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アビックス(7836)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • LED表示機のファブレスメーカー: アビックスグループは、自社で製造設備を持たずに、外部の工場にLED表示機の製造を委託する「ファブレス」という形態をとっています。これにより、開発と販売に経営資源を集中させ、効率的な事業運営を目指しています。
  • デジタルサイネージ関連事業: 主力事業は、店舗などに設置されるLED表示機(デジタルサイネージ)のリースや販売、そして表示機に流す映像コンテンツの制作・配信、さらにはメンテナンスまで一貫して提供しています。従来の看板とは異なり、ネットワークを通じて新しい販促手段を提供することで収益を得ています。
  • 地域密着型マーケティング事業: デジタルプロモーション株式会社が担うValue creating事業では、地域の企業や自治体向けに、PR活動、ファン獲得、集客、ブランディング支援など、地域に根ざしたマーケティング活動を展開しています。これにより、地域経済の活性化に貢献しつつ、新たな収益源を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • デジタルサイネージ関連事業: この事業は、LED表示機(デジタルサイネージ)のリースや販売、そして表示機に流す映像コンテンツの制作・配信、運営、メンテナンスといった一連のサービスを提供しています。最新年度の売上高は約41.7億円、営業利益は約2.6億円と、グループ全体の収益の大部分を占める主力事業です。
  • バリュークリエイティング事業: デジタルプロモーション株式会社が運営するこの事業は、地域に特化したマーケティング活動を展開しています。具体的には、地域の企業や地方自治体に対して、PR、ファン作り、集客、ブランディング支援など、地域密着型のサービスを提供しています。最新年度の売上高は約1.8億円、営業利益は約0.2億円と、デジタルサイネージ関連事業に次ぐ規模の事業です。
  • 事業構成と収益性: アビックスグループは、デジタルサイネージ関連事業とバリュークリエイティング事業の二つのセグメントで構成されています。デジタルサイネージ関連事業がグループの売上と利益の大部分を稼ぎ出す主要な事業であり、バリュークリエイティング事業は地域に根ざした新たな収益源として成長を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DegitalSignageRelationReportableSegment 事業 42 3 6.1%
ValueCreatingReportableSegment 事業 2 0 8.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|797 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社、デジタルプロモーション株式会社、SS Lab.株式会社、株式会社エクスポルトの4社で構成)は、LED(発光ダイオード)表示機を開発・販売するファブレスメーカー(製造設備等を自社で保有せず、外注先へ製造委託する業務形態をとるメーカー)であり、店舗に設置された表示機向けのコンテンツを作成して発信し、ネットワーク化することで、従来の看板やネオンサインとは異なる、全く新しい効果的な販促手段を提供しています。事業のセグメントといたしましては、表示機器のリース・販売、販売促進を中心とした運営、メンテナンス等を行うデジタルサイネージ関連事業、地域に係るエリアファンマーケティング(地域密着型マーケティング)を行うValue creating事業に二分され、当社、SS Lab.株式会社及び株式会社エクスポルトにおいてはデジタルサイネージ関連事業のみを、デジタルプロモーション株式会社においてはValue creating事業のみを営んでおります。 <デジタルサイネージ関連事業>デジタルサイネージのリース・販売、並びに販売促進を中心とした運営、メンテナンスといった、デジタルサイネージに関するサービス全般を行う事業です。 事業内容としては以下の通りです。・機器リース部門 デジタルサイネージのリース ・運営部門 デジタルサイネージ向けを中心とした映像配信サービスやメンテナンスの他、新たな販促支援サービスの提供 ・情報機器部門 デジタルサイネージの製造・販売 <Value creating事業>デジタルプロモーション株式会社が運営するValue creating事業につきましては、地域での企業のPR、ファン作り、集客からブランディング、また地方自治体の魅力あるコンテンツ開発など地域に係るエリアファンマーケティング(地域密着型マーケティング)を行っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
屋外広告物条例の規制、屋外広告業運営には各都道府県知事への届出が必要。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:法的規制の変更 / システム障害の発生 / 為替相場の変動、仕入体制への影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

アビックスの事業内容(主に自動車部品の製造・販売)において、特許やブランド力、規制ライセンスなどの強力な無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できない。競合他社との差別化要因となるような独自の技術やブランドは現時点では不明瞭。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車部品サプライヤーとしての側面があり、自動車メーカーとの取引関係は存在する。一度採用された部品サプライヤーを変更するには、型式の変更や品質保証の再取得など、一定の切り替えコストが発生する可能性がある。しかし、部品の種類や代替可能性によっては、そのコストは限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

アビックスの事業モデルは、ユーザー数の増加によってサービス価値が向上するネットワーク効果を生み出す性質のものではない。製品の品質やコストが重視されるBtoB取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような特性は見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

自動車部品製造においては、生産効率や調達コストの最適化が競争力の源泉となりうる。アビックスが長年培ってきた製造ノウハウやサプライチェーン管理によって、一定のコスト競争力を有している可能性はある。しかし、他社との構造的なコスト優位性を明確に示すデータはない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車部品業界は、大手メーカーが多数存在する競争環境にある。アビックスが特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している可能性はあるが、業界全体を代表するような規模の経済による支配的な地位を築いているとは考えにくい。最適化された少数寡占状態とは言えない。

  • ファブレスによる効率性: 自社で製造設備を持たないファブレス形態をとることで、設備投資を抑え、開発や販売、サービス提供といった高付加価値な業務に経営資源を集中できる可能性があります。これにより、市場の変化に柔軟に対応し、効率的な事業運営を行うことができると考えられます。
  • デジタルサイネージの総合サービス: LED表示機の開発・販売だけでなく、コンテンツ制作・配信、運営、メンテナンスまでを一貫して提供する総合的なサービス体制を構築しています。これにより、顧客は複数の業者とやり取りする手間を省き、アビックスグループに任せることで、より効果的な販促活動を実現できる可能性があります。
  • 地域密着型マーケティングの展開: Value creating事業では、地域に特化したファンマーケティングを展開しており、地方企業や自治体のニーズに応えることで、地域経済との強固な関係を築いています。これにより、特定の地域における競争優位性を確立し、安定的な事業基盤を構築している可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、映像表示機にはハードウエアの技術開発とともに映像コンテンツを含めたサービスを一体化したシステムとして開発する必要があるとの考えから、ハードウエアを普及させ、それに歩調を合わせてソフトウエア・映像コンテンツ等のビジネスを立ち上げていく事業展開を図ることを目的に1989年4月に設立されました。以来、自由な発想で多くの付加価値を創造する企業として、「価値創造企業」を企業理念として掲げ、①人の創造(当社は起業家精神を有し、自分で自分を創造する(自己実現)スタッフの集まりとする)、②事業の創造(当社は常に多くの面から事業を捉え、独自の発想を実現化させることを目的とする)によって、「株主」、「顧客」、「メーカー」、「販売会社」、「施工メンテナンス会社」等関連するすべての方々に最大限の付加価値を創造することを会社経営の基本方針としています。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、ハードウエアの販売の上に形成されるソフトやサービス、Value creating事業における広告システムといった運営、当社グループの製品を活用してサービスを提供する機器リースを主軸において強化していくことで、持続的な経営の安定と成長を維持したいと考えており、株主資本に対する利益率を高める必要からROE(株主資本利益率)、資本の効率性を高める必要からROA(総資産利益率)を、重要な経営指標として認識し、向上に努めてまいります。また、中期計画は公表しておりませんが、資本コストを上回るROEをめざしてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは安定的な収入を重視しております。そのため、デジタルサイネージ関連事業の運営や機器リース及びValue creating事業のように、長期に亘る契約の獲得を積極的に推進してまいります。また獲得後も顧客と直接かつ継続的なつながりを持てることは、当社グループにとって安定収益であることのみならず、新たなビジネスチャンスの獲得にもつながっています。今後はいわゆるサブスクリプションサービスである映像配信サービス「DiSi cloud」を軸に、AIサイネージソリューション等を連携したデジタルプラットフォーム「MiRAi PORT」を積極的に展開してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが属するデジタルサイネージ業界は、マーケットの広がりとともにプレイヤーも増えております。そのような状況の中、当社グループは顧客の実現目標を最重要視し、ハードのみならずコンテンツを拡充することにより当該目標を実現しております。上述の「MiRAi PORT」による幅広いコンテンツの提供、デジタルサイネージの知見を活用したメンテナンスサービスの提供といった、デジタルサイネージにおけるトータルソリューションが当社の競争優位性と考えております。上記を踏まえ、次の課題に取り組むことにより、さらなる競争優位性の確立、販路の拡大を目指します。 ①主力業界の変更従来の主力であったパチンコホール業界からの主力業界の変更については順調に進行しており、スポーツマーケットや大型商業施設へと変遷しつつあります。具体的な施策としては、従来の代理店による販路拡大・Webからの流入増加・製品ラインナップの増強などに加え、2021年11月1日に実施した株式会社プロテラスの一部事業の吸収分割により、大口顧客への直販も増加しております。これらの継続実行により、主力業界のマルチ化を図り、特定の業界に依存せず、市場環境に柔軟に対応できる、顧客ポートフォリオの構築を目指します。 ②事業領域の拡大当社グループは、デジタルサイネージを中心とした新しい事業領域の拡大が必須と考えております。具体的には、デジタルサイネージ向けのデジタルプラットフォームである「MiRAi PORT」へのAI技術の活用・SNS等各種媒体や他の機器との連動による機能拡充を考えております。これらソフト面での差別化をはかることにより、「デジタルサイネージ業界No. 1」を掲げます。③生産性向上安定的に利益を計上できるように生産性向上に取り組んでまいります。具体的には、デジタルマーケティングによる営業効率の向上、ITを活用した全社業務の効率化や集約化といったリソースの適正配分に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、映像表示機にはハードウエアの技術開発とともに映像コンテンツを含めたサービスを一体化したシステムとして開発する必要があるとの考えから、ハードウエアを普及させ、それに歩調を合わせてソフトウエア・映像コンテンツ等のビジネスを立ち上げていく事業展開を図ることを目的に1989年4月に設立されました。以来、自由な発想で多くの付加価値を創造する企業として、「価値創造企業」を企業理念として掲げ、①人の創造(当社は起業家精神を有し、自分で自分を創造する(自己実現)スタッフの集まりとする)、②事業の創造(当社は常に多くの面から事業を捉え、独自の発想を実現化させることを目的とする)によって、「株主」、「顧客」、「メーカー」、「販売会社」、「施工メンテナンス会社」等関連するすべての方々に最大限の付加価値を創造することを会社経営の基本方針としています。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、ハードウエアの販売の上に形成されるソフトやサービス、Value creating事業における広告システムといった運営、当社グループの製品を活用してサービスを提供する機器リースを主軸において強化していくことで、持続的な経営の安定と成長を維持したいと考えており、株主資本に対する利益率を高める必要からROE(株主資本利益率)、資本の効率性を高める必要からROA(総資産利益率)を、重要な経営指標として認識し、向上に努めてまいります。また、中期計画は公表しておりませんが、資本コストを上回るROEをめざしてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは安定的な収入を重視しております。そのため、デジタルサイネージ関連事業の運営や機器リース及びValue creating事業のように、長期に亘る契約の獲得を積極的に推進してまいります。また獲得後も顧客と直接かつ継続的なつながりを持てることは、当社グループにとって安定収益であることのみならず、新たなビジネスチャンスの獲得にもつながっています。今後はいわゆるサブスクリプションサービスである映像配信サービス「DiSi cloud」を軸に、AIサイネージソリューション等を連携したデジタルプラットフォーム「MiRAi PORT」を積極的に展開してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが属するデジタルサイネージ業界は、マーケットの広がりとともにプレイヤーも増えております。そのような状況の中、当社グループは顧客の実現目標を最重要視し、ハードのみならずコンテンツを拡充することにより当該目標を実現しております。上述の「MiRAi PORT」による幅広いコンテンツの提供、デジタルサイネージの知見を活用したメンテナンスサービスの提供といった、デジタルサイネージにおけるトータルソリューションが当社の競争優位性と考えております。上記を踏まえ、次の課題に取り組むことにより、さらなる競争優位性の確立、販路の拡大を目指します。 ①主力業界の変更従来の主力であったパチンコホール業界からの主力業界の変更については順調に進行しており、スポーツマーケットや大型商業施設へと変遷しつつあります。具体的な施策としては、従来の代理店による販路拡大・Webからの流入増加・製品ラインナップの増強などに加え、2021年11月1日に実施した株式会社プロテラスの一部事業の吸収分割により、大口顧客への直販も増加しております。これらの継続実行により、主力業界のマルチ化を図り、特定の業界に依存せず、市場環境に柔軟に対応できる、顧客ポートフォリオの構築を目指します。 ②事業領域の拡大当社グループは、デジタルサイネージを中心とした新しい事業領域の拡大が必須と考えております。具体的には、デジタルサイネージ向けのデジタルプラットフォームである「MiRAi PORT」へのAI技術の活用・SNS等各種媒体や他の機器との連動による機能拡充を考えております。これらソフト面での差別化をはかることにより、「デジタルサイネージ業界No. 1」を掲げます。③生産性向上安定的に利益を計上できるように生産性向上に取り組んでまいります。具体的には、デジタルマーケティングによる営業効率の向上、ITを活用した全社業務の効率化や集約化といったリソースの適正配分に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の継続的な拡大を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、物価高騰に伴う個人消費への影響に加え、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策の動向、為替相場の変動等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。また広告業界においては、株式会社電通が2026年3月に発表した「2025年日本の広告費」によると、2025年(1~12月)の日本の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)と4年連続で過去最高を更新し、企業の好業績を背景としたデジタル投資の加速や大型イベントの開催が市場の拡大を牽引しました。とりわけ当社グループの主たる事業領域であるデジタルサイネージ市場は、構造的な拡大局面にあります。背景には、DOOH(デジタル・アウト・オブ・ホーム)広告の浸透、HD/UHDディスプレイへの高度化、AI・IoT・顔認識・機械学習を組み込んだスマートサイネージへの進化があり、単なる表示装置から、収益創出や顧客体験向上に資するマーケティング基盤へと、その役割を拡大しております。加えて、クラウド型CMSによる遠隔一括配信が業界標準となりつつあり、市場全体が着実に成長しております。こうした市場環境の変化は、当社のサブスクリプション型ビジネスとの親和性もますます高まっております。このような追い風の一方で、市場拡大は競合参入を呼び込み価格競争の影響も生じておりますが、当社グループは「デジタルサイネージ業界No.1」のビジョンの下、スタジアム・大型商業施設をはじめとする他社が容易に参入できない領域において、長年培ってきた実績と信頼を強みに差別化を図り、積極的な事業拡大策を推進してまいりました。新製品の投入、品質管理体制の強化、デジタルマーケティングを活用した案件創出の各施策が着実に成果を上げ、売上高は前連結会計年度を上回る水準で推移いたしました。一方、営業利益及び経常利益は、事業拡大に伴う人員増強等による販売費及び一般管理費の増加といった戦略的な先行投資を実施したため、前連結会計年度を下回る結果となりました。また、次期以降においても着実な収益拡大が見込まれることを加味して繰延税金資産の回収可能性を見直した結果、法人税等調整額が期間利益にプラスの影響となりました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益については増益となりました。これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態(資産の部)当連結会計年度末における資産合計は3,698,125千円となり、前連結会計年度末に比べ515,033千円増加しました。流動資産は、3,162,569千円となり、前連結会計年度末に比べ596,076千円増加しました。主な要因は、現金及び預金、売上債権が増加したことであります固定資産は、535,556千円となり、前連結会計年度末に比べ81,042千円減少しました。主な要因は、償却によるのれんが減少したことであります。(負債の部)当連結会計年度末における負債合計は1,714,711千円となり、前連結会計年度末に比べ268,918千円増加しました。流動負債は、1,436,697千円となり、前連結会計年度末に比べ433,561千円増加しました。主な要因は買掛金及び短期借入金が増加したことによるものであります。また、固定負債は、278,013千円となり、前連結会計年度末に比べ164,643千円減少しました。主な要因は、長期借入金及び繰延税金負債が減少したことによるものであります。(純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は1,983,414千円となり、前連結会計年度末に比べ246,115千円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものであります。 b.経営成績当連結会計年度における業績は、売上高5,406,080千円と前年同期と比べ1,058,944千円(24.4%増)の増収、営業利益は、228,629千円と前年同期と比べ40,178千円(14.9%減)の減益、経常利益は、226,687千円と前年同期と比べ18,233千円(7.4%減)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は、233,189千円と前年同期と比べ51,572千円(28.4%増)増益となりました。 当連結会計年度における各セグメントの経営成績は、次のとおりです。 (a)デジタルサイネージ関連事業デジタルサイネージ関連事業は3部門あり、機器リース部門では主にデジタルサイネージのリース、運営部門ではデジタルサイネージ向けを中心とした販促支援サービス(コンテンツ配信等のソフト面でのサービスやメンテナンスに加え、新たな販促支援サービス)の提供、情報機器部門ではデジタルサイネージの製造・販売を行っております。 機器リース部門及び運営部門につきましては、リースや月額利用料の契約といったサブスクリプションサービスです。契約数の積み上げが安定的かつ継続的な収益基盤を形成しており、景気変動の影響を受けにくく、当社の収益構造を中長期的に下支えする重要な強みとなっております。特に、CMS(コンテンツマネジメントシステム)「DiSi cloud」は堅調に推移し、契約数、売上ともに大きく伸長いたしました。「DiSi cloud」はハードウェアと一体で導入されることで、お客様にとっての運用利便性と当社案件全体の付加価値を高める重要なサービスとなっております。今後は「DiSi cloud」を中核に据え、AIサイネージソリューション等を統合したデジタルプラットフォーム「MiRAi PORT」を積極的に展開し、ハード・ソフト・運用を一気通貫で提供できる体制を一層強化することで、他社との差別化と案件獲得力の向上につなげてまいります。情報機器部門につきましては、大規模スタジアム・アリーナをはじめ、大手商業施設、スポーツマーケット、オフィスエントランス、シネコンなど多様な業界での案件を着実に受注しており、用途・業界の多様化が進んでいます。これらの分野は、高い技術力・施工力・運用品質が求められ、長期にわたる導入実績、専門的なノウハウ、安定稼働を支える保守体制が不可欠であり、新規参入が容易ではないことから、当社の競争優位性が発揮される領域となっております。今後も社会インフラとしてのデジタルサイネージ需要の高まりを背景に、さらなる拡大を図ってまいります。以上の結果、デジタルサイネージ関連事業は売上高5,147,987千円(前年同期比23.5%増)、セグメント利益210,345千円(前年同期比18.0%減)となりました。 (b)Value creating事業デジタルプロモーション株式会社が運営するValue creating事業につきましては、自ら運営するハイパーローカルメディア「タウンビジョン」や地元密着の記者、各種SNSサービスの活用、Web制作及びアプリ制作といったターゲットユーザーに響くコンテンツ(記事、動画、Web)制作により、地域での企業のPR、ファン作り、集客からブランディング、また地方自治体の魅力あるコンテンツ開発など地域に係るエリアファンマーケティング(地域密着型マーケティング)を行っております。当期は、既存顧客との取引継続に加え、新規案件の受注も順調に推移したことから、サブスクリプションモデルを中心に売上を拡大いたしました。以上の結果、Value creating事業は、売上高258,093千円(前年同期比45.6%増)、セグメント利益18,284千円(前年同期比15.4%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ472,897千円増の1,134,314千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)税金等調整前当期純利益216,414千円の計上や、のれん償却額107,164千円等があり、398,295千円の収入(前年同期は219,792千円の収入)となりました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)有形固定資産の取得による支出76,167千円等により、78,340千円の支出(前年同期は55,970千円の支出)となりました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)短期借入による収入300,000千円に対して、長期借入金の返済による支出143,825千円等があったことにより、152,942千円の収入(前年同期は204,871千円の支出)となりました。 ③生産、受注及び販売の状況 a.生産実績当社グループは、一部生産活動を行っておりますが、グループ全体における重要性が低いため、記載を省略しております。 b.受注実績当社グループは、受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称第37期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)販売高(千円)前期比(%)デジタルサイネージ関連事業5,147,98723.5Value creating事業258,09345.6合計5,406,08024.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。特に以下の事項は、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。 (固定資産の減損)減損損失の算定にあたっては、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を基礎として資産のグルーピングを行い、遊休資産については当該資産単独でグルーピングをしています。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては、将来キャッシュ・フローの見積額を用いた回収可能額により検討しております。将来キャッシュ・フローの見積額は事業計画や市場環境を基に慎重に検討しておりますが、その前提とした条件や仮定に変化が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。 (のれんの評価)のれんの評価につきましては、連結財務諸表注記の「(重要な会計上の見積り)のれんの評価 (2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報」に記載のとおりであります。 ②資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要の主なものは、商品及び製品の購入等の設備投資及びソフトウェア・コンテンツ開発によるものであります。中長期的に安定した成長を遂げるため、「デジタルサイネージ関連事業」「Value creating事業」の両事業において、ソフトウェア・コンテンツの開発が必要と考えており、今後の機動的な開発投資に備えるべく、当面は相応の現預金を保有しておく必要があると認識しております。そのため、財務基盤を強化するとともに、長期借入により必要資金を調達することを考えております。なお、当連結会計年度末の借入金総額531,200千円に対し、現金及び預金は1,134,314千円であります。 ③当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの重要な経営指標であるROA・ROEについて、当連結会計年度の実績は次のとおりであります。 指標第36期(前連結会計年度)第37期(当連結会計年度)ROA8.2% 6.6%ROE11.1%12.6% 当連結会計年度における総資産利益率(ROA)は6.6%となり、前連結会計年度(8.2%)に比べ1.6ポイント低下いたしました。これは、固定資産が減少した一方で、現金及び預金並びに売掛金が増加したことにより、総資産が拡大したことによるものであります。 一方で、自己資本利益率(ROE)は12.6%となり、前連結会計年度(11.1%)に比べ1.5ポイント上昇いたしました。これは、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益の増加に伴い、自己資本に対する利益率が向上したことによるものであります。 具体的な経営戦略につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略」をご参照下さい。

事業リスク

  • 法的規制の変更リスク: アビックスグループの製品であるポールビジョンやサイバービジョンは、屋外に設置される際に各都道府県の屋外広告物条例の規制を受けます。また、屋外広告業を営む場合には、都道府県知事への届出が必要です。これらの法的規制が変更された場合、事業活動に制約が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • システム障害による事業活動阻害リスク: デジタルサイネージの映像コンテンツ配信やValue creating事業のSNS運営は、通信ネットワークシステムに大きく依存しています。自然災害や事故、ハードウェア・ソフトウェアの不具合などによりシステム障害が発生した場合、事業活動が停止・阻害され、顧客へのサービス提供に支障が生じることで、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 為替変動と仕入先の調達リスク: 中国製LED表示機の仕入れを外貨建てで行っているため、為替相場の変動が仕入れコストに影響を与え、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、中国の政治体制変更や労働コスト上昇、あるいは仕入先との関係悪化によりLED表示機の調達が困難になった場合、製品供給に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,210 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 法的規制について 当社グループの製品であるポールビジョンおよびサイバービジョンにつきましては、その屋外での設置の際には、各都道府県の屋外広告物条例の規制を受けます。また、サイバービジョンを使用して屋外広告業を運営する場合には、各都道府県知事への届出が必要となります。そのため、これらの法的規制の変更があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②システム障害について当社グループがデジタルサイネージ関連事業において行っている映像コンテンツや情報の配信、Value creating事業において行っているSNSの運営は、通信ネットワークシステムに依存しております。自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合や当社グループが管理運営するハードウェア及びソフトウエア等に不具合が発生した場合など、システム障害の発生によって、当社グループの事業活動が阻害され、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③仕入取引について中国製LED表示機の仕入取引について、外貨建てにより行っているため、為替相場の変動が業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、中国における政治体制の変更や労働コストが上昇した場合、仕入体制に影響を及ぼす可能性があります。当該仕入取引については、3社より行っており、継続的で良好な取引関係を維持しております。しかし、当社と仕入先との取引関係が何らかの事情によって悪化し、LED表示機の調達が困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④のれんの減損損失のリスク当社グループは無形固定資産にのれんを計上しており、総資産に占める割合が高くなっております。2021年11月に株式会社プロテラスの一部事業を吸収分割により承継したことにより発生したのれんは、当連結会計年度末において276,842千円であり、当社グループの総資産の7.5%を占めております。のれんは毎期償却しておりますが、減損の兆候があると認められた場合には、減損の認識の要否を検討し、のれんの減損が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤不測の事態の発生について台風、地震、津波等の自然災害や疾病、パンデミックの発生、蔓延等による社会不安、金融、資本市場等の混乱による経済危機、暴動、テロ等による政治の混迷など、国内外において不測の事態が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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