事業の概要
- 自動車部品の製造販売: エクセディグループは、自動車の「走る」を支える重要な部品である手動変速装置(MT)関連製品と自動変速装置(AT)関連製品の製造販売を主な事業としています。具体的には、MT用のクラッチディスクやクラッチカバー、AT用のトルクコンバータなどを手掛けており、これらの部品が自動車メーカーに供給され、収益の大部分を占めています。
- 産業機械用部品の提供: 自動車部品以外にも、フォークリフトや建設機械などに使われる産業機械用の駆動伝動装置(TS)の製造販売も行っています。これは、自動車以外の分野でも同社の技術が活用されていることを示し、事業の多角化の一端を担っています。
- グローバルな製造・販売体制: 日本国内だけでなく、海外にも44の子会社と7の関連会社を展開し、世界中の自動車メーカーや現地顧客に製品を供給しています。特にアジア・オセアニア地域は成長市場として注力しており、地域ごとのニーズに応じた製品供給と技術支援を行うことで、世界規模での収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 手動変速装置関連事業(MT): この事業は、自動車のマニュアルトランスミッション(MT)に使われるクラッチディスク、クラッチカバー、2マスフライホイールといった主要部品の製造販売を行っています。エクセディグループの中核事業の一つであり、当社やダイナックスをはじめ、世界中の多数の子会社がこの事業に携わっています。
- 自動変速装置関連事業(AT): オートマチックトランスミッション(AT)に不可欠なトルクコンバータやAT部品の製造販売を手掛けています。MT事業と同様に、当社やダイナックス、国内外の子会社が主要な役割を担っており、自動車の自動変速化に対応した製品を提供しています。
- 産業機械用駆動伝動装置事業(TS): この事業では、建設機械や農業機械などの産業機械に使われるパワーシフトトランスミッションとその部品を製造販売しています。自動車以外の分野で同社の技術力を活かしており、当社、ダイナックス、エクセディ機工などが主要な会社として事業を展開しています。
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3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、50社の子会社及び8社の関連会社で構成されており、自動車用の手動変速装置関連事業(MT)、自動変速装置関連事業(AT)及び産業機械用駆動伝動装置事業(TS)の製造販売を主な事業内容とし、さらに、それらの事業に関連する各種サービス活動を展開しております。 当社グループの事業形態は、国内では、当社及びダイナックスにおいて製品、部品等の製造販売を行っており、それ以外の各社は、製造下請、サービス事業等を分担しております。 海外では、グループ各社が現地得意先にMT、AT等の製造・販売を行っており、当社及びダイナックスは、得意先へ輸出する他、グループ各社に対して技術援助、製品・部品の供給を行っております。 当社及び子会社の事業区分は、概ね次のとおりであり、これらは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げる事業セグメントの区分と同一であります。事業区分主要製品主要な会社MT(手動変速装置関連事業)クラッチディスク、クラッチカバー、2マスフライホイール当社、ダイナックス、エクセディ機工、エクセディ精密、エクセディグローバルパーツ、エクセディオーストラリア、エクセディミドルイースト、エクセディクラッチヨーロッパ、エクセディダイナックスヨーロッパ、エクセディタイランド、エクセディフリクションマテリアル、エクセディマレーシア、エクセディ北京、エクセディ重慶、エクセディダイナックス上海、エクセディ広州、エクセディダイナックスメキシコ、エクセディマニファクチャリングインドネシア、エクセディインディア、エクセディクラッチインディア、エクセディプリマインドネシア、エクセディニュージーランド、エクセディラテンアメリカ、エクセディ南アフリカ、エクセディメキシコアフターマーケットセールス、エクセディシンガポール、他1社AT(自動変速装置関連事業)トルクコンバータ、オートマチックトランスミッション部品当社、ダイナックス、エクセディ機工、エクセディ精密、エクセディ奈良、エクセディグローバルパーツ、ダイナックスアメリカ、エクセディフリクションマテリアル、エクセディタイランド、エクセディダイナックス上海、ダイナックス工業(上海)、エクセディダイナックスメキシコ、エクセディオーストラリア、エクセディニュージーランド、エクセディミドルイースト、エクセディ広州、エクセディ福島、エクセディラテンアメリカ、エクセディクラッチヨーロッパ、エクセディダイナックスヨーロッパ、エクセディメキシコアフターマーケットセールス、エクセディマレーシア、エクセディ重慶、他2社TS(産業機械用駆動伝動装置事業)パワーシフトトランスミッション・同部品当社、ダイナックス、エクセディ機工、エクセディ精密、エクセディ鋳造、エクセディ奈良、エクセディグローバルパーツ、ダイナックスアメリカ、エクセディオーストラリア、エクセディ重慶、ダイナックス工業(上海)その他2輪用クラッチ、 機械装置、金型治工具、運送請負当社、ダイナックス、エクセディ物流、エクセディ精密、エクセディ鋳造、エクセディ奈良、エクセディアメリカ、エクセディグローバルパーツ、エクセディタイランド、エクセディフリクションマテリアル、エクセディマニファクチャリングインドネシア、エクセディベトナム、エクセディインディア、エクセディクラッチインディア、エクセディエンジニアリングアジア、エクセディポイペト、他21社 以上の企業集団の状況について事業系統図を示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 クラッチ及びトルクコンバータ製品において、世界トップレベルのシェアを有している。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 高い技術力と品質管理、新製品開発力、世界トップレベルのシェアを持つ製品。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:自動車メーカーの生産動向の影響 / 海外展開における政治・金融情勢変動 / 為替変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
エクセディは、クラッチ部品における長年の実績と技術力で一定のブランドを築いている。特に、一部の高性能車向けクラッチシステムでは、独自のノウハウが競争優位性となりうるが、特許やライセンスによる明確な独占性は限定的。
スイッチングコスト★★★☆☆
自動車メーカーは、車両の安全性や性能に直結するパワートレイン部品のサプライヤー変更に慎重になる。エクセディのクラッチシステムは、OEM(相手先ブランド製造)として長年採用されており、開発・認証プロセスを経てきたため、自動車メーカーにとって乗り換えには時間とコストがかかる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
エクセディの事業モデルは、直接的なネットワーク効果を生み出すプラットフォーム型ではないため、この要素は該当しない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の生産経験と自動化の進展により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、原材料価格の変動や、競合他社も同様の効率化を進めているため、構造的な圧倒的コスト優位性は確立されていない。
規模の経済★★★★☆
エクセディは、オートマチックトランスミッション(AT)用クラッチディスクやトルクコンバーター用クラッチにおいて、世界トップクラスのシェアを誇る。この規模の経済性は、生産効率の向上や仕入れコストの低減に寄与し、業界内での寡占的な地位を支えている。
- 世界トップレベルのシェア: エクセディグループは、自動車用クラッチおよびトルクコンバータ製品において、世界トップレベルのシェアを誇っています。これは長年の技術開発と品質へのこだわりが評価された結果であり、顧客からの信頼と安定した受注に繋がっています。
- 高品質なものづくりと技術開発力: 「最高品質なものづくり」と「技術開発力」を強みとして掲げています。特に、自動車の電動化が進む中で、市場ニーズを捉えた新製品開発に注力しており、高い環境性能とコスト競争力を持つ製品を提供することで、競争優位性を維持しようとしています。
- 強固な顧客ネットワーク: 世界中の主要自動車メーカーグループに対して製品を供給しており、強固な顧客ネットワークを構築しています。これにより、特定の顧客への依存リスクを分散しつつ、安定的な取引関係を維持することで、事業基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、経営方針として『グローバル企業として成長・進化し、持続可能な社会の実現に貢献する(サステナビリティ)』を掲げています。また、「喜びの創造(お客様の喜び、社会の喜び、私たちの喜び)」という企業理念を実践し、経営方針・長期ビジョン・連結中期経営計画を実現する為の大事な基盤である7つの柱(7 Values:「安全最優先」「最高品質」「納期厳守」「競争力あるものづくり」「スピード」「働いてよかったと思える会社」「ESG重視(環境・社会的課題・経営管理体制)」)のもと、お客様に満足していただける商品をグローバルに提供していくことを目指しております。 (2) 経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ロシア・ウクライナ戦争の長期化や中東情勢の緊迫化など地政学リスクが高まる中においても、自動車業界の100年に1度の大変革期は続いております。車両のBEV化は一時的に減速期を迎えているようにも見えますが、中長期的に内燃機関のみで動く車両の減少は不可避と考えております。また、地球温暖化防止や国内における少子高齢化に伴う労働力人口の減少等への対応は引き続き重要な課題です。当社ではPEST分析手法を用いて未来予測を行い、リスクと機会を特定の上、当社グループの優先取組課題(マテリアリティ)を洗い出し、同課題解決に向けた長期ビジョン(2050年度までに実現を目指す姿)を策定しています。 優先取組課題(マテリアリティ)長期ビジョン(2050年度までに実現を目指す姿)地球温暖化防止環境順法・コンプライアンスサーキュラーエコノミー脱炭素社会づくりをはじめ、環境負荷の最小化に貢献する動力を効率的に伝達する新たな製品の提供技術革新による新たな価値の提供新たな価値を創造し提供し続ける働いてよかったと思える会社の実現ダイバーシティ&インクルージョンの推進健康/労働安全衛生人権の尊重ときめきと情熱を感じられる魅力的な会社になるコンプライアンスガバナンス持続可能な調達強固なガバナンスを基盤として安定した経営体制を維持する 長期ビジョンの実現に向けた具体的な取組みとして、2024年4月に当社グループの中長期戦略を策定し、事業戦略上のKPI(2030年度目標)を定めるとともに、下記の事業戦略の骨子を定めました。 事業戦略の骨子主な取り組み事業ポートフォリオの転換基幹事業における稼ぐ力を改善し、新事業の創出に人財&資金を集中投入基幹事業の収益力の確保・向上アフターマーケット市場製品ラインの拡充、新興国の補修部品市場の開拓自動車生産用部品(OEM事業)生産体制の最適化等による効率経営の追求適正価格の実現による収益力強化新事業の創出・育成協業等により不足資源を外部から獲得し電動化戦略を加速プロジェクトへの経営資源の優先投入、早期実現M&Aの積極活用等によるさらなる新事業の創出 また、2030年度を見据え、2026年度までの中期経営計画「変革/REVOLUTION 2026」を策定の上、推進しております。当該中期経営計画においては以下のような中期課題があると認識しており、その解決に向け、下表の中期施策を実施してまいります。そのために、2025年4月1日付で現行ビジネスを統合した基幹事業本部と新事業関連部門を統合した戦略事業本部を新設し、基幹事業の収益力の確保・向上を図りつつ新事業の創出・育成に努めてまいりました。 さらに当社は、2026年6月19日に開催予定の定時株主総会での承認を前提に、指名委員会等設置会社に移行する予定です。この移行により、グループ全体で、仕事の時間軸や取組み方法を大胆に変革(脱エクセディ)することに挑戦し、長期ビジョンKPIや中長期戦略の2030年度目標を達成して従来のエクセディを超越(超エクセディ)することを目指す動きを加速させてまいります。 中期課題中期施策内燃機関車減少によるAT事業における需要減少BEVやHEVへの需要シフト対応基幹事業における増減産への効率的な対応・自動車生産用部品(OEM事業)の収益性向上・新興国の補修部品市場(アフター)の開拓、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上・AT事業においてグローバルベースで生産能力の再編を継続新事業の創出及びそのための更なる体制整備・協業等により不足資源を外部から獲得し電動化戦略を加速・プロジェクトへの経営資源の優先投入、早期実現・M&Aの積極活用等によるさらなる新事業の創出最適なキャピタルアロケーション・成長投資と株主還元を積極的に実行しつつ、最適な資本構成を追求・維持カーボンニュートラルに向けたCO2排出量削減、環境負荷の最小化省エネ・再エネ・環境負荷低減活動の推進新たな価値を創造する人財の育成DX人財、電動関連、新規ビジネス創出等 価値創造に資する研修や採用活動の継続実施ダイバーシティ&働き方改革の推進多様な従業員が働きがい(エンゲージメント)を感じる職場づくり 以上の中期課題への取組みに加えて、財務・非財務取組みの開示充実による資本コスト低減を進め、結果としての企業価値向上を目指してまいります。 なお、各セグメントにおける課題は下記のとおりです。・MT(手動変速装置関連事業) 補修用部品について世界11ヶ国・14社の販売会社を通じたグローバル販売網と、独自の受発注システム(EXEDY Express Delivery)の構築による即納体制を活かし、積極的な販売拡大活動を行うとともに、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上に取り組んでまいります。・AT(自動変速装置関連事業) 事業環境の変化に合わせ、グローバルベースでの生産能力再編を引き続き進めてまいります。また適切な売価設定を通じ採算性向上に取り組んでまいります。・TS(産業機械用駆動伝動装置事業) 建設機械、フォークリフト向け製品分野では、コスト競争力強化により収益力確保を目指してまいります。・その他 2・3輪向けの小型電動プロジェクトやドローン事業など新事業の早期の収益化に取り組んでまいります。さらに、インホイールモータ事業を買収するなど、電動化の進展に対応するために必要な技術の獲得を進め、競争力のある商品・サービスを継続的に提供することを目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標 当社グループでは、2030年度の目標とする、主たる経営指標はROE10%としております。(売上高3,300億円、営業利益300億円、新製品売上高比率30%)またROEについては2026年度で7.5%を目標としております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針 当社グループは、経営方針として『グローバル企業として成長・進化し、持続可能な社会の実現に貢献する(サステナビリティ)』を掲げています。また、「喜びの創造(お客様の喜び、社会の喜び、私たちの喜び)」という企業理念を実践し、経営方針・長期ビジョン・連結中期経営計画を実現する為の大事な基盤である7つの柱(7 Values:「安全最優先」「最高品質」「納期厳守」「競争力あるものづくり」「スピード」「働いてよかったと思える会社」「ESG重視(環境・社会的課題・経営管理体制)」)のもと、お客様に満足していただける商品をグローバルに提供していくことを目指しております。 (2) 経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ロシア・ウクライナ戦争の長期化や中東情勢の緊迫化など地政学リスクが高まる中においても、自動車業界の100年に1度の大変革期は続いております。車両のBEV化は一時的に減速期を迎えているようにも見えますが、中長期的に内燃機関のみで動く車両の減少は不可避と考えております。また、地球温暖化防止や国内における少子高齢化に伴う労働力人口の減少等への対応は引き続き重要な課題です。当社ではPEST分析手法を用いて未来予測を行い、リスクと機会を特定の上、当社グループの優先取組課題(マテリアリティ)を洗い出し、同課題解決に向けた長期ビジョン(2050年度までに実現を目指す姿)を策定しています。 優先取組課題(マテリアリティ)長期ビジョン(2050年度までに実現を目指す姿)地球温暖化防止環境順法・コンプライアンスサーキュラーエコノミー脱炭素社会づくりをはじめ、環境負荷の最小化に貢献する動力を効率的に伝達する新たな製品の提供技術革新による新たな価値の提供新たな価値を創造し提供し続ける働いてよかったと思える会社の実現ダイバーシティ&インクルージョンの推進健康/労働安全衛生人権の尊重ときめきと情熱を感じられる魅力的な会社になるコンプライアンスガバナンス持続可能な調達強固なガバナンスを基盤として安定した経営体制を維持する 長期ビジョンの実現に向けた具体的な取組みとして、2024年4月に当社グループの中長期戦略を策定し、事業戦略上のKPI(2030年度目標)を定めるとともに、下記の事業戦略の骨子を定めました。 事業戦略の骨子主な取り組み事業ポートフォリオの転換基幹事業における稼ぐ力を改善し、新事業の創出に人財&資金を集中投入基幹事業の収益力の確保・向上アフターマーケット市場製品ラインの拡充、新興国の補修部品市場の開拓自動車生産用部品(OEM事業)生産体制の最適化等による効率経営の追求適正価格の実現による収益力強化新事業の創出・育成協業等により不足資源を外部から獲得し電動化戦略を加速プロジェクトへの経営資源の優先投入、早期実現M&Aの積極活用等によるさらなる新事業の創出 また、2030年度を見据え、2026年度までの中期経営計画「変革/REVOLUTION 2026」を策定の上、推進しております。当該中期経営計画においては以下のような中期課題があると認識しており、その解決に向け、下表の中期施策を実施してまいります。そのために、2025年4月1日付で現行ビジネスを統合した基幹事業本部と新事業関連部門を統合した戦略事業本部を新設し、基幹事業の収益力の確保・向上を図りつつ新事業の創出・育成に努めてまいりました。 さらに当社は、2026年6月19日に開催予定の定時株主総会での承認を前提に、指名委員会等設置会社に移行する予定です。この移行により、グループ全体で、仕事の時間軸や取組み方法を大胆に変革(脱エクセディ)することに挑戦し、長期ビジョンKPIや中長期戦略の2030年度目標を達成して従来のエクセディを超越(超エクセディ)することを目指す動きを加速させてまいります。 中期課題中期施策内燃機関車減少によるAT事業における需要減少BEVやHEVへの需要シフト対応基幹事業における増減産への効率的な対応・自動車生産用部品(OEM事業)の収益性向上・新興国の補修部品市場(アフター)の開拓、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上・AT事業においてグローバルベースで生産能力の再編を継続新事業の創出及びそのための更なる体制整備・協業等により不足資源を外部から獲得し電動化戦略を加速・プロジェクトへの経営資源の優先投入、早期実現・M&Aの積極活用等によるさらなる新事業の創出最適なキャピタルアロケーション・成長投資と株主還元を積極的に実行しつつ、最適な資本構成を追求・維持カーボンニュートラルに向けたCO2排出量削減、環境負荷の最小化省エネ・再エネ・環境負荷低減活動の推進新たな価値を創造する人財の育成DX人財、電動関連、新規ビジネス創出等 価値創造に資する研修や採用活動の継続実施ダイバーシティ&働き方改革の推進多様な従業員が働きがい(エンゲージメント)を感じる職場づくり 以上の中期課題への取組みに加えて、財務・非財務取組みの開示充実による資本コスト低減を進め、結果としての企業価値向上を目指してまいります。 なお、各セグメントにおける課題は下記のとおりです。・MT(手動変速装置関連事業) 補修用部品について世界11ヶ国・14社の販売会社を通じたグローバル販売網と、独自の受発注システム(EXEDY Express Delivery)の構築による即納体制を活かし、積極的な販売拡大活動を行うとともに、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上に取り組んでまいります。・AT(自動変速装置関連事業) 事業環境の変化に合わせ、グローバルベースでの生産能力再編を引き続き進めてまいります。また適切な売価設定を通じ採算性向上に取り組んでまいります。・TS(産業機械用駆動伝動装置事業) 建設機械、フォークリフト向け製品分野では、コスト競争力強化により収益力確保を目指してまいります。・その他 2・3輪向けの小型電動プロジェクトやドローン事業など新事業の早期の収益化に取り組んでまいります。さらに、インホイールモータ事業を買収するなど、電動化の進展に対応するために必要な技術の獲得を進め、競争力のある商品・サービスを継続的に提供することを目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標 当社グループでは、2030年度の目標とする、主たる経営指標はROE10%としております。(売上高3,300億円、営業利益300億円、新製品売上高比率30%)またROEについては2026年度で7.5%を目標としております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】経営成績等の状況の概要 当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的にIFRSを適用しております。(1)経営成績の状況 当連結会計年度におきましては、AT事業(自動変速装置関連事業)における受注減少などにより、売上収益は減少いたしました。利益面におきましては、売上収益の減少や労務人件費などのコスト上昇要因などがあるものの、前連結会計年度において不採算の米国子会社を閉鎖するなど生産性向上につとめた結果、営業利益は増加いたしました。税引前利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益は営業利益の増加に加え、投資運用益による金融収益の増加などにより増加いたしました。 当連結会計年度の業績は、売上収益 3,039億円(前年同期比 1.8%減)、営業利益 222億円(前年同期比 1.8%増)、税引前利益 236億円(前年同期比 15.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 137億円(前年同期比7.3%増)となりました。 (セグメント情報) 報告セグメントの種類別の概況は下記のとおりであります。〔MT(手動変速装置関連事業)〕 売上収益は 755億円(前年同期比 2.2%増)となりました。セグメント利益は売上収益の増加などにより 115億円(前年同期比 7.0%増)となりました。 〔AT(自動変速装置関連事業)〕 売上収益は 1,883億円(前年同期比 5.7%減)となりました。セグメント利益は受注減少による売上収益の減少はあるものの、不採算の米国子会社の閉鎖やコスト上昇分の売価への転嫁などにより 157億円のセグメント利益(前年同期比 26.1%増)となりました。 〔TS(産業機械用駆動伝動装置事業)〕 売上収益は 128億円(前年同期比 7.9%減)となりました。セグメント利益は経費節減につとめたものの売上収益の減少などにより 15億円(前年同期比 8.7%減)となりました。〔その他〕 売上収益は 274億円(前年同期比 23.4%増)となりました。インド・アセアン地域での2輪用クラッチの売上収益の増加はあるものの、研究開発費用の増加などにより 28億円のセグメント損失(前年同期は 3百万円のセグメント利益)となりました。 所在地別の概況は下記のとおりであります。〔日本〕 売上収益は 1,213億円(前年同期比 1.8%減)となりました。受注の減少に伴うAT事業の売上収益の減少などによるものです。営業利益は、売上収益の減少や労務人件費の上昇などにより 61億円(前年同期比 41.5%減)となりました。〔米州〕 売上収益は 469億円(前年同期比 17.3%減)となりました。前連結会計年度において不採算の米国子会社を閉鎖したことなどによるものです。営業利益は、生産性向上などの合理化に取り組んだ結果 5億円(前年同期は 14億円の営業損失)となりました。〔アジア・オセアニア〕 売上収益は 1,235億円(前年同期比 5.6%増)となりました。インド・アセアン地域での2輪用クラッチの売上収益の増加や中国やタイにおけるAT事業の売上増加によるものです。営業利益は、売上収益増加などにより 149億円(前年同期比 23.9%増)となりました。〔その他〕 売上収益は 122億円(前年同期比 1.0%減)、営業利益は、売上収益の減少などにより 7億円(前年同期比 14.9%減)となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金は、前年同期(315億円)から 91億円(28.8%)増加し 406億円となりました。これは、税引前当期利益が 32億円増加、営業債権及びその他の債権の増減額が 18億円の増加、棚卸資産の増減額が 14億円の増加、持分決済型の株式報酬に係る費用が 25億円増加となったことなどによるものです。 投資活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は、前年同期(87億円)から 114億円(130.3%)増加し 201億円となりました。これは、子会社株式の取得による支出が 42億円増加、有形固定資産の売却による収入が 34億円減少、定期預金の預入と払戻による収支により支出が 29億円の増加、投資有価証券の取得による支出が 18億円増加となったことなどによるものです。 財務活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は、前年同期(287億円)から 118億円(40.9%)減少し 170億円となりました。これは、自己株式の取得による支出が 439億円減少、長期借入れによる収入が 303億円減少、配当金の支払額が 40億円増加したことなどによるものです。 上記に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額による増加 28億円(前年同期は 1億円の増加)があり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末(682億円)から 63億円(9.3%)増加し、745億円となりました。 生産、受注及び販売の実績(1) 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)MT(百万円)76,378104.0AT(百万円)187,78093.9TS(百万円)12,48491.4報告セグメント計(百万円)276,64296.4その他(百万円)26,421115.9合計(百万円)303,06497.8 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2) 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)MT76,028102.86,323109.9AT189,35093.915,600107.0TS12,80193.51,049101.7報告セグメント計278,17996.222,973107.5その他28,261124.12,822146.6合計306,44098.225,795110.8 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.上記はすべて継続的な受注であるため、受注残高は1ヵ月間相当額を記載しております。 (3) 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)MT(百万円)75,461102.2AT(百万円)188,32594.3TS(百万円)12,78492.1報告セグメント計(百万円)276,57096.2その他(百万円)27,363123.4合計(百万円)303,93398.2 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主要な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、主要な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しております。 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。 なお、本項に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであるため、不確実性を内在しており実際の結果と大きく異なる可能性を含んでおります。 (1) 重要性がある会計方針及び見積り 当社グループ(当社及び連結子会社)の連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づき作成しております。その作成に当たり、経営者は会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の各数値を算出するための見積りを行っております。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断してはいるものの、実際の結果は見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております。(2) 当連結会計年度の財政状態の分析 当連結会計年度末の資産につきましては、資産合計は 3,201億円(前連結会計年度末は 3,039億円)となり、前連結会計年度末比 162億円(5.3%)増加いたしました。主な内容は、現金及び現金同等物の増加 63億円、のれん及び無形資産の増加 52億円、その他の金融資産の増加 40億円、持分法で会計処理されている投資の増加 24億円及び有形固定資産の減少 13億円であります。負債合計につきましては 1,118億円(前連結会計年度末は 1,096億円)となり、前連結会計年度末比 22億円(2.0%)増加いたしました。主な内容は営業債務及びその他の債務の増加 14億円、未払法人所得税の増加 14億円、その他の金融負債の増加 9億円及び社債及び借入金の減少 17億円であります。資本合計につきましては 2,083億円(前連結会計年度末は 1,943億円)となり、前連結会計年度末比 140億円(7.2%)増加いたしました。内訳としては、資本剰余金の増加 22億円、非支配持分の増加 18億円、その他の資本の構成要素の増加 66億円、利益剰余金の増加 39億円(親会社の所有者に帰属する当期利益による増加 137億円及び剰余金の処分(配当金)による減少 110億円など)、及び自己株式の取得による減少 4億円であります。(3) 当連結会計年度の経営成績の分析 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上収益 3,039億円(前年同期比 1.8%減)、営業利益 222億円(前年同期比 1.8%増)、税引前利益 236億円(前年同期比 15.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益 137億円(前年同期比 7.3%増)となりました。 MT(手動変速装置関連事業)における売上収益は 売上収益は 755億円(前年同期比 2.2%増)となりました。セグメント利益は売上収益の増加などにより 115億円(前年同期比 7.0%増)となりました。 AT(自動変速装置関連事業)における売上収益は 1,883億円(前年同期比 5.7%減)となりました。セグメント利益は受注減少による売上収益の減少はあるものの、不採算の米国子会社の閉鎖やコスト上昇分の売価への転嫁などにより 157億円のセグメント利益(前年同期比 26.1%増)となりました。 TS(産業機械用駆動伝動装置事業)における売上収益は 128億円(前年同期比 7.9%減)となりました。セグメント利益は経費節減につとめたものの売上収益の減少などにより 15億円(前年同期比 8.7%減)となりました。 また、当社グループの当連結会計年度に係る経営指標はROE 7.3%となりました。 (4) 経営成績に重要な影響を与える要因について 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの連結売上収益の約9割が自動車用部品であり、自動車の電動化や主要な販売先である自動車メーカーの生産・販売動向及び調達方針の影響を受ける可能性があります。特にアジア・オセアニアでの販売拡大は最重要戦略でありますが、それらの地域の政治動向及び金融情勢の変化に伴うマーケットの変動に多大な影響を受けるものと予想されます。また、海外事業の拡大に伴う為替リスクの増加、原材料・部品の調達リスク、製品の品質不具合及び災害や停電等のリスクについても業績に重要な影響を与えるものと予想されます。(5) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容及び資本の財源及び資金の流動性についての分析①キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。②財務政策 当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて借入もしくは社債の発行による資金調達を実施することを基本方針としています。 当連結会計年度における設備投資等の資金については、自己資金及び借入金により充当しました。 今後の資金需要の主なものは、環境性能の高い新製品の開発投資や現地でのニーズに対応するための海外投資等であります。これらの資金需要に対しては、主に自己資金で充当する予定ではありますが、資金の不足時に備え、直接金融においては格付機関による企業格付の向上を図ること、また、間接金融では金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。さらに金融機関との関係を強化することにより有利な調達条件の維持に努め、負債と資本のバランスに配慮しつつ、適切で柔軟な資金調達体制を構築してまいります。 従って、当社グループは、その健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。
事業リスク
- 自動車メーカーの生産動向と電動化の影響: エクセディグループの売上収益の約88.4%が自動車用伝導装置事業に依存しており、自動車メーカーの生産動向や販売動向に大きく左右されます。特に、自動車の電動化が進むと、自動変速装置(AT)関連事業が縮小する可能性があり、電動化への対応が遅れると業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 海外事業における地政学・金融情勢リスク: 海外展開を積極的に進めており、特にアジア・オセアニア地域は有望な市場と位置付けています。しかし、これらの地域の政治動向や金融情勢の変化、例えば政情不安や経済危機などが生じた場合、マーケットの変動を通じて、海外事業の業績に悪影響を与える可能性があります。
- 為替変動による収益への影響: 世界中で製品の生産と販売を行っているため、為替レートの変動が業績に影響を与えます。海外子会社の収益や費用を円換算する際に、為替レートによって円換算後の価値が変動する可能性があります。また、円高が進むと日本から輸出する製品の価格競争力が低下し、収益が悪化するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 本項に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであるため、不確実性を内在しており、実際の結果と異なる可能性を含んでおります。(1) 自動車メーカーの生産動向の影響について 当社グループは、自動車用伝導装置(MT及びAT)の製造販売を主な事業としており、自動車用伝導装置事業の外部顧客への売上高の連結売上収益に占める割合は、2026年3月期で86.8%と高い割合となっております。 従って、自動車の電動化の進展や主要な顧客である自動車メーカー全般の生産動向及び販売動向の影響を受け、特に自動変速装置関連事業(AT)は縮小する蓋然性が高い状況にあります。 また、当社は技術動向、市場の変化を注視し、環境変化に適応した製品開発を進めておりますが、市場ニーズを捉えた電動化への対応が遅れる場合、売上高が減少する等により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 海外展開について 当社グループは、自動車メーカーの世界最適調達方針に応じ、現地生産への対応を進めております。2026年3月期における所在地別の概況は次のとおりであります。 日本米州アジア・オセアニアその他消去又は全社連結売上収益(百万円)121,34546,899123,50512,184-303,933構成比(%)39.915.440.64.0-100.0営業利益(百万円)6,08845814,88365814222,230 当社グループの海外展開において、アジア・オセアニアは、自動車生産台数が大きく伸びる可能性のある有望なマーケットであり、今後、積極的に事業展開を行う方針ではありますが、それらの地域の政治動向及び金融情勢の変化に伴うマーケットの変動が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 為替リスクについて当社グループは、全世界において製品の生産と販売を行っております。海外各国における収益、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成時に円換算されていますが、換算時の為替レートにより、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループが日本で生産し、輸出する事業においては、他の通貨に対する円高は、当社製品のグローバルベースでの相対的な価格競争力を低下させ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループの業績及び財政状態は、為替変動による影響を受け変動する可能性を含んでおります。 (4) 原材料・部品の調達リスク 当社グループの製品は、原材料の大部分と一部の部品をグループ外部より調達しております。調達先と安定的な取引が行えるよう努めておりますが、価格高騰や需給逼迫、調達先の不慮の事故等により、原材料・部品不足が生じ、結果として当社グループの業績に悪影響を与えるリスクが存在します。 (5)新製品開発当社グループは、高い環境性能を有したコスト競争力のある製品を開発するよう努めております。今後も、魅力的な製品の開発を進めてまいりますが、当社の開発した製品が顧客や市場のニーズに合致しない、或いはタイムリーな開発と市場への投入ができない場合、特に自動車業界の電動化の流れに対応した新製品開発が出来ない場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与えるリスクが存在します。これに対応するため、戦略事業本部のビジネス開発部において新規ビジネスの企画をおこない、開発効率向上のために開発本部を再編するなど、新規ビジネスの創出、オープンイノベーションを通じ、脱炭素社会へ向けた商品開発を行っております。 (6) 製品の品質不具合当社グループは、品質維持が事業を支える最重要項目と位置づけ、世界中の工場で製造される各種の製品に対して品質管理を行っております。しかし、全ての製品について欠陥が無く、将来にリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が発生した場合、多額の対応コストや当社グループの品質管理に対する評価の低下による取引の減少等が、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与えるリスクが存在します。(7)新規事業を含む事業投資リスク 当社グループでは、電動化の進展に伴い既存事業の一部が減少する蓋然性が高いとの認識の元、中長期的な企業価値の向上に向け、脱炭素社会づくりをはじめ、環境負荷の最小化に貢献すると共にお客様に新たな価値を創造し提供する製品を創造するため、既存事業の枠組みに捉われない新規ビジネスの創出に取り組んでおります。 これらの活動の中では、新たな技術の獲得や、新規事業における開発スピード向上のために、M&Aやスタートアップ企業への出資を伴う共同開発なども行っております。 投資先企業の事業活動が想定通りに推移しない場合、また投資先企業に想定しなかった問題点が発見された場合などには、減損損失の発生などによって当社の業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 当社グループは新規事業立ち上げのため積極的な投資を行っていることから当該リスクが顕在化する可能性を常に認識しておく必要があります。 当社グループは当該リスクを軽減するため、ステージゲート法による新規ビジネスへの投資継続可否の検証をおこなっております。 また、当社グループの中長期の方向性及びグループを含めた意思決定については、取締役会にて審議・決議するとともに経営会議やサステナビリティ会議等でKPIのモニタリングを実施しております。 (8)固定資産に関する減損のリスク 当社グループが使用する固定資産は、事業環境の変化を背景とした収益性の低下が生じた場合に減損損失を計上する潜在的なリスクにさらされています。 今後、想定以上に電動化が急激に進展する等の経営環境の著しい悪化等により収益性が低下し減損損失が発生した場合には、連結財務諸表に対して影響を生じさせる可能性があります。 (9)同業他社との間で生じ得る需要獲得のための価格競争リスク 当社グループの連結売上収益の大部分を占める自動車部品事業における価格競争は大変厳しいものとなっています。 当社グループでは「最高品質なものづくり」・「技術開発力」・「顧客ネットワーク」という、3つの強みを構築し、世界中のお客様に喜んで頂ける最高品質製品の提供に努めており、クラッチ及びトルクコンバータ製品において、世界トップレベルのシェアを有しております。 しかしながら、将来において、価格競争力や当社の優位性を維持できない場合、顧客離れや製品価格の低下を通じて、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10)取引先への依存リスク 当社グループは資本関係の有無にかかわらず、世界の主要自動車メーカーグループに対して製品を供給しており、特定顧客に対する依存度が集中していることはありませんが、多数の顧客において、内燃機関のみを搭載した車両の生産及び販売が当社の想定を超えた速度で減少し電動化が進展した場合、その影響を受けて業績が変動する可能性があります。 (11)災害や停電等による影響 当社グループは、生産設備に対し定期的な修繕及び点検を行うことで、故障等による製造ラインの中断ロスを最小限に抑制するように努めております。しかし、当社グループの生産施設で発生する災害、電力供給等のインフラの中断による影響を完全に防止又は軽減できる保証はなく、その結果、生産・納入活動が停止するリスクが存在します。 特に、日本における風水害リスクに対し、設備のかさ上げや工場移転等の対策実施してまいります。 (12)環境規制に関するリスク 当社グループが事業を展開する多くの国又は地域において、製品の安全性、燃費、排ガス規制、工場からの汚染物質排出制限等の広範囲な環境規制及びその他の法規制を受けています。これらの規制は今後厳しくなることが想定されます。 当社グループは、「脱炭素社会づくりをはじめ、環境負荷の最小化に貢献する」を長期ビジョンとして掲げ、脱炭素に貢献する製品を拡充すると共にカーボンニュートラル及び環境負荷の最小化を実現する生産体制を構築するための活動を推進しています。 しかしながら、当社グループが事業を展開する国又は地域における環境規制の厳格化があった場合には、規制に適合するための開発費用や設備投資などにより相当の費用が増加するほか、当社グループがこれらの規制を遵守できない場合には当該市場での製品販売ができなくなるなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)気候変動による影響 当社グループは気候変動への対応を重要な課題の一つととらえ、シナリオ分析(2℃、4℃シナリオ)を通じた気候変動リスクを特定し、対策を実施しておりますが、対応の不足や遅れにより以下のリスクが顕在化する可能性があります。① 気候変動によるリスク(移行リスク)脱炭素社会への急速な移行による、炭素規制等の導入による操業コスト増加や、内燃機関車の販売停止や電気自動車への移行の加速に伴う当社の既存製品への需要の変化に対応できず、企業価値の低下を招くリスクが存在します。 (物理的リスク)異常気象による工場操業停止や、サプライチェーンの寸断による製品サービスの供給停止が起こるリスクが存在します。② リスクへの対策(移行リスク)脱炭素社会への移行に対処すべく、代表取締役社長を議長とするサステナビリティ会議を中心に環境・気候変動に関する基本方針や重要事項について審議・推進しており、変化する国際情勢を常に確認し、リスクの未然防止・迅速な対処に努める体制を整備しております。また、製品需要の変化に対応するため、社内にプロジェクトチームを設置し、未来商品の創出、オープンイノベーションを通じ、脱炭素社会へ向けた商品開発を行っております。(物理的リスク)サプライヤーも含めたBCP(事業継続計画)を策定、ハザードマップを活用した事業所ごとのリスク評価などを行い、ハード・ソフトの両面での対応や、有事を想定した訓練などを実施し事業継続能力向上に取り組んでおります。 (14)知的財産権に関するリスク 当社グループは、事業活動を展開する上で、製品、製品のデザイン、製造方法などに関連する特許や商標などの知的財産権を、海外を含め多数取得しておりますが、出願したものすべてが権利として登録されるわけではなく、特許庁で拒絶されたり、第三者からのクレームにより無効となったりする可能性があります。 第三者が当社グループの特許を回避して競合製品を市場に投入する可能性もあります。また、当社グループの製品は広範囲にわたる技術を利用しているため、第三者の知的財産権に関する訴訟の当事者となる可能性があります。 (15)人財確保に関するリスク 当社グループでは長期ビジョンに「ときめきと情熱を感じられる魅力的な会社になる」を掲げ、従業員の成長を促す挑戦や提案を活発にできる環境を整備し、多様な従業員が安心して働ける制度を拡充することを通じ、働いてよかったと思える会社を実現させ、企業の長期的な価値創造に繋げていきます。 また、新規ビジネス創出に向け、キャリア採用も積極的に行ってまいります。 しかしながら労働市場のひっ迫、異業種も含めた人財獲得競争の激化等により人財の育成・確保ができない場合、中・長期経営計画の戦略を実行しその目標を達成することが困難になる可能性があります。 (16)情報セキュリティリスク 当社は、サイバー攻撃などの脅威から、機密情報や個人情報を適切に保護するため、情報セキュリティに関する方針および規程類を整備・展開し、定期的に社員の教育を行うなど情報セキュリティの強化を図り、情報漏洩の防止に努めています。 しかしながら、サイバー攻撃等の不正行為は脅威を増しており、想定を大幅に超えるサイバー攻撃等を受けた場合、情報システムに障害が生じる可能性、機密情報及び個人情報が外部に流出する可能性、サプライチェーンを含む事業活動が一時的に中断する可能性等があります。このような事象が発生した場合、当社グループの事業活動の停滞やレピュテーション低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (17)世界的な感染症の流行による影響 新たな種類の感染症が世界規模で流行した場合、生産・納入活動が停止する可能性があり当社グループの業績 及び財務状況に悪影響を与えるリスクが存在します。