事業の概要
- グループ経営体制バンダイナムコホールディングスは、子会社100社と関連会社13社からなる大規模なグループで、多岐にわたる事業を展開しています。これにより、エンターテインメント分野での幅広い収益源を確保し、市場の変化に柔軟に対応できる体制を構築しています。
- IP軸戦略同社は「IP(知的財産)軸戦略」を掲げ、ガンダムやドラゴンボールなどの人気キャラクターやコンテンツを核に事業を展開しています。ゲーム、玩具、映像、アミューズメント施設など、様々な事業領域でIPを活用することで、相乗効果を生み出し、収益を最大化するビジネスモデルです。
- 多様な事業ポートフォリオデジタル事業(ゲームなど)、トイホビー事業(玩具、模型)、IPプロデュース事業(アニメ制作など)、アミューズメント事業(施設運営)といった多様な事業セグメントを持っています。これにより、特定の事業に依存することなく、リスクを分散しながら安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- デジタル事業主にゲームコンテンツの開発・販売を手掛けており、最新年度の売上高は4500.88億円、営業利益は685.27億円と、グループの主要な収益源の一つです。家庭用ゲームやモバイルゲームなど、多様なプラットフォームでIPを活用したコンテンツを提供し、国内外のユーザーに楽しさを届けています。
- トイホビー事業玩具、模型、フィギュアなどの企画・製造・販売を行っており、最新年度の売上高は5748.37億円、営業利益は1022.02億円と、グループ内で最も高い利益を上げています。ガンダムのプラモデルやキャラクターフィギュアなど、幅広い年齢層に向けた商品展開で安定した収益を確保しています。
- IPプロデュース事業アニメーションや映像コンテンツの企画・制作・販売、音楽事業などを担当しており、最新年度の売上高は756.15億円、営業利益は117.78億円です。自社IPの価値を高め、デジタル事業やトイホビー事業への展開を促進する役割を担っており、グループ全体のIP軸戦略を支える重要な事業です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| DigitalBusiness | 地域 | 4,501 | 685 | 15.2% |
| ToysAndHobbyBusiness | 地域 | 5,748 | 1,022 | 17.8% |
| IPProductionBusiness | 地域 | 756 | 118 | 15.6% |
| AmusementBusiness | 地域 | 1,343 | 84 | 6.3% |
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3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社96社及び関連会社17社により構成されており、当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、当事業の内容における事業区分と、 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分は同一であります。関係会社については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」をご参照ください。また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 IP軸戦略の推進、品質管理体制の強化、顧客データ活用による需要予測精度の向上。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド IPの創出・育成、展開に伴う競争激化や特定のIPへの依存リスクがある一方で、ブランド価値向上を目指す。 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:IPビジネスにおける競争激化 / 市場や顧客の急速な変化、技術の進化 / サイバー攻撃等による情報流出や事業システムへの影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★★☆
バンダイナムコは「機動戦士ガンダム」「ドラゴンボール」「ONE PIECE」など、世界的に認知された強力なIP(知的財産)を多数保有。これらのIPは、玩具、ゲーム、映像、アミューズメント施設など多岐にわたる事業展開の基盤となり、高いブランド価値と継続的な収益を生み出している。特にガンダムシリーズは半世紀近くにわたりファン層を維持・拡大している。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
一部のゲームタイトルやコレクターズアイテムにおいては、熱心なファンによる継続購入や、特定のプラットフォームへの依存からくるスイッチングコストが考えられる。しかし、玩具市場全体や、IPの性質上、顧客が他社製品へ乗り換えることへの抵抗感は限定的である。
ネットワーク効果★★☆☆☆
「アイドルマスター」シリーズや「テイルズ オブ」シリーズなど、一部のゲームタイトルでは、プレイヤー間の交流やコミュニティ形成がゲーム体験の価値を高める側面がある。また、オンラインイベントやSNS連携もネットワーク効果を一部生み出しているが、事業全体を支えるほどの強力なネットワーク効果とは言えない。
コスト優位☆☆☆☆☆
玩具やゲームの製造・販売において、他社と比較して構造的に著しく低いコストを実現しているという明確な証拠はない。規模の経済による効率化は存在するものの、それが決定的なコスト優位性につながっているとは考えにくい。
- 強力なIPポートフォリオバンダイナムコグループは、「機動戦士ガンダム」や「ドラゴンボール」など、世界的に認知度の高い強力なIPを多数保有しています。これらのIPは、長年にわたりファンに愛され続けており、新規顧客獲得だけでなく、既存顧客のロイヤルティ維持にも貢献しています。
- 多角的な事業展開力ゲーム、玩具、映像、アミューズメント施設など、IPを多角的に展開できる事業基盤を持つことが強みです。一つのIPから多様な商品やサービスを生み出すことで、収益機会を最大化し、競合他社に対する優位性を確立しています。
- グローバルなブランド認知日本発のIPが世界中で高い認知度を誇るため、グローバル市場での事業拡大が容易です。特にアジア地域を中心に、IPを活用した商品やサービスが広く受け入れられており、海外市場での成長機会を捉えやすい状況にあると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営環境当社グループを取り巻く環境としましては、世界情勢における様々な動き等により各地域において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。また、市場や顧客のライフスタイルや嗜好等の我々を取り巻く環境変化のスピードがさらに速くなるとともに、グローバル市場における競争が激化することが想定されます。(2)経営戦略等当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、中長期での持続的な成長に向け、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。①「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと目指す姿バンダイナムコグループでは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」を制定しグループの最上位概念としています。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが目指す姿は、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながる姿です。新規のFansとはより「広く」つながり、既存のFansとはより「深く」つながります。そして、新規と既存のFansから生まれたコミュニティ同士が「複雑に」つながり合うことを目指します。バンダイナムコが様々なFansと、そしてFans同士がつながるにあたり、最も重視することは、どのようにつながるかというつながり方の質です。今中期計画においても、Fansと広く、深く、複雑につながること、つながり方の質を重視した様々な戦略や取組みを推進します。<Bandai Namco’s Purpose> ②中長期ビジョン「パーパス“Fun for All into the Future”」のもとバンダイナムコグループが目指す姿を前中期計画に引き続き「Connect with Fans」とし、中長期ビジョンへと位置付けを変更した上で、その第2章のアクションフェーズとして、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在を目指します。③中期計画テーマバンダイナムコグループが持続的な成長をしていくために、「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」の3つを共通テーマとしました。この共通テーマに基づき、さらに4つのキーテーマである、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」、4つのキーテーマを具体的に表す8つの項目を設定し実行することで、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFansとともに、さらなる笑顔の連鎖を生み出す事業展開を目指します。・キーテーマ1「いいものつくる」「ものづくり」はグループの原点。バンダイナムコらしいユニークな発想で商品・サービスを生み出すバンダイナムコグループの原点は、「ものづくり」です。バンダイナムコらしいユニークな体験価値を世界中のFansに届けるためのゲーム開発・アニメ制作・商品の企画・生産、また新しいサービスの創出を推進するとともに、新規IP創出においては、映像作品に加え、商品・サービス発、グループ横断プロジェクト発等、あらゆる方向から継続的に取り組んでいきます。その取組みのひとつとして、外部クリエイターやスタジオ、IPホルダーとともに新たな切り口のIP共創を強化していきます。また、制作・開発・生産の面では効率化を推進し、より質の高い「ものづくり」に取り組んでいきます。・キーテーマ2「もっとひろげる」展開エリアと合わせてカテゴリーも拡大し、世界中のFansに「ひろげる」ことを目指す日本発IPの人気がワールドワイドで拡大する環境下において、バンダイナムコグループがグローバルで事業を拡大できる可能性はまだまだあります。トイホビー事業では、ハイターゲット(大人)層向け商品やトレーディングカード、カプセルトイ等の展開を拡大しています。さらに、アミューズメント事業との連携による公式ショップ、体験会やイベント等により、遊びの定着やFansとのつながりを深めます。また、日本発IPだけでなく現地発IPや現地企業とのコラボレーションも積極的に行っていきます。エリアの拡大については、各地域においてECの強化を進めています。デジタル事業では、日本と米国でワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制をさらにブラッシュアップし、意思決定と情報共有のスピードアップをはかります。映像音楽事業では、北米に映像音楽事業会社を設立。実写映画「GUNDAM(仮称)」についてパートナーとともに本格的な制作のステップに進みます。全世界公開に向けて、新会社が実写映画の制作投資窓口となり、海外におけるガンダムのライセンスやプロモーション、イベント等を強化し、ガンダムIPの価値最大化を目指します。・キーテーマ3「そだてつづける」生み出したものを「そだてつづける」ことが重要。強く、広く、長く愛されるブランドに育てるバンダイナムコグループの強みであるIP軸戦略を核とするIPの創出だけではなく、IPを「そだてつづける」ことも重要だと捉えています。今中期計画では、「たまごっち」等のトイホビー事業発、「アイドルマスター」や「パックマン」等のデジタル事業発、「ガンダム」等の映像音楽事業発といったグループで持つIPのライセンス事業を強化するとともに、グループの事業領域以外にもIPの世界観を広げます。ゲームタイトルについては、シリーズタイトルの人気拡大や継続的なシリーズ展開、有効活用により定着とブランド力強化をはかります。また、グループIPのひとつ、ガンダムの代表的な商品ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)をはじめ、トイホビー事業の商品では様々な原材料にプラスチックを使用しています。プラスチックに対しての環境配慮に関する声が高まる中、バンダイナムコグループプラスチック環境配慮方針を制定しました。これまでもファン参加型のリサイクルや代替素材の活用等の取組みを進めてきましたが、今後もこの方針のもと、プラスチックの使用を出来る限り削減した上で、再生プラスチックや代替素材の活用、リサイクルの推進をさらに進めていきます。社会の一員として、グループ一丸となって環境配慮に取り組むことは、IPや商品ブランドの価値向上にもつながると考えています。・キーテーマ4「みがきふかめる」これまでに蓄積したデータを最大限活用し、ビジネスを「みがきふかめる」ことで進化させる前中期計画において、グループのデータ接続と集約を行い活用するデータユニバース構想を推進し、複数事業で活用を始めています。今中期計画においては、蓄積したデータの活用を本格的にスタートし、深掘りしていきます。これにより、最適なマーケティングプランの立案や商品企画、需要予測の精度を向上させることで、各事業におけるビジネスを磨き上げていきます。また、主にゲーム開発や映像制作の分野においては、外部パートナーと自社スタジオや研究開発部門との協議や連携による新技術の研究や活用を積極的に進めます。これらの取組みにより、「みがきふかめる」を実現させます。・アライアンス強化各事業においては、これまでと同様にあらゆるパートナーとの協業やアライアンスを行いますが、新たな取組みの1つとして、中長期ビジョンの「Connect with Fans」のもと、「360度、全方位のFansとつながる」という意味を込めて「Connect with 360」を省略した「CW360」という部署を当社に新設しました。「CW360」は、これまで、時間や予算等の制約から「やりたくても手を伸ばせなかった領域」に、グループ全体の視点で、失敗を恐れずアプローチし、あらゆるパートナー、プロジェクト、協業、提携等様々な形でつながっていきます。これら事業成長を後押しする取組みが、グループ全体のさらなる長期的な成長につながると考えています。・多彩な人材活用「CW360」による外部パートナーとのアライアンス強化の取組みは、「人材育成の機会」にもつながると考えています。外部パートナーとのプロジェクトや協業、合弁会社による展開等、「CW360」が生み出す様々な機会を、次世代を担う人材の育成につなげていきます。このほか、グループの事業成長に伴うグローバル人材の育成、コーポレート人材や部門の強化、環境や体制の整備等、多彩な人材が安心して生き生きと働くことができるよう、各種施策を推進し、盤石なものとしていきます。 <中期計画全体図> 4つのキーテーマ、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目からなる中期計画全体図で示す中央のふたつの円には、「デジタル&フィジカル」、「攻めと守り」、「遠心力と求心力」といった両輪をイメージさせる様々な意味合いを込めています。「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位の様々なつながりを強化することで、バンダイナムコグループはさらなる成長を目指します。④資本政策今中期計画では、持続的な成長に向け、IP価値最大化による企業価値の向上と、長期的な利益創造に向けて、EPSとエクイティスプレッドを意識し、ROEの上昇に注力するとともに、株式市場とのコミュニケーションにつとめます。現状の資本コストは8%程度と認識しており、エクイティスプレッドは、継続的に5%以上となることを目指します。取締役の業績評価においても、資本効率をより意識し、計数指標、サステナビリティに加え、EPSもKPIとします。⑤キャピタル・アロケーション中期計画におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づいて、成長投資と株主還元をともに実現していきます。今中期計画期間中に約6,000億円の投資を計画している成長投資は、主にゲームや映像制作等原価を中心に計上される投資、金型等の事業に必要な設備投資、そして中期計画における戦略投資である“360”投資(全方位でIPファンやパートナー、株主等あらゆるステークホルダーとつながるための投資)で構成しています。これらの投資は、今中期計画において成果が出るものだけでなく、中長期で持続的に成長を続けることを重視しています。⑥計数目標(2025年2月公表数値)・2028年3月期 計数目標連結売上高 14,500億円連結営業利益 2,000億円海外売上比率(仕向地別) 50%以上・継続的な目標営業利益率 継続的に12%以上エクイティスプレッド 継続的に5%以上バンダイナムコグループは、世界中のFansと、広く、深く、複雑につながる存在を目指し、中期計画においてIP価値の最大化に向けた様々な取組みを推進するとともに、成長に向けた強固な経営基盤を確立することで、企業価値の向上と長期利益の創造を目指してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期での持続的な成長に向け取り組むべき様々な課題に対しては、2025年4月より推進している中期計画において、中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、3つの共通テーマ(「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」)と、共通テーマに基づいた4つのキーテーマ(「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」)並びに「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」による様々な取組みを推進することで対応してまいります。①グループ横断で取り組むべき課題企業の社会的責任を果たすために<「パーパス“Fun for All into the Future”」の実践>当社グループは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」をグループの最上位概念としています。バンダイナムコが世界中のIPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、そして社会等あらゆるステークホルダーと「夢・遊び・感動」を通じて心の豊かさでつながる未来をともに創造することを目指してまいります。今後も、様々な機会を通じ経営者自身がパーパスについて発信を行うことで、グループ社員の理解の深化をはかり、事業や行動を通じたパーパスの実践につなげてまいります。 <安定した収益基盤構築に向けて>当社グループでは、変化の激しい市場において安定した収益基盤を強固にするため、多様なIPや幅広い事業カテゴリー・展開地域によるポートフォリオバランスを重視した経営を推進しております。安定した収益基盤を強固にすることで、環境変化による影響を軽減するとともに、中長期での成長に向けた投資やチャレンジを行い、新たなIPや事業等の創出・育成をはかってまいります。<サステナビリティへの取組み>当社グループではエンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を世界中のファンへ提供し続けるため、「バンダイナムコグループサステナビリティ方針」を掲げ、グループが向き合うべき社会課題として特定したマテリアリティのもと、ファンとともに持続可能な社会の実現に向けた活動を推進しております。また、「バンダイナムコグループ行動規範」「バンダイナムコグループ取引先ガイドライン」を制定し、グループ社員はもちろんのこと、事業活動に関わるすべてのステークホルダーの人権を尊重することを企業としての責任と考え、「バンダイナムコグループ人権方針」を定めています。これらのもと、「グループサステナビリティ委員会」とサステナブル活動を推進する「グループサステナビリティ部会」、さらには、コンプライアンスや情報セキュリティ、内部統制の強化を推進する各種委員会を開催するとともに、様々な課題への対応や体制の強化をはかるほか、社内への啓発活動等各種施策に取り組むことでグループにおけるサステナビリティ文化醸成、社内意識の向上に継続的に取り組んでまいります。IP軸戦略のもと、IPの創出・育成、展開強化に向けて当社グループでは、流通・メディア環境の変化やネットワークの普及、プラットフォームの多様化や技術進化、グローバル市場での競争激化等の様々な環境変化に対応するため、IP軸戦略のさらなる進化に取り組んでおります。IP軸戦略の核となるIPの創出にあたっては、映像音楽ユニットにおいて映像・音楽作品発のIP創出力を強化するとともに、商品・サービス発の取組み、グループの連携による取組み、全体最適の視点で投資を行う「バンダイナムココンテンツファンド」の活用を推進します。さらには、外部のクリエイターやスタジオ、IPホルダーとの協業・連携等によるIPの共創を強化してまいります。また、創出・共創したIPは、様々なメディアを活用し発信を行うほか、グループの幅広い商品・サービスによる展開、外部ライセンスやグローバル展開の強化等により、様々なファンとともに育成をはかることで、中長期でIP価値を最大化することを目指してまいります。このほか、IP軸戦略の推進にあたっては、IPを適切に活用・保護するため、社外パートナー企業や行政と連携し、様々な啓発活動や知的財産権侵害対策の推進等の活動を行ってまいります。 カテゴリー・エリア拡大に向けて当社グループが、中長期で持続的な成長を続けるためには、グローバル市場での事業拡大が不可欠と考えております。世界の各地域において事業拡大に向けた連携を推進するため、組織再編や各地域における事業拠点の集約、ガバナンス機能の強化等を行っております。中期計画においては特に北米と中国内地を重点地域とし、強力に事業間連動を実施するほか、ワールドワイド展開をはかるIPについてはグループ横断プロジェクトにより取り組んでいます。また、日本発IPの商品・サービスの海外展開に加え、各地域発のIP展開に取り組む等、IPポートフォリオの強化をはかります。このほか、事業カテゴリーの拡大やECを含めた販路の拡大、IPや商品ブランド認知向上のためのプロモーションやマーケティング、顧客とのタッチポイントの拡大を強化しています。さらには、グローバル市場での需要拡大に対応するため、新工場の建設や設備投資等生産体制の拡充をはかっています。そして、グローバル人材の育成に向けて、各地域での採用活動を強化するとともに、地域や事業を横断した人事交流や研修等により育成を推進してまいります。協業・アライアンスの強化に向けて当社グループは、グループ内に閉じることなく、様々な才能やノウハウを持つ外部人材や外部パートナーとつながる開かれた企業集団でありたいと考えています。中期計画においては、成長投資を含めた外部パートナーとの協業・アライアンスをさらに推進するため、“360度全方位のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながっていきたい”という想いを込めて当社内に「CW360」を新設しました。「CW360」においては、グループ全体の視点で、外部パートナーと新たな領域への挑戦を通じ様々な形でつながり、さらに新たな領域と各事業がつながることで各事業の成長を後押しし、グループの長期的な成長につなげていくことを目指してまいります。多彩な人材が活躍できるグループに向けて当社グループの最大の財産であり強みは人材です。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、様々な才能、個性、価値観を持つ多様な人材が生き生きと活躍することができる「同魂異才」の企業集団でありたいと考えます。従来より新卒・キャリア、性別、年齢、国籍、人種、宗教や性的指向等にこだわらず多様な人材の確保・登用を行うとともに、各国・地域の状況や事業特性を踏まえつつ多彩な人材が活躍することができ、心身ともに健康に働くことができる様々な制度や環境の整備に取り組んでおります。また、外部パートナーとのアライアンス強化によるプロジェクトや協業を、人材活躍の新たな場としても活用し、次世代経営人材の育成の機会につなげてまいります。技術の進化と変化への対応に向けて技術の進化により、エンターテインメントにおける選択肢が多様化し、顧客の嗜好やライフスタイルの変化のスピードが速くなるとともに、グローバル規模での競争が激化しています。当社グループでは、従来のビジネスモデルにこだわることなく、顧客の嗜好やライフスタイルに対応した新たな価値創造やプラットフォームへの対応、ビジネスモデルの変革に積極的に取り組んでまいります。これらの推進にあたっては、外部パートナー企業やクリエイター等と密接な連携をはかり新技術の研究や活用を進めています。また、データユニバース構想で集約したグループのデータを分析し、商品・サービスのマーケティングや需要予測の精度向上に活用してまいります。②各ユニットにおける課題トイホビーユニット当業界においては、「国内における少子化の進行」「顧客ニーズの多様化」「グローバル展開の拡大に伴う体制強化」「生産地域の集中と品質管理」「原材料や燃料の価格上昇」「輸出入取引に係る法令変更や環境変化」等の課題があります。これらの課題に対応するため、国内において圧倒的No.1の地位確立を目指し、ターゲット層やカテゴリーの拡大、新規事業の創出に取り組んでおります。海外においては、ハイターゲット(大人)層向け商品やカード商材等の事業カテゴリー拡大やIPポートフォリオの拡充、販路の拡大、EC販売強化等の取組みを行い、中長期的な成長を目指してまいります。また、開発生産面においては、バリューチェーンの改革により生産の効率化をはかるとともに、スピードやクオリティ、価格面でも競争力のある開発生産を進めているほか、各地域の顧客嗜好にあわせた商品展開を行っています。このほか、該当する法規制や業界が定める品質・安全基準等を踏まえた独自の品質基準の設定、品質監査とCоC(Code of Conduct:行動規範)監査を一元化した監査を海外最終梱包工場に対して定期的に実施する等により、品質・安全の徹底及び労働環境の適正化をはかってまいります。さらには、グローバル市場での需要拡大、各国の法令変更や原材料価格の上昇等による事業への影響を軽減するため、自社の生産拠点の増強や生産地域の分散をはかってまいります。 デジタルユニット当業界においては、「開発期間の長期化と投資額の上昇」「プラットフォームの多様化」「技術の進化」「顧客ニーズの多様化」等の課題があります。これらの課題に対応するため、商品・サービスの開発にあたっては厳選したタイトルの開発を行うとともに、開発タイトルの審査体制やクオリティ、開発コスト、スケジュールの管理を強化することにより、最適なタイトルポートフォリオ構築を目指しています。また、日米拠点が連携しワールドワイドのマーケティング施策を推進し、リリース後においてもアップデートや追加コンテンツの提供、イベントの開催等の顧客とつながり続けるための継続的な施策により長期展開をはかっております。また、新たなプラットフォームの登場は顧客獲得の機会ととらえ、各プラットフォームの特性にあわせたタイトル提供を行っています。このほか、既存の事業や商品・サービスの枠を超え、顧客ニーズの多様化や技術進化に対応したエンターテインメントやビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。さらには、技術進化や環境変化、新たなプラットフォームに迅速に対応するため、研究開発部門に加え、外部パートナーとの協業・連携による技術研究をさらに強化してまいります。映像音楽ユニット当業界においては、「IP創出における競争激化」「作品制作における人材の育成、確保」「制作期間の長期化と投資額の上昇」等の課題があります。これら課題に対応するため、ユニット内の組織再編を行い、ユニット内のみならずグループの各事業や外部パートナーと協業・連携することにより、多彩なIP創出機能の強化をはかってまいります。また、映像制作や制作技術向上のための投資を積極的に行うほか、制作現場の環境や体制の整備、クリエイターの育成、外部パートナーやクリエイターとの連携強化に取り組んでまいります。さらには、日本発IPのグローバル市場での人気拡大を受け、グローバル展開を視野に入れたIPの創出や展開地域の拡大をはかり、創出したIPについて、メディア展開やライセンスの強化、グローバル市場への展開拡大等によってIP価値の最大化を目指してまいります。このほか、音楽事業においても、グループ横断プロジェクトを組成し、中長期的な成長に向けた取組みを進めてまいります。アミューズメントユニット当業界においては、「人材の確保、人件費の上昇」「顧客ニーズの多様化」「環境変化の激化」「原材料や燃料の価格上昇」等の課題があります。これらの課題に対応するため、ユニット内の組織再編により、企画開発力と施設運営に長けた人材の獲得・育成を強化しています。また、施設事業やアミューズメント機器事業において、IPやグループの商品・サービスを活用する等、バンダイナムコならではの展開を行い、グループの各事業とより一体となった展開を推進しております。さらに効率化に取り組むことで、安定して収益をあげることができる基盤の構築を目指してまいります。同ユニットにおいては、IP軸戦略におけるグループの重要な顧客接点として、グループの商品・サービスの販売、IPの訴求や顧客ニーズを収集する役割も果たしてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営環境当社グループを取り巻く環境としましては、世界情勢における様々な動き等により各地域において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。また、市場や顧客のライフスタイルや嗜好等の我々を取り巻く環境変化のスピードがさらに速くなるとともに、グローバル市場における競争が激化することが想定されます。(2)経営戦略等当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、中長期での持続的な成長に向け、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。①「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと目指す姿バンダイナムコグループでは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」を制定しグループの最上位概念としています。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、バンダイナムコグループが目指す姿は、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながる姿です。新規のFansとはより「広く」つながり、既存のFansとはより「深く」つながります。そして、新規と既存のFansから生まれたコミュニティ同士が「複雑に」つながり合うことを目指します。バンダイナムコが様々なFansと、そしてFans同士がつながるにあたり、最も重視することは、どのようにつながるかというつながり方の質です。今中期計画においても、Fansと広く、深く、複雑につながること、つながり方の質を重視した様々な戦略や取組みを推進します。<Bandai Namco’s Purpose> ②中長期ビジョン「パーパス“Fun for All into the Future”」のもとバンダイナムコグループが目指す姿を前中期計画に引き続き「Connect with Fans」とし、中長期ビジョンへと位置付けを変更した上で、その第2章のアクションフェーズとして、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在を目指します。③中期計画テーマバンダイナムコグループが持続的な成長をしていくために、「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」の3つを共通テーマとしました。この共通テーマに基づき、さらに4つのキーテーマである、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」、4つのキーテーマを具体的に表す8つの項目を設定し実行することで、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFansとともに、さらなる笑顔の連鎖を生み出す事業展開を目指します。・キーテーマ1「いいものつくる」「ものづくり」はグループの原点。バンダイナムコらしいユニークな発想で商品・サービスを生み出すバンダイナムコグループの原点は、「ものづくり」です。バンダイナムコらしいユニークな体験価値を世界中のFansに届けるためのゲーム開発・アニメ制作・商品の企画・生産、また新しいサービスの創出を推進するとともに、新規IP創出においては、映像作品に加え、商品・サービス発、グループ横断プロジェクト発等、あらゆる方向から継続的に取り組んでいきます。その取組みのひとつとして、外部クリエイターやスタジオ、IPホルダーとともに新たな切り口のIP共創を強化していきます。また、制作・開発・生産の面では効率化を推進し、より質の高い「ものづくり」に取り組んでいきます。・キーテーマ2「もっとひろげる」展開エリアと合わせてカテゴリーも拡大し、世界中のFansに「ひろげる」ことを目指す日本発IPの人気がワールドワイドで拡大する環境下において、バンダイナムコグループがグローバルで事業を拡大できる可能性はまだまだあります。トイホビー事業では、ハイターゲット(大人)層向け商品やトレーディングカード、カプセルトイ等の展開を拡大しています。さらに、アミューズメント事業との連携による公式ショップ、体験会やイベント等により、遊びの定着やFansとのつながりを深めます。また、日本発IPだけでなく現地発IPや現地企業とのコラボレーションも積極的に行っていきます。エリアの拡大については、各地域においてECの強化を進めています。デジタル事業では、日本と米国でワールドワイドのマーケティングをコントロールする体制をさらにブラッシュアップし、意思決定と情報共有のスピードアップをはかります。映像音楽事業では、北米に映像音楽事業会社を設立。実写映画「GUNDAM(仮称)」についてパートナーとともに本格的な制作のステップに進みます。全世界公開に向けて、新会社が実写映画の制作投資窓口となり、海外におけるガンダムのライセンスやプロモーション、イベント等を強化し、ガンダムIPの価値最大化を目指します。・キーテーマ3「そだてつづける」生み出したものを「そだてつづける」ことが重要。強く、広く、長く愛されるブランドに育てるバンダイナムコグループの強みであるIP軸戦略を核とするIPの創出だけではなく、IPを「そだてつづける」ことも重要だと捉えています。今中期計画では、「たまごっち」等のトイホビー事業発、「アイドルマスター」や「パックマン」等のデジタル事業発、「ガンダム」等の映像音楽事業発といったグループで持つIPのライセンス事業を強化するとともに、グループの事業領域以外にもIPの世界観を広げます。ゲームタイトルについては、シリーズタイトルの人気拡大や継続的なシリーズ展開、有効活用により定着とブランド力強化をはかります。また、グループIPのひとつ、ガンダムの代表的な商品ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)をはじめ、トイホビー事業の商品では様々な原材料にプラスチックを使用しています。プラスチックに対しての環境配慮に関する声が高まる中、バンダイナムコグループプラスチック環境配慮方針を制定しました。これまでもファン参加型のリサイクルや代替素材の活用等の取組みを進めてきましたが、今後もこの方針のもと、プラスチックの使用を出来る限り削減した上で、再生プラスチックや代替素材の活用、リサイクルの推進をさらに進めていきます。社会の一員として、グループ一丸となって環境配慮に取り組むことは、IPや商品ブランドの価値向上にもつながると考えています。・キーテーマ4「みがきふかめる」これまでに蓄積したデータを最大限活用し、ビジネスを「みがきふかめる」ことで進化させる前中期計画において、グループのデータ接続と集約を行い活用するデータユニバース構想を推進し、複数事業で活用を始めています。今中期計画においては、蓄積したデータの活用を本格的にスタートし、深掘りしていきます。これにより、最適なマーケティングプランの立案や商品企画、需要予測の精度を向上させることで、各事業におけるビジネスを磨き上げていきます。また、主にゲーム開発や映像制作の分野においては、外部パートナーと自社スタジオや研究開発部門との協議や連携による新技術の研究や活用を積極的に進めます。これらの取組みにより、「みがきふかめる」を実現させます。・アライアンス強化各事業においては、これまでと同様にあらゆるパートナーとの協業やアライアンスを行いますが、新たな取組みの1つとして、中長期ビジョンの「Connect with Fans」のもと、「360度、全方位のFansとつながる」という意味を込めて「Connect with 360」を省略した「CW360」という部署を当社に新設しました。「CW360」は、これまで、時間や予算等の制約から「やりたくても手を伸ばせなかった領域」に、グループ全体の視点で、失敗を恐れずアプローチし、あらゆるパートナー、プロジェクト、協業、提携等様々な形でつながっていきます。これら事業成長を後押しする取組みが、グループ全体のさらなる長期的な成長につながると考えています。・多彩な人材活用「CW360」による外部パートナーとのアライアンス強化の取組みは、「人材育成の機会」にもつながると考えています。外部パートナーとのプロジェクトや協業、合弁会社による展開等、「CW360」が生み出す様々な機会を、次世代を担う人材の育成につなげていきます。このほか、グループの事業成長に伴うグローバル人材の育成、コーポレート人材や部門の強化、環境や体制の整備等、多彩な人材が安心して生き生きと働くことができるよう、各種施策を推進し、盤石なものとしていきます。 <中期計画全体図> 4つのキーテーマ、「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目からなる中期計画全体図で示す中央のふたつの円には、「デジタル&フィジカル」、「攻めと守り」、「遠心力と求心力」といった両輪をイメージさせる様々な意味合いを込めています。「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、IPがもつ可能性を拡げ、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位の様々なつながりを強化することで、バンダイナムコグループはさらなる成長を目指します。④資本政策今中期計画では、持続的な成長に向け、IP価値最大化による企業価値の向上と、長期的な利益創造に向けて、EPSとエクイティスプレッドを意識し、ROEの上昇に注力するとともに、株式市場とのコミュニケーションにつとめます。現状の資本コストは8%程度と認識しており、エクイティスプレッドは、継続的に5%以上となることを目指します。取締役の業績評価においても、資本効率をより意識し、計数指標、サステナビリティに加え、EPSもKPIとします。⑤キャピタル・アロケーション中期計画におけるキャピタル・アロケーションの方針に基づいて、成長投資と株主還元をともに実現していきます。今中期計画期間中に約6,000億円の投資を計画している成長投資は、主にゲームや映像制作等原価を中心に計上される投資、金型等の事業に必要な設備投資、そして中期計画における戦略投資である“360”投資(全方位でIPファンやパートナー、株主等あらゆるステークホルダーとつながるための投資)で構成しています。これらの投資は、今中期計画において成果が出るものだけでなく、中長期で持続的に成長を続けることを重視しています。⑥計数目標(2025年2月公表数値)・2028年3月期 計数目標連結売上高 14,500億円連結営業利益 2,000億円海外売上比率(仕向地別) 50%以上・継続的な目標営業利益率 継続的に12%以上エクイティスプレッド 継続的に5%以上バンダイナムコグループは、世界中のFansと、広く、深く、複雑につながる存在を目指し、中期計画においてIP価値の最大化に向けた様々な取組みを推進するとともに、成長に向けた強固な経営基盤を確立することで、企業価値の向上と長期利益の創造を目指してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、中長期での持続的な成長に向け取り組むべき様々な課題に対しては、2025年4月より推進している中期計画において、中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、3つの共通テーマ(「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」)と、共通テーマに基づいた4つのキーテーマ(「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」)並びに「アライアンス強化」「多彩な人材の活用」による様々な取組みを推進することで対応してまいります。①グループ横断で取り組むべき課題企業の社会的責任を果たすために<「パーパス“Fun for All into the Future”」の実践>当社グループは、“社会における存在意義”や“なぜその事業や企業活動を行うのか”“私たちがバンダイナムコで働く意味”を表す「パーパス“Fun for All into the Future”」をグループの最上位概念としています。バンダイナムコが世界中のIPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、そして社会等あらゆるステークホルダーと「夢・遊び・感動」を通じて心の豊かさでつながる未来をともに創造することを目指してまいります。今後も、様々な機会を通じ経営者自身がパーパスについて発信を行うことで、グループ社員の理解の深化をはかり、事業や行動を通じたパーパスの実践につなげてまいります。 <安定した収益基盤構築に向けて>当社グループでは、変化の激しい市場において安定した収益基盤を強固にするため、多様なIPや幅広い事業カテゴリー・展開地域によるポートフォリオバランスを重視した経営を推進しております。安定した収益基盤を強固にすることで、環境変化による影響を軽減するとともに、中長期での成長に向けた投資やチャレンジを行い、新たなIPや事業等の創出・育成をはかってまいります。<サステナビリティへの取組み>当社グループではエンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を世界中のファンへ提供し続けるため、「バンダイナムコグループサステナビリティ方針」を掲げ、グループが向き合うべき社会課題として特定したマテリアリティのもと、ファンとともに持続可能な社会の実現に向けた活動を推進しております。また、「バンダイナムコグループ行動規範」「バンダイナムコグループ取引先ガイドライン」を制定し、グループ社員はもちろんのこと、事業活動に関わるすべてのステークホルダーの人権を尊重することを企業としての責任と考え、「バンダイナムコグループ人権方針」を定めています。これらのもと、「グループサステナビリティ委員会」とサステナブル活動を推進する「グループサステナビリティ部会」、さらには、コンプライアンスや情報セキュリティ、内部統制の強化を推進する各種委員会を開催するとともに、様々な課題への対応や体制の強化をはかるほか、社内への啓発活動等各種施策に取り組むことでグループにおけるサステナビリティ文化醸成、社内意識の向上に継続的に取り組んでまいります。IP軸戦略のもと、IPの創出・育成、展開強化に向けて当社グループでは、流通・メディア環境の変化やネットワークの普及、プラットフォームの多様化や技術進化、グローバル市場での競争激化等の様々な環境変化に対応するため、IP軸戦略のさらなる進化に取り組んでおります。IP軸戦略の核となるIPの創出にあたっては、映像音楽ユニットにおいて映像・音楽作品発のIP創出力を強化するとともに、商品・サービス発の取組み、グループの連携による取組み、全体最適の視点で投資を行う「バンダイナムココンテンツファンド」の活用を推進します。さらには、外部のクリエイターやスタジオ、IPホルダーとの協業・連携等によるIPの共創を強化してまいります。また、創出・共創したIPは、様々なメディアを活用し発信を行うほか、グループの幅広い商品・サービスによる展開、外部ライセンスやグローバル展開の強化等により、様々なファンとともに育成をはかることで、中長期でIP価値を最大化することを目指してまいります。このほか、IP軸戦略の推進にあたっては、IPを適切に活用・保護するため、社外パートナー企業や行政と連携し、様々な啓発活動や知的財産権侵害対策の推進等の活動を行ってまいります。 カテゴリー・エリア拡大に向けて当社グループが、中長期で持続的な成長を続けるためには、グローバル市場での事業拡大が不可欠と考えております。世界の各地域において事業拡大に向けた連携を推進するため、組織再編や各地域における事業拠点の集約、ガバナンス機能の強化等を行っております。中期計画においては特に北米と中国内地を重点地域とし、強力に事業間連動を実施するほか、ワールドワイド展開をはかるIPについてはグループ横断プロジェクトにより取り組んでいます。また、日本発IPの商品・サービスの海外展開に加え、各地域発のIP展開に取り組む等、IPポートフォリオの強化をはかります。このほか、事業カテゴリーの拡大やECを含めた販路の拡大、IPや商品ブランド認知向上のためのプロモーションやマーケティング、顧客とのタッチポイントの拡大を強化しています。さらには、グローバル市場での需要拡大に対応するため、新工場の建設や設備投資等生産体制の拡充をはかっています。そして、グローバル人材の育成に向けて、各地域での採用活動を強化するとともに、地域や事業を横断した人事交流や研修等により育成を推進してまいります。協業・アライアンスの強化に向けて当社グループは、グループ内に閉じることなく、様々な才能やノウハウを持つ外部人材や外部パートナーとつながる開かれた企業集団でありたいと考えています。中期計画においては、成長投資を含めた外部パートナーとの協業・アライアンスをさらに推進するため、“360度全方位のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)とつながっていきたい”という想いを込めて当社内に「CW360」を新設しました。「CW360」においては、グループ全体の視点で、外部パートナーと新たな領域への挑戦を通じ様々な形でつながり、さらに新たな領域と各事業がつながることで各事業の成長を後押しし、グループの長期的な成長につなげていくことを目指してまいります。多彩な人材が活躍できるグループに向けて当社グループの最大の財産であり強みは人材です。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、様々な才能、個性、価値観を持つ多様な人材が生き生きと活躍することができる「同魂異才」の企業集団でありたいと考えます。従来より新卒・キャリア、性別、年齢、国籍、人種、宗教や性的指向等にこだわらず多様な人材の確保・登用を行うとともに、各国・地域の状況や事業特性を踏まえつつ多彩な人材が活躍することができ、心身ともに健康に働くことができる様々な制度や環境の整備に取り組んでおります。また、外部パートナーとのアライアンス強化によるプロジェクトや協業を、人材活躍の新たな場としても活用し、次世代経営人材の育成の機会につなげてまいります。技術の進化と変化への対応に向けて技術の進化により、エンターテインメントにおける選択肢が多様化し、顧客の嗜好やライフスタイルの変化のスピードが速くなるとともに、グローバル規模での競争が激化しています。当社グループでは、従来のビジネスモデルにこだわることなく、顧客の嗜好やライフスタイルに対応した新たな価値創造やプラットフォームへの対応、ビジネスモデルの変革に積極的に取り組んでまいります。これらの推進にあたっては、外部パートナー企業やクリエイター等と密接な連携をはかり新技術の研究や活用を進めています。また、データユニバース構想で集約したグループのデータを分析し、商品・サービスのマーケティングや需要予測の精度向上に活用してまいります。②各ユニットにおける課題トイホビーユニット当業界においては、「国内における少子化の進行」「顧客ニーズの多様化」「グローバル展開の拡大に伴う体制強化」「生産地域の集中と品質管理」「原材料や燃料の価格上昇」「輸出入取引に係る法令変更や環境変化」等の課題があります。これらの課題に対応するため、国内において圧倒的No.1の地位確立を目指し、ターゲット層やカテゴリーの拡大、新規事業の創出に取り組んでおります。海外においては、ハイターゲット(大人)層向け商品やカード商材等の事業カテゴリー拡大やIPポートフォリオの拡充、販路の拡大、EC販売強化等の取組みを行い、中長期的な成長を目指してまいります。また、開発生産面においては、バリューチェーンの改革により生産の効率化をはかるとともに、スピードやクオリティ、価格面でも競争力のある開発生産を進めているほか、各地域の顧客嗜好にあわせた商品展開を行っています。このほか、該当する法規制や業界が定める品質・安全基準等を踏まえた独自の品質基準の設定、品質監査とCоC(Code of Conduct:行動規範)監査を一元化した監査を海外最終梱包工場に対して定期的に実施する等により、品質・安全の徹底及び労働環境の適正化をはかってまいります。さらには、グローバル市場での需要拡大、各国の法令変更や原材料価格の上昇等による事業への影響を軽減するため、自社の生産拠点の増強や生産地域の分散をはかってまいります。 デジタルユニット当業界においては、「開発期間の長期化と投資額の上昇」「プラットフォームの多様化」「技術の進化」「顧客ニーズの多様化」等の課題があります。これらの課題に対応するため、商品・サービスの開発にあたっては厳選したタイトルの開発を行うとともに、開発タイトルの審査体制やクオリティ、開発コスト、スケジュールの管理を強化することにより、最適なタイトルポートフォリオ構築を目指しています。また、日米拠点が連携しワールドワイドのマーケティング施策を推進し、リリース後においてもアップデートや追加コンテンツの提供、イベントの開催等の顧客とつながり続けるための継続的な施策により長期展開をはかっております。また、新たなプラットフォームの登場は顧客獲得の機会ととらえ、各プラットフォームの特性にあわせたタイトル提供を行っています。このほか、既存の事業や商品・サービスの枠を超え、顧客ニーズの多様化や技術進化に対応したエンターテインメントやビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。さらには、技術進化や環境変化、新たなプラットフォームに迅速に対応するため、研究開発部門に加え、外部パートナーとの協業・連携による技術研究をさらに強化してまいります。映像音楽ユニット当業界においては、「IP創出における競争激化」「作品制作における人材の育成、確保」「制作期間の長期化と投資額の上昇」等の課題があります。これら課題に対応するため、ユニット内の組織再編を行い、ユニット内のみならずグループの各事業や外部パートナーと協業・連携することにより、多彩なIP創出機能の強化をはかってまいります。また、映像制作や制作技術向上のための投資を積極的に行うほか、制作現場の環境や体制の整備、クリエイターの育成、外部パートナーやクリエイターとの連携強化に取り組んでまいります。さらには、日本発IPのグローバル市場での人気拡大を受け、グローバル展開を視野に入れたIPの創出や展開地域の拡大をはかり、創出したIPについて、メディア展開やライセンスの強化、グローバル市場への展開拡大等によってIP価値の最大化を目指してまいります。このほか、音楽事業においても、グループ横断プロジェクトを組成し、中長期的な成長に向けた取組みを進めてまいります。アミューズメントユニット当業界においては、「人材の確保、人件費の上昇」「顧客ニーズの多様化」「環境変化の激化」「原材料や燃料の価格上昇」等の課題があります。これらの課題に対応するため、ユニット内の組織再編により、企画開発力と施設運営に長けた人材の獲得・育成を強化しています。また、施設事業やアミューズメント機器事業において、IPやグループの商品・サービスを活用する等、バンダイナムコならではの展開を行い、グループの各事業とより一体となった展開を推進しております。さらに効率化に取り組むことで、安定して収益をあげることができる基盤の構築を目指してまいります。同ユニットにおいては、IP軸戦略におけるグループの重要な顧客接点として、グループの商品・サービスの販売、IPの訴求や顧客ニーズを収集する役割も果たしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度は、国内において雇用や所得が改善する一方、原材料価格や物価の上昇傾向が継続し消費に影響しました。また、エンターテインメント市場においては、映像配信の普及等によってグローバル市場における日本IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の人気拡大が継続しました。一方で、今後の先行きについては、世界における政情不安が継続していることや米国の通商政策の影響等の様々な動きにより、国内外とも不透明な状況が続いています。このような環境の中、バンダイナムコグループは、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」と中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、2025年4月より3カ年の中期計画をスタートしました。今中期計画においては、これまで以上に新しい挑戦を積極的に行うことで、世界中のFans(IPファン、あらゆるパートナー、株主、グループ社員、社会)と全方位でつながり、広く、深く、複雑につながる存在となることを目指しています。具体的には、3つの共通テーマ「さらなる事業規模の拡大」「新たな事業の柱の獲得」「長期利益を生み出す体制構築」に基づき、4つのキーテーマ「いいものつくる」「もっとひろげる」「そだてつづける」「みがきふかめる」と、それらを具体的に表す8つの項目を設定し様々な取組みを推進することで、中長期での持続的な成長のための基盤を強固なものとしていきます。当連結会計年度につきましては、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして、最適な地域に向けて提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」を各事業の連携により推進しました。事業面では、トイホビー事業が各カテゴリーにおいて好調に推移したことにより収益が伸長したほか、アミューズメント事業の施設運営が好調に推移しました。また、デジタル事業においては新たに投入したネットワークコンテンツが人気となったこと等により収益基盤の厚みを増すことができました。IP展開においては、ガンダムシリーズが、映像音楽事業が製作した新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」のヒット、大阪・関西万博における「GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION」出展等によるIPの話題の盛り上がりと、各事業の商品・サービスを連動するグループ横断展開により拡大をはかることができました。グループ全体では、幅広いカテゴリーと多彩なIPによるポートフォリオが効果を発揮しました。この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高1,348,246百万円(前期比8.6%増)、営業利益189,517百万円(前期比5.2%増)、経常利益201,923百万円(前期比8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益140,651百万円(前期比8.8%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。[トイホビー事業]トイホビー事業では、中間連結会計期間を中心に関税の影響を一部受けたものの、国内外における展開カテゴリーや商品ラインナップの拡大、リアルイベントや店舗によるタッチポイントの拡大、生産体制や流通の強化等をはかったことにより、好調に推移しました。具体的には、ガンプラ(ガンダムシリーズのプラモデル)やコレクターズフィギュア、一番くじ(キャラクターくじ)等のハイターゲット(大人)層向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化により好調に推移しました。また、トレーディングカードゲーム等のカード商材、ガシャポン(カプセルトイ)、菓子・食品等が商品ラインナップやターゲット層、展開地域の拡大に加え、顧客とのタッチポイントの強化等により業績に貢献しました。このほか、新商品「Tamagotchi Paradise」等の「たまごっち」関連商品が国内外で人気となったことに加え、シール商材等ステイショナリーがヒットしました。この結果、トイホビー事業における売上高は673,968百万円(前期比12.9%増)、セグメント利益は126,938百万円(前期比24.2%増)となりました。 [デジタル事業]デジタル事業では、ネットワークコンテンツにおいては、新作アプリタイトル「SDガンダム ジージェネレーション エターナル」が新たなファン層も獲得し好調に推移しました。また、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」「アイドルマスター」シリーズ等の主力アプリタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移しました。家庭用ゲームでは、新作タイトル「ELDEN RING NIGHTREIGN」等の新作タイトルがワールドワイドでヒットしたほか、「たまごっちのプチプチおみせっち おまちど~さま!」や「デジモンストーリー タイムストレンジャー」が、トイホビー事業との話題の相乗効果もあり人気となりました。一方、家庭用ゲーム全体では前年同期とのタイトル編成の違いが業績に影響しました。デジタル事業では引き続きクオリティを重視したファンの期待に応えるタイトル開発を目指し、バランスの取れた最適なタイトルポートフォリオの構築に取り組みます。この結果、デジタル事業における売上高は476,592百万円(前期比4.6%増)、セグメント利益は56,682百万円(前期比17.3%減)となりました。[映像音楽事業(旧 IPプロデュース事業)]映像音楽事業では、ガンダムシリーズの新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」が既存ファンに加え新たなファン層を獲得し人気となり、劇場興行収入、グローバルでの映像配信や商品・サービスのライセンス展開が業績に貢献したほか、第4四半期連結会計期間に公開開始した劇場作品「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女」が好スタートをきりました。また、劇場作品・音楽・ライブイベントの展開により、ラブライブ!シリーズが人気となったほか、既存のガンダムシリーズや「ワンパンマン」等のグローバル展開や映像配信等が安定的に推移しました。この結果、映像音楽事業における売上高は95,506百万円(前期比5.3%増)、セグメント利益は12,181百万円(前期比3.4%増)となりました。[アミューズメント事業]アミューズメント事業では、国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で107.0%となりました。特に、「バンダイナムコ Cross Store」や「ガシャポンのデパート」、IPの体験型公式ショップのようなグループの商品・サービスと連携したバンダイナムコならではの施設、アクティビティ施設等が好調に推移しました。業務用ゲームの販売では、「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 インフィニットブースト」の販売が好調に推移しました。アミューズメント事業においては、IP軸戦略のもと独自の強みを活用した施設展開に加え、グループの商品・サービスの認知を拡大するためのファンとのタッチポイントの役割をさらに強化してまいります。この結果、アミューズメント事業における売上高は152,747百万円(前期比8.0%増)、セグメント利益は10,106百万円(前期比19.8%増)となりました。[その他事業]その他事業では、グループ各社へ向けた物流事業やグループの管理業務を行っている会社等から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。当連結会計年度においては、グループ事業の好調等により前期を上回りました。その他事業における売上高は38,973百万円(前期比7.6%増)、セグメント利益は2,819百万円(前期比68.6%増)となりました。財政状態は、次のとおりであります。当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ87,857百万円増加し1,190,494百万円となりました。これは主に仕掛品が12,885百万円、投資有価証券が11,931百万円減少したものの、現金及び預金が44,802百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が22,183百万円、有形固定資産が13,806百万円、商品及び製品が12,132百万円、繰延税金資産が10,193百万円増加したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ19,649百万円増加し329,069百万円となりました。これは主に未払法人税等が5,691百万円減少したものの、未払金、返金負債が増加したこと等により流動負債のその他が14,719百万円、リース債務が4,732百万円、支払手形及び買掛金が3,648百万円増加したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ68,208百万円増加し861,424百万円となりました。これは主に自己株式の取得により自己株式が24,758百万円増加、その他有価証券評価差額金が12,683百万円減少したものの、利益剰余金が86,912百万円、為替換算調整勘定が15,713百万円増加したことによるものです。なお、自己株式の消却を実施したことに伴い資本剰余金及び自己株式はそれぞれ35,083百万円減少しております。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.9%から72.3%となりました。②キャッシュ・フローの状況 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減額営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)187,337164,719△22,617投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△62,004△41,15420,850財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)△77,347△82,966△5,618現金及び現金同等物の期末残高(百万円)360,960412,41651,456 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べ51,456百万円増加し、412,416百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は164,719百万円(前期比12.1%減)となりました。これは法人税等の支払額67,668百万円(前期は38,030百万円)等の資金の減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益が197,699百万円(前期は184,122百万円)、減価償却費が47,204百万円(前期は40,216百万円)となったことにより、全体としては資金が増加したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は41,154百万円(前期比33.6%減)となりました。これは主に有形・無形固定資産の取得による支出が45,821百万円(前期は42,437百万円)であったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は82,966百万円(前期比7.3%増)となりました。これは主に配当金の支払額が53,738百万円(前期は39,918百万円)、自己株式の取得による支出が24,758百万円(前期は35,000百万円)であったことによるものです。③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)トイホビー事業40,51412.6デジタル事業86,2689.9映像音楽事業37,8990.2アミューズメント事業10,001△39.7合計174,6843.4(注)1.上記金額は製造原価によって表示しております。2.上記金額には商品化権使用料が含まれております。3.上記金額はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)トイホビー事業53,104△1.321,8408.9デジタル事業16,43385.8742△65.9映像音楽事業771△50.21,725△49.9 アミューズメント事業-△100.0-△100.0合計70,3099.324,308△5.7(注)上記金額はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)トイホビー事業646,18012.4デジタル事業470,7144.6映像音楽事業73,251△3.1アミューズメント事業151,75913.0その他 (注)26,340△4.6合計1,348,2468.6(注)1.上記金額はセグメント間取引の相殺消去後の数値であります。2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであります。3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該販売実績の総販売 実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。また、経営者の問題認識、今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。中期計画の成果と課題について当社グループは、グローバル市場における競争の激化、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に対応するため、2025年4月より3カ年の中期計画を推進しています。今中期計画においては、グループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、グローバル市場においてIP軸戦略をさらに強力に推進します。中長期ビジョン「Connect with Fans」のFansはIPファンだけでなく、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会等あらゆるステークホルダーを示しており、新たな挑戦等様々な取組みを推進することで世界中のFansと全方位でのつながりを強化しさらなる成長を目指すという意味を込めています(今中期計画の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください)。 これまで当社グループは、IP軸戦略の進化に挑戦し続け、変化の速い業界において安定的に収益をあげることができる基盤を強化することで、各中期計画3カ年の平均連結営業利益が上昇してきました。今中期計画においても引き続き中長期での持続的な成長に向けた強固な基盤を確立し、企業価値の向上と長期利益を創造することを目指しています。今中期計画初年度となる当連結会計年度については、様々な戦略・施策を推進することで、前中期計画(2022年4月~2025年3月)の平均連結営業利益約1,291億円に対し、連結営業利益1,895億円の実績となり伸長することができました(当連結会計年度のグループ全体や各事業の詳細については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください)。今後も商品・サービスの構成によって業績が変動する可能性はありますが、中長期においては収益基盤を着実に伸ばしてまいります。 中長期ビジョン「Connect with Fans」に基づく取組みIPファン当連結会計年度においては、国内外市場において幅広いターゲット層に向け、IPラインナップや展開カテゴリー・エリアを拡大したほか、イベントや常設店舗等ファンとのタッチポイントを拡大しました。この結果、当連結会計年度において当社グループが商品・サービスとして展開したIP数は600以上に増加しました。また、各事業の成長を支える生産体制やEC等の販売網の増強にも取り組みました。 特に、定番IPのガンダムシリーズにおいては、グループ横断プロジェクトのもとIP価値を拡大することができました。新作アニメーションが新たなファン層を獲得したほか、大阪・関西万博に出展したGUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONでは累計入場者数が100万人を超えました。これらの話題の盛り上がりと緊密に連携し、商品・サービス展開を行った結果、ファン層や展開エリアを広げることができました。今後も、ガンダムシリーズについては、グループ横断プロジェクトのもと、長期のロードマップに基づき映像作品や商品・サービス展開を行い、IP価値最大化を目指してまいります。ビジネスパートナー2025年4月の今中期計画のスタートにあわせ、成長投資を含めた外部パートナーとの協業・アライアンスをさらに推進するため、“360度全方位のFansとつながっていきたい”という想いを込めて当社内に新たな部署「CW360」を新設しました。「CW360」では、グループ全体の視点で、外部パートナーと様々な形でつながり、さらに新たな領域と各事業が接続することで事業の成長を後押しし、グループの長期的な成長につなげていくことを目指してまいります。 当連結会計年度においては、「CW360」が中心となり、大阪・関西万博への出展、新たなエンターテインメントの創出を目的としたソニーグループ㈱や㈱Gaudiyとの戦略的パートナーシップの構築を推進しました。今後も協業・アライアンス等様々なパートナーシップを推進するとともに、これらのパートナーとの共同の取組みの機会を、次世代を担う人材育成の場としても活用していきます。 株主株主の皆様とより長くつながることを目的に、今中期計画において経営を取り巻く環境や成長に向けた戦略投資に関する方針等を踏まえ、株主還元に関する基本方針を変更しました。具体的には、還元の下限をDOE(純資産配当率)の3.60%とし、総還元性向については過去の「50%以上を目指す」から「50%以上を基本方針とする」としました。また、資本効率をより意識した経営を推進する考え方のもと、「資本コストを意識し、適宜自己株式の取得を実施します」という方針を明文化し追加しました。<株主還元に関する基本方針>当社グループの競争力を一層強化するとともに、株主への適正な利益還元を経営の重要施策と位置付け、総還元性向50%以上を基本方針とする。・DOE(純資産配当率)3.60%を下限とし、長期的に安定的な配当を実施する。・資本コストを意識し、適宜自己株式の取得を実施する。当連結会計年度においても基本方針にのっとって検討を行った結果、年間配当及び当連結会計年度に実施した自己株式取得を踏まえた総還元性向は51.0%となる予定です。当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置付けており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを目指してまいります。グループ社員当社グループの最大の財産であり強みはグループ社員です。「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、様々な才能、個性、価値観を持つ多様なグループ社員が生き生きと活躍することができる「同魂異才」の企業集団でありたいと考えます。従来より新卒・キャリア、性別、年齢、国籍、人種、宗教や性的指向等にこだわらず人材の確保・登用を行うとともに、各国・地域の状況や事業特性を踏まえつつ多彩な人材が活躍することができ、心身ともに健康に働くことができる制度や環境の整備に取り組んでおります。当連結会計年度においては、国内グループ会社における退職金制度の改定等を行っておりますが、今後もグループ社員が安心して働くための各種制度やプラットフォームの整備を進めてまいります。社会当社グループは「パーパス“Fun for All into the Future”」を定めるとともに、サステナブル活動は経営戦略上の重要な取組みであるという認識のもと、「サステナビリティ 笑顔を未来へつなぐ」を重点戦略として掲げています。IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会等あらゆるステークホルダーとともに、持続可能な社会の実現に向けたサステナブルな活動を推進しています。当社グループは、今後もグループの最上位概念「パーパス“Fun for All into the Future”」、そして中長期ビジョン「Connect with Fans」のもと、自社に閉じることなく、IPファン、ビジネスパートナー、株主、グループ社員、社会等あらゆるステークホルダーとのつながりを強化することで中長期での持続的な成長に向けた強固な基盤を確立し、企業価値の向上と長期利益を創造することを目指してまいります。財政状態につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、主として内部資金により充当することとしており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は412,416百万円となっております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。翌連結会計年度のキャッシュ・フローの見通しにつきましては、営業活動で得られるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に比べ営業利益の減少及び法人税等の支払いの増加が見込まれるため、当連結会計年度を下回る見込みであります。また、投資活動により使用するキャッシュ・フローについては、当連結会計年度に比べ設備投資等の資金需要の増加が見込まれるため、当連結会計年度より上回ることを見込んでおります。一方、財務活動により使用するキャッシュ・フローについては、当連結会計年度に比べ配当金の支払いの減少が見込まれ、自己株式の取得を実施した当連結会計年度より下回ることを見込んでおります。翌連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高については、営業活動で得られるキャッシュ・フローが、投資活動及び財務活動により使用するキャッシュ・フローを上回ることが見込まれるため、当連結会計年度末に比べて増加となる見込みであります。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- IPビジネスの競争激化エンターテインメント業界は常に新しいコンテンツが生まれ、競争が激しい市場です。人気IPへの依存度が高い場合、新たなヒットIPの創出ができない、または既存IPの人気が低下すると、収益に大きな影響が出る可能性があります。
- 情報セキュリティリスクデジタル事業や顧客データの活用が進む中で、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクが増大しています。情報セキュリティに関する事故が発生した場合、顧客からの信頼失墜や事業活動への支障、損害賠償など、多岐にわたる悪影響が生じる可能性があります。
- コンプライアンス違反リスク国内外で事業を展開する上で、各地域の法令や商慣習を遵守することが求められます。コンプライアンス違反が発生した場合、企業の社会的信用が失われるだけでなく、罰金や事業活動の制限など、経営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。バンダイナムコグループは「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、中長期的に持続的な成長を続け企業価値の向上を目指すために、環境変化にスピーディに対応し、グループを取り巻くリスクと機会を認識するとともに、それらの対応を検討し実行することで、リスクの低減と機会の最大化をはかっております。また、社会の一員として社会的課題に対応した様々な活動を推進することで持続的社会の実現への貢献を目指します。トップミーティングや各種委員会等において、リスクや機会となり得る情報の認識や分析、共有を行い、対応策を検討し実行することにより、適切なリスクマネジメント体制を確保してまいります。さらには、環境の変化により生じた新たな機会に対し、様々な取組みを行ってまいります。リスクマネジメントにおいては、グループリスクマネジメント委員会のもと、グループ全体のリスクマネジメント強化をはかるとともにリスク発生時の対応を行っております。(1)リスクマネジメントバンダイナムコグループでは、バンダイナムコホールディングス代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役、事業統括会社の代表取締役、指名者及び事務局で構成されるグループリスクマネジメント委員会を設置しています。同組織を統括としてグループ全体のリスクマネジメント強化及び危機(クライシス)発生時の対応に関する体制を構築しており、この枠組みの中で、情報セキュリティの強化等にも取り組んでいます。 グループリスクマネジメント委員会の構成①危機管理体制(リスク・クライシスマネジメント)バンダイナムコグループ拠点の所在地域で発生、又は発生の予想される危機(クライシス)への対応のため、グループ各社はグループリスクマネジメント規程に基づき、危機管理組織を設置しています。これら危機管理組織が、事業統括会社及び海外における地域統括会社の支援のもと、平常時のリスクマネジメントの強化と、危機発生時の収束に向けた対応を担います。また、グループリスクマネジメント委員会は、グループ全体の危機管理体制を統括し、グループとして対応すべきと判断した危機については、対処方針の決定及び事態解決に関する意思決定を行います。②危機発生時の対応一定レベルを超える危機が発生したときは、国内外グループ会社の危機管理担当者が、専用のシステムにより関係各所及びグループリスクマネジメント委員会へ報告・情報共有し、必要な対応を行います。また、当該事案がグループ全体として対応すべき内容であると判断された場合には、グループリスクマネジメント委員会が招集され、同委員会が適切に対応を決定、指示します。(2)コンプライアンス違反発生時の対応バンダイナムコグループは、国や地域を問わず、すべての法律とその精神を遵守して社会的責任を果たすこと、公正かつ自由な競争のもとで利潤を追求すること、企業活動を通じて広く社会に貢献することが、社会との信頼関係を築き、持続可能な社会の実現を牽引する役割を担う企業に課せられた普遍的かつ重要な使命であると認識しています。こうした認識のもとコンプライアンスに関する考え方を明確化し、すべての役員及び従業員一人ひとりが、業務遂行において遵守すべき行動規範「バンダイナムコグループ行動規範」を制定し、これを遵守し率先垂範することを宣言しています。バンダイナムコグループ各社では法令違反等が確認された場合には、各社に設置されたコンプライアンス組織に報告がなされます。各社のコンプライアンス組織はグループコンプライアンス規程及び各社のコンプライアンス規程に基づき、バンダイナムコホールディングスに報告するとともに、状況に応じて適切な対応を行います。また、当該事案がグループ全体として対応すべき内容であると判断された場合には、グループコンプライアンス委員会が招集され、同委員会が適切に対応を決定、指示します。 (3)情報セキュリティに関する危機発生時の対応バンダイナムコグループにおいては、情報セキュリティへの取組みを、グループの事業遂行における重要課題のひとつと捉えています。法令・社会情勢の変化も踏まえ、自社の情報資産を守るべく取り組んでいます。法令及びその他の規範に準拠したグループ情報セキュリティ管理規程に基づき、保有する情報資産の価値に応じた適切な情報セキュリティ対策を実施、事故等の予防に努めています。情報セキュリティの体制の維持・強化は各社における担当組織のみの活動ではなく、日々の経営活動・業務活動の一環として全社レベルで実施するものと位置付け、継続的な改善をはかっています。情報セキュリティに関する緊急事態が発生した場合、グループ情報セキュリティ担当取締役は直ちに必要な対策を講じるとともに、グループリスクマネジメント規程及びガイドラインに則った対応を行います。 (4)グループを横断するリスクと機会①IPの創出・育成、展開に伴うもの主なリスクと機会対応リスク・IPビジネスにおける競争激化・市場や顧客の急速な変化、技術の進化・特定のIPへの依存・IP創出・取得・保護に関する投資増加・IPを活用した商品・サービスの品質面等における不具合・知的財産の侵害等によるIP価値の毀損・IP軸戦略を推進する人材の確保と育成 機会・地域や事業間の連携促進・市場や顧客の急速な変化、技術の進化による新たな市場や事業、ビジネスモデル、新規IPの創出の可能性拡大・グローバル市場における日本発IP認知度拡大による市場拡大・新規IP創出の可能性拡大・IPの適切な活用と保護によるエンターテインメントの持続的発展 「パーパス“Fun for All into the Future”」の浸透によるブランド価値の向上、中期計画における戦略の推進に加えて、以下の取組みを実施しております。 ・新規IP創出・育成、定番IP展開の強化・多彩なIP・事業・地域ポートフォリオの確立・外部パートナーとの協業・連携の強化・フィジカルとデジタル両面の事業カテゴリー展開による連携等の相乗効果の発揮・新たな事業やビジネスモデル、プラットフォームへの取組み・戦略的な投資の実施・ユニットや地域間連携等、総合力発揮に向けた組織再編の実施・品質管理体制の強化、従業員教育・サプライチェーンマネジメントの強化・クオリティ重視の開発体制強化・顧客データ活用によるマーケティングや需要予測精度の向上・模倣品排除を含む知的財産の適切な活用と保護、社内外向け啓発活動の実施・多彩な人材が活躍できる制度や仕組みの導入・健全な財務体質基盤の強化 ②カテゴリー・エリア拡大に伴うもの主なリスクと機会対応リスク・競争の激化、ビジネスモデルの模倣・各地域や事業に関する政策や法令、制度、業界ルール等への対応・各地域の文化や顧客志向、メディア環境、流通や商慣習等への対応・需要増加への対応・IP軸戦略を推進する人材の確保と育成 機会・地域や事業間の連携促進・グローバル市場における日本発IP認知度拡大による市場拡大・IPの適切な活用と保護によるエンターテインメントの持続的発展 「パーパス“Fun for All into the Future”」の浸透によるブランド価値の向上、中期計画における戦略の推進に加えて、以下の取組みを実施しております。 ・各地域におけるワンオフィス化の推進・海外におけるガバナンス体制の強化・各地域の最新情報の収集と共有体制強化・外部パートナーとの協業・連携の強化・現地発のIP展開、各国の嗜好や環境にあわせた商品・サービスの提供・プロモーションやマーケティング強化による商品ブランドや企業ブランドの認知拡大・EC対応の強化、流通網の拡大・自社工場を含めた生産体制の拡充・ユニットや地域間連携等、総合力発揮に向けた組織再編の実施・品質管理体制の強化、従業員教育・サプライチェーンマネジメントの強化・多様な人材が活躍できる制度や仕組みの導入③人材活用に関するもの主なリスクと機会対応リスク・IP軸戦略を推進する人材確保の競争激化・事業基盤となるコーポレート人材の不足・外部のクリエイター人材や外部パートナー企業との関係構築における競争激化 機会・グループ従業員のエンゲージメント向上グループにおける「パーパス“Fun for All into the Future”」や「バンダイナムコグループ行動規範」の浸透に加え、以下の取組みを実施しております。 ・多彩な人材が活躍できる制度や仕組みの導入や統一・グローバル人材、コーポレート人材の確保・育成・従業員を対象としたエンゲージメントサーベイの実施による状況把握と対応策の推進・外部パートナーとの協業・連携の推進、それに伴う新たな人材活躍の場の創出・地域や事業を横断した人事交流の推進※人材戦略における取組み等につきましては「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)人的資本」に記載しております。④サステナビリティに関する課題バンダイナムコグループの5つのマテリアリティのリスクと機会、気候変動に関するリスクと機会、人権対応におけるリスクと機会等につきましては「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。⑤情報セキュリティに関するもの主なリスクと機会対応リスク・サイバー攻撃等による情報流出や事業システムへの影響・技術の進化、法令等の変化・社内の情報リテラシー低下・情報セキュリティにおけるガバナンス体制強化・監視の強化や脆弱性対策の強化・情報セキュリティ部門の拡充・情報セキュリティ教育の強化・最新情報の収集、外部専門家との関係強化・重要情報の管理体制の構築⑥その他主なリスクと機会対応リスク・天災、事故等の災害・政情変化・法令、規制等の改正・為替の変動・株価の変動・感染症等の拡大・コンプライアンス違反(法令等違反)・訴訟 ・BCP、BCMに基づく訓練等の活動推進、継続的な見直し・リスクマネジメント体制の強化・各事業や地域の最新情報の収集と共有体制強化・各国・地域の政府・自治体の要請や状況に基づいた取組みの実施・衛生管理の徹底、従業員の健康管理・支援金の拠出や事業を通じた施策等社会的支援の実施・適時適切な情報開示等の実施・コンプライアンス教育や啓発活動の継続、コンプライアンス意識調査による状況把握、内部通報制度の整備(5)各事業におけるリスク①全事業を横断するもの主なリスクと機会対応機会・ネットワーク環境の普及・拡大・技術の進化・デジタル化推進による顧客とのタッチポイント拡大 ・新技術や新たなプラットフォームへの対応・IP認知度向上の取組みやグローバル展開の強化・オンラインイベント等のデジタルマーケティングやEC等デジタル対応の強化②トイホビーユニット主なリスクと機会対応リスク・国内における少子化の進行・原材料や燃料の価格上昇、原材料の調達困難・輸出入取引に係る法令変更や環境変化・プラスチック利用規制の強化・需要超過による機会損失・生産地域の集中と品質管理 機会・グローバル市場における日本発IP認知度拡大 ・ターゲット層や展開事業、地域の拡大・開発生産におけるバリューチェーン改革、効率化・再資源化への取組み、新素材の研究開発等石油由来プラスチック使用量削減への対応・EC対応の強化・需要予測の精度向上とスピーディな対応・生産体制の拡充、効率化・生産拠点の分散、品質管理体制強化③デジタルユニット主なリスクと機会対応リスク・開発期間の長期化と投資額の上昇・プラットフォームの多様化・技術の進化・タイトル開発における人材の確保、育成 機会・技術進化による新たな市場や事業、ビジネスモデル等の可能性拡大 ・クオリティ重視の開発体制強化、効率化・新技術、新プラットフォーム、新ビジネスモデルへの積極的な対応と活用・スタジオ等外部パートナーとの協業・連携の推進・最適なタイトルポートフォリオの構築・タイトルリリース後の継続的なファンコミュニケーション・新たな技術等の研究や情報収集の強化・開発環境の整備、人材の獲得、育成の強化 ④映像音楽ユニット主なリスクと機会対応リスク・制作期間の長期化と投資額の上昇・IP創出における競争激化・作品制作における人材の確保、育成・技術の進化 機会・グローバル市場における作品視聴環境の拡大・リアルエンターテインメント需要の増加 ・制作環境の整備、人材の獲得、育成の強化・スタジオ等外部パートナーとの協業・連携強化・制作技術向上のための投資・メディア展開やライセンス強化等による作品展開や活用の機会拡大によるIP価値最大化・グローバル展開の拡大⑤アミューズメントユニット主なリスクと機会対応リスク・リアルな場を活用したエンターテインメントの多様化、競争の激化・燃料価格等の上昇・人材の確保、人件費の上昇 機会・リアルエンターテインメント需要の増加 ・IPや商品・サービス等グループリソースとの連携強化・効率化の推進、事業の安定基盤強化・組織再編による各事業に特化した人材獲得・育成の強化・多様な働き方への対応