいては、海外連結子会社のビジネス拡大により、外貨建取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、決算時の換算為替レートにより当社グループの業績及び財産評価が影響を受ける可能性があります。また、当社グループが日本から輸出する場合における海外売上については、外貨建取引の比率自体は低いものの、同様の影響を受ける可能性があります。当社は、当該リスクへの対応策として、為替リスクヘッジ取引の方針及びリスク管理手続等を定めた外国為替管理規程を策定した上で、所管部門が3ヶ月に1回以上、為替リスク管理状況を取締役会に報告し、為替方針対策会議においてリスク対策を検討しております。連結子会社については、当社における対応又は外国為替管理規程に準じて管理を行っております。 (4)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州(ロシアを含みます)をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び内部統制システムの運用不備、人権問題等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。また、当社グループは、2023年度には人権方針を策定し、当社の商品・サービスや事業活動が従業員やお取引先様、地域社会の方々の人権を侵害するような事態が生じないよう最大限配慮するとともに、人権デュー・ディリジェンスの仕組みと手続きの整備を進めております。 (5)特定の分野・業界への依存によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの売上高については自動車用エンジン軸受のセグメントが高い比率を占めているため、自動車の急激な需要変動や「2050年カーボンニュートラル」に伴うグリーン成長戦略を受けた内燃機関の需要減少等が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、自動車用エンジン軸受に対する高い依存状況を緩和すべく、再生可能エネルギー分野の特殊軸受や電動化自動車関連分野のダイカスト製品の市場拡大、航空機用軸受への参入、既存事業における自動車用エンジン以外軸受の更なる拡販推進、及び中期経営計画の第2の柱として新規事業の創出・育成を掲げています。そして、今般新たな事業の柱を築くため、新規ビジネス推進ユニットを発足させ、当該リスクを早期に解消できるよう努力を続けております。 (6)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向が強まっております。今後、こうした低価格化の傾向が更に進行することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、原価低減に取り組むとともに、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (7)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場投入できるように製品の研究開発を行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (8)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合もありますが、最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たすため積極的に取り組んでおります。 (9)知的財産権に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動における優位性を確保するために商品力の強化に取り組んでおり、その一環として特許権、意匠権、商標権等の知的財産権の適正な取得による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約があるために知的財産権による十分な権利保護を受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に当該侵害を防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権による権利保護を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性もあります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。当社グループの対応策としては、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な知的財産権の取得及び保全に努めるとともに、当社グループにおける製品開発・販売にあたっては他社の知的財産権を侵害しないよう十分に事前調査を実施しております。 (10)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。 (11)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する当社グループ全体としての対応力強化のため、2022年4月より専担組織を新設しております。また併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を設置しました。当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。 (12)人材確保に関するリスク(新設)当社グループは、人材の獲得や育成を進めておりますが、日本国内における労働人口の減少や海外における人材獲得競争の高まりによってこれらが計画どおりに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策としては、新卒採用だけではなく、キャリア採用も積極的に行うことによって人材確保に努めるとともに、外国人や女性社員、シニア世代の更なる登用及び活躍を積極的に推し進めております。また、多様なキャリアパスを構築することにより、高いモチベーションを保ちながら自律的、主体的に行動する人材の育成に取り組むとともに、多様な人材が多様な働き方で、その能力を最大限発揮し、やりがいを実感できる組織風土や社内環境を整備することで社員のエンゲージメントの向上を図ってまいります。
FY2022|6,077 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるリスク(前年度:最優先リスク)新型コロナウイルス感染症については、ワクチンの接種が進展する一方、年明け以降に変異株による急速な感染拡大が見られるなど、再び、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による景気の下振れ懸念が強まっております。また、従業員が新型コロナウイルス感染症に感染し、従業員同士の接触等により社内での感染が拡大した場合や当社グループの仕入先及び協力会社の操業が感染拡大による影響を受けた場合は、当社グループにおいて工場の操業の停止を余儀なくされ、生産や出荷に支障をきたす可能性もあります。 当社グループは、当該リスクへの対応策として、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視し、適切な操業体制の編成により費用の圧縮に努め利益の確保を図るとともに、各国政府の支援策を活用することを含め、企業持続のための諸施策を継続して実行しております。 また、当社グループ内における感染ケースの発生に伴う企業活動の停滞を防止するため、事業継続計画(BCP)の担当取締役を委員長とする新型コロナウイルス対策委員会を設置し、大同メタルグループにおける新型コロナウイルス感染症の感染対策に係る基本方針の策定及び各拠点に対する具体的な対応指示等を実施しております。 さらに、社内外への感染拡大の抑止と各拠点に勤務する従業員の健康と安全を確保するために、全従業員に対する検温記録の実施や、衛生管理の徹底、在宅勤務制度やリモート会議の積極的な活用、ワクチンの職域接種の推進等の継続的な感染予防対策も実施しております。 これらに加え、主要な仕入先及び協力会社において感染拡大が生じた場合に、当社グループにどのような影響が生じるか等について調査を行うとともに、当社グループへの資材等の供給に懸念が生じた際には速やかに情報を共有できるよう体制を整えております。 (2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等により原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達が困難となり、生産活動への支障により同様の影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の推進と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。併せて、原材料や燃料価格の高騰に対する顧客との価格改定の交渉を継続的に実施してまいります。 (3)サイバー攻撃、情報技術ネットワーク及びシステム障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループにおいては、ハッカーやコンピューターウイルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報システム及び付随する情報技術ネットワークシステムの安全管理のため、社外のデータセンターを利用しており、安全管理対策を適切に講じております。 また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現する情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止等により操業が困難になった場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施するとともに、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、千葉県習志野市・香取郡神崎町、栃木県矢板市及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、品質改善計画に基づく対応を継続するとともに、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和しているほか、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)為替レートの変動によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループにおいては、海外連結子会社のビジネス拡大により、外貨建取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、決算時の換算為替レートにより当社グループの業績及び財産評価が影響を受ける可能性があります。また、当社グループが日本から輸出する場合における海外売上については、外貨建取引の比率自体は低いものの、同様の影響を受ける可能性があります。当社は、当該リスクへの対応策として、為替リスクヘッジ取引の方針及びリスク管理手続等を定めた外国為替管理規程を策定した上で、所管部門が3ヶ月に1回以上、為替リスク管理状況を取締役会に報告し、為替方針対策会議においてリスク対策を検討しております。連結子会社については、当社における対応又は外国為替管理規程に準じて管理を行っております。 (4)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州(ロシアを含みます)をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び内部統制システムの運用不備等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備するとともに、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。 (5)特定の業界への依存によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの売上高については自動車用エンジン軸受のセグメントが高い比率を占めているため、自動車の急激な需要変動や「2050年カーボンニュートラル」に伴うグリーン成長戦略を受けた内燃機関の需要減少等が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、自動車用エンジン軸受に対する高い依存状況を緩和すべく、再生可能エネルギー分野の特殊軸受や電動化自動車関連分野のダイカスト製品の市場拡大、航空機用軸受への参入、既存事業における自動車用エンジン以外軸受の更なる拡販推進、及び中期経営計画の第2の柱として新規事業の創出・育成を掲げ、新たな事業の柱を築く努力を続けております。 (6)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向が強まっております。今後、こうした低価格化の傾向が更に進行することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、原価低減に取り組むとともに、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (7)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場投入できるように製品の研究開発を行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (8)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合もありますが、最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、世界各国の様々な環境規制に対応するため、環境負荷物質を含まない新規材料の開発等の企業努力に加え、当該対応に要するコスト負担についても顧客と相互に協議することによって様々な環境規制に対応し、環境に対する責任を果たしております。 (9)知的財産権に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動における優位性を確保するために商品力の強化に取り組んでおり、その一環として特許権、意匠権、商標権等の知的財産権の適正な取得による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約があるために知的財産権による十分な権利保護を受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に当該侵害を防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権による権利保護を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性もあります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。当社グループの対応策としては、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な知的財産権の取得及び保全に努めるとともに、当社グループにおける製品開発・販売にあたっては他社の知的財産権を侵害しないよう十分に事前調査を実施しております。 (10)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また、第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。 (11)気候変動に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国で加速する自動車電動化とカーボンニュートラルに対する当社グループ全体としての対応力強化のため、2022年4月より専担組織として、電動化・カーボンニュートラル対応ユニットを新設しました。併せて、風車ビジネスの拡販に向け、風車軸受に関する基礎技術開発(設計・評価)を専担する組織として、風車技術研究所を新設しました。当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握するとともに、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。
FY2021|5,840 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。また、それぞれのリスクについて、顕在化する可能性及び事業に与える影響度を踏まえてリスクの優先度(最優先・優先)を設定しております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 《最優先リスク》(1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるリスク(前年度:最優先リスク)新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響により、当社グループにおいては概ね2021年3月期の第2四半期まで生産が大きく落ち込んだものの、第3四半期には回復基調に入りました。今後は業績の回復が堅調に継続していくと想定しておりますが、新型コロナウイルス感染症の広がりや終息時期の見通しには不確実性が伴うため、当該想定と異なる可能性があります。また、従業員が新型コロナウイルス感染症に感染し、従業員同士の接触等により社内での感染が拡大した場合や当社グループの仕入先及び協力会社の操業が感染拡大による影響を受けた場合は、当社グループにおいて工場の操業の停止を余儀なくされ、生産や出荷に支障をきたす可能性もあります。 当社グループは、当該リスクへの対応策として、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視し、適切な操業体制の編成により費用の圧縮に努め利益の確保を図ると共に、各国政府の支援策を活用することを含め、企業持続のための諸施策を継続して実行しております。 また、当社グループ内における感染ケースの発生に伴う企業活動の停滞を防止するため、事業継続計画(BCP)の担当取締役を委員長とする新型コロナウイルス対策委員会を設置し、大同メタルグループにおける新型コロナウイルス感染対策に係る基本方針の策定及び各拠点に対する具体的な対応指示等を実施しております。 さらに、社内外への感染拡大の抑止と各拠点に勤務する従業員の健康と安全を確保するために、全従業員に対する検温記録の実施や、衛生管理の徹底、時差出勤・在宅勤務の推奨等の対策も実施しております。 これらに加え、主要な仕入先及び協力会社において感染拡大が生じた場合に、当社グループにどのような影響が生じるか等について調査を行うと共に、当社グループへの資材等の供給に懸念が生じた際には速やかに情報を共有できるよう体制を整えております。 (2)原材料の需給環境の不安定化によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)等の原材料を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等により原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達が困難となり、生産活動への支障により同様の影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の徹底と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。 (3)サイバー攻撃、情報技術及び情報セキュリティ障害によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループは、地震等の災害による利用障害のほかハッカーやコンピューターウィルスによるサイバー攻撃等によって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出等が発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報技術や情報システム及び付随するネットワークシステムの安全管理のため、社外のデータセンターを活用したバックアップ体制を整えており、安全管理対策を適切に講じております。 また、サイバー攻撃への対応として、有事の際に適切な対応を実現する情報管理体制を構築しており、従業員に対しては、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。 《優先リスク》(1)自然災害及び事故等によるリスク(前年度:最優先リスク)当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県、栃木県、福島県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止等により操業が困難になった場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施すると共に、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、国内全ての生産工場において火災・風水害の保険に加入しているほか、主な生産工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市、栃木県矢板市及び佐賀県武雄市)においては、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (2)製品の不具合によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、国内・海外PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和すると共に、取引上の状況に応じリコール保険への加入を行う等、リスク回避に努めております。 (3)為替レートの変動によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、海外連結子会社のビジネス拡大により、外貨建て取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、決算時の換算為替レートにより当社グループの業績及び財産評価が影響を受ける可能性があります。また、当社グループが日本から輸出する場合における海外売上については、外貨建て取引の比率自体は低いものの、同様の影響を受ける可能性があります。当社は、当該リスクへの対応策として、為替リスクヘッジ取引の方針及びリスク管理手続等を定めた外国為替管理規程を策定した上で、所管部門が3ヶ月に1回以上、為替リスク管理状況を取締役会に報告し、為替方針対策会議においてリスク対策を検討しております。連結子会社については、当社における対応又は外国為替管理規程に準じて管理を行っております。 (4)グローバル事業展開に伴うリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び内部統制システムの運用不備等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備すると共に、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。 (5)特定の業界への依存によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループの売上高については自動車用エンジン軸受のセグメントが高い比率を占めているため、自動車の急激な需要変動や「2050年カーボンニュートラル」に伴うグリーン成長戦略を受けた内燃機関の需要減少等 によって、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、自動車用エンジン軸受に対する高い依存状況を緩和すべく、再生可能エネルギー分野の特殊軸受や電動化自動車関連分野のダイカスト製品の市場拡大、航空機用軸受への参入、既存事業における自動車用エンジン以外軸受の更なる拡販推進、及び中期経営計画の第2の柱として新規事業の創出・育成を掲げ、新たな事業の柱を築く努力を続けております。 (6)価格競争によるリスク(前年度:優先リスク)近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向が強まっております。今後、こうした低価格化の傾向が更に進行することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、原価低減に取り組むと共に、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (7)新製品開発の不奏功によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場投入できるように製品の研究開発を行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制を構築して積極的かつ的確な市場ニーズの把握に努め、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (8)環境規制によるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合もありますが、最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、当社グループは、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国の様々な環境規制に対応するため、当社の企業努力に加え、コスト負担については顧客と相互に協議の上、環境に対する責任を果たしております。 (9)知的財産権に関するリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、事業活動における優位性を確保するために商品力の強化に取り組んでおり、その一環として特許権、意匠権、商標権等の知的財産権の適正な取得による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約があるために知的財産権による十分な権利保護を受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に当該侵害を防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権による権利保護を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性もあります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。当社グループの対応策としては、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な知的財産権の取得及び保全に努めると共に、当社グループにおける製品開発・販売にあたっては他社の知的財産権を侵害しないよう十分に事前調査を実施しております。 (10)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク(前年度:優先リスク)当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変等により、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失等が発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行う等、様々な観点から検討を行っております。 (11)気候変動に関するリスク(新規追加)当社グループは、気候変動に関する国内外の政策及び法規制、ステークホルダーからの要請等を踏まえて、SDGsで掲げる諸目標の達成に向けた取り組みを行っていますが、研究開発や設備投資等によるコスト増及び当該取り組みの遅れによる機会損失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、気候変動に関する国内外の政策及び法規制や社会的な要請内容、市場環境、顧客ニーズを的確に把握すると共に、当社グループが永年培ったコア技術を最大限に活用することにより地球社会に貢献可能な技術・商品を早期に開発・提供できるよう努めております。
FY2020|5,101 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクには、以下のようなものがあると考えております。当社は、グループ全体のリスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定めた上で、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会による情報収集を通じて、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。また、これらの重要なリスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。 (1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるリスク後述の「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響により、当社グループにおいては、概ね2021年3月期の第1四半期には生産が大きく落ち込むものの、第2四半期には回復基調に入り、2022年3月期にかけて緩やかに平時の生産活動に戻ることを想定しております。もっとも、新型コロナウイルス感染症の影響による売上の減少等が当該想定を超えて長期化した場合は、当社グループの業績及び資金繰りに影響を与える可能性があるほか、従業員が新型コロナウイルス感染症に感染し、従業員同士の接触等により社内での感染が拡大した場合には、工場の操業の停止を余儀なくされ、生産や出荷に支障をきたす可能性もあります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、感染拡大に対する世界各国・各機関による諸施策及び顧客の生産活動の動向を注視し、適切な操業体制の編成により費用の圧縮に努めることにより利益の確保を図ると共に、各国政府の支援策を活用することを含め、企業持続のための諸施策を実行します。また、当社グループ内における感染ケースの発生に伴う企業活動の停滞を防止するため、事業継続計画(BCP)の担当取締役を委員長とする新型コロナウイルス対策委員会を設置し、大同メタルグループにおける新型コロナウイルス感染対策に係る基本方針の策定及び各拠点に対する具体的な対応指示等を実施しております。さらに、社内外への感染拡大の抑止と各拠点に勤務する従業員の健康と安全を確保するために、全従業員に対する検温記録の実施や、衛生管理の徹底、時差出勤・在宅勤務の推奨等の対策も実施しております。 (2)自然災害及び事故等によるリスク当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県、千葉県及び佐賀県に立地しており、懸念される大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生による電力・ガス等の供給停止等により操業が困難になった場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場については、日常的な建屋・設備等の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場及びその周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し災害訓練を実施すると共に、事業の継続と復旧にかかる体制整備の強化を図っております。なお、主力工場(愛知県犬山市、岐阜県関市、岐阜県郡上市及び佐賀県武雄市)には、火災・風水害の保険に加えて、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (3)情報技術及び情報セキュリティ障害によるリスク当社グループは、地震などの災害による利用障害のほかハッカーやコンピューターウィルスによる攻撃などによって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出などが発生する可能性があります。その場合、事業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、事業を推進するにあたって利用している情報技術や情報システム及び付随するネットワークシステムの安全管理のため、社外のデータセンターを活用したバックアップ体制を整えており、安全管理対策を適切に講じております。また、従業員に対し、標的型メールへの対応訓練の実施を含む情報セキュリティ教育を実施しております。 (4)製品の不具合によるリスク当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、顧客が他社発注に切り替えることにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、PL保険(生産物賠償責任保険)を付保し、第三者に損害が生じた場合の補償費用等による影響を緩和するようリスク回避に努めております。 (5)原材料の需給環境の不安定化によるリスク当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)などの原材料等を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達が困難となり、生産活動への支障により同様の影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、従来にも増して、材料の使用量削減(歩留向上等)の強化を図り、また、原則二社発注化の徹底と、調達先とのリスク回避に向けた連携強化等による安定的な調達に加え、コスト低減にも取り組んでまいります。 (6)為替レートの変動によるリスク当社グループは、海外連結子会社のビジネス拡大により、外貨建て取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、決算時の換算為替レートにより当社グループの業績及び財産評価が影響を受ける可能性があります。また、当社グループが日本から輸出する場合における海外売上については、外貨建て取引の比率自体は低いものの、同様の影響を受ける可能性があります。当社は、当該リスクへの対応策として、為替リスクヘッジ取引の方針及びリスク管理手続等を定めた外国為替管理規程を策定した上で、所管部門が3ヶ月に1回以上、為替リスク管理状況を取締役会に報告し、為替方針対策会議においてリスク対策を検討しております。連結子会社については、当社における対応又は外国為替管理規程に準じて管理を行っております。 (7)グローバル事業展開に伴うリスク当社グループは、日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係及び内部統制システムの運用不備等に起因する諸問題が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、関係会社管理規程に基づき、連結子会社を含む関係会社の業務執行について適時適切な報告が受けられる体制を整備すると共に、内部統制システムの整備及び当該システムの適切な運用を通じて、コンプライアンスを含む関係会社における適切な社内体制の整備・運用状況につき定期的に検証、指導し、体制強化を進めております。 (8)特定の業界への依存によるリスク当社グループの売上高については自動車用エンジン軸受のセグメントが高い比率を占めているため、自動車の急激な需要変動や自動車の電動化の方向性によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、自動車用エンジン軸受に対する高い依存状況を緩和すべく、既存事業におけるエネルギー分野の特殊軸受や電気自動車関連分野のダイカスト製品の市場拡大、及び中期経営計画の第2の柱として新規事業の創出・育成を掲げ、新たな事業の柱を築く努力を続けております。 (9)価格競争によるリスク近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向が強まっております。今後、こうした低価格化の傾向が更に進行することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの対応策としては、原価低減に取り組むと共に、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (10)新製品開発の不奏功によるリスク当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場投入できるように製品の研究開発を行っておりますが、研究開発活動の成果は不確実なものであり、たとえ多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかない可能性があります。当社グループは、当該リスクへの対応策として、設計・開発部門、製造・生産技術部門、販売部門のトライアングル体制により積極的かつ的確な市場ニーズの把握により、開発すべき新製品の市場適合性や採算性を考慮した開発を行っております。 (11)環境規制によるリスク当社グループは、事業活動を行う上で環境負荷の高い物質を使用する場合もありますが、最近は環境先進地域であるEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、当社グループは、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後、環境規制が更に強化され、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、世界各国の様々な環境規制に対応するため、当社の企業努力に加え、コスト負担については顧客と相互に協議の上、環境に対する責任を果たしております。 (12)知的財産権に関するリスク当社グループは、事業活動における優位性を確保するために商品力の強化に取り組んでおり、その一環として特許権、意匠権、商標権等の知的財産権の適正な取得による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約があるために知的財産権による十分な権利保護を受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に当該侵害を防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権による権利保護を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性もあります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。当社グループの対応策としては、知的財産権管理の専門部署を設け、確実な知的財産権の取得及び保全に努めると共に、当社グループにおける製品開発・販売にあたっては他社の知的財産権を侵害しないよう十分に配慮しております。 (13)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは、広範囲にわたる事業領域において設備投資を実施しており、また第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これらは、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られる保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失などが発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの対応策としては、設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、外部専門家による評価結果等の慎重な検討や買収先事業計画の慎重な査定を行った上で取締役会における十分な討議を行うなど、様々な観点から検討を行っております。
FY2019|3,014 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)原材料の価格動向及び調達当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)などの原材料等を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達・生産が困難となり、同様の影響を受ける可能性があります。当社グループは従来にも増して、材料の使用量削減の強化並びに調達先とのリスク回避に向けた連携強化等によりコスト低減及び安定的な調達に取り組んでまいります。 (2)為替レートの変動当社グループは、海外連結子会社ビジネスの順調な拡大により、外貨建て取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、その業績及び財産評価は、換算時の為替レートにより影響を受ける可能性があります。また、当社が海外の顧客に輸出する場合の海外売上は、外貨建て取引の比率は低いものの、同様に影響を受ける可能性があります。 (3)自然災害及び事故等当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県及び千葉県に立地しており、懸念される東海、東南海地域における大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。 また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生及び電力・ガス等の供給不足等により影響を受けた場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場は日常的な設備の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現在、当社グループでは、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、重要事業の継続と復旧にかかる体制整備の更なる強化を図っております。なお、主力工場(愛知県犬山市、及び岐阜県関市)には、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (4)グローバル事業展開に伴うリスク当社グループは日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係等に起因する諸問題が発生した場合は、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。 (5)特定の業界への依存当社グループの売上高は自動車分野において高い比率を占めており、急激な需要変動があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)価格競争近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向は強まっております。今後、こうした価格競争による影響が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、合理化の推進とあわせ、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (7)製品の不具合当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、他社発注への切り替えにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループはPL(生産物賠償責任)保険を付保しておりますが、損害賠償等の全てがカバーされない可能性があります。 (8)新製品開発当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場に投入できるように、製品の研究開発を行っておりますが、その活動の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないという可能性があります。 (9)環境規制当社は従来より、全事業所、工場で環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得して、環境に配慮した生産活動に努めておりますが、その活動を行ううえで環境負荷の高い物質を使用する場合もあります。最近は環境先進地域のEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、当社グループは、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後更なる環境規制の強化が行われ、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10)知的財産権による保護当社グループは、事業活動における優位性を確保するため組織の強化を図るとともに、特許権、意匠権、商標権等の知的財産権による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約のため知的財産権による十分な権利保護が受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性があります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。 (11)情報技術及び情報セキュリティ障害による影響当社グループは、事業を推進するにあたって、情報技術や情報システム及び付随するネットワークシステムを利用しております。これらの安全管理のため比較的自然災害が少ない地域にある社外のデータセンターを活用したバックアップ体制を整えており、安全管理対策を適切に講じております。しかしながら、地震などの災害による利用障害のほかハッカーやコンピューターウィルスによる攻撃などによって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出などが発生する可能性があります。その場合、営業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (12)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、様々な観点から検討を行っておりますが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失などが発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2018|3,014 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)原材料の価格動向及び調達当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)などの原材料等を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達・生産が困難となり、同様の影響を受ける可能性があります。当社グループは従来にも増して、材料の使用量削減の強化並びに調達先とのリスク回避に向けた連携強化等によりコスト低減及び安定的な調達に取り組んでまいります。 (2)為替レートの変動当社グループは、海外連結子会社ビジネスの順調な拡大により、外貨建て取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、その業績及び財産評価は、換算時の為替レートにより影響を受ける可能性があります。また、当社が海外の顧客に輸出する場合の海外売上は、外貨建て取引の比率は低いものの、同様に影響を受ける可能性があります。 (3)自然災害及び事故等当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県及び千葉県に立地しており、懸念される東海、東南海地域における大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。 また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生及び電力・ガス等の供給不足等により影響を受けた場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場は日常的な設備の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現在、当社グループでは、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、重要事業の継続と復旧にかかる体制整備の更なる強化を図っております。なお、主力工場(愛知県犬山市、及び岐阜県関市)には、付保限度額まで地震保険に加入しております。 (4)グローバル事業展開に伴うリスク当社グループは日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係等に起因する諸問題が発生した場合は、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。 (5)特定の業界への依存当社グループの売上高は自動車分野において高い比率を占めており、急激な需要変動があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)価格競争近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向は強まっております。今後、こうした価格競争による影響が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、合理化の推進とあわせ、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。 (7)製品の不具合当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、他社発注への切り替えにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループはPL(生産物賠償責任)保険を付保しておりますが、損害賠償等の全てがカバーされない可能性があります。 (8)新製品開発当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場に投入できるように、製品の研究開発を行っておりますが、その活動の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないという可能性があります。 (9)環境規制当社は従来より、全事業所、工場で環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得して、環境に配慮した生産活動に努めておりますが、その活動を行ううえで環境負荷の高い物質を使用する場合もあります。最近は環境先進地域のEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、当社グループは、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後更なる環境規制の強化が行われ、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (10)知的財産権による保護当社グループは、事業活動における優位性を確保するため組織の強化を図るとともに、特許権、意匠権、商標権等の知的財産権による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約のため知的財産権による十分な権利保護が受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性があります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。 (11)情報技術及び情報セキュリティ障害による影響当社グループは、事業を推進するにあたって、情報技術や情報システム及び付随するネットワークシステムを利用しております。これらの安全管理のため比較的自然災害が少ない地域にある社外のデータセンターを活用したバックアップ体制を整えており、安全管理対策を適切に講じております。しかしながら、地震などの災害による利用障害のほかハッカーやコンピューターウィルスによる攻撃などによって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出などが発生する可能性があります。その場合、営業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (12)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、様々な観点から検討を行っておりますが、必ずしも確実に予期したとおりの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失などが発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
FY2017|3,003 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)原材料の価格動向及び調達当社グループは、軸受の主材料である鋼材・非鉄(銅、アルミ、錫、樹脂原料他)などの原材料等を購入しております。これらの価格が需給環境の変化で不安定に推移することにより、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。また、原材料の安定的な調達に支障をきたした場合、適時の調達・生産が困難となり、同様の影響を受ける可能性があります。当社グループは従来にも増して、材料の使用量削減の強化並びに調達先とのリスク回避に向けた連携強化等によりコスト低減及び安定的な調達に取り組んでまいります。(2)為替レートの変動当社グループは、海外連結子会社ビジネスの順調な拡大により、外貨建て取引(米ドル、ユーロ等)が増加しておりますが、その業績及び財産評価は、換算時の為替レートにより影響を受ける可能性があります。また、当社が海外の顧客に輸出する場合の海外売上は、外貨建て取引の比率は低いものの、同様に影響を受ける可能性があります。(3)自然災害及び事故等当社グループの国内における主力工場は、愛知県、岐阜県及び千葉県に立地しており、懸念される東海、東南海地域における大規模地震が発生した場合には、当社グループの生産活動に支障が生じ、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。 また、当社グループ及び当社グループ取引先等の事業拠点が、地震・洪水等の自然災害の発生及び電力・ガス等の供給不足等により影響を受けた場合には、同様に影響を受ける可能性があります。当社グループの工場は日常的な設備の点検・整備のほか、定期的に災害・事故等に備えた保全・改修等も実施しておりますが、災害・事故等により工場周辺に物的・人的被害が及んだ場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。現在、当社グループでは、大規模地震の発生等を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、重要事業の継続と復旧にかかる体制整備の更なる強化を図っております。なお、主力工場(愛知県犬山市、及び岐阜県関市)には、付保限度額まで地震保険に加入しております。(4)グローバル事業展開に伴うリスク当社グループは日本国内はもとより、北米、アジア、欧州をはじめ世界各地で事業を展開しており、これらの地域における政治・経済情勢の変動、紛争の発生、各種規制の変更、賃金制度、労使関係等に起因する諸問題が発生した場合は、業績及び財政状態に影響を受ける可能性があります。(5)特定の業界への依存当社グループの売上高は自動車分野において高い比率を占めており、急激な需要変動があった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(6)価格競争近年、特にグローバル競争の激化により、低価格化の傾向は強まっております。今後、こうした価格競争による影響が生じることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社といたしましては、合理化の推進とあわせ、技術的優位性の高い製品開発を推進することにより、その影響を最小限にとどめる努力をしております。(7)製品の不具合当社グループは、品質の信頼性の維持向上に努めておりますが、万が一製品の不具合に起因する事故、クレームやリコールが発生した場合、多額の製品補償費用等が発生するほか、他社発注への切り替えにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループはPL(生産物賠償責任)保険を付保しておりますが、損害賠償等の全てがカバーされない可能性があります。(8)新製品開発当社グループは、市場ニーズに対応した新製品や高性能な製品を継続的に市場に投入できるように、製品の研究開発を行っておりますが、その活動の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないという可能性があります。(9)環境規制当社は従来より、全事業所、工場で環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得して、環境に配慮した生産活動に努めておりますが、その活動を行ううえで環境負荷の高い物質を使用する場合もあります。最近は環境先進地域のEUのみならず新興国でも環境意識が高まっており、当社グループは、生産活動はもとより製品自体に関しても、世界各国の様々な環境規制に対応する必要があります。今後更なる環境規制の強化が行われ、その対応のために相当のコスト増加要因が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。(10)知的財産権による保護当社グループは、事業活動における優位性を確保するため組織の強化を図るとともに、特許権、意匠権、商標権等の知的財産権による権利保護に努めておりますが、特定の地域及び国では法的制約のため知的財産権による十分な権利保護が受けられない場合があります。そのため、第三者が当社グループの知的財産権を侵害した場合においても、効果的に防止できない可能性があります。また、将来、当社グループが自らの知的財産権を確保するために訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性や、当社グループが他社の知的財産権を侵害し、第三者より訴訟等を提起される可能性があります。その場合、多額の訴訟費用等を必要とする可能性があり、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが損害賠償責任を負う可能性があります。(11)情報技術及び情報セキュリティ障害による影響当社グループは、事業を推進するにあたって、情報技術や情報システム及び付随するネットワークシステムを利用しております。これらの安全管理のため比較的自然災害が少ない地域にある社外のデータセンターを活用したバックアップ体制を整えており、安全管理対策を適切に講じております。しかしながら、地震などの災害による利用障害のほかハッカーやコンピューターウィルスによる攻撃などによって、当社グループの業務活動の停止、データ喪失又は個人情報を含む当社グループ内外の情報流出などが発生する可能性があります。その場合、営業活動の停止による直接的な影響や当社グループの社会的信用が失墜すること等によって、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 (12)設備投資、合弁事業・提携・買収等に関わるリスク当社グループは広範囲にわたる事業領域で設備投資を実施しており、また第三者との間で様々な合弁事業や戦略的提携・事業買収等を行っております。これら設備投資、合弁事業・提携・買収等の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について、様々な観点から検討を行っておりますが、必ずしも確実に予期した通りの成果が得られるという保証があるわけではなく、事業環境の急変などにより、予期せぬ状況変化や初期の事業計画からの大幅な乖離が生じた場合、固定資産の減損損失などが発生し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。